JP5875048B2 - 通信装置、通信制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、テレビジョンホワイトスペース(TVWS)環境下で動作するように構成された端末である通信装置およびその通信制御方法に係り、特に、端末の位置移動に対応した処理動作の効率化に好適な通信装置およびその通信制御方法に関する。
免許事業のテレビ放送と同じ周波数帯を使用する、そのような免許不要で運用できる無線通信規格が検討されている。これらの規格では、テレビ事業者を1次ユーザとして、1次ユーザの免許周波数帯が使用されていない場合に限り、その周波数帯(使用されていない免許周波数帯=ホワイトスペース)で2次ユーザが無線通信を運用することを容認する。
VHF帯またはUHF帯のTVWSで動作するように構成されたパーソナル携帯通信装置として、FCC(米連邦通信委員会)の規則に従うモードII装置と呼ばれる端末があり、その送信電力は100mWまでと比較的小さい。この端末は、TV信号が存在しないことを確認するため、TVチャンネルの状態に関する最新情報をデータベースに問い合わせるように構成されている。端末は、その現在の位置情報をデータベースに送信し、データベースから、その位置で使用可能(有効)なチャンネルのリストを得る。
2010年9月、より広い領域または多数の位置を示す情報をデータベースに送り、その返信としてデータベースから、そのより広い領域または多数の位置に相当の領域内での端末移動に対応できる、有効なチャンネルのリストを得るシステムがFCCにより承認された。このようなシステムの場合、端末は、そのより広い領域または多数の位置に相当の領域内に現在位置しているか否かを適当なタイミングで点検する必要が新たに生じると考えられる。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたもので、広い領域または多数の位置を示す情報およびこれらに対応した有効なチャンネルのリストに基づく機能動作が可能で、かつ、そのより広い領域または多数の位置に相当の領域内に現在位置しているか否かを容易に点検することが可能な通信装置およびその通信制御方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様である通信装置は、通信機能部を有する通信装置であって、自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定する手段と、前記第1位置を含む、緯線経線で囲まれた矩形の地理的領域である自装置の想定移動域を規定する、該想定移動域の上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持する手段と、前記想定移動域のうちの、前記想定移動域の外の領域に隣接する額縁状に設定された所定領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とで記憶保持する手段と、前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信する手段と、前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得する手段と、前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段と、前記第2位置を、前記遷移域の内側境界を示す前記上限経度、前記下限経度、前記上限緯度、および前記下限緯度と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検する手段と、前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御する手段とを具備することを特徴とする。
この通信装置では、自装置の想定移動域として規定された、上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持し、この想定移動域を示す情報をデータベースに送信する。そして、想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部を制御する。したがって、緯線経線で囲まれた広い領域を示す情報およびこれに対応した有効なチャンネルのリストに基づく機能動作が可能になっている。
また、第2位置(自装置の次の位置)が、想定移動域のうちの額縁状に設定された遷移域に達しているか否かを、遷移域の内側境界を示す上限経度、下限経度、上限緯度、および下限緯度と比較することにより点検する。遷移域は限りなく小さく設定することも可能であり、したがって、自装置がそのより広い領域に相当の領域内に現在位置しているか否かを容易に点検することが可能である。
また、本発明の別の態様である通信装置は、通信機能部を有する通信装置であって、自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定する手段と、自装置の想定移動域として規定された、前記第1位置の近傍をピボット位置とした、該ピボット位置から等距離にかつ前記ピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置で決定される三角形の地理的領域を、前記ピボット位置および前記2つのアンカー位置で記憶保持する手段と、前記想定移動域のうちの、前記2つのアンカー位置をつなぐ辺の外の領域に隣接する、前記ピボット位置から所定の距離以上離れた領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す情報である前記所定の距離で記憶保持する手段と、前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信する手段と、前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得する手段と、前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段と、前記第2位置の前記ピボット位置からの離間距離を、前記遷移域の内側境界を示す前記所定の距離と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検する手段と、前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御する手段とを具備することを特徴とする。
この通信装置では、ピボット位置とこのピボット位置から等距離にかつピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置とで決定される三角形の地理的領域を自装置の想定移動域として記憶保持し、この想定移動域を示す情報をデータベースに送信する。そして、想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部を制御する。したがって、三角形を規定する複数(多数)の位置を示す情報およびこれに対応した有効なチャンネルのリストに基づく機能動作が可能になっている。
また、第2位置(自装置の次の位置)が、想定移動域のうちの、ピボット位置から所定距離以上離れた遷移域に達しているか否かを、ピボット位置から第2位置までの距離をこの所定の距離と比較することにより点検する。遷移域は限りなく小さく設定することも可能であり、したがって、自装置がその多数の位置に相当の領域内に現在位置しているか否かを容易に点検することが可能である。
また、本発明のさらに別の態様である通信制御方法は、通信機能部を有する通信装置における通信制御方法であって、自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定し、前記第1位置を含む、緯線経線で囲まれた矩形の地理的領域である自装置の想定移動域を規定する、該想定移動域の上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持し、前記想定移動域のうちの、前記想定移動域の外の領域に隣接する額縁状に設定された所定領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とで記憶保持し、前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信し、前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得し、前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御し、前記第2位置を、前記遷移域の内側境界を示す前記上限経度、前記下限経度、前記上限緯度、および前記下限緯度と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検し、前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御することを特徴とする。
また、本発明のさらに別の(第4の)態様である通信制御方法は、通信機能部を有する通信装置における通信制御方法であって、自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定し、自装置の想定移動域として規定された、前記第1位置の近傍をピボット位置とした、該ピボット位置から等距離にかつ前記ピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置で決定される三角形の地理的領域を、前記ピボット位置および前記2つのアンカー位置で記憶保持し、前記想定移動域のうちの、前記2つのアンカー位置をつなぐ辺の外の領域に隣接する、前記ピボット位置から所定の距離以上離れた領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す情報である前記所定の距離で記憶保持し、前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信し、前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得し、前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御し、前記第2位置の前記ピボット位置からの離間距離を、前記遷移域の内側境界を示す前記所定の距離と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検し、前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御することを特徴とする。
これらの通信制御方法は、上記した通信装置に準拠した制御方法である。
本発明によれば、広い領域または多数の位置を示す情報およびこれらに対応した有効なチャンネルのリストに基づく機能動作が可能で、かつ、そのより広い領域または多数の位置に相当の領域内に現在位置しているか否かを容易に点検することが可能な通信装置およびその通信方法を提供することができる。
本発明の一実施形態である通信装置の構成を示す機能ブロック図。 図1中に示した想定移動域記憶保持部12が記憶保持する想定移動域、および遷移域記憶保持部13が記憶保持する遷移域を説明する地理的表示図。 図1に示した通信装置の動作を説明する地理的表示図。 図2に示したものとは異なる、図1中に示した想定移動域記憶保持部12が記憶保持する想定移動域、および遷移域記憶保持部13が記憶保持する遷移域を説明する地理的表示図。 図3に示したものとは異なる、図1に示した通信装置の動作を説明する地理的表示図。
本発明の実施態様として、前記想定移動域に一部重なる、緯線経線で囲まれた自装置の次の想定移動域として規定された、該次の想定移動域の上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持する手段と、前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記次の想定移動域のうちの該第2位置を含んだ特定の想定移動域である第2の想定移動域を示す情報を前記データベースに送信する手段と、前記第2の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストである第2のリストを前記データベースから取得する手段と、前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記第2のリストのうちから、利用しようとするチャンネルを第2の利用チャンネルとして選択し、前記利用チャンネルに代えて該第2の利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段とをさらに具備する、とすることができる。
この態様は、自装置が想定移動域のうちの遷移域に達した場合に、次の想定移動域としての第2の想定移動域を示す情報をデータベースに送るものである。このようして、第2の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部を制御する。このように遷移域を活用することにより、移動している場合の利用チャンネルの切り替えを非常に円滑に行うことができる。
また、別の態様である通信装置における実施態様として、自装置の次の想定移動域として規定された、前記ピボット位置から前記所定の距離離れた位置を第2のピボット位置とした、該第2のピボット位置から等距離にかつ前記第2のピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された第2の2つのアンカー位置で決定される三角形の地理的領域を、前記第2のピボット位置および前記第2の2つのアンカー位置で記憶保持する手段と、前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記次の想定移動域のうちの該第2位置を含んだ特定の想定移動域である第2の想定移動域を示す情報を前記データベースに送信する手段と、前記第2の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストである第2のリストを前記データベースから取得する手段と、前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記第2のリストのうちから、利用しようとするチャンネルを第2の利用チャンネルとして選択し、前記利用チャンネルに代えて該第2の利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段とをさらに具備する、とすることができる。
この態様も、上記と同様の作用および効果を有する。すなわち、自装置が想定移動域のうちの遷移域に達した場合に、次の想定移動域としての第2の想定移動域を示す情報をデータベースに送る。このようして、第2の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部を制御する。このように遷移域を活用することにより、移動している場合の利用チャンネルの切り替えを非常に円滑に行うことができる。
以上を踏まえ、以下では本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態である通信装置の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、この通信装置は、位置特定部11、想定移動域記憶保持部12、遷移域記憶保持部13、データベース問合せ部14、利用チャンネル選択部(通信機能部制御部)15、位置点検部16、通信機能部17を有する。以下では、この通信装置がFCCの規則に従うモードII装置であるとして説明を行う。
位置特定部11は、例えばGPS(global positioning system)衛星を利用して自装置の現在位置の特定を行う。モードII装置では、規格上60秒ごとに現在位置を更新して適切に自装置を制御する必要がある。位置特定部11はしたがって、少なくとも60秒ごとの現在位置の特定を行う。特定された現在位置は位置点検部16に渡される。位置特定部11によって得られる現在位置は、その緯度、経度の情報として得られるが、その正確性は、規格の要求により、長さに換算してそれぞれ±50m以内である。なお、通常のモードII装置の運用として、この現在位置をデータベースへの問合せに用いて、データベースから得られる利用可能チャンネルは、その現在位置を中心とした半径100mの領域に限り有効である。
想定移動域記憶保持部12は、現在位置を含む、緯線経線で囲まれた矩形の地理的領域である自装置の想定移動域の情報を記憶保持する。より具体的に、想定移動域として規定された、その上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持する。想定移動域について図2を参照して説明する。図2は、図1中に示した想定移動域記憶保持部12が記憶保持する想定移動域を説明する地理的表示図である。
図2中の第1位置(lon1,lat1)が現在位置である。この場合に、想定移動域記憶保持部12は、第1位置を含む想定移動域として規定された範囲を特定する、上限経度lonU1、下限経度lonL1、および上限緯度latU1、下限緯度latL1の情報を保持する。これらの上限経度、下限経度、上限緯度、下限緯度は、第1位置を基準に発生させても構わないし、装置の本拠としての第1位置が存在するならばそれに応じてあらかじめ用意して決めておいてもよい。
想定移動域の広さ、すなわち「(lonU1−lonL1)/2」および「(latU1−latL1)/2」の値は、装置の考えられる移動速度v[m/s]の60倍のさらに数倍(例えば5倍、この倍数を以下xuで表す)とする。60倍を用いているのは、モードII装置の規格として60秒ごとの現在位置確認を要するからであり、そのさらに数倍として上記の値を決めているのは、その移動する間に、装置が想定移動域内にあることを少なくとも数回は確認できるようにするためである。ちなみにv=1[m/s](=歩く速さ)ならば(lonU1−lonL1)/2」および「(latU1−latL1)/2」の値は、300mである。
なお、モードII装置の規格を考慮すると、このようにして想定移動域を特定することは、その中心位置の不確かさという指標を用いれば実質的に実現されている。想定移動域を示す情報は、想定移動域記憶保持部12からデータベース問合せ部14に渡されるが、そのときに、この情報を、その中心位置と中心位置の不確かさを示す指標とで渡すことができる。
図1を参照して、想定移動域記憶保持部12が想定移動域を記憶保持すると、波及的に遷移域記憶保持部13は、想定移動域のうちの遷移域に対応する情報を記憶保持する。遷移域とは、想定移動域のうちの、想定移動域の外の領域に隣接する額縁状に設定された所定領域である。遷移域記憶保持部13は、より具体的に、この遷移域を、その内側境界を示す上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とで記憶保持する。これを図2を参照して説明する。図2は、遷移域記憶保持部13が記憶保持する遷移域を説明する地理的表示図でもある。
図2に示すように、遷移域の内側境界は、上限経度lonU2、下限経度lonL2、上限緯度latU2、上限緯度latL2である。遷移域を設けることの意義は、装置が移動している場合の利用チャンネルの切り替えを円滑に行うためである。したがって、装置の移動後(図2中の第2位置(lon2,lat2))の位置点検は、実際には、想定移動域内に装置があるか否かではなく、遷移域の内側境界に装置が達しているか否かで行われる。なお、そのような要求がなく装置が想定移動域内にあるか否かを点検できればよい場合は、遷移域を限りなく小さく設定するか、そもそも遷移域を設けないかで足りる。
遷移域の幅、すなわち、lonU1−lonU2、またはlonL2−lonL1、あるいは、latU1−latU2、またはlatL2−latL1の値は、装置の考えられる移動速度v[m/s]の60倍のさらに1.5倍程度(この倍数をxbで表す)とすることができる。これは、装置が想定移動域の中心付近からその外側に向かって移動している場合でも必ず1回は遷移域での位置点検を可能とするためである(xb>1)。なお、xbは、上記のxuの値未満である。遷移域記憶保持部13によって保持された、遷移域の内側境界を示す上限経度lonU2、下限経度lonL2、上限緯度latU2、上限緯度latL2は、位置点検部16に渡される。
図1を参照して、データベース問合せ部14は、想定移動域記憶保持部12から渡された想定移動域を示す情報を用いて、データベースに対して問合せを行う。このデータベースは、TVチャンネルの状態に関する最新情報の提供を行うようにインターネット上に構成されたものである。その機能として、装置の現在の位置(より一般的には、その含まれる領域)を含む位置情報などをデータベースに送信すると、データベースから、その位置で使用可能(有効)なチャンネルのリストが送られてくる。これにより、そのリストをデータベース問合せ部14が取得する。
この実施形態では、想定移動域を示す情報としてその中心位置の不確かさという指標を用い、これらをデータベースに送っているので、データベースは、ごく普通のモードII装置の運用とは異なり、その不確かさにより広げられた領域の全部で利用可能なチャンネルのリストをこの装置に対して送ってくる。中心位置から半径100mの領域に限り有効というような通常のチャンネルの提示ではなくなっている。データベース問合せ部14により取得された利用可能なチャンネルのリストは利用チャンネル選択部(通信機能部制御部)15に渡される。
利用チャンネル選択部(通信機能部制御部)15は、データベース問合せ部14から渡されたリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、この利用チャンネルを用いるべく通信機能部17を制御する。リストには、利用可能なチャンネルが複数提示されている場合もあるので、そのうちから適宜選択することができる。例えば、利用可能な条件がそれぞれのチャンネルで指定されているときは、装置の運用として有利なものを選択できる。
位置点検部16は、遷移域記憶保持部13から渡された遷移域の内側境界を示す上限経度、下限経度、上限緯度、および下限緯度と、位置特定部11から渡された現在位置とを比較することにより、60秒ごとに渡される現在位置が遷移域に達しているか否かをその都度点検する。装置が遷移域に達していないと判断された場合は、利用チャンネル選択部(通信機能部制御部)15にその旨を伝え、これにより利用チャンネル選択部(通信機能部制御部)15は現在利用しているチャンネルをそのまま利用すべく通信機能部17を制御する。通信機能部17は、本来の通信機能を担っていて、通信機能部制御部15の制御で指定されたチャンネルを使用して無線通信を行う。
装置が遷移域に達していると判断された場合については以下である。この場合には、位置点検部16から想定移動域記憶保持部12にその旨が伝えられる。想定移動域記憶保持部12は、これに伴い、「次の想定移動域」を保持するように保持内容を変える。この様子を図3に示す。図3は、図1に示した通信装置の動作を説明する地理的表示図である。
図3に示すように、当初位置P1にあった装置がP2に移動して当初の想定移動域のうちの遷移域に達すると(実際には位置点検は飛び飛びのタイミングになされるので、P2は、移動域内になることがほとんどであるが)、図示するような「次の想定移動域」が想定移動域記憶保持部12に保持し直される。この「次の想定移動域」は、少なくとも、点検位置であるP2が「次の想定移動域」内であってその遷移域でない位置になるように、当初の想定移動域に一部重なって設定されている。
「次の想定移動域」については、その上限経度、下限経度、上限緯度、下限緯度として、P1からP2へのベクトルを加味して、その後の点検位置がなるべく多く「次の想定移動域」に含まれると予想できるように決定され得る。P1からみたP2の方向が、あらかじめ装置がP1にあるときからわかっている場合(例えば、高速鉄道で移動している場合など)には、装置がP1にあるときにあらかじめ決めておくこともできる。
想定移動域記憶保持部12で情報が保持し直された後については、それによる遷移域記憶保持部13に対する作用、およびデータベース問合せ部14に対する作用として、すでに説明したとおりである。すなわち、「次の想定移動域」で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して(データベース問合せ部14)、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部を制御する(通信機能部制御部15)。つまりは、このように遷移域を活用することにより、移動している場合の利用チャンネルの切り替えを非常に円滑に行うことができる。図3中に示すP2からP3に位置移動した場合も同様である。
以上説明したように、この実施形態では、自装置の想定移動域として規定された、上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持し、この想定移動域を示す情報をデータベースに送信する。そして、想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部17を制御する。したがって、緯線経線で囲まれた広い領域を示す情報およびこれに対応した有効なチャンネルのリストに基づく機能動作が可能になっている。通常のモードII装置の運用のような、現在位置を中心とした半径100mの領域に限り有効というように制限されない。
また、第2位置(自装置の次の位置)が、想定移動域のうちの額縁状に設定された遷移域に達しているか否かを、遷移域の内側境界を示す上限経度、下限経度、上限緯度、および下限緯度と比較することにより点検する。遷移域は限りなく小さく設定することも可能であり、したがって、自装置がそのより広い領域に相当の領域内に現在位置しているか否かを容易に点検することが可能である。
また、自装置が想定移動域のうちの遷移域に達した場合には、次の想定移動域を示す情報をデータベースに送る。このようして、次の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部17を制御する。このように遷移域を活用することにより、移動している場合の利用チャンネルの切り替えを非常に円滑に行うことができる。とりわけ、この実施形態は、装置が移動する方向があらかじめ決まっているときはもちろん、装置が移動する方向があらかじめ決まっていない場合にも非常に有効である。
次に、上記とは異なる実施形態について以下説明する。この実施形態の場合、その機能ブロック図としてはすでに説明した図1と同一なのでこれを参照する。この実施形態の場合も、通信装置がモードII装置であるとして説明を行う。
位置特定部11についてはすでに説明したとおりである。次に、想定移動域記憶保持部12は、自装置の想定移動域として、ピボット位置とこのピボット位置から等距離にかつピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置とで決定される三角形の地理的領域の情報を記憶保持する。この三角形の領域には、装置の現在位置が含まれ、ピボット位置は現在位置の近傍(同一を含む)にある。このような想定移動域について図4を参照して説明する。図4は、図2に示したものとは異なる、図1中に示した想定移動域記憶保持部12が記憶保持する想定移動域を説明する地理的表示図である。
図4中の第1位置(lon1,lat1)が現在位置である。この場合に、想定移動域記憶保持部12は、ピボット位置P(lonP,latP)、および2つのアンカー位置A1(lonA1,latA1)、A2(lonA2,latA2)の情報を保持する。これらによる三角形の領域に第1位置が含まれ、この領域が想定移動域として規定された範囲を特定する。ピボット位置および2つのアンカー位置の情報は、第1位置を基準に発生させても構わないし、装置の本拠としての第1位置が存在するならばそれに応じてあらかじめ用意して決めておいてもよい。いずれにしても、この実施態様は、装置の移動する方向があらかじめ決められている場合を想定している。
想定移動域の大きさを決めるP−A1間、およびP−A2間の距離は、装置の考えられる移動速度v[m/s]の60倍のさらに数倍(例えば5倍、この倍数はすでに述べたようにxuである)とする。60倍を用いているのは、モードII装置の規格として60秒ごとの現在位置確認を要するからであり、そのさらに数倍として上記の値を決めているのは、その移動する間に、装置が想定移動域内にあることを少なくとも数回は確認できるようにするためである。この事情は、上述の実施形態と同じである。P−A1間とP−A2間とによる角度は鋭角としているが、装置の想定される移動方向の変動に応じて適宜変更することができる。
図1を参照して、想定移動域記憶保持部12が想定移動域を記憶保持すると、波及的に遷移域記憶保持部13は、想定移動域のうちの遷移域に対応する情報を記憶保持する。この場合の遷移域とは、想定移動域のうちの、2つのアンカー位置をつなぐ辺の外の領域に隣接する、ピボット位置から所定の距離(以下これをRで表す)以上離れた領域である。遷移域記憶保持部13は、より具体的に、この遷移域を、上記のRの値で記憶保持する。これを図4を参照して説明する。図4は、遷移域記憶保持部13が記憶保持する遷移域も説明している。
図4に示すように、遷移域の内側境界は、ピボット位置PからRだけ離れた位置の集合として規定できる。この場合の遷移域も、装置が移動している場合の利用チャンネルの切り替えを円滑に行うために設けられる点は上述の実施形態と同じである。したがって、装置の移動後(図4中の第2位置(lon2,lat2))の位置点検は、実際には、想定移動域内に装置があるか否かではなく、遷移域の内側境界に装置が達しているか否かで行われる。なお、そのような要求がなく装置が想定移動域内にあるか否かを点検できればよい場合は、遷移域を限りなく小さく設定するか、そもそも遷移域を設けないかで足りる。これらの点も上述の実施形態と同じである。
遷移域の最小幅、すなわち、Pから線分A1−A2に降ろした垂線のうち遷移域に重なる部分の長さは、装置の考えられる移動速度v[m/s]の60倍のさらに1.5倍程度(この倍数はすでに述べたようにxbである)とすることができる。これは、装置が想定移動域の中心付近からその外側に向かって移動している場合でも必ず1回は遷移域での位置点検を可能とするためである(xb>1)。なお、xbは、上記のxuの値未満である。これらの点は上述の実施形態と同じである。遷移域記憶保持部13によって保持された、遷移域の内側境界を示すR値は、位置点検部16に渡される。
図1を参照して、データベース問合せ部14は、想定移動域記憶保持部12から渡された想定移動域を示す情報(この場合3つの位置情報)を用いて、データベースに対して問合せを行う。すると、データベースは、それらの複数の位置で共通に使用可能(有効)なチャンネルのリストを送ってくる。送られてきたリストはデータベース問合せ部14が受け取る。このような複数の位置情報によるデータベースへの問合せと、それによる共通に使用可能なチャンネルリストの提示とは、通常のモードII装置の運用とは異なる拡張された機能である。
利用チャンネル選択部(通信機能部制御部)15については、特に加えて説明すべき事項はなく、すでに上述の実施形態で述べたとおりである。
位置点検部16は、遷移域記憶保持部13から渡された遷移域の内側境界を示すR値と、位置特定部11から渡された現在位置のピボット位置Pからの離間距離とを比較することにより、60秒ごとに渡される現在位置(第2位置)が遷移域に達しているか否かをその都度点検する。より具体的には、例えば、RE・√{(lon2−lonP)+(lat2−latP)}がR値に達しているか否かを点検する(ここで、REは、地球の半径[km]であり、lon2,lonP,lat2,latPはそれぞれ弧度法による角度[rad]である)。離間距離を求めるこの式は、地球を球としてその表面を平面に投射して距離を求める近似的解法であり、実用的である。ちなみに、ピボット位置P(lonP,latP)の情報は想定移動域記憶保持部12から得ることができる。
現在位置のピボット位置Pからの離間距離については、より精密には、球面上の2点間の離間距離を算出する公式や、楕円球体面上の2点間の離間距離を算出する公式(Vincentyの公式)を利用することもできる。
なお、より丁寧には、第2位置が想定移動域内に留まっていることを確証するために、Pからみた第2位置の角度位置θ=tan−1{(lat2−latP)/(lon2−latP)}が、PからみたA1の角度位置αとPからみたA2の角度位置βとの間にあることを確認するようにしてもよい。角度位置αは、α=tan−1{(latA1−latP)/(lonA1−lonP)}で算出することができ、角度位置βは、β=tan−1{(latA2−latP)/(lonA2−lonP)}で算出することができる。この場合の2つのアンカー位置A1(lonA1,latA1)、A2(lonA2,latA2)の情報は、想定移動域記憶保持部12から得ることができる。
上記の点検により、装置が遷移域に達していないと判断された場合については、すでに述べた上記の実施形態の場合と同様である。
装置が遷移域に達していると判断された場合については以下である。この場合には、位置点検部16から想定移動域記憶保持部12にその旨が伝えられる。想定移動域記憶保持部12は、これに伴い、「次の想定移動域」を保持するように保持内容を変える。この様子を図5に示す。図5は、図3に示したものとは異なる、図1に示した通信装置の動作を説明する地理的表示図である。
図5に示すように、当初位置P1にあった装置がP2に移動して当初の想定移動域のうちの遷移域に達すると(実際には位置点検は飛び飛びのタイミングになされるので、P2は、移動域内になることがほとんどであるが)、図示するような「次の想定移動域」が想定移動域記憶保持部12に保持し直される。この「次の想定移動域」は、少なくとも、点検位置であるP2が「次の想定移動域」内であってその遷移域でない位置になるように、当初の想定移動域に一部重なって設定されている。
「次の想定移動域」については、P1からP2へのベクトルを加味して、その後の点検位置がなるべく多く「次の想定移動域」に含まれると予想できるように決定され得る。P1からみたP2の方向が、あらかじめ装置がP1にあるときからわかっている場合(例えば、高速鉄道で移動している場合など)には、装置がP1にあるときにあらかじめ決めておくこともできる。
想定移動域記憶保持部12で情報が保持し直された後については、それによる遷移域記憶保持部13に対する作用、およびデータベース問合せ部14に対する作用として、すでに説明したとおりである。すなわち、「次の想定移動域」で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して(データベース問合せ部14)、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部を制御する(通信機能部制御部15)。つまりは、このように遷移域を活用することにより、移動している場合の利用チャンネルの切り替えを非常に円滑に行うことができる。図5に示すP2からP3に、さらにP3からP4に位置移動した場合も同様である。
以上説明したように、この実施形態では、ピボット位置とこのピボット位置から等距離にかつピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置とで決定される三角形の地理的領域を自装置の想定移動域として記憶保持し、この想定移動域を示す情報をデータベースに送信する。そして、想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部17を制御する。したがって、三角形を規定する複数(多数)の位置を示す情報およびこれに対応した有効なチャンネルのリストに基づく機能動作が可能になっている。
また、第2位置(自装置の次の位置)が、想定移動域のうちの、ピボット位置から所定距離以上離れた遷移域に達しているか否かを、ピボット位置から第2位置までの距離をこの所定の距離と比較することにより点検する。遷移域は限りなく小さく設定することも可能であり、したがって、自装置がその多数の位置に相当の領域内に現在位置しているか否かを容易に点検することが可能である。
また、自装置が想定移動域のうちの遷移域に達した場合には、次の想定移動域を示す情報をデータベースに送る。このようして、次の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストをデータベースから取得して、このリストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択し、これを用いるべく通信機能部17を制御する。このように遷移域を活用することにより、移動している場合の利用チャンネルの切り替えを非常に円滑に行うことができる。とりわけ、この実施形態は、装置が移動する方向があらかじめ決まっている場合(例えば、高速鉄道で移動している場合など)に非常に有効である。
11…位置特定部、12…想定移動域記憶保持部、13…遷移域記憶保持部、14…データベース問合せ部、15…利用チャンネル選択部、通信機能部制御部、16…位置点検部、17…通信機能部。

Claims (6)

  1. 通信機能部を有する通信装置であって、
    自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定する手段と、
    前記第1位置を含む、緯線経線で囲まれた矩形の地理的領域である自装置の想定移動域を規定する、該想定移動域の上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持する手段と、
    前記想定移動域のうちの、前記想定移動域の外の領域に隣接する額縁状に設定された所定領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とで記憶保持する手段と、
    前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信する手段と、
    前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得する手段と、
    前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段と、
    前記第2位置を、前記遷移域の内側境界を示す前記上限経度、前記下限経度、前記上限緯度、および前記下限緯度と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検する手段と、
    前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御する手段と
    を具備することを特徴とする通信装置。
  2. 前記想定移動域に一部重なる、緯線経線で囲まれた自装置の次の想定移動域として規定された、該次の想定移動域の上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持する手段と、
    前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記次の想定移動域のうちの該第2位置を含んだ特定の想定移動域である第2の想定移動域を示す情報を前記データベースに送信する手段と、
    前記第2の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストである第2のリストを前記データベースから取得する手段と、
    前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記第2のリストのうちから、利用しようとするチャンネルを第2の利用チャンネルとして選択し、前記利用チャンネルに代えて該第2の利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 通信機能部を有する通信装置における通信制御方法であって、
    自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定し、
    前記第1位置を含む、緯線経線で囲まれた矩形の地理的領域である自装置の想定移動域を規定する、該想定移動域の上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とを記憶保持し、
    前記想定移動域のうちの、前記想定移動域の外の領域に隣接する額縁状に設定された所定領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す上限経度および下限経度と上限緯度および下限緯度とで記憶保持し、
    前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信し、
    前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得し、
    前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御し、
    前記第2位置を、前記遷移域の内側境界を示す前記上限経度、前記下限経度、前記上限緯度、および前記下限緯度と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検し、
    前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御すること
    を特徴とする通信制御方法。
  4. 通信機能部を有する通信装置であって、
    自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定する手段と、
    自装置の想定移動域として規定された、前記第1位置の近傍をピボット位置とした、該ピボット位置から等距離にかつ前記ピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置で決定される三角形の地理的領域を、前記ピボット位置および前記2つのアンカー位置で記憶保持する手段と、
    前記想定移動域のうちの、前記2つのアンカー位置をつなぐ辺の外の領域に隣接する、前記ピボット位置から所定の距離以上離れた領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す情報である前記所定の距離で記憶保持する手段と、
    前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信する手段と、
    前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得する手段と、
    前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段と、
    前記第2位置の前記ピボット位置からの離間距離を、前記遷移域の内側境界を示す前記所定の距離と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検する手段と、
    前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御する手段と
    を具備することを特徴とする通信装置。
  5. 自装置の次の想定移動域として規定された、前記ピボット位置から前記所定の距離離れた位置を第2のピボット位置とした、該第2のピボット位置から等距離にかつ前記第2のピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された第2の2つのアンカー位置で決定される三角形の地理的領域を、前記第2のピボット位置および前記第2の2つのアンカー位置で記憶保持する手段と、
    前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記次の想定移動域のうちの該第2位置を含んだ特定の想定移動域である第2の想定移動域を示す情報を前記データベースに送信する手段と、
    前記第2の想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストである第2のリストを前記データベースから取得する手段と、
    前記第2位置が前記遷移域に達したと判断された場合に、前記第2のリストのうちから、利用しようとするチャンネルを第2の利用チャンネルとして選択し、前記利用チャンネルに代えて該第2の利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御する手段と
    をさらに具備することを特徴とする請求項4記載の通信装置。
  6. 通信機能部を有する通信装置における通信制御方法であって、
    自装置について、第1の時点での位置である第1位置と、該第1の時点より後の第2の時点での位置である第2位置とを特定し、
    自装置の想定移動域として規定された、前記第1位置の近傍をピボット位置とした、該ピボット位置から等距離にかつ前記ピボット位置との関係として鋭角が形成されるように設定された2つのアンカー位置で決定される三角形の地理的領域を、前記ピボット位置および前記2つのアンカー位置で記憶保持し、
    前記想定移動域のうちの、前記2つのアンカー位置をつなぐ辺の外の領域に隣接する、前記ピボット位置から所定の距離以上離れた領域である遷移域を、該遷移域の内側境界を示す情報である前記所定の距離で記憶保持し、
    前記想定移動域を示す情報をデータベースに送信し、
    前記想定移動域で適用できる有効チャンネルを示すリストを前記データベースから取得し、
    前記リストのうちから、利用しようとするチャンネルを利用チャンネルとして選択して、該利用チャンネルを用いるべく前記通信機能部を制御し、
    前記第2位置の前記ピボット位置からの離間距離を、前記遷移域の内側境界を示す前記所定の距離と比較することにより、該第2位置が前記遷移域に達しているか否かを点検し、
    前記第2位置が前記遷移域に達していないと判断された場合に、前記利用チャンネルを利用し続けるように前記通信機能部を制御すること
    を特徴とする通信制御方法。
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