JP5871737B2 - 無線通信端末、基地局、無線通信方法、通信方法および無線通信システム - Google Patents
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Description
図11は、LTEにおいて無線通信端末が無線リンク断を検出した際に当該無線通信端末において行われる処理の手順の一例を示す図である。なお、この処理は、全て、無線通信端末において行われる。
無線通信端末においてRLFを検出した場合、当該無線通信端末において無線リンクの再確立処理(RRC Reconfiguration Procedure)を開始する。無線通信端末は、この再確立処理が正常に終了した場合には、接続局との通信を再開する。
一方、無線通信端末は、この再確立処理が失敗した場合には(ステップS1002)、再接続先基地局の選択(Cell Reselection)の処理を開始する(ステップS1003)。無線通信端末は、この再接続先基地局の選択により、正常に元の接続局へ接続された場合には、送信途中であったデータを途中から受信することができる。
また、無線通信端末の再接続先基地局として適切な基地局が見つからなかった場合にも、通信断が発生してしまう可能性がある。
なお、ある値と閾値との大小関係を比較する表現として、矛盾が無い範囲で、「閾値以上」という表現と「閾値を超える」という表現とが入れ替えられてもよく、また、「閾値以下」という表現と「閾値未満」という表現とが入れ替えられてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る無線通信システム1の概略的な構成を示すブロック図である。
本実施形態では、無線通信システム1として、端末間通信が混在する無線セルラシステムを示す。
本実施形態に係る無線通信システム1は、複数(図1の例では、2個)の基地局11A、11Bと、複数(図1の例では、2個)の無線通信端末12A、12Bと、複数の基地局11A、11Bの間を接続する回線(基地局間回線)13を備える。
また、図1は、各基地局11A、11Bにより無線通信するエリア(通信エリア)21A、21Bを示す。
また、各基地局と他の基地局との間(本実施形態では、基地局11Aと基地局11Bとの間)で、基地局間回線13を介して通信(基地局間通信)を行う。なお、本実施形態では、基地局間回線13として、有線の回線を用いるが、他の構成例として、無線の回線が用いられてもよい。
また、無線通信端末と他の無線通信端末との間(本実施形態では、無線通信端末12Aと無線通信端末12Bとの間)で、無線の通信(端末間通信)を行う。
また、無線通信システム1に備えられる無線通信端末の数としては、本実施形態では、2個としたが、例えば、さらに多くの数が用いられてもよい。
ここで、本実施形態では、各基地局11A、11Bは同様な構成を有しており、ここでは、これらをまとめて、基地局11として説明する。
基地局11は、通信部101と、記憶部102と、制御部103を備える。
通信部101は、無線通信端末12A、12Bとの間で無線により通信する無線通信部111と、基地局間回線13を介して他の基地局との間で通信する回線通信部112を備える。
記憶部102は、制御部103により実行されるプログラムや、他の様々な情報(データ)を記憶する。具体例として、記憶部102は、それぞれの無線通信端末12A、12B向けの未送信データ(滞留データ)や、基地局11が通信対象として管理している無線通信端末12A、12Bの識別情報を記憶する。
制御部103は、基地局11における様々な処理や制御を行う。
データ転送部1001は、他の基地局へのデータの転送に関する処理を実行する。
データ転送要求部1002は、他の基地局に対するデータの転送の要求に関する処理を実行する。
ここで、本実施形態では、各無線通信端末12A、12Bは同様な構成を有しており、ここでは、これらをまとめて、無線通信端末12として説明する。
無線通信端末12は、通信部201と、記憶部202と、制御部203を備える。
通信部201は、基地局(基地局11Aや基地局11B)との間で無線により通信する基地局通信部211と、他の無線通信端末との間で直接的に通信する端末間通信部212を備える。
記憶部202は、制御部203により実行されるプログラムや、他の様々な情報(データ)を記憶する。具体例として、記憶部202は、無線通信端末12の識別情報を記憶する。
制御部203は、無線通信端末12における様々な処理や制御を行う。
通信断検出部1101は、基地局との通信の通信断の検出に関する処理を実行する。
通信再開処理部1102は、基地局との通信の通信断が発生した場合に、通信の再開に関する処理を実行する。
他識別情報通知部1103は、他の無線通信端末の識別情報の基地局への通知に関する処理を実行する。
自己識別情報通知部1111は、自己(無線通信端末12)の識別情報の通知に関する処理を実行する。
端末選択部1112は、端末間通信を行う他の無線通信端末の選択に関する処理を実行する。
ここで、本実施形態では、図4に示される概略的な処理に関して、各無線通信端末12A、12Bは同様な動作を行い、ここでは、これらをまとめて、無線通信端末12として説明する。
無線通信端末12においてRLFを検出した場合、当該無線通信端末12において無線リンクの再確立処理(RRC Reconfiguration Procedure)を開始する。無線通信端末12は、この再確立処理が正常に終了した場合には、接続局との通信を再開する。
一方、無線通信端末12において、この再確立処理が失敗した場合には(ステップS2)、端末間通信による救済手続きの処理が実行される(ステップS3)。
その後、無線通信端末12は、再接続先基地局の選択(Cell Reselection)の処理を開始する(ステップS4)。
ここで、以下の説明では、便宜上、基地局11A、基地局11Bをそれぞれ基地局A、基地局Bとも呼び、また、無線通信端末12A、無線通信端末12Bをそれぞれ端末A、端末Bとも呼び、また、通信エリア21A、通信エリア21Bをそれぞれ通信エリアA、通信エリアBとも呼ぶ。
また、端末Bは、場合に応じて、基地局Aまたは基地局Bと接続されており、つまり、端末Bの接続局が基地局Aまたは基地局Bであるとする。
[手順1](ステップS11〜ステップS13の処理)
本実施形態に係る端末間通信による救済手続きの手法は、RLFを検出(検知)した無線通信端末12A、12Bにおける無線リンク再確立処理が失敗した場合に適用される。
ここでは、端末AがRLFを検出し(ステップS11)、無線リンク再確立処理を行ったが(ステップS12)、その無線リンク再確立処理が失敗した場合(ステップS13)を例として説明する。この場合、通信断端末救済手法(ステップS14〜ステップS22の手法)を行うこととなり、まず、[手順2]の処理を行う。
なお、いずれの無線通信端末12A、12BにおいてもRLFが検出されない場合や、あるいは、RLFが検出されても、無線リンク再確立処理が失敗しない場合には、本処理は終了する。
無線リンク再確立処理が失敗した端末Aは、当該端末Aとの間で端末間通信が可能な他の端末が存在するか否かを検索(探索)する(ステップS14)。そして、端末Aは、このような検索の結果、当該端末Aとの間で端末間通信が可能な他の端末が存在するか否かを判定する(ステップS15)。
ここでは、端末Aが、当該端末Aとの間で端末間通信が可能な他の端末として、端末Bを検出した場合を例として説明する。
なお、端末Aが、当該端末Aとの間で端末間通信が可能な他の端末を検出しなかった場合には、本処理は終了する。
この接続局情報には、それぞれの端末A、Bが接続される基地局A、B(接続局)を識別する情報が含まれる。
この場合には、端末Aは、例えば、次のような(端末選択手法a)または(端末選択手法b)のうちのいずれかの手法を用いて、1個の他の端末を選択する。
(端末選択手法a)では、最も信号品質(例えば、受信信号品質)が高い端末を選択する。
(端末選択手法b)では、受信信号品質が定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以上である端末のうちで、端末Aと接続局が同一である端末が存在する場合には当該端末を選択し、端末Aと接続局が同一である端末が存在しない場合には最も受信信号品質が高い端末を選択する。
また、信号の品質としては、任意の指標の値が用いられてもよい。
端末Aは、当該端末Aとの間で端末間通信が可能な他の端末とした端末Bの接続局が、RLFを検出した当該端末Aの接続局と同一であるか否かを判定する(ステップS16)。
この判定処理の結果、端末Aが、端末Bの接続局と当該端末Aの接続局とが同一であると判定した場合には、[手順3]の処理を行い、一方、端末Bの接続局と当該端末Aの接続局とが同一ではない(つまり、異なる)と判定した場合には、[手順4]の処理を行う。
なお、端末Aが、当該端末Aとの間で端末間通信が可能な他の端末を検出することができなかった場合には、本処理は終了する。
また、2個の異なる端末の間の情報のやり取り(本実施形態では、端末Aと端末Bとの間の情報のやり取り)は、例えば、非特許文献3に記載の方法で端末間通信を実施することなどにより実現することができる(例えば、非特許文献3参照。)。
ステップS16の判定処理の結果、端末Aが、端末Bの接続局と当該端末Aの接続局とが同一であると判定した場合には、当該端末Aは、当該端末Bを経由して、その接続局(基地局A)との通信を継続する(ステップS17)。そして、本処理は終了する。
この場合、基地局Aに滞留している端末A向けのデータ(未送信データ)が、基地局Aから端末Bを経由して当該端末Aへ、当該端末Aと当該端末Bとの間の端末間通信を使用して送信される。具体的には、基地局Aから端末Bへデータが無線通信により送信され、当該データが当該端末Bから端末Aへ端末間通信により送信される。
ステップS16の判定処理の結果、端末Aが、端末Bの接続局と当該端末Aの接続局とが同一ではない(つまり、異なる)と判定した場合について説明する。ここでは、端末Aの接続局が基地局Aであり、端末Bの接続局が基地局Bであるとする。
この場合、端末Aは、端末Bとの間の端末間通信を使用して、当該端末Bを経由して、自己(当該端末A)の識別情報を基地局Bへ送信して通知する(ステップS18)。具体的には、端末Aから端末Bへ識別情報が送信され、当該識別情報が当該端末Bから基地局Bへ送信される。
この端末Aの識別情報には、当該端末Aを識別する情報が含まれる。この端末Aの識別情報は、当該端末Aの接続局(基地局A)により記憶されて管理される。このような端末Aの識別情報に基づいて、他の基地局Bは、当該端末Aの接続局が基地局Aであることを検出することができる。
ここで、基地局Aにおける端末Aに関するデータとしては、基地局Aに滞留している端末A向けのデータ(未送信データ)を用いている。
この判定処理の結果、基地局Aが、基地局Bにより要求されたデータ送信(データ転送)を可とすると判定した場合には、当該基地局Aは当該基地局Bへ要求されたデータを送信(転送)する(ステップS21)。
この場合、端末Aは、端末Bとの間の端末間通信を使用して、当該端末Bを経由して、当該端末Bの接続局(基地局B)との通信を開始して継続する(ステップS22)。そして、本処理は終了する。
この場合、基地局Aに滞留している端末A向けのデータ(未送信データ)が、基地局Aから基地局B、端末Bを経由して当該端末Aへ、当該端末Aと当該端末Bとの間の端末間通信を使用して送信される。具体的には、基地局Aから基地局Bへデータが基地局間通信により送信され、当該データが基地局Bから端末Bへ無線通信により送信され、当該データが当該端末Bから端末Aへ端末間通信により送信される。
([手順4]の具体的な処理1)
端末Aは、端末Bに対して、当該端末Aの接続局(基地局A)における当該端末Aの識別情報を通知する(ステップS18の処理の一部)。
例えば、LTE標準に準拠したシステムでは、端末の識別情報として、端末Aは、自己(当該端末A)のUE context情報を通知する。UE context情報には、基地局における接続端末の識別に用いられる情報が含まれている(例えば、非特許文献4参照。)。
(UE context情報の通知手順1)
端末Aにおいて通信品質が低下することが予測された場合には、当該端末Aは、当該端末Aの接続局(基地局A)に対して、UE context通知要求(UE context request)を送信してもよい。
通信品質や、通信品質の低下に関しては、例えば、次のような(通信品質に関する例1)〜(通信品質に関する例2)のうちの1つまたは2つ(両方)に記載する条件に基づいて判断することができる。
(通信品質に関する例2)では、端末Aにおける通信レートが定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)未満となり、その状態が定められた時間(例えば、あらかじめ定められた一定の時間)継続した場合に、通信品質が低下したとみなす。この場合、通信レートの値を、通信品質を表す値として用いている。
端末Aの接続局Aは、UE context通知要求を受信した場合に、UE context情報を当該端末Aに通知する(UE context report)。
また、次のような(UE context情報の通知条件1)〜(UE context情報の通知条件3)のうちの定められたもの(例えば、あらかじめ定められた1つ以上)に記載する条件を満たす端末Aに対しては、当該端末Aの接続局(基地局A)は、UE context通知要求を受信しない状態においても、UE context通知開始メッセージを通知して、UE context情報を通知してもよい。
(UE context情報の通知条件2)では、端末AのCQI(Channel Quality Indicator)に基づいて判定される受信信号品質が、定められた期間(例えば、あらかじめ定められた一定の期間)、定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以下である場合に、当該端末Aの接続局(基地局A)は、UE context情報を当該端末Aに対して通知する。
(UE context情報の通知条件3)では、端末Aより最近の定められた時間(例えば、あらかじめ定められた一定の時間)以内に通知されたMeasurement Reportに含まれる当該接続局Aに関するRSRQ値もしくはRSRP値が、定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)未満である場合に、当該端末Aの接続局(基地局A)は、UE context情報を当該端末Aに対して通知する。
端末Bは、当該端末Bの接続局(基地局B)に対して、端末Aの識別情報(端末識別情報)を通知する(ステップS18の処理の一部)。
端末Bの接続局(基地局B)は、端末Aの接続局(基地局A)に対して、当該端末Aの識別情報を通知するとともに、当該端末A向けに当該接続局(基地局A)において滞留しているデータの転送要求を通知する(ステップS19の処理)。
端末Aの接続局(基地局A)は、端末Bの接続局(基地局B)に対して、当該端末A向けに滞留しているデータを転送するか否かを、次のような(判定基準の例1)〜(判定基準の例5)のうちの1つ以上の任意の組み合わせの条件に基づいて判定してもよい(ステップS20の処理)。
端末Aの接続局(基地局A)がデータを転送することとなった場合には、([手順4]の具体的な処理5)を実行する。
一方、端末Aの接続局(基地局A)がデータ転送を棄却することとなった場合には、([手順4]の具体的な処理6)を実行する。
この例では、D2D(デバイス トゥ デバイス)により送信するデータ量を許容値(閾値)以下に留めることをポリシーとする場合を示す。
具体的には、基地局Aに端末A向けに滞留しているデータの量が、定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)未満である場合には、当該基地局Aは、そのデータを転送する(ステップS21)。一方、基地局Aに端末A向けに滞留しているデータの量が、前記定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以上である場合には、当該基地局Aは、そのデータ転送要求を棄却する(ステップS23)。
この例では、途絶した通信がデータ送信過程のいずれの位置で途絶えたのかによって、判断する場合を示す。
具体的には、基地局Aにおいて、端末A向けに滞留しているデータの量をx[bit]とし、当該端末Aに対して送信済みのデータの量をy[bit]とする。基地局Aは、この滞留しているデータ量の全送信データ量に占める割合x/(x+y)が定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)未満である場合に、そのデータを転送する(ステップS21)。一方、基地局Aは、この割合x/(x+y)が前記定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以上である場合に、そのデータ転送要求を棄却する(ステップS23)。
この例では、通信完了時刻をできるだけ早めることをポリシーとする場合を示す。
具体的には、基地局Aにおいて端末A向けに滞留しているデータの量をx[bit]とし、当該端末Aに対して送信済みのデータの量をy[bit]とする。また、基地局Aから基地局Bへのデータ転送速度の見積もりをα[kbps]とし、基地局Bから端末Bへの下りデータレートの見積もりをβ[kbps]とし、端末Bから端末Aへの通信のデータレートの見積もりをγ[kbps]とする。また、基地局Aにおける基地局Bへの滞留データの転送の開始手続きと終了手続きに必要な処理遅延をd1[s]とし、基地局Bから端末Bへのデータ転送の開始手続きと終了手続きに必要な処理遅延をd2[s]とし、端末Bにおいて端末Aへのデータ転送時に必要な処理遅延の見積もりをd3[s]とする。なお、これらのパラメータは外部入力(または、他の任意の手法)により与えられるものとする。
すなわち、式(1)が成り立つ場合には、基地局Aは、基地局Bへ未送信データを転送する(ステップS21)。一方、式(1)が成り立たない場合には、基地局Aは、未送信データを廃棄して、基地局Bからのデータ転送要求を棄却する(ステップS23)。
この例では、端末の移動を加味する場合を示す。
具体的には、端末Aにおける移動速度の見積もりをv1[m/s]とし、当該端末Aと端末間通信を実行する端末Bの移動速度の見積もりをv2[m/s]とする。なお、これらのパラメータは外部入力(または、他の任意の手法)により与えられるものとする。
ここで、端末の速度としては、例えば、対地速度を用いる。
このとき、次のような(移動速度に関する条件1)〜(移動速度に関する条件4)のうちの任意の1つまたは任意の2つ以上の組み合わせの条件に従って処理を実行する。
(移動速度に関する条件2)では、前記した移動速度の見積もりに加えて、端末Aおよび端末Bに関する移動方向の情報をさらに入力として受け取り、基地局Aは、端末Aの端末Bに対する相対移動速度(端末Bに近づく方向を負とし、端末Bから遠ざかる方向を正とするスカラー速度)を計算する。この相対移動速度が定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以上である場合には、基地局Aは、未送信データの基地局Bからのデータ転送要求を棄却する(ステップS23)。他の場合には、基地局Aは、未送信データを基地局Bへ転送する(ステップS21)。
(移動速度に関する条件4)では、端末Bの移動速度の見積もりv2が定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以上である場合には、当該端末Bに関する端末間通信による接続可能な時間を十分に保つことができないとして、基地局Aは、未送信データの基地局Bからのデータ転送要求を棄却する(ステップS23)。他の場合には、基地局Aは、未送信データを基地局Bへ転送する(ステップS21)。
この例では、端末の移動を加味して、距離減衰による信号品質劣化を考慮する場合を示す。
基地局Aは、例えば外部入力により、端末Aと端末B(当該端末Aと端末間通信を実行する端末B)との間の距離の、通信中における単位時間当たりの変動見積もりdd2d[m/s]と、未送信データを端末間通信を経由して送信するために必要な所用時間の見積もりtd2dを入力として受信する。
そして、基地局Aは、端末間通信中の移動距離の見積もり(dd2d×td2d)を用いて、距離減衰による受信電力レベルの劣化量を算出し、現在の端末間通信における信号受信品質からの信号品質劣化を算出し、信号受信品質の劣化を考慮した場合における信号受信品質が定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)以上である場合には、基地局Bへ未送信データを転送する(ステップS21)。一方、信号受信品質の劣化を考慮した場合における信号受信品質が前記定められた閾値(例えば、あらかじめ定められた一定の閾値)未満である場合には、基地局Aは、データ転送要求を棄却する(ステップS23)。
基地局Aにより端末Aに対するデータの送信(転送)が行われる場合には(ステップS21)、端末Bの接続局(基地局B)が基地局Aから受信した端末A向けのデータを当該端末Bに対して(本実施形態では、セルラ通信により)無線送信する。端末Bは、このデータを受信して、端末Aに対して端末間通信により、当該受信したデータを無線送信する(ステップS22)。端末Aは、このデータを受信する。
この場合には、これで、図5に示される本実施形態に係る端末間通信による救済手続きの処理(本処理)が終了する。
基地局Aによりデータ転送要求が棄却される場合には(ステップS23)、端末Aは、例えば、RLFを検出したときより前の通信を継続せずに、端末Bを経由して、新たな通信を開始する、または、端末間通信を中止して、接続可能な基地局を検索(探索)する再接続先基地局の選択(Cell Reselection)の処理を開始する(ステップS4)。
この場合には、これで、図5に示される本実施形態に係る端末間通信による救済手続きの処理(本処理)が終了する。
なお、上記のような端末間通信による救済手続きにおいて、例えば、非特許文献4に記載される技術などを利用することが可能である。
図6は、端末Aと端末Bとの間の端末間通信の確立までの処理(手順1〜手順2の処理)のシーケンスの一例を示す図である。
これは、データフォワード(データ転送)の判断前までの処理のシーケンスに相当する。
そして、端末Aは、端末間通信を行う他の端末(この例では、端末B)を決定し(処理T8:ステップS16)、端末間通信を開始する(処理T21:ステップS16)。
これは、データフォワード(データ転送)を実行するときの処理のシーケンスに相当する。
ここで、端末間通信において(処理T21)、端末Aは、端末間通信の相手の端末Bの接続局(基地局)が当該端末Aの接続局(この例では、基地局A)と同一である場合には、当該端末Bを経由して、当該端末Aの接続局(この例では、基地局A)との通信を継続する(ステップS17)。
端末Aは、端末Bに対して、当該端末Aの識別情報を通知し(処理T22:ステップS18)、これに応じて、当該端末Bは、当該端末Bの接続局(この例では、基地局B)に対して、当該端末Aの識別情報を通知する(処理T23:ステップS18)。
そして、基地局Bは、基地局Aから受信した端末A向けに滞留しているデータを端末Bへ転送し(処理T26:ステップS22)、次いで、当該端末Bは、受信した端末A向けに滞留しているデータを端末間通信により当該端末Aへ転送する(処理T27:ステップS22)。
これは、データフォワード(データ転送)を実行せずに、端末間通信により通信を継続するときの処理のシーケンスに相当する。
ここで、処理T21〜処理T24については、図7について説明したのと同様であり、ここでは、その続きの処理を説明する。
この場合、例えば、基地局Bは、端末A向けのデータを新たに取得して(処理T42)、取得した端末A向けのデータを端末Bへ転送する(処理T43)。そして、端末Bは、基地局Bから受信した端末A向けのデータを当該端末Aへ転送する(処理T44)。
これは、データフォワード(データ転送)を実行せずに、端末間通信することを諦めて、再接続先基地局の選択(Cell Reselection)の処理を行うときの処理のシーケンスに相当する。
ここで、処理T21〜処理T24については、図7および図8について説明したのと同様であり、ここでは、その続きの処理を説明する。
この場合、例えば、基地局Bは、データ転送が棄却されたことを端末Bへ通知し(処理T61)、これに応じて、当該端末Bは、データ転送が棄却されたことを端末Aへ通知する(処理T62)。そして、これに応じて、端末Aは、再接続先基地局の選択(Cell Reselection)の処理を行う(処理T63)。
このように、本実施形態に係る無線通信システムでは、基地局との間の通信が通信断となった無線通信端末により通信を再開することを効率的に可能とすることができる。
具体的な構成例として、無線通信端末において、基地局との間で通信を行う基地局通信部211と、他の無線通信端末との間で端末間通信を行う端末間通信部212と、接続局である基地局との通信の通信断を検出する通信断検出部1101と、前記通信断検出部1101により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する通信再開処理部1102と、を備える。
具体的な構成例として、無線通信端末において、前記通信再開処理部1102は、前記通信断検出部1101により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された後であって、再接続先基地局の選択を実行する前に、前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する。
具体的な構成例として、無線通信端末において、前記通信再開処理部1102は、端末間通信を行う前記他の無線端末装置の接続局である基地局が自端末の接続局であった基地局(直前に接続局であったが通信断が発生した基地局)と同一である場合には、前記他の無線通信端末を経由して自端末の接続局であった基地局(直前に接続局であったが通信断が発生した基地局)との通信を再開し、また、端末間通信を行う前記他の無線端末装置の接続局である基地局が自端末の接続局であった基地局(直前に接続局であったが通信断が発生した基地局)とは異なる場合には、前記他の無線通信端末を経由して、自端末の接続局であった基地局(直前に接続局であったが通信断が発生した基地局)から自端末へのデータを受信した前記他の無線通信端末の接続局である基地局と通信する。
具体的な構成例として、無線通信端末において、前記通信再開処理部1102は、端末間通信を行う前記他の無線通信端末に、自端末の接続局であった基地局(直前に接続局であったが通信断が発生した基地局)から自端末へのデータを特定するための自端末の識別情報を通知する自己識別情報通知部1111を備える。
具体的な構成例として、無線通信端末において、前記通信再開処理部は、端末間通信を行う他の無線通信端末として、端末間通信が可能な無線通信端末のうちから、最も受信信号品質が高い無線通信端末を選択する端末選択部1112を備える。
具体的な構成例として、無線通信端末において、前記通信再開処理部1102は、端末間通信を行う他の無線通信端末として、受信信号品質が定められた閾値以上である他の無線通信端末のうちから、自端末の接続局であった基地局(直前に接続局であったが通信断が発生した基地局)と同一の基地局を接続局とする他の無線通信端末を優先的に選択する端末選択部1112を備える。
具体的な構成例として、無線通信端末において、基地局との間で通信を行う基地局通信部211と、他の無線通信端末との間で端末間通信を行う端末間通信部212と、接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態における他の無線通信端末から端末間通信により通知された当該他の無線通信端末の識別情報を自端末の接続局である基地局に通知する他識別情報通知部1103と、を備える。
具体的な構成例として、基地局において、無線通信端末との間で通信する無線通信部111と、他の基地局との間で通信する回線通信部112と、無線通信端末へのデータを記憶する記憶部102と、自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送するデータ転送部1001と、を備える。
具体的な構成例として、基地局において、前記データ転送部1001は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータの量が、定められた閾値未満である場合に、当該データを転送する。
具体的な構成例として、基地局において、前記データ転送部1001は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータの量の全送信データ量に占める割合が、定められた閾値未満である場合に、当該データを転送する。
具体的な構成例として、基地局において、前記データ転送部1001は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末への滞留データを前記他の基地局へ送信するために必要な時間の見積もりと、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末への送信済みデータを前記他の基地局から前記他の無線通信端末を経由して前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へ通知するために必要な時間の見積もりとを比較し、前者が後者を下回る場合に、前記データを転送する。
具体的な構成例として、基地局において、前記データ転送部1001は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末の移動速度の見積もりと、前記他の無線通信端末の移動速度の見積もりとの和が、定められた閾値未満である場合に、前記データを転送する。
具体的な構成例として、基地局において、前記データ転送部1001は、前記データの送信を端末間通信を経由して完了するまでの端末間通信における信号品質劣化情報に基づいて、信号品質劣化後の端末間通信における信号受信品質が定められた閾値以上である場合に、前記データを転送する。
具体的な構成例として、基地局において、無線通信端末との間で通信する無線通信部111と、他の基地局との間で通信する回線通信部112と、他の基地局に対して、当該他の基地局との通信の通信断があった無線通信端末の識別情報を指定して、当該無線通信端末へのデータを転送することを要求するデータ転送要求部1002と、を備える。
以下では、第1実施形態とは異なる部分について詳しく説明し、第1実施形態と同様な部分については説明を省略または簡易化する。
第1実施形態では、端末間通信による救済手続きの処理(図4に示されるステップS3の処理)を再接続先基地局の選択の処理(図4に示されるステップS4の処理)の前に実行する構成であるのに対して、第2実施形態では、端末間通信による救済手続きの処理(図10に示されるステップS104の処理)を再接続先基地局の選択の処理(図10に示されるステップS103の処理)の後に実行する。つまり、RLFを検出した無線通信端末により接続基地局との接続を再確立することができなかった場合に、第1実施形態では、当該無線通信端末が端末間通信が可能な他の無線通信端末の有無を検索したのに対し、第2実施形態では、まず、接続可能な基地局(再接続先基地局)を検索する。
ここで、本実施形態では、図10に示される概略的な処理に関して、各無線通信端末12A、12Bは同様な動作を行い、ここでは、これらをまとめて、無線通信端末12として説明する。
無線通信端末12においてRLFを検出した場合、当該無線通信端末12において無線リンクの再確立処理(RRC Reconfiguration Procedure)を開始する。無線通信端末12は、この再確立処理が正常に終了した場合には、接続局との通信を再開する。
一方、無線通信端末12において、この再確立処理が失敗した場合には(ステップS102)、再接続先基地局の選択(Cell Reselection)の処理を開始する(ステップS103)
その後、無線通信端末12における再接続先基地局の選択の処理の結果に応じて、必要な場合には、端末間通信による救済手続きの処理が実行される(ステップS104)。
無線通信端末12における再接続先基地局の選択の処理の結果として、当該無線通信端末12が直前に無線通信していた接続局(元の接続局である基地局)が選択された場合には、当該無線通信端末12は、当該接続局(当該元の接続局である基地局)との無線通信を再開する。
一方、無線通信端末12における再接続先基地局の選択の処理の結果として、当該無線通信端末12が直前に無線通信していた接続局(元の接続局である基地局)以外の基地局が選択された場合には、[手順2−2]の処理を実行する。
この[手順2−2]では、第1実施形態に示される[手順2]〜[手順4]の処理と同様な処理を実行する。
なお、この[手順2−2]では、第1実施形態に示される[手順4]の([手順4]の具体的な処理6)において、基地局Aによりデータ転送要求が棄却される場合には、無線通信端末12は、一例として、再接続先基地局の選択の処理を再度実行することはせずに、既に選択されている再接続先基地局との間で無線通信を開始する。
他の例として、[手順2−2]では、第1実施形態に示される[手順4]の([手順4]の具体的な処理6)において、基地局Aによりデータ転送要求が棄却される場合には、無線通信端末12は、再度、再接続先基地局の選択の処理(ステップS103の処理と同様な処理)を実行する、構成が用いられてもよい。
具体的な構成例として、基地局との間で通信を行う基地局通信部211と、他の無線通信端末との間で端末間通信を行う端末間通信部212と、接続局である基地局との通信の通信断を検出する通信断検出部1101と、前記通信断検出部1101により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する通信再開処理部1102と、を備える無線通信端末において、前記通信再開処理部1102は、前記通信断検出部1101により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された後であって、再接続先基地局の選択を実行した後に、前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことを言う。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことを言う。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
Claims (17)
- 基地局との間で通信を行う基地局通信部と、
他の無線通信端末との間で端末間通信を行う端末間通信部と、
接続局である基地局との通信の通信断を検出する通信断検出部と、
前記通信断検出部により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する通信再開処理部と、を備え、
前記通信再開処理部は、端末間通信を行う前記他の無線端末装置の接続局である基地局が自端末の接続局であった基地局と同一である場合には、前記他の無線通信端末を経由して自端末の接続局であった基地局との通信を再開し、また、端末間通信を行う前記他の無線端末装置の接続局である基地局が自端末の接続局であった基地局とは異なる場合には、前記他の無線通信端末を経由して、自端末の接続局であった基地局から自端末へのデータを受信した前記他の無線通信端末の接続局である基地局と通信する、
ことを特徴とする無線通信端末。 - 基地局との間で通信を行う基地局通信部と、
他の無線通信端末との間で端末間通信を行う端末間通信部と、
接続局である基地局との通信の通信断を検出する通信断検出部と、
前記通信断検出部により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する通信再開処理部と、を備え、
前記通信再開処理部は、端末間通信を行う前記他の無線通信端末に、自端末の接続局であった基地局から自端末へのデータを特定するための自端末の識別情報を通知する自己識別情報通知部を備える、
ことを特徴とする無線通信端末。 - 基地局との間で通信を行う基地局通信部と、
他の無線通信端末との間で端末間通信を行う端末間通信部と、
接続局である基地局との通信の通信断を検出する通信断検出部と、
前記通信断検出部により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行する通信再開処理部と、を備え、
前記通信再開処理部は、端末間通信を行う他の無線通信端末として、受信信号品質が定められた閾値以上である他の無線通信端末のうちから、自端末の接続局であった基地局と同一の基地局を接続局とする他の無線通信端末を優先的に選択する端末選択部を備える、
ことを特徴とする無線通信端末。 - 無線通信端末との間で通信する無線通信部と、
他の基地局との間で通信する回線通信部と、
無線通信端末へのデータを記憶する記憶部と、
自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送するデータ転送部と、を備え、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータの量が、定められた閾値未満である場合に、当該データを転送する、
ことを特徴とする基地局。 - 無線通信端末との間で通信する無線通信部と、
他の基地局との間で通信する回線通信部と、
無線通信端末へのデータを記憶する記憶部と、
自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送するデータ転送部と、を備え、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータの量の全送信データ量に占める割合が、定められた閾値未満である場合に、当該データを転送する、
ことを特徴とする基地局。 - 無線通信端末との間で通信する無線通信部と、
他の基地局との間で通信する回線通信部と、
無線通信端末へのデータを記憶する記憶部と、
自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送するデータ転送部と、を備え、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末への滞留データを前記他の基地局へ送信するために必要な時間の見積もりと、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末への送信済みデータを前記他の基地局から前記他の無線通信端末を経由して前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へ通知するために必要な時間の見積もりとを比較し、前者が後者を下回る場合に、前記データを転送する、
ことを特徴とする基地局。 - 無線通信端末との間で通信する無線通信部と、
他の基地局との間で通信する回線通信部と、
無線通信端末へのデータを記憶する記憶部と、
自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送するデータ転送部と、を備え、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末の移動速度の見積もりと、前記他の無線通信端末の移動速度の見積もりとの和が、定められた閾値未満である場合に、前記データを転送する、
ことを特徴とする基地局。 - 無線通信端末との間で通信する無線通信部と、
他の基地局との間で通信する回線通信部と、
無線通信端末へのデータを記憶する記憶部と、
自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送するデータ転送部と、を備え、
前記データ転送部は、前記データの送信を端末間通信を経由して完了するまでの端末間通信における信号品質劣化情報に基づいて、信号品質劣化後の端末間通信における信号受信品質が定められた閾値以上である場合に、前記データを転送する、
ことを特徴とする基地局。 - 基地局通信部が、基地局との間で通信を行い、
端末間通信部が、他の無線通信端末との間で端末間通信を行い、
通信断検出部が、接続局である基地局との通信の通信断を検出し、
通信再開処理部が、前記通信断検出部により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行し、
前記通信再開処理部は、端末間通信を行う前記他の無線端末装置の接続局である基地局が自端末の接続局であった基地局と同一である場合には、前記他の無線通信端末を経由して自端末の接続局であった基地局との通信を再開し、また、端末間通信を行う前記他の無線端末装置の接続局である基地局が自端末の接続局であった基地局とは異なる場合には、前記他の無線通信端末を経由して、自端末の接続局であった基地局から自端末へのデータを受信した前記他の無線通信端末の接続局である基地局と通信する、
ことを特徴とする無線通信方法。 - 基地局通信部が、基地局との間で通信を行い、
端末間通信部が、他の無線通信端末との間で端末間通信を行い、
通信断検出部が、接続局である基地局との通信の通信断を検出し、
通信再開処理部が、前記通信断検出部により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行し、
前記通信再開処理部は、自己識別情報通知部によって、端末間通信を行う前記他の無線通信端末に、自端末の接続局であった基地局から自端末へのデータを特定するための自端末の識別情報を通知する、
ことを特徴とする無線通信方法。 - 基地局通信部が、基地局との間で通信を行い、
端末間通信部が、他の無線通信端末との間で端末間通信を行い、
通信断検出部が、接続局である基地局との通信の通信断を検出し、
通信再開処理部が、前記通信断検出部により前記接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行し、
前記通信再開処理部は、端末選択部によって、端末間通信を行う他の無線通信端末として、受信信号品質が定められた閾値以上である他の無線通信端末のうちから、自端末の接続局であった基地局と同一の基地局を接続局とする他の無線通信端末を優先的に選択する、
ことを特徴とする無線通信方法。 - 無線通信部が、無線通信端末との間で通信し、
回線通信部が、他の基地局との間で通信し、
データ転送部が、自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送し、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータの量が、定められた閾値未満である場合に、当該データを転送する、
ことを特徴とする通信方法。 - 無線通信部が、無線通信端末との間で通信し、
回線通信部が、他の基地局との間で通信し、
データ転送部が、自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送し、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータの量の全送信データ量に占める割合が、定められた閾値未満である場合に、当該データを転送する、
ことを特徴とする通信方法。 - 無線通信部が、無線通信端末との間で通信し、
回線通信部が、他の基地局との間で通信し、
データ転送部が、自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送し、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末への滞留データを前記他の基地局へ送信するために必要な時間の見積もりと、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末への送信済みデータを前記他の基地局から前記他の無線通信端末を経由して前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へ通知するために必要な時間の見積もりとを比較し、前者が後者を下回る場合に、前記データを転送する、
ことを特徴とする通信方法。 - 無線通信部が、無線通信端末との間で通信し、
回線通信部が、他の基地局との間で通信し、
データ転送部が、自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送し、
前記データ転送部は、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末の移動速度の見積もりと、前記他の無線通信端末の移動速度の見積もりとの和が、定められた閾値未満である場合に、前記データを転送する、
ことを特徴とする通信方法。 - 無線通信部が、無線通信端末との間で通信し、
回線通信部が、他の基地局との間で通信し、
データ転送部が、自局との通信の通信断があった無線通信端末により端末間通信が行われる他の無線通信端末の接続局である他の基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった無線通信端末へのデータを転送し、
前記データ転送部は、前記データの送信を端末間通信を経由して完了するまでの端末間通信における信号品質劣化情報に基づいて、信号品質劣化後の端末間通信における信号受信品質が定められた閾値以上である場合に、前記データを転送する、
ことを特徴とする通信方法。 - 無線通信端末が、接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態において、他の無線通信端末との間で端末間通信を行って当該他の無線通信端末を経由して当該他の無線通信端末の接続局である基地局と通信することで前記通信断が検出された前記通信を再開する処理を実行し、
前記他の無線通信端末が、接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態における前記無線通信端末から端末間通信により通知された当該無線通信端末の識別情報を自端末の接続局である基地局に通知し、
前記他の無線通信端末の接続局である基地局が、接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態における前記無線通信端末の接続局であった基地局に対して、当該無線通信端末の識別情報を指定して、当該無線通信端末へのデータを転送することを要求し、
接続局である基地局との通信の通信断が検出された状態における無線通信端末の接続局であった基地局が、自局との通信の通信断があった前記無線通信端末により端末間通信が行われる前記他の無線通信端末の接続局である基地局に対して、前記自局との通信の通信断があった前記無線通信端末へのデータを転送する、
ことを特徴とする無線通信システム。
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