JP5867724B2 - 高次モード励振器、高次モード遮断波長測定システム、高次モード励振方法及び高次モード遮断波長測定方法 - Google Patents

高次モード励振器、高次モード遮断波長測定システム、高次モード励振方法及び高次モード遮断波長測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、シングルモード光伝送方式あるいはマルチモード光伝送方式において、高次伝搬モードの遮断波長を測定する技術に関する。
シングルモード光伝送方式では、基本モードを有する光が伝搬される一方で、高次モードを有する光が伝搬されないため、モード分散が発生することなく、高速通信が可能である。高次モードを有する光が伝搬されないためには、高次モードの遮断波長を測定して、使用波長帯域を高次モードの遮断波長以上に設定する必要がある。
実効遮断波長の光ファイバ長依存性を図1に示す。高次モードの遮断波長として、理論遮断波長λ及び実効遮断波長λceffが定義される。理論遮断波長λは、コア及びクラッドの屈折率分布及び断面形状を考慮して算出される。実効遮断波長λceffは、さらに基本モード及び高次モードのモード損失の差分を考慮して測定される。
図1では、基本モードLP01を有する光が伝搬される一方で、第1高次モードLP11を有する光が伝搬されない、シングルモード伝送方式を考慮している。実効遮断波長λceffは、光ファイバ長が長くなるほど、つまり、曲げ損失が大きくなるほど、短波長側に遷移する一方で、光ファイバ長が0となる極限で、つまり、曲げ損失が0となる極限で、理論遮断波長λに接近する。実効遮断波長λceffの測定方法として、非特許文献1に記載の曲げ損失法及びマルチモード励振法があげられる。
曲げ損失法に基づく高次モード遮断波長測定システムを図2に示す。図2の高次モード遮断波長測定システムBは、白色光源B1、分光器B2、被測定光ファイバB3、受光器B4及び計算機B5から構成される。
白色光源B1は、分光器B2に白色の光を出力する。分光器B2は、白色光源B1から白色の光を入力され、白色の光から特定波長の光を抽出し、被測定光ファイバB3に当該波長の光を出力する。被測定光ファイバB3は、分光器B2から受光器B4へと、当該波長の光を伝搬する。受光器B4は、被測定光ファイバB3から当該波長の光を入力する。計算機B5は、分光器B2での出力強度及び受光器B4での入力強度に基づいて、被測定光ファイバB3での透過率P(λ)を算出する。
長さ2mの被測定光ファイバB3が直径280mmφのループを構成している状態を、被測定光ファイバB3に曲げがない状態とする。長さ2mの被測定光ファイバB3がさらに直径60mmφの1回巻きのループを構成している状態を、被測定光ファイバB3に曲げがある状態とする。被測定光ファイバB3に曲げがない状態では、被測定光ファイバB3での透過率をPB2(λ)とする。被測定光ファイバB3に曲げがある状態では、被測定光ファイバB3での透過率をPB1(λ)とする。
曲げ損失法では、曲げ損失が高次モードでは基本モードより大きいことを利用する。つまり、測定波長λが実効遮断波長λceffに短波長側から接近するにつれて、PB1(λ)はほぼ変化しないが、PB2(λ)はPB1(λ)へ減少する。そこで、PB2(λ)がPB1(λ)へある程度減少した測定波長λを、実効遮断波長λceffとする。
マルチモード励振法に基づく高次モード遮断波長測定システムを図3に示す。図3の高次モード遮断波長測定システムMは、白色光源M1、分光器M2、多モード光ファイバM3、被測定光ファイバM4、受光器M5及び計算機M6から構成される。分光器M2及び受光器M5の間に、多モード光ファイバM3及び被測定光ファイバM4を接続する状態と、分光器M2及び受光器M5の間に、多モード光ファイバM3を接続するが被測定光ファイバM4を接続しない状態で、受光器M5での入力強度を測定する。
白色光源M1は、分光器M2に白色の光を出力する。分光器M2は、白色光源M1から白色の光を入力され、白色の光から特定波長の光を抽出し、上記の光ファイバに当該波長の光を出力する。上記の光ファイバは、分光器M2から受光器M5へと、当該波長の光を伝搬する。受光器M5は、上記の光ファイバから当該波長の光を入力する。計算機M6は、分光器M2での出力強度及び受光器M5での入力強度に基づいて、上記の光ファイバでの透過率P(λ)を算出する。
多モード光ファイバM3は、測定波長λのうち全領域で、基本モード及び高次モードを伝搬可能である。被測定光ファイバM4は、測定波長λのうち実効遮断波長λceffより短波長側では、基本モード及び高次モードを伝搬可能であり、測定波長λのうち実効遮断波長λceffより長波長側では、基本モードを伝搬可能であるが高次モードを伝搬不能である。多モード光ファイバM3を備えるが被測定光ファイバM4を備えない光ファイバでの透過率をPM2(λ)とする。多モード光ファイバM3及び被測定光ファイバM4を備える光ファイバでの透過率をPM1(λ)とする。
マルチモード励振法では、多モード光ファイバM3及び被測定光ファイバM4の境界で、測定波長λのうち実効遮断波長λceffより短波長側では、光強度があまり減少しないが、測定波長λのうち実効遮断波長λceffより長波長側では、光強度が大きく減少することを利用する。つまり、測定波長λが実効遮断波長λceffに短波長側から接近するにつれて、PM1(λ)/PM2(λ)は大きく減少する。そこで、PM1(λ)/PM2(λ)がある程度減少した測定波長λを、実効遮断波長λceffとする。
松本弘一編集、光測定器ガイド、オプトロニクス社、平成16年、pp.176−178. K.Jinguji,N.Takato,Y.Hida,T.Kitoh and M.Kawachi,"Two−Port Optical Wavelength Circuits Composed of Cascaded Mach−Zehnder Interferometers with Point−Symmetrical Configurations,"Journal of Lightwave Technology,Vol.14,No.10,pp.2301−2310,1996. B.E.Little and T.Murphy,"Design Rules for Maximally Flat Wavelength−Insensitive Optical Power Dividers Using Mach−Zehnder Structures,"IEEE Photonics Technology Letters,Vol.9,No.12,pp.1607−1609,1997.
しかし、曲げ損失法には、実効遮断波長λceffの測定精度が低いという問題がある。高次モードの曲げ損失が小さい光ファイバとして、BIF(Bend Insensitive Fiber)が開発されている。測定波長λのうち実効遮断波長λceffより短波長側でも、PB1(λ)が大きくPB2(λ)及びPB1(λ)の差分は小さくなるため、PB2(λ)がPB1(λ)へある程度減少した測定波長λを精度良く求めることができず、ひいては実効遮断波長λceffを精度良く求めることができない。
そして、マルチモード励振法にも、実効遮断波長λceffの測定精度が低いという問題がある。通常では、多モード光ファイバM3では被測定光ファイバM4よりコア直径が大きいため、多モード光ファイバM3及び被測定光ファイバM4の境界で光が漏れ出す。測定波長λの全領域で、PM1(λ)はPM2(λ)と比較して小さくなるため、PM1(λ)/PM2(λ)がある程度減少した測定波長λを精度良く求めることができず、ひいては実効遮断波長λceffを精度良く求めることができない。
被測定光ファイバB3及び多モード光ファイバM3において、高次モードの入力強度が基本モードの入力強度と比較して低いときにも、実効遮断波長λceffの測定精度が低くなる。被測定光ファイバB3及び被測定光ファイバM4において、第1高次モードLP11の漏れ損失が大きいPCF(Photonic Crystal Fiber)が適用されるときにも、実効遮断波長λceffの測定精度が低くなる。
つまり、曲げ損失法では、測定波長λのうち実効遮断波長λceffより短波長側でも、PB2(λ)が小さくPB2(λ)及びPB1(λ)の差分は小さくなるため、PB2(λ)がPB1(λ)へある程度減少した測定波長λを精度良く求めることができない。そして、マルチモード励振法では、測定波長λのうち実効遮断波長λceffより短波長側でも、PM1(λ)の高次モード成分が小さくなるため、PM1(λ)/PM2(λ)がある程度減少した測定波長λを精度良く求めることができない。
曲げ損失法及びマルチモード励振法では、被測定光ファイバB3及び被測定光ファイバM4において、OH基吸収損失(波長領域λ〜1400nm)等の吸収損失が大きいときにも、実効遮断波長λceffの測定精度が低くなる。
マルチモード光伝送では、基本モードを有する光が伝搬されるうえに、高次モードを有する光が伝搬されるため、モード分散が補償されるならば、高速通信が可能である。伝搬が許容される最高の高次モードより高次の非許容モードを有する光が伝搬されないためには、非許容モードの遮断波長を測定して、使用波長帯域を非許容モードの遮断波長以上に設定する必要がある。しかし、任意の高次モードの実効遮断波長λceffを精度良く測定する技術は、上述の通り存在していなかった。
そこで、前記課題を解決するために、本発明は、基本モードの光強度の影響を低減しながら、任意の高次モードの遮断波長の測定を精度良く実行することを目的とする。
上記目的を達成するために、高次モード励振器及び高次モード励振方法において、入力導波路の基本モードを出力導波路の高次モードに結合させることにより、入力導波路が入力され伝搬する基本モードを有する光を、出力導波路が伝搬し出力する高次モードを有する光に変換することとした。
そして、高次モード遮断波長測定システム及び高次モード遮断波長測定方法において、高次モード励振器が、光源からの入力光を基本モードを有する光として入力され、光ファイバへの出力光を高次モードを有する光として出力し、光スペクトラムアナライザが、光ファイバにおける損失の使用波長依存性を測定することにより、光ファイバにおける高次モードを有する光の遮断波長を測定することとした。
具体的には、本発明は、基本モードを有する光を伝搬可能な入力導波路と、高次モードを有する光を伝搬可能であり、使用波長帯域において、該高次モードの実効屈折率が前記入力導波路の基本モードの実効屈折率とほぼ等しくされたことにより、該高次モードが前記入力導波路の基本モードと結合可能な出力導波路と、前記入力導波路の基本モードを前記出力導波路の高次モードに結合させることにより、前記入力導波路入力され伝搬する基本モードを有する光を、前記出力導波路が伝搬し出力する高次モードを有する光に変換するモード励振部と、を備え、前記モード励振部は、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域であるモード結合部と、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域であるモード遅延部と、を備え、前記モード励振部全体のモード励振効率は、前記使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定であることを特徴とする高次モード励振器である。
また、本発明は、高次モード励振器における高次モード励振方法であって、前記入力導波路が、基本モードを有する光入力前記モード励振部が、前記入力導波路を伝搬する前記基本モードを有する光を、前記出力導波路を伝搬する高次モードを有する光に変換し、前記出力導波路が、前記高次モードを有する光を出力することを特徴とする高次モード励振方法である。
この構成によれば、広帯域で、基本モードを有する光の出力を抑制しながら、基本モードを有する光を任意の高次モードを有する光に変換することができる。
また、本発明は、前記モード結合部は、それぞれ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域である第1モード結合部、第2モード結合部及び第3モード結合部からなり前記モード遅延部は、それぞれ、前記第1モード結合部と前記第2モード結合部との間及び前記第2モード結合部と前記第3モード結合部との間に設けられ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域である第1モード遅延部及び第2モード遅延部からなり前記第1モード遅延部及び前記第2モード遅延部は、いずれも、前記出力導波路には曲げ領域が設けられず、前記入力導波路のみに曲げ領域が設けられた形状であることを特徴とする高次モード励振器である。
また、本発明は、前記第1モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL1だけ長く、前記第2モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL2だけ長く、βを前記使用波長帯域における前記入力導波路の基本モードを有する光の波数又は前記出力導波路の高次モードを有する光の波数としたとき、前記光路差ΔL1は、βΔL1=2π/3となるように設定され、前記光路差ΔL2は、βΔL2=4π/3となるように設定されていることを特徴とする高次モード励振器である。
また、本発明は、光源からの入力光を基本モードを有する光として入力し、該基本モードを有する光を高次モードを有する光に変換し、該高次モードを有する光を光ファイバへの出力光として出力する高次モード励振器と、前記光ファイバにおける損失の使用波長依存性を測定することにより、前記光ファイバにおける高次モードを有する光の遮断波長を測定する光スペクトラムアナライザと、を備え、前記高次モード励振器は、前記光源からの入力光を基本モードを有する光として伝搬可能な入力導波路と、前記光ファイバへの出力光を高次モードを有する光として伝搬可能であり、使用波長帯域において、該高次モードの実効屈折率が前記入力導波路の基本モードの実効屈折率とほぼ等しくされたことにより、該高次モードが前記入力導波路の基本モードと結合可能な出力導波路と、前記入力導波路の基本モードを前記出力導波路の高次モードに結合させることにより、前記入力導波路基本モードを有する光として入力され伝搬する前記光源からの入力光を、前記出力導波路が高次モードを有する光として伝搬し出力する前記光ファイバへの出力光に変換するモード励振部と、を備え、前記モード励振部は、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域であるモード結合部と、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域であるモード遅延部と、を備え、前記モード励振部全体のモード励振効率は、前記使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定であることを特徴とする高次モード遮断波長測定システムである。
また、本発明は、高次モード遮断波長測定システムにおける高次モード遮断波長測定方法であって、前記入力導波路が、光源からの入力光基本モードを有する光として入力前記モード励振部が、前記入力導波路を伝搬する前記基本モードを有する光を前記出力導波路を伝搬する高次モードを有する光に変換し、前記出力導波路が、前記高次モードを有する光を光ファイバへの出力光して出力する高次モード励振ステップと、前記光スペクトラムアナライザが、前記光ファイバにおける損失の使用波長依存性を測定することにより、前記光ファイバにおける高次モードを有する光の遮断波長を測定する光スペクトラム分析ステップと、を実行することを特徴とする高次モード遮断波長測定方法である。
この構成によれば、広帯域で、高次モード励振器が入力導波路の基本モードを出力導波路の高次モードに結合させることにより、基本モードの光強度の影響を低減しながら、任意の高次モードの遮断波長の測定を精度良く実行することができる。光ファイバが通常の光ファイバのみならずBIFやPCFであっても、上述の効果を奏する。
また、本発明は、前記モード結合部は、それぞれ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域である第1モード結合部、第2モード結合部及び第3モード結合部からなり、前記モード遅延部は、それぞれ、前記第1モード結合部と前記第2モード結合部との間及び前記第2モード結合部と前記第3モード結合部との間に設けられ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域である第1モード遅延部及び第2モード遅延部からなり、前記第1モード遅延部及び前記第2モード遅延部は、いずれも、前記出力導波路には曲げ領域が設けられず、前記入力導波路のみに曲げ領域が設けられた形状であることを特徴とする高次モード遮断波長測定システムである。
また、本発明は、前記第1モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL1だけ長く、前記第2モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL2だけ長く、βを前記使用波長帯域における前記入力導波路の基本モードを有する光の波数又は前記出力導波路の高次モードを有する光の波数としたとき、前記光路差ΔL1は、βΔL1=2π/3となるように設定され、前記光路差ΔL2は、βΔL2=4π/3となるように設定されていることを特徴とする高次モード遮断波長測定システムである。
本発明は、基本モードの光強度の影響を低減しながら、任意の高次モードの遮断波長の測定を精度良く実行することができる。
実効遮断波長の光ファイバ長依存性を示す図である。 曲げ損失法に基づく高次モード遮断波長測定システムを示す図である。 マルチモード励振法に基づく高次モード遮断波長測定システムを示す図である。 本発明の高次モード励振器の構成を示す図である。 本発明の高次モード励振器の原理を示す図である。 本発明の高次モード励振器の変換効率を示す図である。 本発明の高次モード励振器の変換効率を示す図である。 本発明の高次モード遮断波長測定システムを示す図である。 本発明の高次モード遮断波長測定方法を示す図である。 比較例の損失の波長依存性を示す図である。 本発明の損失の波長依存性を示す図である。 変形例の高次モード遮断波長測定システムを示す図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施の例であり、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(高次モード励振器及び高次モード励振方法)
本発明の高次モード励振器の構成を図4に示す。高次モード励振器1は、入力導波路11、出力導波路12及びモード励振部13から構成される。
入力導波路11は、基本モードLP01を有する光を入力される。出力導波路12は、基本モードLP01を有する光を出力することなく、第1高次モードLP11を有する光を出力する。モード励振部13は、入力導波路11の基本モードLP01を出力導波路12の第1高次モードLP11に結合させることにより、入力導波路11が入力された基本モードLP01を有する光を、出力導波路12が出力する第1高次モードLP11を有する光に変換する。
図4の上側は、入力導波路11及び出力導波路12において、実際の屈折率の分布を示す。入力導波路11及び出力導波路12のコア部分の屈折率はnであり、入力導波路11及び出力導波路12のクラッド部分の屈折率はnであり、比屈折率差はΔ=(n −n )/(2n )である。伝搬の方向に垂直な面内で、入力導波路11の断面形状は、幅がw2であり高さがh(=w2)である矩形形状であり、出力導波路12の断面形状は、幅がw1であり高さがh(=w2)である矩形形状である。伝搬の方向に垂直な面内で、入力導波路11及び出力導波路12の相互間の導波路間隔はgである。
本発明の高次モード励振器の原理を図5に示す。入力導波路11及び出力導波路12において、実際の屈折率を実線で示し、各モードの実効屈折率を破線で示す。実際の屈折率は、入力導波路11及び出力導波路12のコア部分でncore(=n)であり、入力導波路11及び出力導波路12のクラッド部分でnclad(=n)である。
図5の上段は、出力導波路12の幅w1を入力導波路11の幅w2と等しくしたときを示す。出力導波路12は、入力導波路11と同様に、基本モードLP01のみを伝搬可能である。出力導波路12の基本モードLP01の実効屈折率neff_LP01は、入力導波路11の基本モードLP01の実効屈折率neff_LP01とほぼ一致する。
図5の中段は、出力導波路12の幅w1を図5の上段より広くしたときを示す。出力導波路12は、基本モードLP01及び第1高次モードLP11を伝搬可能である。出力導波路12の第1高次モードLP11の実効屈折率neff_LP11は、入力導波路11の基本モードLP01の実効屈折率neff_LP01より小さく一致しない。よって、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の第1高次モードLP11は、位相整合が図られず結合可能でない。そこで、出力導波路12の幅w1を広くする。
図5の下段は、出力導波路12の幅w1を図5の中段より広くしたときを示す。出力導波路12は、基本モードLP01及び第1高次モードLP11を伝搬可能である。出力導波路12の第1高次モードLP11の実効屈折率neff_LP11は、入力導波路11の基本モードLP01の実効屈折率neff_LP01とほぼ一致する。よって、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の第1高次モードLP11は、位相整合が図られて結合可能である。このようにして、図4に示した入力導波路11及び出力導波路12の断面形状及び屈折率分布を設計することができる。
このように、基本モードLP01を有する光の出力を抑制しながら、基本モードLP01を有する光を第1高次モードLP11を有する光に変換することができる。ここで、出力導波路12の他の高次モードの実効屈折率が、入力導波路11の基本モードLP01の実効屈折率neff_LP01とほぼ一致すれば、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の当該高次モードは、位相整合が図られて結合可能である。よって、基本モードLP01を有する光の出力を抑制しながら、基本モードLP01を有する光を任意の高次モードを有する光に変換することもできる。
モード励振部13は、モード結合部14−1、14−2、14−3及びモード遅延部15−1、15−2から構成されるため、モード励振部13全体のモード励振効率は、使用波長に対して略依存せずに高い状態で略一定となる。
モード結合部14−1、14−2、14−3は、入力導波路11及び出力導波路12が平行に配置され、モード結合が発生する領域である。モード遅延部15−1、15−2は、入力導波路11及び出力導波路12が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域である。
モード結合部14−1では、入力導波路11及び出力導波路12の光路長は、ともにL1である。モード結合部14−2では、入力導波路11及び出力導波路12の光路長は、ともにL2である。モード結合部14−3では、入力導波路11及び出力導波路12の光路長は、ともにL3である。モード遅延部15−1では、入力導波路11の光路長は、出力導波路12の光路長より、光路差ΔL1だけ長い。モード遅延部15−2では、入力導波路11の光路長は、出力導波路12の光路長より、光路差ΔL2だけ長い。
以下に、非特許文献2に記載の技術を応用して、モード結合部14−1、14−2、14−3での光路長L1、L2、L3及びモード遅延部15−1、15−2での光路差ΔL1、ΔL2を適切に設計することにより、モード励振部13全体のモード励振効率が、使用波長に対して略依存せずに高い状態で略一定となることを説明する。
使用波長λにおいて、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の第1高次モードLP11の結合効率が100%となるような、曲げ部分を含まず平行に配置された入力導波路11及び出力導波路12の光路長は、Lc(λ)であるとする。使用波長λにおいて、モード結合部14−1、14−2、14−3における、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の第1高次モードLP11の結合効率P(λ)、P(λ)、P(λ)は、L1、L2、L3、Lc(λ)に基づいて算出される。
使用波長λにおいて、入力導波路11の基本モードLP01を有する光の波数と、出力導波路12の第1高次モードLP11を有する光の波数は、β(λ)であるとする。使用波長λにおいて、モード励振部13全体における、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の第1高次モードLP11の結合効率P(λ)は、P(λ)、P(λ)、P(λ)、ΔL1、ΔL2、β(λ)に基づいて算出される。
モード結合部14−1、14−2、14−3での光路長L1、L2、L3及びモード遅延部15−1、15−2での光路差ΔL1、ΔL2を適切に設計することにより、モード励振部13全体のモード励振効率P(λ)は、使用波長λに対して略依存せずに高い状態で略一定となる。具体的な設計方法及び変換効率については後述する。
このように、広帯域で、基本モードLP01を有する光の出力を抑制しながら、基本モードLP01を有する光を第1高次モードLP11を有する光に変換することができる。ここで、入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の他の高次モードの結合効率が100%となるような、曲げ部分を含まず平行に配置された入力導波路11及び出力導波路12の光路長Lc(λ)が分かれば、モード励振部13全体における入力導波路11の基本モードLP01及び出力導波路12の当該高次モードの結合効率P(λ)を、使用波長λに対して略依存させることなく高い状態で略一定とすることができる。よって、広帯域で、基本モードLP01を有する光の出力を抑制しながら、基本モードLP01を有する光を任意の高次モードを有する光に変換することもできる。
以下に、高次モード励振器1の設計方法を説明する。まず、入力導波路11について、Δ及びw2を決定する。入力導波路11において、使用波長帯域の下限波長において、単一モードのみが存在するかどうかを確認する。使用波長帯域の下限波長において、単一モードのみが存在するならば、使用波長帯域の全波長において、単一モードのみが存在する。この設計段階では、有限要素法などの導波路解析を適用することができる。
次に、出力導波路12について、w1を決定する。使用波長帯域の中心波長において、入力導波路11の基本モードLP01と出力導波路12の第1高次モードLP11が結合可能であるかどうかを確認する。使用波長帯域の中心波長において、モード結合が可能であるならば、使用波長帯域の全波長において、モード結合が可能と言える。この設計段階では、有限要素法などの導波路解析を適用することができる。
次に、モード励振部13について、g及びLcを決定する。所望の結合効率(例えば、使用波長帯域の全波長において、〜100%)が得られるかどうかを確認する。この設計段階では、ビーム伝搬法などの伝搬解析を適用することができる。
次に、モード励振部13について、L1、L2、L3、ΔL1、ΔL2を決定する。所望の波長特性(例えば、使用波長帯域の全波長において、P(λ)が略一定)が得られるかどうかを確認する。以上で、高次モード励振器1の設計処理が終了する。
非特許文献3によれば、モード励振部13が1個のモード遅延部15を有するときには、β(λ)ΔL=a(2π/3)(aは正の整数)であるとき、モード励振器1全体のモード励振効率P(λ)は、使用波長λに対して略依存せずに約50%となると考えられる。そこで、本実施形態では、モード励振部13が2個のモード遅延部15を有するにあたり、β(λ)ΔL1=2π/3、β(λ)ΔL2=4π/3と決定する。
本発明の高次モード励振器の変換効率を図6、7に示す。使用波長帯域は、1000nmから1800nmまでを想定している。変換効率は、入力導波路11への入力の強度に対する、出力導波路12からの出力の強度の比率である。
w1=15.6μm、w2=5.5μm、Δ=0.35%、g=3.0μmとしている。モード結合部14−1、14−2、14−3において、図6ではL1=L2=L3=300μmとしており、図7ではL1=L2=L3=400μmとしている。モード遅延部15−1、15−2において、入力導波路11の曲げ半径を、ともにR=50mmとしており、入力導波路11の曲げ領域の伝搬方向に平行な方向の長さを、それぞれdL1=5.73mm、dL2=4.00mmとしており、入力導波路11の曲げ領域の伝搬方向に垂直な方向の長さを、それぞれdW1=41μm、dW2=20μmとしている。ここで、dLi=2√{(4R−dWi)dWi}(i=1、2)が成り立つ。
〜1100nmから〜1800nmまでの使用波長帯域においては、変換効率は〜60%以上である。〜1000nmから〜1100nmまでの使用波長帯域においては、変換効率は〜50%以下であるが、基本モードLP01を有する光は出力されておらず、第1高次モードLP11を有する光のみ出力されている。
本実施形態では、モード励振部13は、3個のモード結合部14を有するとともに、入力導波路11に伝搬遅延を与える2個のモード遅延部15を有している。変形例として、モード励振部13は、個数を限定されないモード結合部14を有するとともに、入力導波路11又は出力導波路12に伝搬遅延を与える個数を限定されないモード遅延部15を有してもよい。各モード結合部14は、異なる光路長Lを有してもよく、同一の光路長Lを有してもよい。各モード遅延部15は、異なる光路差ΔLを有してもよく、同一の光路差ΔLを有してもよい。モード励振部13全体のモード励振効率は、本実施形態及び変形例でも、同様の考え方で算出することができ、同様の考え方で最適化することができる。
本実施形態では、モード励振部13は、入力導波路11において2個のモード遅延部15を有している。変形例として、モード励振部13は、入力導波路11において1個のモード遅延部15を有しており、出力導波路12において1個のモード遅延部15を有してもよい。ただし、本実施形態では、出力導波路12は、高次モードを伝搬すべきところ、曲げを生じるモード遅延部15を有さないため、当該高次モードを基本モードや他の高次モードに変換する問題がなく、当該高次モードを曲げ損失により減衰させる問題もない。
入力導波路11の屈折率分布及び断面形状は、使用波長において基本モードのみが存在するならば、図4の上側に示した屈折率分布及び断面形状に限られない。出力導波路12の屈折率分布及び断面形状は、使用波長において基本モード及び高次モードが存在し、入力導波路11の基本モード及び出力導波路12の高次モードが結合するならば、図4の上側に示した屈折率分布及び断面形状に限られない。
(高次モード遮断波長測定システム及び高次モード遮断波長測定方法)
本発明の高次モード遮断波長測定システムを図8に示す。図8の高次モード遮断波長測定システムEは、白色光源E1、高次モード励振器1、被測定光ファイバE2、光スペクトラムアナライザE3及び接続点E4、E5から構成される。
高次モード励振器1は、図4、8で同様である。つまり、高次モード励振器1は、白色光源E1からの入力光を、基本モードLP01を有する光として入力導波路11において入力され、被測定光ファイバE2への出力光を、基本モードLP01を有する光として出力導波路12において出力することなく、第1高次モードLP11を有する光として出力導波路12において出力する。これにあたり、高次モード励振器1は、基本モードLP01を有する光として入力導波路11において入力された白色光源E1からの入力光を、第1高次モードLP11を有する光として出力導波路12において出力する被測定光ファイバE2への出力光に変換する。
光スペクトラムアナライザE3は、被測定光ファイバE2における損失の使用波長依存性を測定することにより、被測定光ファイバE2における第1高次モードLP11を有する光の遮断波長を測定する。ここでの遮断波長は、理論遮断波長λではなく、実効遮断波長λceffである。接続点E4、E5は、被測定光ファイバE2を、それぞれ高次モード励振器1の出力導波路12及び光スペクトラムアナライザE3に接続する。接続点E4、E5は、コネクタ接続、突き合わせ接続又は空間光学系などによるものである。
本発明の高次モード遮断波長測定方法を図9に示す。最初に、被測定光ファイバE2における損失の影響を受けていない、第1高次モードLP11の出力特性PE2(λ)を測定する。白色光源E1及び高次モード励振器1の入力導波路11を接続する(ステップS1)。高次モード励振器1の出力導波路12及び光スペクトラムアナライザE3を、接続点E4、E5を利用して接続する(ステップS2)。白色光源E1から、基本モードLP01を有する光を出力し、高次モード励振器1から、基本モードLP01を有する光を出力せず、第1高次モードLP11を有する光を出力し、高次モード励振器1からの第1高次モードLP11の出力特性PE2(λ)を測定する(ステップS3)。
次に、被測定光ファイバE2における損失の影響を受けている、第1高次モードLP11の出力特性PE1(λ)を測定する。高次モード励振器1の出力導波路12及び光スペクトラムアナライザE3の接続を解除する(ステップS4)。高次モード励振器1の出力導波路12及び被測定光ファイバE2の入力側を、接続点E4を利用して接続する(ステップS5)。被測定光ファイバE2の出力側及び光スペクトラムアナライザE3を、接続点E5を利用して接続する(ステップS6)。白色光源E1から、基本モードLP01を有する光を出力し、高次モード励振器1から、基本モードLP01を有する光を出力せず、第1高次モードLP11を有する光を出力し、被測定光ファイバE2からの第1高次モードLP11の出力特性PE1(λ)を測定する(ステップS7)。
最後に、ステップS3で測定した第1高次モードLP11の出力特性PE2(λ)と、ステップS7で測定した第1高次モードLP11の出力特性PE1(λ)と、の比PE1(λ)/PE2(λ)を算出する。そして、損失特性を短波長側から掃引し、損失特性の下降が飽和した波長を実効遮断波長λceffとする(ステップS8)。
比較例の損失の波長依存性を図10に示す。比較例では、図3のマルチモード励振法を利用している。基本モードLP01及び第1高次モードLP11を合わせた光ファイバでの損失は、10log(PM1(λ)/PM2(λ))で表わされる。λ〜1550nmからλ〜1300nmへと向かうにつれて、OH基吸収損失が発生するλ〜1400nmを除いて、光ファイバでの損失が直線的に増加しており、光ファイバでの損失特性は、左肩下がりの破線のうち下側の破線で近似することができる。λ〜1250nmからλ〜1300nmへと向かうにつれて、第1高次モードLP11の損失が直線的に増加しており、光ファイバでの損失特性は、右肩下がりの破線で近似することができる。
基本モードLP01及び第1高次モードLP11を合わせた光ファイバでの損失が0.1dBだけ減少する方向に、左肩下がりの破線のうち下側の破線を移し、左肩下がりの破線のうち上側の破線を引く。左肩下がりの破線のうち上側の破線及び右肩下がりの破線の交点を求め、実効遮断波長λceff=1287nmを求めることができる。
本発明の損失の波長依存性を図11に示す。本発明では、図8の高次モード励振器1を利用している。第1高次モードLP11の損失は、10log(PE1(λ)/PE2(λ))で表わされる。λ〜1250nmからλ〜1300nmへと向かうにつれて、第1高次モードLP11の損失が直線的に増加しており、第1高次モードLP11の損失特性は、右肩下がりの破線で近似することができる。第1高次モードLP11の損失特性の下降の飽和波長を求め、実効遮断波長λceff=1293nmを求めることができる。
このように、本発明でも、比較例と同様に、実効遮断波長λceff〜1290nmを求めることができる。しかし、本発明では、比較例と異なり、基本モードLP01の光強度の影響を低減しながら、第1高次モードLP11の遮断波長の測定を精度良く実行することができる。つまり、本発明では、比較例と異なり、λ〜1250nmからλ〜1300nmへと向かうにつれて、被測定光ファイバE2での損失が急激に増加するため、第1高次モードLP11の遮断波長の測定を精度良く実行することができる。
本発明は、基本モードLP01の光強度の影響を低減することができるため、第1高次モードLP11の曲げ損失が小さい光ファイバであるBIFや、第1高次モードLP11の漏れ損失が大きいPCFに、適用することができる。また、本発明は、コア直径が異なる光ファイバの境界で光が漏れ出す問題がない。また、本発明は、OH基吸収損失(波長領域λ〜1400nm)等の吸収損失が影響する問題がない。
さらに、高次モード励振器1が、広帯域で、基本モードLP01を有する光の出力を抑制しながら、基本モードLP01を有する光を任意の高次モードを有する光に変換することもできるならば、高次モード遮断波長測定システムEは、広帯域で、基本モードLP01の光強度の影響を低減しながら、任意の高次モードの遮断波長の測定を精度良く実行することもできる。
変形例の高次モード遮断波長測定システムを図12に示す。図12の高次モード遮断波長測定システムEは、白色光源E1、高次モード励振器1、被測定光ファイバE2、光スペクトラムアナライザE3及び接続点E4、E5から構成される。高次モード励振器1は、高次モード励振器1−1及び高次モード励振器1−2から構成され、高次モード励振器1−1は、入力導波路11−1及び出力導波路12−1から構成され、高次モード励振器1−2は、入力導波路11−2及び出力導波路12−2から構成される。
高次モード励振器1−1及び高次モード励振器1−2は、縦列に接続されている。つまり、高次モード励振器1−1の出力導波路12−1の出力側と、高次モード励振器1−2の出力導波路12−2の入力側が、接続されている。
高次モード励振器1−1では、入力導波路11−1が、白色光源E1から基本モードLP01を有する光を入力され、入力導波路11−1の基本モードLP01を出力導波路12−1の第1高次モードLP11に結合させ、出力導波路12−1が、被測定光ファイバE2に第1高次モードLP11を有する光を出力する。
高次モード励振器1−2では、入力導波路11−2が、白色光源E1から基本モードLP01を有する光を入力され、入力導波路11−2の基本モードLP01を出力導波路12−2の第2高次モードLP21に結合させ、出力導波路12−2が、被測定光ファイバE2に第2高次モードLP21を有する光を出力する。
このように、複数の高次モード励振器1が、入力導波路11において基本モードLP01を有する光を入力され、出力導波路12においてそれぞれ異なる高次モードを有する光を出力し、それぞれ縦列に接続されることにより、複数の高次モードの遮断波長の測定を実行することができる。ただし、他の高次モードの光強度の影響を低減しながら、ある高次モードの遮断波長の測定を精度良く実行するためには、複数の高次モード励振器1は、それぞれ別個のタイミングで処理を実行することが望ましい。
本発明に係る高次モード励振器、高次モード遮断波長測定システム、高次モード励振方法及び高次モード遮断波長測定方法は、シングルモード光伝送方式及びマルチモード光伝送方式のいずれにも適用することができるとともに、通常の光ファイバ並びにBIF及びPCF等の特殊な光ファイバのいずれにも適用することができる。
B:高次モード遮断波長測定システム
B1:白色光源
B2:分光器
B3:被測定光ファイバ
B4:受光器
B5:計算機
M:高次モード遮断波長測定システム
M1:白色光源
M2:分光器
M3:多モード光ファイバ
M4:被測定光ファイバ
M5:受光器
M6:計算機
E:高次モード遮断波長測定システム
E1:白色光源
E2:被測定光ファイバ
E3:光スペクトラムアナライザ
E4、E5:接続点
1、1−1、1−2:高次モード励振器
11、11−1、11−2:入力導波路
12、12−1、12−2:出力導波路
13:モード励振部
14、14−1、14−2、14−3:モード結合部
15、15−1、15−2:モード遅延部

Claims (8)

  1. 基本モードを有する光を伝搬可能な入力導波路と、
    高次モードを有する光を伝搬可能であり、使用波長帯域において、該高次モードの実効屈折率が前記入力導波路の基本モードの実効屈折率とほぼ等しくされたことにより、該高次モードが前記入力導波路の基本モードと結合可能な出力導波路と、
    前記入力導波路の基本モードを前記出力導波路の高次モードに結合させることにより、前記入力導波路入力され伝搬する基本モードを有する光を、前記出力導波路が伝搬し出力する高次モードを有する光に変換するモード励振部と、
    を備え
    前記モード励振部は、
    前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域であるモード結合部と、
    前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域であるモード遅延部と、
    を備え、
    前記モード励振部全体のモード励振効率は、前記使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定である
    ことを特徴とする高次モード励振器。
  2. 前記モード結合部は、それぞれ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域である第1モード結合部、第2モード結合部及び第3モード結合部からなり
    前記モード遅延部は、それぞれ、前記第1モード結合部と前記第2モード結合部との間及び前記第2モード結合部と前記第3モード結合部との間に設けられ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域である第1モード遅延部及び第2モード遅延部からなり
    前記第1モード遅延部及び前記第2モード遅延部は、いずれも、前記出力導波路には曲げ領域が設けられず、前記入力導波路のみに曲げ領域が設けられた形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の高次モード励振器。
  3. 前記第1モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL1だけ長く、
    前記第2モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL2だけ長く、
    βを前記使用波長帯域における前記入力導波路の基本モードを有する光の波数又は前記出力導波路の高次モードを有する光の波数としたとき、
    前記光路差ΔL1は、βΔL1=2π/3となるように設定され、
    前記光路差ΔL2は、βΔL2=4π/3となるように設定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の高次モード励振器。
  4. 光源からの入力光を基本モードを有する光として入力し、該基本モードを有する光を高次モードを有する光に変換し、該高次モードを有する光を光ファイバへの出力光として出力する高次モード励振器と、
    前記光ファイバにおける損失の使用波長依存性を測定することにより、前記光ファイバにおける高次モードを有する光の遮断波長を測定する光スペクトラムアナライザと、
    を備え、
    前記高次モード励振器は、
    前記光源からの入力光を基本モードを有する光として伝搬可能な入力導波路と、
    前記光ファイバへの出力光を高次モードを有する光として伝搬可能であり、使用波長帯域において、該高次モードの実効屈折率が前記入力導波路の基本モードの実効屈折率とほぼ等しくされたことにより、該高次モードが前記入力導波路の基本モードと結合可能な出力導波路と、
    前記入力導波路の基本モードを前記出力導波路の高次モードに結合させることにより、前記入力導波路基本モードを有する光として入力され伝搬する前記光源からの入力光を、前記出力導波路が高次モードを有する光として伝搬し出力する前記光ファイバへの出力光に変換するモード励振部と、
    を備え
    前記モード励振部は、
    前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域であるモード結合部と、
    前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域であるモード遅延部と、
    を備え、
    前記モード励振部全体のモード励振効率は、前記使用波長帯域において使用波長に対して略依存せずに略一定である
    ことを特徴とする高次モード遮断波長測定システム。
  5. 前記モード結合部は、それぞれ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置され、モード結合が発生する領域である第1モード結合部、第2モード結合部及び第3モード結合部からなり
    前記モード遅延部は、それぞれ、前記第1モード結合部と前記第2モード結合部との間及び前記第2モード結合部と前記第3モード結合部との間に設けられ、前記入力導波路及び前記出力導波路が平行に配置されず光路差を有し、モード結合が発生しない領域である第1モード遅延部及び第2モード遅延部からなり
    前記第1モード遅延部及び前記第2モード遅延部は、いずれも、前記出力導波路には曲げ領域が設けられず、前記入力導波路のみに曲げ領域が設けられた形状である
    ことを特徴とする請求項4に記載の高次モード遮断波長測定システム。
  6. 前記第1モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL1だけ長く、
    前記第2モード遅延部では、前記入力導波路の光路長が前記出力導波路の光路長より光路差ΔL2だけ長く、
    βを前記使用波長帯域における前記入力導波路の基本モードを有する光の波数又は前記出力導波路の高次モードを有する光の波数としたとき、
    前記光路差ΔL1は、βΔL1=2π/3となるように設定され、
    前記光路差ΔL2は、βΔL2=4π/3となるように設定されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の高次モード遮断波長測定システム。
  7. 請求項1から3のいずれか1項に記載の高次モード励振器における高次モード励振方法であって、
    前記入力導波路が、基本モードを有する光入力
    前記モード励振部が、前記入力導波路を伝搬する前記基本モードを有する光を、前記出力導波路を伝搬する高次モードを有する光に変換し
    前記出力導波路が、前記高次モードを有する光を出力する
    ことを特徴とする高次モード励振方法。
  8. 請求項4から6のいずれか1項に記載の高次モード遮断波長測定システムにおける高次モード遮断波長測定方法であって、
    前記入力導波路が、光源からの入力光基本モードを有する光として入力前記モード励振部が、前記入力導波路を伝搬する前記基本モードを有する光を前記出力導波路を伝搬する高次モードを有する光に変換し、前記出力導波路が、前記高次モードを有する光を光ファイバへの出力光して出力する高次モード励振ステップと、
    前記光スペクトラムアナライザが、前記光ファイバにおける損失の使用波長依存性を測定することにより、前記光ファイバにおける高次モードを有する光の遮断波長を測定する光スペクトラム分析ステップと、
    実行することを特徴とする高次モード遮断波長測定方法。
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