JP5866285B2 - シャトルコック用人工羽根、シャトルコック、およびシャトルコック用人工羽根の製造方法 - Google Patents

シャトルコック用人工羽根、シャトルコック、およびシャトルコック用人工羽根の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、バドミントンのシャトルコック用人工羽根に関する。具体的には、人工羽根における薄膜状の羽部の改良技術に関する。また、人工羽根を用いたシャトルコック、および人工羽根の製造方法にも関する。
バドミントン用シャトルコックには、羽根(はね)に水鳥の羽毛を用いたもの(天然シャトルコック)と、ナイロン樹脂などにより人工的に製造された人工羽根を用いたもの(人工シャトルコック)とがある。
周知のごとく、天然シャトルコックは、ガチョウやアヒルなどの天然羽毛を16本程度使用し、各羽毛の羽軸の末端を、皮で覆ったコルクなどからなる半球状の台(ベース部)に植設した構造である。そして、天然シャトルコックに使用されている羽根は、比重が小さく、極めて軽量であることが特徴である。例えば、比重は、羽軸の部分が0.4程度で、羽弁の部分が0.15程度である。また、天然羽毛は、剛性が高く、天然シャトルコックは、独特の飛行性能と心地よい打球感が得られる。
しかしながら、天然シャトルコックの原材料となる羽毛は、上記の天然の水鳥から採取され、しかも、水鳥のどの部位の羽毛でもよい、というわけではなく、シャトルコック用に適した所定の部位があり、1羽の水鳥からシャトルコック用として採取できる羽毛は僅かである。すなわち、天然シャトルコック用の羽根の生産量には限りがある。また、近年では、鳥インフルエンザの流行により、羽毛の主要な調達源であった食用ガチョウが大量に処分される、という事態も発生し、天然シャトルコックは、今後、さらに、原料調達が難しく、より高価になることが予想される。
一方、人工シャトルコックとして、環状に一体成形された樹脂製の羽根を備えたものがよく知られているが、この人工シャトルコックは、天然シャトルコックのように羽根が1本ずつ独立して動かないため、天然シャトルコックと同様の飛行性能を得ることが難しい。そこで、以下の特許文献1〜3に記載されているように、羽毛を模した人工羽根が提案されている。
ここで、鳥類学に基づいて、天然羽毛における各部位を人工羽根における各部位に対応付けし、天然羽毛の羽弁、および羽軸に相当する部位を、それぞれ羽部、および羽軸部と称することとし、羽軸の一部として羽弁から突出する羽根(うこん)や羽柄(うへい)と呼ばれる部位に相当する部位については、羽根(はね)との混同を避けるため羽柄部と称することとすると、特許文献1に記載の人工羽根は、羽部と羽軸部とが人工素材で一体成形され、羽部と羽軸部の少なくも一方を中空にすることで軽量化を図っている。また、特許文献2に記載の人工羽根は、繊維分散樹脂の薄板からなる羽部を羽軸部となる繊維強化樹脂性の2本の細棒で挟持し且つ羽軸部基部は2本の細棒の間に発泡体が間挿された構成となっている。特許文献3に記載の人工羽根では、羽部の一端に羽軸部の延長方向に突出する突出部が形成され、その突出部が羽軸部に埋設されている。
特開平8−98908号公報 特開昭59−69086号公報 特開2008−206970号公報
シャトルコック用人工羽根は、天然羽毛に近似した打球感や飛行特性などの種々の性能を備えている必要がある。とくに、羽部は、1枚の人工羽根の総表面積のほとんどを占めるので、羽部の性質を天然羽毛に近似させることが最重要課題となる。
具体的には、天然シャトルコックに使用される天然羽毛の羽弁は、羽軸から1本ずつ生えた比較的硬い毛(羽枝)の集合体であり、この構造により、天然羽毛は、薄く、軽量でありながら、打球に際しては衝撃を吸収する耐衝撃性があり、羽弁においては、高速で風を切っても容易に変形しない適度な剛性(形状維持性)を有している。
したがって、人工羽根の羽部に上述した特性を発現させるためには、素材はもちろん、微視的な構造など、多種多様な条件を多角的に検討する必要がある。しかし、これらの条件を全て満足させることが極めて難しく、例えば、軽薄化と耐衝撃性とは、両立させることが難しい。そのため、従来の人工羽根では、主にシート状の樹脂を用いて軽量化に重点を置いたものであった。もちろん、天然羽毛に近い特性を得るために、人工羽根の製造コストが増加するのであれば、上述したような天然シャトルコックが高価である、という根本的な問題を解決することができない。すなわち、人工羽根には、シャトルコックの飛行性能の再現という課題に加え、製造の容易性という天然羽毛にはない課題も抱えている。
そして、上記の各特許文献では、羽部の素材について、ある程度言及されているが、その詳細については何ら記載も示唆もなく、天然羽毛と同様の特性が得られるかどうか疑問である。また、上記各特許文献に記載の人工羽根は、羽部の素材に関わる問題に限らず種々の問題がある。例えば、上記特許文献1に記載の人工羽根は、薄い羽部や細い羽軸部を縦断するように中空部を形成している。しかし、一体成型品であるため、その中空部を形成するために、金型上で極めて細いピンを抜き差しすることになる。したがって、精度良く成型することが難しい、また、ピンを抜き差しすることでピンの変形が懸念される。また、より軽量にするためには、羽部の肉厚を薄くする必要があり、羽部の面方向の強度が低下し十分な形状維持性が得られない。したがって、この人工羽根を用いた人工シャトルコックでは、天然シャトルコックにおける飛行性能や打球感を得ることが難しい。当然のことながら、羽軸を中空にすれば、羽軸部の素材自体に剛性があっても羽軸自体の強度が不足し、強い打球によって、羽軸が折れたり曲がったりする可能性がある。
特許文献2に記載の人工羽根は、また、羽軸部となる2本の細棒で羽部を挟持して接着した構造であるため、細棒と羽部との間に十分な接着強度が得られず、打球に際して羽部と羽軸部とが分解する可能性がある。さらに、羽軸部は、細棒を貼り合わせた構造なので、その貼り合わせ面、すなわち羽軸部の側面での強度が不足し、十分な剛性を得ることができない。一体成型で製造できないため、生産性が低く、低価格化という効果にも疑問がある。
特許文献3に記載の人工羽根では、不織布などでできた薄い羽部の一部を、羽軸に沿った形状に突出させ、その突出させた部分(突出部)を羽軸部に埋設している。したがって、羽部は、素材自体の比重に依存するため、厚さを薄くすることで軽量化を図ることになる。したがって、軽量化と耐衝撃性能の両立が難しい。
本発明は、上述したような、従来のシャトルコック用人工羽根における種々の問題に鑑みなされたもので、その目的は、軽量で、とくに羽部の形状維持性に優れ、また、耐久性や生産性にも優れたシャトルコック用人工羽根、その人工羽根を用いたシャトルコック、およびその人工羽根の製造方法を提供することにある。なお、他の目的については、以下の記載で明らかにする。
本発明は、シャトルコック用の人工羽根における上述した課題に鑑みなされたもので、主たる発明は、シャトルコック用人工羽根であって、
天然羽毛を模して、羽弁に対応する薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の羽軸部とを備え、
前記羽部は、連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなり、前記羽軸部に対して、相対的に低比重で低弾性であり、
前記羽軸部は、熱可塑性樹脂からなり、前記先端から前記羽部の下端に亘って前記羽部と固着する領域を羽支持部とするとともに、前記天然羽毛の羽柄に対応して前記羽支持部の下端から前記末端に亘って前記羽部の下方に突出する領域を羽柄部として、前記羽支持部にて前記羽部に固着されている、
ことを特徴とするシャトルコック用人工羽根としている。
本発明のシャトルコック用人工羽根は、軽量で、形状維持性にも優れ、その人工羽根を用いたシャトルコックは、天然シャトルと同様の飛行性能や打球感が期待できる。また、天然素材の生産量に依存することがなく、生産性にも優れ、安価なシャトルコックを提供することが可能となる。なお、本発明の他の効果については以下の記載で明らかにする。
本発明の実施例に係る人工羽根を用いた人工シャトルコックの斜視図であり、ベース部側(下方)から見たときの斜視図である。 上記人工シャトルコックを上方から見たときの斜視図である。 本発明の実施例に係る人工羽根の基本構造を示す斜視図である。 本発明の実施例に係る人工羽根を構成する羽部の製造方法を示す図である。 本発明の第1の実施例に係る人工羽根を構成する羽部断面の顕微鏡写真を示す図である。 上記第2の実施例に係る人工羽根を構成する羽軸部の構造図である。 上記羽軸部における剛性を評価するための方法を示す図である。 本発明の第3の実施例に係る人工羽根の構造を示す図である。 上記第3の実施例に係る人工羽根の製造方法の概略を示す図である。 上記第3の実施例に係る人工羽根の製造手順を示す図である。 上記第3の実施例に係る人工羽根の製造過程で成型される1次成型品の構造を示す図である。 上記第3の実施例に係る人工羽根における問題点を説明するための図である。 上記第3の実施例に係る人工羽根における問題点を解決するための製造方法の概略を示す図である。 本発明の第4の実施例に係る人工羽根の構造を示す図である。 上記第4の実施例に係る人工羽根の製造方法の概略を示す図である。 上記第4の実施例に係る人工羽根の製造手順を示す図である。 本発明のその他の実施例に係る人工羽根で、羽部の裏面と羽軸部の裏面とが同一面内にない人工羽根の外観形状を示す図である。 本発明のその他の実施例に係る人工羽根で、羽根軸部の羽柄部が外殻部を構成する樹脂のみで形成されている人工羽根の外観形状を示す図である。 図18に示した人工羽根の断面を示す図である。 上記第1〜第4の人工羽根における羽軸部とは異なる構造の羽軸部の断面を示す図である。 上記各実施例に係る人工羽根を一括して成型する金型の構造図を示している。
===本発明の実施例の特徴===
人工シャトルコックは、その用途が遊技程度のバドミントンであれば、そのシャトルコックを構成する人工羽根は、ある程度の軽量化と生産性や耐久性が達成されていればよい。すなわち、安価で壊れにくければよい。しかし、競技者の練習球としての用途、究極的には競技用の公式球との代替用途を目指すのであれば、とくに、人工羽根の総表面積のほとんどを占める羽部について、軽量化を達成した上で、形状維持性、耐衝撃性などの特性を天然羽毛に近似させる必要がある。例えば、バドミントンにおいて、天然シャトルコックならではの打球法として、「ヘアピンショット」がある。この打球法では、強い回転を掛けつつ、シャトルコックを浮遊させるように「持ち上げて」打球することで、独特の飛行軌道を描かせる。この飛行軌道を人工シャトルコックで再現させるためには、天然羽毛に極めて近似した特性を有する人工羽根が求められる。もちろん、天然羽毛の高価格化に鑑み、製造容易性も必要となる。
そこで、本発明者らは、上述した人工シャトルコックに使用する人工羽根に求められる重要な特性として、まず、天然羽毛と同様の飛行性能と打球感を挙げた。そして、人工羽根の大部分を占有する羽部の素材や構造が人工シャトルコックの性能を大きく左右する、と考え、羽部は、軽量であることに加え、高速で風を切っても容易に変形しない形状維持性や耐衝撃性に優れていることが最も重要な条件である、と結論した。
本発明は、これらの重要条件に鑑みて創作されたものである。そして、本発明は、上記主たる発明に対応する実施例が備える特徴の他に、以下の特徴を備えていてもよい。
前記羽部を構成する前記熱可塑性樹脂は、ポリアミドエラストマー、アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーのいずれかであること。
前記羽部のおもて面または裏面に、薄膜状の補強材が積層されていること。そして、当該補強材が水性ポリウレタン、水性ポリエステル、水性ポリオレフィン、ナイロン系エマルジョン、アクリル系エマルジョンのいずれかであること。
あるいは、前記羽部に補強材が含浸されていること。そして、当該補強材が水性ポリウレタン、水性ポリエステル、水性ポリオレフィン、ナイロン系エマルジョン、アクリル系エマルジョンのいずれかであること。
なお、上記いずれかの特徴を有する人工羽根を用いたシャトルコックも本発明の実施例である。そして、本発明は、シャトルコック用人工羽根の製造方法にも及んでおり、当該製造方法の実施例は、天然羽毛を模して、羽弁に対応して連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなる薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の熱可塑性樹脂からなる羽軸部とを備えたシャトルコック用人工羽根の製造方法であって、
第1の金型を用いて射出成型することで、前記羽部となる部分あるいは羽軸部となる部分を1次成型品として成型することと、
第2の金型を用いて、前記1次成型品を埋め込み対象として前記羽軸部あるいは前記羽部をインサート成型することで、前記羽部となる部分に前記羽軸部となる部分が固着されてなる2次成型品を成型することと、
前記羽部となる部分を成型する際に、前記羽部を構成する熱可塑性の基体樹脂と所定の溶剤によって溶解する有機化合物とを混合したペレット状の樹脂を用いて成型するとともに、前記2次成型品を前記溶剤に浸漬して前記有機化合物を溶解させることで、前記羽部となる部分を連続気泡体に成形することを含むことを特徴としている。あるいは、前記2次成型品を、前記1次成型品を前記金型に保持しつつ二色成型を行うことで成型するように変更してもよい。
また、前記羽軸部が、芯となる芯部と、当該芯部の側面を覆う断面形状をなして延長する外殻部とからなるシャトルコック用人工羽根の製造方法も本発明の範囲であって、当該製造方法の発明に対応する実施例は、
第1の金型を用いて射出成型することで、前記羽部となる部分と前記芯部なる部分との同時成型品あるいは前記外殻部となる成型品を1次成型品として成型することと、
第2の金型を用いて、前記1次成型品を埋め込み対象として、前記外殻部となる部分をインサート成型することで、あるいは前記羽部となる部分と芯部となる部分を同時にインサート成型することで、前記外殻部の側面に前記芯部が固着されて羽軸部となる部分が前記羽部に固着されてなる2次成型品を成型することと、
前記羽部となる部分と前記芯部となる部分とを同時に成型する際に、前記羽部を構成する熱可塑性の基体樹脂と所定の溶剤によって溶解する有機化合物とを混合したペレット状の樹脂を用いて成型するとともに、前記2次成型品を前記溶剤に浸漬して前記有機化合物を溶解させることで、前記羽部と前記芯部との同時成型品の部分を連続気泡体に成形することを含むことを特徴としている。また、前記2次成型品を、前記金型内に前記1次成型品を保持しつつ二色成型を行うことで成形してもよい。
==人工シャトルコックの構造===
図1、図2は、本発明の実施例に係る人工羽根を備えた人工シャトルコック(以下、シャトルコック)1の外観図である。図1は、ベース部2を下方として、シャトルコック1を下方から見たときの斜視図であり、図2は、上方から見たときの斜視図である。天然羽毛を模した複数(例えば16枚)の人工羽根10は、上方に向かって径が大きくなるように半球状のベース部2の平坦な上面の円周に沿って円環状に植設されているとともに、紐状部材(例えば木綿の糸)3によって互いに固定されて、スカート部4を構成している。
===人工羽根の基本構造===
図3は、本発明の実施例の人工羽根10の基本構造を示す図である。本発明の実施例に係る人工羽根10は、大量生産が可能で、様々な形状にも柔軟に対応できるように、羽部12も含めた人工羽根10の全てを樹脂の成型品で構成することを前提とし、薄膜状の樹脂からなる羽部12に、棒状の羽軸部20を接着あるいは射出成型などによって溶融させるなどして固着させた構造を基本としている。そして、人工羽根10を樹脂の成型品で構成することで、とくに、羽部12の形状を羽弁形状に近似させることができ、優れた飛行性能を得ることが期待できる。具体的には、概略形状が薄膜状であっても、その厚さが各部位で微妙に異なった微妙な形状とすることができる。
ここで、シャトルコック1のベース部2に取り付けられた状態に基づいて、人工羽根10の上下左右方向や表裏関係を規定すると、羽軸部20は、羽部12の上端から下方に延長していることなる。そして、便宜的に、羽軸部20の上端21を「先端」、下端22を「末端」とし、羽部12や羽軸部20において、シャトルコック1の外方に面する面を「おもて面」13、シャトルコック1の内方に向かう面を「裏面」14と呼ぶことにする。さらに、羽部12の面内で、羽軸部20の延長方向に直交する方向を左右方向とする。また、羽軸部20において、羽部12に固着されている領域を羽支持部23とし、羽部12の下方に突出する領域を羽柄部24とする。したがって、図1、図2に例示したシャトルコック1における人工羽根10では、羽軸部20が、羽部12のおもて面13に突出するように固着されて、羽部12のおもて面13側では、羽部12の領域が羽軸部20を境界にして左右に分割されていることになる。
なお、図3に示した例では、羽軸部20の先端21の位置が、羽部12の上端の位置にほぼ一致しているが、羽軸部20の先端21が羽部12の上端に対して下方にあってもよい。羽部12の裏面14に羽軸部20が突出していてもよい。天然羽毛における羽弁の構造と同様に、羽部12が羽軸部20を境界にして個別の部位として二つに分割されているような構造であってもよい。いずれにしても、薄膜状の羽部12の一方の面をおもて面13、他方の面を裏面14と称することとし、羽軸部20が羽部12を縦断するように形成されている。以下では、羽部12や羽軸部20の構造に応じた実施例を具体的に挙げる。
===第1の実施例===
上述したように、シャトルコック用人工羽根の羽部を形成する素材には、低比重、打球時の変形状態から速やかに当初の形状に復帰できる形状維持性、他の素材との固着性などの性能が求められている。もちろん、高い生産性が期待できる素材であることも必要となる。そして、本発明の第1の実施例に係る人工羽根は、生産性や形状の自由度を確保するために、上記基本的な構造を採用しつつ、羽部内部における微視的な構造に特徴を有して、軽量化、形状維持性を達成している。以下、第1の実施例に係る人工羽根10を図3に基づいて説明する。
第1の実施例に係る人工羽根は、上記基本的な構造において、羽部12と羽軸部20をともに熱可塑性樹脂で構成することで生産性、形状の自由度、および双方の固着強度を高めて耐久性を確保している。その上で、無数の微細な気泡が内部に無数に形成された熱可塑性樹脂によって羽部12を構成して軽量化を図り、さらに、打球時の衝撃を確実に吸収することができるように、その気泡を連続気泡としている。
ところで、羽部12の内部構造を独立気泡体とせず、連続気泡体としたのは、隣接する気泡同士が孤立している独立気泡体で羽部12を構成すると、羽部12に局所的に加わる衝撃を、その局所にある気泡のみを圧縮させることで吸収させることになり、羽部12を強打したときの衝撃を確実に吸収できない可能性があるからである。一方、連続気泡体は、隣接する気泡同士が繋がっており、打球時に局所にある気泡が圧縮された際、その気泡中の空気が隣接する気泡に逃げるため、急激に気泡が圧縮されるような強い衝撃も確実に吸収できる。
===人工羽根の製造方法===
上述したように、第1の実施例の人工羽根10では、羽部12に熱可塑性樹脂からなる連続気泡体を用いている。連続気泡体を構成する具体的な樹脂素材としては、比重が小さく、柔軟性に富んだポリアミドエラストマーやポリエステルエラストマーなどの樹脂(以下、軽量柔軟樹脂)が考えられる。なお、羽軸部20を構成する素材としては、例えば、ポリアミド(ナイロン)や、これをガラス繊維で強化したもの(ガラス繊維強化ポリアミド)、あるいはPBT、ABS,PCなど、軽量柔軟樹脂と比較して高い剛性を有する硬い樹脂(以下、硬質樹脂)を用いることができる。
ここで、軽量柔軟樹脂として、ポリアミドエラストマーを挙げ、そのポリアミドエラストマーの連続気泡体からなる羽部12を備えた人工羽根10の製造方法を具体的に説明する。図4に本発明の第1の実施例に係る人工羽根10の、製造手順を示した。ここに示した手順では、まず、羽部12を構成する樹脂(基体樹脂)であるポリアミドエラストマーと、所定の溶剤によって溶解する有機化合物とからなるペレットを作製する(s1)。なお、ポリアミドエラストマーは、この所定の溶剤によって溶解しないものとする。所定の溶剤によって溶解する有機化合物(以下、気泡生成体)としては、例えば、水溶性、すなわち水を溶剤とした多価アルコール(糖アルコール類など)を用いることができる。そして、ポリアミドエラストマーと気泡生成体とグリセリンとが所定の重量部となるように秤量し、これらを混練する。そして、その混練物を裁断してペレットを作製する。
次に、上記ペレットを用いて射出成型し(s2)、羽部12となる1次成型品を成型する。さらにインサート成型や二色成型によって、羽軸部20となる部位を射出成型することで、羽部12に羽軸部20を溶融固着させて、人工羽根10の形状を有する2次成型品を完成させる。しかし、この時点では、羽部12は、ポリアミドエラストマーと気泡生成体とが複雑に混ざり合った稠密な内部構造を有する「ムク」素材で構成されている。そこで、2次成型品を所定の溶剤中に浸漬する抽出処理を行い、気泡生成体のみを溶解させる(s4)。それによって、羽部12の内部に連続気泡が形成される。最後に、抽出処理後の2次成型品を乾燥することで人工羽根10を完成させる(s5)。
なお、1次成型品として羽部12を成型するのに代えて、最初に羽軸部20を1次成型品として成型し、2次成型品の成型工程(s3)で、その羽軸部20に羽部12を固着させるようにしてもよい。もちろん、連続気泡体からなる羽部12をまず完成させ、その羽軸部20と個別に成型した羽軸部20とを溶着や接着などの方法によって固着させてもよい。
===人工羽根の特性===
ここで、図4に示した製造方法に基づいて、連続気泡体からなる羽部12のみをサンプルとして成型した。ここでは、ポリアミドエラストマーと糖アルコールの重量割合を調整することで、比重が異なる種々のサンプルを作製した。
表1に、各サンプルにおける抽出処理前後の比重を示した。
表1に示したように、ポリアミドエラストマーと糖アルコールの重量割合を調整することで、比重を自由に制御できることが確認できた。なお、ポリアミドエラストマーの弾性率は、糖アルコールの重量割合に反比例し、ムク素材の130MPaに対し、表1におけるサンプルA3では、10MPaであった。また、図5に当該サンプルA3の顕微鏡写真を示した。この写真は、図3におけるx−x矢視断面の拡大図に相当する。この写真に示されているように、羽部12の内部には、大きな気泡が蜂の巣状に配置されているとともに、隣接する気泡同士が微細な孔で連通している。すなわち、羽部12の内部が連続気泡体の構造になっていることが確認できた。なお、羽部12の製造条件、すなわち羽部12を構成する基体樹脂の種類や気泡生成体の種類、およびそれらの割合などは、比重と弾性率などを勘案しながら、適宜に設定すればよい。
===羽軸部の構造について===
上述した第1の実施例に係る人工羽根10は、軽量軟質素材の連続発泡体からなる羽部12と、硬質素材からなる羽軸部20とで構成されていた。しかし、人工羽根10を天然羽毛により近似させるためには、人工羽根10全体の重量をさらに軽くすることが必要であり、結論として、羽軸部20をより軽くすることが要求される。しかし、本来、堅さや剛性が必要とされる羽軸部20を羽部12と同じ軽量軟質素材で構成してしまえば、人工羽根10自体の剛性が低下し、形状を維持することが難しくなる。そこで、以下では、羽軸部20の構造を工夫することで、剛性を維持した上で、更なる軽量化が期待できる実施例を挙げる。
===第2の実施例===
本発明の第2の実施例に係る人工羽根は、羽軸部20に軽量化と高剛性化を両立できる構造を採用している点に特徴を有している。以下に、第2の実施例における羽軸部20の構造について説明する。
<羽軸部の構造>
図6に本発明の第2の実施例の人工羽根における羽軸部20の構造を示した。図6(A)〜(C)は、それぞれ、羽軸部20の裏面26を末端22側から見たときの斜視図、末端22側の正面図、先端21側の正面図である。羽軸部20は、概略的には、表層に配置される外殻部40と、外殻部40内に配置されている芯部30とからなる複合構造である。そして、芯部30と外殻部40は、それぞれ、先端21から末端22に掛けて連続した一体的な構造であり、双方(30,40)は互いに固着している。ここに示した羽軸部20は、図6(B)に示したように、略矩形断面を有する芯部30と、裏面26に開口する略U(コの)字断面を有する外殻部40とから構成されている。すなわち、外殻部40の断面形状が、芯部30の左右側面31とおもて面32とを覆う形状となっており、羽軸部20の左右側面27とおもて面25が外殻部40で覆われ、羽軸部20の裏面26に芯部30の裏面33が露出している。
芯部30は、上述した軽量軟質素材でできており、比重が小さく、かつ外殻部40に対して相対的に弾性率が小さい(柔らかい)素材である。外殻部40は、芯部30の表面を覆う断面形状を有し、芯部30に対して相対的に比重が大きく硬い素材(硬質素材)でできている。芯部30と外殻部40は、二色成型などによって、相互に固着して、一体化されている。そして、羽支持部23と羽柄部24とが連続する1本の棒状となるように形成されている。図中では、芯部30と外殻部40を異なるハッチングで示した。なお、ここでは、先端21が外殻部40で覆われている例を示したが、先端21にて芯部30が露出して、外殻部40が先端21から末端22の全長に亘って略コの字型断面を有する構造であってもよい。
上述した構造の羽軸部20を構成する素材としては、芯部30であれば、例えば、ポリアミドエラストマーやポリエステルエラストマーなど、羽部12に用いたものと同様の熱可塑性樹脂、およびこれらの樹脂からなる連続気泡体を使用することができる。外殻部40であれば、第1の実施例の人工羽根10の羽軸部20に用いたものと同様の樹脂、すなわち、ポリアミド(ナイロン)や、これをガラス繊維で強化したもの(ガラス繊維強化ポリアミド)、あるいはPBT、ABS,PCなどの各種樹脂を用いることができる。
<羽軸部の物性>
ここで、種々の樹脂を用いて、図6に示した構造の羽軸部20をサンプルとして作製した。サイズは、実際にシャトルコック1に使用する際のサイズとした。羽軸部20の作製方法としては、インサート成型法や二色成型法を採用することができる。すなわち、軽量軟質素材を用いて芯部30を射出成型し、その成型品を埋め込み対象として、硬質素材からなる外殻部40をインサート成型によって形成したり、芯部30となる成型品を金型から取り出さずに二色成型によって外殻部40を成型したりすればよい。そして、作製した羽軸部20における芯部30、外殻部40、および全体の重量を測定し、剛性を評価した。剛性の評価は、図7に示したように、裏面26が対地面となるように羽軸部20を水平に維持しつつ、その末端22を固定した状態で、鉛直下方に0.3Nの荷重Fを先端21に集中して掛けることで行った。そして、荷重状態にあるときの先端21における水平状態からの変位量Δhを剛性の指標値とした。
以下の表2に、芯部30および外殻部40に用いた樹脂と、各部の重量、比重、弾性率、および羽軸部20全体としての総重量と剛性の指標値とを示した。
表2において、サンプルB4とB5が、芯部30に軽量軟質素材を用い、外殻部40に硬質素材を用いたサンプル(発明品)であり、サンプルB1〜B3が、発明品に対する比較例であり、芯部30と外殻部40を同じ樹脂で成型したものである。なお、樹脂aとdは、ともに、ポリアミドエラストマーであり、樹脂の組成自体は同じものであるが、その物理的な構造が異なっている。樹脂aは、内部が稠密なムク素材であり、dは連続気泡体や独立気泡体などの気泡体からなる素材である。ここでは、連続気泡体からなる素材を用いている。連続気泡体とするには、第1の実施例における羽部12と同様にして成形すればよい。独立気泡体とするには、周知の発泡スチロールやウレタンスポンジなどと同様にして、芯部30を構成する樹脂を炭化水素ガスなどの有機系発泡剤を用いて発泡させればよい。
また、樹脂bとcは、ポリアミドエラストマーに対して硬質な素材であり、ムク素材である。本実施例では、ともにポリアミド12(ナイロン12)を主体にした樹脂であるが、樹脂bは、ガラス強化されたポリアミド12であり、樹脂cは、ガラス強化されていないポリアミド12である。
表2に示したように、発明品に係るサンプルB4とB5では、芯部30と外殻部40とが、それぞれ、相対的に低比重(高比重)で、かつ柔らかい(硬い)適宜な樹脂で成型されており、軽量かつ高剛性の羽軸部20とすることができた。例えば、比較例となるサンプルB1は、芯部30と外殻部40が、双方とも相対的に柔らかい樹脂aでできており、剛性の指標値である変位量Δhが大きく、剛性が不足していることがわかる。また、樹脂a〜dのうち、比較的硬い樹脂として分類される樹脂cのみで成型したサンプルB3では、変位量ΔhがサンプルB1の60%程度となった。また、サンプルB2は、芯部30と外殻部40が最も硬い樹脂bでできており、サンプルB1の20%以下の変位量Δhであり、サンプルB1に対して5倍以上の剛性を獲得している。しかし、相対的には、硬い樹脂ほど比重が高いため、最も高剛性のサンプルB2では、その総重量が、サンプルB1に対して30%近く増加している。
一方、発明品に係る、サンプルB4、B5のうち、芯部30にムク素材を用いたサンプルB4では、サンプルB1に対して15%以下の重量増のみで、変位量Δhは、サンプル1の30%程度に抑えることができた。すなわち、サンプルB1に対して3倍以上高い剛性が得られた。最も硬いサンプルB2に対しても約60%の剛性を得ており、十分な剛性を有している、と言える。そして、サンプルB5については、サンプルB1よりも軽量化を達成した上で、剛性がサンプルB4と同等であり、羽軸部20としては、ほぼ理想的な性能を得ることができた。
以上より、低比重で柔らかい軽量軟質素材からなる芯部30の周囲を硬質素材でできた外殻部40で覆う構造の羽軸部20を備えた人工羽根は、軽量と高剛性の背反する特性を高次元で両立させることが可能となる。また、羽軸部20の少なくとも左右側面27が硬い外殻部40で覆われており、柔らかい芯部30の表面積の半分以上が外殻部40に接触している。したがって、表裏方向と左右方向の2方向に高い剛性を発現させることができる。その一方で、硬い外殻部40の内側には、柔らかい芯部30が充填されているので、打球時に、硬い羽軸部20の表面を強打したときの衝撃を吸収できる。言い換えれば、反発力が増し、心地より打球感や、打球時の撓みが速やかに原形に復帰する天然羽毛に似た打球感が得られる。
また、芯部30を、気泡体とすれば、軽量化を維持したまま、羽軸部20の断面積をさらに大きくすることができる。断面積を大きくすることは、剛性をより向上させることができるとともに、羽部12と羽支持部23との固着面積を増やすことができる。それによって、羽軸部20と羽部12との接合強度をより強固にして、打球中の破損を防止することができる。さらに、「太い」羽軸部20は、視覚的に「折れにくい」という安心感をプレーヤーに与えることができる。すなわち、芯部30の樹脂における低弾性による心地よい打球感を増強させて、天然シャトルコックに極めて近似した打球感が得られる、という心理的効果も期待できる。
なお、第2の実施例に係る人工羽根は、上記の芯部30と外殻部40とから構成される羽軸部20を、別途作製した羽部12に、溶着や接着などの方法によって固着させたものとすればよい。あるいは、図4に示した製造方法において、2次成型品の成型工程で芯部30を成型し、羽部12と芯部30とから構成される2次成型品に対し、さらに、最終的に図4に示した外観形状の人工羽根10となるように、外殻部40によって芯部30が覆われた形状となるように射出成型し、その成型品(3次成型品)に図4における抽出工程と乾燥工程とを施せばよい。もちろん、芯部30と外殻部40を射出成型などによって相互に固着させた後、さらに、インサート成型や二色成型によって、羽軸部20に対して羽部12を射出成型することで、羽軸部20を羽部12に固着させてもよい。
===第3の実施例===
本発明の第3の実施例に係る人工羽根は、羽軸部20の構造を上記第2の実施例における羽軸部20と同様にして、人工羽根全体の剛性と軽量化を達成するとともに、形状をより天然羽毛に近似させて、天然シャトルコックに近い飛行性能を得るための工夫がなされたものである。天然の羽毛は、周知のごとく、羽部12に相当する部位は、羽軸から生えている個別の毛である羽枝の集合であり、羽軸を境界にして内外の羽弁(内弁、外弁)に分割されている。したがって、この天然羽毛の構成に少しでも近似した人工羽根を用いたシャトルコックの方が、天然シャトルコックの飛行性能により近似するはずである。そこで、本発明の第2の実施例は、天然羽毛の構造に最も近似した人工羽根としている。
<人工羽根の構造>
図8(A)〜(D)に第2の実施例に係る人工羽根10aのおもて面側の平面図、裏面側の平面図、側面図、および先端21側の正面図を示した。第3の実施例における人工羽根10aは、図8(D)示したように、外殻部40の側方に羽部12が固着されて、より天然羽毛に近似した構造の人工羽根10aとなっている。すなわち、羽支持部23にて、羽軸部20の裏面26が羽部12の裏面14に露出し、羽軸部20を境界にして羽部12が左右に二分割されている。また、羽軸部20の芯部30は、羽部12と同じ種類の軽量軟質素材でできており、内部構造も羽部12と同様に連続発泡体としている。それによって、人工羽根10b全体の重量をさらに軽くすることに成功している。
<製造方法>
第3の実施例に係る人工羽根10aは、芯部30と、その芯部30を境界にして2分割される羽部12の合計三つの成型部位がある成型品に外殻部を固着させた構造であり、芯部30と2分割された羽部12については、例えば、三つの成型部位のそれぞれに射出成型のゲートを設けるなどして成型すれば、各部位が独立した状態で、同時成型することができる。
しかし、この方法では、実質的に三つの成型部位のそれぞれを個別に射出成型することであり、製造に係る時間やコストが嵩む。また、成型品には、それぞれの射出成型部位に応じてゲートの跡が残ることになり、天然羽毛の、特に表面形状に近似させることが難しくなる。そこで、第3の実施例の人工羽根10aを、時間やコストを増加させることなく、精度よく製造するための方法を以下に示す。なお、ここでは、インサート成型によって製造する例を示す。
図9は、第3の実施例に係る人工羽根10aの製造方法に用いる金型(51a,52a)の概略図であり、図9(A)に示した人工羽根10aにおける各断面a−a、b−b、c−c、d−dの各断面に対応する二つの金型(第1の金型51a、および第2の金型52a)の断面形状をそれぞれ図9(B1)〜(B4)、および(C1)〜(C4)に示した。図示したように、第1の金型51aの型形状は、羽部12と芯部30を同時成型するための形状をなし、第2の金型52aは、第1の金型によって成型された成型品を収納しつつ、芯部30のおもて面32と側面31とを覆う外殻部40を成型するための型形状をなしている。
図10と図11に、第3の実施例の人工羽根10aの製造方法の概略を示した。図10(A)〜(D)は、第3の実施例に係る人工羽根10aの製造手順であり、二つの金型(51a,52a)によって順次成型される人工羽根10aの上記b−b断面(図7参照)の形状を製造工程の順に従って示したものである。図11(A)は、第1の金型51bによって成型される1次成型品50bの平面図であり、図11(B)は、図11(A)における、円100内の拡大図である。
ここに示した製造方法では、芯部30と羽部12を同時に成型した上で、インサート成型によって芯部30の表層に外殻部40を成型する。そして、まず、第1の金型51aを用いて、羽部12と芯部30とを一体成形する図10(A)(B)。このとき、羽部12と芯部30を構成する樹脂と上述した気泡生成体とを含んだペレットを用いてこの一体成型品(1次成型品)50aを成型する。そして、1次成型品50aは、図11(A)に示したように、羽部12と芯部30とが上下方向に延長する溝34によって分割された形状となっている。また、図9(B3)に示したように、羽部12と芯部30を成型するための金型51aを、羽支持部23の下端部でのみ羽部12と芯部30とを連結させる断面形状とすることで、図11(B)に拡大して示したように、羽支持部23の下端に、芯部30と羽部12と連結する仮止め部35を備えた形状となっている。
つぎに、図10(C)(D)に示した手順により、図11に示した形状の1次成型品を第2の金型52aに装着した状態で外殻部40となる樹脂をその金型52a内に射出する。このとき、仮止め部35が射出成型時の熱で溶解し、射出圧力によって金型52a外に溶出する。それによって、溝34が羽支持部23の下端から羽部12の先端に連続し、その溝34にも外殻部40を構成する樹脂が充填され、結果的に、図8に示したように、外殻部40の側面に羽部12が固着した人工羽根10aの形状に成型され、軽量軟質素材による芯部30および羽部12が、硬質素材による外殻部40と一体的に固着してなる成型品(2次成型品)53aが完成する。もちろん、上記の製造方法は、インサート成型に代えて、二色成型とすることもできる。
最後に、羽部12と芯部30を上述した連続気泡体にするために、第2の金型52aから取り出した2次成型品53aを、所定の溶剤に浸漬して、芯部30および羽部12を構成する樹脂を連続気泡体にすればよい。このように、第3の実施例に係る人工羽根10aでは、羽部12に加え、羽軸部20の芯部30も連続気泡体となり、人工羽根10a全体の重量をさらに軽量にすることができる。また、羽部12のみならず、羽軸部20に対して打球した際にも天然羽毛に極めて近い打球感を得ることが期待できる。もちろん、芯部30の表面は硬質素材を用いた外殻部40で覆われているため、十分な剛性を備えて、打球に際しては人工羽根10aの形状が素早く現状に復帰する。したがって、羽部12が羽軸部20によって分割されている天然羽毛に極めて近似したし形状との相乗効果により、この人工羽根10aを用いた人工シャトルコックでは、天然シャトルコックに極めて近似した飛行性能が得られることが期待できる。
===第3の実施例の変更例===
第3の実施例に係る人工羽根10aは、羽部12が羽軸部20を境界にして左右に分割されている。そして、この構造の人工羽根10aを精度よく製造するための方法を先に示した。しかしながら、上述した製造方法では、仮止め部35が確実に溶出せず、本来外殻部40となるべき部位に、軽量軟質素材からなる仮止め部35の一部、あるいは全部が残ってしまう可能性が少なからずある。
図12に、仮止め部35が残った状態の人工羽根10bを例示した。図12(A)は、その人工羽根10b全体を裏面から見たときの平面図であり、(B)は、(A)における円101内の拡大図である。(C)は、(B)におけるe−e矢視断面図である。当該図12に示したように、仮止め部35が残存する部位36では、芯部30が外殻部40で覆われていないため、強度が不足し、シャトルコックを強打したときに、この部位36で羽軸部20が折れる可能性がある。このように、外殻部40の一部が欠損している人工羽根10bは当然のことながら、不良品として処理される。そのため、歩留まりの低下に伴う製造コストの増加が懸念される。そこで、第3の実施例の変更例として、例え、仮止め部35が完全に溶出しなくても、羽軸部20の強度を十分に維持することができる製造方法を挙げる。
図13は、第3の実施例の変更例に係る人工羽根10cの製造方法を示す概略図である。図13(A)は、仮止め部35の一部37が残った状態の人工羽根10cを裏面から見たときの図であり、(B)は、(A)における円102内の拡大図である。(C)は、当該変更例の人工羽根10cの1次成型品を成型するための金型51cの断面図であり、図13(A)(B)に示した人工羽根10cにおけるf−f断面に対応している。(D)は、(C)におけるg−g矢視断面である。
当該変更例では、図13(C)に示したように、仮止め部35が羽部12の下面より下方に突出形成されるような金型形状としている。すなわち、仮止め部35の形成部位において溝34の底面がおもて面(12,25)側に突出せず、仮止め部35が溝34の底面の裏側方向に突出するように1次成型品を成型している。そのため、(D)に示したように、例え、仮止め部35が完全に溶出せず、その一部(未溶出部位)37が残ったとしても、外殻部40は、本来の芯部30の側面を完全に覆うため、強度が不足することがない。なお、この仮止め部35の未溶出部位37については、人工羽根10cの飛行性能を極度に悪化させるものでなければ、強度的には問題がないので、そのままにしておいてもよいし、極めて高い飛行性能が要求されたり、製品としての美観が損なわれると判断されたりすれば、その後の製造工程において、この突出した未溶出部位37を削り落としたり、切り離したりすればよい。
===第4の実施例===
上記第3の実施例に係る人工羽根10aは、より天然羽毛に近似した構造を備えていた。そして、その構造を精度よく成型するために1次成型品に設けた仮止め部35を2次成型品の成型時に溶出させる、という特殊な製造方法を採用していた。また、仮止め部35を形成するために、金型の形状も複雑であり、金型に掛かるコストが若干増加する可能性もある。したがって、形状を天然羽毛に酷似させず、ある程度簡略化して製造歩留まりを向上させることも考えられる。そこで、本発明の第4の実施例として、製造歩留まりを考慮した構造を備えた人工羽根を挙げる。
<羽部との固着構造>
図14に、本発明の第4の実施例に係る人工羽根10dの基本構造を示した。図14(A)〜(D)は、それぞれ、おもて面側の平面図、裏面側の平面図、側面図、先端21側からの正面図を示している。なお、当該図14においても、羽軸部20の芯部30と外殻部40を異なるハッチングで示している。図示したように、第4の実施例に係る人工羽根10dは、1枚の薄膜状の羽部12のおもて面13に、図6に示した構造の羽軸部20が固着された構造であり、外観形状は、実質的に、図3に示したような第1および第2の実施例における人工羽根10と同じになる。すなわち、羽軸部20のおもて面25と側面27が外殻部40の表面となり、羽支持部23では、羽軸部20の裏面26と羽部のおもて面13とが接触した状態で双方が固着している。
<製造方法>
第1および第2の実施例に係る人工羽根の製造方法は、羽軸部20と羽部12とを個別に成型した後、溶着、接着などの方法によって双方(20,12)を固着させることとしていた。あるいは、羽部12、芯部30、および外殻部40をそれぞれ個別の射出成型工程によって成形することとしていた。
しかし、羽部12と羽軸部20をより強固に固着させるとともに、羽部12の形状や羽部と羽軸部20との相対位置関係を柔軟に設定できるようにするためには、羽部12と芯部30、あるいは羽部12と外殻部40を同じ素材を用いて同時成型する方が望ましい。現実的には、羽部12には、軽量化と衝撃吸収性が求められるので、芯部30と同時成型することが望ましい。
第4の実施例の人工羽根10dでは、外殻部40が羽軸部20の裏面26以外にて芯部30を覆う構造であり、芯部30の裏面33が露出している。したがって、羽支持部23において、芯部30が羽部12のおもて面13に突出するように羽部12と芯部30とを同時成型することになる。以下では、インサート成型によって第4の実施例に係る人工羽根10dを製造する方法を例示する。
図15は、第4の実施例に係る人工羽根10dの製造方法に用いる金型(51d,52d)の概略図であり、図15(A)に示した人工羽根10dにおける各断面h−h、i−i、j−jの各断面に対応する二つの金型(第1の金型51d、および第2の金型52d)の断面形状をそれぞれ図15(B1)〜(B3)、および(C1)〜(C3)に示した。図示したように、第1の金型51dの型形状は、羽部12と芯部30を同時成型するための形状をなし、第2の金型52dは、第1の金型によって成型された成型品を埋め込み対象として収納しつつ、芯部30のおもて面32と側面31とを覆う外殻部40を成型するための型形状をなしている。
図16(A)〜(D)は、第3の実施例に係る人工羽根10dの製造手順を示す図であり、上記金型(51d,52d)によって順次成型される人工羽根10dの上記i−i断面(図15参照)の形状を製造工程の順に従って示したものである。ここに示した製造方法では、まず、芯部30と羽部12を同時に成型したのち、インサート成型によって芯部30の表層に外殻部40を成型する。
そして、まず、第1の金型51dを用いて、羽部12と芯部30とを一体成形し、1次成型品を得る(A)(B)。なお、この第4の実施例においても、上述した気泡生成体を含んだペレットを用いて1次成型品を成型する。次に、この1次成型品50dを第2の金型52dに装着した状態で(C)、外殻部40となる樹脂をその金型52d内に射出する。第2の金型52dは、1次成型品50dを収納しつつ、芯部30の側面31とおもて面32を覆い、1次成型品50dが装着された状態では、コの字型断面を有する型形状となる。そして、第2の金型52dを用いた射出成型により、芯部30のおもて面32と側面31に外殻部40が成型され、軽量軟質素材による芯部30および羽部12が、硬質素材による外殻部40と一体的に固着して2次成型品53dが完成する(D)。そして、羽部12と芯部30を連続気泡体とするために、第2の金型52dから取り出した2次成型品53dを、所定の溶剤に浸漬して、芯部30および羽部12を構成する樹脂を連続気泡体にすればよい。
なお、上述した製造方法では、羽部12と芯部30を1次成型品としていたが、もちろん、外殻部40を1次成型品として、最初に成型し、羽部12と芯部30をその外殻部40に固着させるように成型するようにしてもよい。
ところで、第4の実施例の人工羽根10dは、その構造が第3の実施例の人工羽根10aと比較すると、その形状が単純であり、成型条件についても、仮止め部35を確実に溶出させる必要がないので、第3の実施例の人工羽根10aほど厳密に成型条件を規定する必要がなく、高い歩留まりが期待できる。したがって、製造コストという点では、第4の実施例の方が第3の実施例よりも有利かもしれない。
しかし、その一方で、第3の実施例の人工羽根10aは、第4の実施例の人工羽根10dと比較した場合、羽支持部23の領域に羽部12を構成する樹脂が無いため、羽支持部23の裏面26に固着する分の樹脂を節約することができる。確かに、1本の人工羽根10aでは、節約できる樹脂の量は微少であり、1枚の人工羽根10aにおけるコストダウンは僅かであるかもしれない。しかし、図1、2に示したように、シャトルコック1は、ベース部2に16枚程度の羽根を取り付けた構成であるので、1枚の人工羽根10aのコストダウンが僅かであっても、シャトルコック1全体では、ある程度のコストダウンが期待できる。
したがって、第3あるいは第4の実施例のどちらの人工羽根(10a,10d)を採用するのかは、製品に求められる飛行性能、原材料に掛かるコスト、製造に掛かるコストなどを勘案して適宜に決定すればよい。言い換えれば、本発明によれば、練習用と公式球への代替、あるいはシャトルコックを使用する人のバドミントンの技量差など、目的や用途に応じて飛行性能や価格が異なるシャトルコックを提供することができる。
===その他の実施例===
<羽部の裏面と羽軸部の裏面>
上記第1〜第4の実施例に係る人工羽根10a〜10dでは、羽部12の裏面14と羽軸部20の裏面26が同一面内にあったが、図17に示した人工羽根10eのように、同一面内になくてもよい。図17(A)〜(D)は、人工羽根10eのおもて面13側の平面図、裏面14側の平面図、側面図、および先端21側の正面図を示しており、この図17に例示した人工羽根10eは、羽部12の裏面14と羽軸部20eにおける羽柄部24の裏面26とに段差がある。すなわち、当該人工羽根10eは、棒状の羽軸部20eが羽部12のおもて面13に積層された外観形状を有している。
<羽柄部の構造>
上記第1〜第4の実施例に係る人工羽根10a〜10dにおける羽軸部20や、図17に示した人工羽根10eにおける羽軸部20eでは、羽柄部24にも芯部30と外殻部40が形成されていたが、図18、図19に示した人工羽根10fのように、羽柄部24が外殻部40を構成する樹脂のみで形成されていてもよい。なお、図18(A)〜(D)は、それぞれ、人工羽根10fのおもて面13側の平面図、裏面14側の平面図、および側面図であり、図19(A)(B)は、それぞれ、図18(A)におけるk−k矢視断面図、およびL−L矢視断面図である。これらの図18、図19に示したように、人工羽根10fの羽軸部20fでは、羽柄部24に芯部30がなく、外殻部40を構成する樹脂で一体的に形成された羽柄部24となっている。
<羽軸部の断面構造>
羽軸部20の断面構造としては、図6に示した例に限らず、例えば、図20(A)に示した羽軸部20gのように、外殻部40の断面形状を、芯部30の左右側面31に接触する辺41と、芯部30の断面中央付近を左右に横断して上記左右側面31に接する辺41同士を連結する辺42とからなる「H」としてもよい。なお、この例では、おもて面25と裏面26に、それぞれ芯部30のおもて面32と裏面33が露出した構造であるが、羽軸部20cを軸周りに90°回転させて、外殻部40の断面形状を「I」型とすることもできる。
あるいは、(B)に示した羽軸部20hのように、外殻部40を中空細管状とし、その中空部に芯部30を充填させた形状、すなわち、芯部30の左右側面31とおもて面32と裏面33の全てを外殻部40で覆う「口型」の断面形状、すなわち中空角筒状としてもよい。なお、羽部12と羽軸部(20g,20h)は、第1の実施例と同様に、羽軸部(20g,20h)の側面27に配置されていてもよいし、第2の実施例のように、羽軸部(20g,20h)の裏面26と羽部12のおもて面13とが接触した状態で固着されていてもよい。
もちろん、芯部30の断面形状は矩形に限るものではない。例えば、図20(C)〜(E)に示した羽軸部(20i〜20k)のように、断面形状が円(C)や半円(D)、あるいは三角形(E)であってもよい。なお、断面が円の場合では、芯部30の表面に、側面31、おもて面32、裏面33の明確な区別はなく、全周が側面31となる。また、断面が半円(D)や三角形(E)では、実質的に、芯部30の裏面33以外が側面31となる。いずれにしても、本発明の実施例における人工羽根は、その羽軸部(20,20g〜20k)が、相対的に低比重で柔らかい素材からなる芯部30の側面を硬い素材からなる外殻部40で覆った構造を有している点に特徴がある。
<製造方法>
上記第3および第4の実施例において、人工羽根(10a,10d)の製造方法として、人工羽根(10a,10d)を一枚ずつ成型する例を示した。もちろん、複数の人工羽根(10a,10d)を一括して成型することも可能である。図21に多数枚成型に対応した金型51cの平面図を示した。多数枚の人工羽根(10a,10d)に対応する型53が射状に配置されており、型の中央部に樹脂の注入口54を設けることで、複数枚の1次成型品、あるいは2次成型品を一括して成型することができる。
<羽部の素材>
羽部の素材は、上述したポリアミドエラストマーに限らず、連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂であれば、ポリアミドエラストマーと同等の性能が期待できることから、例えば、アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーなどを羽部の素材として採用してもよい。
<羽部の補強>
羽部12には、軽量化とともに打球時の強打にも耐えて、十分な強度も要求されることから、上記各実施例や変形例における人工羽根(10,10a〜10f)において、羽部12のおもて面13あるいは裏面14に薄膜状の補強材を接着や溶着などの方法によって積層してもよい。
補強材としては、種々の材料が考えられるが、切断させるための力(切断強力)や、切断されるまでの素材の伸長率(切断伸度)がより大きい方が望ましい。
以下の表3に、羽部12に各種補強材を積層したときの切断強力や切断伸度を示した。
表3には、補強材として、各種樹脂が示されている。各樹脂は、当初の羽部12に対して補強材を積層したことによる重量増が0.005gとなるように、溶剤に対する濃度が調整されているものとする。そして、表3に示したように、水性ポリウレタンが切断強力(N)や切断伸度(%)に優れていることが分かった。また、水性ポリウレタンは、有機溶剤を用いないため、人工羽根(10,10a〜10d)の製造に際し、環境負荷を軽減させることも期待できる。なお、補強材としては、水性ポリウレタンに限らず、当該水性ポリウレタンに類似した物性を有する、水性ポリエステル、水性ポリオレフィン、ナイロン系エマルジョン、アクリル系エマルジョンも適用できると推測される。
また、補強材を当初の羽部12に対して積層するのではなく、連続気泡体であることから、補強材を羽部12に含浸させてもよい。
以下の表4に、羽部12に水性ポリウレタンを含浸させたときの切断強力や切断伸度を示した。
羽部12に水性ポリウレタンを積層させた場合と同等の切断強力や切断伸度が得られていることが分かる。そして、この場合も、補強材として、水性ポリウレタンに限らず、水性ポリエステル、水性ポリオレフィン、ナイロン系エマルジョン、アクリル系エマルジョンも適用できると推測される。
本発明は、バドミントンのシャトルコックに適用することができる。
1 人工シャトルコック、2 ベース部、3 紐状部材、10,10a〜10f 人工羽根、12 羽部、20,20c〜20k 羽軸部、30 芯部、31 芯部側面、34 溝、35 仮止め部、40 外殻部、50a,50b 1次成型品、51a,51b 第1の金型、51c 金型、52a 第2の金型

Claims (11)

  1. シャトルコック用人工羽根であって、
    天然羽毛を模して、羽弁に対応する薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の羽軸部とを備え、
    前記羽部は、連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなり、前記羽軸部に対して、相対的に低比重で低弾性であり、
    前記羽軸部は、熱可塑性樹脂からなり、前記先端から前記羽部の下端に亘って前記羽部と固着する領域を羽支持部とするとともに、前記天然羽毛の羽柄に対応して前記羽支持部の下端から前記末端に亘って前記羽部の下方に突出する領域を羽柄部として、前記羽支持部にて前記羽部に固着されている、
    ことを特徴とするシャトルコック用人工羽根。
  2. 請求項1において、前記羽部を構成する前記熱可塑性樹脂は、ポリアミドエラストマー、アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーのいずれかであることを特徴とするシャトルコック用人工羽根。
  3. 請求項1において、前記羽部のおもて面または裏面に、薄膜状の補強材が積層されていることを特徴とするシャトルコック用人工羽根。
  4. 請求項3において、前記補強材は水性ポリウレタン、水性ポリエステル、水性ポリオレフィン、ナイロン系エマルジョン、アクリル系エマルジョンのいずれかであることを特徴とするシャトルコック用人工羽根。
  5. 請求項1において、前記羽部に補強材が含浸されていることを特徴とするシャトルコック用人工羽根。
  6. 請求項5において、前記補強材は水性ポリウレタン、水性ポリエステル、水性ポリオレフィン、ナイロン系エマルジョン、アクリル系エマルジョンのいずれかであることを特徴とするシャトルコック用人工羽根。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の人工羽根を備えたことを特徴とするシャトルコック。
  8. 天然羽毛を模して、羽弁に対応して連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなる薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の熱可塑性樹脂からなる羽軸部とを備えたシャトルコック用人工羽根の製造方法であって、
    第1の金型を用いて射出成型することで、前記羽部となる部分あるいは羽軸部となる部分を1次成型品として成型することと、
    第2の金型を用いて、前記1次成型品を埋め込み対象として前記羽軸部あるいは前記羽部をインサート成型することで、前記羽部となる部分に前記羽軸部となる部分が固着されてなる2次成型品を成型することと、
    前記羽部となる部分を成型する際に、前記羽部を構成する熱可塑性の基体樹脂と所定の溶剤によって溶解する有機化合物とを混合したペレット状の樹脂を用いて成型するとともに、前記2次成型品を前記溶剤に浸漬して前記有機化合物を溶解させることで、前記羽部となる部分を連続気泡体に成形することと、
    を含むことを特徴とするシャトルコック用人工羽根の製造方法。
  9. 天然羽毛を模して、羽弁に対応して連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなる薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の熱可塑性樹脂からなる羽軸部とを備えたシャトルコック用人工羽根の製造方法であって、
    金型を用いて射出成型することで、前記羽部となる部分あるいは羽軸部となる部分を1次成型品として成型することと、
    前記1次成型品を前記金型に保持しつつ二色成型を行い、前記羽部となる部分に前記羽軸部となる部分が固着されてなる2次成型品を成型することと、
    前記羽部となる部分を成型する際に、前記羽部を構成する熱可塑性の基体樹脂と所定の溶剤によって溶解する有機化合物とを混合したペレット状の樹脂を用いて成型するとともに、前記2次成型品を前記溶剤に浸漬して前記有機化合物を溶解させることで、前記羽部となる部分を連続気泡体に成形することと、
    を含むことを特徴とするシャトルコック用人工羽根の製造方法。
  10. 天然羽毛を模して、羽弁に対応して連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなる薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の熱可塑性樹脂からなる羽軸部とを備えるとともに、当該羽軸部が、芯となる芯部と、当該芯部の側面を覆う断面形状をなして延長する外殻部とからなるシャトルコック用人工羽根の製造方法であって、
    第1の金型を用いて射出成型することで、前記羽部となる部分と前記芯部なる部分との同時成型品あるいは前記外殻部となる成型品を1次成型品として成型することと、
    第2の金型を用いて、前記1次成型品を埋め込み対象として、前記外殻部となる部分をインサート成型することで、あるいは前記羽部となる部分と芯部となる部分を同時にインサート成型することで、前記外殻部の側面に前記芯部が固着されて羽軸部となる部分が前記羽部に固着されてなる2次成型品を成型することと、
    前記羽部となる部分と前記芯部となる部分とを同時に成型する際に、前記羽部を構成する熱可塑性の基体樹脂と所定の溶剤によって溶解する有機化合物とを混合したペレット状の樹脂を用いて成型するとともに、前記2次成型品を前記溶剤に浸漬して前記有機化合物を溶解させることで、前記羽部と前記芯部との同時成型品の部分を連続気泡体に成形することと、
    を含むことを特徴とするシャトルコック用人工羽根の製造方法。
  11. 天然羽毛を模して、羽弁に対応して連続気泡を内部に有する熱可塑性樹脂からなる薄膜状の羽部と、羽軸に対応して、上方の先端から下方の末端に向かって一体的に連続して延長する棒状の熱可塑性樹脂からなる羽軸部とを備えるとともに、当該羽軸部が、芯となる芯部と、当該芯部の側面を覆う断面形状をなして延長する外殻部とからなるシャトルコック用人工羽根の製造方法であって、
    金型を用いて射出成型することで、前記羽部となる部分と前記芯部なる部分との同時成型品あるいは前記外殻部となる成型品を1次成型品として成型することと、
    前記金型内に前記1次成型品を保持しつつ二色成型を行い、前記外殻部となる部分を成型することで、あるいは前記羽部となる部分と芯部となる部分を同時成型することで、前記外殻部の側面に前記芯部が固着されて羽軸部となる部分が前記羽部に固着されてなる2次成型品を成型することと、
    前記羽部となる部分と前記芯部となる部分とを同時に成型する際に、前記羽部を構成する熱可塑性の基体樹脂と所定の溶剤によって溶解する有機化合物とを混合したペレット状の樹脂を用いて成型するとともに、前記2次成型品を前記溶剤に浸漬して前記有機化合物を溶解させることで、前記羽部と前記芯部との同時成型品の部分を連続気泡体に成形することと、
    を含むことを特徴とするシャトルコック用人工羽根の製造方法。
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