JP5859719B2 - 金属超微粉の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電子材料部品等に使用される球状の金属超微粉を製造するための製造方法と、この製造方法に用いて金属超微粉を製造する装置に関する。
近年、携帯端末等に利用される電子部品の小型化の進行に伴い、これらの部品に利用される金属粉末の小径化のニーズが高まっている。このような金属粉末の代表的なものとして、積層セラミックコンデンサーの内部電極に用いられるニッケル超微粉がある。
そこで、本発明者らは、前記要望に応えるべく、小粒径のニッケル粒子を低コストで製造できる方法として、下記特許文献1に開示した方法を提案している。
この方法は、バーナを用いて炉内に高温還元火炎を形成し、その火炎中で金属化合物を加熱・蒸発・還元処理することで、原料の金属化合物よりも粒径の小さい金属超微粉を製造する技術である。
この技術は、下記特許文献2に開示されているような従来のCVD装置を用いた気相化学反応法と比較して、原料に塩化物を使用しないために安全に超微粉を製造することができる。また、加熱方法が火炎による直接加熱であるため、安全に超微粉を製造することが可能な技術である。
国際公開第2006/068231号パンフレット 特開平4−365806号公報
上記特許文献1に開示された方法は、酸素比(燃料を完全燃焼させるために必要な支燃性ガス量に対するバーナに供給する支燃性ガス量の比率)を調整することで製造するニッケル超微粉の粒子径を制御することを特徴としている。しかしながら、燃料として炭化水素系燃料を用いた場合に、酸素比を低く調整すると煤の発生量が多くなり、製造したニッケル超微粉に煤が多く混入してしまうおそれがあった。したがって、酸素比を調整して金属超微粉の粒子径を制御する際に、酸素比が低い条件は好ましくないという問題があった。
また、上記特許文献1に開示された方法は、炉内温度を制御することで製造するニッケル超微粉の粒子径を制御することも特徴としている。しかしながら、炉内温度を制御するためには、窒素ガス等の冷却ガスを炉内に噴出しなければならず、大量の冷却ガスが必要となってコストが高くなるという問題があった。このため、製造コストの面から、生成するニッケル超微粉の粒子径の制御範囲に限界があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、大量の冷却ガスを用いることなく低コストで、平均粒径の制御が可能な金属超微粉の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記金属超微粉の製造方法に適用可能な金属超微粉の製造装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、粉体状の金属又は金属化合物からなる原料粉体を含む燃料ガスと、酸素又は酸素富化空気からなる支燃性ガスとをバーナに供給し、外気と遮断された炉内において、前記燃料ガスと前記支燃性ガスとにより還元性の火炎を形成するとともに、前記還元性の火炎中へ前記原料粉体を吹込み、金属超微粉を製造する方法において
前記炉は、前記バーナが下向きに取り付けられるとともに炉内径及び炉長のサイズをそれぞれ変更可能とされた上段炉と、前記上段炉の下部に配置されるとともに炉内径が前記上段炉よりも大きく設けられた下段炉と、の2段構造を有しており、
前記燃料ガスが燃焼した際に生成する燃焼排ガス中に前記原料粉体を含むとともに、前記上段炉の炉内径及び炉長の一方又は両方の調整、および前記燃焼排ガス量の調整のうち、少なくとも一方による、前記燃焼排ガスの前記上段炉内での滞留時間の制御と、
前記原料粉体の供給量、前記燃料ガスの流量、前記支燃性ガスの流量及び前記上段炉内に供給する不活性ガスの流量のうち、一つ又は二以上を増加又は減少させることによる、前記燃焼排ガス中の前記原料粉体の濃度の制御と、のうち、少なくとも一方又は両方を行うことにより
生成する金属超微粉の平均粒径を任意の粒径となるように自在に操作することを特徴とする金属超微粉の製造方法である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の金属超微粉の製造方法において、生成する金属超微粉の平均粒径が、0.03〜0.3μmの範囲であることを特徴とする金属超微粉の製造方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載の金属超微粉の製造方法に用いる金属超微粉の製造方法であって、
外気と遮断された炉と、
粉体状の金属又は金属化合物からなる原料粉体を含む燃料ガスと、酸素又は酸素富化空気からなる支燃性ガスとを前記炉に向けて噴出するとともに還元性の火炎を形成するバーナと、を少なくとも備えており、
前記炉は、前記バーナが下向きに取り付けられるとともに炉内径及び炉長のサイズをそれぞれ変更可能とされた上段炉と、前記上段炉の下部に配置されるとともに炉内径が前記上段炉よりも大きく設けられた下段炉と、の2段構造を有するとともに、
前記上段炉の前記炉内径及び前記炉長の一方又は両方を変更する手段と、
前記原料粉体の供給量、前記燃料ガスの流量、前記支燃性ガスの流量及び前記上段炉内に供給する不活性ガスの流量のうち、一つ又は二以上を調整する手段と、のうち、少なくとも一方又は両方の手段を有することを特徴とする金属超微粉の製造装置である。
本発明の金属超微粉の製造方法によれば、燃焼排ガスの炉内での滞留時間及び燃焼排ガス中の原料粉体濃度の一方を調整することにより、金属超微粉の平均粒径を制御することができる。また、酸素比が低い条件を用いて金属超微粉を製造した場合であっても煤の混入を抑制することが可能であり、大量の冷却ガスを用いることがないため低コストで金属超微粉を製造することができる。また、燃焼排ガスの炉内での滞留時間及び燃焼排ガス中の原料粉体濃度の調整を組み合わせることにより、生成する金属超微粉の平均粒径を自在に制御することができる。
本発明の金属超微粉の製造装置によれば、2段構造であって下部が上部よりも大きな炉内径を有する炉と、上記炉に不活性ガスを供給する不活性ガス供給系と、を備えることにより、上記金属超微粉の製造方法に好適に用いることができる。
本発明の製造装置の一例を示す概略構成図である。 本発明において使用されるバーナの一例を示す側面図および断面図である。 本発明の実施例において、L/lを固定した場合のD/dと平均粒径の関係を示すグラフである。 本発明の実施例において、D/dを固定した場合のL/lと平均粒径の関係を示すグラフである。 本発明の実施例において、排ガスの滞留時間と平均粒径の関係を示すグラフである。 本発明の実施例において、N値と平均粒径の関係を示すグラフである。 本発明の実施例において、酸素比と金属超微粉中のカーボン濃度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の一例である金属超微粉の製造方法について、これに用いる金属超微粉の製造装置とともに図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
先ず、本発明に用いる金属超微粉の製造装置の一例について説明する。
図1に示すように、本発明の一例である金属超微粉の製造装置(以下、単に製造装置という)10は、粉体原料をバーナ11に定量的に供給する原料フィーダー12、二段構造の粒状化炉(炉)13、生成した金属粒子を捕集するためのバグフィルター14、ブロワー15から概略構成されている。より具体的には、バーナ11には支燃性ガス供給設備16と接続されており、原料フィーダー12には燃料ガス供給設備17及び不活性ガス供給設備18が接続されている。
本発明の一例である製造装置10に用いるバーナ11の一例を図2に示す。図2(a)は、バーナをその先端側から眺めた側面図であり、図2(b)はバーナ中心軸に沿って切断した断面図である。
図2において、符号1は、原料供給管を示し、その内部は原料粉体とキャリアガスの混合物が供給される原料供給路1Aとなっている。キャリアガスとしては燃料ガス供給設備17から供給される天然ガス、プロパンガスなどの燃料ガス、又は燃料ガスと不活性ガス供給設備18から供給される窒素、アルゴンなどの不活性ガスとの混合物が用いられる。このキャリアガスに原料粉体が搬送され、原料供給管1の先端部分に形成された複数(この例では4個)の噴出孔(原料噴出孔)1B、1B・・から噴出されるようになっている。
これらの噴出孔1B、1B・・は、バーナ中心軸に対して放射状に同一円周上に等間隔に形成されている。また、噴出孔1Bの角度は、バーナ中心軸に対して例えば15〜50度外側に向いて傾斜して形成されている。
粉体原料としては、例えば、ニッケル、コバルト、銅、銀、鉄などの金属の粒子、並びにそれらの酸化物、水酸化物などの金属化合物の粒子が用いられる。
また、粉体原料の平均粒径が小さいほど、生成する金属超微粉の平均粒径を小さくすることができる。したがって、粉体原料の平均粒径は、具体的には、50μm以下であることが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましい。
原料供給管1の外側には一次支燃性ガス供給管2が同軸的に設けられており、原料供給管1と一次支燃性ガス供給管2との間の空隙が一次支燃性ガス供給路2Aとなっている。
一次支燃性ガス供給路2Aの内部には、リング2Bが取り付けられ、このリング2Bには複数の貫通孔(一次噴出孔)2C、2C・・が円周上等間隔に形成されており、一次支燃性ガスがこれらの貫通孔2C、2C・・を通過し、一次支燃性ガス供給管2の先端開口部からバーナ中心軸に対して平行に噴出するようになっている。
一次支燃性ガスには、酸素、酸素富化空気などの酸素含有ガスが用いられる。
一次支燃性ガス供給管2の外側には冷却ジャケット管4が同軸的に設けられており、一次支燃性ガス供給管2と冷却ジャケット管4との間の空隙が二次支燃性ガス供給路3Aとなっている。
二次支燃性ガス供給路3Aの先端部はリング状のフロントプレート部3Bとなっており、このフロントプレート部3Bには複数の噴射孔(二次噴出孔)3C、3C・・が形成されている。これらの噴射孔3C、3C・・は、いずれもその噴射方向がバーナ中心軸に向かうように傾斜して形成されており、二次支燃性ガスがバーナ中心軸に向けて噴射されるようになっている。
二次支燃性ガスには、酸素、酸素富化空気などの酸素含有ガスが用いられる。
冷却ジャケット管4は、その内部に冷却水が流通するように二重管構造となっており、これによりバーナ全体を冷却できるように構成されている。
また、バーナの先端開口部分においては、図示のように、原料供給管1の先端部と一次支燃性ガス供給路2Aの先端開口部との位置がバーナ後部に向けて若干後退した形状となっており、これによりフロントプレート部3Bが傾斜し、すり鉢状の空間が形成され、この空間において燃料と一次支燃性ガスとの混合が良好に行われることになる。
このような構造のバーナでは、原料供給路1Aに原料粉末と燃料となるキャリアガスとの混合ガスを、一次支燃性ガス供給路2Aおよび二次支燃性ガス供給路3Aに一次および二次支燃性ガスを供給して火炎を生成する。この際、燃料の完全燃焼する酸素量よりも少ない酸素を供給して、火炎中に水素、一酸化炭素が残る還元性の火炎(以下、単に「還元火炎」という)を形成することができる。
粒状化炉13は、図1に示すように、その上部にバーナ11が下向きに取り付けられ、炉壁に水冷ジャケットなどを設けた水冷構造となっている。また、粒状化炉13は、上段炉13Aと下段炉13Bとの2段構造を有しており、それぞれの炉内は外気と遮断されている。
上段炉13Aは、上部中央にバーナ11が下向きに取り付けられている。本実施形態の上段炉13Aは、金属超微粉の粒径を制御するために設けられており、この上段炉13Aの内部が金属超微粉の成長領域とされている。すなわち、上段炉13Aの内部で、粉体原料である金属又は金属化合物を加熱・蒸発・還元処理することで、原料の金属化合物よりも粒径の小さい金属超微粉が生成される。
本実施形態では、バーナ11によって形成された還元火炎を、上段炉13Aの炉内に収まるような大きさとしてもよいし、上段炉13Aの炉内に収まらない大きさとしても良い。
ここで、上段炉13Aは、後述するように炉内径D及び炉長Lのサイズをそれぞれ変更可能とされている。また、バーナ11で形成された火炎の目視による火炎径をd、火炎長をlと定義した場合に、火炎径d及び火炎長lのサイズは適宜調整することができる。すなわち、上段炉13Aの炉内径Dと火炎径dとの関係は、火炎径dに対して炉内径Dは大きくても良いし、小さくても良い。同様に、上段炉13Aの炉長Lと火炎長lとの関係は、火炎長lに対して炉長Lは大きくても良いし、小さくても良い。
なお、火炎径dに対して炉内径Dが小さい場合とは、目視で確認した際に火炎径dとなる火炎を、この火炎径dよりも小さい炉内径Dの上段炉13A内で燃焼させている場合であり、上段炉13A内の径方向全体に火炎が拡がっている状態をいう。
また、火炎長lに対して炉長Lが小さい場合とは、図1に示すように、火炎が上段炉13A内に収まらずに、下段炉13Bまで到達するような状態をいう。
本発明において燃焼排ガスとは、バーナ11に供給されたキャリアガス中の燃料ガスが燃焼した際に生成される燃焼ガスをいい、キャリアガス中に不活性ガスが含まれる場合及び上13Aに不活性ガスを供給する場合は、それも含むものとする。
また、本発明において還元火炎の目視による測定方法は、具体的には、あらかじめ上段炉13Aの外で燃焼させた際の、バーナ11から生成する火炎の寸法を目視で測定することにより行う。そして、その際に記録した出力等の燃焼条件を再現することにより、上段炉13A内に所望の寸法の還元火炎を形成する。
上段炉13Aの炉内径D及び炉長Lの寸法を変更する方法は、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、上段炉13Aと下段炉13Bとを脱着可能とし、様々な炉内径D及び炉長Lを組み合わせた複数の上段炉13Aをあらかじめ用意し、この中から所望の炉内径D及び炉長Lを有する上段炉13Aを選択して下段炉13Bと組み合わせることにより、実現することができる。
下段炉13Bは、上段炉13Aの下部に配置されており、金属超微粉を捕集するとともに冷却する機能を有している。また、上段炉13の炉内と下段炉13Bの炉内とが連通されるとともに、外気が遮断されるように密着されている。さらに、下段炉13Bの炉内径Dは、上段炉13Aの炉内径Dよりも大きく設けられている。
本実施形態の下段炉13Bの内部は、金属超微粉の成長領域とはされていない。すなわち、上段炉13Aの炉内から下段炉13B内へと排出される燃焼排ガスは、下段炉13Bの炉内に到達する際に、金属超微粉の成長領域の範囲外となる。また、火炎長lが上段炉13Aの炉長Lよりも大きい場合、すなわち、火炎が上段炉13A内に収まらずに下段炉13B内に達している場合であっても、下段炉13Bの炉内径Dが上段炉13Aの炉内径Dよりも大きく設けられているため、上段炉13A内で加熱・蒸発・還元処理される粉体原料が下段炉13B内に到達した際に火炎の外側に放出されて成長領域から外れてしまう。したがって、下段炉13Bでは、金属超微粉は成長しない。
次に、本発明の金属超微粉の製造方法について説明する。
本発明の金属超微粉の製造方法の第1の方法では、先ず、原料粉体が、原料フィーダー12において燃料ガス供給設備17からの燃料ガスあるいは不活性ガス供給設備18からの不活性ガスに同伴されて、バーナ11まで搬送される。次に、バーナ11に支燃性ガス供給設備16から供給される酸素などの支燃性ガスを供給して燃料ガスを燃焼させることで、粒状化炉13内に火炎を形成させる。そして、原料粉体を上段炉13A内の火炎中で、原料粉体を加熱・蒸発・還元して金属超微粉を粒子成長させる。
ここで、本発明の金属超微粉の製造方法の第1の方法は、粒状化炉13を構成する上段炉13A内での燃焼排ガスの滞留時間(以下、単に「燃焼排ガスの滞留時間」という)を調整することにより、生成する金属超微粉の平均粒径を制御することを特徴としている。すなわち、燃焼排ガスの滞留時間以外の製造条件を同一とした場合、燃焼排ガスの滞留時間を増加又は減少させることにより、生成する金属超微粉の平均粒径を所望の粒径に制御することができる。より具体的には、基準となる燃焼排ガスの滞留時間よりも長い製造条件を用いることにより、金属超微粉の平均粒径を大きく形成することができる。また、基準となる燃焼排ガスの滞留時間よりも短い製造条件を用いることにより、金属超微粉の平均粒径を小さく形成することができる。
なお、燃焼排ガスの滞留時間(T)は、バーナ11に供給された燃料ガスが燃焼した際に生成される燃焼排ガス量(V)と上段炉13Aの炉内断面積S1とから空塔速度(v)を求め、上段炉13Aの炉長Lをこの空塔速度vで割った値として定義される。
燃焼排ガスの滞留時間を調整する方法の一例としては、上段炉13Aの炉内径D又は炉長Lを変化させる方法がある。具体的には、バーナ11の火炎径dに対する上段炉13Aの内径Dを変更することと、バーナ11の火炎長lに対する上段炉13Aの炉長Lを変更することである。好ましい条件は火炎径に対する上段炉13Aの内径の比率D/dを0.5〜10.0の範囲で調整すること、また火炎長に対する上段炉1の炉長の比率L/lを0.1〜1.5の範囲で調整することである。さらに炉内径Dと炉長Lの変更は組み合わせることが可能である。
また、燃焼排ガスの滞留時間を調整する方法の他の例としては、燃料ガス及び支燃性ガスの一方又は両方の流量を増減させて燃焼排ガス量を変化させることにより、滞留時間を調整する方法がある。
なお、燃料ガス及び支燃性ガスの流量を一定にしたまま、燃焼排ガス中に窒素やアルゴンといった不活性ガスを吹き込んで排ガス量を変化させることにより、滞留時間を制御してもよい。
次に、燃焼排ガスが上段炉13Aから下段炉13Bへ排出される。上段炉13Aで成長された金属超微粉は、下段炉13Bではほとんど成長しない。粒状化炉13(上段炉13A)において生成した金属粒子は、燃焼排ガスとともに球状化炉13(下段炉13B)からブロアー15によって吸引され、バグフィルター14において、金属粒子が回収される。上記方法から得られる金属超微粉は、平均粒径が0.03〜0.3μmの範囲で調整することができる。
なお、燃焼排ガスの滞留時間以外の条件が同じである場合(例えば、後述する原料粉体濃度(N値)が同一である場合)に、上記のいずれの方法を用いて滞留時間を調整した場合であっても、滞留時間が同じ値であれば、生成される金属超微粉はほぼ同一の粒子径となる。
本発明の金属超微粉の製造方法の第1の方法によれば、燃料として炭化水素系燃料を用いた場合に、酸素比が低い条件を用いた場合であっても、煤の発生を抑制することができる。すなわち、酸素比が低い条件を用いて金属超微粉を製造することが可能であるだけでなく、同じ酸素比の製造条件を用いた場合に、従来の金属超微粉の製造方法と比較して、生成した金属超微粉に混入する煤の量を低減することができる(後述する具体例における図7を参照)。
また、本発明の金属超微粉の製造方法の第2の方法は、燃焼排ガス中の原料粉体濃度(以下、単に「N値」という)を調整することにより、生成する金属超微粉の平均粒径を制御することを特徴としている。すなわち、N値以外の製造条件(例えば、上述した燃焼排ガスの滞留時間等)を同一とした場合、N値を増加又は減少させることにより、生成する金属超微粉の平均粒径を所望の粒径に制御することができる。より具体的には、基準となるN値よりも高いN値を用いることにより、金属超微粉の平均粒径を大きく形成することができる。一方、基準となるN値よりも低いN値を用いることにより、金属超微粉の平均粒径を小さく形成することができる。
なお、N値は、単位時間当たりの原料供給量を単位時間当たりに発生する燃焼排ガス量で割った値と定義される。
N値を調整する一例としては、上述の定義のように、燃焼排ガス量を一定とした場合に、単位時間当たりの原料供給量を増加又は減少する方法が挙げられる。また、他の例として、単位時間当たりの原料供給量を一定とした場合に、燃焼排ガス中に窒素やアルゴンといった不活性ガスを吹き込むことにより、N値を調整することもできる。不活性ガスの吹き込む方法としては、バーナからでもよいし、あるいは炉体からでもよい。また、バーナから吹き込む場合には、不活性ガス単独で噴出してもよいが、燃料ガス中、あるいは支燃性ガス中に混合させて、図2に示した各噴出孔より噴出してもよい。
本発明の金属超微粉の製造方法の第2の方法は、金属超微粉の成長領域である上炉13Aの内部を、原料粉体濃度(N値)が高い状態で通過させることで大きな粒子を生成し、原料粉体濃度(N値)が低い状態で通過させることで小さな粒子を生成するものである。
これに対して、上述した第1の方法は、金属超微粉の成長領域である上炉13Aの内部を通過する時間を長くすることで大きな粒子を生成し、上炉13Aの内部を通過する時間を短くすることで小さな粒子を生成するものである。
さらに、本発明の金属超微粉の製造方法の第3の方法として、上述した第1及び第2の方法を組み合わせることで生成する金属超微粉の平均粒径を制御することも可能である。これらの方法から得られる金属超微粉は平均粒径が0.03〜0.3μmの範囲で調整できる。
本発明の金属超微粉の製造方法の、第1の方法によれば、燃焼排ガスの上段炉13A内での滞留時間を調整することにより、金属超微粉の平均粒径を制御することができる。また、酸素比が低い条件を用いて金属超微粉を製造した場合であっても煤の混入を抑制することが可能であり、下炉13Bを冷却するための冷却ガスを用いることがないため低コストで金属超微粉を製造することができる。
また、本発明の金属超微粉の製造方法の、第2の方法によれば、燃焼排ガス中の原料粉体濃度(N値)を調整することにより、金属超微粉の平均粒径を制御することができる。また、酸素比が低い条件を用いて金属超微粉を製造した場合であっても煤の混入を抑制することが可能であり、下炉13Bを冷却するための冷却ガスを用いることがないため低コストで金属超微粉を製造することができる。
さらに、本発明の金属超微粉の製造方法の、第3の方法によれば、燃焼排ガスの上段炉13A内での滞留時間及び燃焼排ガス中の原料粉体濃度(N値)の調整を組み合わせることにより、金属超微粉の平均粒径を0.03〜0.3μmの範囲に自在に制御することができる。
本発明の金属超微粉の製造装置10によれば、2段構造であって下段炉13Bが上段炉13Aよりも大きな炉内径を有する粉状化炉13と、上記粉状化炉13内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給設備18と、を備えることにより、上記第1〜第3の金属超微粉の製造方法に好適に用いることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、バーナ11の各噴出孔の孔数は任意であり、噴出角度も任意である。また、バーナ11の各噴出孔は配置を入れ替えることも可能である。また、粉体原料は火炎内に投入されればバーナ11を介さなくても構わない。
以下、具体例として、平均粒径5μmの酸化ニッケル粉からニッケル超微粉を生成する方法等を以下に詳細に記載する。
以下の具体例で用いた金属超微粉の製造装置の構成は図1に示した通りである。製造装置は、原料を搬送するためのフィーダー、高温還元雰囲気を形成するためのバーナ及び粉状化炉、粉体と燃焼排ガスとを分離するためのバグフィルター、ガスを吸引するためのブロワーから構成される。粉状化炉は水冷の炉壁構造であり、上段炉は炉内径Dと炉長Lの長さが変更可能である。
原料である酸化ニッケルはフィーダーで定量的に送り出され、燃料供給設備から供給される燃料ガスを原料のキャリアガスとしてバーナに供給する。また、キャリアガスには、不活性ガス供給設備によって燃料ガスに不活性ガスを混合することもできるようにした。
以下の具体例で用いたバーナは、図2に示した通りであり、原料となる金属化合物と可燃性ガスとを噴出する原料噴出孔と、その周囲に中心軸に対し平行に酸素あるいは酸素富化空気を噴出する1次噴出孔と、1次噴出孔の外側に中心軸の延長線上の一点に向かい酸素あるいは酸素富化空気を噴出する2次噴出孔とを備えたものである。
なお以下の具体例では燃料となる可燃性ガスには天然ガス、支燃性ガスには酸素、不活性ガスには窒素を用いた。
(例1)
バーナに供給する天然ガスの供給量、酸素比およびN値を変えずに上段炉のD/d又はL/lを変化させた場合に、生成されるニッケル超微粉の平均粒径を確認した。表1に試験条件、図3にL/lを0.3と1.0に固定した場合のD/dと平均粒径の関係、図4にD/dを1.0と3.0に固定した場合のL/lと平均粒径の関係を示す。図3及び図4に示すように、D/d及びL/lを変化させることで平均粒径が変化することが確認された。この結果から、炉内における燃焼排ガスの滞留時間を炉内径及び炉長により調整することで、生成される金属超微粉の平均粒径が制御できることがわかった。
Figure 0005859719
(例2)
酸素比、N値、炉1の炉内径及び炉長を一定にして、天然ガスあるいは不活性ガスである窒素の流量を調整することにより、燃焼排ガスの滞留時間を変化させた場合に生成されるニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)の超微粉の平均粒径を確認した。表2に試験条件、図5に排ガスの滞留時間と平均粒径との関係を示す。排ガス量を変化させて滞留時間を長くすることで、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)のいずれの金属も平均粒径が大きくなることが確認された。この結果から排ガス量を変化させて滞留時間を調整することで生成される金属超微粉の平均粒径が制御できることがわかった。
Figure 0005859719
(例3)
原料供給量や燃焼排ガス量を変化させることでN値を変化させた場合に、生成されるニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)の超微粉の平均粒径を確認した。なお滞留時間は炉1の炉内径を固定し、炉長を調整することで、全ての条件で一定になるようにした。表3に試験条件、図6にN値と平均粒径との関係を示す。N値を変化させることで、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)のいずれの金属も平均粒径が変化することが確認された。この結果から、原料供給量あるいは燃焼排ガス量を変化させて排ガス中の原料粉体濃度を調整することで生成される金属超微粉の平均粒径が制御できることがわかった。
Figure 0005859719
(例4)
バーナの酸素比を変化させた場合に、図1に示す本発明の製造装置を用いた金属超微粉の製造方法と、上段炉と下段炉とに区別されない粉状化炉を備える従来の製造装置を用いた金属超微粉の製造方法と、の金属微粉中に混入する煤の量を確認した。図7に酸素比と金属微粉中のカーボン濃度との関係を示す。いずれの酸素比の場合であっても、従来の製造方法よりも本発明の製造方法のほうが金属微粉中に混入する煤の量が少ないことがわかった。
1・・・原料供給管、
1A・・・原料供給管路
1B・・・噴出孔(原料噴出孔)
2・・・一次支燃性ガス供給管
2A・・・二次支燃性ガス供給路
2B・・・リング
2C・・・貫通孔(一次噴出孔)
3A・・・二次支燃性ガス供給路
3B・・・フロントプレート部
3C・・・噴射孔(二次噴出孔)
4・・・冷却ジャケット管
10・・・金属超微粉の製造装置
11・・・バーナ
12・・・原料フィーダー
13・・・粉状化炉(炉)
13A・・・上段炉
13B・・・下段炉
14・・・バグフィルター
15・・・ブロアー
16・・・支燃性ガス供給設備
17・・・燃料ガス供給設備
18・・・不活性ガス供給設備
T・・・炉内の燃焼排ガスの滞留時間
D・・・上段炉の炉内径
L・・・上段炉の炉内長
d・・・還元火炎の火炎径
l・・・還元火炎の火炎長

Claims (3)

  1. 粉体状の金属又は金属化合物からなる原料粉体を含む燃料ガスと、酸素又は酸素富化空気からなる支燃性ガスとをバーナに供給し、外気と遮断された炉内において、前記燃料ガスと前記支燃性ガスとにより還元性の火炎を形成するとともに、前記還元性の火炎中へ前記原料粉体を吹込み、金属超微粉を製造する方法において、
    前記炉は、前記バーナが下向きに取り付けられるとともに炉内径及び炉長のサイズをそれぞれ変更可能とされた上段炉と、前記上段炉の下部に配置されるとともに炉内径が前記上段炉よりも大きく設けられた下段炉と、の2段構造を有しており、
    前記燃料ガスが燃焼した際に生成する燃焼排ガス中に前記原料粉体を含むとともに、前記上段炉の炉内径及び炉長の一方又は両方の調整、および前記燃焼排ガス量の調整のうち、少なくとも一方による、前記燃焼排ガスの前記上段炉内での滞留時間の制御と、
    前記原料粉体の供給量、前記燃料ガスの流量、前記支燃性ガスの流量及び前記上段炉内に供給する不活性ガスの流量のうち、一つ又は二以上を増加又は減少させることによる、前記燃焼排ガス中の前記原料粉体の濃度の制御と、のうち、少なくとも一方又は両方を行うことにより、
    生成する金属超微粉の平均粒径を任意の粒径となるように自在に操作することを特徴とする金属超微粉の製造方法。
  2. 生成する金属超微粉の平均粒径が、0.03〜0.3μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の金属超微粉の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の金属超微粉の製造方法に用いる金属超微粉の製造方法であって、
    外気と遮断された炉と、
    粉体状の金属又は金属化合物からなる原料粉体を含む燃料ガスと、酸素又は酸素富化空気からなる支燃性ガスとを前記炉に向けて噴出するとともに還元性の火炎を形成するバーナと、を少なくとも備えており、
    前記炉は、前記バーナが下向きに取り付けられるとともに炉内径及び炉長のサイズをそれぞれ変更可能とされた上段炉と、前記上段炉の下部に配置されるとともに炉内径が前記上段炉よりも大きく設けられた下段炉と、の2段構造を有するとともに、
    前記上段炉の前記炉内径及び前記炉長の一方又は両方を変更する手段と、
    前記原料粉体の供給量、前記燃料ガスの流量、前記支燃性ガスの流量及び前記上段炉内に供給する不活性ガスの流量のうち、一つ又は二以上を調整する手段と、のうち、少なくとも一方又は両方の手段を有することを特徴とする金属超微粉の製造装置。
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