JP5854425B2 - エレクトロレオロジー流体 - Google Patents

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本発明は、電界の印加によりレオロジー特性を示す流体及びその制御方法に係わり、特に超低電場によりレオロジー特性を制御しうる方法に関する。
エレクトロレオロジー流体は、外部から電界を印加すると粘性が大きく変化する流体であり、液晶に代表される均一系、微粒子を絶縁性液体に分散させた分散系に大別される。例えば、分散系のエレクトロレオロジー流体は、電場印加による粘性変化を利用して、電気的に制御可能な防振、制動、動力伝達などの各種用途が期待されている。
分散系のエレクトロレオロジー流体は、1〜2kV/mmオーダーの電場を加えると、ゲル状の挙動を示すようになり、この変化は可逆的で、電圧を除去すると液状に戻る。高いエレクトロレオロジー特性を得るために、絶縁性液体やそこに分散させる微粒子の開発が進められており、微粒子としては、導電性粒子表面に金属アルコキサイドの加水分解反応により絶縁性薄膜を被覆した粒子(特許文献1)、シリコーンオイルとフェノール樹脂を原料とし、これを焼成して得られる縮合多環式有機半導体粒子(特許文献2)、半導体微粒子と誘電体微粒子を特定比率で組み合わせた例(特許文献3)などがある。
従来から使用されている微粒子を分散させたエレクトロレオロジー流体では、粘性変化に必要な分散粒子の配列を生起させる電場(駆動力)に高電圧を要する。或いは、大電流を必要とするためエネルギー消費が大きく、過熱起因の暴走等、安全性の問題が内在し、そのため、本格的に実用化されたエレクトロレオロジー流体は未だ報告されていない。
低電圧,低電流で高い降伏応力を示すエレクトロレオロジー流体の提案としては、例えば、メソ細孔構造をもつシリカのナノポアに有機半導体を充填した微粒子を絶縁性流体に分散させてなることを特徴とするエレクトロレオロジー流体(特許文献4)がある。しかし、この提案も実施例としては電極間距離0.1〜1mmで、電圧2kV/mmの印加が必要である。
また、電気絶縁性の疎水性液体中に、M1 M22−2xTiO(Cの形態の金属塩(M1はBa、SrおよびCaからなる群から選択され、M2はRb、Li、NaおよびKからなる群から選択される)である複合粒子が懸濁され、該複合粒子はさらに尿素、ブチルアミドおよびアセトアミドからなる群から選択されたプロモーターを含むことを特徴とするエレクトロレオロジー流体(特許文献5)もある。しかし、この技術も電圧は1〜2kV/mmのオーダーである。
特開平3−16910号公報 特開平3−255196号公報 特開平5−168908号公報 特開2004−83677号公報 特開2004−131724号公報
本発明の目的は、単純な構成の微粒子分散系におけるエレクトロレオロジー流体を提供することであり、特に低電圧、低電流でエレクトロレオロジー性が発現できる流体およびそのレオロジー特性を制御する方法を提案することである。
前記課題について鋭意検討を行った結果、ある種の層状珪酸塩鉱物の微粒子を水に分散させた流体が、レオロジー特性を容易に発現することを見出し、本発明を完成させた。さらに、特定周波数領域の電界を印加・除去することにより、レオロジー特性の制御が容易であることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は電界強度0.3〜10V/mmで、周波数0.0001〜0.005Hzの電圧を印加することでレオロジー特性を制御する方法に関するものであり、これに使用するエレクトロレオロジー流体(以下、「ER流体」という。)は、粒子径10〜100nmのスメクタイト系粘土鉱物を体積分率1.0×10−5〜1.0×10−2の範囲で脱塩処理された純水中に分散させてなることを特徴とする。スメクタイト系粘土鉱物は、水膨潤性を示しネットワーク構造を形成して粘度の高い状態のゲル化を起こす。この粘土鉱物の適当な大きさの粒子を、適当な体積分率で純水中に分散させることによってレオロジー特性を発現する流体が得られるのである。
前記スメクタイト系粘土鉱物としては、ヘクトライトが好適である。エレクトロレオロジー特性の発現・制御の面で好適であり、粘度調整剤や分散化剤として化粧品にも使用されるなど、安全性の高い物質だからである。
さらに、本発明のER流体は、イオン交換樹脂、電気透析、逆浸透膜の少なくとも一種により脱塩処理を施したものであることが好ましい。電場を印加した状態の粘度(高粘度)と、電場を除去した状態の粘度(低粘度)との差違がより顕著になり、反応性の高いER流体が得られるからである。
そして、前記のER流体に対して、電界強度0.3〜10V/mmで周波数0.0001〜0.005Hzの電圧を印加し、次いで除去することにより、再現性よくエレクトロレオロジー特性を発現させることができる。従来例では、最初の電圧印加を解除した後、元の低粘度状態に戻るまでには、時間をある程度要していた。本発明では特定周波数の電圧を印加するという手法によって、電圧除去後速やかに元の状態に戻ることが確認できたのである。
本発明によるER流体は、純水と粘土鉱物という極めて単純な構成でありながら、電場の印加により系の粘度が急激に増加し、電場を除去すると系の粘度が速やかに元の低粘度状態に戻るというレオロジー特性を発現する。しかも、過去に無い低電場での効果発現を可能にした。
従来のER流体は、基本的にシリコーンオイルや高級アルコールエステル、塩化ジフェニルなどの絶縁特性をもつ溶媒が用いられており非水系であったが、本発明のように水系の流体の提案により、ER流体の適用範囲が拡大することが見込まれる。またリサイクルや廃棄処分については、非水系のER流体に比べて格段に容易になったのである。
図1は、本発明のER流体の特性を測定する粘弾性測定装置を模式的に示す図である。 図2は、本発明の実施例1におけるせん断応力の経時変化を示す図である。縦軸はせん断応力(Pa)、横軸は時間(s)、点線は対象として純水を測定した結果を示している。 図3は、本発明の実施例2におけるせん断応力の経時変化を示す図である。×は粒子体積分率1.0×10−3、△は粒子体積分率2.0×10−3、□は粒子体積分率4.2×10−3の結果である。 図4は、本発明の実施例3におけるせん断応力の経時変化を示す図である。×は電界強度3.0V/mm、△は電界強度4.0V/mm、□は電界強度6.0V/mmの結果である。 図5は、本発明の実施例4におけるせん断応力の経時変化を示す図である。 図6は、本発明の実施例5において、周波数0.001Hzの電場をかけた時のせん断応力の経時変化を示す図である。 図7は、本発明の実施例5において、周波数0.002Hzの電場をかけた時のせん断応力の経時変化を示す図である。 図8は、本発明の実施例5において、周波数0.003Hzの電場をかけた時のせん断応力の経時変化を示す図である。 図9は、本発明の実施例5において、周波数0.004Hzの電場をかけた時のせん断応力の経時変化を示す図である。 図10は、本発明の実施例6におけるせん断応力の経時変化を示す図である。
以下、本発明のレオロジー特性制御方法およびそれに使用するER流体について説明する。
分散系のER流体は、前記の通り外部電場を印加するとその粘度が著しく増大し、外部電場の除去によって元の粘度に可逆的に戻る流体である。このような効果は、電極間に生ずる電場の作用によって系内に分散している固体粒子が分極し、さらにこの分極に基づく静電気的な引力によって互いに電場方向に配列して鎖状の凝集構造を形成し、流体の粘性等のレオロジー的性質が変化する結果とされている。
従来、このようなER流体は、電気絶縁性(すなわち非極性)の液体が使用されてきた。固体粒子の分極を利用するため、水などの極性の高い液体中ではその作用が減殺されると考えられるからである。従って、必然的に高電圧を印加せざるを得なかったのである。しかし、このような高電圧は、産業上利用できる場面を特定し、或いは応用範囲を狭めることになる。そこで、本発明者らは水系溶媒を使用しつつ、レオロジー特性を発現しうる流体を検討し、本発明を完成させた。
本発明では、純水にスメクタイト系粘土鉱物を分散させてER流体とした。この流体はコロイド分散液でもある。コロイドとは一般に、一方が微小な液滴あるいは微粒子を形成し(分散相)、他方に分散した2組の相から構成された物質状態のことを言う。他にも粒子の大きさを定めるなど色々な定義の仕方はあるが、ここでは、分散されたスメクタイト系粘土鉱物がコロイド粒子として以下の挙動を利用していることが重要である。
コロイド粒子は水などの極性溶媒中に分散させると、粒子表面は多くの場合負に帯電する。水相には粒子表面に解離した負イオンと同量の正イオンと、水の解離による水素イオン、水酸化物イオン、その他不純物塩による正・負イオンなどが存在し、これらの低分子イオンは水中で均一に分散するのではなく、コロイド粒子の周りに雲状に分布する。このイオンの雲は電気二重層と呼ばれ、固定層と拡散層からなる。簡単に言えば、コロイド粒子と分散媒の界面に正負の荷電粒子が対を形成して層状に並んだものである。なお、荷電粒子が界面近傍に最も近づいたときにできる面をシュテルン面、それより界面側をシュテルン層またはヘルムホルツ層、外側をグイ・チャップマン層と呼ぶ。
固定層の厚さは数オングストロームと極めて薄く、粒子表面の電荷によって発生する表面ポテンシャルは直線的に減少する。拡散層は、多くの低分子イオンが熱運動によってかなり自由に粒子の周りを動いており雲のように分布している。拡散層の厚さは固定層と比べて厚く、しかも液中のイオン濃度が高いと数ナノメーターにも薄くなり、イオン濃度が下がると広がって水中では最大1.2μmまで厚くなる。結果的に電気二重層の厚みは拡散層の厚み、デバイ長L(=1/κ、κ:Debyeパラメータ)で近似できる。脱塩系コロイド粒子水分散液ではコロイド粒子は常に厚い電気二重層に取り囲まれ、粒径はあたかも電気二重層を含めた粒径の粒子に大きくなったかのように振る舞う。従って、コロイド分散液の粘度は電気二重層の厚さの影響を受けることとなり、脱塩系の粘度は、添加塩系の粘度に比べて高くなるのである。
そこで、本発明のスメクタイト系粘土鉱物を分散させた液については、粘度変化を大きくさせるために前記のように脱塩された分散液とすることが好ましいのである。脱塩処理は公知の方法を用いることができ、イオン交換樹脂、電気透析、逆浸透膜などを一種または組み合わせて適用することができる。
また、ER流体の効果発現には通常数kV/mm程度の高い電界強度を必要とするが、前記電気二重層は数V/mm程度の低い電界強度で容易に変形することが分かっており、従って、本発明では低電圧、低電流でもER効果の発現が可能になったと考えられる。
さて、本発明のER流体には前記のスメクタイト系粘土鉱物が純水中に分散させてなるが、該粘土鉱物の粒径は10〜100nmの範囲、好ましくは50〜100nmの範囲の大きさである。この範囲よりも小さい粒径のものは、その入手が困難であり、粘度への影響が少ないからである。またこの範囲よりも大きい粒径のものは、分散系としての安定性に課題があるからである。
前記スメクタイト系粘土鉱物は、体積分率1.0×10−5〜1.0×10−2の範囲、好ましくは1.0×10−4〜1.0×10−3の範囲で、純水中に分散させる。前記範囲よりも少ないと、ER効果の発現が困難であり、前記範囲よりも多いと全体がゲル化して、粘度変化の差違が少なくなるからである。
前記スメクタイト系粘土鉱物としては、モンモリロナイト、ベントナイト、ヘクトライトなどがあるが、本発明ではヘクトライトが特に好ましい。これらの粘土鉱物は皮膚外用剤に対しても使用されており安全性の高い物質であり、取り扱い容易である。スメクタイト系粘土鉱物のような層状ケイ酸塩鉱物は、層間が負に、層の端部は正に帯電し、水に分散された場合に層間で静電気的な結合を生じることにより、カードハウス構造と呼ばれる構造体を形成する。この構造体を形成する力が抵抗となり、粘性が生じる。一方で電気二重層の拡大による粒子間斥力によってカードハウス構造が崩壊し、粘度が低くなる。また、層状ケイ酸塩鉱物の水分散液で形成される水性ゲル状組成物に水溶性の金属塩を加えると均一なカードハウス構造が形成されず、凝集や沈殿を生じ、ゲルが形成されない、あるいはゾル状に変化する。
本発明のER流体は、前記のコロイド粒子、電気二重層、カードハウス構造がそれぞれ関与しながら、従来技術ではなしえなかった非常に低電場でのエレクトロレオロジー特性を発現することに成功したのである。
本発明のER流体のレオロジー特性を制御する方法としては、電界強度0.1〜100V/mm、好ましくは0.3〜10V/mmで、周波数0.0001〜0.005Hz、好ましくは0.001〜0.003Hzの電圧を印加し、次いで除去することにより、電圧印加時の粘度上昇と、電圧を除去した時の粘度低下を応答性よく再現することができる。従来のER流体では非常に高い電場(通常数kV/mm)をかけるので、そのON、OFF時のエネルギー差も大きい。しかし、電圧を下げていくことにより電場のON、OFFの差違が小さくなるために、非常に低電場で粘性が上がるように設定すると、その電場をOFFしたときに元の状態に戻るまでに時間が掛かることがある。適当なサイクルでON、OFF制御するようなものであれば良いが、OFFの時間が短くなると第一回目のONと第2回目のONの間に、充分に粘度が戻る前に粘度を上昇させる信号が発せられることになる。その結果、粘度の上昇・下降という重要な物理現象の変化が徐々に平滑化し、見かけ上、電場のON、OFFに反応しなくなってしまうおそれがある。
本発明では前記低電圧(電界強度0.1〜100V/mm)でも、レオロジー特性の応答性を損なうことなく発現させうるように、周波数0.0001〜0.005Hz、好ましくは0.001〜0.003Hzの電圧を印加することとした。前記範囲の周波数よりも低いと、従来の直流電場と等しくなって、周波数を有する電場にする意味がなく、前記範囲の周波数よりも高いとレオロジー特性の発現が却って阻害されるからである。
以下本発明をより具体的に明らかにするために、本発明に係る幾つかの実施例を示す。
純水にヘクトライト粒子を粒子体積分率1.0×10−3、となるように分散させ分散液を得た。この分散液を図1に示す動的粘弾性測定装置1(株式会社ユービーエム製;Rheosol−G2000W−GF)の外筒5に入れ、電源2により電界強度6.0V/mmの電場を印加しつつ、モーター3によってせん断速度19s−1を与えつつ、トルクセンサー4により測定した。その結果を図2に示す。
図2の、縦軸はせん断応力(Pa)、横軸は時間(s)、点線は対象として純水を測定した結果を示している。電界強度が非常に低いにも係わらず、粘度変化を示し、レオロジー特性を発現していることが分かる。
純水にヘクトライト粒子を粒子体積分率1.0×10−3、2.0×10−3、4.2×10−3となるように分散させ分散液を得た。この分散液を図1に示す動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製;Rheosol−G2000W−GF)の外筒に入れ、電界強度3.0V/mmの電場を印加しつつ、せん断速度19s−1で、測定した。その結果を図3に示す。
図3も図2と同様に、縦軸はせん断応力(Pa)、横軸は時間(s)、点線は対象として純水を測定した結果を示している(なお、以下の図も特にことわりのない限り同様の値を軸とし対象を純水とした)。また×は粒子体積分率1.0×10−3、△は粒子体積分率2.0×10−3、□は粒子体積分率4.2×10−3の結果である。いずれも電界強度僅かに3.0V/mmでありながらレオロジー特性を発現していることがわかる。
実施例1と同じ体積分率の分散液を、図1に示す動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製;Rheosol−G2000W−GF)の外筒に入れ、電界強度3.0V/mm、4.0V/mm、6.0V/mmの電場を印加しつつ、せん断速度19s−1で、測定した。その結果を図4に示す。
図4において、×は電界強度3.0V/mm、△は電界強度4.0V/mm、□は電界強度6.0V/mmの結果である。電界強度が高くなるにつれて粘度が上昇する速度が速くなっていることがわかる。
実施例1と同じ体積分率の分散液を図1に示す動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製;Rheosol−G2000W−GF)の外筒に入れ、電界強度8.0V/mmの電場を印加しつつ、せん断速度19s−1で、測定した。その結果を図5に示す。
図5に示すように、レオロジー特性を示すことが分かる。一方、電場をOFFにした後の粘度が元の状態に戻るまでの応答性と、粘度が上昇する際の応答性については、後者の方が若干遅いように観察される。そこで、次に電圧の印加の仕方について検討した。
電界強度8.0V/mmの電場について、周波数をそれぞれ0.001Hz、0.002Hz、0.003Hz、0.004Hzに設定して印加した他は、実施例4と同様にして測定した。その結果を図6〜図9に示す。
各図は、それぞれ周波数0.001Hz(図6)、0.002Hz(図7)、0.003Hz(図8)、0.004Hz(図9)の結果を示している。図に示す上方の曲線は電圧の周波数を示している。この結果から、各周波数を有する電場の作用によってレオロジー特性を発現すること、電場をOFFにした時の応答性も改善されていることが分かる。
実施例5に記載の周波数0.001Hzの電場をかけた場合について、電場のONを3000秒間、OFFを500秒間として繰り返したときの変化を測定した。その結果を図10に示す。
図10に示すように、レオロジー特性について再現性・応答性に優れた発現が達成されていることが分かる。
以上の実施例が示しているように、本発明のER流体は、従来よりも非常に低い電界強度下でも、レオロジー特性を示すこと、特定周波数の電場を印加することにより、レオロジー特性の発現がより優れた安定性・応答性を示すことが分かった。
ER流体は、電気的な制御装置と機械システムとの間の単純、静寂、迅速なインターフェースを提供する可能性をもっているので興味深い。本発明のER流体は、簡易な構成で、安全性に優れ、しかも低電圧でレオロジー特性を発現させることができるので、従来公知のER流体よりも適用範囲が格段にひろくなり、従って、自動車のクラッチ、ABSブレーキ、衝撃の吸収、振動の減衰および超小型電子機械システムを含む多数の潜在的な用途を持っている。
1 粘弾性測定装置
2 電源
3 モーター
4 トルクセンサー
5 外筒

Claims (3)

  1. 粒子径10〜100nmのスメクタイト系粘土鉱物を体積分率1.0×10−5〜1.0×10−2の範囲で脱塩処理された純水中に分散させた流体に、
    電界強度0.3〜10V/mmで、周波数0.0001〜0.005Hzの電圧を印加することでレオロジー特性を制御する方法。
  2. 粒子径10〜100nmのスメクタイト系粘土鉱物を体積分率1.0×10 −5 〜1.0×10 −2 の範囲で脱塩処理された純水中に分散させた流体であって、請求項1に記載の方法に使用するエレクトロレオロジー流体。
  3. 前記スメクタイト系粘土鉱物がヘクトライトである請求項2に記載のエレクトロレオロジー流体。
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