JP5851461B2 - 意匠層データ作成装置及び方法並びに意匠シュミレーション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、意匠層データ作成装置及び方法並びに意匠シュミレーション装置に関する。
近年、自動車ボディ等の製品の意匠開発において、コンピュータグラフィックス(CG)を利用して、仮想的な製品の外観をディスプレイ上に表示する技術が用いられている。仮想的な製品の外観を実際の製品の外観に近付けるためには、仮想的な製品の外観を再現するためのデータとして、実物の塗料の反射特性(双方向反射率分布関数(BRDF))の正確な定義が重要である。
実物の塗料のBRDFの正確な定義のため、製品の塗料として用いられるメタリック色の粒子感を定量評価するためのハードウェア及びアルゴリズムとして、粒子性を3つの物理量、高輝度部明るさ、光輝度部面積、高輝度部の数で表し、これらのパラメータを説明変数とした重回帰式によって目視相関のある粒子感を定量化する技術が提案されている(非特許文献1)。
清井計弥 他、メタリック色の粒子感の測定、日本色彩学会誌、2006年3月1日、第30巻、第1号、9−15頁
しかしながら、実際の塗料のBRDFの測定について、現在の測定器では、正反射領域(入射角と等しい角度で観察する領域)又は水平に近い領域(観察方向が塗装面とほぼ平行となるような領域)等において十分な精度でBRDFを測定することが困難であった。
この結果、測定されたBRDFを使用して作成された仮想的な製品の外観は、実物の製品の外観を再現するものではなく、専門家による仮想的な製品の外観のチューニングが必要になったり、試作品が必要になっていたりした。
本発明は、このような問題に鑑み、実際の製品の外観の再現性を向上させることが出来る方法及び装置を提供することを目的する。
本発明の意匠層データ作成装置は、物体の表面に形成された有色の塗色層と前記塗色層を覆うように前記塗色層に重ねられた透明のクリアコート層とからなる意匠層の反射率分布を測定する測定器と、前記意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように反射率分布モデルに従った反射率分布関数を定義し、当該反射率分布関数に基づいて当該意匠層の性質を示す意匠層データを作成する計算要素とを備え、前記反射率分布モデルは、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数として前記意匠層の反射率分布を表す反射率分布関数を定めるモデルであり、前記反射率分布関数は、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルに応じて前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度の少なくとも1つを変化させる鏡面反射態様を定める鏡面反射率の分布を表す鏡面反射率分布関数と、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルによらず前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度が一定である又は前記鏡面反射態様よりも色彩の明度、色相及び彩度のいずれもの変化率が小さい拡散反射態様を定める拡散反射率の分布を表す拡散反射率分布関数との線形結合により定義され、前記計算要素は、前記意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように前記鏡面反射率分布関数及び前記拡散反射率分布関数のそれぞれの結合係数を求めることにより、前記意匠層の反射率分布関数を定義するように構成されていることを特徴とする。
本発明の意匠層データ作成装置によれば、クリアコート層及び塗色層から構成される意匠層について、当該意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように反射率分布モデルにおける反射率分布関数の結合係数を求めることにより、当該反射率分布関数を定義している。すなわち、当該反射率分布関数として、反射率分布モデルに適合する反射率分布関数のうち、意匠層の反射率分布の測定結果を近似するような反射率分布関数が定義される。
一般的には、測定器の測定誤差が発生する範囲は正反射角付近又は水平方向付近のように狭い範囲に限られている。このため、反射率分布関数の構成要素として実際の反射態様を反映した鏡面反射率分布関数と拡散反射率分布関数とが用いられることにより、意匠層の反射率分布の測定結果のうち、反射率分布モデルとの適合度が高い部分(測定器の測定誤差の影響が小さい部分)が当該反射率分布関数に反映される一方、反射率分布モデルとの適合度が低い部分(測定器の測定誤差の影響が大きい部分)は当該反射率分布関数に反映されにくくなる。
この場合、測定器の測定誤差の影響が低減されるので、実際の製品の外観の再現性向上の観点から適切な、当該反射率分布関数によって実際の意匠層の反射率分布(BRDF)を的確に表現した意匠層データが作成される。
本発明の意匠層データ作成装置において、前記反射率分布関数は、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記クリアコート層における正反射態様を定める正反射率の分布を表す正反射率分布関数と、前記鏡面反射率分布関数と、前記拡散反射率分布関数とを線形結合した関数であり、前記計算要素は、前記クリアコート層の素材の物性に基づいて正反射率分布関数の結合係数を求めることが好ましい。
当該構成の意匠層データ作成装置によれば、クリアコート層は光を直接受けるため、他の層の影響を考える必要がない。このため、当該クリアコート層の素材の物性(表面反射率又は屈折率)に基づき、クリアコート層の正反射率分布関数の結合係数が決定されることにより、クリアコート層の正反射態様を間接的に表す正反射率分布関数とその結合係数とが考慮される。この結果、意匠層の反射率分布(BRDF)を表す反射率分布関数がより的確に定義される。
本発明の意匠層データ作成装置において、前記鏡面反射率分布関数は、少なくとも第1鏡面反射率分布関数と、第2鏡面反射率の分布を表す第2鏡面反射率分布関数との2つの関数から構成され、前記計算要素は、前記鏡面反射率分布関数の結合係数として、前記第1鏡面反射率分布関数の結合係数と、第2鏡面反射率分布関数の結合係数とを求めることが好ましい。
当該構成の意匠層データ作成装置によれば、意匠層の反射率分布を表す反射率分布関数を2つ以上の反射率分布関数で定義しているので、当該2つ以上の反射率分布の態様に違いによりカラーフロップ現象とフリップフロップ現象とが的確に再現される。この結果、意匠層の反射率分布(BRDF)を表す反射率分布関数(近似BRDF)がより的確に定義される。
本発明の意匠層データ作成装置において、前記計算要素は、前記測定器により測定された前記意匠層の反射率分布の測定結果データから、正方向への反射の範囲を用いて、近似した前記鏡面反射率分布関数及び前記拡散反射率分布関数の誤差が最小となるよう、それぞれの結合係数を求めるように構成されていることが好ましい。
なお、当該構成の意匠層データ作成装置において、「正方向」とは、所定の入射光に対する入射角に対して、透過・屈折を含まない反射光の方向(例えば入射光が45度で入射した場合の反射光の反射角度が−75度〜75度となる反射光の方向)をいう。
当該構成の意匠層データ作成装置によれば、測定器の測定誤差が大きくなる方向(正反射以外)の反射光が除外されるので、意匠層の反射率分布(BRDF)を表す反射率分布関数がより的確に定義される。
当該構成の意匠層データ作成装置によれば、意匠層の反射率分布の測定結果から測定誤差を受けにくい範囲が抽出される。このため、当該抽出後のデータを近似するように鏡面反射率分布関数及び拡散反射率分布関数のそれぞれの結合係数が定められることにより、意匠層の反射率分布の測定結果を適切に反映しながら、測定誤差の影響を確実に低減できる。この結果、意匠層の反射率分布(BRDF)を表す反射率分布関数がより的確に定義される。
本発明の意匠シミュレーション装置は、表物体の表面に形成された有色の塗色層と前記塗色層を覆うように前記塗色層に重ねられた透明のクリアコート層とからなる意匠層の意匠をシミュレーションする装置であって、前記意匠層の性質を示す意匠層データを出力する本発明の意匠層データ作成装置と、前記意匠層データ作成装置が出力した意匠層データを保存する意匠層データ保存部と、製品の形状データを含む製品データが保存された製品データ保存部と、前記計算要素の計算結果を出力する出力手段とを備え、前記計算要素は、前記意匠層データ保存部に保存された前記意匠層データと製品データ保存部に保存された製品データとに基づき、塗料で彩色された製品の画像データを作成するように構成されていることを特徴とする。
本発明の意匠シミュレーション装置によれば、本発明の意匠層データ作成装置により作成した意匠層データを用いて仮想的な製品の外観が作成される。
この結果、専門家の仮想的な製品の外観のチューニング及び試作品等の作成を要することなく開発中の製品の外観を確認できるため、意匠開発工程の簡略化及び短縮化が図られる。
本発明の意匠層データ作成方法は、物体の表面に形成された有色の塗色層と前記塗色層を覆うように前記塗色層に重ねられた透明のクリアコート層とからなる意匠層の反射率分布を意匠層の反射率分布の測定結果データとして測定する測定工程と、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルに応じて前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度の少なくとも1つを変化させる鏡面反射態様を定める鏡面反射率の分布を表す鏡面反射率分布関数と、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルによらず前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度が一定である又は前記鏡面反射態様よりも色彩の明度、色相及び彩度のいずれもの変化率が小さい拡散反射態様を定める拡散反射率の分布を表す拡散反射率分布関数とに対し、前記意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように前記鏡面反射率分布関数及び前記拡散反射率分布関数のそれぞれの結合係数を求め、当該それぞれの結合係数により前記鏡面反射率分布と前記拡散反射率分布関数とを線形結合することで前記意匠層の反射率分布を定義する定義工程と、前記反射率分布の定義に基づいて、前記意匠層の性質を示す意匠層データを作成するデータ作成工程を備えることを特徴とする。
BRDFの概念説明図。 正反射、鏡面反射、及び拡散反射の特性の説明図で、それぞれ(a)はクリアコート層における正反射の説明図、(b)は塗色層におけるカラーフロップの鏡面反射の説明図、(c)は塗色層におけるフリップフロップの鏡面反射の説明図、(d)は塗色層における拡散反射の説明図。 正反射、鏡面反射、及び拡散反射のBRDF説明図で、(a)は正反射のBRDF説明図、(b)はフリップフロップ及びカラーフロップの鏡面反射のBRDFの説明図、(c)は拡散反射のBRDFの説明図。 BRDFモデル及び測定BRDFの説明図。(a)はBRDFモデルのグラフを示し、(b)は測定BRDFのグラフを示す。 本実施形態の意匠シミュレーション装置の構成を示す図。 BRDF近似処理のフローチャート。 (a)は実際の物体の外観を示す図、(b)は従来の意匠シミュレーション装置によって作成された仮想的な物体の外観を示す図、(c)は本実施形態の意匠シミュレーション装置によって作成された仮想的な物体の外観を示す図。
物体(例えば車両)の意匠開発において、シミュレーションにより当該物体の外観を作成する場合等に用いられるBRDF(双方向反射率分布関数)は、図1に示されるように、対象点(反射点)xにおける光源220由来の入射光Iの放射照度IEに対する観察位置230方向の反射光Rの放射輝度RLの比率の分布を表す関数である。当該比率は、対象点x(位置x)、光源220から対象点xへの入射光Iの進行方向(照射方向)を示すベクトルである照射光ベクトルw(一点鎖線矢印)及び対象点xから観察位置230における反射光Rの進行方向(観察方向)を示すベクトルである反射光ベクトルw0(二点鎖線矢印)に応じて変化する。
なお、照射光ベクトルw及び反射光ベクトルw0は、それぞれ3次元のベクトルであり、その照射光ベクトルw及び反射光ベクトルw0が同一平面に存在するとは限らない。しかし、ここでは説明を簡単にするため、図1に示されるように、照射光ベクトルwと反射光ベクトルw0とが同一平面上にあるものとして説明する。
また、以下において、図1に示されるように、入射角θ1は、照射光ベクトルwと対象点xにおける反射面(物体表面)RSの法線方向Nとのなす角であり、反射角θ2は、対象点xにおける反射面RSの法線方向Nと反射光ベクトルw0とのなす角である。なお、本実施形態では照射光ベクトルw及び反射光ベクトルw0が同一平面上にあるため入射角θ1及び反射角θ2を1次元で表わしているが、これに限られず、入射角θ1及び反射角θ2の一方または両方を2次元の成分(仰角成分及び方位角成分)で表わしてもよい。
まず、本実施形態におけるBRDFの算出方法を説明する前に、図2(a)〜(d)及び図3(a)〜(c)を参照して、本実施形態で想定する意匠層210と、意匠層210の対象点xにおける反射光Rの態様とについて説明する。
本実施形態で想定する意匠層210は、図2(a)〜(d)に示されるように、物体の表面に形成された有色の塗色層202と、塗色層202を覆うように塗色層202に重ねられた透明のクリアコート層201とから構成される。塗色層202は、物体の外側に形成された下地の上に形成されてもよい。
クリアコート層201は、保護作用又は装飾性等の特定の工業特性を有する透明な被覆を形成する被覆材から形成される。
塗色層202は、主に、パール色のパール光輝材と、メタリック色のメタリック光輝材と、ソリッド色の着色顔料とのいずれか、またはこれらを混合又は積層することにより形成される。
パール色のパール光輝材は、フリップフロップ現象(観察角度に応じて明度が変化する現象)とカラーフロップ現象(観察角度に応じて色相及び彩度が変化する現象)とが同時に生じる光輝材である。
メタリック色のメタリック光輝材は、フリップフロップ現象のみ生じる光輝材である。
ソリッド色の着色顔料は、フロップ現象がほとんど生じない(観察角度に応じて明度、色相及び彩度が変化しない)着色顔料である。
図2(a)に示されるように、光源220から発光された入射光Iは、対象点xにおいて、入射角θ1(例えばθ1=θ0)でクリアコート層201に入射する。このとき、一般にクリアコート層201とその外部(空気)とは屈折率が異なる。このため、一部の成分(第1成分)R1が正反射角(反射角θ2=θ0)で観察位置230の方向へ反射する。そして、他の成分(第2成分)R2が屈折してクリアコート層201内部を進み、塗色層202へ到達する。
図3(a)〜(c)に、パール光輝材に対する、入射角θ1=θ0の場合の各反射角θ2に対する理論的な反射率の分布(BRDF)が、L*a*b*表色系における明度L*によって示されている。
図3(a)に示されるように、クリアコート層201の明度L*は、正反射角(入射角θ1=θ0の場合、反射角θ2=θ0)で値Ks0(Ks0>ゼロ)をとり、正反射角以外ではゼロとなる。
クリアコート層201内部を進んだ入射光Iの第2成分は、複雑な何層にも渡った塗装及びコーティングによって構築された塗色層202で乱反射すると考えられる。塗色層202には、前記したように、主に、カラーフロップ現象とフリップフロップ現象を生じるパール色のパール光輝材と、フリップフロップ現象を生じるメタリック色のメタリック光輝材と、フロップ現象がほとんど生じないソリッド色の着色顔料とが混合されて使用されている。
このため、塗色層202においては、カラーフロップの鏡面反射(図2(b)参照)と、フリップフロップの鏡面反射(図2(c)参照)と、フロップ現象がほとんど生じない拡散反射(図2(d)参照)のいずれかの反射が発生していると推察される。
まず、図3(b)を参照してフリップフロップの鏡面反射について説明する。塗色層202に入射した光輝材の効果によって様々な方向に反射するため、鏡面反射成分における明度L*(BRDFの値)は、総合的には3(b)のように正反射方向にピークを持ち、角度方向に広がったグラフとなる。図3(b)に示されるように、鏡面反射成分における明度L*(BRDFの値)は、正反射角θ2においてピーク値Ks1又はKs2をとり、正反射角θ2付近の所定範囲で正の値をとり、所定範囲以外ではゼロとなる。
なお、グラフでは示していないが、カラーフロップ現象が生じている場合、色度a*及びb*が変化する。カラーフロップ現象が生じている場合の反射をRGB表色系により表わすと、R値、G値、B値ごとにピーク及び分布の広がりが異なる。
拡散反射成分における明度L*(BRDFの値)は、図3(c)に示されるように、全角度範囲でほぼ一定の値Kdをとる。なお、拡散反射成分の明度L*(BRDFの値)は、必ずしも全角度範囲で一定でなくともよいが、拡散反射成分の明度L*(BRDFの値)の変化率の絶対値は、鏡面反射成分の明度L*(BRDFの値)がゼロでない範囲において、鏡面反射成分の明度L*(BRDFの値)の変化率の絶対値よりも概ね小さい。
また、塗色層202がクリアコート層201の内部に存在するため、厳密には、鏡面反射及び拡散反射におけるそれらの入射方向及び反射方向は、対象点xにおける照射光ベクトルw及び反射光ベクトルw0とは異なるものであるが、意匠層210の厚みが無視できる程度の厚さであるので、塗色層202における反射は対象点xでの反射と同一視できる。
そして、意匠層210がクリアコート層201と塗色層202とから構成される場合、意匠層210全体における明度L*は、理想的には、クリアコート層201における明度L*(図3(a)参照)と塗色層202における明度L*(図3(b)〜図3(c)参照)との線形結合である図4(a)のグラフにより表現されると推察される。
なお、意匠層210における実際のBRDF(以下、「実BRDF」という。)は、この意匠層210における理想的なBRDF(図4(a)では、入射光Iの放射照度IEが一定である場合において、BRDF(反射率の分布)と同等視し得る明度L*の分布を示している)を表すBRDFモデル(以下、「BRDFモデル」という。)と同様のグラフにより表現されると推察される。
すなわち、入射角θ1が所定角度θ0である場合、図4(a)(横軸:反射角θ2の角度、縦軸:B明度L*)に示されるように、BRDFモデルは、反射角θ2がθmin度以上0度未満の範囲ではほぼ一定の値をとる。そして、反射角θ2が0度以上正反射角(θ2=θ0)未満の範囲では、BRDFモデルはほぼ単調に増加する。反射角θ2が正反射角(θ2=θ0)であるときにBRDFモデルはその一点で他の点よりも大きい値をとる。反射角θ2が正反射角(θ2=θ0)以上θmax度未満の範囲でBRDFモデルはほぼ単調に減少する。
このグラフは、以下の式数1で表わされる。
ただし、
x:対象点の位置、
w:入射方向のベクトル、
w0:反射方向のベクトル、
Ks0:正反射結合係数(反射光におけるクリアコート層における正反射成分(第1成分)のピーク強度)
Ks1:第1鏡面反射結合係数(反射光における第1鏡面反射成分のピーク強度)、
Ks2:第2鏡面反射結合係数(反射光における第2鏡面反射成分のピーク強度)、
Kd:拡散反射結合係数(反射光における拡散反射成分のピーク強度)、
m1:第1鏡面反射における反射率の分布の広がり係数
m2:第2鏡面反射における反射率の分布の広がり係数
Fresnel:正反射分布関数(フレネルの反射率の分布を示す関数)、
Cook−Torrance:鏡面反射率分布関数(鏡面ハイライトモデル(Cook−Torranceモデル)における鏡面反射成分の反射率の分布を表す関数)、
Diffuse:拡散反射率分布関数(拡散反射モデル(Oren−Nayarモデル)における拡散反射率の分布を表す関数)。
なお、BRDF、正反射分布関数Fresnel、鏡面反射成分の反射率分布関数Cook−Torrance、拡散反射率分布関数Diffuse、結合係数Ks0、Ks1、Ks2、及びKd、並びに分布広がり係数m1及びm2は、光のRGB成分それぞれごとに異なる値を持っているため、数1においても、光のRGB成分別々に計算を行う。なお、数1において、波長成分をパラメータとして加えて、光のRGB成分すべてについて一括で計算を行うようにしてもよい。
鏡面反射成分の反射率分布関数Cook−Torraceを用いており、Ks1, Ks2は反射率分布のピーク値を、m1, m2は分布関数の広がりを示す係数である。
これらの2つの反射率分布関数Cook−Torranceにより、フリップフロップ現象とカラーフロップ現象とが表現される。例えば、鏡面反射において、Ks1(又はKs2)が高い場合、正反射角付近で反射光の強度が最大Ks1まで高くなる一方、正反射角から離れるに従ってその拡散反射成分の反射光の強度は低くなるというフリップフロップ現象が表現される。また、分布広がり係数m1(又はm2)が大きい場合、拡散反射成分よりも鏡面反射成分が反射光に強く反映される範囲(フリップフロップ現象が発生する範囲)は狭くなる。
また、カラーフロップ現象は、Ks1、Ks2,Kd,m1、及びm2により表現される。たとえば、青が強いKs1(B値が大きいKs1)と小さなm1、赤が強いKs2(R値が大きいKs2)と大きなm2の場合、数1は、正反射の付近は青が強く、正反射から離れるにしたがって赤が強くなるというカラーフロップ現象が生じる(カラーフロップが強い)意匠層210のBRDFを示す。なお、Ks1及びKs2の色がほぼ等しい(Ks1及びKs2のRGBのそれぞれの値が全てほぼ等しい)か、又は、m1及びm2がほぼ等しい場合、数1は、カラーフロップ現象がほぼ生じない(カラーフロップが弱い)意匠層210のBRDFを示す。
実際の測定器によって測定された、パール光輝材に対する45度の入射角における意匠層210の明度L*(入射光Iの放射照度IEが一定である場合、BRDF(反射率の分布)と明度L*の分布とは同一視できるため、以下、明度L*を「測定BRDF」と言う。)のグラフは、図4(b)に示されるように、図4(a)に示されるBRDFモデルのグラフとは異なる。
すなわち、測定BRDFは、図4(b)(横軸:反射角θ2の角度、縦軸:明度L*)に示されるように、BRDFモデルとほぼ同様の値をとる。しかし、測定BRDFの値がピーク値をとなる角度がBRDFモデルがピークとなる角度とずれたり(A)、正反射角付近で測定BRDFの値がBRDFモデルの値よりも大きい値となったり(B)、水平方向(−80度付近)では測定BRDFの値がBRDFモデルの値よりも小さい値となったり(C)という点で、測定BRDFはBRDFモデルと相違することがある。
BRDFモデルと測定BRDFとの相違は測定誤差に起因すると推察される。このため、測定BRDFのデータに基づき、上記数1から測定BRDFを近似するBRDF(以下、「近似BRDF」という。)を求める(Ks0、Ks1、Ks2、Kd、m1及びm2を求める)ことにより、測定BRDFのうち、BRDFモデルとの適合度が高い部分(測定器の測定誤差の影響が小さい部分)が近似BRDFに反映される一方、BRDFモデルとの適合度が低い部分(測定器の測定誤差の影響が大きい部分、図4(b)(A)(B)及び(C)参照)は近似BRDFに反映されにくくなるので、測定誤差の影響を低減できる。
図示は省略するが、測定器によって測定された、メタリック光輝材に対する45度の入射角における各反射角の明度L*は、鏡面反射について、パール光輝材の明度L*と同様の傾向を有している。また、赤のソリッド色に対する45度の入射角における各反射角の明度L*には、鏡面反射成分による反射の影響がほとんどない。
また、当該近似BRDFを使用して意匠のシミュレーションを行うことで、色彩を含む実際の物体の外観の再現性を高めることが出来る。
なお、光源が複数ある場合には、それぞれの光源ごとに上記計算をすればよい。
以上の事項を基礎として、以下、本実施形態について説明する。
(意匠シミュレーション装置100の構成)
図5に示されている本実施形態としての意匠シミュレーション装置100は、物体(例えば車両)の意匠開発の塗料設計段階において、デザイナの意図通りの意匠を実現しているか否かを確認するため、シミュレーションにより物体の仮想的な外観を表示する装置である。なお、本実施形態で「意匠」とは、物体の形状と、物体の表面に形成されたクリアコート層201及び塗色層202の色彩等の光学特性とにより構成される外観特性をいう。
意匠シミュレーション装置100は、コンピュータで構成され、記憶手段110と、計算要素120と、入力手段130と、出力手段140と、測定手段150とを備える。
記憶手段110は、メモリ又はファイルサーバー等により構成された、BRDFデータ保存部111と、BRDFパラメータ保存部(意匠層データ保存部)112と、製品データ保存部113と、環境データ保存部114とを備える。
計算要素120は、コンピュータの構成要素であるCPU(中央演算処理装置)及びGPU(画像データ処理集積回路)により構成された、第1計算部121と、第2計算部122とを備える。
入力手段130は、情報入力操作をするためのマウスポインティング装置及びキーボード及び測定器等外部接続機から情報を吸い出すポートにより構成された第1入力装置131と、第2入力装置132と、第3入力装置133とを備える。
出力手段140は、物体の意匠を示す画像及び数値データ等のほか、操作用のインターフェイスを表す画像等を出力表示するディスプレイ装置等により構成された第1出力装置141と、第2出力装置142とを備える。
測定手段150は、BRDF測定器151を備える。
BRDFデータ保存部111は、複数種類の塗装について、それぞれの種類ごとに、全ての入射角及び反射角に対してBRDF測定器151によって測定された色彩の変化を示すBRDFデータ(以下、「測定BRDFデータ」という。)を保存するように構成されている。BRDFデータ保存部111は、測定BRDFデータのほか、塗料に含まれるフレークの微細な光挙動データ、シボ等の大きなパターンデータ等を保存するように構成されてもよい。
BRDFパラメータ保存部112は、それぞれの塗装について、正反射結合係数Ks0と、第1鏡面反射結合係数Ks1および第2鏡面反射結合係数Ks2と、拡散反射結合係数Kdとを近似BRDFを求めるためのパラメータとして保存するように構成されている。
正反射結合係数Ks0は、反射光に対するクリアコート層における正反射成分(第1成分)の強度を示す結合係数である。第1鏡面反射結合係数Ks1および第2鏡面反射結合係数Ks2は、反射光に対する鏡面反射成分の強度を示す結合係数である。拡散反射結合係数Kdは、反射光に対する拡散反射成分の強度を示す結合係数である。
なお、拡散反射結合係数Kdには、光源からの入射光が素材内部に侵入したのち内部で吸収、反射及び透過を繰り返す間に素材の透過率及び反射率に応じた分光特性が反映されている。
なお、正反射結合係数Ks0、第1鏡面反射結合係数Ks1、第2鏡面反射結合係数Ks2及び拡散反射結合係数Kdのそれぞれは光のRGB成分それぞれごとに異なる値を持っている。また、正反射結合係数Ks0、第1鏡面反射結合係数Ks1、第2鏡面反射結合係数Ks2及び拡散反射結合係数KdのそれぞれのRGB成分はゼロ以上である。
再び図5を参照して、製品データ保存部113は、開発中の製品の仮想的な製品データとして、製品に関する物体の形状に関する形状データ(例えばCADデータ)、並びに意匠層210を構成するクリアコート層201及び塗色層202(図2参照)の各々の素材物性(表面反射率及び屈折率)及び塗装情報(使用している塗料)等の塗装データを保存するように構成されている。
環境データ保存部114は、光源及び観察の位置、角度等の物体の意匠を観察するための描画用環境情報データを保存するように構成されている。「描画用環境データ」は「背景情報」、「背景情報調整設定(クリアコート層201固定の場合には映り込み率、映り込み画像輝度、映り込み画像γ値(マスター、RGB)等の光学情報が該当する。)」、「描画用光源設定(入射角、光源輝度などが該当する。)」及び「観察設定」により構成されている。
第1計算部121は、意匠層210のBRDFの測定結果(測定BRDFデータ)を最小二乗法によって近似するようにBRDFモデルに従ったBRDFを定義し、当該BRDFに基づいて意匠層210の性質を示す意匠層データを作成するように構成されている。より詳しくは、第1計算部121は、意匠層210の反射率分布の測定結果(測定BRDFデータ)を近似するように鏡面反射率分布関数及び拡散反射率分布関数のそれぞれの結合係数Ks1、Ks2、Kdを求めることにより、意匠層210の反射率分布関数(近似BRDF)を定義する。
そして、第1計算部121は、物体の塗装について、当該塗装のクリアコート層201の素材物性を基に、正反射結合係数Ks0を求めるように構成されている。
第2計算部122は、BRDFパラメータ保存部112に保存された近似BRDFのパラメータと、製品データ保存部113に保存された開発中の物体の形状データ及び塗装データと、環境データ保存部114に保存された描画用環境データとに基づき、経路積分法(Path Tracing)によって、塗料で彩色された開発中の物体の仮想的な外観を計算するように構成されている。経路積分法は、直接光、間接光の区別なく環境から物体への光の挙動を一括で計算する方法である。
より詳しくは、第2計算部122によって観察位置(物体表面の反射角θ2)に応じた塗装の色彩分布が計算される。意匠層210が、色彩を有する塗色層202及び透明なクリアコート層201から構成されている場合、各層における屈折率等の光学特性が全て勘案されることにより、物体表面の反射角θ2に応じた色彩分布が計算されうる。
例えば、まず、第2計算部122は、製品データ保存部113から読みだした塗装データに基づいて意匠層210の構成を特定する。そして、第2計算部122は、特定された意匠層210の構成について、物体の表面の各位置xに対して、BRDFパラメータ保存部112に保存された近似BRDFのパラメータと、製品データ保存部113に保存された開発中の物体の形状データと、環境データ保存部114に保存された描画用環境データとに基づき、RGB各成分について位置xの反射率を求めることにより、当該物体の表面の各点の色彩を算出する。第2計算部122は、位置xの色彩を物体表面すべてに対して算出することにより、環境データ保存部114に保存された描画用環境データで特定される環境においての物体の仮想的な外観を作成する。
なお、物体表面の色彩は、物体そのものの地の色彩と、映り込みの色彩との合成結果として計算される。地の色彩は、光源から照射された光が塗装層において拡散的に反射されることにより視認される色彩であり、意匠層210のBRDFに基づいて計算される。映り込みの色彩は、光源から照射された光が物体表面で鏡面的に反射されることにより視認される色彩であり、クリアコート層201の正反射率に基づいて計算される。
第2入力装置132を通じて、製品の形状及び塗装の素材物性(表面反射率又は屈折率)、塗料情報等の少なくとも一方が変更されることにより、塗装の色彩分布が変更されてもよい。
例えば、デザイナが第2入力装置132を通じて新たな形状パラメタを指定して(例えば、新たなCADデータを入力することにより形状パラメタを指定してもよい。)製品の形状データを変更した場合、第2計算部122は、当該変更後の形状データを製品データ保存部113から読み出し、かつ、変更後に適合する照射光ベクトルw及び反射光ベクトルw0に対応したBRDFのパラメータをBRDFパラメータ保存部112から読み出して、変更後の形状に対応した物体の色彩分布を計算する。この変更後の物体の色彩分布に対応して仮想的な物体の外観が作成され、第1出力装置141に出力される。これにより、デザイナは当該変更後の形状に合致した仮想的な物体の外観を確認することが出来る。
第3入力装置133を通じて、光の照射方向及び観察方向のうち少なくとも一方が変更されることにより、塗装の色彩分布が変更されてもよい。
さらに、第2入力装置132を通じて、意匠層210に含まれる素材物性等のパラメータが仮想的に指定される。これらのパラメータは、意匠層210の構成を決定するためのデータである。第1出力装置141に表示されているインターフェイスにしたがって、第2入力装置132を通じた入力欄への数値等の入力又はプルダウンメニューにおける選択肢の選定により、当該因子が指定される。
計算要素120は、第1計算部121〜第2計算部122の処理のほか、意匠に関するパラメータを計算する処理、デザイナーへ提供するためのデータを計算する処理等の意匠開発を進めるために必要な処理をするように構成されている。
計算要素120(第1計算部121〜第2計算部122)がある計算を実行するように「構成されている」とは、CPU及びGPUが必要なデータ及びソフトウェアをメモリ等の所定の記憶装置から読み取った上で、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった演算処理を実行し、当該演算処理結果を外部に出力又は保存するように「プログラムされている」ことを意味する。
第1入力装置131は、BRDFパラメータ算出のための測定BRDFデータ解析結果等のデータファイルの、BRDF測定器151等の機器から意匠シミュレーション装置100に対する入力を可能とするように構成されている。
第2入力装置132は、計算要素120による計算の基礎となる「製品データ」を構成するための「製品パラメータ」のデザイナーによる入力を可能とするように構成されている。「製品パラメータ」には、物体の形状パラメータ及びどのような塗料をどのように塗布するか等の塗装パラメータが含まれる。
第3入力装置133は、「描画用環境データ」を構成するための「描画用環境パラメータ」のデザイナーによる入力を可能とするように構成されている。「描画用環境パラメータ」には「背景画像データ」「背景情報調整用パラメータ」「描画用光源パラメータ」及び「観察パラメータ」が含まれている。
第1出力装置141は、計算要素120による計算結果(物体の仮想的な外観等)を表示するように構成されている。
第2出力装置142は、計算要素120による計算結果の別ファイルへの出力又は印刷出力を実行するように構成されている。
BRDF測定器151は、RGB成分ごとに測定対象となる意匠層210のBRDFを測定し、測定結果(測定BRDFデータ)を第1入力装置131を介して意匠シミュレーション装置100に入力するように構成されている。BRDF(変角分光反射率)の測定方法として、特開2013−58175号公報に記載されている方法等の公知の方法を使用できる。なお、BRDF測定器151の測定誤差を低減するため、正方向の反射角(θmin〜θmax)に対してBRDFを測定することが好ましい。
(意匠シミュレーション装置100の機能)
意匠シミュレーション装置100は、計算要素120によって、BRDF近似処理(図6参照)と、仮想外観描画処理とを行うように構成されている。
このうち、仮想外観描画処理は、BRDF近似処理より求められた近似BRDFを用いて、製品データ保存部113に保存された製品データと、塗装データと、環境データ保存部114に保存された描画用環境データとを基に、経路積分法(Path Tracing)を用いて、直接光及び間接光分け隔てなく環境から物体への光の光線を求め、この光線に基づき、物体の仮想的な外観を作成する処理である。
以下、BRDF近似処理を図に示されたフローチャートを参照しながら説明する。
(BRDF近似処理)
BRDF近似処理は、測定BRDFデータと意匠層210の構成とを基に、近似BRDF(測定BRDFを最良近似するためのBRDFのパラメータ)を求める処理である。
計算要素120は、BRDF測定器151によって測定された、BRDFデータ保存部から対象の意匠層210の測定BRDFデータを読み込む(図6/STEP102)。
計算要素120は、読み込んだ測定BRDFデータから測定BRDFのピーク値付近(例えば、BRDF測定器151の測定誤差を小さくする観点から実験等により定められた正反射角近傍の所定範囲。)及び底色付近(例えば、BRDF測定器151の測定誤差を小さくする観点から実験等により定められた水平方向の範囲。)のデータを除去することにより、処理対象となるデータを抽出する(図6/STEP104)。BRDF測定器151の測定誤差のため、測定BRDFは、そのピーク値及び底色付近の値が不正確なデータとなっていると推察される。このため、当該ピーク値及び底色付近の不正確なデータを除去することにより、BRDF近似の精度を高めることができる。なお、パラメータの除去範囲は、代表的な塗料について、実験により、物体の外観の再現精度が高まるような範囲を求めることで定めてもよい。
計算要素120は、クリアコート層201の素材物性の表面反射率及び屈折率から、正反射結合係数Ks0を推定する(図6/STEP106)。
計算要素120は、測定BRDFデータを近似するように近似BRDFを求める(図6/STEP108)。より詳しくは、数1で示されるBRDFに対し、最小二乗法等の近似法より一部のデータ除去後の測定BRDFデータを最良近似するBRDFのKs1、Ks2、Kd、m1、m2の組を求める。なお、数1の右辺第1項はクリアコート層201における正反射のピーク値を示すだけであるので、以下の数2に示されるように、数1の右辺第2項〜右辺第4項だけで一部のデータ除去後の測定BRDFデータを近似する近似BRDFを求めてもよい。
なお、数1の右辺第1項は、入射光Iの放射照度IEに対するクリアコート層201における反射光の放射輝度の比率の分布を示す。数1の右辺第2項及び第3項は、入射光Iの放射照度IEに対する塗色層202での鏡面反射による反射光の放射輝度の比率の分布を示し、右辺第2項及び右辺第3項が鏡面反射成分を示す。数1の右辺第4項は、入射光Iの放射照度IEに対して、特に塗色層202の底色に使用されるソリッド色層(底色層)における拡散反射による反射光の放射輝度の比率の分布を示す。
なお、BRDF、フレネルの反射係数Fresnel、鏡面反射成分の反射率Cook−Torrance、拡散反射率Diffuse、正反射結合係数Ks0、第1鏡面反射結合係数Ks1、第2鏡面反射結合係数Ks2、拡散反射結合係数Kdは、光のRGB成分それぞれごとに異なる値を持っているため、数1においても、光のRGB成分別々に計算を行う。
計算要素120は、STEP106及び108で求めたKs0、Ks1、Ks2、Kd、m1、m2に基づいて全入射角及び反射角についてのRGBごとの反射率を示す意匠層210のBRDFを算出する。そして、当該BRDFを意匠層210を示す意匠層データとして、BRDFパラメータ保存部112に保存し(図6/STEP110)、BRDF近似処理を終了する。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、クリアコート層201及び塗色層202から構成される意匠層210について、意匠層210の反射率分布の測定結果(測定BRDFデータ)を近似するように反射率分布モデル(BRDFモデル)における反射率分布関数(BRDF,数1)の結合係数Ks0,Ks1,Ks2,Kdを求めることにより、反射率分布関数(近似BRDF)を定義している。すなわち、反射率分布関数(近似BRDF)として、反射率分布モデル(BRDFモデル)に適合する反射率分布関数(BRDF,数1)のうち、意匠層210の反射率分布の測定結果(測定BRDFデータ)を近似するような反射率分布関数(近似BRDF)が定義される。
一般的には、BRDF測定器151の測定誤差が発生する範囲は正反射角付近又は水平方向付近のように非常に狭い範囲に限られている。このため、反射率分布関数BRDFの構成要素として実際の反射態様を反映した鏡面反射率分布関数(例えば、Cook−Torrance)と拡散反射率分布関数(例えば、Diffuse)とが用いられることにより、意匠層210の反射率分布の測定結果(測定BRDFデータ)のうち、反射率分布モデル(BRDFモデル)との適合度が高い部分が当該反射率分布関数(近似BRDF)に反映される一方、反射率分布モデル(BRDFモデル)との適合度が低い部分(例えば図4(b)の(A)(B)(C))は、当該反射率分布関数(近似BRDF)に反映されにくくなる。
この結果、BRDF測定器151の測定誤差の影響が低減されるので、実際の物体の再現性の観点から、当該反射率分布関数(近似BRDF)によって実際の意匠層210の反射率分布(実BRDF)が的確に表現される。
また、本実施形態によれば、クリアコート層201の正反射態様を間接的に表す正反射率分布関数(例えばFresnel)とその結合係数Ks0とが考慮されることにより、意匠層210の反射率分布(実BRDF)を表す反射率分布関数(近似BRDF)がより的確に定義される。
また、本実施形態によれば、意匠層210の反射率分布(実BRDF)を表す反射率分布関数(近似BRDF)を2つの反射率分布関数で定義しているので、当該2つ以上の反射率分布の態様に違いによりカラーフロップ現象とフリップフロップ現象とが的確に再現される。この結果、意匠層の反射率分布(実BRDF)を表す反射率分布関数(近似BRDF)がより的確に定義される。
本実施形態によれば、BRDF測定器151の測定誤差が大きくなる方向(正方向以外の方向)の反射光が除外されるので、意匠層の反射率分布(BRDF)を表す反射率分布関数がより的確に定義される。
また、本実施形態によれば、正方向の反射光に対し、意匠層210の反射率分布の測定結果(測定BRDFデータ)から測定誤差を受けにくい範囲(正反射付近及び水平方向付近を除いた範囲)が抽出される。このため、当該抽出後のデータを近似するように鏡面反射率分布関数(例えば、Cook−Torrance)及び拡散反射率分布関数(例えば、Diffuse)のそれぞれの結合係数Ks1,Ks2,Kdが定められることにより、意匠層210の反射率分布の測定結果(測定BRDFデータ)を適切に反映しながら、測定誤差の影響を確実に低減できる。この結果、意匠層210の反射率分布(実BRDF)を表す反射率分布関数(近似BRDF)がより的確に定義される。
当該反射率分布関数(近似BRDF)を用いて仮想的な物体の外観が作成されることにより、実際の物体の外観が再現される。
この結果、本実施形態によれば、専門家の仮想的な製品の外観のチューニング及び試作品等の作成を必要とすることなく開発中の物体の外観を確認できるため、意匠開発工程の簡略化及び短縮化が図られる。
より具体的には、実際の物体(図7(a)参照)の特徴線に対する陰影の出方(図7(a)符号A参照)について、測定BRDFデータをそのまま用いた場合のCGを使用した従来の意匠シミュレーション装置では、図7(b)符号AおよびBに示されるように適正な陰影が表現できなかった。すなわち、従来の意匠シミュレーション装置ではクリアコートの反射が適切に反映されなかったり(A)、鏡面反射がぼやけたり(B)、底色の明度が低くなったり(B)していた。このため、専門家の仮想的な製品の外観のチューニング又は試作品の作成が必要となっていた。
本実施形態の意匠シミュレーション装置100によれば、図7(c)に示されるように、クリアコートの反射、鏡面反射及び底色が適切に反映される((A)及び(B))。これにより、色彩を含む実際の物体(図7(a))の外観の再現性が向上するので、専門家の仮想的な製品の外観のチューニング及び試作品の作成を必要とすることなく意匠開発工程において物体の外観がデザイナが意図した外観となっているか否かを確認することが出来る。
(他の実施形態)
BRDF測定器151は、RGB成分ごとに意匠層210の反射率分布を測定するように構成されることに代えて、代表的な波長ごとに意匠層210の反射率分布を測定するように構成されてもよい。この場合の光源220として、波長選択型のLEDが用いられてもよい。
意匠シミュレーション装置‥100、記憶手段‥110、計算要素‥120、入力手段‥130、出力手段‥140、測定手段‥150、BRDF測定器‥151、クリアコート層‥201、塗色層‥202、意匠層‥210、光源‥220、観察位置‥230、入射方向ベクトル(照射光ベクトル)‥w、反射方向ベクトル(反射光ベクトル)‥w0、入射角‥θ1、反射角‥θ2、正反射結合係数‥Ks0、第1鏡面反射結合係数‥Ks1、第2鏡面反射結合係数‥Ks2、拡散反射結合係数‥Kd

Claims (6)

  1. 物体の表面に形成された有色の塗色層と前記塗色層を覆うように前記塗色層に重ねられた透明のクリアコート層とからなる意匠層の反射率分布を測定する測定器と、
    前記意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように反射率分布モデルに従った反射率分布関数を定義し、当該反射率分布関数に基づいて当該意匠層の性質を示す意匠層データを作成する計算要素とを備え、
    前記反射率分布モデルは、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数として前記意匠層の反射率分布を表す反射率分布関数を定めるモデルであり、
    前記反射率分布関数は、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルに応じて前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度の少なくとも1つを変化させる鏡面反射態様を定める鏡面反射率の分布を表す鏡面反射率分布関数と、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルによらず前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度が一定である又は前記鏡面反射態様よりも色彩の明度、色相及び彩度のいずれもの変化率が小さい拡散反射態様を定める拡散反射率の分布を表す拡散反射率分布関数との線形結合により定義され、
    前記計算要素は、前記意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように前記鏡面反射率分布関数及び前記拡散反射率分布関数のそれぞれの結合係数を求めることにより、前記意匠層の反射率分布関数を定義するように構成されていることを特徴とする意匠層データ作成装置。
  2. 請求項1記載の意匠層データ作成装置において、
    前記反射率分布関数は、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記クリアコート層における正反射態様を定める正反射率の分布を表す正反射率分布関数と、前記鏡面反射率分布関数と、前記拡散反射率分布関数とを線形結合した関数であり、
    前記計算要素は、前記クリアコート層の素材の物性に基づいて正反射率分布関数の結合係数を求めることを特徴とする意匠層データ作成装置。
  3. 請求項1又は2記載の意匠層データ作成装置において、
    前記鏡面反射率分布関数は、少なくとも第1鏡面反射率分布関数と、第2鏡面反射率の分布を表す第2鏡面反射率分布関数との2つの関数から構成され、
    前記計算要素は、前記鏡面反射率分布関数の結合係数として、前記第1鏡面反射率分布関数の結合係数と、第2鏡面反射率分布関数の結合係数とを求めることを特徴とする意匠層データ作成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の意匠層データ作成装置において、
    前記計算要素は、前記測定器により測定された前記意匠層の反射率分布の測定結果データから、正方向への反射の範囲を用いて、近似した前記鏡面反射率分布関数及び前記拡散反射率分布関数の誤差が最小となるよう、それぞれの結合係数を求めるように構成されていることを特徴とする意匠層データ作成装置。
  5. 表物体の表面に形成された有色の塗色層と前記塗色層を覆うように前記塗色層に重ねられた透明のクリアコート層とからなる意匠層の意匠をシミュレーションする装置であって、
    前記意匠層の性質を示す意匠層データを出力する請求項1〜4いずれか1項記載の意匠層データ作成装置と、
    前記意匠層データ作成装置が出力した意匠層データを保存する意匠層データ保存部と、
    製品の形状データを含む製品データが保存された製品データ保存部と、
    前記計算要素の計算結果を出力する出力手段とを備え、
    前記計算要素は、前記意匠層データ保存部に保存された前記意匠層データと製品データ保存部に保存された製品データとに基づき、塗料で彩色された製品の画像データを作成するように構成されていることを特徴とする意匠シミュレーション装置。
  6. 物体の表面に形成された有色の塗色層と前記塗色層を覆うように前記塗色層に重ねられた透明のクリアコート層とからなる意匠層の反射率分布を意匠層の反射率分布の測定結果データとして測定する測定工程と、
    前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルに応じて前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度の少なくとも1つを変化させる鏡面反射態様を定める鏡面反射率の分布を表す鏡面反射率分布関数と、前記意匠層の一点における光の入射方向ベクトルと反射方向ベクトルとを変数とし、かつ、前記反射方向ベクトルによらず前記意匠層の一点における色彩の明度、色相及び彩度が一定である又は前記鏡面反射態様よりも色彩の明度、色相及び彩度のいずれもの変化率が小さい拡散反射態様を定める拡散反射率の分布を表す拡散反射率分布関数とに対し、前記意匠層の反射率分布の測定結果を近似するように前記鏡面反射率分布関数及び前記拡散反射率分布関数のそれぞれの結合係数を求め、当該それぞれの結合係数により前記鏡面反射率分布と前記拡散反射率分布関数とを線形結合することで前記意匠層の反射率分布を定義する定義工程と、
    前記反射率分布の定義に基づいて、前記意匠層の性質を示す意匠層データを作成するデータ作成工程を備えることを特徴とする意匠層データ作成方法。
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