JP5850953B2 - うっ血性心不全を処置するための治療方法 - Google Patents

うっ血性心不全を処置するための治療方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5850953B2
JP5850953B2 JP2013554747A JP2013554747A JP5850953B2 JP 5850953 B2 JP5850953 B2 JP 5850953B2 JP 2013554747 A JP2013554747 A JP 2013554747A JP 2013554747 A JP2013554747 A JP 2013554747A JP 5850953 B2 JP5850953 B2 JP 5850953B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medicament
infusion
administered
vsdl
day
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013554747A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014506584A (ja
JP2014506584A5 (ja
Inventor
ガイマー,トーマス,ロバート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Madeleine Pharmaceuticals Pty Ltd
Original Assignee
Madeleine Pharmaceuticals Pty Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Madeleine Pharmaceuticals Pty Ltd filed Critical Madeleine Pharmaceuticals Pty Ltd
Priority claimed from PCT/AU2011/001026 external-priority patent/WO2012019237A1/en
Publication of JP2014506584A publication Critical patent/JP2014506584A/ja
Publication of JP2014506584A5 publication Critical patent/JP2014506584A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5850953B2 publication Critical patent/JP5850953B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/1703Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • A61K38/1709Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/22Hormones
    • A61K38/2242Atrial natriuretic factor complex: Atriopeptins, atrial natriuretic protein [ANP]; Cardionatrin, Cardiodilatin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/04Inotropic agents, i.e. stimulants of cardiac contraction; Drugs for heart failure

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

本発明は、対象において、うっ血性心不全(CHF)を処置する方法に関する。特定の態様では、本発明は、急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)として公知の特定の適応を処置する方法を提供する。
参照による援用
本特許出願は、以下から優先権を主張する:
−2010年8月12日出願の「治療法(Therapeutic method)」というタイトルの豪州仮特許出願第2010903613号;
−2011年2月23日出願の「治療法(Therapeutic method)2」というタイトルの米国特許仮出願第61/445,814号;および
−2011年2月23日出願の「治療法(Therapeutic method)3」というタイトルの米国特許仮出願第61/445,826号。
これらの出願の全内容は、参照によって本明細書に援用される。
さらに、以下の特許は、本明細書に対して参照される:
−「プロANFペプチド類を用いる処置の方法(Methods of treatment using proANF peptides)というタイトルの米国特許第5,691,310号。
この特許の内容全体が参照によって援用される。
発明の背景
CHFは、重大な罹患率および死亡率を生じる世界中で2300万人を超える人に罹患している主要な健康問題である。CHFは、心臓が身体の残り部分に対して酸素化された血液を十分にポンピングできない時に生じ、これによって体液の保持(浮腫)、息切れ(呼吸困難)および嗜眠(倦怠感)が生じる。しばしば、CHFはまた、過剰な体液の増大を排泄しようとして糸球体濾過を維持するための腎臓の負荷として腎不全をともなう。CHFは、以下を含む要因のうちの1つまたは組み合わせによって生じ得る:心筋の弱体化、心臓の弁の損傷、心筋へ供給される血流(すなわち、心臓の動脈)の遮断、心筋の肥厚(すなわち、左室肥大)につながる高血圧、先天性心疾患、長期の不整脈、感染およびライフスタイルの要因、例えば、喫煙、肥満およびアルコールまたは薬物(例えば、コカイン)消費(これは、例えば、心筋および血管を損傷し得る、長期の未制御の高い血圧(高血圧)の原因であり得る)。CHFが顕在化するかおよび/または患者のライフスタイルを変更するようになったとき、CHFを処理する段階をとらなければ、CHFは、長期(すなわち、慢性)の状態になり得る。慢性のCHFを有する患者の重篤な症状は、ニューヨーク心臓協会(NYHA)CHF機能分類のクラスIIIとして、「活動の顕著な制約[および患者が]愁訴が無いのは休息したときだけ」であるレベルまで進行し得る。結果として、NYHAのクラスIIIに進行した慢性CHFの患者は、頻繁な入院および/または苦痛緩和治療を必要とし得る。さらに、このような慢性CHFは一般には安定であるが、急性の非代償性うっ血性心不全(ADCHF)として公知のしばしば危機的な状態まで容易に非代償性であり得る。これは、不整脈、虚血、肺炎のような疾病、ならびに食餌および投薬に対するコンプライアンスが低いことを含めて種々の理由のために生じ得る19
米国だけで、1100万を超える人が、ADCHFで毎年病院に入院し、その10%が、治療中に死亡し、その40%が年内に死亡する。さらに、米国での1年の入院のうちADCHFのせいであるのは650万日を超えるということが報告された。これらのコストは、米国で心不全治療に対して毎年費やされる340億米ドルのうちほとんど50%を占める。不幸にも、ADCHFは、臨床要件が満たされていないままであり、現行の単独療法および多重療法は効果的であり、かつ有効であり、症状の緩和にのみ限定されている。
血管拡張剤(VSDL)は、126個のアミノ酸(aa)である、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモンのアミノ酸31〜67からなる、天然に存在する37個のアミノ酸(aa)の心臓ペプチドである4、6および7。他のナトリウム利尿ペプチドと同様に、VSDLの主要な生物学的活性は、血圧を調節し、血漿容積を健常な個体で、ナトリウム利尿、利尿、および血行動態の効果を媒介することによって維持することである。CHFにおけるVSDLの効果に対する予備的な研究は、前臨床試験およびヒトでの臨床試験の両方を通じて行われた8、9。CHF動物モデルにおいて全身のVSDLの使用を探査する最初の研究の1つは、正常および代償性の大動脈−大静脈(AV)瘻孔のイヌにおけるものであって、ここでは、結果として、動脈血圧、心房圧の同様の有意な低下、および尿中ナトリウム排泄の上昇が生じた。ヒトの研究は、慢性だが、安定なニューヨーク心臓協会(New York Heart Association)(NYHA)クラスIIIのCHFの患者に関与しており10、これでは、VSDLが、なんら症状の副作用なしに、ナトリウム利尿、利尿および血行動態のパラメーターを有意に改善し得ることが示された。具体的には、VSDLは、尿の流量を2倍〜13倍に増大し得、尿流量は、VSDL注入が停止された3時間後、依然として増大したままであった(P<0.001)ことが示された10。さらに、VSDLは、CHF患者においてナトリウム排出を3倍〜4倍に上昇し(P<0.01)、かつ注入3時間後、やはり有意に(P<0.01)上昇したことが見出された。さらに、VSDLでは、全身の血管抵抗(SVR)を低下し(24%);肺の血管抵抗(PVR)を低下し(25%);肺毛細血管楔入圧(PCWP)を低下し(33%);中心静脈圧(CVP)を低下し(27%);心拍出量(CO)を増大し(34%);心係数(CI)を増大し(35%);一回拍出量係数(SVI)を増大し(24%);CHF患者における心拍にもまたは肺動脈圧にも有意な影響はない:ことが見出された。さらに、VSDLは、腎保護因子、プロスタグランジンE(PGE)の合成を促進し、循環中のPGEを基礎レベルに比較して8倍に増大し得ることも公知である11。PGEはまた、一回拍出量係数および心拍出量を増大しながら、平均動脈圧および全末梢血管抵抗を低下することによってCHF患者に有益である。
VSDLは、健常なヒトにおいて、ANPおよびB型のナトリウム利尿ペプチド(BNP)を含めて他の心房性ナトリウム利尿ペプチド類よりも有意に高い基礎レベルで循環し、VSDLのこの循環濃度は、それぞれANPおよびBNPよりも17倍および48倍高いことが報告されている。今まで、本明細書に記載される研究では、これは、部分的には、約120分という有意に長い循環性のt1/2および6時間を超えるという生物学的t1/2を保有するVSDLのおかげであると考えられた。それに引き換え、BNPは、約3.1分という循環t1/2および約1/2時間未満という生物学的t1/2を有することが報告された4、6−9、12および13。CHFの患者を含めて、循環血液量増加の患者では、循環中のナトリウム利尿ペプチドを評価する。これは、恒常性を復帰させるように機能する代償性機構の指標であると考えられる。しかし、重度のうっ血では、身体は、バランスを修復するために有意な量を生成することはできないと思われる。
本出願人は、CHFの処置におけるVDSLの前臨床および臨床の使用で示された利点が、ADCHFの現行のナトリウム利尿処置で見られた利点よりも優れている14ということをここで認識し、それによって、慢性のCHFまたはADCHFの患者に対するVSDL投与を、臨床的に許容される範囲内で血漿量および血圧(BP)を調節しながら、かつ重篤な有害な副作用はなく、追加の有益なナトリウム利尿、利尿および腎臓の効果を伴う有益な血行動態効果を媒介するための安全かつ有効な処置として提案する。このようなVSDL処置は、慢性のCHFおよびADCHF患者の入院時間および再入院の率を低下し得るということも予想される。さらに、本出願人は、VSDLでの慢性のCHFおよびADCHF患者の有効な処置が、予想よりも有意に低い用量で達成され得るということを見出した。
発明の要旨
本発明の広義の態様では、本発明は、対象において、慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置する方法であって、この対象に対して心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の有効量を投与することを包含する方法を提供する。
好ましくは、この方法は、NYHAクラスIIIの症状重症度レベルを有する慢性CHF、またはさらに好ましくは、NYHAクラスIIIもしくはIVの症状重症度レベルを有するADCHF(すなわち、この対象は、「重度の制約[および]安静時でさえ症状の愁訴」を呈する)を処置するために用いられる。
この方法は、非ヒト霊長類および他の哺乳動物、例えば、家畜(競走馬を含む)、外来動物(例えば、トラおよびゾウ)、および愛玩動物(例えば、イヌおよびネコ)の処置のために適切であり得るが、典型的にはこの対象は、ヒトであり、その場合、この方法は、以下によって特徴づけられるADCHFを処置するために用いられることが最も好ましい:
1.安静期の呼吸困難または最小限の活動での呼吸困難(すなわち、座って休息して呼吸が困難、または平らに横たわるかもしくは枕に横に寝て呼吸が困難、または会話、食事のような最小限の活動で呼吸が困難);および
2.以下の兆候のうち少なくとも1つ:
−1分あたり20回を超える呼吸頻度の頻呼吸症、または
−肺底部の上少なくとも3分の1のラ音または湿性ラ音/捻髪音を伴う肺のうっ血/浮腫;および
3.以下の客観的指標のうちの少なくとも1つ:
−胸部X線で示されるような肺水腫/うっ血、または
−循環中のB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度が400pg/ml以上、もしくは循環中のNT−プロBNP濃度が1000pg/ml以上、または
−PCWP>20mmHgまたは
−経胸壁心エコー図(TTE)、核試験(nuclear testing)、心臓の磁気共鳴画像化(MRI)または心室血管造影によって決定される少なくとも12か月内の収縮機能障害(EF<50%)。
「有効量」という用語は、本明細書において用いる場合、対象における所望の生物学的または治療的な応答(例えば、臨床的に許容される範囲内で血漿量および血圧(BP)を調節しながら好ましくは、追加の有益なナトリウム利尿、利尿および腎臓の効果を伴う有益な血行動態効果)を誘発するペプチドまたは模倣物の量を指す。しかし、有効量は典型的には、0.1〜75μg/kg/日の範囲である。ペプチドまたは模倣物の有効量は、1日あたり単回用量として注入(好ましくは、静脈内(iv)または皮下(sc)注入)によって、そうでなければ、1日に複数回にわたって(例えば、1日に2〜4回)、投与される。ペプチドまたは模倣物の有効量は、例えば、<100ng/kg/分の速度で、そして好ましくは、約≦75ng/kg/分の速度で、さらに好ましくは約≦50ng/kg/分または≦30ng/kg/分の速度で、なおより好ましくは約≦25ng/kg/分の速度で、なおそれよりさらに好ましくは≦20ng/kg/分で、そしてさらにそれより好ましくは、約≦15ng/kg/分の速度で注入によって投与され得る。
さらなる態様では、本発明は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の使用であって、対象における慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するための、このペプチドまたは模倣物の注入のための医薬の製造における使用を提供する。
なおさらなる態様では、本発明は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物を含むか、またはそれを含む医薬を提供された注入デバイスであって、対象において慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するための、そのペプチドまたは模倣物の注入のために適した、注入デバイスを提供する。
図1は、示したように、注入の開始(0分)から注入後5日まで記録した60分間の12.5ng/kg/分で静脈内(iv)注入された3例のADCHF患者の表にした応答のデータを示す。 図2は、図1の結果のグラフ表示を示す:(A)平均動脈圧(MAP)、(B)肺毛細血管楔入圧(PCWP)、(C)心係数(CI)、(D)全身血管抵抗(SVR)、およびNT−プロBNP循環レベル(ng/L)。 図3は、0.024ng/mlのベースライン(すなわち内因性の)VSDL濃度について補正した、種々の時点でとった血液サンプル中の測定したVSDL濃度のグラフ表示を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、対象における慢性のCHFまたはADCHFの処置のための方法における、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン(例えば、VSDL)由来のペプチドまたはその模倣物の使用であって、このペプチドまたは模倣物の有効量(代表的には、0.1〜75μg/kg/日の範囲)を対象に投与することを包含する、使用に関する。
第一の実施形態では、本発明は、対象において慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置する方法であって、この方法は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の有効量を、1分あたり対象の体重1kgあたり1〜400ng(ng/kg/分)の速度で注入することによって対象に投与することを包含する方法を提供する。
本実施形態では、このペプチドまたは模倣物の有効量は好ましくは0.1〜75μg/kg/日の範囲、ただしさらに好ましくは、約0.1〜25μg/kg/日の範囲、なおさらに好ましくは約0.1〜20μg/kg/日または約0.1〜5μg/kg/日の範囲で、そしてなおそれより好ましくは、約0.1〜3.5μg/kg/日または0.1〜1.5μg/kg/日の範囲である。最も好ましくは、対象に投与される有効量は、約0.75μg/kg/日である。
このペプチドまたは模倣物の有効量は、例えば、<100ng/kg/分の速度で、好ましくは、約≦75ng/kg/分の速度で、さらに好ましくは約≦50ng/kg/分または≦30ng/kg/分の速度で、それよりさらに好ましくは約≦25ng/kg/分の速度で、なおさらにそれより好ましくは≦20ng/kg/分、そしてなおそれよりさらに好ましくは、約≦15ng/kg/分の速度での注入によって投与され得る。最も好ましくは、この有効量は、1〜15ng/kg/分の範囲の速度で、および第一の実施形態のこの方法の1つの特に好ましい形態では、このペプチドまたは模倣物の有効量は、約12.5ng/kg/分の速度での注入によって対象に投与される。
このペプチドまたは模倣物の有効量は、1日に単回用量として、そうでなければ、1日あたり複数回にまたがって(例えば、0時間、6時間および12時間で3つの等しい別々の用量として)注入(好ましくは、静脈内(iv)または皮下(sc)注入)されてもよい。
典型的には、単一用量(または複数用量の投与計画の各々の用量)は、約60分という期間にまたがって注入される。
この注入の速度が、≦75ng/kg/分という好ましい速度である場合、約60分の期間にまたがる単回用量が、有効な1日用量(すなわち、≦4.5μg/kg/日)をもたらすと考えられる。さらに、25ng/kg/分および12.5ng/kg/分というより低い注入速度が使用される場合、60分という期間にまたがる単回用量は、それぞれ、≦1.5μg/kg/日および≦0.75μg/kg/日という有効な1日用量をもたらすと考えられる。
従って、第二の実施形態では、本発明は、対象において、慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置する方法であって、この対象に対して有効量の心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたは模倣物を投与することを包含し、この有効量は≦4.5μg/kg/日である方法を提供する。
この実施形態では、このペプチドまたは模倣物の有効量は好ましくは、0.1〜3.5μg/kg/日の範囲、ただしさらに好ましくは約0.1〜1.5μg kg/日の範囲である。最も好ましくは、対象に投与される有効量は、約0.75μg/kg/日である。
好ましくは、本発明の方法は、NYHAクラスIIIの症状重症度レベルを有する慢性CHF、またはさらに好ましくは、NYHAクラスIIIもしくはIVの症状重症度レベルを有するADCHFを処置するために用いられる。最も好ましくは、この方法は、以下によって特徴づけられるADCHFをヒトで処置するために用いられる:
1.安静期の呼吸困難または最小限の活動での呼吸困難(すなわち、座って休息して呼吸が困難、または平らに横たわるかもしくは枕に横に寝て呼吸が困難、または会話、食事のような最小限の活動で呼吸が困難);および
2.以下の兆候のうち少なくとも1つ:
−1分あたり20回を超える呼吸頻度の頻呼吸症、または
−肺底部の上少なくとも3分の1のラ音または湿性ラ音/捻髪音を伴う肺のうっ血/浮腫;および
3.以下の客観的指標のうちの少なくとも1つ:
−胸部X線で示されるような肺水腫/うっ血、または
−循環中のB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度が400pg/ml以上、もしくは循環中のNT−プロBNP濃度が1000pg/ml以上、または
−PCWP>20mmHgまたは
−経胸壁心エコー図(TTE)、核試験、心臓の磁気共鳴画像化(MRI)または心室血管造影によって決定される少なくとも12か月内の収縮機能障害(EF<50%)。
この方法は、ANPプロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物を利用する。
ANPプロホルモン由来の適切なペプチドとしては、米国特許第5,691,310号に記載のヒトANPプロホルモンのプロANP(proANP)1〜30、プロANP31〜67およびプロANP79〜98のペプチド、ならびに上記ペプチドの誘導体、例えば、生物学的活性のなんら実質的な低下も変動も生じないアミノ酸配列のわずかな変動を有する誘導体が挙げられる。これらの変動としては以下のような保存的アミノ酸置換が挙げられ得る:Gly、Ala、Val、Ile、Leu、Met;Asp、Glu、Asn、Gln;Ser、Thr;Lys、Arg、His;Phe、Tyr、Trp、His;およびPro、Nα−アルキルアミノ酸;ならびに非保存的アミノ酸置換。ANPプロホルモン配列内の適切なアミノ酸置換のいくつかの特異的な例としては以下が挙げられる:Ser→Arg(特に39位置での)、Pro→Gln(特に、41位置での)、Thr→Ala(特に、59位置での)、Glu→Asp(特に、61位置での)、およびSer→Asn(特に、63位置での)。
ANPプロホルモン由来のペプチドの適切な模倣物は、二次構造および三次構造の情報なしでアミノ酸配列に基づいてペプチドの模倣物を設計するための当業者に周知の任意の方法を用いて設計され得る15。例えば、ペプチド模倣化合物は、そのペプチドの規定の領域の疎水性を増大するためにアミノ酸側鎖を改変すること(例えば、そのペプチドの芳香族残基上で水素をメチル基で置換すること)、アミノ酸側鎖を非アミノ酸鎖で置換すること(例えば、そのペプチドの芳香族残基を他のアリール基で置換すること)、ならびにアミノ末端および/またはカルボキシ末端を種々の置換基で置換すること(例えば、疎水性を増大するために脂肪族基を置換すること)によって生成され得る。あるいは、ANPプロホルモン由来のペプチドの模倣物化合物は、いわゆるペプトイド(すなわち、非ペプチド)であってもよく、これは、ペプチド骨格の修飾(すなわち、例えば、その骨格中の窒素原子を炭素原子で置き換えることによってアミド結合代用物を導入すること)を含むか、あるいはN−置換のグリシン残基、1つ以上のD−アミノ酸(L−アミノ酸(単数または複数)の代わり)および/または1つ以上のα−アミノ酸(β−アミノ酸またはγ−アミノ酸の代わり)を含む。さらに、ANPプロホルモン由来のペプチドの適切な模倣物化合物としては、「レトロ−インベルソペプチド」(ここではこのペプチド結合は、逆にされ、Dアミノ酸は、この模倣物が基づくペプチド配列中のLアミノ酸の順序と逆の順序でアセンブルされる)、ならびに、他の非ペプチドフレームワーク、例えば、ステロイド類、糖類、ベンザゼピン1,3,4−三置換ピロリジノン、ピリドン類およびピリドピラジン類が挙げられる。
好ましくは、本発明の方法は、血管拡張剤(VSDL)として公知のプロANP31〜67(すなわち、ANPプロホルモンのアミノ酸31〜67からなるペプチド)、またはそれらの誘導体の投与を包含する。好ましいヒトVSDLのアミノ酸配列は以下のとおりである:
Glu−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−Glu−Pro−Asn−Glu−Glu−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu−
Ser−Pro−Leu−Pro−Glu−Val−Pro−Pro−Trp−Thr−Gly−Glu−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg(配列番号1)。
他の適切なVSDLペプチドとしては以下が挙げられる:
Pongo pygmaeus(オランウータン共通)
Glu−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−Glu−Gln−Asn−Glu−Glu−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu−
Ser−Pro−Leu−Pro−Glu−Val−Pro−Pro−Trp−Thr−Gly−Glu−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg(配列番号2);
Macaca mulatto(アカゲザル)
Glu−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Arg−Glu−Gln−Asn−Glu−Glu−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu−
Ser−Pro−Leu−Pro−Glu−Val−Pro−Pro−Trp−Thr−Gly−Asp−Val−Ser−Pro−Ala−Gln−Arg(配列番号3);および
Felis catus
Glu−Val−Val−Pro−Pro−Gln−Val−Leu−Ser−Glu−Gln−Asn−Glu−Glu−Ala−Gly−Ala−Ala−Leu−
Ser−Pro−Leu−Glu−Val−Pro−Pro−Trp−Ala−Gly−Glu−Val−Asn−Pro−Ala−Gln−Arg(配列番号4)。
ANPプロホルモン由来のペプチドは、当業者に周知の任意の標準的なタンパク質合成法によって、またはさらに好ましくは、例えば、特定のペプチドをコードするポリペプチド分子の適切な宿主細胞(例えば、E.coli、StreptomycesおよびS.typhimuriumのような細菌細胞;酵母細胞のような真菌細胞;Drosophila S2およびSpodoptera Sf9細胞のような昆虫細胞;チャイニーズハムスター卵巣(Chinese hamster ovary)(CHO)、サル腎臓(COS)細胞およびヒト胚腎臓293(HEK293)細胞のような動物細胞;ならびに植物細胞)への導入、特定のペプチドの発現に適切な条件下での細胞の培養を含む組み換え技術によって、産生され得る。
好ましくは、ANPプロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物は、薬学的に許容される担体中のペプチドまたは模倣物の単純な溶液または懸濁物からなる組成物として投与される。しかし、ペプチドまたは模倣物が、このペプチドまたは模倣物の生物学的活性および/または血清半減期を調節するために、担体分子(例えば、担体タンパク質または融合パートナー、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)または多糖類(例えば、デキストラン)またはポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール))に結合されるかまたはそれらと会合され得ることは当業者に容易に理解される。
「薬学的に許容される担体」という用語は、本明細書において用いる場合、ANPプロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物を対象に送達するための、任意の薬学的にまたは獣医学的に許容される溶媒、懸濁剤またはビヒクルを指す。この担体は、例えば、iv投与に適切な種類の1つ以上の薬学的な添加物(例えば、賦形剤、防腐剤、安定化剤など)を含んでもよい。
ANPプロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物は、併用療法で対象に投与されてもよい。しかし、このようなペプチド(例えば、VSDL)またはそれらの模倣物の投与は、臨床的に有意な低血圧を生じてはならないと考えられるが、それらは、血管拡張性であり得、従って、なんらかの併用療法で相乗的な血圧低下を生じ得る他の血管拡張性因子を回避することが好ましい。そういう理由で、本発明の方法は、血管拡張性因子を既に用いている対象には適切ではない場合がある。
ANPプロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の注入による投与は、好ましくは、静脈内(iv)(病院の状況では特に適切である)または皮下(sc)(入院患者および院外の投与の両方に適切である)で達成される。例えば、注入は、標準的なカテーテルを介してもよいし、または埋め込み型薬物ポート(例えば、Port−a−Cath(登録商標);Smiths Medical MD,Inc.,St.Paul MN,United States of America)を介してもよいし、そうでなければ、薬物注入ポンプ(例えば、埋め込み型薬物注入ポンプ、例えば、Alzet(登録商標)浸透圧ポンプ(Durect Corporation,米国、カリフォルニア州、クパチーノ(Cupertino CA,United States of America))およびDuros(登録商標)デバイス(Intarcia Therapeutics,Inc.,米国、カリフォルニア州、ヘイワード(Hayward CA,United States of America))、または皮下(sc)投与のための薬物注入ポンプ、例えば、Paradigm(商標)デバイス(Medtronic Australasia Pty Ltd,Gladesville NSW,Australia)全てが、ペプチドまたは模倣物の制御された放出を提供し得る)を用いて達成されてもよく、これは、好ましくは、一定速度でペプチドまたは模倣物を注入する。
埋め込み型薬物ポートまたは薬物注入ポンプの使用は、本発明による長期処置方法に特によく適している。典型的には、このペプチドまたは模倣物は、一定速度で注入されるが、ある場合には、フィードバックコントロール機構(例えば、浮腫(肺の)または他の代用のマーカーの測定に関連するフィードバック)を使用する薬物注入ポンプを使用して、このペプチドまたは模倣物の放出を制御することが所望される場合もある。
1つの特に好ましい実施形態では、本発明は、対象中でADCHFを処置する方法であって、この対象に対して有効量のVSDLを投与することを包含し、ここで上記有効量は、約0.1〜20μg/kg/日の範囲であり、注入、好ましくは静脈内(iv)または皮下(sc)注入によって、≦50ng/kg/分の速度で投与される、方法を提供する。
別の特に好ましい実施形態では、本発明は、対象においてADCHFを処置する方法であって、この対象に対して有効量のVSDLを投与することを包含し、ここで上記有効量は、約0.1〜1.5μg/kg/日の範囲であり、注入、好ましくは静脈内(iv)または皮下(sc)注入によって投与される、方法を提供する。
多数のバリエーションおよび/または慣用的な改変が、広義に記載される本発明の主旨または範囲から逸脱することなく、本発明の方法に対してなされ得ることが当業者に理解される。例えば、任意の特定の対象に対するこのペプチドまたは模倣物の投与の有効量および頻度は、変化されてもよく、これは、利用される特定のペプチドまたは模倣物の活性、この特定のペプチドまたは模倣物の代謝安定性および作用期間、この特定の対象の年齢、体重、全体的な健康度、性別および食餌、ならびに投与の時間、排出速度、併用薬および処置されている慢性のCHFまたはADCHFの重症度を含む種々の要因に依存する。
本発明はさらに、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の使用であって、対象において慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するために、1分あたり対象の体重1kgあたり約1〜400ng(ng/kg/分)の速度での注入のための医薬の製造における使用を提供する。このような用途では、好ましくは、この医薬は、このペプチドまたは模倣物の有効量を、約0.1〜75μg/kg/日の範囲で、ただしさらに好ましくは約0.1〜25μg/kg/日、それよりさらに好ましくは約0.1〜20μg/kg/日または約0.1〜5μg/kg/日の範囲で、そしてなおそれより好ましくは、約0.1〜3.5μg/kg/日または0.1〜1.5μg/kg/日の範囲で提供し得る。
あるいは、本発明は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の使用であって、対象において慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するための医薬の製造における使用を提供し、ここで上記医薬は、上記対象に、≦4.5μg/kg/日の有効量の上記ペプチドまたは模倣物を提供するのに適合している。上記使用では、好ましくは、この医薬は、有効量の心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたは模倣物を、0.1〜3.5μg/kg/日の範囲で、ただしさらに好ましくは約0.1〜1.5μg/kg/日の範囲で提供し得る。
最も好ましくは、本発明の使用において、この医薬は、約0.75μg/kg/日というこのペプチドまたは模倣物の有効量を提供し得る。
この医薬は、例えば、<100ng/kg/分の速度、および好ましくは約<75ng/kg/分の速度、さらに好ましくは約≦50ng/kg/分または<30ng/kg/分の速度、それよりさらに好ましくは約<25ng/kg/分の速度、なおそれよりさらに好ましくは≦20ng/kg/分、およびなおそれよりさらに好ましくは約≦15ng/kg/分の速度での注入に適合され得る。最も好ましくは、この医薬は、約12.5ng/kg/分の速度での注入に適合する。
この医薬は、1日あたり1回の用量で用いられてもよいし、または1日に複数回にまたがって(例えば、1日あたり2〜4回)投与されてもよい。典型的には、単一用量(または複数用量の投与計画の各々の用量)は、約60分という期間にまたがって投与される。
好ましくは、この医薬は、NYHAクラスIIIもしくはIVの症状重症度レベルを有するADCHFの特定の適用を処置することを意図する。
好ましくは、本発明の使用は、VSDLまたはその誘導体の使用である。
この医薬は、標準的なカテーテル、埋め込み型薬物ポートまたは薬物注入ポンプを介して静脈内に(iv)注入されても、または薬物注入ポンプを介して皮下に(sc)注入されてもよい。
1つの特に好ましい実施形態では、本発明は、対象においてADCHFを処置するために、≦50ng/kg/分の速度での注入のための医薬の製造におけるVSDLの使用を提供する。
別の特に好ましい実施形態では、本発明は、対象においてADCHFを処置するための医薬の製造におけるVSDLの使用であって、ここでこの医薬は、この対象に有効量の上記ペプチドまたは模倣物を約0.1〜1.5μg/kg/日の範囲で提供するのに適合されている使用を提供する。
本発明はなおさらに、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物を含む医薬を含むか、またはそれを提供される注入デバイスであって、1分あたり対象の体重1kgあたり約1〜400ng(ng/kg/分)の速度での注入するために適合した、対象における慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するためのデバイスを提供する。
あるいは、本発明は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物を含む医薬を含むか、またはそれを提供される注入デバイスであって、対象における慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するためであって、ここで上記医薬が≦4.5μg/kg/日という上記ペプチドまたは模倣物の有効量を上記対象に提供するために適合されている、デバイスを提供する。
この注入デバイスは、静脈内(iv)注入(例えば、標準的なカテーテル、埋め込み型薬物ポートまたはiv薬物注入ポンプ)または皮下(sc)注入(例えば、sc薬物注入ポンプ)のためのデバイスから選択され得る。
上記され得る医薬は、デバイス内に提供されるリザーバー内に含まれてもよいし、またはそうでなければ、それに対して作動可能に接続されてもよい。接続可能なリザーバーの配置は、上記デバイスでのみ合理的に用いられ得るような配置であってもよい。
1つの特に好ましい実施形態では、本発明は、対象においてADCHFを処置するための、≦50ng/kg/分の速度での注入に適合したVSDLを含む医薬を含むか、またはそれを提供される注入デバイスを提供する。
別の特に好ましい実施形態では、本発明は、対象においてADCHFを処置するための、約0.1〜1.5μg/kg/日の範囲で有効量の前記ペプチドまたは模倣物を上記対象に提供するのに適合したVSDLを含む医薬を含むか、またはそれを提供される注入デバイスを提供する。
さらなる態様では、本発明は、対象における慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)の処置における、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の使用であって、そのペプチドが、1分あたり対象の体重1kgあたり約1〜400ngの速度(ng/kg/分)で対象に注入されるという点で特徴付けられる、使用を提供する。
なおさらなる態様では、本発明は、対象における慢性うっ血性心不全(CHF)または急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)の処置における、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモン由来のペプチドまたはその模倣物の使用であって、そのペプチドが、≦4.5μg/kg/日という有効量で対象に投与されるという点で特徴付けられる、使用を提供する。
本発明は、本明細書において以降で、以下の非限定的な実施例(単数または複数)によってさらに記載される。
実施例(単数または複数)
実施例1
血管拡張剤のiv投与によるADCHFの処置
本実施例は、ADCHF患者に対するVSDL投与が、血漿容積およびBPを、臨床的に許容できる範囲内であって、かつ重度に有害な副作用なく調節しながら、安全であり、かつ血行動態パラメーター、ならびに腎臓、ナトリウム利用および利尿のパラメーターの改善を誘導するか否かを検討するための研究を記載する。
方法および材料
処方物
超低温の冷凍庫(−80℃)に保管した、白色の凍結乾燥粉末の形態のVSDL(Auspep Pty Ltd,Parkville,VIC,Australiaの標準的なタンパク質合成方法を用いて合成した)を、10mlの0.9%生理食塩水(防腐剤なし)を含むバイアル中で再構成して、使用前に20mlのシリンジ(患者のカニューレに接続)に吸引して移した。
投薬量
最初、12.5ng/kg/分というiv用量を、シリンジドライバー(Alans Asena GSシリンジドライバー;CareFusion Corporation,San Diego,CA,United States of America)を用いて60分間、試験の対象に注入した。この「安全用量」は、なんらかの有害効果について対象を試験するために単に選択した。引き続き、25ng/kg/分(60分間の注入として)の用量を試験した。さらに、50ng/kg/分(60分間)の用量で試験を行った。
研究集団
慢性のCHFまたはADCHFのいずれかの急性の増悪を示している(すなわち、以前に心不全を示さなかった個体で)試験の成人対象(男女両方)を、この研究のために募集した。以下の包括および除外の基準を適用した:
包括基準
適格であるには、対象は、以下のように定義される慢性のCHFまたはADCHF(NYHAクラスIII〜NYHAクラスIV)でなければならない:
1.安静期の呼吸困難または最小限の活動での呼吸困難(すなわち、座って休息して呼吸が困難、または平らに横たわるかもしくは枕に横に寝て呼吸が困難、または会話、食事のような最小限の活動で呼吸が困難);および
2.以下の兆候のうち少なくとも1つを示す:
−1分あたり20回を超える呼吸頻度の頻呼吸症、または
−肺底部の上少なくとも3分の1のラ音または湿性ラ音/捻髪音を伴う肺のうっ血/浮腫;および
3.以下の客観的指標のうちの少なくとも1つ:
−胸部X線で、肺水腫/うっ血を示すか、または
−循環中のB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)濃度が400pg/ml以上、もしくは循環中のNT−プロBNP濃度が診断時に1000pg/ml以上、または
−PCWP>20mmHgまたは
−TTE、核試験、心MRIまたは心室血管造影によって決定される少なくとも12か月内の収縮機能障害(EF<50%)を示す;
ならびに以下でなければならない:
4.男性および/または女性、18歳以上;および
5.妊娠可能な女性の場合、β−hCG試験が陰性。
除外基準:
1.クレアチニンキナーゼ(CK)/クレアチニンキナーゼ筋−脳アイソザイム(CK−MB)で決定した場合、トロポニンTの正常の上限の2倍以上またはベースラインでの上昇(>0.1)、または経胸壁心エコー図(TTE)によって決定した場合、過去6週内に心筋梗塞(MI)のEDまたは高リスク急性冠不全症候群の証拠;
2.高血圧(SBP<90mmHg)、心原性ショック、体液量減少;
3.持続的な未制御の高血圧(SBP>180mmHg);
4.なんらかのCMR禁忌のある対象(例としては、PPM、脳動脈瘤クリップまたはMRI非承認の金属インプラント)は、MRI研究の構成のみ除外;
5.先天性の心臓欠陥(例としては、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、動脈管開存、ファロー四徴症および三尖弁閉鎖症);
6.過去4週間内の心臓手術;
7.拡張期心不全(左室機能の保存−既往歴によって決定、すなわち、E:Eプライム比>15);
8.重度の弁の心疾患:大動脈弁狭窄症<1.0cm、なんらかの特発性肥大性大動脈弁下狭窄または閉塞性肥大型心筋症、急性大動脈弁逆流(閉鎖不全症)グレード3または4および僧帽弁逆流症グレード3または4;
9.MRIまたはコンピュータートモグラフィー(CT)スキャンで決定される脳血管障害の既往(過去4週内)
10.適切な培養の結果で実証される肺炎および尿路の感染を含む、急性または慢性の活動性感染症;
11.<20ml/分というクレアチニンクリアランスで決定されるような極めて重大な腎機能障害;ならびに
12.当日を含めて過去30日内に任意の他の臨床試験に以前に参加。
3例の対象に、0.75μg/kgという一日用量のために、60分間、12.5ng/kg/分というVSDLの単回用量を与えた(すなわち、単回投与計画)。引き続き、さらなる対象を(1.5μg/kgの毎日投与を達成するために)60分間25ng/kg/分という単回用量のVSDLで試験した。さらに2例の対象を、トライアルに採用して、60分間25ng/kg/分というVSDLの単回用量を与え、同時に、別の対象には(予備試験で)(3μg/kgの投薬量を達成するために)60分間50ng/kg/分という単回注入のVSDLを投与した。その結果をコントロール群として採用した対象(ADCHFの処置のために標準的な方法を受ける)と比較する。
有効性のアセスメント
処置された対象は、無関係の審査者が評価した。
有効性のマーカーは、ベースライン(VSDL注入の前)、1時間(VSDL注入後)および24時間で測定した。このマーカーとしては、CI、PCWP、肺動脈楔入圧(PAWP)、BP、SVRおよびPVRが挙げられ、当業者に周知の標準的な方法を用いて測定した。トロポニンT、プロBNP、CKおよびCK−MB濃度もまた、標準的な方法によって測定した。
測定された二次的な有効性の変数としては以下が挙げられた:呼吸困難の救済、および尿流量の増大および出力容積(volume output)。
結果
対象は、60分間にわたって1分あたり体重1kgあたり12.5ngのVSDLを投与された
60分間12.5ng/kg/分というVSDLの単回用量で処置された対象で示された結果を、図1および図2に示し、表1にまとめる。審査者は、安全性のリスクを認めなかったことを確認した。
対象は、60分間にわたって1分あたり体重1kgあたり25ngのVSDLを投与された
60分間25ng/kg/分というVSDLの単回用量で処置された対象で示された結果を、表2に示す。顕著な有益な効果があった;特に、呼吸困難の低減(すなわち、3+から1+へ)、CIの増大、全身血管抵抗(SVR)および末梢血管抵抗(PVR)の低下、ならびにPAWPの低下。注入はよく耐容され、副作用は観察されなかった。審査者は、安全性のリスクを認めなかったことを確認した。
考察
重大なCHFに罹患している対象は、うっ血を代償するのに十分な量の内因性のナトリウム利尿ペプチドを生成できないと考えられるので、本出願人は、恒常性を回復するように末期のNYHAクラスIII−NYHAクラスIV患者が必要とする適切な量の内因性のVSDLを確認するために、50ng/kg/分、100ng/kg/分および200ng/kg/分という内因性のVSDL注入の用量を選択した。このような用量は、それぞれ、循環中の総VSDLの約2倍、4倍および8倍の増大を生じると予想された。さらに、本出願人は特に、安全性でかつ有効な投薬量として慢性のCHFまたはADCHFの処置のため、<100ng/kg/分(60分間)でのVSDLの内因性の用量を提唱した。なぜなら、生理学的な刺激によるVSDLの心臓からの放出率は、1分あたり体重1kgあたり約138ngであり16、そして同様の投薬量が健康なヒトで顕著なナトリウム利尿および利尿を生じることが以前に観察され17、18、そしてまた安定なNYHAクラスIIIの慢性CHFの人では血行動態および腎臓のパラメーターが改善された10ことが確認されたからである。体重1kgあたり100ngというモル当量の用量(60分間)は、体重1kgあたり26pmol(60分間)であった。しかし、上記の予備的なトライアルでは、慢性のCHFの処置のために有益な効果は、60分間100ng/kg/分よりもかなり少ない用量で達成され得ることが驚くべきことに見出された。具体的には、12.5ng/kg/分(60分間)および25ng/kg/分(60分間)。1人の審査者は、12.5ng/kg/分(60分間)を投与された対象番号3について、注入の24時間内にプロBNP(CHFのマーカー)の濃度で観察された75%の低下は、「誠に見事」であったとコメントした。
実施例2
VSDL注入後のベースラインおよびCmaxの評価
慢性CHFの処置のために有益な効果は、提唱された用量よりもかなり少ない用量で達成され得るという驚くべき知見に従って、研究を行って、注入後のVSDLのベースラインのレベルおよびCmax(すなわち、達成されるピークのVSDL濃度)を評価した。
方法および材料
maxは、質量分析計を含む独自の方法(CPR Pharma Services Pty Ltd,Thebarton,SA,Australia)を用いて、注入後30分、1時間、1.5時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間および12時間で採取したCHF患者(NYHAクラスIII)の血液サンプルから評価した。ベースラインのVSDL濃度(すなわち、内因性のレベル)は、注入前(すなわち「プレ用量(predose)」)に採取した同一のサンプルから評価した。
結果
ベースラインのVSDL濃度は、0.024ng/mlと評価された。種々の時点で採取したサンプル中の測定されたVSDL濃度を表3および図3に示す。ベースライン濃度を説明する補正された濃度も示す;しかし、ベースライン濃度が低レベルのおかげで、補正された濃度は、正確な測定された濃度とはほとんど変わらない。
従って、Cmaxは、4.376ng/ml(約4.4ng/ml)で、注入後30分間で達成される(すなわち、0.5時間というTmax)。この値はまた、1時間後に評価された。測定されたVSDL濃度プロフィール(図3)に対してわずかな湾曲があり、これによって、血流からのVSDLの排除が一次速度則に明らかに従わないことが示される。終末排出速度を評価するために表3に示される値を用いて、0.2ng/mlというLOQでは、20分という半減期(t1/2)の評価が得られるが、LOQのすぐ下のポイントを用いれば、それぞれ、Cmax値を除外および包含する、25〜30分間というわずかに長い半減期が見積もられる。
考察
血中のベースラインのVSDL濃度は、0.024ng/mlと推定された。これは、種々の程度のCHFの患者で内因性の基礎のレベルの循環中のVSDLの驚くべき低い所定の事前の公表された報告であった;例えば、3412±546(SEM)fmol/mlという基礎的なVSDL濃度がCHF NYHAクラスIII患者について報告され、CHF NYHAクラスIV患者については7691±1344(SEM)fmol/mlと報告された。これらの値は、約13.23ng/mlおよび29.82ng/mlに相当する。注入されたVSDLのCmaxは、0.5時間というTmaxで達成された。さらに、本研究から推定された25〜30分というt1/2は、以前に報告されたt1/2(すなわち、120分)よりもかなり短い。理論に束縛されることは望まないが、この以前に報告された120分というt1/2は、不注意にも過最大の用量を提供した結果であったのかもしれないと考えられる。
VSDLを有する慢性のCHFまたはADCHF患者の有効な処置が、予想されるよりも実質的に低い用量で達成され得るという驚くべき知見は、例えば、重度の有害な副作用の回避、ならびに重大な腎機能障害を有する(例えば、20〜60ml/分というクレアチニンクリアランスを有する)患者(そうでなければ、処置可能とみなされることはないであろう)の処置を可能にすることを含めて、慢性のCHFおよびADCHFの処置において重要な意味を有する可能性が高い。
本明細書全体にわたって、「含む、包含する、備える(comprise)」または「含む、包含する、備える(comprises)」という用語、または「含んでいる、包含している、備えている(comprising)」のような変化型は、言及された要素、整数もしくは工程、または要素、整数もしくは工程の群の包含を意味するが、任意の他の要素、整数もしくは工程、または要素、整数もしくは工程の群を排除することは意味しないということが理解される。
本明細書で言及される全ての刊行物は、参照によって本明細書に援用される。本明細書に含まれた文書、行為、材料、デバイス、記事などの任意の考察は、本発明の文脈を提供する目的にすぎない。これらの事項のいずれかまたは全てが先行技術の基礎の一部を形成するか、オーストラリアか、または本出願の各々の請求の優先日前にどこかで存在するような、本発明に関連する分野の共通の一般的な知識であったという承認と解釈されるべきではない。
多数のバリエーションおよび/または改変が、広義に記載される本発明の主旨または範囲から逸脱することなく、特定の実施形態に示されるように、本発明に対してなされ得ることが当業者に理解される。従って、本発明の実施形態は、あらゆる点で、例示であって、限定ではないと解釈されるべきである。
参照文献
1.Heart Disease and Stroke Statistics−2003 update.Dallas:American Heart Association 2002.
2.Heywood JT,Heart Fail Rev 9:195−201(2004).
3.Fonarow G,Heart Fail Rev 9:179−185(2004).
4.Vesely DL,Am J Physiology 285.F167−F177(2003).
5.Habibullah AAら,Clin Exp Pharmacol Physiol 22:130−135(1995).
6.Winters CJら,Circulation 80:438−449(1989).
7.Vesely DLら,Proc Soc Exp Biol Med 192:230−235( 1989).
8.Hunter EFMら,Scan J Clin Lab Invest 58:205−216(1998).
9.Franz Mら,Kidney Int 58:374−378(2000).
10.Vesely DLら,Circulation 98:323−329(1998).
11.Vesely DLら,Life Sci 66(10):905−913(2000).
12.De Palo EFら,Clin Chem 46:843−847(2000).
13.Franz Mら,Kidney Int 59:1928−1934(2001).
14.Peacock WFおよびMD Emerraan,Heart Failure Reviews 9:187−193(2004).
15.Kirshenbaum Kら,Curr Opin Struct Biol 9:530−535(1999).
16.Vesely DLら,J Clin Endocrinol Metab 78:1128−1134(1994).
17.Vesely DLら,Circulation 90:1129−1140(1994).
18.Vesely DLら,Peptides 11:193−197(1990).
19.Fonarow GCら,Arch Intern Med 168(8):847−854(2008).

Claims (15)

  1. 対象における急性非代償性うっ血性心不全(ADCHF)を処置するための医薬の製造における血管拡張剤(VSDL)の使用であって、前記VSDLが、126個のアミノ酸(aa)である、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)プロホルモンのアミノ酸31〜67からなる、天然に存在する37個のアミノ酸(aa)の心臓ペプチドである、前記使用
  2. 前記医薬が、対象に対して0.1〜5μg/kg/日の範囲で投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  3. 前記医薬、0.1〜3.5μg/kg/日の範囲で投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  4. 前記医薬、0.75μg/kg/日で投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  5. 前記医薬が、75ng/kg/分以下の速度での注入によって投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  6. 前記医薬が、50ng/kg/分以下の速度での注入によって投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  7. 前記医薬が、1〜15ng/kg/分の範囲の速度での注入によって投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  8. 前記医薬が、0.1〜1.5μg/kg/日の範囲で投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  9. 前記医薬、25ng/kg/分の速度での注入によって投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  10. 前記医薬、60分にわたって注入によって1日1回の投与として投与されるよう処方される、請求項に記載の使用
  11. 前記医薬が、1分あたり対象の体重1kgあたり1〜400ng(ng/kg/分)の速度での注入によって投与されるよう処方される、請求項1に記載の使用。
  12. 前記医薬が、0.1〜75μg/kg/日の速度での注入によって投与されるよう処方される、請求項11に記載の使用。
  13. 前記医薬が、50ng/kg/分以下の速度での注入によって投与され、0.1〜20/μg/kg/日の範囲で投与されるよう処方される、請求項1に記載の使用。
  14. 前記医薬が、注入によって投与され、0.1〜1.5μg/kg/日の範囲で投与されるよう処方される、請求項1に記載の使用。
  15. 前記VSDLが、配列番号1として示されるアミノ酸配列からなる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の使用
JP2013554747A 2011-02-23 2011-08-11 うっ血性心不全を処置するための治療方法 Expired - Fee Related JP5850953B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161445826P 2011-02-23 2011-02-23
US201161445814P 2011-02-23 2011-02-23
US61/445,826 2011-02-23
US61/445,814 2011-02-23
PCT/AU2011/001026 WO2012019237A1 (en) 2010-08-12 2011-08-11 Therapeutic method for treating congestive heart failure

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014506584A JP2014506584A (ja) 2014-03-17
JP2014506584A5 JP2014506584A5 (ja) 2014-09-25
JP5850953B2 true JP5850953B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=48431014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013554747A Expired - Fee Related JP5850953B2 (ja) 2011-02-23 2011-08-11 うっ血性心不全を処置するための治療方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20150174201A1 (ja)
EP (1) EP2678025B1 (ja)
JP (1) JP5850953B2 (ja)
CN (1) CN103402534B (ja)
AU (1) AU2011288919B2 (ja)
SG (1) SG192744A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3601314A4 (en) * 2017-03-22 2021-01-13 Pharmain Corporation NPRA AGONISTS, COMPOSITIONS AND CORRESPONDING USES
GB202000945D0 (en) * 2020-01-22 2020-03-04 Univ Oslo Treatment of cardiac remodelling

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5691310A (en) * 1987-09-29 1997-11-25 Vesely; David L. Methods of treatment using proANF peptides
WO2004011498A2 (en) * 2002-07-31 2004-02-05 Conjuchem Inc. Long lasting natriuretic peptide derivatives
CN101505784B (zh) * 2006-03-30 2013-08-21 帕拉丁科技公司 环状利尿钠肽构建体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014506584A (ja) 2014-03-17
CN103402534B (zh) 2016-10-12
AU2011288919B2 (en) 2013-10-31
US20150174201A1 (en) 2015-06-25
CN103402534A (zh) 2013-11-20
EP2678025B1 (en) 2017-03-08
AU2011288919A1 (en) 2013-05-02
EP2678025A4 (en) 2014-07-23
EP2678025A1 (en) 2014-01-01
SG192744A1 (en) 2013-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20160324930A1 (en) Systems and methods for therapy of kidney disease and/or heart failure using chimeric natriuretic peptides
JP4480329B2 (ja) Glp−1ペプチドによる冬眠心筋および糖尿病性心筋症の治療
JP4881533B2 (ja) Glp−1を用いた急性冠状動静脈症候群の治療
US9616107B2 (en) Therapy for kidney disease and/or heart failure
US9018168B2 (en) Therapeutic method for treating congestive heart failure
RU2768283C2 (ru) Семаглутид при сердечно-сосудистых состояниях
JP5850953B2 (ja) うっ血性心不全を処置するための治療方法
JP2023510609A (ja) Glp-1および/またはglp-1類似体、ならびにインスリンおよび/またはインスリン類似体を含む併用療法
US10004754B2 (en) ANP fragment adjuvant therapy to standard of care (SOC) diuretic treatment
JP2004533411A (ja) 血管形成的に有効なfgf−2の単位用量および使用方法
US20160271265A1 (en) Insulin-like growth factor mimetics for use in therapy
AU2014100081A4 (en) Therapeutic method for treating congestive heart failure
Wu et al. A novel approach to maintaining cardiovascular stability after hemorrhagic shock: beneficial effects of adrenomedullin and its binding protein
US20150038418A1 (en) Natriuretic peptide compositions and methods of preparation
WO2021067387A1 (en) Elabela-derived conjugates and methods of use
TW202140061A (zh) 用於治療2型糖尿病中的慢性腎病和糖尿病性腎病的升糖素及glp-1協同促效劑
JP2021528424A (ja) 対象における食後のグルコースレベルをコントロールする方法および使用
Twisk et al. Renal tubular effects of prolonged therapy with the GLP-1 receptor agonist lixisenatide in patients with type 2 2 diabetes mellitus 3
JPH07316071A (ja) 筋ジストロフィー治療薬

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140806

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5850953

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees