以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1を参照し、配信システム1について説明する。配信システム1は、配信装置11および情報処理装置12、13、14(以下、総称して「情報処理装置15」ともいう。)を備える。情報処理装置12、13、14は、それぞれ、ユーザ21、22、23(以下、総称して「ユーザ24」ともいう。)によって使用される。配信装置11および情報処理装置15は、ネットワーク20を介して通信可能に接続する。配信装置11は情報処理装置15に対して、ダウンロード方式やストリーミング方式等の配信方式によって楽曲を配信する。楽曲のデータの具体例として、曲のデータ、声のデータ、効果音のデータなどが挙げられる。情報処理装置15は、配信装置11から配信された楽曲を受信し、スピーカ158から楽曲を出力する。配信装置11の一例として、周知の配信サーバが挙げられる。情報処理装置15の一例として、周知のスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどの装置が挙げられる。
なお、例えばユーザ21は、情報処理装置12以外の情報処理装置13、14も使用することが可能である。ユーザ21は、情報処理装置12、13、14に対してログイン操作を行う。ログイン操作によって入力されたユーザアカウント、およびパスワードは、配信装置11に送信される。ユーザアカウント、およびパスワードを受信した配信装置11は、あらかじめ記憶されたユーザアカウント、およびパスワードに基づいて認証処理を実行する。認証が許可されれば、ユーザ21、22、23はそれぞれ再生装置12、13、14のいずれも使用可能となる。以下、認証されたユーザが使用する再生装置15を、ユーザが使用する再生装置15と記載する。
配信装置11の電気的構成について説明する。配信装置11は、配信装置11の制御を司るCPU111を備えている。CPU111は、ROM112、RAM113、ハードディスクドライブ(HDD)114、通信I/F115、およびドライブ装置116と電気的に接続する。ROM112には、ブートプログラムやBIOS等が記憶される。RAM113には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。
HDD114には、CPU111の制御プログラムが記憶される。またHDD114には、情報処理装置15に配信される楽曲のデータが記憶される。またHDD114には、ユーザテーブル(図示外)、楽曲テーブル(図示外)、評価楽曲テーブル(図示外)、フォローユーザテーブル(図示外)、およびフォローリストテーブル31(図3参照)が記憶される。それぞれのテーブルの詳細については後述する。通信I/F115は、ネットワーク20を介して情報処理装置15と通信を行う。ドライブ装置116は、記憶媒体117に記憶された情報を読み出す。例えば配信装置11のセットアップ時、記憶媒体117に記憶されたプログラムは、ドライブ装置116によって読み出され、HDD114に記憶される。
情報処理装置15の電気的構成について説明する。情報処理装置15は、情報処理装置15の制御を司るCPU151を備えている。CPU151は、ROM152、RAM153、フラッシュメモリ154、通信I/F155、表示部156、入力部157、およびスピーカ158と電気的に接続する。ROM152には、ブートプログラムやBIOS等が記憶される。RAM153には、タイマやカウンタ、一時的なデータが記憶される。フラッシュメモリ154には、CPU151の制御プログラムが記憶される。通信I/F155は、ネットワーク20を介して配信装置11と通信を行う。表示部156は、表示画面を表示するディスプレイである。入力部157は、情報処理装置15に対して入力操作を行うためのタッチパネルである。
ユーザ24は、配信装置11から配信された楽曲の中で気に入った楽曲を、評価した楽曲(以下、「評価楽曲」ともいう。)として配信装置11に登録することができる。またユーザ24は、評価した他のユーザ24(以下、「フォローユーザ」ともいう。)として配信装置11に登録することができる。一般に、ユーザが、他のユーザ24を配信装置11に登録した場合、ユーザ24と他のユーザ24とは、楽曲の嗜好が近い可能性が高い。さらにユーザ24は、フォローユーザを類別してリスト化し、配信装置11に登録することができる。以下、類別されたフォローユーザのリストを「フォローリスト」という。以下、評価楽曲、フォローユーザ、およびフォローリストの登録について詳細に説明する。
ユーザ24は、評価楽曲、フォローユーザ、およびフォローリストの登録を、情報処理装置15を使用して行う。評価楽曲の登録操作が情報処理装置15に対して行われた場合、情報処理装置15は、評価楽曲を示すID(以下、「評価楽曲ID」という。)、を配信装置11に対して送信する。また、フォローユーザの登録操作が情報処理装置15に対して行われた場合、情報処理装置15は、フォローユーザを示すID(以下、「フォローユーザID」という。)を配信装置11に対して送信する。また、フォローリストの登録操作が情報処理装置15に対して行われた場合、情報処理装置15は、フォローリストに含まれるフォローユーザのフォローユーザIDを、配信装置11に対して送信する。配信装置11は、情報処理装置15から受信したID、および情報を、HDD114の各種テーブルに記憶することによって、これらの情報を登録する。なお以下、評価楽曲、フォローユーザ、およびフォローリストを総称し、「評価情報」ともいう。
配信装置11は、ユーザ24によって登録された評価情報(評価楽曲、フォローユーザ、およびフォローリスト)を、他のユーザ24に公開する機能を有している。ユーザ24は、配信装置11に登録する評価情報を公開するか否かを設定することができる。ユーザ24は、評価情報を公開するか否かの設定を、情報処理装置15を使用して行う。配信装置11は、登録された評価情報に対して公開の設定がユーザ24によってなされた場合、評価情報に対応する公開フラグとして1を対応付ける。一方、登録された評価情報に対する公開の設定がユーザ24によってなされない場合、評価情報に対応する公開フラグとして0を対応付ける。配信装置11は、公開フラグ 1が対応付けられている評価情報を公開する。
配信装置11によって公開される複数の評価情報は、後述する方法(図4、S71〜S79参照)によって順番に並べられ、リスト化される。以下、リスト化された評価情報を、「公開リスト」ともいう。配信装置11は、作成した公開リストを情報処理装置15に送信することによって、情報処理装置15を使用するユーザ24に公開リストを公開する。情報処理装置15は、配信装置11から公開リストを受信し、表示部156に表示する。情報処理装置15のユーザ24は、公開リストを参照することが可能となる。なお詳細は後述するが、配信装置11は、ユーザ24の好きなジャンルの楽曲であり且つユーザ24にとって未知である可能性が高い楽曲に関連する評価情報が、公開リストのうち先頭に近い位置に配置されるように、評価情報の順番を調整する。このためユーザ24は、自身の好きなジャンルの楽曲であり且つ未知である可能性の高い楽曲に関連する評価情報を、公開リストの中から素早く且つ容易に検索できる。
さらにユーザ24は、配信装置11から情報処理装置15に配信される楽曲(以下、「配信楽曲」ともいう。)の選択が、公開リストに含まれる評価情報に基づいて自動的に行われるように、公開リストから評価情報を選択して配信装置11に設定できる。配信装置11は、設定された評価情報に基づいて配信楽曲を選択し、ユーザ24によって使用される情報処理装置15に配信する。これによってユーザ24は、他のユーザ24の評価楽曲や、他のユーザ24のフォローユーザの評価楽曲を容易に聴くことができる。また配信装置11は、設定された評価情報に基づいて配信楽曲を選択する場合、評価情報を設定したユーザ24にとって未知である可能性の高い楽曲を配信楽曲として優先的に選択し、情報処理装置15に配信する。これによってユーザ24は、未知の楽曲を優先的に聴くことができる。以下詳説する。
配信装置11のCPU111が配信楽曲を選択する場合の具体例について、図2を参照して説明する。なおCPU111は、ユーザテーブル(図示外)、楽曲テーブル(図示外)、評価楽曲テーブル(図示外)、フォローユーザテーブル(図示外)、およびフォローリストテーブル31(図3参照、後述)を参照することによって、配信楽曲を選択する。ユーザテーブルには、ユーザIDおよびジャンルを示す情報が対応付けられて記憶される。楽曲テーブルには、楽曲IDおよびジャンルを示す情報が対応付けられて記憶される。評価楽曲テーブルには、ユーザIDおよび評価楽曲IDが対応付けられて記憶される。フォローユーザテーブルには、ユーザIDおよびフォローユーザIDが対応付けられて記憶される。フォローリストテーブル31の詳細については、図3を参照して後述する。
図2に示すように、ユーザ U01は、評価楽曲 M02、M04、M06、およびフォローリスト L03(フォローユーザ U03、U08、U09)を配信装置11に登録している。ユーザ U02は、評価楽曲 M01、M02、M03、フォローユーザ U07、およびフォローリスト L01(フォローユーザ U03、U04)、L02(フォローユーザ U05、U06)を配信装置11に登録している。ユーザ U03は、評価楽曲 M04を配信装置11に登録している。ユーザ U04は、評価楽曲 M05、M06、M07を配信装置11に登録している。ユーザ U05は、評価楽曲 M07を配信装置11に登録している。ユーザ U06は、評価楽曲 M08、M09を配信装置11に登録している。またCPU111は、ユーザ U02が配信装置11に登録した評価情報(評価楽曲、フォローユーザ、およびフォローリスト)を含む公開リストを、他のユーザに公開している。なお、U01〜U09は、ユーザIDを示す。M1〜M09は、楽曲IDを示す。L01〜L03は、フォローリストIDを示す。
上述した例では、ユーザテーブル(図示外)には、ユーザID U01、U03〜U09とジャンル Rockとが対応付けて記憶され、ユーザID U02とジャンル Popとが対応付けて記憶される。楽曲テーブル(図示外)には、楽曲ID M01、M04とジャンル Popとが対応付けて記憶され、楽曲ID M02、M05、M08、M09とジャンル Rockとが対応付けて記憶され、楽曲ID M03、M06、M07とジャンル Jazzとが対応付けて記憶される。評価楽曲テーブル(図示外)には、ユーザID U01と評価楽曲ID M02、M04、M06とが対応付けて記憶され、ユーザID U02と評価楽曲ID M01、M02、M03とが対応付けて記憶され、ユーザID U03と評価楽曲ID M04とが対応付けて記憶され、ユーザID U04と評価楽曲ID M05、M06、M07とが対応付けて記憶され、ユーザID U05と評価楽曲ID M07とが対応付けて記憶され、ユーザID U06と評価楽曲ID M08、M09とが対応付けて記憶される。フォローユーザテーブルには、ユーザID U02とフォローユーザID U07とが対応付けて記憶される。
CPU111は、ユーザ U01〜U06によって使用される情報処理装置15から評価情報を受信し、評価楽曲テーブル、フォローユーザテーブル、およびフォローリストテーブル31に記憶する。CPU111は、評価楽曲テーブル、フォローユーザテーブル、およびフォローリストテーブル31を参照することによって、上述の関係を認識する。
図3は、フォローリストテーブル31を示している。フォローリストテーブル31は、登録されたフォローリストを管理するテーブルである。フォローリストテーブル31には、作成ユーザID、ジャンルを示す情報、および、フォローユーザIDが、フォローリスト L01〜L03に対応付けて記憶される。なおフォローリストテーブル31には、フォローリスト L01〜L03毎に公開フラグが対応付けられる。CPU111は、公開フラグとして1が対応付けられているフォローリストを公開する。なお以下、フォローリスト L01〜L03に公開フラグ 1が対応付けられていることを想定し、説明する。
作成ユーザは、フォローリストを作成したユーザである。すなわち、作成ユーザIDは、フォローリストを作成したユーザのユーザIDである。ジャンルは、フォローリストに含まれるフォローユーザに予め対応付けられたジャンルに基づいて決定される(詳細は後述する)。なおジャンルは、フォローリストを作成したユーザが設定できるようにしてもよい。フォローユーザは、フォローリストに含まれるフォローユーザである。
例えばフォローリスト L01は、フォローユーザ U03、U04を一つにまとめたリストである。フォローユーザ U03、U04のそれぞれに対応するジャンルに基づいて決定されたジャンルはRockであり、RockがジャンルとしてフォローリストL01に対応付けられる。また例えばフォローリスト L02は、フォローユーザ U05、U06を一つにまとめたリストである。フォローユーザ U05、U06のそれぞれに対応するジャンルに基づいて決定されたジャンルはRockであり、RockがジャンルとしてフォローリストL02に対応付けられる。なお、フォローリストに対応付けられるジャンルが本発明の第三種別情報の一例である。
図2のうち、楽曲 M01、M04のジャンルはPopである。楽曲 M02、M05、M08、M09のジャンルはRockである。楽曲 M03、M06、M07のジャンルはJazzである。CPU111は、楽曲のジャンルを図示外のデータベースから取得し、楽曲IDに対応付けて楽曲テーブルに記憶する。CPU111は、楽曲テーブルを参照することによって、楽曲のジャンルを認識する。なお、楽曲に対応付けられたジャンルが本発明の第一種別情報の一例である。
またCPU111は、ユーザ24が好んで聴く楽曲のジャンルを情報処理装置15から受信し、ユーザIDおよびジャンルを対応付けてユーザテーブルに記憶する。これによって、ユーザ24に対応するジャンルが登録される。図2では、ユーザ U01に対応するジャンルとしてRockが登録されている。ユーザ U02に対応するジャンルとしてPopが登録されている。ユーザ U03に対応するジャンルとしてRockが登録されている。ユーザ U04に対応するジャンルとしてRockが登録されている。図示されていないが、ユーザ U05〜U09に対応するジャンルも同様に登録されている。CPU111は、ユーザテーブルを参照することによって、ユーザに対応するジャンルを認識する。なお、ユーザIDに対応付けられるジャンルが本発明の第二種別情報、および個別種別情報の一例である。
なお、ユーザIDに対応するジャンルを登録する方法は、上述した方法に限られない。例えばCPU111は、評価楽曲テーブルを参照し、評価した楽曲に対応付けられたジャンルのうち最も多いジャンルを、ユーザIDに対応付けてユーザテーブルに記憶することによって、ユーザIDに対応するジャンルを登録してもよい。また例えばユーザは、お気に入りのジャンルを情報処理装置15に入力してもよい。情報処理装置15は、入力されたジャンルを配信装置11に送信してもよい。CPU111は、受信したジャンルをユーザIDに対応付けて記憶することによって、ユーザIDに対応するジャンルを登録してもよい。
以下、ユーザ U01によって使用される情報処理装置15に対する配信楽曲が選択される場合を想定し、具体的に説明する。ユーザ U01は、ユーザ U02によって作成されたフォローリスト L01に基づいて配信楽曲の選択が行われるように、配信装置11に設定したとする。CPU111は、設定されたフォローリスト L01に基づいた配信楽曲の選択を、以下のようにして実行する。
はじめにCPU111は、設定されたフォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04、および、ユーザ U01のフォローユーザ U03、U08、U09を特定する。CPU111は、フォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04と、ユーザ U01のフォローユーザ U03、U08、U09とを比較し、一致するユーザ U03を特定する。CPU111は、フォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04の評価楽曲のうち、一致したユーザ U03を除くユーザ U04の評価楽曲が配信楽曲として優先的に選択されるように、フォローユーザの順番を「U04、U03」に決定する。
CPU111は、ユーザ U03の評価楽曲 M04、およびユーザ U04の評価楽曲 M05、M06、M07を抽出する。CPU111は、決定したフォローユーザの順番「U04、U03」に従い、抽出した評価楽曲を並べる。結果、CPU111は、評価楽曲 M05、M06、M07、M04が順番に並べられた楽曲リストを作成する。
次にCPU111は、ユーザ U01の評価楽曲 M02、M04、M06を特定する。CPU111は、作成した楽曲リストの評価楽曲 M05、M06、M07、M04と、特定した評価楽曲 M02、M04、M06とを比較し、一致する評価楽曲 M04、M06を特定する。CPU111は、楽曲リストの評価楽曲 M05、M06、M07、M04のうち、一致した評価楽曲 M04、M06を除く評価楽曲 M05、M07が配信楽曲として優先的に選択されるように、楽曲リストの評価楽曲の順番を変更する。CPU111は、評価楽曲 M05、M07を楽曲リストのより先頭に近い位置に配置する。配信楽曲は、配信リストの先頭から順番に選択されるためである。結果、楽曲リストは、評価楽曲 M05、M07、M06、M04のように変更される。
次にCPU111は、ユーザ U01に対応するジャンル Rockをユーザテーブルから取得する。CPU111は、楽曲リストの評価楽曲 M05、M07、M06、M04のうち、取得したジャンル Rockの楽曲を抽出する。評価楽曲 M05、M06、M07、M04のうち、評価楽曲 M05のジャンルはRockであり、評価楽曲 M06、M07、M04のジャンルはRock以外であるため、評価楽曲 M05が抽出される。CPU111は、抽出した評価楽曲 M05、および、上述において末尾に近い位置に配置されたM04、M06を除く評価楽曲 M07が配信楽曲として優先的に選択されるように、評価楽曲 M07を楽曲リストのより先頭に近い位置に配置する。結果、楽曲リストは、評価楽曲 M07、M05、M06、M04のように変更される。
なお上述においてCPU111は、ユーザ U01に対応するジャンルを、ユーザテーブルを参照することによって取得した。CPU111は、ユーザ U01に対応するジャンルを別の方法で取得してもよい。例えばCPU111は、評価楽曲テーブルを参照し、ユーザ U01が評価した楽曲に対応付けられたジャンルのうち最も多いジャンルを、ユーザ U01に対応するジャンルとして取得してもよい。すなわち、ユーザにジャンルがつけられなくても、最も多いジャンルがユーザに対応するジャンルとなる。この場合、最も多いジャンルが本発明の第二種別情報の一例である。
以上のようにCPU111は、ユーザ U02によって作成されたフォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04の評価楽曲 M04〜M07を、配信楽曲の候補とする。このため、例えばユーザ U01が、楽曲に対する嗜好が自身と類似する他のユーザとしてユーザ U02を特定し、ユーザ U02によって作成されたフォローリスト L01を配信装置11に設定することによって、ユーザ U01は、自身の嗜好に近い可能性の高い楽曲を優先的に聴くことが可能となる。
またCPU111は、フォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04のうち、ユーザ U01のフォローユーザ U03、U08、U09と一致するフォローユーザ U03を除くフォローユーザ U04を特定し、特定したフォローユーザ U04の評価楽曲 M05〜M07が情報処理装置15に対して優先的に配信されるように、楽曲リストを作成する。更にCPU111は、フォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04の評価楽曲 M04〜M07のうち、ユーザ U01の評価楽曲 M04、M06を除く評価楽曲M05、M07が情報処理装置15に対して優先的に配信されるように、楽曲リストを作成する。ユーザ U01のフォローユーザ U03の評価楽曲でなく、且つ、ユーザ U01の評価楽曲でない楽曲は、ユーザ U01にとって未知である可能性が高い。このためユーザ U01は、未知の可能性が高い楽曲を優先的に聴くことができる。
更にCPU111は、ユーザ U01が好んで聴く楽曲のジャンル Rockを除くジャンルの評価楽曲が優先的に配信されるように、楽曲リストを作成する。このためユーザ U01は、馴染みのないジャンルの楽曲を優先的に聴くことができる。CPU111は、ユーザ U01に新たなジャンルの楽曲を好きになるきっかけを提供できる。
次に、ユーザ U01が、ユーザ U02の評価楽曲 M01、M02、M03に基づいて配信楽曲の選択が行われるように、配信装置11に設定した場合を想定して説明する。CPU111は、ユーザ U01のフォローユーザ U03、U08、U09の評価楽曲 M04(ユーザ U03の評価楽曲)と、評価楽曲 M01、M02、M03とを比較し、一致する評価楽曲を特定する。一致する評価楽曲がある場合、CPU111は、一致する評価楽曲を除く評価楽曲が配信楽曲として優先的に選択されるように、評価楽曲の順番を決定する。図2の場合、一致する評価楽曲はないので、評価楽曲 M01、M02、M03の順番は変更されない。結果、CPU111は、評価楽曲 M01、M02、M03を順番に並べた楽曲リストを作成する。
次にCPU111は、ユーザ U01の評価楽曲 M02、M04、M06を特定し、楽曲リストの評価楽曲 M01、M02、M03と比較する。双方は評価楽曲 M02が一致するので、CPU111は、楽曲リストの評価楽曲 M01、M02、M03のうち、評価楽曲 M02を除く評価楽曲 M01、M03が配信楽曲として優先的に選択されるように、評価楽曲 M01、M03を楽曲リストのより先頭に近い位置に配置する。結果、楽曲リストは、評価楽曲 M01、M03、M02のように変更される。
次にCPU111は、楽曲リストの評価楽曲 M01、M03、M02のうち、ユーザ U01に対応するジャンル Rockの楽曲を抽出する。CPU111は、抽出した評価楽曲を除く評価楽曲が配信楽曲として優先的に選択されるように、楽曲リストの評価楽曲の順番を変更する。図2の場合、評価楽曲 M01、M03、M02のうち評価楽曲 M02のジャンルがRockであるが、既に評価楽曲 M02を除く評価楽曲 M01、M03が配信楽曲として優先的に選択されるように順番が変更されているので、評価楽曲 M01、M03、M02の順番は変更されない。結果、楽曲リストは、評価楽曲 M01、M03、M02になる。
以上のようにCPU111は、ユーザ U02の評価楽曲 M01、M02、M03のうち、ユーザ U01のフォローユーザ U03、U08、U09の評価楽曲と一致する評価楽曲を特定し、特定した評価楽曲を除く評価楽曲が情報処理装置15に対して優先的に配信されるように、楽曲リストを作成する。更にCPU111は、ユーザ U02の評価楽曲 M01、M02、M03のうち、ユーザ U01の評価楽曲 M02、M04、M06を除く評価楽曲M01、M03が情報処理装置15に対して優先的に配信されるように、楽曲リストを作成する。ユーザ U01のフォローユーザ U03、U08、U09の評価楽曲でなく、且つ、ユーザ U01の評価楽曲 M02、M04、M06でない楽曲は、ユーザ U01にとって未知である可能性が高い。このためユーザ U01は、フォローリストが設定される場合と同様、未知の可能性が高い楽曲を優先的に聴くことができる。
なお説明は省略するが、ユーザ U02のフォローリスト L02に基づいて配信楽曲が選曲される場合や、フォローユーザ U07に基づいて配信楽曲が選択される場合も、上述と同様の方法で楽曲リストが作成される。さらに、複数の評価情報、例えば評価楽曲 M01〜M03およびフォローリスト L01に基づいて配信楽曲が選択される場合や、フォローリスト L01、L02に基づいて配信楽曲が選択される場合も同様である。このためユーザ U01は、ユーザ U02によって登録された評価情報を組み合わせて設定することによって、所望する配信楽曲を配信装置11に選択させることが可能となる。
図4を参照し、配信装置11のCPU111によって実行される配信装置メイン処理について説明する。CPU111は、HDD114に記憶された制御プログラムを実行することによって、配信装置メイン処理を実行する。CPU111は、配信装置11の電源がONされた場合に、配信装置メイン処理を開始する。
なお以下では、配信装置11に登録されたフォローリストのみに基づいて配信楽曲の選択が実行される場合について説明する。具体的には次のとおりである。配信装置11がユーザ U01に対して公開する公開リストには、ユーザ U02によって登録された評価情報のうちフォローリスト L01、L02が含まれる。ユーザ U01は公開リストを参照する。そしてユーザ U01は、公開リストに含まれるフォローリスト L01、L02のうちL01を、配信楽曲の選択時に配信装置11が使用するフォローリストとして設定する。配信装置11は、設定されたフォローリスト L01に基づき、ユーザ U01によって使用される情報処理装置15に対して配信する楽曲を選択する。
また以下の処理において、CPU111は、HDD114に記憶されたユーザテーブル(図示外)、楽曲テーブル(図示外)、評価楽曲テーブル(図示外)、フォローユーザテーブル(図示外)、およびフォローリストテーブル31(図3参照、後述)を参照しつつ処理を行うが、以下では、参照するテーブルの記載は、フォローリストテーブル31(図3参照)を除き省略する場合がある。
CPU111は、情報処理装置15から送信される公開リスト要求を受信したか判断する(S11)。公開リスト要求は、公開リストの送信をユーザ U01が要求する場合に、ユーザ U01によって使用される情報処理装置15から送信される。公開リスト要求には、ユーザIDが含まれる。ユーザIDは、公開リストの送信を要求したユーザ U01のIDである。公開リスト要求を受信した場合(S11:YES)、CPU111は、公開リスト要求に含まれているユーザIDを取得し、ユーザ U01を特定する。
CPU111は、公開リストを要求したユーザ U01の評価楽曲 M02、M04、M06を取得する(S71)。次にCPU111は、ユーザ U02〜U09によって登録された評価情報を参照し、次の手順で処理を行う。CPU111は、ユーザ U01に対応するジャンル Rockを取得する。なお、ユーザテーブルには、一のユーザに複数のジャンルが対応付けられて記憶される場合もある。この場合CPU111は、ユーザに対応するジャンルを複数取得する。CPU111は、フォローリストテーブル31を参照する。CPU111は、ジャンル Rockが対応付けられたフォローリスト L01、L02、L03のうち、ユーザ U01以外のユーザ U02によって作成されたフォローリスト L01、L02を取得する。なおこの場合、フォローリスト L01、L02に対応付けられたジャンル Rockが本発明の第三種別情報の一例である。次にCPU111は、取得したフォローリスト L01、L02に含まれるフォローユーザを抽出する。フォローリストテーブル31において、フォローリスト L01にフォローユーザ U03、U04が対応付けられ、フォローリスト L02にフォローユーザ U05、U06が対応付けられている。このためCPU111は、フォローリスト L01、L02に含まれるフォローユーザとして、フォローユーザ U03〜U06を抽出する。
次にCPU111は、抽出したフォローユーザ U03〜U06の評価楽曲を取得する。図2に示すように、フォローユーザ U03の評価楽曲はM04であり、フォローユーザ U04の評価楽曲はM05〜M07であり、フォローユーザ U5の評価楽曲はM07であり、フォローユーザ U6の評価楽曲はM08、M09である。このためCPU111は、フォローユーザ U03〜U06の評価楽曲として、評価楽曲 M04〜M09を取得する(S73)。
次にCPU111は、S73で取得した評価楽曲 M04〜M09から、S71で取得した評価楽曲 M02、M04、M06を除外することによって、評価楽曲 M05、M07〜M09を抽出する。CPU111は、フォローリスト L01、L02のそれぞれに含まれるフォローユーザの評価楽曲と、抽出した評価楽曲 M05、M07〜M09とで一致する評価楽曲の数(以下、「差分楽曲数」ともいう。)を、フォローリスト L01、L02毎に算出する(S75)。CPU111は、算出した差分楽曲数をフォローリストに対応付け、RAM113に記憶する。処理はS77に進む。なおこの場合、評価楽曲ID M04〜M09が本発明の第一関連情報の一例であり、評価楽曲ID M05、M07〜M09が本発明の第二関連情報の一例である。
具体的には次のとおりである。フォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04の評価楽曲としてM04〜M07が特定される。抽出された評価楽曲 M05、M07〜M09と一致する評価楽曲はM05、M07となるので、差分楽曲数は2となる。また、フォローリスト L02に含まれるフォローユーザ U05、U06の評価楽曲としてM07〜M09が特定される。抽出された評価楽曲 M05、M07〜M09と一致する評価楽曲はM07〜M09となるので、差分楽曲数は3となる。算出された差分楽曲数は、フォローリストに対応付けられRAM113に記憶される(L01/2、L02/3)。
CPU111は、ユーザ U01に複数のジャンルが対応付けられており、それぞれのジャンルについて、S73、75の処理を実行したか判断する(S77)。S73、S75の処理を実行していないジャンルが残っている場合(S77:YES)、残りのジャンルについてS73、S75の処理を行うため、処理はS73に戻る。一方、ユーザ U01に対応するジャンルの全てについて、S73、S75の処理を行った場合(S77:NO)、CPU111は、RAM113に記憶した差分楽曲数が大きい順に、フォローリストを並べることによって、公開リストを作成する(S79)。CPU111は、作成した公開リストを示す表示画像を作成し、公開リスト要求を送信した情報処理装置15に対して送信する(S81)。処理はS11に戻る。
具体的には次の通りである。RAM13には、フォローリスト L01に差分楽曲数 2が対応付けられ、フォローリスト L02に差分楽曲数 3が対応付けられて記憶されている。CPU111は、フォローリスト L02(評価楽曲数 3)、L01(評価楽曲数 2)」の順に並べて公開リストを作成し、情報処理装置15に対して送信する。
以上のようにして作成された公開リストでは、次の(1)(2)の条件を満たすフォローリストが、公開リストのより先頭に近い位置に配置する。
(1)公開リストを要求したユーザ U01の好きなジャンル Rockの楽曲を評価するフォローユーザをまとめたフォローリスト。
(2)ユーザ U01にとって未知である可能性が高い楽曲を評価するフォローユーザをまとめたフォローリスト。
即ち公開リストは、ユーザ U01に対応するジャンルの楽曲に関連するフォローリストを優先的に表示するため、ユーザ U01は、自身が好んで聴くジャンルの楽曲を公開リストから選び易くなる。さらに、ユーザ U01にとって未知である可能性の高い楽曲に関連するフォローリストを、公開リストから選び易くなる。
なお後述するように、ユーザ U01に対応するジャンルの楽曲に関連するフォローリストが優先された公開リストに基づき、CPU111は、ユーザに対応するジャンルと異なるジャンルの楽曲が優先的に配置された楽曲リストを作成する。情報処理装置15には、この楽曲リストに基づいて楽曲が配信される。このためCPU111は、情報処理装置15を使用するユーザと嗜好が近い他のユーザが評価した楽曲であって、ユーザが好んで聴くジャンルと異なるジャンルの曲である馴染みのない曲を、情報処理装置15に対して優先的に配信することができる。
なお、ユーザ U01によって使用される情報処理装置15のCPU151は、配信装置11に対して公開リスト要求を送信した後、配信装置11から返信される表示画像を受信する。CPU151は、受信した表示画像を表示部156に表示する。これによってユーザ U01は、フォローリスト L02、L01の順に並んだ公開リストを視認することが可能となる。またCPU151は、公開リストに含まれるフォローリスト L02、L01のうち一つを選択可能な画面を、表示部156に表示する。ユーザ U01は、公開リストに含まれるフォローリスト L02、L01の中から、配信楽曲の選択時に配信装置11が使用するフォローリストを設定できる状態になる。
ユーザ U01が、公開リストに含まれるフォローリスト L02、L01のうちフォローリスト L01を選択する入力操作を、入力部157を介して情報処理装置15に行ったとする。CPU151は、楽曲リストの送信を配信装置11に対して要求する楽曲リスト要求を、配信装置11に対して送信する。楽曲リスト要求には、ユーザIDおよびフォローリストが含められる。ユーザIDは、フォローリスト L01を選択したユーザ U01のIDである。フォローリストは、ユーザ U01によって選択されたフォローリスト L01である。また楽曲リスト要求には、配信時間が含められる場合がある。配信時間は、楽曲リストに含める楽曲の総再生時間である。ユーザ U01は、フォローリスト L01を選択すると同時に、情報処理装置15に対して配信時間を入力することができる。配信時間が入力された場合、楽曲リスト要求に配信時間が含められる。
なお上述では、ユーザ U01が情報処理装置15に対して入力した配信時間が楽曲リスト要求に含められたが、別の方法で特定された配信時間が楽曲リスト要求に含められてもよい。例えば情報処理装置15は、一日ごとの楽曲の再生時間の履歴を記憶し、この一日ごとの楽曲の再生時間の平均値を算出してもよい。情報処理装置15は、算出した配信時間を楽曲リスト要求に含めてもよい。
CPU111は、公開リスト要求を送信した後、公開リストを受信しない状態で(S11:NO)、楽曲リスト要求を受信したか判断する(S15)。楽曲リスト要求を受信した場合(S15:YES)、CPU111は、楽曲リスト要求に含まれるフォローリストに基づいて楽曲リストを作成する処理(作成処理、図5参照)を実行する(S17)。
図5を参照し、作成処理について説明する。はじめにCPU111は、S15(図4参照)で受信した楽曲リスト要求に含まれるユーザIDおよびフォローリストを取得し、ユーザ U01、およびフォローリスト L01を特定する。CPU111は、特定したフォローリスト L01を作成したユーザ U02(以下、「第一ユーザ」ともいう。)を特定する。
CPU111は、楽曲リストを要求したユーザ U01(以下、「第二ユーザ」ともいう。)によって配信装置11に登録された評価情報(以下、「第二評価情報」という。)を参照する。CPU111は、第二ユーザ(U01)によって作成されたフォローリスト L03を特定する。CPU111は、フォローリスト L03に含まれるフォローユーザ U03、U08、U09を特定する。CPU111は、フォローユーザ U03、U08、U09の評価楽曲 M04を取得する。CPU111は、第二ユーザ(U01)の評価楽曲 M02、M04、M06を取得する(S41)。
次にCPU111は、第一ユーザ(U02)によって配信装置11に登録された評価情報(以下、「第一評価情報」という。)を参照する。CPU111は、楽曲リスト要求に基づき特定されたフォローリスト L01に含まれるフォローユーザ U03、U04を取得する。CPU111は、取得したフォローユーザ U03、U04の評価楽曲 M04〜M07を取得する(S43)。
CPU111は、S43で取得した評価楽曲M04〜M07のうち、S41で取得した評価楽曲 M04を除く評価楽曲 M05〜M07が、より先頭に近い位置に配置されるように、評価楽曲を並べ替える。これによってCPU111は、評価楽曲 M05、M06、M07、M04の楽曲リストを作成する。次にCPU111は、作成した楽曲リストの評価楽曲 M05、M06、M07、M04を、S41で取得した評価楽曲 M04、M06を除く評価楽曲 M05、M07がより先頭に近い位置に配置されるように並べ変える。これによってCPU111は、楽曲リスト(評価楽曲 M05、M07、M06、M04)を作成する(S45)。
CPU111は、第二ユーザ(U01)に対応付けられているジャンル Rockを取得する。CPU111は、楽曲リストの評価楽曲 M05、M07、M06、M04に、取得したジャンル Rockの楽曲が含まれているか判断する(S47)。図2で示されるように、評価楽曲 M05のジャンルはRockであるため、CPU111は、ジャンル Rockの楽曲が楽曲リストに含まれていると判断する(S47:YES)。CPU111は、ジャンルがRockである評価楽曲 M05、および、上述においてより末尾に近い位置に配置されたM04、M06を除く評価楽曲 M07が、楽曲リストのより先頭に近い位置に配置されるように、評価楽曲を並べ替える。これによってCPU111は、楽曲リストを評価楽曲 M07、M05、M06、M04のように変更する(S49)。処理はS51に進む。一方、第二ユーザ(U01)に対応付けられているジャンル Rockの楽曲が楽曲リストに含まれていない場合(S47:NO)、処理はS51に進む。
CPU111は、S15(図4参照)で受信した楽曲リスト要求に、配信時間が含まれていたか判断する(S51)。配信時間が含まれていない場合(S51:NO)、作成処理は終了し、処理は配信装置メイン処理(図4参照)に戻る。一方、楽曲リスト要求に配信時間が含まれている場合(S51:YES)、CPU111は、楽曲リスト要求に含まれている配信時間を取得する。CPU111は、作成された楽曲リストに含まれる評価楽曲の再生時間の合計時間を算出する(S53)。CPU111は、算出した合計時間が、取得した配信時間よりも長いか判断する(S55)。算出した合計時間が、取得した配信時間よりも長い場合(S55:YES)、CPU111は、楽曲リストに含まれる評価楽曲の再生時間が、配信時間内に収まるように、楽曲リストに含まれる評価楽曲の再生時間を調整する(S57)。具体的には、CPU111は、楽曲リストに含まれる評価楽曲の再生時間を先頭から累計し、合計時間が配信時間以下に収まるよう楽曲リストに含まれる評価楽曲をリストの下位に位置する楽曲から削除し調整する。作成処理は終了し、処理は配信装置メイン処理(図4参照)に戻る。
以上の処理によってCPU111は、楽曲リストのすべての楽曲が配信時間内に再生完了するように、楽曲の再生時間を調整することが可能となる。このためユーザ U01は、配信楽曲の数が多い場合や、楽曲を聴くことが可能な時間が制限されている場合であっても、楽曲リストのすべての楽曲を効率的に聴くことができる。
一方、算出した合計時間が配信時間よりも短い場合(S55:NO)、再生時間の調整は不要であるため、作成処理は終了し、処理は配信装置メイン処理(図4参照)に戻る。
図4に示すように、作成処理(S17)の終了後、CPU111は、作成した楽曲リストを示す表示画面(以下、「楽曲リスト画面」という。)を作成する。尚、この楽曲リストは、楽曲を含まず、評価楽曲の楽曲IDに関連付けられた楽曲の記憶領域のパスが含まれてもよい。CPU111は、楽曲リスト要求を送信した情報処理装置15に対して楽曲リスト画面を送信する(S19)。また、表示画面の作成処理、および表示画面の配信処理は、必ずしも必要でなく、楽曲ID、または評価楽曲の楽曲IDに関連付けられた楽曲の記憶領域のパスを含む楽曲リストだけを配信してもよい。処理はS11に戻る。
情報処理装置15のCPU151は、楽曲リスト画面を受信し、表示部156に表示する。ユーザ U01は、楽曲リストを視認することが可能となる。ここでユーザ U01が、楽曲リストに基づく楽曲の配信開始を指示する操作を、入力部157を介して行ったとする。CPU151は、楽曲の配信開始を配信装置11に対して要求するために、配信要求を配信装置11に送信する。なお配信要求には、配信を要求する楽曲の楽曲IDが含められる。
CPU111は、楽曲リスト画面を送信した後、楽曲リスト要求を受信しない状態で(S15:NO)、情報処理装置15から配信要求を受信したか判断する(S21)。配信要求を受信した場合(S21:YES)、CPU111は、楽曲リスト要求に含まれる楽曲IDの楽曲を、情報処理装置15に配信する(S23)。処理はS11に戻る。
情報処理装置15のCPU151は、配信装置から配信された楽曲を受信した場合、受信した楽曲をスピーカ158から出力することによって、楽曲を再生する。これによってユーザ U01は、楽曲を聴くことが可能となる。なお、一曲分の楽曲の再生が終了した場合、CPU151は、受信した楽曲リストの評価楽曲のうち、未だ配信されていない楽曲を、先頭に近い位置から順番に取得する。CPU151は、取得した楽曲の楽曲IDを含む配信要求を、配信装置11に対して送信する。このようにして、楽曲リストの先頭から順番に評価楽曲が配信される。
CPU151は、評価楽曲、フォローユーザ、およびフォローリストの登録を指示する操作が、入力部157を介して入力されたか判断する。登録を指示する操作が入力された場合、CPU151は、配信装置11に登録する評価情報を取得する。CPU151は、ユーザ U01のユーザID、および、取得した評価情報を含む登録要求を、配信装置11に対して送信する
CPU111は、配信要求を受信しない場合(S21:NO)、情報処理装置15から登録要求を受信したか判断する(S25)。登録要求を受信した場合(S25:YES)、CPU111は、登録要求に含まれているユーザIDおよび評価情報を取得する。CPU111は、評価情報として評価楽曲を受信した場合、ユーザIDおよび評価楽曲IDを対応付けて評価楽曲テーブル(図示外)に記憶する(S27)。またCPU111は、評価情報としてフォローユーザを受信した場合、ユーザIDおよびフォローユーザIDを対応付けてフォローユーザテーブル(図示外)に記憶する(S27)。またCPU111は、評価情報としてフォローリストを受信した場合、ユーザID、およびフォローユーザIDを対応付けて、フォローリストテーブル31(図3参照)に記憶する(S27)。
CPU111は、登録する評価情報としてフォローリストを受信したか判断する(S28)。評価情報としてフォローリスト以外が受信された場合(S28:NO)、処理はS11に戻る。一方、評価情報としてフォローリストを受信した場合(S28:YES)、CPU111は、フォローリストテーブル31に記憶するジャンルを以下のように決定する。
CPU111は、受信したフォローリストに含まれるフォローユーザIDを取得する。CPU111は、特定したフォローユーザIDに対応するジャンルを特定する。CPU111は、特定したジャンル別にフォローユーザIDの数を算出する(S61)。フォローユーザに複数のジャンルが対応付けられている場合であって、フォローユーザIDの数を算出していないジャンルが残っている場合(S63:YES)、残りのジャンルについてフォローユーザIDの数を算出するために、処理はS61に戻る。一方、すべてのジャンルについてフォローユーザIDの数を算出した場合(S63:NO)、CPU111は、算出した数が最も大きいジャンルを、フォローリストに対応付けるジャンルとして決定する(S65)。CPU111は、決定したジャンルをフォローリストに対応付け、フォローリストテーブル31(図3参照)に記憶する。処理はS11に戻る。以上の処理を行うことによって、CPU111は、フォローリストに対応付けるジャンルを容易に特定することが可能となる。
一方、CPU111は、公開リスト要求(S11)、楽曲リスト要求(S15)、配信要求(S21)、および評価情報(S25)のいずれとも異なるデータを情報処理装置15から受信した場合(S25:NO)、CPU111は、受信したデータに対応する処理を実行し(S29)、処理はS11に戻る。
従来では、あるユーザの評価楽曲を含むリストを配信装置11にアップロードし、他のユーザに公開することが考えられる。他のユーザが、公開されたリストに含まれる楽曲の配信を要求し、他のユーザの情報処理装置15がこの楽曲の配信要求を配信装置11に送信した場合、配信装置11は、この楽曲を情報処理装置15に配信する。しかし、リストに含まれる楽曲は、すでに他のユーザの情報処理装置15に送信されている場合がある。この場合、あるユーザが公開したリストに基づき、楽曲の配信要求をしたにもかかわらず、すでに聞いた曲が重複して再生されることになる。この結果、重複している楽曲が重複していない楽曲よりも先に配信される可能性があり、他のユーザの情報処理装置15において多様な楽曲を聴くことができない。これに対して本実施形態では、CPU111は、ユーザ U02が作成したフォローリストに基づいて特定される評価楽曲のうち、ユーザ U01が評価した評価情報に基づいて特定される評価楽曲を除く楽曲が優先的に配信されるように、楽曲リストを作成し、情報処理装置15に楽曲を配信することが可能となる。このためユーザ U01は、未知の楽曲を優先的に聴くことが可能となる。
なお本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、ユーザ21が再生装置12に対してログイン操作を行い、配信装置11を使用して評価情報を配信装置11に登録した後、ユーザ21が再生装置13に対してログイン操作を行い、再生装置13を使用して配信装置11に楽曲の配信開始を要求してもよい。このような場合でも配信装置11は、再生装置13を使用するユーザ21にとって未知の楽曲を、再生装置13に配信することができる。
上述の実施形態において、配信装置11は、情報処理装置15から評価情報を受信し、各種テーブルに記憶することによって、評価情報を登録した。評価情報は、別の方法で配信装置11に登録されてもよい。例えば評価情報は、配信装置11に設けられた図示外の入力部を介して入力されることによって登録されてもよいし、ネットワーク20に接続する別の通信端末(PCなど)を介して評価情報が入力されることによって、配信装置11に登録されても良い。
配信装置11のプログラムは、ネットワーク20を介してサーバからダウンロードできるようにしてもよい。配信装置11のCPU111は、ネットワーク20を介して取得したプログラムをHDD114に記憶し、記憶したブログラムに基づいて各種処理を実行してもよい。
上述の実施形態において、CPU111は、ユーザ U02によって登録された評価情報のうち、フォローリスト L01、L02のみを公開リストに含め、他のユーザに公開した。公開リストに格納される評価情報は、フォローリストに限定されない。例えばCPU111は、評価情報のうち評価楽曲およびフォローユーザを公開リストに格納し、ユーザ U01に公開してもよい。なお、公開リストによって公開される評価情報が評価楽曲およびフォローユーザである場合、公開リストに含められる評価楽曲およびフォローユーザの数は1以上であればよい。
また上述の実施形態において、CPU111は、ユーザ U01によって設定されたフォローリスト L01に基づき、配信楽曲を選択した。これに対しユーザ U01は、フォローリスト以外の評価情報、例えば評価楽曲 M01〜M03、およびフォローユーザ U07を設定してもよい。CPU111は、設定されたフォローリスト以外の評価情報に基づき、配信楽曲を選択してもよい。
上述の実施形態において、CPU111は、情報処理装置15から配信要求を受けた場合、配信要求に含まれる楽曲IDの楽曲を配信した。これに対してCPU111は、情報処理装置15から最初に配信要求を受けた後、配信要求によって楽曲IDが指定されない場合でも、作成した楽曲リストの評価楽曲の順番で楽曲を自動的に配信してもよい。
上述の実施形態において、CPU111は、楽曲リスト要求に配信時間が含まれている場合(S51:YES、図5参照)、楽曲リストに含まれるそれぞれの楽曲の再生時間を短くすることによって、合計時間が配信時間内に収まるように調整した。これに対してCPU111は、楽曲リストに含める楽曲の数を制限することによって、合計時間が配信時間内に収まるように調整してもよい。例えばCPU111は、楽曲リストに含まれる評価楽曲の再生時間を先頭から累計し、その累計時間が配信時間を超えた場合、以降の楽曲を楽曲リストから削除してもよい。
上述の実施形態では、配信装置11のCPU111が楽曲リストを作成し、情報処理装置15に対して送信した。これに対し、情報処理装置15のCPU151が楽曲リストを作成してもよい。CPU151は、作成した楽曲リストに基づき、配信装置11に対して楽曲ごとに配信を要求してもよい。以下、本発明の変形例について説明する。
図6を参照し、変形例において、情報処理装置15のCPU151によって実行される処理装置メイン処理について説明する。CPU151は、フラッシュメモリ154に記憶された制御プログラムを実行することによって、処理装置メイン処理を実行する。CPU151は、情報処理装置15の電源がONされた場合に、処理装置メイン処理を開始する。なお情報処理装置15のプログラムは、ネットワーク20を介してサーバからダウンロードできるようにしてもよい。CPU151は、ネットワーク20を介して取得したプログラムをフラッシュメモリ154に記憶し、記憶したブログラムに基づいて処理を実行してもよい。なお以下では、ユーザ U01によって使用される情報処理装置15のCPU151によって処理装置メイン処理が実行される場合を想定して説明する。
CPU151は、入力部157を介して何らかの入力操作を検出したか判断する(S91)。入力操作が行われない場合(S91:NO)、入力操作の有無を継続して監視するために、処理はS91に戻る。一方、何らかの入力操作を検出した場合(S91:YES)、CPU151は、楽曲リストの作成を指示する操作が、入力部157を介して検出されたかを判断する(S93)。楽曲リストの作成を指示する操作とは異なる操作が検出された場合(S93:NO)、CPU151は、検出された操作に応じた処理を行う(S105)。処理はS91に戻る。
一方、楽曲リストの作成を指示する操作を検出したとする(S93:YES)。またCPU151は、ユーザ U02によって作成されたフォローリスト L01を指定する入力操作も受け付けたとする。CPU151は、フォローリスト L01に基づいて楽曲リストを作成するために必要な情報であって、ユーザ U02の第一評価情報を少なくとも含む評価情報を要求する評価情報要求を、配信装置11に対して送信する(S94)。
配信装置11は、評価情報要求を受信した場合、要求に応じ、第一評価情報を含む評価情報を情報処理装置15に送信する。CPU151は、配信装置11から送信された評価情報を受信したか判断する(S95)。評価情報が受信されない場合(S95:NO)、評価情報の受信を継続して監視するために、処理はS95に戻る。一方、配信装置11から送信された評価情報を受信した場合(S95:YES)、CPU151は、受信した評価情報に含まれる第一評価情報と、ユーザ U01の第二評価情報とに基づき、楽曲リストを作成する(S41、S43、S45)。S41、S43、S45の処理は、上述の実施形態と同一であるので、説明を省略する。CPU111は、作成した楽曲リストを示す楽曲リスト画面を、表示部156に表示する(S103)。処理はS91に戻る。
表示された楽曲リスト画面にて示される楽曲リストに基づいて楽曲の配信を開始する指示操作が、入力部157を介してユーザ U01によって行われたとする。CPU151は、楽曲リストに含まれる評価楽曲のうち、配信装置11から配信されていない楽曲を、先頭から順番に取得する。CPU151は、取得した楽曲の楽曲IDを含む配信要求を、配信装置11に対して送信する。配信装置11のCPU111は、情報処理装置15から配信要求を受信する(S21:YES、図4参照)。CPU111は、配信要求に含まれている楽曲IDの楽曲を、配信要求を送信した情報処理装置15に対して配信する(S23、図4参照)。情報処理装置15のCPU151は、配信された楽曲を受信し、スピーカ158から楽曲を出力することによって、楽曲を再生する。
以上説明したように、変形例では、情報処理装置15のCPU151が楽曲リストを作成する。このため、配信装置11のCPU111は楽曲リストを作成する必要がなくなるので、CPU111の処理負荷は軽減する。これによって配信装置11は、楽曲の配信を円滑に実行することが可能となる。
なお、S79の処理を行うCPU111が本発明の「提示手段」に相当する。S25の処理を行うCPU111が本発明の配信装置における「第一受信手段」に相当する。S15の処理を行うCPU111が本発明の「第三受信手段」に相当する。S21の処理を行うCPU111が本発明の「第二受信手段」に相当する。S23の処理を行うCPU111が本発明の「配信手段」に相当する。S65の処理を行うCPU111が本発明の「決定手段」に相当する。S79の処理が本発明の「提示ステップ」に相当する。S25の処理が本発明の「第一受信ステップ」に相当する。S21の処理が本発明の「第二受信ステップ」に相当する。S23の処理が本発明の「配信ステップ」に相当する。
配信装置11に対して登録情報を送信する処理を行うCPU151が本発明の「第一送信手段」に相当する。配信装置11に対して楽曲要求を送信する処理を行うCPU151が本発明の「第二送信手段」に相当する。配信装置11から配信された楽曲を受信する処理を行うCPU151が本発明の情報処理装置における「第三受信手段」に相当する。配信装置11から配信された楽曲をスピーカ158から出力する処理を行うCPU151が本発明の「出力手段」に相当する。S95の処理を行うCPU151が本発明の「取得手段」に相当する。S45でCPU151が作成した楽曲リストに基づき、配信要求を配信装置11に対して送信する処理を行うCPU151が本発明の「送信手段」に相当する。
評価楽曲IDが本発明の「楽曲情報」に相当する。フォローユーザID(フォローリストに含まれるフォローユーザIDを含む)が本発明の「ユーザ情報」に相当する。図2において、ユーザ U02が本発明の「第一ユーザ」に相当する。楽曲ID M01、M02、M03が本発明の「第一楽曲情報」に相当する。ユーザID U03、U04、U05、U06、U07が本発明の「第一ユーザ情報」に相当する。楽曲ID M01、M02、M03、フォローリストID L01のフォローリストに含まれるフォローユーザID U03、U04、フォローリストID L02のフォローリストに含まれるフォローユーザID U05、U06、およびフォローユーザID U07が本発明の「公開情報」に相当する。ユーザ U01が本発明の「第二ユーザ」に相当する。楽曲ID M02、M04、M06が本発明の「第二楽曲情報」に相当する。ユーザID U03、U08、U09が本発明の「第二ユーザ情報」に相当する。ユーザID U01の使用する情報処理装置24が本発明の「配信先装置」に相当する。