JP5845330B1 - 地質探査方法 - Google Patents

地質探査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5845330B1
JP5845330B1 JP2014216606A JP2014216606A JP5845330B1 JP 5845330 B1 JP5845330 B1 JP 5845330B1 JP 2014216606 A JP2014216606 A JP 2014216606A JP 2014216606 A JP2014216606 A JP 2014216606A JP 5845330 B1 JP5845330 B1 JP 5845330B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oscillation point
elastic wave
oscillation
vapor pressure
pressure generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014216606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016085075A (ja
Inventor
保幸 宮嶋
保幸 宮嶋
山本 拓治
拓治 山本
啓丞 栗原
啓丞 栗原
俊輔 大畑
俊輔 大畑
智昭 松下
智昭 松下
健司 村田
健司 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP2014216606A priority Critical patent/JP5845330B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5845330B1 publication Critical patent/JP5845330B1/ja
Publication of JP2016085075A publication Critical patent/JP2016085075A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

【課題】起振による周囲へのダメージを抑制すると共に、広範囲かつ高精度な地質探査を実現する。【解決手段】トンネルAの切羽前方の地質を探査する方法として、トンネルAの掘削面から地山内部に削孔して長孔40を形成すること、長孔40内の発振点α1に蒸気圧発生薬剤を設置すること、発振点α1から離隔した受振点に受振装置21を設置すること、発振点α1に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を発振点α1から発振すること、及び、発振点α1からの弾性波を受振装置21で受振することを含む。蒸気圧発生薬剤の反応では、蒸気圧発生薬剤中のテルミット剤をテルミット反応させて、この反応による発熱で蒸気圧発生薬剤中のガス発生剤を分解気化させることによって蒸気を発生させ、この発生した蒸気が長孔40の内面を押圧することによって弾性波が生成される。【選択図】図1

Description

本発明は、地質探査方法に関し、詳しくは、掘進するトンネルの切羽前方の地質を探査する技術に関する。
トンネル掘削において、トンネルの切羽前方の地質状況を事前に把握するために、任意の起振点で弾性波を生成して、起振点から離隔した受振点で弾性波を受振して、地質評価を行うことが知られている。弾性波の起振方法としては、ハンマーなどの打撃を用いるもの(例えば特許文献1参照)、及び、爆薬の発破を用いるもの(例えば特許文献2参照)が知られている。
特開2010−038790号公報 特開平07−259472号公報
しかしながら、弾性波の起振方法としてハンマーなどの打撃を用いる場合には、弾性波の振幅(換言すれば弾性波のエネルギー)が小さく、それゆえ、地質探査が可能な距離(探査距離)が短いという問題があった。また、弾性波の振幅が小さいことにより、受振点でのSN比(ノイズと受振される弾性波の比)が小さくなり、この結果、高精度な地質探査を実現することが難しかった。
一方、弾性波の起振方法として爆薬の発破を用いる場合には、前述のハンマーなどの打撃を用いる場合に比べて弾性波の振幅が大きく、それゆえ、探査距離が長くなり得る。
しかしながら、爆薬の発破により生成される弾性波は、マイクロ秒オーダーの衝撃波と、ミリ秒オーダーの圧力波とが重なり合ったものとなる。ここで、衝撃波は、岩石などを破壊する作用(衝撃破砕効果)を有する。また、圧力波は、多量の高温・高圧ガスの膨張によって岩石などを自由面方向にはね飛ばす作用(高圧推進効果)を有する。このように、爆薬の発破により生成される弾性波は、前述の衝撃波と圧力波とが重なり合ったものとなるので、理想とする正弦波とは異なり歪な波形となる。従って、受振点で受振される歪な波形の弾性波がノイズを多く含んでいるのか否かの判別が難しく、それゆえ、高精度な地質探査を実現することが難しかった。
また、トンネルの掘削面から地山内部に削孔して形成した長孔を利用して爆薬の発破を実施する場合には、卓越する衝撃波により、長孔の周囲の地盤や長孔自体も乱してしまう虞があった。
本発明は、このような実状に鑑み、起振による周囲へのダメージを抑制すると共に、広範囲かつ高精度な地質探査を実現することを目的とする。
そのため本発明では、掘進するトンネルの切羽前方の地質を探査する地質探査方法として、トンネルの掘削面から地山内部に削孔して長孔を形成すること、長孔内の第1の発振点から離隔し、かつ、長孔内の第2の発振点から離隔した受振点に受振手段を設置すること、第1の発振点に蒸気圧発生薬剤を設置すること、第1の発振点に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を第1の発振点から発振すること、第1の発振点からの弾性波を受振手段で受振すること、第1の発振点から弾性波を発振した後に、第2の発振点に蒸気圧発生薬剤を設置すること、第2の発振点に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を第2の発振点から発振すること、及び、第2の発振点からの弾性波を受振手段で受振すること、を含む。第1の発振点と第2の発振点とにそれぞれ設置された蒸気圧発生薬剤の反応では、蒸気圧発生薬剤中のテルミット剤(金属酸化還元剤)をテルミット反応させて、この反応による発熱で蒸気圧発生薬剤中のガス発生剤を分解気化させることによって蒸気を発生させ、この発生した蒸気が長孔の内面を押圧することによって弾性波が生成される。
本発明によれば、発振点における蒸気圧発生薬剤の反応では、蒸気圧発生薬剤中のテルミット剤(金属酸化還元剤)をテルミット反応させて、この反応による発熱で蒸気圧発生薬剤中のガス発生剤を分解気化させることによって蒸気を発生させ、この発生した蒸気が長孔の内面を押圧することによって弾性波が生成される。これにより、前述のハンマーなどの打撃を用いる場合に比べて大きな振幅の弾性波を発振点にて生成することができるので、広範囲な地質探査を実現することができる。また、発振点にて生成される弾性波は衝撃波を含まないことにより、ノイズが少ない理想的な正弦波に近い波形となり得るので、高精度な地質探査を実現することができる。また、発振点にて生成される弾性波は衝撃波を含まないことにより、前述の衝撃破砕効果が大幅に抑制されるので、起振による周囲へのダメージ(例えば長孔の周囲の地盤に対するダメージ)を抑制することができる。
本発明の第1実施形態における地質探査システムを示す縦断面図 前記第1実施形態における受振装置の配置例を示す平面図 前記第1実施形態における三次元トモグラフィ解析の手順を示すフローチャート 前記第1実施形態における填塞方法を示す部分拡大図 前記第1実施形態における弾性波生成時の長孔内の発振点の圧力と時間との関係を示す図 前記第1実施形態の第1変形例における填塞方法を示す部分拡大図 前記第1実施形態の第2変形例における填塞方法を示す部分拡大図 本発明の第2実施形態における地質探査システムを示す縦断面図 前記第2実施形態における地質探査システムを示す縦断面図 前記第2実施形態における地質探査システムを示す縦断面図 前記第2実施形態における填塞方法を示す部分拡大図 前記第2実施形態の一実施例における発振点及び受振点の位置を示す縦断面図 前記第2実施形態の一実施例におけるトモグラフィ解析の結果を示す図 本発明の第3実施形態における複数の長孔の配置を示す図 本発明の第4実施形態における地質探査システムを示す縦断面図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、全図中、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
図1は、本発明の第1実施形態における地質探査システムを示す縦断面図である。図1に示すように、地質探査システム1は、山岳トンネルであるトンネルAを掘進するにあたり、事前に、トンネルA坑内と切羽前方の地表部との間における弾性波の伝播速度を算出して、切羽前方の地質の硬軟の程度を探査するものである。
地質探査システム1は、トンネルA坑内で弾性波を発振するための発振側設備10と、切羽前方の地表部に到達した弾性波を受振するための受振側設備20と、発振側設備10で検出した情報と受振側設備20で検出した情報とに基づいて切羽前方の地質の硬質の程度を把握するための解析コンピュータ30と、トンネルAの掘削面から地山内部に削孔して形成される長孔40と、を含んで構成される。
長孔40は、トンネルAの切羽から前方に水平に延びるように形成されており、本実施形態では、直径が50mm程度であり、長さが3m程度である。尚、長孔40の寸法はこれに限らない。長孔40の断面積は、後述するカートリッジ43の断面積の1倍〜20倍の範囲内であることが好ましい。長孔40は、例えば削岩機により形成される。
発振側設備10は、発振装置11と、発振時刻検出装置12と、時刻情報受信装置13と、光伝送路14と、刻時装置15と、を備える。
発振装置11は、トンネルA坑内の切羽付近に配置される。発振装置11は、点火装置41と、点火用母線42と、カートリッジ43とを含んで構成される。
点火装置41は、図示しない電源と点火スイッチとを備えている。
点火装置41の点火用母線接続端子(図示せず)には、点火用母線42の一端が接続されている。点火用母線42の他端は、点火用脚線44(図4参照)を介して、カートリッジ43内のイグナイター(図示せず)に接続されている。すなわち、点火用母線42は、点火装置41とカートリッジ43内のイグナイターとを電気接続している。
カートリッジ43は、長孔40に挿入可能な寸法で形成されている。カートリッジ43は、予め設定された長孔40内の発振点α1に設置される。ここで、発振点α1が本発明の第1の発振点に対応する。
カートリッジ43は、前述のイグナイターと、カートリッジ43の外殻となるカプセル状のケース(図示せず)と、このケース内に装填される蒸気圧発生薬剤とにより構成される。それゆえ、蒸気圧発生薬剤は、長孔40内の発振点α1に設置される。ここで、カートリッジ43が、本発明の発振手段として機能して、弾性波を生成する。
前述のイグナイターは、蒸気圧発生薬剤用の着火具であり、点火装置41から点火用母線42及び点火用脚線44を経由して所定の電流を通ずることにより、安全に遠隔電気点火することで、蒸気圧発生薬剤を反応させる。
蒸気圧発生薬剤は、火薬類以外の成分からなる組成物である。蒸気圧発生薬剤は、テルミット剤(金属酸化還元剤)とガス発生剤とを含んで構成される。テルミット剤は酸化剤と還元剤とを含んで構成される。ここで、テルミット剤は、酸化剤として、酸化第二銅、酸化第二鉄、過酸化金属塩などのうち少なくとも1種からなる金属酸化物を含むことが好ましい。また、テルミット剤は、還元剤として、アルミニウムやマグネシウムなどのうち少なくとも1種からなる金属を含むことが好ましい。また、テルミット剤は、ガス発生剤として、結晶水を持つ、カリウム明礬、アンモニウム明礬、過硫酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、チオ硫酸アンモニウム、硫酸ヒドロキシルアンモニウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウム水和物、硫酸カルシウム、硫酸クロムカリウム、ヘキサメチレンジアミン、水酸化アンモニウムなどのうち少なくとも1種を含むことが好ましい。また、テルミット剤は、鈍化剤と結合剤とのうち少なくとも一方を更に含んで構成されることが好ましい。テルミット剤は、鈍化剤として、長鎖脂肪酸金属塩、長鎖脂肪酸などのうち少なくとも1種を含むことが好ましく、詳しくは、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛などのステアリン酸金属塩、ステアリン酸などのうち少なくとも1種を含むことが好ましい。テルミット剤は、結合剤として、ニトロセルロース、アセチルセルロース、塩化ビニール、バイトンゴム、ニトリルゴム、ポリイソブチレン、シリコンゴム、クレイトンゴム、グリシジルアジドポリマー(GAP)、ビスアジドメチルオキサエンポリマー(BAMO)、アジドメチルメチルオキサエンポリマー(AMMO)などのうち少なくとも1種を含むことが好ましい。また、蒸気圧発生薬剤は、テルミット剤を25〜60重量部含むことが好ましい。
蒸気圧発生薬剤は、例えば、銀色の小粒状をなす。蒸気圧発生薬剤の密度は1.07〜1.25g/cmの範囲内であることが好ましい。蒸気圧発生薬剤の反応速度は、100〜300m/sの範囲内であることが好ましい。蒸気圧発生薬剤の発生ガス量は、100〜500L/kgの範囲内であることが好ましい。蒸気圧発生薬剤の発生熱量は、1100〜1600kJ/kgの範囲内であることが好ましい。蒸気圧発生薬剤の着火から最大圧力に達する時間(最大圧力到達時間)は、30〜50msの範囲内であることが好ましい。ここで、最大圧力到達時間とは、例えば、後述する図5の時刻tから最大圧力Pmaxに達するまでの時間である。尚、カートリッジ43に装填される蒸気圧発生薬剤の質量については、地質探査用の起振源として要求される起振力が得られるように、適宜設定される。本実施形態では、150〜300g程度の蒸気圧発生薬剤がカートリッジ43に装填される。
従って、点火装置41の点火スイッチを点火位置にすると、点火用母線42にて電流が流れて、カートリッジ43のイグナイターが蒸気圧発生薬剤を着火する。これにより、カートリッジ43内の蒸気圧発生薬剤中の酸化剤と還元剤とがテルミット反応(酸化還元反応)を起こして発熱し、この発熱によりガス発生剤が分解気化されて(換言すれば、この発熱により、ガス発生剤中の結晶水が瞬時に気化して)、高温・高圧の水蒸気が発生する。この高温・高圧の水蒸気によりカートリッジ43のケースが破裂し、更に、高温・高圧の水蒸気は、長孔40の内面を瞬時に押圧する応力として作用する。この応力は、長孔40の周囲の岩盤(地山)を瞬時に押圧する応力となり、これによって、弾性波が生成される。このようにして、発振点α1にて弾性波が生成されて、発振点α1から地山内部に弾性波が発振される。
発振時刻検出装置12は、発振装置11と同様にトンネルA坑内の切羽付近に配置されて、発振装置11(換言すれば、発振点α1)から発振される弾性波の発振時刻を検出するものである。発破時刻検出装置12は、点火用母線42とは電気的に非接触な状態で、点火用母線42の電流を検出する電流センサ(図示せず)と、内部時計(図示せず)とを備える。発振時刻検出装置12は、電流センサが点火用母線42の電流を検出した時点における内部時計の時刻を記録することで、発振点α1から発振される弾性波の発振時刻を検出する。尚、発振時刻検出装置12は、前述の構成に代えて、内部時計(図示せず)と、発振点α1から発振される弾性波の初動を検出する初動検出センサ(図示せず)とを備えてもよい。この場合には、発振時刻検出装置12は、初動検出センサが弾性波の初動を検出した時点における内部時計の時刻を記録することで、発振点α1から発振される弾性波の発振時刻を検出する。
時刻情報受信装置13は、トンネルA坑外に配置されて、時刻情報発信装置(図示せず)から発信された時刻情報を受信するものである。時刻情報発信装置は、例えば、GPS衛星(図示せず)や標準周波数報時局(図示せず)などであり、時刻情報受信装置13は、例えば、GPS衛星から発信されたGPS情報に含まれるGPS時刻情報を受信する受信装置や、標準周波数報時局から発信された標準電波に含まれる標準時刻情報を受信する受信装置などである。
光伝送路14は、トンネルA坑内に延設された光ファイバケーブル14aと、光ファイバケーブル14aの一端に接続されると共に時刻情報受信装置13に接続される光送信機14bと、光ファイバケーブル14aの他端に接続されると共に刻時装置15に接続される光受信機14cと、により構成されている。そして、時刻情報受信装置13が時刻情報を受信すると、光送信機14bは、光ファイバケーブル14aを通して、この時刻情報を光受信機14cに光伝送する。このため、トンネルA坑内に配置された刻時装置15は、時刻情報受信装置13が受信した時刻情報を略リアルタイムに取得することができる。
刻時装置15は、トンネルA坑内において発振時刻検出装置12に接続されており、受信した時刻情報に発振時刻検出装置12の内部時計を同期させるものである。これにより、発振時刻検出装置12は、時刻情報発信装置から発信された時刻情報を基準として発振点α1から発振された弾性波の発振時刻を検出することができる。尚、時刻情報受信装置13がGPS衛星から発信されたGPS時刻情報を受信する場合は、このGPS時刻情報を基準として発振点α1から発振された弾性波の発振時刻を検出することができ、時刻情報受信装置13が標準周波数報時局から発信された標準時刻情報を受信する場合は、この標準時刻情報を基準として発振点α1から発振された弾性波の発振時刻を検出することができる。
受振側設備20は、切羽前方の地表部に予め設定された複数の受振点に設置される複数の受振装置21(21a〜21f)と、波形取得装置22と、時刻情報受信装置23と、刻時装置24と、を備える。尚、各受振装置21a〜21fは、全て同一の構成であるため、以下では、特に指定する場合を除き、受振装置21として説明する。また、各受振点は発振点α1から離隔している。また、受振装置21は本発明の受振手段に対応する。
受振装置21は、切羽前方の地表部に配置されて、トンネルA坑内から伝播した振動を計測することにより発振点α1から発振された弾性波を受振する。そして、受振装置21は、この計測した振動の波形を波形取得装置22に送信することが可能となっている。受振装置21は、例えば、振動速度センサや加速度センサを含んで構成される。
図2は、受振装置21の配置例を示した平面図である。図2に示すように、受振装置21は、トンネルAの切羽前方の地表部において、二次元的(平面的)又は三次元的(立体的)に分散配置される。すなわち、受振装置21は、トンネルAの掘進方向にのみ直線的に配置されるのではなく、トンネルAの掘進方向に複数配置されると共に、トンネルAの掘進方向に直交する方向にも複数配置される。尚、受振装置21は、必ずしも図2に示すように整列して配置される必要はなく、地表の形状や環境などに応じて最適な位置に適宜配置される。
図1に戻り、波形取得装置22は、受振装置21と同様に切羽前方の地表部に配置されて、各受振装置21が受振した弾性波の波形を記録するデータロガーである。すなわち、波形取得装置22は、内部時計(図示せず)と、各受振装置21が接続される複数のチャンネル(図示せず)を備えている。そして、波形取得装置22は、各チャンネルを通じて各受振装置21から送信された振動の波形を取得し、この振動の波形と内部時計の時刻情報とを併せて記録する。このため、記録した波形から弾性波の初動を検出し、この検出した初動と記録した時刻情報とを対比することで、各受振装置21が受振した弾性波の受振時刻を求めることが可能となる。
時刻情報受信装置23は、刻時装置24の近傍に配置されて、時刻情報発信装置(図示せず)から発信された時刻情報を受信するものである。時刻情報発信装置は、例えば、GPS衛星(図示せず)や標準周波数報時局(図示せず)などであり、時刻情報受信装置23は、発振側設備10の時刻情報受信装置13と同様に、例えば、GPS衛星から発信されたGPS情報に含まれるGPS時刻情報を受信する受信装置や、標準周波数報時局から発信された標準電波に含まれる標準時刻情報を受信する受信装置である。
刻時装置24は、時刻情報受信装置23と波形取得装置22とに接続されており、時刻情報受信装置23が受信した時刻情報に波形取得装置22の内部時計を同期させるものである。これにより、波形取得装置22は、発振側設備10の時刻情報受信装置13と同様に時刻情報発信装置から発信された時刻情報を基準として各受振装置21が受振した弾性波の受振時刻を検出することができ、発振時刻検出装置12と波形取得装置22とを同一の時間軸上に合わせることができる。尚、時刻情報受信装置23がGPS衛星から発信されたGPS時刻情報を受信する場合は、このGPS時刻情報を基準として各受振装置21が受振した弾性波の受振時刻を検出することができ、時刻情報受信装置23が標準周波数報時局から発信された標準時刻情報を受信する場合は、この標準時刻情報を基準として各受振装置21が受振した弾性波の受振時刻を検出することができる。
解析コンピュータ30は、事務所など任意の位置に配置されて、切羽前方の地質の硬軟の程度を解析するものである。すなわち、解析コンピュータ30は、発振時刻検出装置12により検出された弾性波の発振時刻と、波形取得装置22により記録された各波形及び時刻情報から求められる弾性波の受振時刻とに基づいて、発振点α1から各受振装置21に至る弾性波の伝播速度を算出する。そして、解析コンピュータ30は、この各伝播速度からトモグラフィ解析により切羽前方の弾性波速度分布を生成し、その結果をディスプレイなどに表示する。
前述したように、各受振装置21は、二次元的又は三次元的に配置されているため、発振点α1から各受振装置21に至る各弾性波の伝播経路は三次元的に表される。そこで、解析コンピュータ30は、各伝播経路における弾性波の伝播速度から三次元トモグラフィ解析を行い、三次元の弾性波速度分布を生成する。ここで、解析コンピュータ30によって、本発明の解析手段の機能が実現される。
尚、解析コンピュータ30は、無線通信又は有線通信により、発振時刻検出装置12及び波形取得装置22から弾性波の発振時刻及び弾性波の受振記録を取得してもよく、これらの情報を記録した記憶媒体を作業者が持ち運ぶことにより、発振時刻検出装置12及び波形取得装置22から弾性波の発振時刻及び弾性波の受振記録を取得してもよい。また、各弾性波の伝播速度を算出するにあたり、発振点α1及び各受振装置21の位置座標が必要になるため、事前にこれらの位置座標を求めておくことが好ましい。
ここで、解析コンピュータ30による三次元トモグラフィ解析について説明する。
解析コンピュータ30による三次元トモグラフィ解析では、Eikonal方程式(波動方程式の有限差分近似)を改良した式を用い、各弾性波線のスローネス(Slowness)の修正量に重みをつけて平均し、各格子のスローネスの修正量を求める修正SIRT法(反復的再構築法)を利用する。そして、計算によって得られた弾性波の伝播経路が計測された伝播経路に適合するまで反復計算を行う。
まず、計測された弾性波の、ある格子を通る波動は、次の式(1)で表される。
ここで、tは、発振点α1から各受振装置21に至る弾性波の伝播時間、Lは、発振点α1から各受振装置21に至る距離、Vは、各格子を通る弾性波の伝播速度である。
また、一般に、弾性波の伝播経路は直線ではなく、むしろ地層間の密度差により大きく湾曲しているため、伝播経路は、次の式(2)に示す速度モデルに従うものとする。
ここで、Siは、各節点におけるスローネス、tc及びLcは、計算された波動の伝播時間及び距離、Gaussは、ガウスの確率分布、Minは、ある格子Pnと波動Lとの距離である。
そして、これらの条件の下で、図3に示す手順に従い、三次元トモグラフィ解析を行う。
図3は、三次元トモグラフィ解析の手順を示したフローチャートである。
図3に示すように、まず、ステップS1において、解析範囲と解析精度を設定し、メッシュの作成を行う。解析精度は格子間隔に左右されるため、解析精度と計算条件等を総合的に判断し、例えば、1.0m間隔のメッシュとする。
次に、ステップS2において、波形取得装置22により記録された全ての波形について、適切な波形を抽出し、ノイズを除去するためのフィルタリングを行う。このフィルタリングは、主に必要な周波数帯を強調し、不必要な周波数帯をカットすることと、減衰した波形を復元することの2種類を施すことにより行う。
次に、ステップS3において、波形取得装置22により記録された各波形の初動をピックアップして各受振装置21が弾性波を受振した受振時刻を求め、発振点α1から各受振装置21に至る各弾性波の伝播速度を計算する。
次に、ステップS4において、ステップS3で計算した各弾性波の伝播速度から、解析対象範囲である切羽前方の初期弾性波速度モデルの構築を行う。このとき、事前地質調査結果等から地層境界や断層等の顕著な特徴(位置や弾性波速度等)が予測されている場合は、その情報も初期弾性波速度モデルに盛り込むことで、更に精度の高い探査が可能となる。
次に、ステップS5において、ステップS4で構築した初期弾性波速度モデルを用いて、発振点α1から各受振装置21に至る各弾性波の伝播時間を計算する。そして、この計算した伝播時間が波形取得装置22により記録された計測時間に近づくまで、繰返し計算する。
次に、ステップS6において、ステップS5の計算結果から三次元データである弾性波速度分布を生成し、ディスプレイなどに三次元の弾性波速度分布を表示する。尚、必要に応じて、適宜諸条件を再設定し、ステップS4に戻って再解析を実施する。
そして、ディスプレイに表示された三次元の弾性波速度分布を参照することで、切羽前方の地質の硬軟の程度を把握することができ、例えば、低速度層である断層破砕帯の位置及び硬軟の程度(弾性波の伝播速度)を把握することができる。
次に、本実施形態におけるカートリッジ43の長孔40への装填後の填塞作業について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態における填塞方法を示す部分拡大図であり、図1の部分Pに対応している。
図4に示す填塞作業は、カートリッジ43を長孔40内の発振点α1に設置した後であって、かつ、点火装置41とカートリッジ43とを結線するに先立って、行われる。
カートリッジ43は、トンネルAの掘削面側(トンネルAの切羽側)から長孔40内に挿入されて、発振点α1に設置されている。ここで、本実施形態では、カートリッジ43の挿入方向前側端部43aが、長孔40の奥側端部40aに位置している。
填塞作業では、まず、図4(a)に示すように、込め物51をトンネルAの掘削面側(トンネルAの切羽側)から長孔40内に挿入して、込め物51の挿入方向前側端部51aをカートリッジ43の挿入方向後側端部43bに隣接させる。
ここで、込め物51は、例えば、透水性を有する袋52と、この袋52に封入されて水により膨潤する粉状又は粒状のゲル化剤とを含んで構成される。ゲル化剤は、高吸水性樹脂(例えばカルボキシメチルセルロース)を含んで構成される。
込め物51については、袋52内のゲル化剤に水を吸わせた状態で、込め物51をトンネルAの掘削面側から長孔40に挿入して、込め物51の挿入方向前側端部51aをカートリッジ43の挿入方向後側端部43bに隣接させる。そして、トンネルAの掘削面側から長孔40内に挿入された棒状部材などで込め物51を突いて袋52を破ることにより、水ゲル(ゲル化剤によりゲル化された水)が、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向後側端部43bの周囲を塞ぐと共に、カートリッジ43と長孔40との間の隙間に入り込む(図4(b)参照)。
この後、図4(b)に示すように、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向後側端部43bの後方1m程度が水ゲルで填塞されるまで、込め物51の長孔40への挿入と袋52の破袋とを繰り返す。
このようにして、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向後側端部43bの後方1m程度が水ゲルで填塞される。
尚、前述の填塞作業では、袋52内のゲル化剤に水を吸わせた状態で、込め物51をトンネルAの掘削面側から長孔40に挿入しているが、これに代えて、袋52内のゲル化剤を乾燥させた状態で、込め物51をトンネルAの掘削面側から長孔40に挿入し、その後に込め物51の周囲に水を供給することで、及び/又は、長孔40内の水を利用することで、袋52内のゲル化剤に水を吸わせてもよい。
また、本実施形態では、込め物51がゲル化剤を含んで構成されているが、これに代えて、又は、これに加えて、湿った砂や粘土を含んで構成されてもよい。
図5は、本実施形態における弾性波生成時の長孔40内の発振点α1の圧力と時間との関係を示す図である。図5において、実線は、前述の図4に示したように長孔40を水ゲルで填塞した場合であり、破線は、長孔40を填塞しない場合である。
まず、実線(長孔40を水ゲルで填塞した場合)について説明する。
時刻tでイグナイターが蒸気圧発生薬剤を着火すると、蒸気圧発生薬剤の反応により発生した水蒸気は、長孔40の内面と水ゲルとにより画定される空間内に閉じ込められた状態で、着火から30〜50msで、最大圧力Pmaxに到達する。この瞬間においては、水ゲルは、慣性力により見かけ上剛体のように作用する。しかしながら、水ゲルはその後に蒸気圧によって押されて長孔40内から後方のトンネルA坑内に移動する。水蒸気は水ゲルの移動によって体積が増すと共に、急速に熱が奪われ、圧力が急激に低下する。この一連の現象が、岩盤(地山)を急激に押圧して開放するという、ハンマーの一打撃のような作用をするものと考えられる。
一方、破線(長孔40を填塞しない場合)には、時刻tでイグナイターが蒸気圧発生薬剤を着火すると、蒸気圧発生薬剤の反応により発生した水蒸気が直ぐに長孔40内から後方のトンネルA坑内に抜けるので、最大圧力P’maxは、前述の最大圧力Pmaxよりも大幅に小さくなる。
従って、長孔40を水ゲルで適正に填塞することにより、蒸気圧発生薬剤から発生する水蒸気を効率良く利用して、大きな振幅の弾性波を生成することができる。
本実施形態によれば、掘進するトンネルAの切羽前方の地質を探査する地質探査方法として、トンネルの掘削面から地山内部に削孔して長孔40を形成すること、長孔40内の発振点α1(第1の発振点)にカートリッジ43(蒸気圧発生薬剤)を設置すること、発振点α1から離隔した受振点に受振装置21(受振手段)を設置すること、発振点α1に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を発振点α1から発振すること、及び、発振点α1からの弾性波を受振装置21で受振すること、を含む。蒸気圧発生薬剤の反応では、蒸気圧発生薬剤中のテルミット剤(金属酸化還元剤)をテルミット反応させて、この反応による発熱で蒸気圧発生薬剤中のガス発生剤を分解気化させることによって水蒸気(蒸気)を発生させ、この発生した水蒸気が長孔40の内面を押圧することによって弾性波が生成される。これにより、起振方法としてハンマーなどの打撃を用いる場合に比べて大きな振幅の弾性波を発振点α1にて生成することができるので、広範囲な地質探査を実現することができる。また、発振点α1にて生成される弾性波は衝撃波を含まないことにより、ノイズが少ない理想的な正弦波に近い波形となり得るので、高精度な地質探査を実現することができる。また、発振点α1にて生成される弾性波は衝撃波を含まないことにより、前述の衝撃破砕効果が大幅に抑制されるので、起振による長孔40及びその周囲地盤へのダメージを抑制することができる。
また本実施形態によれば、込め物51は、透水性を有する袋52と、この袋52に封入されて水により膨潤するゲル化剤とを含んで構成される。これにより、込め物51を容易に作製することができる。
また本実施形態によれば、複数の受振点がトンネルの切羽前方の地表部に予め設定され、各受振点に受振装置21(受振手段)が設置される。これにより、発振点α1から発振される弾性波を複数の受振点にて受振することができるので、広範囲にわたる地質探査を行うことができる。
また本実施形態によれば、地質探査方法では、発振点α1から発振された弾性波が受振装置21(受振点)に至るまでの時間である弾性波の伝播時間に基づき、トモグラフィ解析を用いて、トンネルの切羽前方の弾性波速度分布を生成する。これにより、切羽前方の地質の硬軟の程度を把握することができる。また、仮に、切羽前方の地質が軟弱であることが予想される場合には、それに応じて掘削設計を変更する、あるいは掘削工法を変更するなどのフィードバック処置を行うことができる。また、仮に、危険な崩落が予想される場合には、予め樹脂注入を行うなどの崩落防止対策を講じることができる。
また本実施形態によれば、掘進するトンネルAの切羽前方の地質を探査する地質探査システム1は、トンネルAの掘削面から地山内部に削孔して形成される長孔40と、長孔40内の発振点α1に設置されて蒸気圧発生薬剤を備え、かつ、弾性波を生成するカートリッジ43(発振手段)と、発振点α1から離隔した受振点に設置されて、発振点α1からの弾性波を受振する受振装置21(受振手段)とを含んで構成される。蒸気圧発生薬剤はテルミット剤(金属酸化還元剤)とガス発生剤とを含んで構成される。カートリッジ43(発振手段)では、テルミット剤をテルミット反応させて、この反応による発熱でガス発生剤を分解気化させることによって水蒸気(蒸気)を発生させ、この発生した水蒸気で長孔40の内面を押圧することによって弾性波を生成する。これにより、起振方法としてハンマーなどの打撃を用いる場合に比べて大きな振幅の弾性波を発振点α1にて生成することができるので、広範囲な地質探査を実現することができる。また、発振点α1にて生成される弾性波は衝撃波を含まないことにより、ノイズが少ない理想的な正弦波に近い波形となり得るので、高精度な地質探査を実現することができる。また、発振点α1にて生成される弾性波は衝撃波を含まないことにより、前述の衝撃破砕効果が大幅に抑制されるので、起振による長孔40及びその周囲地盤へのダメージを抑制することができる。
また本実施形態によれば、地質探査システム1は、発振点α1から発振された弾性波が受振装置21(受振点)に至るまでの時間である弾性波の伝播時間に基づき、トモグラフィ解析を用いて、トンネルの切羽前方の弾性波速度分布を生成する解析コンピュータ30(解析手段)を更に含んで構成される。これにより、切羽前方の地質の硬軟の程度を把握することができる。また、仮に、切羽前方の地質が軟弱であることが予想される場合には、それに応じて掘削設計を変更する、あるいは掘削工法を変更するなどのフィードバック処置を行うことができる。また、仮に、危険な崩落が予想される場合には、予め樹脂注入を行うなどの崩落防止対策を講じることができる。
尚、本実施形態では、トンネルの切羽前方の弾性波速度分布を生成するときに、三次元トモグラフィ解析を用いているが、トモグラフィ解析の手法はこれに限らず、例えば、二次元トモグラフィ解析を用いてもよい。この点は、後述する第2〜第4実施形態においても同様である。
また、本実施形態では、長孔40がトンネルAの切羽から前方に水平に延びるように形成されているが、長孔40の延在方向は水平方向に限らない。
例えば、図6に示す本実施形態の第1変形例のように、長孔40がトンネルAの切羽から前方に向かうほど上方に向かうように上向きに傾斜して延びるように形成されてもよい。この第1変形例におけるカートリッジ43の長孔40への装填後の填塞作業については、前述の図4(a)及び(b)が、それぞれ、図6(a)及び(b)に対応する。
また、図7に示す本実施形態の第2変形例のように、長孔40がトンネルAの切羽から前方に向かうほど下方に向かうように下向きに傾斜して延びるように形成されてもよい。この場合には、込め物として、水により膨潤するゲル(水ゲル)以外に、水などの液体を用いることができる(図7参照)。
本変形例によれば、発振点α1から弾性波を発振するに先立って、長孔40内におけるカートリッジ43(蒸気圧発生薬剤)の周囲を水などの液体で満たす。これにより、長孔40の填塞を容易に行うことができる。
尚、本変形例において、込め物として、水ゲル、湿った砂、粘土などを用いてもよいことは言うまでもない。
図8〜図10は、本発明の第2実施形態における地質探査システムを示す縦断面図である。詳しくは、図8は、長孔40の奥側端部40aに位置する発振点α11にカートリッジ43を設置した状態を示している。図9は、長孔40の延在方向中央部40bに位置する発振点α12にカートリッジ43を設置した状態を示している。図10は、長孔40の手前側端部40cに位置する発振点α13にカートリッジ43を設置した状態を示している。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、長孔40の長さが30m程度であり、前述の第1実施形態における長孔40よりも長い。尚、本実施形態では、長孔40の長さが30m程度であるとしているが、長孔40の長さはこれに限らない。
各受振装置21は、それぞれ、発振点α11〜α13から離隔している。また、各受振装置21は、発振点α11〜α13からの弾性波を受振する。
本実施形態における地質探査方法では、まず、発振点α11から弾性波を発振してデータを取得し、次に、発振点α12から弾性波を発振してデータを取得し、次に、発振点α13から弾性波を発振してデータを取得して(すなわち、長孔40の奥部から約15mピッチで断続的に計3回の発振を繰り返してデータを取得して)、当該データを用いてトモグラフィ解析を行うことで、切羽前方の弾性波速度分布を生成する。
次に、本実施形態におけるカートリッジ43の長孔40への装填後の填塞作業について、図8〜図10に加えて図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態における填塞方法を示す部分拡大図であり、図9の部分Qに対応している。
発振点α11は、本発明の第1の発振点に対応するものである。
発振点α11に関する填塞作業は、カートリッジ43を長孔40内の発振点α11に設置した後であって、かつ、点火装置41とカートリッジ43とを結線するに先立って、行われる。
発振点α11に関する填塞作業については、前述の第1実施形態における発振点α1に関する填塞作業(図4(a)及び(b)参照)と同様であるので、その説明を省略する。
発振点α12は、本発明の第2の発振点に対応するものである。発振点α12は、発振点α11の約15m後方に位置する。
発振点α12に関する填塞作業は、発振点α11での弾性波生成が完了した後に行われる。
発振点α12に関する填塞作業では、まず、図11(a)に示すように、発振点α12にカートリッジ43を設置するに先立って、込め物51’をトンネルAの掘削面側(トンネルAの切羽側)から長孔40内に挿入する。ここで、込め物51’は、例えば、透水性を有する袋52’と、この袋52’に封入されて水により膨潤する粉状又は粒状のゲル化剤とを含んで構成される。ゲル化剤は、高吸水性樹脂(例えばカルボキシメチルセルロース)を含んで構成される。込め物51’については、袋52’内のゲル化剤を乾燥させた状態で、込め物51’をトンネルAの掘削面側から長孔40に挿入して、長孔40内の発振点α12におけるカートリッジ43の設置予定位置より若干前方に配置する。袋52’内のゲル化剤は、長孔40内の水により膨潤する。尚、ゲル化剤の膨潤のために、込め物51’の周囲に水を供給してもよい。ここで、込め物51’が本発明の第1の込め物に対応する。
次に、図11(b)に示すように、カートリッジ43をトンネルAの掘削面側(トンネルAの切羽側)から長孔40内に挿入し、カートリッジ43の挿入方向前側端部43aを込め物51’の挿入方向後側端部51b’に隣接させて、発振点α12にカートリッジ43を設置する。ここで、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向前側端部43aの前方1m程度が込め物51’で填塞されることが好ましく、この填塞を実現するように、込め物51’の個数や袋52’の寸法、袋52’に封入されるゲル化剤の体積量などが適宜設定される。
次に、図11(c)及び図11(d)に示すように、前述の第1実施形態における発振点α1に関する填塞作業(図4(a)及び(b)参照)と同様に、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向後側端部43bの後方1m程度を水ゲルで填塞する。この工程では、図11(c)に示すように、込め物51をトンネルAの掘削面側(トンネルAの切羽側)から長孔40内に挿入し、込め物51の挿入方向前側端部51aをカートリッジ43の挿入方向後側端部43bに隣接させる。尚、この工程における込め物51が本発明の第2の込め物に対応する。
発振点α13は、発振点α12の約15m後方に位置する。
発振点α13に関する填塞作業は、発振点α12での弾性波生成が完了した後に行われる。
発振点α13に関する填塞作業については、発振点α12に関する填塞作業(図11(a)〜(d)参照)と同様であるので、その説明を省略する。
特に本実施形態によれば、地質探査方法は、長孔40内の発振点α11(第1の発振点)から弾性波を発振した後に、長孔40内の発振点α12(第2の発振点)にカートリッジ43(蒸気圧発生薬剤)を設置すること、発振点α12に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を発振点α12から発振すること、長孔40内の発振点α12から弾性波を発振した後に、長孔40内の発振点α13にカートリッジ43(蒸気圧発生薬剤)を設置すること、及び、発振点α13に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を発振点α13から発振することを含む。受振装置21(受振点)は発振点α11〜α13から離隔している。受振装置21は、発振点α11〜α13からの弾性波を受振する。これにより、1つの長孔40で孔奥から手前側に位置をずらしながら複数回の起振を行うことができるので、地質探査の精度を向上させることができる。
また本実施形態によれば、長孔40は、トンネルAの切羽から前方に延びるように形成され、発振点α12(第2の発振点)は、発振点α11(第1の発振点)の後方に位置する。これにより、トンネル掘進方向に沿って位置をずらしながら複数回の起振を行うことができる。
また本実施形態によれば、発振点α12にカートリッジ43(蒸気圧発生薬剤)を設置する工程は、発振点α12にカートリッジ43を設置するに先立って、込め物51’(第1の込め物)をトンネルAの掘削面側から長孔40内に挿入すること、カートリッジ43をトンネルAの掘削面側から長孔40内に挿入し、カートリッジ43の挿入方向前側端部43aを込め物51’の挿入方向後側端部51b’に隣接させて、発振点α12にカートリッジ43を設置すること、及び、込め物51(第2の込め物)をトンネルAの掘削面側から長孔40内に挿入し、込め物51の挿入方向前側端部51aをカートリッジ43の挿入方向後側端部43bに隣接させること、を含む。これにより、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向前側端部43a近傍を込め物51’で填塞することができると共に、長孔40内におけるカートリッジ43の挿入方向後側端部43b近傍を込め物51で填塞することができるので、発振点α12にて蒸気圧発生薬剤から発生する水蒸気を効率良く利用して、大きな振幅の弾性波を生成することができる。
また本実施形態によれば、長孔40は、トンネルAの切羽から前方に延びるように形成され、長孔40内の複数の発振点α11〜α13には、各々にカートリッジ43(発振手段)が設置される。これにより、長孔40内にて位置をずらしながら複数回の起振を行うことができる。
尚、本実施形態では、長孔40の奥部から約15mピッチで断続的に複数回の発振を繰り返してデータを取得したが、発振のピッチはこれに限らない。
また、本実施形態では、トンネルAの掘進方向に互いに間隔を空けて3つの発振点(発振点α11〜α13)が直列に設定されているが、発振点の個数はこれに限らない。
この点、図12及び図13に示す本実施形態の一実施例では、トンネルAの掘進方向に互いに間隔を空けて9つの発振点(発振点α21〜α29)が直列に設定されている。この実施例について、図12及び図13を用いて説明する。
図12は、本実施例における発振点α21〜α29及び受振点(受振装置21)の位置を示す縦断面図である。図13は、本実施例におけるトモグラフィ解析の結果を示す図である。詳しくは、図13(a)は、トンネルAの切羽前方の弾性波速度分布を示す図である。図13(b)は、発振点α21〜α29から受振点(受振装置21)に至る弾性波の伝播経路を示す図である。尚、図13については、図示簡略化のため、符号21及びα21〜α29の記載を省略している。
本実施例では、長孔40の長さBLが95m程度である。長孔40は、トンネル掘削予定領域R内に位置しており、トンネルセンターラインに沿って延びている。
また、本実施例では、切羽前方の地表部に、23個の受振点が、トンネルセンターライン上に水平距離約5m間隔で予め設定されており、各受振点に受振装置21が設置された。各受振装置21は、発振点α21〜α29からの弾性波を受振する。
本実施例における地質探査方法では、長孔40の奥部から約10mピッチで断続的に計9回の発振を繰り返してデータを取得して、このデータを用いてトモグラフィ解析を行うことで、切羽前方の弾性波速度分布(図13(a)参照)を生成した。
本解析では、初期モデル(図13(a)参照)として、事前地質調査として実施された屈折波弾性波探査結果を利用した。これは地表からの探査であるため詳細な地質構造の把握は困難であり、上から下へと整然とした地質分布となっている。一方、本実施例における地質探査は、坑内からの強い発振エネルギーによる発振を複数回繰り返し、トモグラフィ解析を行うことで、複雑な地質構造を把握することができている。STA No.174・175〜176付近においては低速度帯が垂れ下がってきている。また、低土被り部LC(図12参照)であるNo.176〜177では、地表面と同様の風化層がトンネル断面付近まで垂れ下がっている。トンネル掘削時には、特にこの部分においてトンネル天端右肩部に表層と同様の風化層が分布しており、注意を要することを事前に予測することができた。
また、この地質探査に要した時間は6時間程度であった。
図14は、本発明の第3実施形態における複数の長孔40の配置を示す図であり、トンネルA坑内から見た切羽60と、複数の長孔40とを示している。
前述の第1及び第2実施形態と異なる点について説明する。
前述の第1及び第2実施形態では、1つの長孔40が、トンネルAの切羽60から前方に延びるように形成されているが、本実施形態では、複数(図14では13個)の長孔40が、トンネルAの切羽60から前方に延びるように形成されている。
本実施形態では、隣り合う長孔40同士が互いに間隔を空けて形成されている。
特に本実施形態によれば、前述の第1及び第2実施形態に比べて、より多くの回数の起振を行うことができるので、地質探査の精度を向上させることができる。
図15は、本発明の第4実施形態における地質探査システム1を示す縦断面図である。尚、図15では、図示簡略化のため、地質探査システム1の構成要素のうち、発振装置11と受振装置21のみを示している。
前述の第1実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態では、既に掘削されたトンネルAの内面に複数の受振点が予め設定されており、各受振点に受振装置21が設置される。
本実施形態における地質探査方法では、発振点α1から発振されて切羽前方の不連続面(例えば図15に示す断層破砕帯B)で反射して戻ってくる弾性波を、トンネルA坑内の複数の受振装置21が受振する。
本実施形態においても、弾性波の起振源として、カートリッジ43内の蒸気圧発生薬剤が用いられるので、ハンマーによる打撃に比べて大きな振幅の弾性波を生成することができる。更に、爆薬を使用したときと比べると、発振点α1での弾性波生成時に、トンネルA坑内で爆風が発生しない。それゆえ、トンネルAの内面に設置された受振装置21を構成するセンサ類は爆風の影響を受けない。従って、蒸気圧発生薬剤を用いる本実施形態では、爆風が発生する爆薬を用いる場合に比べて、探査精度を向上させることができる。
また、本実施形態において、前述の図14に示したように、複数の長孔40が、トンネルAの切羽60から前方に延びるように形成される場合には、各長孔40にカートリッジ43を装填し、カートリッジ43と点火装置41とを結線し、順次点火回路を切り替えながら起振することが可能である。
尚、前述の第1〜第4実施形態では、長孔40が形成されるトンネルAの掘削面の一例としてトンネルAの切羽を挙げて説明したが、長孔40が形成されるトンネルAの掘削面はこれに限らない。例えば、既に掘削されたトンネルAの側面、天端面、底面などであってもよい。
また、本発明における受振手段が受振する弾性波は、発振点から発振される弾性波の直接波、反射波、又は、屈折波であり得る。
また、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 地質探査システム
10 発振側設備
11 発振装置
12 発振時刻検出装置
13 時刻情報受信装置
14 光伝送路
14a 光ファイバケーブル
14b 光送信機
14c 光受信機
15 刻時装置
20 受振側設備
21(21a〜21f) 受振装置
22 波形取得装置
23 時刻情報受信装置
24 刻時装置
30 解析コンピュータ
40 長孔
41 点火装置
42 点火用母線
43 カートリッジ
44 点火用脚線
51,51’ 込め物
52,52’ 袋
60 切羽
A トンネル
B 断層破砕帯

Claims (7)

  1. 掘進するトンネルの切羽前方の地質を探査する地質探査方法であって、
    トンネルの掘削面から地山内部に削孔して長孔を形成すること、
    前記長孔内の第1の発振点から離隔し、かつ、前記長孔内の第2の発振点から離隔した受振点に受振手段を設置すること、
    前記第1の発振点に蒸気圧発生薬剤を設置すること、
    前記第1の発振点に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を前記第1の発振点から発振すること、
    前記第1の発振点からの弾性波を前記受振手段で受振すること、
    前記第1の発振点から弾性波を発振した後に、前記第2の発振点に蒸気圧発生薬剤を設置すること、
    前記第2の発振点に設置された蒸気圧発生薬剤の反応により生成される弾性波を前記第2の発振点から発振すること、及び、
    前記第2の発振点からの弾性波を前記受振手段で受振すること、
    を含み、
    前記第1の発振点と前記第2の発振点とにそれぞれ設置された蒸気圧発生薬剤の反応では、蒸気圧発生薬剤中のテルミット剤(金属酸化還元剤)をテルミット反応させて、この反応による発熱で蒸気圧発生薬剤中のガス発生剤を分解気化させることによって蒸気を発生させ、この発生した蒸気が前記長孔の内面を押圧することによって弾性波が生成される、
    地質探査方法。
  2. 前記長孔は、トンネルの切羽から前方に延びるように形成され、
    前記第2の発振点は、前記第1の発振点の後方に位置する、請求項1に記載の地質探査方法。
  3. 前記発振点に前記蒸気圧発生薬剤を設置することは、
    前記発振点に前記蒸気圧発生薬剤を設置するに先立って、第1の込め物をトンネルの掘削面側から前記長孔内に挿入すること、
    前記蒸気圧発生薬剤をトンネルの掘削面側から前記長孔内に挿入し、前記蒸気圧発生薬剤の挿入方向前側を前記第1の込め物の挿入方向後側に隣接させて、前記発振点に前記蒸気圧発生薬剤を設置すること、及び、
    第2の込め物をトンネルの掘削面側から前記長孔内に挿入し、前記第2の込め物の挿入方向前側を前記蒸気圧発生薬剤の挿入方向後側に隣接させること、
    を含む、請求項1又は請求項2に記載の地質探査方法。
  4. 前記込め物は、透水性を有する袋と、この袋に封入されて水により膨潤するゲル化剤と、を含んで構成される、請求項3に記載の地質探査方法。
  5. 前記発振点から弾性波を発振するに先立って、前記長孔内における前記蒸気圧発生薬剤の周囲を液体で満たすことを更に含む、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の地質探査方法。
  6. 複数の前記受振点がトンネルの切羽前方の地表部に予め設定され、各受振点に前記受振手段が設置される、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の地質探査方法。
  7. 前記発振点から発振された弾性波が前記受振点に至るまでの時間である弾性波の伝播時間に基づき、トモグラフィ解析を用いて、トンネルの切羽前方の弾性波速度分布を生成すること、を更に含む、請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の地質探査方法
JP2014216606A 2014-10-23 2014-10-23 地質探査方法 Active JP5845330B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014216606A JP5845330B1 (ja) 2014-10-23 2014-10-23 地質探査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014216606A JP5845330B1 (ja) 2014-10-23 2014-10-23 地質探査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5845330B1 true JP5845330B1 (ja) 2016-01-20
JP2016085075A JP2016085075A (ja) 2016-05-19

Family

ID=55169178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014216606A Active JP5845330B1 (ja) 2014-10-23 2014-10-23 地質探査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5845330B1 (ja)

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5537464A (en) * 1978-09-09 1980-03-15 Nippon Oils & Fats Co Ltd Blast hole filling composition
JPS59157500A (ja) * 1983-02-28 1984-09-06 児島 安喜 爆破用せん孔の填塞方法
JPH05306900A (ja) * 1992-04-30 1993-11-19 Nippon Steel Corp 爆破装置における爆薬装填用袋体
JPH07167599A (ja) * 1993-12-11 1995-07-04 Okumura Corp 発破用袋体
JPH07331985A (ja) * 1994-06-07 1995-12-19 Kajima Corp 先行ロックボルト施工及び緩め発破による大断面トンネルの掘削方法
JP2832500B2 (ja) * 1992-12-02 1998-12-09 和彦 熱田 ベンチ発破方法
JPH11326529A (ja) * 1998-05-21 1999-11-26 Okumura Corp 地質探査方法、弾性波発生方法、及び弾性波発生装置
JP2000081486A (ja) * 1998-09-04 2000-03-21 Taisei Corp 弾性波速度検層方法
JP2005139036A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Nippon Koki Co Ltd 鈍感な高威力非火薬破砕薬剤
JP2009138955A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Shimizu Corp 爆薬装填方法
JP2012137413A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Kajima Corp 地質探査システム

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5537464A (en) * 1978-09-09 1980-03-15 Nippon Oils & Fats Co Ltd Blast hole filling composition
JPS59157500A (ja) * 1983-02-28 1984-09-06 児島 安喜 爆破用せん孔の填塞方法
JPH05306900A (ja) * 1992-04-30 1993-11-19 Nippon Steel Corp 爆破装置における爆薬装填用袋体
JP2832500B2 (ja) * 1992-12-02 1998-12-09 和彦 熱田 ベンチ発破方法
JPH07167599A (ja) * 1993-12-11 1995-07-04 Okumura Corp 発破用袋体
JPH07331985A (ja) * 1994-06-07 1995-12-19 Kajima Corp 先行ロックボルト施工及び緩め発破による大断面トンネルの掘削方法
JPH11326529A (ja) * 1998-05-21 1999-11-26 Okumura Corp 地質探査方法、弾性波発生方法、及び弾性波発生装置
JP2000081486A (ja) * 1998-09-04 2000-03-21 Taisei Corp 弾性波速度検層方法
JP2005139036A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Nippon Koki Co Ltd 鈍感な高威力非火薬破砕薬剤
JP2009138955A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Shimizu Corp 爆薬装填方法
JP2012137413A (ja) * 2010-12-27 2012-07-19 Kajima Corp 地質探査システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016085075A (ja) 2016-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8310238B2 (en) Subsurface positioning system and method for monitoring movement underground
CN109613616B (zh) 一种浅层岩溶隧道地质综合立体探测方法
CN109026037A (zh) 盾构隧道遇基岩孤石地层预处理施工方法
EP3109400B1 (en) Drill sensor system and method
US20180203143A1 (en) Mapping Fractures using Micro-Seismic Events
CN102829899A (zh) 一种适用于深埋圆形隧洞的围岩应力快速测算方法
CN111708079B (zh) 基于tsp的隧道有害气体综合超前预报方法
CN104074543A (zh) 一种处理大型地下采空区的方法
JP5677820B2 (ja) 地盤探査装置と探査方法。
JP5997521B2 (ja) シールド機による切羽調査方法
JP5940303B2 (ja) トンネル切羽前方探査方法
JP5845330B1 (ja) 地質探査方法
CN209842085U (zh) 隧道tsp地质预报接收孔的探头投送装置
CN112505746A (zh) 一种基于隧道钻爆施工的探测系统及其对应方法
JP5319981B2 (ja) 弾性波探査システム
JP2017166881A (ja) 地震計及びこれを用いた切羽前方探査装置
JP5679804B2 (ja) 地質探査システム
Spathis Innovations in blast measurement: Reinventing the past
Bilgin et al. Assessment of explosive performance by detonation velocity measurements in Turkey
Colombero et al. Geophysical characterization of an instable rock mass
Hustrulid et al. A new perimeter control blast design concept for underground metal/nonmetal drifting applications
Meng et al. The slope monitoring method research
Ewusi Misfires Identification in Tunnel Blasts
McGarr et al. KEYNOTE LECTURE: CONSTRAINTS ON BEHAVIOUR OF A MINING-INDUCED EARTHQUAKE INFERRED FROM LABORATORY ROCK MECHANICS EXPERIMENTS
Triguerosa et al. International Journal of Rock Mechanics & Mining Sciences

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5845330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250