JP5842043B1 - マイクロ波出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】たとえ発振開始時に高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制するマイクロ波出力装置を提供すること。【解決手段】電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源と、前記マイクロ波発振源の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段と、前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器と、前記発振開始時から前記不安定時間の経過後に、前記可変減衰器の減衰量を減少させる制御手段とを備えるマイクロ波出力装置。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ波出力装置に関する。
マイクロ波出力装置のマイクロ波発振源として、マグネトロンを用いたものが一般によく知られている。マグネトロンとは、強力な磁場を発生させた電子管の一種である。マグネトロンでは、陰極から発生した熱電子が磁場の作用により周回運動し、その際に発生するマイクロ波を出力に用いられている。例えば電子レンジでは、マグネトロンで発生させたマイクロ波を食物等の加熱対象物に照射し、マイクロ波を加熱対象物中の水分子に吸収させることにより、加熱対象物を加熱している。
一方、近年では、非接触電力伝送においてもマイクロ波が用いられている。マイクロ波を用いた非接触電力伝送の送電系では、マイクロ波出力装置で電力をマイクロ波に変換し、当該マイクロ波を送電アンテナによって空中へ放射する。一方、非接触電力伝送の受電系では、受電アンテナによってマイクロ波を受信し、整流回路等を用いてマイクロ波を直流へ変換する(例えば特許文献1参照)。
特開2007−267577号公報
ところで、マグネトロンをマイクロ波発振源として用いた非接触電力伝送においては、マグネトロンの発振開始時に瞬間的に高強度のマイクロ波が出力されることにより、受電系の回路等に損傷を与えてしまうことがある。この発振開始時における高強度のマイクロ波は、数マイクロ秒から数百マイクロ秒の短時間の現象であるといえども、非接触電力伝送において大きな問題となる。
発振開始時のマイクロ波の瞬間的なピークに合わせて、受電系の耐電性能を設計することも可能であるが、その場合、短時間的減少にも拘らず、定常伝送における電力の何倍もの耐電性能で受電系を構成しなければいけないという問題がある。逆に、発振開始時におけるマイクロ波の瞬間的なピークに受電系が耐え得るように送電系の出力を抑制した場合、所望電力量を伝送するために時間が掛かるという問題がある。したがって、たとえ発振開始時に高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができるマイクロ波出力装置が求められる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、たとえ発振開始時に高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができるマイクロ波出力装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るマイクロ波出力装置は、電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源と、前記マイクロ波発振源の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段と、前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器と、前記発振開始時から前記不安定時間の経過後に、前記可変減衰器の減衰量を減少させる制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記不安定時間検出手段は、マイクロ波発振源の後段に設けられた方向性結合器と、前記方向性結合器を用いて分岐させたマイクロ波を検出する検波器とを備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記不安定時間検出手段は、前記マイクロ波発振源の起動時から所定の定数時間を計測するタイマー遅延回路を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記不安定時間検出手段は、前記マイクロ波発振源の陰極電流停止時から所定の定数時間を計測するタイマー遅延回路を備えていることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記マイクロ波発振源の陰極電流停止は、前記マイクロ波発振源の起動時から所定の定数時間後に行われることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記マイクロ波発振源の陰極電流停止は、前記マイクロ波発振源が出力したマイクロ波が所定の閾値以下に低下したタイミングで行われることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記可変減衰器は、前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を伝搬する導波管において、抵抗体で構成した抵抗板を前記導波管の中央と壁面との間で平行移動させることにより、減衰量を可変とするものであることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記可変減衰器は、前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を伝搬する導波管において、抵抗体で構成した抵抗板を前記導波管の壁面から中央へ向かって挿抜させることにより、減衰量を可変とするものであることを特徴とする。
また、本発明に係るマイクロ波出力装置は、上記発明において、前記マイクロ波発振源は、マグネトロンであることを特徴とする。
本発明に係るマイクロ波出力装置は、たとえ発振開始時に高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態に係るマイクロ波出力装置の概略構成を示す図である。 図2は、マイクロ波発振源が発振するマイクロ波の出力の時間変化を示すグラフである。 図3は、平行移動型可変減衰器の部分破断図である。 図4は、フラップ型可変減衰器の部分破断図である。 図5は、第2実施形態に係るマイクロ波出力装置の概略構成を示す図である。 図6は、第3実施形態に係るマイクロ波出力装置の概略構成を示す図である。 図7は、第4実施形態に係るマイクロ波出力装置の概略構成を示す図である。 図8は、マイクロ波発振源の例であるマグネトロンの模式図である。 図9は、第5実施形態に係るマイクロ波出力装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明に係るマイクロ波出力装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るマイクロ波出力装置100の概略構成を示す図である。第1実施形態は、後に説明する他の実施形態を総括した実施形態となっている。
図1に示されるように、第1実施形態に係るマイクロ波出力装置100は、マイクロ波発生部110と可変減衰器140と制御手段150とを備えている。また、マイクロ波発生部110は、マイクロ波発振源120と不安定時間検出手段130とを備えている。
マイクロ波発振源120は、マイクロ波出力装置100の内部または外部から供給された電力をマイクロ波に変換するための装置であり、例えばマグネトロンが用いられる。不安定時間検出手段130は、マイクロ波発振源120の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定となる不安定時間を検出するための手段である。これらマイクロ波発振源120および不安定時間検出手段130の具体的態様は、様々な構成を考えることができ、その具体的な構成が後の実施形態に例示される。
可変減衰器140は、マイクロ波発振源120から出力されるマイクロ波を減衰するためのものであり、マイクロ波発振源120から出力されるマイクロ波が伝搬する導波管の途中に設けられている。制御手段150は、不安定時間検出手段130の検出結果に基づいて、可変減衰器140の減衰量を変更するためのものである。制御手段150は、マイクロ波発振源120の発振開始時から不安定時間検出手段130が検出する不安定時間の経過後に、可変減衰器140の減衰量を減少させる。なお、可変減衰器の減衰量は、マイクロ波発生源120の発振前から所定量に増加させておく方法でも、発振開始時に所定量に増加する方法でもよい。
可変減衰器140で減衰されたマイクロ波は、例えば送電アンテナTXによって空中伝搬される。空中伝搬されたマイクロ波は、レクテナ101によって受電され、電力として負荷103に利用される。負荷103はバッテリをも含む。ここでレクテナ101とは、受電アンテナRXと整流器102とを備え、空中を伝搬している電波のエネルギーを直流電力に変換することができる装置である。なお、図1に示される構成は、受信系としてレクテナ101を用いたものであるが、マイクロ波出力装置100の利用はこの受信系に対するものに限定されるものではない。図1に示される構成は、発振開始時におけるマイクロ波の瞬間的な高出力が抑制されるというマイクロ波出力装置100の効果を説明するための例に過ぎない。
図2は、マイクロ波発振源120が発振するマイクロ波の出力の時間変化を示すグラフである。図2に示されるグラフにおいて、縦軸はマイクロ波発振源120が発振するマイクロ波を電力(W)で示したものであり、横軸は、マイクロ波発振源120の発振開始時からの経過時間(t)を示している。
図2に示されるように、マイクロ波発振源120が発振するマイクロ波は、発振開始時から所定の時間は出力が不安定であり、出力は大きなピークを有している。マイクロ波が安定する時刻t以降の出力と比較した場合、ピーク時の出力は数倍の大きさとなっている。例えば、マイクロ波を受電するレクテナ101の耐電力限界値がWの場合、発振開始時の出力がWを超えてしまい、レクテナ101に損傷を与えてしまうことがある。
そこで、第1実施形態の不安定時間検出手段130は、マイクロ波の出力が安定するグラフ中に示される時刻(不安定時間の終了時刻)tを検出し、この時刻tに制御手段150が可変減衰器140におけるマイクロ波の減衰量を低減させる。ここでいうマイクロ波の出力が安定する時刻tとは、当該時刻以降は瞬間的な高強度のマイクロ波が出力されないと考えられる時刻である。つまり、ここでいうマイクロ波の出力の安定とは、ある程度の変動が残っていたとしても、受電系に影響を及ぼすような出力のピークが含まれない変動を許容するものである。
図3および図4は、代表的な可変減衰器140の構成を示す図である。図3は、平行移動型可変減衰器141の部分破断図であり、図4は、フラップ型可変減衰器146の部分破断図である。平行移動型可変減衰器141およびフラップ型可変減衰器146は共に、導波管の中心では電界が最大になることを利用し、その部分に抵抗板143もしくは抵抗板148を挿入することでマイクロ波を減衰させたものである。可変減衰器140では、マイクロ波発振源120の発振開始時からマイクロ波が安定する時刻tまで減衰量を最大化し、発振開始時の出力を抑制する。
図3に示されるように、平行移動型可変減衰器141は、導波管142の内部に抵抗体で構成された抵抗板143が挿入されている。抵抗板143は、導波管142の内部で中央と壁面との間で平行移動が可能となるよう構成されている。導波管142内部の電界は、中央部分が最大となるため、この部分に抵抗板143を挿入することで導波管142を伝搬するマイクロ波も大きく減衰される。一方、導波管142内部の電界は、壁面で最小となり、壁面に抵抗板143を移動させた場合、導波管142を伝搬するマイクロ波はほとんど減衰されない。
図4に示されるように、フラップ型可変減衰器146は、導波管147の壁面にスリット147aが設けられており、導波管147の壁面から中央へ向かって抵抗板148を挿抜させることが可能に構成されている。上記説明と同様の原理により、電界が最大となる導波管147の中央に抵抗板148を挿入した場合、導波管147を伝搬するマイクロ波は大きく減衰される。一方、導波管147から抵抗板148を抜き出した場合、導波管147を伝搬するマイクロ波はほとんど減衰されない。
平行移動型可変減衰器141における抵抗板143の平行移動、および、フラップ型可変減衰器146における抵抗板148の挿抜は、例えば電磁石またはモータ等を用いて行われる。制御手段150は、電磁石またはモータ等に対する通電を制御することにより、平行移動型可変減衰器141における抵抗板143の平行移動、および、フラップ型可変減衰器146における抵抗板148の挿抜を実行する。
以上説明した構成により、第1実施形態のマイクロ波出力装置100は、電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源120と、マイクロ波発振源120の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段130と、マイクロ波発振源120から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器140と、マイクロ波発振源120の発振開始時から不安定時間の経過後に、可変減衰器140の減衰量を減少させる制御手段150とを備えているので、たとえ発振開始時にマイクロ波発振源221から高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態に係るマイクロ波出力装置200の概略構成を示す図である。
図5に示されるように、第2実施形態に係るマイクロ波出力装置200は、マイクロ波発生部210と可変減衰器240と制御手段250とを備えている。また、マイクロ波発生部210は、マイクロ波発振源221と方向性結合器231と検波器232とを備えている。
第2実施形態に係るマイクロ波出力装置200は、不安定時間検出手段として、マイクロ波発振源221の後段に設けられた方向性結合器231と、方向性結合器231を用いて分岐させたマイクロ波を検出する検波器232とを備えた構成である。
マイクロ波発振源221は、供給された電力をマイクロ波に変換するための装置であり、例えばマグネトロンが用いられる。方向性結合器231は、マイクロ波発振源221が出力するマイクロ波の一部を分岐するための導波管である。方向性結合器231を用いて分岐させたマイクロ波は、検波器232へ導かれ、マイクロ波の電力の大きさが検出される。
上記構成により、方向性結合器231および検波器232は、マイクロ波発振源221の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定となる不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する。すなわち、方向性結合器231および検波器232は、マイクロ波発振源221が出力するマイクロ波の電力を監視することができ、図2に示したようなマイクロ波が安定する時刻tを検出することが可能となる。例えば、マイクロ波が安定する時刻tとして、検出されたマイクロ波の電力が所定の閾値以下になった時刻、または、マイクロ波の電力の変動が所定の閾値以下になった時刻を採用することが可能である。
可変減衰器240は、マイクロ波発振源221から出力されるマイクロ波を減衰するためのものであり、マイクロ波発振源221から出力されるマイクロ波が伝搬する導波管の途中に設けられている。具体的構成としては、先述の平行移動型可変減衰器141またはフラップ型可変減衰器146を用いることが可能である。
制御手段250は、検波器232の検出結果に基づいて、可変減衰器240の減衰量を変更するためのものである。制御手段250は、検波器232が検出したマイクロ波が安定する時刻tの経過後に、可変減衰器240の減衰量を減少させる。
可変減衰器240で減衰されたマイクロ波は、例えば送電アンテナTXによって空中伝搬される。その後のマイクロ波の利用方法は、第1実施形態と同様である。
以上説明した構成により、第2実施形態のマイクロ波出力装置200は、電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源221と、マイクロ波発振源221の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する方向性結合器231および検波器232と、マイクロ波発振源221から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器240と、マイクロ波発振源221の発振開始時から不安定時間の経過後に、可変減衰器240の減衰量を減少させる制御手段250とを備えているので、たとえ発振開始時にマイクロ波発振源221から高強度のマイクロ波が出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができる。なお、本実施形態では検波器232によってマイクロ波の電力の大きさを検出するとしたが、検出の対象は電力に限らず、電流や電圧であってもよい。
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態に係るマイクロ波出力装置300の概略構成を示す図である。
図6に示されるように、第3実施形態に係るマイクロ波出力装置300は、マイクロ波発生部310とスイッチ311と可変減衰器340と制御手段350とを備えている。また、マイクロ波発生部310は、マイクロ波発振源321と遅延回路331とを備えている。
マイクロ波発振源321は、供給された電力をマイクロ波に変換するための装置であり、例えばマグネトロンが用いられる。遅延回路331は、マイクロ波発振源321の起動スイッチ311からマイクロ波発振源321への起動信号を分岐し、マイクロ波発振源321の起動時から所定の定数時間後に制御手段350を起動させるためのタイミング制御を行う回路である。第3実施形態に係るマイクロ波出力装置300は、不安定時間検出手段として、遅延回路331を備えた構成である。
遅延回路331は、マイクロ波発振源321の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定となる不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する。例えば事前実験等によって、図2に示したようなマイクロ波発振源321が出力するマイクロ波が安定する時刻tを求めておき、この時刻tを遅延回路331の遅延定数に設定すれば、制御手段350は、マイクロ波の出力が不安定である不安定時間の経過後に可変減衰器340における減衰量を減少させる構成となる。
なお、第1実施形態と同様に、可変減衰器340は、マイクロ波発振源321から出力されるマイクロ波を減衰するためのものであり、マイクロ波発振源321から出力されるマイクロ波が伝搬する導波管の途中に設けられている。具体的構成としては、先述の平行移動型可変減衰器141またはフラップ型可変減衰器146を用いることが可能である。
また、可変減衰器340で減衰されたマイクロ波は、例えば送電アンテナTXによって空中伝搬される。その後のマイクロ波の利用方法は、第1実施形態と同様である。
以上説明した構成により、第3実施形態のマイクロ波出力装置300は、電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源321と、マイクロ波発振源321の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する遅延回路331と、マイクロ波発振源321から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器340と、マイクロ波発振源321の発振開始時から不安定時間の経過後に、可変減衰器340の減衰量を減少させる制御手段350とを備えているので、たとえ発振開始時にマイクロ波発振源221から高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができる。
(第4実施形態)
図7は、第4実施形態に係るマイクロ波出力装置400の概略構成を示す図である。
図7に示されるように、第4実施形態に係るマイクロ波出力装置400は、マイクロ波発生部410とスイッチ411と可変減衰器440と制御手段450とを備えている。また、マイクロ波発生部410は、マイクロ波発振源421と第1の遅延回路431と第2の遅延回路432とを備えている。
マイクロ波発振源421は、供給された電力をマイクロ波に変換するための装置であり、例えばマグネトロンが用いられる。第1の遅延回路431は、マイクロ波発振源421の起動スイッチ411からマイクロ波発振源421への起動信号を分岐し、マイクロ波発振源421の起動時から第1の所定の定数時間後にマイクロ波発振源421の陰極電流を切るためのタイミング制御を行う回路である。
図8は、マイクロ波発振源421の例であるマグネトロンの模式図である。図8に示されるように、マイクロ波発振源421は、N極422nとS極422sとの間に発生した磁場の中で電子の運動を制御する電子管である。陰極423nと陽極423pとの間には高電圧が印加されており、陰極423nから放出された熱電子は、陽極423pへ向かって移動するものの、磁場の作用によって陰極423nと陽極423pとの間の空間で回転運動をすることになる。この電子の回転運動は、陽極423pに設けられた空洞共振器425の構造によって定まる周波数となり、当該周波数がマイクロ波発振源421が発振するマイクロ波の周波数となっている。なお、図8において、陽極423pは、構造を見やすくするために部分破断図となっている。
ここで、陰極423nには、熱電子を放出するために、導入線424が設けられている。この導入線424に電流が流れることによって陰極423nが加熱され、陰極423nから熱電子が放出される。この陰極423nを加熱するための電流が陰極電流である。
ここで図7の参照に戻る。ところで、マイクロ波の発振が開始された後は、自励発振が継続するので、陰極電流を切断してもよい。そこで、第4実施形態に係るマイクロ波出力装置400では、第1の遅延回路431がマイクロ波発振源421の起動時から所定の定数時間後にマイクロ波発振源421の陰極電流を切断するためのタイミング制御を行うように構成されている。
一方、第2の遅延回路432は、第1の遅延回路431からマイクロ波発振源421への陰極電流を切断する信号を分岐し、マイクロ波発振源421の陰極電流切断時から第2の所定の定数時間後に制御手段450を起動させるためのタイミング制御を行う回路である。すなわち、自励発振が開始した後はマイクロ波の出力が安定していることを意味しているので、第2の遅延回路432は、陰極電流を切断するタイミングから所定の余裕を取って制御手段450を起動させていることになる。言い換えると、第4実施形態に係るマイクロ波出力装置400は、不安定時間検出手段として、第1の遅延回路431と第2の遅延回路432とを備えた構成である。
第1の遅延回路431と第2の遅延回路432とは、マイクロ波発振源421の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定となる不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する。例えば事前実験等によって、マイクロ波発振源321が出力するマイクロ波が安定する時刻tを求めておき、第1の遅延回路431に対する第1の遅延定数と第2の遅延回路432に対する第2の遅延定数との和が、この時刻tとなるように設定すれば、制御手段450は、マイクロ波の出力が不安定である不安定時間の経過後に可変減衰器440における減衰量を減少させる構成となる。
なお、第1実施形態と同様に、可変減衰器440は、マイクロ波発振源421から出力されるマイクロ波を減衰するためのものであり、マイクロ波発振源421から出力されるマイクロ波を伝搬する導波管の途中に設けられている。具体的構成としては、先述の平行移動型可変減衰器141またはフラップ型可変減衰器146を用いることが可能である。
また、可変減衰器440で減衰されたマイクロ波は、例えば送電アンテナTXによって空中伝搬される。その後のマイクロ波の利用方法は、第1実施形態と同様である。
以上説明した構成により、第4実施形態のマイクロ波出力装置400は、電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源421と、マイクロ波発振源421の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する第1の遅延回路431および第2の遅延回路432と、マイクロ波発振源421から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器440と、マイクロ波発振源421の発振開始時から不安定時間の経過後に、可変減衰器440の減衰量を減少させる制御手段450とを備えているので、たとえ発振開始時に高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができる。
(第5実施形態)
図9は、第5実施形態に係るマイクロ波出力装置500の概略構成を示す図である。
図9に示されるように、第5実施形態に係るマイクロ波出力装置500は、マイクロ波発生部510と可変減衰器540と制御手段550とを備えている。また、マイクロ波発生部510は、マイクロ波発振源521と方向性結合器531と検波器532と遅延回路533を備えている。
第5実施形態に係るマイクロ波出力装置500は、不安定時間検出手段として、マイクロ波発振源521の後段に設けられた方向性結合器531と、方向性結合器531を用いて分岐させたマイクロ波を検出する検波器532と、検波器532が検出したマイクロ波の電力によって、マイクロ波発振源521への陰極電流を切断するタイミングの信号を発し、マイクロ波発振源521の陰極電流切断時から所定の定数時間後に制御手段550を起動させるための遅延回路533と、を備えた構成である。
すなわち、第4実施形態ではマイクロ波発振源421の陰極電流を切断するタイミングを第1の遅延回路431で定めていたものを、第5実施形態に係るマイクロ波出力装置500では、方向性結合器531と検波器532とを用いてマイクロ波発振源521の陰極電流を切断するタイミングを定めるように変更した構成となっている。
以上の構成によっても、方向性結合器531、検波器532、および遅延回路533は、マイクロ波発振源521の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定となる不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する。
可変減衰器540は、マイクロ波発振源521から出力されるマイクロ波を減衰するためのものであり、マイクロ波発振源521から出力されるマイクロ波を伝搬する導波管の途中に設けられている。具体的構成としては、先述の平行移動型可変減衰器141またはフラップ型可変減衰器146を用いることが可能である。
可変減衰器540で減衰されたマイクロ波は、例えば送電アンテナTXによって空中伝搬される。その後のマイクロ波の利用方法は、第1実施形態と同様である。
以上説明した構成により、第5実施形態のマイクロ波出力装置500は、電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源521と、マイクロ波発振源521の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段として機能する方向性結合器531、検波器532、および遅延回路533と、マイクロ波発振源521から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器540と、マイクロ波発振源521の発振開始時から不安定時間の経過後に、可変減衰器540の減衰量を減少させる制御手段550とを備えているので、たとえ発振開始時に高強度のマイクロ波が瞬間的に出力されたとしても、受電系における影響を抑制することができる。
以上、本発明を実施形態に基づき説明してきたが、本発明の実施は上記説明した実施形態に制限されるものではない。例えば、上記実施形態ではマイクロ波発振源としてマグネトロンを用いたが、クライストロン等のマイクロ波を発生させる電子管をマイクロ波発振源として用いることも可能である。その他、本発明の実施には、上記実施形態の種々の変形例が含み得る。
100,200,300,400,500 マイクロ波出力装置
101 レクテナ
102 整流器
103 負荷
110,210,310,410,510 マイクロ波発生部
120,221,321,421,521 マイクロ波発振源
130 不安定時間検出手段
140,240,340,440,540 可変減衰器
141 平行移動型可変減衰器
142 導波管
143 抵抗体
146 フラップ型可変減衰器
147 導波管
147a スリット
148 抵抗体
150,250,350,450,550 制御手段
231,531 方向性結合器
232,532 検波器
311,411 起動スイッチ
331,533 遅延回路
422n N極
422s S極
423n 陰極
423p 陽極
424 導入線
425 空洞共振器
431 第1の遅延回路
432 第2の遅延回路
RX 受電アンテナ
TX 送電アンテナ

Claims (9)

  1. 電力をマイクロ波に変換するマイクロ波発振源と、
    前記マイクロ波発振源の発振開始時においてマイクロ波の出力が不安定である不安定時間を検出する不安定時間検出手段と、
    前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を減衰する可変減衰器と、
    前記発振開始時から前記不安定時間の経過後に、前記可変減衰器の減衰量を減少させる制御手段と、
    を備えることを特徴とするマイクロ波出力装置。
  2. 前記不安定時間検出手段は、マイクロ波発振源の後段に設けられた方向性結合器と、前記方向性結合器を用いて分岐させたマイクロ波を検出する検波器とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波出力装置。
  3. 前記不安定時間検出手段は、前記マイクロ波発振源の起動時から所定の定数時間を計測するタイマー遅延回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波出力装置。
  4. 前記不安定時間検出手段は、前記マイクロ波発振源の陰極電流停止時から所定の定数時間を計測するタイマー遅延回路を備えていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波出力装置。
  5. 前記マイクロ波発振源の陰極電流停止は、前記マイクロ波発振源の起動時から所定の定数時間後に行われることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波出力装置。
  6. 前記マイクロ波発振源の陰極電流停止は、前記マイクロ波発振源が出力したマイクロ波が所定の閾値以下に低下したタイミングで行われることを特徴とする請求項2もしくは4に記載のマイクロ波出力装置。
  7. 前記可変減衰器は、前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を伝搬する導波管において、抵抗体で構成した抵抗板を前記導波管の中央と壁面との間で平行移動させることにより、減衰量を可変とするものであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載のマイクロ波出力装置。
  8. 前記可変減衰器は、前記マイクロ波発振源から出力されるマイクロ波を伝搬する導波管において、抵抗体で構成した抵抗板を前記導波管の壁面中央とを結ぶ平面上で挿抜させることにより、減衰量を可変とするものであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載のマイクロ波出力装置。
  9. 前記マイクロ波発振源は、マグネトロンであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1つに記載のマイクロ波出力装置。
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