JP5838276B1 - リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法 - Google Patents

リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リアルタイムに異常を検知し、均一な流動性を確保可能な、リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法を提供する。【解決手段】本発明は、リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置であって、ブリックス計と、糖化槽上部に設置された差圧計と、糖化槽下部に設置された差圧計と、糖化槽上部及び下部に設置された差圧計の差圧差計測部と、前記ブリックス計で計測された糖化液のブリックス濃度及び前記差圧差計測部で計測された糖化槽上下の差圧差を二つの指標として糖化を監視・制御する制御基板と、を備えることを特徴とする糖化監視制御装置である。【選択図】なし

Description

本発明は、リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法に関する。
近年、地球温暖化対策や、廃棄物の有効活用の観点から、植物資源を原料とするバイオマスの利用が注目されている。一般に、バイオマスからエタノール等の化合物を製造するための原料としては、サトウキビ等の糖質やトウモロコシ等のデンプン質が多く用いられている(第一世代バイオエタノール製造プロセス)。しかしながら、これらの原料はもともと食料又は飼料として用いられており、長期的に工業用利用資源として活用することは、食料又は飼料用途との競合を引き起こし、原料価格の高騰を招く危険性がある。
従って、非食用バイオマスをエネルギー資源として活用する技術開発が進められている。非食用バイオマスとしては、地球上に最も多く存在するセルロースがあげられるが、その大部分は芳香族ポリマーのリグニンやヘミセルロースとの複合体であるリグノセルロースとして存在する。このリグノセルロース系バイオマスを原料としてアルコールを製造するプロセスは以下のとおりである。
まず、リグノセルロース系バイオマスに酸又はアルカリを混合させ、水熱処理(前処理)を行う。前処理を行ったリグノセルロース系バイオマスに酵素と水を添加し、バイオマス内のセルロース及びヘミセルロースをそれぞれグルコース及びキシロースの単糖に加水分解(糖化)し糖液を得る。さらに糖液に酵母を添加し発酵させ、エタノールを生産する(第二世代バイオエタノール製造プロセス)。エタノールを安定的に生産するためには、長時間安定的に酵素による糖化反応が行わることが必須である。
特許文献1には、長時間安定的に酵素反応による糖化を行うことを目的として、糖化槽の攪拌機のモータ動力の上昇を検知することで、糖化を監視制御する方法について開示されている。
特開2006−248955号公報
長時間安定的に酵素による糖化反応を行うためには、リアルタイムに近い監視と均一な流動性の確保が必須である。
しかしながら、酵素による糖化反応の指標となるグルコース、キシロースの濃度測定は、サンプリングした液を固液分離して液体クロマトグラフや吸光光度計で分析する方法が一般的であり、リアルタイムに近い監視が困難である。
また、特許文献1に開示されている糖化槽の攪拌機のモータ動力の上昇を検知する方法では、糖化不良により未糖化バイオマスが増加した結果として、上昇した攪拌機のモータの負荷を検出するものであるため、瞬時又は数分オーダーでの糖化不良の検知は難しく、また、均一な流動性を確保できない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、リアルタイムに異常を検知し、均一な流動性を確保可能な、リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置であって、
ブリックス計と、
化槽下部に設置された差圧計と、
糖化槽下部に設置された差圧計よりも糖化槽上部に設置された差圧計と、
糖化槽下部に設置された差圧計と糖化槽下部に設置された差圧計よりも糖化槽上部に設置された差圧計との差圧差計測部と、
前記ブリックス計で計測された糖化液のブリックス濃度及び前記差圧差計測部で計測された糖化槽上下の差圧差を二つの指標として糖化を監視し、以下(A)〜(D)のうち少なくとも1つ以上を制御する制御部を備える制御基板と、
を備えることを特徴とする糖化監視制御装置。
(A)糖化槽撹拌回転数、
(B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量、
(C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量、
(D)糖化槽から発酵槽への送液量。
(2)前記制御基板において、前記二つの指標の正常範囲及び異常範囲の値を設定する(1)に記載の糖化監視制御装置。
(3)前記制御基板において、
前記二つの指標の値がそれぞれ正常である、又は異常であることを検知する正常/異常検知部と、
前記検知部で少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合、異常内容が糖化槽内固形分の過多又は前処理不十分による糖化不調、或いは、流動不良のいずれであるかを判断する異常内容判断部と、
前記検知部及び前記異常内容判断部の少なくともどちらか一方の結果によって異なる制御を行う前記制御部と、
を備える(2)に記載の糖化監視制御装置。
)糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度がX質量%であるとき、前記糖化液のブリックス濃度の正常範囲がBrix>Y%であって、前記Xおよび前記Yは式[1]で表される関係である(2)又は(3)に記載の糖化監視制御装置。
Figure 0005838276
(式[1]中、Xは、5≦X≦12である。)
)リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御方法であって、
糖化液のブリックス濃度及び糖化槽下部に設置された差圧計と糖化槽下部に設置された差圧計よりも糖化槽上部に設置された差圧計との差圧差を二つの指標として糖化を監視し、以下(A)〜(D)のうち少なくとも1つ以上を制御することを特徴とする糖化監視制御方法。
(A)糖化槽撹拌回転数、
(B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量、
(C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量、
(D)糖化槽から発酵槽への送液量。
)前記二つの指標の正常範囲及び異常範囲の値を設定する工程を有する()に記載の糖化監視制御方法。
)前記二つの指標の値がそれぞれ正常である、又は異常であることを検知する工程と、
前記検知する工程で少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合、異常内容が糖化槽内固形分の過多又は前処理不十分による糖化不調、或いは、流動不良のいずれであるかを判断する工程と、
前記検知する工程及び前記判断する工程の結果によって異なる制御を行う工程と、
を有する()に記載の糖化監視制御方法。
)糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度がX質量%であるとき、前記糖化液のブリックス濃度の正常範囲がBrix>Y%であって、前記Xおよび前記Yは式[1]で表される関係である(6)又は(7)に記載の糖化監視制御方法。
Figure 0005838276
(式[1]中、Xは、5≦X≦12である。)
本発明の糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法によれば、糖液のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差の測定値を使用した、タイムラグが最小な糖化の監視が可能となる。さらに、糖化槽内の均一な流動性が保たれ、糖化安定性を確保できる。
本発明の第一実施形態に係る糖化監視制御装置の概略構成を示す図である。 本発明の糖化監視制御装置において、糖液のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差が正常範囲である時の制御パターンの一実施形態を示す図である。 本発明の糖化監視制御装置において、糖液のブリックス濃度が異常範囲であり、糖化槽上下の差圧差が正常範囲である時の制御パターンの一実施形態を示す図である。 本発明の糖化監視制御装置において、糖液のブリックス濃度が正常範囲であり、糖化槽上下の差圧差が異常範囲である時の制御パターンの一実施形態を示す図である。 本発明の糖化監視制御装置において、糖液のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差が異常範囲である時の制御パターンの一実施形態を示す図である。 実施例1における、撹拌機回転数の大小によるC6糖化率の差異を示したグラフである。 実施例1における、撹拌機回転数の大小による液深と固形分(SS)濃度の分布の差異を示したグラフである。
以下、本実施形態の糖化監視制御装置を、図面を参照した説明する。なお、各図において、説明に関連しない部分は図示を省略する場合があり、また、本実施形態は下記に述べることに限定されない。
[糖化監視制御装置]
<第一実施形態>
本実施形態の糖化監視制御装置10は、図1に示すように、糖化槽1、前処理済バイオマス供給機2、発酵液の固液分離機3、及び発酵槽9が配管を介して配設されている。
本発明において、「前処理済バイオマス」とは、希硫酸による加熱加水分解処理を行い、リグノセルロース系バイオマスに含まれるリグニンを除去または軟化させ、セルロースやヘミセルロースを取り出しやすくした状態のものを示す。また、発酵液の固液分離機とは、発酵工程後に生成したエタノールと、セルロースやヘミセルロースを含む未発酵の固形残渣とを分離する機械を示す。
リグノセルロース系バイオマスとは主に、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを含有するものであり、例えば針葉樹、広葉樹、建築廃材、林地残材、剪定廃材、稲藁、籾殻、麦藁、木材チップ、木材繊維、化学パルプ、古紙、合板等の農林産物資源、サトウキビバガス、サトウキビ茎葉、コーンスト―バー等の農林産物廃棄物及び農林産物加工品である。これらのリグノセルロース系バイオマスは単独であってもよく、混合物であってもよい。
ヘミセルロースは、キシロースなどの5つの炭素を構成単位とする五炭糖とよばれるものやマンノース、アラビノース、ガラクツロン酸などの6つの炭素を構成単位とする六炭糖とよばれるもの、さらにグルコマンナンやグルクロノキシランなどのような複合多糖を有するので、加水分解を受けると、炭素5つからなる五炭糖の単糖やその単糖が複数個連結された五炭糖のオリゴ糖、炭素6つからなる六炭糖の単糖やその単糖が複数個連結された六炭糖のオリゴ糖、五炭糖の単糖と六炭糖の単糖が複数個連結されたオリゴ糖を生ずる。セルロースは6つの炭素を構成単位として有するので、加水分解を受けると、炭素6つからなる六炭糖の単糖やその単糖が複数個連結された六炭糖のオリゴ糖を生ずる。一般に、単糖及び/またはオリゴ糖の構成比率や生成量は、前処理方法や原料として用いた農林産物資源、農林産物廃棄物及び農林産物加工品の種類によって異なる。
糖化槽1は、酵素によるリグノセルロース系バイオマスの糖化を行う槽である。
本発明において、「酵素」とは、リグノセルロース系バイオマスを単糖単位に分解する酵素を意味し、リグノセルロース系バイオマスを単糖にまで分解するものであればよく、セルラーゼ及びヘミセルラーゼの各活性を持つものであればよい。
セルラーゼは、セルロースをグルコースに分解するものであればよく、エンドグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ及びβ−グルコシダーゼの各活性の少なくとも1つの活性を有するものを挙げることができ、これらの各活性を有する酵素混合物であることが、酵素活性の観点から好ましい。
同じくヘミセルラーゼは、ヘミセルロースをキシロース等の単糖に分解するものであればよく、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ及びアラビノフラノシダーゼの各活性の少なくとも1つの活性を有するものを挙げることができ、これらの各活性を有する酵素混合物であることが、酵素活性の観点から好ましい。
本明細書において「酵素活性成分」とは、酵素混合物とした場合にはこれらの糖化酵素のそれぞれを意味し、単独の糖化酵素を用いた場合には、用いられる糖化酵素そのものを意味する。
これらセルラーゼ及びヘミセルラーゼの起源は限定されることはなく、糸状菌、担子菌、細菌類等のセルラーゼ及びヘミセルラーゼを用いることができる。
酵素の使用量については、多ければ多いほど糖化反応が効率的に進むが、コストとの兼ね合いにより使用量を判断することが好ましい。また、糖化槽1の温度は、45℃〜55℃が酵素反応を行うために好ましい。
また、糖化槽1には、ブリックス計4と、糖化槽上部に設置された差圧計5aと、糖化槽下部に設置された差圧計5bと、糖化槽上部及び下部に設置された差圧計の差圧差計測部6と、が設置されている。
本発明の糖化監視制御装置10で用いるブリックス計は、屈折率を利用して液体中に溶解している固形分を計測するものであって、工業的に用いられるものであれば何でもよい。
本発明の糖化監視制御装置10で用いる差圧計は、圧力差を計測するものであって、工業的に用いられるものであれば何でもよい。また、差圧計の圧力計測端子は、糖化槽内の一定の深度差のある地点に設置されている。この深度差の下限値は、深度差が小さいと差圧がとりにくいことから50cm以上が好ましく、80cm以上がより好ましい。一方、上限値は、深度差が大きいと糖化槽内の深度差範囲内での不均一性を検出し難いため2m以下が好ましく、1.5m以下がより好ましい。
さらに、前記糖化槽上部に設置された差圧計及び前記糖化槽下部に設置された差圧計の糖化槽内の位置は、前記糖化槽上部に設置された差圧計が糖化槽の上部にあり、前記糖化槽下部に設置された差圧計が糖化槽の下部にあればどこでもかまわなく、前記糖化槽上部に設置された差圧計の下側にある圧力計測端子が、前記糖化槽下部に設置された差圧計の上側にある圧力計測端子と同じ位置にあってもかまわない。
前記糖化槽上部及び下部に設置された差圧計の差圧差計測部6は、前記糖化槽上部に設置された差圧計で計測された差圧と前記糖化槽下部に設置された差圧計で計測された差圧との差を計測するものである。
本実施形態の糖化監視制御装置は、前記ブリックス計で計測された糖化液のブリックス濃度及び前記差圧差計測部で計測された糖化槽上下の差圧差を二つの指標として糖化を監視・制御する制御基板7を備える。本発明において、「指標」とは、糖化槽内において、リグノセルロース系バイオマスの糖化反応が正常に行われているか、否かをリアルタイムに確認するための判断基準を意味している。
前記糖液のブリックス濃度は、前処理済バイオマス中に溶解している固形分の量を表しているが、その成分は主に、糖化工程においてセルロースが糖化して生成されるグルコースおよび前処理工程および糖化工程において生成されるキシロースである。しかしながら、キシロースは希硫酸を使用した前処理工程で生成されるものが大部分であるため、糖化工程においてブリックス濃度の上昇に大きく寄与しているのはグルコースである。
本発明において、「監視・制御」とは、監視のみを実行する場合と、監視および制御を実行する場合とを意味する。これは、本実施形態の糖化監視制御装置は、前記ブリックス計で計測された糖化液のブリックス濃度及び前記差圧差計測部で計測された糖化槽上下の差圧差の監視と、必要に応じて、前記監視に基づいた制御を実行するためである。
さらに、本実施形態の制御基板7は、前記二つの指標において、正常範囲及び異常範囲の値を設定する。
本発明において、「正常範囲」とは、糖化槽内において、リグノセルロース系バイオマスの糖化反応が正常に行われている場合のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差の数値の幅であり、「異常範囲」とは、糖化槽内において、リグノセルロース系バイオマスの糖化反応に何らかの理由により異常がある場合のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差の数値の幅を意味している。
また、ブリックス濃度の正常範囲および異常範囲は、使用するリグノセルロース系バイオマスの量に比例するため、糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度がX質量%であるとき、前記糖化液のブリックス濃度の正常範囲をBrix>Y%とすると、前記Xおよび前記Yは式[1]で表される関係である。
Figure 0005838276
式[1]中、Xは、5≦X≦12である。これは、糖化工程において、酵素の基質となるリグノセルロース系バイオマスの濃度は5〜12質量%であることが好ましいためである。
具体的には、糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度がX=10質量%であるとき、上記式[1]からY=6となり、前記糖化液のブリックス濃度の正常範囲はBrix>6.0%であり、異常範囲はBrix≦6.0%である。また、糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度が10質量%であり、糖化槽上下部に設置された差圧計の深度差がそれぞれ1mであるとき、前記糖化槽上下の差圧差の正常範囲は−0.5kPa≦(槽上下差圧差)≦1.5kPaであり、異常範囲は、−0.5kPa>(槽上下差圧差)及び1.5kPa<(槽上下差圧差)である。なお、前記糖化槽上下の差圧差が−0.5kPa>(槽上下差圧差)である異常範囲のときは、前処理済バイオマスの供給量が過剰に少ない、発酵液固液分離残渣の供給量が過剰に少ない、或いは、差圧計の不良であるなど糖化反応以外の不調が原因であるため、前記糖化槽上下の差圧差が−0.5kPa>(槽上下差圧差)である異常範囲のときの制御は、本発明の糖化監視制御装置の制御の対象外とする。
図1において、制御基板7は、前記二つの指標の値がそれぞれ正常である、又は異常であることを検知する正常/異常検知部と、前記検知部で少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合、異常内容が糖化槽内固形分の過多又は前処理不十分による糖化不調、或いは、流動不良のいずれであるかを判断する異常内容判断部と、前記検知部及び前記異常内容判断部の少なくともどちらか一方の結果によって異なる制御を行う制御部と、を有する。
正常/異常検知部では、前記糖化液のブリックス濃度及び前記糖化槽上下の差圧差の二つの指標がそれぞれ正常範囲にあるか、異常範囲にあるかを検知する工程を行っている。例えば、糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度が10質量%であるとき、Brix>6.0%であり、−0.5kPa≦(槽上下差圧差)≦1.5kPaである場合は、前記糖化液のブリックス濃度及び前記糖化槽上下の差圧差がともに正常範囲であると検知される。
さらに、異常内容判断部では、前記正常/異常検知部において、前記糖液のブリックス濃度及び前記糖化槽上下の差圧差の少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合に、異常内容が糖化不調又は流動不良のどちらであるかを判断する工程を行っている。例えば、糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度が10質量%であるとき、Brix>6.0%であり、1.5kPa<(槽上下差圧差)である場合は、流動不良により前処理済バイオマスへの酵素の接触が不均一になっていると判断される。また、Brix≦6.0%であり、−0.5kPa≦(槽上下差圧差)≦1.5kPaである場合は、糖化槽内の固形分が過多になっている、或いは、リグノセルロース系バイオマスの前処理が不十分であることが原因で、酵素による糖化が不調であると判断される。Brix≦6%であり、1.5kPa<(槽上下差圧差)である場合も、流動不良により前処理済バイオマスへの酵素の接触が不均一になっていると判断される。
さらに、制御部では、前記検知部及び前記異常内容判断部の少なくともどちらか一方の結果によって、異なる制御を行っており、制御する対象は以下(A)〜(D)のうち少なくとも1つ以上である。
(A)糖化槽撹拌回転数、
(B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量、
(C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量、
(D)糖化槽から発酵槽への送液量。
[糖化監視制御方法]
<第一実施形態>
次に、本発明の糖化監視制御装置10を用いた糖化監視制御方法の一例について説明する。
制御基板7では、糖化液のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差を二つの指標とし、それぞれ正常範囲及び異常範囲が設定される。そして、糖化槽1内での前記二つの指標の値がそれぞれ正常である、又は異常であることを検知する工程と、前記検知する工程で少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合、異常内容が糖化槽内固形分の過多又は前処理不十分による糖化不調、或いは、流動不良のいずれであるかを判断する工程と、前記検知する工程及び前記判断する工程のどちらか一方の結果によって異なる制御を行う工程と、が行われる。
本実施形態の制御基板7の制御部では、前記検知部及び前記異常内容判断部の少なくともどちらか一方の結果によって、異なる制御を行っているが、具体的な糖化制御パターンを図2〜図5に示した。各パターンについて、以下に説明する。
図2は、前記糖化液のブリックス濃度及び前記糖化槽上下の差圧差の二つの指標がそれぞれ正常範囲にあるときの制御パターンである。ブリックス計4及び前記糖化槽上下の差圧差計測部6に記載している「OK」とは、測定値が正常範囲であることを示している。この時、(A)糖化槽撹拌回転数のみが制御対象となり、糖化槽1の攪拌機のモータ8aの出力を段階的に上昇又は低下を繰り返すことで、糖化液のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差を正常に保つ。モータ出力は10%ずつ段階的に上昇又は低下させることが好ましい。例えば、1kPa≦槽上下差圧差<1.5kPaの場合は、10分〜1時間毎にモータ出力は10%ずつ段階的に上昇させ、−0.5kPa≦槽上下差圧差<1.0kPaの場合は、10分〜1時間毎にモータ出力は10%ずつ段階的に下降させてもよい。
図3は、前記糖化液のブリックス濃度が異常範囲にあり、前記糖化槽上下の差圧差が正常範囲にあるときの制御パターンである。ブリックス計4に記載している「NG」とは、測定値が異常範囲であることを示している。この時、ブリックス濃度の「Low」アラームを発報し、まずは(B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量を段階的に減少させるために、発酵液の固液分離機3のモータ8bの出力を段階的に低下させる。モータ8bの出力は、20%ずつ低下させることが好ましい。モータ8bの出力を低下させる時間は、20分〜72時間が好ましい。酵素の流動促進を目的として、10分〜1時間毎に糖化槽1の攪拌機のモータ8aのモータ出力を上昇させて、その後低下させて元の出力に戻す操作を繰り返すことが好ましい。
前記モータ8bの出力がゼロになり、(B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量がゼロになってもブリックス濃度が正常範囲に入らない場合、前処理済バイオマスの前処理不十分が原因であると判断し、(C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量を段階的に減少させるために、前処理済バイオマス供給機2のモータ8cの出力を段階的に低下させる。モータ8cの出力を低下させる時間は、20分〜72時間が好ましい。酵素の流動促進を目的として、10分〜1時間毎に糖化槽1の攪拌機のモータ8aのモータ出力を上昇させて、その後低下させて元の出力に戻す操作を繰り返すことが好ましい。
前記モータ8cの出力がゼロになり、(C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量がゼロになってもブリックス濃度が正常範囲に入らない場合、ポンプ8dを停止することで糖化槽から発酵槽への送液を停止し、そのまま固液の流入・流出のない状態で糖化工程を監視する。
図4は、前記糖化液のブリックス濃度が正常範囲にあり、前記糖化槽上下の差圧差が異常範囲(差圧差が大きい)にあるときの制御パターンである。この時、前記糖化槽上下の差圧差の「High」アラームを発報し、前述の図2と同様の制御パターンを実施する。すなわち、(A)糖化槽撹拌回転数を制御対象として、糖化槽1の攪拌機のモータ8aの出力を段階的に上昇又は低下を繰り返す。モータ出力は10%ずつ段階的に上昇又は低下させることが好ましい。制御時間は、20分〜72時間が好ましい。この制御時間内に槽上下差圧差の改善が見られない場合、所定の時間が経過すると、ブリックス濃度が低下して異常範囲となり、糖化槽1の撹拌機のモータ8aの制御により、上述した図3の制御パターンの状態となる。
図5は、前記糖化液のブリックス濃度及び前記糖化槽上下の差圧差がそれぞれ異常範囲にあるときの制御パターンである。この時、ブリックス濃度の「Low」アラーム及び前記糖化槽上下の差圧差の「High」アラームを発報し、前述の図2と同様の制御パターンを実施する。すなわち、(A)糖化槽撹拌回転数を制御対象として、糖化槽1の攪拌機のモータ8aの出力を段階的に上昇又は低下を繰り返す。モータ出力は10%ずつ段階的に上昇又は低下させることが好ましい。制御時間は、20分〜72時間が好ましい。この制御時間内に槽上下差圧差及びブリックス濃度の改善が見られない場合、所定の時間が経過すると、糖化槽1の撹拌機のモータ8aの制御により、上述した図3の制御パターンの状態となる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]攪拌機回転数の大小によるC6糖化率の差異及び流動性の差異
最大攪拌機回転数60Hzのモータ(エレポン加工機製)を設置した深さ1m、容積80Lの撹拌槽に、バイオマス乾燥重量に対して純硫酸として2質量%の希硫酸で前処理を行ったサトウキビバガス(乾燥重量6kg)を投下した。撹拌機回転数を20Hz、45Hzで、それぞれ50℃、48時間糖化工程を行った。得られた糖化液について、撹拌機回転数の大小によるC6糖化率の差異を図6に示した。C6糖化率とは、前処理済バイオマス中のセルロース(グルコース換算)から糖化を経て生成するグルコース量の比率を示す。サンプリングした液に対して高速液体クロマトグラフ(島津製作所製LC−20AD)を使用してグルコース量を計測した。本来、前処理と糖化を経てキシロース(C5糖)も生成するが、その大半は希硫酸を使った前処理で生成するため、糖化性の比較としてはC6糖化率で比較するのがよい。
また、撹拌機回転数の大小による糖化工程後の液深と固形分(Suspended Solids(SS))濃度の分布の差異を図7に示した。液深とは、糖化槽の天面からの深さを示す。液深は、サンプリングの都度メジャーを用いて測定した。固形分(SS)濃度はサンプリング液を0.7μmの濾紙を介して真空濾過して回収した固形分を恒温乾燥器(ADVANTEC社製DRS620DA)を用いて105〜110℃にて絶乾状態になるまで乾燥した後の重量を測定し、元のサンプリング液量で割った値を使用した。
図6から、攪拌機回転数が多い45Hzの方が、高いC6糖化率が得られることが確認された。
さらに、図7から、攪拌機回転数が少ない20Hzでは、350mm程度の液深でも固形分(SS)濃度分布が幅広くなっている。さらに、グラフの下(液深が深い)方でSS濃度が高くなっており、バイオマスが沈降していることを示している。さらに、深い槽を使用すると、この傾向がさらに顕著となり、差圧の差が大きくなることが推察できる。
以上のことから、本発明に係る糖化監視制御装置及び糖化監視制御方法において、糖液のブリックス濃度及び糖化槽上下の差圧差の測定値を使用した、タイムラグが最小な糖化の監視が可能となり、さらに、糖化槽内の均一な流動性が保たれ、糖化安定性を確保できることが明らかとなった。
1…糖化槽、2…前処理済バイオマス供給機、3…発酵液の固液分離機、4…ブリックス計、5a…糖化槽上部に設置された差圧計、5b…糖化槽下部に設置された差圧計、6…糖化槽上部及び下部に設置された差圧計の差圧差計測部、7…制御基板、8a,8b,8c…モータ、8d…ポンプ、9…発酵槽、10…糖化監視制御装置

Claims (8)

  1. リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御装置であって、
    ブリックス計と、
    化槽下部に設置された差圧計と、
    糖化槽下部に設置された差圧計よりも糖化槽上部に設置された差圧計と、
    糖化槽下部に設置された差圧計と糖化槽下部に設置された差圧計よりも糖化槽上部に設置された差圧計との差圧差計測部と、
    前記ブリックス計で計測された糖化液のブリックス濃度及び前記差圧差計測部で計測された糖化槽上下の差圧差を二つの指標として糖化を監視し、以下(A)〜(D)のうち少なくとも1つ以上を制御する制御部を備える制御基板と、
    を備えることを特徴とする糖化監視制御装置。
    (A)糖化槽撹拌回転数、
    (B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量、
    (C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量、
    (D)糖化槽から発酵槽への送液量。
  2. 前記制御基板において、前記二つの指標の正常範囲及び異常範囲の値を設定する請求項1に記載の糖化監視制御装置。
  3. 前記制御基板が、
    前記二つの指標の値がそれぞれ正常である、又は異常であることを検知する正常/異常検知部と、
    前記検知部で少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合、異常内容が糖化槽内固形分の過多又は前処理不十分による糖化不調、或いは、流動不良のいずれであるかを判断する異常内容判断部と、
    前記検知部及び前記異常内容判断部の少なくともどちらか一方の結果によって異なる制御を行う前記制御部と、
    を備える請求項2に記載の糖化監視制御装置。
  4. 糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度がX質量%であるとき、前記糖化液のブリックス濃度の正常範囲がBrix>Y%であって、前記Xおよび前記Yは式[1]で表される関係である請求項2又は3に記載の糖化監視制御装置。
    Figure 0005838276
    (式[1]中、Xは、5≦X≦12である。)
  5. リグノセルロース系バイオマスの糖化監視制御方法であって、
    糖化液のブリックス濃度及び糖化槽下部に設置された差圧計と糖化槽下部に設置された差圧計よりも糖化槽上部に設置された差圧計との差圧差を二つの指標として糖化を監視し、以下(A)〜(D)のうち少なくとも1つ以上を制御することを特徴とする糖化監視制御方法。
    (A)糖化槽撹拌回転数、
    (B)発酵液固液分離残渣の糖化槽への供給量、
    (C)前処理済バイオマスの糖化槽への供給量、
    (D)糖化槽から発酵槽への送液量。
  6. 前記二つの指標の正常範囲及び異常範囲の値を設定する請求項に記載の糖化監視制御方法。
  7. 前記二つの指標の値がそれぞれ正常である、又は異常であることを検知する工程と、
    前記検知する工程で少なくともどちらか一方の値が異常であると検知された場合、異常内容が糖化槽内固形分の過多又は前処理不十分による糖化不調、或いは、流動不良のいずれであるかを判断する工程と、
    前記検知する工程及び前記判断する工程のどちらか一方の結果によって異なる制御を行う工程と、
    を有する請求項に記載の糖化監視制御方法。
  8. 糖化に用いたリグノセルロース系バイオマスの濃度がX質量%であるとき、前記糖化液のブリックス濃度の正常範囲がBrix>Y%であって、前記Xおよび前記Yは式[1]で表される関係である請求項6又は7に記載の糖化監視制御方法。
    Figure 0005838276
    (式[1]中、Xは、5≦X≦12である。)
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