JP5838235B2 - マルチキャリアシステムのための新たなフレーム及び信号パターン構造 - Google Patents

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本発明は、マルチキャリアシステムのための新たなフレーム及び信号パターン構造を対象としている。
本発明は、例えば、コンテンツデータ、信号データ、又はパイロット信号などが複数の周波数キャリア上にマッピングされ、所与の送信帯域幅の全体において送信されるシステムを主に対象とする。そうしたシステムには、例えば、有線又は地上波によるデジタル放送システムなどの放送システムが含まれるが、かかる例に限定されるわけではない。受信機は、典型的には、送信帯域幅の全体のうちの部分的なチャネル(全送信帯域幅の一部)にチューニングされ(セグメント受信と呼ばれる場合がある)、それにより各受信機にとって必要な又は望まれるコンテンツデータのみが受信される。例えば、ISDB−T標準においては、全送信帯域幅は、同等の長さ(同等の周波数キャリア数)を有する13の固定的なセグメントに分割される。
従って、本発明の目的は、信号の受信側において全送信帯域幅のうちの所望の部分に柔軟にチューニングをすることのできる、新規かつ改良された送信装置及び送信方法、並びにマルチキャリアシステムのための信号構造を提供することにある。
上記本発明の目的は、例えば、請求項1に記載の送信装置により達成される。本発明に係るその送信装置は、フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信装置であって、各フレームは、周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターン(signaling patterns)と、少なくとも2つのデータパターン(data patterns)とを含み、上記送信装置は、フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する上記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に信号データをマッピングする信号マッピング手段と、フレーム内の上記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするデータマッピング手段と、時間領域の送信信号を生成するために、上記信号パターンと上記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換する変換手段と、上記時間領域の送信信号を送信する送信手段と、を備える。なお、本明細書において、パターンとは、例えば、周波数領域又は時間領域においてフレーム構造の一部分をなす構成要素であると理解され得る。また、信号パターンにマッピングされる信号データには、例えば、フレーム構造を定義するデータ又は受信側での受信処理若しくは復調処理に使用されるデータなど、主に制御データに分類されるデータが含まれる。一方、データパターンにマッピングされるデータには、例えばアプリケーションデータなどが含まれ得る。
また、上記本発明の目的は、例えば、請求項9に記載の送信方法により達成される。本発明に係るその送信方法は、フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信方法であって、各フレームは、周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターンと、少なくとも2つのデータパターンとを含み、上記送信方法は、フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する上記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に信号データをマッピングするステップと、フレーム内の上記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするステップと、時間領域の送信信号を生成するために、上記信号パターンと上記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換するステップと、上記時間領域の送信信号を送信するステップと、を含む。
また、上記本発明の目的は、例えば、請求項10に記載のフレームパターンにより達成される。本発明に係るそのフレームパターンは、マルチキャリアシステムのためのフレームパターンであって、周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターンと、少なくとも2つのデータパターンとを含み、上記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上には、フレーム内で信号データがマッピングされ、上記少なくとも2つの信号パターンは、それぞれ同じ長さを有し、上記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上には、フレーム内でデータがマッピングされる。
また、本発明のさらなる目的は、送信帯域幅のうちのどのような所望の部分についても柔軟にチューニングをすることのできる、受信装置及び受信方法、並びに、マルチキャリアシステムにおける信号の送受信システム及び方法を提供することにある。
上記本発明の目的は、例えば、請求項11に記載の受信装置により達成される。本発明に係るその受信装置は、フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて送信帯域幅内で送信された信号を受信するための受信装置であって、各フレームは、周波数キャリア上にそれぞれ信号データがマッピングされた周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターンと、周波数キャリア上にデータがマッピングされた少なくとも2つのデータパターンとを含み、上記少なくとも2つの信号パターンは、それぞれ同じ長さを有し、上記受信装置は、上記送信帯域幅のうちの選択部分にチューニングされ当該部分を受信する受信手段と、上記少なくとも2つのデータパターンを受信することを可能とするために、受信された信号パターンに含まれる信号データを評価する評価手段と、を備え、上記送信帯域幅のうち上記選択部分は、上記信号パターンのうちの1つに相当する長さを少なくとも有し、及び受信すべき少なくとも1つのデータパターンをその範囲に含む。
また、上記本発明の目的は、例えば、請求項22に記載の受信方法により達成される。本発明に係るその受信方法は、フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて送信帯域幅内で送信された信号を受信するための受信方法であって、各フレームは、周波数キャリア上にそれぞれ信号データがマッピングされた周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターンと、周波数キャリア上にデータがマッピングされた少なくとも2つのデータパターンとを含み、上記少なくとも2つの信号パターンは、それぞれ同じ長さを有し、上記受信方法は、上記送信帯域幅のうち選択部分を受信するステップと、上記少なくとも2つのデータパターンを受信することを可能とするために、受信された信号パターンに含まれる信号データを評価するステップと、を備え、上記送信帯域幅のうち上記選択部分は、上記信号パターンのうちの1つに相当する長さを少なくとも有し、及び受信すべき少なくとも1つのデータパターンをカバーする。
また、上記本発明の目的は、例えば、請求項23に記載の信号を送受信するためのシステムにより達成される。本発明に係るそのシステムは、フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信装置であって、各フレームは、周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターンと、少なくとも2つのデータパターンとを含み、上記送信装置は、フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する上記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に信号データをマッピングする信号マッピング手段と、フレーム内の上記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするデータマッピング手段と、時間領域の送信信号を生成するために、上記信号パターンと上記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換する変換手段と、上記時間領域の送信信号を送信する送信手段と、を備える送信装置と、さらに上記送信装置からの上記時間領域の送信信号を受信する本発明に係る受信装置とを含む。
また、上記本発明の目的は、例えば、請求項24に記載の信号を送受信するための方法により達成される。本発明に係るその方法は、フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信方法を含み、各フレームは、周波数方向に互いに近接する少なくとも2つの信号パターンと、少なくとも2つのデータパターンとを有し、上記方法は、フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する上記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に信号データをマッピングするステップと、フレーム内の上記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするステップと、時間領域の送信信号を生成するために、上記信号パターンと上記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換するステップと、上記時間領域の送信信号を送信するステップと、さらに上記時間領域の送信信号を受信するための本発明に係る受信方法における各ステップと、を含む。
従って、本発明は、時間領域に加えて周波数領域におけるフレーム構造又はフレームパターンを用いるマルチキャリアシステムを提案する。その周波数領域においては、各フレームは、それぞれ同じ長さ(又は帯域幅)を有し、周波数キャリア上でそれぞれ信号データ又は情報を伝送する、少なくとも2つの信号パターンを含む。また、時間領域に変換された後、その変換後の時間領域において、各フレームは、データシンボルに加えてそれぞれの信号シンボルを含む。各フレームパターンは、周波数方向における全帯域幅を全体としてカバーし、それにより全送信帯域幅は、それぞれ同じ長さを有する信号パターンによって等しく分割される。各フレームのデータパターンは、時間上で信号パターンの後に続く。そして、送信帯域幅のうち受信装置がチューニングされ得る部分が少なくとも信号パターンの1つ分の長さを有していれば、受信装置は、送信帯域幅のうちのどのような所望の部分についても、自由にかつ柔軟にチューニングされることがでる。よって、受信装置は、1つの信号パターンの全体についての信号データをいつでも受信することができ、後続するデータパターンの受信に必要な物理層の情報が含まれるその信号データを使用して、それに基づいてデータパターンを受信することができる。
また、好適には、各フレームは、時間領域において上記少なくとも2つの信号パターンに後続する少なくとも2つの追加信号パターンであって、それぞれ先行する上記少なくとも2つの信号パターンのうちの対応する信号パターンと同じ長さを有する追加信号パターンを含んでもよい。それにより、各信号パターンの長さ(又は帯域幅)が全ての必要な信号データを含むために十分な長さを有していなかったとしても、追加的な信号データの中で残りの信号データを送信することができる。また、受信装置が小さい(有効な)受信帯域幅を有している場合であっても、全ての必要な信号データを送受信することができる。
また、好適には、各フレームは、少なくとも2つのトレーニングパターンを含み、フレーム内の各トレーニングパターンの周波数キャリア上にパイロット信号がマッピングされ、上記信号パターンは、周波数方向において上記トレーニングパターンと同等の位置に配置(align)されてもよい。時間方向において信号パターンに先行するトレーニングパターンを設けることにより、受信装置は、まずそのトレーニングパターンを受信し、時間同期、周波数オフセット計算、及び/またはチャネル推定を行うことができる。また、その後、受信された信号パターン内の信号データを用いて、受信装置のチューニング位置に依存することなく、後続するデータパターンを受信することができる。例えば、全てのトレーニングパターンは同じ長さを有し、各信号パターンの長さは当該トレーニングパターンのそれぞれの長さと同じであってよい。その代わりに、全てのトレーニングパターンは同じ長さを有し、各信号パターンの長さは当該トレーニングパターンのそれぞれの長さよりも短くてもよい。その場合、例えば、各信号パターンの長さは、当該トレーニングパターンのそれぞれの長さの半分であってもよい。また、信号パターンをトレーニングパターンとは異なる位置に配置するような実装が行われてもよい。
好適には、各信号パターンは、少なくとも1つのガードバンドを含んでもよい。それにより、例えばフィルタの特性などによって有効な受信帯域幅がチューニングされる帯域幅よりも小さい場合であっても、受信装置は、信号パターン内の全ての信号データを受信することができる。例えば、各信号パターンは、その先頭部と終端部においてガードバンドを含んでもよい。
好適には、各フレームの各信号パターンは、当該フレーム内でのそれぞれの信号パターンの位置データを含んでもよい。当該位置データは、受信側で抽出され評価される。その場合、さらに好適には、各フレーム内の各信号パターンは、フレーム内のそれぞれの信号パターンの位置を除いて同一の信号データを含んでもよい。それにより、受信装置は、例えば初期化のための期間内に、フレーム内で受信装置がチューニングされる任意の位置について、全送信帯域幅の内部(各フレームの内部)におけるその位置を決定することができる。また、それにより、受信装置は、受信される信号パターン内の信号データに基づいて、所望のデータを受信可能な帯域幅にチューニングされることができる。
さらに好適には、各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれるデータパターンの数を示す信号データを含んでもよい。また、さらに好適には、上記信号パターン内の上記信号データの構造は、各フレームの周波数方向でのデータパターンの最大限の数をサポートしてもよい。さらに、各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれる各データパターンについての個別の信号データを含んでもよい。
さらに好適には、上記信号パターンにおける信号データは、エラー検知及び/又はエラー訂正符号を含んでもよい。それにより、受信装置が信号パターンの全体を受信することができない場合であっても、受信装置は、その信号パターンに含まれる信号に関する情報の全体を取得することができる。
本発明により提案される新たなフレーム構造によれば、受信機が送信帯域幅のうちのどの所望の部分に自在にチューニングを行い得るような場合でも、信号パターンの全体における信号データをいつでも受信することが可能となる。
また、好適には、受信装置は、上記送信帯域幅のうち受信された上記選択部分から元の信号パターンを再構築する再構築手段、をさらに備えてもよい。また、当該再構築手段は、上記受信手段がチューニングされた上記送信帯域幅のうちの上記選択部分が信号パターン構造に適合しない場合に、受信された信号パターン内の信号をもとの信号パターンの通りに再配置してもよい。それにより、受信機がチューニングされた送信帯域幅のうちの選択部分が信号パターンの1つと(周波数方向で)完全かつ正確には適合しなかった場合であっても、受信機は、(周波数方向で)先行する信号パターンの後半部分(last part)、及び(周波数方向で)後続する信号パターンの前半部分(first part)を受信することができる。例えば、各フレームにおいて(周波数領域における)信号パターン構造からのオフセットを受信装置が分かっている場合に、上記再構築手段は、受信された信号パターンの信号をもとの信号パターンの通りに再配置してもよい。その代わりに、各フレームは、時間領域において上記少なくとも2つの信号パターンに後続する少なくとも2つの追加信号パターンであって、それぞれ先行する上記少なくとも2つの信号パターンのうちの対応する信号パターンと同じ長さを有する追加信号パターンを含み、上記再構築手段は、時間方向においてそれぞれ後続する受信された2以上の信号パターンをもとの信号パターンに再配置してもよい。それにより、周波数領域における信号パターンの長さが短い場合であっても、先行する信号パターンと後続する信号パターンとの組で、必要とされる信号データを含むことができる。その場合、全ての必要とされる信号データは、単一の信号パターン内に含まれ得る。
その代わりに又は追加的に、上記信号パターンにおける信号データは、エラー検知及び/又はエラー訂正符号を含み、上記再構築手段は、もとの信号パターンを再構築するために、上記受信された信号パターンの信号についてエラー検知及び/又はエラー訂正復号を行ってもよい。ここで、送信信号パターンは、信号パターンの一部のみしか受信できない場合であっても受信装置にもとの信号パターンを再構築できるようにするための、追加的なエラー符号又は冗長性などを備えてもよい。
好適には、各フレームの信号パターンは、当該フレーム内でのそれぞれの信号パターンの位置データを伴う信号データを含んでもよい。その位置データは、受信側において抽出され評価される。その場合、さらに好適には、各フレームの各信号パターンは、フレーム内のそれぞれの信号パターンの位置を除いて同一のデータを含んでもよい。かかるフレームは、少なくともその中の信号パターンのいくつかにおいて相違し得る。それにより、受信装置は、例えば初期化のための期間内に、フレーム内で受信装置がチューニングされる任意の位置について、全送信帯域幅の内部(各フレームの内部)におけるその位置を決定することができる。また、それにより、受信装置は、受信される信号パターン内の信号データに基づいて、所望のデータを受信可能な帯域幅にチューニングされることができる。
好適には、各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれるデータパターンの数を伴う信号データを含み、上記評価手段は、上記データパターンの数を伴う上記信号データを受信された信号パターンから抽出してもよい。さらに好適には、各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれる各データパターンについての個別の信号データを含み、上記評価手段は、各データパターンについての上記個別の信号データを受信された信号パターンから抽出してもよい。
好適には、受信機は、受信すべき上記送信帯域幅のうち選択部分の信号パターンの最適な受信が可能となるように、上記送信帯域幅のうちの選択部分にチューニングされて当該部分を受信してもよい。特に、フレーム内のデータパターン及び信号パターンの周波数領域での構造が適合(又は一致)せず、かつ受信装置内で送信帯域幅のうち受信すべきとして選択される部分が受信すべきデータパターンよりも(周波数軸において)大きい場合には、例えば、所望のデータパターンが受信されると共に、1つの信号パターンの全体としての最大の部分が受信され得るようにチューニングを調整することにより、信号パターンの可能且つ最適な受信が実現される。
一般的には、受信すべき上記送信帯域幅のうち選択可能な部分との関係において上記受信すべき少なくとも1つのデータパターンが中央に位置する形で、上記送信帯域幅のうち選択可能な部分が受信されるように受信装置をチューニングするのが好適である。
さらに好適には、受信装置は、以前のフレームの信号パターンにおいて受信された信号データに基づいて上記送信帯域幅のうち選択部分を受信するようにチューニングされてもよい。
さらに好適には、各フレームは、時間領域において上記少なくとも2つのデータパターンに後続する追加的なデータパターンであって、それぞれ前方の上記少なくとも2つのデータパターンのうちの対応するデータパターンと同じ長さを有する追加データパターンを含んでもよい。言い換えれば、各フレーム内でのデータパターンの構造は、好適には、少なくとも2つのデータパターンが周波数軸において互いに隣り合うように配置され、それにより送信帯域幅の全体がカバーされるように設定され得る。そして、追加的なデータパターンは、同じフレーム内に配置されるが、時間方向において少なくとも2つのデータパターンの後に続く。その際、各追加的な又は後に続くデータパターンは、周波数としての位置が同じ前方のデータパターンと(周波数軸又は方向において)同じ長さを有する。従って、送信帯域幅のうち特定の部分に受信装置がチューニングされると、少なくとも2つのデータパターンがフレームごとに受信される。かかるデータパターンは、同一の長さを有するが、時間軸においてはそれぞれ後に続いている。ここで、送信装置における各データパターンの長さは、動的に調整されてもよい。その代わりに又は追加的に、時間軸における追加的なデータパターンの数が動的に調整されてもよい。データパターンについてのどのような動的な変更も、信号パターン内において通知される。よって、本発明により提案されるフレーム構造を伴うマルチキャリアシステムにおいては、例えばフレームに応じて、又は任意の他の求められる形で、データパターンの長さ、及びデータパターンごとのデータ量を動的に変更可能であるなど、データコンテンツの非常に柔軟な送信が可能となる。その代わりに、データパターンの長さ及び/又は数は、固定され又は不変であってもよい。
本発明は、送信装置が送信帯域幅の全体にわたってデータを送信し、受信装置が上記送信帯域幅の全体のうちの一部のみを選択的に受信するような、どういった種類のマルチキャリアシステムにも適用され得ることは理解されるべきである。限定としてではなく一例として、そのようなシステムは、例えば、有線又は無線(例えばケーブル放送、地上波放送など)のデジタル映像放送システムなど、現在又は将来における一方向又は双方向の放送システムであってよい。限定としてではなく一例として、マルチキャリアシステムとは、例えばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)システムであってもよく、又は信号データ、パイロット信号、及び他の種類のデータが複数の周波数キャリア上にマッピングされる他のどのような適切なシステムが使用されてもよい。周波数キャリアは、互いに等間隔でそれぞれ同じ長さ(帯域幅)を有していてもよい。その代わりに、本発明は、周波数キャリアが互いに等間隔でなく及び/又はそれぞれ異なる長さを有するマルチキャリアシステムにおいても使用され得る。さらに、本発明は、送信側に適用される全体としての送信帯域幅についても、送信帯域幅のうち受信側においてチューニングされる選択部分についても、特定の周波数の範囲に限定されるものではないことは理解されるべきである。但し、いくつかのアプリケーションにおいては、例えば、(デジタル映像放送又は他の)現行のシステムの受信装置の帯域幅に相当する、送信帯域幅のうちの受信側でチューニング可能な部分などを使用するのが有益である場合もある。限定ではなく一例として、受信側の帯域幅は、例えば8MHzであってもよい。即ち、その場合、受信側は、送信帯域幅の全体のうち任意の所望の8MHzの帯域幅にチューニングされ得る。そして、全送信帯域幅は、8MHzの倍数、例えば、8MHz、16MHz、24MHz、32MHzなどであってよい。それにより、例えば各トレーニングパターンの長さなど、全帯域幅をセグメント化した長さは、8MHzとなり得る。しかしながら、例えば(但し限定ではなく)、各トレーニングパターンの長さを6MHzとするなど、他のセグメント化の形も可能である。
一般的に、受信側の帯域幅を8MHzとする限定ではない一例の場合には、本発明におけるフレーム構造に用いられる各信号パターンの長さは、8MHz若しくは4MHz(又はそれ以下)である。
以上説明したように、本発明によれば、信号の受信側において全送信帯域幅のうちの所望の部分に柔軟にチューニングをすることができる。
受信側で選択的かつ柔軟に受信することのできる送信帯域幅の全体の概略を示す模式図である。 全送信帯域幅のセグメント化の一例を説明するための説明図である。 本発明の一実施形態に係るフレームの時間領域での構造を表す模式図である。 周波数領域及び時間領域におけるトレーニングパターンの一例を示す説明図である。 周波数領域及び時間領域におけるトレーニングパターンの他の例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る繰り返されるトレーニングパターンを伴う前送信帯域幅の周波数領域における概要を示す説明図である。 送信帯域幅が受信帯域幅と等しいマルチキャリアシステムにおける自己相関のシミュレーション結果を示す説明図である。 受信帯域幅が本発明の一実施形態に係るトレーニングパターンと一致する場合の自己相関のシミュレーション結果を示す説明図である。 受信帯域幅が本発明の一実施形態に係るトレーニングパターンと一致しない場合の自己相関のシミュレーション結果を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るフレーム構造又はパターンの概要の一例を示す説明図である。 図10に示したフレーム構造の一部を信号パターンの再構築と共に示す説明図である。 受信フィルタの特性の概要の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るフレーム構造又はパターンの概要の他の例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るフレーム構造又はパターンの概要のさらに別の例を示す説明図である。 ガードバンドを伴う信号パターンの一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る時間方向でのフレーム構造の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る送信装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る受信装置の構成の一例を示すブロック図である。 提案するDVB−C2 OFDMチャネルの帯域幅の一例を示す説明図である。 より広いOFDM送信信号に対する部分的な受信について説明するための説明図である。 C2システムの最上位のレイヤにおけるブロック図である。 全チャネル帯域幅におけるデータスライシング(32MHzチャネルの場合の例)について説明するための説明図である。 TSレベルがインタフェースとなる、PSI/SI処理を含むDVB−S(2)トランスコーディングの概要を示す説明図である。 DVB−S2サービスが入力データとして使用されるSMATVのヘッドエンドのブロック図である。 単一の及び複合的な入力ストリーム(TS又はGS)をサポートするDVB−C2のためのモード適応について説明するための説明図である。 ビットインターリーブ処理について説明するための説明図である。 時間インターリーブ処理について説明するための説明図である。 並び替え関数の生成に使用されるアルゴリズムの概要を示すブロック図である。 C2フレームの構造について説明するための説明図である。 パイロットパターンの一例(ガードインターバル長=1/64の場合)を示す説明図である。 提案するDVB−C3システムの時間領域のフレーム構造の一例を示す説明図である。 フレーム構造及びプリアンブル及びデータ部の配置(32MHzの例)を示す説明図である。 各受信セグメントについて繰り返されるトレーニングシンボルの構造の一例を示す説明図である。 レイヤ1信号シンボルの使用可能な周波数の範囲を示す説明図である。 OFDM信号の全体が構築される様子を示すブロック図である。 ノッチが使用されたOFDMスペクトラム及び周波数範囲を共有する地上波サービスの一例を示す説明図である。 DOCSISデータのためのダウンストリームチャネルとしてのC2システムについて説明するための説明図である。 提案するC2システムにおけるDOCSIS通信について説明するための説明図である。 近接するチャネル間で重なるOFDMスペクトラムの一例を示す説明図である。 時間領域におけるOFDMシンボルのウィンドウ形成について説明するための説明図である。 n=1(8MHz),GI=1/64の場合のスループット利得(DVB−C256QAMと比較した場合の割合(%))を示すグラフである。 n=1(8MHz),GI=1/128の場合のスループット利得(DVB−C256QAMと比較した場合の割合(%))を示すグラフである。 n=4(32MHz),GI=1/64の場合のスループット利得(DVB−C256QAMと比較した場合の割合(%))を示すグラフである。 n=4(32MHz),GI=1/128の場合のスループット利得(DVB−C256QAMと比較した場合の割合(%))を示すグラフである。 AWGNチャネルに関する変調及び符号化の様々な設定についての基本的な性能を例示するグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付すことにより重複説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係るマルチキャリアシステムにおいて信号を送信する送信装置54における、送信帯域幅1の全体の概略を示す模式図である。また、図1には、送信帯域幅1のうち選択された部分(以下、選択部分という)2にチューニングされ、当該部分を選択的に受信するよう調整された、本発明の一実施形態に係る受信装置3を示すブロック図も含んでいる。ここで、受信装置3は、送信帯域幅1のうち所望の選択部分2にチューニングされ当該部分を選択的に受信するチューナ4と、各通信システムに応じてさらに必要とされる受信信号の処理、例えば復調及びチャネル復号化などを実行する処理手段5とを備える。本実施形態に係る受信装置のより具体的な構成は、図18のブロック図において受信装置63として示されている。図18を参照すると、受信装置63は、 例えば、受信インタフェース64を備える。受信インタフェース64は、例えば、アンテナ、アンテナパターン、有線若しくはケーブルによる受信インタフェース、又は各送信システム若しくは通信システムにおいて信号を受信する他の任意のインタフェースであってよい。受信装置63の受信インタフェース64は、図1に示したチューニング手段4などのチューニング手段を含む受信手段65と接続される。また、受信インタフェース64は、各送信又は通信システムに依存し、必要に応じて、例えば受信信号の周波数を中間周波数又はベースバンド周波数にダウンコンバージョンするダウンコンバージョン手段などのさらなる処理要素を含んでもよい。
上述したように、本発明によれば、マルチキャリアシステムのための所定の新たなフレーム構造を提供することにより、送信帯域幅1のうちの所望の選択部分2を柔軟かつ可変的に受信側において受信することが可能となる。図2は、送信帯域幅1のセグメント化の一例を説明するための説明図である。図2を参照すると、本実施形態に係る送信装置54により映像データ、音声データ又は他の種類のデータが異なるセグメント(セグメント6、7、8、9及び10)において送信される、送信帯域幅1の全体が示されている。例えば、セグメント6、7、8、9及び10は、送信装置54により、異なる種類のデータ、異なる送信元からのデータ、又は宛て先となる異なる受信装置向けのデータなどのためにそれぞれ使用され得る。このうち、例えば、セグメント6及び9は、最大の帯域幅、即ち対応する受信装置63により受信可能な最大の帯域幅を有する。また、例えば、セグメント7、8及び10は、相対的に小さい帯域幅を有する。ここで、本実施形態では、送信帯域幅1の全体について、各フレームが周波数方向で互いに近接する少なくとも2つのトレーニングパターンと複数のデータパターンとを有するフレーム構造を適用するものとする。フレームの各トレーニングパターンは、同じ長さを有し、かつ同一のパイロット信号を有する。換言すれば、送信帯域幅1の全体は、トレーニングパターンのために等間隔で分割される。そして、受信装置がチューニング可能な最大の帯域幅、例えば図2においてセグメント6及び9として示した帯域幅は、各トレーニングパターンの長さと同等又はより大きい長さを有する。ここで、トレーニングパターンの全体を適切に受信することにより、本実施形態に係る受信装置63は、送信装置54に正しく同期し、チューニングされ、所望のデータを柔軟かつ制限なく受信することができる。さらに、その受信されたトレーニングパターンに基づいて、受信装置において、周波数オフセット計算及び/又はチャネル推定が行われてもよい。なお、送信帯域幅の中の様々なデータ部分の長さ(周波数キャリアの数)は、後により詳しく説明する各フレームにおけるトレーニングパターンの長さを超えることはできないことは明らかである。
図3は、本発明の一実施形態に係るフレーム11、11´及び11´´の時間領域での構造を表す模式図である。各フレーム11、11´及び11´´は、プリアンブルシンボル(トレーニングシンボル)12、12´及び12´´、1つ以上の信号シンボル(Signaling Symbols)13及び13´、並びに複数のデータシンボル14及び14´を有する。ここで、時間領域においては、プリアンブルシンボル又はトレーニングシンボルは信号シンボルに先行し、信号シンボルはデータシンボルに先行する。各フレーム11、11´及び11´´は複数のデータシンボルを有してもよく、各フレーム11、11´及び11´´のそれぞれにおけるデータシンボル数が可変であるシステムも可能である。プリアンブルシンボルは、受信装置63において、時間同期、並びに、チャネル評価及び/又は周波数オフセット計算などの実質的な追加タスクの実行のために用いられる。信号シンボル13及び13´は、シグナリング(信号又は信号伝達)に関する情報である信号データを含む。例えば、信号シンボル13及び13´は、受信装置63が受信信号を復号するために必要となる全ての物理層の情報などを含み得る。但し、信号シンボル13及び13´に含まれる情報は、レイヤ1(L1)の信号データに限定されない。信号データは、例えば、様々なデータパターンに対するデータコンテンツの割当て、即ち、例えばどのサービス、データストリーム、変調方式、又はエラー訂正の設定などがどの周波数キャリアに対応付けられているかなどといった情報を含んでいてもよい。それにより、受信装置63は、全送信帯域のうちのどの部分にチューニングをすべきかの情報を得ることができる。さらに、信号シンボルは、各データパターンのプリアンブル若しくはトレーニングパターン及び/又は信号パターンからのオフセット、を含んでいてもよい。それにより、受信装置63は、トレーニングパターン及び/又は信号パターンの受信が最適となるように、送信帯域幅のうちの所望の部分へのチューニングを最適化してもよい。本実施形態に係るフレーム構造の使用の利点としては、さらに、データストリームを論理的なブロックに分割することによりフレーム構造の変更がフレームからフレームへ伝達される点である。それにより、先行するフレームは後続するフレームに変更されたフレーム構造を伝達する。そして、そのフレーム構造により、例えば、エラーを生じることなく変調パラメータをシームレスに変化させることが可能となる。
図4及び図5は、本実施形態において使用され得るプリアンブルの構造を、限定ではなく一例として示している。但し、他のプリアンブルの構造が使用されてもよいことは理解されるべきである。図4の4Aを参照すると、複数の周波数キャリア16(図示された例では、2048本のキャリア)がそれぞれパイロット信号を伝送するプリアンブルあるいはトレーニングパターン15の周波数領域での様子が示されている。言い換えれば、トレーニングパターン15の全ての周波数キャリアは、パイロット信号を伝送する。一方、図4の4Bを参照すると、4Aに示したトレーニングパターンの時間領域における送信後の様子が示されている。時間領域のトレーニングシンボルは、1つの繰返し単位において時間領域での複数のサンプル17(図示された例では、2048サンプル)を有する。言い換えれば、この場合、時間領域のトレーニングシンボルでは、時間領域のサンプルについての繰返しは存在しない。一方、図5の5Aを参照すると、限定ではなく一例として、複数の周波数キャリア(図示された例では、512本のキャリア)を含む周波数領域のプリアンブルパターン18が示されている。この場合、4本に1本のサブキャリアのみがパイロット信号19を伝送し、他の全てのサブキャリア20はパイロット信号を伝送しない。そして、図5の5Bに示されているように、時間領域への変換後では、時間領域のプリアンブルあるいはトレーニングシンボル21は、それぞれ同一(同じ値かつ同じ数)のサンプル23を含む4つの繰返し単位22を有している。この場合、時間領域のトレーニングシンボルは、2048サンプルの時間長を有し、各繰返し単位22は512サンプルを有する。一般的な規則として、時間領域における繰返しの数は、周波数領域におけるパイロット信号の繰返し率に相当する。周波数領域におけるパイロット信号の間隔が大きくなると、時間領域における繰返しの数は増加する。時間領域におけるプリアンブルあるいはトレーニングシンボルの繰返しは、“短縮化された(shortened)”トレーニングシンボルと呼ばれる場合がある。図5の5Bの例では、時間領域のシンボルは即ち4つの短縮化されたトレーニングシンボル(以下、短縮トレーニングシンボルという)を含む。いくつかのアプリケーションにおいては、時間領域の信号パターンのような擬似ノイズを取得するために、擬似ノイズパイロット信号シーケンスを用いるのが有効となり得る。また、いわゆるCAZAC(constant amplitude zero auto correlation)シーケンスが、パイロット信号、又は信号パターンのような擬似ノイズとなるシーケンスであって周波数及び時間領域において良好な相関特性を有する他の適したシーケンスとして使用されてもよい。そうしたシーケンスは、本実施形態に係る受信装置63における時間同期を可能とする。また、そうしたシーケンスは、周波数軸においてナイキスト基準が満たされる場合に、受信装置63における信頼性の高いチャネル評価を可能とする。さらに、そうしたシーケンスは、受信装置63における周波数オフセット計算及び/又はチャネル評価を可能とする。
上述したように、本発明は、送信装置54の全送信帯域幅についての周波数領域でのフレーム構造あるいはフレームパターンを提案する。かかるフレーム構造あるいはフレームパターンにおいて、全送信帯域幅にわたって周波数方向で互いに隣り合う同一のトレーニングパターンが繰り返される。図6は、全送信帯域幅24における、そのような同一かつ近接するトレーニングパターン25、26、27及び28の概要を可視化した説明図である。言い換えれば、パイロット信号の同じシーケンスが各トレーニングパターン25、26、27及び28の周波数キャリア上にマッピングされ、それにより、各トレーニングパターンは、同じ長さ(あるいは帯域幅)及び同じ周波数キャリア数(周波数サブキャリアは等間隔でそれぞれ同じ長さあるいは帯域幅を有するものとする)を有する。好適には、図8に示しているように、全送信帯域幅24は、それぞれ同じ長さのトレーニングパターン25、26、27及び28に等しく分割される。また、トレーニングパターン25、26、27及び28の長さは、本実施形態に係る受信装置63がいつでも全トレーニングパターンを受信して同期(並びにチャネル評価、及び/又は周波数オフセット計算)できるように、受信装置63が信号の受信のためにチューニング可能な最小の帯域幅に相当する長さであってよい。
従って、本実施形態において、受信装置63は、非常に柔軟な形でチャネル全体の帯域幅24のうちのどの位置にもチューニングされることができる。また、その際、例えば図18に示した受信装置63の相関手段67において、受信されたパイロット信号の相関を計算することにより、信頼性の高い同期を実行することもできる。上述したように、本発明は、全送信周波数帯域24を、それぞれ同一のパイロット信号の繰返しを有し、それにより同じ長さを有するトレーニングパターンをそれぞれ含む近接する複数のサブブロックあるいはセグメントに分割する。各トレーニングパターンの長さは、それにより、受信装置63がチューニング可能な帯域幅に相当する点で有利である。例えば、図18に示したように、受信装置63は、アンテナ又は有線の受信インタフェースなどの受信インタフェース64を備える。そして、受信信号は、当該受信インタフェース64からチューナを含む受信手段65へ入力され、受信処理が行われる。ここで、例えば、ある1つのトレーニングパターンに適合し又は一致する送信帯域幅の一部に受信装置63がチューニングされた場合、パイロット信号シーケンスは、もとの順序の通りに受信される。また、送信帯域幅の任意の部分又は例えば2つのトレーニングパターンの間の部分に受信装置63がチューニングされた場合、1つのトレーニングパターンのパイロット信号の全部が受信されるが、そのシーケンスはもとのシーケンスの通りではない。しかし、パイロットシーケンスの順序の周期性により、特に各トレーニングパターンにおいてパイロット信号に擬似ノイズシーケンスが使用される場合には非常に良好な相関特性を得ることができ、及び、自己相関、即ち受信されたパイロット信号同士の相関の計算において本実施形態に係る受信装置63の相関手段67は良好な結果を算出することができる。特に、ケーブルシステムなどの有線システムにおいては、信号対雑音比が高いことにより、良好な自己相関の結果が算出されることが予想される。また、そのようなシーケンスにより、受信装置63は、周波数オフセット計算及び/又はチャネル評価を行うことができる。
図7は、トレーニングパターンをセグメント化することなく、即ち送信帯域幅と受信帯域幅が同一である形で64サンプルの擬似ノイズシーケンスをマルチキャリアシステムのために使用した場合の、シミュレーション結果の一例を示している。図7において、相関のピークは明らかに視認できる。図8は、本実施形態に係るシステムの場合、即ち、全送信帯域幅が複数の同一のトレーニングパターンを有し、受信側が送信帯域幅の一部にチューニングされる場合の、シミュレーション結果の一例を示している。なお、図8に結果を示したシミュレーションにおいて、受信側は、最初のセグメント、即ち全送信帯域幅のうちの最初のトレーニングパターンにチューニングされ及び適合された。言い換えれば、図8のシミュレーション結果は、受信装置がもとの順序のトレーニングパターンのパイロット信号を受信する状況での自己相関結果を示している。この場合も、相関のピークは明らかに視認できる。図9は、受信側が2つのトレーニングパターンの間の位置にチューニングされ、パイロット信号をもとの順序では受信できず、しかし後続するトレーニングパターンの前半部分の前に先行するトレーニングパターンの後半部分を受信した場合の、図8のシステムについてのシミュレーション結果を示している。この場合にも、パイロットシーケンス及びトレーニングパターンの周期性により、図9に示したような自己相関のピークを得ることができている。
受信装置63がそのチューニング位置、即ちフレームの先頭から又は各トレーニングパターンの先頭からのオフセットを知っている場合、任意的に設けられる再配置手段66により、受信されたパイロット信号がもとのシーケンスに再配置されてもよい。それにより、相互相関結果を取得するために、予め記憶されている想定されるトレーニングパターンとの比較に基づいて、相互相関を計算することができる。そうした相互相関結果は、通常、ノイズの影響を受けにくく、自己相関よりも高い品質を有し得る。従って、信号対雑音比が低いシステムについては、相互相関がよりよい選択肢となり得る。
図10は、一実施形態に係るフレーム構造あるいはパターン29の周波数領域における表現の概要の一例を示す説明図である。フレーム構造29は、周波数方向において全送信帯域幅24をカバーする。そして、フレーム構造29は、それぞれの周波数キャリア上でパイロット信号の同一のシーケンスを伝送し、同じ長さを有し、周波数方向において互いに近接する少なくとも2つのトレーニングパターン30を含む。なお、図4に示した例においては、全送信帯域幅24は4つのトレーニングパターン30に分割されていたが、トレーニングパターンの数としてより多い数又はより少ない数が適切である場合もある。図17に示した本実施形態に係る送信装置54において、パイロットマッピング手段55は、パイロット信号を各トレーニングパターンの周波数キャリア上にマッピングする。好適には、擬似ノイズシーケンス又はCAZACシーケンスがパイロット信号に使用されるが、良好な擬似ノイズ及び/又は相関特性を伴う他の任意のシーケンスが用いられてもよい。また、パイロットマッピング手段55は、図4に関連して説明したように、パイロット信号をトレーニングパターン内の各周波数キャリア上にマッピングしてもよい。その代わりに、パイロットマッピング手段55は、図5に関連して説明したように、パイロット信号をm個(mは、1よりも大きい自然数)ごとの周波数キャリアにマッピングしてもよい。各トレーニングパターン30の長さあるいは帯域幅39は、受信装置63のチューナがチューニングし得る帯域幅38と同じ値となる。しかしながら、送信帯域幅のうち受信装置63のチューナがチューニング可能な部分は、トレーニングパターン30の長さよりも大きくてよい。また、受信装置63の相関手段67における相関計算に加えて、チャネル評価手段89におけるフレーム内の周波数キャリアについてのチャネル評価のために、受信されたパイロットはさらに使用され得る。チャネル評価手段89におけるチャネル評価により、受信されたデータ信号内のデータの正確なデマッピングを可能とするために必要なチャネル評価情報が、デマッピング手段70に供給される。また、受信されたパイロットは、受信装置63において、図18に示されていない相応の手段による周波数オフセット計算のために使用されてもよい。
フレーム構造あるいはパターン29は、さらに、時間方向においてトレーニングパターン30の後に続く、周波数方向において互いに近接する少なくとも2つの信号パターン31を有する。各信号パターン31は、それぞれ先行するトレーニングパターン30と同じ長さ及び帯域幅を有し、周波数方向における各信号パターン31の先頭部と終端部は、それぞれの(時間方向において)先行するトレーニングパターン30の先頭部と終端部と同一である。それにより、信号パターン31の周波数構造は、トレーニングパターン30の周波数構造と同一となる。言い換えれば、信号パターン31は、トレーニングパターン30と同等の位置に配置される。図17に示した本実施形態に係る送信装置54は、信号データを各信号パターン31の周波数キャリア上に信号データをマッピングする信号マッピング手段57を備える。ここで、各信号パターン31は、例えば、フレーム内での信号パターン31の位置データを含む。例えば、各フレーム内の各信号パターン31は、フレーム内の信号パターン31ごとに異なるフレーム内でのそれぞれの信号パターンの位置データを除き、同一の信号データを有し及び伝送してもよい。信号データは、例えば、受信装置63が受信した信号を復号するために必要となる物理層の全ての情報を含むレイヤ1の信号データなどであってもよい。但し、信号パターン31には、他の任意の適切な信号データも含まれ得る。信号パターン31は、例えば、それぞれのデータセグメント32、33、34、35及び36の位置データが含まれてもよい。それにより、受信装置63は、所望のデータセグメントがどこに位置しているかを知ることができる。そして、受信装置63のチューナは、その所望のデータセグメントを受信するために、対応する位置にチューニングをすることができる。図18に示したように、受信装置63は、チューナを伴う受信手段65に続いて、受信された時間領域の信号を周波数領域に変換する変換手段68を備える。そして、信号データは、(任意的に、再構築手段71により再構築された後)、デマッピング手段72によりデマッピングされ、評価手段73により評価される。評価手段73は、例えば、受信された信号データから必要かつ要求される信号情報を抽出する。また、必要に応じて、追加的な信号パターンが時間方向で信号パターン31の直後に続けて設けられてもよい。
フレーム構造あるいはパターン29は、さらに、周波数方向において全周波数帯閾幅24にわたって広がり、時間方向において信号パターン31の後に続く少なくとも2つのデータセグメントを含む。図10の例では、信号パターン31が位置するタイムスロットの直後に続くタイムスロットにおいて、フレーム構造29の中に、複数のデータセグメント32、33、34、35、36及び37が示されている。かかるデータセグメント32、33、34、35、36及び37は、様々な長さ、即ちデータがマッピングされた様々な数の周波数キャリアを有する。フレーム構造29は、さらに、後に続くタイムスロットにおいて、それぞれ先行するデータパターンと同じ長さ及び周波数キャリア数を有する追加的なデータパターンを有する。例えば、データパターン32、32´及び32´´は、最初のデータパターン32と同じ長さを有する。データパターン33、33´及び33´´は、データセグメント(データパターン)33と同じ長さを有する。言い換えれば、追加的なデータパターンは、信号パターン31の後の最初のタイムスロットにおける複数のデータパターン32、33、34、35、36及び37と同じ周波数領域の構造を有する。従って、受信装置63が、例えば、データパターン35を受信するために送信帯域幅のうちの一部分であるセグメント38にチューニングされた場合、データパターン35と同じ長さを有し、時間方向で後続する全てのデータパターン35´、35´´及び35´´´が適切に受信され得る。
本発明により提案されるフレーム構造あるいはパターン29の柔軟かつ可変的なデータパターン構造は、例えば、図17に示したような本実施形態に係る送信装置54において、様々な異なるデータストリームをマッピングすることにより実装する。かかる様々な異なるデータストリームは、図17において、データ1、2及び3として示された異なる種類のデータ、及び/又は異なる送信元からのデータを伴っている。それぞれのデータは、それぞれのデータマッピング手段58、58´及び58´´により、それぞれのデータパターンの周波数キャリア上にマッピングされる。上述したように、周波数キャリアがそれぞれ等間隔で同じ帯域幅を有している場合に、様々なデータパターンの少なくともいくつかは、異なる長さ、即ち異なる周波数キャリア数を有し得る。その代わりに、周波数方向におけるデータパターンの数は、例えば、トレーニングパターンの数と同じであってもよい。その場合には、各データパターンの長さ(あるいは帯域幅)は、各トレーニングパターンと同一の長さであって、互いに同じ位置に配置されてもよい(この場合、周波数方向で同じ構造となる)。また、各データパターンは同じ長さを有し、データパターンの数はトレーニングパターンの数の定数倍であって、周波数構造と配置が同じであってもよい。従って、例えば、2個、3個、4個又はそれ以上のデータパターンが、個々のトレーニングパターンに対応して配置され得る。一般的には、データパターンの長さは、最大で有効な受信帯域幅と等しく、又はそれ以下であって、それによりデータパターンは受信装置63において受信されることができる。さらに、送信装置54は、データパターン構造を変化させてもよい。例えば、データパターンの長さ及び/又は数が動的に変更されてもよい。その代わりに、データパターンの構造は、固定され又は不変であってもよい。
さらに、有利な点として、受信側での精度のよいチャネル評価を可能とするために、データパターンは、周波数キャリアのいくつかの上にマッピングされるパイロット信号を含んでもよい。その場合、パイロット信号は、規則的な又は不規則なパターンでデータと共に複数のキャリアの中に散在し得る。
送信装置54において、パイロットマッピング手段55から出力されるパイロット信号を伴う周波数キャリア、信号マッピング手段57から出力される信号データを伴う周波数キャリア、並びに様々なデータマッピング手段58、58´及び58´´から出力されるデータを伴う周波数キャリアは、フレーム形成手段59により合成され、本実施形態に係るフレームパターンあるいは構造29が生成される。
一般的に、本実施形態に係るフレーム構造は固定され又は不変であってよく、即ち、全帯域幅及び時間方向における各フレームの拡張部分は常に同じであってよい。その代わりに、フレーム構造は柔軟に変化してもよく、即ち、全帯域幅及び/又は時間方向における各フレームの拡張部分は所望の適用対象に依存して柔軟に時間的に変化してもよい。例えば、データパターンを伴うタイムスロット数は、柔軟に変化し得る。その場合、その変化の内容は、信号パターンの部分にマッピングされる信号データを用いて、受信装置に伝達される。
図10を参照すると、受信装置63がチューニングされた部分38は、トレーニングパターン30及び信号パターン31の周波数構造と適合していない。しかしながら、そうした場合でも、上で説明したように、受信装置63の相関手段67は、パイロット信号シーケンスの周期性により、自己相関(又は相互相関)を計算することができる。さらに、図10に示した状況において、受信装置63は、受信した信号のキャリアを再構築手段71においてもとの信号パターン31の信号シーケンスに再配置できるように、フレームパターン29の周波数構造との関係における上記部分38のオフセットについての知識を必要とする。これは、信号パターン31がトレーニングパターン30と同じ長さ及び周波数構造を有するという事実のためである。
受信装置63のスタートアップ段階あるいは初期化段階において、受信装置63は、全送信帯域幅のうちの任意の周波数部分にチューニングを行う。限定ではなく一例として、ケーブル放送システムの場合、1つのトレーニングパターン30は、例えば8MHzの帯域幅を有する。そして、スタートアップ段階の間、受信装置63は、受信されたトレーニングパターン30から、もとの又は並び替えられた順序でのトレーニングパターン30の全体と、もとの又は並び替えられた順序での信号パターン31の全体とを受信することができる。また、受信装置63は、時間同期を獲得するために、相関手段67において相関を計算する。さらに、受信装置63は、変換手段68における時間領域の受信信号の周波数領域への変換の後、チャネル評価手段69におけるチャネル評価(通常は粗いチャネル評価である)、及び/又は周波数オフセット計算を行う。受信装置63の評価手段73において、例えば、フレーム内における受信された信号パターンの位置などの受信された信号データが評価される。それにより、受信側は、例えば図10における上記部分38などのようなそれぞれの所望の周波数位置に、自由かつ柔軟にチューニングをすることができる。トレーニングパターン30及び信号パターン31の周波数構造と必ずしも通常は適合しない新たなチューニング位置においても、受信装置63は、トレーニングパターン30のパイロット信号に基づき、その周期的な特性によって時間同期、チャネル評価及び周波数オフセット計算を行うことができる。しかしながら、信号パターン31の信号データを適切に評価できるようにするためには、受信された信号パターンの信号(signaling signals)は、上述した再構築手段71において再配置されなければならない。図11は、そうした再配置の概要について説明するための説明図である。図11を参照すると、前の信号パターンの後半部分31´が、後続する信号パターンの前半部分31´´よりも前に受信されている。その後、再構築手段71は、もとの信号データのシーケンスを再構築するために、上記後半部分31´を上記前半部分31´´の後に配置している。さらに、対応するデマッピング手段72における周波数キャリアからの信号データのデマッピングの後、並び替えられた信号パターンは評価手段73により評価される。なお、このような並び替えが可能であるために、各信号パターン31の内容は同じであることに留意すべきである。
ここで、受信装置において、チューニングされた受信帯域幅の全体にわたってフラットな周波数応答が供給されない場合が少なくない。それに加えて、送信システムは、通常、受信帯域幅の境界部において強くなる減衰に直面する。図12は、典型的なフィルタ特性の形状の一例の概略を表す説明図である。図12において、フィルタ特性は矩形ではなく、受信装置は、例えば、8MHzの帯域幅の代わりに7.4MHzの有効な帯域幅のみを得ている。その結果として、信号パターン31が受信装置63の受信帯域幅と同じ長さ及び帯域幅を有しており、それにより当該受信帯域幅の境界部においていくつかの信号が欠損して受信できない場合には、受信装置63は、図11に関連して説明したような信号データの並び替えを実行することができない可能性がある。このような問題及び他の問題を克服するために、及び受信装置63がいつでも1つの完全な信号パターンをもとの順序で受信し、受信された信号パターン内の信号を並び替え又は再配置しなくてもよいように、本実施形態の代替的又は追加的な構成として、トレーニングパターン30と比較して短い長さを有する信号パターン31aを用いることを提案する。図13に示した例では、トレーニングパターンの長さの正確に半分の長さを有し、但し周波数構造はトレーニングパターン30と同じである信号パターン31aが提案されている。言い換えれば、半分の長さの2つずつの(即ちペアごとの)信号パターン31aは、図13に示したように、1つずつのトレーニングパターン30にそれぞれ適合し、同じ位置に配置される。ここで、信号パターン31aの各ペアは、それぞれのフレーム内での信号パターン31aの位置データを含む同一の信号データを有する。但し、他のペアとの関係では、それぞれフレーム内での位置は異なるため、信号データの内容は位置データを除いて同一である。この場合、各トレーニングパターンが8MHzの帯域幅あるいは長さを有する上述した例においては、信号パターン31aは、それぞれ4MHzの長さあるいは帯域幅を有する。ここで、以前と同じ量の信号データが伝送されることを保証するために、半分の長さの追加的な信号パターン31bが、信号パターン31aに後続するタイムスロットであってデータパターン32、33、34、35、36及び37の前のタイムスロットに追加されてもよい。そのような追加信号パターン31bは、信号パターン31aと同じ時間及び周波数配置/位置を有する一方、信号パターン31aに含まれる信号データとは異なる追加的な情報を含み得る。このような手法で、受信装置63は、信号パターン31a及び31bを完全に受信することができ、受信装置の再構築手段71は信号パターン31a及び31bの信号データを合成してもとのシーケンスを生成することができる。この場合、受信装置63の再構築手段71は、省略されてもよい。また、全ての必要な信号データが半分の長さの中で送信可能であり、追加信号パターン31bが必要でない場合には、1つのタイムスロットのみにおいて半分の長さの信号パターン31aのみが供給されてもよい。その代わりに、信号パターン31bの後に続くタイムスロットにおいて、半分の長さのさらなる信号パターンが使用されてもよい。一般的には、本発明の各実施形態において、トレーニングパターン、データパターン及び/又は信号パターンの長さ(あるいは帯域幅)は、例えば、最大では受信装置63の有効な受信帯域幅(例えば、上述した受信側の帯域通過フィルタの出力帯域幅など)に等しく、又はそれ以下であってよいことに留意すべきである。
さらに、一般的には、本実施形態において示されるフレーム構造におけるトレーニングパターン、信号パターン及び/又はデータパターンは、追加的なガードバンド、即ちそれぞれのパターン又はフレームの先頭部及び/又は終端部において使用されないキャリアを含んでもよいことに留意すべきである。例えば、各トレーニングパターンは、各パターンの先頭部と終端部とにおいてガードバンドを含んでもよい。その代わりに、いくつかのアプリケーションにおいては、図10の例では例えば位置39におけるトレーニングパターンなどに相当する各フレームの先頭のトレーニングパターンの先頭部のみ、及び各フレームの最後のトレーニングパターンの終端部のみにガードバンドが含まれてもよい。その代わりに、いくつかのアプリケーションにおいては、図10の例では例えば位置39におけるトレーニングパターンなどに相当する各フレームの先頭のトレーニングパターンの先頭部と終端部のみ、及び各フレームの最後のトレーニングパターンの先頭部と終端部のみにガードバンドが含まれてもよい。いくつかの又は全てのトレーニングパターンに含まれるガードバンドの長さは、例えば、最大では受信装置が処理することのできる最大の周波数オフセットと等しく、又はそれよりも短い長さであってよい。各トレーニングパターンが8MHzの帯域幅を有する上述した例においては、例えば、ガードバンドは、250から500kHz又は他の適した長さを有し得る。また、トレーニングパターンに含まれるガードバンドのそれぞれの長さは、少なくとも、図12に関連して説明したフィルタ特性により受信装置において受信されないキャリア分の長さであってよい。また、信号パターンがガードバンドを有する場合には、トレーニングパターンに含まれる各ガードバンドの長さは、少なくとも信号パターンの各ガードバンドの長さであってよい。
その代わりに又はそれに加えて、各信号パターン、即ち信号パターン31、31a及び/又は31bは、それらの先頭部と終端部における使用されないキャリアにおいてガードバンドを含んでもよい。図15は、そのような状況の一例として、周波数軸において隣り合うように配置された複数の信号パターンが、それぞれの先頭部にガードバンド31a´、及びそれぞれの終端部にガードバンド31a´´を有している様子を示している。例えば、OFDMシステムにおいては、全送信帯域幅はトレーニングパターンの8MHzの定数倍(4nkモードにおいてフーリエウィンドウサイズであるk=1024キャリア/サンプル、n=1,2,3,4、…とした場合)であり、各信号パターンは4MHzの長さを有する。このとき、各信号パターンの先頭部と終端部の提案される各ガードバンドの長さは、343キャリア(4nkモードでの各フレームのデータパターン内の先頭部と終端部における使用されないキャリアの数)である。結果として、各信号パターンにおいて使用可能なキャリアの数は、3584/2−2×343=1106である。なお、これらの数は一例として示されているだけであって、いかなる限定をも意味しないことは理解されるべきである。ここで、信号パターンに含まれる各ガードバンドの長さは、少なくとも図12に関連して説明したフィルタ特性により受信装置において受信されないキャリアの長さであってよく、それにより各信号パターンにおける信号データの長さは、有効な受信帯域幅と等しく(又はそれよりも小さく)なる。また、図13に関連して説明したように、追加信号パターン31bが存在している場合には、それらも信号パターン31aと同じガードバンド31a´及び31a´´を有することに留意すべきである。また、図13に関連して説明した信号パターン31が上記ガードバンド31a´及び31a´´を有してもよい。
その代わりに又はそれに加えて、各データパターンは、その先頭部と終端部における使用されないキャリアにおいてガードバンドを含んでもよい。その代わりに、いくつかのアプリケーションにおいては、各フレームの先頭のデータパターンの先頭部のみ、及び各フレームの最後のトレーニングパターンの終端部のみにガードバンドが含まれてもよい。例えば、図10及び図13の例では、各フレームの先頭のデータパターンとはデータパターン32、32´、32´´及び32´´´、各フレームの最後のデータパターンとはデータパターン37、37´、37´´及び37´´´に相当する。ここで、データパターンのガードバンドの長さは、例えば、信号パターンがガードバンドを有する場合にはその信号パターンのガードバンドの長さと同じであってもよく、及び/又はトレーニングパターンがガードバンドを有する場合にはそのトレーニングパターンのガードバンドの長さと同じであってもよい。
上述したように、信号パターン31、31a及び/又は31b(若しくは本実施形態に係る他の信号パターン)に含まれる信号データは、本実施形態に係る受信装置63がフレーム構造に関する知識を取得して所望のデータパターンを受信及び復号できるようにするための物理層の情報を含む。限定ではなく一例として、信号データは、全送信帯域幅のデータ、トレーニングパターンのガードバンドの長さ、フレーム内での各信号パターンの位置データ、信号パターンのガードバンドの長さ、データパターンのガードバンドの長さ、スーパーフレームを形作るフレーム数、スーパーフレーム内での現フレームの番号、フレームの全帯域幅の周波数軸上のデータパターンの数、フレームの時間軸上の追加データパターンの数、及び/又は各フレーム内の各データパターンについての個別の信号データなどを含み得る。ここで、フレーム内での各信号パターンの位置データは、例えば、トレーニングパターンとの関係における、又は全帯域幅のセグメント化との関係における信号パターンの位置を示すものであってよい。例えば、各信号パターンが同じ長さを有し、トレーニングパターンと同じ位置に配置されている図10の例の場合、信号データは、信号パターンが第1のセグメント(例えば最初の8MHzのセグメント)、第2のセグメントなど、どのセグメントに位置しているかを示すデータを含み得る。この場合、図13に関連して説明したように、信号パターンがトレーニングパターンの半分の長さを有しているときは、隣り合う信号パターンは同じ位置データを含むこととなる。いずれにしろ、受信装置は、後続するフレームにおいて上記位置データを用いて所望の帯域にチューニングすることができる。個別の信号データとは、フレーム内に現れる各データパターンごとに別個に設けられるデータブロックであって、例えば、データパターンの最初の周波数キャリア、データパターンに割当てられた周波数キャリアの数、データパターンに使用される変調方式、データパターンに使用されるエラー保護のための符号化方式、データパターンに時間インターリーバが使用されているか、データパターン内の周波数ノッチ(データパターン内でデータ送信に使用されない周波数キャリア)の数、周波数ノッチの位置、及び/又は周波数ノッチの幅などを含み得る。送信装置54の信号マッピング手段57は、各信号パターンの周波数キャリア上に、このような対応する信号データをマッピングする。また、受信装置63の評価手段67は、受信された信号データを評価し、及びその信号データに含まれている情報を使用し又は受信装置63内のさらなる処理のために転送する。
フレーム内の各データパターンについての個別の信号情報が信号データに含まれる場合、信号パターンの構造は、各信号パターンのサイズを所定の最大のサイズに制限するために、フレームごとの周波数方向でのデータパターン数の最大値を保持(support)する。従って、各フレームの周波数方向でのデータパターンの数は、所定のデータパターンの最大数を超えない範囲で、動的かつ柔軟に変化し得る。各フレームの時間方向での追加データパターンは、上述したように、それぞれ先行するデータパターンと同じように配置される。よって、後続する各追加データパターンは、先行するデータパターンと同じ位置、長さ、変調方式等を有し、それにより先行するデータパターンについての信号データの内容は、後続するデータパターンについても有効となる。ここで、各フレームの時間方向での追加データパターンの数は、固定され又は可変であってもよく、かかる情報は信号データ内にも含まれ得る。同様に、信号パターンの構造は、各データパターン内の周波数ノッチの数についての最大値のみをサポートしてもよい。
その代わりに又はそれに加えて、信号パターン31が部分的に受信装置63において受信できない状況が生じ得る問題に対処するために、送信装置54は、任意的にエラー訂正符号化手段56を備えてもよい。エラー訂正符号化手段56は、例えば、繰返し符号又は巡回冗長符号などのエラー符号あるいは冗長性の一種を、信号マッピング手段57により信号パターンの周波数キャリア上にマッピングされた信号データに付加する。このような追加的なエラー訂正符号は、図10に示したように、トレーニングパターン30と同じ長さの信号パターン31を送信装置54が使用することを可能にする。これは、受信装置63において、例えば、再構築手段71により、もとの信号パターンを再構築するためにある種のエラー検知及び/又は訂正を行うことが可能となるためである。
OFDMシステムにおける、信号パターンが4MHzの長さを有しており及び8MHzのトレーニングパターン(セグメント)と同様に配置される上述した例に関して、次の表は、信号パターンの構造(signaling structure)の具体的な(限定ではない)一例を示している。
Figure 0005838235
好適には、フレーム構造は、周波数軸上でフレームごとに最大で32のデータパターンを有することができ、その場合、32MHz(8MHzのトレーニングパターンの4倍)の全帯域幅を伴うシステムにおいては、各データパターンは最小のとき1MHzの長さを有する。結果として、信号パターンの最大サイズは、(48+32+32(36+4*24))=48+32+4224=4304ビットとなる。そして、信号データには、適切な短縮されたリードソロモン符号化が適用され得る。また、符号化されたデータは、例えば、連続する2つのQPSKシンボル上に、又は他の適した変調方式を用いて、マッピングされ得る。
その代わりに、フレーム構造は、周波数軸上でフレームごとに最大で64のデータパターンを有してもよい。その場合、32MHz(8MHzのトレーニングパターンの4倍)の全帯域幅を伴うシステムにおいては、各データパターンは最小のとき0.5MHzの長さを有する。結果として、信号パターンの最大サイズは、(48+32+64(36+4*24))=48+32+8448=8528ビットとなる。そして、信号データには、適切な短縮されたリードソロモン符号化が適用され得る。また、符号化されたデータは、例えば、連続する2つの16−QAMシンボル上に、又は他の適した変調方式を用いて、マッピングされ得る。
その代わりに、フレーム構造は、周波数軸上でフレームごとに最大で16のデータパターンを有してもよい。その場合、32MHz(8MHzのトレーニングパターンの4倍)の全帯域幅を伴うシステムにおいては、各データパターンは最小のとき2MHzの長さを有する。結果として、信号パターンの最大サイズは、(48+32+16(36+4*24))=48+32+2112=2192ビットとなる。そして、信号データには、適切な短縮されたリードソロモン符号化が適用され得る。また、符号化されたデータは、例えば、1つのQPSKシンボル上に、又は他の適した変調方式を用いて、マッピングされ得る。
さらに、前掲した表1の信号データのパラメータについてより詳細に説明する。
a)n4kのn:4nk提案システムの8MHzの定数倍としての全帯域幅を定義
n=1: 8 MHz
n=2: 16 MHz
n=3: 24 MHz
n=4: 32 MHz
……
b)n4kのn(現在値):完全なn4kチャネル(フレーム)の中での復号された信号パターンの位置を示す
0000 予約値
0001 0… 8 MHz (n=1)
0010 8…16 MHz (n=2)
0011 16…24 MHz (n=3)
0100 24…32 MHz (n=4)
c)ガードインターバル長:全データパターン及び信号パターンについてのガードインターバル(ガードバンド)の長さを定義
00 GI=1/64
01 GI=1/128
10 GI=1/256
11 予約値
d)スーパーフレーム長:1つのスーパーフレームを形作るフレーム数を表す
e)フレーム番号:1つのスーパーフレーム内でフレームをカウントする(各スーパーフレームの先頭でリセットされる)
f)データパターン数:全チャネル帯域幅の中の周波数パターンの数を定義
g)n−セグメント番号:データパターンの最初のキャリアの位置を示す(即ちどの8MHzセグメントか)
h)開始キャリア番号:データパターンの最初のキャリアを定義(関連する8MHzセグメントのフレームに対して相対的な番号である)
i)データパターンの幅:データパターンに割当てられたキャリア数を定義
j)データパターンのQAM変調方式:データパターンに使用されるQAM変調方式を示す
000 16−QAM
001 64−QAM
010 256−QAM
011 1024−QAM
100 4096−QAM
101 16384−QAM
110 65536−QAM
111 予約値
k)LDPCブロックサイズ:LDPC(low density parity check)ブロックサイズを定義
0 16kブロックサイズ
1 64kブロックサイズ
l)LDPC符号レート:データパターンにおいて選択されたLDPC符号レートを定義
0000 2/3
0001 3/4
0010 4/5
0011 5/6
0100 8/9
0101 9/10
0110〜1111 予約値
m)時間インターリーバ可否:当該データパターンについて時間インターリーバが使用されるか否かを示す
n)ノッチ数:当該データパターンに現れるノッチ数を定義
00 ノッチ無し
01 ノッチ数1
10 ノッチ数2
11 ノッチ数3
o)開始ノッチ:データパターンの最初のキャリアを定義
p)キャリア番号:関連する8MHzセグメントのフレームに対する相対的な番号
q)ノッチ幅:ノッチに割当てられたキャリア数を定義
r)PSI/SI再処理:ヘッドエンドにてPSI/SI再処理を行うか否かを示す
0 PSI/SI再処理を行わない
1 PSI/SI再処理を行う
s)CRC32MIP:レイヤ1信号ブロックについての32ビットCRC符号
本実施形態に関連し、受信装置63における信号パターンのより良好な受信を保証するために、受信装置63においてチューニング位置が最適化されてもよい。図10及び図13に示した例において、受信側では、受信すべきデータパターンの周波数帯域幅に合わせてその周囲にわたるチューニング位置をセンタリングすることにより、送信帯域幅のうちの一部分38にチューニングが行われる。その代わりに、受信装置63は、所望のデータパターンを完全に受信できる信号パターン31の最大の部分に上記部分38を位置させる形で、信号パターン31の受信を最適化するようにチューニングされてもよい。また、各データパターンの長さは、各プリアンブルパターン30及び信号パターン31の長さに対して、例えば10%など所定の割合を超えて異なることがないように実装されてもよい。そのような手法の一例は、図14に示されている。図14において、データパターン42、43、44及び45の間の境界は、(周波数方向において)プリアンブルパターン30の境界及び信号パターン31の境界から、例えば(限定ではない)10%以上変化していない。このような小さな変化割合は、信号パターン31における上述した追加的なエラー訂正符号により補正されることができる。
図16は、本実施形態に係るフレーム47の時間領域における表現の一例を示している。送信装置54において、フレーム形成手段59によりフレームパターンあるいは構造が生成された後、周波数領域でのフレームパターンは変換手段60により時間領域へと変換される。その結果としての時間領域でのフレームの一例が、図16に示されている。図16を参照すると、フレーム47は、複数の短縮されたトレーニングシンボル48、それに続くガードインターバル49、信号シンボル50、さらなるガードインターバル51、及び複数のデータシンボル52を含む。このうち、短縮されたトレーニングシンボル48は、パイロットマッピング手段55によりm個ごとの周波数キャリア(mは2以上の自然数)のみにパイロット信号がマッピングされたシンボルである。データシンボル52は、それぞれガードインターバル53により区切られる。図10に示した例に相当する単一の信号シンボルのみが時間領域内で現れる状況では、周波数領域のフレーム構造での複数の信号パターンは単一のタイムスロットに現れる一方、信号パターン31a及び31bをそれぞれ伴う2つのタイムスロットを有する図13の例では、時間領域において2つの信号パターンが現れ、それらは最終的にガードインターバルによって区切られる。ガードインターバルは、例えば、各シンボルのうち有効な部分の周期的な拡張であってもよい。同期の信頼性は、一般的には、最後のトレーニングシンボルを反転させること、即ち先行する(全ての位相が同じである)トレーニングシンボルに対して最後のトレーニングシンボルの位相を反転させることにより、向上され得る。OFDMシステムの例では、最終的にガードバンドが設けられた信号シンボル及びデータシンボルは、それぞれ1つのOFDMシンボルの長さを有し得る。そして、時間領域でのフレームは、送信手段61へ転送される。送信手段61は、時間領域での信号(フレーム)に対し、使用されるマルチキャリアシステムに応じて、例えば所望の送信周波数に信号をアップコンバージョンするなどの処理を行う。そして、送信信号は、有線インタフェース又はアンテナなどの無線インタフェースである送信インタフェース62を介して送信される。
フレーム47内の短縮されたトレーニングシンボル48の数は、所望の実装及び使用される送信方式に依存する。限定ではなく一例として、短縮されたトレーニングシンボル48の数は、相関計算の複雑さと同期の信頼性のバランスを考慮し、例えば8個などであってよい。
さらに、図16は、所定の数のフレームが結合されることによりスーパーフレームが生成されることも示している。スーパーフレームごとのフレーム数、即ち時間方向における各スーパーフレームの長さは、一定であってもよく、又は変化してもよい。ここで、スーパーフレームが動的に設定され得る最大限の長さがあってもよい。また、スーパーフレーム内での各フレームの信号パターン内での信号データが同じであって、信号データ内の変化がスーパーフレーム間でのみ生じるような形態も有益である。言い換えれば、変調、符号化、及びデータパターン数などが1つのスーパーフレーム内のフレーム間で同じであり、後続するスーパーフレームとの間では異なるような形態である。例えば、放送システムにおけるスーパーフレームの長さは、信号データが頻繁には変化しないため相対的に長く、双方向システムにおけるスーパーフレームの長さは、受信側から送信側へのフィードバックに基づいて送受信パラメータが最適化されるため相対的に短い場合が多い。
ここまで、図17のブロック図を用いて、送信装置54の構成要素及び機能について説明した。なお、送信装置54の実質的な実装においては、各システムにおける送信装置の実質的な運用のために必要とされる追加的な構成要素又は機能が含まれ得ることは理解されるべきである。図17では、本発明の理解のために必要な構成要素と機能のみが示されている。また、図18のブロック図を用いて説明した受信装置63についても同様である。図18においても、本発明の理解のために必要な構成要素と機能のみが示されている。即ち、受信装置63の実質的な運用のために必要とされる構成要素又は機能が追加されてもよい。さらに、送信装置54及び受信装置63の構成要素と機能は、本明細書において説明され又はクレームされた機能を実現するためのどういった装置、機器、又はシステムなどに実装されてもよい。
さらに、本発明の一実施形態として、上述した実施形態の代わりに、2以上のデータパターンであって、各データパターンが他のデータパターンと異なる長さを有するフレーム構造(及び、それに対応する上述した送信装置及び受信装置並びにそれらの方法)が使用されてもよい。そのような可変的な長さを有するデータパターンの構造は、上述した同一の長さ及び内容を有するトレーニングパターンのシーケンス、又は少なくとも1つのトレーニングパターンが他のトレーニングパターンと異なる長さ及び/又は内容を有する可変的なトレーニングパターン長のシーケンスと組み合わせることもできる。いずれの場合においても、受信装置63は、変化するデータパターン長についてのいくつかの情報を必要とする。そのような情報は、別個の信号データチャネル、又は上述したフレーム構造内の信号データパターン内に含まれる信号データを用いて伝送され得る。そして、後者の場合について、例えば、1つの可能な実装として、各フレーム内の最初のトレーニングパターンと最初の信号パターンの長さを常に同じ長さとし、それにより、その最初のトレーニングパターンと信号パターンとを受信することで、変化するデータパターンに関する情報を全ての又は必要なフレームにおいて受信装置が常に取得できるようにすることが考えられる。もちろん、他の実装も可能である。また、トレーニングパターン、データパターン及び信号パターン、並びに可能な実装に関連して上述した以外の技術についても、送信装置54及び受信装置63において適用可能である。
<1.以降の説明の要旨>
これ以降の説明は、例えば(限定ではなく)DVB−C2(Digital Video Broadcasting−Cable 2)など、将来のケーブルによるデジタル映像放送システムにおける、本発明の好適な実装についての提案に関するものである。近年の衛星(DVB−S2)及び地上波(DVB−T2)による伝送に関する第2世代の物理層の規格の開発は、既存の第1世代DVB−C規格を使用する場合と比較して、改善された競争力のある技術的性能、及びデジタル放送と双方向サービスのための柔軟性の実現の必要性を、ケーブル運用者にもたらしている。そこで、ここでの提案は、ケーブルネットワークの現在及び予想される未来の要求への完全なシステムソリューションを提供することを目的とする。但し、ここでの提案は、地上波ネットワークに対しても適用可能である。
本提案は、次のような多くの新規かつ改善された特徴により、スループット及びシステムの柔軟性における大きな向上をもたらすものである。
・柔軟かつ極めて効率的なOFDM変調スキーム:
−既存の8MHzの周波数ラスタ(raster)だけでなく、8MHzの所定の定数倍のより大きな帯域幅を使用することにより、スペクトラム効率が極めて良好な送信システムが実現される。
−周波数スライスに基づく受信により、コスト効率のよい受信機の実装とシステムの柔軟性の向上が可能となる。
−OFDMサブキャリアのノッチにより、地上波サービスの(セキュリティ面での)効率的な保護がサポートされる(ケーブルネットワークからの輻射の蓄積は地上波サービスを阻害し得る)
・OFDMサブキャリアの高次変調は、既存のDVB−Cシステムに対してスループットの大幅な向上をもたらす:
−1024QAMサブキャリア変調を用いた場合には最大69.8Mbit/s
(8MHzの受信帯域幅において)
−4096QAMサブキャリア変調を用いた場合には最大83.7Mbit/s
(8MHzの受信帯域幅において)
・DVB−S2及びDVB−T2から再利用され、ケーブルシステムに最適化された符号化レートを伴うLDPCコーデックは、現行の符号化方式に対し3dB以上の利得をもたらし、及び第2世代のDVBシステムとの互換性を維持する
・衛星及び地上波サービスからケーブルシステムへのトランスコーディングのサポート
・複数の入力ストリームのフォーマットのサポート(単一の及び/又は複数のTS(Transport Stream)及びGSE(Generic Stream Encapsulation))
・逆方向チャネルが利用可能である場合のスループットの最適化
−双方向サービスをサポートするための短い待ち時間
−位置及び周波数スライスに特化したSNR条件に依存するスループットの最適化のためのOFDMサブキャリアの調整
この提案は、完全なシステムについての提案であって、全ての側面における要求を解決しようとするものである。C2関連の要求との詳細な比較は、第5節での技術説明と共に与えられる。
なお、以降の説明において次の略語を使用する。
ACM(Adaptive Coding and Modulation:適応的符号化・変調)
AWGN(Additive White Gaussian Noise:加法的白色ガウス雑音)
BCH(Bose-Chaudhuri-Hocquenghem multiple error correction binary block code:BCH符号)
CAZAC(Constant Amplitude Zero Autocorrelation Waveform:CAZAC波形)
CCM(Constant Coding and Modulation:固定長符号化・変調)
CRC(Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査)
FEC(Forward Error Correction:前方エラー訂正)
GI(Guard Interval:ガードインターバル)
GS(Generic Stream:汎用ストリーム)
GSE(Generic Stream Encapsulation:汎用ストリームカプセル化)
GSM(Global System for Mobile Communication:GSM通信方式)
LDPC(Low Density Parity Check code:低密度パリティ検査符号)
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)
PAPR(Peak to Average Power Reduction:ピーク対平均電力比)
PSI/SI(Program Specific Information/Service Information:特定プログラム情報/サービス情報)
QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)
QoS(Quality of Service:サービス品質)
RF(Radio Frequency:無線周波数)
SMATV(Satellite Master Antenna Television:衛星マスターアンテナテレビジョン)
SNR(Signal to Noise Ratio:信号対雑音比)
TS(Transport Stream:トランスポートストリーム)
VCM(Variable Coding and Modulation:可変長符号化・変調)
VoD(Video on Demand:ビデオオンデマンド)
なお、以下に説明する全ての機能及び要件は、図17に関連して説明した送信装置54及び/又は図18に関連して説明した受信装置63の個々の好適な手段及び構成要素において実装され得ることは理解されるべきである。また、以下の実装の利点に関する詳細な説明は、特許請求の範囲において定義される本発明の範囲を制限するものではない。
<2.システムの概要>
[2.1.柔軟なn4kシステム]
提案システムは、異なる入力フォーマット(シングル/マルチTS及びGSE)のOFDMサブキャリア上へのマッピングに関する柔軟性を高いレベルで有している。
基本的な考え方は、全体として受信側のチューナの最大の帯域幅(例えば、関連するガードバンドを含めて8MHz)を超えない範囲で可能な限り多くの入力ストリームをバンドルし(束ね)、関連する多数のOFDMサブキャリア上に多重化させることである。このような考え方は、周波数データスライスと定義される。
サブチャネルとは、既存のケーブルチャネルラスタの8MHzの帯域幅を有する1つのブロックを意味する。既存のDVB−C帯域幅(即ち8MHz)は、単一のチャネルとして用いられ得る。しかしながら、スペクトラム効率をさらに高めるために、n個の8MHz幅のOFDMサブチャネルが合成され又は“バンドル”されることで、より大きいチャネルが生成される。1つのチャネル内には、複数の周波数データスライスが合成され得る。周波数スライスには固定的な周波数帯域幅は存在せず、周波数スライスは必ずしも8MHzサブチャネルに合わせて揃っていなくてもよい。
なお、チャネルの全帯域幅の両側においてのみOFDMスペクトラムのガードバンドが使用されることで、スペクトラム効率は向上する。ガードバンドのスペクトラムの形状は、異なるチャネルの帯域幅に伴って変化することはない。図19は、異なるチャネルの帯域幅の一例を関連するガードバンドと共に示している。
全チャネル帯域幅が大きくなると、ガードバンドによるスペクトラムのオーバヘッドが小さくなることは明白である。全チャネル帯域幅の上限は、ヘッドエンド側において利用可能な技術(DA変換器)に依存する。表2は、同じ形状のガードバンドが適用される場合の、異なるOFDMスペクトラムの帯域幅に対するオーバヘッドの割合を示している。
Figure 0005838235
周波数データスライスの帯域幅は、どういった固定的な周波数ラスタとも関連することがなく、入力ストリームの帯域幅の要求に応じて単純に調整され得る。唯一の要件は、割当てられたサブキャリアの数が、受信側のチューナの帯域幅を超えないことである。統計的な多重化がデータスライスには適用され、可能な限り大きい帯域幅を得られるという利益が生じる。
チャネルの全帯域幅は、サブチャネルラスタ(8MHz)のn倍とすべきである。それにより、単純なネットワーク計画と十分に高度な受信チューナのステップサイズを可能とする。OFDM変調方式は、DVB−H/T2において用いられた4kの運用モードから由来するものであり、サブチャネルラスタの定数倍への拡張が進められている。よって、システムはn4kシステムと呼ばれる(nはバンドルされた4k変調ブロック数を表す)。
[2.2.OFDMの部分的受信]
ここでは、コスト効率のよい受信機の実装を可能とするために、周波数スライスに基づくOFDM受信を提案する。
セグメントサイズが固定されたセグメント化OFDM受信方式は、現在、既にISDB−Tにおいて成功裏に採用されている。これらシステムでは、個々のセグメント、又は結合されたセグメントを用いることができる。ISDB−Tの主な適用対象は、1つのRFチャネル内でのモバイル受信及び固定的な地上波受信である。
これに対し、提案するC2システムは、図20に示したように、サブキャリアのブロックの割当てを任意に調整可能な機能を有する。提案するC2ヘッドエンドは、スーパーフレームごとに、入力ストリームに特化した配信と全OFDMサブキャリアの周波数スライスの組立てを計算することができる。理想的には、各入力ストリーム又は入力ストリームの各グループは、関連するOFDMサブグループ上にマッピングされる。サブキャリアの割当て数は、入力データのデータレートから直接的に決定され得る。そこには、モードの適応、ストリームの適応及びFEC符号化、並びにQAM変調方式による利得などが組み合わさったオーバヘッドが含まれる。
全OFDMチャネルの異なる周波数スライス(周波数パターン又はセグメントともいう)への領域分割は、(セクション3.7.2.の)レイヤ1シグナリングにより定義される。受信機は、所望の周波数データスライスを含む周波数にチューニングを行う。部分的なOFDM復調は、選択された8MHz受信スペクトラムに適用される。
なお、周波数データスライスの幅は、受信機の受信帯域幅よりも小さくてもよいその場合、受信機は、OFDM復調の後、関連するサブキャリアの情報のみを選択し、それらを後続の復号部へ転送する。
[2.3.C2システムの概要]
図21は、提案するC2システムの最上位のレイヤにおけるブロック図である。
提案する送信システムの最初のステップとして、異なる入力ストリーム(単一又は複合的なTS若しくはGS)がマージされ、DVC−S2と同様のベースバンドパケットにパケット化される。このようなモード適応により、ストリームに特化した(即ち、TS又はGSの)ロバスト性の所望のレベルの調整が可能となる。ここで、単一のTS又はGSをより小さい数のOFDMサブキャリア上にフィード(マッピング)することも可能である。しかし、サブチャネルのダイバーシティを向上させるためには(即ち、より多くのサブキャリアにわたって周波数インターリーブを行うためには)、可能な限り最大の帯域幅(受信側のチューナ帯域幅)に近づくように入力ストリームをバンドルするのが有益である。
次の段階は、FEC符号化の前に、(必要に応じての)パディングと、ベースバンド(BB)スクランブリングとを行うストリーム適応段階である。
FEC符号化段階には、DVB−T2において使用される要素と同様、BCHエンコーダ、LDPCエンコーダ及びビットインターリーバが含まれる。LDPCエンコーダの通常の出力ブロックサイズは、64800ビットである。しかしながら、少ない待ち時間をサポートするために(例えば双方向サービスでの要件など)、より小さいLDPCブロックサイズ(例えば、DVB−T2において知られる16200ビットなど)もまたサポートされる。
なお、ここでは、高いQAMコンスタレーション(1024QAM又はそれ以上)について生じ得るエラーフロアを除去するために、12ビットのt−エラー訂正を伴う調整されたBCHが使用される。次に、LDPCエンコーダによりLDPC符号化されたFECフレームは、BICM(Bit Interleaved Coded Modulation)段階へ入力される。ここでは、LDPCエンコーダからの出力に対し、DVB−T2の場合と同様に、パリティインターリーブ(parity interleaving)と、それに続くカラムツイストインターリーブ(column twist interleaving)と、デマルチプレクサの処理とを伴うビットインターリーブ処理が行われる。なお、新たな、より高度なQAMコンスタレーションについてのビットインターリーバの拡張も本明細書の対象である。
その後、QAMエンコーダにより、入力されたビットが複合的なQAMシンボルにマッピングされる。QAM方式でのマッピングはグレイコードに基づいており、さらに1024QAM及び4096QAMのためのT2マッピングの拡張もまた提案される。
様々な要件及び環境を処理するための柔軟な設定を提供するために、変調及びFECに使用されるパラメータは修正され得る。提案システムは、次のような2つの異なる運用モードを提供する。
・放送システムについては、各データスライス(即ち関連する数のOFDMサブキャリア)のための変調及び符号化の設定は、送信側で単独で調整される。その際、全ネットワーク内の所望のサービス品質レベルを保証するための設定が選択される。各データスライスのための変調方式及び符号化方式は、スーパーフレームごとに変化してもよい。データスライス(即ち、データパターンあるいはセグメント)内の各サブキャリアについては、同じ変調方式及び符号化方式が使用される。
・ケーブルネットワークにおいて逆方向チャネルが提供される場合には、選択される変調方式及び符号化方式を最適化するために、受信機から送信機へSNRの状況を伝えることができる。この点は特に、P2P双方向サービス(例えば、IPベースのDOCSISインターネットトラフィック又はビデオオンデマンド(VoD)など)についてスループットを最適化するために重要である。また、関連するデータスライスについて最もSNRの悪い受信機に合わせて送信機が変調方式及び符号化方式を選択する場合には、マルチキャスト接続をより少なくすることも、SNR情報の観点から有益である。
次のステージには、時間インターリーバが含まれる。時間インターリーバは、インパルス雑音及び他の雑音バーストによる影響を抑える。通常、時間インターリーバは全フレーム長に適用される。しかし、例えば待ち時間を短くする要求のある双方向サービスなど、処理時間が重視されるサービスにおいては、時間インターリーブ処理はスイッチオフされてもよい。
周波数インターリーブ処理は、周波数スライスのスライス幅にわたるSNRリップルを平均化するために使用される。周波数インターリーバの基本的な構成はDVB−T及びDVB−T2の場合の構成に基づいているが、周波数インターリーバの対象とする幅は可変であり、特定のデータスライスに割当てられたサブキャリアの数に適合される。送信側及び受信側での周波数インターリーバに特化したメモリマッピング及びデマッピングは、運用中において容易に行われ得る。各シンボルインターリーバの出力信号は、データスライス(即ちデータパターン)上にマッピングされる。即ち、OFDMシンボル生成部は、全ての様々な入力ストリームを、関連する必要な数のサブキャリア上にマッピングすることにより合成する。その際、適切なパイロットパターンが挿入される。
バンドルされる8MHzのチャネル(n4kシステム)の数が増加すると、1つのOFDMシンボルについてのサブキャリアの全数も増加する。これらのデータスライスの配置は、図22に示したように、どういったセグメント化の内容によっても制限を受けない。唯一の要件は、1つのデータスライス幅(即ち、割当てられたサブキャリア数)が受信帯域幅(即ち、受信機のフロントエンドの各通過帯域の帯域幅)を超えないことである。
提案システムにおける周波数スライシング(分割)によれば、全ての様々な入力ストリームについて蓄積された帯域幅の要件を、大幅なオーバヘッドを生じることなく1つの大きな帯域幅にマッピングすることで、非常に効率的なマッピングが行われ得る。
その後、各OFDMシンボルにガードインターバルが挿入される。ここで、本明細書では、ネットワーク特有の環境(最大エコー長など)に応じてガードインターバルを最適化できるようにするために、3つの異なるガードインターバル長を有することを提案する。
最終的に、フレーム構築部において、各320個のOFDMデータシンボルは、(全ての重要な同期及び初期チャネル評価機能を可能とする)トレーニングシーケンスフェーズ及び16QAMにより変調された2つのレイヤ1信号シンボル(入力されるフレームについての全ての重要な物理層情報を含む)からなるプリアンブルによって分けられる。
[2.4.DVB−S/DVB−S2サービスにおけるトランスコーディング]
衛星のストリームをC2ケーブルネットワークにトランスコーディングする場合には、通常、図21に示したブロック図は有効である。その場合、TSレベルが衛星ストリームの復号とC2特有の符号化との間のインタフェースとして用いられる。従って、TSベースのDVB−Sシステムの出力ストリームは、上位の信号チェーンに応じて符号化される。
全てのトランスポートストリーム内の全てのPSI/SI情報エントリを正しく調整するためには、提案するC2符号化プロセスの先頭に、追加的なPSI/SI再処理部が含められる。
なお、図23に関連し、DVB−T又はDVB−T2トランスポートストリームのケーブルネットワークへのトランスコーディングのためには、同様のTSベースの処理が適用可能である。
DVB−S2サービスをより小さいケーブルネットワークへトランスコーディングするSMATVのヘッドエンドについては、PSI/SI処理は適用されなくてよい(DVB−CのSMATVシステムと同様)。その場合、信号をケーブルネットワークへ送出するために、全ての符号化ステップを逆に辿る必要はない。さらに、DVB−S2信号はベースバンドパケットのレベルまで復号されればよい。そのようなベースバンドパケットは、提案するC2システムに直接送出される。図24は、関連するブロック図である。
<3.システムの説明>
[3.1.モード適応]
DVB−S2からのモード適応(mode adaptation)の再利用は可能な限り行われる。本システムでは、Transport Stream Input又はGeneric Stream Input(IPストリームを汎用ストリームへ適合させるためのDVB GSEプロトコル)が使用される。これらどちらのフォーマットも、図25に示されているように、単一の又は複合的なストリームモードをサポートする
この種のモード適応は、ロバスト性の所望のレベルのストリームに特有の(即ちTS又はGS)調整を可能とする。SNRが高くなるほど、より高度な「ModCod」モード(即ち、変調スキーム及び選択されたFECモードの組み合わせ)が使用される。
ケーブルチャネルにおいては、SNRリップルのレベルは地上波システムに比べて限定的である。従って、その場合、本提案においては、単純化とシグナリングのオーバヘッドの削減に重点が置かれる。
DVB−S2と同様、求められるシステムの柔軟性を提供するために、次のような様々なストリームの構成がサポートされる。
・単一のトランスポートストリーム入力(CCM):入力ストリームの全てのサービスは、本システムによる同一のFECレベルにより保護される。1つのトランスポートストリームのレベルではVCMは直接的には利用できない。
・複合的なトランスポートストリーム入力(CCM及びVCM):
−各トランスポートストリームは1つのFECレベルにより別々に保護され得る
−異なるトランスポートストリーム(VCM)では保護も変化し得る
[3.2.FEC符号化]
[3.2.1.BCH]
DVB−S2に従って、BCH符号化処理が行われる。DVB−C2のために提案される高次の変調方式(1024QAM、4096QAM)において観測される高いエラーフロアの現象を避けるために、全ての符号レートについて12エラー訂正BCHを使用することを提案する。
Figure 0005838235
Figure 0005838235
[3.2.2.LDPC]
LDPC符号化処理は、DVB−S2に従って実行される。LDPCコーデックのブロックサイズは、Nldpc=16200又は64800である。
[3.2.3.インターリーバ]
[3.2.3.1.ビットインターリーバ]
LDPC符号ビットとグレイコードによりマッピングされたQAMシンボルとの間の割当て関係を最適化するために、ビットインターリーバが採用される。DVB−T2のように、ビットインターリーバは、ブロックインターリーバ部及びデマルチプレクサ部から構成される。
図26に示されたブロックインターリーバ部では、LDPCエンコーダからの出力がまずパリティインターリーブ処理され、その後N行N列のメモリに記憶される。かかるデータは、カラムツイストオフセットtを伴って列ごとに書き込まれ、行ごとに読み出される。
第r行目のNタプルの(N個の要素からなる)出力{b0,r,b1,r,b2,r,…,bNc-1,r}は、デマルチプレクサ部において、{y0,r,y1,r,y2,r,…,yNc-1,r}のように順序が置き換えられる。ここで、各mビットが1つの2QAMシンボルに属す。
DVB−T2コンスタレーションに加えて、1024QAM及び4096QAMが放送サービスのために提案される。必要なパラメータは表5〜表7に示されている。
Figure 0005838235
Figure 0005838235
Figure 0005838235
Figure 0005838235
[3.2.3.2.時間インターリーバ]
インパルス雑音又は雑音バーストからの影響を和らげるために、放送サービスについては時間インターリーバの使用が提案される。時間インターリーバのインターリーブ長は、DVB−T2の場合と比較して短い長さに維持される。
図27は、時間インターリーバの処理について説明するための説明図である。図27を参照すると、時間インターリーバは、まず、QAMエンコーダからの出力されるデータをセルの列方向の順に書き込む。そして、時間インターリーバは、書き込んだデータを行方向の順にセルから読出し、周波数インターリーバへ出力する。
・行数Rは、例えば、固定値40である。この値は、2.5%の消去率、即ち40シンボルごとに1シンボルが干渉により失われることを前提としている。
・時間インターリーバ長は、単純化のためにフレーム長に合わせて設定される(節7.5)
・時間インターリーバの列数Nは、要求サービスにおけるサブキャリア数に適合する
・セグメント化されたOFDMシステムの各ブロックについての時間インターリーバの使用有無は、レイヤ1パケットにおいてシグナリング(通知)される。
・送信機のメモリ要件:4096*12*40=1966080≒1.97Mbit
考慮すべき典型的な干渉源の1つは、GSM携帯電話から受信される577μsのバーストである。この577μsの期間は、概ね1つのn4kシンボル期間に相当する。そのため、消去率の厳しさに依存し、9/10又はより堅牢な符号化レートがLDPCエンコーダに使用され得る。
時間インターリーブ処理は、(適応的なODFMを用いる)双方向サービスについては、例えば次のように任意にその実行の有無が決定されてよい。
・高いQoSと短い遅延の要件があるサービス(例えばVoDなど)については、時間インターリーブ処理を行う
・短い遅延の要件があるサービス(例えばゲーム、TCP/IPベースのサービスなど)については、時間インターリーブ処理を行わなくてよい
[3.2.3.3.周波数インターリーバ]
一般的には、周波数インターリーバは、DVB−T2と同様に使用される。但し、本システムの場合、OFDM受信について可変的な周波数スライスを用いることが許容されるため、インターリーバのサイズは送信機と受信機とにより動的に計算される必要がある(即ち、インターリーバのサイズは割当てられたサブキャリア数に依存して変化する)。
1つのOFDMシンボルのデータセル上で動作する周波数インターリーバを用いる目的は、各シンボルにおいて利用可能なNdata個のデータキャリア上にそのデータセルをマッピングすることである。周波数インターリーバは、C2フレームmのOFDMシンボルlのデータセル群Xm,l=(xm,l,0,xm,l,1,…,xm,l,Ndata-1)を処理する。
そして、パラメータMmaxは次の表9に従って定義される。
Figure 0005838235
インターリーブ処理後のベクトルAm,l=(am,l,0,am,l,1,am,l,2,…am,l,Ndata-1)は、次のように定義される:
Figure 0005838235
なお、上記定義におけるH(q)は、次のように定義されるシーケンスR´に基づく並べ替え関数である。即ち、N−1ビットのバイナリワードR´は、次式のように定義される。
Figure 0005838235
ベクトルRは、表10に示したビットの並べ替えにより、ベクトルR´から計算される。
Figure 0005838235
並べ替え関数H(q)は、次のようなアルゴリズムにより定義される。
Figure 0005838235
図28は、並び替え関数の生成に使用されるアルゴリズムの概要を示すブロック図である。図28は、4kモードでの周波数インターリーバのアドレス生成スキームを示している。
周波数インターリーバの出力は、第mフレームの第lシンボルについて、インターリーブ処理されたデータセルのベクトルAm,l=(am,l,0,am,l,1,am,l,2,…,am,l,Ndata-1)である。Ndataの値は、レイヤ1シンボルの中でシグナリングされる。
[3.3.QAMサブキャリア変調]
OFDMサブキャリアの変調は、通常の直交振幅変調(QAM)である。DVB−T2の定義に基づき、次のコンスタレーションの使用が提案される。
・ 16−QAM
・ 64−QAM
・256−QAM
また、提案するC2システムのスループットレートを向上させるために、放送サービスについては、次のより高次のコンスタレーションが提案される。
・1024−QAM(グレイマッピングを使用)
・4096−QAM(グレイマッピングを使用)
それに加えて、双方向サービスについては、ACM(応的符号化・変調)の利点を活用できるように、さらに高次のQAMコンスタレーションが適用されてもよい。即ち、送信機及び受信機は、各データスライスについて選択されたQAMコンスタレーションを通知するOFDMトーンマップを交換してもよい。選択されるコンスタレーション及び符号化処理は、SNRに応じて調整されてもよい。
[3.4.OFDMパラメータ]
本項では、各送信モードについて使用するOFDM構造について提案する。なお、送信信号をフレーム内で組み立てる手法については、次項(3.5.)にて説明する。図29を参照すると、各フレームは、Tの期間を有し、L個のOFDMシンボルにより構成される。また、各シンボルは、例えば、期間Tにより送信されるK本のキャリアの組によって構成される。期間Tは、2つの部分、即ち期間Tの使用可能な部分、及び期間Δのガードインターバルである。ガードインターバルは、上記使用可能な部分Tの周期的な繰返しからなり、その前に挿入される。OFDMフレーム内のシンボルには、1からLまでの番号が付与される。全てのシンボルは、データ及び/又は参照情報を含む。
OFDMシンボルは別々に変調された多くのキャリアを含むため、各シンボルは、1つのシンボル期間中に1つのキャリア上で伝送される変調方式にそれぞれ対応するセルに順に分割されるものとみなすことができる。
OFDMシンボルは、フレーム同期、周波数同期、時間同期、チャネル評価及び位相ノイズの追跡に使用され得るパイロットを含む。キャリアにはインデックスk(k∈[Kmin,Kmax])が付与され、キャリアはKmin及びKmaxによって定められる。隣り合うキャリアの間隔は1/Tであり、キャリアKminとキャリアKmaxとの間の間隔は(K−1)/Tによって決定される。
表11に、OFDMパラメータを要約している。なお、時間に関連するパラメータについての値は、マイクロ秒の単位での基本ピリオド(elementary period)Tの倍数で与えられる。
運用におけるn4kモードは、シンボル長、位相ノイズに対する感度、及びスペクトラムサイドローブの険しさの間のトレードオフを考慮して適切に提案される。運用におけるn4kモードは、8MHzチャネル内でのDVB−H/T2の4kモードに基づいている。システムの帯域幅は、8MHzのn倍まで拡張可能である。
次の表は、nが1から4までの間で変化する場合の、複数のチャネル帯域幅についての設定を示している。
Figure 0005838235

チャネルのバンドルについての利点が追加される以外は、提案するOFDMのパラメータ値は、キャリア間隔及びシンボル期間を含むDVB−H/T2の4kモードにおける主なパラメータと同様である。
なお、基本ピリオドTを調整することにより、上記以外のチャネルの帯域幅を得ることもできる。例えば、基本期間を7/64μsから7/48μsへ変更することにより、8MHzのチャネル帯域幅を6MHzのチャネル帯域幅に変更してもよい。
[3.5.フレーム形成]
図29は、上述した図16と同様、C2フレームのフレーム構造について説明するための説明図である。図29において、スーパーフレームはC2フレームに分割され、C2フレームはさらにOFDMシンボルに分割される。1つのC2フレームは、通常1つのプリアンブルシンボルから開始され、その後2つのレイヤ1信号シンボルが続き、さらに例えばL−3個のデータシンボルが続く。
期間T(ガードインターバル無し)を有するプリアンブルシンボルを除き、フレーム内の各シンボルのシンボル期間(duration)は共通して期間Tである。シンボル期間Tは、ガードインターバル期間TGIと有効シンボル期間Tの合計からなる。
データシンボルの数は、タイムインターリーバ(3.2.3.2参照)のシンボル長の8倍で固定されており、例えば8*40=320シンボルである。よって、1つのC2フレームは、320個のデータシンボル、1つのプリアンブルシンボル(ガードインターバルなし)及び2つのレイヤ1信号シンボルを合わせて、合計でL=323シンボルを有する。従って、シグナリングのためのオーバヘッドは、プリアンブルとレイヤ1信号シンボルについて、3/323(約0.9%)である。
提案するC2フレームのフレーム期間Tは、T=T+322*(TGI+T)である。
Figure 0005838235
C2スーパーフレームの期間TSFは、1*T<=TSF<=(216−1)*Tの範囲内である。
レイヤ1信号シンボルに含まれる信号データは、スーパーフレームの境界でのみ変更されてもよい。その場合、例えば、放送のみが対象のサービスでは、レイヤ1信号データ中のパラメータは頻繁には変化しないと想定されるため、スーパーフレーム期間は、その最大値である(216−1)*T、約2時間37分に設定され得る。一方、双方向のみ又は放送と双方向との混合型のサービスでは、スーパーフレーム期間は、必要に応じて短縮され得る。スーパーフレーム期間は、L1信号データ中のパラメータによって示される。
周波数データスライスの位置に関する知識が無い状態でザッピング(チャネルの切り替え)に要する時間は、C2フレームの開始タイミングに対するチャネル変更の開始の相対的なタイミングに依存するが、長ければ2つの完全なC2フレーム期間(288ms)となることが予想される。
[3.6.データシンボル中のパイロットキャリア]
散在するパイロットの密度は、次の値に応じて決定される:
・周波数方向での繰返し率を判定するためのマルチパスチャネルの最大遅延時間
・時間方向での繰返し率を判定するためのケーブルチャネルの最大ドップラー周波数
ケーブルチャネルは時間方向において準静的であるとみなされるため、繰返し率は低く保たれる。パイロットパターンのオーバヘッドを最適化するために、散在する(scattered)パイロットパターンの密度を、ガードインターバルのサイズに依存させることとする。例えば、次のようなパイロットパターンが提案される。
Figure 0005838235
表13は、1シンボルが4本のキャリアに相当する場合の、周波数方向でのパイロット位置の変化を示している。周波数方向の繰返し率はx*yで与えられる(例えば、ガードインターバル長が1/64である場合には48キャリア距離となる)。
図30は、ガードインターバル長が1/64である場合のパイロットパターン(黒い点)を示している。各OFDMシンボルの最初と最後のキャリアは、必ずパイロットキャリアを含むこととなる。
なお、ナイキスト基準に従えば、スタンドアローンでの周波数補間が各OFDMシンボル自身において可能である。また、追加的な時間補間の適用によりチャネル評価の品質を向上させることも可能である。
但し、一般的には、時間補間は必要ではく、そのため連続的なパイロット(CP:Continual Pilots)も必要とされない。共通位相エラー(CPE:Common Phase Error)を計算するためには、チャネル評価において周波数補間を使用することを考慮するのみで十分である。
[3.7.プリアンブル]
プリアンブルは、新たなC2フレームの開始を定める。プリアンブルは、例えば次のような機能を有する。
・フレーム及び初期OFDMシンボルの同期
・初期オフセット補正(周波数及びサンプリングレートオフセット)
・初期チャネル評価
・次フレームのための基本的な物理層パラメータについての情報
−ガードインターバル
−OFDMサブキャリア割当て
−−様々なサブキャリアセグメントの基本構造
−−−スタート/ストップキャリア、ブロック幅…
−−セグメントに特有のサブキャリア変調スキーム
−−セグメントに特有のサブキャリアFEC設定
−周波数ノッチの標識(indication)
プリアンブルは、トレーニングシーケンス段階(トレーニング段階)とレイヤ1信号段階とに分けられる。トレーニング段階は、例えば、8つの短縮トレーニングシンボルからなり、その全体の長さは1つのOFDMシンボル(4096サンプル)に相当する。それに続く2つのOFDMシンボルは、レイヤ1信号データ(及び関連するガードインターバル)を含む。
図31は、時間領域における1つのC2フレームの基本的な構造を示している。また、図32は、上述した図13と同様、周波数領域における1つのC2フレームの基本的な構造を示している。
提案するプリアンブルは、チューニング位置に依存することなく、全ての典型的かつ重要な機能を供給する。
・時間/フレーム同期
・粗/高精度周波数オフセット補正
・初期チャネル評価
・レイヤ1シグナリング(L1 signaling)
チューニング位置に依存することなく全てのプリアンブルの機能を実現できることは、周波数領域における任意的なデータスライシングを可能とする。特に、データスライスの幅(即ち帯域幅)は、どういった固定のセグメントサイズにも関連付けられない。様々なブロックの機能については、後にさらに説明する。
[3.7.1.短縮トレーニングシンボル]
プリアンブルシーケンスの帯域幅は、セグメント化された受信機の受信帯域幅(即ち8MHz)に制限される。送信信号の全チャネル帯域幅は、その受信帯域幅(即ちチューナ帯域幅)の定数倍に等しい。トレーニングシンボル中のパイロットキャリアの密度は、少なくともナイキスト基準が満たされるように調整される。例えば、n4kモードであれば、次のプリアンブルが提案される。
・8個の短縮トレーニングシンボル(パイロットキャリア間隔8)
・短縮トレーニングシンボルの繰返し率:512サンプル
トレーニングシーケンスの各サブブロックは、初期受信帯域幅と等しく、最適化された相関特性を伴う基本的な擬似ノイズシーケンスの受信を含むことにより、次のような利点を備える:
・より広い送信チャネル帯域幅の中の等間隔のセグメントの1つに適合するウィンドウを受信チューナが選択した場合、トレーニングシーケンスの配置は完全かつ最適化された形となる。
・チューナにより送信チャネル帯域幅の中の任意のチューニング周波数が選択されたとしても、自己相関シーケンスの周期的な特性により、最適化された相関特性は維持される:受信機においては、取得されたプリアンブルシーケンスが周波数領域においてもとの位置から循環的にシフトされる。それにより、パイロット密度の条件が満たされている限り、基本的な自己相関特性は適合する。よって、擬似ノイズの振る舞い、低いPAPR特性及び最適化された自己相関特性は、どういったチューニング位置についても維持される。さらに、粗周波数オフセット計算(典型的には、周波数領域で行われる)もまた可能である。
図33は、上述した図8と同様、基本的な擬似ノイズシーケンスの提案する受信について示している。
上述したように、8個のトレーニングシーケンスの繰返しは、相関計算の複雑さと同期の信頼性の適切なバランスをとるために提案される。擬似ノイズシーケンス(pn-sequence)は、全体としての良好な自己相関(即ち良好な相関ピーク特性)、及び適切なスライディング相関特性(即ち、相関の平坦域をもたらす。例えば、無線LANのプリアンブルに使用されるようなCAZACシーケンスなど)を有する。さらに、同期の信頼性は、第8番目のトレーニングシーケンスを反転させることにより増加する。
8MHzラスタへトレーニングシーケンスを配置しても、全ての帯域幅への割当てが行われることにはならない:各受信の最中において、スペクトラム特性を充足し、及び周波数オフセットを適切に補償するために、複数のキャリアが省略され得る。例えば、250kHzの捕捉範囲を可能とするためには、トレーニングシーケンススペクトラムの両端の同じ帯域幅が使用されないこととなる。
[3.7.2.レイヤ1シグナリング]
レイヤ1シグナリングは、物理層に特有の全ての関連するパラメータに関する情報を提供する。
図32に示されているように、レイヤ1シグナリングは、各フレーム内でのトレーニングシーケンスに続く段階である。レイヤ1シグナリングの長さは、2つのOFDMシンボルに相当する。レイヤ1信号の帯域幅は例えば4MHzであり、2つのレイヤ1ブロック(信号パターンともいう)が8MHzの初期ラスタに合わせて配置される。
レイヤ1シグナリングの周波数上の振る舞いは。受信機の典型的なフィルタ特性及び全体のスペクトラムマスクを反映する:任意の各チューニング位置においてレイヤ1の適切な復号を可能とするために、レイヤ1ブロックはその4MHzのブロック内のサブキャリアの全てを用いることはしない。また、ガードバンド特性はチャネル帯域幅の全体から再利用される。どのn4kモードであっても、各境界部における343本のサブキャリアは、データ送信のために使用されない(ガードバンド)。そして、使用されないキャリアと同じ数のキャリアがレイヤ1信号のために使用される。それにより、レイヤ1ブロックごとの利用可能なキャリア数は、3584/2−2*343=1106本となる。
図34は、上述した図15と同様、レイヤ1シンボル(信号パターン)のキャリア割当ての様子を示している。
レイヤ1シグナリング(信号パターン)について、次の表14に示す構造が提案される。表14は、1つのn4kチャネルにおいて32個の異なる周波数スライスまでがサポートされることを表している。
Figure 0005838235
結果として計算されるレイヤ1シグナリングの最大ビット数は、適切なFECスキームのオーバヘッドを含み、2つの(時間方向に)連続する4MHz帯域幅のQAM変調されたレイヤ1シンボルの全体の数に相当する。
以下は、パラメータ値についての説明である。
・n4kのn:4nk提案システムの8MHzの定数倍としての全帯域幅を定義
n=1: 8 MHz
n=2: 16 MHz
n=3: 24 MHz
n=4: 32 MHz
……
・n4kのn(現在値):完全なn4kチャネルの中での復号されたレイヤ1シグナリングブロックの位置を示す
0000 予約値
0001 0… 8 MHz (n=1)
0010 8…16 MHz (n=2)
0011 16…24 MHz (n=3)
0100 24…32 MHz (n=4)
・ガードインターバル長:全データシンボル及びレイヤ1シンボルについてのガードインターバルの長さを定義
00 GI=1/64
01 GI=1/128
10 GI=1/256
11 予約値
・スーパーフレーム長:1つのスーパーフレームを形作るフレーム数を表す
・フレーム番号:1つのスーパーフレーム内でフレームをカウントする(各スーパーフレームの先頭でリセットされる)
・データスライス数:全チャネル帯域幅の中の周波数スライスの数を定義
・n−セグメント番号:データスライスの最初のサブキャリアの位置を示す(即ちどの8MHzセグメントか)
・開始キャリア番号:データスライスの最初のキャリアを定義(関連する8MHzセグメントのフレームに対して相対的な番号である)
・データスライスの幅:データスライスに割当てられたサブキャリア数を定義
・データスライスのQAM変調方式:データスライスに使用されるQAM変調方式を示す
000 16−QAM
001 64−QAM
010 256−QAM
011 1024−QAM
100 4096−QAM
101 16384−QAM
110 65536−QAM
111 予約値
・LDPCブロックサイズ:LDPCブロックサイズを定義
0 16kブロックサイズ
1 64kブロックサイズ
・LDPC符号レート:データスライスにおいて選択されたLDPC符号レートを定義
000 2/3
001 3/4
010 4/5
011 5/6
100 8/9
101 9/10
110〜111 予約値
・時間インターリーバ可否:当該データスライスについて時間インターリーバが使用されるか否かを示す
・ノッチ数:当該データスライスに現れるノッチ数を定義
00 ノッチ無し
01 ノッチ数1
10 ノッチ数2
11 ノッチ数3
・開始ノッチ:データスライスの最初のキャリアを定義
・キャリア番号:関連する8MHzセグメントのフレームに対する相対的な番号
・ノッチ幅:ノッチに割当てられたキャリア数を定義
r)PSI/SI再処理:ヘッドエンドにてPSI/SI再処理を行うか否かを示す
0 PSI/SI再処理を行わない
1 PSI/SI再処理を行う
s)CRC32MIP:レイヤ1信号ブロックについての32ビットCRC符号
[3.7.3.スタートアップ手続き]
本項では、受信側でのプリアンブルの処理について簡単に説明する。
まず、受信機のチューナ、例えば図18に関連して説明した受信装置63の受信チューナは、ケーブルネットワークの8MHzのラスタに揃っているか否かに関係なく、任意の周波数帯にチューニングされる。そして、そのチューニング位置において、チューニングウィンドウは、1つのプリアンブルシーケンス全体と2つのレイヤ1シグナリングブロックの全体とをカバーする。従って、受信機は、同期、初期チャネル評価、及びレイヤ1シグナリングの抽出を行うことができる。例えばn4kのn(現在値)の情報などを含むレイヤ1シグナリングから、受信機は、受信され復号された信号パターンの現在のフレームに対する相対的な位置に関する知識を得ることができる。それにより、受信機は、所望のデータスライス(典型的には、8MHzのラスタに揃っていない)の周波数にチューニングをし、及びそのチューニング位置においてその時点のスーパーフレームの後続の全てのフレーム内の全ての所望のデータスライスを受信して復号することができる。
[3.8.データスライシング]
前項で説明したように、プリアンブルは、チューニング位置によらずフレームに関する全ての重要な機能(即ち、受信機の同期、チャネル評価及びレイヤ1復号)が可能となるように設計される。従って、図10に関連するデータスライス(あるいはデータパターン)は、どのような固定的なセグメント割当てにも従わなくてよく、適切なOFDMサブキャリア数が割当てられる。1つのデータスライスの幅に関する唯一の条件は、その幅が受信帯域幅(即ち、8MHzから2つ分のガードバンドをマイナスした7.6MHzなど)を超えないことである。各データスライスは、スーパーフレームの周波数スライスごとのデータビット(即ちデータキャリa)について一定の数を有する。データスライスごとのデータビット数は、例えば、スーパーフレームごとに変化してもよい。
図35は、複数のOFDMサブブロック(データスライス)の組み合わせとしてのOFDM信号の全体が構築される様子を示している。各信号符号化チェーンは、適合する数のサブキャリア上にマッピングされる。
データセグメントの帯域幅が小さくなるほど、周波数インターリーバによるインターリーブ処理の利得は低くなる。モード適応におけるQoSに関する同じ要件を伴う複数のストリームのバンドル化は、最適な形で周波数ダイバーシティを得るための1つの方法である。
[3.9.ノッチの使用]
地上波サービスとDVBケーブルシステムとは、しばしば同じ周波数範囲を共有する。そのため、両サービスの間の干渉が影響を受ける側のSNRを低下させる場合がある。例えば、ケーブルネットワークからの輻射は、地上波サービスの運用を阻害し得る。同様に、ケーブルサービスの送信品質は、地上波サービスの混信によるケーブル媒体上の追加的なノイズによる悪影響を受ける場合もある。図36は、異なる通信システムを互いの影響から保護するために、OFDMキャリアにノッチを使用する様子を示している。図36において、地上はサービスと同じ周波数範囲に割当てられたOFDMキャリアが、データ通信において使用されていない。なお、図36に示したような地上波サービスの一例としては、フライトセキュリティサービスなどが挙げられる。
ここで、スループットを最大化させるためには、例えば地上波サービスと直接的に重なるOFDMサブキャリアのみを省略するなど、ノッチ幅をできる限り狭くすることが望ましい(図36の例参照)。
なお、ノッチの位置は、レイヤ1シグナリングの対象となる。例えば、レイヤ1シグナリングの一部に、先頭のノッチに対応するキャリアとノッチの幅とが含まれてもよい。
[3.10.双方向サービスのためのOFDM適応性]
ケーブルネットワークが逆方向チャネルを備えている場合には、提案するC2システムは、図37に示したように、双方向データサービスのためのダウンストリーム用の媒体として使用され得る。既存のDVB−Cシステムと同様、C2システムは、DOCSISダウンストリームデータトラフィックを完全なものとすることができる。アップストリームチャネルは、DOCSISに従った手法で供給されるが、それは本明細書の対象範囲ではない。図37に示した双方向サービスの例としては、あらゆるIPベースのサービス又はビデオオンデマンド(VoD)を含むあらゆるDOCSISベースのデータ通信が挙げられる。
図38は、提案するC2システムにおけるDOCSIS通信について説明するための説明図である。図38のシナリオにおいて、提案するシステムは、適応的OFDM(ACM:Adaptive Coding and Modulation)の利点を享受することができる。例えば、ポイントツーポイントの双方向通信サービスでは、モデムと送信機とが、データスループットを最適化するために、両者の間で割当てられた周波数スライスにおけるSNRの状況を交換することができる。こうした技術は、データスライスの適切な保護、及び対象とする個々の端末(C2モデム/受信機)による伝送条件に対する動的リンク適応を提供する。
図38において、C2ヘッドエンドを伴うケーブルネットワークと、接続された複数のC2受信機/モデムとが一例として示されている。ここで、それぞれの位置における例えば減衰又はマルチパスによるリップルなどといったチャネルの影響に依存して、得られるSNRは変化する。例えば、C2モデム/受信機1は、ヘッドエンドに非常に近い場所に位置しているため、ダウンリンクスペクトラムにおける減衰は小さい。そこで、C2モデム/受信機1は、その良好なチャネル条件をヘッドエンドに通知する。そうすると、ヘッドエンドは、非常に高いスループットレートを伴う変調方式と符号化方式の適切な組み合わせを選択する。これに対し、C2ヘッドエンドとC2モデム/受信機2との間の距離は非常に遠く、受信スペクトラムにおいて大きな減衰が発生する。よって、得られるSNRのレンジは大きく低下する。そうすると、C2モデム/受信機2は、C2ヘッドエンドへよりロバストな変調方式と符号化方式の組み合わせを用いるべきことを通知する。
理論的には、個々のOFDMサブキャリアのSNR条件をC2ヘッドエンドに伝達することは可能である。但し、他の手法として、コヒーレント帯域幅スロットごとに1つのSNR値を送信する手法が、PLC(Powerline Communication System)などの他の通信システムで広く使用されている。しかし、本明細書では、双方向サービスに使用されるデータスライスごとに1つの変調方式と符号化方式との組み合わせを用いることを提案する。その理由は次の通りである。
・レイヤ1シグナリンク/OFDMトーンマップの複雑さ:各サブキャリア又はコヒーレント帯域幅スロットが別々に扱われるとすると、レイヤ1シグナリングデータ及びOFDMトーンマップデータ(即ちキャリアに特有のSNR条件を含む情報を含むフィードバックデータ)の全体の量は、相当量増大する。
・限られたSNRリップル:非常に低いエコー信号の振幅レベルのために、受信スペクトラムの関連する周波数スライス中における結果的なSNRの変化は、それほど大きくない(例えば、全周波数スロットのリップルは3dB以下である)。典型的には、データスライスの全体を同じFEC設定(即ちLDPC符号化)により符号化する一方で、異なるOFDMサブキャリアについて異なる変調方式を用いることにより、キャリアに特有のSNRの扱いが達成される。振幅のリップルの全く小さいレベルは、異なるコンスタレーション(例えば、近接する二乗コンスタレーション(neighbored square constellations)の間では大雑把に6dB)の間のむしろ高いSNRステップによる効率的な手法ではカバーし得ない。
・双方向サービスのデータスライスが全体として1つの変調方式及び符号化方式の設定を選択する場合には、それは、異なる放送ストリームがそれぞれ個々に特化した“modcod”の設定を使用することの可能な提案するC2アーキテクチャの全体に良好に適合する。送信機と受信機との間のSNR条件の追加的な交換にも関わらず、システムはデータスライシング及びレイヤ1シグナリングの全く同じ仕組みを使用する。
なお、SNR条件又はシグナリング、並びに変調方式及び符号化方式の適切な組合せを交換するためのメッセージフォーマットは、より高いレイヤの対象であって、本提案の対象ではない。
[3.11.スペクトラム形成]
近接するチャネルからの影響を最小化するために、DVB−C2の送信スペクトラムは、適切なスペクトラムマスク基準を満たさなければならない。提案するC2システムは非常に高次のサブキャリアQAMコンスタレーションを伴うn4kOFDM変調方式を使用するため、チャネル境界におけるサイドローブのレベルは、物理層モード(AWGN環境におけるQEF(Quasi Error Free)受信のための最高のSNRを要求する)について求められるSNR値よりも低くなければならない。
OFDMスペクトラムの帯域外での特性を改善し、チャネル間の境界周波数において要求されるチャネルの分離を達成するために、フィルタリング処理が求められる。その場合、基本的には、2つの方法を適用可能である。
・ウィンドウ形成(Windowing):シンボルの(時間領域での)境界において振幅をスムーズにゼロとする。時間領域でのウィンドウ形成は、結果としてのスペクトラムがサブキャリア周波数におけるインパルスのセットを伴うウィンドウ関数のスペクトラムのコンボリューション(畳み込み)となることを意味している。
・伝統的なフィルタリング技術(デジタル及び/又はアナログ)
ウィンドウ形成とフィルタリングは、帯域外のスペクトラムを現象させるための二重の技術であってもよい。伝統的なフィルタリングのカットオフ特性は、高次のサブキャリア変調モードの性能に対し潜在的な影響を与え得る。これに対し、時間領域におけるウィンドウ形成は、システムの劣化を引き起こすことはない。ウィンドウ形成の欠点は、連続するシンボル間の部分的な重なりと、それに関連する使用可能なガードインターバルの断片のディグレードである。図40は、ウィンドウ形成の基本的な原理を示している。
図40において、連続するOFDMシンボルの間の重なりは、期間TTRの間続いている。この期間TTRの値が大きくなるほど、帯域外のスペクトラムのレベルは現象する。
なお、最終的なチャネルの分離及び関連するサイドローブの減衰は、近接チャネルのシステムシミュレーションにおいて調査されるべきである。
[3.12.PAPR]
送信側におけるPAPRの削減のための複雑さの小さい解決策もまた調査されるべきである。チャネル構築時のFFTの全体のサイズがより大きければ、OFDMシステムの確率的な波高因子(crest factor)はわずかに増加するものと予想される。例えば、送信側における32KのIFFTの使用は、OFDMシステムの確率的な波高因子を、8KのFFTを有する送信機の場合と比べて0.5dBよりも小さい程度増加させるものと予想される。
また、QAM変調の次数の増加は、1K又はそれ以上のFFTサイズを有するOFDMシステムについての確率的な波高因子にマイナスの影響を与えないことが知られている。従って、提案するOFDMシステムについての波高因子の削減のための最適化の問題は、DVB−T2についての問題と同様である。
なお、非常に高次のQAMコンスタレーションは典型的にはケーブル伝送に使用されることから、アクティブコンスタレーションエクステンションの方法は、DVB−T2の場合と比較して効率が悪い点に留意すべきである。
<4.システム性能/スループット>
[4.1.スループットレート]
以下の表は、8MHz及び32MHzのチャネル帯域幅の提案するn4k C2システムの様々なスループットレートを一覧化したものである。また、現行のDVB−Cシステムにおける最大スループット(DVB−C 256QAM)も示されている。以下の値の計算には、次のシステムオーバヘッドが考慮に入れられている:
・ガードインターバル(1/64、1/128、1/256)
・LDPCコーデック
・BCHコーデック
・パイロットパターンのオーバヘッド
・フレーム化のためのオーバヘッド(323シンボルごとの3つのプリアンブル/シグナリングシンボル)
なお、OFDMスペクトラム形成における潜在的なウィンドウ形成のためのオーバヘッドは考慮されていない。
[4.1.1.8MHzチャネル(n=1)]
[4.1.1.1.ガードインターバル長=1/64]
Figure 0005838235
[4.1.1.2.ガードインターバル長=1/128]
Figure 0005838235
[4.1.1.3.ガードインターバル長=1/256]
Figure 0005838235

[4.1.2.32MHzチャネル(n=4)]
[4.1.2.1.ガードインターバル長=1/64]
Figure 0005838235
[4.1.2.2.ガードインターバル長=1/128]
Figure 0005838235
[4.1.2.3.ガードインターバル長=1/256]
Figure 0005838235
[4.2.AWGNチャネルにおけるシステム性能]
図45は、AWGNチャネル(ターゲットBER=1E−6)に関する変調及び符号化の様々な設定についての基本的な性能を示している。なお、現状ではOFDMに特有のオーバヘッド(GI、パイロット、ガードバンド及びフレーム形成)は含まれていない。但し、ガードインターバル長が最長の1/64、チャネルの全帯域幅が32MHz(うち3.7%はGI=1/128)の場合でもそのオーバヘッドは全体で5.5%以下であると予想される。
理論的には、DVB−C256QAMの場合、QEFオペレーションのために29.5dBのSNRが要求されるが、図45によれば、符号化レート9/10の1024QAMにおいて凡そ同等のSNRが要求されている。また、本モードについてのスペクトラム効率は、9bit/Hzである。これをDVB−C256QAMのスペクトラム効率(6.875*188/204=6.34bit/Hz)と比較すると、提案システムの全スループット利得は、42%の範囲内である(32MHzでOFDMに特有のオーバヘッドが含まれる最も条件の悪い場合では34.1%)。
<5.提案システムと要件との比較(CM−903より)>
[5.1.一般的要件]
(要件1)
ケーブルネットワークについての最新技術としてのケーブルチャネルの使用を最適化することを目指す技術でなければならない。ここには、柔軟性及びロバスト性の向上、並びにペイロードデータ容量の最大化が含まれる。
(提案システムの特徴)
サブキャリアごとの4KのQAMまでのOFDM変調、32MHzチャネル、LDPCコーデック、及び他の多くの特徴を備える。
(要件2)
DVB−C2は、DVB−S2及び/又はDVB−T2との整合性を第一に目指す必要はないが、コンテンツデリバリ市場における競争力を有するためのそれらの差別化可能な特徴を完全に備えることを目指すべきである。従って、逆方向チャネルの利用可能性を最大限に活かしたダウンストリーム送信技術を評価すべきである。但し、DVB−C2の仕様は、逆方向チャネルの利用可能性に依存すべきでない。
(提案システムの特徴)
双方向サービスのための適応的な変調方式を備える。
(要件3)
CATVネットワークの異なる性能レベルを考慮し、コンシューマ向けからビジネス向けにわたるアプリケーションに対応するためのシステムパラメータのツールキットが提供されるべきである。
(提案システムの特徴)
多様なシステムパラメータがネットワーク性能の最適化のために提供される。
(要件4)
同じチャネルに多重化されるサービスであっても、ケーブルネットワーク上のサービスプロバイダがサービス品質の個々の目標を定めることのできる仕様であるべきである。
(提案システムの特徴)
部分的に充足:シグナリングの複雑さを制限するために、1つの多重化の範囲内で個々のサービスに特有の保護を行うことはサポートしていない。
(要件5)
可能であれば、既存の適切な技術を採用すべきである。
(提案システムの特徴)
多くの機能ブロックが、DVB−S2及びDVB−T2から再利用されている。
(要件6)
予想されるケーブルネットワークの特性を十分に考慮すべきである(例えば、適用可能である限りにおいて、ビル又は家庭用の光ファイバなど)。
(提案システムの特徴)
より高品質なHFCネットワークにおけるより高速なデータレートに対しては、4kのQAM変調方式が使用される。
(要件7)
新たな技術仕様は、伝送のための機能に関するものを対象とすべきである。但し、受信機又はヘッドエンド機器などの様々な装置についてのコストの意味合いを考慮に入れるべきである。
(提案システムの特徴)
設計の複雑さ、メモリ要件などが本提案において考慮されている。
(要件8)
DVB−C標準は修正されるべきでなく、他の仕様(例えばSIなど)にいかなる変更も求めてはならず、また既存のいかなる特徴をも無効化されるべきではない。
(提案システムの特徴)
既存の標準/仕様は何らの修正も求められない。
(要件9)
典型的なケーブルシステムの周波数帯の中では、送信周波数に依存しない仕様でなければならない。
(提案システムの特徴)
制約はない。
(要件10)
DVBファミリーとしてのアプローチ:DVB−C2は、適切である限りインタフェース、符号化及び変調に関して既存の解決手段を再利用すべきである。
(提案システムの特徴)
DVB−T2/S2の解決手段が可能な限り再利用されている。
[5.2.性能及び効率化要件]
(要件11)
DVB−C2は、アナログとデジタルの混合から完全デジタルネットワークへの移行を効率的にサポートすることができ、及びどちらのネットワークにおいても最大の性能/スループットを提供できるものであるべきである。
(提案システムの特徴)
他のチャネルへの干渉を最小化するために、ピーク対平均電力比の削減が採用されている。
(要件12)
DVB−C2は、既存のケーブルプラント及び家庭内ネットワークにおいて、256−QAM(DVB−C)と比較して少なくとも30%を超えるスループットの向上を達成すべきである。
(提案システムの特徴)
1024QAM及びより高次の変調方式が使用される。
(要件13)
DVB−C2は、統計的多重化法による最大限の利益を引き出すことが可能なものであるべきである。例えば、現行の固定的なチャネルラスタについての制限は解除され得る。
(提案システムの特徴)
チャネル帯域幅は、8〜32MHzの範囲内の8MHzの倍数として柔軟に変更できる。
(要件14)
ケーブルネットワークは、グローバルレベル(例えば米国、アジア及び欧州)(家庭内ネットワークを含む)でモデル化されてその特徴を発揮するものであるべきである。また、最適な変調/FEC方式が現実のケーブルチャネルモデルを考慮に入れて選択されるべきである:
・アナログPAL/SECAM/NTSCによるTVチャネルの採用
・様々なデジタル信号(DVB、DOCSIS、Davicなど)、及び関連する信号のアナログ信号に対するバックオフ比率の採用
・様々なノイズ(白色、バースト、インパルスなど)、非線形性、及び既存の又は未来のネットワークに現れる他の干渉要因
(提案システムの特徴)
システムアーキテクチャは、ケーブルに特有の障害を克服するための指標を提供する。また、世界で使用されている8MHz及び6MHzの両方の周波数がサポートされ得る。また、適切な変調及び符号化レートが、様々なチャネル要件に基づいて選択され得る。
(要件15)
システムのエラー性能は、運用される可能性のある全ての形態のサービスについて適したものであるべきである。
(提案システムの特徴)
TS又はGSレベルにおける様々な保護レベルが可能である。
(要件16)
DVB−C2は、EUのエネルギー消費に関する行動規範(Code of Conduct on Energy Consumption)に従った受信機における消費電力の最大限の低減を可能とするために、低電力モードをサポート可能なものであるべきである。
(提案システムの特徴)
セグメント化受信は、複雑性を低減する。
(要件17)
シームレスな再送信(例えばDVB−S2からDVB−C2へ、又はDVB−T2からDVBC2へ)が完全にサポートされるべきである。
(提案システムの特徴)
DVB−S2/T2からC2へのトランスコーディングがサポートされる。
(要件18)
DVB−C2標準は、トランスポートストリーム、IPパケット及び変調入力と復調出力との間の他の関連するプロトコルに対し、完全に透過的なリンクを提供すべきである。
(提案システムの特徴)
様々な入力フォーマットに対する柔軟なマッピングがサポートされる。
(要件19)
ザッピング時間(受信機の1つのサービスから他のサービスへのチューニングに要する時間)は、(DVB−Cを用いた現在のデジタルTVサービスでのユーザ体験との関係において)DVB−C2の導入により大きく増加するべきでない。また、RFチャネルの変更に関し、DVB−C2フロントエンドは、準エラーフリーな信号を300ms以内に送信すべきである。
(提案システムの特徴)
C2のOFDMフレーム長の最適化により充足される。
[5.3.下位互換性要件]
(要件20)
DVB−C2は、DVB−Cに対し下位互換性を有しなくてもよい(DVB−C受信機がDVB−C2信号を処理できるという意味において)。DVB−C2受信機がDVB−C機能群を有するという機能性は、技術使用におけるオプションとしての要件として解決されるべきである。
・DVB−Cの機能をDVB−C2用の機器に含めることが産業界における要件であれば、チップセットの製造者は適合した解決策を提供することができる。
・長期的に運用されるネットワークはDVB−C2に完全に移行され、そのようなチップセットも生産され得る。
(提案システムの特徴)
既存のDVB−Cシステムにおいて使用される場合は、受信機のチューナ帯域幅は8MHzのままである。それにより、DVB−C及びDVB−C2の復調器を同じ受信機の中で共存させることができる。
(要件21)
DVB−C2での伝送のために、既存のDVB−C受信機にはいかなる変更も要求されない。これは、同じケーブルネットワークアーキテクチャと同じケーブルチャネル特性の継続的な使用を前提とする。
(提案システムの特徴)
要求は充足されている。
(要件22)
セルフインストールを可能とするために、DVB−C2標準は、同軸ケーブルシステムを用いた家庭内ネットワークの典型的な特性に可能な限り影響されないものであるべきである。
(提案システムの特徴)
本提案では、家庭内ケーブルネットワークにおける理想的でない環境の影響を軽減するための様々な符号化とインターリーブ処理のオプションがサポートされる。
[5.4.双方向サービス要件]
(要件23)
DOCSISシステムの欧州での技術オプション(EuroDOCSIS)のために現在DVB−Cを用いているDOCSISシステムのための代替的なダウンストリームの符号化及び変調方式として、本提案仕様は利用可能であるべきである。
(提案システムの特徴)
要求は充足されている。
(要件24)
DVB−C2は、IPデータの伝送効率を向上させる技術を含むべきである。
(提案システムの特徴)
要求は充足されている。
(要件25)
DVB−C2は、変調用機器のためのEdgeQAMの手法にDVB−C2をコスト効率よく統合させることを可能にするべきである。
(提案システムの特徴)
要求は充足されている。
(要件26)
本提案仕様は、双方向サービスの要件を充足させるために、低遅延モードを提供すべきである。
(提案システムの特徴)
低遅延を要求するサービスについては、時間インターリーバをスイッチオフすることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属すものと了解される。
1 送信帯域幅
2 選択部分
3 受信装置
4 チューナ
5 処理手段
54 送信装置
55 パイロットマッピング手段
56 エラー訂正符号化手段
57 信号マッピング手段
58 データマッピング手段
59 フレーム形成手段
60 変換手段
61 送信手段
62 送信インタフェース
63 受信装置
64 受信インタフェース
65 受信手段
66 再配置手段
67 相関手段
68 変換手段
69 チャネル評価手段
70 デマッピング手段
71 再構築手段
72 デマッピング手段
73 評価手段

Claims (24)

  1. フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信装置であって、
    各フレームは、送信帯域幅の全体をカバーし周波数方向に互いに隣り合う少なくとも2つの信号パターンと、周波数方向において周波数スライスとして領域分割された少なくとも2つのデータパターンとを含み、
    前記送信装置は、
    フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する前記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に同一の信号情報を含む信号データをマッピングする信号マッピング手段と;
    フレーム内の前記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするデータマッピング手段と;
    時間領域の送信信号を生成するために、前記信号パターンと前記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換する変換手段と;
    前記時間領域の送信信号を送信する送信手段と;
    を備え
    前記信号情報は、前記送信帯域幅における前記周波数スライスの位置を定義する、
    送信装置。
  2. 各フレームは、時間領域において前記少なくとも2つの信号パターンに後続する少なくとも2つの追加信号パターンであって、それぞれ先行する前記少なくとも2つの信号パターンのうちの対応する信号パターンと同じ長さを有する追加信号パターンを含む、請求項1に記載の送信装置。
  3. 各フレームは、少なくとも2つのトレーニングパターンを含み、
    前記送信装置は、フレーム内の各トレーニングパターンの周波数キャリア上にパイロット信号をマッピングするパイロットマッピング手段、を備え、
    前記信号パターンは、周波数方向において前記トレーニングパターンと同等の位置に配置される、
    請求項1又は請求項2のいずれかに記載の送信装置
  4. 各トレーニングパターンは同じ長さを有する、請求項3に記載の送信装置。
  5. 各フレームの各信号パターンは、当該フレーム内でのそれぞれの信号パターンの位置データを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の送信装置。
  6. 各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれるデータパターンの数を示す信号データを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の送信装置。
  7. 各フレームの周波数方向での周波数スライス数は、前記信号パターン内の前記信号データの構造によりサポートされる最大値を超えない範囲で変化する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の送信装置。
  8. 各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれる各データパターンについての個別の信号データを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の送信装置。
  9. フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信方法であって、
    各フレームは、送信帯域幅の全体をカバーし周波数方向に互いに隣り合う少なくとも2つの信号パターンと、周波数方向において周波数スライスとして領域分割された少なくとも2つのデータパターンとを含み、
    前記送信方法は、
    フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する前記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に同一の信号情報を含む信号データをマッピングするステップと;
    フレーム内の前記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするステップと;
    時間領域の送信信号を生成するために、前記信号パターンと前記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換するステップと;
    前記時間領域の送信信号を送信するステップと;
    を含み、
    前記信号情報は、前記送信帯域幅における前記周波数スライスの位置を定義する、
    送信方法。
  10. マルチキャリアシステムのためのフレームパターン生成装置であって、当該フレームパターンは、
    送信帯域幅の全体をカバーし周波数方向に互いに隣り合う少なくとも2つの信号パターンと、周波数方向において周波数スライスとして領域分割された少なくとも2つのデータパターンとを含み、
    前記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上には、フレーム内で同一の信号情報を含む信号データがマッピングされ、
    前記少なくとも2つの信号パターンは、それぞれ同じ長さを有し、
    前記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上には、フレーム内でデータがマッピングされ
    前記信号情報は、前記送信帯域幅における前記周波数スライスの位置を定義する、
    フレームパターン生成装置。
  11. フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて送信帯域幅内で送信された信号を受信するための受信装置であって、
    各フレームは、周波数キャリア上にそれぞれ同一の信号情報を含む信号データがマッピングされた、前記送信帯域幅の全体をカバーし周波数方向に互いに隣り合う少なくとも2つの信号パターンと、周波数キャリア上にデータがマッピングされた、周波数方向において周波数スライスとして領域分割された少なくとも2つのデータパターンとを含み、
    前記少なくとも2つの信号パターンは、それぞれ同じ長さを有し、
    前記受信装置は、
    前記送信帯域幅のうちの選択部分にチューニングされ当該部分を受信する受信手段と;
    前記少なくとも2つのデータパターンを受信することを可能とするために、受信された信号パターンに含まれる信号データを評価する評価手段と;
    を備え、
    前記送信帯域幅のうち前記選択部分は、前記信号パターンのうちの1つに相当する長さを少なくとも有し、及び受信すべき少なくとも1つのデータパターンをその範囲に含み、
    前記信号情報は、前記送信帯域幅における前記周波数スライスの位置を定義する、
    受信装置。
  12. 前記送信帯域幅のうち受信された前記選択部分から元の信号パターンを再構築する再構築手段、をさらに備える、請求項11に記載の受信装置。
  13. 前記再構築手段は、前記送信帯域幅のうち前記受信手段がチューニングされた前記選択部分が信号パターン構造に適合しない場合に、受信された信号パターン内の信号をもとの信号パターンの通りに再配置する、請求項12に記載の受信装置。
  14. 各フレームは、時間領域において前記少なくとも2つの信号パターンに後続する少なくとも2つの追加信号パターンであって、それぞれ先行する前記少なくとも2つの信号パターンのうちの対応する信号パターンと同じ長さを有する追加信号パターンを含み、
    前記再構築手段は、時間方向においてそれぞれ後続する受信された2以上の信号パターンをもとの信号パターンに再配置する、請求項12に記載の受信装置。
  15. 前記信号パターンにおける信号データは、エラー訂正符号を含み、
    前記再構築手段は、もとの信号パターンを再構築するために、前記受信された信号パターンの信号についてエラー訂正復号を行う、
    請求項12〜14のいずれか1項に記載の受信装置。
  16. 各フレームの信号パターンは、当該フレーム内でのそれぞれの信号パターンの位置データを伴う信号データを含み、
    前記評価手段は、前記位置データを抽出する、
    請求項11〜15のいずれか1項に記載の受信装置。
  17. 各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれるデータパターンの数を伴う信号データを含み、
    前記評価手段は、前記データパターンの数を伴う前記信号データを受信された信号パターンから抽出する、
    請求項11〜16のいずれか1項に記載の受信装置。
  18. 各フレームの信号パターンは、当該フレーム内に含まれる各データパターンについての個別の信号データを含み、
    前記評価手段は、各データパターンについての前記個別の信号データを受信された信号パターンから抽出する、
    請求項11〜17のいずれか1項に記載の受信装置。
  19. 前記受信手段は、受信すべき前記送信帯域幅のうち選択部分の信号パターンの最適な受信が可能となるように、前記送信帯域幅のうち選択部分にチューニングされて当該部分を受信する、請求項11〜18のいずれか1項に記載の受信装置。
  20. 前記受信手段は、受信すべき前記送信帯域幅のうち選択部分が、前記受信すべき少なくとも1つのデータパターンの帯域幅に合わせてセンタリングされるように、前記選択部分にチューニングされる、請求項11〜19のいずれか1項に記載の受信装置。
  21. 前記受信手段は、以前のフレームの信号パターンにおいて受信された信号データに基づいて、前記送信帯域幅のうち選択部分にチューニングされて当該部分を受信する、請求項11〜20のいずれか1項に記載の受信装置。
  22. フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて送信帯域幅内で送信された信号を受信するための受信方法であって、
    各フレームは、周波数キャリア上にそれぞれ同一の信号情報を含む信号データがマッピングされた、前記送信帯域幅の全体をカバーし周波数方向に互いに隣り合う少なくとも2つの信号パターンと、周波数キャリア上にデータがマッピングされた、周波数方向において周波数スライスとして領域分割された少なくとも2つの2つのデータパターンとを含み、
    前記少なくとも2つの信号パターンは、それぞれ同じ長さを有し、
    前記受信方法は、
    前記送信帯域幅のうち選択部分を受信するステップと;
    前記少なくとも2つのデータパターンを受信することを可能とするために、受信された信号パターンに含まれる信号データを評価するステップと;
    を備え、
    前記送信帯域幅のうち前記選択部分は、前記信号パターンのうちの1つに相当する長さを少なくとも有し、及び受信すべき少なくとも1つのデータパターンをその範囲に含み、
    前記信号情報は、前記送信帯域幅における前記周波数スライスの位置を定義する、
    受信方法。
  23. 信号を送受信するためのシステムであって、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の送信装置と、
    前記送信装置からの前記時間領域の送信信号を受信する請求項11〜21のいずれか1項に記載の受信装置と、
    を含むシステム。
  24. フレーム構造に基づいてマルチキャリアシステムにおいて信号を送信するための送信方法を含む、信号を送受信するための方法であって、
    各フレームは、送信帯域幅の全体をカバーし周波数方向に互いに隣り合う少なくとも2つの信号パターンと、周波数方向において周波数スライスとして領域分割された少なくとも2つのデータパターンとを含み、
    前記信号を送受信するための方法は、
    フレーム内のそれぞれ同じ長さを有する前記少なくとも2つの信号パターンのそれぞれの周波数キャリア上に同一の信号情報を含む信号データをマッピングするステップと;
    フレーム内の前記少なくとも2つのデータパターンの周波数キャリア上にデータをマッピングするステップと;
    時間領域の送信信号を生成するために、前記信号パターンと前記データパターンとを周波数領域から時間領域へ変換するステップと;
    前記時間領域の送信信号を送信するステップと;
    前記時間領域の送信信号を受信するための請求項22に記載の受信方法における各ステップと、
    を含み、
    前記信号情報は、前記送信帯域幅における前記周波数スライスの位置を定義する、
    信号を送受信するための方法。
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