JP5836891B2 - 有機性廃棄物の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は有機性廃棄物の処理方法に関し、詳しくは、植物の茎葉を含む農業残渣から効率良くメタン発酵し、エネルギー回収できる有機性廃棄物の処理方法に関する。
従来、有機性廃棄物をスラリー化し、メタン発酵槽内でメタン発酵してバイオガスを生成する処理方法が知られている。特に近年、農家から大量に廃棄される植物性の農業残渣を原料としてメタン発酵処理することも検討されている。
一般に植物性の農業残渣は生物分解しにくいセルロースを主成分とするため、まず破砕機によって細かく破砕して加水した後、可溶化槽にて可溶化処理して液側の有機物濃度を高め、この可溶化処理後のスラリーをメタン発酵することが提案されている(特許文献1、2)。
特開2001−300486号公報 特開2004−50143号公報
農家から大量に廃棄される植物性の農業残渣には、例えば大根やメロン、スイカといった作物そのもののみならず、茎葉も混入している。この茎葉が混入する植物性の農業残渣を一般的な回転刃式の破砕機によって破砕すると、回転刃に茎葉が絡み付いてしまうため使用できない問題がある。特に、スイカのような蔓性の植物の茎は回転軸に絡まり易く、破砕すること自体極めて困難であり、また、絡まる度に手作業で絡み付いた蔓を除去する必要があり、作業性も極めて悪い。
このため本発明者は、回転刃を用いない竪型せん断破砕機を用いて茎葉を破砕することも試みたが、得られる破砕物は荒い固形物となるため、次工程への移送中にブリッジを起こして閉塞してしまい、また、ポンプ移送もできず、移送性が極めて悪い問題があった。
また、せん断破砕機による荒破砕物では、加水してスラリー化する場合、液側の有機物濃度を高めるために可溶化槽での滞留時間を3日程度とる必要があり、処理時間がかかる問題がある。これは、荒破砕物の茎葉はほぼ輪切り状態となっているため、表皮よりも内側の繊維状の内容物の組織がほとんど破壊されず、ほぼそのままの状態で残存しているために、この組織を分解する時間が必要となるためである。この問題は破砕物を薬液や熱、分解酵素によって軟化・可溶化することで短縮可能ではあるが、これではランニングコストが増加してしまう問題がある
このような問題のため、従来、農家から回収した植物性の農業残渣を用いてメタン発酵する場合、回収された農業残渣から茎葉を取り除き、その茎葉が取り除かれた後の農業残渣をメタン発酵槽へ導入し、取り除いた茎葉は焼却処分していた。しかし、これでは茎葉の選別作業に大変な手間がかかる上に、茎葉を取り除く程、農業残渣から回収されるエネルギー量が減少し、エネルギー回収施設として効率的ではない。
本発明者は、このような植物の茎葉を含む農業残渣を選別することなくそのまま原料として用いて効率的にメタン発酵する方法について鋭意検討したところ、農業残渣の破砕時に、植物の表皮の内側の内容物(繊維状組織)までもが破砕されることが重要であることを見出して本発明に至った。
すなわち、本発明は、植物の茎葉を含む農業残渣を選別する必要なく受け入れて効率良くメタン発酵し、エネルギー回収することができる有機性廃棄物の処理方法を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
(請求項1)
農業残渣をスラリー化してメタン発酵槽に投入し、該メタン発酵槽内で発酵させることによりバイオガスを生成し、エネルギー回収する有機性廃棄物の処理方法において、
前記農業残渣は、農作物を収穫した後に残った茎、蔓及び葉を含む植物性廃棄物であり、
前記植物性廃棄物を、二軸スクリュー式の破砕からなる第1の破砕部と、固定歯と回転歯を有する第2の破砕部とを備え、第1の破砕部と第2の破砕部が連続して設けられている摺り揉み破砕機で摺り揉み破砕することにより、前記茎及び蔓の表皮を剥がして該表皮より内側の内容物まで破砕した状態の摺り揉み物を得て、該摺り揉み物を前記メタン発酵槽へ導入することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
(請求項2)
前記摺り揉み物を可溶化するための可溶化槽を経ることなく、該摺り揉み物を前記メタン発酵槽へ導入することを特徴とする請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法。
(請求項3)
前記摺り揉み物を前記メタン発酵槽へポンプ移送することを特徴とする請求項1又は2記載の有機性廃棄物の処理方法。
本発明によれば、植物の茎葉を含む農業残渣を選別する必要なく受け入れて効率良くメタン発酵し、エネルギー回収することができる有機性廃棄物の処理方法を提供することができる。
本発明に係る有機性廃棄物の処理方法のフロー図 (a)は摺り揉み破砕機の一例を示す正面図、(b)はその平面図 図2に示す摺り揉み破砕機の第2の破砕部の分解斜視図 図2に示す摺り揉み破砕機の第2の破砕部の様子を示す説明図 メタン発酵槽の一例を示す説明図 スラリーのCOD濃度を示すグラフ
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る有機性廃棄物の処理方法のフロー図である。
同図に示すように、本発明における有機性廃棄物の処理は、農業残渣を、まず摺り揉み破砕機1に投入して摺り揉み及び破砕することで、摺り揉み物を得る。次いで、その摺り揉み物をメタン発酵槽2に移送し、メタン発酵槽2内でメタン発酵を行うことで、バイオガスを生成するものである。
ここで、本発明における農業残渣は、農作物の収穫後に農家から廃棄される植物性廃棄物であり、これには例えば生育不良や傷等が原因で不適品となった農作物そのもの(例えば大根、スイカ、メロン等といった野菜や果実)の他、農作物を収穫した後に残った茎葉(例えば大根の葉、スイカやメロンの茎(蔓)や葉)が含まれる。
従来、植物性の農業残渣は、茎葉を選別して取り除いた上で、それ以外の残渣をメタン発酵槽に投入する前の前処理として回転刃式の破砕機や竪型せん断破砕機を用いて細かく破砕するようにしていたが、本発明においては、農業残渣中から茎葉を選別することなくそのまま摺り揉み破砕することにより、茎葉の表皮を剥がして該表皮より内側の内容物まで揉みほぐして破砕した状態の摺り揉み物を得るようにしている。
この摺り揉み破砕とは、回転刃等による単なる切断やせん断によって農業残渣の破砕を行うものではなく、摺り揉み動作によって農業残渣を摺り潰して細かく破砕するものである。本発明ではこの摺り揉み動作を経ることが重要であり、摺り揉み動作によって、従来の単なる切断やせん断による破砕では不可能であった茎葉の表皮を剥がし、その表皮よりも内側の内容物(繊維状組織)を露出させ、その内容物自体の組織を破壊して細かく破砕することができ、その後のメタン発酵槽2における発酵に適したスラリーを生成することができる。
このような摺り揉み破砕を行う際に好適な摺り揉み破砕機の一例を図2に示す。図2(a)は摺り揉み破砕機の正面図、(b)はその平面図である。但し、本発明における農業残渣の摺り揉み破砕は、このような摺り揉み破砕機を用いるものに何ら限定されるものではない。
摺り揉み破砕機1は、第1の破砕部10と、この第1の破砕部10の下流側(図示右側)に連続して設けられた第2の破砕部20とを有している。
第1の破砕部10は、2本のスクリュー軸11、12を有する二軸スクリュー式の破砕機からなり、各スクリュー軸11、12にそれぞれスクリュー歯11a、12aが軸線方向に沿って設けられている。スクリュー歯11a、12aのピッチは、スクリュー軸11、12の回転による被破砕物の移動方向(図中の左から右方向)に向かって、次第に小さくなるように形成されており、各スクリュー歯11a、12aの歯先は、例えば2〜3mmの間隙を持って対向している。
第1の破砕部10の各スクリュー軸11、12は、モーター30によって回転駆動される。モーター30の回転は、動力伝達ギヤ40aによって一方のスクリュー軸11に伝達され、これによりスクリュー軸11が回転する。このスクリュー軸11の回転は、更に動力伝達ギヤ40bによって他方のスクリュー軸12に伝達されるようになっている。各スクリュー軸11、12は、各動力伝達ギヤ40a、40bの減速比を適宜設定することによって周速差を持って回転するようになっており、この周速差は、被破砕物の種類、擦り揉み破砕の程度等によって任意に設定することができる。
第1の破砕部10におけるスクリュー軸11、12の始端部分(上流側の端部)の上方には、被破砕物である農業残渣を第1の破砕部10に投入するための投入口13が設けられている。
第2の破砕部20は、第1の破砕部10の各スクリュー軸11、12の終端部分に連続して設けられている。この第2の破砕部20は、図3に示すように、摺り揉み破砕機1の本体部分に固定される固定歯21と、第1の破砕部10の各スクリュー軸11、12の終端部に取付けられることにより、各スクリュー軸11、12と一体に回転する回転歯22とを有している。
回転歯22は、摺り揉み破砕機1の本体部分に固定されるガイド板23に形成された2つのガイド孔23a内にそれぞれ配置されている。第2の破砕部20は、必要に応じて、固定歯21と回転歯22の組合せを、被破砕物の移動方向に沿って複数連結することによって構成されている。ここでは、固定歯21と回転歯22の組を2組連結した場合を例示しており、固定歯21と回転歯22とを、各スクリュー軸11、12の軸線方向に沿って交互に設けている。組数は、被破砕物の種類、擦り揉み破砕の程度等によって任意に設定することができる。
固定歯21と回転歯22との組合せ状態は、図4に示すように、固定歯21の切歯21aと回転歯22の切歯22aとが相対するように配置されている。これにより、回転歯22が回転すると、この回転歯22の切歯22aと固定歯21の切歯21aとの間に被破砕物が挟まれることにより、細かく破砕されると同時に、回転歯22が回転することによって固定歯21と回転歯22の間で被破砕物が摺られ且つ揉まれるようになっている。
それぞれの切歯21a、22aの形状は、被破砕物が固定歯21及び回転歯22の中心方向に移動するような形状となっている。また、回転歯22はガイド板23のガイド孔23a内に配置され、固定歯21の切歯21aもガイド孔23aの範囲内に配置されているので、被破砕物はガイド孔23aから外に漏れることなく、第2の破砕部20の終端まで被破砕物を摺り揉みしながら移動させて排出するようになっている。各切歯21a、22aの数は、被破砕物の種類、擦り揉み破砕の程度等によって任意に設定することができる。
かかる摺り揉み破砕機1によれば、投入口13から投入された被破砕物である植物の茎葉を含む農業残渣は、まず第1の破砕部10の各スクリュー軸11、12のスクリュー歯11a、12aによって一次破砕される。各スクリュー歯11a、12aは異なる周速で回転しているので、相対するスクリュー歯11a、12aの間で発生するせん断力によって農業残渣を荒破砕することができる。
次いで、この第1の破砕部10による一次破砕後、農業残渣は各スクリュー軸11、12の回転によって移送され、連続的に第2の破砕部20に送られる。第1の破砕部10によって荒破砕された農業残渣は、第2の破砕部20の固定歯21の切歯21aと回転歯22の切歯22aとによって更に細かく切断破砕されると同時に、破砕物が固定歯21と回転歯22の間に挟まれる。このとき回転歯22が回転することによって、挟まれた破砕物が固定歯21との間で摺られ且つ揉みほぐされることになる。
このため、農業残渣中に混入する茎や葉も、第1の破砕部10のスクリュー歯11a、12aや第2の破砕部20の固定歯21、回転歯22によって単に切断されて細かく破砕されるだけでなく、この第2の破砕部20における固定歯21と回転歯22の間で摺られ且つ揉みほぐされることで、表皮が剥がされ、表皮の内側の内容物が露出し、更にこの内容物も固定歯21と回転歯22の間で摺られ且つ揉みほぐされる過程で組織が破壊されて細かく破砕されるため、従来では破砕が困難であった表皮よりも内側にある発酵にとって重要な内容物までも効果的に破砕することができるようになる。
このように摺り揉み破砕機1によって生成された摺り揉み物は、それ自体が持つ水分によって加水する必要なくスラリー状となり、そのままメタン発酵槽2に移送することができる。また、この摺り揉み破砕機1によって生成された摺り揉み物は、内容物まで摺り揉みされて細かく破砕されているため、ポンプ移送しても従来のように移送中にブリッジや閉塞を引き起こすようなことがなく、ポンプ(スラリーポンプ)による移送が可能である。摺り揉み物をポンプ移送することにより、移送のための構成が簡素化できると共に移送コストも低減できるようになる。
但し、得られた摺り揉み物の濃度がメタン発酵に適した投入濃度よりも高い場合や、農業残渣のみならず他の有機物も受け入れる施設である場合には、投入濃度の調整のために適宜加水を行うようにしてもよい。
摺り揉み物は内容物まで摺り揉みされて細かく破砕されていることから、液側へ有機物が溶出する速度が高く、従来のように液側の有機物濃度を高めるために可溶化槽を用いて滞留時間をとる必要がない。このため、本実施形態では、摺り揉み破砕機1によって生成された摺り揉み物のスラリーを、可溶化槽を経ることなく、そのままメタン発酵槽2へ投入している。これにより従来のような可溶化槽は不要となって、構成の簡素化を図ることができると共に、滞留時間も必要なくなるため処理時間の大幅な短縮化が可能である。
図5は、本発明における有機性廃棄物の処理方法において好ましく用いられるメタン発酵槽2の一例を示す説明図である。
メタン発酵槽2は、バッチ式の密閉された槽本体50内の下方に、導入されたスラリーをメタン発酵させる主発酵部51と、この主発酵部51より上方の槽本体50内に沈殿部52とが区画形成されている。槽本体50の上部には、沈殿部52内のバイオガスの排出口52aを有している。槽本体50の下部には、主発酵部51の底部に溜まったスラッジを排出するための底部排出口51aが設けられている。
沈殿部52の外周部には、仕切り筒53によって区画形成され、主発酵部51から流入されてきたメタン発酵後の消化汚泥を一旦貯留するための消化汚泥貯留部54が形成されている。この消化汚泥貯留部54には消化汚泥の排出口54aが形成されていると共に、消化汚泥貯留部54と、主発酵部51に貯留されたスラリーの液面下とを連通する比較的細い管状のミキシングシャフト55が設けられている。
槽本体50の中央部には、沈殿部52の中央部と主発酵部51の中央部とを連通するセンターチューブ56が配設されている。センターチューブ56の途中にはスラリーの導入口56aが形成され、槽本体50の外に延びている。センターチューブ56の下端には、主発酵部51内にスラリーを混入するための開口部56bが、槽内の接線方向に向くように設けられている。
このセンターチューブ56と、主発酵部51内で発生したバイオガスが溜まるこの主発酵部51の上部と、沈殿部52内で発生したバイオガスが溜まるこの沈殿部52の上部とを連通するように連通管57が設けられており、この連通管57には均圧弁57aが接続されている。
次に、かかるメタン発酵槽2を用いたメタン発酵について説明する。
まず第1ステップでは、導入口56aから、擦り揉み破砕機1によって生成された擦り揉み物のスラリーをセンターチューブ56内に導入する。このとき、主発酵部51の液面と沈殿部52の液面とは同一レベルになる。
第2ステップでは、主発酵部51内でスラリーがメタン菌により発酵し、バイオガスが発生する。発生したバイオガスは、主発酵部51の上部に溜まっていく。これに伴って、主発酵部51の液面が低下し、発酵液の一部はセンターチューブ56を通り、沈殿部52へ徐々に上昇していく。なお、主発酵部51の液面の低下時には、発酵液の別の一部がミキシングシャフト55から消化汚泥貯留部54へも流れ込む。また、この沈殿部52で発生したバイオガスは、自動的にガス排出口52aから不図示のガスホルダーへと供給される。
第3ステップでは、主発酵部51内で十分なバイオガスの発生が行われると、この主発酵部51の液面は更に低下し、これに伴って沈殿部52の液面が最高位に達する。その後、新しいスラリーを導入口56aからセンターチューブ56内に導入することで、沈殿部52内の液が、仕切り筒53の上縁を超えて消化汚泥貯留部54へとオーバーフローする。これにより、新たに導入されたスラリーに見合う分の消化汚泥が排出口54aから外部に排出される。
第4ステップでは、均圧弁57aを開弁すると、沈殿部52の発酵液が一気にセンターチューブ56を通って主発酵部51の底部に流れ込む。この際、センターチューブ56の下端の開口部56bから槽内の接線方向に流れ込むため、主発酵部51内のスラリーと均一に混合される。その後は、均圧弁57aが閉弁され、上記の第1ステップ〜第4ステップを1日4〜18回繰り返す。
このようなメタン発酵槽2は、槽内の攪拌を行うために回転式の攪拌機を使用しないため、スラリー中に含まれる繊維分の絡み付きを考慮する必要が全くなく、本発明において良好な運転が可能となる。特に、本発明においてメタン発酵に供されるスラリーは、擦り揉み破砕された擦り揉み物から得られたものであり、可溶化濃度が高いため、同じ農業残渣を従来のせん断破砕することによって得られるスラリーに比べて、短時間でより多くのバイオガスを生成することができる。
(スラリーのCOD濃度測定)
スイカ蔓(約5mmφ)を以下のA、Bの方法によってそれぞれ破砕した。
方法A:二軸摺り揉み破砕機(西邦機工株式会社製摺揉機SRM−15)に投入して摺り揉み破砕した。
方法B:ハサミを使用して3mm程度の長さに切断した。
方法Aで処理された破砕物は、蔓の表皮が剥離され、その内側の内容物もほぐされて破砕されており、細い繊維が泥状に残った摺り揉み物となった。
一方、方法Bで処理された破砕物は、表皮は剥離されず、約5mmφ×約3mm程度のほぼ当初の径を維持した輪切り状の破砕物であった。
その後、各破砕物20gに水200mlを添加して、方法A、Bにそれぞれ対応したスラリーa、bを得た。各TS濃度は、スラリーa:1.4%、スラリーb:1.1%であった。
方法Aによって処理された破砕物は、水と混合すると茶褐色となり、繊維分が目立つ外観となったまま、数日攪拌しても外観に変化は見られなかった。攪拌後は細長い繊維分が僅かに残存した。
一方、方法Bによって処理された破砕物は、水と混合した初期は、破砕された形状のままで水は透明であったが、時間経過と共に水が緑へ着色し、固形分は繊維に沿って割れていった。
また、得られた各スラリーa、bを連続攪拌し、0hr、23hr、47hr、71hr経過後のCOD濃度を、HACH水質分析機による簡易分析によって測定した。その結果を図6のグラフに示す。
図6に示すように、方法Aによって処理された摺り揉み物からなるスラリーa(摺揉破砕)は、攪拌初期に最大のCOD値を示している。これに対し、方法Bによって処理された輪切り状の破砕物からなるスラリーb(せん断破砕)では、攪拌初期ではCOD値は得られず、時間経過に伴い徐々に上昇している。従って、スラリーbでは、滞留時間を確保するための可溶化槽が必要であるが、摺り揉み物からなるスラリーaでは、初期からCOD濃度が最大を示すことから、このような滞留時間を考慮する必要がなく、直接メタン発酵槽に導入することができた。
1:摺り揉み破砕機
10:第1の破砕部
11、12:スクリュー軸
11a、12a:スクリュー歯
13:投入口
20:第2の破砕部
21:固定歯
21a:切歯
22:回転歯
22a:切歯
23:ガイド板
23a:ガイド孔
30:モーター
40a、40b:動力伝達ギヤ
2:メタン発酵槽
50:槽本体
51:主発酵部
51a:底部排出口
52:沈殿部
52a:排出口
53:仕切り筒
54:消化汚泥貯留部
54a:排出口
55:ミキシングシャフト
56:センターチューブ
56a:導入口
57:連通管
57a:均圧弁

Claims (3)

  1. 農業残渣をスラリー化してメタン発酵槽に投入し、該メタン発酵槽内で発酵させることによりバイオガスを生成し、エネルギー回収する有機性廃棄物の処理方法において、
    前記農業残渣は、農作物を収穫した後に残った茎、蔓及び葉を含む植物性廃棄物であり、
    前記植物性廃棄物を、二軸スクリュー式の破砕からなる第1の破砕部と、固定歯と回転歯を有する第2の破砕部とを備え、第1の破砕部と第2の破砕部が連続して設けられている摺り揉み破砕機で摺り揉み破砕することにより、前記茎及び蔓の表皮を剥がして該表皮より内側の内容物まで破砕した状態の摺り揉み物を得て、該摺り揉み物を前記メタン発酵槽へ導入することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。
  2. 前記摺り揉み物を可溶化するための可溶化槽を経ることなく、該摺り揉み物を前記メタン発酵槽へ導入することを特徴とする請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法。
  3. 前記摺り揉み物を前記メタン発酵槽へポンプ移送することを特徴とする請求項1又は2記載の有機性廃棄物の処理方法。
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