JP5835303B2 - 電気コネクタ - Google Patents
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Description
特許文献1の「多芯丸形のプラグコネクタ及びリセプタクルコネクタ」は、回転対称状のプラグインシュレータに、先端から異なる距離に接触部が位置するようにしたプラグコネクタと、このプラグコネクタが挿入可能な嵌合孔を形成したリセプタクルインシュレータに、それぞれの接触部を嵌合孔の内周面に臨ませるようにしたリセプタクルコネクタとについて記載されている。
前記挿入部の外周面は、先側が円筒面に形成され、基側に凸部が形成され、前記雌側コネクタに、前記凸部に係止して前記雄側コネクタの軸線回りの回転を規制する係止部が形成されているので、挿入部の外周面の先側が円筒面であれば、挿入部を軸線回りに回転させながら雌側コネクタに挿入することができ、挿入部の基側の凸部が雌側コネクタの係止部に係止することで、雄側コネクタの軸線回りの回転を規制することができる。従って、雄側コネクタや雌側コネクタの回転により、雌側接触端子と雌側接触端子が摺動することで摩耗したり傷ついたりすることが防止できるので、安定した接触状態を維持することができる。
案内軸の外周面の先側が円筒面であれば、案内軸を案内孔に案内して軸線回りに回転させながら雌側コネクタに挿入することができ、案内軸の基側の凸部が案内孔の係止溝に係止することで、雄側コネクタの軸線回りの回転を規制することができる。従って、雄側コネクタや雌側コネクタの回転により、雌側接触端子と雌側接触端子が摺動することで摩耗したり傷ついたりすることが防止できるので、安定した接触状態を維持することができる。
本発明の実施の形態1に係る電気コネクタの嵌合構造について、図面に基づいて説明する。なお、本明細書における雄側コネクタおよび雌側コネクタの説明においては、嵌合側を前または先側、機器側またはケーブル側を後ろまたは基側としている。
図1から図3に示す雄側コネクタ10は、コネクタ本体となるハウジング11と、ハウジング11の内周面に形成された雄側接触端子12と、ハウジング11の端子収容孔111に設けられ、挿入方向に突出した案内軸13とを備えている。
ハウジング11の胴部であって、挿入部112の後端には、雌側コネクタの係止爪に係止させて抜け防止を図るための環状溝113が全周に渡って形成されている。
端子部121は、両端部の円環部121aと、両端部の円環部121aの間を円周方向に沿って所定間隔ごとに繋ぐことで、円周面を形成する接触弾性片121bとが形成されている。
接続部122は、端子部121と接続する基端部が、幅方向に折り曲げて板厚を厚くして補強されている。接続部122の先端部は、ハウジング11から突出して他の機器と接続するための端子としている。
図1から図3に示す案内軸13は、ハウジング11の挿入部112の軸線位置に配置され、挿入方向に突出している。案内軸13の先端位置は、挿入部112の開口位置より突出している。
ハウジング21は、先端部が開口し、基端部が閉鎖した円筒形状に形成されている。ハウジング21に、円筒形状の挿入部112が挿入される断面円形の嵌合孔211が形成されている。
雌側接触端子23は、後部カバー25を取ったハウジング21の後端から挿入される。図11から図13に示すように、雌側接触端子23は、平板の側部が折り曲げられて板厚を厚くして補強された端子部231と、端子部231に接続されたケーブルCとハウジング21との隙間を塞ぎ、ハウジング21内への水の浸入を防止するためのパッキン部232とを備えている。
端子部231は、断面が略C字状に形成されている。図17に示すように、端子部231は、雄側接触端子12と接触させるために、嵌合軸22から露出させた接触部231aと、嵌合軸22に埋め込まれた埋設部231bとを備えている。埋設部231bの先端部は、外側に開くように折り曲げられて湾曲部231cが形成されている。
係止爪241は、略J字状に形成されて、先端部がハウジング21の係止孔212を挿通している。
後部カバー25は、ハウジング21の後端部を覆うカバーである。後部カバー25は、ハウジング21の基側に装着されることで、パッキン部232を押さえてケーブルCが抜けないようにしている。
図14に示すように、雄側コネクタ10の案内軸13を雌側コネクタ20の嵌合軸22の案内孔221に合わせる。案内軸13の先端位置が、挿入部112(ハウジング11)の開口位置より突出して外側に露出しているため、嵌合軸22の案内孔221に合わせやすい。また嵌合軸22の先端位置は、ハウジング21の嵌合孔211の開口位置であるため、案内軸13の挿入目標となる嵌合軸22の案内孔221を視認しやすく、視認できない状態でも、挿入しやすい。
案内軸13の先端が嵌合軸22の案内孔221に挿入できれば、雄側コネクタ10の軸線が雌側コネクタ20に対して傾斜した状態であっても、雄側コネクタ10の挿入を進めるに従って、案内軸13が嵌合軸22の案内孔221に沿って進行する。
雄側コネクタ10が雌側コネクタ20に挿入されると、雄側接触端子12a〜12cは雌側接触端子23c〜23aにそれぞれ接触する。
本発明の実施の形態2に係る電気コネクタの嵌合構造について、図面に基づいて説明する。なお、図18から図20においては、図1から図17と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態2に係る雄側コネクタは、挿入部の外周面として、先側が円筒面に形成され、基側に凸部が形成されており、雌側コネクタに、凸部に引っ掛かり雄側コネクタの軸線回りの回転を規制する係止部が形成されていることを特徴とするものである。
直線状凸部116は、2ヵ所に配置された係止部24xに係止させられれば、係止部24xに対応した数とすることができるが、直線状凸部116が歯車状(外歯車状)にハウジング11xの周面全体に、所定間隔ごとに連続して多数設けられているため、雌側コネクタ20xへの挿入の際に雄側コネクタ10xの回転位置を気にすることなく挿入しても、直線状凸部116を係止部24xに係止させることができる。また、円筒面115上に形成された直線状凸部116が、先側の外径より突出量が小さく形成されているため、雄側コネクタ10xの雌側コネクタ20xへの挿入の際に、係止部24xの係止爪241xが円筒面114から直線状凸部116に落ち込んで、雄側コネクタ10xと雌側コネクタ20xとの嵌合を完了させることができると共に、抜けを防止することができる。このとき、係止爪241x先端が直線状凸部116の上部に乗り上げ、係止爪241xと直線状凸部116とが係止していない状態となっていても、雄側コネクタ10xや雌側コネクタ20xが回転すると、係止爪241x先端が直線状凸部116と係止する状態となり、それ以上の回転を阻止することができる。従って、雄側コネクタ10xの回転位置に際しての制限を無くすことができる。
また、挿入部112xの先側11aが円筒面114に形成されているため、雄側コネクタ10xを軸線回りに回転させながら挿入しても、雌側コネクタ20xに挿入することができるので、嵌合作業時間の短縮を図ることができる。
本発明の実施の形態3に係る電気コネクタの嵌合構造を図面に基づいて説明する。なお、図21および図22においては、図1から図20と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態3に係る雄側コネクタは、案内軸の外周面として、先側が円筒面に形成され、基側に凸部が形成されており、案内孔は、内周面に、凸部に係止して雄側コネクタの軸線回りの回転を規制する係止溝が形成されていることを特徴とするものである。
雄側コネクタ10yの案内軸13yを嵌合軸22yの案内孔221yへ挿入するときに、案内軸13yの円筒面131が挿入された段階では、円筒面131は係止溝221aに入らないため、雄側コネクタ10yは軸線回りに回転させることができる。従って、雄側コネクタ10yを軸線回りに回転させながら挿入しても、雌側コネクタ20yに挿入することができるので、嵌合作業時間の短縮を図ることができる。
第1の接触端子として、円筒形状の雄側接触端子12が、ハウジング11,11xの内周面に形成され、第2の接触端子として、端子片である雌側接触端子23が嵌合軸22,22yの外周面に形成されているが、雄側接触端子を第2の接触端子として端子片に形成して、ハウジング11,11xの内周面に配置し、雌接触端子を第1の接触端子として円筒形状に形成して、嵌合軸22,22yの外周面に同軸に形成してもよい。この場合、ハウジング11,11xの内周面の内径と、嵌合軸22,22yの外周面の外径とを、案内軸13の先端側から基端側に位置するに従って段々に小さくすれば、挿入が完了するまで、雄側接触端子は、対となる雌側接触端子以外の雌側接触端子と擦れることなく挿入を進めることができる。
また、本実施の形態1〜3に係る電気コネクタでは、雄側コネクタに機器が接続され、雌側コネクタにケーブルが接続されているが、雄側コネクタにケーブルが接続され、雌側コネクタに機器が接続されてもよい。
11,11x ハウジング
11a 先側
11b 基側
111 端子収容孔
112,112x 挿入部
113 環状溝
114,115 円筒面
116 直線状凸部
12 雄側接触端子
12a〜12c 雄側接触端子
121 端子部
121a 円環部
121b 接触弾性片
122 接続部
13,13y 案内軸
13a 先側
13b 基側
131 円筒面
132 直線状凸部
133 円筒面
20,20x,20y 雌側コネクタ
21 ハウジング
211 嵌合孔
212 係止孔
22,22y 嵌合軸
221,221y 案内孔
221a 係止溝
222 端子収容孔
222a 案内溝
222b 支持片
23 雌側接触端子
23a〜23c 雌側接触端子
231 端子部
231a 接触部
231b 埋設部
231c 湾曲部
232 パッキン部
24,24x 係止部
241,241x 係止爪
242 固定部
25 後部カバー
C ケーブル
Claims (7)
- 雄側コネクタの円筒形状に形成された挿入部を雌側コネクタの嵌合孔に挿入して、前記挿入部に形成された雄側接触端子を、前記嵌合孔に形成された直線状の雌側接触端子に接触させる電気コネクタであって、
前記雌側接触端子は、端子収容孔の案内溝を通じてハウジングに挿入されるものであり、前記雄側接触端子と接触させるために露出させた接触部と、前記案内溝に沿った側部の先端部を、前記案内溝に埋め込ませて係止させた埋設部とが形成され、
前記埋設部には、外側に開くように曲がった前記案内溝に係止する湾曲部が形成された電気コネクタ。 - 雄側コネクタの円筒形状に形成された挿入部を雌側コネクタの嵌合孔に挿入して、前記挿入部に形成された雄側接触端子を、前記嵌合孔に形成された直線状の雌側接触端子に接触させる電気コネクタであって、
前記雌側接触端子は、端子収容孔の案内溝を通じてハウジングに挿入されるものであり、前記雄側接触端子と接触させるために露出させた接触部と、前記案内溝に沿った側部の先端部を、前記案内溝に埋め込ませて係止させた埋設部とが形成され、
前記雄側コネクタまたは前記雌側コネクタのいずれか一方のコネクタには、挿抜方向に沿って突出した案内軸が、軸線位置に形成され、
他方のコネクタには、前記案内軸を挿入させて挿抜方向に沿って案内する案内孔が形成され、
前記挿入部の外周面は、先側が円筒面に形成され、基側に凸部が形成され、
前記雌側コネクタに、前記凸部に係止して前記雄側コネクタの軸線回りの回転を規制する係止部が形成されている電気コネクタ。 - 前記案内軸の先端部は、コネクタの外側に露出している請求項2記載の電気コネクタ。
- 前記案内軸は、先側が円筒面に形成され、基側に凸部が形成され、
前記案内孔は、内周面に、前記凸部に係止して前記雄側コネクタの軸線回りの回転を規制する係止溝が形成されている請求項2または3記載の電気コネクタ。 - 前記凸部は、歯車状に形成されている請求項2または4記載の電気コネクタの嵌合構造。
- 円筒形状の前記雄側接触端子が、前記案内軸と同軸に、1以上配置され、
前記雌側接触端子が、前記雄側接触端子に対応させて配置されている請求項2から5のいずれかの項に記載の電気コネクタ。 - 前記雄側接触端子が複数設けられているときに、それぞれの前記雄側接触端子は、前記案内軸の先端側から基端側に位置するに従って段々に直径を小さくした請求項6記載の電気コネクタ。
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