JP5834843B2 - 認証システム及びアクセスキー供給装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、端末装置毎に個別のアクセスキーを正当な端末装置に供給して、供給したアクセスキーにより各端末装置の正当性を認証できるようにすることである。
本発明の第2のアクセスキー供給装置は、端末装置により放音された音を示す音響信号であって、音響透かしにより当該端末装置を識別する端末IDが重畳させられた音響信号を取得する音響信号取得部と、前記音響信号取得部が取得した音響信号から前記端末IDを抽出する抽出部と前記抽出部により抽出された前記端末IDを取得するID取得部と、前記ID取得部により取得された端末IDから、前記端末装置がサーバ装置にログインするために用いるアクセスキーを生成する生成部と、前記生成部が生成したアクセスキーを音響透かしにより音響信号に重畳させる重畳部と、前記重畳部によりアクセスキーが重畳させられた音響信号が示す音を、自アクセスキー供給装置の放音エリアに放音させる放音制御部とを備えることを特徴とする。
図1は、認証システム1の全体構成を示す図である。
認証システム1は、アクセスキー供給装置10と、端末装置20と、応答処理サーバ30とを備え、応答処理サーバ30により端末装置20のユーザにサービスが提供される通信システムである。アクセスキー供給装置10は、ここではカフェやレストラン、商店などの不特定多数の人物が出入りしうる店舗に設定される。アクセスキー供給装置10は、自アクセスキー供給装置が設置された店舗の敷地内を放音エリアとし、この放音エリアにおいて放音する。本実施形態では、アクセスキー供給装置10のうちアクセスキー供給装置10A,10Bについて説明する。アクセスキー供給装置10Aは、店舗Aに設置され、店舗Aの敷地内に放音エリアを形成する。アクセスキー供給装置10Bは、店舗Bに設置され、店舗Bの敷地内に放音エリアを形成する。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有するマイクロプロセッサを備える。CPUは、ROMや記憶部12に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、アクセスキー供給装置10の各部を制御する。例えば、制御部11は、端末装置20が応答処理サーバ30にログインするために用いるアクセスキー(例えば、IDやパスワード)を生成したり、生成したアクセスキーを各端末装置20に供給したりするための制御を行う。
スピーカ14は、制御部11により出力された音響信号が示す音を放音する放音部である。上述した放音エリアは、スピーカ14からの音が届くエリアであるが、本実施形態では、端末装置20は放音エリア内において放音された音に埋め込まれた音響透かし情報を復元できるものとする。
制御部21は、CPU、ROM及びRAMを有するマイクロプロセッサを備える。CPUは、ROMや記憶部26に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、端末装置20の各部を制御する。UI部22は、例えばタッチパネルを備え、ユーザからの操作を受け付けるとともに、画像や音により情報を報知する。無線通信部23は、無線通信回路やアンテナを備え、ネットワークNWに接続するためのインタフェースである。マイクロホン24は、制御部21と電気的に接続され、音を検出する検出部であり、検出した音を示す音響信号を制御部21に出力する。マイクロホン24は、受話音声や端末装置20周辺の音を示す音響信号を制御部21に出力する。この音響信号は、例えば、音波形を表すアナログ形式の波形信号である。アナログ形式の音響信号は、制御部21においてサンプリングされてデジタル形式の音響信号に変換される。スピーカ25は、送話音声などを放音する。記憶部26は、例えばEEPROMを備え、制御部21が実行するプログラムのほか、端末IDを記憶する。端末IDは、例えば、端末装置20に割り当てられた電話番号やSIM(Subscriber Identity Module)カードから特定される識別情報等であってもよい。
制御部31は、CPU、ROM及びRAMを有するマイクロプロセッサを備える。CPUは、ROMや記憶部33に記憶されたプログラムをRAMに読み出して実行することにより、応答処理サーバ30の各部を制御する。通信部32は、ネットワークNWに接続するためのインタフェースである。記憶部33は、例えばハードディスク装置を備え、制御部31が実行するプログラムのほか、認証DB(Data Base)331及びコンテンツDB332を記憶している。記憶部33は、制御部31が実行するプログラムとして、各アクセスキー供給装置10と共通するアルゴリズムが定められたキー生成プログラムPRGをそれぞれ記憶している。
認証DB331は、「装置ID」と「端末ID」という各情報を対応付けたデータデーブルである。装置IDは、アクセスキー供給装置10を識別する識別情報である。ここでは、アクセスキー供給装置10Aの装置IDを「MID001」とし、アクセスキー供給装置10Bの装置IDを「MID002」とする。認証DB331の端末IDは、各装置IDに対応付けて認証DB331に書き込まれている。認証DB331の端末IDは、応答処理サーバ30にアクセス要求を送信した端末装置20のうち、認証に成功しログインが許可された端末装置20を示す端末IDである。よって、応答処理サーバ30における認証開始前は、認証DB331に端末IDは記述されていない。
図6に示すように、コンテンツDB332は、「装置ID」と「コンテンツデータ」という各情報を対応付けたデータ構造である。装置IDは、認証DB331に記述された装置IDと共通する。コンテンツデータは、ここでは、端末装置20に提供される対象となるコンテンツが格納された、例えばURL(Uniform Resource Locator)等の格納アドレスである。この格納アドレスに格納されるコンテンツは、例えば広告やクーポン等であるが、どのようなコンテンツが格納されていてもよい。例えば、装置ID「MID001」に対応付けられたコンテンツAは、店舗Aに関するコンテンツ(例えば、店舗Aで使用できるクーポン)を示し、装置ID「MID002」に対応付けられたコンテンツBは、店舗Bに関するコンテンツ(例えば、店舗Bで行われるセールの広告)を示す。
なお、応答処理サーバ30において、コンテンツDB332にコンテンツそのものが格納されていてもよい。
次に、認証システム1の機能的構成を説明する。
放音制御部212は、重畳部211が音響透かしにより端末IDを重畳させた音響信号が示す音を、スピーカ25に放音させる。
抽出部112は、音響信号取得部111が取得した音響信号から、音響透かしにより重畳させられた端末IDを抽出する。抽出部112は、重畳部211における音響透かしの重畳方法に対応した方法で端末IDを抽出する。例えば、抽出部112は、例えばHPF(High Pass Filter)を備え、このHPFを用いたフィルタリング処理を施す。
放音制御部116は、重畳部115が音響透かしによりアクセスキーを重畳させた音響信号が示す音を、スピーカ14に放音させる。
抽出部214は、音響信号取得部213が取得した音響信号から、音響透かしにより重畳させられたアクセスキーを抽出する。抽出部214は、重畳部115における音響透かしの重畳方法に対応した方法で、アクセスキーを抽出する。
アクセス制御部215は、抽出部214が抽出したアクセスキーに応じて、応答処理サーバ30にログインを要求するための制御を行う。具体的には、アクセス制御部215は、抽出部214が抽出したアクセスキーと記憶部26から取得した端末IDとを含むアクセス要求を、無線通信部23により応答処理サーバ30宛てに送信する。
次に、応答処理サーバ30の機能的構成を説明する。
要求取得部311は、端末装置20により送信されたアクセス要求を、端末装置20との通信により通信部32から取得する。
次に、認証システム1の動作を説明する。
アクセスキー供給装置10Aの制御部11は、マイクロホン13により検出された音を示す音響信号を取得し、音響信号から端末IDの抽出を試みる動作を継続して繰返し行う。一方、端末装置20のユーザは、端末装置20に対して、応答処理サーバ30からコンテンツデータの提供を受けるためのアプリケーションプログラムを実行させておく。
ここにおいて、制御部21は、どのような音を示す音響信号に端末IDを重畳させてもよい。例えば、制御部21は、アクセスキー供給装置10Aへの端末IDの提供をユーザに知らしめるメロディのように、所定の音を示す音響信号において、可聴域の比較的高い周波数帯域以上(例えば、18kHz以上)の音響信号を用いて端末IDを重畳させる。
ここにおいて、制御部11は、どのような音を示す音響信号にアクセスキーを重畳させてもよい。例えば、端末装置20にアクセスキーを供給することをユーザに知らしめるメロディのような、所定の音を示す音響信号において、可聴域の比較的高い周波数帯域以上(例えば、18kHz以上)の音響信号を用いてアクセスキーを重畳させる。
制御部11は、アクセスキーの音響信号への重畳を開始してから予め決められた期間(例えば、20秒)が経過すると、音響信号に基づく放音、及び音響信号へのアクセスキーの重畳を終了する。すなわち、アクセスキー供給装置10Aは、アクセスキーを供給している期間は放音するが、それ以外の期間は放音しない。
制御部21は、アクセスキーを音響信号から抽出したことを契機に、マイクロホン24により検出された音を示す音響信号の取得を終了する。これにより、制御部21が常に音響信号を取得してアクセスキーの抽出を試みる処理を行う場合に比べて、端末装置20の低消費電力化が実現される。また、端末装置20が、自端末装置以外の端末装置用に生成されたアクセスキーを取得してしまう可能性を抑えることができる。逆に言えば、自端末装置20以外の端末装置が、自端末装置20用に生成されたアクセスキーを取得してしまう可能性を抑えることができる。
ステップS12の処理では、制御部31は、記憶部33に記憶された各キー生成プログラムPRGを実行して、アクセス要求に含まれる端末IDを引数とした変換処理により、アクセスキーを生成する。制御部31は、生成したアクセスキーとアクセス要求に含まれるアクセスキーとが一致すれば、アクセスキーによる第1の認証処理に成功したと判定する。そして、制御部31は、第1の認証処理で一致すると判定したアクセスキーに、認証DB331において、アクセス要求に含まれる端末IDが対応付けられていなければ、端末装置20の認証に成功したと判定する。その際、制御部31は、第1の認証処理において、どのアクセスキー供給装置10に対応するキー生成プログラムPRGを使用して認証に成功したかによって、アクセス要求に含まれるアクセスキーの供給元のアクセスキー供給装置10を特定する。ここにおいて、制御部31は、アクセス要求に含まれるアクセスキーの供給元のアクセスキー供給装置10を、アクセスキー供給装置10Aであると特定する。それ以外の場合は、制御部31は、認証に失敗したと判定し、端末装置20のログインを不許可とする。
なお、応答処理サーバ30が1のユーザに複数回サービスを提供してもよい場合や、その回数に限りがない場合には、端末IDを用いた認証処理はサービスの提供方法(提供可能回数)に対応した条件に変更されればよい。具体的には、1のユーザに複数回サービスを提供する場合、応答処理サーバ30は、サービスの提供済みの回数又はサービスの提供の残り回数を端末IDに対応付けて管理すればよい。一方、サービスの提供回数に限りがない場合、応答処理サーバ30は認証DB331に端末IDを書き込む処理を省略してもよい。
更に、音響信号に応じた音が届く放音エリアのみにアクセスキー供給装置10によってアクセスキーが供給されるから、人間が目視で放音エリアが確認可能な手段であるエリア制限手段(つまり、壁やパーテションなどの音を遮音する効果を奏する部材)を用いて、比較的容易にアクセスキーが供給される放音エリアを制限することができる。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態において、アクセスキー供給装置10は、音響透かしの技術を利用して、端末装置20から端末IDを取得していたが、別の手法によって端末装置20から端末IDを取得してもよい。例えば、アクセスキー供給装置10は、赤外線通信方式や、接触式又は非接触式のICチップを用いた通信方式や、近距離無線通信方式等に従って、ネットワークNWを介さずに端末装置20と通信を行って、端末装置20から端末IDを取得してもよい。また、アクセスキー供給装置10は、有線の通信路を介して端末装置20から端末IDを取得してもよい。
また、アクセスキー供給装置10は、ネットワークNW経由で端末装置20と通信して端末IDを取得してもよい。ただし、この場合も、アクセスキー供給装置10及び端末装置20間の情報のやりとりで端末装置20にアクセスキーが供給されるように、ネットワークNWの既存の設備を利用することが好ましい。
上述した実施形態では、アクセスキー供給装置10は、キー生成プログラムPRGを実行し、端末IDを引数とした変換処理により、各端末装置20に個別のアクセスキーを生成していたが、アクセスキーの生成のための具体的処理はこれ以外のものであってもよい。例えば、アクセスキー供給装置10は、記憶部12に記憶されたアクセスキーに、端末ID、又は端末IDに対応した別の情報を付加することにより、端末装置20毎に異なるアクセスキーを生成してもよい。また、アクセスキーが、所定の擬似乱数生成アルゴリズムに従って生成される擬似乱数で表現される場合、この擬似乱数の生成に用いられるシード値(すなわち、擬似乱数を生成するための初期値)を端末IDとしてもよい。この場合、応答処理サーバ30の制御部31は、アクセスキー供給装置10と共通の擬似乱数生成アルゴリズムに従って、シード値を端末IDとして擬似乱数を生成すれば、アクセスキーと端末IDとによる認証を行うことができる。
この場合において、端末装置20は暗号化されたアクセスキーをアクセス要求に含めておき、応答処理サーバ30が端末IDを用いてアクセスキーを復号してもよい。
要するに、アクセスキー供給装置10は、端末装置20から取得した端末IDを用いて、端末装置20毎に個別のアクセスキーを生成すればよい。これに対し、応答処理サーバ30は、アクセスキー供給装置10でのアクセスキーの生成の手法に対応した手法で、認証を行えばよい。
上述した実施形態において、アクセスキー供給装置10は、端末IDを用いて端末装置20毎に異なるように生成したアクセスキーを、更に、この端末IDで復号可能な方法で暗号化してから、音響透かしにより音響信号に重畳させてもよい。この場合も、アクセスキー供給装置10は、端末IDを用いて共通鍵方式で生成した暗号鍵で、アクセスキーを暗号化するとよい。端末装置20は、暗号化されたアクセスキーを音響信号から抽出すると、抽出したアクセスキーに対し記憶部26に記憶された端末IDを用いて復号処理を施して、アクセスキーを復号する。この場合も、端末装置20は、端末IDを用いてアクセスキー供給装置10と共通の共通鍵方式で生成した復号鍵で、アクセスキーを復号するとよい。
この場合において、端末装置20は暗号化されたアクセスキーをアクセス要求に含めておき、応答処理サーバ30が端末IDを用いてアクセスキーを復号してもよい。
上述した実施形態において、アクセスキー供給装置10がネットワークNWに接続する通信インタフェース(通信部)を有し、応答処理サーバ30との通信により、キー生成プログラムPRGのアルゴリズムを更新してもよい。このようにすれば、アクセスキー供給装置10が端末IDを用いて生成するアクセスキーも時間とともに変化させることができるので、アクセスキーが漏洩して不正に利用されることをより確実に抑えられる。
上述した実施形態の認証システム1において、更に、時刻認証が採用されてもよい。この場合、アクセスキー供給装置10及び応答処理サーバ30がそれぞれ、現在時刻を計る計時部を有している。アクセスキー供給装置10は、端末IDを音響透かしにより音響信号に重畳させるときに、自装置の計時部が計る時刻を示す時刻情報も音響透かしにより音響信号に重畳させる。端末装置20は音響信号から抽出した音響透かし情報として、アクセスキーのほかに時刻情報もアクセス要求に含めて、応答処理サーバ30宛てに送信する。応答処理サーバ30は、アクセスキー及び端末IDを用いた認証に加えて、アクセス要求に含まれる時刻情報を用いた時刻認証も行う。具体的には、応答処理サーバ30は、アクセス要求に含まれる時刻情報が示す時刻が、自サーバ装置の計時部が計る時刻と予め決められた時間範囲で合致している(例えば、前後1分間)と判定した場合に、ログインを許可する。一方、応答処理サーバ30は、時刻情報が示す時刻と、自サーバ装置の計時部が計る時刻と上記時間範囲で合致しないと判定した場合、アクセスキー及び端末IDを用いた認証に成功しても、ログインを不許可とする。
このようにすれば、応答処理サーバ30は、不正な方法で事後的に或る端末装置によりアクセスキーが得られることがあっても、この端末装置に対するログインを不許可とすることができる。
上述した各実施形態では、アクセスキー供給装置10はスピーカ14からの放音という方法でアクセスキーを供給していたが、本発明を以下のように変形してもよい。
図9は、本変形例の認証システムの概要を説明する図である。
図9に示すように、ここでは、通信可能エリアをファーストフード店などの飲食店に構成する場合について説明する。飲食店には、図9に示すようなテーブル100及び椅子200が、複数組配置されている。飲食店の客である端末装置20のユーザは、椅子200に着席して、テーブル100に注文品を置き、端末装置20を利用することがある。この飲食店では、入店客に対して、商品の注文時に音響加振器40がテーブル100ひとつあたりに1個ずつ配布される。ユーザは、配布された音響加振器40を自身の利用するテーブル100に装着する。図9に示すように、ユーザは、例えば、テーブル100の裏面の自身に比較的近い位置に音響加振器40を装着する。音響加振器40は、アクセスキー供給装置10の制御の下で、音響加振器40が装着された部材を振動で加振し、この部材からアクセスキーが重畳させられた音響信号が示す音を放音させる。この部材は、ここでは、音響加振器40が装着されたテーブル100であり、当該部材(テーブル100)と音響加振器40とは互いに接触して、一体となって振動する。したがって、この変形例では、テーブル100と音響加振器40とで放音部が構成される。
図10に示すように、音響加振器40は、制御部41と、無線通信部42と、加振部43とを備える。制御部41は、CPUを含む演算装置やメモリを備える制御装置である。演算装置は、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより、音響加振器40を制御する。無線通信部42は、無線通信回路やアンテナを備え、後述するアクセスキー供給装置10aと無線通信を行うインタフェースである。加振部43は、制御部41の制御信号に応じた振動を発生させ、発生させた振動を外部に作用させる。
なお、この変形例において、アクセスキー供給装置10は、無線通信部15によりアクセスキーを音響加振器40宛てに送信することにより、音響加振器40を制御するので、スピーカ14を備えていなくてよい。
上述した変形例6の構成を、テーブル100に音響加振器を装着させたままにし、ユーザが椅子200に着席するタイミングで、その音響加振器が加振を開始する構成としてもよい。
図12は、本変形例の認証システムの概要を説明する図である。本変形例では、ユーザがカウンタで注文して受け取った商品をトレイ300に載せて、自身の席に運んで飲食するという場合を想定する。ここで、トレイ300には、図12に示すように、RFID(Radio Frequency IDentification)素子310が設けられている。RFID素子310は、トレイ300に設けられたことを識別する情報があらかじめ書き込まれている。
図13に示すように、音響加振器40aは、制御部41と、無線通信部42と、加振部43と、読取部44とを備える。このうち制御部41、無線通信部42及び加振部43の構成は、変形例6と同じである。読取部44は、いわゆるRFIDリーダであり、RFID素子310に書き込まれた情報を読み取る。
やがて、ユーザがトレイ300を持って離席すると、制御部41は、読取部44によりRFID素子310が読み取られなくなり読取信号が供給されなくなるから、これを契機にユーザが椅子200に着席していないと判断する。そして、制御部41は、無線通信部42による無線通信を停止させて、読取部44に読み取りを行わせないよう制御する。
なお、本変形例において、音響加振器40aの音響加振のオンオフをRFID素子310及び読取部44を用いて切り替えていたが、例えば、赤外線通信方式や、接触式又は非接触式のICチップを用いた通信方式や、近距離無線通信方式などで実現してもよい。また、ユーザが手動で音響加振器40aの音響加振のオンオフを切り替える構成であってもよい。また、本変形例においても、商品を注文した者に対して音響加振器40aが配布されてもよい。また、本変形例では、トレイ300にRFID素子310が設けられていたが、他の持ち運び可能な部材に設けられてもよい。
上述した各実施形態において、音を検出する検出部はマイクロホンであり、音響透かしにより情報が重畳させられた音響信号が示す音を放音する放音部はスピーカであった。この場合、マイクロホンは気体(より具体的には、空気)の振動である音を検出するものであり、スピーカは気体(より具体的には、空気)の振動である音を放音するものである。これに対し、検出部/放音部は、固体や液体の振動を検出/放音するものであってもよい。このとき、放音部は、外部に振動を与える振動子と、この振動子により振動させられる媒体とにより実現される。すなわち、振動子は、部材に弾性波を伝搬させることで音を放音させる。一方、検出部は、例えば振動ピックアップ(振動検出子)であり、部材を伝搬する弾性波である音を検出する。
このような検出部/放音部の構成であっても、音響信号が音響透かし情報の周波数成分を含んでいれば、端末装置20が音響信号から音響透かし情報を抽出し、この音響透かし情報を用いて各種処理を実行することができる。
本発明の端末装置は、スマートフォン以外の端末であってもよく、例えば、携帯電話機やタブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)、モバイルコンピュータ、ゲーム機、デジタルサイネージなどの、種々の端末装置に本発明を適用することもできる。
また、応答処理サーバ30は、コンテンツデータを送信するための応答処理を実行するものに限らず、認証結果に応じて端末装置20に対し何らかの応答処理を実行するものであればよい。
また、上述した実施形態において、アクセスキー供給装置10は、アクセスキーを供給している期間は放音するが、それ以外の期間は放音しなかったが、アクセスキーを供給しない期間も放音してもよい。例えば、アクセスキー供給装置10は、音響信号に基づいてBGM(Background music)等の音を継続して放音し、端末IDを取得したことを契機に、音響透かしによりアクセスキーをこの音響信号に重畳させて放音してもよい。
Claims (5)
- サーバ装置と、
前記サーバ装置にログインするために用いるアクセスキーを端末装置に供給するアクセスキー供給装置と
を備え、
前記アクセスキー供給装置は、
前記端末装置から当該端末装置を識別する端末IDを取得するID取得部と、
予め定められたアルゴリズムに従って、前記ID取得部により取得された端末IDから、自アクセスキー供給装置が供給元であることを特定可能にした前記アクセスキーを生成する生成部と、
前記生成部が生成した前記アクセスキーを音響透かしにより音響信号に重畳させる重畳部と、
前記重畳部によりアクセスキーが重畳させられた音響信号が示す音を、自アクセスキー供給装置の放音エリアに放音させる放音制御部と
を有し、
前記サーバ装置は、
前記放音制御部の制御により放音された音を示す音響信号から前記端末装置により抽出されたアクセスキーと、当該端末装置の端末IDとを含むアクセス要求を、当該端末装置との通信により取得する要求取得部と、
前記要求取得部が取得したアクセス要求に含まれるアクセスキーと端末IDとにより、前記端末装置を認証する認証部であって、当該アクセス要求に含まれる端末IDから前記アルゴリズムに従って生成されるアクセスキーが、当該アクセス要求に含まれるアクセスキーと一致する場合には、前記供給元のアクセスキー供給装置によって、当該端末IDが示す端末装置に当該アクセスキーが供給されたことを特定する認証部と
を有することを特徴とする認証システム。 - サーバ装置と、
前記サーバ装置にログインするために用いるアクセスキーを端末装置に供給するアクセスキー供給装置と
を備え、
前記アクセスキー供給装置は、
前記端末装置により放音された音を示す音響信号であって、音響透かしにより当該端末装置を識別する端末IDが重畳させられた音響信号を取得する音響信号取得部と、
前記音響信号取得部が取得した音響信号から前記端末IDを抽出する抽出部と
前記抽出部により抽出された前記端末IDを取得するID取得部と、
前記ID取得部により取得された端末IDから、前記端末装置のための前記アクセスキーを生成する生成部と、
前記生成部が生成したアクセスキーを音響透かしにより音響信号に重畳させる重畳部と、
前記重畳部によりアクセスキーが重畳させられた音響信号が示す音を、自アクセスキー供給装置の放音エリアに放音させる放音制御部と
を有し、
前記サーバ装置は、
前記放音制御部の制御により放音された音を示す音響信号から前記端末装置により抽出されたアクセスキーと、当該端末装置の端末IDとを含むアクセス要求を、当該端末装置との通信により取得する要求取得部と、
前記要求取得部が取得したアクセス要求に含まれるアクセスキーと端末IDとにより、前記端末装置を認証する認証部と
を有することを特徴とする認証システム。 - 前記放音制御部は、
一の前記端末装置のための前記アクセスキーが重畳させられた音響信号が示す音の放音を開始した後、予め決められた期間が経過すると、当該アクセスキーが重畳させられた音響信号に基づく放音を終了する
ことを特徴とする請求項2に記載の認証システム。 - 請求項1に記載の認証システムに用いられ、
前記ID取得部と、前記生成部と、前記重畳部と、前記放音制御部と
を備えることを特徴とするアクセスキー供給装置。 - 端末装置により放音された音を示す音響信号であって、音響透かしにより当該端末装置を識別する端末IDが重畳させられた音響信号を取得する音響信号取得部と、
前記音響信号取得部が取得した音響信号から前記端末IDを抽出する抽出部と
前記抽出部により抽出された前記端末IDを取得するID取得部と、
前記ID取得部により取得された端末IDから、前記端末装置がサーバ装置にログインするために用いるアクセスキーを生成する生成部と、
前記生成部が生成したアクセスキーを音響透かしにより音響信号に重畳させる重畳部と、
前記重畳部によりアクセスキーが重畳させられた音響信号が示す音を、自アクセスキー供給装置の放音エリアに放音させる放音制御部と
を備えることを特徴とするアクセスキー供給装置。
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