以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は、発明の第1の実施形態に係る立体映像システム6の構成を示すブロック図である。また、図2は、図1のタイミング信号調整部12によって実行される調整タイミング信号発生処理を示すフローチャートであり、図3は、図1の補正済タイミング信号発生部26によって実行される補正済タイミング信号発生処理を示すフローチャートである。さらに、図4は、図1の立体映像システム6の動作を示すタイミングチャートである。
図1において、立体映像システム6は、画像表示装置3と、無線通信システム5と、光学シャッタ4とを備えて構成される。また、無線通信システム5は、無線通信装置1と2とを備えて構成される。さらに、無線通信装置1は、タイミング信号発生部11と、タイミング信号送信部30と、無線受信部201及び信号検出部202を備えた調整要因検出部13とを備えて構成される。ここで、タイミング信号送信部30は、タイミング信号調整部12と、調整時間情報付加部14と、無線送信部15とを備えて構成される。またさらに、無線通信装置2は、無線受信部21と、調整時間情報抽出部22と、シフト時間補正部23及びタイミング信号補正部24を備えた補正済タイミング信号発生部26とを備えて構成される。
図1において、例えばテレビジョン放送受像機、モニタ装置、又はプロジェクタ装置である画像表示装置3は立体映像表示機能を有し、画像再生装置などの外部装置から左眼用映像信号と右眼用映像信号とを受信して交互に表示する。さらに、画像表示装置3は、左眼用映像信号と右眼用映像信号とに基づいて、図4に示すように、画像表示装置3における左眼用映像信号の表時期間と右眼用映像信号の表示期間とを表す制御信号である左右信号(左右切り替え信号である。)301と、映像の垂直同期信号302及び水平同期信号303とを発生して、タイミング信号発生部11に出力する。
図4に示すように、左右信号301は、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングである制御タイミングを含む。また、左右信号301は、左眼用映像信号と右眼用映像信号との所定の切り替え周期(制御周期である。)Tswを有する。また、図4に示すように、垂直同期信号302の立ち下がりタイミングにおいて、左眼用映像信号の表示期間と右眼用映像信号の表示期間とが切り替わる。無線通信装置1は、入力される左右信号301に対して詳細後述する所定の処理を行うことにより、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングを表す送信信号を発生し、送信信号を無線信号に変換して無線通信装置2に無線送信する。
なお、図4及び以下の各タイミングチャートの左右信号301において、「L」は左眼用映像信号の表示期間を表し、「R」は右眼用映像信号の表示期間を表す。また、図4及び以下の各タイミングチャートのタイミング信号、調整タイミング信号、送信信号、受信タイミング信号、及び補正済タイミング信号において、「R」が記載された信号は右眼用映像信号の表示期間の開始タイミングに対応し、「L」が記載された信号は左眼用映像信号の表時期間の開始タイミングに対応する。さらに、光学シャッタ制御信号310において、「L」は光学シャッタ4の左眼用シャッタを開きかつ右眼用シャッタを閉じる期間を表し、「R」は光学シャッタ4の右眼用シャッタを開きかつ左眼用シャッタを閉じる期間を示す。
図1において、無線通信装置2は、無線通信装置1から無線受信した無線信号に対して詳細後述する所定の処理を行うことにより、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングを表す補正済タイミング信号(図4参照。)を発生して、光学シャッタ4に出力する。ここで、無線通信装置2と光学シャッタ4とは、画像表示装置3に表示された映像を視聴者に立体視させるための3Dメガネ装置を構成し、無線通信装置2は3Dメガネ制御信号受信機として動作する。光学シャッタ4は、入力される補正済タイミング信号に基づいて、左眼用シャッタを開く期間及び右眼用シャッタを開く期間を示す光学シャッタ制御信号310(図4参照。)を発生し、光学シャッタ制御信号310に従って、左眼用映像を左眼で視聴者に見せかつ右眼用映像を右眼で視聴者に見せるように左眼用シャッタ及び右眼用シャッタの開閉を制御する。視聴者は、画像表示装置3に表示された映像を、光学シャッタ4を備えた3Dメガネ装置を用いて立体視できる。
なお、図1において、無線通信装置1から無線通信装置2への無線送信は、赤外線、電磁波、又は超音波を用いて行われる。また、図1に示すように、無線通信システム5の他に別の無線通信システム7が存在する。無線通信システム7は、無線通信装置であるリモコン71と、リモコン71によって制御される被制御装置72とを備えて構成される。図1において、無線通信システム5と7とが互いに干渉し、別の無線通信システム5又は7からの無線信号を受信する可能性があることを、無線通信システム5及び7をそれぞれ示す破線が交わっていることにより表示している。例えば、テレビジョン放送受像機である画像表示装置3を含む立体映像システム6と、エアコンである被制御装置72とが同一のリビングルーム内に設置されている場合、無線通信システム5と7とは互いに干渉する。
次に、無線通信装置1及び2の各部11〜15及び21〜24,26,30の動作を説明する。図1において、タイミング信号発生部11は、入力される左右信号301と、垂直同期信号302と、水平同期信号303とに基づいて、右眼用映像信号の開始タイミングから所定のオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、左眼用映像信号から右眼用映像信号への切り替えタイミングを示すタイミング信号を発生するとともに、左眼用映像信号の開始タイミングから所定のオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、右眼用映像信号から左眼用映像信号への切り替えタイミングを示すタイミング信号を発生する。
具体的には、図4に示すように、タイミング信号発生部11は、垂直同期信号302の立ち下がりタイミングから、所定の数の水平同期信号303を受信したタイミング(垂直同期周期からオフセット時間Toを減算した時間が経過したタイミングに対応する。)において、次に表示される左眼用映像信号又は右眼用映像信号の開始タイミングを表しかつ所定の期間長を有するタイミング信号341,342,343,344,…を発生し、タイミング信号調整部12に出力する。ここで、図4に示すように、水平同期信号303の所定の数は、例えば5個に設定され、各タイミング信号の期間長は水平同期周期の2倍に設定される。従って、本実施形態によれば、左眼用映像信号から右眼用映像信号への切り替えタイミングからオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、当該切り替えタイミングに対応するタイミング信号341及び343が発生され、右眼用映像信号から左眼用映像信号への切り替えタイミングからオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、当該タイミングに対応するタイミング信号342及び344が発生される。なお、タイミング信号の周期は左右信号301の切り替え周期Tswと同一である。
図1において、無線受信部201は、無線通信システム5以外の無線通信システム7のリモコン71から被制御機器72に向けて送信される無線信号を受信し、当該受信された無線信号の受信信号強度を表す信号を信号検出部202に出力する。そして、信号検出部202は、無線受信部201からの信号に基づいて、無線通信装置1がリモコン71からの無線信号を受信しているか否かを検出し、当該検出結果を示す調整要因検出信号を発生してタイミング信号調整部12に出力する。具体的には、図4に示すように、信号検出部202は、無線受信部201による受信信号強度が所定のしきい値以上であるときに、リモコン71からの無線信号を受信していることを示すハイレベルの調整要因検出信号305を発生する一方、無線受信部201による受信信号強度が所定のしきい値未満であるときに、リモコン71からの無線信号を受信していないことを示すローレベルの調整要因検出信号を発生する。
図4において、ハイレベルの調整要因検出信号305が出力されている期間は、無線通信装置1から無線通信装置2へのタイミング信号の送信時刻の調整要因(以下、送信時刻調整要因又は通信調整要因という。)が存在する期間に対応し、ローレベルの調整要因検出信号が出力されている期間は、送信時刻調整要因が存在しない期間に対応する。特に、本実施形態の場合、送信時刻調整要因は、リモコン71からの無線信号を無線受信部201が受信することである。また、ハイレベルの調整要因検出信号305が出力されている期間は、リモコン71からの無線信号が無線受信部201により受信されている期間であり、ローレベルの調整要因検出信号が出力されている期間は、リモコン71からの無線信号が無線受信部201により受信されていない期間である。なお、無線通信装置1が自電源のオンオフなどを制御するためのリモコン受信部を備える場合、このリモコン受信部を無線受信部201として用いてもよい。また、リモコン71からの無線信号が無線受信部201により受信されているときにローレベルの調整要因検出信号305(図4参照。)を発生する一方、リモコン71からの無線信号が無線受信部201により受信されていないときにハイレベルの調整要因検出信号を発生してもよい。
図1において、タイミング信号調整部12は、図2の調整タイミング信号発生処理を実行することにより、タイミング信号発生部11からのタイミング信号と、調整要因検出部13からの調整要因検出信号とに基づいて、調整タイミング信号を発生し、詳細後述する調整時間Taを示す信号と共に調整時間情報付加部14に出力する。
図2を参照して、タイミング信号調整部12によって実行される調整タイミング信号発生処理を説明する。図2のステップS1において、タイミング信号調整部12は、タイミング信号発生部11からタイミング信号が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS2に進む一方、NOのときはステップS1の処理を繰り返して実行する。ステップS2において、タイミング信号調整部12は、調整要因検出部13からの調整要因検出信号の電圧レベルはハイレベルであるか否かを判断し、YESのときはステップS3に進む一方、NOのときはステップS7に進む。そして、タイミング信号の入力時に調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルの場合は、ステップS7においてタイミング信号調整部12は、入力されたタイミング信号を、調整タイミング信号として、そのまま遅延時間なしで調整時間情報付加部14に出力してステップS1に戻る。
また、図2のステップS3において、タイミング信号調整部12は、調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルになったか否かを判断し、YESのときはステップS4に進む一方、NOのときはステップS3の処理を繰り返して実行する。そして、ステップS4において、タイミング信号調整部12は、調整時間Taを、ステップS1においてタイミング信号が入力されたタイミングから、ステップS3において調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルになったタイミングまでの経過時間に、所定のマージンタイムTmを加算した経過時間に設定する。ステップS4に続いて、ステップS5において、タイミング信号調整部12は、ステップS1において入力されたタイミング信号の送信時刻を調整時間Taだけ遅延させることにより、調整タイミング信号を発生する。そして、ステップS6において、調整タイミング信号及び調整時間Taを示す信号を調整時間情報付加部14に出力してステップS1に戻る。
すなわち、タイミング信号調整部12は、タイミング信号発生部11からタイミング信号が入力されたことを検知する(ステップS1においてYESの場合。)と、調整要因検出信号に基づいて、タイミング信号の送信時刻(すなわち、タイミング信号のタイミング信号調整部12への入力時刻。)と重複する送信時刻調整要因が存在するか否かを判断する(ステップS2の判断処理)。そして、タイミング信号の送信時刻と重複する送信時刻調整要因が存在しないとき、入力されたタイミング信号のタイミングを調整せずに、調整タイミング信号として出力する(ステップS7)。一方、タイミング信号の送信時刻と重複する送信時刻調整要因が存在するとき、入力されたタイミング信号の送信時刻を調整時間Taだけ遅延させることにより、送信時刻調整要因が存在する期間と時間的に重複しない調整タイミング信号を発生する(ステップS5)。より具体的には、タイミング信号調整部12は、調整要因検出信号305の電圧レベルがハイレベルである期間において、タイミング信号発生部11からのタイミング信号を調整タイミング信号として調整時間情報付加部14に出力することを停止して待機し、調整要因検出信号305の電圧レベルがローレベルになるまで調整タイミング信号の調整時間情報付加部14への出力を遅延させる。
図1において、調整時間情報付加部14は、タイミング信号調整部12から調整タイミング信号のみが入力されたときは、入力された調整タイミング信号をそのまま送信信号として無線送信部15に出力する。また、調整時間情報付加部14は、タイミング信号調整部12から調整タイミング信号及び調整時間Taを示す信号が入力されたときは、入力される調整タイミング信号に調整時間Taを示す調整時間情報を付加して送信信号として無線送信部15に出力する。なお、調整時間情報のフォーマットは、タイミング信号の送信時刻を遅延させたこと、及び遅延させた調整時間Taを示す情報を含めば、どのようなフォーマットでもよい。
また、図1において、無線送信部15は、赤外線の発光器、電磁波を放射するアンテナ又は超音波の放射器などの送信手段を備え、調整時間情報付加部14から入力される送信信号を無線信号に変換し、送信手段を用いて無線通信装置2に向けて無線送信する。
以上説明したように、タイミング信号送信部30は、タイミング信号の入力タイミングにおいて調整要因検出部13により上送信時刻調整要因が検出されなかったとき、タイミング信号を調整タイミング信号として無線通信装置2に無線送信する。また、タイミング信号送信部30は、タイミング信号の入力タイミングにおいて調整要因検出部13により送信時刻調整要因が検出されたとき、タイミング信号の送信時刻を送信時刻調整要因が存在しない送信時刻に所定の調整時間Taだけ遅延させる(調整する)ことにより調整タイミング信号を発生し、調整タイミング信号に調整時間Taの情報を含む調整時間情報を付加して無線通信装置2に無線送信する。
さらに、図1において、無線受信部21は、無線送信部15からの無線信号を受信し、受信した無線信号に対して所定の変換処理を行い、調整時間情報付加部14によって発生された送信信号に対応する受信タイミング信号に変換して調整時間情報抽出部22に出力する。また、調整時間情報抽出部22は、無線受信部21からの受信タイミング信号が調整時間情報を含まない場合は、そのまま調整タイミング信号としてシフト時間補正部23に出力する一方、受信タイミング信号が調整時間情報を含むときは、調整時間情報を分離して抽出し、分離後の調整タイミング信号及び調整時間情報をシフト時間補正部23に出力する。
またさらに、図1において、補正済タイミング信号発生部26は、図3の補正済タイミング信号発生処理を実行することにより、調整時間情報抽出部22からの調整タイミング信号及び調整時間情報に基づいて補正済タイミング信号を発生し、光学シャッタ4に出力する。
次に、図3を参照して、補正済タイミング信号発生部26によって実行される補正済タイミング信号発生処理を説明する。図3のステップS11において、シフト時間補正部23は、調整時間情報抽出部22から調整タイミング信号が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS12に進む一方、NOのときはステップS11の処理を繰り返して実行する。ステップS12において、調整時間情報抽出部22は、調整タイミング信号とともに調整時間情報が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS13に進む一方、NOのときはステップS16に進む。そして、ステップS13において、シフト時間補正部23は、オフセット時間Toに対応するシフト時間Tsoから調整時間情報に含まれる調整時間Taを減算することにより、シフト時間Tsを算出して、ステップS14に進む。一方、ステップS16において、シフト時間補正部23は、シフト時間Tsを、オフセット時間Toに対応するシフト時間Tsoに設定してステップS14に進む。
図3のステップS14において、シフト時間補正部23は、調整時間情報抽出部から入力された調整タイミング信号と、シフト時間Tsとをタイミング信号補正部24に出力してステップS15に進む。ステップS15において、タイミング信号補正部24は、調整タイミング信号をシフト時間Tsだけシフトすることにより補正済タイミング信号を発生し、光学シャッタ4に出力し、ステップS11に戻る。ここで、図4に示すように、補正済タイミング信号の立ち下がりタイミングは、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングを表す。
次に、図4を参照して、図1の立体映像システム6の具体的な動作例を説明する。図4において、タイミング信号発生部11は、画像表示装置3からの左右信号301と、垂直同期信号302と、水平同期信号303とに基づいて、右眼用映像信号の表示期間と左眼用映像信号の表時期間との切り替えタイミングを表すタイミング信号341〜344を発生してタイミング信号調整部12に出力する。ここで、各タイミング信号341〜344の立ち上がりタイミングは、当該タイミングの次の切り替えタイミングからオフセット時間Toだけ先行する。これにより、左眼用映像信号及び右眼用映像信号のうちの一方の映像信号が画像表示装置3に表示されている期間中に、次に表示される他方の映像信号への切り替えタイミングを表すタイミング信号を出力できる。図4において、タイミング信号342及び344は左眼用映像信号への切り替えタイミングに対応し、タイミング信号341及び343は右眼用映像信号への切り替えタイミングに対応する。
また、図4において、タイミング信号341,342及び344の各立ち上がりタイミングにおいて、調整要因検出信号の電圧レベルはローレベルである。このため、タイミング信号調整部12は、タイミング信号341,342及び344を調整時間Ta(本実施形態では遅延時間である。)なしで調整タイミング信号361,362及び364として調整時間情報付加部14に出力する。一方、タイミング信号343の立ち上がりタイミングにおいて、ハイレベルの調整要因検出信号305が発生されている。このため、タイミング信号調整部12は、ハイレベルの調整要因検出信号305の出力が終了するまで、タイミング信号343の出力を停止させ、タイミング信号343を調整時間Ta3だけ遅延させることにより調整タイミング信号363を発生し、調整時間Ta3の情報を示す信号と共に調整時間情報付加部14に出力する。
さらに、図4において、調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号361,362及び364を、それぞれ送信信号371,372及び374として無線送信部15に出力する。また、調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号363に、調整時間Ta3の情報である調整時間情報311を付加し、送信信号373として無線送信部15に出力する。無線送信部15は、送信信号371〜374を無線信号に変換して、無線通信装置2に向けて送信する。
図4において、無線受信部21は無線通信装置1からの無線信号を受信し、受信した無線信号に対して所定の変換処理を行い、受信タイミング信号381〜384を抽出する。そして、調整時間情報抽出部22は、受信タイミング信号381〜384が調整時間情報を含むか否か(受信タイミング信号381〜384に調整時間情報が付加されているか否か)を判断する。そして、調整時間情報311を含む受信タイミング信号383から調整時間情報311を抽出し、調整時間情報311を抽出後の調整タイミング信号と調整時間情報311とをシフト時間補正部23に出力する。また、調整時間情報抽出部22は、調整時間情報が付加されていない受信タイミング信号381,382及び384を、そのままシフト時間補正部23に出力する。
また、図4において、受信タイミング信号381,382及び384は調整時間情報を含まないので、シフト時間補正部23は、当該受信タイミング信号381,382及び384に含まれる調整タイミング信号にそれぞれ対応するシフト時間Ts1,Ts2及びTs4を、所定のシフト時間Tsoに設定する。また、調整時間情報抽出部22により受信タイミング信号383から調整時間情報311が抽出されているので、シフト時間補正部23は、所定のシフト時間Tsoを調整時間情報311に含まれる調整時間Ta3だけ短縮した時間を、受信タイミング信号383に含まれる調整タイミング信号に対応するシフト時間Ts3として算出し、タイミング信号補正部24に出力する。
さらに、図4において、タイミング信号補正部24は、受信タイミング信号381,382,383及び384に含まれる各調整タイミング信号をシフト時間Ts1,Ts2,Ts3及びTs4だけシフトし、補正済タイミング信号391,392,393及び394として光学シャッタ4に出力する。図4に示すように、受信タイミング信号381,382,及び384に含まれる各調整タイミング信号は所定のシフト時間Tsoだけ補正され、受信タイミング信号383に含まれる調整タイミング信号は、所定のシフト時間Tsoを調整時間Ta3だけ短縮するように補正したシフト時間Ts3だけ補正されている。
またさらに、図4において、光学シャッタ4は、入力される補正済タイミング信号に基づいて光学シャッタ制御信号310を発生し、光学シャッタ制御信号310に従って左眼用シャッタ及び右眼用シャッタの開閉を制御する。これにより、光学シャッタ4は、左右信号301の切り替えタイミングと同一のタイミングで左眼用シャッタと右眼用シャッタとを切り替える。
ここで、上述したオフセット時間Toとシフト時間Tsoの設定方法を説明する。オフセット時間Toは、他の無線通信システム7から無線信号が送信される期間(送信時刻調整要因が存在する期間。)の想定される長さ以上に設定することが好ましい。これにより、タイミング信号調整部12が、送信時刻調整要因の存在に起因してタイミング信号を調整時間Taだけ遅延させて調整タイミング信号を発生しても、補正済タイミング信号発生部26によりこの調整時間Taだけシフト時間Tsを補正できる。また、シフト時間Tsoは、オフセット時間Toから、少なくとも無線送受信などの各種処理に必要とされる処理時間と、光学シャッタ4の応答時間とを差し引き、画像表示装置3における左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングと光学シャッタ4における左眼用シャッタと右眼用シャッタとの切り替えタイミングが一致するように設定すればよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、無線通信装置1において、タイミング信号発生部11は、左眼用映像信号の表時期間と右眼用映像信号の表示期間との切り替えタイミングからオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、タイミング信号を発生する。そして、タイミング信号の発生時刻において送信時刻調整要因が存在しないときは、タイミング信号をそのまま調整タイミング信号として無線通信装置2に無線送信する一方、送信時刻調整要因が存在するときは、タイミング信号を送信時刻調整要因が存在しないタイミングまで所定の遅延時間だけ遅延させることにより調整タイミング信号を発生し、当該遅延時間を含む調整時間情報とともに無線通信装置2に無線送信する。一方、無線通信装置2は、オフセット時間Toに対応するシフト時間Tsoと調整時間情報とに基づいてシフト時間Tsを算出し、受信した調整タイミング信号をシフト時間Tsだけシフトして補正済タイミング信号を発生する。このため、リモコン71からの無線信号を無線通信装置1が受信しているという送信時刻調整要因が存在しても、当該送信時刻調整要因が存在しないときに調整タイミング信号を無線送信でき、無線通信装置2において、左眼用映像信号の表時期間と右眼用映像信号の表示期間との切り替えタイミングを、従来技術に比較して正確に再生できる。
また、本実施形態によれば、無線通信装置は、リモコン71からの無線信号を受信している間は調整タイミング信号の無線送信を停止するので、リモコン71から被制御機器72への無線信号の送信に影響を与えない。
第1の実施形態の第1の変形例.
図5Aは、図1の調整時間情報付加部14によって発生される送信信号と、光学シャッタ4によって発生される光学シャッタ制御信号310とを示すタイミングチャートである。図5Aに示すように、第1の実施形態では、光学シャッタ4は、左眼用映像信号の表示期間と右眼用映像信号の表示期間との切り替えタイミングを表す送信信号に対応して、左眼用シャッタ及び右眼用シャッタの開閉を制御したが、本発明はこれに限られない。
図5Bは、第1の実施形態の第1の変形例に係る送信信号と、光学シャッタ制御信号310aとを示すタイミングチャートである。本変形例において、光学シャッタ制御信号310aは、左眼用シャッタを開く期間Lと、右眼用シャッタを開く期間Rと、両方のシャッタを閉じる期間Cとを表す。期間Cは、所定の期間長Tcを有し、かつ期間Lの先頭と期間Rの先頭とに設けられる。これにより、左右のクロストーク(左眼用シャッタと右眼用シャッタとが同時に開くこと。)が発生する可能性を減らすことができる。
第1の実施形態の第2の変形例.
図5Cは、第1の実施形態の第2の変形例に係る送信信号と、光学シャッタ制御信号310bとを示すタイミングチャートである。図5Cにおいて、送信信号は、右眼用映像信号の表示期間の直前の両方のシャッタを閉じる期間Cの開始タイミングと、期間Cと期間L又は期間R(期間Lと同一の期間長を有する。)とを併せた期間の期間長である切り替え周期Tswの情報とを表す。このように、送信信号が切り替え周期Tswの情報を含むときでも、いずれかの時点では正確な切り替えタイミングの情報を無線通信装置2に無線送信する必要があるので、第1の実施形態のように、無線通信装置2において、シフト時間Tsを調整時間Taだけ補正して正確に切り替えタイミングを再生することは重要である。
第2の実施形態.
第1の実施形態に係る立体映像システム6では、無線通信装置1がリモコン71からの無線信号を受信することが送信時刻調整要因であった。これに対して、本実施形態では、無線通信装置701が調整タイミング信号以外の非タイミング信号を無線送信することが送信時刻調整要因である場合の立体映像システム706の構成及び動作を説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の動作を実行する各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る立体映像システム706の構成を示すブロック図である。本実施形態に係る立体映像システム706は、図1の第1の実施形態に係る立体映像システム6と比較して、無線通信システム5に代えて無線通信システム705を備えて構成される。また、無線通信システム705は、無線通信システム5と比較して、無線通信装置1に代えて無線通信装置701を備えて構成される。さらに、無線通信装置701は、無線通信装置1と比較して、調整要因検出部13に代えて、非タイミング信号発生部715と、調整要因検出部713とを備える。
図6において、画像表示装置3に表示されている映像に同期した音声信号は、無線通信装置2の一例である3Dメガネ装置のスピーカ(図示せず。)から出力される。図6において、非タイミング信号発生部715は、非タイミング信号を発生して調整要因検出部713に出力する。ここで、非タイミング信号は、無線通信装置2に無線送信するためのパケット化された音声信号である。調整要因検出部713は、非タイミング信号発生部715が非タイミング信号を出力しているか否かを検出し、非タイミング信号発生部715が非タイミング信号を出力しているときはハイレベルの調整要因検出信号をタイミング信号調整部12に出力すると共に、非タイミング信号を無線送信部15に出力する。また、非タイミング信号発生部715が非タイミング信号を出力していないときは、ローレベルの調整要因検出信号をタイミング信号調整部12に出力する。無線送信部15は、入力される非タイミング信号を実質的に遅延なしで無線信号に変換して、無線通信装置2に向けて無線送信する。無線通信装置2は、無線受信部21により無線受信した非タイミング信号に所定の処理を行って音声信号を生成し、スピーカに出力する。
従って、本実施形態によれば、調整要因検出部713は、無線通信装置701が調整タイミング信号以外の非タイミング信号を無線送信しているという送信時刻調整要因が存在するか否かを検出し、当該検出結果を示す調整要因検出信号をタイミング信号調整部12に出力するので、非タイミング信号が無線送信されていない期間に調整タイミング信号を発生して無線通信装置2に無線送信できる。
なお、本実施形態において、オフセット時間To(図4参照。)は、非タイミング信号が無線送信される期間の想定される長さ以上に設定することが好ましい。
また、本実施形態において、非タイミング信号は音声信号であったが、本発明はこれに限られず、無線通信装置2に無線送信される調整タイミング信号以外の信号であればよい。
第3の実施形態.
第1及び第2の実施形態に係る立体映像システム6及び706では、送信時刻調整要因が存在するときにタイミング信号を所定の調整時間Taだけ遅延させて調整タイミング信号を発生し、調整タイミング信号に調整時間Taの情報を付加することにより送信信号を発生した。これに対して、本実施形態に係る立体映像システム806では、タイミング信号に近接するタイミングで、タイミング信号以外の非タイミング信号を無線送信する必要があるときに、調整タイミング信号に、調整時間Taの情報と、非タイミング信号とを付加して1つの無線パケットである送信信号を発生する。なお、本実施形態において、上記各実施形態と同様の動作を実行する各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る立体映像システム806の構成を示すブロック図である。また、図8は、図7のタイミング信号調整部812によって実行される調整タイミング信号発生処理を示すフローチャートであり、図9は、図7の立体映像システム806の動作を示すタイミングチャートである。図7において、立体映像システム806は、図1の立体映像システム6と比較して、無線通信システム5に代えて無線通信システム805を備える。また、無線通信システム805は、無線通信システム5と比較して、無線通信装置1に代えて無線通信装置801を備える。さらに、無線通信装置801は、無線通信装置1と比較して、タイミング信号発生部30に代えて、非タイミング信号発生部815と、調整要因検出部813と、タイミング信号調整部812と、調整時間情報付加部814とを備えたタイミング信号発生部30Aを備える。
図7において、非タイミング信号発生部815は、非タイミング信号を発生して調整要因検出部813に出力する。ここで、非タイミング信号は、例えば、無線通信装置2に無線送信するためのパケット化された音声信号などの、無線通信装置2に無線送信される調整タイミング信号以外の信号である。また、非タイミング信号発生部815は、非タイミング信号を調整要因検出部813に出力する前に、当該非タイミング信号の送信期間を示しかつ当該非タイミング信号を送信することを要求する要求信号などの非タイミング信号に対応する制御信号を発生して調整要因検出部813に出力する。調整要因検出部813は、非タイミング信号発生部815からの制御信号に基づいて、当該制御信号に対応する非タイミング信号の送信期間を検出し、検出した送信期間の情報を含む調整要因検出信号を発生する。さらに、調整要因検出部813は、調整要因検出信号と、非タイミング信号発生部815からの非タイミング信号とを、タイミング信号調整部812に出力する。
また、図7において、タイミング信号調整部812は、図8の調整タイミング信号発生処理を実行する。図8のステップS21において、タイミング信号調整部812は、調整要因検出部813から調整要因検出信号が入力されたか否かを判断する。そして、ステップS21においてYESのときはステップS22に進む一方、NOのときはステップS26に進む。ステップS26において、タイミング信号調整部812は、タイミング信号発生部11からタイミング信号が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS27に進む一方、NOのときはステップS21に戻る。さらに、ステップS27において、タイミング信号調整部812は、タイミング信号発生部11から入力されたタイミング信号を、調整タイミング信号として、そのまま調整時間なしで調整時間情報付加部814に出力し、ステップS21に戻る。
図8のステップS22において、タイミング信号調整部812は、調整要因検出信号に含まれる非タイミング信号の送信期間は、次のタイミング信号の入力時刻に近接しているか否かを判断する。具体的には、ステップS22において、タイミング信号調整部812は、タイミング信号発生部11から既に入力した最新の所定の個数のタイミング信号の各入力時刻に基づいてタイミング信号の時間間隔を算出し、最後に入力したタイミング信号の入力時刻と、算出した時間間隔とに基づいて、次のタイミング信号を入力する時刻を算出する。さらに、タイミング信号調整部812は、算出された時刻と非タイミング信号の送信期間の開始時刻との時間差、又は算出された時刻と非タイミング信号の送信期間の終了時刻との時間差が所定の時間差以内であるか否かを判断することにより、ステップS22の判断処理を実行する。そして、ステップS22においてYESのときはステップS23に進む一方、NOのときはステップS26に進む。
ステップS23において、タイミング信号調整部812は、タイミング信号発生部11から次のタイミング信号を入力することなく調整タイミング信号を発生する。これにより、調整要因検出部813から調整要因検出信号を入力したタイミングと実質的に同一のタイミングで調整タイミング信号が発生される。
ステップS23に続いて、ステップS24において、タイミング信号調整部812は、調整タイミング信号と、調整タイミング信号の次のタイミング信号からの先行時間である調整時間Taを示す信号と、調整要因検出部813から入力された非タイミング信号とを調整時間情報付加部814に出力する。次に、ステップS25において、タイミング信号調整部812は、タイミング信号発生部11から次のタイミング信号が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS21に進む一方、NOのときはステップS25の処理を繰り返して実行する。これにより、ステップS24において調整タイミング信号が発生された場合は、タイミング信号発生部11からの次のタイミング信号は無視される。
図8の調整タイミング信号発生処理を実行することにより、タイミング信号調整部812は、調整要因検出部813から調整要因検出信号を入力した場合に、当該調整要因検出信号に対応する非タイミング信号よりも前に調整タイミング信号を送信するように、調整タイミング信号の発生タイミングと非タイミング信号の出力タイミングとを調整する。
図7に戻り参照すると、調整時間情報付加部814は、タイミング信号調整部812から調整タイミング信号のみが入力されたときは、入力されたタイミング信号をそのまま送信信号として無線送信部15に出力する。また、調整時間情報付加部814は、タイミング信号調整部812から調整タイミング信号と、調整時間Taを示す信号とが入力されたときは、入力される調整タイミング信号に調整時間Taを示す調整時間情報と非タイミング信号とを付加し、送信信号として無線送信部15に出力する。
また、図7において、無線受信部21は、無線送信部15からの無線信号を受信し、受信した無線信号に対して所定の変換処理を行い、非タイミング信号を分離することにより、第1の実施形態と同様の受信タイミング信号に変換して調整時間情報抽出部22に出力する。
次に、図9を参照して図7の立体映像システム806の動作を説明する。図9において、タイミング信号発生部11は第1の実施形態(図4参照。)と同様に、タイミング信号341,342,343,344を発生する。一方、非タイミング信号発生部815は、非タイミング信号1012の送信期間を示しかつ当該非タイミング信号1012を送信することを要求する要求信号などの制御信号を発生し、調整要因検出部813に出力する。調整要因検出部813は、非タイミング信号発生部815からの制御信号に基づいて、当該制御信号に対応する非タイミング信号1012の送信期間を検出し、検出した送信期間の情報を含む調整要因検出信号1005と、非タイミング信号1012とをタイミング信号調整部812に出力する。
図9において、タイミング信号341,342,344の入力時刻において非タイミング信号は存在しない。このため、タイミング信号341,342,344は、第1の実施形態と同様にそのまま送信信号371,372,374として無線通信装置2に無線送信され、無線通信装置2において補正済タイミング信号391,392,394に変換される。
一方、図9において、調整要因検出信号1005に対応する非タイミング信号1012の送信期間は次のタイミング信号343の入力時刻に近接している。このため、図8のステップS22においてYESと判断される。そして、タイミング信号調整部812は、調整要因検出信号1005の入力時刻において調整タイミング信号1063を発生する。つまり、タイミング信号調整部812は、タイミング信号343の出力タイミングを調整時間Ta3だけ先行させるように調整して、調整タイミング信号1063を発生する。さらに、タイミング信号調整部812は、調整タイミング信号1063と、調整要因検出部813から出力された非タイミング信号1012とを調整時間情報付加部814に出力する。
さらに、図9において、調整時間情報付加部814は、タイミング信号調整部812から、調整タイミング信号361,362,1063,364と、調整タイミング信号1063に対応する調整時間Ta3の情報と、非タイミング信号1012とを受信する。そして、調整時間情報付加部814は、調整タイミング信号361,362,1063,364のうち、送信時刻を調整時間Ta3だけ調整された調整タイミング信号1063に、調整時間Ta3の情報である調整時間情報1011と、非タイミング信号1012とを付加して、送信信号1073を生成し、無線送信部15に出力する。これにより、図9の場合、タイミング信号343の送信時刻は、調整要因検出信号1005の送信時刻になるように調整時間Ta3だけ先行させたタイミングに調整されている。また、調整時間情報1011は調整タイミング信号1063の後に付加され、非タイミング信号1012は調整時間情報1011の後に付加される。このように、調整タイミング信号1063と、非タイミング信号1012とを1つの無線パケットにまとめて送信することにより、個別に送信する場合に信号毎に必要となるヘッダーなどの送信を1回のみにでき、送信時間を有効に使うことができる。
なお、調整時間情報1011のフォーマットは、タイミング信号の送信時刻を先行させたこと、及び先行させた調整時間Taを示す情報を含めば、どのようなフォーマットでもよい。本実施形態では、タイミング信号を遅延させた場合に調整時間Taは正の値を有し、タイミング信号を先行させた場合に調整時間Taは負の値を有する。
図9において、無線受信部21は、無線送信部15からの無線信号を受信し、受信した無線信号に対して所定の変換処理を行い、非タイミング信号1012を分離することにより、受信タイミング信号381,382,1083,384に変換して調整時間情報抽出部22に出力する。受信タイミング信号381,382,1083,384は、調整時間情報抽出部22及び補正済タイミング信号発生部26によって、第1の実施形態と同様に、補正済タイミング信号391,392,1093,394に変換される。ただし、受信タイミング信号1083に含まれる調整時間情報1011は、タイミング信号343を調整時時間Ta3だけ先行させたことを示す情報を含むので、受信タイミング信号1011に含まれる調整タイミング信号のシフト時間Ts3は、オフセット時間Toに対応するシフト時間Tsoより調整時間Ta3だけ補正されて伸張した時間になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、タイミング信号送信部30Aは、調整タイミング信号を調整時間情報と、非タイミング信号とともに1つの無線パケットで無線送信する。一方、無線通信装置2において、第1の実施形態と同様に補正済タイミング信号を発生する。このため、無線通信装置801が非タイミング信号を無線送信するという送信時刻調整要因が存在しても、当該送信時刻調整要因が存在しないときに調整タイミング信号を無線送信でき、無線通信装置2において、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングを、従来技術に比較して正確に再生できる。
なお、本実施形態において、図9に示すように、調整タイミング信号1063の送信時刻を調整要因検出信号1005の入力時刻に設定し、非タイミング信号1012の送信開始時刻を、調整タイミング信号1063に付加される調整時間情報1011の送信終了時刻より後に調整したが、本発明はこれに限られない。調整タイミング信号及び非タイミング信号の送信時刻のうちの少なくとも一方を、調整タイミング信号と、当該調整タイミング信号に対応する調整時間情報と、非タイミング信号とが順次送信されるように調整し、調整タイミング信号と、当該調整タイミング信号に対応する調整時間情報と、非タイミング信号とを任意の順序で含む1つの無線パケットである送信信号を生成すればよい。例えば、調整タイミング信号1063の送信開始時刻を、調整要因検出信号1005に含まれる非タイミング信号1012の送信期間の開始時刻に設定し、非タイミング信号1012の送信開始時刻を、調整タイミング信号1063に付加される調整時間情報1011の送信終了時刻に設定してもよい。
また、本実施形態において、非タイミング信号発生部815は、非タイミング信号を調整要因検出部713に出力する前に、当該非タイミング信号の送信期間を示しかつ当該非タイミング信号を送信することを要求する要求信号などの非タイミング信号に対応する制御信号を発生したが、本発明はこれに限られない。非タイミング信号発生部815は、少なくとも非タイミング信号の送信期間を示す制御信号を発生すればよい。
さらに、本実施形態においては、タイミング信号調整部812は、調整タイミング信号の送信時刻を、タイミング信号発生部11によるタイミング信号の発生時刻より先行させるように調整したが、本発明はこれに限られない。タイミング信号に近接する非タイミング信号が、タイミング信号発生部11によるタイミング信号の発生時刻より遅い時刻に送信される場合は、調整タイミング信号の送信時刻を調整時間Taだけ遅延させるように調整する。この場合は、シフト時間補正部23は、第1の実施形態と同様に、受信したタイミング信号のシフト時間Tsを調整時間Taだけ短縮する補正を行う。
またさらに、本実施形態においては、非タイミング信号をタイミング信号と調整時間情報との後に無線送信したが、本発明はこれに限られず、非タイミング信号の後に調整タイミング信号と調整時間情報とを無線送信してもよい。
第4の実施形態.
例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)方式により通信を行う無線通信システムやランダムアクセス手法としてスロッテッドアロハ方式を用いる無線通信システムの場合は、特定のタイムスロット内で無線送信を行うのが望ましい。また、特定の通信方式を用いなくとも、既存の無線通信装置の回路を流用して装置を設計した場合などは、特定のタイミングにしか調整タイミング信号を含む無線信号の送信を開始できないこともある。本実施形態では、無線通信装置1101の設定上の制約により調整タイミング信号の無線送信開始タイミングが所定の期間内に制限されているという送信時刻調整要因が存在する場合の立体映像システム1106を説明する。
図10は、本発明の第4の実施形態に係る立体映像システム1106の構成を示すブロック図である。図10において、立体映像システム1106は、図1の立体映像システム6と比較して、無線通信システム5に代えて無線通信システム1105を備える。また、無線通信システム1105は、無線通信システム5と比較して、無線通信装置1に代えて無線通信装置1101を備える。さらに、無線通信装置1101は、無線通信装置1と比較して、調整要因検出部13に代えて、無線スロットタイミング生成部1115と、調整要因検出部813Aとを備える。なお、本実施形態において、上記各実施形態と同様の動作を実行する各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図10において、無線スロットタイミング生成部1115は、通信手順の設計の制約の範囲内で調整タイミング信号を含む無線信号の送信を開始できるタイミングを示す無線スロットタイミング信号を発生し、調整要因検出部813Aに出力する。調整要因検出部813Aは、無線スロットタイミング信号に基づいて、調整タイミング信号を含む無線信号を送信可能な期間にローレベルの調整要因検出信号を発生する一方、調整タイミング信号を含む無線信号の送信を開始できない期間にハイレベルの調整要因検出信号を発生し、タイミング信号調整部12に出力する。
図11は、図10の立体映像システム1106の動作を示すタイミングチャートである。図11において、調整要因検出部813Aからの調整要因検出信号は、切り替え周期Tswより短い周期Tcmを有する。また、調整要因検出信号の電圧レベルがハイレベルである期間長は、当該電圧レベルがローレベルである期間長より長い。典型的な例として周期Tcmや当該電圧レベルがハイレベルである期間長やローレベルである期間長を一定としているが、これらが一定でなくとも実施の形態の動作には支障ない。図11において、図4と同様にタイミング信号341〜344が発生されている。
ここで、図11において、タイミング信号341,343,344の各立ち上がりタイミングにおいて、ハイレベルの調整要因検出信号が発生されている。このため、タイミング信号調整部12は、ハイレベルの調整要因検出信号の出力が終了するまで、タイミング信号341の出力を停止させ、タイミング信号341を調整時間Ta1だけ遅延させることにより調整タイミング信号361を発生し、調整時間Ta1の情報を示す信号と共に調整時間情報付加部14に出力する。さらに、タイミング信号調整部12は、ハイレベルの調整要因検出信号の出力が終了するまで、タイミング信号343の出力を停止させ、タイミング信号343を調整時間Ta3だけ遅延させることにより調整タイミング信号363を発生し、調整時間Ta3の情報を示す信号と共に調整時間情報付加部14に出力する。また、タイミング信号調整部12は、ハイレベルの調整要因検出信号の出力が終了するまで、タイミング信号344の出力を停止させ、タイミング信号344を調整時間Ta4だけ遅延させることにより調整タイミング信号364を発生し、調整時間Ta4の情報を示す信号と共に調整時間情報付加部14に出力する。
また、図11においてタイミング信号342の立ち上がりタイミングにおいて、ローレベルの調整要因検出信号が発生されているので、タイミング信号調整部12は、タイミング信号342をそのまま調整時間なしで調整タイミング信号362として調整時間情報付加部14に出力する。調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号362を送信信号372として無線送信部15に出力する。また、調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号361に、調整時間Ta1の情報である調整時間情報211を付加し、送信信号371として無線送信部15に出力する。さらに、調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号363に、調整時間Ta3の情報である調整時間情報311を付加し、送信信号373として無線送信部15に出力する。またさらに、調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号364に、調整時間Ta4の情報である調整時間情報212を付加し、送信信号374として無線送信部15に出力する。無線送信部15は、送信信号371〜374を無線信号に変換して、無線通信装置2に向けて送信する。
なお、ハイレベルの調整要因検出信号が発生されている期間において他の無線信号の送受信が行われているわけではない。このため、ローレベルの調整要因検出信号が発生されている期間において調整タイミング信号を含む無線信号の送信を開始し、当該送信を行っている間に調整要因検出信号の電圧レベルがハイレベルに切り替わっても問題はない。
本実施形態によれば、無線通信装置1101の設定上の制約により調整タイミング信号の無線送信開始タイミングが所定の期間内に制限されているという送信時刻調整要因が存在しても、当該送信時刻調整要因が存在しないときに調整タイミング信号の無線送信を開始でき、無線通信装置2において、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングを、従来技術に比較して正確に再生できる。
なお、本実施形態において、タイミング信号調整部12は、タイミング信号を調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルになるまで遅延させて調整タイミング信号を発生した。しかしながら、本発明はこれに限られず、タイミング信号調整部12は、調整要因検出信号の周期Tcmと切り替え周期Tswとを推定し、推定された調整要因検出信号の周期Tcmと切り替え周期Tswとに基づいて、次のタイミング信号の調整時間Taの絶対値が小さくなるように、タイミング信号を先行(Ta<0)させ又は遅延(Ta>0)させてもよい。
第5の実施形態.
図12は、本発明の第5の実施形態に係る立体映像システム6Aの構成を示すブロック図である。また、図13は、図12のタイミング信号調整部12Aによって実行される調整タイミング信号発生処理を示すフローチャートであり、図14は、図12の補正済タイミング信号発生部26Aによって実行される補正済タイミング信号発生処理を示すフローチャートである。さらに、図15は、図12の立体映像システム6Aの動作を示すタイミングチャートである。
図12において、立体映像システム6Aは、図1の立体映像システム6と比較して、無線通信システム5に代えて無線通信システム5Aを備える。また、無線通信システム5Aは、無線通信システム5と比較して、無線通信装置1及び2に代えて無線通信装置1A及び2Aを備える。さらに、無線通信装置1Aは、無線通信装置1と比較して、タイミング信号送信部30に代えて、タイミング信号調整部12Aと、調整時間情報付加部14と、無線送信部15とを備えたタイミング信号送信部30Bを備える。タイミング信号調整部12に代えてタイミング信号調整部12Aを備える。無線通信装置2Aは、無線通信装置2と比較して、補正済タイミング信号発生部26に代えて補正済タイミング信号発生部26Aを備える。なお、本実施形態において、上記各実施形態と同様の動作を実行する各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図13を参照して、タイミング信号調整部12Aによって実行される調整タイミング信号発生処理を説明する。図13のステップS1において、タイミング信号調整部12Aは、タイミング信号発生部11からタイミング信号が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS2に進む一方、NOのときはステップS1の処理を繰り返して実行する。ステップS2において、タイミング信号調整部12Aは、調整要因検出部13からの調整要因検出信号の電圧レベルはハイレベルであるか否かを判断し、YESのときはステップS9に進む一方、NOのときはステップS7に進む。そして、タイミング信号の入力時に調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルの場合は、ステップS7においてタイミング信号調整部12Aは、入力されたタイミング信号を、調整タイミング信号として、そのまま遅延時間なしで調整時間情報付加部14に出力してステップS1に戻る。
また、図13のステップS9において、タイミング信号調整部12Aは、ステップS1において入力したタイミング信号より1つ前のタイミング信号を入力した後の経過時間が所定の経過時間Tn1以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS10に進む。ここで、ステップS9における経過時間Tn1は、例えば切り替え周期Tswの1.9倍に設定される。ステップS10において、タイミング信号調整部12Aは、調整タイミング信号の発生を停止してステップS1に戻る。ステップS9においてNOのときは、ステップS3に進み、第1の実施形態の図2のステップS3〜S6と同様の処理を実行し、ステップS1に戻る。
すなわち、タイミング信号調整部12Aは、タイミング信号発生部11からタイミング信号が入力されたことを検知すると(ステップS1でYES)、調整要因検出信号に基づいて、タイミング信号の送信時刻において送信時刻調整要因が存在するか否かを判断する(ステップS2)。送信時刻調整要因が存在しないとき(ステップS2でNO)、タイミング信号調整部12Aはタイミング信号を調整タイミング信号として出力する(ステップS7)。一方、送信時刻調整要因が存在するとき(ステップS2でYES)、1つ前のタイミング信号の入力後、経過時間Tn1が経過するまでに送信時刻調整要因がなくなった場合、ステップS4〜S6の処理により調整タイミング信号を発生する。また、送信時刻調整要因が存在するとき(ステップS2でYES)、1つ前のタイミング信号の入力後、経過時間Tn1が経過するまでに送信時刻調整要因がなくならなかった場合(ステップS9でYES)、ステップS1において入力されたタイミング信号に対応する調整タイミング信号の発生を停止する。
次に、図14を参照して、補正済タイミング信号発生部26Aによって実行される補正済タイミング信号発生処理を説明する。図14のステップS31において、補正済タイミング信号発生部26Aは、調整時間情報抽出部22から調整タイミング信号が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS32に進む一方、NOのときはステップS31の処理を繰り返して実行する。ステップS32において、補正済タイミング信号発生部26Aは、調整タイミング信号とともに調整時間情報が入力されたか否かを判断し、YESのときはステップS33に進む一方、NOのときはステップS38に進む。ステップS33において、補正済タイミング信号発生部26Aは、オフセット時間Toに対応するシフト時間Tsoから調整時間情報に含まれる調整時間Taを減算することにより、シフト時間Tsを算出してステップS34に進む。一方、ステップS38において、補正済タイミング信号発生部26Aは、シフト時間Tsを、オフセット時間Toに対応するシフト時間Tsoに設定してステップS34に進む。
図14のステップS34において、補正済タイミング信号発生部26Aは、入力された調整タイミング信号をシフト時間Tsだけシフトすることにより補正済タイミング信号を発生し、光学シャッタ4に出力する。次に、ステップS35において、補正済タイミング信号発生部26Aは、ステップS34における補正済タイミング信号の発生後の経過時間が所定の経過時間Tn2以上であるか否かを判断し、YESのときはステップS37に進む一方、NOのときはステップS36に進む。ここで、ステップS35における経過時間Tn2は、例えば切り替え周期Tswに調整時間Taの取りうる値の最大値を加算した時間に設定される。そして、ステップS36において、調整時間情報抽出部22から調整タイミング信号が入力されたか否かを判断する。ステップS36においてYESのときはステップS32に戻り、NOのときはステップS35に戻る。
さらに、図14のステップS37において、補正済タイミング信号発生部26Aは、切り替え周期Tswを推定し、前回補正済タイミング信号を発生したタイミングから、推定された切り替え周期だけ経過したタイミングにおいて、補正済タイミング信号を発生し、光学シャッタ4に出力し、ステップS35に戻る。具体的には、ステップS37において、補正済タイミング信号発生部26Aは、既に発生した所定の数の補正済タイミング信号の発生時間間隔に基づいて、切り替え周期Tswを推定する。
すなわち、図14の補正済タイミング信号発生処理において、補正済タイミング信号発生部26Aは、調整時間情報抽出部22から調整タイミング信号が入力されたことを検知すると(ステップS31でYES)、入力された調整タイミング信号と共に調整時間情報が入力されたか否かを判断する(ステップS32)。補正済タイミング信号発生部26Aは、調整時間情報が入力されたと判断すると(ステップS32でYES)、入力された調整タイミング信号のシフト時間Tsをオフセット時間Toに対応する所定のシフト時間Tsoから調整時間情報に含まれる調整時間Taを減算してシフト時間Tsを算出し(ステップS33)、入力された調整タイミング信号をシフト時間Tsだけ調整(シフト)した補正済タイミング信号を発生して光学シャッタ4に出力する(ステップS34)。
さらに、図14の補正済タイミング信号発生処理において、補正済タイミング信号発生部26Aは、調整時間情報が入力されたことを検知しなかった場合(ステップS32でNO)には、入力された調整タイミング信号のシフト時間Tsを補正せず、所定のシフト時間Tsoに設定する(ステップS38)。また、補正済タイミング信号発生部26Aは、最後に発生した補正済タイミング信号の発生後、経過時間Tn2以上が経過しても調整時間情報抽出部22から次の調整タイミング信号を入力しなかったとき(ステップS35でYES)、調整時間情報抽出部22から調整タイミング信号を入力することなく補正済タイミング信号を発生する(ステップS37)。
次に、図15を参照して、図12の立体映像システム6Aの動作を説明する。図15において、タイミング信号341の1つ前のタイミング信号(図示せず。)の発生時からハイレベルの調整要因検出信号1451の出力が終了するまでの期間長は上述した経過時間Tn1未満である。また、タイミング信号342の発生時からハイレベルの調整要因検出信号1452の出力が終了するまでの期間長は上述した経過時間Tn1以上であり、第1の実施形態と同様にタイミング信号343に対応する調整タイミング信号を発生すると、その調整タイミング信号の送信期間は次の調整タイミング信号364の送信期間と重なる。
図15において、タイミング信号341の発生期間がハイレベルの調整要因検出信号1451の発生期間と重複する。また、タイミング信号341の1つ前のタイミング信号の発生後、経過時間Tn1が経過する前に調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルに変化する。このため、タイミング信号調整部12Aは、タイミング信号341の出力時刻を調整時間Ta1だけ遅延させることにより、調整要因検出信号1451の発生期間と重複しない調整タイミング信号1461を発生する。そして、調整タイミング信号1461に調整時間Ta1の情報を含む調整時間情報1411を加算した送信信号1471が生成されて、無線送信部15に出力される。
また、図15において、タイミング信号342の発生時にハイレベルの調整要因検出信号は発生されていないので、タイミング信号342はそのまま調整タイミング信号362として調整時間情報付加部14に出力される。そして、調整タイミング信号362は、そのまま送信信号372として無線送信部15に出力される。さらに、図15において、タイミング信号344はタイミング信号342と同様に処理され、そのまま調整タイミング信号364として調整時間情報付加部14に出力される。そして、調整タイミング信号364は、そのまま送信信号374として無線送信部15に出力される。
さらに、図15において、タイミング信号343の発生時に、ハイレベルの調整要因検出信号1452が出力されている。また、タイミング信号342の発生後、経過時間Tn1が経過した後に調整要因検出信号1452の出力が終了する。このため、タイミング信号343をタイミング信号341と同様に処理すると、タイミング信号343に対応する調整タイミング信号の送信期間が次の調整タイミング信号364の送信期間と重複してしまう。本実施形態によれば、このような場合に、タイミング信号調整部12Aは、タイミング信号343に対応する調整タイミング信号の送信を取り止める。すなわち、タイミング信号調整部12Aは、タイミング信号343を出力しない。従って、図15に示すように、調整タイミング信号362と調整タイミング信号364との間にはタイミング信号343に対応する調整タイミング信号は存在しない。
また、図15において、送信信号1471,372及び374は、無線受信部21により受信タイミング信号1481,382及び384としてそれぞれ抽出される。そして、受信タイミング信号1481,382及び384は、調整時間情報抽出部22及び補正済タイミング信号発生部26Aにより第1に実施形態と同様に処理され、補正済タイミング信号1491,1492及び1494が生成される。
さらに、図15において、補正済タイミング信号発生部26Aは、補正済タイミング信号1492の発生後、経過時間Tn2以上が経過しても調整時間情報抽出部22から次のタイミング信号を入力しない。このため、補正済タイミング信号発生部26Aは、切り替え周期Tswを推定し、最後に出力した補正済タイミング信号1492から推定した切り替え周期だけ後の時刻に、補正済タイミング信号1493を挿入する。図15の場合、補正済タイミング信号1492が左眼用映像信号に切り替えるタイミングを表す信号であったため、右眼用映像信号に切り替えるタイミングを表す補正済タイミング信号1493が挿入される。
なお、本実施形態において、補正済タイミング信号発生部26Aは、既に発生した所定の数の補正済タイミング信号の発生時間間隔に基づいて、切り替え周期Tswを推定したが、本発明はこれに限られない。補正済タイミング信号発生部26Aは、画像表示装置3において受像中の映像のフォーマットにより決まる規定値を切り替え周期Tswとして用いてもよく、所定の2個の受信タイミング信号の受信間隔を切り替え周期Tswとして用いてもよく、あるいは所定の3個以上の受信タイミング信号の受信間隔の平均値を切り替え周期Tswとして用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、タイミング信号送信部30Bは、タイミング信号の入力時に調整要因検出部13により送信時刻調整要因が検出され、かつ処理対象のタイミング信号の1つ前のタイミング信号の発生タイミングから所定の経過時間Tn1が経過するまで送信時刻調整要因が存在するとき、処理対象のタイミング信号に対応する調整タイミング信号を発生することを停止する。また、補正済タイミング信号発生部26Aは、補正済タイミング信号の発生後、経過時間Tn2が経過するまでに調整時間情報抽出部22から次の調整タイミング信号を入力しなかったとき、既に発生した補正済タイミング信号の周期に基づいて、次の補正済タイミング信号を発生する。このため、送信時刻調整要因が存在する期間の期間長が例えば切り替え周期Tswよりも長いとき、無線通信装置2Aにおいて、左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替えタイミングを、第1の実施形態に比較して正確に再生できる。
なお、本実施形態において、経過時間Tn1は、切り替え周期Tswに設定され、経過時間Tn2は、切り替え周期Tswに調整時間Taの取りうる値の最大値を加算した時間に設定されたが、本発明はこれに限られない。経過時間Tn1及びTn2は、送信時刻調整要因がなくなったときに調整タイミング信号を発生した場合に、その調整タイミング信号が次に発生すべき調整タイミング信号と時間的に重ならないように設定すればよい。
また、本実施形態の構成を、第1から第4の実施形態に適用してもよい。
第6の実施形態.
図16は、本発明の第6の実施形態に係る立体映像システム6Bの構成を示すブロック図である。また、図17は、図16のタイミング信号調整部12Bによって実行される調整タイミング信号発生処理を示すフローチャートであり、図18は、図16の立体映像システム6Bの動作を示すタイミングチャートである。
図16において、立体映像システム6Bは、図1の立体映像システム6と比較して、無線通信システム5に代えて無線通信システム5Bを備える。また、無線通信システム5Bは、無線通信システム5と比較して、無線通信装置1及び2に代えて無線通信装置1B及び2Bを備える。さらに、無線通信装置1Bは、無線通信装置1と比較して、タイミング信号送信部30に代えて、タイミング信号調整部12Bと、調整時間情報付加部14Aと、無線送信部15とを備えたタイミング信号送信部30Cを備える。また、無線通信装置2Bは、無線通信装置2と比較して、補正済タイミング信号発生部26に代えて、補正済タイミング信号発生部26Bを備え、補正済タイミング信号発生部26Bは、補正済タイミング信号発生部26に比較して、タイミング信号補正部24に代えてタイミング信号補正部24Aを備える。なお、本実施形態において、上記各実施形態と同様の動作を実行する各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。なお、図16において、タイミング信号調整部12Bは記憶部12mを有し、タイミング信号補正部24Aは記憶部24mを有する。
図16において、タイミング信号発生部11は、第1の実施形態と同様に、入力される左右信号301と、垂直同期信号302と、水平同期信号303とを用いて、右眼用映像信号の開始タイミングから所定のオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、左眼用映像信号から右眼用映像信号への切り替えタイミングを示すタイミング信号を発生するとともに、左眼用映像信号の開始タイミングから所定のオフセット時間Toだけ先行するタイミングにおいて、右眼用映像信号から左眼用映像信号への切り替えタイミングを示すタイミング信号を発生する。ただし、本実施形態において、オフセット時間Toは切り替え周期Tswよりも長い時間に設定される。例えば、オフセット時間Toは、切り替え周期Tswの1.5倍に設定される。
図16において、タイミング信号調整部12Bは、図17の調整タイミング信号発生処理を実行することにより調整タイミング信号を発生し、調整時間Taを示す信号と共に調整時間情報付加部14Aに出力する。また、調整時間情報付加部14Aは、詳細後述するように送信信号を発生し、タイミング信号調整部12Bと無線送信部15とに出力する。
図17を参照して、タイミング信号調整部12Bによって実行される調整タイミング信号発生処理を説明する。図17の調整タイミング信号発生処理は、図2の調整タイミング信号発生処理のステップS2,S3及びS4をステップS2A,S3A及びS4Aにそれぞれ置き換えたものである。以下、ステップS2A,S3A及びS4Aの各処理のみを説明する。
図17のステップS2Aにおいて、タイミング信号調整部12Bは、調整要因検出部13からの調整要因検出信号の電圧レベルがハイレベル又は無線通信装置1Bが送信信号を送信中であるか否かを判断する。具体的には、タイミング信号調整部12Bは、調整時間情報付加部14Aから送信信号を入力しているとき、無線通信装置1Bが送信信号を送信中であると判断する。また、ステップS3Aにおいて、タイミング信号調整部12Bは、調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルになり、かつ送信信号の送信が終了しているか否かを判断する。さらに、ステップS4Aにおいて、タイミング信号調整部12Bは、調整時間Taを、ステップS1においてタイミング信号が入力されたタイミングから、ステップS3Aにおいて調整要因検出信号の電圧レベルがローレベルになりかつ送信信号の送信が終了したタイミングまでの経過時間に、所定のマージンタイムTmを加算した経過時間に設定する。
すなわち、タイミング信号調整部12Bは、タイミング信号発生部11からタイミング信号が入力されたことを検知すると(ステップS1でYES)、調整要因検出部13からの調整要因検出信号と、調整時間情報付加部14Aからの送信信号とに基づいて、送信時刻調整要因の有無及びタイミング信号の送信期間と重複する送信期間の送信信号の有無を判断する(ステップS2A)。さらに、タイミング信号調整部12Bは、ステップS2AでNOの場合は、タイミング信号を調整タイミング信号としてそのまま調整時間情報付加部14Aに出力して(ステップS7)、ステップS1に戻る。タイミング信号調整部12Bは、ステップS2Aで、YESの場合は、調整タイミング信号の送信期間が、送信時刻調整要因がある期間及び送信信号の送信中の期間と重複しないように、調整時間Taを設定し、タイミング信号の送信時刻を調整時間Taだけ調整することにより、調整タイミング信号を発生する(ステップS5)。なお、タイミング信号調整部12Bは、調整タイミング信号の発生中に次のタイミング信号をタイミング信号発生部11から入力する可能性があるので、タイミング信号発生部11からの各タイミング信号の各情報を記憶部12mに記憶する。
図16において、調整時間情報付加部14Aは、タイミング信号調整部12から調整タイミング信号のみが入力されたときは、入力された調整タイミング信号をそのまま送信信号として無線送信部15及びタイミング信号調整部12Bに出力する。また、調整時間情報付加部14は、タイミング信号調整部12から調整タイミング信号及び調整時間Taを示す信号が入力されたときは、入力される調整タイミング信号に調整時間Taを示す調整時間情報を付加して送信信号として無線送信部15及びタイミング信号調整部12Bに出力する。
また、図16において、補正済タイミング信号発生部26Bは、第1の実施形態の補正済タイミング信号発生処理(図3)を実行する。このとき、タイミング信号補正部24Aは、図1のタイミング信号補正部24と同様に動作する。なお、本実施形態の場合、第1の実施形態に比較してオフセット時間Toが長いので、シフト時間Tsが長くなる(例えば、図18のシフト時間Ts1〜Ts4参照。)。このため、タイミング信号補正部24Aは、シフト時間補正部23からの調整タイミング信号を処理中に次の調整タイミング信号を入力する可能性があり、シフト時間補正部23からの複数の調整タイミング信号の出力タイミングを順次補正する必要があるので、シフト時間補正部23からの各調整タイミング信号の情報を記憶部24mに記憶する。
次に、図18を参照して、図16の立体映像システム6Bの動作を説明する。図18において、タイミング信号発生部11は、タイミング信号1541〜1545を発生する。図18において、オフセット時間Toは、切り替え周期Tswの約1.7倍に設定されている。また、タイミング信号1542の発生時刻の前から、次のタイミング信号1543の発生期間の終了時刻まで、ハイレベルの調整要因検出信号1505が発生されている。
図18において、タイミング信号1541の発生期間は送信信号の送信期間と重複せず、かつ調整要因検出信号の電圧レベルはローレベルであるので、そのまま調整タイミング信号1561として調整時間情報付加部14Aに出力される。さらに、調整タイミング信号1561は、送信信号1571として無線通信装置2Bに無線送信される。送信信号1571は、無線通信装置2Bにおいて受信タイミング信号1581として抽出され、これに基づいて、補正済タイミング信号1591が発生される。
また、図18において、タイミング信号1542の発生期間はハイレベルの調整要因検出信号1505の発生期間と重複する。このため、タイミング信号調整部12Bは、タイミング信号1542に対応する調整タイミング信号1562が調整要因検出信号1505の出力終了後に調整時間情報付加部14Aに出力されるように、調整時間Ta2を調整する。さらに、調整時間情報付加部14Aは、調整タイミング信号1562に調整時間Ta2の情報を含む調整時間情報1511を付加して送信信号1572を発生し、無線送信部15とタイミング信号調整部12Bとに出力する。送信信号1572は、無線通信装置2Bにおいて受信タイミング信号1582として抽出され、これに基づいて、補正済タイミング信号1592が発生される。
さらに、図18において、タイミング信号調整部12Bは、調整タイミング信号1562の出力後に、調整時間情報付加部14Aからの送信信号1572に基づいて、送信信号1572の送信中であることを検出する。このため、タイミング信号調整部12Bは、タイミング信号1543に対応する調整タイミング信号1563が送信信号1572の送信後に調整時間情報付加部14Aに出力されるように、調整時間Ta3を調整する。さらに、調整時間情報付加部14Aは、調整タイミング信号1563に調整時間Ta3の情報を含む調整時間情報1512を付加して送信信号1573を発生し、無線送信部15とタイミング信号調整部12Bとに出力する。送信信号1573は、無線通信装置2Bにおいて受信タイミング信号1583として抽出され、これに基づいて、補正済タイミング信号1593が発生される。
またさらに、図18において、タイミング信号調整部12Bは、調整タイミング信号1563の出力後に、調整時間情報付加部14Aからの送信信号1573に基づいて、送信信号1573の送信中であることを検出する。このため、タイミング信号調整部12Bは、タイミング信号1544に対応する調整タイミング信号1564が送信信号1573の送信後に調整時間情報付加部14Aに出力されるように、調整時間Ta4を調整する。さらに、調整時間情報付加部14Aは、調整タイミング信号1564に調整時間Ta4の情報を含む調整時間情報1513を付加して送信信号1574を発生し、無線送信部15とタイミング信号調整部12Bとに出力する。送信信号1574は、無線通信装置2Bにおいて受信タイミング信号1584として抽出され、これに基づいて、補正済タイミング信号1594が発生される。
次に、図18において、タイミング信号調整部12Bは、タイミング信号1545が入力されたことを検出する。タイミング信号1545の発生期間は送信信号の送信期間と重複せず、かつ調整要因検出信号の電圧レベルはローレベルであるので、そのまま調整タイミング信号1565として調整時間情報付加部14Aに出力される。さらに、調整タイミング信号1565は、送信信号1575として無線通信装置2Bに無線送信される。送信信号1575は、無線通信装置2Bにおいて受信タイミング信号1585として抽出される。
以上説明したように、本実施形態によれば、オフセット時間Toを切り替え周期Tswよりも長く設定したので、送信時刻調整要因が存在する期間が複数のタイミング信号にまたがるように長い場合でも、タイミング信号調整部12Bは調整時間Ta(本実施形態では、遅延時間である。)をオフセット時間To以内の値に設定できる。また、本実施形態によれば、第5の実施形態に比較して、無線通信装置2Bにおいて、切り替え周期Tswを推定する必要がない。
また、タイミング信号送信部30Cは、タイミング信号の入力タイミングにおいて調整要因検出部13により送信時刻調整要因が検出されたとき、タイミング信号の入力タイミングにおいて他の調整タイミング信号を無線送信しているとき、タイミング信号の送信時刻を、送信時刻調整要因が存在せず、かつ他の調整タイミング信号を無線送信していない送信時刻に調整時間だけ調整することにより調整タイミング信号を発生するので、無線通信装置2Bにおいて、左眼用映像信号の表時期間と右眼用映像信号の表示期間との切り替えタイミングを、従来技術に比較して正確に再生できる。
なお、本実施形態において、調整時間情報付加部14Aは送信信号をタイミング信号調整部12Bに出力したが、本発明はこれに限られず、信号検出部202に出力してもよい。この場合、信号検出部202は、無線受信部201による受信信号強度が所定のしきい値以上であるか、又は調整時間情報付加部14Aから送信信号を入力しているとき、送信時刻調整要因があることを示すハイレベルの調整要因検出信号を発生する。さらに、信号検出部202は、無線受信部201による受信信号強度が所定のしきい値未満であり、かつ調整時間情報付加部14Aから送信信号を入力していないとき、送信時刻調整要因がないことを示すローレベルの調整要因検出信号を発生する。
また、本実施形態の構成を、第1〜第5の実施形態に適用してもよい。
第7の実施形態.
図19は、本発明の第7の実施形態に係る立体映像システム1706の構成を示すブロック図である。また、図20は、図19の立体映像システム1706の動作を示すタイミングチャートである。なお、図20において、垂直同期信号302及び水平同期信号303(例えば、図4参照。)の記載は省略した。本実施形態は、切り替え周期Tswより長い周期を有するタイミング信号を用いたことを特徴としている。
図19において、本実施形態に係る立体映像システム1706は、図1の立体映像システム6に比較して、無線通信システム5に代えて無線通信システム1705を備える。また、無線通信システム1705は、無線通信システム5に比較して、無線通信装置1及び2に代えて無線通信装置1701及び1702を備える。さらに、無線通信装置1701は、無線通信装置1に比較して、タイミング信号発生部11に代えてタイミング信号発生部1711を備える。また、無線通信装置1702は、無線通信装置2に比較して補正済タイミング信号発生部26に代えて補正済タイミング信号発生部26Cを備える。なお、本実施形態において、上記各実施形態と同様の動作を実行する各構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図19において、クロック分周部16は、例えば論理回路であるカウンタを備えて構成される。クロック分周部16は、画像表示装置からの左右信号301と、垂直同期信号302と、水平同期信号303とに基づいて、切り替え周期Tswより長い周期を有する分周タイミング信号を発生する。具体的には、クロック分周部16は、所定の複数の切り替えタイミング毎に1回の分周タイミング信号を発生する。例えば、図20において、クロック分周部16は、左眼用映像信号への2回の切り替えタイミングと右眼用映像信号への2回の切り替えタイミングとの合計4回の切り替えタイミング毎に1つの分周タイミング信号を発生する(図20の分周タイミング信号1811〜1813参照。)。
また、図19において、タイミング信号発生部1711は、クロック分周部16からの分周タイミング信号からオフセット時間Toだけ先行したタイミングでタイミング信号を発生する。例えば、図20において、分周タイミング信号1811〜1813よりもオフセット時間Toだけ先行した各タイミングにおいて、タイミング信号1841〜1843が発生される。なお、本実施形態において、第1の実施形態に比較してタイミング信号の周期が長いので、図20に示すように、オフセット時間Toを切り替え周期Tswよりも長く設定できる。
さらに、図19において、補正済タイミング信号発生部26Cは、図1の補正済タイミング信号発生部26に比較して、例えば位相同期ループ(Phase Locked Loop(PLL))を備えたクロック逓倍部25をさらに備えて構成される。補正済タイミング信号発生部26Cは、シフト時間補正部23とタイミング信号補正部24とにより、図3の補正済タイミング信号発生処理を実行し、補正済タイミング信号を発生する。クロック逓倍部25は、タイミング信号補正部24からの補正済タイミング信号に基づいて、右眼用映像信号からの左眼用映像信号への切り替えタイミング及び左眼用映像信号から右眼用映像信号への切り替えタイミングを示す補正済タイミング信号を発生し、光学シャッタ4に出力する。本実施形態において、クロック逓倍部25は、タイミング信号補正部24からの1つの補正済タイミング信号に対して、4つの補正済タイミング信号を発生する。光学シャッタ4は、クロック逓倍部25からの補正済タイミング信号に基づいて、第1の実施形態と同様に光学シャッタ制御信号310を発生する。
次に、図20を参照して、図19の立体映像システム1706の動作を説明する。図20において、分周タイミング信号1811の終了時刻からタイミング信号1842の終了時刻より後まで、ハイレベルの調整要因検出信号1851が発生されている。図20において、タイミング信号1841及び1843の各発生期間は、調整要因検出信号1851の発生期間と重複していないので、そのまま調整タイミング信号1861及び1863として出力される。さらに、調整タイミング信号1861及び1863は送信信号1871及び1873として無線送信部15に出力される。
また、図20において、タイミング信号1842の発生期間は調整要因検出信号1851の発生期間と重複するので、タイミング信号調整部12は、調整要因検出信号1851の出力終了後に調整タイミング信号1862が出力されるように調整時間Taを設定して、調整タイミング信号1862を発生する。さらに、調整時間情報付加部14は、調整タイミング信号1862に調整時間Taの情報を含む調整時間情報1821を付加して送信信号1872を発生する。無線送信部15は、調整時間情報付加部14から出力された送信信号1871〜1873を無線信号に変換し、無線通信装置1702に無線送信する。
さらに、図20において、送信信号1871〜1873は第1の実施形態と同様に処理され、受信タイミング信号1881〜1883として抽出される。そして、受信タイミング信号1881〜1883に基づいて、補正済タイミング信号1891〜1893が発生され、クロック逓倍部25に出力される。クロック逓倍部25は、タイミング信号補正部24からの補正済タイミング信号1891〜1893に基づいて、右眼用映像信号からの左眼用映像信号への切り替えタイミング及び左眼用映像信号から右眼用映像信号への切り替えタイミングを示す補正済タイミング信号を発生し、光学シャッタ4に出力する。
以上説明したように、本実施形態によれば、タイミング信号発生部1711は、切り替え周期Tswより長い周期を有するタイミング信号を発生するので、オフセット時間Toを切り替え周期よりも長く設定できる。このため、送信時刻調整要因が存在する期間が左眼用映像信号と右眼用映像信号との切り替え周期より長い場合でも、調整時間Taをオフセット時間To以内に収めることができる。
なお、本実施形態において、クロック分周部16は、左眼用映像信号への2回の切り替えタイミングと右眼用映像信号への2回の切り替えタイミングとの合計4回の切り替えタイミング毎に1つの分周タイミング信号を発生したが、本発明はこれに限られない。好ましくは、クロック分周部16は、左眼用映像信号への切り替えタイミングと右眼用映像信号への切り替えタイミングとの複数の組み合わせ毎に、1つの分周タイミング信号を発生する。また、本実施形態において、クロック逓倍部25は、タイミング信号補正部24からの1つの補正済タイミング信号に基づいて4つの補正済タイミング信号を発生したが、本発明はこれに限られない。好ましくは、クロック逓倍部25は、タイミング信号補正部24からの1つの補正済タイミング信号に基づいて、左眼用映像信号への切り替えタイミングと右眼用映像信号への切り替えタイミングとの複数の組み合わせの補正済タイミング信号を発生する。
また、本実施形態の構成を、第1から第6の実施形態に適用してもよい。
第8の実施形態.
図21は、本発明の第8の実施形態に係る無線通信システム1905の構成を示すブロック図である。上述した各実施形態において、無線通信装置1,701,801,1101,1A,1B,1701は画像表示装置3を備えていなかったが、本発明はこれに限られず、画像表示装置3を備えてもよい。また、上述した各実施形態において、無線通信装置2,2A,2B,1702は光学シャッタ4を備えていなかったが、本発明はこれに限られず、光学シャッタ4を備えてもよい。
例えば、図21において、無線通信システム1905は、無線通信装置1901と1902とを備えて構成される。ここで、無線通信装置1901は、第1の実施形態に係る無線通信装置1が画像表示装置3をさらに備えた構成を有し、無線通信装置1902は、第1の実施形態に係る無線通信装置2が光学シャッタ4をさらに備えた構成を有する。無線通信システム1905は、第1の実施形態に係る無線通信システム5と同様の作用効果を奏する。
第9の実施形態.
上述した各実施形態において、タイミング信号送信部30,30A,30B,30Cは、タイミング信号発生部11又は11Aからのタイミング信号の送信時刻を調整時間Taだけ調整(遅延又は先行)して調整タイミング信号を発生した場合にのみ、調整タイミング信号に調整時間Taの情報を含む調整時間情報を付加して送信信号を発生した。しかしながら、本発明はこれに限られず、タイミング信号送信部30,30A,30B,30Cは、タイミング信号発生部11又は11Aからのタイミング信号の入力タイミングにおいて送信時刻調整要因が検出されなかったとき、調整タイミング信号に調整時間Taがゼロであるという調整時間情報を付加して無線送信してもよい。
図22は、本発明の第9の実施形態に係る送信信号を示すタイミングチャートである。図22において、全ての調整タイミング信号101〜104に、調整時間情報111〜114が付加され、これにより、送信信号121〜124が発生される。本実施形態によれば、上記各実施形態に比較して送信信号の送信に要する時間が増えるが、調整時間情報の有無による無線通信システム5,5A,5B,7,705,805,1105,1705,1905の動作の差をなくして回路を単純化できる。
なお、上記各実施形態において、調整時間情報を調整タイミング信号の後ろに付加していたが、本発明はこれに限られず、調整タイミング信号の前に付加してもよい。
また、上記各実施形態において、タイミング信号送信部30,30A,30B,30Cは、調整タイミング信号と調整時間情報とを含む送信信号を1つの無線パケットとして無線信号に変換して無線送信したが、本発明はこれに限られず、調整タイミング信号と調整時間情報とをそれぞれ別の無線パケットに変換して無線送信してもよい。例えば、タイミング信号送信部30,30A,30B,30Cは、調整タイミング信号を1つの無線パケットとして無線信号に変換して無線送信した後に、調整時間情報を別の無線パケットとして無線信号に変換して無線送信してもよい。これにより、調整タイミング信号の送信時に調整タイミング信号の送信時刻を測定し、その測定結果に基づいて調整時間情報を次の無線パケットで無線送信すればよいため、上記各実施形態に比較して容易な処理順序で調整タイミング信号及び調整時間情報を無線送信できる。
さらに、上記各実施形態において、タイミング信号送信部30,30A,30B,30Cは、タイミング信号を遅延又は先行させることにより調整タイミング信号を発生したが、本発明はこれに限られない。タイミング信号送信部30,30A,30B,30Cは、タイミング信号の出力タイミングにおいて送信時刻調整要因が検出されたとき、タイミング信号の送信時刻を送信時刻調整要因が存在しない送信時刻に所定の調整時間だけ調整することにより調整タイミング信号を発生すればよい。
またさらに、上記各実施形態におけるタイミング信号の通信方法は排他的なものではなく、任意の通信方法を互いに組み合わせて実施してもよい。
また、調整要因検出部13,713,813,813Aを組み合わせて用いることにより、複数の送信時刻調整要因に対応できるので、左眼用映像信号と右眼用映像信号との間の切り替えタイミングの情報をより正確に無線送信できる。
さらに、上記各実施形態において、立体画像システム6,6A,6B,706,806,1106,1706及び無線通信システム1905を例に挙げて本発明を説明したが、本発明はこれに限られない。本発明は、所定の制御タイミングを表す信号を無線送信する第1の無線通信装置と、当該信号を無線受信する第2の無線通信装置とを備えた無線通信システムに適用できる。