JP5832939B2 - 情報処理装置及び画像の拡大表示方法 - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及び当該情報処理装置における画像の拡大表示方法に関する。
タッチパネルを備えた携帯電話(スマートフォン含む)などの情報処理装置が知られている。このような情報処理装置では、一方の手で当該装置を保持すると共に、もう片方の手の2本以上の指を使って、いわゆるピンチイン・ピンチアウトといった処理を行うことにより、閲覧画像の拡大又は縮小を行えるようになっている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−070968号公報
ところで、上述した特許文献1に記載された技術では、情報処理装置を保持するための手と閲覧画像を拡大等させるための指示を行う手の両方による操作が必要となるため、片手での操作が難しいといった問題があった。また、近年、更に小型化された情報処理装置も開発されており、装置の小型化に伴って情報処理装置の画面も当然小さくなるため、特許文献1に記載のタッチ操作の領域を画面上に確保することが困難になってきたという問題もあった。
そこで、本発明では、手を用いずに閲覧画像の拡大等の操作を行うことが可能な情報処理装置及び拡大表示方法を提供することを目的とする。
本発明に係る情報処理装置は、使用者の瞼の開き具合に応じて画面上に表示された閲覧画像の拡大処理を行う情報処理装置である。この情報処理装置は、閲覧画像の少なくとも一部を画面上に表示させる表示手段と、使用者の顔画像を取得する撮影手段と、撮影手段によって取得された顔画像から当該使用者の上瞼と下瞼との離間距離を継続的に算出する瞼間距離算出手段と、使用者の上瞼と下瞼の基準離間距離を予め取得して記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されている基準離間距離と瞼間距離算出手段で算出された算出離間距離とを比較する瞼間距離比較手段と、瞼間距離比較手段によって算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合に、表示手段によって表示されている閲覧画像を拡大する画像拡大手段と、を備えている。瞼間距離算出手段は、使用者の上瞼と下瞼の離間距離を両目に対して算出すると共に、当該算出した2つの算出離間距離の平均を算出する。瞼間距離比較手段は、当該2つの算出離間距離の平均と基準離間距離とを比較する。
また、本発明に係る拡大表示方法は、情報処理装置において、使用者の瞼の開き具合に応じて画面上に表示された閲覧画像の拡大処理を行う拡大表示方法である。この拡大表示方法は、閲覧画像の少なくとも一部を画面上に表示させる表示ステップと、使用者の顔画像を取得する撮影ステップと、撮影ステップにおいて取得された顔画像から当該使用者の上瞼と下瞼との離間距離を継続的に算出する瞼間距離算出ステップと、使用者の上瞼と下瞼の基準離間距離を予め取得して記憶する記憶ステップと、記憶ステップで記憶されている基準離間距離と瞼間距離算出ステップで算出された算出離間距離とを比較する瞼間距離比較ステップと、瞼間距離比較ステップにおいて算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合に、表示ステップによって表示された閲覧画像を拡大する画像拡大ステップと、を備えている。瞼間距離算出ステップでは、使用者の上瞼と下瞼の離間距離を両目に対して算出すると共に、当該算出した2つの算出離間距離の平均を算出する。瞼間距離比較ステップでは、当該2つの算出離間距離の平均と基準離間距離とを比較する。
この情報処理装置又は拡大表示方法によれば、予め記憶されている上瞼と下瞼との基準離間距離と、算出された上瞼と下瞼との離間距離とを比較し、算出された離間距離が基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合に、閲覧画像を拡大するようにしている。この場合、閲覧画像がその使用者にとって小さく感じられる場合に当該使用者が自然に目を細めるといった瞼の動きに応じて画面上に表示された閲覧画面を拡大させることができるので、閲覧画像の拡大等の操作を、手を用いずに行うことが可能となる。しかも、使用者の自然な動作を用いているので、使用者は直感的な拡大操作を行うことができる。また、上記情報処理装置又は拡大表示方法において、使用者の上瞼と下瞼の離間距離を両目に対して算出すると共に、当該算出した2つの算出離間距離の平均を算出し、当該2つの算出離間距離の平均と基準離間距離とを比較するため、上瞼と下瞼との離間距離をより正確に算出することができ、閲覧画像を拡大すべきか否かの判定精度を向上させることができる。
上記情報処理装置において、瞼間距離比較手段は、基準離間距離と算出離間距離との距離差分を算出し、画像拡大手段が、距離差分に基づいて閲覧画像を拡大するようにしてもよい。この場合、距離差分に基づいて閲覧画像の拡大率を変更することができるため、使用者の拡大操作をより直感的に行うことができる。
上記情報処理装置において、画像拡大手段は、瞼間距離比較手段によって算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合であって、且つ、当該判定が所定数以上連続した場合に、表示手段に表示されている閲覧画像を拡大するようにしてもよい。この場合、瞬きにより上瞼と下瞼との距離がゼロになるといった一時的な場合を、閲覧画像の拡大条件から除外することができる。
上記情報処置装置において、瞼間距離算出手段は、使用者の顔画像から当該使用者の瞬きを算出し、画像拡大手段は、瞼間距離算出手段で算出された瞬きの回数が所定時間内での規定数を超えた場合に、拡大した閲覧画像を当初の画像サイズに戻すようにしてもよい。この場合、瞬きといった使用者の動作を利用して、拡大した閲覧画像を元に戻すことができるため、手を用いずに閲覧画像の縮小操作を行うことが可能となる。
上記情報処理装置は、画面と使用者の顔との距離を取得する顔距離取得手段を更に備え、瞼間距離算出手段は、顔距離取得手段によって取得された当該距離に基づいて、算出離間距離を補正するようにしてもよい。この場合、上瞼と下瞼との離間距離をより正確に取得することができ、閲覧画像を拡大すべきか否かの判定精度を向上させることができる。
本発明によれば、手を用いずに閲覧画像の拡大等の操作を行うことが可能な情報処理装置及び拡大表示方法を提供することができる。
本実施形態に係る携帯端末を示す斜視図である。 図1に示す携帯端末の機能構成を示すブロック図である。 図1に示す携帯端末のハードウェア構成を示す図である。 上瞼と下瞼との離間距離を模式的に示す図であり、(a)は眼を前から見た図であり、(b)は横から見た図である。 上瞼と下瞼との離間距離が狭まった場合を示す図であり、(a)は眼の初期状態(基準)を示す図であり、(b)は眼の離間距離が狭まった場合を示す図である。 携帯端末の画面中の閲覧画像を拡大した状態を示す図である。 図1に示す携帯端末で閲覧画像の拡大処理を行う際のフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において、可能な場合には、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
本実施形態に係る携帯端末10は、使用者の瞼(まぶた)の開き具合に応じて画面12a上に表示された閲覧画像の拡大処理を行う情報処理装置である。携帯端末10は、図1に示されるように、所定の閲覧画像を表示する表示画面12aと、使用者の顔等の画像を撮影するためのカメラ32と、対象物までの距離を測定する距離センサ34とを含んで構成される。本実施形態では、以下、携帯端末10を例にとって説明するが、本発明に係る情報処理装置は、所定の表示画面を備えた情報処理装置であればよく、スマートフォンを含む携帯電話や小型パーソナルコンピュータなどに適用することができる。
図2に示されるように、携帯端末10は、機能的には、表示部12(表示手段)、撮影部14(撮影手段)、顔距離取得部16(顔距離取得手段)、瞼間距離算出部18(瞼間距離算出手段)、記憶部20(記憶手段)、瞼間距離比較部22(瞼間距離比較手段)及び画像拡大部24(画像拡大手段)を備えている。
ここで、図3に示されるように、携帯端末10は、物理的には、CPU10a、RAM10b、ROM10c、入力装置10d、出力装置10e、通信装置10f、記録装置10g及び距離センサ10hを備えており、これらのハードウェアはバス10jに接続されている。CPU10aは、ROM10cや記録装置10g等の内蔵メモリに格納された所定のコンピュータソフトウェア(図7に示す携帯端末10の行う処理を実行するためのコンピュータプログラム等を含む)をRAM10bにロードして実行することにより、携帯端末10を統括的に制御する。
入力装置10dは、携帯端末10に設けられているタッチパネル等からなる入力用デバイスであり、タッチパネルを介して入力されたデータをCPU10aに出力する。出力装置10eは、例えば表示画面12aであり、CPU10aから出力された画像情報等を表示する。通信装置10fは、通信網等を介してデータ通信を行うためのインターフェイスを有する。記録装置10gは、CPU10aの実行可能なコンピュータソフトウェアを格納する。距離センサ10hは、対象物(例えば画面12aを閲覧している使用者の顔)と携帯端末10の画面12aとの距離を計測するセンサであり、計測された距離をCPU10aに出力する。距離センサとしては、例えば赤外線センサや超音波センサ等を用いることができる。後述する各機能は、CPU10aがROM10cや記録装置10gに格納されたコンピュータソフトウェアを実行し、図3に示す携帯端末10の各構成部を動作させることにより実現される機能である。以下、図2に戻って、携帯端末10の各機能ブロックについて説明する。
表示部12は、所定の閲覧画像をLCD等の表示画面12a上に表示させる部分である。表示画面12aには、表示部12による表示制御により、各種の閲覧情報が表示される。表示部12は、閲覧画像を表示するための操作入力が使用者によって行われると、閲覧画像を表示させると共に、閲覧画像の表示が開始された旨の情報を撮影部14及び顔距離取得部16に出力する。
撮影部14は、カメラ32を用いて、携帯端末10の表示画面12aに対向する側の空間の静止画像及び動画像を撮影する。撮影部14は、表示部12から閲覧画像の表示開始を示す情報が入力されると、この入力を契機として動作を開始する。撮影部14は、動作を開始すると、まず表示画面12aに対向する側の空間の静止画像を撮影し、これにより、使用者の顔の静止画像を取得する。表示部12による閲覧画像の表示を開始した際、通常、画面を閲覧するために使用者が表示画面12aに対面する状態となるため、使用者の顔の静止画像が容易に取得される。そして、撮影部14は、取得した静止画像に使用者の顔が撮影されているか否かを、静止画像データから目、鼻、口等の画像部分を抽出することにより判定し、使用者の顔の画像データを取得するまで静止画像の撮影を継続する。撮影部14は、使用者の顔の静止画像データを取得すると、瞼間距離算出部18に出力する。
また、撮影部14は、使用者の顔の静止画像データを瞼間距離算出部18に出力すると、動画撮影モードに移行し、使用者の顔の画像データを継続的に取得する。撮影部14は、このようにして得た使用者の顔の動画像データも、瞼間距離算出部18に出力する。
顔距離取得部16は、距離センサ34を用いて、携帯端末10の表示画面12aと使用者の顔との距離を測定し、当該距離データを取得する部分である。顔距離取得部16は、表示部12から閲覧画像の表示開始を示す情報が入力されると、この入力を契機として測定動作を開始し、表示部12による閲覧画面の表示処理が終了するまで測定を継続する。顔距離取得部16は、その測定タイミングが撮影部14での画像撮影と同期するように調整されている。顔距離取得部16は、取得された表示画面12aと使用者の顔との距離データを、瞼間距離算出部18に出力する。距離センサ34は、図1に示されるように、表示画面12aと同一面上になるように画面に隣接して配置されており、距離センサ34と使用者の顔との距離が、表示画面12aと使用者の顔との距離と略同じとなる。
瞼間距離算出部18は、撮影部14によって取得された顔画像データから使用者の目Eにおける上瞼L1と下瞼L2との離間距離H(図4参照)を画像処理によって算出する部分である。瞼間距離算出部18は、撮影部14から、まず使用者の顔の静止画像が入力されると、その静止画像における使用者の目の領域を抽出し、当該抽出した部分画像から使用者の上瞼L1と下瞼L2との離間距離Hを算出する。顔の画像データから目の部分を抽出したり、抽出した部分画像から瞼間の距離を算出するには、各種の画像処理技術を用いることができる。そして、瞼間距離算出部18は、算出された離間距離Hを基準となる基準離間距離として、顔距離取得部16から入力された表示画面12aと使用者の顔との距離データと共に、記憶部20に出力し記憶させる。
また、瞼間距離算出部18は、撮影部14から、使用者の顔の動画像データが入力されると、入力された動画像データから使用者の上瞼L1と下瞼L2との離間距離Hを継続的に算出する。瞼間距離算出部18は、動画像データの入力と併せて、動画像データと同期された表示画面12aと使用者の顔との距離データの入力を受け付ける。瞼間距離算出部18は、この距離データを、基準離間距離を取得した際の距離データと比較し、その比率を乗じることにより、使用者の上瞼L1と下瞼L2の離間距離Hを補正する。これにより、使用者の顔が表示画面12aから多少離れたりした場合であっても、瞼の離間距離を同じ基準で比較することができる。瞼間距離算出部18は、このようにして動画データから算出した瞼の算出離間距離データを継続的に瞼間距離比較部22に出力する。表示画面12aで閲覧画像を見る場合、使用者の顔と表示画面12aとの距離がほとんど変わらない場合も多いことから、上述した補正を行わなくてももちろんよい。
更に、瞼間距離算出部18は、入力された動画像データから抽出した使用者の顔画像を用いて、上瞼L1と下瞼L2との距離がゼロ、すなわち、目が閉じたのち、再び上瞼L1と下瞼L2との距離がゼロより大きくなったことを算出する。そして、瞼間距離算出部18は、この上瞼L1と下瞼L2の距離の変化を示す瞬き情報を画像拡大部24に出力する。
瞼間距離比較部22は、記憶部20に記憶されている基準離間距離と、瞼間距離算出部18で動画像データから継続的に算出される算出離間距離とを比較する部分である。瞼間距離比較部22は、瞼間距離算出部18から算出離間距離が入力されると、記憶部20に記憶されている基準離間距離データを読み出し、この基準離間距離と算出離間距離とを比較し、算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなったか否かを判定する。瞼間距離比較部22は、例えば図5に示されるように、算出離間距離H2が基準離間距離H1よりも小さくなった場合には、基準離間距離H1と算出離間距離H2との差分を算出する。瞼間距離比較部22は、画像拡大部24が閲覧画像を拡大した後は使用者が目を細める必要がなくなると想定されるため、画像拡大部24で閲覧画像の拡大が行われた後は、基準離間距離と算出離間距離との比較を中止するようにしてもよい。
画像拡大部24は、瞼間距離比較部22によって算出離間距離H2が基準離間距離H1よりも小さくなったと判定された場合に、表示部12によって表示画面12a上に表示されている閲覧画像を画面12aの中央を中心として拡大する部分である。画像拡大部24は、瞼間距離比較部22から算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなった旨の判定情報とその差分データが所定数(例えば3回)連続して入力されると、各差分データと拡大率との関係が予め設定されている拡大データに基づいて、図6に示されるように、表示画面12aに表示されている閲覧画像12bの拡大率を決定し、決定された拡大率に基づいて閲覧画像12bを閲覧画像12cへと拡大する。なお、拡大率を一定とし、算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなった旨の判定情報が連続して入力された場合に、画像拡大部24が一定の比率で閲覧画像を拡大するようにしてもよい。
また、画像拡大部24は、閲覧画像を拡大した後は、瞼間距離算出部18から瞬き情報が所定時間(例えば2秒)内に規定数(例えば3回)入力されると、拡大表示させた閲覧画像を当初の画像サイズに戻す処理を行う。その後、画像拡大部24は、記憶部20に記憶されている基準離間距離データを消去し、メモリ開放する。
続いて、上述した構成を備えた携帯端末10における閲覧画面の拡大表示方法について、図7を参照して詳細に説明する。
まず、表示部12により表示画面12aに閲覧画像が表示されたか否かが判定される(ステップS1)。ステップS1で表示画面12aに閲覧画像が表示されたと判定された場合(表示ステップ)、ステップS2に進み、カメラ32を起動し、撮影部14によって使用者の顔の静止画像が取得される(ステップS2)。ステップS1で表示画面12aに閲覧画像が表示されていないと判定された場合は、表示画面12aに閲覧画面が表示されるまでステップS1を繰り返す。また、ステップS3に進み、距離センサ34を起動し、顔距離取得部16によって使用者の顔と携帯端末10の画面12aとの距離が検出される。
続いて、ステップS2で使用者の顔の静止画像が取得されると共に、ステップS3で使用者の顔と携帯端末10の画面12aとの距離が検出されると、ステップS4に進み、瞼間距離算出部18により、使用者の顔の静止画像データからその静止画像における使用者の目の領域が抽出され、当該抽出した部分画像から使用者の上瞼L1と下瞼L2との離間距離Hが算出される(ステップS4)。次に、算出された離間距離Hは、基準となる基準離間距離として、ステップS3で取得された表示画面12aと使用者の顔との距離データと共に、記憶部20に出力され記憶される(記憶ステップ)。これらは、基準となる初期値として機能する。
続いて、ステップS5で基準となる初期値が記憶部20に保存されると、撮影部14が動画撮影モードに移行し、カメラ32を用いて、使用者の顔の動画像データが継続的に取得される(ステップS6:撮影ステップ)。このようにして得た使用者の顔の動画像データは、瞼間距離算出部18に出力される。また、ステップS6で顔画像の取得が行われると共に、この取得に同期して、ステップS7では、使用者の顔と携帯端末10の表示画面12aとの距離が検出され、瞼間距離算出部18に出力される(ステップS7)。
続いて、ステップS8では、まず、ステップS6で取得された使用者の顔の画像データから使用者の上瞼L1と下瞼L2の離間距離Hが、瞼間距離算出部18によって算出される(瞼間距離算出ステップ)。そして、瞼間距離算出部18によって、ステップS7で取得された使用者の顔と携帯端末10の表示画面12aとの距離データが、基準離間距離を取得した際の距離データと比較され、その比率をこの算出された離間距離Hに乗じることにより、使用者の上瞼L1と下瞼L2の離間距離Hが補正される。
ステップS8で算出離間距離が算出補正されると、ステップS9に進み、この補正された算出離間距離が基準離間距離よりも小さいか否かが瞼間距離比較部22により比較される(瞼間距離比較ステップ)。ステップS9での比較判定において算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなかった場合には、ステップS6に戻り、ステップS6〜ステップS9の処理を繰り返す。一方、ステップS9で瞼間距離比較部22により算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合には、ステップS10に進み、算出離間距離と基準離間距離との差分データから画像の拡大率が算出される(ステップS10)。この拡大率は、例えば、各差分データと拡大率との関係が予め設定されている拡大データに基づいて画像拡大部24によって算出される。
続いて、ステップS10で表示画面12aの拡大率が算出されると、ステップS11に進み、画像拡大部24により、算出された拡大率に基づいて表示画面12aに表示されている閲覧画像が図5に示されるように拡大される(画像拡大ステップ)。
ステップS11で表示画面12aが拡大された後、瞼間距離算出部18で算出される使用者の瞬き回数が所定時間内で規定数以上あったか否かが画像拡大部24によって判定される(ステップS12)。ステップS12で使用者の瞬き回数が所定時間内で規定数以上あった場合には、ステップS13に進み、画像が拡大されている閲覧画像を元の大きさに戻す処理を行う(ステップS13)。その後、表示部12による表示画面12aの表示が終了するか否かが判定され、画面表示が終了すると、カメラ32やセンサ34等の動作を終了させ、記憶部20に記憶されている初期データ(基準離間距離等)を消去し、メモリ開放する。
このように本実施形態に係る携帯端末10によれば、予め記憶されている上瞼L1と下瞼L2との基準離間距離と、算出された上瞼L1と下瞼L2との離間距離とを比較し、図5に示されるように、算出された離間距離H2が基準離間距離H1よりも小さくなったと判定された場合に、閲覧画像12bを閲覧画像12cへと拡大するようにしている。このため、閲覧画像がその使用者にとって小さく感じられる場合に当該使用者が自然に目を細めるといった瞼の動きに応じて画面12a上に表示された閲覧画面を拡大させることができるので、閲覧画像の拡大等の操作を、手を用いずに行うことが可能となる。しかも、使用者の自然な動作を用いているので、使用者は直感的な拡大操作を行うことができる。
また、携帯端末10では、瞼間距離比較部22は、基準離間距離と算出離間距離との距離差分を算出し、画像拡大部24は、距離差分に基づいて閲覧画像を拡大するようになっている。このため、距離差分に基づいて閲覧画像の拡大率を変更することができ、これにより、使用者の拡大操作をより直感的に行うことができる。
また、携帯端末10では、画像拡大部24は、瞼間距離比較部22によって算出離間距離が基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合であって、且つ、当該判定が所定数以上連続した場合に、表示部12に表示されている閲覧画像を拡大するようになっている。このため、瞬きにより上瞼L1と下瞼L2との距離がゼロになるといった一時的な場合を、閲覧画像の拡大条件から除外することができる。
また、携帯端末10では、瞼間距離算出部18は、使用者の顔画像から当該使用者の瞬きを算出し、画像拡大部24は、瞼間距離算出部18で算出された瞬きの回数が所定時間内での規定数を超えた場合に、拡大した閲覧画像を当初の画像サイズに戻すようにしている。このため、瞬きといった使用者の動作を利用して、拡大した閲覧画像を元に戻すことができ、これにより、手を用いずに閲覧画像の縮小操作を行うことが可能となる。
また、携帯端末10は、画面と使用者の顔との距離を取得する顔距離取得部16を更に備え、瞼間距離算出部18は、顔距離取得部16によって取得された当該距離に基づいて、算出離間距離を補正するようになっている。このため、上瞼L1と下瞼L2との離間距離をより正確に取得することができ、閲覧画像を拡大すべきか否かの判定精度を向上させることができる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、上瞼L1と下瞼L2と離間距離を1つの目を用いて測定するようにしていたが、瞼間距離算出部18が、使用者の上瞼L1と下瞼L2の離間距離を両目に対して算出すると共に、当該算出した2つの算出離間距離の平均を算出し、瞼間距離比較部22は、これら2つの算出離間距離の平均を上述した算出離間距離として基準離間距離と比較するようにしてもよい。この場合、両目における瞼の離間距離を測定してその平均を出すことになるため、上瞼L1と下瞼L2との離間距離をより正確に算出することができ、閲覧画像を拡大すべきか否かの判定精度を向上させることができる。また、上記実施形態では、携帯端末10の画面12aと使用者の顔との距離を距離センサを用いて算出するようにしていたが、画像処理技術を用いて、カメラ32で取得した顔画像データにおける顔の各パーツの比率等から算出するようにしてもよい。
10…携帯端末、12…表示部、14…撮影部、16…顔距離取得部、18…瞼間距離算出部、20…記憶部、22…瞼間距離比較部、24…画像拡大部、H…離間距離、H1…基準離間距離、H2…算出離間距離、L1…上瞼、L2…下瞼。

Claims (6)

  1. 使用者の瞼の開き具合に応じて画面上に表示された閲覧画像の拡大処理を行う情報処理装置であって、
    前記閲覧画像の少なくとも一部を画面上に表示させる表示手段と、
    前記使用者の顔画像を取得する撮影手段と、
    前記撮影手段によって取得された前記顔画像から当該使用者の上瞼と下瞼との離間距離を継続的に算出する瞼間距離算出手段と、
    前記使用者の上瞼と下瞼の基準離間距離を予め取得して記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記基準離間距離と前記瞼間距離算出手段で算出された算出離間距離とを比較する瞼間距離比較手段と、
    前記瞼間距離比較手段によって前記算出離間距離が前記基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合に、前記表示手段によって表示されている前記閲覧画像を拡大する画像拡大手段と、
    を備え
    前記瞼間距離算出手段は、前記使用者の上瞼と下瞼の離間距離を両目に対して算出すると共に、当該算出した2つの算出離間距離の平均を算出し、
    前記瞼間距離比較手段は、当該2つの算出離間距離の平均と前記基準離間距離とを比較することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記瞼間距離比較手段は、前記基準離間距離と前記算出離間距離との距離差分を算出し、
    前記画像拡大手段は、前記距離差分に基づいて前記閲覧画像を拡大することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記画像拡大手段は、前記瞼間距離比較手段によって前記算出離間距離が前記基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合であって、且つ、当該判定が所定数以上連続した場合に、前記表示手段に表示されている前記閲覧画像を拡大することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記瞼間距離算出手段は、前記使用者の顔画像から当該使用者の瞬きを算出し、
    前記画像拡大手段は、前記瞼間距離算出手段で算出された瞬きの回数が所定時間内での規定数を超えた場合に、前記拡大した閲覧画像を当初の画像サイズに戻すことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の情報処理装置。
  5. 前記画面と前記使用者の顔との距離を取得する顔距離取得手段を更に備え、
    前記瞼間距離算出手段は、前記顔距離取得手段によって取得された当該距離に基づいて、前記算出離間距離を補正することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の情報処理装置。
  6. 情報処理装置において、使用者の瞼の開き具合に応じて画面上に表示された閲覧画像の拡大処理を行う拡大表示方法であって、
    前記閲覧画像の少なくとも一部を画面上に表示させる表示ステップと、
    前記使用者の顔画像を取得する撮影ステップと、
    前記撮影ステップにおいて取得された前記顔画像から当該使用者の上瞼と下瞼との離間距離を継続的に算出する瞼間距離算出ステップと、
    前記使用者の上瞼と下瞼の基準離間距離を予め取得して記憶する記憶ステップと、
    前記記憶ステップで記憶されている前記基準離間距離と前記瞼間距離算出ステップで算出された算出離間距離とを比較する瞼間距離比較ステップと、
    前記瞼間距離比較ステップにおいて前記算出離間距離が前記基準離間距離よりも小さくなったと判定された場合に、前記表示ステップによって表示された前記閲覧画像を拡大する画像拡大ステップと、
    を備え
    前記瞼間距離算出ステップでは、前記使用者の上瞼と下瞼の離間距離を両目に対して算出すると共に、当該算出した2つの算出離間距離の平均を算出し、
    前記瞼間距離比較ステップでは、当該2つの算出離間距離の平均と前記基準離間距離とを比較することを特徴とする拡大表示方法。
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