JP5832393B2 - 二圧式ラジアルタービン - Google Patents
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Description
特に、主通路25は従通路26に比べ翼間の流路幅が広く、従通路26の幅が実用上製作可能な翼枚数で設計されるため、主通路25を形成するラジアル翼15の翼間は、従通路26を形成するラジアル翼15を製作する際の制約によって広くなり、その結果、主通路25を形成するラジアル翼15の翼面に作用する翼面負荷が大きくなってしまうという課題がある。
なお、図15は、図14のI−I断面における流速分布を示しており、この流速分布は、翼間とハブシュラウド間に生じる速度勾配に依存して発生する。
すなわち、主通路25は翼面負荷が大きく、翼間の速度勾配が大きい。一方、従通路26は合流部上流において流れの半径変化も転向も小さいので、翼面負荷が小さく、翼間の速度勾配が小さい。そのため、合流部の圧力面側と負圧面側において、主通路25を流れる流体と従通路26を流れる流体との間に流速差が生じ、これらの流れが混合することにより損失が発生し、タービン効率が低下してしまうといった問題点があった。
また、図14中の符号14はハブ、符号16は主入口、符号17は主流入路、符号18は入口流路、符号19はノズル、符号20は従入口、符号21は従流入路、符号22は入口流路、符号23はノズルを示している。
なお、図16および図17中の符号11はケーシング、符号12は回転軸、符号13はラジアルタービンホイール、符号14はハブ、符号15はラジアル翼、符号16は主入口、符号17は主流入路、符号18は入口流路、符号19はノズル、符号20は従入口、符号21は従流入路、符号22は入口流路、符号23はノズル、符号24はタービン出口を示しており、図17中の符号27,28はシュラウドを示している。
また、従入口20と並列の関係にある(従入口20の近傍に位置する)主通路25の合流部では、半径方向内側に向かう流れによるラジアル翼15への負荷により圧力面で流速が遅く、負圧面で流速が速いという流速分布を有している。
ところが、これら2つの流れがラジアル翼15に流入してくると、図18に示すように、これら2つの流れの間に大きな歪みが生じ、合流部の下流側で混合による損失が発生し、タービン効率が低下してしまうといった問題点があった。
なお、図18中の「高圧タービン」とは、高圧の流体が主として流れる主通路を形成するラジアルタービンホイール13と同義であり、図18中の「低圧タービン」とは、低圧の流体が主として流れる従通路を形成するラジアルタービンホイール13と同義である。
本発明に係る二圧式ラジアルタービンは、タービン回転半径方向からタービン回転軸方向に湾曲しつつ順次翼高さが高くなる主通路と、前記主通路の背面側に設けられ、前記主通路を流れる流体の圧力よりも低い圧力の流体が流れる従通路と、外周側に位置する主入口から前記主通路に流入する流体、および外周側に位置する従入口から前記従通路に流入する流体によって駆動するラジアルタービンホイールと、前記ラジアルタービンホイールを収容するケーシングと、を備えた二圧式ラジアルタービンであって、前記主通路を通過する流体と、前記従通路を通過する流体とが合流する合流部よりも上流側に下流端が位置し、上流端が前記主入口まで延びて前記主通路を形成する前記ラジアルタービンホイールのラジアル翼とラジアル翼との周方向における中間部にはそれぞれ、少なくとも一枚の中間羽根が設けられていることを特徴とする。
これにより、混合によって生じる損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
また、主通路を形成するラジアル翼の翼面に作用する翼面負荷が低減し、それに伴う翼面圧力差が半減することになる。
これにより、ケーシングとラジアル翼との間(クリアランス)からの漏れ損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
これにより、合流部の下流側における混合による損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
これにより、合流部の下流側における混合による損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る二圧式ラジアルタービンについて、図1から図6を用いて説明する。
本発明に係る二圧式ラジアルタービンは、例えば、図1から図3に示す二圧式バイナリーサイクル発電システム(以下、「二圧式バイナリー発電」という。)1,2,3に適用され得るものであり、本実施形態では、本発明に係る二圧式ラジアルタービンを、図4に示すエキスパンジョンタービン31に適用した例を説明する。
なお、図1から図3中の符号7は、本発明に係る二圧式ラジアルタービンを示し、符号8は、二圧式ラジアルタービン7により回転駆動される発電機を示している。
なお、図1から図3中の符号P1,P2は、低沸点媒体の圧力(P1>P2)を、
符号T1,T2は、低沸点媒体の温度(多くの場合、T1>T2)を示している。
凝縮器に導入された気相媒体は、低温熱源との熱交換により吸熱されるので、凝縮して液相媒体となる。この液相媒体は、高圧ポンプ(図示せず)および低圧ポンプ(図示せず)に導入されて各々異なる圧力まで昇圧され、以下同様の状態変化を繰り返しながらサイクル回路Cを循環する。
一方、熱源流体を加熱する側の高温熱源(第1の高温熱源)には、例えば、100〜200℃以上のプラント等の高温の排熱、往復動エンジンの排熱、余剰熱および地熱等から供給され、温度レベルT1で略一定の比熱を有する熱源流体が使用される。
また、70〜90℃程度のプラントの排熱や往復動エンジンのジャケット水等の温度レベルT2の中温の熱源(第2の高温熱源)は、例えば、20〜40℃の低温熱源として用いられる大気の温度や水の温度に比べれば高い温度ではあるが、これらの中温の熱源を高温熱源としてサイクルを構成す場合にはサイクル効率が低く発電用サイクルの高温熱源としては一般には使用されていなかった。
しかし、本システムでは、これらの中温の熱源を第2の熱源として使用することにより、第1の高温熱源だけを利用する場合に比べ、発電出力を大きくすることができるという特徴を有する。
なお、海洋温度差発電においては、高温熱源として海洋表層の温水を使用し、低温熱源として深海の冷水を使用する。
また、サイクルの低温熱源については図示していない。
なお、図5中の符号33は、ラジアルタービンホイール13を構成する主板を貫通して、合流部よりも上流側に位置する従通路26を流れる流体を合流部に導く貫通穴である。
これにより、混合によって生じる損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
また、主通路25を形成するラジアル翼15の翼面に作用する翼面負荷が低減し、それに伴う翼面圧力差が半減することになる。
これにより、ケーシング11とラジアル翼15との間(クリアランス)からの漏れ損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
本発明の第2実施形態に係る二圧式ラジアルタービンについて、図7から図9を参照しながら説明する。
なお、本実施形態では、本発明に係る二圧式ラジアルタービンを、図7に示すエキスパンジョンタービン41に適用した例を説明する。
なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、合流部の下流側における混合による損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
本発明の第3実施形態に係る二圧式ラジアルタービンについて、図10を参照しながら説明する。
なお、本実施形態では、本発明に係る二圧式ラジアルタービンを、図10に示すエキスパンジョンタービン51に適用した例を説明する。
なお、上述した第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
また、シュラウド28は、合流部よりも下流側に位置して従通路26を形成するラジアル翼15の翼先端、すなわち、従入口20とタービン出口24との間に位置するラジアル翼15の翼先端に設けられている。
その他の作用効果は、上述した第2実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
本発明の第4実施形態に係る二圧式ラジアルタービンについて、図11および図12を参照しながら説明する。
なお、本実施形態では、本発明に係る二圧式ラジアルタービンを、図11に示すエキスパンジョンタービン61に適用した例を説明する。
なお、上述した第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
これにより、合流部の下流側における混合による損失を低減させることができ、タービン効率の低下を抑制することができる。
本発明の第5実施形態に係る二圧式ラジアルタービンについて、図13を参照しながら説明する。
なお、本実施形態では、本発明に係る二圧式ラジアルタービンを、図13に示すエキスパンジョンタービン71に適用した例を説明する。
なお、上述した第4実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
また、シュラウド28は、合流部よりも下流側に位置して従通路26を形成するラジアル翼15の翼先端、すなわち、従入口20とタービン出口24との間に位置するラジアル翼15の翼先端に設けられている。
その他の作用効果は、上述した第4実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
例えば、第1実施形態において、主入口16とタービン出口24との間に位置するラジアル翼15の翼先端に、シュラウドを設けるようにしてもよい。
13 ラジアルタービンホイール
15 ラジアル翼
16 主入口
20 従入口
24 タービン出口
25 主通路
26 従通路
27 シュラウド
28 シュラウド
31 二圧式ラジアルタービン
32 中間羽根
41 二圧式ラジアルタービン
42 中間羽根
51 二圧式ラジアルタービン
61 二圧式ラジアルタービン
62 中間羽根
Claims (5)
- タービン回転半径方向からタービン回転軸方向に湾曲しつつ順次翼高さが高くなる主通路と、
前記主通路の背面側に設けられ、前記主通路を流れる流体の圧力よりも低い圧力の流体が流れる従通路と、
外周側に位置する主入口から前記主通路に流入する流体、および外周側に位置する従入口から前記従通路に流入する流体によって駆動するラジアルタービンホイールと、
前記ラジアルタービンホイールを収容するケーシングと、を備えた二圧式ラジアルタービンであって、
前記主通路を通過する流体と、前記従通路を通過する流体とが合流する合流部よりも上流側に下流端が位置し、上流端が前記主入口まで延びて前記主通路を形成する前記ラジアルタービンホイールのラジアル翼とラジアル翼との周方向における中間部にはそれぞれ、少なくとも一枚の中間羽根が設けられていることを特徴とする二圧式ラジアルタービン。 - 前記主入口と前記ラジアルタービンホイールのタービン出口との間に位置する前記ラジアル翼の翼先端に、シュラウドが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の二圧式ラジアルタービン。
- タービン回転半径方向からタービン回転軸方向に湾曲しつつ順次翼高さが高くなる主通路と、
前記主通路の正面側に設けられ、前記主通路を流れる流体の圧力よりも低い圧力の流体が流れる従通路と、
外周側に位置する主入口から前記主通路に流入する流体、および外周側に位置する従入口から前記従通路に流入する流体によって駆動するラジアルタービンホイールと、
前記ラジアルタービンホイールを収容するケーシングと、を備えた二圧式ラジアルタービンであって、
前記主通路を通過する流体と、前記従通路を通過する流体とが合流する合流部よりも上流側に下流端が位置し、上流端が前記主入口まで延びて前記主通路を形成する前記ラジアルタービンホイールのラジアル翼とラジアル翼との周方向における中間部にはそれぞれ、少なくとも一枚の中間羽根が設けられていることを特徴とする二圧式ラジアルタービン。 - タービン回転半径方向からタービン回転軸方向に湾曲しつつ順次翼高さが高くなる主通路と、
前記主通路の正面側に設けられ、前記主通路を流れる流体の圧力よりも低い圧力の流体が流れる従通路と、
外周側に位置する主入口から前記主通路に流入する流体、および外周側に位置する従入口から前記従通路に流入する流体によって駆動するラジアルタービンホイールと、
前記ラジアルタービンホイールを収容するケーシングと、を備えた二圧式ラジアルタービンであって、
前記主通路を通過する流体と、前記従通路を通過する流体とが合流する合流部よりも下流側に下流端が位置し、上流端が前記主入口および前記従入口まで延びて前記主通路および前記従通路を形成する前記ラジアルタービンホイールのラジアル翼とラジアル翼との周方向における中間部にはそれぞれ、少なくとも一枚の中間羽根が設けられていることを特徴とする二圧式ラジアルタービン。 - 前記主入口と前記従入口との間に位置する前記ラジアル翼の翼先端、および前記従入口と前記ラジアルタービンホイールのタービン出口との間に位置する前記ラジアル翼の翼先端にはそれぞれ、シュラウドが設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の二圧式ラジアルタービン。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012183424A JP5832393B2 (ja) | 2012-08-22 | 2012-08-22 | 二圧式ラジアルタービン |
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JP2014040798A JP2014040798A (ja) | 2014-03-06 |
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Family Applications (1)
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JP2012183424A Active JP5832393B2 (ja) | 2012-08-22 | 2012-08-22 | 二圧式ラジアルタービン |
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