JP5830728B1 - ハンドマニプレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】コストが掛からない簡単な構造の進退動作規制手段を備えたハンドマニプレータを提供する。【解決手段】軸方向の進動作を受けて一対の爪先を閉動作させる挟持部と、前記進動作を加えるためのレバー、及び前記レバーを回動可能に支持するグリップを有する操作部と、前記レバーの回動により加えた前記進動作を前記挟持部に伝達する伝達軸、及び前記グリップから延設され前記伝達軸を覆う外装管を有する伝達部と、前記外装管の先端と前記挟持部とを着脱可能に接続する気密アダプタを有する連結部と、を備え、前記レバーに歯型のラックを形成し、前記グリップから延びるストッパーを前記ラックに係止することにより、前記レバーの回動方向を進方向のみに制御する進退動作規制手段を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、隔離された空間内の危険物を取り扱うためのハンドマニプレータに関する。
ハンドマニプレータ(トングマニプレータともいう)は、原子力発電関係施設などの隔離された空間(ホットセル)内で放射性物質などの危険物(対象物)を取り扱う場合に、ホットセルの外から操作を行うための道具である。ハンドマニプレータは、先端にハサミ状の爪先を有し、対象物を爪先で挟むなどの操作が可能である。
特許文献1に記載のハンドマニプレータは、操作者が手元のレバーを握って先端の爪先で対象物を挟持すると、進退動作規制手段によって、レバーを握る手を緩めても、爪先に対象物を挟む力が継続して加えられるので、そのまま対象物を落とさずに固持することができる。
特許第4321875号公報
しかしながら、特許文献1に記載のハンドマニプレータは、進退動作規制手段が複雑な構造で作られており、製造コストが大きい。ハンドマニプレータの機能は維持したまま簡単な構造の進退動作規制手段を設けることが望まれている。
そこで、本発明は、コストが掛からない簡単な構造の進退動作規制手段を備えたハンドマニプレータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明であるハンドマニプレータは、操作部と、伝達部と、挟持部と、連結部と、進退動作規制手段と、を備えるハンドマニプレータであって、前記操作部は、軸方向の進動作を前記伝達部に加えるためのレバー、及び前記レバーを回動可能に支持するグリップを有し、前記伝達部は、一端が前記操作部から加えられた進動作を伝達するために塞がり他端が内部に空間を有する第1伝達軸、上段が前記第1伝達軸の他端側に挿入され下段が前記第1伝達軸に加えられた進動作を前記挟持部に伝達する第2伝達軸、前記空間が前記ラックの歯のピッチに応じた分だけ予め確保されるように前記第1伝達軸と前記第2伝達軸との間に介された固持用弾性体、及び前記グリップから延設され前記第1及び第2伝達軸を覆う外装管を有し、前記挟持部は、前記伝達部から伝達された進動作を受けて閉動作する一対の爪先を有し、前記連結部は、前記外装管の先端と前記挟持部とを危険物の影響を軽減するために気密性を維持して着脱可能に接続する気密アダプタを有し、前記進退動作規制手段は、前記レバーに歯型のラックを形成し、前記グリップから延びるストッパーを前記ラックに係止することにより、前記レバーの回動方向を進方向に対応する方向のみに制御し、前記レバーの回動により前記第1伝達軸に加えられた進動作は、前記第1伝達軸が前記空間の分だけ前記固持用弾性体を収縮させ、さらに移動した前記第1伝達軸が前記第2伝達軸を押すことにより前記挟持部に伝達され、前記レバーの回動が止められたときに、前記固持用弾性体が前記空間の分だけ復元することによって生じた進方向の力が、さらに前記挟持部に伝達される、ことを特徴とする。
また、前記ストッパーの前記ラックに対する係止を解除する解放スイッチを設けた、ことを特徴とする。
また、前記操作部から延設された前記外装管を遮蔽壁に設けられたスイベルジョイントに挿通し、前記外装管の先端から前記スイベルジョイントまで途中からテーパ状に拡がるブーツで被覆した上で、前記外装管の先端と前記挟持部とを前記気密アダプタで接続した、ことを特徴とする。
本発明であるハンドマニプレータは、簡単な構造の進退動作規制手段を設置することにより、製造コストを抑えることができる。すなわち、本発明の進退動作規制手段によっても、操作者が手元のレバーを握って先端の爪先で対象物を挟持すると、レバーを握る手を緩めても、爪先に対象物を挟む力が継続して加えられるので、そのまま対象物を落とさずに固持することができる。
本発明であるハンドマニプレータの全体図である。 本発明であるハンドマニプレータの断面図である。 本発明であるハンドマニプレータの操作部の拡大図である。 本発明であるハンドマニプレータの伝達部の分解図である。 本発明であるハンドマニプレータの挟持前の状態を示す断面図である。 本発明であるハンドマニプレータの対象物を挟持した状態を示す断面図である。 本発明であるハンドマニプレータの対象物を固持した状態を示す断面図である。 本発明であるハンドマニプレータの解放持の状態を示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
まず、本発明の構造について説明する。図1は、ハンドマニプレータの全体図である。ハンドマニプレータ100は、放射性物質を取り扱うホットセル等で使用される。ホットセルは、放射性物質を遮断する遮蔽壁800によって隔離された空間である。遮蔽壁800には、ハンドマニプレータ100を設置するためのスイベルジョイント700が設けられる。操作者は、スイベルジョイント700にハンドマニプレータ100を設置し、ハンドマニプレータ100にブーツ600を被覆した状態で、ハンドマニプレータ100を使用する。
スイベルジョイント700は、ボール710、ブッシュ711、固定リング712、ブーツ押さえ720、セルリング730、Oリング731、及び固定ナット732等を有する。スイベルジョイント700は、ハンドマニプレータ100を取り付けるための回転自在な継手であり、ハンドマニプレータ100の前後摺動操作や、角度動作を行う機能を備える。
ボール710は、スイベルジョイント700に設置される球体状の部材である。ボール710には、スイベルジョイント700の内側から外側に貫通する孔が空けられる。ハンドマニプレータ100を貫通孔に挿通することにより、スイベルジョイント700の外側から、スイベルジョイント700の内側への操作を可能にする。ボール710が回転することにより、ハンドマニプレータ100の先端が向く方向を自在に変更可能である。
ブッシュ711は、ボール710に空いた貫通孔と、貫通孔に挿通したハンドマニプレータ100との間に生じた隙間に埋める部材である。ブッシュ711は、ハンドマニプレータ100の操作に伴うボール710等への衝撃を緩衝する効果も有する。固定リング712は、ボール710がスイベルジョイント700から外れないように保持する環状の部材である。
ブーツ押さえ720は、ブーツ600をハンドマニプレータ100に被覆したときに、ブーツ600のテーパ状に拡がった後端側を、スイベルジョイント700で押さえる部材である。ブーツ押さえ720は、固定リング712とセルリング730の間に介される。セルリング730とブーツ押さえ720の凹凸にブーツ600を挟んで噛み合わせることで気密性を維持する。
セルリング730は、スイベルジョイント700の枠であり、遮蔽壁800にスイベルジョイント700を設けるために空けられた部分に取り付けられた環状の部材である。Oリング731は、遮蔽壁800とセルリング730との間の気密性を維持するために介されるゴム等の部材である。固定ナット732は、セルリング730を遮蔽壁800に固定するための締結具である。
ハンドマニプレータ100は、操作者が直接に取り扱うことができない場所にある対象物を、離れた位置から操作することを可能にする装置である。ハンドマニプレータ100は、少なくとも、操作部200と、伝達部300と、連結部400と、挟持部500とを備える。なお、遮蔽壁800の内側では、気密性を維持するために、ハンドマニプレータ100にブーツ600を被覆する。
操作部200は、操作者が手で握り、操作者によって操作がされる部分である。操作部200は、グリップ210、レバー220、及び解放スイッチ230などを有する。グリップ210は、「く」の字状に折曲した形状であり、一端側は操作者が握り、多端側は伝達部300が連設される。レバー220は、伝達部300に対し進動作などの操作を指示するトリガーであり、グリップ210に回動可能に支持される。レバー220は、操作者がグリップ210を握ったときに、指が掛かる位置に設けられ、指を引くことで前後方向に回動する。スイッチ230は、レバー220の動作に制限を掛ける、又はレバー220に掛けた動作制限を解除する。
伝達部300は、操作部200と挟持部500に距離を持たせると共に、操作部200に与えられた操作を挟持部500に伝達する部分である。伝達部300は、外装管310、及び伝達軸320(図2参照)などを有する。外装管310は、長い円筒状などのパイプであり、内部は中空である。外装管310は、一端側が操作部200のグリップ210から延設され、内部に通る伝達軸320を覆う。伝達軸320は、主に棒材であり、複数の棒材を連結等して組み合わせても良い。伝達軸320には、操作部200のレバー220に加えられた進動作などの操作が伝えられ、それをそのまま又は変更を加えて、挟持部500に伝える。
連結部400は、伝達部300と挟持部500を着脱可能に接続する部分であり、ブーツ600の固定も行う。連結部400は、気密アダプタ410、及びブーツ固定具420などを有する。気密アダプタ410は、伝達部300から挟持部500への伝達機構及び気密性を維持しつつ、伝達部300の外装管310の先端である他端側と、挟持部500とを接続する。ブーツ固定具420は、伝達部300の外装管310に被せたブーツ600の先端である細い側を固定する。
挟持部500は、取り扱う対象物を挟んで持ち上げる等する部分である。挟持部500は、一対の爪先510、及び支点511などを有する。爪先510は、連結部400と接続する支点511を根元として、左斜め方向に1本、右斜め方向に1本延びる。爪先510は、支点511を軸として回動させることで、先端側が閉じる。支点511は、伝達部300から軸方向の進動作により爪先510を閉動作させ、軸方向の退動作により爪先510を開動作させる。
ブーツ600は、放射性物質等の影響を軽減するために、ハンドマニプレータ100の特に伝達部300の外装管310から操作部200側に被せるものである。ブーツ600は樹脂等を用いて表面を蛇腹状に成形したものであり、部分的に円筒状に成形したものを溶接等により連結させる。ブーツ600のうち、スイベルジョイント700に接続される後端側は、ボール710を利用した外装管310の向きを変更する際に邪魔とならないように、テーパ状に拡張され、サポートリング610が取り付けられる。
サポートリング610は、ブーツ600の後端側を円形状に維持し、スイベルジョイント700への嵌め込みを容易にするための部材である。サポートリング610をセルリング730の凹凸に噛み合わせ、ブーツ押さえ720でサポートリング610を押さえる。ブーツ600の先端側は連結部400のブーツ固定具420により固定される。これにより、ブーツ600の内部が汚染されないように保護する。
遮蔽壁800内における作業を終えた後は、外装管310を連結部400から取り外し、外装管310をボール710の貫通孔から引き抜くことで、操作部200及び伝達部300を回収し、再使用することが可能である。なお、連結部400、挟持部500、及びブーツ600は、放射性物質の影響を受けているので、放射性廃棄物として処分する。
ハンドマニプレータ100は、対象物を持ち上げる際に常にレバー220を握り続ける負担を解消するための機構を操作部200の内部に組み入れている。また、ハンドマニプレータ100は、操作部200のレバー220を引いた距離と、挟持部500の爪先510が閉じる角度とが、機械的に一定の比率であると、対象物を持ち上げるためには不十分であるため、それを補う機構を伝達部300の外装管310の内部に組み入れている。
図2は、ハンドマニプレータの断面図である。なお、挟持部500は連結部400において回転可能であり、図1においては、爪先510が左側と右側にあったが、図2においては、爪先510が奥側と手前側(断面図のため表示せず)にある状態である。また、図1においては、レバー220を引く前で爪先510は開いた状態であったが、図2においては、レバー220を引いた後で爪先510は閉じた状態である。
図2に示すように、操作部200においては、レバー220には回動時に伝達軸320に進動作を与えるために、ラック221、及び突起222が形成される。また、スイッチ230を機能させるために、グリップ210内に、レバー220に対しストッパー240が設けられる。図3に、ハンドマニプレータの操作部の拡大図を示す。
図3に示すように、レバー220は、グリップ210のうち操作者が手で握る部分の前側に沿うように、細長く形成された部材である。レバー220の下部には、操作者が握った際に指の形状に合うように、波形に凹凸が形成される。レバー220の上部には、回動させるための軸223と、軸223の周りに沿って歯車状に形成されたラック221と、回動に伴い伝達軸320を押圧するための突起222が形成される。
ラック221は、軸223の後方側において、鋸歯のように複数の細かい山型の歯と溝が形成された歯車状の凹凸である。ラック221には、ストッパー240の先端が下方から噛み合ったとき、レバー220を引く方向においては、ストッパー240の先端がラック221の歯に沿って滑り、レバー220を戻す方向においては、ストッパー240の先端がラック221の溝に係止されるような傾斜を設ける。突起222は、レバー220を引いたときに前方に突出して伝達軸320を押し、レバー220を戻したときに後方に戻る。即ち、レバー220の軸223に対して、操作者が手で握る部分と反対側に突起222を設ければ良い。軸223は、グリップ210の折曲した箇所、即ち操作者が手で握る部分の付け根に当たる箇所に設けられる。
スイッチ230は、状態を切り替える部材であり、上下に回動する。スイッチ230の一端は操作者が指を掛けて上下に切り替える部分であり、他端はロータカム231に連結される。ロータカム231は円形の回転体であり、スイッチ230の上下切替えに伴い回転する。ロータカム231には一部に凸部又は凹部が設けられる。ロータカム231には、ロッド232も連結される。スイッチ230を一方に入れたとき、ロッド232はロータカム231の円弧上にあり、スイッチ230を他方に入れたとき、ロッド232がロータカム231の凸部により突出又は凹部により陥没する。
ストッパー240は、金属や樹脂など弾力のある板バネのような板材であり、一端側においては先端がラック221に噛み合う位置に配置され、他端側においてはグリップ210の内部に留具241などにより固定される。ストッパー240の一端側には、ロッド232が連結される。ロッド232が突出しているとき、ストッパー240はラック221に噛み合い、ロッド232がへこんでいるとき、ストッパー240はラック221から引き離される。
図2に示すように、伝達部300の外装管310の内部においては、挟持部500へ進動作を伝達するために、第1伝達軸320、第2伝達軸330、第3伝達軸333、弾性体340、スライダ350、押さえ360、及び弾性体341などの部材が用いられる。さらに、連結部400の内部においても、伝達された進動作を挟持部500へ伝達するために、伝達軸430などの部材が用いられる。挟持部500においても、伝達された進動作を機能させるために、伝達軸520、開閉機構530などの部材が用いられる。
図3に示すように、操作部200のレバー220が有する突起222は、第1伝達軸320の作用面321を押圧する。第1伝達軸320は、一端が塞がった作用面321で、他端が空いた円筒状であり、内部に空間322を有する。第1伝達軸320の空間322には、第2伝達軸330が挿入される。図4に、ハンドマニプレータの伝達部の分解図を示す。
図4(b)に示すように、第2伝達軸330は、外径が複数段の棒状である。下段が第1伝達軸320と同じ外径であり、中段331が下段より細い外径であり、上段332が中段331より細い外径である。なお、第1伝達軸320の内径は、中段332の外径よりも広い。また、上段332の長さより、第1伝達軸320の空間322は深く、上段332と中段331の一部まで空間322に進入可能である。
図4(a)に示すように、中段331には管状の弾性体340が嵌め込まれ、弾性体340の上に環状のスライダ350が嵌め込まれる。弾性体340には、螺旋状の圧縮バネなどを用いれば良い。弾性体340、及びスライダ350は、内径が第2伝達軸330の中段331と同じであり、外径が第2伝達軸330の下段と同じである。上段332には管状の押さえ360が固定される。押さえ360の内径は、上段322の外径と同じである。押さえ360の外径は、中段321の外径より広く、第1伝達軸320の内径と同じである。
第1伝達軸320を押さえ360に被せたとき、第1伝達軸320は、スライダ350の上に乗り、押さえ360と第1伝達軸320の内部との間に空間322が存在する。第1伝達軸320の作用面321に対し、下方に力が加えられると、まず空間322の分だけ、第1伝達軸320はスライダ350を押し下げ、弾性体340を収縮させる。それ以上の力が加えられると、第1伝達軸320は第2伝達軸330の上段332を下方に押すことになる。
作用面321に対する加圧が止まると、収縮していた弾性体340に元に戻る力が生じ、第2伝達軸330の下段を下方に押すことになる。例えば、操作部200においてレバー220を引く方向にのみ動作が制限されている場合に、レバー220を引き続けなくても、挟持部500においては爪先510を閉じようとする力が掛かり続ける。
操作部200におけるレバー220の動作制限は、歯型に形成されたラック221の歯又は溝の間隔(ピッチ)ごとである。即ち、レバー220を次の歯又は溝まで引かないとストッパー240が次の歯又は溝に移らないので、その間では動作制限が掛からない。そのため、ピッチに応じた空間322を第1伝達軸320に確保することにより、そのピッチにおいて挟持部500の閉動作を継続させる。
図2に示すように、第2伝達軸330に加わった進動作は、第2伝達軸330と連結する第3伝達軸333に伝わる。さらに、進動作は、第3伝達軸333から連結部400の伝達軸430に伝達され、伝達軸430から挟持部500の伝達軸520に伝達される。伝達軸520に伝わった進動作に基づき、開閉機構530が爪先510の閉動作を行う。
また、スイッチ230が解除される等して、操作部200のレバー220が元に戻ると、第3伝達軸333の周りに配した弾性体341の収縮した復元力により退動作が生じる。すなわち、挟持部500においては、開閉機構530が爪先510の開動作を行う。さらに、伝達軸520、伝達軸430、第3伝達軸333、第2伝達軸330、第1伝達軸320がそれぞれ退動作の伝達により後退する。
次に、本発明の動作例について説明する。図5は、ハンドマニプレータの挟持前の状態を示す断面図である。図6は、ハンドマニプレータの対象物を挟持した状態を示す断面図である。図7は、ハンドマニプレータの対象物を固持した状態を示す断面図である。図8は、ハンドマニプレータの解放持の状態を示す断面図である。
操作部200でスイッチ230を解除した最初の状態においては、進退動作規制手段が機能せず、挟持部500の爪先510は開いた状態となり、伝達部300の伝達軸320は後退し、操作部200のレバー220も前方に戻った状態となる。進退動作規制手段は、レバー220に形成したラック222、及びラック222に係止させるストッパー240などにより構成され、ストッパー240による係止と解放を切り替えるスイッチ230や、スイッチ230に対する操作をストッパー240に伝達するロータカム231及びロッド232も含まれる。また、進退動作規制手段には、補助手段として、第1伝達軸320と第2伝達軸330の間に介される弾性体340も含まれる。
図5に示すように、操作部200でスイッチ230を入れることにより、進退動作規制手段を機能させる。具体的には、ストッパー240がレバー220に形成された歯型のラック221に係止される。レバー220を引く方向にはストッパー240が歯を滑り回動するが、レバー220が戻る方向にはストッパー240が溝に嵌り回動しなくなる。即ち、レバー220の突起222や伝達軸320等の動作が進方向のみに制御される。
図6に示すように、進動作は、まずレバー220を引くことにより、突起222が第1伝達軸320の作用面321を進方向に押す。第1伝達軸320が外装管310内を進方向に移動することにより、スライダ350を進方向に押し、弾性体340を収縮させる。第1伝達軸320内の空間322が無くなるまで押されると、第1伝達軸320は第2伝達軸330の上段333を押し、第2伝達軸330が外装管310内を進方向に移動する。進動作は、連結部400を経由して挟持部500に伝達され、爪先510が閉じる。
図7に示すように、レバー220を引く動作を止めると、進退動作規制手段によりレバー220は元に位置には戻らず、そのまま保持される。ただし、ラック221の歯又は溝の間隔(ピッチ)で戻る方向にも回動可能である。爪先510を対象物900の幅以上に閉じておくことはできず、またこのピッチで爪先510が開く可能性もあるので、補助手段を機能させる。
具体的には、弾性体340は収縮した状態であるので、第1伝達軸320を押す力が止まった時点で、弾性体340は元の状態まで拡張する。弾性体340は第2伝達軸330を押し、第2伝達軸330はさらに進方向に移動する。弾性体340は空間322の長さだけ収縮するので、ラック221のピッチよりも大きければ、収縮が戻り切らずに常に進方向への力が生じる。爪先510には閉じる力が常に掛かり、掴んだ対象物900を固持する。
図8に示すように、操作部200のスイッチ230を解除すると、進退動作規制手段が機能しなくなり、レバー220はストッパー240から解放される。第2伝達軸330には弾性体341により退方向への力が生じ、第1伝達軸320は退方向に移動する。突起222は第1伝達軸320の作用面321に押し戻され、レバー220は可動制限を受けることなく元の方向に戻る。
即ち、レバー220を引いたときは、進動作が伝達部300、連結部400、及び挟持部500に伝わり、爪先510が閉じて対象物900を挟む。対象物900を掴み続けるには、レバー220を引き続ける必要がある。レバー220を放したときは、退動作が伝達部300、連結部400、及び挟持部500に伝わり、爪先510が開く。
ハンドマニプレータ100は、簡単な構造の進退動作規制手段を設置することにより、製造コストを抑えることができる。ハンドマニプレータ100が備える進退動作規制手段によっても、操作者が手元のレバー220を握って先端の爪先510で対象物900を挟持すると、レバー220を握る手を緩めても、爪先510に対象物900を挟む力が継続して加えられるので、そのまま対象物900を落とさずに固持することができる。
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。例えば、操作部200において、ラック221は軸223の周りに歯車状に形成されている場合に限られず、平板、曲板又はその他の板上に凹凸が形成されている場合などでも、レバー220の動作方向に制限が掛けられれば良い。また、レバー220にラック221や突起222が一体成形されている場合に限られず、レバー220の操作が伝達機構を介して伝達軸320に伝達される構成であれば良い。
また、対象物900を挟持した後に、操作者がレバー220の握る力を緩めても、対象物900が落下しないように、爪先510の内側に弾性体を取り付けて、補助的に支持しても良い。弾性体340、341又はその他の弾性体について、爪先510で圧接しても落下しないために必要な弾性係数は、対象物900の形状、材質又は重量によって、その都度調整すれば良い。
スイッチ230を解除した状態において、レバー220は弾性体341により常に退方向への力を受けていても良いし、弾性体341を使用せずに、進方向への力も退方向への力も操作者がレバー220を操作することにより与えても良い。また、スイッチ230を入れた場合に弾性体341による退方向への力が制限されるようにしても良い。
100:ハンドマニプレータ
200:操作部
210:グリップ
220:レバー
221:ラック
222:突起
223:回動軸
230:スイッチ
231:ロータカム
232:ロッド
240:ストッパー
241:留具
300:伝達部
310:外装管
320:伝達軸,第1伝達軸
321:作用面
322:空間
330:第2伝達軸
331:中段
332:上段
333:第3伝達軸
340,341:弾性体
350:スライダ
360:押さえ
400:連結部
410:気密アダプタ
420:ブーツ固定具
430:伝達軸
500:挟持部
510:爪先
511:支点
520:伝達軸
530:開閉機構
600:ブーツ
610:サポートリング
700:スイベルジョイント
710:ボール
711:ブッシュ
712:固定リング
720:ブーツ押さえ
730:セルリング
731:Oリング
732:固定ナット
800:遮蔽壁
900:対象物

Claims (3)

  1. 操作部と、伝達部と、挟持部と、連結部と、進退動作規制手段と、を備えるハンドマニプレータであって、
    前記操作部は、軸方向の進動作を前記伝達部に加えるためのレバー、及び前記レバーを回動可能に支持するグリップを有し、
    前記伝達部は、一端が前記操作部から加えられた進動作を伝達するために塞がり他端が内部に空間を有する第1伝達軸、上段が前記第1伝達軸の他端側に挿入され下段が前記第1伝達軸に加えられた進動作を前記挟持部に伝達する第2伝達軸、前記空間が前記ラックの歯のピッチに応じた分だけ予め確保されるように前記第1伝達軸と前記第2伝達軸との間に介された固持用弾性体、及び前記グリップから延設され前記第1及び第2伝達軸を覆う外装管を有し、
    前記挟持部は、前記伝達部から伝達された進動作を受けて閉動作する一対の爪先を有し、
    前記連結部は、前記外装管の先端と前記挟持部とを危険物の影響を軽減するために気密性を維持して着脱可能に接続する気密アダプタを有し、
    前記進退動作規制手段は、前記レバーに歯型のラックを形成し、前記グリップから延びるストッパーを前記ラックに係止することにより、前記レバーの回動方向を進方向に対応する方向のみに制御し、
    前記レバーの回動により前記第1伝達軸に加えられた進動作は、前記第1伝達軸が前記空間の分だけ前記固持用弾性体を収縮させ、さらに移動した前記第1伝達軸が前記第2伝達軸を押すことにより前記挟持部に伝達され、
    前記レバーの回動が止められたときに、前記固持用弾性体が前記空間の分だけ復元することによって生じた進方向の力が、さらに前記挟持部に伝達される
    ことを特徴とするハンドマニプレータ。
  2. 前記ストッパーの前記ラックに対する係止を解除する解放スイッチを設けた、
    ことを特徴とする請求項1に記載のハンドマニプレータ。
  3. 前記操作部から延設された前記外装管を遮蔽壁に設けられたスイベルジョイントに挿通し、前記外装管の先端から前記スイベルジョイントまで途中からテーパ状に拡がるブーツで被覆した上で、前記外装管の先端と前記挟持部とを前記気密アダプタで接続した、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のハンドマニプレータ。
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