JP5830424B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、引戸、片引き窓、あるいは引違い窓等の建具に係り、特に障子に設けられるハンドルの改良に関する。
従来、障子の初動時の軽快な開放を可能とした引戸が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の引戸において、障子の戸先側の縦框には、縦長のハンドルが回動自在に支持されている。ハンドルの上端側には、開閉操作を行う人が把持する部分として力点が設定され、ハンドルの下端側には、縦框と対向した窓枠の縦枠に当接する部分として作用点が設定され、ハンドルの縦框での支持部分が支点になっている。従って、力点側を把持してハンドルを回動させることにより、作用点側で窓枠を蹴ることとなって障子が開き側に移動する。
この際、ハンドルの支点から力点までの距離は、支点から作用点までの距離よりも大きく設定されている。このため、障子を開き側に移動させる初動時には、作用点にて窓枠を蹴るのに必要な力に対して、力点に加える力を小さくでき、障子を軽快に開放することが可能である。
特開平9−256693号公報
しかしながら、特許文献1に記載の引戸は、ハンドルを回動操作することで障子の初動時の開放をサポートするように構成されているため、例えば指が不自由な高齢者等にとっては、ハンドルを把持して回動させることができず、障子を開放することができないという問題がある。
また、車椅子利用者のように、車椅子とハンドルの位置関係によって手の可動範囲に制限がある場合には、ハンドルを回動できたとしても、障子を初動時の開放に引き続いて十分に移動させることは困難であり、使い勝手が悪いという問題がある。
本発明の目的は、手や指が不自由であっても、障子を確実かつ大きく移動できる建具を提供することにある。
本発明の建具は、左右方向に沿って開閉自在な障子を備えるとともに、前記障子にはハンドルが設けられ、前記ハンドルは、左右方向に沿ったバーハンドル部と、前記バーハンドル部に対して左右方向にスライド自在に取り付けられ、かつ左右方向に対して交差する方向に突出する手掛かり部材と、前記手掛かり部材と前記バーハンドル部に設けられた受け部との間に配置されて前記手掛かり部材のスライド操作により弾性変形し、かつ弾性変形からの復帰に伴って放出される弾性エネルギーにより前記障子を開閉移動させる弾性部材とを備えていることを特徴とする。
ここで、「弾性部材」とは、例えば各種のばねやゴムなどのように、弾性変形させることでエネルギーが蓄積され、弾性変形からの復帰時にエネルギーが放出される部材をいう。
本発明によれば、ハンドルのバーハンドル部に設けられた手掛かり部材をスライドさせることにより、弾性部材を弾性変形させて、弾性部材にエネルギーを蓄積する。そして、蓄積されたエネルギーが障子に作用している静摩擦力を越えた時点で、障子が移動し始める。障子が移動する際の抵抗となる動摩擦力は前記静摩擦力よりも小さいため、弾性部材に蓄積されたエネルギーが放出されて障子に作用する。この際、前記弾性エネルギーは、手掛かり部材に添えた手を支点にして、バーハンドル部側つまり障子に働く。このため、障子は、手による手掛かり部材の移動量よりも大きく移動する。
従って、手の可動範囲に限界がある場合でも、手の移動量を上回るように障子を大きく移動させることができる。このため、障子を大きく移動することで、建具の出入り口の開口幅も大きくでき、車椅子利用者でも容易に建具を出入りできる。
また、障子の移動にあたっては、手掛かり部材に手をあてがって手掛かり部材をスライドさせればよいから、バーハンドル部を把持する必要がなく、十分な把持力を有しない人でも、障子を確実に移動できる。
本発明の建具では、前記受け部は、前記バーハンドル部の左右方向の端部、または、前記バーハンドル部の左右方向の中間部に設けられることが好ましい。
本発明においては、前記受け部は、前記バーハンドル部の左右方向において、前記手掛かり部材とは異なる位置に配置される。この際、弾性部材の形状や長さ等を勘案して、受け部が設けられる位置をバーハンドル部の左右方向の端部、またはバーハンドル部の左右方向の中間部に設けることができる。なお、中間部とは、バーハンドル部の各端部間の範囲を意味する。
本発明の建具では、前記受け部は、前記手掛かり部材よりも前記バーハンドル部の一端側に設けられた受け部と、前記手掛かり部材よりも前記バーハンドル部の他端側に設けられた受け部とを備えて構成され、前記弾性部材は、前記手掛かり部材と前記バーハンドル部の一端側の受け部との間、および前記手掛かり部材と前記バーハンドル部の他端側の受け部との間の両方に配置されていることが好ましい。
本発明によれば、障子の開き側への移動のみならず、閉め切り側への移動時にも、障子を確実かつ大きく移動させることができる。
本発明の建具では、前記バーハンドル部は、バー状のバーハンドル本体と、前記バーハンドル本体が架け渡される一対の台座とで構成され、前記台座には、前記バーハンドル本体の端部が嵌合される嵌合部が設けられ、前記バーハンドル本体の前記嵌合部との嵌合位置は、当該バーハンドル本体の軸線回りで可変とされていることが好ましい。
本発明によれば、前記台座の嵌合部に対して、バーハンドル本体の嵌合位置を変えることにより、手掛かり部材の突出方向を容易に変更できる。このため、その建具の利用者に合わせて手掛かり部材を配置でき、ハンドルの使い勝手をより向上させることができる。
本発明の建具では、前記バーハンドル部には、左右方向に沿ったガイド軸が設けられ、前記手掛かり部材には、前記ガイド軸に挿通されるガイド孔が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、手掛かり部材をガイド軸にガイドさせながらスライド可能なので、手掛かり部材をがたつきなくスムーズにスライドでき、操作性を良好にできる。
本発明の建具では、前記弾性部材はコイル状の圧縮ばね、またはコイル状の引張ばねであることが好ましい。
本発明によれば、コイル状の圧縮ばねや引張ばねは、所定の長さを有することから、その長手方向を左右方向に一致させるように配置することで、簡素な構造にでき、容易に製作できる。また、特に前記のガイド軸を用いる場合には、このガイド軸に圧縮ばねや引張ばねを挿通することで、ばねの異常な撓み等を防止でき、ばねを正常に弾性変形させることができる。
本発明の一実施形態に係る建具を示す外観姿図。 前記建具を示す縦断面図。 前記建具を示す横断面図。 前記建具の把手を示す斜視図。 前記把手を示す断面図であり、図4のV−V断面図。 前記把手を示す断面図であり、図4のVI−VI断面図。 前記把手の別形態を示す断面図。 実施例での測定結果を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の建具としての引戸1を示す外観図である。図2および図3は、引戸1の縦断面図および横断面図である。
図1〜図3において、引戸1は、建物躯体の開口部分に固定される戸枠10と、戸枠10内に配置された3枚建ての障子20とを備える。
戸枠10は、それぞれアルミ製の押出形材からなる上枠11、下枠12(図2、図3)、および左右の縦枠13を四周枠組みして構成されている。
障子20は、それぞれアルミ製の押出形材からなる上框21、下框22、および左右の縦框23を四周枠組みした框体24の内部にガラス板25を配置して構成されている。
戸枠10の上枠11および下枠12には、左右方向としての見付け方向に沿って平行な上枠レール14および下枠レール15が上下に対向して設けられている。これらの上枠レール14および下枠レール15は、室内外側に2条ずつ設けられており、室外側の上枠レール14および下枠レール15間には、最も室外側の障子20が開閉自在に配置され、室内側の上枠レール14および下枠レール15間には、中央の障子20が開閉自在に配置されている。最も室内側の障子20は、上枠11および下枠12間で固定されている。
なお、戸枠10の上枠11および下枠12間には、室内側寄りに方立16が立設されており、最も室内側の障子20が一方の縦枠13および方立16に固定されている。
最も室外側に配置された障子20において、左右の縦框23の室外側面間には水平なハンドル40が設けられている。ハンドル40は、車椅子を利用する人が無理なく手を差し出して触れることのできる高さ位置に設けられている。
図4〜図6において、ハンドル40は具体的に、見付け方向に沿ったバーハンドル部42と、バーハンドル部42に対して見付け方向にスライド自在に設けられ、かつ見付け方向とは交差する方向(実施形態では鉛直方向)に突設された手掛かり部材43とを備える。これらバーハンドル部42および手掛かり部材43としては、アルミや合成樹脂など、適宜な材質のものを採用できる。なお、手掛かり部材43は、バーハンドル部42の見付け方向に対して直交する方向に突設されるものに限らず、直交方向に対して所定角度傾斜する方向に突設されてもよい。
バーハンドル部42は、各縦框23に見付け方向に離間して対向配置された一対の台座410と、一対の台座410間に架け渡されたバー状のバーハンドル本体420とで構成される。
台座410は、縦框23の室外側面に当接されてビス止めされる基部411を有している。このため、台座410の基部411には、ビス挿通用の一対のビス孔412が設けられている。ビス孔412は、一方の台座410では丸孔であるが、他方の台座410では、見付け方向に長い長孔である。この長孔を利用して他方の台座410の位置を調整し、バーハンドル本体420の長さ寸法等の誤差を吸収する。
基部411には、外方に向けて支持部413が立設されている。支持部413の先端側には、凹状に窪んだ外側嵌合部414と、その内部中央の内側嵌合部415とが設けられ、これらの嵌合部414,415が一対の台座410間で対向する向きに開口している。外側嵌合部414の内周形状は正方形で、内側嵌合部415の形状は円環状である。そして、本実施形態では、内側嵌合部415の突出端面により、本発明の受け部416が形成され、この受け部416がバーハンドル部42の端部に設けられていることになる。
バーハンドル本体420は、断面正方形の四角筒状であり、両端が台座410の外側嵌合部414に嵌め込まれている。バーハンドル本体420の四面のうち、上方に向いた面が手掛かり部材43の取付用の取付面421になっている。取付面421の見付け方向の中央には、内外を貫通する取付孔422が設けられている。取付孔422の開口面積は、中央に位置した手掛かり部材43にて隠れる大きさである。また、取付孔422の周縁により、手掛かり部材43のスライド量が規定される。
バーハンドル本体420の内部には、円柱状のガイド軸44が見付け方向に沿って収容されている。ガイド軸44の両端は、台座410の内側嵌合部415に嵌め込まれている。
手掛かり部材43は、バーハンドル本体420の取付面421側に露出した直方体状の操作ブロック431と、バーハンドル本体420内に収容された直方体状のスライダー432と、操作ブロック431およびスライダー432を連結する連結部433とを有している。連結部433は、操作ブロック431およびスライダー432に対してくびれた形状とされ、取付孔422に対応して位置することで、手掛かり部材43の所定ストロークでの動きを許容する。
手掛かり部材43のスライダー432には、見付け方向に貫通したガイド孔434が設けられている。ガイド孔434には、手掛かり部材43の動きをガイドするガイド軸44が挿通されている。スライダー432と両側の台座410の受け部416との間には、弾性部材としてのコイル状の圧縮ばね45がガイド軸44に挿通された状態で配置されている。
圧縮ばね45は、わずかに圧縮された状態で配置されており、両方の圧縮ばね45の弾性力により、手掛かり部材43がバーハンドル部42(バーハンドル本体420)の中央に保持される。本実施形態では、圧縮ばね45の両端は、支持部413およびスライダー432には連結されていない。つまり、圧縮ばね45の一端はバーハンドル部42の端部側に設けられた受け部416に当接され、他端はスライダー432のガイド孔434回りの側面に当接されている。ただし、各圧縮ばね45の一端または両端が連結されていても差し支えない。
図7(A)〜図7(C)には、バーハンドル本体420を台座410に対して異なる向きで取り付けた場合が示されている。すなわち、図7(A)〜図7(C)ではそれぞれ、バーハンドル本体420の取付面421が室外側、下側、および室内側となる各向きで取り付けられている。これらの向きは、バーハンドル本体420の断面形状および外側嵌合部414の嵌合部分の形状が共に正方形であることから、バーハンドル本体420を軸線C(図5参照)回りで90°回転させ、嵌合位置を変えることで変更可能である。そして、バーハンドル本体420の向きを変更することで、手掛かり部材43のバーハンドル本体420の外周回りでの位置、すなわち突出方向が変更されるのであり、手掛かり部材43の位置は、操作する人の状況を勘案して操作し易いように決められる。
以上に説明した引戸1の開閉動作について、以下に説明する。
引戸1を開ける場合には先ず、障子20に設けられたハンドル40のバーハンドル部42を把持するのではなく、手掛かり部材43に設けられた操作ブロック431の戸先側の端面に手のひらをあてがい(図3の2点鎖線参照)、手掛かり部材43を圧縮ばね45のばね力に抗しながら開き側にスライドさせる。すると、手掛かり部材43を取付孔422で規定されるストローク分だけ移動させる間に、圧縮ばね45が次第に収縮し、移動量に応じたエネルギーが圧縮ばね45に蓄積される。
そして、ストローク途中において、圧縮ばね45に蓄積されたエネルギーが、障子20の静摩擦係数および重量によって決まる静摩擦力を越えた時点で、障子20が開き側に動き出し、動き出した後は、静摩擦力よりも小さい動摩擦力に抗しながら継続して移動する。この際、圧縮された圧縮ばね45がある程度の勢いを持って復帰し、圧縮ばね45に蓄積されたエネルギーが放出される。放出されたエネルギーは、圧縮ばね45の復帰時の勢いによる加速度を伴って障子20に作用し、障子20が手の移動量を上回る程に開き側に大きく移動する。そして、放出されたエネルギーが費やされ、動摩擦力に抗し得ない状況となって障子20が最終的に停止する。
従来では、窓枠の縦枠を障子側のレバーで蹴ることにより、その反力を縦枠で受けることにより障子を移動させたが、本実施形態では、圧縮ばね45でのエネルギー放出時の反力を手によって受けることで、障子20をばね力によって移動させるのである。
なお、障子20を閉め切り側に移動させる場合には、操作ブロック431の戸先側とは反対側の端面に手のひらをあてがい、手掛かり部材43を閉め切り側にスライドさせればよい。この場合も圧縮ばね45を利用して障子20を閉める操作をサポートできる。
本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)引戸1では、ハンドル40のバーハンドル部42内に圧縮ばね45が収容され、手掛かり部材43をスライドさせることで圧縮ばね45が弾性変形する構成であるから、障子20を移動させる場合には、手掛かり部材43を障子20の移動側にスライドさせて圧縮ばね45を弾性変形させ、圧縮ばね45にエネルギーを蓄積すればよい。こうすることで、圧縮ばね45の復帰により放出されるエネルギーにて障子20を移動させることができる。
このため、車椅子利用者のように、ハンドル40を動かす際の手の可動範囲に限界がある場合でも、手の移動量を上回るように障子20を大きく移動させることができる。このため、障子を大きく移動することで、建具の出入り口の開口幅も大きくでき、車椅子利用者でも容易に出入りできる。
(2)また、障子20の移動にあたっては、手掛かり部材43に手をあてがって手掛かり部材43をスライドさせればよいから、バーハンドル部42のバーハンドル本体420を把持する必要がなく、十分な把持力を有しない人でも、障子20を確実に移動できる。
(3)バーハンドル本体420は、台座410に対して軸線回りに90°ずつ回動させることで、外側嵌合部414との嵌合位置が変わる構成であるから、手の不自由な状況に応じてバーハンドル本体420の嵌合位置を変更することにより、その取付面421から突出して設けられた手掛かり部材43の突出方向を変更でき、使い勝手をより向上させることができる。そして、手掛かり部材43の突出方向を変更するためには、台座410の縦框23との固定状態を一端緩め、バーハンドル本体420を外側嵌合部414から抜いて所望の位置に回動させればよく、変更作業も容易である。
(4)圧縮ばね45は、手掛かり部材43とバーハンドル部42の一端側の受け部416との間、および手掛かり部材43とバーハンドル部42の他端側の受け部416との間の両方に配置されているので、障子20の開き側への移動のみならず、閉め切り側への移動時にも、障子20を確実かつ大きく移動させることができる。
(5)ハンドル40には、見付け方向に沿ったガイド軸44が設けられ、手掛かり部材43のスライダー432には、ガイド軸44に挿通されるガイド孔434が設けられているため、手掛かり部材43をガイド軸44にガイドさせながらスライドさせることができ、手掛かり部材43をがたつきなくスムーズにスライドでき、操作性を良好にできる。
(6)本発明の弾性部材としては、所定の長さを有するコイル状の圧縮ばね45が用いられているので、その長手方向を見付け方向に一致させるように圧縮ばね45を配置することで、バーハンドル部42内に体良く納まる簡素な構造にでき、容易に製作できる。さらに、圧縮ばね45は、ガイド軸44に挿通されているため、圧縮ばね45が異常に撓むのを防止でき、圧縮ばね45を正常に弾性変形させることができる。
本発明は、以上に説明した実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例等は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、本発明の弾性部材として圧縮ばね45が用いられていたが、弾性部材としてはこれに限らず、引張ばねであってもよい。引張ばねを採用する場合には、その両端が手掛かり部材43のスライダー432と両側の台座410の受け部416とに連結されることになる。
前記実施形態では、圧縮ばね45がバーハンドル部42の両端側に配置されていたが、障子20の少なくとも開き側のアシストを実現するために、戸先とは反対の端部側(召合せ側)にのみ圧縮ばね45を配置してもよい。このような場合、障子20が閉め切り側に容易に戻るよう、戸枠10の下枠12を傾斜させてもよい。このような下枠12は、始めから傾斜させた状態で両側の縦枠13に固定されてもよいが、床面に設けられたペダルを踏みつける等することで、下枠12が機械的に傾斜する機構等を設けてもよい。
本発明の弾性部材としては、コイル状のばねに限定されず、ぜんまい状の渦巻ばねや、空気ばね等であってもよい。
前記実施形態では、本発明の受け部をバーハンドル部の端部に設ける例として、台座410の内側嵌合部415の形状を利用して受け部416を設け、この受け部416に圧縮ばね45の端部を当接させる構造を説明した。これに対し、本発明の受け部をバーハンドル部の見付け方向の中間部に設ける例としては、例えばガイド軸44の長手方向における中間部の外周に、外フランジなどを設けることが考えられ、この外フランジとスライダー432の側面との間に圧縮ばね45を配置してもよい。
また、受け部としては、そのような外フランジの他、ガイド軸44とは別体のリング部材であってもよく、バーハンドル部42の外面から内部に向けて貫通させたビス等であってもよい。すなわち、受け部の構成や配置位置は、弾性部材の形状や長さ、弾性力などを勘案して設定すればよい。
前記実施形態では、バーハンドル本体420を回転させ、内側嵌合部415に対する嵌合位置を変えることで、手掛かり部材43の位置を変更する構成であったが、バーハンドル本体420と台座410とが一体で形成されている場合には、これらによって構成されるバーハンドル部42全体を左右逆にして取り付ける等して、手掛かり部材43の位置を変更してもよい。
前記実施形態では、本発明の建具として、3枚建ての障子20を有した引戸1について説明したが、本発明の建具としては、4枚建て以上の障子を備えた引戸、2枚建ての障子を備えた引戸、あるいは1枚建ての障子を備えた片引きの引戸であってもよく、また、引戸に限らず、片引き窓、あるいは引違い窓等であってもよい。
また、バーハンドル部42は、四角筒状のものに限らず、円筒状のものでもよい。この場合、台座410に対するバーハンドル部42の取り付け向きをより多段階に設定できるため、手掛かり部材43の位置をより自由に設定できる。さらに、バーハンドル部42のバーハンドル本体420は、四角以外の多角形の断面形状を有する筒状でもよい。
前記実施形態では、引戸1を開ける場合において、手掛かり部材43のストローク途中で、圧縮ばね45に蓄積されたエネルギーが障子20の静摩擦力を越えるとして説明したが、圧縮ばね45の設定によっては、圧縮ばね45が完全に圧縮されても、蓄積されたエネルギーが静摩擦力を越えないこともあり得る。このような場合には、人の手の動きによって静摩擦力を越えるまでの力を障子20に加え、静摩擦力を越えて障子20が動き出した以降に、圧縮ばね45に蓄積されたエネルギーを障子20に加えて障子20を大きく移動させてもよい。こうすることでも、手の力は要るが、障子20を大きく移動させることができるので、手の可動範囲が制限されている人にとっては、十分な効果を期待できる。
前記実施形態の引戸を実施例として作成し、手掛かり部材をバーハンドル部に固定して圧縮ばねを機能させないようにした引戸を比較例として作成し、障子の移動量(mm)を測定した。移動量の測定方法としては次の通りである。先ず、プッシュプルゲージを用いて、障子に設けられた手掛かり部材の戸先側の端面を開き側に押し、力(N)を加える。そして、プッシュプルゲージの値が20N近辺になった時点で力を加えるのを止め、障子の移動量をメジャーにて測定する。この測定をそれぞれ、10回ずつ行った。その測定結果を表1に示す。
Figure 0005830424
表1および図8に示すグラフから明らかなように、実施例の引戸の方が比較例の引戸と比較して、その平均値にて約200mm近く大きく移動しており、移動量がより大きいことがわかる。以上のことから、本発明の優位性を確認できた。
1…建具である引戸、20…障子、40…ハンドル、42…バーハンドル部、43…手掛かり部材、44…ガイド軸、45…弾性部材である圧縮ばね、410…台座、416…受け部、420…バーハンドル本体、434…ガイド孔、C…軸線。

Claims (6)

  1. 左右方向に沿って開閉自在な障子を備えるとともに、
    前記障子にはハンドルが設けられ、
    前記ハンドルは、
    左右方向に沿ったバーハンドル部と、
    前記バーハンドル部に対して左右方向にスライド自在に取り付けられ、かつ左右方向に対して交差する方向に突出する手掛かり部材と、
    前記手掛かり部材と前記バーハンドル部に設けられた受け部との間に配置されて前記手掛かり部材のスライド操作により弾性変形し、かつ弾性変形からの復帰に伴って放出される弾性エネルギーにより前記障子を開閉移動させる弾性部材とを備える建具。
  2. 前記受け部は、前記バーハンドル部の左右方向の端部、または、前記バーハンドル部の左右方向の中間部に設けられる請求項1に記載の建具。
  3. 前記受け部は、前記手掛かり部材よりも前記バーハンドル部の一端側に設けられた受け部と、前記手掛かり部材よりも前記バーハンドル部の他端側に設けられた受け部とを備えて構成され、
    前記弾性部材は、前記手掛かり部材と前記バーハンドル部の一端側の受け部との間、および前記手掛かり部材と前記バーハンドル部の他端側の受け部との間の両方に配置されている請求項1または請求項2に記載の建具。
  4. 前記バーハンドル部は、バー状のバーハンドル本体と、前記バーハンドル本体が架け渡される一対の台座とで構成され、
    前記台座には、前記バーハンドル本体の端部が嵌合される嵌合部が設けられ、
    前記バーハンドル本体の前記嵌合部との嵌合位置は、当該バーハンドル本体の軸線回りで可変とされている請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
  5. 前記バーハンドル部には、左右方向に沿ったガイド軸が設けられ、
    前記手掛かり部材には、前記ガイド軸に挿通されるガイド孔が設けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。
  6. 前記弾性部材はコイル状の圧縮ばね、またはコイル状の引張ばねである請求項1から請求項5のいずれかに記載の建具。
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