JP5830049B2 - シリンダボア壁の保温部材の組み付け方法 - Google Patents

シリンダボア壁の保温部材の組み付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関のシリンダブロックのシリンダボア壁の溝状冷却水流路側の壁面に接触させて配置される保温部材を、溝状冷却水流路内に組み付けるための組み付け方法に関する。
内燃機関では、ボア内のピストンの上死点で燃料の爆発が起こり、その爆発によりピストンが押し下げられるという構造上、シリンダボア壁の上側は温度が高くなり、下側は温度が低くなる。そのため、シリンダボア壁の上側と下側では、熱変形量に違いが生じ、上側は大きく膨張し、一方、下側の膨張が小さくなる。
その結果、ピストンのシリンダボア壁との摩擦抵抗が大きくなり、これが、燃費を下げる要因となっているので、シリンダボア壁の上側と下側とで熱変形量の違いを少なくすることが求められている。
そこで、従来より、シリンダボア壁の壁温を均一にするために、溝状冷却水流路内にスペーサーを設置し、溝状冷却水流路内の冷却水の水流を調節して、冷却水によるシリンダボア壁の上側の冷却効率と及び下側の冷却効率を制御することが試みられてきた。例えば、特許文献1には、内燃機関のシリンダブロックに形成された溝状冷却用熱媒体流路内に配置されることで溝状冷却用熱媒体流路内を複数の流路に区画する流路区画部材であって、前記溝状冷却用熱媒体流路の深さに満たない高さに形成され、前記溝状冷却用熱媒体流路内をボア側流路と反ボア側流路とに分割する壁部となる流路分割部材と、前記流路分割部材から前記溝状冷却用熱媒体流路の開口部方向に向けて形成され、かつ先端縁部が前記溝状冷却用熱媒体流路の一方の内面を越えた形に可撓性材料で形成されていることにより、前記溝状冷却用熱媒体流路内への挿入完了後は自身の撓み復元力により前記先端縁部が前記内面に対して前記溝状冷却用熱媒体流路の深さ方向の中間位置にて接触することで前記ボア側流路と前記反ボア側流路とを分離する可撓性リップ部材と、を備えたことを特徴とする内燃機関冷却用熱媒体流路区画部材が開示されている。
ところが、引用文献1の内燃機関冷却用熱媒体流路区画部材によれば、ある程度のシリンダボア壁の壁温の均一化が図れるので、シリンダボア壁の上側と下側との熱変形量の違いを少なくすることができるものの、近年、更に、シリンダボア壁の上側と下側とで熱変形量の違いを少なくすることが求められている。
そこで、特許文献2には、シリンダボア壁の壁温の均一性が高い内燃機関を提供すること目的とするシリンダボア壁の保温部材が開示されている。この特許文献2では、保温部材の材質としては、ゴム材や樹脂材が挙げられている。
特開2008−31939号公報(特許請求の範囲) 国際公開第2011/162096号(特許請求の範囲)
接触面がゴム材又は樹脂材からなるシリンダボア壁の保温部材は、溝状冷却水流路内に入れ込まれるときに、保温部材の接触面が溝状冷却水流路の壁面に接触しながら、溝状冷却水流路の下に向けて入れ込まれる。そして、接触面を形成する部位がゴム材又は樹脂材からなると、溝状冷却水流路の壁面と接触面との摩擦力が大きくなる。
そのため、シリンダボア壁の保温部材のシリンダブロックへの組み付けのために、大きな力が必要となるため、特別の治具が必要となったり、場合によっては組み付け自体ができなくなったり、あるいは、組み付け作業に時間がかかり過ぎたりするという問題が生じるおそれがある。
本発明者らは、上記従来技術における課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、接触面を形成する部位がゴム材等のエラストマ又は樹脂材からなるシリンダボア壁の保温部材を、溝状冷却水流路内に組み付ける際に、接触面に摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けてから、シリンダボア壁の保温部材を、溝状冷却水流路内に入れ込むことにより、溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を組み付け易くすることができるということを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、内燃機関のシリンダブロックのシリンダボア壁の溝状冷却水流路側の壁面に接するための接触面を有し、該接触面を形成する部位がエラストマ又は樹脂材からなるシリンダボア壁の保温部材の該接触面に、水又は不凍冷却水を塗布してから、該シリンダボア壁の保温部材を、該溝状冷却水流路内に入れ込み、該溝状冷却水流路内に該シリンダボア壁の保温部材を組み付けることを特徴とするシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法を提供するものである。
本発明によれば、溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を組み付け易くすることができる。
シリンダボア壁の保温部材がシリンダブロックに設置されている状態を示す模式的な平面図である。 図1のx−x線端面図である。 図1中のシリンダブロックの斜視図である。 図1に示すシリンダボア壁の保温部材の模式図である。 シリンダボア壁の保温部材及び固定部材の形態例を示す模式図である。 保温部材1の設置位置を示す図である。 シリンダボア壁の周方向23を示す図である。 溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を入れ込む様子を示す模式図である。 シリンダボア壁の保温部材の形態例を示す模式図である。
本発明のシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法が実施されるシリンダボア壁の保温部材及び内燃機関の形態例について、図1〜図4を参照して説明する。図1〜図4は、シリンダボア壁の保温部材及びそれが設置されるシリンダブロックの形態例を示すものであり、図1は、シリンダボア壁の保温部材がシリンダブロックに設置されている状態を示す模式的な平面図であり、図2は、図1のx−x線端面図であり、図3は、図1中のシリンダブロックの斜視図であり、図4は、図1に示すシリンダボア壁の保温部材の模式図であり、(4−1)は平面図であり、(4−2)は図1の端面図であり、(4−3)は側面図である。なお、図1に示すシリンダブロックには、実際には複数の保温部材が設置されるが、図1では、そのうちの1つを記載し、他の記載を省略した。また、図2では、二点鎖線より下側部分については、記載を省略した。
図1及び図3に示すように、保温部材1aが設置される車両搭載用内燃機関のオープンデッキ型のシリンダブロック11には、ピストンが上下するためのボア12、及び冷却水を流すための溝状冷却水流路14が形成されている。そして、ボア12と溝状冷却水流路14とを区切る壁が、シリンダボア壁13である。また、シリンダブロック11には、溝状冷却水流路14へ冷却水を供給するための冷却水供給口15及び冷却水を溝状冷却水流路14から排出するための冷却水排出口16が形成されている。
図4に示すように、保温部材1aは、シリンダボア壁13に接する接触面5aを有している。接触面5aは、シリンダボア壁13の壁面に接することができるように、シリンダボア壁13の壁面に沿った形状となっている。接触面5aを接触面側から見たときの形状は、略矩形状である。また、保温部材1aには、連結部3a及び対壁接触部4aからなる固定部材2aが取り付けられている。そして、図1及び図2に示すように、接触面5aが、シリンダボア壁13の溝状冷却水流路14側の壁面17に接するように、保温部材1a及び固定部材2aが、溝状冷却水流路14内に設置されている。なお、保温部材1aの接触面5aは、溝状冷却水流路14の壁面17の保温部位の全てと接触する。
内燃機関は、シリンダブロック及びシリンダブロックの溝状冷却水流路内に固定部材により固定されている保温部材を有し、シリンダブロック、保温部材及び固定部材の他に、ピストン、シリンダヘッド、ヘッドガスケット等を有する。
そして、図8示すように、シリンダボア壁の保温部材1aを、シリンダブロック11の溝状冷却水流路14の上側から、溝状冷却水流路14内に入れ込み、溝状冷却水流路14の中下部に設置する。このとき、接触面5aに、予めパラフィンワックス、フッ素樹脂粉末、ポリエチレンフィルム等の摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けてから、シリンダボア壁の保温部材1aを、シリンダブロック11の溝状冷却水流路14内に入れ込む作業を行う。
このようにして、本発明のシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法では、シリンダボア壁の保温部材1aを、シリンダブロック11の溝状冷却水流路14内に組み付ける。
本発明のシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法は、内燃機関のシリンダブロックのシリンダボア壁の溝状冷却水流路側の壁面に接するための接触面を有し、該接触面を形成する部位がエラストマ又は樹脂材からなるシリンダボア壁の保温部材の該接触面に、摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けてから、該シリンダボア壁の保温部材を、該溝状冷却水流路内に入れ込み、該溝状冷却水流路内に該シリンダボア壁の保温部材を組み付けることを特徴とするシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法である。
本発明のシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法に係るシリンダボア壁の保温部材は、内燃機関のシリンダブロックの溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の壁面に接するための接触面を有し、接触面を形成する部位がエラストマ又は樹脂材からなる。
シリンダボア壁の保温部材は、接触面が溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の壁面に接することにより、溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の壁面を覆うための部材である。そのため、シリンダボア壁の保温部材は、冷却水が溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の壁面に直接接触することを防ぐことができる。
シリンダボア壁の保温部材では、溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の壁面に接する面である接触面の表面形状は、溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の壁面の形状と合致するように、シリンダブロックの形態例毎に、適宜調節される。
シリンダボア壁の保温部材の接触面を形成している部位は、エラストマ又は樹脂材からなる。エラストマとしては、ソリッドゴム、発砲ゴム等のゴム材、硬質ウレタン、軟質ウレタン等の発砲ウレタン等が挙げられる。接触面を形成している部位の材質としては、耐LLC性(不凍冷却水への耐性)や耐熱性を考慮して、天然ゴム、ブタジエンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のソリッドゴム;EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(ニトリルブタジエンゴム)、フッ素ゴム等の発砲ゴム;軟質ウレタン、硬質ウレタン;熱可塑性樹脂(ナイロン樹脂など)、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂、メラミン樹脂など)等の樹脂材が挙げられる。これらのうち、保温部材の接触面を形成する材質としては、EPDM、NBR等のゴム系材料が、弾性及び密着性に優れ、また、耐熱性が優れる点で、好ましい。
シリンダボア壁の保温部材の厚み(図4中、符号t)は、溝状冷却水流路の幅、保温部材の材質、使用期間、使用条件等により、適宜選択される。
シリンダボア壁の保温部材が、溝状冷却水流路内に設置されることにより、溝状冷却水流路側のシリンダボア壁の保温部位に冷却水が当たらないようにされる。更に、シリンダボア内壁の温度分布が、目的とする温度分布となるように、シリンダボア壁の保温部材の形状、配置、設置位置、数等を適宜選択する。
また、シリンダボア壁の保温部材の適用温度領域は、−40〜200℃である。そのため、シリンダボア壁の保温部材の耐熱性は、好ましくは120℃以上、特に好ましくは150℃以上である。また、シリンダボア壁の保温部材には、耐LLC性が求められる。
また、シリンダボア壁の保温部材は、形状を保持するために、保温部材の内部又は接触面とは反対の裏面に、補強材を有してもよい。
シリンダボア壁の保温部材は、固定部材により、接触面がシリンダボア壁に接するように固定される。図1、図2及び図4に示す形態例では、固定部材2aにより、シリンダボア壁の保温部材1aが固定される。固定部材2aは、連結部3a及び対壁接触部4aからなる。対壁接触部4aは、シリンダボア壁13とは反対側の溝状冷却水流路14の壁面18に接するので、対壁接触部4aの接触面の表面形状は、壁面18の形状である。連結部3aは、保温部材1aと対壁接触部とを連結するものである。そして、連結部3aは、図4中(4−3)に示すように、冷却水が流れる方向21に上り傾斜の形状であることが、冷却水が流れた時に、冷却水の水流で、保温部材1a及び対壁接触部4aに、溝状冷却水流路14の下方に向かって押し付けられる力が加えられるので、保温部材1aが、シリンダボア壁13に押し付けられ固定され易くなる点で好ましい。なお、図4中(4−3)では、連結部3aの輪郭を点線で示した。
シリンダボア壁の保温部材において、固定部材としては、図1、図2及び図4に示す形態例に限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、連結部3b、対壁接触部4b及び埋め込み部22からなる固定部材1bが挙げられる。図5は、シリンダボア壁の保温部材及び固定部材の形態例を示す模式図であり、図5中(5−1)は固定部材1bの平面図であり、(5−2)は(5−1)のy−y線で切った端面図である。固定部材1bでは、埋め込み部22は、保温部材1bの内部に埋め込まれている。そして、連結部3b、対壁接触部4b及び埋め込み部22のバネ付勢により、保温部材1bが、シリンダボア壁に押し付けられて固定される。
なお、これらの固定部材は、あくまでも形態例であり、保温部材の接触面がシリンダボア壁の壁面に接するように、保温部材をシリンダブロックの溝状冷却水流路内に固定できるものであればよい。
図1、図2及び図4に示す形態例は、シリンダボア壁の壁面の保温部位の全てと接触する接触面を有しているが、シリンダボア壁の保温部材の接触面の形態は、これに限定されるものではない。例えば、他には、図9に示す形態例が挙げられる。図9は、シリンダボア壁の保温部材の形態例を示す模式図であり、(9−1)は平面図であり、(9−2)は端面図であり、(9−3)は接触面側から見た図である。図9中、シリンダボア壁の保温部材31は、シリンダボア壁に接する接触面35を有している。接触面35は、シリンダボア壁の壁面に接することができるように、シリンダボア壁の壁面に沿った形状となっている。そして、(9−3)に示すように、接触面35を接触面35側から見たとき(図9の(9−2)の符号39で示す方向に見たとき)の形状は、シリンダボア壁の壁面の保温部位の外縁近傍を囲むような略ロの字形状となっている。シリンダボア壁の保温部材31は、保温部材の固定板36に固定され、固定板36には、連結部3a及び対壁接触部4aからなる固定部材2aが取り付けられている。
シリンダボア壁の保温部材31では、シリンダボア壁の保温部材31の接触面35は、接触面側から見たときに溝状冷却水流路の壁面の保温部位の外縁近傍を囲む略ロの字状であるので、接触面35は、溝状冷却水流路の壁面の保温部位の外縁近傍とのみ接触し、溝状冷却水流路の壁面の保温部位の外縁より内側の保温部位に接触する面はない。保温部材の固定板36には、貫通孔37が形成されている。この貫通孔37は、シリンダボア壁の保温部材31が溝状冷却水流路内に設置され、溝状冷却水流路に冷却水が流されたときに、貫通孔37を通って保温部材の内側部分38に冷却水を流れ込ませるための貫通孔である。そして、保温部材の内側部分38内に入った冷却水は、溝状冷却水流路の壁面とシリンダボア壁の保温部材31と保温部材の固定板36との間に閉じ込められた状態となり、保温部材の固定板36の外側を流れる冷却水との入れ替わりが少ないために、その温度が高くなる。そのことにより、溝状冷却水流路の壁面の保温部位が、温度が高くなった保温部材の内側部分38の冷却水と、溝状冷却水流路の壁面の保温部位の外縁近傍と接触するシリンダボア壁の保温部材31とにより覆われて、保温される。
なお、シリンダボア壁の保温部材の全体形状及び固定部材の形状は、溝状冷却水流路に冷却水が流れるのを妨げる形状でなければ、特に制限されない。
図1に示す形態例では、シリンダボア壁の保温部材により、3つのシリンダボアのうち中央のシリンダボアの片側の壁面のみが保温されているが、これに限定されるものではなく、図6に示す形態例のように、シリンダボア壁の周方向の全部が覆われていてもよい。あるいは、シリンダボア壁の周方向の一部に、シリンダボア壁の保温部材に覆われていない部分があってもよい。なお、図6では、黒く塗りつぶした部分が、保温部材1の設置位置を示す。また、シリンダボア壁の周方向23とは、図7に示すように、シリンダボア壁13の外周を囲む方向であり、シリンダボア壁13を横から見たときのシリンダボア壁13の左右方向である。図7中、(7−1)はシリンダボア壁13のみを示す平面図であり、(7−2)はシリンダボア壁13のみを示す正面図である。
図1に示す形態例では、シリンダボア壁の保温部材は、3つのシリンダボアのうちの1つのシリンダボアの片側の壁面のみと接触しているが、これに限定されるものではなく、例えば、シリンダボア壁の保温部材は、2つ以上のシリンダボアのボア壁と接触できるような形状であってもよい。2つ以上のシリンダボアのボア壁と接触できるようなシリンダボア壁の保温部材としては、例えば、図1に示す形態例のシリンダボア壁の保温部材1aが、左右に2つ以上連結されたものが挙げられる。
内燃機関において、シリンダボア壁の上下方向において、シリンダボア壁の保温部材の設置位置は、シリンダボア壁の保温部材の上下方向の上端の位置が、溝状冷却水流路の上端を基準として、溝状冷却水流路側の上端から下端までの長さの1/3の長さ分下側の位置より下側である。なお、溝状冷却水流路の上端を基準として、溝状冷却水流路の上端から下端までの長さの1/3の長さ分下側の位置とは、図2中、溝状冷却水流路の上端131から下端132までの長さの1/3の長さ分だけ、溝状冷却水流路の上端131より下側に下がった位置を指す。なお、シリンダボア壁の保温部材の上下方向の下端の位置は、溝状冷却水流路の下端132と一致していることが好ましいが、シリンダボア壁の保温部材の作製上の都合や、溝状冷却水流路の形状等により、シリンダボア壁の保温部材の上下方向の下端の位置が、溝状冷却水流路の下端132より上であってもよい。本発明の効果を損なわない程度であれば、シリンダボア壁の保温部材の上下方向の下端の位置が、溝状冷却水流路の下端132より上にあってもよい。
そして、本発明のシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法では、シリンダボア壁の保温部材の接触面に、摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けてから、シリンダボア壁の保温部材を、溝状冷却水流路内に入れ込んで、溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を組み付ける。
摩擦低減剤としては、シリンダボア壁の壁面とシリンダボア壁の保温部材の接触面との摩擦を低減し、且つ、LLCに悪影響を及ぼし難いものであれば、特に制限されず、例えば、パラフィンワックス、鉱油系潤滑油、炭化水素系合成潤滑油等の炭化水素系潤滑剤、グリス(石鹸グリス、シリコングリス、フッ素グリス)、フッ素系摩擦低減剤、シリコン系摩擦低減剤、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂の粉末、テープ又はシート、ポリエチレンテープなどが挙げられる。
摩擦低減剤としては、パラフィンワックス、炭化水素系潤滑油等の炭化水素系潤滑剤、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂の粉末が好ましく、LLCに悪影響を及ぼし難い点でパラフィンワックスが特に好ましい。
また、摩擦低減剤としては、水又はLLC(不凍冷却水)も好適に用いられる。摩擦低減剤として用いる水としては、水道水、工業用水等が挙げられる。
摩擦低減剤は、液体であっても固体であってもよい。摩擦低減剤が固体の場合、固体の摩擦低減剤の形態としては、粉末状、テープ状、シート状が挙げられる。また、摩擦低減剤は、水や溶剤に溶解又は分散されたものであってもよい。
シリンダボア壁の保温部材の接触面に、摩擦低減剤を塗布し又は貼り付ける方法としては、特に制限されず、液体の摩擦低減剤、あるいは、液体又は固体の摩擦低減剤が溶剤又は水に溶解又は分散されている摩擦低減剤塗装用液等を、刷毛等を用いて接触面に塗布する方法、液体の摩擦低減剤、あるいは、液体又は固体の摩擦低減剤が溶剤又は水に溶解又は分散されている摩擦低減剤塗装用液等を、スプレー等を用いて接触面に吹き付ける方法、シート状やテープ状の摩擦低減剤を、接触面に貼り付ける方法が挙げられる。
接触面に摩擦低減剤が塗布され又は貼り付けられたシリンダボア壁の保温部材を、溝状冷却水流路内に入れ込み、溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を組み付ける方法としては、特に制限されず、溝状冷却水流路にシリンダボア壁の保温部材を手で押し込む方法、溝状冷却水流路にシリンダボア壁の保温部材を専用の治具使って押し込む方法が挙げられる。
なお、シリンダボア壁の保温部材の接触面に摩擦低減剤を塗布し又は貼り付ける時期は、溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を入れ込む作業を行う前であれば、特に制限されず、例えば、溝状冷却水流路内にシリンダボア壁の保温部材を入れ込む作業を行う直前に、接触面に摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けて、その後速やかに入れ込み作業を行ってもよいし、予め、接触面に摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けて、接触面に摩擦低減剤を塗布し又は貼り付けたシリンダボア壁の保温部材を多数用意しておき、それらを、入れ込み作業を行う現場で、順次、溝状冷却水流路内に入れ込む作業を行ってもよい。
1、1a、1b、31 保温部材
2a、2b 固定部材
3a、3b 連結部
4a、4b 対壁接触部
5a、5b、35 接触面
11 シリンダブロック
12 ボア
13 シリンダボア壁
14 溝状冷却水流路
15 冷却水供給口
16 冷却水排出口
17 シリンダボア壁13の溝状冷却水流路14側の壁面
18 シリンダボア壁13とは反対側の溝状冷却水流路14の壁面
21 冷却水が流れる方向
22 埋め込み部
23 シリンダボア壁の周方向
36 保温部材の固定板
37 貫通孔
131 溝状冷却水流路の上端
132 溝状冷却水流路の下端

Claims (2)

  1. 内燃機関のシリンダブロックのシリンダボア壁の溝状冷却水流路側の壁面に接するための接触面を有し、該接触面を形成する部位がエラストマ又は樹脂材からなるシリンダボア壁の保温部材の該接触面に、水又は不凍冷却水を塗布してから、該シリンダボア壁の保温部材を、該溝状冷却水流路内に入れ込み、該溝状冷却水流路内に該シリンダボア壁の保温部材を組み付けることを特徴とするシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法。
  2. 前記接触面を形成する部位の材質が、エチレンプロピレンジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム又はフッ素ゴムであることを特徴とする請求項1記載のシリンダボア壁の保温部材の組み付け方法。
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