JP5827738B1 - 二次元コード生成方法、二次元コード生成装置、プログラム、二次元コード、二次元コード読み取り方法、および、二次元コード読み取り装置 - Google Patents

二次元コード生成方法、二次元コード生成装置、プログラム、二次元コード、二次元コード読み取り方法、および、二次元コード読み取り装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二次元コードに含まれるデータをより適切に保護する。【解決手段】二次元コードを構成するモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求め、保護符号化用パターンを用いてデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求め、保護符号化コードブロックに基づいてモジュール群を生成し、モジュール群にマスクパターンを適用した二次元コードを生成する。また、二次元コードを読み取り、二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出し、マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンを解除してモジュール群を求め、モジュール群から保護符号化コードブロックを求め、マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて保護復号化したコードブロックを求め、コードブロックからデータコード語を抽出する。【選択図】図4

Description

本発明は、二次元コード生成方法、二次元コード生成装置、プログラム、二次元コード、二次元コード読み取り方法、および、二次元コード読み取り装置に関する。
図形コードを読み取り、そこに含まれる情報を取り出す二次元コードの技術として、たとえば、日本工業規格 JIS X 0510 : 2004「二次元コードシンボル−QRコード−」がある。そして、さらにこのような二次元コードに開示対象情報以外の秘匿対象情報を隠蔽する技術が開発されている。
特許文献1には、データコード語に含まれる暗号化されたデータを解読するための鍵コードパターンを、データコード語および誤り訂正コード語の少なくとも一方に重複して記録した二次元コードが開示されている。
特開2009−93443号公報
特許文献1における手法であると、明暗モジュール上に鍵コードパターンを重複させるため鍵コードパターンが特定されやすいという問題がある。鍵コードパターンが特定されるとデータコード語に含まれる暗号化されたデータが解読されるおそれもある。そのため、二次元コードに含まれるデータをより適切に保護することが望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、二次元コードに含まれるデータをより適切に保護することを目的とする。
このような目的を達成するために本発明に係る二次元コード生成方法は、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求めることと、
前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求めることと、
前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成することと、
前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することと、
を含むことを特徴とする二次元コード生成方法である。
また、このような目的を達成するために本発明に係る二次元コード生成装置は、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求め、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求め、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成し、前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することを特徴とする二次元コード生成装置である。
また、このような目的を達成するために本発明に係るプログラムは、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求めることと、
前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求めることと、
前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成することと、
前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することと、
をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラムである。
また、このような目的を達成するために本発明に係る二次元コードは、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成されることを特徴とする二次元コードである。
また、このような目的を達成するために本発明に係る二次元コード読み取り方法は、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取ることと、
前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出することと、
前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求めることと、
前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求めることと、
前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求めることと、
前記コードブロックからデータコード語を抽出することと、
を含むことを特徴とする二次元コード読み取り方法である。
また、このような目的を達成するために本発明に係る二次元コード読み取り装置は、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取り、
前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出し、
前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求め、
前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求め、
前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求め、
前記コードブロックからデータコード語を抽出する、
ことを特徴とする二次元コード読み取り装置である。
また、このような目的を達成するために本発明に係るプログラムは、
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取ることと、
前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出することと、
前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求めることと、
前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求めることと、
前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求めることと、
前記コードブロックからデータコード語を抽出することと、
をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
QRコードシンボル1の説明図である。 拡張エンコーダ10のブロック図である。 第1実施形態におけるQRコードシンボル生成処理の説明図である。 第1実施形態におけるQRコードシンボル生成処理のフローチャートである。 拡張デコーダ20のブロック図である。 第1実施形態におけるQRコードシンボル読み取り処理の説明図である。 第1実施形態におけるQRコードシンボル読み取り処理のフローチャートである。 第2実施形態におけるQRコードシンボル生成処理の説明図である。 第2実施形態におけるQRコードシンボル読み取り処理の説明図である。 第3実施形態におけるQRコード生成処理の説明図である。 図11Aは、第4実施形態における保護符号化処理を説明する第1の図であり、図11Bは、第4実施形態における保護符号化処理を説明する第2の図である。 第4実施形態における保護復号化処理を説明する図である。 RSブロックの説明図である。 非公開データコード語の説明図である。 RSブロックの一部を置換したときの第1の説明図である。 非公開データコード語抽出のための読み出し方法の説明図である。 情報本体の読み出し方法の説明図である。 RSブロックの一部を置換したときの第2の説明図である。 RSブロックの一部を置換したときの第3の説明図である。 非公開データコード語を用いる第2の態様におけるRSブロックの概念図である。 非公開データコード語を用いる第2の態様におけるヘッダデータコード語および非公開データコード語の説明図である。 非公開データコード語を用いる第2の態様による手法でRSブロックの一部を置換したときの第1の説明図である。 非公開データコード語を用いる第2の態様による手法でRSブロックの一部を置換したときの第2の説明図である。 非公開データコード語を用いる第3の態様でRSブロックの一部を置換したときの説明図である。 非公開データコード語を用いる第4の態様でRSブロックの一部を置換したときの説明図である。 非公開データコード語を用いる第5の態様による手法でRSブロックの一部を置換したときの説明図である。 非公開データコード語を用いる第6の態様でRSブロックの一部を置換したときの第1の説明図である。 非公開データコード語を用いる第6の態様における手法でRSブロックの一部を置換したときの第2の説明図である。 非公開データコード語を用いるだい6の態様における手法でRSブロックの一部を置換したときの第3の説明図である。 一部欠落したRSブロックの説明図である。 先端欠落RSブロックの補完の説明図である。 後端欠落RSブロックの補完の説明図である。 両端欠落RSブロックの補完の説明図である。 非公開データコード語を用いる第7の態様でRSブロックの一部を置換する手法を説明する図である。 非公開データコード語を用いる第8の態様でRSブロックの一部を置換する手法を説明する第1の図である。 非公開データコード語を用いる第8の態様でRSブロックの一部を置換する手法を説明する第2の図である。 非公開データコード語を用いる第9の態様におけるRSブロックの概要図である。
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求めることと、
前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求めることと、
前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成することと、
前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することと、
を含むことを特徴とする二次元コード生成方法である。
このような二次元コード生成方法によれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
また、かかる二次元コード生成方法において、前記マスクパターン参照子を異ならせて前記二次元コードを複数生成し、複数の前記二次元コードから所定の評価により特定の二次元コードを選択することをさらに含むことが望ましい。
このような二次元コード生成方法によれば、マスクパターン参照子を異ならせて生成した全ての二次元コードについて所定の評価を行うまで、どの保護符号化用パターンが適用されたものが最適な二次元コードとなるのか分からない。このため、予め保護符号化用パターンを決めておくことができないので、保護符号化用パターンの特定を困難なものとすることができる。そして、二次元コードに含まれるデータをより適切に保護することができる。
また、かかる二次元コード生成方法において、前記保護符号化は、前記コードブロックと前記保護符号化用パターンとのビット単位での排他的論理和演算であることが望ましい。
このようにすることで、保護符号化および保護復号化を行う際に、保護符号化用パターンとの排他的論理和を行うことで保護符号化および保護復号化を行うことができる。つまり、共通の処理で保護符号化および保護復号化を行うことができるようになる。
また、かかる二次元コード生成方法において、前記二次元コードはQRコードであり、前記マスクパターン参照子は前記QRコードの形式情報に含まれることが望ましい。
QRコードにおける形式情報は、JIS規格においてマスクパターンでマスキングされない。そのため、QRコードを読み出すことで適切に形式情報に含まれるマスクパターン参照子を読み出すことができる。そして、マスクパターン参照子で特定される所定のマスクパターンを用いて、マスキングを解除することができる。
また、かかる二次元コード生成方法において、前記コードブロックは、当該コードブロックを訂正する訂正符号を含み、前記保護符号化用パターンは前記マスクパターン参照子と他の参照子とに基づいて求められ、前記保護符号化コードブロックの一部は前記他の参照子で置換され、前記訂正符号の訂正能力が前記他の参照子の語数以上であることが望ましい。
このようにすることで、他の参照子をさらに用いて保護符号化用パターンを求めることができる。そして、保護符号化用パターンの特定をより困難なものとすることができる。また、他の参照子は保護符号化コードブロックの一部の置換に用いられるが、置換後も訂正符号により適切に訂正されるので、保護符号化用パターンの特定をより困難なものとしつつも、適切にデータを抽出することができる。
また、かかる二次元コード生成方法において、前記他の参照子で置換される位置が前記マスクパターン参照子に基づいて特定されることが望ましい。
このようにすることで、他の参照子で置換する位置をマスクパターン参照子に基づいて変動させることができる。そして、このように置換する位置を変動させた場合であっても、マスクパターン参照子に基づいてその位置を適切に特定することができる。
また、かかる二次元コード生成方法において、前記コードブロックのうち、他の参照子によって置換がなされている場合には前記他の参照子によって置換がなされている場所を除く部分の少なくとも一部が非公開データコード語で置換され、前記コードブロックに含まれる訂正符号による訂正能力は、前記非公開データコード語の語数と、存在する場合には前記他の参照子の語数と、の合計の語数以上であることが望ましい。
このようにすることで、さらに非公開データコード語に含まれる情報を二次元コードに含めることができる。非公開データコード語で置換された部分は、訂正符号により適切に訂正することができるので、非公開データコード語で置換した場合であっても、データコード語を適切に抽出することができる。
また、本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項も明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求め、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求め、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成し、前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することを特徴とする二次元コード生成装置である。
このような二次元コード生成装置によれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
また、本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項も明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求めることと、
前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求めることと、
前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成することと、
前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することと、
をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラムである。
このようなプログラムによれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
また、本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項も明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成されることを特徴とする二次元コードである。
このような二次元コードによれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
また、本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項も明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取ることと、
前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出することと、
前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求めることと、
前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求めることと、
前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求めることと、
前記コードブロックからデータコード語を抽出することと、
を含むことを特徴とする二次元コード読み取り方法である。
このような二次元コード読み取り方法によれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
また、かかる二次元コード読み取り方法において、前記二次元コードは、前記マスクパターン参照子を異ならせて複数生成されたもののうち所定の評価によって選択された二次元コードであることが望ましい。
このようにすることで、マスクパターン参照子を異ならせて生成した全ての二次元コードについて所定の評価を行うまで、どの保護符号化用パターンが適用されたものが最適な二次元コードとなるのか分からない。このため、予め保護符号化用パターンを決めておくことができないので、保護符号化用パターンの特定を困難なものとすることができる。そして、二次元コードに含まれるデータをより適切に保護することができる。
また、かかる二次元コード読み取り方法において、前記保護復号化は、前記保護符号化コードブロックと前記保護復号化用パターンとのビット単位での排他的論理和演算であることが望ましい。
このようにすることで、保護符号化および保護復号化を行う際に、保護符号化用パターンとの排他的論理和を行うことで保護符号化および保護復号化を行うことができる。つまり、共通の処理で保護符号化および保護復号化を行うことができるようになる。
また、かかる二次元コード読み取り方法において、前記二次元コードはQRコードであり、前記マスクパターン参照子は前記QRコードの形式情報に含まれることが望ましい。
QRコードにおける形式情報は、JIS規格においてマスクパターンでマスキングされない。そのため、QRコードを読み出すことで適切に形式情報に含まれるマスクパターン参照子を読み出すことができる。そして、マスクパターン参照子で特定される所定のマスクパターンを用いて、マスキングを解除することができる。
また、かかる二次元コード読み取り方法において、前記コードブロックは、当該コードブロックを訂正する訂正符号を含み、前記保護符号化用パターンは、前記マスクパターン参照子に加えさらに他の参照子に基づいて求められ、前記保護符号化コードブロックの一部は前記他の参照子で置換され、前記訂正符号の訂正能力が前記他の参照子の語数以上であることが望ましい。
このようにすることで、他の参照子をさらに用いて保護符号化用パターンを求めることができる。そして、保護符号化用パターンの特定をより困難なものとすることができる。また、他の参照子は保護符号化コードブロックの一部の置換に用いられるが、置換後も訂正符号により適切に訂正されるので、保護符号化用パターンの特定をより困難なものとしつつも、適切にデータを抽出することができる。
また、かかる二次元コード読み取り方法において、前記他の参照子で置換される位置が前記マスクパターン参照子に基づいて規定されることが望ましい。
このようにすることで、他の参照子で置換する位置をマスクパターン参照子に基づいて変動させることができる。そして、このように置換する位置を変動させた場合であっても、マスクパターン参照子に基づいてその位置を適切に特定することができる。
また、かかる二次元コード読み取り方法において、前記コードブロックのうち、他の参照子によって置換がなされている場合には前記他の参照子によって置換がなされている場所を除く部分の少なくとも一部が非公開データコード語で置換されており、前記コードブロックに含まれる訂正符号による訂正能力は、前記非公開データコード語の語数と、存在する場合には前記他の参照子の語数と、の合計の語数以上であることが望ましい。
このようにすることで、さらに非公開データコード語に含まれる情報を二次元コードに含めることができる。非公開データコード語で置換された部分は、訂正符号により適切に訂正することができるので、非公開データコード語で置換した場合であっても、データコード語を適切に抽出することができる。
また、本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項も明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取り、
前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出し、
前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求め、
前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求め、
前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求め、
前記コードブロックからデータコード語を抽出する、
ことを特徴とする二次元コード読み取り装置である。
このような二次元コード読み取り装置によれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
また、本明細書および添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項も明らかとなる。
二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取ることと、
前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出することと、
前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求めることと、
前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求めることと、
前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求めることと、
前記コードブロックからデータコード語を抽出することと、
をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラムである。
このようなプログラムによれば、モジュール群に適用されるマスクパターンを特定するマスクパターン参照子が、保護符号化用パターンを求めることにも用いられる。マスクパターンが複数種類存在するとすれば、マスクパターン参照子も複数存在する。そのため、適用されるマスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、二次元コードに含まれるデータ(データコード語)をより適切に保護することができるようになる。
===第1実施形態===
以下に、第1実施形態で用いられる二次元コードについて説明を行う。以下の説明で特段のことわりのない場合には、日本工業規格 JIS X 0510 : 2004「二次元コードシンボル−QRコード−」(以下、単に「JIS規格」ということがある)に準ずる。また、このJIS規格に準ずるエンコーダを標準エンコーダといい、JIS規格に準ずるデコーダを標準デコーダという。また、以下に示す保護符号化処理を行うことができるエンコーダを拡張エンコーダといい、保護復号化処理を行うことができるデコーダを拡張デコーダという。そして、これらを区別する。
また、以下の説明において、「保護符号化用パターン」は、読み出しを阻止する目的で排他的論理和を用いた保護符号化を行う際に使用されるいわば保護マスクパターンであり、JIS規格における標準マスクパターンとは異なるものである。また、JIS規格で規定されているマスクパターンについては、この「保護符号化用パターン」と区別するために、「標準マスクパターン」と表現するものとする。
また、以下の説明において、「コード語」は、8ビット長として説明するが、システムに応じて、16ビット長とすることもできるし、1ビット長など他の長さを有するものとすることもできる。
図1は、QRコードシンボル1の説明図である。QRコードシンボル1(以下、単に、「QRコード(登録商標)」ということもある)は、1型から40型まで様々なサイズが用意されているが、ここでは、一例として型番「2」を例に各機能について説明する。
QRコードシンボル1は、機能パターンと符号化領域を有する。機能パターンは、QRコードのモジュール内での復号化を補助するために必要なQRコードシンボル位置の検索や特性の識別に必要なパターンである。符号化領域は、必要となる情報が書き込まれている領域である。
機能パターンは、位置検出パターンFP、分離パターンSP、タイミングパターンTP、位置合わせパターンAP、および、クワイエットゾーンQZを有する。
位置検出パターンFPは、QRコードの少なくとも3つの隅に配置されるパターンである。読み取り時において、3つの位置検出パターンFPを識別することで、QRコードシンボル1の方向や位置を正しく認識可能とする。
分離パターンSPは、位置検出パターンFPの周りに配置される1モジュール幅の明モジュールである。これにより、位置検出パターンFPをQRコードシンボル1から区別することができるようになる。
モジュールMは、QRコードシンボル1を構成する単位セルである。原則として、1ビットが1モジュールに相当する。なお、ここでは、QRコードを構成する単位セルであるモジュールMを複数集合させたものをモジュール群と呼ぶ。
タイミングパターンTPは、暗モジュールと明モジュールが1モジュールずつ直線状に交互に配置されたパターンである。タイミングパターンTPによって、QRコードシンボル1のモジュール数を認識可能となるため、これによりQRコードの型番を識別することができる。
位置合わせパターンAPは、QRコードの型番によって決められた位置に配置されるパターンである。位置合わせパターンAPは、大きなモジュールの場合、QRコードシンボル1の位置の検索を補助する働きをする。
クワイエットゾーンQZは、QRコードの周囲に設けられる最低4モジュール幅の明モジュール領域である。
符号化領域は、データおよび誤り訂正コード語(以下、単に「訂正コード語」ということがある)と、形式情報FIを有する。また、型番の大きなものには型番情報VIも付加される。形式情報FIは、誤り訂正レベルと標準マスクパターンの情報を有する。標準マスクパターンの情報はマスクパターン参照子で表現される。なお、後述する、標準マスクパターンおよび保護符号化用パターンによる保護符号化は、符号化領域のうち、形式情報FIおよび型番情報VIを除いた領域にのみ適用される。
データおよび誤り訂正コード語は、実際のデータおよびデータが読み出せなかった場合の誤り訂正用の誤り訂正コード語を配置する。形式情報は、QRコードシンボル1に適用する誤り訂正レベルおよび使用する標準マスクパターンに関する情報を有し、符号化領域を復号化するのに必要な符号化パターンである。
図2は、拡張エンコーダ10のブロック図である。拡張エンコーダ10は、後述するQRコードシンボル生成処理を行うことができるQRコードシンボル1の生成装置である。拡張エンコーダ10は、制御部11と表示装置13と印刷装置14と入力装置15を備える。
制御部11は、演算部11aと記憶部11bを備える。演算部11aは中央演算装置等からなり、プログラムの実行および種々の演算を担う。記憶部11bは、プログラムの実行に際して、必要なデータの記憶を担う。特に、記憶部11bには、後述するQRコード生成処理を実行するためのプログラムが記憶されている。
表示装置13は、データの入力等に際し必要な表示機能を担う。また、表示装置13は、生成されたQRコードシンボル1を表示により出力する。印刷装置14も、生成されたQRコードシンボル1を印刷により出力する。また、入力装置15は、データの入力および拡張エンコーダ10の操作に使用される。
拡張エンコーダ10の構成は、一般的なコンピュータ、携帯電話、および、スマートフォン等に、後述する保護符号化処理を実行するためのプログラムをインストールすることによって実現することができる。
図3は、第1実施形態における拡張QRコードシンボル生成処理の説明図である。図4は、第1実施形態における拡張QRコードシンボル生成処理のフローチャートである。ここでは、後述するように、RSブロック(「コードブロック」に相当する)に対して保護符号化処理を行って、第三者による読み取りを困難にしている。そのため、ここで生成されるQRコードシンボルを、拡張QRコードシンボルと呼ぶことにする(単に、QRコードシンボルと呼ぶこともある)。以下、これらの図を参照しながら、拡張QRコードシンボル生成処理について説明する。
最初に、QRコードシンボル1に埋め込まれる情報本体が取り込まれる(S102)。情報本体の取り込みは、入力装置14を介して行ってもよいし、記憶部11bに予め記憶された情報を用いてもよい。
次に、情報本体に基づいてQRコードシンボル1の型番が決定される(S104)。QRコードシンボル1は型番に応じてトータルのコード語数が定められている。トータルのコード語数は、情報本体の語数を含むデータコード語数と、訂正コード語数と、の和である。また、QRコードシンボル1の型番に応じて、データコード語と訂正コード語からなるRSブロックの大きさと数が定められている。そして、誤り訂正は、RSブロックを単位として行われる。
例えば、誤り訂正レベルが「H」であって、型番が「4」の場合、トータルのコード語数は「100」と定められている。そして、4つのRSブロックを含む事が定められている。1つのRSブロックにおけるデータコード語数は「9」であり、訂正コード語数は「16」である。
データコード語数「9」と訂正コード語数「16」の和は「25」であり、このようなRSブロックが4つあるため、型番が「4」のQRコードシンボルは、25×4=100の総コード語数を有することになる。
また、このときの誤り訂正可能語数は、RSブロック毎に「8」である。これは、データコード語数「9」のうちの「8」を訂正する能力を有することを表す。RSブロックは4つであったから、4×8=32の語数の総訂正能力を有することになる。100語のうち32語を訂正可能としているので、全体からすると32%の訂正能力を有することになる。
次に、情報本体のコード語に基づいてRSブロックが生成される(S106)。RSブロックは、JIS規格にも規定されているように、データコード語とリード・ソロモン符号(以下、「RS符号」ということがある)からなるブロックである。データコード語には、情報本体、終端符号、および、パディングコード語が含まれる。また、JIS規格に規定される他の情報が含まれることがある。RS符号は、RSブロックの誤り訂正を行うための訂正符号である。ここで用いられるRS符号についてもJIS規格で規定されている。RSブロックを生成するため、情報本体のコード語が複数のブロックに分割される。そして、各ブロックに対して誤り訂正語が生成され、生成された訂正コード語が対応するコード語の後に付加され、RSブロックが生成される。
次に、マスクパターン参照子MPRの値が「0」に初期化される(S108)。JIS規格のマスクパターン参照子MPRによれば、マスクパターン参照子MPRの値は、0から7(「000」〜「111」)までの数値を有する。そこで、ここでは、マスクパターン参照子MPRの値を0から7まで変化させ、後述するステップS110からステップS116の処理を繰り返し行わせる。そのために、マスクパターン参照子MPRの値を「0」に初期化するのである。
次に、マスクパターン参照子MPRが用いられ、保護符号化用パターンが生成される(S110)。保護符号化用パターンは、前述のRSブロックの保護符号化に用いられるパターンである。RSブロックが保護符号化用パターンによって保護符号化されると、保護符号化後RSブロックとなる。保護符号化用パターンは、後述する処理により、RSブロックにおけるビット列との排他的論理和を行うことに用いられる。そのため、保護符号化用パターンもビット列からなるパターンということになる。
以下に示す表は、マスクパターン参照子MPRを用いて保護符号化用パターンを生成する関数の一例である。
Figure 0005827738
なお、上記のマスクパターン参照子MPRを用いた保護符号化パターンの生成手法は一例であり、マスクパターン参照子MPRを用いて保護符号化パターンが生成されれば上記の手法に限られない。
MPRの値に応じて上記表の関数が用いられることにより、保護符号化用パターンが生成される。このとき、必要に応じてパスコードを用いることもできる。また、随意入力情報であるパスコード(パスワード)を、関数入力値としての暗号演算の対象データや、暗号関数の演算に用いられる暗号鍵情報のひとつとして、必要に応じて利用することもできる。
次に、生成された保護符号化用パターンが用いられ、RSブロックの保護符号化が行われる。そして、保護符号化後RSブロック(「保護符号化コードブロック」に相当する)が生成される(S112)。図3には、RSブロックと保護符号化用パターンとのビット単位での排他的論理和が計算され、保護符号化後RSブロックが生成される様子が示されている。このように、RSブロックは、保護符号化用パターンにより保護符号化される。RSブロックは複数存在するが、これら全てのRSブロックに対して保護符号化が行われる。なお、このように、ビット単位での排他的論理和を行うこととしているので、保護符号化処理と後述する保護復号化処理とを排他的論理和を演算するという共通の処理とすることができる。
次に、保護符号化後RSブロックが用いられ、JIS規格に規定される構成方法に準じてQRコードシンボルが生成される(S114)。ただし、ここで生成されるQRコードシンボルは、JIS規格による標準マスクパターン適用前のものである。標準マスクパターン適用前のQRコードシンボルの生成手法はJIS規格に準ずるため詳細な説明は行わないが、保護符号化後RSブロックの各ビットがモジュールに変換され、これらのモジュールが対応する位置に配置されることになる。これらの複数のモジュールはモジュール群であり、モジュール群には後述する標準マスクパターンが適用されることになる。
次に、生成されたQRコードシンボルに対して、マスクパターン参照子MPRで特定される標準マスクパターンが適用される(S116)。標準マスクパターンの適用については、JIS規格に準ずるため詳細な説明を省略するが、これにより、前述のようにモジュール群に対して標準マスクパターンが適用されることになる。
次に、マスクパターン参照子MPRの値が7であるか否かが判定される(S118)。これにより、マスクパターン参照子MPRの値が0から7までの全てのケースについて、ステップS110からステップS114までの処理を行ったか否かの判定がなされることになる。そして、ステップS118において、マスクパターン参照子MPRの値が7ではない場合には、マスクパターン参照子MPRの値がインクリメントされる(S120)。
一方、ステップS118において、マスクパターン参照子MPRの値が「7」である場合には、これまでの処理で、マスクパターン参照子MPRの値を0から7まで変化させたときの全てのQRコードシンボルが生成されていることになる。そこで、これらの8個のQRコードシンボルが評価され、最適なQRコードシンボルが特定される(S122)。
ステップS122におけるQRコードシンボルの評価は、JIS規格における「マスク処理結果の評価」が適用されるため説明を省略する。この評価処理を行うことにより、モジュールが適度にばらついたQRコードシンボルが特定されることになる。
なお、上記手法によれば、8種類のQRコードシンボルをまとめて記憶しておき、ステップS122においてこれらのQRコードシンボルの評価を行うこととしたが、QRコードシンボルを生成するごとに評価処理を行うこととしてもよい。そして、今回生成したQRコードシンボルの評価値と、前のマスクパターン参照子MPRの値によるQRコードシンボルの評価値との比較を行うこととしてもよい。そして、評価値の良いQRコードシンボルだけを記憶しておき、次のマスクパターン参照子MPRの値によるQRコードシンボルの生成、評価、および、評価値の比較を行うこととしてもよい。このようにすることで、記憶容量の節約を図ることができる。
次に、ステップS122において特定されたQRコードシンボルが出力される(S124)。QRコードシンボルの出力は、表示装置13に表示させることとしてもよいし、印刷装置14により印刷させることとしてもよい。
このようにして生成された拡張QRコードシンボルは、保護符号化用パターンが適用されているため、一般的なQRコード読み取り装置では、保護復号化処理を行うことができず、拡張QRコードシンボルの読み取りすら行うことができない。
また、このようにすることで、QRコードシンボルに適用された標準マスクパターンを特定するマスクパターン参照子MPRが、保護符号化用パターンを特定することにも用いられる。標準マスクパターンは8種類存在するため、マスクパターン参照子MPRの値も8種類の数値を有する。そのため、適用される標準マスクパターンに応じて適用される保護符号化用パターンも変化させることができる。これにより、第三者にとっては保護符号化用パターンを特定することが困難となり、データコード語の抽出をより困難なものとすることができる。
また、上記実施形態の手法によれば、マスクパターン参照子MPRの値を0から7まで変化させて生成した全てのQRコードシンボルをステップS122で評価してみるまで、どの関数を用いて生成した保護符号化用パターンが適用されたものが最適なQRコードシンボルとなるのか分からない。そのため、ステップS122で評価するまで、どの保護符号化用パターンが適用されたQRコードシンボルが採用されるのかが分からないことになる。このように、予め、保護符号化用パターンを決めておくことができないので、保護符号化用パターンの特定を困難なものとすることができる。そして、データコード語の抽出をより困難なものとすることができる。また、さらに、パスコード(パスワード)の入力が求められる場合には、マスクの評価処理の結果によってパスコードを使うか使わないかは予め分からないことになる。このような場合であっても、仮に、生成時には必ずパスコード入力を求めるということにしておけば、実際には評価結果によってパスコードが使用されなくとも、パスコードの入力が求められることになるので、悪意の解析のための推察をより困難にすることができる。
なお、標準マスクパターンの適用については、ステップS112の保護符号化後RSブロック生成処理よりも前に行わせることもできる。ただし、QRコードシンボルにおけるモジュールの分散性という観点からすれば、標準マスクパターンの適用はステップS112の保護符号化後RSブロック生成処理よりも後に行われることが望ましい。
標準マスクパターンの適用は、符号化領域のうち形式情報FIおよび型番情報VIを除いた領域にのみ適用されるので、マスクパターン参照子MPRは標準マスクパターン適用の影響を受けない。よって、QRコードシンボルの読み取り時において、形式情報FIからマスクパターン参照子MPRを適切に読み出して、標準マスクパターンを解除することができる。
次に、拡張QRコードの読み取り処理について説明する。
図5は、拡張デコーダ20のブロック図である。拡張デコーダ20は、前述の拡張QRコードシンボル1の読み取り処理を行うことができる読み取り装置である。拡張デコーダ20は、制御部21と撮像装置22と表示装置23と印刷装置24と入力装置25を備える。なお、一般的なQRコードの読み取り装置では、後述する保護復号化処理を行うことができないため、拡張QRコードシンボル1の読み取りを適切に行うことができない。
制御部21は、演算部21aと記憶部21bを備える。演算部21aは中央演算装置等からなり、プログラムの実行および種々の演算を担う。記憶部21bは、プログラムの実行に際して、必要なデータの記憶を担う。特に、記憶部21bには、後述するQRコード読み取り処理を実行するためのプログラムが記憶されている。
撮像装置22は、拡張QRコードシンボル1を撮像するための装置であって、例えば、CCDカメラなどである。
表示装置23は、データの入力等に際し必要な表示機能を担う。また、表示装置23は、QRコードから展開された情報を表示により出力する。印刷装置24も、展開された情報を印刷により出力する。また、入力装置25は、データの入力および拡張デコーダ20の操作に使用される。
拡張デコーダ20の構成は、撮像装置22を備えていれば、必ずしも専用機器でなくとも、一般的なコンピュータ、携帯電話、および、スマートフォンに、後述する拡張QRコードシンボルの読み取り処理を実行するためのプログラムをインストールすることによって実現することができる。また、前述の拡張エンコーダ10と拡張デコーダ20とを一体化して実現することも可能である。
図6は、第1実施形態における拡張QRコードシンボル読み取り処理の説明図である。図7は、第1実施形態における拡張QRコードシンボル読み取り処理のフローチャートである。以下、これらの図を参照しながら、QRコードシンボルの読み取り処理について説明する。
まず、拡張QRコードシンボル1の読み取りが行われる(S202)。そして、読み取った拡張QRコードシンボルの形式情報FIからマスクパターン参照子MPRが読み出される(S204)。次に、マスクパターン参照子MPRの値に基づいて、適用された標準マスクパターンが特定され、この標準マスクパターンを用いて標準マスクパターンの解除が行われる(S206)。標準マスクパターンの特定方法、および、解除方法は、JIS規格に準ずるものであるため説明を省略する。これにより、前述のモジュール群が得られることになる。
次に、標準マスクパターンが解除された拡張QRコードシンボル1のモジュール群から、複数の保護符号化後RSブロックが展開される(S208)。これら複数の保護符号化後RSブロックの展開は、JIS規格におけるRSブロックの展開に準ずる手法を採用することができる。これにより、例えば、前述の図6に示された保護符号化後RSブロックが取得される。
次に、マスクパターン参照子MPRの値に基づいて、保護符号化用パターン(S210)が生成される。保護符号化用パターンの生成手法については、前述の拡張QRコードシンボル生成方法のステップS112における保護符号化用パターンの生成手法と同様の方法を用いることができる。よって、ここでは、説明を省略する。なお、このステップS210が実行されるのは、読み取ったQRコードシンボルが標準のデコード処理によってはデータコード語の抽出ができない場合である。当然、この場合のQRコードシンボルは通常のデコーダ(標準のデコード手段)ではデータコード語を抽出することはできない。つまり、本実施形態のように保護符号化用パターンにより保護符号化が行われたQRコードシンボルを読み取ろうとした場合にのみ、ステップS210移行の処理が行われ、それ以外のときは標準のデコード処理が行われることになる。
次に、生成された保護符号化用パターンが用いられ、保護符号化後RSブロックの保護復号化が行われる(S212)。図6には、保護符号化後RSブロックと保護符号化用パターンとの排他的論理和が計算され、保護復号化されたRSブロック(つまり、保護符号化される前のRSブロック)が生成される様子が示されている。保護符号化後RSブロックはほとんどの場合複数存在するが、これら全ての保護符号化後RSブロックに対して保護復号化が行われる。
次に、RSブロックからデータコード語の抽出が行われる(S214)。データコード語の抽出に際し、RS符号による誤り訂正も行われる。誤り訂正により、仮にデータコード語に汚損が生じていても、元のデータコード語へと復元することができる。そして、復元されたデータコード語が抽出される。これは、汚損などによる読み取り誤りがあったとしても、排他的論理和演算の特性から保護符号化用パターンを用いた保護復号化演算を施しても、この誤りは元のコード語の同じ位置のビットに残存することとなるため、誤り訂正符号によって適切に訂正されるためである。
次に、抽出されたデータコード語に含まれる情報本体が出力される(S216)。出力方法としては、表示装置23に表示させたり、印刷装置24に印刷させたりすることができる。
===第2実施形態===
図8Aは、第2実施形態における拡張QRコードシンボル生成処理の第1説明図である。図8Bは、第2実施形態における拡張QRコードシンボル生成処理の第2説明図である。
第2実施形態の拡張QRコードシンボル生成処理において第1実施形態と異なっているのは、マスクパターン参照子MPRだけでなく、さらにプロテクションID(図中において「PI」と表示。「他の参照子」に相当する)を導入して、保護符号化を行っている点である。また、このプロテクションIDで保護符号化後RSブロックの一部を置換している点である。
そこで、第1実施形態で用いたフローチャート(図4)の一部を変更しつつ、第2実施形態における拡張QRコードシンボルの生成方法について説明する。
ステップS102からステップS108の処理は、第1実施形態と同様である。よって、説明を省略する。第2実施形態では、ステップS110において、マスクパターン参照子MPRのみならず、前述のようにプロテクションIDが用いられ、保護符号化用パターンが生成される。
次に示す表には、プロテクションIDに対応した関数がいくつか示されている。この関数は、RSA、AES、および、3DES等の暗号化関数とすることができる。また、これらの関数には所定のキー値が用いられたりする。また、随意入力情報であるパスコード(パスワード)を、関数入力値としての暗号演算の対象データや、暗号関数の演算に用いられる暗号鍵情報のひとつとして、必要に応じて利用することもできる。
Figure 0005827738
このようにプロテクションIDを用いて生成されたパターンは、さらにマスクパターン参照子MPRによって特定されるビット操作が行われる。そして、保護符号化パターンが生成される。以下に示す表は、マスクパターン参照子MPRの値に対応するビット操作を示す表である。
Figure 0005827738
なお、上記のプロテクションIDおよびマスクパターン参照子MPRを用いた保護符号化パターンの生成手法は一例であり、プロテクションIDとマスクパターン参照子MPRを用いて保護符号化パターンが生成されれば上記の手法に限られない。
次に、このようにして生成された保護符号化用パターンが用いられ保護符号化後RSブロックが生成される。保護符号化後RSブロックの生成方法は、図8Aに示される通りであり、第1実施形態においてステップS112で説明した通り、RSブロックと保護符号化用パターンとのビット単位での排他的論理和が計算され、保護符号化後RSブロックが生成される。
第2実施形態では、図8Bに示されるように、さらに、保護符号化後RSブロックの一部がプロテクションブロックに置き換えられる。プロテクションブロックは、前述のプロテクションIDに、このプロテクションIDを訂正するためのたとえばBCH符号やリード・ソロモン符号といった誤り訂正符号(図中において、EC(PI)。ECはエラー訂正の意。)を付加したものである。図8Bに示されるように、ここでは、保護符号化後RSブロックの先頭部分がプロテクションブロックで置き換えられている。
ところで、第2実施形態において、プロテクションブロックの語数は図8Bに示されるようにhであるとする。このとき、RSブロックにおけるリード・ソロモン符号は、図8Aに示されるようにR語分の訂正能力を有する。そして、「Rはh以上である」という関係を有する。
このような関係を有することにより、保護符号化後RSブロックの一部をプロテクションブロックで置換したとしても、リード・ソロモン符号により置換した箇所を訂正することができるので、後述する拡張QRコードシンボルの読み取り処理において、適切にデータコード語を抽出することができるようになるのである。
ここまでの処理が完了すると、以下、ステップS114からステップS124の処理が行われることになるが、ステップS114からステップS124の処理は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
このようにすることで、マスクパターン参照子MPRに加えてプロテクションIDを用いて保護符号化用パターンが生成されるので、第三者によるデータコード語の抽出をより困難なものとすることができる。
図9Aは、第2実施形態における拡張QRコードシンボル読み取り処理の第1説明図である。図9Bは、第2実施形態における拡張QRコードシンボル読み取り処理の第2説明図である。第2実施形態における拡張QRコードシンボル読み取り処理においても、第1実施形態における処理と共通する点がある。そこで、第1実施形態で用いたフローチャート(図7)の一部を変更しつつ、第2実施形態における拡張QRコードシンボルの読み取り方法について説明する。
ステップS202からステップS208の処理は、第1実施形態と同様である。よって、説明を省略する。そして、ステップS210からステップS214の処理が以下に説明する処理に置き換えられる。
ステップS208までが完了すると、複数の保護符号化後RSブロック(一部置換後)が得られることになる。保護符号化後RSブロック(一部置換後)は、前述の通り、プロテクションブロックで保護符号化後RSブロックの一部が置換されたものである。そこで、保護符号化後RSブロック(一部置換後)から、プロテクションブロックが抽出される。
次に、プロテクションブロックに含まれる誤り訂正符号が用いられ、プロテクションIDの訂正が行われる。そして、訂正されたプロテクションIDと、ステップS204において得られたマスクパターン参照子MPRとが用いられ、保護符号化用パターンが生成される(図9A)。プロテクションIDとマスクパターン参照子MPRを用いた保護符号化用パターンの生成手法は前述の通りであるので説明を省略する。
次に、図9Bに示されるように、保護符号化後RSブロック(一部置換後)と保護符号化用パターンとのビット単位での排他的論理和が計算される。すると、図9Bに示されるように、プロテクションブロックが存在していた位置に対応する部分が不明部分となったRSブロックが現れる。そこで、RSブロックにおけるリード・ソロモン符号を用いて、RSブロックの訂正が行われる。リード・ソロモン符号によるRSブロックの訂正が行われると、不明部分は適切に訂正され、データコード語が復元されることになる。
前述のように、リード・ソロモン符号の訂正可能語数Rは、プロテクションブロックの語数h以上である。そのため、リード・ソロモン符号を用いて、プロテクションブロックの語数hに対応する部分の不明部分を適切に復元することができるのである。
このようにして復元されたデータコード語が抽出され、出力される(S216)。出力方法については、第1実施形態のものと共通するので、説明を省略する。
===第3実施形態===
図10は、第3実施形態におけるQRコード生成処理の説明図である。前述の第2実施形態では、プロテクションブロックにより置換される位置が保護符号化後RSブロックの先頭位置とされていた。第3実施形態では、保護符号化後RSブロックにおいてマスクパターン参照子MPRによって特定される位置でプロテクションブロックにより置換される。
プロテクションブロックの置き換え開始位置は適宜決めておくことができるが、例えば、次の表に示されるように置き換え開始位置を決めることもできる。
Figure 0005827738
このようにすることで、プロテクションIDで置換される位置をマスクパターン参照子MPRの値に応じて変動させることができる。このようにして置換する位置を変動させることにより、第三者に対しては保護符号化パターンの特定をより困難なものにすることができる。
また、さらに、マスクパターン参照子MPRを用いて、保護符号化用パターンをさらに複雑化してもよい。例えば、前述の表3に示されていたように、マスクパターン参照子MPRの値に応じて、ピットのシフトを行うことで、保護符号化用パターンの予測不可能性を高めることもできる。
===第4実施形態===
図11Aは、第4実施形態における保護符号化処理を説明する第1の図である。図11Bは、第4実施形態における保護符号化処理を説明する第2の図である。
第4実施形態において第1実施形態と異なっているのは、RSブロック(置換前RSブロック)の一部が非公開データコード語に置換され、置換後RSブロックが生成されることである(図11A)。なお、第4実施形態では、「非公開データコード語」を登場させたことから、説明の明確さのために、第1実施形態において「データコード語」として説明していたものを「公開データコード語」として説明する。
図11Aには、置換前RSブロックと、非公開データコード語が示されている。置換前RSブロックには、公開データコード語と訂正コード語としてのリード・ソロモン符号が含まれている。第4実施形態では、置換前RSブロックの一部が非公開データコード語と置換される。このとき、リード・ソロモン符号の訂正可能語数をRとし、非公開データコード語の語数をSとしたとき、RはS以上である。このようにすることで、非公開データコード語で公開データコード語を一部置換した場合であっても、リード・ソロモン符号により訂正を行うことにより、公開データコード語を適切に復元することができることになる。
第4実施形態では、このように非公開データコード語で公開データコード語の一部を置換した置換後RSブロックに対して、保護符号化用パターンによる保護符号化が行われる(図11B)。そして、保護符号化後RSブロックが生成される。保護符号化手法については、第1実施形態において説明した手法と同様であるので説明を省略する。
図12は、第4実施形態における保護復号化処理を説明する図である。図12には、前述のようにして生成された保護符号化後RSブロックに対して、保護符号化用パターンによる排他的論理和の演算が行われ、置換後RSブロックが求められる様子が示されている。
このように置換後RSブロックが求められると、非公開データコード語が現れる。よって、ここから適切に非公開データコード語を抽出することができる。その後、置換後RSブロックに対してRS符号による訂正が行われると、一部非公開データコード語によって置換されていた公開データコード語が適切に置換前の状態に戻る。よって、公開データコード語も適切に抽出することができる。
このようにすることで、公開データコード語に加えて非公開データコード語をQRコードシンボルに含ませることができる。そして、公開データコード語を適切に保護するたけでなく、非公開データコード語も適切に保護することができる。
===非公開データコード語===
ここでは、第4実施形態において登場した非公開データコード語の具体的な取り扱い手法について説明する。
<非公開データコード語を用いる第1の態様>
図13は、RSブロックの説明図である。図14は、非公開データコード語の説明図である。以下の説明において、特段のことわりがない場合、JIS規格による手法が採用される。なお、QRコードシンボル1は、複数のRSブロックを有する場合がほとんどであるが、ここでは説明の容易化のために、1つのRSブロックを例示して説明を行う。また、以下に示される内容は容易な説明を行うための例示であるので、各コード語長は実際のものと異なることがある。また、含められる情報も実際のものと異なることがある。
また、非公開データコード語を用いる第1の態様の前提として、記憶部11bには、後述する非公開データコード語で置換される開始位置を表す「オフセット情報」と、非公開データコード語の「長さ(語数)情報」が記憶されていることとする。
ここでは、情報本体のコード語を「TOKYO<cr>MINATO<cr>JPN」とし(図13)、非公開データコード語を「00000000009」としている(図14)。情報本体と非公開データコード語の取り込みは、入力装置15を介して行ってもよいし、記憶部11bに予め記憶された情報を用いてもよい。
情報本体のコード語長が長い場合には、情報本体のコード語は複数のブロックに分割される。そして、各ブロックに対して誤り訂正コード語が生成され、生成された訂正コード語が対応するコード語の後に付加される。そして、RSブロックが生成される。なお、訂正コード語の生成手法については、JIS規格に準ずることができる。
図13には、情報本体と終端符号とからなるデータコード語(公開データコード語に相当)と訂正コード語の一例が示されている。ここでは、情報本体のコード語としてプレインなテキスト情報が示されている。終端符号は、例えば、「0000」のビット列を採用することができる。そして、情報本体を含むコード語に基づいて生成されたRS符号が付加され、RSブロックが作成されている。
このようにして生成されたRSブロックの一部が非公開データコード語で置換される。
図15は、RSブロックの一部を置換したときの第1の説明図である。図15には、前述のRSブロックと、非公開データコード語が示されている。そして、図15に示されるように、RSブロックの先頭から非公開データコード語で置換される様子が示されている。
このように、RSブロックの一部が非公開データコード語で置換されると、情報本体の一部が消失してしまうことになる。しかしながら、RSブロック単位で訂正を行うことができるため、前述のように、非公開データコード語を抽出した後、置換後の情報本体部分をRS符号で訂正して適切に読み出すことができるのである。
なお、上記では説明の容易のために、情報本体はプレインなテキストデータとして表したが、情報本体のデータ語自体をインターリーブしたり、暗号化することとしてもよい。そして、インターリーブ後の情報本体や暗号化後の情報本体に対して訂正コード語を付加して置換前RSブロックを生成することとしてもよい。また、インターリーブや暗号化は、コード語単位でなくビット単位で行われることとしてもよい。
また、非公開データコード語についてもインターリーブしたり、暗号化することとしてもよい。また、非公開データコード語について誤り検知または誤り訂正のための符号化(例えば、RS符号化など)がなされていることとしてもよい。
次に、非公開データコード語および公開データコード語の取得手法について説明する。前提として、デコーダ20の記憶部21bには、非公開データコード語の「長さ(語数)情報」が記憶されていることとする。
図16は、非公開データコード語抽出のための読み出し方法の説明図である。図16には、置換後RSブロックと非公開データコード語が示されている。
図16の置換後RSブロックは、QRコードシンボルを読み取り、JIS規格に準じて展開することにより取得することができる。拡張デコーダ20は、記憶部21bに記憶されている非公開データコード語の長さ情報に基づいて非公開データコード語を抽出する。
図17は、情報本体の読み出し方法の説明図である。拡張デコーダ20は、置換後RSブロックの誤り訂正を行うことにより、置換前RSブロックを取得する。そして、置換前RSブロックの先頭から終端符号までの情報を読み出し、読み出したデータを情報本体とする。
なお、前述のように、情報本体のデータ語自体がインターリーブされている場合には、その後、元の順序となるように所定の手法でデータの並び替えが行われる。また、暗号化されていた場合には、所定の復号化方法で復号が行われる。
図18は、RSブロックの一部を置換したときの第2の説明図である。リード・ソロモン符号による訂正能力を勘案すれば、RSブロックのいずれの位置を非公開データコード語で置換してもよい。
この場合、予めRSブロックの先頭からいくつ目の位置から非公開データコード語で置換されるかを決めておくことができる。例えば、図18に示すように、RSブロックの先頭から7語目の位置から13語分の非公開データコード語で置換することとしてもよい。この場合、拡張エンコーダ10の記憶部11bおよび拡張デコーダ20の記憶部21bには、オフセット情報として置換後RSブロックの予め決められた7語目の位置から非公開データコード語が開始されることが記憶されている。また、非公開データコード語の長さ情報として、13語分の長さであることが記憶されている。このような場合であっても、非公開データコード語の語数がRS符号による訂正可能語数よりも少ないことから、訂正を行うことで適切に置換前RSブロックを得ることができる。そして、置換前RSブロックから情報本体を読み出すことができる。
なお、このとき、非公開データコード語の最終語において所定の分離符号を付加することとして、置換される非公開データコード語の最終端を規定することとしてもよい。
図19は、RSブロックの一部を置換したときの第3の説明図である。ここでは、複数に分離した非公開データコード語でRSブロックを置換する。
この場合、予めRSブロックのどの位置が非公開データコード語で置換されるかを複数箇所決めておくことができる。例えば、図19に示すように、RSブロックの先頭から7語目の位置から3語分の非公開データコード語で置換し、RSブロックの先頭から11語目の位置から1語分の非公開データコード語で置換し、RSブロックの先頭から16語目の位置から4語分の非公開データコード語で置換し、RSブロックの先頭から22語目の位置から3語分の非公開データコード語で置換することとしてもよい。
この場合、拡張エンコーダ10の記憶部11bと拡張デコーダ20の記憶部21bには、オフセット情報および長さ情報として上記の情報が記憶されているものとする。このようにすることで、拡張デコーダ20は、このように予め特定された位置から、それぞれの非公開データコード語を抽出することができる。また、この場合も非公開データコード語の語数がRS符号による訂正可能語数よりも少ないことから、訂正を行うことで適切に置換前RSブロックを得ることができる。そして、置換前RSブロックから情報本体を読み出すことができる。
<非公開データコード語を用いる第2の態様>
前述の第1の態様では、非公開データコード語のオフセット情報、および、長さ情報などの配置に関する情報(以下、配置情報ということがある)が、予め拡張エンコーダ10の記憶部11b、および、拡張デコーダ20の記憶部21bに記憶されていることしていた。第2の態様では、ヘッダデータコード語(図中において「ヘッダ」)にこれら配置情報が記録される。そして、第2実施形態では、さらにこのヘッダデータコード語が置換後RSブロックに含まれているものとしている。
図20は、非公開データコード語を用いる第2の態様におけるRSブロックの概念図である。第2の態様では、拡張エンコーダ10が、置換前RSブロックの一部をヘッダデータコード語と非公開データコード語とで置換し、置換後RSブロックを生成する。
第2の態様において、ヘッダデータコード語と非公開データコード語による置換は、RSブロックの誤り訂正数を超えない範囲で行われる。すなわち、ヘッダデータコード語の語数と非公開データコード語の語数との総語数は、RSブロックの誤り訂正数を超えない。
図20に示されるヘッダデータコード語には、前述のように非公開データコード語の配置情報が含まれる。よって、このヘッダデータコード語を参照することにより、非公開データコード語の開始位置およびその長さ(語数)を特定することができる。なお、ヘッダデータコード語の位置は予め決められているものとする。また、さらにヘッダデータコード語は、非公開データコード語のフォーマットに関する情報を含むことができる。非公開データコード語のフォーマットに関する情報には、仮に、非公開データコード語を暗号化したときにおける暗号鍵の情報や、非公開データコード語をインターリーブしたときにおける配置入れ替えに関する情報が含まれる。また、非公開データコード語について誤り検知または誤り訂正のための符号化がなされている場合には、誤り検知または誤り訂正の手法に関する情報が含まれる。
図21は、非公開データコード語を用いる第2の態様におけるヘッダデータコード語および非公開データコード語の説明図である。図21には、ヘッダデータコード語と非公開データコード語が示されており、非公開データコード語の一部に訂正符号語が含まれることが示されている。
図22は、非公開データコード語を用いる第2の態様による手法でRSブロックの一部を置換したときの第1の説明図である。図22には、RSブロックと非公開データコード語とヘッダデータコード語が示されている。そして、ここでは、図22に示されるように、RSブロックは、拡張エンコーダ10により、その先頭から3語目より非公開データコード語で置換される。また、RSブロックは、その後端がヘッダデータコード語で置換される。そして、このヘッダデータコード語には、非公開データコード語の配置情報(この場合、先頭から3語目から開始すること、および、9語の長さを有すること)が含まれている。
このように、RSブロックの一部が非公開データコード語で置換されると、情報本体および訂正コード語の一部が消失してしまうことになる。しかしながら、RSブロック単位で訂正を行うことができるため、標準デコーダでは、置換後の情報本体部分をRS符号で訂正して適切に読み出し、表示できる。そして、非公開データコード語で置換された部分は、QRコードシンボル1の汚損等による誤りであるとみなされて捨てられてしまう情報となるので、標準デコーダでは表示することができない。
一方、拡張デコーダ20では、置換後RSブロックから非公開データコード語を抽出する。その際、ヘッダデータコード語から非公開データコード語の位置を特定するための配置情報を取得する。そして、その配置情報に基づいて非公開データコード語を抽出する。なお、非公開データコード語には、訂正符号語が付加されているため、仮に、非公開データコード語に汚損があったとしても、訂正符号語を用いてこれを訂正することもできる。
また、非公開データコード語についてインターリーブされている場合には、ヘッダデータコード語に含まれるインターリーブ手法についての情報に基づいて、元の順序に並べ替えを行うことができる。また、情報本体についてインターリーブされている場合にも、ヘッダデータコード語に含まれるインターリーブ手法についての情報に基づいて、元の順序に並べ替えを行うこともできる。また、非公開データコード語について暗号化が行われている場合には、ヘッダデータコード語に含まれる暗号鍵等に基づいて復号化を行うことができる。また、前述のように、非公開データコード語について誤り検知または誤り訂正のための符号化(例えば、RS符号化など)がなされている場合には、ヘッダデータコード語に含まれる情報に基づいて誤り訂正の手法を特定することができる。
このようにして非公開データコード語を抽出した後、拡張デコーダ20は、置換後RSブロックの訂正を行って置換前RSブロックを求める。そして、置換前RSブロックに含まれる情報本体部分を読み出す。そして、読み出された非公開データコード語と情報本体部分を表示する。
図23は、非公開データコード語を用いる第2の態様による手法でRSブロックの一部を置換したときの第2の説明図である。このとき、ヘッダデータコード語の位置はRSブロックの13語目から開始して2語の長さを有することが予め決められているものとする。このように、非公開データコード語が分散して置換される場合には、ヘッダデータコード語には複数の非公開データコード語の配置情報を含むことになる。このようにすることで、ヘッダデータコード語を参照することで適切に非公開データコード語を抽出することができる。
なお、ヘッダデータコード語の位置は予め決められていたものとして説明を行ったが、ヘッダデータコード語の前後にデリミタを設けることとしてヘッダデータコード語の位置を特定することとしてもよい。
なお、読み取ったQRコードシンボルが一般的なQRコードシンボルであるか第2の態様におけるQRコードシンボルであるかの判定は、抽出した非公開データコード語にヘッダデータコード語が含まれているか否かに基づいて判定することができる。すなわち、第2の態様におけるQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれているので、拡張デコーダ20は、非公開データコード語を表示することとすることができる。また、一般的なQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれていないので、拡張デコーダ20は、非公開データコード語を表示せず、表示対象の情報のみを表示することができる。
<非公開データコード語を用いる第3の態様>
図24は、非公開データコード語を用いる第3の態様でRSブロックの一部を置換したときの説明図である。図24には、置換前RSブロックと非公開データコード語と暫定置換後RSブロックとヘッダデータコード語と置換後RSブロックが示されている。
第3の態様において、拡張エンコーダ10は、置換前RSブロックの一部を非公開データコード語で置換する。そして、暫定置換後RSブロックを生成する。なお、非公開データコード語には、後述するように、ヘッダデータコード語によって置換されてもそれを訂正しうるだけの訂正能力を有する訂正符号語が含まれている。
次に、拡張エンコーダ10は、暫定置換後RSブロックにおいて非公開データコード語で置換した部分の一部をヘッダデータコード語で置換する。そして、置換後RSブロックを生成する。その後、拡張エンコーダ10は、生成された置換後RSブロックに基づいてQRコードシンボルを生成する。
次に、デコード手法について説明する。第3の態様における拡張デコーダ20は、このようにして生成されたQRコードシンボルを読み取り、置換後RSブロックを展開する。そして、拡張デコーダ20は、ヘッダデータコード語を読み出す。ヘッダデータコード語の位置は、第1実施形態および第2実施形態のときと同様に、予め決められた位置としておくこともできるし、ヘッダデータコード語の前後にデリミタを設けることとしてその位置を特定することとしてもよい。
このようにして読み出されたヘッダデータコード語に含まれる配置情報に基づいて、非公開データコード語の位置が特定される。そして、非公開データコード語が抽出される。非公開データコード語には、前述のように訂正符号語が含まれているため、この訂正符号語に基づいて訂正を行うことにより、ヘッダデータコード語によって置換された部分も適切に訂正される。そして、ヘッダデータコード語によって置換される前の非公開データコード語が適切に抽出される。
このようにすることで、まずは暫定置換後RSブロックを得ることができる。次に、デコーダ20は、置換前RSブロックに含まれる訂正符号語を用いて訂正を行う。これにより、非公開データコード語によって置換された部分も適切に訂正され、置換前RSブロックを得ることができる。そして、拡張デコーダ20は、置換前RSブロックから情報本体を読み出すことができる。
第3の態様において、非公開データコード語の語数は、置換前RSブロックに含まれる訂正符号語による訂正可能語数を超えない。また、第3の態様において、ヘッダデータコード語の語数は、非公開データコード語に含まれる訂正符号語による訂正可能語数を超えない。これにより、適切に非公開データコード語および情報本体を読み出すことができる。
第3の態様において特徴的なのは、このように非公開データコード語で置換した部分の一部をヘッダデータコード語で置換する点である。このようにすることで、ヘッダデータコード語と非公開データコード語が重なり合うこととなるので、ヘッダデータコード語と非公開データコード語との総語長を短くすることができる。これにより、QRコードシンボルの誤り検出・訂正能力の余力をより大きく持たせることができる。
なお、第3の態様においても第2の態様のときと同様に、読み取ったQRコードシンボルが一般的なQRコードシンボルであるか否かの判定は、抽出した非公開データコード語にヘッダデータコード語が含まれているか否かに基づいて判定することができる。すなわち、第3の態様におけるQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれているので、拡張デコーダ20は非公開データコード語を表示することとすることができる。また、一般的なQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれていないので、拡張デコーダ20は、非公開データコード語を表示せず、表示対象の情報のみを表示することができる。
<非公開データコード語を用いる第4の態様>
図25は、非公開データコード語を用いる第4の態様でRSブロックの一部を置換したときの説明図である。図25には、置換前RSブロックと非公開データコード語と置換後RSブロックが示されている。
第4の態様において、置換前RSブロックの情報本体には、ヘッダデータコード語が含まれている。ヘッダデータコード語の前後にはデリミタ(図25において「デリ」と記載)が配置され、これにより、情報本体における表示情報とヘッダデータコード語との切り分けが行われている。
このような置換前RSブロックを生成するために、第4の態様において、拡張エンコーダ10は、表示情報とヘッダデータコード語とデリミタを含む情報本体を生成する。ヘッダデータコード語には、非公開データコード語の配置情報が含まれている。また、拡張エンコーダ10は、これらの情報本体(存在すればパディングコード語も含め)に基づいて、訂正コード語を生成する。そして、置換前RSブロックを生成する。
次に、拡張エンコーダ10は、非公開データコード語で置換前RSブロックの一部を置換する。ここで、置換する位置は、ヘッダデータコード語に含まれる配置情報に対応する位置である。そして、置換後RSブロックを生成する。その後、拡張エンコーダ10は、置換後RSブロックに基づいてQRコードシンボルを生成する。
次に、デコード手法について説明する。第4の態様における拡張デコーダ20は、このようにして生成されたQRコードシンボルを読み取り、置換後RSブロックを展開する。そして、拡張デコーダ20は、置換前RSブロックに含まれる訂正符号語に基づいて、置換後RSブロックを訂正することにより置換前RSブロックを得る。置換前RSブロックには、前述のようにデリミタで切り分けされたヘッダデータコード語が含まれる。拡張デコーダ20は、このヘッダデータコード語に含まれる配置情報に基づいて、置換後RSブロックから非公開データコード語の位置を特定し、抽出する。抽出された非公開データコード語について、非公開データコード語に含まれる訂正符号語を用いて訂正が行われることとしてもよい。
このように、非公開データコード語の配置情報を含むヘッダデータコード語を非公開データコード語で置換して置換後RSブロックを生成するので、置換後RSブロックから非公開データコード語の位置を特定することが困難となる。そして、第三者にとって、非公開データコード語の抽出をより困難なものとすることができる。
なお、第4の態様において、読み取ったQRコードシンボルが一般的なQRコードシンボルであるか否かの判定は、読み出した置換前RSブロックにヘッダデータコード語が含まれているか否かに基づいて判定することができる。すなわち、第4の態様における置換前RSブロックには、ヘッダデータコード語が含まれているので、拡張デコーダ20は非公開データコード語を表示することとすることができる。また、一般的なQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれていないので、拡張デコーダ20は、非公開データコード語を表示せず、表示対象の情報のみを表示することができる。
<非公開データコード語を用いる第5の態様>
図26は、非公開データコード語を用いる第5の態様による手法でRSブロックの一部を置換したときの説明図である。図26には、置換前RSブロックと非公開データコード語とヘッダデータコード語と置換後RSブロックが示されている。
第5の態様において、置換前RSブロックの情報本体には、ヘッダデータコード語の位置情報を含んだヘッダデータコード語オフセット位置情報語(図26において「オフセット」と記載)が含まれている。ヘッダオフセット位置情報語の前後には、デリミタが配置され、これにより、情報本体における表示情報とヘッダオフセット位置情報語との切り分けが行われている。
このような置換前RSブロックを生成するために、第5の態様において、拡張エンコーダ10は、表示情報とヘッダオフセット位置情報語とデリミタを含む情報本体を生成する。そして、拡張エンコーダ10は、これらの情報本体(存在すればパディングコード語も含め)に基づいて、訂正コード語を生成する。そして、置換前RSブロックを生成する。
次に、拡張エンコーダ10は、非公開データコード語で置換前RSブロックの一部を置換する。ここで、置換する位置は、ヘッダデータコード語に含まれる非公開データコード語の配置情報に対応する位置である。ここでは、非公開データコード語の配置情報において、RSブロックの7語目から非公開データコード語の置換が開始され、非公開データコード語が9語分の長さを有することの情報が含まれているものとする。そして、暫定置換後RSブロックを生成する。
次に、拡張エンコーダ10は、暫定置換後RSブロックにおける非公開データコード語の一部をヘッダデータコード語で置換する。ここで、置換する位置は、前述のヘッダオフセット位置情報語に含まれるヘッダデータコード語の位置情報に対応する位置である。ここでは、RSブロックの7語目から置換が行われることの情報がヘッダオフセット位置情報語に含まれるものとする。また、ヘッダデータコード語の長さは予め2語分であることが定められているものとする。そして、これらの情報に基づいて、拡張エンコーダ10はヘッダデータコード語による置換を行い、置換後RSブロックを生成する。その後、拡張エンコーダ10は、置換後RSブロックに基づいてQRコードシンボルを生成する。
次に、デコード手法について説明する。第5の態様における拡張デコーダ20は、このようにして生成されたQRコードシンボルを読み取り、置換後RSブロックを展開する。そして、拡張デコーダ20は、RSブロックに含まれる訂正符号語に基づいて、置換後RSブロックを訂正することにより、置換前RSブロックを得る。置換前RSブロックには、前述のようにデリミタで切り分けされたヘッダオフセット位置情報語が含まれる。
拡張デコーダ20は、このヘッダオフセット位置情報語に基づいて、置換後RSブロックにおけるヘッダデータコード語の位置を特定する。そして、特定した置換後RSブロックの位置からヘッダデータコード語を読み出し、非公開データコード語の配置情報を得る。
拡張デコーダ20は、非公開データコード語の配置情報に基づいて、置換後RSブロックから非公開データコード語を抽出する。ただし、この非公開データコード語は、ヘッダデータコード語により一部が置換されている。よって、拡張デコーダ20は、非公開データコード語に含まれる訂正符号語に基づいて訂正をし、ヘッダデータコード語によって置換がされる前の非公開データコード語を得る。これにより、適切に非公開データコード語を取得することができる。
また、拡張デコーダ20は、置換前RSブロックの情報本体からヘッダオフセット位置情報語とデリミタを除いた情報語を取得する。
このようにすることで、ヘッダデータコード語の位置を特定するためのヘッダオフセット位置情報語を情報本体に含めることし、このヘッダオフセット位置情報語をさらに非公開データコード語で置換するので、非公開データコード語の位置を特定することがより困難となる。そして、第三者にとって、非公開データコード語を抽出することをより困難なものとすることができる。
なお、前述の第2の態様のように、ヘッダデータコード語に含まれる非公開データコード語の配置情報に基づいて、任意の位置から非公開データコード語を置換したり、非公開データコード語を複数に分離させて置換することとすることもできる。また、ヘッダデータコード語の情報に基づいて、非公開データコード語を暗号化したりインターリーブしたりすることもできる。
また、ヘッダデータコード語の位置を「オフセット」に基づいて特定することとしたが、ヘッダデータコード語の位置を特定できればオフセット量で特定しなくとも、他の手法でその位置を特定してもよい。
なお、第5の態様においても第2の態様と同様に、読み取ったQRコードシンボルが一般的なQRコードシンボルであるか否かの判定は、抽出した非公開データコード語にヘッダデータコード語が含まれているか否かに基づいて判定することができる。すなわち、第5の態様におけるQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれているので、拡張デコーダ20は非公開データコード語を表示することとすることができる。また、一般的なQRコードシンボルには、ヘッダデータコード語が含まれていないので、拡張デコーダ20は、非公開データコード語を表示せず、表示対象の情報のみを表示することができる。
<非公開データコード語を用いる第6の態様>
図27は、非公開データコード語を用いる第6の態様でRSブロックの一部を置換したときの第1の説明図である。図27には、置換前RSブロックと非公開データコード語と置換後RSブロックが示されている。
第6の態様において、拡張エンコーダ10は、情報本体(存在すればパディングコード語も含め)に基づいて、訂正コード語を生成する。そして、置換前RSブロックを生成する。次に、拡張エンコーダ10は、置換前RSブロックの一部を非公開データコード語で置換する。そして、置換後RSブロックを生成する。そして、置換後RSブロックに基づいて、QRコードシンボルを生成する。このように、第6の態様において、QRコードシンボルの生成方法は、第1の態様とほぼ同様の手法による。
次に、デコード手法について説明する。第6の態様における拡張デコーダ20は、このようにして生成されたQRコードシンボルを読み取り、置換後RSブロックを展開する。そして、そして、拡張デコーダ20は、RSブロックに含まれる訂正符号語に基づいて、置換後RSブロックを訂正することにより、置換前RSブロックを得る。
拡張デコーダ20は、置換前RSブロックと置換後RSブロックとを比較する。そして、置換前RSブロックと異なる部分を置換後RSブロックから読み出す。このようにして読み出された情報語は非公開データコード語とされる。また、置換前RSブロックから情報本体を読み出す。置換前RSブロックには、情報本体と訂正符号語の間に終端符号が設けられているため、デコーダ20は、この終端符号に基づいて情報本体と訂正符号語とを切り分けることができる。
このようにすることで、非公開データコード語と情報本体を読み出すことができる。そして、第6の態様によれば、単に置換前RSブロックと置換後RSブロックとを比較し、異なる部分を読み出せばよいので、非公開データコード語の位置情報が不要となる利点がある。すなわち、仮にヘッダデータコード語を用いる場合には、ヘッダデータコード語の語数を減らすことができる。
図28は、非公開データコード語を用いる第6の態様における手法でRSブロックの一部を置換したときの第2の説明図である。ここでは、複数に分離した非公開データコード語でRSブロックを置換する。
例えば、図28に示すように、非公開データコード語を5つに分離してRSブロックの一部を置換することができる。このようにした場合であっても、非公開データコード語の語数がRS符号による訂正可能語数より少ないことから、訂正を行うことで適切に置換前RSブロックを得ることができる。そして、この場合も置換前RSブロックと置換後RSブロックとの差分をとることによって、非公開データコード語を得ることができる。また、置換前RSブロックの予め特定された位置からデータ語を読み出すことにより情報本体を得ることができる。
このように、差分に基づいて非公開データコード語を抽出する手法は、QRコードシンボルに汚損が生じにくく、RSブロックにも汚損が生じにくい場合に特に有効である。例えば、QRコードシンボルの画像データファイルを生成し、これをファイルとして取り込み、非公開データコード語等を読み出す場合には、QRコードシンボルが外部に曝される機会がないため、汚損が生ずることがありえない。
この手法によれば、前述のように、特段ヘッダデータコード語等を設けなくても非公開データコード語を特定することができるという利点がある。これは、より多くの非公開データコード語で置換をすることができるという利点になる。
非公開データコード語として読み取ったコード語が非公開データコード語であるのか否かの判定は、第1の態様と同様に、訂正前のRSブロックと訂正後のRSブロックとの間に所定割合以上の差異があったときには非公開データコード語であったと判定(すなわち、QRコードシンボルは第6の態様におけるQRコードシンボルであると判定)し、所定割合以上の差異がなかったときには非公開データコード語ではなかったと判定(すなわち、QRコードシンボルは一般的なQRコードシンボルであると判定)して非公開データコード語を表示しないこととすることができる。これは、非公開データコード語として置換が行われている場合には、置換前RSブロックと置換後RSブロックとの間の所定割合以上の差異が確実に生ずるものであるという理由に起因する。
ところで、差分による上記のような手法でデコードを行った場合、置換前データブロックと置換後データブロックの非公開データコード語で置換される部分において、きわめて希にではあるが、偶然に同じ語となった部分がある場合には、その部分は差分として読み出されないという問題がある。この場合、ヘッダデータコード語、および、非公開データコード語に含まれる各語は必ず連続で置換されることとしておく。
図29は、非公開データコード語を用いる第6の態様における手法でRSブロックの一部を置換したときの第3の説明図である。ここでは、ヘッダデータコード語の各語と非公開データコード語の各語が連続して配置されるという規則を適用する。このような規則を適用することで、これらの語は必ず連続して置換されていることになるので、たとえ偶然に同じ語となることで欠落した語があったとしても、偶然一致してしまった語で欠落部分を埋めることで情報を補完することができる。
ところで、このようにRSブロックの端部以外でコード語の欠落が生じた場合には単に対応する位置のデータコード語でその欠落部分を埋めればよい。しかし、RSブロックの端部で欠落が生じた場合には、その欠落が先端部分で生じたのか後端部分で生じたのかを特定すること自体が困難となる。よって、この場合には、次に説明するように、端部についていくつかの補完を行って、検証を行う。
図30は、一部欠落したRSブロックの説明図である。図30には、欠落のないRSブロックと、データコード語の先端部分が欠落したRSブロック(以下、先端欠落RSブロックと呼ぶ)と、訂正コード語の後端部分が欠落したRSブロック(以下、後端欠落RSブロックと呼ぶ)と、両端部分が欠落したRSブロック(以下、両端欠落RSブロックと呼ぶ)が示されている。なお、説明の便宜上、各セル内に具体的なコード語は示されていない。これらの図において、欠落したコード語の部分は、破線で示されている。このように、RSブロックの端部が欠落するケースとしては、これらの3つのケースがあることになる。
これらのようなRSブロックについては、可能な組み合わせで先端及び後端に補完を行う。そして、全ての組み合わせについて、(1)補完されたRSブロックで訂正処理が機能するか、(2)訂正処理が機能したとしてその訂正結果がブロック構成構文として正しいか、の検証を行う。
図31は、先端欠落RSブロックの補完の説明図である。図31には、先端欠落RSブロックに対して誤った補完が行われたRSブロックが示されている。先端欠落RSブロックは、本来、先端部分について補完が行われるべきであるが、欠落したRSブロックを見ただけでは先端部分が欠落しているのか後端部分か欠落しているのかは分からない。そのため、先端部分の補完を行ったRSブロックと、後端部分の補完を行ったRSブロックとの両方を生成する。そして、補完を行った両方のRSブロックについて、訂正コード語を用いて訂正を行うことになる。
先端部分の補完を行ったRSブロックは、正しいRSブロックとなるため、適切に訂正処理が行われ、訂正結果としてもブロック構成構文として正しい結果となる。
これに対し、後端部分の補完を行ったRSブロックは、図31に示されるように、想定される語長から訂正コード語の位置が推定され、その結果、誤った位置が訂正コード語の位置であるとして特定されてしまう。このように誤って訂正コード語であると認識された領域のコード語に基づいて訂正が行われるため、適切に訂正は行われないことになる。
なお、ここでは、1語分の欠落が生じたものとして説明を行ったが、欠落した語数が複数語であっても、特定される訂正コード語の位置は誤った位置となることから、やはり適切に訂正は行われないことになる。
図32は、後端欠落RSブロックの補完の説明図である。図32には、後端欠落RSブロックに対して誤った補完が行われたRSブロックが示されている。後端欠落RSブロックは、本来、後端部分について補完が行われるべきであるが、やはりこの場合も、欠落したRSブロックを見ただけでは先端部分が欠落しているのか後端部分か欠落しているのかは分からない。そのため、この場合も、先端部分の補完を行ったRSブロックと、後端部分の補完を行ったRSブロックとの両方を生成する。そして、補完を行った両方のRSブロックについて訂正コード語を用いて、訂正を行うことになる。
後端部分の補完を行ったRSブロックは、正しいRSブロックとなるため、適切に訂正処理が行われ、訂正結果としてもブロック構成構文として正しい結果となる。
これに対し、先端部分の補完を行ったRSブロックは、図32に示されるように、想定される語長から訂正コード語の位置が推定され、その結果、誤った位置が訂正コード語の位置であるとして特定されてしまう。このように誤って訂正コード語であると認識された領域のコード語に基づいて訂正が行われるため、適切に訂正は行われないことになる。
なお、ここでも、1語分の欠落が生じたものとして説明を行ったが、欠落した語数が複数語であっても、特定される訂正コード語の位置は誤った位置となることから、やはり適切に訂正は行われないことになる。
図33は、両端欠落RSブロックの補完の説明図である。図33には、両端欠落RSブロックに対して誤った補完が行われた2つのRSブロックが示されている。ここでは、1語ずつ各端部で欠落が生じていることを想定している。このような両端欠落RSブロックにおいて、本来、先端部分と後端部分について1語ずつの補完が行われるべきではあるが、やはりこの場合も欠落したRSブロックを見ただけでは、どのような形態で欠落が生じているのかが分からない。
そのため、この場合には、先端部分に2語の補完を行ったRSブロックと、後端部分に2語の補完を行ったRSブロックと、各端部分に1語ずつの補完を行ったRSブロックを生成することになる。そして、それぞれ補完したRSブロックについて、訂正ブロックを用いて訂正することになる。その後の検証方法は、先端欠落RSブロックにて補完を行った場合および後端欠落RSブロックにて補完を行った場合と同様であるので、説明を省略する。
このようにして、考えられる全てのケースの補完を行って検証を行うことで、適切に補完がされたRSブロックを得ることができる。
ここでは、上記の3ケースについて説明を行ったが、欠落したデータコード語の数に応じて検証するべき数が変化する。
例えば、前述のように、データコード語が1語欠落する場合は、先端部分が1語欠落する場合と、後端部分が1語欠落する場合の2ケースが考えられることになる。
また、データコード語が2語欠落する場合は、先端部分が2語欠落する場合と、先端部分が2語欠落しかつ後端部分が1語欠落する場合と、後端部分が2語欠落する場合の3ケースが考えられることになる。
また、データコード語が3語欠落する場合は、先端部分が3語欠落する場合と、先端部分が2語欠落しかつ後端部分が1語欠落する場合と、先端部分が1語欠落しかつ後端部分が2語欠落する場合と、後端部分が3語欠落する場合の4ケースが考えられることになる。
これらの規則性からすると、端部でN語欠落している場合には、(N+1)種類の検証を行うことになる。そして、(N+1)種類の検証を行った後、適切に訂正を行えたものを採用することができる。
このように、先端部分や後端部分に欠落が生じた場合であっても、これに対応するケースだけ補完を行ったRSブロックを生成し、それぞれを検証することによって、適切に正しい補完を行うことができる。なお、極めて希に、誤った補完を行ったRSブロックにおいて訂正機能が成立してしまう場合も有りうるが、この場合、訂正後のブロックが定められたフォーマットにしたがっていない等の不具合を有することになる。そのため、これに基づいて、正常な補完ではないと判定することができる。
<非公開データコード語を用いる第7の態様>
非公開データコード語を用いる第7の態様では、置換前RSブロックを非公開データコード語で置換するときにおいて、前述のマスクパターン参照子MPRに基づいて置換する位置が特定される。
非公開データコード語を用いる第7の態様において、非公開データコード語を用いる第1の態様と、非公開データコード語で置換前RSブロックを置換する点で共通するが、第7の態様では、マスクパターン参照子MPRに基づいて、その置換位置が変動するのである。このようにマスクパターン参照子MPRを非公開データコード語の置換位置の特定に利用することにより、第三者からの非公開データコード語の抽出をより困難にしている。
マスクパターン参照子MPRを用いるという観点は、第1実施形態と共通するところでもある。そこで、第1実施形態における図4を参照しつつ、拡張QRコードの生成処理の説明を行う。
第1実施形態と異なっているのは、ステップS110とステップS112との間において、マスクパターン参照子MPRに基づく位置で非公開データコード語の置換が行われることである。具体的には、マスクパターン参照子MPRで特定される位置(置換位置)で非公開データコード語での置換が行われる。ここでは、置換前RSブロックの先頭からマスクパターン参照子MPRの語数だけオフセットさせられた位置で非公開データコード語での置換が行われる。例えば、マスクパターン参照子の値が「0」である場合には、置換前RSブロックの先頭から非公開データコード語に置換されることになる。前述のように、マスクパターン参照子MPRは0から7までの値を有することから、マスクパターン参照子MPRは非公開データコード語の置換位置として8種類の位置を規定することができる。
図34は、非公開データコード語を用いる第7の態様でRSブロックの一部を置換する手法を説明する図である。図34では、マスクパターン参照子MPRの値が「2」である場合であって、置換前RSブロックの先頭から3語分(「0」が1語目からの置換になるため、(MPR+1)語目からの置換となる)オフセットされた位置で非公開データコード語での置換がされる様子が示されている。
なお、マスクパターン参照子MPRの値と同じ語数分オフセットさせた位置を非公開データコード語での置換位置とする手法は、マスクパターン参照子MPRで置換位置を特定する最も単純な形態であり、実施形態はこれに限られない。マスクパターン参照子MPRの値に応じて位置を予め規定しておき、これに応じて置換位置が特定されることとしてもよい。
その後の処理は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
このようにすることで、マスクパターン参照子MPRが、非公開情報コード語で置換する位置を特定することにも用いられる。標準マスクパターンが8種類存在するため、マスクパターン参照子MPRの値も8種類の数値を有する。そのため、適用される標準マスクパターンに応じて非公開データコード語での置換位置も変化させることができる。これにより、第三者にとっては非公開データコード語の位置を特定することが困難となり、非公開データコード語の抽出をより困難なものにすることができる。
また、非公開データコード語を用いる第7の態様によれば、マスクパターン参照子MPRを0から7まで変化させて生成した全てのQRコードシンボルをステップS122で評価してみるまで、どの位置に非公開データコード語を配置したものが最適なQRコードシンボルとなるのか分からない。そのため、ステップS122で評価するまで、どの位置で非公開データコード語での置換が行われたQRコードシンボルが採用されるのかが分からないことになる。このように、予め非公開データコード語の置換位置を決めておくことができないので、より非公開データコード語の位置の特定を困難なものにすることができる。そして、非公開データコード語の抽出をより困難なものとすることができる。
次に、第1実施形態における図7を参照しつつ、拡張QRコードの読み取り処理の説明を行う。
第1実施形態と異なっているのは、ステップS212とステップS214との間において、マスクパターン参照子MPRに基づく位置から非公開データコード語の抽出が行われることである。ここでは、前述同様に、置換後RSブロックからマスクパターン参照子MPRの語数だけオフセットさせられた位置から非公開データコード語の抽出が行われる。
このようにすることによって、マスクパターン参照子MPRに基づいて、適切に非公開データコード語の抽出を行うことができる。
なお、上記説明によればマスクパターン参照子MPRに基づいて非公開データコード語の位置を規定していたが、さらに、QRコードシンボルの型番情報を利用して非公開データコード語の位置を規定してもよい。QRコードの型番は、JIS規格において1型から40型の40種類を有する。よって、マスクパターン参照子MPR(8種類)にさらに40種類の組み合わせを適用して、計320通りの位置を規定することができるようになる。
また、これらの組み合わせに加えて、QRコードシンボルのエラー訂正のレベル情報を組み合わせてもよい。JIS規格において、エラー訂正レベルは「L」「M」「Q」「H」の4種類を有している。よって、これら4種類の組み合わせをさらに適用することで、計1280種類の位置を規定することができるようになる。
また、特定された位置から連続して非公開データコード語を置換することとしたが、図19に示されるように非公開データコード語を分散的に置換することとしてもよい。
また、以上の説明では、非公開データコード語の置換位置を特定するためにマスクパターン参照子MPRを用いることとしたが、前述の非公開データコード語を用いる第2の態様の概念を導入し、このヘッダデータコード語の位置を前述のマスクパターン参照子MPRによって特定するようにしてもよい。このようにすることで、第三者としてはヘッダデータコード語の位置を特定することすら困難となる。非公開データコード語の位置はヘッダデータコード語により特定されるものであるため、非公開データコード語の抽出をより困難なものにすることができる。
<非公開データコード語を用いる第8の態様>
非公開データコード語を用いる第8の態様では、置換前RSブロックを非公開データコード語で置換するときにおいて、訂正コード語(RS符号)に基づいて置換する位置が特定される。
非公開データコード語を用いる第8の態様において、非公開データコード語を用いる第1の態様と、非公開データコード語で置換前RSブロックを置換する点で共通するが、第8の態様では、訂正コード語に基づいて、その置換位置が変動するのである。
図35は、非公開データコード語を用いる第8の態様でRSブロックの一部を置換する手法を説明する第1の図である。図35には、置換前RSブロックが示されている。第8の態様では、訂正コード語のある特定のバイト内の複数ビットに基づいて、非公開データコード語の置換位置を特定している。具体的には、ここでは、訂正コード語の第3番目のバイトを抽出し、このバイトから下位4ビットを抽出する。そして、この下位4ビットの値を非公開データコード語の置換位置とする。図35では、下位4ビットの情報として「0010」が示されている。「0010」は十進数では「2」を表すが、ここでは、「0」を1番目の位置として特定させるので、「0010」は、先頭から3番目の位置を表す。次に、この置換位置に基づいて非公開データコード語での置換が行われる。
図36は、非公開データコード語を用いる第8の態様でRSブロックの一部を置換する手法を説明する第2の図である。図36には、置換前RSブロックの先頭から3番目のバイトの位置(3語目の位置)から非公開データコード語での置換が行われることが示されている。このようにして、訂正コード語に基づいて非公開データコード語での置換位置が特定され、置換が行われる。
訂正コード語は、データコード語に基づいて求められる。そのため、データコード語が異なれば、訂正コード語も異なることになる。よって、訂正コード語に基づいて置換位置を特定することで、データコード語が異なれば置換位置も異なることとなるので、第三者にとっては非公開データコード語の位置を特定することが困難となる。そして、非公開データコード語の抽出をより困難なものとすることができる。
QRコードシンボルの読み取りにおいても、置換後RSブロックに対して、訂正コード語のある特定のバイトのビットに基づいて非公開データコード語の置換位置が特定されることになる。ここでは、前述のように、訂正コード語の第3番目のバイトを抽出する。そして、このバイトから下位4ビットを抽出し、この下位4ビットの表す値に基づいて非公開データコード語の置換位置を特定する。このようにすることで、適切に非公開データコード語の位置を特定して、非公開データコード語を抽出することができることになる。
また、その後、訂正コード語を用いて置換後RSブロックを訂正することにより、適切にデータコード語も抽出することができる。
なお、非公開データコード語で置換前RSブロックの一部を置換する際、置換位置を特定するための訂正コード語のバイトも置換されてしまうおそれもある。このような場合には、先に訂正コード語により置換後RSブロックを訂正することとしてもよい。このようにすることで、置換前RSブロックを取得することができるから、置換位置を特定するための訂正コード語のバイトを適切に抽出することができる。
また、上記説明では訂正コード語の第3番目のバイトを用いることとしたが、訂正コード語の他のバイトを用いることとしてもよいことは言うまでもない。また、下位4ビットを用いることで16通りの位置を特定することができるようになるが、さらに用いるビット数を多くして、特定する位置を増やすこともできる。
また、以上の説明では、非公開データコード語の置換位置を特定するために訂正コード語を用いることとしたが、前述の非公開データコード語を用いる第2の態様の概念を導入し、このヘッダデータコード語の位置を前述の訂正コード語により特定するようにしてもよい。誤り訂正コード語は、データコード語に基づいて求められる。そのため、データコード語が異なれば、誤り訂正コード語も異なることになる。よって、誤り訂正コード語に基づいて置換位置を特定することで、データコード語が異なれば置換位置も異なることとなるので、第三者にとってはヘッダデータコード語の位置を特定することすら困難となる。非公開データコード語の位置はヘッダデータコード語で特定されるものであるため、非公開データコード語の抽出をより困難なものとすることができる。
<非公開データコード語を用いる第9の態様>
次のような手法を用いて非公開情報をRSブロックに埋め込むこともできる。
図37は、非公開データコード語を用いる第9の態様におけるRSブロックの概要図である。図37には、非公開情報、公開データコード語(情報本体、終端符号)、パディングコード語、および、RS符号が示されている。ただし、図37では、パディングコード語が非公開情報で置き換えられる点、および、RS符号が非公開情報を埋め込んだ後に生成される点で前述の実施形態とは異なっている。
JIS規格に応じて求められたRSブロックのデータコード総数が、RSブロックで収容可能な容量に満たない場合に、情報本体のコード列の終端を示す終端符号をこのコード列の最後に配置する。さらに、コード領域の空き部分にデータを表さない埋め草コード(パディングコード語)を配置する(図37の上側の図)。第9の態様では、さらに、非公開情報をパディングコードの一部または全部に変えて、終端符号コードの後に配置する(図37の下側の図)。そして、その後、訂正コード語としてのRS符号が生成される。
このようにして生成された挿入後RSブロック(ここでは、「置換後RSブロック」との差異を明らかにするために「挿入後RSブロック」と呼ぶ)は、一般的なデコーダでは、終端符号以降のコード語は意味の無いパディングコードとして無視され捨てられてしまう。そして、情報本体のみを読み出すことができる。一方、このようなフォーマットに対応する拡張デコーダでは、終端符号以降のデータを非公開情報として抽出することができる。
===その他の実施形態===
上述の実施形態では、標準QRコード、または、拡張QRコードを二次元コードの一例として挙げ説明したが、他の二次元コードを用いることができることは言うまでもない。また、「保護符号化」における「符号化」は「エンコード」ということもでき、同様に、「保護復号化」における「復号化」は「デコード」ということもできる。
以上、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
10 拡張エンコーダ、
11 制御部、11a 演算部、11b 記憶部、
13 表示装置、14 印刷装置、15 入力装置、
20 拡張デコーダ、
21 制御部、21a 演算部、21b 記憶部、
22 撮像装置、23 表示装置、24 印刷装置、25 入力装置

Claims (19)

  1. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求めることと、
    前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求めることと、
    前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成することと、
    前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することと、
    を含むことを特徴とする二次元コード生成方法。
  2. 請求項1に記載の二次元コード生成方法であって、
    前記マスクパターン参照子を異ならせて前記二次元コードを複数生成し、複数の前記二次元コードから所定の評価により特定の二次元コードを選択することをさらに含むことを特徴とする二次元コード生成方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の二次元コード生成方法であって、
    前記保護符号化は、前記コードブロックと前記保護符号化用パターンとのビット単位での排他的論理和演算であることを特徴とする二次元コード生成方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の二次元コード生成方法であって、
    前記二次元コードはQRコードであり、
    前記マスクパターン参照子は前記QRコードの形式情報に含まれることを特徴とする二次元コード生成方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の二次元コード生成方法であって、
    前記コードブロックは、当該コードブロックを訂正する訂正符号を含み、
    前記保護符号化用パターンは前記マスクパターン参照子と他の参照子とに基づいて求められ、
    前記保護符号化コードブロックの一部は前記他の参照子で置換され、
    前記訂正符号の訂正能力が前記他の参照子の語数以上であることを特徴とする二次元コード生成方法。
  6. 請求項5に記載の二次元コード生成方法であって、
    前記他の参照子で置換される位置が前記マスクパターン参照子に基づいて特定されることを特徴とする二次元コード生成方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の二次元コード生成方法であって、
    前記コードブロックのうち、他の参照子によって置換がなされている場合には前記他の参照子によって置換がなされている場所を除く部分の少なくとも一部が非公開データコード語で置換され、
    前記コードブロックに含まれる訂正符号による訂正能力は、前記非公開データコード語の語数と、存在する場合には前記他の参照子の語数と、の合計の語数以上であることを特徴とする二次元コード生成方法。
  8. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求め、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求め、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成し、前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することを特徴とする二次元コード生成装置。
  9. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンを求めることと、
    前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化を行って保護符号化コードブロックを求めることと、
    前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群を生成することと、
    前記モジュール群に前記マスクパターンを適用した二次元コードを生成することと、
    をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラム。
  10. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成されることを特徴とする二次元コード。
  11. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取ることと、
    前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出することと、
    前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求めることと、
    前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求めることと、
    前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求めることと、
    前記コードブロックからデータコード語を抽出することと、
    を含むことを特徴とする二次元コード読み取り方法。
  12. 請求項11に記載の二次元コード読み取り方法であって、
    前記二次元コードは、前記マスクパターン参照子を異ならせて複数生成されたもののうち所定の評価によって選択された二次元コードであることを特徴とする二次元コード読み取り方法。
  13. 請求項11または請求項12に記載の二次元コード読み取り方法であって、
    前記保護復号化は、前記保護符号化コードブロックと前記保護復号化用パターンとのビット単位での排他的論理和演算であることを特徴とする二次元コード読み取り方法。
  14. 請求項11乃至請求項13のいずれか一項に記載の二次元コード読み取り方法であって、
    前記二次元コードはQRコードであり、
    前記マスクパターン参照子は前記QRコードの形式情報に含まれることを特徴とする二次元コード読み取り方法。
  15. 請求項11乃至請求項14のいずれか一項に記載の二次元コード読み取り方法であって、
    前記コードブロックは、当該コードブロックを訂正する訂正符号を含み、
    前記保護符号化用パターンは、前記マスクパターン参照子に加えさらに他の参照子に基づいて求められ、
    前記保護符号化コードブロックの一部は前記他の参照子で置換され、
    前記訂正符号の訂正能力が前記他の参照子の語数以上であることを特徴とする二次元コード読み取り方法。
  16. 請求項15に記載の二次元コード読み取り方法であって、
    前記他の参照子で置換される位置が前記マスクパターン参照子に基づいて規定されることを特徴とする二次元コード生成方法。
  17. 請求項11乃至請求項16のいずれか一項に記載の二次元コード読み取り方法であって、
    前記コードブロックのうち、他の参照子によって置換がなされている場合には前記他の参照子によって置換がなされている場所を除く部分の少なくとも一部が非公開データコード語で置換されており、
    前記コードブロックに含まれる訂正符号による訂正能力は、前記非公開データコード語の語数と、存在する場合には前記他の参照子の語数と、の合計の語数以上であることを特徴とする二次元コード読み取り方法。
  18. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取り、
    前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出し、
    前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求め、
    前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求め、
    前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求め、
    前記コードブロックからデータコード語を抽出する、
    ことを特徴とする二次元コード読み取り装置。
  19. 二次元コードを構成する単位セルであるモジュールからなるモジュール群に適用されるマスクパターンを特定するためのマスクパターン参照子に基づいて保護符号化用パターンが求められ、前記保護符号化用パターンを用いて少なくともデータコード語を有するコードブロックの保護符号化が行われ保護符号化コードブロックが求められ、前記保護符号化コードブロックに基づいて前記モジュール群が生成され、前記モジュール群に前記マスクパターンが適用され生成された二次元コードを読み取ることと、
    前記二次元コードに含まれるマスクパターン参照子を抽出することと、
    前記マスクパターン参照子で特定されるマスクパターンで前記二次元コードのマスクパターンを解除して前記モジュール群を求めることと、
    前記モジュール群から前記保護符号化コードブロックを求めることと、
    前記マスクパターン参照子に基づいて求めた保護符号化用パターンを用いて前記保護符号化コードブロックを保護復号化したコードブロックを求めることと、
    前記コードブロックからデータコード語を抽出することと、
    をコンピュータに行わせることを特徴とするプログラム。
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