JP5826700B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

この発明は、湾曲部を有する内視鏡に関する。
例えば特許文献1の内視鏡の、同軸上に配置された2つの牽引機構(ドラム)を回動させると、牽引機構に対して移動可能に巻回された牽引部材(ワイヤ)の一方が送り出され、他方が巻き込まれる。送り出される牽引部材に撓みが生じた場合、送り出される牽引部材の基端部が、牽引機構の内周側溝部内を牽引部材が延出される方向と反対方向へ移動する。このため、特許文献1の内視鏡は、牽引機構内に牽引部材の基端部を出し入れ可能なスペースを作って牽引部材の撓みを吸収することができる。
特開2011−143029号公報
特許文献1の内視鏡の牽引部材の基端部が牽引機構の内周側溝部内を牽引部材が延出される方向と反対方向へ移動する際の移動し易さは、牽引部材が巻回された牽引機構の外径や牽引部材のコシの強さに影響されるおそれがある。このため、牽引部材が巻回された牽引機構の外径や牽引部材のコシの強さによっては、牽引機構の内周側溝部と牽引部材の基端部との間の摩擦により牽引機構の内周側溝部に対して牽引部材の基端部を出し入れし難くなるおそれがある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、牽引部材が巻回された牽引機構の外径や牽引部材のコシの強さに影響を受けずに牽引部材の撓みを防止可能な内視鏡を提供することを目的とする。
この発明に係る内視鏡は、中心軸が規定された湾曲部を有する挿入部と、前記湾曲部を湾曲操作可能な操作入力部と、前記操作入力部への操作の入力により回動する回動軸と、前記回動軸の回動に連動して前記回動軸の軸回りを移動する移動部と、前記移動部を収容する第1の溝部を有するとともに前記回動軸に回動可能に支持され、前記移動部で前記第1の溝部の領域を規定する1対の端部の一方が押圧されると前記回動軸の軸回りに回動する第1の牽引機構と、前記第1の牽引機構に巻回されて固定され前記第1の牽引機構の回動により移動し、前記湾曲部に駆動力を付与可能な第1の牽引部材と、前記移動部を収容する第2の溝部を有するとともに前記回動軸に回動可能に支持され、前記移動部で前記第2の溝部の領域を規定する1対の端部の一方が押圧されると前記回動軸の軸回りに回動する第2の牽引機構と、前記第2の牽引機構に巻回されて固定され前記第2の牽引機構の回動により移動し、前記湾曲部に駆動力を付与可能な第2の牽引部材とを具備し、前記第1及び第2の溝部は、前記湾曲部が真っ直ぐの状態にある際に、前記回動軸に対して対称に配置されていることを特徴とする。
この発明では、牽引機構に牽引部材が巻回されて固定されている。このため、移動部が牽引機構の溝部の端部を押圧している場合には操作入力部から牽引部材に能動的に駆動力が伝達されるが、移動部が牽引機構の溝部の端部を押圧していない場合、操作入力部から牽引部材に能動的に駆動力が伝達されることがない。このため、移動部が牽引機構の溝部の端部を押圧していない場合、その牽引機構に牽引されて固定された牽引部材の移動を抑制することができる。したがって、牽引部材のコシの強さに影響を受けることがなく、湾曲部を湾曲させるために操作入力部に操作を入力する際に牽引部材が撓むことを抑制することができる。
前記湾曲部は、第1の湾曲部と、前記第1の湾曲部の基端側に設けられた第2の湾曲部とを有し、前記第2の湾曲部が真っ直ぐの状態を維持し又は前記第1の湾曲部の湾曲方向と同じ方向に前記第2の湾曲部を湾曲させる駆動機構を具備し、前記駆動機構は、前記回動軸、前記移動部、前記第1及び第2の牽引機構、前記第1及び第2の牽引部材を有することが好適である。
このため、2つの湾曲部を有する場合の基端側の湾曲部に連結された牽引部材が撓むのを抑制することができる。
前記第1及び第2の牽引部材は、それぞれ弾性部材を有することが好適である。
このため、第1の湾曲部を湾曲させたときに第2の湾曲部が第1の湾曲部の湾曲方向に対する逆方向には曲がり難くなる力量を発生させるように容易に調整できる。
前記弾性部材は、前記湾曲部のうち前記第2の湾曲部の中心軸に対して前記第1の湾曲部の湾曲方向側に圧縮力を発生させるようにしたことが好適である。
第1の湾曲部が例えばU方向に最大湾曲角度の状態で第2の湾曲部に外力が加えられたとき、D方向側から押圧力が負荷されたときには先端側牽引部材の圧縮力により予めU方向に湾曲し易くなっている。このため、第2の湾曲部はU方向に湾曲することができる。一方、U方向側から押圧力を負荷されたときには、第2の湾曲部に負荷されている圧縮力により第2の湾曲部がD方向に曲げられるのに対する耐性を発揮し、真っ直ぐの状態を維持しようとすることができる。
記第1及び第2の溝部の少なくとも一方は、前記移動部を前記回動軸回りに略180度の範囲に回動可能であることが好適である。
このため、例えば湾曲部の湾曲角度と牽引機構の回動角度とが一対一に対応している場合に、例えば体腔内等に湾曲部が存在する湾曲角度の把握を容易に行うことができる。
前記第1及び第2の牽引機構の少なくとも一方は、前記移動部が前記第1及び第2の溝部を移動することにより、前記回動軸回りに略180度の範囲に回動可能であることが好適である。
このため、例えば湾曲部の湾曲角度と牽引機構の回動角度とが一対一に対応している場合に、例えば体腔内等に湾曲部が存在する湾曲角度の把握を容易に行うことができる。
前記移動部は、前記回動軸がその軸回りに回動することにより、前記回動軸の軸回りを円弧状の軌跡を描きながら移動可能であり、前記第1及び第2の溝部は、前記1対の端部とともに前記領域を規定する、前記回動軸を中心とする円弧の一部として形成された内側及び外側のアーチをし、前記領域に沿って前記移動部を移動可能としたことが好適である。
このため、移動部が溝部の内側アーチ、外側アーチ及び2つの端部に囲まれた領域に沿って移動することにより、駆動力を牽引機構や牽引部材に伝達させる状態や、伝達させない状態にする切り替えを自動的に行うことができる。
この発明によれば、牽引部材が巻回された牽引機構の外径や牽引部材のコシの強さに影響を受けずに牽引部材の撓みを防止可能な内視鏡を提供することができる。
(A)は第1及び第2の実施形態に係る内視鏡を示す概略図であり、(B)は内視鏡の挿入部の第1の湾曲部の湾曲管の一部を示す概略的な斜視図。 (A)は第1の実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す、湾曲部が真っ直ぐの状態の概略的な縦断面図、(B)は第2のスプロケットに隣接して配置されたU方向のアングルワイヤの基端が固定された第1のドラムを示す概略的な正面図、(C)は第2のスプロケットに隣接して配置されたD方向のアングルワイヤの基端が固定された第2のドラムを示す概略的な正面図、(D)は図2(A)中の2D−2D線に沿う概略的な横断面図。 第1の実施形態に係る内視鏡の操作部の内部の地板に配置された、第2のスプロケット、第1及び第2のドラム、回転部材を示す概略的な縦断面図。 (A)は第1の実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す、湾曲部がU方向に90度湾曲した状態の概略的な縦断面図、(B)は第2のスプロケットに隣接して配置されたU方向のアングルワイヤの基端が固定された第1のドラムを示す概略的な正面図、(C)は第2のスプロケットに隣接して配置されたD方向のアングルワイヤの基端が固定された第2のドラムを示す概略的な正面図。 (A)は第1の実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す、湾曲部がU方向に180度湾曲した状態の概略的な縦断面図、(B)は第2のスプロケットに隣接して配置されたU方向のアングルワイヤの基端が固定された第1のドラムを示す概略的な正面図、(C)は第2のスプロケットに隣接して配置されたD方向のアングルワイヤの基端が固定された第2のドラムを示す概略的な正面図。 (A)及び(B)は第1の実施形態の変形例に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す概略的な縦断面図。 第2の実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の境界付近の第1の湾曲駆動機構及び第2の湾曲駆動機構の概略的な構造を示し、(A)は第1の湾曲駆動機構の第1のスプロケットの回動に連動するチェーンの端部の接続部材の係合凹部にアングルワイヤの基端の係合凸部が係合された状態を示すとともに、第2の湾曲駆動機構の先端側牽引部材のスライダが先端側連結部材のスライダ受部の範囲内を自在に動くことが可能であることを示す概略図、(B)は第2の湾曲駆動機構の基端側牽引部材が引っ張られて先端側連結部材が移動することにより先端側牽引部材のスライダが先端側連結部材のスライダ受部の先端に当接した状態を示す概略図、(C)は第2の湾曲駆動機構の基端側牽引部材が図4(B)の状態からさらに引っ張られて弾性部材が延びて先端側連結部材が移動することにより先端側牽引部材のスライダが先端側連結部材のスライダ受部の先端に当接して先端側牽引部材を引っ張った状態を示す概略図。 第2の実施形態の変形例に係る内視鏡の挿入部及び操作部の境界付近の第2の湾曲駆動機構の1対の緩衝部の一方の概略的な構造を示す概略図。 第3実施形態に係る内視鏡を示す概略図。 (A)は第3実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す、湾曲部が真っ直ぐの状態の概略的な縦断面図、(B)は地板に支持されU方向のアングルワイヤの基端が固定された第1のドラムを示す概略的な正面図、(C)は地板に支持されD方向のアングルワイヤの基端が固定された第2のドラムを示す概略的な正面図、(D)は図10(A)中の10D−10D線に沿う概略的な横断面図。 第3実施形態に係る内視鏡の操作部の内部の地板に支持された、第1及び第2のドラム、回転部材を示す概略的な縦断面図。 (A)は第3実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す、湾曲部がU方向に90度湾曲した状態の概略的な縦断面図、(B)は地板に支持されU方向のアングルワイヤの基端が固定された第1のドラムを示す概略的な正面図、(C)は地板に支持されD方向のアングルワイヤの基端が固定された第2のドラムを示す概略的な正面図。 (A)は第3実施形態に係る内視鏡の挿入部及び操作部の内部構造を示す、湾曲部がU方向に180度湾曲した状態の概略的な縦断面図、(B)は地板に支持されU方向のアングルワイヤの基端が固定された第1のドラムを示す概略的な正面図、(C)は地板に支持されD方向のアングルワイヤの基端が固定された第2のドラムを示す概略的な正面図。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための形態について説明する。
第1の実施形態について図1から図5を用いて説明する。
図1(A)に示すように、内視鏡10は、細長い挿入部12と、挿入部12の基端部に設けられた操作部14とを有する。内視鏡10の内部には図示しない観察光学系及び照明光学系が一般的な内視鏡と同様に配設されている。また、内視鏡10には送気、送水に用いたり、処置具を挿通するチャンネル(図示しない)が形成されていることが好適である。
挿入部12は、先端硬質部21と、湾曲部23と、可撓管部(管状部)25とを先端側から基端側に向かって順に有する。湾曲部23は、第1の湾曲部27と、第2の湾曲部29とを有する。可撓管部25の基端は操作部14に連結されている。
後述するが、第1の湾曲部27は操作部14を操作することにより湾曲させることができる、いわゆる能動湾曲部として機能する。また、第2の湾曲部29は、第1の湾曲部27の湾曲角度が小さい(湾曲量が少ない)ときには、いわゆる受動湾曲部として機能する。第1の湾曲部27の湾曲角度(湾曲量)が大きくなるにつれて第2の湾曲部29が第1の湾曲部27と同じ方向に曲がり易く反対側に曲がり難くなる。
図1(A)に示す第1の湾曲部27は、図1(B)に示す複数の湾曲駒34a,34b,…が軸方向に沿って並設された第1の湾曲管34を有する。第1の湾曲管34は、各湾曲駒34a,34b,…に設けられた図示しないワイヤガイドにより、後述する第1のアングルワイヤ60U,60Dをその軸方向に移動可能に支持している。なお、第1のアングルワイヤ60U,60Dの先端は先端硬質部21又は第1の湾曲管34の最も先端の湾曲駒34aに固定されている。
第2の湾曲部29は第1の湾曲部27の湾曲管34と同様に形成され、複数の湾曲駒(図示せず)が軸方向に沿って並設された第2の湾曲管36を有する。第2の湾曲管36は、図示しないワイヤガイドにより、後述する先端側牽引部材80U,80Dをその軸方向に移動可能に支持している。なお、先端側牽引部材80U,80Dの先端は第2の湾曲管36の最も先端の湾曲駒に固定されている。
第1の湾曲部27の第1の湾曲管34、及び、第2の湾曲部29の第2の湾曲管36は共通の中心軸Cに対して湾曲可能であり、ここでは、それぞれ真っ直ぐ(湾曲角度が0度)の状態に対して2方向(上方向(U方向)及び下方向(D方向))に湾曲可能である。すなわち、湾曲部23には中心軸Cが規定されている。なお、第1及び第2の湾曲管34,36の長さはそれぞれ適宜に設定できる。
この実施形態では第1の湾曲部27及び第2の湾曲部29がそれぞれ2方向に湾曲するものとして説明するが、第1の湾曲部27が4方向に湾曲可能、かつ、第2の湾曲部29が2方向に湾曲可能であったり、第1の湾曲部27が4方向に湾曲可能、かつ、第2の湾曲部29が4方向に湾曲可能な構造とすることも好適である。
第1の湾曲部27及び第2の湾曲部29は、例えば第1の湾曲管34及び第2の湾曲管36の外側にブレード(図示せず)が配設され、ブレードの外側に例えばゴム材製で弾性を有する絶縁性の外皮27a,29aが配設されている。
図2(D)に示すように、挿入部12の内部では、後述する第1のアングルワイヤ60Uが挿通されたコイルパイプ62Uと、先端側牽引部材80Uが挿通されたコイルパイプ82Uとが隣接し、第1のアングルワイヤ60Dが挿通されたコイルパイプ62Dと、先端側牽引部材80Dが挿通されたコイルパイプ82Dとが隣接している。また、コイルパイプ62U,82Uに対して、コイルパイプ62D,82Dが対向している。特に、コイルパイプ62Uに対して、コイルパイプ62Dが可撓管部25の中心軸Cに対して対向していることが好ましく、コイルパイプ82Uに対して、コイルパイプ82Dが可撓管部25の中心軸Cに対して対向していることが好ましい。
図2(A)から図2(D)に示すように、内視鏡10は、第1の湾曲部27を複数の方向に湾曲させるための第1の湾曲駆動機構44と、第1の湾曲駆動機構44の駆動に追従し、第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態を維持し又は第1の湾曲部27の湾曲方向と同じ方向に第2の湾曲部29を湾曲させるための第2の湾曲駆動機構46とを有する。すなわち、挿入部12及び操作部14には、第1の湾曲駆動機構44及び第2の湾曲駆動機構46が配設されている。
第1の湾曲駆動機構44は、操作部14の内部に配置された第1のスプロケット(チェーンドラム)52と、第1の湾曲部用操作ノブ(操作入力部)54と、第1のスプロケット52に噛み合わせられて巻回されたチェーン56と、チェーン56の各端部に配置された第1の接続部材58U,58Dと、第1のアングルワイヤ60U,60Dと、第1のアングルワイヤ60U,60Dを挿通する第1のコイルパイプ62U,62Dとを有する。
操作部14はその内部に地板64を備えている。地板64は、例えば挿入部12の軸方向に沿った方向が、挿入部12の軸方向に対して直交する方向に比べて長く形成されていることが好適である。
第1のスプロケット52は地板64に支持され、第1のスプロケット52の中心軸C回りに回動可能である。第1の湾曲部用操作ノブ54は、操作部14の外部に配置され第1のスプロケット52をその中心軸C回りに回動させることができる。すなわち、第1のスプロケット52及び第1の湾曲部用操作ノブ54は操作部14に対して一体的に動く。このため、第1の湾曲部用操作ノブ54の操作量が第1のスプロケット52の移動量、すなわち回動量に反映する。なお、地板64には、第1のスプロケット52をその中心軸C回りに回動させたときに、チェーン56を所定の方向に移動させるように、例えばチェーンガイド64aが形成されている。そして、チェーン56は、地板64により、第1のスプロケット52及び後述する第2のスプロケット72に噛み合わせられた状態を維持することができる。
第1のアングルワイヤ60U,60Dの先端は、先端硬質部21の基端であって、第1の湾曲部27の第1の湾曲管34の先端に固定されている。第1のアングルワイヤ60U,60Dの基端は、第1の接続部材58U,58Dに支持されている。第1のコイルパイプ62U,62Dの先端は、第1の湾曲部27の湾曲管34の基端であって、第2の湾曲部29の湾曲管36の先端の位置に固定されている。第1のコイルパイプ62U,62Dの基端は、例えば挿入部12の基端部と操作部14との境界付近で支持されている。第1のコイルパイプ62U,62Dの基端が地板64に固定されていることも好適である。
このように、この実施形態に係る内視鏡10の第1の湾曲部27を真っ直ぐの状態から互いに逆方向であるU方向及びD方向に湾曲させることが可能な構造(第1の湾曲部27の湾曲機構)は、一般的な内視鏡の構造(湾曲機構)と同様である。
第2の湾曲駆動機構46は、第1の湾曲駆動機構44に連動して動き、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態であっても前記第2の湾曲部に外力が加われば、第2の湾曲部29を複数の方向に受動的に湾曲させることが可能で、第1の湾曲部27の湾曲角度を真っ直ぐの状態に対して増大させた際に、第2の湾曲部29のうち第2の湾曲管36の中心軸Cに対して第1の湾曲部27の湾曲方向側に圧縮力を発生させる構造を有する。
図2(A)及び図3に示すように、第2の湾曲駆動機構46は、操作部14の内部に配置され、ドラム74U,74Dが中心軸C回りに回動可能に配設された第2のスプロケット(チェーンドラム)72と、ドラム74U,74Dからそれぞれ延出された基端側牽引部材(第1の牽引部材)76U,76Dと、基端側牽引部材76U,76Dの先端にそれぞれ配設された緩衝部78U,78Dと、緩衝部78U,78Dの先端にそれぞれ配設された先端側牽引部材(第2の牽引部材)80U,80Dと、先端側牽引部材80U,80Dが挿通されたコイルパイプ82U,82Dとを有する。すなわち、緩衝部78U,78Dは、基端側牽引部材(第1の牽引部材)76U,76Dと先端側牽引部材(第2の牽引部材)80U,80Dとの間に配設されている。なお、地板64には、チェーンガイド64aとは別にガイド部64bが形成されている。このガイド部64bの範囲において、基端側牽引部材76U,76D及び緩衝部78U,78Dが所定の方向(軸方向)に沿って移動可能である。また、2つのドラム74U,74Dのうち一方のドラム(第1のドラム)74UにはU方向の基端側牽引部材76Uが巻回されて固定され、他方のドラム(第2のドラム)74DにはD方向の基端側牽引部材76Dが巻回されて固定されている。
第2のスプロケット72は、この実施形態では操作部14の内部に配置された地板64によりその中心軸Cを有するシャフト84回りに回動可能に支持されている。シャフト84は地板64に対して直交するように地板64に対して例えば立設されている。その他、第2のスプロケット72は、例えば第1のスプロケット52から延出された延出部(図示せず)によりその中心軸Cを有するシャフト84回りに回動可能に支持されていても良い。また、第2のスプロケット72は、地板64及び第1のスプロケット52から延出された延出部(図示せず)の両者により支持されていても良い。
そして、図2(A)に示すように、第2のスプロケット72には第1のスプロケット52に噛み合わせられたチェーン56が噛み合わせられている。このため、第1の湾曲部用操作ノブ54がその中心軸C周りに回動させられると、第1のスプロケット52に加えて、第2のスプロケット72がその中心軸C周りに第1のスプロケット52と同じ方向に回動する。すなわち、第1の湾曲駆動機構44に連動して第2の湾曲駆動機構46が駆動される。
図3に示すように、第2のスプロケット72は、回動軸(中心軸)Cと、回動軸Cから外れた位置に形成された回動力伝達軸(アーム)72aとを、地板64に向かい合う面に対して反対側の一側に有する。これら回動軸C及び回動力伝達軸72aは互いに平行に形成されている。そして、回動力伝達軸(移動部)72aは、回動軸Cがその軸回りに回動することにより、円弧状の軌跡を描きながら移動する。
図2(B)及び図2(C)に示すように、ドラム74U,74Dは略円盤状に形成されている。ドラム74U,74Dの中心には、第2のスプロケット72の回動軸(中心軸)Cを有するシャフト84が配設される円形状の貫通孔74a,74bが形成されている。ドラム74U,74Dの貫通孔74a,74bの内径はシャフト84の外径に対して大きく形成され、ドラム74U,74Dに対してシャフト84が相対的に滑らかに回動可能である。
図2(B)に示すように、ドラム74Uには回動力伝達軸72aが貫通されて移動可能に収容された溝部92が形成されている。ドラム74Uの溝部92は内側アーチ92aと、外側アーチ92bと、端部92c,92dとで囲まれた領域を規定する。なお、内側アーチ92a及び外側アーチ92bは中心軸Cを中心とする円弧の一部として形成されていることが好適である。図2(C)に示すように、ドラム74Dには回動力伝達軸72aが貫通されて移動可能に収容された溝部94が形成されている。ドラム74Dの溝部94は内側アーチ94aと、外側アーチ94bと、端部94c,94dとで囲まれた領域を規定する。なお、内側アーチ94a及び外側アーチ94bは中心軸Cを中心とする円弧の一部として形成されていることが好適である。
そして、第2のスプロケット72が図3に示す状態で、ドラム74Uが図2(B)に示す状態であり、かつ、ドラム74Dが図2(C)に示す状態のとき、第2の湾曲部29に力(圧縮力)は加えられておらず、第2の湾曲部29は中心軸Cに対して種々の方向に受動的に湾曲可能である。
図3に示すように、地板64に対して例えば直交する方向に立設されたシャフト84には、地板64との間に第2のスプロケット72、第1のドラム74U及び第2のドラム74Dを挟持する、縦断面が略T字状の回転部材86が固定されている。すなわち、シャフト84は例えば雄ネジ部84aを有し、回転部材86は雌ネジ部86aを有し、これらネジ部84a,86aが螺合されることにより、地板64と回転部材86との間に第2のスプロケット72、第1のドラム74U及び第2のドラム74Dを収容している。なお、地板64と第2のスプロケット72との間、第2のスプロケット72と第1のドラム74Uとの間、第1のドラム74Uと第2のドラム74Dとの間、第2のドラム74Dと回転部材86との間には、それぞれ円盤状の摺動板88a,88b,88c,88dが配設されている。このため、これら摺動板88a,88b,88c,88dにより、これら各間の摩擦の発生を抑制し、各間を相対的にスライド可能に維持することができる。
第1のドラム74Uの溝部92は、中心軸Cの周りに例えば略180度を超える程度の範囲に形成されている。第2のドラム74Dの溝部94は中心軸Cの周りに例えば略180度を超える程度の範囲に形成されている。このように、溝部92,94がそれぞれ略180度を超える程度の範囲に形成されている場合、図2(A)から図2(C)に示すように、第1の湾曲部27を真っ直ぐに維持した状態で、溝部92,94を中心軸Cに対して対称に配置することができる。このため、第1の湾曲部27をU方向に湾曲させる場合と、D方向に湾曲させる場合とで操作感を同様にすることができる。なお、第1の湾曲部27を真っ直ぐに維持した状態のドラム74U,74Dの位置は、先端側牽引部材80U,80D、緩衝部78U,78D及び基端側牽引部材76U,76Dの力のつり合いにより通常は一定の位置に維持される。
溝部92,94の範囲は略180度に限ることはなく、例えば略30度の範囲、略60度の範囲、略120度の範囲、略210度の範囲等、適宜に設定可能である。また、ドラム74U,74Dの溝部92,94は同じ角度の範囲に形成される必要はなく、例えばドラム74Uの溝部92が例えば210度の範囲に、ドラム74Dの溝部94が例えば150度の範囲に形成されている等であっても良い。
なお、ドラム74U,74Dの中心軸Cと第2のスプロケット72の回動軸Cとは同一軸(中心軸C)であり、ドラム74U,74Dの外径は第2のスプロケット72の外径よりも小さい。このため、チェーン56と基端側牽引部材76U,76Dや緩衝部78U,78Dとの干渉を防止でき、操作部14の外殻を大きくせずに済む。
緩衝部78U,78Dは、例えば伸縮性を有するコイルバネや伸縮性を有するゴム材等で形成された弾性部材96a,96bを有する。この実施形態では、弾性部材96a,96bとして1つのコイルバネが用いられるものとする。各緩衝部78U,78Dに対して弾性部材96a,96bは1つに限らず、複数用いても良い。
緩衝部78U,78Dの弾性部材96a,96bは、後述するが、第1の湾曲部27を湾曲させたときに第2の湾曲部29が第1の湾曲部27の湾曲方向に対する逆方向には曲がり難くなる力量を発生させるように調整されている。例えば、第2の湾曲部29を真っ直ぐの状態にし、第2の湾曲部29に何ら外力が加えられない状態で、第1の湾曲部27を最大に湾曲させたときに、第2の湾曲部29が第1の湾曲部27の湾曲方向と同じ方向に湾曲せず真っ直ぐの状態を維持し、第2の湾曲部29に第1の湾曲部27の湾曲方向に対して逆方向等、異なる方向の力が加えられたときに逆方向等の異なる方向に湾曲するのが防止されるように、緩衝部78U,78Dの弾性部材96a,96bが調整されている。すなわち、緩衝部78U,78Dの弾性部材96a,96bを用いることによって、第1の湾曲部27を湾曲させたときに第2の湾曲部29が第1の湾曲部27の湾曲方向に対する逆方向には曲がり難くなる力量を発生させるように容易に調整できる。なお、弾性部材96a,96bの調整と例えば先端側牽引部材80U,80Dの長さの調整とを併せて行うことも好適である。
緩衝部78U,78Dの弾性部材(コイルバネ)96a,96bの初期長さは内視鏡10の向き、特に操作部14の向きによりわずかに変化する。挿入部12及び操作部14が横向きの場合、緩衝部78U,78Dの弾性部材96a,96bは例えば自然長であり、縦向き(上下方向)の場合、緩衝部78U,78Dの弾性部材96a,96bは弾性部材96a,96bの自重や先端側牽引部材80U,80Dの重力により伸びた状態となる。ここでは、弾性部材96a,96bの伸びにかかわらず、第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態をニュートラル状態(中立状態)と称することとする。
先端側牽引部材80U,80Dの先端は、第1の湾曲部27の湾曲管34の基端であって、第2の湾曲部29の第2の湾曲管36の先端に固定されている。先端側牽引部材80U,80Dの基端は、緩衝部78U,78Dに固定されている。すなわち、先端側牽引部材80U,80Dは、第2の湾曲部29に一端が連結され挿入部12の基端部に向かって延出されている。第2のコイルパイプ82U,82Dの先端は、第2の湾曲部29の湾曲管36の基端であって、可撓管部25の先端の位置に固定されている。第2のコイルパイプ82U,82Dの基端は、例えば挿入部12の基端部と操作部14との境界付近で支持されている。第2のコイルパイプ82U,82Dの基端が地板64に固定されていることも好適である。
なお、基端側牽引部材76U,76D及び先端側牽引部材80U,80Dに加えられる引っ張り力は第1のアングルワイヤ60U,60Dに加えられる引っ張り力に比べて小さいので、基端側牽引部材76U,76D及び先端側牽引部材80U,80Dは第1のアングルワイヤ60U,60Dよりも細くても良い。また、コイルパイプ82U,82Dはコイルパイプ62U,62Dよりも細くても良い。
操作部14はカバー100を有する。カバー100には、地板64が支持され、地板64に配設された第1のスプロケット52、第2のスプロケット72、チェーン56、第1の接続部材58U,58D、第1のアングルワイヤ60U,60D、基端側牽引部材76U,76D、緩衝部78U,78D、先端側牽引部材80U,80Dを覆うとともに、内視鏡10の使用者に例えば左手で把持される把持部を形成する。なお、第1の湾曲部用操作ノブ54はカバー100の外部にあり、例えば左手で操作可能である。
なお、この実施形態では、第1の湾曲部27の最大湾曲角度がU方向に180度(図5(A)参照)であるものとする。すなわち、第1の湾曲部27の湾曲角度がU方向に90度(図4(A)参照)であることももちろん許容される。また、ノブ54の回動角度に対して第1の湾曲部27の湾曲角度を適宜に設定することは可能であるが、この実施形態の第1の湾曲部27の湾曲角度は、ドラム74U,74Dの回動角度に一対一に対応しているものとする。この場合、例えば体腔内等に湾曲部23が存在する湾曲角度の把握を容易に行うことができる。
次に、この実施形態に係る内視鏡10の作用について説明する。
例えば図2(A)に示すように第1の湾曲部27及び第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態で、第1の湾曲部用操作ノブ54を第1の湾曲部27がU方向に湾曲するように回動させる。第1の湾曲部用操作ノブ54の回動に伴って第1のスプロケット52が回動すると、チェーン56及び第1の接続部材58U,58Dを介して、第1のアングルワイヤ60U,60Dのうち、一方のワイヤ60Uが引っ張られる。ワイヤ60Uの先端は湾曲駒34a又は先端硬質部21に固定されているので、ワイヤ60Uが引っ張られると、湾曲駒34aのU方向側が基端側に引っ張られて湾曲駒34a,34b,…が順次回動して第1の湾曲管34がU方向側に湾曲する。このため、第1の湾曲部27及び第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態で、第1の湾曲部用操作ノブ54を第1の湾曲部27がU方向に湾曲するように回動させると、図4(A)及び図5(A)に示すように第1の湾曲部27がU方向に湾曲していく。
第1のスプロケット52が回動すると、第2のスプロケット72も同じ方向に同時に回動する。このため、第2のスプロケット72の回動力伝達軸72aが第2のスプロケット72の中心軸C回りに回動する。このとき、図2(B)に示すようにドラム74Uの溝部92の端部92cに回動力伝達軸72aが当接し、図4(B)に示すように端部92cを押圧するように力を働かせる。このため、ドラム74Uが回動軸C回りに回動する。一方、図2(C)に示すようにドラム74Dの溝部94の端部94cに回動力伝達軸72aが当接した状態から、図4(C)に示すように回動力伝達軸72aが離れていく。このため、ドラム74Dは回動しない。
このため、基端側牽引部材76U,76Dのうち一方の基端側牽引部材76Uには回動力伝達軸72aにより駆動力が伝達されて引っ張られ、緩衝部78U,78Dのうち一方の緩衝部78Uの弾性部材96aが例えば自然長の状態又は自重等に対して伸びた状態、すなわちニュートラル状態から伸張する。
このとき、ドラム74Dの溝部94の端部94c,94dの間に回動力伝達軸72aが配置されているので、他方の基端側牽引部材76D、緩衝部78Dの弾性部材96b及び先端側牽引部材80Dには力は伝達されない。このため、緩衝部78Dの弾性部材96bは伸縮せずに一定の長さを維持しようとする。
緩衝部78Uの弾性部材96aの伸張し始めには、弾性部材96aが伸張する量はわずかであり、先端側牽引部材80Uに対する引っ張り力が弱い。緩衝部78Uの弾性部材96aが伸張していくにつれて、緩衝部78Uの弾性部材96aは、伸張しながら先端側牽引部材80Uを基端側牽引部材76Uに近づけるように引っ張り力が強くなる。このため、先端側牽引部材80U,80Dのうち、先端側牽引部材80Uに張力が加わる。
ここで、基端側牽引部材76Uと先端側牽引部材80Uとの間に緩衝部78Uの弾性部材96aが配設されているので、先端側牽引部材80Uが直接ドラム74Uに巻回されて先端側牽引部材80Uが牽引されるよりも引っ張り力を小さくすることができる。
このように、基端側牽引部材76Uに緩衝部78Uの弾性部材96aが引っ張られた際、弾性部材96aの伸張し始めには先端側牽引部材80Uに対する引っ張り力は弱い。そして、緩衝部78Uの弾性部材96aが伸張していくにつれて、徐々に先端側牽引部材80Uに対する引っ張り力が強くなり、緩衝部78Uは緩衝機能を発揮することができる。
そして、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態(初期の状態)からU方向に湾曲角度(湾曲量)を大きくしていくときに、初期の状態では第2の湾曲駆動機構46の先端側牽引部材80U,80Dには殆ど引っ張り力は加えられていないので、第2の湾曲部29は外力を受けると受動的に湾曲させられる受動湾曲部として機能する。第1の湾曲部27の湾曲角度(湾曲量)を大きくするにつれて、徐々に、先端側牽引部材80Uに加えられる引っ張り力が増していくが、第1の湾曲部27の湾曲角度が小さいときには初期の状態と同様に第2の湾曲部29が受動湾曲部として機能する。第1の湾曲部27の湾曲角度をさらに大きくすると、先端側牽引部材80Uに加えられる引っ張り力がさらに増していく。したがって、第2の湾曲部29の湾曲管36の先端と基端との間の先端側牽引部材80Uについて、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態から湾曲させていくときにすぐには力が加えられず、第1の湾曲部27の湾曲量が大きくなるにしたがって、第2の湾曲部29の湾曲管36の中心軸Cに対して第1の湾曲部27の湾曲方向側に圧縮力が加えられていく。
すなわち、第1の湾曲部27の湾曲角度が図4(A)に示すように略90度の場合や、図5(A)に示すように略180度の場合には第2の湾曲部29の湾曲管36の中心軸Cに対して第1の湾曲部27の湾曲方向側に圧縮力が加えられている。
なお、この実施形態において、第1の湾曲部27を例えばU方向に湾曲させる際に、先端側牽引部材80Uに最大引っ張り力(図5(A)及び図5(B)参照)が加えられても、第2の湾曲部29に負荷される圧縮力は第2の湾曲部29の湾曲管36の湾曲駒を回動させない程度、すなわち、第2の湾曲部29を真っ直ぐに保つ程度に負荷されている。言い換えると、このような状態となるように緩衝部78Uの弾性部材96aが選択されて用いられたり、緩衝部78Uの弾性部材96aの調整や先端側牽引部材80Uの長さの調整等が行われている。
また、第2の湾曲部29の湾曲管36の例えばゴム材製の外皮29aの弾性力や先端側牽引部材80Uの伸びにより、第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態を維持するように補助することができる。
このように、第1の湾曲部27が例えば最大湾曲角度(図5(A)参照)の状態で、第2の湾曲部29の湾曲管36の先端と基端との間では、U方向側の先端側牽引部材80Uには圧縮力が加えられ、D方向側の先端側牽引部材80Dには何ら力が加えられていない。このため、第1の湾曲部27が例えば最大湾曲角度の状態で第2の湾曲部29に外力が加えられたとき、D方向側から押圧力が負荷されたときには先端側牽引部材80Uの圧縮力により予めU方向に湾曲し易くなっているので第2の湾曲部29がU方向に湾曲することができる。このように第2の湾曲部29が第1の湾曲部27の湾曲方向と同じ方向に湾曲する場合、第1の湾曲部27の湾曲角度よりも湾曲角度が小さい状態で第2の湾曲部29が湾曲することが好適である。一方、U方向側から押圧力を負荷されたときには、第2の湾曲部29に負荷されている圧縮力により第2の湾曲部29がD方向に曲げられるのに対する耐性を発揮し、真っ直ぐの状態を維持しようとする。
なお、第1の湾曲部27を例えば最大湾曲量まで湾曲させた後、第1の湾曲部用操作ノブ54を操作して第1の湾曲部27を真っ直ぐの状態に戻すと、第2のスプロケット72が第1のスプロケット52と同じ方向に回動する。このため、基端側牽引部材76Uが挿入部12の先端側に向かって移動し、緩衝部78Uの弾性部材96aの長さがニュートラル状態に戻される。したがって、第1の湾曲部27の湾曲角度が小さくなると、第2の湾曲部29の先端と基端との間に先端側牽引部材80Uにより付加された圧縮力が解消される。
この実施形態では内視鏡10の挿入部12及び操作部14が中心軸Cに対して対称に形成されているので、第1の湾曲部27をD方向に湾曲させた場合については説明を省略する。
したがって、この実施形態に係る内視鏡10の挿入部12の第2の湾曲部29は、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態又は湾曲角度が小さいときには受動湾曲部として機能する。そして、第1の湾曲部27の湾曲角度が大きくなるにつれて、第2の湾曲部29は、第1の湾曲部27の湾曲方向と同じ方向には外力を受けたときに湾曲する受動湾曲部として機能し、第1の湾曲部27の湾曲方向と逆方向等の異なる方向には外力を受けたときに湾曲しないような耐性又は湾曲し難くする耐性を発揮する。すなわち、第2の湾曲部29は、第1の湾曲部27の湾曲角度(湾曲量)及び湾曲方向に応じて、受動湾曲部としての状態と、第1の湾曲部27と同じ方向に曲がり易く反対方向に曲がり難い状態とが自動的に切り替えられる。
そして、第1の湾曲部27を例えばU方向に湾曲させる際、ドラム74Uが第1のスプロケット52に連動して回動して、U方向に近接する側に圧縮力が加えられるが、ドラム74Dは第1の湾曲部27の湾曲角度が例えば最大湾曲角度(例えば180度)になるまで力が加えられない。このため、基端側牽引部材76D、緩衝部78D及び先端側牽引部材80Dには力が加えられない。このとき、基端側牽引部材76D、緩衝部78D及び先端側牽引部材80Dが操作部14に対して相対的に移動しない(移動しても僅か)であるので、基端側牽引部材76D、緩衝部78D及び先端側牽引部材80Dが撓むことを防止できる。
この実施形態では、ドラム74U,74Dに基端側牽引部材76U,76Dが巻回されて固定されている。このため、上述したように、回動力伝達軸72aが例えばドラム74Uの溝部92の端部92cを押圧している場合には操作ノブ54から基端側牽引部材76Uに能動的に駆動力が伝達されるが、回動力伝達軸72aがドラム74Dの溝部94の端部94cを押圧していない場合、操作ノブ54から基端側牽引部材76Dに能動的に駆動力が伝達されることがない。このため、回動力伝達軸72aがドラム74Dの溝部94の端部94cを押圧していない場合、そのドラム74Dに牽引されて固定された基端側牽引部材76Dの移動を抑制することができる。したがって、湾曲部27を湾曲させるために操作ノブ54に操作を入力する際に基端側牽引部材76U,76Dが撓むことを抑制することができる。
次に、例えば湾曲部23の第1湾曲部27がU方向に180度湾曲した状態から湾曲部23をニュートラル状態に戻す場合について説明する。
例えば湾曲部23の第1湾曲部27がU方向に180度湾曲した状態から湾曲部23をニュートラル状態に戻す場合、操作ノブ54の回動角度を180度(図5(A)から図5(C)参照)から0度(図2(A)から図2(C)参照)に近づける。すなわち、回動力伝達軸72aを図5(B)及び図5(C)に示す位置から図4(B)及び図4(C)に示す位置を通して図2(B)及び図2(C)に示す位置まで移動させる。
このとき、D方向側のドラム74D及び基端側牽引部材76Dには回動力伝達軸72aから駆動力が加えられていない。このため、D方向側のドラム74Dは回動することなく、基端側牽引部材76Dは動くことなく、回動力伝達軸72aが溝部94の端部94d(図5(C)参照)に配置された位置から端部94c(図4(C)及び図2(C)参照)に配置される位置に向かって移動する。
一方、U方向側のドラム74U及び基端側牽引部材76Uには回動力伝達軸72aから操作ノブ54をU方向に180度回動させたときの駆動力が加えられている。すなわち、基端側牽引部材76U、緩衝部78U及び先端側牽引部材80Uを牽引している。このため、回動力伝達軸72aが図5(B)に示す位置から図4(B)に示す位置に移動するのに伴って、緩衝部78Uの弾性部材96aがニュートラル状態に戻ろうとして縮んで、基端側牽引部材76Uが先端側に移動することによりドラム74Uが図5(B)に示す位置から図4(B)に示す位置に回動する。すなわち、基端側牽引部材76U及び先端側牽引部材80Uに加えられた張力が緩和されていく。また、回動力伝達軸72aが図4(B)に示す位置から図2(B)に示す位置に移動するのに伴って、緩衝部78Uの弾性部材96aがニュートラル状態に戻ろうとしてさらに縮んで、基端側牽引部材76Uが先端側に移動することによりドラム74Uが図4(B)に示す位置から図2(B)に示す位置に回動する。すなわち、基端側牽引部材76U及び先端側牽引部材80Uに加えられた張力がさらに緩和されていく。
したがって、例えば湾曲部23の第1湾曲部27がU方向に180度湾曲した状態から湾曲部23をニュートラル状態に戻す場合、U方向側の基端側牽引部材76U及び先端側牽引部材80Uに加えられた張力が緩和されていくだけであるので、U方向側の基端側牽引部材76U及び先端側牽引部材80Uが撓むのは防止されている。また、D方向側の基端側牽引部材76D及び先端側牽引部材80Dにはニュートラル状態から力の伝達がないので、基端側牽引部材76D及び先端側牽引部材80Dが撓むのも防止されている。
以上説明したように、この実施形態によれば、以下の効果が得られる。
第2の湾曲駆動機構46は、第1の湾曲駆動機構44に連動して動き、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態で第2の湾曲部29を複数の方向に受動的に湾曲させることが可能で、第1の湾曲部27の湾曲角度を真っ直ぐの状態に対して増大させた際に、第2の湾曲部29の第2の湾曲管36の中心軸Cに対して第1の湾曲部27の湾曲方向側に圧縮力を発生させる構造である。このため、第2の湾曲駆動機構46は、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態のとき又は真っ直ぐの状態に近いときには第2の湾曲部29は自在に受動湾曲させることができる。そして、第1の湾曲駆動機構44により第1の湾曲部27の湾曲角度を増大させたときに第2の湾曲駆動機構44が連動して動き、第2の湾曲駆動機構46は、第2の湾曲部29のうち第1の湾曲部27を湾曲させた方向と同じ方向側に圧縮力を発生させることができる。このため、第1の湾曲部27を湾曲させた方向と反対の方向に第2の湾曲部29が湾曲するのを規制し、かつ、第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態を維持し又は第2の湾曲部29が第1の湾曲部27を湾曲させた方向と同じ方向に湾曲するのを補助することができる。すなわち、第1の湾曲部27をU方向に湾曲させた状態で第2の湾曲部29の例えばU方向側から外力を受けても、その外力に抗することができ、第2の湾曲部29がD方向に湾曲させられることが防止でき、第2の湾曲部29が真っ直ぐの状態又は略真っ直ぐの状態を維持できる。また、第2の湾曲部29の先端と基端との間にU方向側に圧縮力が付加されていることによって、第2の湾曲部29の例えばD方向側から外力を受けると、第2の湾曲部29がU方向側に容易に湾曲する。したがって、この実施形態によれば、例えば第1の湾曲部27をU方向に湾曲させた場合、第2の湾曲部29をU方向に容易に湾曲させることができるが、D方向に曲がるのを防止できる。
また、第1のドラム74Uと第2のドラム74Dとを非連動状態に配置したので、第1のドラム74Uに回動力伝達軸72aから回動力が伝達されているときであっても、第2のドラム74Dには回動力は伝達されていない。このため、第2のドラム74Dに巻回された基端側牽引部材76D、その先端側の緩衝部78D及びその先端側の先端側牽引部材80Dが操作部14に対して相対的に移動することが抑制されている。したがって、基端側牽引部材76D、緩衝部78D及び先端側牽引部材80Dが操作部14の内部で撓んだり、座屈することを防止できる。
また、第2の湾曲駆動機構46は緩衝部78U,78Dを有するので、第1の湾曲駆動機構44から第2の湾曲駆動機構46に動力が伝達されたときに、圧縮力を発生させるタイミングを調整する(遅らせる)ことができる。例えば、緩衝部78U,78Dに伸縮性を有するコイルバネやゴム材等の弾性部材96a,96bを用いると、第1の湾曲駆動機構44で第1の湾曲部27を湾曲させたときに、所望のタイミングで第2の湾曲部29のうち中心軸Cに対して第1の湾曲部27を湾曲させた側に圧縮力を発生させることができ、また、圧縮力の調整を容易に行うことができる。
また、緩衝部78Uが基端側牽引部材76Uと先端側牽引部材80Uとの間に配置されたことによって、挿入部12と操作部14との境界付近に緩衝部78Uを配置することができるので、緩衝部78Uの調整を容易に行うことができる。
回動力伝達軸72aは、回動軸Cがその軸回りに回動することにより、回動軸Cの軸回りを円弧状の軌跡を描きながら移動可能である。第1の溝部92は、回動軸Cを中心とする円弧の一部として形成された内側アーチ92a及び外側アーチ92bと、これらアーチの端部92c,92dとを有する領域に沿って回動力伝達軸72aを移動可能としている。このため、例えば第1の湾曲部27をU方向に湾曲させる場合、第1の溝部92に対しては駆動力を伝達して基端側牽引部材76Uに駆動力を伝達することができ、第2の溝部に対しては第2の溝部94の内側アーチ94a、外側アーチ94b及び2つの端部94c,94dに囲まれた領域に沿って移動し、端部94dに他到達したときに基端側牽引部材76Dに駆動力を伝達することができる。したがって、ドラム74U,74Dや基端側牽引部材76U,76Dに駆動力を伝達させる状態や、伝達させない状態にする切り替えを自動的に行うことができる。
また、第2の湾曲部29に圧縮力を作用させる場合に、基端側牽引部材76U,76Dの軸方向への移動及び張力をコントロールしている。このため、第1の湾曲部27を湾曲させ、第2の湾曲部29に圧縮力を作用させる際に、基端側牽引部材76U,76Dが撓むか否かは基端側牽引部材76U,76D自体が有するコシの強さに影響を受けることが少ない。これは、先端側牽引部材80U,80Dも同様である。
なお、回動力伝達軸72aが溝部92の一方の端部92cから他方の端部92dに移動するまで距離がある。このため、湾曲部23がニュートラル状態から湾曲部用操作ノブ54を操作して第2の湾曲部29に圧縮力が付与され始めるまで、回動力伝達軸72aが移動する距離分タイムラグがある。したがって、溝部92の端部92c,92d間の距離を適宜に設定することにより、基端側牽引部材76U,76Dと先端側牽引部材80U,80Dとの間に緩衝部78U,78Dを配置しなくても良い。
図6には第1の実施形態に係る内視鏡10の変形例を示す。
図6に示すように、緩衝部78U,78Dの位置は挿入部12の基端部と操作部14との間の境界付近に限られない。例えば、緩衝部78U,78Dの弾性部材96a,96bを第2の湾曲部29の内部に配置して良い。この場合、弾性部材96a,96bには、コイルバネよりも伸縮性を有する弾性ゴム材等が用いられることが好ましい。このような構造であっても、上述した第1の実施形態と同じ作用効果を得ることができる。
次に、第2の実施形態について、図7を用いて説明する。この実施形態は第1の実施形態の変形例であって、第1の実施形態で説明した部材と同一の部材及び同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。ここでは、主に、第1の接続部材58U,58D、第1のアングルワイヤ60U,60Dの基端、及び、緩衝部78U,78Dの変形例について説明する。
この実施形態においても、第1の実施形態で説明したように、第2のスプロケット72に対して、溝部92を有するドラム74U及び溝部94を有するドラム74Dが回動可能に隣接して配置されている。
図7(A)には、第1の湾曲駆動機構44、第2の湾曲駆動機構46のうち、挿入部12と操作部14との境界付近に配置された、U方向側の一部の機構を示す。図7では、U方向側のみ示すが、D方向側も同じ構造を有することが好適である。
図7(A)に示すように、第1のアングルワイヤ60Uの基端には、それぞれ係合凸部(係合部)112Uが形成されている。チェーン56の各端部に配置された第1の接続部材58Uには、第1のアングルワイヤ60Uの係合凸部112Uが係合される複数の係合凹部(係合部)114Uが軸方向に沿って形成されている。このため、係合凹部114Uに対する係合凸部112Uの位置を適宜に設定すれば、第1のアングルワイヤ60Uの初期張力を適宜に設定できる。
図7(A)から図7(C)に示すように、緩衝部78Uは、基端側連結部材122Uと、第1の実施形態で説明したコイルバネ等の弾性部材96aと、先端側連結部材124Uとを有する。弾性部材96aは基端側連結部材122Uと先端側連結部材124Uとの間に配設されている。基端側牽引部材76Uの先端には係合凸部(係合部)132Uが形成されている。基端側連結部材122Uには係合凹部(係合部)134Uが形成されている。そして、係合凸部132Uは係合凹部134Uに係合され、通常の動作において外れることがないように支持されている。
緩衝部78Uは先端側牽引部材80Uの基端と協働してスライダ機構140Uを形成する。このスライダ機構140Uは、先端側牽引部材80Uの基端に固定されたスライダ142Uと、先端側連結部材124Uに形成され、スライダ142Uを先端側牽引部材80Uの軸方向にスライド可能に係合するスライダ受部(窓部)144Uとを有する。すなわち、先端側牽引部材80Uの基端にはスライダ142Uが固定されている。そして、先端側連結部材124Uは、スライダ142Uを先端側牽引部材80Uの軸方向にスライド可能に係合するスライダ受部(窓部)144Uを有する。
このため、スライダ142Uをスライダ受部144Uに対して相対的に移動させることができる。なお、スライダ142Uはスライダ受部144Uに対して軸方向に移動することは可能であるが、軸方向から外れる方向には移動が規制され、通常の動作においてスライダ142Uがスライダ受部144Uから外れることがないように支持されている。
そして、スライダ受部144Uに対してスライダ142Uは先端側牽引部材80Uの軸方向に移動可能である。弾性部材96aが例えば自然長やその重力により伸びた状態等のニュートラル状態又はそれに近い状態であれば、スライダ142Uはスライダ受部144Uの先端(図7(A)中の左側端部)から例えば距離Lだけ離されている。すなわち、スライダ142Uとスライダ受部144Uとの間には遊びが形成されている。
なお、緩衝部78Dの構造は緩衝部78Uの構造と同一であるため、説明を省略する。
次に、この実施形態に係る内視鏡10の作用について説明する。
第1の湾曲部27を湾曲させる際、第2のスプロケット72の回動力伝達軸72aでドラム74Uの溝部92の端部92cを押圧して、ドラム74Uを回動させる。このため、基端側牽引部材76Uが基端側に引っ張られる。このとき、弾性部材96aは例えば自然長やその重力により伸びた状態等のニュートラル状態又はそれに近い状態で、基端側に移動する。
このとき、スライダ142Uとスライダ受部144Uとの間には遊びが存在しているので、第1の湾曲部27の湾曲量が小さい状態においては外力を加えることにより第2の湾曲部29をU方向及びD方向のいずれにも湾曲させることができる。
図7(B)に示すように、第1の湾曲部27をU方向に湾曲させるようにして、基端側牽引部材76Uが基端側に引っ張られ、弾性部材96aが延びると、先端側連結部材124Uが基端側に引っ張られていく。このため、スライダ受部144Uの先端にスライダ142Uが当接する。このときまで、先端側牽引部材80Uには引っ張り力は加えられていない。すなわち、緩衝部78Uのスライダ機構140Uは、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態で遊びが最大となり、第1の湾曲部27が真っ直ぐの状態から湾曲角度が増大するにつれて徐々に遊びを小さくするように構成されている。
図7(B)に示す状態からさらに基端側牽引部材76Uが基端側に引っ張られると、図7(C)に示すように、弾性部材96aが延び、先端側連結部材124Uが基端側に引っ張られる。このため、先端側牽引部材80Uに対して徐々に引っ張り力が加えられていく。
この実施形態によれば、第1の湾曲部27の例えばU方向の湾曲角度が大きい範囲に限って第2の湾曲部29のU方向側に圧縮力を加えて、D方向に湾曲するのを防止できる。
また、第1の湾曲部27をU方向に湾曲させる際、第1の実施形態で説明したように、ドラム74Dの溝部94でD方向への力の伝達を抑制できるとともに、スライダ機構140DによってもD方向への力の伝達を抑制できる。
なお、図8に示すように、基端側連結部材122Uの構造を図7に示す先端側連結部材124Uと同様に形成することも好適である。
このように、緩衝部78Uの基端側において、スライダ受部122aに対して相対的にスライダ132Uが移動可能であり、かつ、緩衝部78Uの先端側において、スライダ受け部144Uに対して相対的にスライダ142Uが移動可能であるので、第2のスプロケット72がその中心軸C回りに回動して、第2の湾曲部29に力を伝達するまでに遊びが形成されている。
この実施形態によれば、第1の湾曲部27の例えばU方向の湾曲角度が大きい範囲に限って第2の湾曲部29のU方向側に圧縮力を加えて、D方向に湾曲するのを防止できる。
図8に示す内視鏡10では、先端側連結部材124Uのスライダ受部144Uに対して先端側牽引部材80Uの基端のスライダ142Uをスライド可能とし、基端側連結部材122Uのスライダ受部122aに対して基端側牽引部材76Uの基端のスライダ132Uをスライド可能としたことによって、第2の実施形態で説明した場合に比べて第1の湾曲部27を湾曲させたときに第2の湾曲部29に圧縮力を加えるタイミングについて、調整の幅を広げることができる。
次に、第3実施形態について図9から図13を用いて説明する。この実施形態は第1の実施形態の変形例であって、第1の実施形態で説明した部材と同一の部材又は同一の機能を有する部材は極力同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図9に示すように、この実施形態に係る内視鏡10は、細長い挿入部12と、挿入部12の基端部に設けられた操作部14とを有する。挿入部12は、先端硬質部21と、湾曲部27と、可撓管部(管状部)25とを先端側から基端側に向かって順に有する。すなわち、この実施形態では、1つの湾曲部(能動湾曲部)27を有する場合について説明する。
この実施形態では湾曲部27が2方向に湾曲するものとして説明するが4方向に湾曲可能な構造とすることも好適である。その場合も、この実施形態で説明するドラム52U,52Dと、シャフト162及び回動力伝達軸164を有する回転部材86とを同様に用いることができる。
図10(A)から図10(D)に示すように、内視鏡10は、湾曲部27を複数の方向に湾曲させるための湾曲駆動機構44を有する。すなわち、挿入部12及び操作部14には、湾曲駆動機構44が配設されている。
湾曲駆動機構44は、操作部14の外側に配置された湾曲部用操作ノブ(湾曲操作入力部)54と、操作部14の内部に配置され湾曲部用操作ノブ54に連動して少なくとも一方が動くドラム52U,52Dと、一方の第1のドラム52Uに巻回されたアングルワイヤ60Uと、他方の第2のドラム52Dに巻回されたアングルワイヤ60Dと、アングルワイヤ60U,60Dを挿通するコイルパイプ62U,62Dとを有する。ドラム52Uにはアングルワイヤ60Uの基端が、ドラム52Dにはアングルワイヤ60Dの基端がそれぞれ巻回されている。
湾曲部用操作ノブ54は、操作部14の外部に配置され後述するようにドラム52U,52Dをその中心軸C回りに回動させることができる。なお、地板64には、ドラム52U,52Dをその中心軸C回りに回動させたときに、アングルワイヤ60U,60Dを所定の方向に移動させるように、例えばワイヤガイド64aが形成されている。
この実施形態では、図11に示すように、回転部材86は、回動軸(中心軸)Cを含むシャフト162と、回動軸Cから外れた位置(離れた位置)に形成された回動力伝達軸(アーム)164とを、地板64に向かう側に有する。シャフト162の回動軸C及び回動力伝達軸164は互いに平行に形成されている。そして、回動力伝達軸(移動部)164は、回動軸Cがその軸回りに回動することにより、円弧状の軌跡を描きながら移動する。
なお、回転部材86と湾曲部用操作ノブ54とは別体で形成され互いに連結される構造でも良く、例えば図11に示すように一体的に形成されていることも好適である。このため、湾曲部用操作ノブ54を回動させると、回転部材86が地板64に対して回動する。なお、回転部材86のシャフト162の端部と地板64との間には例えばボールベアリング等の軸受166が配設されている。このため、地板64に対して例えば直交する方向に立設されたシャフト162が回動することにより、湾曲部用操作ノブ54及び回転部材86を容易に回動させることができる。そして、地板64と回転部材86との間に第1のドラム52U及び第2のドラム52Dを収容している。
図10(B)及び図10(C)に示すように、ドラム52U,52Dは略円盤状に形成されている。ドラム52U,52Dの中心には、回転部材86の回動軸(中心軸)Cを含むシャフト162に支持される円形状の貫通孔52a,52bが形成されている。ドラム52U,52Dの貫通孔52a,52bの内径はシャフト162の外径に対して僅かに大きく形成され、ドラム52U,52Dに対してシャフト162が相対的に滑らかに回動可能である。
図10(B)に示すように、ドラム52Uには回動力伝達軸164が貫通した溝部172が形成されている。ドラム52Uの溝部172は内側アーチ172aと、外側アーチ172bと、端部172c,172dとで囲まれた領域を規定する。なお、内側アーチ172a及び外側アーチ172bは中心軸Cを中心とする円弧の一部として形成されていることが好適である。図10(C)に示すように、ドラム52Dには回動力伝達軸164が貫通した溝部174が形成されている。ドラム52Dの溝部174は内側アーチ174aと、外側アーチ174bと、端部174c,174dとで囲まれた領域を規定する。なお、内側アーチ174a及び外側アーチ174bは中心軸Cを中心とする円弧の一部として形成されていることが好適である。
なお、地板64と第1のドラム52Uとの間、第1のドラム52Uと第2のドラム52Dとの間、第2のドラム52Dと回転部材86との間には、それぞれ円盤状の摺動板89a,89b,89cが配設されている。このため、これら摺動板89a,89b,89cにより、これら各間の摩擦の発生を抑制し、各間を相対的にスライド可能に維持することができる。
第1のドラム52Uの溝部172は、中心軸Cの周りに例えば略180度を超える程度の範囲に形成されている。第2のドラム52Dの溝部174は中心軸Cの周りに例えば略180度を超える程度の範囲に形成されている。このように、溝部172,174がそれぞれ略180度を超える程度の範囲に形成されている場合、図10(A)から図10(C)に示すように、湾曲部27を真っ直ぐに維持した状態で、溝部172,174を中心軸Cに対して対称に配置することができる。
次に、この実施形態に係る内視鏡10の作用について説明する。
例えば図10(A)に示すように湾曲部27が真っ直ぐの状態で、湾曲部用操作ノブ54を湾曲部27がU方向に湾曲するように回動させる。
湾曲部用操作ノブ54の回動に伴って回転部材86が回動すると、回動力伝達軸164がシャフト162の中心軸C回りに回動する。このとき、図10(B)に示すようにドラム52Uの溝部172の端部172cに回動力伝達軸164が当接し、図12(B)に示すように端部172cを押圧するように力を働かせる。このため、ドラム52Uが回動軸C回りに回動する。
一方、図10(C)に示すようにドラム52Dの溝部174の端部174cに回動力伝達軸164が当接した状態から、図12(C)に示すように回動力伝達軸164が離れていく。このため、ドラム52Dは回動力伝達軸164により駆動力(回動力)を受けない。
ドラム52Uにその基端が巻回されたワイヤ60Uの先端は湾曲駒34a(図1(B)参照)に固定されているので、ワイヤ60Uが引っ張られると、湾曲駒34aのU方向側が基端側に引っ張られて湾曲駒34a,34b,…が順次回動して湾曲管34がU方向側に湾曲する。このため、湾曲部27が真っ直ぐの状態で、湾曲部用操作ノブ54を湾曲部27がU方向に湾曲するように回動させると、図12(A)に示すように湾曲部27がU方向に湾曲していく。
このとき、アングルワイヤ60U,60Dのうち、ドラム52U,52Dに近接する位置は、ワイヤガイド64aにより外側に撓むことが規制されている。このため、アングルワイヤ60U,60Dはワイヤガイド64aに沿って移動する。
ここで、U方向側のワイヤ60Uが引っ張られて湾曲部27がU方向に湾曲し始めると、湾曲駒34a又は先端硬質部21に先端が固定されたD方向側のワイヤ60Dが先端側に引っ張られる。このため、他方のワイヤ60Dが巻回されたドラム52Dが回動力伝達軸164により駆動力(回動力)を受けずに、ドラム52Uと同じ方向に回動し始める。
例えば図12(A)及び図12(B)に示すように、湾曲部27をU方向に90度湾曲させたとき、ドラム52Uは真っ直ぐの状態(図10(A)及び図10(B)参照)に対して例えば90度回動している。図12(A)及び図12(C)に示すように、湾曲部27をU方向に90度湾曲させたとき、ドラム52Dは真っ直ぐの状態(図10(A)及び図10(C)参照)に対して例えば90度を超えない範囲(0度から90度の間の適宜の角度)に回動している。ここで、回動力伝達軸164は、ドラム52Dの溝部174の端部174c,174dの間にあり、ドラム52Dに回動力を伝達させていない。
例えば図13(A)及び図13(B)に示すように、湾曲部27をU方向に180度湾曲させたとき、ドラム52Uは真っ直ぐの状態(図10(A)及び図10(B)参照)に対して例えば180度回動している。図13(A)及び図13(C)に示すように、湾曲部27をU方向に180度湾曲させたとき、ドラム52Dは真っ直ぐの状態(図10(A)及び図10(C)参照)に対して例えば180度を超えない範囲(0度から180度の間の適宜の角度)に回動している。ここで、回動力伝達軸164は、ドラム52Dの溝部174の端部174c,174dの間にあり、ドラム52Dに回動力を伝達させていない。
すなわち、湾曲部27を例えばU方向に湾曲させる際、U方向側のアングルワイヤ60Uは回動力伝達軸164から回動力を受けたドラム52Uにより牽引されるが、D方向側のアングルワイヤ60Dはドラム52Dが回動力伝達軸164から回動力を受けないので、撓みが生じるのが防止されている。D方向側のアングルワイヤ60Dが移動するのは湾曲駒34a又は先端硬質部21でアングルワイヤ60Dを牽引するからであり、この場合にはアングルワイヤ60Dが撓むことはない。
次に、例えば湾曲部27がU方向に180度湾曲した状態から湾曲部27をニュートラル状態に戻す場合について説明する。
例えば湾曲部27がU方向に180度湾曲した状態から湾曲部27をニュートラル状態に戻す場合、操作ノブ54の回動角度を180度(図13(A)から図13(C)参照)から0度(図10(A)から図10(C)参照)に近づける。すなわち、回動力伝達軸164を図13(B)及び図13(C)に示す位置から図12(B)及び図12(C)に示す位置を通して図10(B)及び図10(C)に示す位置まで移動させる。
このとき、U方向側のドラム52U及びアングルワイヤ60Uには回動力伝達軸164から操作ノブ54をU方向に180度回動させたときの駆動力が加えられている。このため、回動力伝達軸164を図13(B)に示す位置から図12(B)に示す位置に移動させると、U方向側のドラム52U及びアングルワイヤ60Uに加えられた駆動力が小さくなるとともに、ドラム52Uが図13(B)に示す位置から図12(B)に示す位置に回動する。また、回動力伝達軸164を図12(B)に示す位置から図10(B)に示す位置に移動させると、U方向側のドラム52U及びアングルワイヤ60Uに加えられた駆動力がさらに小さくなるとともに、ドラム52Uが図12(B)に示す位置から図10(B)に示す位置に回動する。
このように、回動力伝達軸164を図13(B)に示す位置から図12(B)に示す位置を通して図10(B)に示す位置に移動させる場合、回動力伝達軸164はU方向側のドラム52Uの溝部172の端部172cから離れて他方の端部172dに向かうことがあり得る。しかしながら、U方向側のアングルワイヤ60Uには張力が加えられ、その張力が緩和されていくので、アングルワイヤ60Uが撓むことは防止されている。また、ワイヤガイド64aによってもアングルワイヤ60Uが撓むことは防止されている。
一方、D方向側のドラム52D及びアングルワイヤ60Dには回動力伝達軸164から駆動力が加えられていない。このため、湾曲部27がU方向に180度回動した状態から0度に戻そうとする際の初期は、D方向側のドラム52Dは回動力伝達軸164から駆動力を受けて回動するものではない。しかしながら、回動力伝達軸164を溝部174に沿って端部174cに向かって移動させると、D方向側のドラム52Dの溝部174の端部174cに回動力伝達軸164が当接し、その端部174cを押圧するように力を働かせる。このため、回動力伝達軸164の駆動力によりドラム52Dが回動軸C回りに回動し、アングルワイヤ60Dが牽引される。回動力伝達軸164を図10(C)に示す位置に向かって移動させると、回動力伝達軸164の駆動力によりドラム52Dが回動軸C回りにさらに回動し、アングルワイヤ60Dが牽引される。
このように、回動力伝達軸164を図13(C)に示す位置から図12(C)に示す位置を通して図10(C)に示す位置に移動させる場合、回動力伝達軸164はD方向側のドラム52Dの溝部174の端部174cに押圧力を加えることがあり得る。このため、アングルワイヤ60Dは牽引力(張力)が加えられ、アングルワイヤ60Dが撓むことは防止されている。
また、図10(A)から図10(C)に示すように湾曲部27がニュートラル状態に戻る直前でも、上述した作用及びワイヤガイド64aによりアングルワイヤ60U,60Dが撓むことは防止されている。
なお、アングルワイヤ60U,60Dはワイヤガイド64aが存在していなくても撓むことが防止されていることが容易に理解できるはずである。すなわち、ワイヤガイド64aはアングルワイヤ60U,60Dが撓むのを防止する補助的な役割を果たす。
この実施形態では内視鏡10の挿入部12及び操作部14が中心軸Cに対して対称に形成されているので、湾曲部27をD方向に湾曲させた場合については説明を省略する。
この実施形態の内視鏡10によれば、アングルワイヤ60U,60Dの軸方向への移動及び張力をコントロールすることによって、湾曲部27を湾曲させたり、ニュートラル状態に戻したりする際にアングルワイヤ60U,60Dの撓みを抑制することができる。また、ワイヤガイド64aに沿ってアングルワイヤ60U,60Dを配置するため、アングルワイヤ60U,60Dを撓ませるための領域を考慮する必要がない。したがって、操作部14の内部に配置される湾曲駆動機構44の幅Wをアングルワイヤ60U,60Dを撓ませる領域分、狭く形成することができる。このため、操作部14の外殻を小さく形成することが可能である。
また、この実施形態の内視鏡10は、上述したように、アングルワイヤ60U,60Dの軸方向への移動及び張力をコントロールしている。このため、湾曲部27を湾曲させたり、ニュートラル状態に戻したりする際にアングルワイヤ60U,60Dが撓むか否かはアングルワイヤ60U,60D自体が有するコシの強さに影響を受けることが少ない。
なお、この明細書、請求の範囲において、湾曲部が真っ直ぐの場合とは、実際に真っ直ぐの状態(湾曲角度が0度の状態)だけでなく、湾曲角度が小さい状態(略真っ直ぐの状態)も含まれる。また、この明細書、特許請求の範囲において、同じ方向とは、実際に同じ方向だけでなく、多少のズレを有する状態も含まれる。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
C…中心軸、C…中心軸(回動軸)、C…中心軸(回動軸)、10…内視鏡、12…挿入部、14…操作部、21…先端硬質部、23…湾曲部、25…可撓管部、27…第1の湾曲部、29…第2の湾曲部、34,36…湾曲管、44…第1の湾曲駆動機構、46…第2の湾曲駆動機構、52…第1のスプロケット、52a,52b…貫通孔、54…湾曲部用操作ノブ、56…チェーン、58U,58D…接続部材、60U,60D…アングルワイヤ、62U,62D…コイルパイプ、64…地板、64a…チェーンガイド(ワイヤガイド)、64b…ガイド部、72…第2のスプロケット、72a…回動力伝達軸(移動部)、74U…第1のドラム(第1の牽引機構)、74D…第2のドラム(第2の牽引機構)、74a,74b…貫通孔、76U…基端側牽引部材(第1の牽引部材)、76D…基端側牽引部材(第2の牽引部材)、78U…緩衝部(第1の牽引部材)、78D…緩衝部(第2の牽引部材)、80U…先端側牽引部材(第1の牽引部材)、80D…先端側牽引部材(第2の牽引部材)、82U…第1のコイルパイプ(第1の牽引部材)、82D…第2のコイルパイプ(第2の牽引部材)、84…シャフト(回動軸)、84a…雄ネジ部、86…回転部材、86a…雌ネジ部、88a,88b,88c,88d…摺動板、92…第1の溝部、92a…内側アーチ、92b…外側アーチ、92c,92d…端部、94…第2の溝部、94a…内側アーチ、94b…外側アーチ、94c,94d…端部、96a,96b…弾性部材、100…カバー。

Claims (7)

  1. 中心軸が規定された湾曲部を有する挿入部と、
    前記湾曲部を湾曲操作可能な操作入力部と、
    前記操作入力部への操作の入力により回動する回動軸と、
    前記回動軸の回動に連動して前記回動軸の軸回りを移動する移動部と、
    前記移動部を移動可能に収容する第1の溝部を有するとともに前記回動軸に相対的に回動可能に支持され、前記移動部で前記第1の溝部の領域を規定する1対の端部の一方が押圧されると前記回動軸の軸回りに回動する第1の牽引機構と、
    前記第1の牽引機構に巻回されて固定され前記第1の牽引機構の回動により移動し、前記湾曲部に駆動力を付与可能な第1の牽引部材と、
    前記移動部を移動可能に収容する第2の溝部を有するとともに前記回動軸に相対的に回動可能に支持され、前記移動部で前記第2の溝部の領域を規定する1対の端部の一方が押圧されると前記回動軸の軸回りに回動する第2の牽引機構と、
    前記第2の牽引機構に巻回されて固定され前記第2の牽引機構の回動により移動し、前記湾曲部に駆動力を付与可能な第2の牽引部材と
    を具備し、
    前記第1及び第2の溝部は、前記湾曲部が真っ直ぐの状態にある際に、前記回動軸に対して対称に配置されていることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記湾曲部は、第1の湾曲部と、前記第1の湾曲部の基端側に設けられた第2の湾曲部とを有し、
    前記第2の湾曲部が真っ直ぐの状態を維持し又は前記第1の湾曲部の湾曲方向と同じ方向に前記第2の湾曲部を湾曲させる駆動機構を具備し、
    前記駆動機構は、前記回動軸、前記移動部、前記第1及び第2の牽引機構、前記第1及び第2の牽引部材を有することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記第1及び第2の牽引部材は、それぞれ弾性部材を有することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記弾性部材は、前記湾曲部のうち前記第2の湾曲部の中心軸に対して前記第1の湾曲部の湾曲方向側に圧縮力を発生させるようにしたことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
  5. 前記第1及び第2の溝部の少なくとも一方は、前記移動部を前記回動軸の軸回りに略180度の範囲に回動可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  6. 前記第1及び第2の牽引機構の少なくとも一方は、前記移動部が前記第1及び第2の溝部を移動することにより、前記回動軸の軸回りに略180度の範囲に回動可能であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  7. 前記移動部は、前記回動軸がその軸回りに回動することにより、前記回動軸の軸回りを円弧状の軌跡を描きながら移動可能であり、
    前記第1及び第2の溝部は、前記1対の端部とともに前記領域を規定する、前記回動軸を中心とする円弧の一部として形成された内側及び外側のアーチをし、前記領域に沿って前記移動部を移動可能としたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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