JP5822804B2 - Electromagnetic relay - Google Patents
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Description
本発明は、電磁リレーに関する。 The present invention relates to an electromagnetic relay.
従来より、電磁石のON/OFFにより、可動接触子を固定接触子に当接する当接位置と、固定接触子から離れた離間位置との間にて移動して、可動接触子と固定接触子との接点を物理的に開閉する電磁リレーが用いられている。例えば、特許文献1では、枠状のカードにおける往復移動方向に直交する内側面に係合用突起を突設し、板ばね状の可動接触片の上端部に設けた係合孔に係合用突起を係合した電磁リレーが開示されている。また、特許文献1の電磁リレーでは、枠状のカードにおける往復移動方向に平行な内側面に、可動接触片の上端部に当接可能な脱落防止用突部が突設されることにより、外部から衝撃力が加わった際におけるカードの脱落事故が防止される。
Conventionally, by moving the electromagnet ON / OFF, the movable contact and the fixed contact are moved between a contact position where the movable contact is in contact with the fixed contact and a separated position away from the fixed contact. Electromagnetic relays that physically open and close the contacts are used. For example, in
ところで、電磁リレーに対して外部から衝撃や振動が付与された際には、可動鉄片も揺動することがある。特に、特許文献1の電磁リレーのように、可動鉄片(揺動部)の下端部近傍に支点が設けられる場合には、衝撃や振動の付与により揺動部が大きく揺動してしまう。これにより、電磁リレーの接点が意図せずに一時的に開状態または閉状態となり、電磁リレーが用いられるシステムにおいて予期しない不具合が発生する可能性がある。
By the way, when an impact or vibration is applied to the electromagnetic relay from the outside, the movable iron piece may also swing. In particular, when a fulcrum is provided in the vicinity of the lower end of the movable iron piece (swinging part) as in the electromagnetic relay of
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、電磁リレーに衝撃や振動が付与された場合でも揺動部が大きく揺動することを防止することを目的としている。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to prevent the swinging portion from swinging greatly even when an impact or vibration is applied to the electromagnetic relay.
請求項1に記載の発明は、電磁リレーであって、電磁石と、一の方向におよそ沿って伸びる揺動本体を有し、前記電磁石のON/OFFにより、前記揺動本体の一端近傍における支点を中心として前記揺動本体が揺動する揺動部と、固定接触子を有する固定端子部と、可動接触子を有し、前記可動接触子が、前記固定接触子に当接する当接位置と、前記固定接触子から所定の可動方向に離れた離間位置との間にて移動可能な可動端子部と、前記揺動本体の他端である先端部と当接し、前記揺動本体の運動を前記可動端子部に伝達することにより前記可動接触子を前記当接位置と前記離間位置との間で移動する伝達部材と、前記揺動本体と、前記固定端子部および前記可動端子部との間に配置されるとともに、絶縁性材料により形成される絶縁壁部とを備え、前記揺動本体が、前記一端から前記他端側に向かって伸びるとともに磁性金属により形成される金属部材と、前記先端部を含むとともに、前記他端側の前記金属部材の端部と接続され、前記磁性金属よりも比重が小さい樹脂のみにより形成される樹脂部材とを備え、前記樹脂部材が、前記金属部材の前記端部の端面および前記端部の全ての側面を覆う。
The invention according to
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電磁リレーであって、前記一端から前記端部に至る前記金属部材の長さが、前記金属部材の前記一端から前記樹脂部材の前記先端部に至る前記揺動本体の全長の90%以下である。
Invention of
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電磁リレーであって、前記樹脂部材が、前記伝達部材の一部と係合することにより、前記他端から前記一端とは反対側への前記伝達部材の移動を制限する抜止部を有する。
Invention of
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電磁リレーであって、前記揺動部が、前記揺動本体の前記一端から、前記一の方向における前記電磁石の端部に対向する位置に向かって伸びるとともに前記磁性金属により形成される対向部をさらに有し、前記支点が前記揺動本体と前記対向部とが連結する部位に設けられる。 A fourth aspect of the present invention is the electromagnetic relay according to any one of the first to third aspects, wherein the swinging portion is connected to the end of the electromagnet in the one direction from the one end of the swinging main body. And extending further toward a position facing the portion, and further having a facing portion formed of the magnetic metal, and the fulcrum is provided at a portion where the swinging main body and the facing portion are connected.
本発明によれば、電磁リレーに衝撃や振動が付与された場合でも揺動本体が大きく揺動することを防止することができる。 According to the present invention, it is possible to prevent the swinging main body from swinging greatly even when an impact or vibration is applied to the electromagnetic relay.
図1は本発明の一の実施の形態に係る電磁リレー1を示す平面図であり、図2は図1の電磁リレー1における後述のカバー部22を外した状態を示す図である。また、図3は図2の矢印A−Aの位置における電磁リレー1の断面図であり、図4は図2中の矢印B−Bの位置における電磁リレー1の断面図である。図3および図4では、図2中の矢印A−Aおよび矢印B−Bの位置における断面よりも背後も図示しており、また、カバー部22の断面も図示している。また、図1ないし図4では、互いに直交する3方向をX方向、Y方向およびZ方向として示している。
FIG. 1 is a plan view showing an
図3に示すように、電磁リレー1は、電磁石3と、電磁石3のON/OFFにより揺動する揺動部4(アーマチュアとも呼ばれる。)と、それぞれが第1固定接触子512を有する2個の第1固定端子部51と、それぞれが第2固定接触子522を有する2個の第2固定端子部52と、それぞれが2個の可動接触子621,622を有する2個の可動端子部6と、揺動部4の運動を可動端子部6に伝達する伝達部材7(カードとも呼ばれる。)と、これらの構成を内部に収容する筐体2とを備える。なお、図3では、1つの第1固定端子部51、第2固定端子部52および可動端子部6のみを示している。
As shown in FIG. 3, the
筐体2は、図3の上下方向(Z方向)に垂直な方向に広がる板状のベース21を有し、電磁石3、揺動部4、第1および第2固定端子部51,52、可動端子部6、並びに、伝達部材7は、ベース21の上面211側に配置される。筐体2は、ベース21上の電磁石3、揺動部4、第1および第2固定端子部51,52、可動端子部6、並びに、伝達部材7を覆うカバー部22をさらに有する。以下の説明における上下方向は図3および図4の上下方向であり、重力方向に一致するものとするが、図3および図4の上下方向は重力方向と相違してもよい。
The
図3に示すように、電磁石3は、上下方向に伸びる棒状の芯部31と、芯部31の周囲を囲む筒部321を有するボビン32と、筒部321の周囲に形成されたコイル33と、コイル33に接続された一対のコイル側端子34とを有する。芯部31は磁性材料(ここでは、鉄等の磁性金属)により形成される。ボビン32は、筒部321の両端部に設けられる一対のフランジ部322をさらに有し、筒部321および一対のフランジ部322は1つの部材として樹脂にて形成される。一対のコイル側端子34の上部はコイル33を形成する導電線の両端にそれぞれ接続される。コイル側端子34の下部は、ベース21に設けられたコイル側端子挿入孔を介してベース21の下面212から突出する。
As shown in FIG. 3, the
電磁石3は、芯部31およびコイル33と共に磁気回路を形成するヨーク35をさらに有する。ヨーク35は、上側((+Z)側)のフランジ部322に沿うとともに芯部31の上端に接続される接続部351と、当該フランジ部322の縁近傍における接続部351の端部から他方のフランジ部322の近傍まで垂れ下がる垂下部352とを有する。上下方向に関して、垂下部352の下端は芯部31の下端とほぼ同じ高さであり、コイル33よりも下方に位置する。
The
揺動部4は略L字状であり、芯部31におよそ沿って伸びる揺動本体41と、上下方向に関してコイル33よりも下方に位置する揺動本体41の下端部411から電磁石3の真下(揺動本体41が伸びる方向における電磁石3の端部に対向する位置であり、正確には、芯部31の真下)に向かって伸びて芯部31の下端面と対向する対向部42とを有する。揺動本体41は、下端部411から上方に伸びるとともに、鉄等の磁性金属により形成される金属部材413を有する。実際には、揺動本体41の金属部材413および対向部42は当該磁性金属により1つの部材として形成される。揺動本体41と対向部42とが連結する部位(すなわち、略L字状の揺動部4における屈曲部)は、ベース21上に設けられるヒンジばね213とヨーク35の下端との間にて挟持される。後述するように、電磁石3のON/OFFにより揺動部4が揺動する際には、当該屈曲部を支点として揺動本体41の上側の先端部412が電磁石3の上部に近接または離間する。すなわち、揺動部4は、上下方向に関してコイル33よりも下方に位置する支点を中心として揺動する。揺動部4における支点は、揺動本体41の下端部411近傍における任意の位置に設定されてよく、例えば、下端部411近傍にX方向に伸びる軸部材が取り付けられ、当該軸部材の両端が支持されることにより揺動本体41が当該軸部材を中心として揺動してもよい。
The oscillating
揺動本体41は、樹脂のみにより形成される樹脂部材414をさらに有する。当該樹脂の比重は、金属部材413を形成する磁性金属よりも小さい。樹脂部材414は、金属部材413の上端部416(先端部412側の端部)と接続され、揺動本体41の先端部412を含む。図5は、(+Y)側から(−Y)方向を向いてを見た樹脂部材414の近傍を示す図である。図3および図5に示す電磁リレー1では、樹脂部材414と金属部材413(および対向部42)との一体成形(インサート成形)により揺動部4が形成され、樹脂部材414により金属部材413の上端部416の端面、および、上端部416の全ての側面(すなわち、(+Z)方向を向く端面、並びに、Y方向またはX方向を向く4個の側面)が覆われる。図5に示すように、金属部材413の上端部416には貫通孔4131が形成されており、貫通孔4131内にも樹脂が充填される。これにより、樹脂部材414と金属部材413とが強固に固定される。また、樹脂部材414の上部、すなわち、揺動本体41の先端部412には貫通孔415が形成される。なお、樹脂部材414に形成される凹部に金属部材413を圧入する等により、樹脂部材414と金属部材413とが固定されてもよい。
The
図2に示すように、ベース21は、各辺がX方向またはY方向に平行な略矩形であり、電磁石3および揺動部4は、ベース21の(+Y)側の略半分の領域上に配置される。ベース21上には、図2および図3に示すように、電磁石3および揺動部4が配置される空間と、第1および第2固定端子部51,52、並びに、可動端子部6が配置される空間とを仕切る隔壁であって、絶縁性材料により形成される絶縁壁部23が設けられる。詳細には、図2に示す絶縁壁部23は、揺動部4の(−Y)側にてZX平面に平行に広がる第1隔壁231と、X方向における第1隔壁231の各端部から(+Y)側に向かってYZ平面に平行に広がる第2隔壁232と、各第2隔壁232の(+Y)側の端部からY方向に平行なベース21のエッジに向かってZX平面に平行に広がる第3隔壁233とを有する。
As shown in FIG. 2, the
絶縁壁部23は、YZ平面に平行かつベース21の中心を含む面に対して面対称な形状である。図3に示すように、ベース21の上面211からの第1隔壁231の高さは、第2隔壁232(および第3隔壁233)の高さよりも低く、後述するように伝達部材7は図2の第1隔壁231の上方((+Z)側)、かつ、2個の第2隔壁232の間に位置しており、Y方向に移動する。図2に示すように、ベース21上には、さらに、第1隔壁231のX方向における中央から(−Y)側に向かってYZ平面に平行に広がるガイド壁部24が設けられる。図3に示すように、ベース21の上面211からのガイド壁部24の高さは、第1隔壁231の高さと同じである。
The insulating
図2に示すように、ベース21上において絶縁壁部23よりも(−Y)側の領域は、ガイド壁部24により(+X)側の領域と(−X)側の領域とに仕切られる。これらの2つの領域のそれぞれには、図3に示すように、(+Y)側から(−Y)方向に向かって、すなわち、絶縁壁部23から離れる方向に向かって順に、第2固定端子部52、可動端子部6、第1固定端子部51が配置される。このように、電磁リレー1は、(+X)側の領域および(−X)側の領域のそれぞれに1つの端子群が設けられた、いわゆる2極タイプのリレーである。
As shown in FIG. 2, the region on the (−Y) side of the insulating
図3および図4に示すように、伝達部材7は、ガイド壁部24の上端を挟む2つの板状部711が設けられた伝達本体71を有し、伝達部材7のY方向の移動がガイド壁部24の上端によりガイドされる。図3に示すように、伝達本体71の(+Y)側の端部には、(−Z)側へと突出する接続部72が形成され、接続部72の先端には(+Y)側へと突出する突出部721が設けられる。突出部721は、揺動部4の樹脂部材414に形成された貫通孔415内に、貫通孔415とは非接触の状態にて挿入される。換言すると、樹脂部材414の貫通孔415が、伝達部材7の一部である突出部721と係合することにより、伝達部材7の上方への移動を制限する抜止部として機能する。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
図3および図4に示すように、伝達部材7の各板状部711においてガイド壁部24とは反対側の面には、可動端子部6と当接する当接部73が設けられる。当接部73には(−Y)側に突出する円柱状の突起部731が形成され、突起部731の先端には(+Z)側に向かって突出する円柱状の係止部732が設けられる。突起部731の直径と係止部732の直径はほぼ同じである。電磁リレー1では、伝達部材7の全体が1つの部材として樹脂にて形成される。
As shown in FIGS. 3 and 4, a
図3に示すように、可動端子部6は、一端がベース21に対して固定されるとともに導電性材料にて形成される板ばね部61と、板ばね部61の当該一端から離れた部位において(−Y)側および(+Y)側の面上にそれぞれ設けられる第1および第2可動接触子621,622と、板ばね部61を介して第1および第2可動接触子621,622と電気的に接続される接点側端子63とを有する。図3および図4に示すように、板ばね部61の他端(上端)近傍には、例えばバーリング加工により貫通孔611が形成され、当該貫通孔611には伝達部材7の突起部731が挿入される。既述のように、(−Y)方向に突出する突起部731には、貫通孔611を通り抜けた先端側においてY方向に略垂直な方向(ここでは、(+Z)方向)に突出する係止部732が設けられる。図4に示すように、貫通孔611の直径(内径)α1は円柱状の突起部731の直径(および、係止部732の直径)よりも十分に大きく、突起部731は貫通孔611のおよそ中央に配置される。したがって、突起部731は、常時、貫通孔611の縁と非接触である。また、貫通孔611の直径α1は、Z方向における係止部732の長さα2よりも僅かに小さい。
As shown in FIG. 3, the movable
図3に示す第2固定端子部52は、一端がベース21に固定されるとともに導電性材料にて形成される板状部521と、板状部521の他端近傍にて(−Y)側の面上に設けられる第2固定接触子522と、板状部521を介して第2固定接触子522と電気的に接続される接点側端子523とを有する。第1固定端子部51は、一端がベース21に対して固定されるとともに導電性材料にて形成される板ばね部511と、板ばね部511の他端近傍にて(+Y)側の面上に設けられる第1固定接触子512と、板ばね部511を介して第1固定接触子512と電気的に接続される接点側端子513とを有する。第1および第2固定端子部51,52、並びに、可動端子部6における接点側端子513,523,63の下部は、ベース21に設けられた接点側端子挿入孔を介してベース21の下面212から突出する。
The second fixed
電磁リレー1では、電磁石3がOFFである、すなわち、コイル33に電流を流していない時には、ガイド壁部24の(+X)側および(−X)側のそれぞれの領域において、可動端子部6の板ばね部61の上端(より詳細には、貫通孔611の周囲の部位)が伝達部材7の当接部73を(+Y)側に付勢するとともに、(−Y)側の第1可動接触子621が(−Y)側の第1固定接触子512から離間する。一方、電磁石3がONである、すなわち、一対のコイル側端子34を介してコイル33に電流を流している時には、図6に示すように、揺動部4の対向部42が芯部31の下端面側に磁気的に吸引されて揺動本体41の先端部412が(−Y)側に移動する。このとき、先端部412が伝達部材7の接続部72に当接して伝達部材7を(−Y)側に移動する。これにより、伝達部材7の当接部73が板ばね部61の上端を(−Y)側に付勢し、板ばね部61が撓んで第1可動接触子621が第1固定接触子512に当接する(いわゆる、NO接点(またはa接点)が閉状態となる)。以下の説明では、伝達部材7の移動方向(Y方向)を「可動方向」ともいう。
In the
このように、伝達部材7が揺動本体41の運動を板ばね部61に伝達して板ばね部61が撓むことにより、第1可動接触子621が、第1固定接触子512に当接する当接位置と、第1固定接触子512から可動方向に離れた離間位置との間にて移動可能である。実際には、電磁石のOFFにより、図3のように第1可動接触子621が離間位置に位置する(すなわち、第1固定接触子512から離間する)際に、第1固定接触子512とは反対方向を向く第2可動接触子622が(+Y)側の第2固定接触子522と当接する(いわゆる、NC接点(またはb接点)が閉状態となる)。また、電磁石のONにより、図6のように第1可動接触子621が当接位置に位置する際に、第2可動接触子622が第2固定接触子522と離間する。
As described above, the
本実施の形態に係る電磁リレー1では、仮に第1可動接触子621と第1固定接触子512とが溶着した場合であっても、電磁石3をOFFにした状態で第2可動接触子622と第2固定接触子522との間隔が所定値(例えば0.5ミリメートル)以上となり、仮に第2可動接触子622と第2固定接触子522とが溶着した場合であっても、電磁石3をONにした状態で第1可動接触子621と第1固定接触子512との間隔が所定値以上となり、強制ガイド接点構造が実現されている。このように、電磁リレー1は強制ガイドリレーである。
In the
電磁リレー1を組み立てる際には、図7に示すように、絶縁壁部23およびガイド壁部24が形成されたベース21(実際には、樹脂により1つの部材として形成される。)、第1固定端子部51、第2固定端子部52、可動端子部6、伝達部材7、電磁石3および揺動部4の組立体30、並びに、カバー部22が準備される。そして、ベース21に対して、第1固定端子部51、第2固定端子部52および可動端子部6のそれぞれを、図7中に符号A1を付す矢印にて示す方向(以下、「組立方向A1」という。)に移動して、ベース21に形成された挿入孔に接点側端子513,523,63を差し込むことにより、第1固定端子部51、第2固定端子部52および可動端子部6がベース21に固定される。なお、図7では、1つの第1固定端子部51、第2固定端子部52および可動端子部6のみを図示している。
When assembling the
また、ベース21に対して組立体30を組立方向A1に移動して、ベース21に形成された挿入孔にコイル側端子34を差し込むことにより、組立体30がベース21に固定される。さらに、図3に示すように、伝達部材7の接続部72の突出部721を揺動部4の樹脂部材414に形成された貫通孔415内に挿入するとともに、伝達部材7の突起部731を可動端子部6の貫通孔611に挿入することにより、伝達部材7が揺動部4および可動端子部6に接続される。その後、図7の組立方向A1に沿って、カバー部22をベース21に取り付けることにより、電磁リレー1の組立が完了する。
Further, the
図8は比較例の電磁リレー9の一部を示す図である。比較例の電磁リレー9では、揺動部91の全体が鉄により形成され、樹脂にて形成される伝達部材95が揺動部91により付勢される。また、揺動部91と、固定端子部92(および可動端子部)との間に配置される絶縁壁部93が、固定端子部92の上方を覆う鍔部931を有する。図8の電磁リレー9では、このような構造により、固定端子部92と、揺動部91との間における一定の絶縁距離(いわゆる、コイル−接点間の強化絶縁距離)を確保することが可能となる。
FIG. 8 is a diagram showing a part of the
一方で、図8の電磁リレー9では、固定端子部92を絶縁壁部93の鍔部931の下方に配置してベース96に取り付ける必要があるため、図7の電磁リレー1のように、固定端子部92をベース96に対して一方向に移動するのみでは、固定端子部92の取付を行うことができない。実際には、図8の紙面に垂直な方向に沿って固定端子部92をベース96に取り付ける構造を採用せざるを得ず、電磁リレー9の組立動作が複雑となり、生産効率が低下する。特に、自動組立機により電磁リレー9を組み立てる際には、組立機の構造が複雑になるとともに、動作プログラムの作成や、組立機の調整作業、あるいは、メンテナンス作業が難しくなり、組立機に要するコストが増大してしまう。図9のように、絶縁壁部93における鍔部931を省略することにより、電磁リレー9の組立動作を簡素化することは可能であるが、この場合、固定端子部92と、揺動部91との間における一定の絶縁距離を確保することができない。
On the other hand, in the
さらに、図8および図9の比較例の電磁リレー9では、揺動部91において上下方向に伸びる揺動本体911の全体が鉄により形成されるとともに、揺動本体911の下端部近傍に支点が設けられるため、電磁リレー9に対して外部から衝撃や振動が加わった際に、揺動本体911が大きく揺動してしまう。これにより、電磁リレー9の接点が一時的に意図せずに開状態または閉状態となり、電磁リレー9が用いられるシステムにおいて予期しない不具合が発生する可能性がある。
Further, in the
これに対し、図3の電磁リレー1では、上下方向におよそ沿って伸びる揺動本体41が、下端部411から上方に伸びるとともに磁性金属により形成される金属部材413と、金属部材413の上端部416と接続され、当該磁性金属よりも比重が小さい樹脂のみにより形成される樹脂部材414とを有する。このように、揺動本体41の上部を、磁性金属にて形成される下部よりも比重が小さい樹脂にて形成することにより、電磁リレー1に衝撃や振動が付与された場合でも揺動本体41が大きく揺動することを防止することができ、電磁リレー1が用いられるシステムにおいて予期しない不具合が発生することを抑制することができる。
On the other hand, in the
また、樹脂部材414が金属部材413の上端部416の端面および側面を覆うことにより、図8の電磁リレー9のように絶縁壁部93に鍔部931を設けることなく、Z方向に真っ直ぐな部位のみにより構成される絶縁壁部23を採用して、(+Y)側の第2固定端子部52と、揺動部4の金属部材413との間における一定の絶縁距離を確保することができる。これにより、第1固定端子部51、第2固定端子部52および可動端子部6のそれぞれを、一定の組立方向A1に移動するのみでベース21に固定することができ、電磁リレー9の組立動作を簡素化することができる。その結果、コイル−接点間の一定の絶縁距離を確保した電磁リレー1の生産効率が向上し、製造コストを削減することができる。特に、自動組立機により電磁リレー1を組み立てる際には、組立機の構造を簡素化して、動作プログラムの作成や、組立機の調整作業、あるいは、メンテナンス作業も簡素化することができ、組立機に要するコストを削減することができる。
Further, the
ところで、電磁リレー1に衝撃や振動が付与された場合に揺動本体41が大きく揺動することを防止するという観点では、揺動本体41において、下端部411の端面から上端部416の端面に至る金属部材413の長さが、金属部材413の下端部411の端面から樹脂部材414の先端部412の端面に至る揺動本体41の全長の90%以下であることが好ましい。下端部411近傍に支点が設けられる揺動本体41の一定の強度を確保するには、好ましくは、金属部材413の長さが揺動本体41の全長の10%以上(より好ましくは、70%以上)である。
By the way, from the viewpoint of preventing the swinging
電磁リレー1では、樹脂にて形成される伝達部材7が揺動本体41の樹脂部材414と当接することにより、樹脂にて形成される伝達部材95が磁性金属にて形成される揺動部91と当接する比較例の電磁リレー9に比べて、伝達部材7における摩耗の発生を低減することが可能となる。
In the
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made.
上記実施の形態では、金属部材413の下端部411よりも下方に位置するベース21の上面211から、金属部材413の上端部416よりも上方の高さまで広がる絶縁壁部23、および、金属部材413の上端部416の端面および側面を覆う樹脂部材414により、第2固定端子部52と揺動部4の金属部材413との間における絶縁距離を大きくすることが実現される。しかしながら、樹脂部材414が金属部材413の上端部416の端面および側面を覆う揺動本体41では、揺動本体41と固定端子部51,52および可動端子部6との間に配置される絶縁壁部23の高さが金属部材413の上端部416よりも低い場合であっても、一定の絶縁距離を確保することが可能である。
In the above-described embodiment, the insulating
電磁リレー1の設計によっては、揺動部4の金属部材413の上部を電磁石3が磁気的に吸引する構造等を採用することにより、揺動部4において対向部42が省略されてもよい。また、芯部31がベース21に沿って伸びるように電磁石3が配置されてもよい。さらに、揺動本体41において、一端である下端部411から他端である先端部412へと向かう方向は、ベース21に略垂直な方向(Z方向)には限定されない。
Depending on the design of the
上記実施の形態では、伝達部材7の一部が挿入される樹脂部材414の貫通孔415により、伝達部材7の上方への移動を制限する抜止部が実現されるが、例えば、伝達部材7の接続部72に貫通孔が形成され、樹脂部材414に当該貫通孔に挿入される突出部が形成されることにより、伝達部材7の上方への移動が制限されてもよい。以上のように、樹脂部材414において伝達部材7の一部と係合することにより伝達部材7の上方への(すなわち、揺動本体41の上記他端から上記一端とは反対側への)移動を制限する抜止部は様々な態様にて実現可能である。
In the above embodiment, the through-
揺動本体41の上部に樹脂部材414を設けることにより、衝撃や振動による揺動本体41の大きな揺動を防止する上記手法は、1つの可動端子部(1つの可動接触子)に対して1つの固定端子部のみが設けられる電磁リレー(もちろん、1つの可動端子部および1つの固定端子部の複数の組合せを含む電磁リレーであってもよい。)にて採用されてもよい。
By providing the
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。 The configurations in the above-described embodiments and modifications may be combined as appropriate as long as they do not contradict each other.
1 電磁リレー
3 電磁石
4 揺動部
6 可動端子部
7 伝達部材
23 絶縁壁部
41 揺動本体
42 対向部
51,52 固定端子部
411 下端部
412 先端部
413 金属部材
414 樹脂部材
415 貫通孔
416 上端部
512,522 固定接触子
621,622 可動接触子
DESCRIPTION OF
Claims (4)
電磁石と、
一の方向におよそ沿って伸びる揺動本体を有し、前記電磁石のON/OFFにより、前記揺動本体の一端近傍における支点を中心として前記揺動本体が揺動する揺動部と、
固定接触子を有する固定端子部と、
可動接触子を有し、前記可動接触子が、前記固定接触子に当接する当接位置と、前記固定接触子から所定の可動方向に離れた離間位置との間にて移動可能な可動端子部と、
前記揺動本体の他端である先端部と当接し、前記揺動本体の運動を前記可動端子部に伝達することにより前記可動接触子を前記当接位置と前記離間位置との間で移動する伝達部材と、
前記揺動本体と、前記固定端子部および前記可動端子部との間に配置されるとともに、絶縁性材料により形成される絶縁壁部と、
を備え、
前記揺動本体が、
前記一端から前記他端側に向かって伸びるとともに磁性金属により形成される金属部材と、
前記先端部を含むとともに、前記他端側の前記金属部材の端部と接続され、前記磁性金属よりも比重が小さい樹脂のみにより形成される樹脂部材と、
を備え、
前記樹脂部材が、前記金属部材の前記端部の端面および前記端部の全ての側面を覆うことを特徴とする電磁リレー。 An electromagnetic relay,
An electromagnet,
A swinging body having a swinging body extending approximately along one direction, wherein the swinging body swings around a fulcrum in the vicinity of one end of the swinging body by turning on and off the electromagnet;
A fixed terminal portion having a fixed contact;
A movable terminal having a movable contact and movable between a contact position where the movable contact contacts the fixed contact and a separated position separated from the fixed contact in a predetermined movable direction. When,
The movable contact is moved between the abutting position and the separated position by abutting with a tip portion which is the other end of the oscillating body and transmitting the motion of the oscillating body to the movable terminal portion. A transmission member;
An insulating wall portion disposed between the swinging main body, the fixed terminal portion and the movable terminal portion, and formed of an insulating material;
With
The swing body is
A metal member extending from the one end toward the other end and formed of a magnetic metal;
A resin member that includes the tip portion and is connected to an end portion of the metal member on the other end side and is formed only by a resin having a specific gravity smaller than that of the magnetic metal,
Equipped with a,
The electromagnetic relay , wherein the resin member covers an end surface of the end portion of the metal member and all side surfaces of the end portion .
前記一端から前記端部に至る前記金属部材の長さが、前記金属部材の前記一端から前記樹脂部材の前記先端部に至る前記揺動本体の全長の90%以下であることを特徴とする電磁リレー。 The electromagnetic relay according to claim 1,
The length of the metal member extending from the one end to the end portion is 90% or less of the total length of the swinging body extending from the one end of the metal member to the tip end portion of the resin member. relay.
前記樹脂部材が、前記伝達部材の一部と係合することにより、前記他端から前記一端とは反対側への前記伝達部材の移動を制限する抜止部を有することを特徴とする電磁リレー。 The electromagnetic relay according to claim 1 or 2,
The electromagnetic relay according to claim 1, wherein the resin member includes a retaining portion that restricts movement of the transmission member from the other end to a side opposite to the one end by engaging with a part of the transmission member.
前記揺動部が、前記揺動本体の前記一端から、前記一の方向における前記電磁石の端部に対向する位置に向かって伸びるとともに前記磁性金属により形成される対向部をさらに有し、
前記支点が前記揺動本体と前記対向部とが連結する部位に設けられることを特徴とする電磁リレー。 The electromagnetic relay according to any one of claims 1 to 3 ,
The swinging portion further extends from the one end of the swinging main body toward a position facing the end of the electromagnet in the one direction and further includes a facing portion formed by the magnetic metal;
The electromagnetic relay, wherein the fulcrum is provided at a portion where the swinging main body and the facing portion are connected.
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