JP5822777B2 - 2芯平行リード線及びリード線付きサーミスタ - Google Patents
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Description
前記2芯平行リード線は、はんだ付け可能な導体と、該導体を被覆して該導体をはんだ付け可能にする絶縁被覆層とを有する2本の絶縁導線で構成され、前記導体は、引張り強さが350N/mm2以上、伸び率が5%以上、及び熱伝導率が100W/m・k以下であり、2本の前記絶縁導線は、該絶縁導線が延びる長手方向に融着層で平行に固着されており、前記絶縁導線が延びる長手方向の端部から所望の長さだけ該絶縁導線同士が前記融着層の位置で分離され、前記導体が前記端部でサーミスタ素子にはんだ付けされていることを特徴とする。
本発明に係る2芯平行リード線1は、図1及び図2に示すように、はんだ付け可能な導体3と、導体3を被覆して該導体3をはんだ付け可能にする絶縁被覆層4とを有する2本の絶縁導線2で構成されている。導体3は、引張り強さが350N/mm2以上、伸び率が5%以上、及び熱伝導率が100W/m・k以下である。2本の絶縁導線2は、絶縁導線2が延びる長手方向に融着層5で平行に固着されている。なお、2芯平行リード線1は、長手方向の全ての領域で、絶縁導線2同士が平行をなしており、絶縁導線2同士が相互に捻り合わされることがないリード線である。
導体3は、はんだ付け可能な導体であり、絶縁導線2の芯材を構成している。導体3は、引張り強さが350N/mm2以上、伸び率が5%以上、及び熱伝導率が100W/m・k以下の特性を備えている。
導体3の引張り強さは350N/mm2以上であり、導体3の伸び率は5%以上である。この範囲の引張り強さと伸び率を有する導体3を用いて製造した2芯平行リード線1は、電子機器内を容易に引き回すことができる。また、その2芯平行リード線1は、上記範囲の引張り強さと伸び率を有するので、振動等の外力によって変形しないほどの強度を持ち、スプリングバック現象を起こさない程度の伸び率を有している。こうした2芯平行リード線付きのサーミスタ10(図2参照)は、電子機器内に配置された場合に、温度の測定対象からわずかな距離だけ離れた位置にサーミスタ素子11を容易に配置することができ、さらに配置されたサーミスタ素子11を位置ずれなく長期間にわたって保持することができる。導体3の好ましい引張り強さは450N/mm2以上であり、好ましい伸び率は20%以上40%以下である。
導体3の熱伝導率は100W/m・k以下である。この範囲の熱伝導率を有する導体3は、熱の伝達を効果的に防止することができるので、その導体3を用いて製造した2芯平行リード線1は、電子機器内の代表的な測定対象物である電池(バッテリー)の温度を正確に測定することができるリード線付きサーミスタ10を構成できる。なお、導体3の好ましい熱伝導率は、20W/m・k以上80W/m・k以下である。
導体3は、上記した引張り強さ、伸び率及び熱伝導率の範囲を満たす銅合金線が好ましく用いられる。具体的には、銅、ニッケル及びマンガンを含有する銅合金線が好ましく用いられる。なお、こうした銅合金線の直径は特に限定されないが、0.2mm以上0.4mm以下程度にすることができる。
絶縁被覆層4は、導体3を被覆してその導体3をはんだ付け可能にする絶縁性の層であり、導体3同士の接触を防いで短絡を防止するように作用する。絶縁被覆層4は、耐熱指数が少なくとも150℃以上の耐熱性を持っていることが好ましい。この範囲の耐熱指数を持つ絶縁被覆層4を適用することにより、例えば100℃から200℃まで温度が上昇する電池パック等の温度計測に好ましく用いることができる。絶縁被覆層4の耐熱指数が150℃未満で耐熱性が十分でない場合、2芯平行リード線1を長期間にわたって使用すると、絶縁被覆層4が劣化してしまう。なお、「耐熱指数」とは、長期間にわたる耐熱性を表す指標であり、所定の温度に曝された試料が10万時間耐えることができる温度を意味する。
融着層5は、2本の絶縁導線2の周囲に設けられ、絶縁導線2同士を平行に配置された状態で固着させている。融着層5の構成材料は特に限定されないが、ナイロン等が好ましく用いられる。そうした融着層5は、並列に配された2本の絶縁導線2の絶縁被覆層4の周囲に融着層形成用樹脂が塗布され、塗布された融着層形成用樹脂を焼付けして形成される。
本発明に係るリード線付きサーミスタ10は、図2に示すように、サーミスタ素子11と、サーミスタ素子11にはんだ付けされている上記本発明に係る2芯平行リード線1とで構成されている。
2芯平行リード線1及びリード線付きサーミスタ10の製造方法について説明する。先ず、予め焼鈍して所定の引張り強さと伸び率に調整された導体3を準備する(準備工程)。このときの焼鈍条件は、使用する導体の種類に応じて設定する。所定の引張り強さと伸び率は、全ての製造工程後に得られた2芯平行リード線1の引張り強さと伸び率が上記した範囲内になるように設定する。
銅が93質量%、ニッケルが5.0質量%、マンガンが1.0質量%、残部不可避不純物が1質量%未満からなる線径0.3mmの銅合金線(銅ニッケル抵抗線:CN10相当品)を導体3として使用して2芯平行リード線1を製造した。
実施例1において、導体3として銅が88質量%、ニッケルが10質量%、マンガンが1.0質量%、残部不可避不純物が1質量%未満からなる線径0.3mmの銅合金線(銅ニッケル抵抗線:CN15相当品)を用い、焼鈍温度を750℃に少し変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線1を製造した。
実施例1において、導体3として銅が75質量%、ニッケルが23質量%、マンガンが1.0質量%、残部不可避不純物が1質量%未満からなる線径0.3mmの銅合金線(銅ニッケル抵抗線:CN30相当品)を用い、焼鈍温度を800℃に少し変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線1を製造した。
実施例1において、導体3として銅が50質量%、ニッケルが47質量%、マンガンが2.0質量%、残部不可避不純物が1質量%未満からなる線径0.3mmの銅合金線(銅ニッケル抵抗線:CN49相当品)を用い、焼鈍温度を820℃に少し変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線1を製造した。
実施例4において、絶縁被覆層4を変性ポリウレタ(東特塗料株式会社製、商品名:TSF400)に変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線1を製造した。
実施例4において、絶縁被覆層4を変性ポリウレタン(東特塗料株式会社製、商品名:TSF100)に変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線1を製造した。
実施例1において、導体3として線径0.3mmの銅線を用い、焼鈍温度を450℃に変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線を製造した。
実施例1において、導体3として線径0.3mmの銀入り銅線(銀の含有量:3質量%)を用い、焼鈍温度を700℃に変更した他は、実施例1と同様にして、2芯平行リード線を製造した。
実施例4において、焼鈍温度を600℃に変更した他は、実施例4と同様にして、2芯平行リード線を製造した。
実施例4において、焼鈍温度を950℃に変更した他は、実施例4と同様にして、2芯平行リード線を製造した。
実施例4において、絶縁被覆層4をウレタン(東特塗料株式会社製、商品名:LS23)に変更した他は、実施例4と同様にして、2芯平行リード線1を製造した。
導体3の引張り強さと伸び率は、引張り試験機(株式会社島津製作所社製、型番:EZ−TEST)を用い、引張り速度100mm/分の条件で測定した。
表3に得られた結果を示した。表3に示すように、実施例1〜6の2芯平行リード線1は、引き回しやすさ、配線後の形状保持性、振動を加えた後の形状保持性のいずれにも良好な結果を示した。特に、実施例3,4,5,6は良好であった。一方、比較例1,3,4の2芯平行リード線は、引き回しやすさ、配線後の形状保持性、振動を加えた後の形状保持性で不十分であった。また、比較例2は熱伝導率が高すぎ、比較例5は耐熱指数が低すぎてNGと評価した。
2 絶縁導線
3 導体
4 絶縁被覆層
5 融着層
6 端部
8 はんだ
10 リード線付きサーミスタ
11 サーミスタ素子
12 はんだ
Claims (5)
- はんだ付け可能な導体と、該導体を被覆して該導体をはんだ付け可能にする絶縁被覆層とを有する2本の絶縁導線で構成され、
前記導体は、引張り強さが350N/mm2以上、伸び率が5%以上、熱伝導率が100W/m・k以下であり、2本の前記絶縁導線が、該絶縁導線が延びる長手方向に融着層で平行に固着されていることを特徴とする2芯平行リード線。 - 前記導体が、銅、ニッケル及びマンガンを含有する銅合金線である、請求項1に記載の2芯平行リード線。
- 前記銅合金線が、銅の含有率が50質量%以上96質量%以下、ニッケルとマンガンとの合計含有率が4質量%以上50質量%以下である、請求項2に記載の2芯平行リード線。
- 前記絶縁被覆層は、耐熱指数が少なくとも150℃であり且つ、厚さが30μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の2芯平行リード線。
- サーミスタ素子と、該サーミスタ素子にはんだ付けされている2芯平行リード線とで構成されたリード線付きサーミスタであって、
前記2芯平行リード線は、はんだ付け可能な導体と、該導体を被覆して該導体をはんだ付け可能にする絶縁被覆層とを有する2本の絶縁導線で構成され、前記導体は、引張り強さが350N/mm2以上、伸び率が5%以上、熱伝導率が100W/m・k以下であり、2本の前記絶縁導線が、該絶縁導線が延びる長手方向に融着層で平行に固着されており、前記絶縁導線が延びる長手方向の端部から所望の長さだけ該絶縁導線同士が前記融着層の位置で分離され、前記導体が前記端部でサーミスタ素子にはんだ付けされていることを特徴とするリード線付きのサーミスタ。
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