JP5821730B2 - 画像形成装置、画像形成方法、および画像形成プログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成方法、および画像形成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムに関し、詳しくは、2色カラー画像を形成するための画像形成装置、画像形成方法、画像形成プログラムに関する。
フルカラー印刷に対応した複写機やプリンタ等では、ソースとなるフルカラーのデータから2色カラーに変換して印刷する機能を有するものがある。
たとえば、入力されたフルカラー画像の彩度が所定値より低い画素はK(黒)単色で、それ以外の画素はC、M、Y(Cはシアン、Mはマゼンタ、Yはイエローである)のいずれかの色で画像形成する技術がある(特許文献1)。
また、入力されたフルカラー画像の彩度が所定値より低い画素は輝度値で、それ以外の画素は輝度値と彩度値で、C、M、Yのいずれかの色の画像データを生成して2色カラーに変換して画像形成する技術がある(特許文献2)。
特開2005−064703号公報 特開2011−097477号公報
特許文献1の技術では、彩度の閾値で黒ともう一色とに切り分けてしまうため、元の画像における彩度が徐々に変化しているような画像(自然色の場合はそのようなカラー変化が多い)では、2色化したときに色の濃度変化が急激に起きた部分が発生してしまう。このような急激な濃度変化部分をトーンギャップと称する。
また、特許文献2では、黒以外のもう一色を輝度値と彩度値を用いて変換することによりトーンギャップの解消を図っている。しかし、この場合、輝度値と彩度値の2つの値から、1色の濃度を算出することになるため、2次元のデータ変換テーブルを用意して、この2次元テーブルからの変換が必要である。このためこのような2次元テーブルを用いた色変換を専用の回路で行う場合、回路規模が大きくなってコストが高くなる。また、ソフトウェアでやる場合にも計算が複雑であるため、色変換にかかる時間が長くなる(またはソフトウェアを実行するために高速な装置が必要となってコストアップにつながる)。
そこで、本発明の目的は、入力されたフルカラー画像から、彩度の高低に従って無彩色と有彩色の混合比が連続して変化する(すなわちトーンギャップが無い)2色カラー画像を、従来よりも少ない演算で得ることができる画像形成装置、画像形成方法、および画像形成プログラムを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)フルカラー画像から2色カラー画像を形成する画像形成装置であって、
入力された前記フルカラー画像の各画素の輝度値を、無彩色成分濃度と、前記無彩色成分濃度の成分を含まない彩度成分濃度に変換する色成分分離部と、
前記彩度成分濃度を一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換する出力色変換部と、
前記出力色変換部で得られた一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合に、当該一つ以上の色材として含まれている前記無彩色色材の濃度値に、前記色成分分離部で得られた前記無彩色成分濃度を加算して前記無彩色色材の濃度値とし、前記出力色変換部で得られた一つ以上の色材のなかの前記無彩色色材以外の各色材の濃度値、および前記加算後の無彩色色材の濃度値を、前記2色カラー画像を形成する際に使用する各色材の濃度値として出力する印刷色合成部と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
(2)前記出力色変換部は、前記彩度成分濃度を変換元、各色材の濃度値を変換結果とするあらかじめ決められた1次元ルックアップテーブルを用いて、各色材の濃度値を求めることを特徴とする(1)記載の画像形成装置。
(3)前記色成分分離部で得られた前記彩度成分濃度にあらかじめ設定された有彩色濃度を上げる補正を行うための彩度成分変換係数を乗じた値を算出する彩度成分濃度変換部をさらに有し、
前記出力色変換部は、前記彩度成分濃度変換部によって得られた前記補正後の彩度成分濃度の値を用いて各色材の濃度値を求めることを特徴とする(2)記載の画像形成装置。
(4)前記有彩色は、あらかじめ保持している複数のプリセット色のなかからユーザーによって選択される色であり、
前記1次元ルックアップテーブルは前記プリセット色のそれぞれの色ごとに、その色を再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するためにあらかじめ備えられていることを特徴とする(2)または(3)記載の画像形成装置。
(5)前記有彩色は、ユーザーが任意に指定した有彩色であり、
前記1次元ルックアップテーブルは、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色に対応したRGBの値を利用して、フルカラーを再現する際にあらかじめ用意されているカラープロファイルを利用して、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色を再現するために必要な各色材の濃度値に変換するために、当該ユーザーが任意に前記有彩色を指定する都度作成されたものであることを特徴とする(2)または(3)記載の画像形成装置。
(6)前記フルカラー画像はRGB輝度値のデータからなり、
前記色成分分離部は、
RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、当該最大値Vmaxを変換元、前記無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルにより前記無彩色成分濃度を求め、
前記RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルによりRGB濃度値を求め、当該RGB濃度値から前記無彩色成分濃度を減じたものを前記彩度成分濃度とすることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一つに記載の画像形成装置。
(7)前記無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、および前記輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルの少なくとも一方は、少なくとも2種類の特性の異なる1次元ルックアップテーブルが設定され、前記フルカラー画像の各画素の領域属性に従って1次元ルックアップテーブルの特性を切り替え、さらに前記画素の領域属性は、少なくとも文字領域と文字領域以外の2つに分類することを特徴とする(6)記載の画像形成装置。
(8)前記無彩色色材はブラック(K)の色材であり、前記有彩色はCMYKのうちの1以上の色材で再現される色であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか一つに記載の画像形成装置。
(9)フルカラー画像から2色カラー画像を形成する画像形成方法であって、
入力された前記フルカラー画像の各画素の輝度値を、無彩色成分濃度と、前記無彩色成分濃度の成分を含まない彩度成分濃度に変換する段階(a)と、
前記彩度成分濃度を一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換する段階(b)と、
前記段階(b)で得られた一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合に、当該一つ以上の色材として含まれている前記無彩色色材の濃度値に、前記段階(a)で得られた前記無彩色成分濃度を加算して前記無彩色色材の濃度値とする段階(c)と、
前記段階(b)で得られた一つ以上の色材のなかの前記無彩色色材以外の各色材の濃度値、および前記段階(c)で得られた前記無彩色色材の濃度値を、前記2色カラー画像を形成する際に使用する各色材の濃度値として出力する段階(d)と、
を有することを特徴とする画像形成方法。
(10)前記段階(b)は、前記彩度成分濃度を変換元、各色材の濃度値を変換結果とするあらかじめ決められた1次元ルックアップテーブルを用いて、各色材の濃度値を求めることを特徴とする(9)記載の画像形成方法。
(11)前記1次元ルックアップテーブルの変換元に用いる前記彩度成分濃度は、前記段階(a)によって得られた前記彩度成分濃度にあらかじめ設定された有彩色濃度を上げる補正を行うための彩度成分変換係数を乗じた値であることを特徴とする(10)記載の画像形成方法。
(12)前記有彩色は、あらかじめ保持している複数のプリセット色のなかからユーザーによって選択される色であり、
前記1次元ルックアップテーブルは前記プリセット色のそれぞれの色ごとに、その色を再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するためにあらかじめ備えられていることを特徴とする(10)または(11)記載の画像形成方法。
(13)前記有彩色は、ユーザーが任意に指定した有彩色であり、
前記1次元ルックアップテーブルは、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色に対応したRGBの値を利用して、フルカラーを再現する際にあらかじめ用意されているカラープロファイルを利用して、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色を再現するために必要な各色材の濃度値に変換するために、当該ユーザーが任意に前記有彩色を指定する都度作成されたものであることを特徴とする(10)または(11)記載の画像形成方法。
(14)前記フルカラー画像はRGB輝度値のデータからなり、
前記段階(a)は、
RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、当該最大値Vmaxを変換元、前記無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルにより前記無彩色成分濃度を求め、
前記RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルによりRGB濃度値を求め、当該RGB濃度値から前記無彩色成分濃度を減じたものを前記彩度成分濃度とすることを特徴とする(9)〜(13)のいずれか一つに記載の画像形成方法。
(15)前記無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、および前記輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルの少なくとも一方は、少なくとも2種類の特性の異なる1次元ルックアップテーブルが設定され、前記フルカラー画像の各画素の領域属性に従って1次元ルックアップテーブルの特性を切り替え、さらに前記画素の領域属性は、少なくとも文字領域と文字領域以外の2つに分類することを特徴とする(14)記載の画像形成方法。
(16)前記無彩色色材はブラック(K)のトナーであり、前記有彩色はCMYKのうちの1以上の色材のトナーで再現される色であることを特徴とする(9)〜(15)のいずれか一つに記載の画像形成方法。
(17)フルカラー画像から2色カラー画像を形成するためにコンピューターが実行する画像形成プログラムであって、
入力された前記フルカラー画像の各画素の輝度値を、無彩色成分濃度と、前記無彩色成分濃度の成分を含まない彩度成分濃度に変換するステップ(a)と、
前記彩度成分濃度を一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するステップ(b)と、
前記ステップ(b)で得られた一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合に、当該一つ以上の色材として含まれている前記無彩色色材の濃度値に、前記ステップ(a)で得られた前記無彩色成分濃度を加算して前記無彩色色材の濃度値とするステップ(c)と、
前記ステップ(b)で得られた一つ以上の色材のなかの前記無彩色色材以外の各色材の濃度値、および前記ステップ(c)で得られた前記無彩色色材の濃度値を、前記2色カラー画像を形成する際に使用する各色材の濃度値として出力するステップ(d)と、
を有する処理をコンピューターに実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
(18)前記ステップ(b)は、前記彩度成分濃度を変換元、各色材の濃度値を変換結果とするあらかじめ決められた1次元ルックアップテーブルを用いて、各色材の濃度値を求めることを特徴とする(17)記載の画像形成プログラム。
(19)前記1次元ルックアップテーブルの変換元に用いる前記彩度成分濃度は、前記ステップ(a)によって得られた前記彩度成分濃度にあらかじめ設定された有彩色濃度を上げる補正を行うための彩度成分変換係数を乗じた値であることを特徴とする(18)記載の画像形成プログラム。
(20)前記有彩色は、あらかじめ保持している複数のプリセット色のなかからユーザーによって選択される色であり、
前記1次元ルックアップテーブルは前記プリセット色のそれぞれの色ごとに、その色を再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するためにあらかじめ備えられていることを特徴とする(18)または(19)記載の画像形成プログラム。
(21)前記有彩色は、ユーザーが任意に指定した有彩色であり、
前記1次元ルックアップテーブルは、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色に対応したRGBの値を利用して、フルカラーを再現する際にあらかじめ用意されているカラープロファイルを利用して、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色を再現するために必要な各色材の濃度値に変換するために、当該ユーザーが任意に前記有彩色を指定する都度作成されたものであることを特徴とする(18)または(19)記載の画像形成プログラム。
(22)前記フルカラー画像はRGB輝度値のデータからなり、
前記ステップ(a)は、
RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、当該最大値Vmaxを変換元、前記無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルにより前記無彩色成分濃度を求め、
前記RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルによりRGB濃度値を求め、当該RGB濃度値から前記無彩色成分濃度を減じたものを前記彩度成分濃度とすることを特徴とする(17〜21のいずれか一つに記載の画像形成プログラム。
(23)前記無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、および前記輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルの少なくとも一方は、少なくとも2種類の特性の異なる1次元ルックアップテーブルが設定され、前記フルカラー画像の各画素の領域属性に従って1次元ルックアップテーブルの特性を切り替え、さらに前記画素の領域属性は、少なくとも文字領域と文字領域以外の2つに分類することを特徴とする(22)記載の画像形成プログラム。
(24)前記無彩色色材はブラック(K)のトナーであり、前記有彩色はCMYKのうちの1以上の色材のトナーで再現される色であることを特徴とする(17)〜(23)のいずれか一つに記載の画像形成プログラム。
(25)(17)〜(24)のいずれか一つに記載の画像形成プログラムを記録したコンピューター読み取り実行可能な記録媒体。
本発明によれば、入力されたフルカラー画像の各画素を、無彩色色材を使用する無彩色成分濃度と、有彩色の色材を使用する彩度成分濃度に分離して、彩度成分濃度から、有彩色を再現するための一つ以上の色材の濃度値を求めることとした。このため、彩度成分濃度を有彩色の色材の濃度値に変換する際には、1対1の1次元による変換で済むため、従来よりも少ない演算で変換することが可能となり、また、彩度成分濃度を有彩色によって再現するための色材の濃度値に変換しているので、彩度の高低に従って無彩色と有彩色の混合比が連続して変化する(すなわちトーンギャップが無い)2色カラー画像を得ることができる。
本発明の一実施形態の画像形成装置の構成を説明するための説明図である。 制御部の構成を説明するためのブロック図である。 RGB画像データを説明するための説明図である。 画像処理部を説明するためのブロック図である。 方式選択とモード選択によって使用される色との対応を説明する説明図である。 2色カラー変換回路の構成を説明するためのブロック図である。 入力RGB画素から無彩色成分濃度Dnと彩度成分濃度Dsの2成分の画素に変換する原理を説明するための説明図である。 輝度濃度LUT変換部に設定するルックアップテーブルの一例を示すグラフである。 下地濃度LUT変換部に設定するルックアップテーブルの一例を示すグラフである。 有彩色として赤(RGB=255,0,0)が指定された場合に、出力色LUT変換部に設定する出力色ルックアップテーブルの一例を示すグラフである。 プリンタドライバによってPCの画面上に表示される2色カラー印刷時の有彩色を指定するユーザーインターフェースの画面例を示す図面である。 図11に続く、プリンタドライバによってPCの画面上に表示される2色カラー印刷時の有彩色を指定するユーザーインターフェースの画面例を示す図面である。 図12に続く、プリンタドライバによってPCの画面上に表示される2色カラー印刷時の有彩色を指定するユーザーインターフェースの画面例を示す図面である。 画像形成装置の操作パネルから有彩色を指定する場合の、操作パネルに表示されるユーザーインターフェース画面例を示す図面である。 画像形成装置の操作パネルから有彩色を指定する場合の、操作パネルに表示されるユーザーインターフェース画面例を示す図面である。 図14に続く、画像形成装置の操作パネルから有彩色を指定する場合の、操作パネルに表示されるユーザーインターフェース画面例を示す図面である。 図15に続く、画像形成装置の操作パネルから有彩色を指定する場合の、操作パネルに表示されるユーザーインターフェース画面例を示す図面である。 本実施形態2における制御部の構成を説明するためのブロック図である。 2色カラー変換処理の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態の画像形成装置の構成を説明するための説明図である。
本実施形態1では、プリンタ(印刷機)としての機能のほか、画像読み取り装置(スキャナ)を備え、画像読み取り(スキャン)機能やコピー機能を備える画像形成装置を例に説明する。このような多機能な画像形成装置はMFP(Multifunction Peripheral)と称されている。
この画像形成装置1は、原稿読み取りユニット2、操作パネル3、給紙カセット5、作像部20、定着ユニット40及び制御部50を有する。
原稿読み取りユニット2は、原稿を読み取って画像データを生成する。原稿読み取りユニット2は、原稿に光を照射してその反射光を撮像素子により受光して電気信号に変換するイメージスキャナである。原稿読み取りユニット2は、透光性を有する原稿台を有し、原稿台に載置された原稿を読み取る。原稿台読み取りユニット2によって生成された画像データは、印刷画像データとして用いることができる。原稿読み取りユニット2は、図示しない他の原稿読み取り機構を備えてもよい。例えば、自動給紙装置(ADF、Auto Document Feeder)を備え、原稿台にセットされた複数の原稿を自動的に連続して読み取るようにしてもよい。
操作パネル3は、画像形成装置1に対する各種の入力を可能とする入力装置として機能すると共に、画像形成装置1に関する各種情報を表示する表示装置としても機能する。
給紙カセット5は、用紙を備蓄するトレイを備えている。画像形成装置1は、用紙に対して画像を形成する。用紙に対して画像を形成するとき、用紙は画像形成装置1内に設けられたローラにより搬送されて、画像を形成される。図1に示す構成においては、用紙Pは給紙ローラ11及び捌きローラ12によって1枚ずつ給紙カセット5から上方へ搬送され、タイミングローラ13、14により搬送されて作像部20へ導かれる。
作像部20は、中間転写ベルト21、作像ユニット30C、30M、30Y、30K及びクリーニング装置39を有し、中間転写ベルト21上に形成したトナー画像を用紙Pに転写する。
中間転写ベルト21は、輪状のベルトであり、その内側に設けられたローラ22、23、24及び転写ローラ25、25、25、25によって担持され、図1に示す矢印Vの方向に沿って駆動される。
作像ユニット30C、30M、30Y、30Kは、CMYKの各色それぞれのトナー画像を形成して中間転写ベルト21へ転写(一次転写)する。作像ユニット30Cはシアン(C)のトナー画像を、作像ユニット30Mはマゼンダ(M)のトナー画像を、作像ユニット30Yはイエロー(Y)のトナー画像を、作像ユニット30Kはブラック(K)即ち黒のトナー画像を形成して中間転写ベルト21へ転写する。
作像ユニット30C、30M、30Y、30Kはそれぞれ、感光体ドラム31、レーザ走査ユニット32、現像ユニット33を有する。
感光体ドラム31は、図示しない帯電器によってその外周面を帯電される。レーザ走査ユニット32は、感光体ドラム31に対してレーザを照射して潜像を形成する。現像ユニット33は、潜像を形成された感光体ドラム31に対して色材(トナー)を付着させてトナー画像を形成する現像処理を行う。
作像ユニット30C、30M、30Y、30Kの感光体ドラム31はそれぞれ個別の転写ローラ25、25、25、25と対向する位置に設けられる。感光体ドラム31に形成された各色のトナー画像は、転写ローラ25により付与される電界によって中間転写ベルト21へ転写(一次転写)される。
作像ユニット30C、30M、30Y、30Kはそれぞれ転写後の感光体ドラム31に残留したトナーや残留電荷をクリーニングするための(図示しない)クリーニング器を有しており、クリーニング器によるクリーニング後に次のトナー画像を形成、転写する。
中間転写ベルト21は、作像ユニット30C、30M、30Y、30Kにより転写(一次転写)されたトナー画像を用紙Pへ転写(二次転写)する。中間転写ベルト21に転写(一次転写)されたトナー画像は、ローラ22と対向する位置に設けられた転写ローラ26により付与される電界によって用紙Pへ転写(二次転写)される。
二次転写後の中間転写ベルト21は、クリーニング装置39によってクリーニングされる。作像部20は、一次転写、二次転写及びクリーニングの繰り返しにより、一又は複数の用紙Pに画像を転写する。
定着ユニット40は、トナー画像を転写された用紙Pに対して定着処理を行う。定着ユニット40は、加熱ローラ41及びローラ42を有する。
加熱ローラ41は、その内部に発熱するための構成を有し、外周面を加熱することにより当該外周面に当接する用紙Pを加熱する。ローラ42は、用紙Pの搬送経路を挟んで加熱ローラ41と対向する位置に設けられ、加熱ローラ41と協働して用紙Pを挟み込む。加熱ローラ41とローラ42により挟み込まれた用紙Pは加熱、加圧され、この加熱及び加圧によって転写されたトナー画像が用紙Pに定着される。
定着処理後の用紙Pは、排紙ローラ15、16によって搬送されて排紙部4上へ排出される。
画像形成装置1は、モノクロ方式、カラー方式のいずれかの方式による画像形成を行うことができる。モノクロ方式は、ブラック(K)のトナーのみを用いた画像形成である。カラー方式は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)及びブラック(K)のトナーを用いた画像形成である。そして、カラー方式には、フルカラーモードと2色カラーモードがある。フルカラーモードは、入力されたカラー画像をそのままカラー印刷を行うモードである。2色カラーモードは入力されたカラー画像を、あらかじめ用意された色(これをプリセット色という)の中から選択指定された1色(有彩色)とブラック(K)の2色、またはあらかじめ指定された任意の1色(有彩色)とブラック(K)の2色の画像に変換し、印刷を行うモードである。
2色カラーモードにおいて、プリセット色がシアン(C)、マゼンダ(M)、およびイエロー(Y)の場合、シアン(C)、マゼンダ(M)、およびイエロー(Y)の中から選択指定された1色のトナー(色材)とブラック(K)のトナー(無彩色色材)による2色により画像形成を行うこととなる。またプリセット色として赤(R)、緑(G)、青(B)の場合は、赤(R)(=M+Y)、緑(G)(=C+Y)、青(B)(=M+C)の中から選択指定された1色を再現するためのそれぞれ2色のトナー(色材)とブラック(K)のトナー(無彩色色材)を使用することになる。
一方、任意の1色とブラック(K)による2色カラーとする場合は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のうちから任意の1色を得るために必要なトナー(色材)が選択されて、ブラック(K)のトナー(無彩色色材)と共に使用することになる。
モノクロ方式による画像形成の場合、作像ユニット30C、30M、30Yによる一次転写は行われない。作像ユニット30C、30M、30Yは、中間転写ベルト21に対する近接/離隔を切替可能に動作するよう設けられている。モノクロ方式による画像形成の場合、作像ユニット30C、30M、30Yは中間転写ベルト21から離隔する位置へ移動し、中間転写ベルト21に対するトナー画像の転写(一次転写)を行わない。
次に、制御部の構成について説明する。
図2は、制御部50の構成を説明するためのブロック図である。
CPU101は、所定のプログラムを実行することによって画像形成装置1全体の制御を行う。ここで所定のプログラムとは、画像形成装置1による印刷、コピー、スキャンなどの各機能を実行するためのプログラムである。これら機能を実行するためのプログラムは通常のMFPに備えられているプログラムであるので説明は省略する。たとえば、コピーによる2色カラー印刷では、コピーする元の原稿の読み取り、後述する2色カラーのための色変換を含む画像処理、印刷動作の順となる。また、PCからの印刷データによる2色カラー印刷では、PCからのフルカラーによる印刷データの受信、フルカラーから2色カラーのための色変換を含む画像処理、印刷の順となる。
ROM102は、CPU101が実行する上記所定のプログラムと、このプログラム実行に必要な各種データを記憶している不揮発性メモリ(記憶装置)である。本実施形態では、特に、後述する各ルックアップテーブル(LUT)、変換係数などを記憶している。なお、ROM102に変えて、プログラムやルックアップテーブルのデータの更新や書き換えに備えて、書き換え自在な不揮発性メモリ(たとえばPROMやフラッシュメモリ、あるいはHDDなど)を用いてもよい。
RAM103は、CPU101のプログラム実行時に必要となる一時データを格納するためのメモリである。
操作パネルインタフェース(I/F)104は、操作パネル3に接続されていて、操作パネル3、CPU101間のデータ送受信を行うインターフェース回路である。操作パネル3は、CPU101により制御される。
外部データI/F105は、たとえばパーソナルコンピュータ(PC)など外部装置からページ記述言語(PDL;page description language)で記述された印刷データを受信するインターフェース回路である。受信された印刷データはCPU101のプログラム実行により各種データ処理を施されたRGB画像データ(ビットマップデータ)に変換されて、RGBフレームメモリに格納される。このときCPU101はRGB画像の各画素に、その画素を描いた描画命令(描画オペレータ)を判別し、その判別結果に従った領域情報(TAG)データを付加する。
スキャン画像判別部106は、原稿読み取りユニット2で原稿を読み取り、生成された画像データ(スキャン画像データ)が入力される。スキャン画像判別部106では、入力されたスキャン画像データに対して領域判別処理を行い、各画素に判別結果を領域情報(TAG)データとして付加したRGB画像データ(ビットマップデータ)を作成する。作成したRGB画像データは、RGBフレームメモリに格納する。
RGBフレームメモリ107は、前述のとおり、外部データI/Fから入力された印刷データをCPU101のプログラム実行により変換したRGB画像データ、またはスキャン画像判別部106から送られてきたRGB画像データを一時記憶するためのメモリである。
ここで、RGB画像データについて説明する。図3はRGB画像データを説明するための説明図である。
RGB画像データの各画素は、8ビットの領域情報(TAG)値と各8ビットのRGB輝度値からなる、合計32ビットデータで構成されている。領域情報(TAG)は、文字領域と判別された画素に対しては1、文字領域以外と判別された画素に対しては0が格納される。
ページ記述言語からRGB画像データへの変換時、文字描画命令により描かれた画素は、文字領域の画素と判別する一方、文字以外の領域は画像領域と判別することになる。
原稿読み取りユニット2から入力される画像データの場合、スキャン画像判別部106で文字領域判別を行い、文字領域と判別された画素に対しては1、文字領域以外と判別された画素に対しては0が格納される。このような文字領域判別方法は、たとえば、特開平9−186861号公報、特開2003−152995号公報などに開示されており公知であるので説明は省略する。
画像処理部108は、RGBフレームメモリ107に格納されたRGB画像データを順次読み出し、色変換,二値化処理を行った結果を、印刷フレームメモリ109に格納する。画像処理部108の詳細は後述する。
画像形成部I/F110は、CPU101からの指令により、印刷フレームメモリ109に格納された1ページ分の印刷画像データを順次読み出し、CPU101からの同期指令信号に従って、作像ユニット111(図1における30C,30M,30Y,30K)における描画レーザを駆動する描画信号に変換して出力する。
なお、制御部50内の各部はバスライン100によって接続されている。
画像処理部108の構成について説明する。図4は画像処理部を説明するためのブロック図である。
画像処理部108は、色変換処理部201と二値化部202を有する。
色変換処理部201は、RGB画像画素の輝度値を、トナーの色再現特性にあった各色8ビットのCMYK濃度値に変換する。本画像形成装置1では色変換処理のために、モノクロ方式用のモノクロ変換回路211と、カラー方式用として、フルカラーモードと2色カラーモードのそれぞれに対応したフルカラー変換回路212と2色カラー変換回路213を備えている。
モノクロ方式かカラー方式の指定、およびカラー方式内における各フルカラーモードか2色カラーモードかの指定は、ページ記述言語で記述された印刷データでは、印刷データ内に記述されている方式指定命令およびモード指定命令により指定される。
原稿読み取りユニット2で生成されたスキャン画像データの画像処理に際しては、装置使用者が操作パネル3上で、モノクロ方式かカラー方式かの指定およびモードの指定を行い、それらの指定内容が指令されることになる。
指定された方式およびモードは、CPU101によりモード選択レジスタ222および方式選択レジスタ221に設定され、それらが方式選択信号およびモード選択信号として、方式選択回路205およびモード選択回路206に指令される。
したがって、モノクロ方式が選択された場合は、方式選択回路205がモノクロ変換回路211からの信号を二値化部202へ出力する。
カラー方式が選択された場合は、方式選択回路205がモード選択回路206からの信号を二値化部202へ出力する。また、このカラー方式が選択されている場合には、同時にフルカラーモードか2色カラーモードかの別も選択されている。このため、フルカラーモードの場合は、フルカラー変換回路212からの信号がモード選択回路206によって選択されて方式選択回路205へ出力される。一方2色カラーモードが選択された場合は、2色カラー変換回路213からの信号がモード選択回路206によって選択されて方式選択回路205へ出力される。
これにより指定された方式およびモードに対応した各変換回路からの出力が、色変換処理出力として二値化部202へ出力される。
なお、CPU101からは、画像形成装置1が起動したときにモノクロ変換回路211、フルカラー変換回路212、および2色カラー変換回路213を駆動させるための指令が行われるが、その後これらの変換回路は、CPU101からの指令を受けることなく所定の動作を継続して行う。そして各変換回路からの出力はモード選択回路206および方式選択回路205によって選択されて出力されることになる。
ここで方式選択とモード選択によって使用される色との対応を説明する。図5は方式選択とモード選択によって使用される色との対応を説明する説明図である。
図示するように、方式選択としてカラーとモノクロがあり、カラーには、さらにモード選択としてフルカラーと2色カラーがある。そして、方式選択でカラー、モード選択でフルカラーのときは、フルカラー変換回路212からC,M,Y,Kのデータが出力される。方式選択でカラー、モード選択で2色カラーのときは、2色カラー変換回路213からC,M,Y,Kのデータが出力される。一方、方式選択でモノクロが選択されたときは、C,M,Yのデータは出力されずに、モノクロ変換回路211からKのデータが出力されるのである。
次に、各変換回路における変換処理ついて説明する。
モノクロ変換回路211では、入力されたRGB画像データから各色8ビットのRGB輝度値から8ビットモノクロ濃度値Dkへの変換が行われる。この変換は、公知の方法を用いればよく、たとえば下記(1)および(2)式を使用することができる。
Vk=Kr×Vr+Kg×Vg+Kb×Vb …(1)
Dk=255−Vk …(2)
これにより、RGB各8ビットのフルカラー画像が、8ビットのK版濃度値Dkによる画像に変換される。
ここで、Vr,Vg,Vbはそれぞれ入力されたRGB画素の8ビット輝度値、Vkは入力されたRGB画素の8ビットモノクロ輝度値、Kr,Kg,Kbは、RGB輝度値からモノクロ輝度値への変換係数である。本画像形成装置1のモノクロ変換回路211は、2組の変換係数を設定することが可能であり、同時に入力される領域情報(TAG)に従い画素毎に、2組の変換係数から適用する変換係数を選択することで、文字領域、画像領域に適したグレースケールによるモノクロ画像が得られる。このようなモノクロ変換は公知であるので詳細な説明は省略する。なお、このようなカラー画像からモノクロ画像への変換はその他にも公知の様々な方法(変換式)があり、どのような方法を用いてもよい。
フルカラー変換回路212による処理についても、公知の(例えば特開2001−257899号公報)3次元ルックアップテーブルを用い、各色8ビットのRGB輝度値をフルカラーモード画像形成用の各色8ビットCMYK濃度値に変換する。本画像形成装置1のフルカラー変換回路212は、2組の3次元ルックアップテーブル設定する。これにより、同時に入力される領域情報(TAG)である文字領域と文字領域以外の領域に対応させて、それぞれの領域の画素毎に、それぞれ適用する3次元ルックアップテーブルを選択するとよい。このようなフルカラー変換も公知であるので、詳細な説明は省略する。なお、このようなカラーの変換も、その他にも公知の様々な方法(変換式)があり、どのような方法を用いてもよい。
2色カラー変換回路213は、本実施形態では、入力画素の各色8ビットのRGB輝度値から、その画素の濃度、彩度に従って、黒(K版)とあらかじめ設定された有彩色の濃淡で画像を形成すために、2色カラーモード画像形成用の各色8ビットCMYK濃度値に変換する(詳細後述)。
二値化部回路は、本画像形成装置で出力する画像(印刷出力画像)の中間調を良好に再現させるために、公知のディザスクリーン処理を行う。本画像形成装置の二値化部回路は、2組の二値化処理パラメータを設定することができるようにしている。これにより同時に入力される領域情報(文字領域と文字領域以外の領域)に従い画素毎に、2組の二値化処理パラメータから選択適用することができる。
たとえば、文字領域には解像性を重視した高線数スクリーンを適用し、文字領域以外には階調再現性を重視した低線数スクリーンを適用する。
2色カラー変換回路213について説明する。
図6は、2色カラー変換回路の構成を説明するためのブロック図である。
輝度変換部301は、前記の(1)式に従い、各色8ビットのRGB輝度値を8ビットモノクロ輝度値に変換する。このとき(1)式で用いる「輝度変換係数」はCPU101からの指令により設定する。
輝度濃度LUT変換部302は、輝度濃度変換用ルックアップテーブル(LUT)を使用して、8ビットのモノクロ輝度値を8ビットのモノクロ濃度値に変換する。
ここで使用するLUTの設定により、非線形変換も可能である。本実施形態では、輝度濃度変換用LUTとして、「濃度LUT0」と「濃度LUT1」の2組の変換LUTを用意している(ROMに記憶している)。入力画素毎の領域情報(TAG)に従い、文字領域画素には「濃度LUT1」を適用し、文字領域以外の画素には「濃度LUT0」を適用する。「濃度LUT0」と「濃度LUT1」については後述する。
下地成分輝度算出部303は、各色8ビットの入力RGB輝度値のうち最大値を、8ビットの下地成分輝度として出力する。
下地濃度LUT変換部304は、無彩色成分濃度変換用ルックアップテーブル(LUT)を使用して、8ビットの下地成分輝度値を8ビットの濃度値に変換し、無彩色成分濃度Dnとして出力する。この無彩色成分濃度Dnはそのまま無彩色色材の濃度値となる。
ここでもLUTを使用しているため非線形変換が可能となる。本実施形態では、無彩色成分濃度変換用LUTとして、「下地LUT0」と「下地LUT1」の2組の変換LUTを用意している(ROMに記憶している)。ここでも入力画素毎の領域情報(TAG)に従い、文字領域画素には「下地LUT1」を適用し、文字領域以外の画素には「下地LUT0」を適用する。「下地LUT0」と「下地LUT1」については後述する。
彩度成分濃度算出部305は、輝度濃度LUT変換から出力される入力画素の8ビットのモノクロ濃度値から無彩色成分濃度Dnを引いた値を8ビット整数値の範囲にクリップし、彩度成分濃度Dsとして出力する。この彩度成分濃度Dsが有彩色の濃度値ということになる。
なお、「8ビット整数値の範囲にクリップ」するとは、たとえば、計算結果が負の値となる場合0を出力し,255を超える値になる場合255を出力することを言う(以下同様)。
ここまでの説明による各部により、入力されたRGBの画素は、無彩色成分濃度Dnと彩度成分濃度Dsの2成分に変換されたことになる。これら各部の構成をまとめて色成分分離部300という。
ここで入力されたRGB画素(すなわちフルカラーの画素)から無彩色成分濃度Dnと彩度成分濃度Dsの2成分の画素(すなわち2色カラーの画素)に変換する原理について説明する。図7は入力RGB画素から無彩色成分濃度Dnと彩度成分濃度Dsの2成分の画素に変換する原理を説明するための説明図である。
ここでは便宜上、輝度値/濃度値を0.0〜1.0で表す。
図7の例では、R=0.8,G=0.5,B=0.6とする。
この例では、モノクロ輝度値の最大値Vmaxは、Vmax=0.3×R+0.6×G+0.1×B=0.6となる(上述した(1)式参照)。ここでRGBを補色CMY成分に置換すると、白を基準とした下向きの矢印(それぞれ、C,M,Y)とみなせる。このCMY成分に対し、100%の下地除去/K版生成処理を行うと、K版濃度は下地グレー成分(濃度)Dnとなる。
100%下地除去/K版生成後に残るCMY成分(図7の例では、MYが残る)が彩度成分であり、DvからDnを除いた残りDsが彩度成分により生じる濃度と言うことができる。これによりフルカラーの一つひとつの画素を、無彩色成分濃度Dnと彩度成分濃度Dsに割り付けることができる。実際の処理においては、下地濃度LUT変換部304によって、1次元のルックアップテーブル(後述)を使用して、変換する該当画素のモノクロ輝度値の最大値Vmaxから無彩色成分濃度Dnに変換することになる。
図6に戻り2色カラー変換回路213の説明を続ける。
彩度成分濃度変換部306は、彩度成分濃度Dsに、CPU101から設定される「彩度成分変換係数」を乗じ、8ビット整数値の範囲にクリップした8ビット濃度値を出力する(詳細後述)。
出力色LUT変換部307(出力色変換部)は、CPU101から設定される「出力色LUT」を使用したLUT変換により、彩度成分濃度変換部306から入力される8ビット濃度値に応じた各色8ビットのCMYK濃度値を、彩度成分CMYK濃度Scmyk成分値として出力する(詳細後述)。
印刷色合成部308は、次の(3)から(6)式に従い、2色カラーモードの印刷時のCMYK濃度出力Dcmyk成分値を出力する。
Dcmyk_C成分値=Scmyk_C成分値 …(3)
Dcmyk_M成分値=Scmyk_M成分値 …(4)
Dcmyk_Y成分値=Scmyk_Y成分値 …(5)
Dcmyk_K成分値=Scmyk_K成分値+無彩色成分濃度Dn …(6)
このときDcmyk_K成分値は8ビット整数値の範囲にクリップする。
(3)〜(6)式からわかるように、印刷色合成部308では、C,M,Yについては、彩度成分CMYK濃度の値がそのまま印刷時のCMYK濃度出力Dcmykとして出力されることになる。すなわち、彩度成分濃度Dsに彩度成分変換係数を乗じた値がそのままC,M,Yの各版を形成するための色材(トナー)の濃度値ということになる。
一方、K版を作るDcmyk_K成分値については、彩度成分を得るために無彩色成分濃度Dn除去をしたため、出力色LUT変換部307で得られたKの彩度成分CMYK濃度Scmyk_Kに、除去した無彩色成分濃度値Dnを加算している。
これにより、印刷色合成部308から、2色カラー印刷のために最終的な各色材の濃度値(Dcmyk_C成分値、Dcmyk_M成分値、Dcmyk_Y成分値、Dcmyk_K成分値)が出力される。その後はすでに説明したように、2色カラー印刷を実行することが選択されているので、モード選択回路206によって2色カラー変換回路213からのデータが選択され、さらに方式選択回路205によりカラー方式が選択されて、最終的に2色カラー印ための各色材の濃度値のデータが二値化処理回路へ入力される。そして二値化処理後、印刷フレームメモリ109にいったん記憶されて印刷実行となる。
次に、2色カラー変換回路213の設定について説明する。
2色カラー変換回路213の使用に先立ち、CPU101がROM102にあらかじめ格納されている制御データを読み出し、2色カラー変換回路213に、LUTおよび各係数を設定する。
輝度変換部301には、輝度変換係数として、Kr=0.30、Kg=0.59、Kb=0.11を設定する。これによりRGBカラー画像の相対的な輝度を維持したモノクロ輝度値に変換する。このような輝度変換係数の値は、カラーからモノクロへ変換するために従来から用いられている輝度変換係数の値を使用すればよい。
輝度濃度LUT変換部302には、図8に示す特性の濃度LUT0および濃度LUT1を設定する。ここで図8は輝度濃度LUT変換部302に設定するルックアップテーブルの一例を示すグラフである。図8において、横軸は輝度入力の値(0〜255階調)、縦軸は濃度変換出力の値(0〜255階調)である。
図8中、濃度LUT0として示した曲線は、文字領域以外の領域の画素に適用するルックアップテーブル(LUT)である。この濃度LUT0は上述した(1)式で得られた輝度値を変換元(入力)、濃度値を変換結果(出力)とする1次元ルックアップテーブルであって、入力輝度値をそのままリニアに濃度値に変換する。
図8中、濃度LUT1として示した曲線は、文字領域の画素に適用するルックアップテーブル(LUT)である。この濃度LUT1も上述した(1)式で得られた輝度値を入力として、濃度値を出力とする1次元ルックアップテーブルであって、入力輝度値を濃度値に変換すると共に、グレー文字も含む文字領域全体を濃く再現するために非線形に変換する。
これら濃度LUT0および濃度LUT1が輝度濃度LUT変換部302に設定されることで、輝度濃度LUT変換部302では、領域情報(TAG)に応じて濃度LUT0または濃度LUT1が選択され、輝度の入力値に対応して変換された濃度変換出力が得られる。
下地濃度LUT変換部304には、図9に示す特性の下地LUT0および下地LUT1を設定する。ここで図9は下地濃度LUT変換部304に設定するルックアップテーブルの一例を示すグラフである。図9において、横軸は下地輝度入力の値(0〜255階調)、縦軸は下地濃度変換出力の値(0〜255階調)である。
図9中、下地LUT0として示した曲線は、文字領域以外の領域の画素に適用するルックアップテーブル(LUT)である。この下地LUT0は下地成分輝度値を入力、下地成分濃度値を出力とする1次元ルックアップテーブルであって、入力される下地成分輝度値をそのままリニアに下地成分濃度値に変換する。ここで下地成分輝度値とは図7を用いて説明したモノクロ輝度値の最大値Vmaxである。
図9中、下地LUT1として示した曲線は、文字領域の画素に適用するルックアップテーブル(LUT)である。この下地LUT1も下地成分輝度値を入力、下地成分濃度値を出力とする1次元ルックアップテーブルであるが、高彩度部はより高彩度に、低彩度部はより低彩度にするために、彩度を強調させるようにコントラストを増強するように設定している。ここでも下地成分輝度値とは図7を用いて説明したモノクロ輝度値の最大値Vmaxである。
これら下地LUT0および下地LUT1が下地濃度LUT変換部304に設定されることで、下地濃度LUT変換部304では、領域情報(TAG)に応じて下地LUT0または下地LUT1が選択され、下地輝度入力の値に対応して変換された下地濃度変換出力が得られる。
彩度成分濃度変換部306には、彩度成分変換係数として、1以上の係数、具体的には「1.1236」を設定する。これは輝度変換係数の内、最も小さい、Kb=0.11に基づき、下記(7)式で算出した値である。
1.1236=1/(1.0−0.11) …(7)
この彩度成分変換係数は、下地成分濃度が0で最もモノクロ濃度値が高くなる青(RGB=0,0,255)の彩度成分濃度を255にするために乗ずる係数である。
このように彩度成分濃度を補正する理由を説明する。RGBフルカラー画像にモノクロ変換を施した場合、黒(RGB=0,0,0)画素が最も高濃度となり、有彩色画素はこれよりも低い濃度となる。このため彩度成分濃度を補正せずに2色カラー変換を行うと、2色カラーの有彩色として指定された色の最高濃度となる画素は出現しないことになる。そこで本実施形態では、2色カラーの有彩色として指定された色の最高濃度となる画素が出現するように、彩度成分濃度変換部306により有彩色濃度を上げる補正を行っているのである。このため、彩度成分変換係数は1以上の係数となる。具体的には、上位のように(7)式により算出された値を用いればよいが、このほかにも、トナー(色材)の発色特性や、使用する用紙に対するトナーの発色性能、装置自体の性能などに応じて適宜な値を用いるとよい。
この彩度成分濃度変換部306による変換によって、彩度成分濃度Dsが、1.1236×彩度成分濃度Dsにより置き換えられることになる(すなわち彩度成分濃度Ds←1.1236×彩度成分濃度Ds)。
出力色LUT変換部307には、2色カラーの黒以外のもう一色として指定された色(有彩色)の特性を変換するための有彩色特性となる「出力色LUT」を設定する。
ここでは一例として、2色カラーの有彩色として赤(RGB=255,0,0)が指定された場合の出力色LUTの一例を図10に示す。ここで図10は有彩色として赤(RGB=255,0,0)が指定された場合に、出力色LUT変換部307に設定する出力色ルックアップテーブルの一例を示すグラフである。図10において、横軸は彩度成分濃度Ds(0〜255階調)、縦軸は彩度成分CMYK濃度出力の値(0〜255階調)であり、上記(3)〜(6)のScmyk_C成分値、Scmyk_M成分値、Scmyk_Y成分値、Scmyk_K成分値である。
図10に示す出力色LUTは、彩度成分濃度Dsを入力とし、ここでは赤を出力するための各色材(トナー)の濃度値を出力とする1次元ルックアップテーブルである。このため、MおよびYの値が曲線(LUT)として設定されている。またCおよびKについてもLUTとしては存在しているが赤の出力には使用しない色材(トナー)であるので、CおよびKは図に示すように彩度成分CMYK濃度出力(色材(トナー)の濃度値)の値が0となるように設定されている。
図10を用いた変換の一例を示せば、彩度成分濃度Dsの値が119のとき、C=0、M=160、Y=86、K=0となる。
R,G,Bのうち、赤(R)以外の緑(G)、青(B)についても同様の特性となるLUTが設定されるため図示省略するが、Gでは彩度成分濃度Dsの値に対してCとYに変換される特性(M,Kは0)の曲線(LUT)、Bでは彩度成分濃度Dsの値に対してCとMに変換される特性(Y,Kは0)の曲線(LUT)が、図10同様に設定される。
また、図示省略するが、C,M,Yなどの色が指定された場合も、それらの指定色に変換されるLUTが選択されて設定されることになる。具体的には、Cでは彩度成分濃度Dsの値に対してCに変換される特性(M,Y,Kは0)の曲線(LUT)、Mでは彩度成分濃度Dsの値に対してMに変換される特性(C,Y,Kは0)の曲線(LUT)が、Yでは彩度成分濃度Dsの値に対してYに変換される特性(C,M,Kは0)の曲線(LUT)が、それぞれ設定されることになる。
すなわち、1次元のルックアップテーブルによって、彩度成分濃度Dsがそれぞれユーザーによって指定された有彩色を再現するために必要な色材の濃度値に変換することになる。
これらR,G,B,C,M,Yは有彩色としてあらかじめ決められた色であり、これらの色をプリセット色という。そして、これらプリセット色に対しては、その色を再現するために必要なLUTはあらかじめROM102内の制御データとして格納されている。
一方、これらプリセット色とは異なりユーザーが任意に有彩色として指定することもできる。この場合、任意に指定した色のR,G,Bの値から、必要なLUTを作成することになる(カスタム色の場合のLUTの生成方法については後述する)。
本実施形態では、すでに説明したように、画像処理装置内のROM102に、あらかじめ制御データとして出力色LUTを保持しているプリセット色と、任意に指定されるカスタム色の2種類がある。
まず、プリセット色としては、たとえば、B,G、Bのいわゆる光の三原色およびC,M,Yのいわゆる色の三原色(合計6色)をあらかじめ決められたプリセット色として登録しておく。この場合、シアン(RGB=0,255,255),マゼンタ(RGB=255,0,255),イエロー(RGB=255,255,0),赤(RGB=255,0,0),緑(RGB=0,255,0),青(RGB=0,0,255)となる。
外部装置(PCなど)から印刷データを入力する場合、外部装置側のプリンタドライバ上で有彩色を指定することになる。図11〜13はプリンタドライバによってPCの画面上に表示される2色カラー印刷時の有彩色を指定するユーザーインターフェースの画面例を示す図面である。
まず、図11に示すように、カラーモード指定のユーザーインターフェース画面が表示される。ここで「2色カラー」を選択し、「カラー指定」ボタンをクリックすると、図12に示す有彩色指定のユーザーインターフェース画面が表示される。有彩色指定のユーザーインターフェース画面でプリセット色のいずれかを選択し、「確定」ボタンがクリックされると、選択したプリセット色が有彩色として確定する。
一方、カスタム色を設定する場合は、有彩色指定のユーザーインターフェース画面で「カスタム色」ボタンをクリックする。これにより図13に示すカスタム色指定のユーザーインターフェース画面が表示される。
カスタム色指定のユーザーインターフェース画面では、そこに表示されるカラーバー上の選択する色の部分をクリックすると、画面内の情報表示部に、選択された色とそのRGB輝度値を表示する。この状態で「確定」ボタンをクリックすることで、そのカスタム色が選択されて、そのカスタム色が有彩色として確定する。
その後、確定した有彩色が、印刷データ(印刷ジョブ)にまとめられて、画像形成装置1に送信されることになる。
プリセット色が指定された場合、印刷データ先頭のPJL(Print Job Language)で、2色カラーモードの指定として、[COLORMODE=DUALCOLOR]、プリセットカラー名で有彩色が指定されたものとして[COLORMODE=DUALCOLOR]のコマンドが記述されることになる。
一方、カスタム色が指定された場合は、印刷データ先頭のPJL(Print Job Language)で、2色カラーモード[COLORMODE=DUALCOLOR]、プリセットカラー名「カスタム」が指定されたものとして[COLORMODE=CUSTOM]、そして(3)カスタム有彩色をRGB輝度値で指定する[DUALCOLOR_R=204,DUALCOLOR_B=10,DUALCOLOR_G=50]のコマンドが記述されることになる。
これらコマンドが記述された印刷データを受け取った画像形成装置1では、コマンドの内容にしたがって、2色カラーへの変換を行って印刷動作を行うことになる。
次に、画像形成装置1のみで2色カラー変換出力する場合、たとえば、読み取り原稿を2色カラー変換出力する(すなわちコピーによる2色カラー出力である)場合、画像形成装置1の操作パネルから有彩色を指定する。
図14〜17は、画像形成装置の操作パネルから有彩色を指定する場合の、操作パネルに表示されるユーザーインターフェース画面例を示す図面である。
操作パネルは、たとえば、図14に示すように、液晶表示装置によるタッチパネルである。この操作パネルには、原稿の読み取り開示のためのスタートボタンや原稿読み取り中止のためのキャンセルボタンが表示されている。この状態からスタートボタンを押すことで原稿の読み取りが開始される。また、図示しないが機能選択ボタンなどもあり、そこから、カラーモードを指定するための画面に入ることができる。
カラーモード指定画面は、図15に示すように、フルカラー、2色カラー、モノクロなどのボタンが表示されている。この画面から、「2色カラー」を選択すると、操作パネルには図16に示すように、有彩色指定画面が表示される。
有彩色指定画面では、プリセット色として、シアン、マゼンタ、イエロー、赤、緑、青の各プリセット色のボタンが表示されるので、そのいずれかを押下して選択状態とし,「確定」ボタンの押下で選択したプリセット色が有彩色として確定する。
また、有彩色指定画面で「カスタム色」を押下すると、図17に示すカスタム色指定画面が表示される。
カスタム色指定画面に表示されるカラーバー上の選択する色の部分を押下すると、情報表示部に、選択された色とそのRGB輝度値が表示される。そして「確定」ボタンの押下で選択したカスタム色が有彩色として確定する。
これらの操作パネル上のユーザーインターフェースの画面表示およびそこから押下されたユーザーからの入力による処理はCPU101によって行われて、設定された内容はRAM103に一時記憶され、設定内容に従った動作がCPU101から押し例により実行されることになる。
ここでカスタム色における色変換LUT生成方法について説明する。
本画像形成装置では、フルカラー変換用の3次元ルックアップテーブル(フルカラー用のカラープロファイル)を保持しており、これを使用してRGB輝度値で指定された任意の有彩色(R、G,Bの値)に対する出力色LUTを作成している。出力色用LUTは、任意の有彩色が指定される都度作成する。なお、一度作成した出力色LUTは、HDDなどに記憶保持するようにしてもよく、記憶保持する場合には、たとえば、カスタム色を選択する画面で、記憶保持している出力色LUTの有彩色を選択色情報(図13参照)などとして小窓に表示するようにして、ユーザーがその色を選ぶことができるようにするとよい。
ここでは、カスタム色として指定された任意の有彩色の成分がRGB=Rc,Gc,Bcとなる場合を例に説明する。
これらの色が指定された場合、下記(8)〜(10)式のとおり、各色成分の値が設定される。
R=Rc+(255−Rc)×Dn/255 …(8)
G=Gc+(255−Gc)×Dn/255 …(9)
B=Bc+(255−Bc)×Dn/255 …(10)
このR,G,Bの値を用いて、すでに説明した公知の3次元ルックアップテーブルを用いるフルカラー変換を行うことにより、彩度成分濃度Dnに対応する出力色LUTを生成することができる。
本実施形態では、画像形成装置1の制御部50において、上記(8)〜(10)式に従い、256階調(Dn=0〜255)の画素をCPU101で生成してRGBフレームメモリ107に置き、カラー方式のフルカラーモードを設定する。そして二値化処理回路をバイパス設定(二値化処理回路入力値をそのまま出力する設定)とすることで、印刷フレームメモリ109に、出力色LUTに相当するデータ列が生成される。印刷フレームメモリ生成された出力色LUTデータ列をCPU101で読み取り、出力色LUT変換部307に設定することで出力色LUTとすることができる。
その後は、すでに説明した通り、出力色LUT変換部307において、設定されたカスタム色の出力色LUTを用いて色変換を行うことになる。
(実施形態2)
前述した実施形態1は色変換を専用の回路(ハードウェア)によって実施する形態であったが、本実施形態2は色変換をソフトウェアによって実施する形態である。つまり、コンピューターが2色カラー画像を形成するための手順を実行することで2色カラー画像を形成するものである。したがって、本実施形態2においては、色変換を行う制御部の構成が実施形態1と異なるだけであり、その他のハードウェアの構成は、実施形態1と同じであるので説明を省略する。
図18は、本実施形態2における制御部の構成を説明するためのブロック図である。
端的に言えば、本実施形態2における制御部80は実施形態1における制御部50の代わりに設けられるもので、実施形態1における制御部50内における画像処理部108がない構成となっている。そして、この画像処理部108が行う処理をソフトウェアにより実施するものである。したがって、本実施形態2の制御部80がいわゆるコンピューターとして機能するものである。
制御部80内部は、CPU101、ROM102、RAM103、操作パネル、外部データI/F、スキャン画像判別部106、RGBフレームメモリ107、印刷フレームメモリ109、画像形成部I/F110などを有する。ここでCPU101以外の構成、および動作は実施形態1と同様であるので説明を省略する。そしてCPU101については、2色カラー変換のための後述する手順を実施するためのプログラムを実行する。
図19は、2色カラー変換処理の手順を示すフローチャートである。なお、フルカラー変換処理,モノクロ変換処理は公知の技術であるので、ここでは2色カラーへの変換画像処理手順のみを示した。
まず、CPU101は、初期化処理(S1)として、各LUT、変換係数をROM102から読み出して、作業用のRAM103にセットアップ(書き込む)する。
続いてCPU101は、RGBフレームメモリ107より最初の画素を取得する(S2)。
続いてCPU101は、取得画素の輝度値Vdを算出する(S3)。この処理は実施形態1において説明した、各色8ビットのRGB輝度値を8ビットモノクロ輝度値に変換する処理である。このとき(1)式で用いる「輝度変換係数」はS1のステップで取得した値である。
続いてCPU101は、取得画素の下地成分輝度値Vnを算出する。この処理は実施形態1において説明した、各色8ビットの入力RGB輝度値のうち最大値を、8ビットの下地成分輝度として出力する処理に相当する処理である。
続いてCPU101は、取得画素の属性(TAG)を確認する(S5)。ここで取得画素の属性が文字領域以外であれば、濃度LUT0によって輝度Vdを濃度Ddへ変換し(S6)、下地LUT0によって下地輝度Vnを無彩色成分濃度Dnへ変換する(S7)。一方、取得画素の属性が文字領域であれば、濃度LUT1によって輝度Vdを濃度Ddへ変換し(S8)、下地LUT1によって下地輝度Vnを無彩色成分濃度Dnへ変換する(S9)。これらの処理は、実施形態1において説明した輝度濃度LUT変換部302および下地濃度LUT変換部304による処理に相当する処理である。
続いてCPU101は、彩度成分濃度Dsを算出(Ds=Dd−Dn)する(S10)。この処理は、実施形態1において説明した彩度成分濃度算出部305での処理に相当する処理である。
続いてCPU101は、S10で得られた彩度成分濃度Dsに、変換係数を乗じて彩度成分濃度Dsを補正した彩度成分濃度Dsを算出する(彩度成分濃度Ds←1.1236×彩度成分濃度Dsとする)(S11)。この処理は実施形態1の彩度成分濃度変換部306による処理に相当する処理である。
続いてCPU101は、出力色LUTによる出力色LUTに変換を行って、Cs、Ms,Ys,Ksを取得する(S12)。この処理は実施形態1の出力色LUT変換部307の処理に相当する処理である。
続いてCPU101は、出力色の合成を行う(S13)。この処理は実施形態1の印刷色合成部308による処理に相当する処理である。なお、フローチャート上、(3)〜(6)式おけるDcmyk_C成分値はDc、Scmyk_C成分値はCs、Dcmyk_M成分値はDm、Scmyk_M成分値はMs、Dcmyk_Y成分値はDy、Scmyk_Y成分値はYs、Dcmyk_K成分値はDk、Scmyk_K成分値はKsとして示した。
続いてCPU101は、二値化処理(S14)を行った後(二値化部202の処理に相当)、最終画素の処理を終了したか否かを判断して(S15)、最終画素の処理を終了していなければ、次の画素を取得して(S16)、S3以降の処理を継続する。一方、最終画素の処理を終了していれば、2色カラーへの変換画像処理を終了する。
この実施形態2において説明した手順は、あらかじめ画像形成装置内のROM(記録媒体)に記憶させておいてもよいし、ハードディスク(HDD)に記録しておいてもよい。また、可搬式の記録媒体(光ディスクなどの記録メディア)に記録しておいて、画像形成装置内にインストールするようにしてもよい。
以上説明した本実施形態1および2(以下と実施形態1と2を区別しない場合は単に実施形態という)によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態は、フルカラーの各画素について、画素のRGB輝度値から無彩色成分濃度Dnを求め、別途求めておいたRGB濃度値から無彩色成分濃度を引くことで彩度成分濃度Dsを求めている。これによりグレー成分となる無彩色成分濃度Dnと、グレー成分を含まない非グレー成分となる彩度成分濃度Dsが得られる。そして、彩度成分濃度Dsを、ユーザーによって指定された一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換する。これにより無彩色成分濃度Dnを再現するための無彩色色材成分の濃度値と、彩度成分濃度Dsをユーザーによって指定された一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値が得られる。このときの入力(変換元)は彩度成分濃度Dsのみであり、出力(変換先)は色材濃度である。したがって、入力と出力が1対1に対応した1次元の変換である。さらに、ユーザーによって指定された一つの有彩色を再現するための一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合には、含まれている無彩色色材の濃度値に、無彩色成分濃度Dnを加算して無彩色色材の濃度値とした。一方、ユーザーによって指定された一つの有彩色を再現するための一つ以上の色材のなかの無彩色色材以外の各色材については、そのままそれらの濃度値を用いることとした。
したがって、本実施形態では、グレー成分となる無彩色成分濃度Dnを再現するための無彩色色材の濃度値への変換は単純に濃度を無彩色色材の濃度値に変換するだけであり、また非グレー成分となる彩度成分濃度Dsを一つの有彩色による再現するための1以上の色材の濃度値も、彩度成分から濃度への変換だけであるので、いずれも1次元の変換で済むことになる。このため従来のように、彩度と輝度の両方、すなわち2入力1出力となる2次元の変換という複雑な演算は不要となるので、ハードウェアにより変換する場合は回路規模を小さくすることが可能となる。また、ソフトウェアにより変換する場合は、変換のための演算処理を容易にかつ高速に行うことができるようになる。そして、彩度成分濃度Dsは、全体のRBG濃度から無彩色成分濃度Dnを引いた値であるため、従来のように無彩色と有彩色を閾値で区切って再現した場合では得られない、滑らかな階調(すなわちトーンギャップのない)による2色カラー画像を得ることができる。
(2)特に、彩度成分濃度Dsを各色材の濃度値に変換する際には、彩度成分濃度を変換元(入力)、各色材の濃度値を変換結果(出力)とする1次元ルックアップテーブルをあらかじめ用意しておいて、この1次元ルックアップテーブルを用いて変換することとしている。このため彩度成分濃度Dsを各色材の濃度値に変換する際に複雑な計算を行う必要がない。したがって、ハードウェア構成とした場合の回路規模を小さくできる。またソフトウェアで実施する場合においても、変化処理自体は1次元ルックアップテーブルを用いて変換するだけであるので、高速に処理することができる。
(3)また、彩度成分濃度Dsは、単に、無彩色成分濃度DnをRGB濃度値から引いた値ではなく、無彩色成分濃度DnをRGB濃度値から引いた値である彩度成分濃度Dsに、あらかじめ決められた彩度成分変換係数を乗じて補正した彩度成分濃度Dsを用いている。このため2色化した場合に、有彩色成分として発色の弱い色を増強して、無彩色成分の階調値の濃い側(100%黒色)と同程度の濃い階調値の色を再現することができる。
なお、この彩度成分濃度Dsの補正は、たとえば有彩色の階調値の濃い側を無彩色成分の階調値の濃い側と同程度にまで濃くする必要がない場合は、補正しなくてもよい。その場合、実施形態1においては彩度成分濃度変換部306、実施形態2においては彩度成分濃度変換ステップ(S11)が不要となる。もちろん彩度成分変換係数そのものも不要である。
(4)2色カラーの一方の色である有彩色は、あらかじめ複数の色をプリセット色として用意し、その中からユーザーが選択できるようにしている。そして、用意しているプリセット色については、あらかじめ彩度成分濃度Dsを変換元(入力)、プリセット色を再現するために必要な色材の濃度値を変換結果(出力)とする一次元ルックアップテーブルを用意しておくこととした。これにより、あらかじめ用意されたプリセット色であれば、即座に、ユーザーが選択、指定した色を有彩色とする2色カラー画像への変換が可能となる。
(5)さらに、有彩色としては、ユーザーが任意に指定する色も利用できるようにしている。ユーザーが任意に指定する色を有彩色として利用する場合には、フルカラー画像形成装置として持っているフルカラープロファイルを利用して、指定される都度作成する。これにより、プリセット色だけでなく、様々な色によって2色カラー画像を得ることができる。
(6)無彩色成分濃度を求めるために、RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、この最大値Vmaxを変換元、無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルを用意し、また、RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルを用意して、これによりRGB濃度値を求めて、求めたRGB濃度値から無彩色成分濃度を減じたものを彩度成分濃度とした。このため、無彩色成分濃度Dnも彩度成分濃度Dsと同様に、1次元のルックアップテーブルを用いて変換することができるため、複雑な計算を行う必要がない。したがって、ハードウェア構成とした場合の回路規模を小さくできる。またソフトウェアで実施する場合にも高速に処理することができる。
(7)さらに、無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルは共に、文字領域用と文字領域以外用を用意した。これにより、画素の属する領域の違いに対応して適切な変換を行うことにより、文字の視認性を阻害しない2色カラー変換を行うことができる。
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではない。
たとえば、制御部のRAM103とRGBフレームメモリ107、印刷フレームメモリ109を異なる構成ブロックとしたが、制御部のRAM103内にRGBフレームメモリ領域および印刷フレームメモリ領域を確保し、単一のRAMブロック構成とすることも可能である。
また、任意(カスタム)の有彩色指定方法として、色相カラーバーから選択する方法を提示したが、色選択用の画像は色相カラーバーに限定されない。また、RGB輝度値またはCMYK濃度値を直接設定する方式でも、任意(カスタム)有彩色指定は可能である。
また、出力色LUTは256階調の入力値(濃度値0〜255)に対応するルックアップテーブルとしたが、離散的な入力値(均等間隔または非均等間隔で良い)のルックアップテーブルを参照して、補間処理により入力値に対する彩度成分CMYK濃度を算出してもよい。
なお、各ルックアップテーブルとして、図8、図9、図10は変換を行うための曲線のグラフとして示したが、一般的に実際の装置で使用するルックアップテーブルは、このようなグラフではなく、変換元に対する変換結果を1対1に対応させた数値変換表(テーブル)を用いている。したがって本実施形態においても図8、図9、図10に対応した数値変換表(テーブル)を用いることになる。その場合、本実施形態ではカラー画像の階調を扱うので、1階調ごとに変換元と変換先の数値を対応させることが好ましい(すなわち、RGB各8ビットの場合0〜255までの1階調刻みの変換表(テーブル)とする)。しかし、2階調ごと、5階調ごと、10階調ごとなど、色の階調における滑らかさが損なわれなければ階調間隔をあけた値での設定としてもよい。
そのほか、本発明は特許請求の範囲によって解釈されるものであって、上述した実施形態や事例に限定的に解釈されるものではないことは言うまでもない。
1 画像形成装置、
2 原稿読み取りユニット、
3 操作パネル、
5 給紙カセット、
20 作像部、
40 定着ユニット、
50、80 制御部、
101 CPU、
102 ROM、
103 RAM、
106 スキャン画像判別部、
107 RGBフレームメモリ、
108 画像処理部、
109 印刷フレームメモリ、
110 画像形成部I/F、
111 作像ユニット、
201 色変換処理部、
202 二値化部、
205 方式選択回路、
206 モード選択回路、
211 モノクロ変換回路、
212 フルカラー変換回路、
213 2色カラー変換回路、
300 色成分分離部、
301 輝度変換部、
302 輝度濃度LUT変換部、
303 下地成分輝度算出部、
304 下地濃度LUT変換部、
305 彩度成分濃度算出部、
306 彩度成分濃度変換部、
307 出力色LUT変換部、
308 印刷色合成部。

Claims (25)

  1. フルカラー画像から2色カラー画像を形成する画像形成装置であって、
    入力された前記フルカラー画像の各画素の輝度値を、無彩色成分濃度と、前記無彩色成分濃度の成分を含まない彩度成分濃度に変換する色成分分離部と、
    前記彩度成分濃度を一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換する出力色変換部と、
    前記出力色変換部で得られた一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合に、当該一つ以上の色材として含まれている前記無彩色色材の濃度値に、前記色成分分離部で得られた前記無彩色成分濃度を加算して前記無彩色色材の濃度値とし、前記出力色変換部で得られた一つ以上の色材のなかの前記無彩色色材以外の各色材の濃度値、および前記加算後の無彩色色材の濃度値を、前記2色カラー画像を形成する際に使用する各色材の濃度値として出力する印刷色合成部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記出力色変換部は、前記彩度成分濃度を変換元、各色材の濃度値を変換結果とするあらかじめ決められた1次元ルックアップテーブルを用いて、各色材の濃度値を求めることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記色成分分離部で得られた前記彩度成分濃度にあらかじめ設定された有彩色濃度を上げる補正を行うための彩度成分変換係数を乗じた値を算出する彩度成分濃度変換部をさらに有し、
    前記出力色変換部は、前記彩度成分濃度変換部によって得られた前記補正後の彩度成分濃度の値を用いて各色材の濃度値を求めることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記有彩色は、あらかじめ保持している複数のプリセット色のなかからユーザーによって選択される色であり、
    前記1次元ルックアップテーブルは前記プリセット色のそれぞれの色ごとに、その色を再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するためにあらかじめ備えられていることを特徴とする請求項2または3記載の画像形成装置。
  5. 前記有彩色は、ユーザーが任意に指定した有彩色であり、
    前記1次元ルックアップテーブルは、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色に対応したRGBの値を利用して、フルカラーを再現する際にあらかじめ用意されているカラープロファイルを利用して、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色を再現するために必要な各色材の濃度値に変換するために、当該ユーザーが任意に前記有彩色を指定する都度作成されたものであることを特徴とする請求項2または3記載の画像形成装置。
  6. 前記フルカラー画像はRGB輝度値のデータからなり、
    前記色成分分離部は、
    RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、当該最大値Vmaxを変換元、前記無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルにより前記無彩色成分濃度を求め、
    前記RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルによりRGB濃度値を求め、当該RGB濃度値から前記無彩色成分濃度を減じたものを前記彩度成分濃度とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  7. 前記無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、および前記輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルの少なくとも一方は、少なくとも2種類の特性の異なる1次元ルックアップテーブルが設定され、前記フルカラー画像の各画素の領域属性に従って1次元ルックアップテーブルの特性を切り替え、さらに前記画素の領域属性は、少なくとも文字領域と文字領域以外の2つに分類することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 前記無彩色色材はブラック(K)の色材であり、前記有彩色はCMYKのうちの1以上の色材で再現される色であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像形成装置。
  9. フルカラー画像から2色カラー画像を形成する画像形成方法であって、
    入力された前記フルカラー画像の各画素の輝度値を、無彩色成分濃度と、前記無彩色成分濃度の成分を含まない彩度成分濃度に変換する段階(a)と、
    前記彩度成分濃度を一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換する段階(b)と、
    前記段階(b)で得られた一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合に、当該一つ以上の色材として含まれている前記無彩色色材の濃度値に、前記段階(a)で得られた前記無彩色成分濃度を加算して前記無彩色色材の濃度値とする段階(c)と、
    前記段階(b)で得られた一つ以上の色材のなかの前記無彩色色材以外の各色材の濃度値、および前記段階(c)で得られた前記無彩色色材の濃度値を、前記2色カラー画像を形成する際に使用する各色材の濃度値として出力する段階(d)と、
    を有することを特徴とする画像形成方法。
  10. 前記段階(b)は、前記彩度成分濃度を変換元、各色材の濃度値を変換結果とするあらかじめ決められた1次元ルックアップテーブルを用いて、各色材の濃度値を求めることを特徴とする請求項9記載の画像形成方法。
  11. 前記1次元ルックアップテーブルの変換元に用いる前記彩度成分濃度は、前記段階(a)によって得られた前記彩度成分濃度にあらかじめ設定された有彩色濃度を上げる補正を行うための彩度成分変換係数を乗じた値であることを特徴とする請求項10記載の画像形成方法。
  12. 前記有彩色は、あらかじめ保持している複数のプリセット色のなかからユーザーによって選択される色であり、
    前記1次元ルックアップテーブルは前記プリセット色のそれぞれの色ごとに、その色を再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するためにあらかじめ備えられていることを特徴とする請求項10または11記載の画像形成方法。
  13. 前記有彩色は、ユーザーが任意に指定した有彩色であり、
    前記1次元ルックアップテーブルは、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色に対応したRGBの値を利用して、フルカラーを再現する際にあらかじめ用意されているカラープロファイルを利用して、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色を再現するために必要な各色材の濃度値に変換するために、当該ユーザーが任意に前記有彩色を指定する都度作成されたものであることを特徴とする請求項10または11記載の画像形成方法。
  14. 前記フルカラー画像はRGB輝度値のデータからなり、
    前記段階(a)は、
    RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、当該最大値Vmaxを変換元、前記無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルにより前記無彩色成分濃度を求め、
    前記RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルによりRGB濃度値を求め、当該RGB濃度値から前記無彩色成分濃度を減じたものを前記彩度成分濃度とすることを特徴とする請求項9〜13のいずれか一つに記載の画像形成方法。
  15. 前記無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、および前記輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルの少なくとも一方は、少なくとも2種類の特性の異なる1次元ルックアップテーブルが設定され、前記フルカラー画像の各画素の領域属性に従って1次元ルックアップテーブルの特性を切り替え、さらに前記画素の領域属性は、少なくとも文字領域と文字領域以外の2つに分類することを特徴とする請求項14記載の画像形成方法。
  16. 前記無彩色色材はブラック(K)のトナーであり、前記有彩色はCMYKのうちの1以上の色材のトナーで再現される色であることを特徴とする請求項9〜15のいずれか一つに記載の画像形成方法。
  17. フルカラー画像から2色カラー画像を形成するためにコンピューターが実行する画像形成プログラムであって、
    入力された前記フルカラー画像の各画素の輝度値を、無彩色成分濃度と、前記無彩色成分濃度の成分を含まない彩度成分濃度に変換するステップ(a)と、
    前記彩度成分濃度を一つの有彩色により再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するステップ(b)と、
    前記ステップ(b)で得られた一つ以上の色材のなかに無彩色色材が含まれる場合に、当該一つ以上の色材として含まれている前記無彩色色材の濃度値に、前記ステップ(a)で得られた前記無彩色成分濃度を加算して前記無彩色色材の濃度値とするステップ(c)と、
    前記ステップ(b)で得られた一つ以上の色材のなかの前記無彩色色材以外の各色材の濃度値、および前記ステップ(c)で得られた前記無彩色色材の濃度値を、前記2色カラー画像を形成する際に使用する各色材の濃度値として出力するステップ(d)と、
    を有する処理をコンピューターに実行させることを特徴とする画像形成プログラム。
  18. 前記ステップ(b)は、前記彩度成分濃度を変換元、各色材の濃度値を変換結果とするあらかじめ決められた1次元ルックアップテーブルを用いて、各色材の濃度値を求めることを特徴とする請求項17記載の画像形成プログラム。
  19. 前記1次元ルックアップテーブルの変換元に用いる前記彩度成分濃度は、前記ステップ(a)によって得られた前記彩度成分濃度にあらかじめ設定された有彩色濃度を上げる補正を行うための彩度成分変換係数を乗じた値であることを特徴とする請求項18記載の画像形成プログラム。
  20. 前記有彩色は、あらかじめ保持している複数のプリセット色のなかからユーザーによって選択される色であり、
    前記1次元ルックアップテーブルは前記プリセット色のそれぞれの色ごとに、その色を再現するために必要な一つ以上の色材のそれぞれの濃度値に変換するためにあらかじめ備えられていることを特徴とする請求項18または19記載の画像形成プログラム。
  21. 前記有彩色は、ユーザーが任意に指定した有彩色であり、
    前記1次元ルックアップテーブルは、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色に対応したRGBの値を利用して、フルカラーを再現する際にあらかじめ用意されているカラープロファイルを利用して、当該ユーザーが任意に指定した前記有彩色を再現するために必要な各色材の濃度値に変換するために、当該ユーザーが任意に前記有彩色を指定する都度作成されたものであることを特徴とする請求項18または19記載の画像形成プログラム。
  22. 前記フルカラー画像はRGB輝度値のデータからなり、
    前記ステップ(a)は、
    RGB輝度値のうちの最大値Vmaxを求め、当該最大値Vmaxを変換元、前記無彩色成分濃度を変換結果とするあらかじめ決められた無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブルにより前記無彩色成分濃度を求め、
    前記RGB輝度値を変換元、RGB濃度値を変換結果とする輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルによりRGB濃度値を求め、当該RGB濃度値から前記無彩色成分濃度を減じたものを前記彩度成分濃度とすることを特徴とする請求項17〜21のいずれか一つに記載の画像形成プログラム。
  23. 前記無彩色成分濃度変換用1次元ルックアップテーブル、および前記輝度濃度変換用1次元ルックアップテーブルの少なくとも一方は、少なくとも2種類の特性の異なる1次元ルックアップテーブルが設定され、前記フルカラー画像の各画素の領域属性に従って1次元ルックアップテーブルの特性を切り替え、さらに前記画素の領域属性は、少なくとも文字領域と文字領域以外の2つに分類することを特徴とする請求項22記載の画像形成プログラム。
  24. 前記無彩色色材はブラック(K)のトナーであり、前記有彩色はCMYKのうちの1以上の色材のトナーで再現される色であることを特徴とする請求項17〜23のいずれか一つに記載の画像形成プログラム。
  25. 請求項17〜24のいずれか一つに記載の画像形成プログラムを記録したコンピューター読み取り実行可能な記録媒体。
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