以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の撮影者に面する側(背面側)の構成を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の構成を示すブロック図である。図1および図2に示す撮像装置1は、デジタル一眼レフカメラであり、本体部2と、本体部2に着脱自在なレンズ部3と、を備える。
図1および図2に示すように、本体部2は、シャッタ10と、撮像素子11と、A/D変換部12と、メモリ13と、画像処理部14と、撮像素子駆動部15と、シャッタ駆動部16と、露出処理部17と、AF処理部18と、タイマー19と、本体通信部20と、操作入力部21と、フラッシュ発光部22と、フラッシュ充電部と、フラッシュ駆動部24と、表示部25と、不揮発性メモリ26と、外部メモリ27と、外部通信部28と、電源供給部29と、電源部30と、制御部31と、を備える。
シャッタ10は、撮像素子11の状態を露光状態または遮光状態に設定する。シャッタ駆動部16は、ステッピングモータ等を用いて構成され、レリーズ信号に応じてシャッタ10を駆動する。
撮像素子11は、レンズ部3が集光した光を受光して電気信号に変換するCCD(CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。撮像素子駆動部15は、所定のタイミングで撮像素子11から画像データ(アナログ信号)をA/D変換部12に出力させる。
A/D変換部12は、撮像素子11から出力されるアナログ信号に対してA/D変換を行うことによってデジタルの画像データを生成してメモリ13に出力する。
メモリ13は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)を用いて構成される。メモリ13は、A/D変換部12から出力される画像データや撮像装置1の処理中の情報を一時的に記憶する。具体的には、メモリ13は、撮像素子11が1フレーム毎に順次出力する画像データを一時的に記憶する。
画像処理部14は、メモリ13に記憶された画像データを取得し、取得した画像データに対して各種の画像処理を施してメモリ13に出力する。具体的には、画像処理部14は、画像データに対してエッジ強調、色補正およびγ補正等の画像処理を施す。画像処理部14は、画像データに対して複数の画像処理を組み合わせることにより画像に特殊効果を生じさせる特殊効果処理を行う特殊効果処理部141と、特殊効果処理を行った画像データに対して異なる画像処理をさらに追加する特殊補助効果処理を行う特殊補助効果処理部142とを有する。特殊効果処理部141は、画像データに対して複数の画像処理を組み合わせることにより画像に特殊効果を生じさせる特殊効果処理を行う。この特殊効果処理としては、たとえばトーンカーブ処理、ぼかし処理および画像合成処理を組み合わせた処理を行う。特殊補助効果処理部142は、特殊効果処理を行った画像データに対し異なる画像処理を追加する特殊補助効果処理、たとえばホワイトアウト効果処理やシェーディング効果処理等の特殊補助効果を追加する処理を行う。
露出処理部17は、制御部31を介してメモリ13に記憶された画像データに基づいて、静止画撮影や動画撮影を行う際の条件、たとえば絞りの設定値、シャッタ速度等を決定することで撮像装置1の自動露出を行う。
AF処理部18は、制御部31を介してメモリ13に記憶された画像データに基づいて、撮像装置1の自動焦点(Auto Focus)調整を行う。たとえば、AF処理部18は、画像データのコントラストに基づいて、撮影する被写体像の鮮鋭度が最大となるようにレンズ部3を駆動する。
タイマー19は、時間を計時する。タイマー19は、撮影日時の判定機能を有する。タイマー19は、撮像される画像データに日時データを付加するため、制御部31に日時データを出力する。
本体通信部20は、本体部2に装着されたレンズ部3との通信を行うための通信インターフェースである。なお、本体通信部20は、本体部2に設けられた電源部30からレンズ部3に電力を供給するようにしてもよい。
操作入力部21は、撮像装置1の電源状態をオン状態またはオフ状態に切換える電源スイッチ211と、撮影の指示を与えるレリーズ信号を入力するレリーズスイッチ212と、撮像装置1に設定された各種撮影モード切換えの指示を与える切換信号を入力する撮影モード切換スイッチ213と、撮像装置1の各種設定を選択または決定の指示を与える指示信号を入力する操作スイッチ214と、撮像装置1に設定された操作メニュー画面の表示の指示を与える指示信号を入力するメニュースイッチ215と、撮像した画像データのレックビュー表示の指示を与える指示信号を入力するプレビュースイッチ216と、動画撮影の指示を与える動画レリーズ信号を入力する動画スイッチ217と、を有する。レリーズスイッチ212は、外部から押圧による進退可能であり、半押しされた場合に撮像準備動作を指示するファーストレリーズ信号の入力を受ける一方、全押しされた場合に静止画撮像を指示するセカンドレリーズの入力を受け付ける。操作スイッチ214は、メニュー画面等における選択設定を行う上下左右の各方向ボタン214a〜214dと、メニュー画面等における各方向ボタン214a〜214dによる操作を決定する決定ボタン214e(OKボタン)とを有する(図1を参照)。なお、操作スイッチ214は、ダイヤルスイッチ等を用いて構成してもよい。
フラッシュ発光部22は、キセノンランプやLED(Light Emitting Diode)等を用いて構成される。フラッシュ発光部22は、撮像装置1が撮像する視野領域へ向けて補助光であるストロボ光を照射する。フラッシュ充電部23は、電源部30から電源供給を受けて電圧を昇圧して充電する。フラッシュ駆動部24は、フラッシュ充電部23が昇圧した電圧をフラッシュ発光部22に印加させることにより、フラッシュ発光部22を駆動する。
表示部25は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示部25は、撮像素子11が生成した画像データに対応する画像または画像処理部14が画像データに対して特殊効果処理を行った画像データに対応する画像を所定の表示フレームレート、たとえば60fps(Frame Per Second)で表示する。表示部25は、撮像装置1の操作情報や撮影に関する情報を適宜表示する。
不揮発性メモリ26は、フラッシュメモリを用いて構成される。不揮発性メモリ26は、撮像装置1を動作させるための各種プログラム、本実施の形態にかかる撮像プログラムおよびプログラムの実行中に使用される各種データやパラメータ等を記憶する。不揮発性メモリ26は、撮像装置1で実行される各種撮影モードに関する情報を記憶する撮影モード情報記憶部261と、画像処理部14が行う特殊効果処理に関する情報を記憶する特殊効果処理情報記憶部262と、画像処理部14が行う特殊補助効果処理に関する情報を記憶する特殊補助効果処理情報記憶部263とを有する。なお、不揮発性メモリ26は、本体部2に装着可能なレンズ部3の種類に応じたレンズ特性等に関する情報を記憶していてもよい。
外部メモリ27は、撮像装置1の外部から装着されるメモリカード等の記録媒体を用いて構成される。外部メモリ27は、記録媒体インターフェース(図示せず)を介して撮像装置1に装着されることで画像データ等の情報を記憶する一方、制御部31の制御のもと、記憶した各種情報を表示部25、画像処理部14および不揮発性メモリ26に出力する。
外部通信部28は、通信インターフェースとしての機能を有し、ネットワーク(図示せず)を介してサーバ(図示せず)やパーソナルコンピュータ(図示せず)等の外部処理装置と相互方向に送受信を行う。外部通信部28は、外部処理装置との間で送受信を行うことにより、撮像装置1の各種プログラム、特殊効果処理情報および特殊補助効果処理情報等に関するデータを取得して制御部31に出力する。なお、外部通信部28は、有線または無線LAN(Local Area Network)等を介してネットワークに接続される。
電源供給部29は、撮像装置1の各構成部に電源部30の電力を供給する。電源部30は、撮像装置1に着脱自在なバッテリを用いて構成される。なお、電源供給部29は、外部電源(図示せず)から供給される電力を撮像装置1の各構成部に供給するようにしてもよい。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。制御部31は、操作入力部21からの操作信号や指示信号に応じて不揮発性メモリ26からプログラムを読み出して実行し、撮像装置1を構成する各部に対する指示やデータの転送等を行って撮像装置1の動作を統括的に制御する。制御部31は、操作入力部21によって画像処理部14が行う特殊効果処理における画像処理の変更を指示する変更指示信号が入力された場合、画像処理部14が画像データに対して行う特殊効果処理を、表示部25が所定の表示フレームレートで表示可能な複数の画像処理を組み合わせることにより特殊効果を生じさせる第1特殊効果処理から所定の表示フレームレートよりも高速な表示フレームレートで表示可能な複数の画像処理を組み合わせることにより特殊効果を生じさせる第2特殊効果処理に切換える。たとえば、制御部31は、画像処理部14が画像データに対して行う特殊効果処理を、表示フレームレート60fpsで表示可能な第1特殊効果処理から表示フレームレート120fpsで表示可能な第2特殊効果処理に切換える。
レンズ部3は、光学系41と、レンズ駆動部42と、絞り43と、絞り駆動部44と、レンズ操作部45と、レンズ通信部46と、レンズ制御部47と、を備える。
光学系41は、一または複数のレンズを用いて構成される。光学系41は、所定の視野領域から光を集光するとともに、画角を変化させる光学ズーム機能を有する。レンズ駆動部42は、DCモータ等を用いて構成され、光学系41のレンズを光軸L上で移動させることにより、光学系41のピント位置や焦点距離等の変更を行う。
絞り43は、光学系41が集光した光の入射量を制限することにより露出の調整を行う。絞り駆動部44は、ステッピングモータ等を用いて構成され、絞り43を駆動する。
レンズ操作部45は、ズーム操作部451と、フォーカス操作部452とを有する。ズーム操作部451は、図1に示すように、レンズ部3のレンズ鏡筒の周囲に設けられるズームリングであり、レンズ部3における光学ズームの操作を開始する操作信号の入力を受け付ける。フォーカス操作部452は、図1に示すように、レンズ部3のレンズ鏡筒の周囲に設けられるフォーカスリングであり、レンズ部3におけるピント位置や焦点距離の操作を開始する操作信号の入力を受け付ける。
レンズ通信部46は、レンズ部3が本体部2に装着された際に本体部2と相互方向に通信を行うための通信インターフェースである。
レンズ制御部47は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。レンズ制御部47は、レンズ操作部45の操作信号や本体部2からの指示信号に応じてレンズ部3の動作を制御する。具体的には、レンズ制御部47は、レンズ操作部45の操作信号に応じてレンズ駆動部42を駆動させてレンズ部3のピント合わせやズーム変更を行なうとともに、絞り駆動部44を駆動させて絞り値の変更を行う。なお、レンズ制御部47は、レンズ部3が本体部2に装着された際に、レンズ部3のピント位置情報、焦点距離情報およびレンズ部3を識別する固有情報等を本体部2に送信するようにしてもよい。
以上の構成を有する撮像装置1で実行される撮像する画像データに対して特殊効果処理を行う特殊効果撮影モード(アートフィルタ撮影モード)の設定方法について説明する。なお、以下の説明においては、特殊効果撮影モードの設定方法のみについて説明するが、撮像装置1は複数の撮影モード、たとえば撮影シーン自動判別撮影モードやマニュアル撮影モードを有する。
まず、ユーザが電源スイッチ211を操作することにより、撮像装置1の起動に伴って、制御部31は、撮像装置1の撮影モードが特殊効果撮影モードに設定されているか否かを判断する。具体的には、制御部31は、撮影モード切換スイッチ213が特殊効果撮影モード(ART)に設定されているか否かを判断する(図1を参照)。撮像装置1の撮影モードが特殊効果撮影モードに設定されていない場合、制御部31は、他の撮影モードに対応した操作メニュー画面やライブビュー画像を表示部25に表示させる。これに対して、撮像装置1の撮影モードが特殊効果撮影モードに設定されている場合、制御部31は、特殊効果撮影モードに対応した特殊効果撮影操作メニュー画面を表示部25に表示させる。
図3は、撮像装置1が特殊効果撮影モードに設定されている場合に表示部25が表示する特殊効果撮影モードにおける特殊効果撮影操作メニュー画面遷移の一例を示す図である。図3に示すように、制御部31は、撮像装置1が特殊効果撮影モードに設定された場合、特殊効果撮影モードにおける特殊効果撮影操作メニュー画面W1を表示部25に表示させる(図3(a)を参照)。特殊効果撮影操作メニュー画面W1には、撮像装置1で実行可能な各特殊効果処理に関する情報がアイコンA1〜A5として表示されている。
続いて、制御部31は、ユーザが操作スイッチ214の上ボタン214aまたは下ボタン214bを操作することにより、操作スイッチ214から入力される操作信号に応じて表示部25が表示する特殊効果撮影操作メニュー画面W1の内容を表示部25に切換えさせる。具体的には、制御部31は、操作スイッチ214から入力される操作信号に応じて特殊効果撮影操作メニュー画面W1内に表示されるアイコンA1〜A5の色を変更するとともに、選択されたアイコンに対応する特殊効果処理のタイトル、たとえば「ファンタジックフォーカス」、「トイフォト」および「ジェントルセピア」等を表示部25に表示させる(図3(a)→図3(b)→図3(c))。これにより、ユーザは、所望の特殊効果処理を選択することができるとともに、選択した特殊効果処理を直感的に確認することができる。
その後、制御部31は、ユーザによって操作スイッチ214の決定ボタン214eが操作された際に表示部25が特殊効果撮影操作メニュー画面W1で現在表示している特殊効果処理、たとえば「ファンタジックフォーカス」(図3(a)を参照)を特殊効果撮影モードの特殊効果処理として撮像装置1に設定する。なお、設定された特殊効果処理に関する情報は、メモリ13に記憶される。
続いて、制御部31は、特殊効果撮影操作メニュー画面W1で選択された特殊効果処理を画像処理部14が行った画像データに対応するライブビュー画像を表示部25に表示させる。これにより、ユーザは、撮像した画像データに対して選択した特殊効果処理が施されたライブビュー画像をリアルタイムで見ながら撮影の構図を決定することができる。
図4は、撮像装置1が特殊効果撮影モードに設定されている場合に表示部25が表示する特殊効果撮影モードにおける特殊効果撮影操作メニュー画面遷移の別の一例を示す図である。
図4に示すように、表示部25が特殊効果撮影操作メニュー画面W1を表示しているときに、ユーザが操作スイッチ214の右ボタン214dを操作した場合において、制御部31は、選択された特殊効果処理の設定内容を変更する設定変更画面W11を表示部25に表示させる(図4(a)→図4(b))。設定変更画面W11は、撮像装置1に設定された各特殊効果処理の設定内容を変更する画面であり、選択された特殊効果処理の設定内容が異なるアイコンA11〜A13が表示される。
アイコンA11は、選択された特殊効果処理のオリジナルの設定内容が設定されたアイコンである。アイコンA12およびアイコンA13は、選択された特殊効果処理のオリジナルの設定内容からパラメータが変更、たとえば色合いやコントラストがそれぞれ変更されたパラメータを設定したアイコンである。
続いて、ユーザは、表示部25が設定変更画面W11を表示している状態で操作スイッチ214の右ボタン214dを操作することにより、選択した特殊効果処理の設定内容を変更する。具体的には、ユーザは、右ボタン214dを操作してアイコンA11〜A13を選択可能な状態にした後、さらに上ボタン214または下ボタン214bを操作して所望のアイコンを選択し、決定ボタン214eを操作することで特殊効果処理の設定内容を決定する。
図4(b)に示す状況下で、ユーザが下ボタン214bを操作した場合、制御部31は、特殊補助効果追加画面W21を表示部25に表示させる(図4(c))。特殊補助効果追加画面W21は、撮像装置1に設定された各特殊効果処理に対して特殊補助効果処理(アートエフェクト)を追加設定する画面であり、選択された特殊効果処理に追加設定可能な特殊補助効果処理に対応するアイコンA21〜A26が表示される。
アイコンA21は、選択された特殊効果処理に特殊補助効果処理を追加しないアイコンである。アイコンA22は、選択された特殊効果処理に特殊補助効果処理としてホワイトアウト効果を追加するアイコンである。アイコンA23は、選択された特殊効果処理に特殊補助効果処理としてシェーディング効果を追加するアイコンである。アイコンA24は、選択された特殊効果処理に特殊補助効果処理としてスターライト効果を追加するアイコンである。アイコンA25は、選択された特殊効果処理に特殊補助効果処理としてアートフレーム効果を追加するアイコンである。アイコン26は、選択された特殊効果処理に特殊補助効果処理としてソフトフォーカス効果を追加するアイコンである。
続いて、ユーザは、表示部25が特殊補助効果追加画面W21を表示している状態で操作スイッチ214を操作することにより、選択した特殊効果撮影モードに追加する特殊補助効果処理を設定する。具体的には、ユーザは、右ボタン214dを操作してアイコンA21〜A26を選択可能な状態にした後、さらに上ボタン214aまたは下ボタン214bを操作して所望のアイコンを選択し、操作スイッチ214の決定ボタン214eを操作することにより特殊効果撮影モードに追加する特殊補助効果を決定する。
図5は、ユーザがメニュースイッチ215を操作した際に表示部25が表示する画面遷移の一例を示す図である。ユーザがメニュースイッチ215を操作した場合、制御部31は、カスタマイズメニュー画面W31を表示部25に表示させる(図5(a))。
続いて、ユーザが操作スイッチ214の下ボタン214bを操作してアートLVモードを選択して決定ボタン214eを操作した場合、制御部31は、表示部25が表示するライブビュー画像の表示態様を設定するアートLVモード設定メニュー画面W32を表示部25に表示させる(図5(b))。
その後、ユーザが上ボタン214aまたは下ボタン214bを操作してアートLVモードに含まれる複数の表示モードの中から所望の表示モードを選択し(図5(c))、選択モード表示領域R1に表示される所望の表示モードのタイトルが表示された際にユーザが決定ボタン214eを操作する。この際、制御部31は、表示部25がモード表示領域R1で現在表示している表示モード、たとえば第2特殊効果処理表示モードを撮像装置1に設定する。さらに、制御部31は、表示モードに関する補助メッセージを表示部25に表示させる。これにより、ユーザは、選択する表示モードの内容を直感的に理解することができる。
ここで、第1特殊効果処理表示モードとは、特殊効果撮影モードで画像処理部14が特殊効果処理を第1特殊効果処理で行った画像データをライブビュー画像として表示部25に表示させる表示モードである。第2特殊効果処理表示モードとは、特殊効果撮影モードで画像処理部14が特殊効果処理を第2特殊効果処理で行った画像データをライブビュー画像として表示部25に表示させる表示モードである。
つぎに、図6および図7を参照して、画像処理部14が特殊効果撮影モードで実行する特殊効果処理の処理内容について説明する。図6は、特殊効果処理情報記憶部262が記憶する特殊効果処理情報テーブルの一例を示す図である。図7は、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルの一例を示す図である。
図6に示すように、特殊効果処理情報テーブルT1には、特殊効果撮影モードで画像処理部14が画像データに対して実行することが可能な特殊効果処理と、各特殊効果処理における第1特殊効果処理および第2特殊効果処理それぞれの画像処理の内容とが記載されている。たとえば、設定された特殊効果撮影モードの特殊効果処理が「Art1」の「ファンタジックフォーカス」の場合、第1特殊効果処理の処理内容として「トーンカーブ処理」、「ぼかし処理」および「合成処理」が記載され、第2特殊効果処理の処理内容として「トーンカーブ処理」および「ぼかし処理」が記載されている。ここで、合成処理とは、特殊効果処理部141がトーンカーブ処理を行った画像データと、ぼかし処理を行った画像データとを合成した画像データを生成する画像処理である。
さらに、設定された特殊効果撮影モードの特殊効果処理が「Art4」の「ジオラマ」の場合、第1特殊効果処理の処理内容として「色相・彩度処理」、「コントラスト処理」、「3回ぼかし処理」および「3回合成処理」が記載され、第2特殊効果処理の処理内容として「色相・彩度処理」、「コントラスト処理」、「1回ぼかし処理」および「1回合成処理」が記載されている。ここで、3回ぼかし処理とは、画像処理部14が色彩・彩度処理後、コントラスト処理を行った画像データに対してぼかし処理を3回行う処理である。また、3回合成処理とは、画像処理部14がぼかし処理を行うごとに、ぼかし処理前の画像データと、ぼかし処理後の画像データとを合成した画像データを生成する画像処理である。
このように、第2特殊効果処理は、第1特殊効果処理で行う複数の画像処理のうち画像データに対して処理時間が大きい画像処理を間引くことにより、画像データに対して行う特殊効果処理の処理時間を小さくする(たとえば、図6のArt1を参照)。さらに、第2特殊効果処理は、第1特殊効果処理で行う複数の画像処理のうち画像データに対して処理時間が大きい画像処理の回数を減らすことにより、画像データに対して行う特殊効果処理の処理時間を小さくする(たとえば、図6のArt4を参照)。すなわち、第2特殊効果処理で行う画像処理に要する時間は、第1特殊効果処理で行う画像処理に要する時間より小さい。
つぎに、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルについて説明する。図7に示すように、特殊補助効果処理情報テーブルT2には、特殊効果処理に追加可能な特殊補助効果処理と、各特殊補助効果処理における第1特殊補助効果処理および第2特殊補助効果処理それぞれの処理内容とが記載されている。具体的には、特殊効果処理に追加可能な特殊補助効果処理が「Effect1」の「ホワイトアウト効果」の場合、第1特殊補助効果処理の処理内容として「ホワイトアウト処理」が記載され、第2特殊効補助果処理の処理内容として「ホワイトアウト画像合成処理」が記載されている。さらに、特殊効果処理に追加可能な特殊補助効果処理が「Effect3」の「スターライト効果」の場合、第1特殊補助効果処理の処理内容として「輝点検出処理」および「光条描画処理」が記載され、第2特殊補助効果処理の処理内容として特殊補助効果処理を行わない「×」がそれぞれ記載されている。
このように、制御部31は、画像処理部14が行う特殊効果処理の処理内容を変更させることで、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データを表示部25が表示する所定の表示フレームレート(60fps)より高速な表示フレームレート(120fps)でライブビュー画像を表示させることができる。
以上の段階を経て特殊効果撮影モードで行う特殊効果処理が設定された撮像装置1が行う処理について説明する。図8は、撮像装置1が特殊効果撮影モードで行う処理の概要を示すフォローチャートである。図9は、撮像装置1が特殊効果撮影モードで行う処理の概要を示すタイムチャートである。なお、以下においては、静止画撮像を例に説明するが、動画撮像にも適用することができる。
図8に示すように、まず、制御部31は、タイマー19の値を初期化し(ステップS100)、撮像装置1は、被写体の撮像を開始する(ステップS101)。具体的には、撮像素子11は、微小な時間間隔で連続的に画像データを生成し、生成した画像データを、A/D変換部12を介してメモリ13に出力する。
続いて、制御部31は、撮像装置1のアートLVモードが第1特殊効果処理表示モードに設定されているか否かを判断する(ステップS102)。撮像装置1のアートLVモードが第1特殊効果処理表示モードに設定されている場合(ステップS102:Yes)、撮像装置1は後述するステップS106に移行する。一方、撮像装置1のアートLVモードが第1特殊効果処理表示モードに設定されていない場合(ステップS102:No)、撮像装置1は後述するステップS103に移行する。
ステップS103において、制御部31は、レリーズスイッチ212が半押しされることにより、レリーズスイッチ212から撮像準備動作を指示するファーストレリーズ信号が入力されたか否かを判断する。レリーズスイッチ212からファーストレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS103:No)、制御部31は、タイマー19に設定された値を減算し(ステップS104,タイミングt1)、タイマー19に設定された値が0より大きいか否かを判断する(ステップS105)。タイマー19に設定された値が0より大きい場合(ステップS105:Yes)、撮像装置1は後述するステップS115に移行する。一方、タイマー19に設定された値が0より大きくない場合(ステップS105:No,タイミングt1〜t2)、撮像装置1は後述するステップS106に移行する。
ステップS106において、制御部31は、画像処理部14に第1特殊効果処理を実行させる。この第1特殊効果処理は、画像処理部14がメモリ13から画像データを取得し、取得した画像データに対して第1特殊効果処理を行う。具体的には、画像処理部14は、特殊効果処理情報記憶部262が記憶する特殊効果処理情報テーブルT1を参照して、設定された特殊効果処理に対応する第1特殊効果処理、たとえば特殊効果処理が「ファンタジックフォーカス」の場合、取得した画像データに対してトーンカーブ処理、ぼかし処理および合成処理を行ってメモリ13に出力する(図6を参照)。さらに、画像処理部14は、特殊効果処理に特殊補助効果処理、たとえば「ホワイトアウト効果」が追加設定されている場合(図7を参照)、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルT2を参照して、追加設定された特殊補助効果処理に対応する第1特殊補助効果処理を、第1特殊効果処理を行った画像データに対してさらに行う。
続いて、制御部31は、メモリ13に記憶された画像データに基づいて、レンズ部3を介して入射する光の光量を測定する測光処理を露出処理部17に実行させ(ステップS107)、AF処理部18にAF処理を実行させる(ステップS108)。具体的には、AF処理部18は、制御部31を介してメモリ13から画像データを取得し、取得した画像データのコントラストに基づいて、レンズ部3のレンズ駆動部42を駆動することにより、光学系41のレンズを光軸L上で移動させて撮像装置1のピント位置を調整する。
続いて、制御部31は、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データをメモリ13から順次読出し、読み出した画像データに対応するライブビュー画像を時系列に沿って表示部25に表示させる(ステップS109)。この際、撮像装置1は、画像処理部14による第1特殊効果処理の処理時間が大きくなり、表示部25が所定の表示フレームレート(Da)、たとえば60fpsになるため、顔AF(目AF)およびトラッキングAFを実施することができるが困難を極める(たとえば図9に示すタイミングt1〜t2またはt4〜t5を参照)。
その後、セカンドレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS110:No)、撮像装置1はステップS101に戻る。一方、セカンドレリーズ信号が入力された場合(ステップS110:Yes)、撮像装置1は、撮像素子11が出力する画像データを外部メモリ27に取り込む静止画撮像処理を実行する(ステップS111)。
続いて、制御部31は、タイマー19に設定した値を初期化し(ステップS112)、制御部31は、特殊効果撮影モードの終了操作が行われたか否かを判断する(ステップS113)。たとえば、制御部31は、撮影モード切換スイッチ213が操作されることにより、撮影モード切換スイッチ213から撮像装置1を他の撮影モード、たとえば再生モード等の切換えを指示する切換信号が入力されたか否かを判断する。特殊効果撮影モードの終了操作が行われていない場合(ステップS113:No)、撮像装置1はステップS101に戻る。一方、特殊効果撮影モードの終了操作が行われた場合(ステップS113:Yes)、撮像装置1は本処理を終了する。
ステップS103において、ファーストレリーズ信号が入力された場合(ステップS103:Yes,タイミングt2)について説明する。この場合、制御部31は、タイマー19の値を設定する(ステップS114)。具体的には、制御部31は、撮影準備動作を解除させる時間を示す値を100にしてタイマー19に設定する。
続いて、制御部31は、画像処理部14に第2特殊効果処理を実行させる(ステップS115)。この第2特殊効果処理は、画像処理部14がメモリ13から画像データを取得し、取得した画像データに対して第2特殊効果処理を行う。具体的には、画像処理部14は、特殊効果処理情報記憶部262が記憶する特殊効果処理情報テーブルT1を参照して、設定された特殊効果処理に対応する第2特殊効果処理、たとえば設定された特殊効果処理が「ファンタジックフォーカス」の場合、画像データに対してトーンカーブ処理およびぼかし処理を行ってメモリ13に出力する(図6を参照)。さらに、画像処理部14は、特殊効果処理に特殊補助効果処理が追加設定、たとえば「ホワイトアウト効果」が追加設定されている場合(図7を参照)、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルT2を参照して、追加設定された特殊補助効果処理に対応する第2特殊補助効果処理を、第2特殊効果処理を行った画像データに対してさらに行う。
その後、撮像装置1は、セカンドレリーズ信号が入力されるまで上述したステップS101〜ステップS109を繰り返す。この際、撮像装置1は、画像処理部14による第2特殊効果処理の処理時間が小さくなり、表示部25が所定の表示フレームレート(Da)より高速な表示フレームレート(Db)、たとえば120fpsになるため、顔AF(目AF)およびトラッキングAFを容易に実施することができる(たとえばタイミングt2〜t4またはタイミングt5〜t6(図9を参照))。このため、ユーザは、通常の撮影モードで表示部25が表示する表示フレームレート(120fps)で画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データに対応するライブビュー画像を見ながら撮影の構図を選択することができる。さらに、ユーザは、撮影を補助する顔AF、目AFおよびトラッキング等のAF処理を用いて撮影することができ、被写体のシャッタチャンスを逃す可能性を低減することができる。
つぎに、図8および図9に示した静止画撮像処理について説明する。図10は、図8に示す静止画撮像処理(ステップS111)の概要を示すフローチャートである。
図10に示すように、まず、制御部31は、露出処理部17に露出処理を実行させる(ステップS201)。具体的には、露出処理部17は、制御部31を介してメモリ13に記憶された画像データに基づいて、レンズ駆動部42および絞り駆動部44を駆動させ静止画撮影時における撮像装置1の露出を調整する。
続いて、制御部31は、撮像した画像データを確認するレックビュー表示モードが設定されているか否かを判断する(ステップS202)。レックビュー表示モードが設定されていない場合(ステップS202:No)、撮像装置1は後述するステップS209に移行する。
これに対して、レックビュー表示モードが設定されている場合(ステップS202:Yes)、制御部31は、画像処理部14が第2特殊効果処理を行った画像データに対応する撮像画像のレックビュー表示を表示部25に表示させ(ステップS203,タイミングt7〜t8(図9を参照))、制御部31は、画像処理部14に第1特殊効果処理を開始させる(ステップS204)。具体的には、画像処理部14は、撮像装置1の露出調整後に撮像素子11が生成した画像データをメモリ13から取得し、取得した画像データに対して第1特殊効果処理を行う。
続いて、制御部31は、画像データに対して画像処理部14による第1特殊効果処理が終了したか否かを判断する(ステップS205)。画像処理部14による第1特殊効果処理が終了していない場合(ステップS205:No)、この判断を繰り返す。一方、画像処理部14による第1特殊効果処理が終了した場合(ステップS205:Yes)、制御部31は、画像処理部14が撮像した画像データに対して第1特殊効果処理を行った撮像画像データに対応する撮像画像のレックビュー表示を表示部25に表示させる(ステップS206,タイミングt8〜t9(図9を参照))。
その後、制御部31は、画像処理部14が撮像した画像データに対して第1特殊効果処理を行った撮像画像データを外部メモリ27に記憶させる(ステップS207)。なお、制御部31は、撮像画像データを外部メモリ27に記憶させる場合、画像処理部14に撮像画像データの圧縮処理、たとえばJPEG処理やRAW処理を行わせることにより、外部メモリ27に記憶させる。
続いて、ファーストレリーズ信号の入力がない場合またはレックビュー表示時間が所定時間、たとえば5秒経過していない場合(ステップS208:No)、制御部31はこの判断を繰り返す。一方、ファーストレリーズ信号の入力がある場合またはレックビュー表示時間が所定時間経過した場合(ステップS208:Yes)、撮像装置1は図8に示すメインルーチンに戻る。
ステップS202において、レックビュー表示モードが設定されていない場合(ステップS202:No)について説明する。この場合、制御部31は、画像処理部14に第1特殊効果処理を開始させ(ステップS209)、画像データに対して画像処理部14による第1特殊効果処理が終了したか否かを判断する(ステップS210)。画像処理部14による第1特殊効果処理が終了していない場合(ステップS210:No)、この判断を繰り返す。一方、画像処理部14による第1特殊効果処理が終了した場合(ステップS210:Yes)、画像処理部14が撮像した画像データに対して第1特殊効果処理を行った撮像画像データを外部メモリ27に記憶させ(ステップS211)、撮像装置1は図8に示すメインルーチンに戻る。
以上説明した本実施の形態1によれば、制御部31が、レリーズスイッチ212からファーストレリーズ信号が入力された場合、画像処理部14が行う特殊効果処理を第1特殊効果処理から第2特殊効果処理に切換えるので、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データを所定の表示フレームレートより高速な表示フレームレートでライブビュー画像として表示部25に表示させることができる。この結果、撮像装置1は、特殊効果撮影モードで撮影を行う際においても、被写体のシャッタチャンスを逃す可能性を低減することができる。
さらに、本実施の形態1によれば、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データを所定の表示フレームレートより高速な表示フレームレートでライブビュー画像として表示することができるので、顔AFやトラッキングAFを離散させることなく安定的に行うことができるとともに、表示部25が表示する顔AF枠やトラッキングAF枠を離散させることなく連続的に表示することができる。
また、本実施の形態1によれば、表示部25が表示するライブビュー画像が滑らかになるため、動きのある被写体を追従しながら撮影の構図を容易に決定することができる。
また、本実施の形態1によれば、表示部25にレックビュー表示させる際に、画像処理部14が第2特殊効果処理を行った撮像画像を表示部25に先に表示させた後に、処理時間が大きい第1特殊効果処理による撮像画像に差し替える。この結果、ユーザに待機時間を生じさせることなく、画像処理部14が特殊効果処理を施した撮像画像を確認させることができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、撮像装置1が特殊効果撮影モードに設定されている場合ついて説明したが、本発明の実施の形態2では、撮像装置1がユーザによるマニュアル詳細設定が可能なP/A/S/Mモードで特殊効果処理を行う場合について説明する。なお、本発明の実施の形態2にかかる撮像装置は上述した撮像装置1と同様の構成を有するため説明を省略する。
まず、ユーザが電源スイッチ211を操作することにより、撮像装置1の起動に伴って、制御部31は、撮像装置1の撮影モードがP/A/S/Mモードのいずれかに設定されているか否かを判断する。具体的には、制御部31は、撮影モード切換スイッチ213がP/A/S/Mモードのいずれかに設定されているか否かを判断する(図1を参照)。撮像装置1の撮影モードがP/A/S/Mモードのいずれかに設定されている場合、制御部31は、P/A/S/Mモードに対応するライブビュー画像を表示部25に表示させる。
ここで、P/A/S/Mモードとは、プログラム撮影モード、絞り優先撮影モード、シャッタ優先撮影モードおよびマニュアル撮影モードである。具体的には、プログラム撮影モードとは、撮像装置1が絞り値とシャッタ速度とを自動的に設定するモードである。絞り優先撮影モードとは、ユーザが絞り値を設定し、撮像装置1がシャッタ速度を自動的に設定するモードである。シャッタ優先撮影モードとは、ユーザがシャッタ速度を設定し、撮像装置1が絞り値を自動的に設定するモードである。マニュアル撮影モードとは、ユーザが絞り値とシャッタ速度とを設定するモードである。
続いて、表示部25がライブビュー画像を表示している場合において、ユーザがメニュースイッチ215を操作したとき、制御部31は、カスタマイズメニュー画面を表示部25に表示させる。
図11は、撮像装置1がP/A/S/Mモードのいずれかに設定されている場合に表示部25が表示するカスタマイズメニュー画面の一例を示す図である。図11に示すように、制御部31は、撮像装置1がP/A/S/Mモードのいずれかに設定された場合、カスタマイズメニュー画面W41を表示部25に表示させる(図11(a))。カスタマイズメニュー画面W41は、撮像装置1に設定された各種設定、たとえば画質モードやピクチャーモードの設定内容を変更する画面である。
続いて、ユーザが操作スイッチ214の下ボタン214bを操作することにより、ピクチャーモードを選択して決定ボタン214eを押下した場合、制御部31は、仕上がりモードの内容を設定する仕上がりモード設定画面W42を表示部25に表示させる(図11(a)→図11(b))。仕上がりモード設定画面W42は、撮影目的や被写体に応じて最良の結果が得られるように、色調、彩度、色相、コントラストおよび明るさ等のパラメータが各撮影シーンに対応した画像処理が設定された複数の仕上がりモードから選択する画面である。さらに、仕上がりモード設定画面W42は、選択された仕上がりモードの補助メッセージが表示される。
続いて、表示部25が仕上がりモード設定画面W42を表示しているときに、ユーザが操作スイッチ214の下ボタン214bを操作した場合において、制御部31は、次の仕上がりモード設定画面W43を表示部25に表示させる(図11(b)→図11(c))。なお、表示部25が表示する仕上がりモード設定画面W42と仕上がりモード設定画面W43との間には、複数の仕上がりモード設定画面が存在し、ユーザによる操作スイッチ214の下ボタン214bに応じて仕上がりモード設定画面が切換えられる。
表示部25が仕上がりモード設定画面W43を表示後、ユーザが操作スイッチ214の下ボタン214bを操作した場合、制御部31は、特殊効果撮影モード設定画面W44を表示部25に表示させる(図11(c)→図11(d))。特殊効果撮影モード設定画面W44は、撮像する画像データに対して特殊効果処理や特殊補助効果処理を選択する画面である。さらに、表示部25が特殊効果撮影モード設定画面W44を表示しているときに、ユーザが操作スイッチ214の下ボタン214bを操作した場合において、制御部31は、次の特殊効果撮影モード設定画面W45を表示部25に表示させる(図11(d)→図11(e))。なお、表示部25が表示する特殊効果撮影モード設定画面W44と特殊効果撮影モード設定画面W45との間には、複数の特殊効果撮影モード設定画面が存在し、ユーザによる操作スイッチ214の下ボタン214bに応じて特殊効果撮影モード設定画面が切換えられる。
ここで、図12および図13を参照して、撮像装置1がP/A/S/Mモードのいずれかで特殊効果撮影モードが設定された場合に画像処理部14が実行する特殊効果処理の処理内容について説明する。図12は、特殊効果処理情報記憶部262が記憶する特殊効果処理情報テーブルの一例を示す図である。図13は、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルの一例を示す図である。
図12に示すように、特殊効果処理情報テーブルT3には、特殊効果撮影モードで画像処理部14が画像データに対して実行することが可能な特殊効果処理と、各特殊効果処理における第1特殊効果処理および第2特殊効果処理それぞれの画像処理内容とが記載されている。本実施の形態2では、画像処理部14が行う第2画像処理の処理内容として特殊効果処理に近似する仕上がりモードの処理内容が第2特殊効果処理として記載されている。具体的には、特殊効果撮影モードの特殊効果処理が「Art1」の「ファンタジックフォーカス」の場合、第2特殊効果処理の処理内容として「NATURAL」が記載されている。さらに、図13に示すように、特殊効果補助処理情報テーブルT4には、画像処理部14が行う第2画像処理の処理内容として特殊効果補助効果を行わない「×」がそれぞれ記載されている。
すなわち、画像処理部14が行う第2特殊効果処理は、画像データに対して複数の画像処理を組み合わせた特殊効果処理を行わず、少なくとも色調やコントラスト等のパラメータを1つ以上変更する仕上がりモードに対応する画像処理を実行し、画像処理の処理時間を小さくする。これにより、画像処理部14が行った画像データを所定の表示フレームレートより高速な表示フレームレートでライブビュー画像を表示部25に表示させることができる。さらに、ユーザに違和感を生じさせることなく、撮像した画像データに対して特殊効果に近似した画像処理を施したライブビュー画像を表示部25に表示させることができる。
以上の段階を経てP/A/S/Mモードいずれかで特殊効果撮影モードが設定された場合に撮像装置1が行う処理について説明する。図14は、撮像装置1がP/A/S/Mモードのいずれかで特殊効果撮影モードを行う場合に撮像装置1が行う処理の概要を示すフローチャートである。なお、以下においては、静止画撮像を例に説明するが、動画撮像にも適用することができる。
図14に示すように、まず、制御部31は、メモリ13に設定されたプレビュースイッチ216が操作されたこを示すフラグを初期化し(ステップS300)、撮像装置1は、被写体の撮像を開始する(ステップS301)。具体的には、撮像素子11は、微小な時間間隔で連続的に画像データを生成し、生成した画像データを、A/D変換部12を介してメモリ13に出力する。
続いて、制御部31は、プレビュースイッチ216が操作されることにより、プレビュースイッチ216から画像処理部14の特殊効果処理の内容を変更する変更指示信号が入力されたか否かを判断する(ステップS302)。プレビュースイッチ216が操作されていない場合(ステップS302:No)、撮像装置1は後述するステップS306に移行する。一方、プレビュースイッチ216が操作された場合(ステップS302:Yes)、制御部31は、プレビュースイッチ216が操作されたこを示すフラグがメモリ13に設定されているか否かを判断する(ステップS303)。フラグがメモリ13に設定されている場合(ステップS303:Yes)、制御部31は、メモリ13に設定されたフラグを解除し(ステップS304)、撮像装置1は後述するステップS306に移行する。一方、フラグがメモリ13に設定されていない場合(ステップS303:No)、制御部31は、メモリ13にフラグを設定し(ステップS305)、撮像装置1は後述するステップS306に移行する。
その後、制御部31は、メモリ13にフラグが設定されているか否かを判断する(ステップS306)。メモリ13にフラグが設定されていない場合(ステップS306:No)、制御部31は、画像処理部14に第1特殊効果処理を実行させる(ステップS307)。具体的には、画像処理部14は、メモリ13から画像データを取得し、取得した画像データに対して、特殊効果処理情報記憶部262が記憶する特殊効果処理情報テーブルT3を参照して設定された特殊効果処理に対応する第1特殊効果処理を行ってメモリ13に出力する。さらに、画像処理部14は、特殊効果処理に特殊補助効果処理が追加設定されている場合、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルT4を参照して、追加設定された特殊補助効果処理に対応する第1特殊補助効果処理を、第1特殊効果処理を行った画像データに対して行う。
ステップS306において、メモリ13内にフラグが設定されている場合(ステップS306:Yes)について説明する。この場合、制御部31は、画像処理部14に特殊効果処理の第2特殊効果処理を実行させる(ステップS308)。具体的には、画像処理部14は、メモリ13から画像データを取得し、取得した画像データに対して、特殊効果処理情報記憶部262が記憶する特殊効果処理情報テーブルT3を参照して設定された特殊効果処理に対応する第2特殊効果処理を行ってメモリ13に出力する。たとえば、画像処理部14は、設定された特殊効果処理が「ファンタジックフォーカス」の場合に、画像データに対して第2特殊効果として仕上がりモードの「NATURAL」を行う(図12を参照)。さらに、画像処理部14は、特殊効果処理に特殊補助効果処理が追加設定されている場合、特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する特殊補助効果処理情報テーブルT4を参照して、追加設定された特殊補助効果処理に対応する第2特殊補助効果処理を、第2特殊効果処理を行った画像データに対して行う。
ステップS309において、制御部31は、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データをメモリ13から順次読出し、読み出した画像データに対応するライブビュー画像を時系列に沿って表示部25に表示させる(ステップS309)。
続いて、制御部31は、レリーズスイッチ212が半押しされることにより、レリーズスイッチ212からファーストレリーズ信号が入力されたか否かを判断する(ステップS310)。ファーストレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS310:No)、撮像装置1は後述するステップS313に移行する。一方、ファーストレリーズ信号が入力された場合(ステップS310:Yes)、制御部31は、メモリ13に記憶された画像データに基づいて、レンズ部3を介して入射する光の光量を測定する測光処理を露出処理部17に実行させ(ステップS311)、制御部31は、AF処理部18にAF処理を実行させる(ステップS312)。
その後、セカンドレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS313:No)、撮像装置1はステップS301に戻る。一方、セカンドレリーズ信号が入力された場合(ステップS313:Yes)、撮像装置1は、実施の形態1で上述した撮像素子11が出力する画像データを外部メモリ27に取り込みを行う静止画撮像処理(図10を参照)を実行する(ステップS314)。
続いて、制御部31は、メモリ13に設定されたフラグを解除し(ステップS315)、制御部31は、特殊効果撮影モードの終了操作が行われたか否かを判断する(ステップS316)。特殊効果撮影モードの終了操作が行われていない場合(ステップS316:No)、撮像装置1はステップS301に戻る。一方、特殊効果撮影モードの終了操作が行われた場合(ステップS316:Yes)、撮像装置1は本処理を終了する。
以上説明した本実施の形態2では、制御部31がプレビュースイッチ216の操作内容に応じて、画像処理部14が行う特殊効果処理を第1特殊効果処理から第2特殊効果処理に切換えるの。この結果、上述した実施の形態1と同様に、被写体のシャッタチャンスを逃す可能性を低減することができるうえ、AF処理部18による顔AFやトラッキングAFを容易に行うことができる。さらに、表示部25が表示する顔AF枠やトラッキングAF枠を離散させることなく連続的に表示することがでるうえ、表示部25が表示するライブビュー画像が滑らかになるため、動きのある被写体を追従しながら撮影の構図を容易に決定することができる。
さらにまた、本実施の形態2では、画像処理部14が画像データに対して第2特殊効果処理を行う場合、特殊効果処理の画像処理に換えて、設定された特殊効果処理に近似する仕上がりモードの画像処理を行うので、画像データに対して行う画像処理の処理時間をより小さくすることができるうえ、ユーザに違和感を生じさせることなく選択した特殊効果に近似したライブビュー画像を表示することができる。
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1では、レリーズスイッチ212によって画像処理部14による特殊効果処理を切換えていたが、本発明の実施の形態3では、レンズ部3のレンズ操作部45の操作内容によって画像処理部14による特殊効果処理を切換える。なお、本発明の実施の形態3にかかる撮像装置1は上述した実施の形態1と同様の構成を有するため説明を省略する。
図15は、撮像装置1が特殊効果撮影モードで行う処理の概要を示すフローチャートである。なお、以下においては、静止画撮影を例に説明するが、動画撮影にも適用することができる。
図15に示すように、まず、制御部31は、タイマー19の値を初期化し(ステップS400)、撮像装置1は、被写体の撮像を開始する(ステップS401)。具体的には、撮像素子11は、微小な時間間隔で連続的に画像データを生成し、生成した画像データを、A/D変換部12を介してメモリ13に出力する。
続いて、制御部31は、レンズ操作部45のズーム操作部451が操作されたか否かを判断する(ステップS402)。レンズ操作部45のズーム操作部451が操作されていない場合(ステップS402:No)、制御部31は、タイマー19に設定された値を減算し(ステップS403)、タイマー19に設定された値が0より大きくない場合(ステップS404:No)、撮像装置1はステップS405に移行する。
その後、制御部31は、設定された特殊効果処理に対応する第1特殊効果処理を画像処理部14に実行させる(ステップS405)。この第1特殊効果処理は、上述した実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
画像処理部14による特殊効果処理の後、制御部31は、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データをメモリ13から順次読出し、読み出した画像データに対応するライブビュー画像を時系列に沿って表示部25に表示させる(ステップS406)。
続いて、ファーストレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS407:No)、撮像装置1はステップS401に戻る。一方、ファーストレリーズ信号が入力された場合(ステップS407:Yes)、制御部31は、露出処理部17に測光処理を実行させ(ステップS408)、AF処理部18にAF処理を実行させる(ステップS409)。
その後、セカンドレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS410:No)、撮像装置1はステップS401に戻る。一方、セカンドレリーズ信号が入力された場合(ステップS410:Yes)、撮像装置1は、実施の形態1で上述した撮像素子11が出力する画像データを外部メモリ27に取り込みを行う静止画撮像処理を実行する(ステップS411)。
静止画撮像処理の後、制御部31は、タイマー19の値を初期化し(ステップS412)、制御部31は、特殊効果撮影モードの終了操作が行われたか否かを判断する(ステップS413)。特殊効果撮影モードの終了操作が行われていない場合(ステップS413:No)、撮像装置1はステップS401に戻る。一方、特殊効果撮影モードの終了操作が行われた場合(ステップS413:Yes)、撮像装置1は本処理を終了する。
ステップS402において、レンズ操作部45のズーム操作部451が操作された場合(ステップS402:Yes)について説明する。この場合、制御部31は、タイマー19に値を設定させる(ステップS414)。
続いて、制御部31は、設定された特殊効果処理の第2特殊効果処理を画像処理部14に実行させ(ステップS415)、撮像装置1はステップS406に移行する。
以上説明した本実施の形態3によれば、レンズ操作部45のズーム操作部451が操作された場合、制御部31が画像処理部14による特殊効果処理を第1特殊効果処理から第2特殊効果処理に切換えるので、画像処理部14が特殊効果処理を行った画像データを所定の表示フレームレートで表示可能なライブビュー画像を表示部25に表示させることができる。この結果、本実施の形態3では、上述した実施の形態1と同様に、特殊効果撮影モードで撮影を行う際に、被写体のシャッタチャンスを逃す可能性を低減することができるうえ、AF処理部18による顔AFやトラッキングAFを容易に行うことができる。さらに、表示部25が表示する顔AF枠やトラッキングAF枠を離散させることなく連続的に表示することがでるうえ、表示部25が表示するライブビュー画像が滑らかになるため、動きのある被写体を追従しながら撮影の構図を容易に決定することができる。
なお、本実施の形態3によれば、ズーム操作部451が操作された場合に、制御部31が画像処理部14による特殊効果処理を第1特殊効果処理から第2特殊効果処理に切換えていたが、フォーカス操作部452の操作によって画像処理部14による特殊効果処理を第1特殊効果処理から第2特殊効果処理に切換えてもよい。さらに、レンズ操作部45に限定されることなく、他のスイッチ、たとえば操作スイッチ214、メニュースイッチ215、動画スイッチ217、Fnスイッチ、インフォメーションスイッチ、露出補正ボタン、AEL/AFLスイッチ、プロテクトスイッチ、サブダイヤルスイッチ、ズームスイッチ、フォーカス移動スイッチ等の撮像装置1に設けられるスイッチ類に画像処理部14の特殊効果処理の内容を変更する変更指示が入力される機能を持たせても良い。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態1〜3では、外部通信部28を介してパーソナルコンピュータやサーバ等の外部処理装置に接続することによって、制御部31が外部通信部28を介して受信した情報に基づいて撮影モード情報記憶部261、特殊効果処理情報記憶部262および特殊補助効果処理情報記憶部263に記憶された各種情報の更新または書き換えを行ってもよい。これにより、制御部31は、新たに追加された撮影モード、特殊効果および特殊補助効果を組み合わせて撮影を行うことができる。さらに、外部メモリ27に特殊効果処理情報や特殊補助効果処理情報を記憶させ、制御部31が外部メモリ27から取得して特殊効果処理情報記憶部262および特殊補助効果処理情報記憶部263が記憶する各種情報を更新または変更を行ってもよい。
また、上述した実施の形態1〜3では、表示部25が表示するライブビュー画像の表示フレームレートについて説明したが、たとえば本体部2に装着自在な外部電子ビューファインダにおいても本発明を適用することができる。
また、上述した実施の形態1〜3では、表示部25が表示するライブビュー画像の表示フレームレートについて説明したが、たとえば表示部25とは別に電子ビューファインダを本体部2に設け、この電子ビューファインダにおいて本発明を適用するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜3では、1つの画像処理部14で構成していたが、たとえば2つの画像処理部で構成し、この2つの画像処理部による処理を切換えることで第1特殊効果処理または第2特殊効果処理を切換えるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜3では、表示部25の表示画面上にタッチパネルを重ねて設け、ユーザがタッチパネルをタッチした場合、制御部31は画像処理部14による特殊効果処理を第1特殊効果処理から第2特殊効果処理に切換えるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1〜3では、レンズ部3が本体部2に着脱自在であったが、レンズ部3と本体部2とが一体的に形成されていれもよい。
また、上述した実施の形態1〜3では、撮像装置1をデジタル一眼デジタルカメラとして説明していたが、たとえばレンズ部3と本体部2とが一体に形成されたデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等の撮影機能と表示機能を備えた各種電子機器に適用することができる。