JP5820684B2 - 気流式分級機 - Google Patents

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Description

この発明は、旋回気流を用いて原料粉体を粗粉と微粉に遠心分離する気流式分級機に関する。
一般に、複写機等の画像形成装置に使用されるトナーなどの微小粉体を製造する場合、粉体の粒度を所定の範囲に揃えるために、旋回気流を用いて原料粉体を粗粉と微粉に遠心分離する気流式分級機が使用される。
このような気流式分級機として、例えば、特許文献1の図1に記載のものが知られている。この気流式分級機は、中央に向かって次第に高くなる円錐状の上面をもつ分級板と、その分級板を収容して分級板の上方に分級室を形成するケーシングと、分級室内に高圧エアと原料粉体の固気混合流体を噴射して分級室内に旋回気流を形成するエアノズルと、分級板の中央に開口する微粉排出口と、前記分級板の外周に沿って開口する粗粉排出口とを有する。
この気流式分級機は、エアノズルから分級室内に固気混合流体を噴射することによって、分級室内に中心向きの旋回気流を形成し、この気流の旋回により作用する外向きの遠心力と中心向きに移動する気体の流れとによって、固気混合流体中の原料粉体を粗粉と微粉に分離する。すなわち、粗粉は、気流の旋回による外向きの遠心力により分級室内を径方向外側に移動して、分級板の外周の粗粉排出口から排出され、微粉は、中心向きに移動する空気の流れにより分級室内を径方向内側に移動して、分級板の中央の微粉排出口から排出される。
また、この分級機においては、固気混合流体を噴射するエアノズルとは別に加速用エアノズルを設け、この加速用エアノズルから分級室内に噴射される高圧エアにより分級室内の気流の旋回速度を高めて、分級点を小さくしている。
特開2010−149090号公報
ところで、特許文献1に記載の気流式分級機を使用して粉体を分級するとき、その分級点を調節するには、同文献の段落0054に記載があるように分級室の高さ寸法を変化させるか、あるいは加速用エアノズルから噴射する高圧エアの風量を調節することにより、分級室内の気流の旋回速度と中心向きの空気の移動速度とのバランスを変化させ、分級点を調節していた。
しかしながら、分級室の高さ寸法を変化させる作業(具体的には、分級室の周壁を構成する分割リングの枚数を追加または減少させる作業)は、分級機の運転を一旦停止して行なう必要があり煩雑である。また、分級点を目標値に合致させるために、分級室の高さ寸法や高圧エアの風量をどの程度の大きさに設定すべきかを見出すのは容易ではなく、そのため、高度の技能をもつ技術者が現地で調整を行なう必要があった。
また、特許文献1の気流式分級機は、固気混合流体の一部としてエアノズルから噴射する高圧エアとは別に、加速用エアノズルから噴射する高圧エアを使用するので、分級機でのエア消費量が多いという問題があった。特に、粉体原料の性質上、高圧エアに代えて高圧の不活性ガスを使用する必要がある場合、分級機での気体の消費量が多いと運転コストが上昇し、不経済である。
この発明が解決しようとする課題は、分級点を容易に調整することが可能な気流式分級機を提供することである。
上記の課題を解決するため、中央に向かって次第に高くなる円錐状の上面をもつ分級板と、その分級板を収容して分級板の上方に分級室を形成するケーシングと、前記分級室内に気体と原料粉体の固気混合流体を噴射して分級室内に旋回気流を形成する噴射ノズルと、前記分級板の中央に開口する微粉排出口と、前記分級板の外周に沿って開口する粗粉排出口とを有する気流式分級機において、前記分級室内に、高速回転した状態で前記旋回気流の中央部から気体を吸い込んで旋回気流の外周部に送り出す羽根車を前記分級板の上方に間隔をおいて同軸に設けた。
このようにすると、分級室内の羽根車を高速で回転させることにより、旋回気流の中央部から羽根車に気体が吸い込まれ、その吸い込まれた気体が旋回気流の外周部に旋回速度をもって送り出されるので、羽根車が無い場合よりも分級室内の気流の旋回速度が高くなり、微粉側への粗粉の混入を防止することができる。そして、この羽根車の回転速度を変化させることにより、分級室内の気流の旋回速度を変化させて、分級点を調節することが可能である。
前記羽根車の外径側に、前記羽根車から径方向外方に送り出される気体を下方に案内して前記粗粉排出口よりも径方向内側に導く環状のガイド部材を設けると好ましい。このようにすると、羽根車から送り出された気体が粗粉排出口に直接吹き込むのを防止することで、粗粉排出口の近傍に存在する微粉が、羽根車から送り出される気体の流れによって粗粉排出口に落ち込む事態を防止することができる。
上記気流式分級機は、分級室に外気が流入しないように分級室を外気から遮断した構成のものを採用することができる。このようにすると、酸素に触れると酸化して燃焼するおそれのある金属微粉末(例えばネオジウム鉄ボロン系の焼結磁石の粉末材料)や、水分吸湿を極端に嫌う粉体(医薬や食品など)についても、窒素ガスやアルゴンガスやヘリウムガス等の不活性ガスや、デシカントにより水分を除去した空気を固気混合流体の気体として用いることで、気流式分級機による分級を行なうことが可能となる。そして、羽根車を使用して分級室内の気流の旋回速度を高めることができるので、噴射ノズルから噴射する不活性ガスとは別に、分級室内の気流の旋回速度を高めるための加速用の不活性ガスを外部から供給する必要がなく、分級機での不活性ガスの消費量を抑えることができる。
また、前記羽根車は、前記分級板の上方に間隔をおいて同軸に対向配置された回転駆動される円盤部と、その円盤部の下面に固定された複数の羽根とからなるものを使用すると好ましい。このようにすると、高速で回転する羽根車の羽根が、その下側で旋回する気流の中の粉体粒子に衝突することで、微粉の凝集粒子を解砕して分散状態とすることができ、その結果、シャープな分級が可能となる。
この発明の気流式分級機は、分級室内の羽根車の回転速度を変化させることにより、分級点を調節することができるので、分級点を調節するために分級機の運転を停止する必要がない。そのため、分級点の調整が容易である。
この発明の実施形態の気流式分級機を示す正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1に示す気流式分級機の分級室近傍の拡大断面図 図1に示す羽根車を下側から見た図 (a)は図4に示す羽根車の他の例を示す図、(b)は図4に示す羽根車の更に他の例を示す図 図1に示す気流式分級機を用いた粉砕機ユニットを示す配管図 図6に示す粉砕機ユニットを使用したときの羽根車の回転数と分級点の対応関係を示す図 (a)は図6に示す粉砕機ユニットを使用して得た微粉の粒度分布を示す図、(b)は従来の粉砕機ユニットを使用して得た微粉の粒度分布を示す図
図1に、この発明の実施形態の気流式分級機1を示す。この気流式分級機1は、分級板2と、分級板2を収容するケーシング3を有する。ケーシング3は、上部ケーシング3Aと下部ケーシング3Bとを着脱可能に連結して形成されている。
分級板2は、中央に向かって次第に高くなる円錐状の上面2aをもつセパレートコア4と、セパレートコア4の下面に固定した円環板5とからなる。分級板2の中央には微粉排出口6が開口しており、この微粉排出口6に、ケーシング3の壁面を貫通して外部に連通する微粉排出筒7が接続されている。また、分級板2の外周とケーシング3の内周との間には、分級板2の外周に沿って開口する環状の粗粉排出口8が設けられている。粗粉排出口8はケーシング3の下端開口に連通している。
図3に示すように、分級板2は、円錐状の上面2aの外径側に連続して、外径側が低くなる環状の段差部2bを有する。この段差部2bは、図では、セパレートコア4と円環板5を別体に成形して両者を結合した分級板2を採用し、セパレートコア4の外周に円筒面4aを形成し、その円筒面4aの外径よりも円環板5の外径を大径とすることで円筒面4aの外側に段差部2bを形成しているが、セパレートコア4と円環板5を一体に成形した分級板2を採用し、その分級板2に段差部2bを直接設けてもよい。
分級板2の上方には、上部ケーシング3Aと分級板2とで囲まれた分級室9が形成されている。上部ケーシング3Aと下部ケーシング3Bの間には、分級室9内に気体と原料粉体の固気混合流体を噴射する噴射ノズル10を形成した環状の粉体供給ヘッダ11が組み込まれている。
図2に示すように、粉体供給ヘッダ11の外周側には、環状の粉体供給通路12が形成され、ケーシング3の外部から供給される固気混合流体が粉体供給筒13を通じて粉体供給通路12内に導入されるようになっている。
噴射ノズル10は、粉体供給ヘッダ11に周方向に等間隔に複数形成されている。各噴射ノズル10は、粉体供給通路12と分級室9の間を連通しており、粉体供給通路12内の固気混合流体を分級室9内に導入して噴射する。また、各噴射ノズル10は、半径方向に対して傾斜した方向に噴射するように形成されており、各噴射ノズル10から噴射された固気混合流体が分級室9内に旋回気流を形成するようになっている。
図では、粉体供給ヘッダ11の下面に粉体供給ヘッダ11の外周から内周に至る溝を加工することで噴射ノズル10を形成しているが、他の方法で噴射ノズル10を形成してもよく、例えば、半径方向に対して傾斜した図示しない多数のガイドベーンを周方向に間隔をおいて並べ、その隣り合うガイドベーンの隙間を噴射ノズル10としてもよい。
図3に示すように、分級室9内には、分級板2の上方に間隔をおいて同軸に羽根車14が設けられている。羽根車14は、回転駆動したときに軸方向に気体を吸い込んで、径方向外方に気体を送り出す遠心羽根車であり、分級板2の上方に間隔をおいて同軸に対向配置された円盤部15と、その円盤部15の下面に固定された複数の羽根16とからなる。
図4に示すように、各羽根16は半径方向に直線状に延びるように配置されている。また、図3に示すように、各羽根16の形状は、外径側から内径側に向かって羽根16の軸方向高さが次第に高くなる形状とされ、その径方向内端(すなわち各羽根16の軸方向高さが最も高い位置を結ぶ円の部分)の直径が、微粉排出口6(すなわち分級板2の上面2aの最も高い位置を結ぶ円の部分)の直径とほぼ同径となるように形成されている。羽根車14と分級板2の間隔は、外径側から内径側に向かって次第に狭くなり、その間隔が最も狭いところで、中心向きの旋回気流を阻害しない程度の大きさの空間が存在するように羽根車14が配置されている。羽根車14の外径は、微粉排出口6の直径よりも大径である。
円盤部15の中心には回転軸17が固定されている。回転軸17は、分級室9の天井壁18に組み込まれた転がり軸受19で回転可能に支持され、この回転軸17に電動モータ20(図1参照)の回転が入力されるようになっている。図1では、回転軸17と電動モータ20のロータ軸21とを軸継手22を介して直結しているが、伝動ベルト等を介して回転軸17と電動モータ20のロータ軸21とを接続してもよい。
電動モータ20は、外部操作により電動モータ20の回転数を変更可能なモータ制御装置23(図6参照)に接続され、羽根車14の回転軸17を0〜10000rpmの範囲で調節することが可能となっている。また、このモータ制御装置23は、電動モータ20の回転数を制御するほか、電動モータ20の電圧および電流値に基づいて羽根車14の負荷をモニタリングできる機能をもつ。
図3に示すように、円盤部15は、分級室9の天井壁18に沿って近接して配置されている。分級室9の天井壁18には、円盤部15と天井壁18の隙間にパージ用の気体を噴射するパージ通路24が設けられている。パージ通路24は、回転軸17を囲むように天井壁18の下面に開口する環状溝25と、この環状溝25にケーシング3の外部からパージ用の気体を導入する気体供給通路26とからなり、環状溝25から円盤部15と天井壁18の隙間に気体を噴射することによって、分級室9内の粉体粒子が円盤部15と天井壁18の隙間に溜まるのを防止する。
羽根車14は、セラミックスを焼結して形成したものや、セラミックスを表面にコーティングしたものや、硬質ウレタンを表面にライニングしたものを採用すると、粉体粒子との接触による摩耗を効果的に防止することができる。
分級室9の天井壁18の羽根車14の外径側には、環状のガイド部材27が設けられており、羽根車14から径方向外方に送り出される気体が、ガイド部材27の内周の案内面28に沿って下方に案内されるようになっている。ここで、案内面28の内径は、羽根車14の外径よりも大径かつ分級板2の外径よりも小径とされ、案内面28に沿って下方に案内された気体が、粗粉排出口8よりも径方向内側に導かれるようになっている。ガイド部材27の下面は、中心に向かって次第に高くなる逆円錐状に形成されている。
分級板2の段差部2bは、噴射ノズル10から水平に噴射される固気混合流体を受け入れる高さ位置に形成されている。分級室9への気体の流入口は、噴射ノズル10とパージ通路24のみである。すなわち、分級室9には、外気(すなわちケーシング3の外側の大気中の空気)の流入口が設けられておらず、外気が分級室9に流入しないよう外気から遮断した構成とされている。
図6に、上記構成の気流式分級機1を用いた粉砕機ユニットを示す。
この粉砕機ユニットは、気流式分級機1と、気流式分級機1のケーシング3の下端開口から排出される粗粉を気体と共に衝突部材30に衝突させて粉砕し、その粉砕された粉体粒子を気体と混合した状態で排出するジェット粉砕機31と、このジェット粉砕機31から排出された固気混合流体を、気流式分級機1の粉体供給筒13に導入する循環通路32と、その循環通路32の途中に気体と共に原料粉体を送り込むインジェクションフィーダ34とからなる。
インジェクションフィーダ34の粉体投入口33には、一定の供給速度で連続的に原料粉体を供給する連続定量供給機(図示せず)が接続されている。インジェクションフィーダ34は、連続定量供給機から供給される原料粉体を連続的に吸引し、その原料粉体を気体と混合して連続的に送り出す。
ジェット粉砕機31の気体供給口35には、不活性ガス(例えば、窒素ガスやアルゴンガスやヘリウムガス)のタンク36が接続され、インジェクションフィーダ34の気体供給口37にも不活性ガスのタンク36が接続されている。気流式分級機1のケーシング3に設けられたパージ用の気体供給通路26にも不活性ガスのタンク36が接続されている。
気流式分級機1の微粉排出筒7には、微粉排出筒7から排出される固気混合流体を微粉と不活性ガスに分離するサイクロン式の固気分離装置38が接続されている。さらに、固気分離装置38の気体排出口39には、固気分離装置38から排出される不活性ガスに残存する微粉を捕集するバグフィルタ40が接続されている。バグフィルタ40の気体排出口41にはコンプレッサ42が接続され、コンプレッサ42の吐出口にはタンク36が接続されている。コンプレッサ42は、バグフィルタ40から排出された不活性ガスを圧縮し、その圧縮した不活性ガスをタンク36に送り込む。
次に、上記粉砕機ユニットの動作を説明する。
タンク36内の不活性ガスをインジェクションフィーダ34に供給した状態で、インジェクションフィーダ34の粉体投入口33に原料粉体を投入すると、不活性ガスと原料粉体の固気混合流体がインジェクションフィーダ34から送り出され、その固気混合流体は、循環通路32を通って気流式分級機1の粉体供給筒13に送り込まれる。
そして、図2に示すように、粉体供給筒13からケーシング3内に送り込まれた固気混合流体は粉体供給通路12を通って、複数の噴射ノズル10から分級室9内に噴射される。各噴射ノズル10から噴射された固気混合流体は、分級室9内で中心向きの旋回気流(半自由渦)を形成する。このとき、噴射ノズル10から噴射された固気混合流体に含まれる粗粉が分級板2の段差部2bで堰き止められるので、分級室9内に固気濃度(固気混合流体中に占める粉体粒子の割合)の乱れが生じたときにも、微粉排出口6への粗粉の飛び込みを防止することができる。
気流式分級機1の運転中、分級室9内の羽根車14は高速で回転させておく。これにより、分級室9内の気流の旋回速度を高めることができる。すなわち、羽根車14を高速で回転させると、その羽根車14が軸方向に気体を吸い込んで径方向外方に気体を送り出す遠心羽根車として作用するので、図3の矢印に示すように、分級板2と羽根車14の間で旋回する中心向きの気流の中央部から原料粉体の一部を含んだ不活性ガスが羽根車14に吸い込まれ、その吸い込まれた不活性ガスが、分級板2と羽根車14の間で旋回する中心向きの気流の外周部に旋回速度をもって送り出され、この送り出された不活性ガスが分級室9内の中心向きの気流の旋回速度を加速する。また、羽根車14の近傍に生じる強制渦によっても、分級室9内の中心向きの旋回気流が加速される。
このように、噴射ノズル10からの噴射と羽根車14の回転とによって、分級室9内に中心向きの旋回気流が形成されると、気流の旋回により作用する外向きの遠心力と中心向きに移動する不活性ガスの流れとによって、固気混合流体中の原料粉体が粗粉と微粉に分離される。
すなわち、粗粉は、気流の旋回による外向きの遠心力により分級室9内を径方向外側に移動して、分級板2の外周の粗粉排出口8から排出され、微粉は、中心向きに移動する不活性ガスの流れにより分級室9内を径方向内側に移動して、分級板2の中央の微粉排出口6から排出される。ここで、羽根車14の回転速度を変化させることにより、分級室9内の中心向きの気流の旋回速度を変化させて分級点(微粉として排出される粉体粒子の粒度)を調節することが可能である。
そして、分級板2の外周の粗粉排出口8から排出された粗粉は、図6に示すように、ケーシング3の下端開口からジェット粉砕機31に流入して粉砕され、タンク36からジェット粉砕機31に流入する不活性ガスと混合した状態でジェット粉砕機31から排出される。ジェット粉砕機31から排出された固気混合流体は、循環通路32を通って気流式分級機1の粉体供給筒13に送り込まれ、再び粗粉と微粉に遠心分離される。粗粉は、ケーシング3の下端開口からジェット粉砕機31に戻され、所定の粒度になるまで繰り返し粉砕される。
分級板2の中央の微粉排出口6から排出された微粉は、固気分離装置38で回収される。固気分離装置38で回収されなかった超微粉は、バグフィルタ40で回収される。バグフィルタ40を通過した不活性ガスは、コンプレッサ42で圧縮して再利用される。
以上のように、この気流式分級機1は、分級室9内の羽根車14を高速で回転させることにより、旋回気流の中央部から羽根車14に気体を吸い込み、その吸い込んだ気体を旋回気流の外周部に旋回速度をもって送り出すので、羽根車14が無い場合よりも分級室9内の気流の旋回速度が高くなり、微粉側への粗粉の混入を防止することができる。そして、この羽根車14の回転速度を変化させることにより、分級室9内の気流の旋回速度を変化させて、分級点を調節することが可能である。
また、この気流式分級機1は、分級室9に外気が流入しないように分級室9を外気から遮断しているので、上記実施形態に示すように固気混合流体の気体として不活性ガスを用いることで、酸素に触れると酸化して燃焼するおそれのある金属微粉末(例えばネオジウム鉄ボロン系の焼結磁石の粉末材料)の分級を行なうことが可能である。同様に、デシカントにより水分を除去した空気を固気混合流体の気体として用いることで、水分吸湿を極端に嫌う粉体(医薬や食品など)の分級を行なうことも可能である。
また、この気流式分級機1は、羽根車14を使用して分級室9内の気流の旋回速度を高めるので、噴射ノズル10から噴射される不活性ガスとは別に、分級室9内の気流の旋回速度を高めるための加速用の不活性ガスを外部から供給する必要がなく、気流式分級機1での気体の消費量を抑えることができ、気流式分級機1の運転コストを低減することが可能である。
また、この気流式分級機1は、羽根車14の外径側にガイド部材27を設けているので、粗粉側への微粉の混入を防止したシャープな分級が可能となっている。すなわち、仮にガイド部材27を取り外した状態で分級を行なうと、羽根車14から送り出された気体が上部ケーシング3Aの内周面に沿って下方に案内され、粗粉排出口8に直接吹き込むこととなり、このとき粗粉排出口8の近傍に存在する微粉が、羽根車14から送り出される気体の流れによって粗粉排出口8に落ち込む可能性がある。これに対し、この気流式分級機1では、羽根車14の外径側に設けたガイド部材27によって、羽根車14から径方向外方に送り出される気体を下方に案内して粗粉排出口8よりも径方向内側に導くようにしているので、羽根車14から送り出された気体が粗粉排出口8に直接吹き込むのを防止することができ、その結果、粗粉排出口8の近傍に存在する微粉が、羽根車14から送り出される気体の流れによって粗粉排出口8に落ち込む事態を防止することができる。
ところで、微粉は粗粉と比較して、静電気や粒子表面の水分等による凝集を生じやすく、固気混合流体中の微粉が凝集粒子を形成すると、その凝集粒子は見かけ上、粗粉と同等の粒度をもつので、粗粉として分級され、分級の精度が低下してしまう。特に、気流式分級機1を上記粉砕機ユニットに組み込んで使用した場合、微粉の凝集粒子が粗粉として分級されると、その凝集粒子がジェット粉砕機31で粉砕されて微粉の粒度が更に小さくなるので、目的の粒度を下回る超微粉が発生しやすいという問題がある。
そこで、シャープな分級を可能とするため、羽根車14としては、上記実施形態に示すように、円盤部15と、その円盤部15の下面に固定された複数の羽根16とからなるものを使用すると好ましい。このようにすると、高速で回転する羽根車14の羽根16が、その下側で旋回する気流の中の粉体粒子に衝突することで、微粉の凝集粒子を解砕して分散状態とすることができ、その結果、微粉の凝集粒子の粗粉側への混入を防止したシャープな分級が可能となる。なお、羽根車14としては、上下に対向する一対の円板の間に周方向に間隔をおいて複数の羽根を設けたタイプの遠心羽根車を採用することも可能であり、この場合でも、羽根車14の回転速度を変化させることにより、分級室9内の気流の旋回速度を変化させて、分級点を調節することは可能である。
上記実施形態では、図4に示すように、半径方向に直線状に延びるように各羽根16を配置した羽根車14を例に挙げて説明したが、図5(a)に示すように、外径側が内径側よりも回転方向後ろ向きに傾斜した複数の羽根16を周方向に間隔をおいて配置した羽根車14を採用することも可能であり、また、図5(b)に示すように、外径側が内径側よりも回転方向前向きに傾斜した複数の羽根16を周方向に間隔をおいて配置した羽根車14を採用することも可能である。
気流式分級機1の分級点が、羽根車14の回転速度を変化させることで調節可能であることを確認するため、上述した粉砕機ユニットにおいて、気流式分級機1の羽根車14の回転数を変化させ、その回転数に応じて固気分離装置38で回収される微粉の粒度を測定する試験を行なった。
すなわち、上記粉砕機ユニットにおいて、原料粉体をジェット粉砕機31で粉砕して気流式分級機1で分級し、ここで、気流式分級機1の羽根車14の回転数を4500〜7000rpmの範囲で変化させ、各回転数のときに固気分離装置38で回収された微粉について、コールターカウンターを使用して50000個の粉体粒子の粒度を測定した。コールターカウンターは、電解液中で粉体粒子がアパーチャー(細孔)を通過するときのアパーチャーを介した電解液の電気抵抗値の変化を検出し、その電気抵抗値の変化に基づいて粒度を測定するものである。
この試験での上記粉砕機ユニットの運転条件は次のとおりである。
原料粉体:トナーフレーク(2mmパス品)
インジェクションフィーダ34の気体消費量:200NL/min
インジェクションフィーダ34からの原料粉体の供給量:1.4kg/hr、2.4kg/hr、3.1kg/hr
ジェット粉砕機31の気体消費量:2000NL/min
羽根車14の回転数:4500〜7000rpm
タンク36の内圧:0.6MPa
また、インジェクションフィーダ34からの原料粉体の供給量が一定の状態で、羽根車14の回転数を上昇させると、ある回転数で、粉砕機ユニットの循環系内で粉体が滞留するホールドアップ現象が生じて微粉の回収収率が低下したため、この場合、インジェクションフィーダ34からの原料粉体の供給量を下げ、微粉の回収収率が95%以上となる条件で粒度の測定を行なった。
図7に、微粉として回収された粉体粒子の粒度の測定結果を示す。この測定結果から分かるように、気流式分級機1の羽根車14の回転数を4500〜7000rpmの範囲で変化させることにより、微粉排出口6から微粉として排出される粉体粒子の分級点を約4μm変化させることが可能である。分級点は、微粉として排出された粉体粒子の粒度分布において、粒度の小さい側からの個数累計が全体の50%となるときの粒度(いわゆるD50)をいう。
図8(a)に、上記試験において、インジェクションフィーダ34からの原料粉体の供給量を2.4kg/hrとし、羽根車14を6000rpmの回転数で回転させたときに、微粉として回収された粉体粒子50000個の粒度分布を示す。図8(b)に示す粒度分布は、羽根車14を用いない従来の気流式分級機を用いて図6と同様の粉砕機ユニットを構成したときに微粉として回収された粉体粒子の粒度分布である。
図8(a)、(b)を比較すると、図8(a)に示す粒度分布は、図8(b)に示す粒度分布よりも3μm以下の粒度の超微粉の占める割合が少ない。これは、羽根車14を用いない従来の気流式分級機では、固気混合流体中に存在する微粉の凝集粒子が見かけ上、粗粉と同じ粒度を有するので、粗粉として分級され、その凝集粒子がジェット粉砕機31で粉砕されて微粉の粒度が更に小さくなり、その結果、図8(b)に示すように、超微粉が比較的多く発生したものと考えられる。
これに対し、羽根車14を用いたこの発明の気流式分級機1では、高速で回転する羽根車14の羽根16が、その下側で旋回する気流の中の粉体粒子に衝突することで、微粉の凝集粒子が解砕されて分散状態となり、その結果、微粉の凝集粒子がジェット粉砕機31に流入する事態が防止され、図8(a)に示すように、超微粉の発生が少なくなったものと考えられる。
1 気流式分級機
2 分級板
2a 上面
3 ケーシング
6 微粉排出口
8 粗粉排出口
10 噴射ノズル
14 羽根車
15 円盤部
16 羽根
27 ガイド部材

Claims (2)

  1. 中央に向かって次第に高くなる円錐状の上面(2a)をもつ分級板(2)と、その分級板(2)を収容して分級板(2)の上方に分級室(9)を形成するケーシング(3)と、前記分級室(9)内に気体と原料粉体の固気混合流体を噴射して分級室(9)内に旋回気流を形成する噴射ノズル(10)と、前記分級板(2)の中央に開口する微粉排出口(6)と、前記分級板(2)の外周に沿って開口する粗粉排出口(8)とを有する気流式分級機において、
    前記分級室(9)内に、高速回転した状態で前記旋回気流の中央部から気体を吸い込んで旋回気流の外周部に送り出す羽根車(14)前記分級板(2)の上方に間隔をおいて同軸に設けられ、
    前記羽根車(14)の外径側に、前記羽根車(14)から径方向外方に送り出される気体を下方に案内して前記粗粉排出口(8)よりも径方向内側に導くように、前記羽根車(14)の外径端の外径側に対向する位置から下方に延びる案内面(28)を内周にもち、その案内面(28)の内径は前記分級板(2)の外径よりも小径である環状のガイド部材(27)設けられ、
    前記分級室(9)外気が流入しないように外気から遮断されている気流式分級機。
  2. 前記羽根車(14)が、前記分級板(2)の上方に間隔をおいて同軸に対向配置された回転駆動される円盤部(15)と、その円盤部(15)の下面に固定された複数の羽根(16)とからなる請求項に記載の気流式分級機。
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