JP5818118B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技場に設置されるパチンコ機やスロットマシンなどの遊技機に関する。
この種の遊技機においては、遊技者が遊技を行った結果を2次元コード化して出力するとともに、出力された2次元コードを携帯電話などで読み取って遊技履歴を管理するサーバに送信することで、遊技履歴を受信したサーバ側で遊技者毎に遊技履歴を蓄積することができるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−195328号公報
特許文献1に記載の構成では、遊技の開始から終了までの遊技履歴が膨大な量となり、2次元コード化できるデータ量にも制限があるため、サーバ側の遊技履歴に反映させることができる遊技履歴も制限されてしまうという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、出力するデータ量に制限のある形式にて遊技履歴を出力する場合に、極力多く遊技履歴を出力することができる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、
該遊技機で遊技者が遊技を行った結果である遊技履歴を特定可能な遊技履歴情報を予め定められたデータ容量内で生成する遊技履歴情報生成手段と、
前記遊技履歴情報生成手段が生成した遊技履歴情報を出力する遊技履歴情報出力手段と、
を備え、
前記遊技履歴情報は、特定期間における前記遊技に関連する相互に排他的な複数種類の特定事象の種類毎の発生数を特定可能なデータが格納される特定事象データ格納領域を含み、
前記特定事象データ格納領域は、前記特定期間において前記特定事象がその種類を問わず発生し得る総数をNとした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域と、前記第1の格納領域及び前記第2の格納領域に発生数が格納された前記特定事象の種類を特定可能な種類データが格納される第3の格納領域と、を少なくとも含み、
前記遊技履歴情報出力手段は、前記遊技履歴情報をコード化したコード情報として出力する
ことを特徴としている。
本発明の手段1に記載の遊技機は、
所定の遊技を行うことが可能な遊技機(スロットマシン1)であって、
該遊技機で遊技者が遊技を行った結果である遊技履歴を特定可能な遊技履歴情報(2次元コード)を予め定められたデータ容量内で生成する遊技履歴情報生成手段と、
前記遊技履歴情報生成手段が生成した遊技履歴情報(2次元コード)を出力する遊技履歴情報出力手段(液晶表示器51)と、
を備え、
前記遊技履歴情報(2次元コード)は、特定期間における前記遊技に関連する相互に排他的な複数種類の特定事象の種類毎の発生数(キャラクタ別ゲーム数)を特定可能なデータが格納される特定事象データ格納領域(選択キャラクタ領域)を含み、
前記特定事象データ格納領域は、前記特定期間において前記特定事象がその種類を問わず発生し得る総数(総ゲーム数)をNとした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)と、前記第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び前記第2の格納領域に発生数が格納された前記特定事象の種類を特定可能な種類データが格納される第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)と、を少なくとも含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定期間における遊技に関連する相互に排他的な複数種類の特定事象の種類毎の発生数を特定可能なデータが格納される特定事象データ領域として、特定期間において特定事象がその種類を問わず発生し得る総数をNとした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域と、これら第1の格納領域及び第2の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データが格納される第3の格納領域と、を有し、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数を第1の格納領域に格納し、次に多く発生した種類の特定事象の発生数を第2の格納領域に格納し、第1の格納領域及び第2の格納領域に格納された特定事象の種類を示す種類データを第3の格納領域に格納することで、第1の格納領域及び第2の格納領域にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数とがほぼ均等となった場合でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を含む遊技履歴を予め定められたデータ容量の範囲で出力する場合でも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することで、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
尚、遊技履歴情報は、遊技履歴情報出力手段により出力可能であり、かつ1度で出力可能なデータ容量に制限のあるデータ形式にて生成されるものである。
また、遊技履歴情報出力手段は、文字データを表示することで遊技履歴情報を出力する構成でも良いし、バーコードや2次元コードなどのようにコード化したデータを表示することで遊技履歴情報を出力する構成でも良いし、有線接続、無線接続、赤外線接続などにより外部から読み取り可能に出力することで遊技履歴情報を出力する構成でも良い。
本発明の手段に記載の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記特定事象(キャラクタが選択されたゲーム)が発生し得る総数Nは、1日に実行され得る単位遊技数の総数(総ゲーム数)である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、1日に数千回を上回る単位遊技数に到達し得る特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量が削減されるので、出力データ量の削減幅を大きくできる。
本発明の手段に記載の遊技機は、手段1または手段2に記載の遊技機であって、
前記特定事象の種類は、遊技者が任意に選択可能な演出の種類(キャラクタ)に応じて設定される種類である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技履歴情報から遊技者が選択した演出の種類を反映した遊技履歴を特定することも可能となる。
本発明の手段に記載の遊技機は、手段1〜3に記載の遊技機であって、
前記特定事象データ格納領域(キャラクタ別ゲーム数の格納領域)には、前記第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び前記第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)を含む前記特定事象の種類毎の発生数(キャラクタ別ゲーム数)を格納する種類別発生数格納領域(キャラ1〜4ゲーム数)がm個(4個)設けられており、
前記遊技履歴情報生成手段は、前記m種類(4種類)を越える種類の特定事象が発生した場合(キャラクタが選択された場合)に、発生数(キャラクタ別ゲーム数)の多い種類(キャラクタ)の特定事象の発生数(キャラクタ別ゲーム数)を優先して前記種類別発生数格納領域(キャラ1〜4ゲーム数)に格納する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、発生数の多い種類の特定事象の発生数が優先して出力されるので、種類別発生数格納領域の数よりも多くの種類の特定事象が発生した場合でも、出力されない発生数を極力なくすことができる。
本発明が適用された遊技システムの一例を示す図である。 本発明が適用された遊技機の一例としてのスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 入賞として定められた役の構成を示す図である。 遊技状態別の内部抽選の対象役及び当選確率を示す図である。 レベル別、ゲーム数別のポイント付与数を示す図である。 メインメニュー画面の遷移を示す図である。 パスワードの入力状況を示す図である。 パスワードの入力状況を示す図である。 2次元コードの出力状況を示す図である。 (a)はパスワード解析テーブルを示す図であり、(b)はパスワードの解析手順を示す図である。 ビットシャッフルテーブルの一例を示す図である。 2次元コードの構成を示す図である。 2次元コードに格納されるデータ構造等を示す図である。 本発明を適用した管理装置である管理サーバが備える遊技者データベース、遊技履歴データベース及び特典データベースの構成を示す図である。 会員登録時に携帯端末、管理サーバのやり取りを示す図である。 パスワードを入力して遊技を行う場合のスロットマシン、携帯端末、管理サーバのやり取りを示す図である。 特典を入手する場合の携帯端末、管理サーバのやり取りを示す図である。 (a)は、パチンコ遊技機の正面図であり、(b)は、打球供給皿(上皿)の上面に設けられた操作部の上面図である。 大当り及び小当りを含む当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。
本発明の実施例を以下に説明する。
本実施例の遊技システムは、図1に示すように、遊技場に設置された本発明の遊技機の一例であるスロットマシン1と、インターネットに接続された本発明の管理装置の一例である管理サーバ1200と、から構成され、スロットマシン1と、管理サーバ1200と、は2次元コード読み取り機能及びインターネットへの接続機能を備える携帯端末1100を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
本実施例のスロットマシン1は、図2及び図3に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図5参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図5参照)がそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図5参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図2に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図5に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施例では0〜65535)の乱数を生成する乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰返す処理が最低でも一巡することとなる。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
尚、本実施例では、遊技制御基板40と演出制御基板90とが演出中継基板80を介して接続されているが、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続される構成としても良い。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
また、演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54(図20参照)、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインCPU41aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
尚、本実施例では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、などの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしても良い。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行う際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行う。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域及び停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化0、初期化1を設定変更モードの移行前に行っているが、設定変更モードの終了時、すなわち設定が確定した後に行うようにしても良い。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行われない。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。本実施例では、後に説明するが、遊技状態として、レギュラーボーナス(以下ではRBと称す)、通常遊技状態があり、いずれの遊技状態であっても賭数の規定数として3が定められており、遊技状態に関わらず、賭数として3が設定されるとゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインL1〜L5の全てが有効化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(以下、単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
このスロットマシン1における役としては、図6に示すように、特別役としてレギュラーボーナス(以下ではレギュラーボーナスをRBとする)、ビッグボーナス(1)(2)(以下ではビッグボーナスをBB(1)(2)とする)が、小役としてスイカ、チェリー、ベルが、再遊技役としてリプレイが定められている。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左リールについて入賞ラインのいずれかに「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが揃ったとき、すなわち左リールにおいて入賞ラインのいずれかに「チェリー」の図柄が導出され、右リールの、左リールに「チェリー」が停止した入賞ラインに「ベル」または「リプレイ」の図柄が導出されたときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
スイカは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ベルは、いずれの遊技状態においても入賞ラインのいずれかに「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となり、12枚のメダルが払い出される。
リプレイは、通常遊技状態において入賞ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイが入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
RBは、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となり、遊技状態がRBに移行する。RBは、小役、特にベルの当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RBが開始した後、12ゲームを消化したとき、または4ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したとき、のいずれか早いほうで終了する。
BB(1)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB(2)は、RB以外の遊技状態において入賞ラインのいずれかに「網7−網7−網7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB(1)(2)が入賞すると、遊技状態がBBに移行するとともに同時にRBに移行し、RBが終了した際に、BBが終了していなければ、再度RBに移行し、BBが終了するまで繰り返しRBに制御される。すなわちBB中は、常にRBに制御されることとなる。そして、BBは、当該BB中において遊技者に払い出したメダルの総数が480枚を超えたときに終了する。BBの終了時には、RBの終了条件が成立しているか否かに関わらずRBも終了する。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
本実施例では、図7に示すように、遊技状態が、通常遊技状態であるか、RB(BB)であるか、によって内部抽選の対象となり役が異なり、さらに通常遊技状態においては、特別役の持越中か否か(通常:特別役の持ち越されていない通常遊技状態、当選中:特別役の持ち越されている通常遊技状態)によっても内部抽選の対象が異なる。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されていない状態であれば、RB、BB(1)、BB(2)、RB+スイカ、RB+チェリー、BB(1)+スイカ、BB(1)+チェリー、BB(2)+スイカ、BB(2)+チェリー、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態が通常遊技状態であり、特別役が持ち越されている状態であれば、リプレイ、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRB(BB)であれば、スイカ、チェリー、ベルが内部抽選の対象役として順に読み出される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
内部抽選において、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役をいずれかの入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役がいずれの入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も入賞ライン上に揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、いずれかの入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
図4に示すように、ベルを構成する左リールの「ベル」、中リールの「ベル」、右リールの「ベル」は、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、ベルの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「ベル−ベル−ベル」の組合せが入賞ラインに揃い、ベルが入賞することとなる。また、リプレイを構成する左リールの「リプレイ」、中リールの「リプレイ」、右リールの「リプレイ」も、それぞれ4コマ以内の間隔で配置されており、リプレイの当選時には、各リールの停止操作をどのタイミングで行った場合でも、必ず「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃い、リプレイが入賞することとなる。
一方で、チェリーを構成する右リールの「ベル」、「リプレイ」は、4コマ以内の間隔にて配置されているものの、チェリーを構成する左リールの「チェリー」は、7コマを超える間隔にて配置されており、チェリーの当選時には、「チェリー」の引込範囲となるタイミングで左リールの停止操作を行えば「チェリー−ANY−ベル」または「チェリー−ANY−リプレイ」の組合せが入賞ラインに揃ってチェリーが入賞することとなるが、「チェリー」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作を行えば、チェリーは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、スイカを構成する左リールの「スイカ」、中リールの「スイカ」、右リールの「スイカ」も、4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、スイカの当選時には、「スイカ」の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが入賞ラインに揃ってスイカが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも「スイカ」の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、スイカは入賞せず、取りこぼすこととなる。
また、BB(1)〜(3)も構成図柄が4コマを超える間隔にて配置された箇所があり、BB(1)〜(3)のいずれかが当選しても、当選したBBの構成図柄の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作を行えば当選したBBが入賞することとなるが、いずれか1つのリールでも当選したBBの構成図柄の引込範囲外となるタイミングで停止操作を行えば、BBは入賞せず、取りこぼすこととなる。尚、BBは、前述のように取りこぼしても次ゲームに持ち越されることから、1度BBに当選すれば、例え、取りこぼしても次ゲーム以降で適切なタイミングで停止操作を行うことで入賞させることが可能となる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を有効させることが可能となる。
尚、本実施例では、特別役と小役が同時に当選している場合に、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる構成であるが、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞させることが可能となる構成としても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役が持ち越されていない状態で特別役と再遊技役が同時に当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。
本実施例においてメインCPU41aは、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メインCPU41aが演出制御基板90に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定開始コマンド、確認開始コマンド、確認終了コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブCPU91aは、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態を特定可能なコマンドであり、設定変更状態の終了時及びゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メインCPU41aが電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メインCPU41aの起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定開始コマンドは、設定変更状態の開始を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する際に送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメインCPU41aの制御状態が初期化されるため、設定開始コマンドによりメインCPU41aの制御状態が初期化されたことを特定可能である。
確認開始コマンドは、設定確認状態の開始を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に送信される。確認終了コマンドは、設定確認状態の終了を示すコマンドであり、設定確認状態の終了時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、一定間隔毎に送信される。
これらコマンドのうち設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンドは、起動処理において割込が許可される前の段階で生成され、RAM41cの特別ワークに割り当てられた特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。
設定開始コマンド、RAM異常を示すエラーコマンド、復帰コマンド、操作検出コマンド以外のコマンドは、ゲーム処理においてゲームの進行状況に応じて生成され、RAM41cの特別ワークに設けられた通常コマンド送信用バッファに一時格納され、タイマ割込処理(メイン)において送信される。
本実施例では、ゲーム処理においてコマンドが生成され、通常コマンド送信用バッファに格納される。タイマ割込2内のコマンド送信処理においてコマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが検知されると、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドが送信される。
また、通常コマンド送信用バッファには、複数のコマンドを格納可能な領域が設けられており、通常コマンド送信用バッファに格納された未送信のコマンドの送信を待たずに、新たに生成したコマンドを通常コマンド送信用バッファの空き領域に格納することが可能とされている。すなわち通常コマンド送信用バッファには複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
また、ゲーム処理において通常コマンド送信用バッファにコマンドを格納する際に、これらコマンドをその生成順に格納するとともに、コマンド送信処理では通常コマンド送信用バッファに生成・格納された順番でコマンドを送信するようになっている。すなわち通常コマンド送信用バッファに格納されたコマンドは、生成・格納された順番で送信されるようになっている。
操作検出コマンドは、コマンド送信処理が5回実行される毎に生成され、前述の特定コマンド送信用バッファに格納され、直ちに送信される。また、通常コマンド送信用バッファに未送信のコマンドが格納されている状態で操作検出コマンドの送信時期に到達した場合には、操作検出コマンドの送信を優先し、通常コマンド送信用バッファに格納されている未送信のコマンドは、次回のコマンド送信処理において送信されるようになっており、1度のコマンド送信処理において複数のコマンドが送信されることがないようになっている。
次に、メインCPU41aが演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブCPU91aは、メインCPU41aからのコマンドの送信を示すストローブ信号を入力した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブCPU91aは、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブCPU91aは、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブCPU91aが、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブCPU91aは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果、後述するレベル及び演出設定に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信することで、サブCPU91aが、それぞれの制御状態においてゲームの進行制御に関与する操作スイッチであるか否かに関わらず、メインCPU41aにより検出される操作スイッチが操作されたことが特定できるようになっており、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じて演出を実行したり、後述するメインメニュー画面の操作を行うことが可能である。
また、メインCPU41aは、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを定期的に送信することで、サブCPU91aは、これら操作スイッチのON/OFFの状態を定期的に特定できるようになっており、サブCPU91aが操作検出コマンドを取りこぼした場合であっても、次回送信される操作検出コマンドに基づいて全ての操作スイッチについて最新の検出状態を特定することが可能となり、ゲームの進行制御に関与しない操作スイッチの操作に応じた演出を確実に実行することができる。
また、操作検出コマンドから、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R全ての検出状態を特定することが可能であるため、サブCPU91a側で、複数のスイッチの同時操作や特定のスイッチのみの操作といった複数の操作スイッチの操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
尚、本実施例では、メインCPU41aが、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたか否かに関わらず、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8RそれぞれのON/OFFの状態を特定可能な操作検出コマンドを一定間隔毎に送信する構成であるが、いずれかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときのみ、その旨を示す操作検出コマンドを送信するようにしても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となり、操作検出コマンドの送信に係る制御の負荷を軽減できるうえに、サブCPU91a側でも必要以上に操作検出コマンドを受信せずに済む。
また、いずれかの操作スイッチの検出状態(ON/OFF)が変化したときに、当該操作スイッチの検出状態に加えて他の操作スイッチの検出状態も特定可能な操作検出コマンドをサブCPU91aに対して送信する構成としても良く、このような構成とすることで、操作検出コマンドの送信を極力減らすことが可能となるうえに、サブCPU91aは、操作検出コマンドから検出状態の変化した操作スイッチの検出状態だけでなく、他の操作手段の検出状態も特定できるようになり、サブCPU91a側で複数の操作手段の操作状況を反映した演出を行うことが可能となり、操作スイッチの操作を用いた演出を多様なものにできる。
サブ制御部91のRAM91cには、操作スイッチの検出状態の変化状況が操作スイッチ毎に格納される検出状態格納領域と、操作スイッチの操作状態が変化した旨を示す操作検出フラグが操作スイッチ毎に格納される操作検出フラグ格納領域と、が割り当てられている。さらに検出状態格納領域には、操作検出コマンドを受信する前(前回)の検出状態と、操作検出コマンドを受信した後(今回)の検出状態と、が割り当てられており、それぞれに操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態が格納されるようになっている。
サブCPU91aは、タイマ割込処理(サブ)において受信用バッファに未処理のコマンドが格納されていると判定した場合に、操作検出処理を行う。操作検出処理では、未処理のコマンドが操作検出コマンドか否かを判定し、操作検出コマンドであると判定した場合に、検出状態格納領域に格納されている今回の検出状態を前回の検出状態に移動し、操作検出コマンドが示す各操作スイッチの検出状態を今回の検出状態として格納するとともに、前回の検出状態と今回の検出状態とが異なる操作スイッチがある場合に、OFFからONに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立上りフラグを設定し、ONからOFFに変化した場合には、その操作スイッチに対応する操作検出フラグとして立下りフラグを設定する。
このように本実施例では、メインCPU41aが、操作スイッチの検出状態が変化したか否かに関わらず、定期的に全ての操作スイッチの検出状態を特定可能な操作検出コマンドを送信するとともに、サブCPU91aは、操作検出コマンドを受信した際に、検出状態格納領域に格納されている操作検出コマンドの受信前後の各操作スイッチの検出状態を更新し、検出状態が異なる操作スイッチがある場合に、その操作スイッチに対応する操作検出フラグを設定するようになっており、サブCPU91aは、操作検出フラグの有無を確認することで、操作スイッチの検出状態が変化した旨に加え、操作検出コマンドの受信前後で各操作スイッチの検出状態がどのように変化したか、すなわちOFFからONに変化したのか、ONからOFFに変化したのか、を判別できるようになっている。
本実施例においてサブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件にポイントを付与し、10ポイント獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させるようになっている。詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
また、レベルの値が一定値を超える毎に、選択できるキャラクタ及び演出設定として選択可能な項目を増加させるようになっている。詳しくは、演出の頻度(演出設定4)、演出の背景デザイン(演出設定2)、遊技者の選択したキャラクタ(演出設定3)、キャラクタの衣装(演出設定4)、を選択可能とされており、これら演出設定においてレベルが30を越えたとき、レベルが60を超えたときに、それぞれ選択可能な項目が増加することとなる。
ポイントが付与される達成条件としては、例えば、図8に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、ゲームを開始してからのゲーム数に応じて付与されるポイント数が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じたポイント数が付与されることとなる。
図8に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役に当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役の当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くのポイントが付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が高いにも関わらず、特別役が当選していない場合には、より多くのポイントが付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役に当選している場合と、を比較すると後者の方が多くのポイントが付与されるようになっており、特別役に当選している可能性が低いにも関わらず、特別役が当選していた場合には、より多くのポイントが付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与されるポイントが異なり、ゲーム数が多いほどより多くのポイントが付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与されるポイントが少なくなり、付与されるポイントは少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベル60を超えた場合に、それぞれ付与されるポイントが減少するようになっており、達成条件によっては、ポイントが付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することでポイントが付与され、そのポイント数に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加するようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
また、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、遊技開始時にパスワードが開始された場合に、遊技を終了するまでの間、遊技者の選択操作によって、レベルに応じて選択可能な複数のキャラクタ(最大でA〜Lの12種類)からいずれかのキャラクタを任意に選択可能とされているとともに、RAM91cには、キャラクタ毎に当該キャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納されるキャラクタ別ゲーム数を含む個人履歴格納領域が割り当てられ、サブCPU91aは、選択されたキャラクタに対応する個人履歴格納領域のキャラクタ別ゲーム数を1ゲーム毎に加算することにより、各キャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数をそれぞれ計数するようになっている。
尚、キャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別ゲーム数の合計値が1日の総ゲーム数を越えることはない。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、ゲーム数に応じて液晶表示器51にて複数段階からなるストーリーが順次進行するようになっている。詳しくは、ゲーム数に応じてストーリーがある段階まで到達すると、次の段階のストーリーが展開されることとなる。
また、サブCPU91aは、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、入力されたパスワードから特定される記念日が、特定の記念日を示す場合には、その記念日にちなんだ記念日演出(例えば、遊技者の誕生日が特定される場合には、ある条件を満たすことで遊技者を祝福する演出が実行されるなど)を実行することが可能となる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけでなく、他のスロットマシン1において進展したストーリーの段階や他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、図9(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたレベル、ストーリーの段階及び演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワードは、後に詳述するが、後述する管理サーバ1200にて管理されている遊技者個人の遊技履歴に応じた記念日、レベル、ストーリーの段階、演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち左、右のストップスイッチ8L、8Rが同時に操作されたとき、すなわち操作検出コマンドが示す操作スイッチの検出状態が、ストップスイッチ8C、8Rの検出状態のいずれかがOFFの状態で、ストップスイッチ8L、8Rの検出状態がともにON、ストップスイッチ8Lの検出状態がOFFに変化した場合に、液晶表示器51に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図9(a)(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図9(c)に示すように、「YES」「NO」を選択可能な終了確認画面が表示され、終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されずに画面毎に定められた時間が経過することでも基本画面に戻る。
パスワード入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面では、図9(a)に示すように、「簡単スタート」「パスワード入力」「会員登録」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力前や後述する簡単スタートによる遊技開始前のメインメニュー画面にてストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択することにより、図10(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図10(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで文字が移動し、図11(a)に示すように、演出用スイッチ56を操作することで、手前に表示されている文字が選択されることとなる。
1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、8文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、図11(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードが決定される。
そして、入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図11(c)に示すように、パスワード入力OK画面が表示される。パスワード入力OK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。尚、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワード入力NG画面(図示略)が表示される。パスワード入力NG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッション、キャラクタ別ゲーム数)の値が初期化されるとともに、パスワードから解析される記念日がRAM91cに割り当てられた記念日格納領域に、パスワードから解析されるレベルがRAM91cに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析されるストーリーがRAM91cに割り当てられたストーリー格納領域に、パスワードから解析される演出設定1〜4がRAM91cに割り当てられた演出設定格納領域に設定され、これに伴い以前の遊技履歴に応じたレベル、ストーリー及び演出設定が引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91cに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
次に、パスワードの解析手順について説明すると、ROM91bには、図13(a)に示すように、パスワードを構成する文字(ローマ字:26種類、記号6種類の32種類)に対応して0〜31の数値が定められたパスワード解析テーブルが記憶されており、まずは、図13(b)に示すように、パスワード解析テーブルを参照し、入力されたパスワードを該当する数値に置き換える。例えば、図13(b)に示すようにパスワードが「DVUHJFUI」であれば、図13(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、「3−21−20−7−9−5−20−8」となる。
次いで、置き換えた数値を2進数に変換し、下位6ビット目、下位13目、下位20目、下位27目、下位34目の合計5ビットの値をランダム値(管理サーバ1200にてパスワード発行時に0〜31の範囲で取得したランダム値)として特定し、ランダム値を除いた35ビットの値をランダム値分右方向にシフトする。例えば、図13(b)に示すように、ランダム値が0011(=3)であればランダム値を除いた35ビットの値を3ビット分右方向にシフトする。この際、右方向にオーバーフローした値は、上位ビットにシフトする。
次いで、シフト後の35ビットの各ビット毎の値をビットシャッフルテーブルに従って変換する。ビットシャッフルテーブルは、図14に示すように、0〜31のランダム値に対応してパスワードから2進数に変換された値のうちランダム値を除いた値を構成する0〜34ビット毎に変換後のビットの位置が定められたテーブルであり、ランダム値に対応する行に指定されたビットの位置に、該当するビットの値を移動させることで変換を行う。例えば、ランダム値が0011(=3)であれば、下位0ビット目の値が下位18ビット目に移動し、下位1ビット目の値が下位11ビット目に移動することとなる。
次いで、ビットシャッフルテーブルによる変換によって得られた35ビットの値から記念日、レベル、ストーリーの段階及び演出設定を解析する。
この35ビットの値のうち、下位5ビットはハッシュ値((管理サーバ1200にてパスワードにばらつきを持たせるために付与された乱数)を示し、下位6〜8ビットは記念日を示し、下位9ビットから下位16ビットまでがレベルを示し、下位17ビットから下位21ビットまでがストーリーの段階を示し、下位22ビットより上位のビットが演出設定1〜4を示す値であり、それぞれ4ビット、4ビット、3ビット、3ビットが割り当てられており、これらの値から特定される記念日、レベル、ストーリーの段階、演出設定がそれぞれ記念日格納領域、レベル格納領域、ストーリー格納領域、演出設定格納領域に設定されることとなる。
また、前述のようにRAM91cには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のようにポイントを10ポイント獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。また、ゲーム数に応じてストーリーが進展し、ある決められたゲーム数に到達することで次の段階に進展するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、ストーリーの段階、演出設定、達成ミッションの履歴を特定可能な2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示されることで、この2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
図9(b)に示すように、パスワード入力後のメインメニュー画面では、図9(a)に示すように、「データクリア」「本日のゲームデータ」「ボーナス履歴」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力後のメインメニュー画面にて図12(a)に示すように、「本日のゲームデータ」のメニュー項目を選択することにより、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが生成され、図12(b)に示すように、生成された2次元コードが液晶表示器51に表示される。出力される2次元コードには、図15に示すように、管理サーバ上の更新ページの所在を示すURLと、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類、キャラクタ別ゲーム数と、レベル格納領域に格納されているレベル値と、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施例では、32ビットの乱数)と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1100により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される本日の遊技履歴等が管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
また、パスワードが認証されてから本日のゲームデータが選択され、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっており、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが表示され、その表示がクリアされると、パスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、達成ミッションの種類、レベル格納領域に格納されているレベル値、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4の内容が全てクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになっている。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルやストーリー、演出設定など、過去の遊技履歴を反映した演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるかを判別することが可能となり、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードから特定される遊技履歴を自らのものに反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、パスワードが、当該パスワードが管理サーバ1200によって発行される毎に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
図16は、2次元コードに格納されるキャラクタ別ゲーム数の格納領域を示す図である。
本実施例では、図16に示すように、2次元コードに格納されるキャラクタ別ゲーム数の格納領域として、キャラ1、キャラ1ゲーム数、キャラ2、キャラ2ゲーム数、キャラ3、キャラ3ゲーム数、キャラ4、キャラ4ゲーム数の格納領域が割り当てられている。
キャラ1は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち最も多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ1ゲーム数は、キャラ1に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される7ビットの格納領域であり、0〜99の範囲でキャラ1に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値(例えば、4230ゲームであれば42)が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大9900ゲームを示す値(99)を格納可能とされている。
キャラ2は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち2番目に多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ2ゲーム数は、キャラ2に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される6ビットの格納領域であり、0〜63の範囲でキャラ2に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大6300ゲームを示す値(63)を格納可能とされている。
キャラ3は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち3番目に多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ3ゲーム数は、キャラ3に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される5ビットの格納領域であり、0〜31の範囲でキャラ3に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大3100ゲームを示す値(31)を格納可能とされている。
キャラ4は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち4番目に多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ4ゲーム数は、キャラ4に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される5ビットの格納領域であり、0〜31の範囲でキャラ4に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大3100ゲームを示す値(31)を格納可能とされている。
尚、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能であるが、5種類以上のキャラクタが選択された場合には、そのうちキャラクタ別ゲーム数の多い順に4種類のキャラクタ種別データ及びそれに対応するキャラクタ別ゲーム数(の下3桁以上の値)のみがキャラ1ゲーム数、キャラ2ゲーム数、キャラ3ゲーム数、キャラ4ゲーム数に格納されるようになっている。
また、前述のようにキャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別ゲーム数の合計値が1日の総ゲーム数を越えることはない。一方、1日に実行され得る総ゲーム数は、通常であれば多く見積もっても9000ゲーム程度(例えば、1日13時間の営業で1ゲームあたり5秒とした場合でも9360ゲームであり、現実的に人間がこれ以上早い間隔で9000ゲーム以上ゲームを行うことは不可能である)である。
そして、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が1種類のキャラクタのみを選択して遊技を行った場合のキャラクタ別ゲーム数の取り得る最大値も9000ゲームとなる。
また、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が2種類のキャラクタを選択して遊技を行った場合の最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は8999ゲームとなり、2番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は4500ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が4500ゲームの場合が最大)となる。
また、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が3種類のキャラクタを選択して遊技を行った場合の最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は8998ゲームとなり、2番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は4499ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が4500ゲーム、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が1ゲームの場合が最大)となり、3番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は3000ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数及び2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数がそれぞれ3000ゲームの場合が最大)となる。
また、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が4種類のキャラクタを選択して遊技を行った場合の最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は8997ゲームとなり、2番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は4498ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が4500ゲーム、3番目、4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数がそれぞれ1ゲームの場合が最大)となり、3番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は2999ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が3001、2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が3000の場合が最大)となり、4番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は2250ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数及び2番目、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数がそれぞれ2250ゲームの場合が最大)となる。
すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値の1/2となり、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値の1/3となり、4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値の1/4となる。
このため、2次元コードに割り当てられたキャラクタ別ゲーム数の格納領域のうち、キャラ1ゲーム数、すなわち最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、1日に実行され得る総ゲーム数である9000よりも多い9900を示す99に設定され、99を格納可能な7ビットの領域が割り当てられているのに対して、キャラ2ゲーム数、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、1日に実行され得る総ゲーム数である9000よりも少なく、この9000の1/2、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも多い6300を示す63に設定され、63を格納可能な6ビットの領域が割り当てられている。
また、キャラ3ゲーム数、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、9000の1/2、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも少なく、9000の1/3、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも多い3100を示す31に設定され、31を格納可能な4ビットの領域が割り当てられている。
また、キャラ4ゲーム数、すなわち4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、9000の1/3、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも少なく、9000の1/4、すなわち4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも多い3100を示す31に設定され、31を格納可能な4ビットの領域が割り当てられている。
このように本実施例では、キャラクタ別ゲーム数のように相互に排他的に発生し得る特定事象の種類毎の発生回数を2次元コードのように格納容量に制限のある形式にてデータ出力を行う場合に、その格納領域として、特定事象が発生し得る総数をN(9000)とした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)と、これら第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データ(キャラクタ種別データ)が格納される第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)と、が割り当てられ、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数を第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)に格納し、次に多く発生した種類の特定事象の発生数を第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)に格納し、第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)に格納された特定事象の種類を示す種類データ(キャラクタ種別データ)を第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)に格納することで、第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量(9000(=90))を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数とがほぼ均等となった場合(それぞれ4500となった場合)でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を含む遊技履歴を2次元コード等を用いて予め定められたデータ容量の範囲で出力する場合でも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することで、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
さらに、格納可能な最大値が1/2Nよりも小さく1/3N以上となるように格納容量が割り当てられた第4の格納領域(キャラ3ゲーム数)、格納可能な最大値が1/3Nよりも小さく1/4N以上となるように格納容量が割り当てられた第5の格納領域(キャラ4ゲーム数)が割り当てられるとともに、第3の格納領域(キャラ3、キャラ4)に、第4の格納領域及び第5の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データ(キャラクタ種別データ)が格納されるようになっているので、第3の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第4の格納領域(キャラ2ゲーム数)にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量(9000(=90))を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数3番目に多く発生した特定事象の発生数、4番目に多く発生した特定事象の発生数がほぼ均等となった場合(それぞれ2250となった場合)でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を一層削減することができる。
また、本実施例では、特定事象が発生し得る総数が1日に実行され得る総ゲーム数と等しくなるキャラクタ別ゲーム数を2次元コードに格納する領域として、上記のように格納領域の容量を設定しているので、1日に9000ゲームにも到達し得るキャラクタ別ゲーム数を出力するのに要するデータ量が削減されるので、格納データ量の削減幅をより大きくとることがかのうとなり、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
また、キャラクタ別ゲーム数を2次元コードに格納するにあたり、下2桁を切り捨てて格納し、後述のように管理サーバ1200側で管理するにあたり、100倍した数値をキャラクタ別ゲーム数として管理するようになっており、キャラクタ別ゲーム数のように数値が大きくなってしまう遊技履歴を2次元コードに格納する際の格納容量をさらに削減することができる。
また、特定事象として遊技者が任意に選択したキャラクタ別のゲーム数、すなわちBB回数やRB回数などのようにある程度確率から推定することが可能な数値ではなく、遊技者の選択次第では、1のキャラクタに偏ることも複数のキャラクタに分散することも十分に起こりうる特定事象の種類別の発生数を2次元コードに格納する領域として、上記のように格納領域の容量を設定しているので、最も多く発生した特定事象の発生数に偏った場合でも、複数種類の特定事象が均等に発生した場合でも、特定事象の種類毎の発生数をある程度正確に出力できるうえに、格納容量も削減することも可能となる。
また、遊技者が任意に選択したキャラクタ別のゲーム数が遊技履歴情報として出力されることにより、遊技履歴情報から遊技者が選択したキャラクタ、すなわち遊技者の嗜好を特定することが可能となり、例えば、管理サーバ1200において特典を付与するにあたり、特典の付与条件や特典の種類などを遊技者の嗜好に合わせて設定することが可能となる。
尚、上記の効果は、遊技者が任意に選択可能な排他的な事象に適用するものであれば同様に得られるものであり、例えば、ボーナス中のBGMなどの演出を遊技者が任意に選択可能な場合に、ボーナス中に遊技者が選択した演出の種類毎にその選択数を遊技履歴情報として出力する場合でも、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能であるが、2次元コードには、4種類分のキャラクタ別ゲーム数の格納領域しか設けられていない。
このため、本実施例では、5種類以上のキャラクタが選択された場合には、そのうちキャラクタ別ゲーム数の多い順に4種類のキャラクタ種別データ及びそれに対応するキャラクタ別ゲーム数(の下3桁以上の値)のみがキャラ1ゲーム数、キャラ2ゲーム数、キャラ3ゲーム数、キャラ4ゲーム数に格納され、それ以降のキャラクタ別ゲーム数は出力されないようになっている。すなわちこのような場合、発生数の多い種類の特定事象の発生数が優先して2次元コードに格納されるので、格納可能な種類数を越えた種類の特定事象が発生した場合でも、出力されない発生数を極力なくすことができる。
これは、格納可能な種類数を越えた種類の特定事象が発生した場合を想定すると、最も少ない発生数の種類の特定事象は、ごく少ない発生数である可能性が高く、このような少ない発生数を蓄積しないことによる影響は限られている一方、このような影響の少ない種類の特定事象の発生数を2次元コードに格納しない方が、格納領域を有意義に利用することが可能となる。
尚、本実施例では、遊技履歴を出力する出力形式として2次元コードを適用しているが、少なくとも出力容量に制限のある出力形式で遊技履歴が出力される構成であれば、バーコード、遊技開始時に入力されるパスワードと同様の文字情報などを出力形式として適用した場合であっても、上記のように相互に排他的に発生し得る特定事象の種類毎の発生回数のデータ出力を行う場合に、その格納領域として、特定事象が発生し得る総数をNとした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域と、これら第1の格納領域及び第2の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データが格納される第3の格納領域と、が割り当てられ、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数を第1の格納領域に格納し、次に多く発生した種類の特定事象の発生数を第2の格納領域に格納し、第1の格納領域及び第2の格納領域に格納された特定事象の種類を示す種類データを第3の格納領域に格納することで、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減し、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
また、本実施例では、相互に排他的に発生し得る複数種類の特定事象としてキャラクタ別ゲーム数を適用しているが、相互に排他的に発生し得る複数種類の事象であれば、上記の格納方法を適用することで、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することが可能である。相互に排他的に発生し得る複数種類の特定事象としては、上記のキャラクタ別ゲーム数の他に、例えば、ボーナスの発生回数に対するボーナスの種類(RB、BB(1)、BB(2))毎の発生数、総ゲーム数に対する遊技状態の種類(例えば、遊技者にとって不利な通常遊技状態、遊技者にとって有利に制御される有利遊技状態(遊技者にとって有利な操作態様が報知される状態や特定役の当選確率が高い状態など))毎のゲーム数を適用し、上記のような格納領域を適用した場合にも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減し、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
また、本実施例では、パスワードを入力してからの遊技履歴を2次元コードとして出力する構成であるが、パスワードを入力せずとも遊技者の所定の遊技開始の意志表示を示す操作がされてからの遊技履歴を2次元コードとして出力する構成であっても良い。
また、本実施例では、キャラクタ別ゲーム数を2次元コードに格納するにあたり、下2桁を切り捨てて格納する構成であるが、キャラクタ別ゲーム数そのものを2次元コードに格納する構成としても良い。
また、本実施例では、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能である一方で、2次元コードには、4種類分のキャラクタ別ゲーム数の格納領域しか設けられていない構成であるが、選択され得るキャラクタ数分のキャラクタ別ゲーム数の格納領域が設けられた構成でも良い。
次に、本発明の管理装置の一例である管理サーバ1200について説明すると、管理サーバ1200は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成されており、インターネットを介して携帯端末1100からアクセス可能とされており、遊技履歴の管理、パスワードの発行、特典の付与などを行う。尚、本実施例の管理サーバ1200は、端末識別情報(SIMデータ)が付与された端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した端末についてはアクセスを拒否するようになっている。
管理サーバ1200は、遊技者の遊技履歴を管理する遊技者データベース、遊技毎の遊技履歴を管理する遊技履歴データベース及び遊技者に対して付与される特典データを格納する特典データベースを備えている。
遊技者データベースは、図17(a)に示すように、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)に対応して、現在のステータス(待機中、遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、アクセス数(パスワードの発行回数)、現在までの総ゲーム数、総BB回数、総RB回数、現在のレベル、現在のストーリーの段階、演出設定1〜4の設定内容、ミッション別の達成状況(達成済みのミッションは1、未達成のミッションは0)、キャラクタA〜Lに対応するキャラクタ別ゲーム数が格納されている。
遊技履歴データベースは、図17(b)に示すように、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)及び遊技日時に対応して、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得される遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技の遊技終了時のレベル値、当該遊技の遊技終了時のストーリーの段階、当該遊技の遊技終了時の演出設定1〜4の設定内容、当該遊技でのミッション別達成状況、キャラクタA〜Lに対応するキャラクタ別ゲーム数が格納されている。
尚、前述のように2次元コードから特定されるキャラクタ別ゲーム数は、下二桁を省略した値であるため、遊技者データベース及び遊技履歴データベースにおけるキャラクタ別ゲーム数としては、2次元コードから特定されるキャラクタ別ゲーム数に対して100を乗算した値が格納されることとなる。
特典データベースは、図17(c)に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データの格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値が格納されている。条件の種別としては、レベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数、キャラクタ毎のキャラクタ別ゲーム数などが設定可能であり、その種別に応じた条件値が設定可能とされている。
次に、携帯端末1100から管理サーバにアクセスして会員登録を行う際の、管理サーバ1200の動作を、図18に基づいて説明する。
図18に示すように、携帯端末1100で会員登録を行う場合には、まず携帯端末1100から管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスする。そして会員登録ページにて氏名などの会員情報を入力し、入力された会員情報及び携帯端末1100の端末識別情報を含む会員登録要求を管理サーバ1200に対して送信する。
携帯端末1100から会員登録要求がなされると、管理サーバ1200は、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がある場合には、既に登録済みの会員情報の更新、或いは、端末識別情報のみ登録済みとして、遊技者データベースの該当する端末識別情報に対応する会員情報を会員登録要求から特定される会員情報に更新し、会員登録要求を行った携帯端末に対して登録結果を通知する。
一方、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致しなかった場合には、未登録の遊技者による会員登録要求として、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報及び会員登録要求から特定される会員情報を対応付けて遊技者データベースに新規に登録し、会員登録要求を行った携帯端末に対して登録結果を通知する。
登録結果を受けた携帯端末1100では、登録結果が表示され、遊技者にその旨が通知される。
次に、パスワードを発行し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1200及びスロットマシン1の動作を、図19に基づいて説明する。
図19に示すように、携帯端末1100から新たなパスワードの発行要求がなされると、管理サーバ1200は、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、発行不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、端末識別情報に対応するレベル、ストーリーの段階及び演出設定を遊技者データベースから取得してパスワードを発行する。
パスワードは、図13に示す手順と逆の手順にて生成される。まずは、該当する端末識別情報のレベル、ストーリーの段階及び演出設定を取得し、取得したデータに基づいて30ビットの値を作成する。この際、遊技者の誕生日である場合や登録から1ヶ月などの記念日に当たる場合には、記念日データも設定して30ビットの値を作成する。次いで、5ビットの乱数値を取得し、取得した値をハッシュ値として、下位5ビットの値として付加し、35ビットの値とする。
次いで、前述したハッシュ値の取得に用いる更新周期とは異なる5ビットの乱数値をランダム値として取得し、取得したランダム値と図14に示すビットシャッフルテーブルとを用いてスロットマシン1が行うのと逆の変換を行う。すなわち管理サーバ1200は、スロットマシン1が備えるものと同一のビットシャッフルテーブルを備えており、ビットシャッフルテーブルの取得したランダム値に対応する行に指定されたビットの値を対応するビットの位置に移動させる変換を行う。例えば、取得したランダム値が0011(=3)であれば、下位18ビット目の値が0ビット目に移動し、下位11ビット目の値が1ビット目に移動することとなる。
次いで、ビットシャッフルテーブルとランダム値とを用いて変換した35ビットの値をランダム値のビット分左方向にシフトする。この際、左方向にオーバーフローした値は、下位ビットにシフトする。
次いで、ビットシフトに用いた値、すなわちランダム値の各ビットの値を、ビットシフト後の35ビットの値の下位のビットから下位5ビット目と下位6ビット目の間、下位11ビット目と下位12ビット目の間、下位17ビット目と下位18ビット目の間、下位23ビット目と下位24ビット目の間、下位29ビット目と下位30ビット目の間にそれぞれ付加し、40ビットの値とする。次いで、作成した40ビットの値を5ビット毎に分断し、10進数に置き換え、置き換えた値を図13(a)に示すパスワード解析テーブルに基づいて文字に置き換えることにより、8文字のパスワードを生成する。
次いで、遊技者データベースの該当する端末識別情報に登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成する。
管理サーバ1200は、上記のようにして前回のパスワードと一致しないパスワードを発行し、発行要求を行った携帯端末1100に送信するとともに、遊技者データベースにおいて発行要求を行った携帯端末の端末識別情報に対応するパスワードを今回発行したパスワードに更新し、該当する端末識別情報のステータスを遊技中に更新する。尚、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行され、前回のパスワードは無効となる。
パスワードの発行要求に応じてパスワードが発行されると携帯端末には、発行されたパスワードが表示されることとなり、遊技者は表示されたパスワードをスロットマシン1に入力する。そしてパスワードが入力されたスロットマシン1では、前述のように入力されたパスワードを解析し、パスワードが認証されると、パスワードから特定されるレベル、ストーリーの段階及び演出設定がスロットマシン1側に設定されることにより、管理サーバ1200にて管理されているレベル、ストーリーの段階、演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。この際、パスワードがパスワード格納領域に格納されるとともに、個人履歴格納領域の更新が開始される。
尚、パスワードには、前述のように記念日データを設定することが可能とされており、記念日データとして特定の記念日が設定されている場合には、記念日に特有の演出を実行させることが可能となる。
そして遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することでパスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類、キャラクタ別ゲーム数と、レベル格納領域に格納されているレベル値、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4と、からなる遊技履歴、一定の範囲で更新される乱数から遊技乱数を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化される。
遊技者は、携帯端末1100にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴、パスワード、遊技乱数及び携帯端末1100の端末識別情報を含む更新要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、2次元コードにて取得した遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベースに反映させることができる。
携帯端末1100から更新要求がされると、管理サーバ1200は、更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合する。そして、更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースに登録されているパスワードと、が一致した場合には、パスワードを発行した遊技者であると認証し、さらに更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースにおいて更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数を遊技履歴データベースに登録し、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末に対して更新完了を通知する。一方、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合した結果、双方のパスワードが一致しなかった場合には、いずれか1文字のみパスワード入力時の配列上前後1時違いの相違であるか、を判定する。パスワード入力時の配列上前後1時違いとは、図10(b)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードが「Z」であれば、その前後1時とは「Y」と「=」が該当する。
そして、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違以外の相違である場合、すなわち2文字以上相違する場合や相違するのは1文字であるが、前後1時違いにあたらない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。一方で、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違である場合には、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードを発行した遊技者であると一応認証し、さらに更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースにおいて更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数を遊技履歴データベースに登録し、該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末1100に対して更新完了を通知する。
この際、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目の全てを更新するのではなく、このうち総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類、同様に該当する端末識別情報のレベル値で選択しうるキャラクタのキャラクタ別ゲーム数など、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、ストーリーの段階、演出設定、該当する端末識別情報のレベル値では出現しない達成ミッションの種類、該当する端末識別情報のレベル値で選択しえないキャラクタのキャラクタ別ゲーム数など、遊技履歴の連続性に影響する項目の更新は行われないようになっている。また、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知するようになっている。
また、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、遊技終了時に2次元コードを取得するのを忘れてしまった場合に、ステータスが遊技中のままであっても、前述のように更新要求を行わずとも新たなパスワードの発行が許可されるようになっている。
次に、特典を付与する際の管理サーバ1200の動作を、図20に基づいて説明する。
図20に示すように、携帯端末1100で特典を入手する場合には、まず携帯端末1100から管理サーバ1200の特典付与ページにアクセスする。そして特典付与ページにて携帯端末1100の端末識別情報を含む特典要求を管理サーバ1200に対して送信する。
携帯端末から特典要求がなされると、管理サーバ1200は、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、要求不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、特典要求から特定される端末識別情報に基づいて遊技者データベースから当該遊技者の遊技履歴を取得する。
次いで、特典データベースの条件種別及び条件値と、遊技者データベースから取得した遊技履歴と、に基づいて付与条件を満たす特典データを抽出し、特典リストを作成して特典要求を行った携帯端末1100に対して配信する。
特典リストを取得した携帯端末1100にて特典リストから所望の特典を選択すると、選択した特典種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信され、これを受けて管理サーバ1200では、特典種別に該当する特典データの格納場所から抽出し、抽出した特典データを特典要求を行った携帯端末1100に対して配信し、これに基づいて特典要求を行った遊技者が特典データを取得することとなる。
以上説明したように、本実施例の遊技システムでは、携帯端末1100にてパスワードの発行要求を行うことで、過去の遊技履歴を特定するためのパスワードを取得し、スロットマシン1にて遊技を開始する際に入力することで、過去の遊技履歴、すなわち他のスロットマシンなどで行った際のレベル、ストーリーの段階、演出設定を反映した演出を実行させることが可能となり、遊技の終了時に携帯端末1100にて2次元コードを取得して更新要求を行うことにより管理サーバ1200で管理されている当該遊技者の遊技履歴を新たな遊技履歴に更新し、次回新たな遊技履歴を特定するためのパスワードを取得できるようになるため、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。
特に本実施例では、スロットマシン1が、遊技者によって入力されたパスワードを解析し、過去の遊技履歴を特定する構成であるため、スロットマシン1などの個々の遊技機と、他の遊技機、管理サーバ1200と接続することなく、他の遊技機で遊技を行った過去の遊技履歴を反映した演出を行うことも可能となる。
また、管理サーバ1200が発行するパスワードがパスワードの発行要求を行った端末識別情報に対応付けて登録されるとともに、さらにスロットマシン1で遊技を終え、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードにも、遊技開始時に入力されたパスワードが含まれ、更新要求には2次元コードから特定されたパスワードが含まれ、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードを照合することで、当該遊技者がパスワードを発行した遊技者であることを認証し、認証したことを条件に当該遊技者の遊技履歴が新たな遊技履歴に更新されるようになっており、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、管理サーバ1200では、携帯端末1100からパスワードの発行要求を受けてパスワードを発行する毎に、ランダム値を用いて生成するので、同一内容の遊技履歴が特定される場合であって同一のパスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測した改竄することは困難となるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用をさらに確実に防止することができる。
また、管理サーバ1200は、携帯端末1100から更新要求を受けた場合に、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードを照合し、双方のパスワードが一致した場合に、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新することとなる。
一方、スロットマシン1では、パスワードの入力時に入力ミスがあっても、パスワードから解析されたデータが正常であれば、パスワードは認証され、特定演出モードに移行することとなるが、遊技終了時に出力された2次元コードに格納されたパスワードも入力ミスによるパスワードであることから、この2次元コードを読み取って管理サーバ1200に対して更新要求を行った場合、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致しないこととなり、遊技履歴が更新されなくなってしまう虞がある。
このため、本実施例の管理サーバ1200では、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致しない場合でも、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違である場合には、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、パスワードの発行を受けた遊技者であると一応認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するようになっており、遊技者がパスワードの入力を誤った場合であっても、入力ミスと推測される特定の条件を満たす範囲の誤りであれば、遊技履歴を更新させることが可能となり、その間に遊技を行った遊技履歴が無駄となってしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致して更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する全ての項目を更新するのに対して、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違であり、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目のうち、総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、ストーリーの段階、演出設定、該当する端末識別情報のレベル値では出現しない達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響する項目の更新は行われないようになっており、例えば、レベル値が本来のレベル値よりも下がってしまったり、ストーリーの段階を飛ばしたり、演出設定や達成ミッションの種類に矛盾が生じるなど、誤ったパスワードにて遊技を行った結果、連続性に支障のある遊技履歴が更新されてしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違であり、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、更新要求を行った携帯端末1100に対しての更新完了の通知において、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことが併せて通知されるので、遊技者がパスワードの入力をミスしたが、遊技履歴は無事更新されたことを認識させることができるうえに、更新されていない遊技履歴があっても、その原因を特定することが可能となる。
尚、本実施例では、パスワードが入力ミスと推測される特定の条件として、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違であることとしているが、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードから双方に類似性があり、入力ミスである可能性が高いと推測されるものであれば良く、双方のパスワードが1文字だけしか異ならないことのみをもって特定の条件として適用しても良いし、2文字まで前後1時違いの相違であることをもって特定の条件として適用しても良い。また、双方のパスワードで異なる文字が「O」と「0」のように見間違う可能性の高い文字である場合、大文字と小文字の違いなど類似性が高いことを特定の条件として適用しても良い。
また、本実施例のようにこれらのうちいずれか複数以上が満たされることで、更新要求に含まれるパスワードを認証するものでも良いし、いずれか1つでも満たされることで、更新要求に含まれるパスワードを認証するものでも良い。
また、本実施例では、管理サーバ1200にて管理される遊技履歴としてレベル、ストーリーの段階、演出設定など、連続性に支障を来す虞のあるデータを含んでおり、遊技終了時には、これら連続性に支障を来す虞のあるデータを含む遊技履歴を特定可能な2次元コードが出力されることとなるため、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目のうち、総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類など、遊技履歴の連続性に影響のない項目のみ更新されるようになっているが、管理サーバ1200にて管理される遊技履歴が全て連続性に支障を来す虞のないデータであれば、上記のような制限を設けることなく、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合にも、遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する全ての項目について更新することが可能となる。
本実施例の管理サーバ1200では、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行されるようになっており、パスワードの発行を受けたものの、遊技を行わなかった場合や、遊技を行ったものの2次元コードを取得しなかった場合、2次元コードを取得したものの更新要求を行わなかった場合でも、パスワードを解放するためのアクセスを行うことなく、新たにパスワードの発行を受けることが可能となっている。
また、パスワードの発行後、遊技を行って取得した2次元コードから特定される遊技履歴を管理サーバ1200にて管理されている遊技履歴に反映させても、次回パスワード発行時に反映されるレベルやストーリーの段階、演出設定などは、変化せず、全く同一のパスワードが発行される可能性もある。
上記のように、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であると、レベルやストーリーの段階、演出設定などが変化する前に遊技を終えて2次元コードを取得した場合、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことが可能となり、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できることとなってしまうという問題が生じ得る。
このため、本実施例では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技者データベースの該当する端末識別情報に登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成することで、同じ遊技者に対して連続して同じパスワードを発行しないようになっているとともに、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新するようになっている。前述のように、パスワードは連続して同一のパスワードが発行されることはないものの、連続しなければ、同一のパスワードが発行されることは起こり得る。しかしながら、同一のパスワードが発行されることはあっても、2次元コードに付加された遊技乱数とパスワードとの組合せが同一になることはほぼあり得ない(32ビットの遊技乱数が一致する確率は、1/4294967296であり、遊技履歴が同じでも遊技乱数とパスワードが一致する確率は、それよりさらに低い)。そして、上記のように更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、が一致しないことを条件に、遊技履歴の更新が行われるので、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことはない。
尚、本実施例では、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としており、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを確実に防止できる点から好ましいが、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、前回の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成であっても、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。
また、上記のように管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、同じ遊技者に対して連続して同じパスワードを発行しないようにする構成であれば、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワードと、前回の更新要求から特定されるパスワードと、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としても良く、このような構成とした場合でも、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。
また、上記のように管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技履歴だけではなく、乱数(ランダム値及びハッシュ値)を用いてパスワードを生成しており、特に、前回のパスワードと比較して同じであるか否かを確認せずとも、連続して同じパスワードが発行される確率は非常に低い。このため、連続して同じパスワードが発行されることを制限しない構成であっても、乱数(ランダム値及びハッシュ値)を用いてパスワードを生成するとともに、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワードと、前回の更新要求から特定されるパスワードと、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすることで、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。尚、今回の更新要求から特定されるパスワードを、前回の更新要求から特定されるパスワードだけでなく、同一遊技者(端末識別情報の携帯端末)に対して過去に発行されたパスワードの全てと照合し、一致しないことを条件に、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすれば、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことをさらに確実に防止できる。
また、上記のように2次元コードを発行する毎にランダムな遊技乱数が付加される構成であれば、管理サーバ1200にて遊技履歴に加え乱数を付加したり、同じパスワードが連続して発行されることを規制したりせずとも、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定される遊技乱数と、前回の更新要求から特定される遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としても良く、このような構成とした場合でも、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。尚、今回の更新要求から特定される遊技乱数を、前回の更新要求から特定される遊技乱数だけでなく、同一遊技者(端末識別情報の携帯端末)が更新要求を行った際の遊技履歴における遊技乱数の全てと照合し、一致しないことを条件に、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすれば、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことをさらに確実に防止できる。
また、本実施例では、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットの値の変換後の位置を特定可能なデータ列が複数定められたビットシャッフルテーブルを備え、パスワードを発行する際に、乱数(ランダム値)を取得し、取得したランダム値に対応するデータ列に従って遊技履歴を設定することで作成された複数ビットの値が変換されるようになっており、この変換後のデータに基づいてパスワードが生成されるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難となる。
また、また、ビットシャッフルテーブルにより変換した複数ビットのデータをランダム値分シフトさせたうえで、シフト後のデータにランダム値を付加するようになっており、遊技履歴の項目を構成するビットが発行毎に変化し得る構成であるため、遊技履歴が同一の場合でもパスワードが同一のものになりづらくなるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難となる。
また、ビットシフト後のデータにおけるビット同士の間に、ランダム値を構成する値を挿入して得られたデータに基づいてパスワードが生成されるので、遊技履歴が類似する場合でもパスワードが似通ったものになりづらくなるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが一層困難となる。
また、ビットシフトに用いるランダム値及びビット同士の間に挿入されるランダム値としてビットシャッフルテーブルのデータ列を選択するために抽出されたランダム値が用いられるので、乱数を用いて複数行程の処理を行うことにより、パスワードの解析や改竄を困難とする場合でも、抽出する乱数が少なくて済むため、パスワードの発行に係る処理負荷を軽減したうえで、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難なパスワードの生成が可能となる。
また、本実施例では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットのデータを図13(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、文字に変換するようになっているが、パスワード解析テーブルにおける数値と文字の関係を、図13(a)に示すような規則的な順番ではなく、例えば、「A」「B」「C」「D」「E」…に対応する文字を規則的な「0」「1」「2」「3」「4」…の順番ではなく、「10」「3」「22」「8」「5」…といったように不規則な順番とすることで、パスワードを数値化することも困難となり、一層パスワードの解析や改竄が困難となる。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明は本実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例1では、遊技機としてスロットマシンを適用しているが、遊技機での遊技履歴を特定可能な情報を出力する出力手段を備える遊技機であれば良く、後述の実施例2で説明するパチンコ遊技機を適用しても良い。
また、前記実施例1では、遊技機に入力する遊技履歴を特定可能な情報としてパスワードを適用しており、外部から情報を入力するために専用の読み取り装置などを備える必要のないことから好ましいが、バーコードや2次元コードなどのようにコード化され、コードリーダにて読み取り可能なデータ、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって入力可能なデータであっても良く、このような構成とすることでこれらデータの入力を簡単に行うことができる。
また、前記実施例1では、遊技機から出力する遊技履歴を特定可能な情報やボーナス情報を特定可能な情報として2次元コードを適用しており、遊技者が2次元コードリーダをかざすのみで簡単にデータを取得できることから好ましいが、バーコードなどのコードリーダにて読み取り可能な他のコードデータにて出力するようにしても良いし、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって出力可能なデータであっても良く、さらには、遊技機へ入力する情報と同様にパスワードを適用しても良い。
また、前記実施例1の遊技システムでは、管理サーバ1200の遊技者データベースに蓄積されている遊技者の遊技履歴に応じて特典が付与される構成であるが、少なくとも遊技機において入力されたパスワードから遊技履歴を特定し、特定した遊技履歴を反映した演出を行う構成であれば、必ずしも遊技履歴に応じて特典を付与する構成でなくとも良く、このような構成であっても、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。その結果、他人のパスワードなどを利用して、自らの遊技履歴を不正に操作し、当該遊技履歴を演出に反映させるなど、遊技履歴を反映した演出の価値が著しく低下してしまうことを防止できる。
前記実施例1では、端末識別情報が付与された携帯端末であり、かつ端末識別情報の送信が許可された携帯端末のみ、管理サーバ1200にてアクセスを許可するようになっているが、少なくとも携帯端末を識別可能な情報(Cookie)にて遊技者を識別したり、管理サーバ1200側で付与した遊技者IDにて遊技者を識別したりできる場合には、端末識別情報が付与された端末や、端末識別情報の送信が許可されていない端末からもアクセスを許可する構成としても良い。
また、前記実施例1では、端末識別情報に対応付けて遊技者に関する情報(遊技履歴など)を管理しているが、遊技者を識別可能な遊技者IDに対応付けて遊技者に関する情報を管理する構成でも良い。
実施例2においては、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700について説明する。尚、遊技システムは実施例1と同一の遊技システムを用いるものとし、ここでの説明は省略する。また、パチンコ遊技機700は、一部スロットマシン1と同一の構成を含んでおり、同一の構成についても説明を省略する。
パチンコ遊技機700は、図21(a)に示すように、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には遊技者が操作可能な操作部7111が設けられている。操作部7111には、図21(b)に示すように、演出用スイッチ7111aから演出用スイッチ7111cが設けられており、これら演出用スイッチ111a〜cは、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されたり、前述した実施例1で説明したように、パスワードを入力したり、メニュー項目を選択して2次元コードを表示させたりする場合に操作されるものである。尚、実施例1で説明したように、パスワードを入力したり、メニュー画面にてメニュー項目を選択して2次元コードを表示させたりする場合の操作に用いる場合には、実施例1のメニュー画面表示時における演出用スイッチ56の操作が演出用スイッチ7111aの操作に相当し、ストップスイッチ8Lの操作が演出用スイッチ7111bの操作に相当し、ストップスイッチ8Rの操作が演出用スイッチ7111cの操作に相当する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図3参照)が着脱可能に取付けられている。尚、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていても良い。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていても良い。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713または第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行う権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(例えば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(例えば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点及び終了時点がほぼ同じ(全く同じでも良い。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでも良い。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行い表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左,中,右の演出図柄のすべてが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。尚、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であっても良い。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止しても良い。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。尚、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であれば良い。
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしても良い。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718a(図示せず)が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718b(図示せず)が設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしても良い。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
尚、本実施例では、図21(a)に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であっても良い。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施例において、リーチ状態は、例えば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図21(a)に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。尚、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708aまたは第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行われる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施例では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。尚、本実施例では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行うようにしても良い。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施例では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741(図示せず)が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行われる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば予告表示等の再変動表示以外の演出表示であっても良い。本実施例では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行われているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。例えば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしても良い。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。尚、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
図22においては、(A)に大当り及び小当りを含む当り種別の制御の特徴を示す当り種別表が示され、(B)に突確大当りの大当り遊技状態の終了後におけるベース及び変動時間状態を決定するために用いられる突確大当り後ベース・変動時間状態選択テーブルが示されている。
図22の当り種別表においては、大当り及び小当りにおける当りの種別ごとに、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後の大当り確率、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後のベース、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、及び、各ラウンドの開放時間が示されている。図22に示すように、ラウンド数が異なる大当り遊技状態としては、15ラウンドの大当り遊技状態と2ラウンドの大当り遊技状態との複数種類の大当り遊技状態が設けられている。小当りにおいては、2ラウンドの大当り遊技状態と同様の開放回数及び開放時間の小当り遊技状態となる。
具体的に、15ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(例えば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(例えば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置720の開放が再度行われる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
また、2ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(例えば0.5秒間)が経過したこと、または、所定個数(例えば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置720の開放が再度行われる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる2ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
このように、2ラウンドの大当りは、大入賞口の開放回数が15ラウンドよりも少ない回数(本実施例では2回)まで許容されるが、大入賞口の開放時間が短い(例えば、0.5秒間)大当り種類(種別)である。また、本実施例の場合は、2ラウンドの大当りとして、大入賞口の開放時間が極めて短く(0.5秒間)、実質的に賞球(入賞に対して払出される景品球)が得られない当りが設けられている。
尚、2ラウンドの大当りとしては、実質的に賞球が得られない当りのみを設けても良く、賞球を得ることができる当りのみを設けても良く、実質的に賞球が得られない当りと賞球を得ることができる当りとの両方を設けても良い。
「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、本実施例では、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。尚、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしても良い。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
尚、「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。本実施例では、15ラウンドの大当りについて通常大当りが設けられている例を示す。また、15ラウンドの大当り、及び、2ラウンドの大当りのいずれか一方、または、両方について「通常大当り」を設けても良い。また、15ラウンドの大当り、及び、2ラウンドの大当りの両方について通常大当りが設けられていなくても良い。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、可変入賞球装置715が開状態になる頻度を高くして可変入賞球装置715への入賞を容易化(高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。尚、特別遊技状態としては、確変状態とは独立して電チューサポート制御状態に制御される場合があるようにしても良い。
ここで、電チューサポート制御について説明する。電チューサポート制御としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置715の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、及び、可変入賞球装置715の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行われる。このような制御が行われると、当該制御が行われていないときと比べて、可変入賞球装置715が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口714への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器708a,708bや演出表示装置709における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口714への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度及び/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような電チューサポート制御により第2始動入賞口714への入賞頻度が高められた状態(高頻度状態)は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行われないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行われないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置715、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置715への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
さらに、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、及び、開放回数増加制御状態のうちのいずれか複数を組合せた状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしても良い。また、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、及び、開放回数増加制御状態のうちのいずれか1つの状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしても良い。このように、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、及び、開放回数増加制御状態のうち、いずれか1つの状態、いずれか複数(すべての組合せを除く)を組合せた状態、または、すべてを組合せた状態に制御するものであれば、どのような制御を行うようにしても良い。
本実施例では、特別遊技状態として、確変状態に付随して、時短状態及び電チューサポート制御状態に制御される場合がある。尚、特別遊技状態として、確変状態とは独立して時短状態及び電チューサポート制御状態に制御される場合があるようにしても良い。その他、特別遊技状態における時短状態と電チューサポート制御状態との関係としては、時短状態に付随して電チューサポート制御状態に制御されるようにしても良く、時短状態に独立して電チューサポート制御状態に制御されるようにしても良い。
本実施例の場合は、大当り遊技状態の終了後において、特別遊技状態として、確変状態に制御されたときに電チューサポート制御状態に制御される場合と、確変状態に制御されたときに電チューサポート制御状態に制御されない場合とがある。尚、大当りの遊技状態の終了後において、確変状態に制御されず通常状態となるときは、変動表示回数により期間が制限された電チューサポート制御状態に制御されるようにしても良い。
本実施例においては、大当り確率の状態を示す用語として、「高確率状態(確変状態)」と、「低確率状態(非確変状態)」とを用い、ベースの状態の組合せを示す用語として、「高ベース状態(電チューサポート制御状態)」と、「低ベース状態(非電チューサポート制御状態)」とを用いる。
また、本実施例においては、大当り確率の状態及びベースの状態の組合せを示す用語として、「低確低ベース状態」、「高確低ベース状態」、及び、「高確高ベース状態」を用いる。「低確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。高確低ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が低ベース状態であることを示す状態である。「高確高ベース状態」とは、大当り確率の状態が高確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である。尚、前述の通常大当りのように、大当り遊技状態終了後に大当り確率の状態が低確率状態となるものについて、例えば電チューサポート制御を行う場合には、大当り確率の状態が低確率状態で、かつ、ベースの状態が高ベース状態であることを示す状態である「低確高ベース状態」となる。
図22に示すように、15ラウンドの大当りとしては、通常大当りと、確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。また、2ラウンドの大当りとしては、突確大当りが設けられている。
通常大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、非確変状態、時短状態、及び、電チューサポート制御状態(低確高ベース状態)に制御される大当りである。確変大当りは、15ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、時短状態、及び、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行われる大当りである。確変大当りにおいては、確変状態、時短状態、及び、電チューサポート制御状態が、次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
また、通常大当りにおいては、時短状態が、変動表示が100回という所定回数実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。このように時短状態が継続する変動表示の回数は、時短回数とも呼ばれる。
突確大当りは、2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に、確変状態、非時短状態、及び、非電チューサポート制御状態(高確低ベース状態)に移行する制御が行われる大当りである。突確大当りにおいては、確変状態が、次回の大当りが発生するまでという条件が成立するまでの期間継続する。
突確大当りは、ラウンド数が少なく(2回)、大入賞口の開放時間が極めて短い態様(0.5秒間開放)で大入賞口が開放されることにより、大当り遊技状態の終了後に確変状態となったことを報知する場合には、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せることが可能なものであり、「突然確変大当り」と呼ばれる。「突然確変大当り」は、「突確大当り」または「突確」という略称で呼ばれる場合もある。本実施例では、2ラウンドの確変大当りを、「突確大当り」と呼ぶ。このような突確大当りは、大当り遊技状態において、0.5秒間の開放が2回しか行われないため、実質的に賞球が得られない当りである。
小当りは、小当りとなったときの遊技状態(小当り遊技状態)において、突確大当りと同様の開放回数及び開放時間で特別可変入賞球装置720を開放する当り(有利状態)である。小当りとなったときには、小当り遊技状態終了後に、大当り確率とベース状態とがともに、小当り遊技状態の開始前に対して変更されない。このように、小当りは、小当り遊技状態終了後に、小当り遊技状態の開始前における大当り確率及びベース状態のような遊技状態が維持される当りである。尚、本実施例において、小当りは、小当り遊技状態において、突確大当りと同一の開放回数及び同一の開放時間で特別可変入賞球装置720を開放する当りである例を示すが、これに限らず、小当りとしては、特別可変入賞球装置720の開放態様が、突確大当りのときの開放態様と完全に一致するものでないが、突確大当りのときの開放態様と区別しにくいように見えるものであっても良い。つまり、小当りとしては、特別可変入賞球装置720の開放態様が、突確大当りと略同一の開放回数及び略同一の開放時間で特別可変入賞球装置720を開放する当りであれば良い。
低確低ベース状態において突確大当りとすることが決定されると、当該突確大当りの大当り遊技状態の終了後においては、高確低ベース状態となるので、ベース状態が、低確低ベース状態において小当りとすることが決定されたときの小当り遊技状態終了後の状態と同じ低ベース状態となる。これにより、低確低ベース状態において、大入賞口が2回開放される当りが生じたときに、突確大当りであるのか、小当りであるのかを遊技者が識別しにくいようにすることが可能となり、遊技の面白味が向上する。
尚、通常大当りとしては、非確変状態、非時短状態、及び、非電チューサポート制御状態(低確低ベース状態)とする制御が行われる大当りであっても良い。また、確変大当りとしては、確変状態、非時短状態、及び、非電チューサポート制御状態(高確低ベース状態)とする制御が行われる大当りであっても良い。また、突確大当りとしては、確変状態、時短状態、及び、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)とする制御が行われる大当りであっても良い。
また、突確大当りとしては、大当り遊技状態の終了後において、ベース状態を低ベース状態として変動時間状態を非時短状態とする第1の突確大当りと、大当り遊技状態の終了後において、ベース状態を高ベース状態として変動時間状態を時短状態とする第2の突確大当りとを別個に設け、所定の割合でこれら突確大当りが選択されるようにしても良い。
このように第1の突確大当りと第2の突確大当りとを設ける場合には、例えば、第2特別図柄の方が、第1特別図柄と比べて、時短状態とする第2の突確大当りが選択される割合を高く設定すれば良い。このようにすれば、電チューサポート制御状態においては、可変入賞球装置715が開状態に変化する頻度が高いので、第2特別図柄表示器708bで変動表示が実行される頻度が高くなる。2ラウンドの突確大当りは、特別可変入賞球装置720の開放態様に起因して、15ラウンドの通常大当り及び確変大当りと比べて、得られる賞球数の点で遊技者にとって不利な当りであり、遊技者が落胆しやすい。そこで、確変状態及び電チューサポート制御状態において、15ラウンドの通常大当り及び確変大当りよりも得られる賞球数の点で遊技者にとって不利な2ラウンドの突確大当りが第2特別図柄表示器708bの変動表示結果により発生した場合でも、時短状態に制御される割合が高くなるようにすれば、非時短状態に制御されるときのように単に遊技者を落胆させるだけでなく、時短状態に制御される場合があることにより保留記憶データが早期に消化されることで遊技者に満足感を与えることができる。
また、突確大当りのような実質的に賞球が得られない当りとしては、15ラウンドの大当りであるが、1ラウンドあたりの開放時間が例えば0.1秒間のように極めて短いことにより、実質的に賞球が得られないものであっても良い。また、実質的に賞球が得られない当りとしては、ラウンド数が少ないこと、または、1ラウンドあたりの開放時間が短いことのうち少なくとも一方が実行されることにより実質的に賞球が得られないものであれば良い。具体的に、実質的に賞球が得られない大当り(小当りも同様)については、開放回数が2回で開放時間が0.5秒、または、開放回数が15回で開放時間が0.1秒のように設定すれば良い。また、実質的に賞球が得られない大当り(小当りも同様)の代わりに、例えば、開放回数が2回で開放時間が29秒という大当りのように、15ラウンドの大当りよりも大当り遊技状態における開放時間の合計値が短いことにより、15ラウンドの大当りよりも得られる賞球が少ない大当りを設けても良い。
また、大当りとしては、ラウンド数が同じであるが、1回の開放時間が長い開放パターンの大当りと、1回の開放時間が短い開放パターンの大当りとを設ける等、ラウンド数が同じであるが開放パターンが異なるものを複数設け、第1特別図柄の変動表示で大当りとなったときと、第2特別図柄の変動表示で大当りとなったときとで異なる選択割合で選択して実行されるようにしても良い。
突確大当りと、小当りとは、特別可変入賞球装置720の開放回数及び開放時間が同じであるので、突確大当りであるか小当りであるかを遊技者が認識しにくい。さらに、突確大当りは、大当り遊技状態の終了後に、時短状態に制御されず、電チューサポート制御が行われないので、小当り遊技状態の終了後に大当り確率とベースが変化しない小当りと比べると、低確低ベース状態において、突確大当りの大当り遊技状態の終了後と、小当り遊技状態の終了後とで遊技者が動作状況を区別しにくい。これにより、これら突確大当りの大当り遊技状態の終了後、及び、小当り遊技状態の終了後において、確変状態となっていることを報知しない共通の演出が行われるときには、確変状態となっているか否かを遊技者が認識しにくい。このような制御状態は、確変状態が潜伏しているような状態であるので潜伏演出状態と呼ばれ、このような潜伏演出状態にする制御が潜伏演出制御と呼ばれる。突確大当りまたは小当りの終了後に、共通の演出を実行することで確変状態と非確変状態とのどちらであるかが特定不可能な潜伏演出制御が行われるので、実際の遊技状態が確変状態であるか否かを煽れるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
尚、突確大当りについては、確変状態、時短状態、及び、電チューサポート制御状態(高確高ベース状態)に移行する制御が行われるようにしても良い。このような制御を行う場合には、小当りを設けなくても良く、さらに、前述の潜伏演出を実行せずに高確高ベース状態であることを示す演出状態に移行させる制御を行うようにしても良い。
本実施例によるパチンコ遊技機700においては、突確大当りの大当り遊技状態の終了後及び小当り遊技状態の終了後のそれぞれにおいて、確変状態となっていることを報知しない共通の演出を行う潜伏演出制御が行われる。このような潜伏演出制御が行われることにより、遊技者に対して確変状態であるか否かについての期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、15ラウンドの大当りについて本実施例のような「通常大当り」を設ける場合には、ラウンド数が同じ確変大当りと同様の時短状態に制御されるので、突確大当りであるか小当りであるかを遊技者が認識しにくい。そこで、確変大当りと通常大当りとで、確変状態となっていることを報知しない共通の演出を行うことにより、前述のような潜伏演出状態に制御するようにしても良い。
また、本実施例のパチンコ遊技機700においては、演出用スイッチ7111aから演出用スイッチ7111cの操作により、演出表示装置709にメインメニュー画面を表示させることで、パスワードの入力が可能となり、前述した実施例1と同様に、遊技開始時にパスワードが入力されてから遊技履歴が蓄積されるようになっている。
尚、ここでいう遊技履歴とは、変動表示数、通常大当り数、確変大当り数、突確大当り数、小当り数などが該当する。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、ストーリーの段階、演出設定、達成ミッションの履歴を特定可能な2次元コードが生成され、演出表示装置709に表示されることで、この2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
また、実施例1と同様に、遊技開始時にパスワードが開始された場合に、遊技を終了するまでの間、遊技者の選択操作によって、レベルに応じて選択可能な複数のキャラクタ(最大でA〜Lの12種類)からいずれかのキャラクタを任意に選択可能とされているとともに、キャラクタ毎に当該キャラクタを選択して遊技を行った変動表示数が格納されるキャラクタ別変動表示数を含む個人履歴格納領域が割り当てられ、選択されたキャラクタに対応する個人履歴格納領域のキャラクタ別変動表示数を始動条件の成立毎に加算することにより、各キャラクタを選択して遊技を行った変動表示数をそれぞれ計数するようになっている。
尚、キャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別変動表示数の合計値が1日の変動表示数を越えることはない。
本実施例では、2次元コードに格納されるキャラクタ別変動表示数の格納領域として、実施例1のキャラクタ別ゲーム数と同様の構成にてキャラ1、キャラ1変動表示数、キャラ2、キャラ2変動表示数、キャラ3、キャラ3変動表示数、キャラ4、キャラ4変動表示数の格納領域が割り当てられている。
このように本実施例においても、キャラクタ別変動表示数のように相互に排他的に発生し得る特定事象の種類毎の発生回数を2次元コードのように格納容量に制限のある形式にてデータ出力を行う場合に、その格納領域として、特定事象が発生し得る総数をNとした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域と、これら第1の格納領域及び第2の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データが格納される第3の格納領域と、が割り当てられ、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数を第1の格納領域に格納し、次に多く発生した種類の特定事象の発生数を第2の格納領域に格納し、第1の格納領域及び第2の格納領域に格納された特定事象の種類を示す種類データを第3の格納領域に格納することで、第1の格納領域及び第2の格納領域にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数とがほぼ均等となった場合でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を含む遊技履歴を2次元コード等を用いて予め定められたデータ容量の範囲で出力する場合でも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することで、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
さらに、格納可能な最大値が1/2Nよりも小さく1/3N以上となるように格納容量が割り当てられた第4の格納領域(キャラ3ゲーム数)、格納可能な最大値が1/3Nよりも小さく1/4N以上となるように格納容量が割り当てられた第5の格納領域(キャラ4ゲーム数)が割り当てられるとともに、第3の格納領域に、第4の格納領域及び第5の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データが格納されるようになっているので、第3の格納領域及び第4の格納領域にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数3番目に多く発生した特定事象の発生数、4番目に多く発生した特定事象の発生数がほぼ均等となった場合でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を一層削減することができる。
尚、本実施例では、相互に排他的に発生し得る複数種類の特定事象としてキャラクタ別変動表示数を適用しているが、相互に排他的に発生し得る複数種類の事象であれば、上記の格納方法を適用することで、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することが可能である。相互に排他的に発生し得る複数種類の特定事象としては、上記のキャラクタ別変動表示数の他に、例えば、当りの発生回数に対する当りの種類(通常大当り、確変大当り、突確大当り、小当り)毎の発生数、また、同じ大当りに対するラウンド数の種類(2ラウンド、15ラウンド)、総変動表示数に対する遊技状態の種類(非確変状態、確変状態など)を適用し、上記のような格納領域を適用した場合にも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減し、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
以上、本発明の実施例2を説明してきたが、本発明はこの実施例2に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1と同一もしくは類似する構成については、実施例1で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1について例示した変形例についても実施例2に適用可能である。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
91 サブ制御部
700 パチンコ遊技機
1100 携帯端末
1200 管理サーバ

Claims (1)

  1. 所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    該遊技機で遊技者が遊技を行った結果である遊技履歴を特定可能な遊技履歴情報を予め定められたデータ容量内で生成する遊技履歴情報生成手段と、
    前記遊技履歴情報生成手段が生成した遊技履歴情報を出力する遊技履歴情報出力手段と、
    を備え、
    前記遊技履歴情報は、特定期間における前記遊技に関連する相互に排他的な複数種類の特定事象の種類毎の発生数を特定可能なデータが格納される特定事象データ格納領域を含み、
    前記特定事象データ格納領域は、前記特定期間において前記特定事象がその種類を問わず発生し得る総数をNとした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域と、前記第1の格納領域及び前記第2の格納領域に発生数が格納された前記特定事象の種類を特定可能な種類データが格納される第3の格納領域と、を少なくとも含み、
    前記遊技履歴情報出力手段は、前記遊技履歴情報をコード化したコード情報として出力する
    ことを特徴とする遊技機。
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