JP5814107B2 - 静電気発電方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静電気を効率よく帯電させるとともに、帯電させた静電気を効率よく取り出して蓄電するための静電気発電方法及びその装置に関する。
現代社会は、化石燃料や埋蔵資源等を利用した枯渇性エネルギーの大量消費によって支えられている。この現状を踏まえて、地球規模での環境問題や将来における安定したエネルギー供給のために、自然環境の中で繰り返し起こる現象から取り出すことができるとともに、環境影響物質を排出しないクリーンなエネルギーである再生可能エネルギーの普及が強く求められている。特にわが国では、近時の未曾有の災害等による社会環境の大きな変化に伴い、電力の安定した供給のために日常生活において実用可能で汎用性のある新たな電力源の開発が喫緊の課題となっている。
ところで、物質同士の接触,摩擦,剥離や衝突によって、物質間で電子の移動が発生し、静電気が発生することはよく知られている。即ち、電荷(電子)を受け取った側はマイナスに帯電し、他方はプラスに帯電する。従来、静電気は感電による不快感や日常生活において種々の害を及ぼしたり、製造現場や作業現場で起きる火災や爆発を引き起こす原因ともなるため、専ら帯電防止策や除電手段の研究開発が行われてきた。
一部において、静電気の性質を利用した空気清浄機等や、静電気を利用した発電装置に関する研究開発も散見される。例えば、風力により静電高電圧を発生させ、風力エネルギーの利用拡大を図るために、風により回転する風車と、風車の回転軸に接続された増速器と、増速器の出力軸に連結され静電気を発生する静電発電装置とを備えた風力静電発電装置が提案されている(特許文献1)。また、静電気エネルギーを蓄積する手段として、静電気発生装置で発生する静電気を電気2重層キャパシタに蓄電し、制御装置によるスイッチ操作によってキャパシタを放電する静電気発電装置も提案されている(特許文献2)。
特開平07−123639号 特開2001−57785号
特許文献1や特許文献2に示す従来の静電気発電装置は、いずれも絶縁体に帯電させる構成であり、高電位を得ることはできるが、帯電させた電荷を移動させるためには、取出端子を帯電した絶縁体の全面に接触させる必要がある。そのため、電荷の取出が困難であり、単位時間に取り出せる電荷量(電流量)が少なく用途が限定的で普及していない。例えば、特許文献2においても、動物皮革等の絶縁体である固定円盤に複数の集電極を配置しており、集電極を設置した箇所からしか電荷を取り出すことができない。そのため、固定円盤に如何に高電位の電荷を帯電していようと有効に取り出すことができない。よって、従来の静電発電装置の利用は用途が限定的であり、普及が進んでいない。例えば、特許文献1にかかる風車を利用した風力静電発電装置は、ネオン管の点灯による風車の風警戒装置としての利用に留まっており、日常生活において実用可能で汎用性のある新たな電力源の提供に至っていない。
絶縁体に代えて、導電体に帯電させた場合は、導電体のどこか1箇所に取出端子を接触させれば、電荷が取出端子まで移動するため、容易に電荷を取り出すことが可能である。しかしながら、導電体の帯電は、電荷の帯電量(電子の移動量)が同じでも、導電体であるため何処かに絶縁抵抗の小さいところがあると、そこから電荷が散逸し、高電位を維持することが困難である。
よって、静電気発電においては、高電位を得るために絶縁体に帯電させた場合は、電荷の取出が困難となり、一方、電荷の取出を容易とするために導電体に帯電させた場合には、高電位を得ることが困難であるため、静電気を積極的に利用した発電装置は提供されていない。
そこで、本発明者らは前記した従来の課題を解決し、日常生活において実用可能で充分な電荷量を帯電させることができるとともに、帯電させた電荷を効率よく取り出して蓄電することにより、新たな電力源として実用可能で汎用性のある静電気発電方法及びその装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、下記工程A〜工程Fを順次行うことによって、静電気を蓄電する静電気発電方法を基本として提供する。
工程A:絶縁条件下に保持した帯電体に静電気の電荷を帯電させる工程。
工程B:第1導電体を前記帯電体に強誘電体を介在させて対面させるとともに接地することにより、帯電体に帯電した電荷と反対の電荷を静電誘導によって第1導電体に帯電させる工程。
工程C:第1導電体の接地を解除するとともに、帯電体からのクーロン力の影響を排除する工程。
工程D:第1導電体を第2導電体に強誘電体を介在させて対面させることによりコンデンサを形成する工程。
工程E:第2導電体を接地させるとともに、第1導電体を絶縁条件下に保持した状態で、コンデンサに電荷を蓄える工程。
工程F:第2導電体の接地を解除するとともに、第1導電体及び第2導電体を二次電池と接続し、前記コンデンサに蓄えられた電荷を二次電池に蓄電する工程。
そして、工程Aにおいて、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、帯電体に接触させることによって、帯電体を摩擦帯電させ、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、液体フロンを加熱して得たガスによって帯電体に噴射して接触させる。液体フロンを太陽熱を利用してガス化し、帯電体としてガラス板を使用し、帯電体と帯電列において差違を有する物質として、ポリテトラフルオロエチレンのペレット,ポリプロピレンペレット,ポリエチレンペレットから選択された一種又は複数を使用する。
工程Bにおいて、帯電体及び第1導電体を同一形状として、第1導電体を帯電体に近接させて対面させ、第1導電体を接地させることにより、第1導電体から電子を大地に逃がし、或いは大地から電子を第1導電体に吸収する。また、帯電体の第1導電体と対面する面に強誘電体を装着する。工程Cにおいて、第1導電体の接地を解除することにより、第1導電体に帯電した電荷を保持し、第1導電体を帯電体から離反させることによって、帯電体からのクーロン力の影響を排除する。
工程Dにおいて、第2導電体の第1導電体と対面する面に強誘電体を装着し、工程Fにおける二次電池としてバッテリを使用する。更に、工程B及び工程Dにおける強誘電体として、チタン酸バリウム,ジルコンチタン酸鉛又はニオブ酸を使用する。また、第1導電体及び第2導電体の材料として、アルミニウム,ニッケル,鋼又は銅を使用する。
静電気発電装置として、絶縁条件下に保持した帯電体と、帯電体に静電気の電荷を帯電させる帯電装置と、帯電体と対面可能に配置された第1導電体と、帯電体の第1導電体と対面する面に装着した強誘電体と、第1導電体を接地及び解除可能な第1接地手段と、帯電体からの第1導電体に対するクーロン力の影響を排除する手段と、第1導電体と対面してコンデンサを形成する第2導電体と、第2導電体の第1導電体と対面する面に装着した強誘電体と、第2導電体を接地及び解除可能な第2接地手段と、第1導電体及び第2導電体に接続された二次電池とからなる静電気発電装置を提供する。
そして、帯電装置として、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、帯電体に接触させることによって、帯電体に静電気の電荷を摩擦帯電させる帯電装置を使用し、或いは帯電装置として、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、液体フロンを加熱して得たガスによって帯電体に噴射して接触させることによって、帯電体に静電気の電荷を摩擦帯電させる帯電装置を使用し、液体フロンを太陽熱を利用してガス化する。
また、帯電体としてガラス板を使用し、帯電体と帯電列において差違を有する物質として、ポリテトラフルオロエチレンのペレット,ポリプロピレンペレット,ポリエチレンペレットから選択された一種又は複数を使用し、帯電体及び第1導電体を同一形状とし、第1導電体を帯電体に対して、接近及び離脱自在に構成する。
第1接地手段として、帯電体に第1導電体が接近する際に第1導電体と接続され、第1導電体が帯電体から離反する際に第1導電体から離脱する接地端子を使用し、第1導電体に接地端子を接続させて第1導電体を接地することにより、第1導電体から電子を大地に逃がし、或いは大地から電子を第1導電体に吸収する。接地端子から第1導電体を離脱させることにより、第1導電体に帯電した電荷を保持し、帯電体からの第1導電体に対するクーロン力の影響を排除する手段として、第1導電体を回動可能に構成し、帯電体に対して近接して対面及び離脱自在に構成する。
更に、第1導電体と第2導電体を同一形状とするとともに、第1導電体を第2導電体に対して近接して対面及び離脱自在に構成し、二次電池としてバッテリを使用する。
以上記載した本発明によれば、静電気を絶縁条件下で保持した帯電体に電荷を帯電させることによって、高電位を得ることができるとともに、該電荷を静電誘導により導電体に帯電させることによって、第1導電体に効率よく取り出すことができる。そして、第1導電体に帯電させた電荷を、第1導電体を第2導電体に強誘電体を介在させて対面させたコンデンサに蓄えることができる。その際、第1導電体と第2導電体間に介在させた強誘電体によって分極作用が起こり、コンデンサの静電容量が飛躍的に大きくなるため、実用可能で汎用性のある新たな電力源として利用可能な電荷量をコンデンサに蓄えることができる。しかも、本発明では電荷の蓄電作業を導電体から行うため、集電のための端子は一箇所でよく、帯電させた静電気の取り出しは、瞬時に行われるため効率がよい。
即ち、本発明によれば、電荷の帯電処理と取出処理をそれぞれ適した条件下で行うように分離することによって、静電気の帯電と取出の双方をともに効率化し、静電気を帯電させた帯電体から効率よく静電気を取り出して蓄電することができ、日常生活において実用可能な新たな電力源を提供することができる。
静電気発電装置の側面配置説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電方法の工程を示す平面説明図。 静電気発電装置の全体システム図。 静電気発電装置の全体システム図。 使用状態を示す説明図。
本発明は、高電位を得るために、静電気を絶縁条件下で保持した帯電体に電荷を帯電させた後、該電荷を静電誘導により導電体に帯電させることによって、電荷を取り出しやすくしたことに特徴を有する。即ち、電荷の帯電処理と取出処理をそれぞれ適した条件下で行うように分離することによって、静電気の帯電と取出の双方をともに効率化し、日常生活において実用可能な新たな電力源を提供するものである。
本発明にかかる静電気発電方法は、下記の工程A〜工程Fを順次行うことによって、静電気を蓄電し、電力源として利用する。以下、使用する静電気発電装置の構成とともに、静電気発電方法の実施形態を図面に基づいて各工程毎に説明する。図1は静電気発電装置の側面配置説明図、図2〜図8は静電気発電方法の工程を示す平面説明図であり、図において、1は帯電体、2は第1導電体、3は第2導電体である。
[工程A]
先ず、工程Aとして、図2,図3に示すように、絶縁条件下に保持した帯電体1に静電気の電荷を帯電させる。
帯電体1は、ガラス等の所定面積の誘電体からなり、図示例では、円弧状に湾曲した体状に形成してある。この帯電体1は凸状湾曲面1aが絶縁筐体4によって囲繞されて、絶縁条件下に保持されている。1bは帯電体1の凹状湾曲面であり、凸状湾曲面1aの反対面に形成され、絶縁筐体4の外部に露出している。この凹状湾曲面1bの全面には強誘電体50が一体に装着されている。なお、絶縁筐体4によって絶縁条件下に保持されていれば、帯電体1の素材として導電体を使用することも可能である。この絶縁筐体4内の帯電体1に向けて、帯電体1と帯電列において可能な限り差違を有する固体としての吹付物質5、例えば、ポリテトラフルオロエチレンのペレット,ポリプロピレンペレット,ポリエチレンペレット,アルミペレットから選択された一種又は複数を吹き付ける。
強誘電体50は、誘電体の一種であって、外部に電場がなくても電気双極子が整列しており、かつ、双極子の方向が電場によって変化できる物質を指し、具体的には、チタン酸バリウム(誘電率1700ε/ε以上),ジルコンチタン酸鉛(誘電率1700ε/ε以上)又はニオブ酸(誘電率2500ε/ε以上)を使用する。本実施形態としては、強誘電体50としてチタン酸バリウムを使用した。
吹付物質5は、図1に示すように、吹付物質タンク6に貯留されており、吹付物質タンク6の底部を吹付管7と連通するように形成している。そのため、吹付管7に絶縁ガス8を噴射することによって、吹付物質5も絶縁ガス8とともに帯電体1に接触して、絶縁筐体4の下方に落下する。吹付管7は絶縁筐体4に進入し、径大部7aが帯電体1の凸状湾曲面1aの外周部に連結するとともに、底部に吹付物質5の排出口7bが形成されている。よって、絶縁筐体4内に位置する帯電体1は吹付物質5の排出口7bを除いて吹付管7によって囲繞されている。
吹付物質5が帯電体1に接触し、離れるときに、接触帯電,摩擦帯電,衝突帯電等によって電子の授受が行われ、帯電体1がプラス又はマイナスに帯電する。帯電体1としてガラス板を使用し、吹付物質5として前記したポリテトラフルオロエチレンのペレット等を使用した場合は、帯電列に従って、ガラス板からなる帯電体1がプラスに帯電する(図3参照)。帯電体1として、誘電体を使用することによって高電位の電荷を帯電させることができる。
絶縁ガス8としては、絶縁性を有するものであれば特に制約はなく、空気その他の適宜のガスを選択すればよい。なお、好ましくは各種のフロンガス等の液化ガスを使用すれば、繰り返して使用することができる。例えば、フロンR116等は絶縁性能を有するとともに、60℃程度でガス化し、ガス化後常温冷却することで液化する。そのため、ガス化させて吹付物質5の噴射に使用し、その後、絶縁筐体4内で放置すれば、30℃程度に迄自然冷却されて液化するため、絶縁筐体4からスチームドレンと同じようにして、液タンクに排出することで循環使用することが可能である。よって、絶縁ガス8として、液体フロンを加熱して得たガスを使用して吹付物質5を帯電体1に噴射して接触させるとともに、液体フロンガスを加熱する熱源として、太陽熱を利用してガス化すれば、環境影響物質を排出しない再生可能エネルギーを利用することができる。
吹付物質5も、帯電体1と衝突後にプラス又はマイナスに帯電する。帯電体1としてガラス板を使用し、吹付物質5として前記したポリテトラフルオロエチレンのペレット等を使用した場合は、帯電列に従って、ポリテトラフルオロエチレンのペレット等からなる吹付物質5がマイナスに帯電する。そこで、吹付物質5を再利用するために、絶縁筐体4又は吹付管7を接地しておくことによって、吹付物質5を電気的に中和するようにする。
[工程B]
次に、工程Bとして、図4に示すように、第1導電体2を前記帯電体1に強誘電体50を介在させて対面させるとともに、第1導電体2を接地端子からなる第1接地手段9と接続して接地することにより、帯電体1に帯電した電荷と反対の電荷を静電誘導によって第1導電体2に帯電させる。
第1導電体2は、導電性を有する素材であれば限定はないが、特にはアルミニウム,ニッケル,鋼又は銅等の導電性を有するとともに、電気抵抗の少ない金属素材が好ましい。本実施形態ではアルミニウムを使用した。この第1導電体2は帯電体1と同一形状の円弧状に湾曲した体状に形成され、回転軸受10に垂設された回転軸11から水平方向に延長されたアーム12に凹状湾曲面2bが固着されている。そして、帯電体1へ帯電を行う工程Aでは、第1導電体2は帯電体1から離反した位置、例えば図2に示すように帯電体1から180度回動した第2導電体3の位置にある。なお、アーム12は、絶縁材料によって構成されているか、又は絶縁状態に保持されている。
工程Aによって、電荷を帯電体1に充分に帯電させた後、回転軸11を時計方向に回動させて、第1導電体2の凸状湾曲面2aを帯電体1の凹状湾曲面1bと近接させて対面させる。このとき、対面した帯電体1の凹状湾曲面1bと第1導電体2の凸状湾曲面2aの間には、凹状湾曲面1bに一体に装着した強誘電体50が介在している。また、第1導電体2の回動に伴って、第1導電体2の凹状湾曲面2bが接地端子からなる第1接地手段9と接続され、帯電体1と対面したときには第1導電体2は接地されている。第1接地手段9としては、単に接触(バネ状の接触)によるものでよく、第1導電体2の回動に伴って接続或いは解除される。
図4に示す対面時における帯電体1の凹状湾曲部1bと第1導電体2の凸状湾曲部2aの間には、静電誘導が生じるように近接した一定の間隔が保持されているとともに、強誘電体50が介在している。帯電体1と第1導電体2は同一形状で完全に対面させ、かつ、対面時の間隔も接近していることがクーロン力を適切に作用させて、第1導電体2に帯電する電荷の量を大きくする観点から好ましい。なお、帯電体1及び第1導電体2の形状は湾曲したものである必要はなく、帯電体1に帯電した電荷によって、第1導電体2に静電誘導が生じるものであれば、任意の形状でよい。
本発明では帯電体1と第1導電体2の間には強誘電体50が介在しているため、誘電分極によって帯電体1と対面する強誘電体50の内面にマイナスの電荷が、第1導電体2と対面する強誘電体50の外面にプラスの電荷が帯電することとなる。そして、プラスの電荷に帯電している強誘電体50の外面と対面している第1導電体2の凸状湾曲面2aには静電誘導によって、強誘電体50の外面に帯電したプラスの電荷とは反対のマイナスの電荷が生じ、第1導電体2の凹状湾曲部2bには強誘電体50の外面に帯電した電荷と同じプラスの電荷が生じる。このとき、第1導電体2は接地端子からなる第1接地手段9によって接地されているため、強誘電体50の外面に帯電したプラスの電荷と同量となるまで、電子eが大地から吸収され、或いは大地に逃げることとなる。よって、第1導電体2には強誘電体50の外面に帯電したプラスの電荷と反対のマイナスの電荷が強誘電体50の外面に帯電したプラスの電荷量と同じ量だけ帯電する。
なお、帯電体1はプラスに帯電するだけでなく、マイナスに帯電する場合であってもよい。帯電体1がマイナスに帯電する場合は、第1導電体2の凸状湾曲面2aにはプラスの電荷が静電誘導によって引きつけられるとともに、第1導電体2は第1接地手段9によって接地されているため、凹状湾曲面2bに帯電したマイナスの電荷は大地に逃げることとなる。
[工程C]
次に、工程Cとして、図5に示すように、第1導電体2を第1接地手段9から離脱させて接地を解除するとともに、帯電体1からのクーロン力の影響を排除する。
工程Bにおいて、帯電体1に帯電した電荷による静電誘導によって、帯電体1に帯電した電荷と反対の電荷を第1導電体2に帯電させた後、回転軸11を時計方向に90度回動させて、第1導電体2を第1接地手段9から離脱させて接地を解除することによって、帯電した電荷量を保持したまま、帯電体1からのクーロン力の影響を排除する位置まで第1導電体2を離反させる。クーロン力は距離の二乗に反比例するため、帯電体1から少し離すだけで効果があるが、帯電体1に帯電した電荷のクーロン力の影響を完全に排除するために、絶縁体を介在させる等の静電遮蔽を行ってもよい。なお、第1導電体2を時間的にあまり長く放置すると自然放電するため、出来るだけ短時間で、かつ、雰囲気が絶縁状態(絶縁ガス雰囲気、真空など)に置くことが望ましい。
[工程D]
次に、工程Dとして、図6に示すように、第1導電体2を第2導電体3に強誘電体51を介在させて対面させることによりコンデンサを形成する。
第2導電体3は、導電性を有する素材であれば限定はないが、特にはアルミニウム,ニッケル,鋼又は銅等の導電性を有するとともに、電気抵抗の少ない金属素材が好ましい。本実施形態ではアルミニウムを使用した。この第2導電体3は第1導電体2と同一形状の円弧状に湾曲した体状に形成され、第1導電体2の回動軌跡に面した所定の位置に立設されている。そして、第2導電体3の凹状湾曲面3bの全面には強誘電体51が一体に装着されている。強誘電体51は誘電体の一種であって、外部に電場がなくても電気双極子が整列しており、かつ、双極子の方向が電場によって変化できる物質を指し、具体的には、チタン酸バリウム(誘電率1700ε/ε以上),ジルコンチタン酸鉛(誘電率1700ε/ε以上)又はニオブ酸(誘電率2500ε/ε以上)を使用する。本実施形態ではチタン酸バリウムを使用した。
そして、工程Cにおける図5に示す位置から回転軸11を時計方向に90度回動させて、工程Bにおいて帯電体1に帯電した電荷と反対の電荷を帯電させた第1導電体2を第2導電体3と対面させて、コンデンサ13を形成する。
即ち、第1導電体2の凸状湾曲面2aと第2導電体3の凹状湾曲面3bが一定の間隔を有して対面することにより、第1導電体2と第2導電体3及び第1導電体2と第2導電体3の間に存在する絶縁体としての強誘電体51、及び空気又は真空状態によって、コンデンサ13が形成される。
[工程E]
次に、工程Eとして、第2導電体3を接地させるとともに、第1導電体2を絶縁条件下に保持した状態で、コンデンサ13に電荷を蓄える。
図6に示すように、第2導電体3と接続された接続端子16とダイオード17を接続していた三方リレー18を切り換えて接地端子からなる第2接地手段19と接続して接地させる。また、第1導電体2と接続された接続端子15と接続されたリレー20を切断し、第1導電体2を絶縁条件下に保持する。
本発明では第1導電体2と第2導電体3の間には強誘電体51が介在しているため、誘電分極によって第1導電体2と対面する強誘電体51の外面にプラスの電荷が、第2導電体3と対面する強誘電体51の内面にマイナスの電荷が帯電することとなる。そして、マイナスの電荷に帯電している強誘電体51の内面と対面している第2導電体3の凹状湾曲面3bには静電誘導によって、強誘電体51の内面に帯電したマイナスの電荷とは反対のプラスの電荷が生じ、第2導電体3の凸状湾曲面3aには強誘電体51の内面に帯電した電荷と同じマイナスの電荷が生じる。このとき、第2導電体3の接続端子16は三方リレー18を第2接地手段19に接続することによって接地されているため(帯電時に第2導電体3を絶縁状態に保持している場合には、帯電後に三方リレー18を第2接地手段19に接続し、第2導電体3を接地することによって)、第2導電体3は強誘電体51の内面に帯電したマイナスの電荷と同量となるまで、静電誘導により電子eが大地から吸収され、或いは大地に逃げることとなる。よって、第2導電体3には強誘電体51の内面に帯電したマイナスの電荷と反対のプラスの電荷が強誘電体51の外面に帯電したプラスの電荷量と同じ量だけ帯電する。
その結果、第1導電体2のマイナスの電荷と第2導電体3のプラスの電荷が強く引き合って、強い電場を形成し、第1導電体2を第2導電体3に強誘電体51を介在させて対面させることにより形成したコンデンサ13の静電容量に応じた電荷が蓄電される。コンデンサ13の静電容量(C)は、誘電率(ε)×電極面積(S)÷電極間距離(d)で求められるため、第1導電体2と第2導電体3の間隔は小さく、面積は広いほど静電容量が大きくなる。特に本発明では第1導電体2と第2導電体3の間に介在させる絶縁体として誘電率の高い強誘電体51を使用しているため、コンデンサ13の静電容量を大きくすることができ、その結果コンデンサ13に大容量の電荷を蓄電することができる。
[工程F]
そして、工程Fとして、第2導電体3の接地を解除するとともに、第1導電体2及び第2導電体3を二次電池としてのバッテリ14と接続し、前記コンデンサ13に蓄えられた電荷を二次電池としてのバッテリ14に蓄電する。
図7に示すように、三方リレー18を切り換えて、第2接地手段19との接続を解除し、第2導電体3の接続端子16に接続された三方リレー18をバッテリ14のプラス極14aと接続する。併せて、切断していたリレー20を接続し、第1導電体2の接続端子15をバッテリ14のマイナス極14bと接続する。更に、第2導電体3とバッテリ14のプラス極14aとの接続には、ダイオード17を配置している。なお、マイナスに帯電している第1導電体2とバッテリ14のマイナス極14bは接続することなく、それぞれ接地させるようにしてもよい。
図7に示すように、電荷を蓄電したコンデンサ13を二次電池としてのバッテリ14に接続することにより、コンデンサ13に蓄えられた電荷を二次電池としてのバッテリ14に蓄電する。蓄電可能な二次電池であれば、バッテリ14に限ることなく使用することが可能である。
コンデンサ13の電位(V)は、電荷量(Q)÷静電容量(C)で求められる。従って、この電位(V)がバッテリ14の電圧(例えば、12V、24V等)を超えると、バッテリ14に蓄電することができる。コンデンサ13の電位Vは負荷(バッテリのインピーダンスが小さいから接続と同時に下がる)により変化するが、バッテリ14の電位に下がるまでは、コンデンサ13から電荷は移動するため、バッテリ14に蓄電することができる。なお、ダイオード17は電流の逆流を阻止するためのものである。
図示例では、第1導電体2をマイナスに、第2導電体3をプラスに帯電させているが、逆であってもよい。即ち、第1導電体2又は第2導電体3の内、プラスに帯電する方をバッテリ14のプラス極14aに接続しておけばよいし、マイナスに帯電する方はマイナス極14bに接続又は接地しておくだけでよい。
図8は、バッテリ14への蓄電を終了した第1導電体2を第2導電体3から離反させて、中和状態にある状態を示している。即ち、図7に示す状態から、回転軸11を時計方向に90度回動させて、第1導電体2を接続端子15から離脱させて、バッテリ14との接続を解除し、第1導電体2を中和状態としている。そして、再び図2,図3に示す電荷を帯電した帯電体1に、図4に示すように第1導電体2を対面させて、静電誘導により電荷を帯電させる等の工程Aから工程Fに示す工程を連続的に繰り返すことによって、連続的にバッテリ14への蓄電を行う。なお、帯電体1への帯電作業は毎回必要ではなく、帯電体1が放電して効率が落ちたときに再帯電すればよい。
次に、本発明にかかる静電気発電方法及びその装置の第2実施形態を図9に基づき説明する。図1〜図8に示す第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。図9は帯電体1への帯電手段として、再生可能エネルギーを使用する静電気発電装置の全体システム図であり、絶縁ガス8として、液化ガスであるフロンガス(例えば、フロンR116)を使用した例である。図において、24は液化タンクであり、液状態の絶縁ガス8を貯留している。この液化タンク24から配管25を介して液状態の絶縁ガス8を加熱タンク26に供給し、この加熱タンク26を通過する間に直接または間接的に液状態の絶縁ガス8を加熱して、ガス化させる。
加熱タンク26内には水又は適宜の液体が貯留又は循環されており、太陽熱27によって加熱されている。加熱タンク26内の加熱された水の中、又は適宜の液体の中に位置する配管25内を絶縁ガス8が通過することによって、液状の絶縁ガス8がガス化される。液化タンク24と加熱タンク26間の配管25にはガス化された絶縁ガス8の逆流を防止する逆止弁28が配置されている。なお、液状の絶縁ガス8を太陽熱で直接加熱することも可能であるが、夜間における加熱ができないため、24時間駆動を可能とする水のような保温力のある液体を使用して間接的に加熱する手段が適当である。
加熱タンク26を通過することによって、ガス化された絶縁ガス8は配管25によって圧力弁29に供給され、所定の圧力に調整・保持されて、配管30によって、切換弁31に供給される。絶縁ガス8は、切換弁31から吹付管32に供給され、この吹付管32は閉鎖された筐体33に進入し、筐体33内において絶縁条件下に保持された帯電体1に向けて絶縁ガス8を噴射する。筐体33内の吹付管32には供給管34が連結されており、吹付管32からの絶縁ガス8の噴射によって負圧が発生し、筐体33内に収納された吹付物質5が供給管34に吸引され、絶縁ガス8とともに吹付物質5が帯電体1に吹き付けられて接触し、離れるときに、接触帯電,摩擦帯電,衝突帯電等によって電子の授受が行われ、帯電体1がプラス又はマイナスに帯電する。
帯電体1に帯電した電荷の第1導電体2への静電誘導、及び第1導電体2と第2導電体3によって形成したコンデンサ13からのバッテリ14への蓄電方法及び装置は第1実施形態と同様である。
この第2実施形態では、必要量の吹付物質5が筐体33内に収納されているため、第1実施形態で使用した吹付物質タンク6は不要である。また、吹付物質5も、帯電体1と衝突後にプラス又はマイナスに帯電する。帯電体1としてガラス板を使用し、吹付物質5として前記したポリテトラフルオロエチレンのペレット等を使用した場合は、帯電列に従って、ポリテトラフルオロエチレンのペレット等からなる吹付物質5がマイナスに帯電する。そこで、吹付物質5を再利用するために、筐体33に接地端子35を接続して接地し、吹付物質5を電気的に中和するようにする。
一方、配管30を介して圧力弁29から切換弁31に移送された絶縁ガス8は、切換弁31によって分岐され、配管37を介して回転軸11に動力源として供給される。そして、回転軸11を回転駆動させた絶縁ガス8は、回転軸11から配管38を介して筐体33に排出される。
筐体33内において帯電体1に噴射された絶縁ガス8及び回転軸11から排出された絶縁ガス8は、筐体33から配管36を介して冷却タンク21に移送され、冷却タンク21に付設されたフィン21aによって大気に放熱されて液化する。液化された液状の絶縁ガス8は配管22によって、ドレンバルブ23を介して液化タンク24に供給され、以後循環して使用される。
次に、本発明にかかる静電気発電方法及びその装置の第3実施形態を図10に基づき説明する。図1〜図8に示す第1実施形態及び図9に示す第2実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。図10は帯電体1への帯電手段として、再生可能エネルギーを使用する静電気発電装置の全体システム図であり、圧力弁29から配管41を介して回転軸11に供給された絶縁ガス8は、回転軸11を駆動させた後、吹付管42に供給され、吹付管42は閉鎖された筐体33に進入し、筐体33内において絶縁条件下に保持された帯電体1に向けて絶縁ガス8を噴射する。筐体33内の吹付管42には供給管34が連結されており、吹付管42からの絶縁ガス8の噴射によって負圧が発生し、筐体33内に収納された吹付物質5が供給管34に吸引され、絶縁ガス8とともに吹付物質5が帯電体1に吹き付けられて接触し、離れるときに、接触帯電,摩擦帯電,衝突帯電等によって電子の授受が行われ、帯電体1がプラス又はマイナスに帯電する。その他の構成は第2実施形態と同一の構成である。
蓄電の完了したバッテリ14は日常生活において実用可能で汎用性のある電力源として多方面に利用することが可能である。例えば、一般家庭に設置した本発明にかかる静電気発電装置のバッテリ14を図11に示すようにDC−AC変換器43に連結して、バッテリ14の直流電流を交流電流に変換し、屋内の分電盤44を介して電灯45,蛍光灯46,テレビ47,冷蔵庫48等各種電化製品の電源として利用することが可能である。
次に本発明にかかる静電気発電方法の実施例を示す。帯電体1として1辺が10cm×10cmのガラス板を所定の曲率で湾曲させて使用し、第1導電体2及び第2導電体3として帯電体1と同一形状のアルミニウム板を使用した。そして、帯電体1の凹状湾曲1b及び第2導電体3の凹状湾曲面3bの全面に強誘電体50,51としてチタン酸バリウムを配置した。なお、吹付物質5としては適量のポリテトラフルオロエチレンのペレットを使用した。そして、吹付物質5の吹付時間を300秒、180秒、60秒、30秒として、帯電体1に電荷を帯電させるとともに、前記した手段で第1導電体2を300rpmで回転させ、第1導電体2と第2導電体3及び強誘電体51で形成されるコンデンサ13に電荷を蓄電させた。帯電体1の帯電量を測定するとともに、第1導電体2が1回回転することによって帯電体1の帯電量から得られるコンデンサ13の総電荷量を電圧計で測定し、測定した総電荷量とコンデンサ13の静電容量からエネルギーを計算した。そして、得られたエネルギー量から1回回転当たりの電力を計算した。その結果を表1に示す。なお、エネルギーは次の計算式で計算した。
Figure 0005814107
Figure 0005814107
表1に示すように、吹付時間300秒の実施例1において、第1導電体2が1回回転することによる総電荷量は1.853×10−7(C)であり、コンデンサ13の静電容量は8.693×10−8(F)であるため、この総電荷量から得られるエネルギーは、1.975×10−7(J/回)となる。このエネルギーから得られる1回回転当たりの電力は1.975×10−7(W)となる。同様に吹付時間180秒の実施例2では1.203×10−7(W/回)、吹付時間60秒の実施例3では8.887×10−8(W/回)、吹付時間30秒の実施例4では6.771×10−8(W/回)の電力を得ることができた。この電力は第1導電体2が1回回転することによって得られる電力であり、実施例1〜実施例4ではそれぞれ毎分300回回転で第1導電体2を回転させているので、1秒間に5回、帯電体1に帯電した電荷をコンデンサ13に誘導できる。そのため、得られる電力も5回分となり、実施例1〜実施例4においては、表1に示す電力の5倍の電力を得ることができた。このように静電気を利用して日常生活において使用可能な電力を供給することができた。
以上記載した本発明によれば、静電気を絶縁条件下で保持した帯電体に電荷を帯電させることによって、高電位を得ることができるとともに、該電荷を静電誘導により導電体に帯電させることによって、第1帯電体に効率よく取り出すことができる。そして、第1導電体に帯電させた電荷を、第1導電体を第2導電体に強誘電体を介在させて対面させたコンデンサに蓄えることができる。その際、第1導電体と第2導電体間に介在させた強誘電体によって分極作用が起こり、コンデンサの静電容量が飛躍的に大きくなるため、実用可能で汎用性のある新たな電力源として利用可能な電荷量をコンデンサに蓄えることができる。しかも、本発明では電荷の蓄電作業を導電体から行うため、集電のための端子は一箇所でよく、帯電させた静電気の取り出しは、瞬時に行われるため効率がよい。
即ち、本発明によれば、電荷の帯電処理と取出処理をそれぞれ適した条件下で行うように分離することによって、静電気の帯電と取出の双方をともに効率化し、静電気を帯電させた帯電体から効率よく静電気を取り出して蓄電することができ、日常生活において実用可能な新たな電力源を提供することができる。
1…帯電体
2…第1導電体
3…第2導電体
4…絶縁筐体
5…吹付物質
6…吹付物質タンク
7…吹付管
8…絶縁ガス
9…第1接地手段
10…回転軸受
11…回転軸
12…アーム
13…コンデンサ
14…バッテリ
15,16…接続端子
17…ダイオード
18…三方リレー
19…第2接地手段
20…リレー
50,51…強誘電体

Claims (26)

  1. 下記工程A〜工程Fを順次行うことによって、静電気を蓄電することを特徴とする静電気発電方法。
    工程A:絶縁条件下に保持した帯電体に静電気の電荷を帯電させる工程。
    工程B:第1導電体を前記帯電体に強誘電体を介在させて対面させるとともに接地することにより、帯電体に帯電した電荷と反対の電荷を静電誘導によって第1導電体に帯電させる工程。
    工程C:第1導電体の接地を解除するとともに、帯電体からのクーロン力の影響を排除する工程。
    工程D:第1導電体を第2導電体に強誘電体を介在させて対面させることによりコンデンサを形成する工程。
    工程E:第2導電体を接地させるとともに、第1導電体を絶縁条件下に保持した状態で、コンデンサに電荷を蓄える工程。
    工程F:第2導電体の接地を解除するとともに、第1導電体及び第2導電体を二次電池と接続し、前記コンデンサに蓄えられた電荷を二次電池に蓄電する工程。
  2. 工程Aにおいて、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、帯電体に接触させることによって、帯電体を摩擦帯電させる請求項1記載の静電気発電方法。
  3. 工程Aにおいて、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、液体フロンを加熱して得たガスによって帯電体に噴射して接触させることによって、帯電体を摩擦帯電させる請求項1記載の静電気発電方法。
  4. 液体フロンを太陽熱を利用してガス化する請求項3記載の静電気発電方法。
  5. 工程Aにおいて、帯電体としてガラス板を使用し、帯電体と帯電列において差違を有する物質として、ポリテトラフルオロエチレンのペレット,ポリプロピレンペレット,ポリエチレンペレットから選択された一種又は複数を使用する請求項2,3又は4記載の静電気発電方法。
  6. 工程Bにおいて、帯電体及び第1導電体を同一形状として、第1導電体を帯電体に近接させて対面させる請求項1,2,3,4又は5記載の静電気発電方法。
  7. 工程Bにおいて第1導電体を接地させることにより、第1導電体から電子を大地に逃がし、或いは大地から電子を第1導電体に吸収する請求項1,2,3,4,5又は6記載の静電気発電方法。
  8. 工程Bにおいて、帯電体の第1導電体と対面する面に強誘電体を装着した請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の静電気発電方法。
  9. 工程Cにおいて、第1導電体の接地を解除することにより、第1導電体に帯電した電荷を保持する請求項1,2,3,4,5,6,7又は8記載の静電気発電方法。
  10. 工程Cにおいて、第1導電体を帯電体から離反させることによって、帯電体からのクーロン力の影響を排除する請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の静電気発電方法。
  11. 工程Dにおいて、第2導電体の第1導電体と対面する面に強誘電体を装着した請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の静電気発電方法。
  12. 工程Fにおける二次電池としてバッテリを使用する請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11記載の静電気発電方法。
  13. 工程B及び工程Dにおける強誘電体として、チタン酸バリウム,ジルコンチタン酸鉛又はニオブ酸を使用する請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11又は12記載の静電気発電方法。
  14. 第1導電体及び第2導電体の材料として、アルミニウム,ニッケル,鋼又は銅を使用する請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12又は13記載の静電気発電方法。
  15. 請求項1〜請求項14に記載のいずれかの静電気発電方法を実施するための静電気発電装置であって、
    絶縁条件下に保持した帯電体と、帯電体に静電気の電荷を帯電させる帯電装置と、帯電体と対面可能に配置された第1導電体と、帯電体の第1導電体と対面する面に装着した強誘電体と、第1導電体を接地及び解除可能な第1接地手段と、帯電体からの第1導電体に対するクーロン力の影響を排除する手段と、第1導電体と対面してコンデンサを形成する第2導電体と、第2導電体の第1導電体と対面する面に装着した強誘電体と、第2導電体を接地及び解除可能な第2接地手段と、第1導電体及び第2導電体に接続された二次電池とからなることを特徴とする静電気発電装置。
  16. 帯電装置として、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、帯電体に接触させることによって、帯電体に静電気の電荷を摩擦帯電させる帯電装置を使用する請求項15記載の静電気発電装置。
  17. 帯電装置として、帯電体と帯電列において差違を有する物質を、液体フロンを加熱して得たガスによって帯電体に噴射して接触させることによって、帯電体に静電気の電荷を摩擦帯電させる帯電装置を使用する請求項15記載の静電気発電装置。
  18. 液体フロンを太陽熱を利用してガス化する請求項17記載の静電気発電装置。
  19. 帯電体としてガラス板を使用し、帯電体と帯電列において差違を有する物質として、ポリテトラフルオロエチレンのペレット,ポリプロピレンペレット,ポリエチレンペレットから選択された一種又は複数を使用する請求項16,17又は18記載の静電気発電装置。
  20. 帯電体及び第1導電体を同一形状とし、第1導電体を帯電体に対して、接近及び離脱自在に構成した請求項15,16,17,18又は19記載の静電気発電装置。
  21. 第1接地手段として、帯電体に第1導電体が接近する際に第1導電体と接続され、第1導電体が帯電体から離反する際に第1導電体から離脱する接地端子を使用する請求項15,16,17,18,19又は20記載の静電気発電装置。
  22. 第1導電体に接地端子を接続させて第1導電体を接地することにより、第1導電体から電子を大地に逃がし、或いは大地から電子を第1導電体に吸収する請求項21載の静電気発電装置。
  23. 接地端子から第1導電体を離脱させることにより、第1導電体に帯電した電荷を保持する請求項22記載の静電気発電装置。
  24. 帯電体からの第1導電体に対するクーロン力の影響を排除する手段として、第1導電体を回動可能に構成し、帯電体に対して近接して対面及び離脱自在に構成した請求項15,16,17,18,19,20,21,22又は23記載の静電気発電装置。
  25. 第1導電体と第2導電体を同一形状とするとともに、第1導電体を第2導電体に対して近接して対面及び離脱自在に構成した請求項15,16,17,18,19,20,21,22,23又は24記載の静電気発電装置。
  26. 二次電池としてバッテリを使用する15,16,17,18,19,20,21,22,23,24又は25記載の静電気発電装置。
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