JP5813590B2 - 交流機の始動制御装置および始動制御方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、揚水発電システム等に用いられる発電機あるいは発電電動機等の交流機の始動制御装置および始動制御方法に関する。
揚水発電システムは、深夜あるいは週末等の電力需要が少ない時間帯に余剰電力を利用してポンプで下部貯水池(下池)から上部貯水池(上池ダム)へ揚水しておき、昼間等の電力需要が多い時間帯にその貯水を上池ダムから下池へ放流して発電を行なうようにした発電システムである。
揚水発電システムにおける発電電動機の代表的な始動方式として、低周波同期始動方式、サイリスタ始動方式が良く知られている。これらの始動方式では、揚水運転時に停止状態の発電電動機(交流機)の固定子巻線(一次巻線)に対して、零から定格周波数までの可変周波数の電力を供給することで、当該発電電動機を停止状態から徐々に昇速して定格回転速度まで昇速させるようにしている。
低周波同期始動方式は、停止中の駆動用発電機および被駆動用交流機の固定子巻線を電気的に接続した状態で両機に予め直流励磁を与えておき、水車により駆動用交流機の回転速度を徐々に昇速し、駆動用交流機と被駆動用交流機の同期を保ったまま、被駆動用交流機を定格回転速度まで上昇させる始動方式である。サイリスタ始動方式は、駆動用交流機の代わりにサイリスタ変換器を設け、このサイリスタ変換器から出力される可変周波数の電力を被駆動用交流機の固定子巻線に供給することにより、被駆動用交流機を停止状態から定格回転速度まで上昇させる始動方式である。
電気学会大学講座「発変電工学総論」初版、電気学会、2007年11月20日発行、第91頁−92
従来の低周波同期始動方式においては、水車を低回転速度の状態で維持することが難しく、同期外れを防ぐために大きな同期化力が必要となり、励磁電流を大きい値に設定していた。
低周波同期始動方式においては、駆動用発電機と被駆動用交流機の磁極の位置によっては、同期始動開始時に界磁巻線に励磁電流を流すと固定子巻線に大きな直流電流が流れ、この電流による磁化の影響が消えるまで同期引き入れができず、駆動用発電機と被駆動用交流機間に過電流が流れるという課題があった。
また、サイリスタ始動方式においては、低周波同期始動方式のような課題はないが、サイリスタ始動装置から電力系統に多量の高調波が流出し、波形をひずませるという課題があった。
さらにまた、サイリスタ始動方式では、サイリスタ始動装置や電源変圧器等の大型の追加設備が必要になり、特に、地下式揚水発電所においては、設置場所の確保が難しいという課題があった。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、サイリスタ始動装置などの設備を追加することなく、駆動用発電機と被駆動用交流機の磁極の位置にかかわらず、同期始動開始時の過電流を抑制することのできる交流機の始動制御装置および始動制御方法を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態に係る交流機の始動制御装置は、駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、被駆動用交流機と、前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、前記駆動用二重給電交流機の回転速度を調整して前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置と、を備えた交流機の始動制御装置において、前記始動制御装置は、回転速度指令値を出力する速度指令演算手段と、前記速度指令手段から出力された回転速度指令値と前記駆動機側回転速度検出手段で検出された回転速度との偏差に基づいて前記原動機に対する入力量指令値を演算し、この入力量指令値に基づいて前記原動機の入力量を調節して当該原動機を回転駆動する原動機制御部と、前記始動回路開閉手段に閉路指令を与える開閉装置制御部と、を有し、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、前記原動機制御部は原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記駆動機側並列用遮断器を投入して固定子巻線を前記電力系統に並入し、これと前後して前記開閉装置制御部により始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら前記原動機制御部により原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る交流機の始動制御方法は、駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、前記原動機の入力量を調整して当該原動機の回転速度を制御する原動機制御部と、前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、被駆動用交流機と、前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、前記駆動用二重給電交流機および前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置とを備えて交流機の始動制御を行なう交流機の始動制御方法において、前記始動制御装置から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら駆動機側並列用遮断器を投入して駆動用二重給電交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入し、これと前後して前記始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転子の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機側並列用遮断器を投入して被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする。
本発明の実施形態1に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図。 本発明の実施形態1における始動制御装置の例を示す構成図。 本発明の実施形態1における速度指令演算部の速度指令および交流機の回転速度の特性例を示す図。 本発明の実施形態4に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図。 本発明の実施形態10に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図。 本発明の実施形態11に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図。 本発明の実施形態12に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図。
以下、図面を参照して本発明による交流機の始動制御装置および始動制御方法に係る実施形態について説明する。
[実施形態1]
図1乃至図3を参照して本発明による交流機の始動制御装置および始動制御方法を揚水発電システムに適用した実施形態1について説明する。
図1は本発明の実施形態1に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図であり、図2は本発明の実施形態1における始動制御装置の一例を示す構成図であり、図3は図2の速度指令演算部の速度指令の特性例と、駆動機および被駆動機の回転速度の特性例を示す図である。
(構成)
まず本実施形態1の構成について説明する。
図1において、1は駆動用発電機として使用される三相の二重給電交流機(巻線形誘導発電機とも称されている)であり、固定子側には駆動機1側の並列遮断器3および主変圧器25を介して電力系統4に接続される三相固定子巻線(一次巻線)W1Pを設け、回転子側には三相回転子巻線(二次巻線)W2Sを設け、そして、この二重給電交流機1の主軸に原動機として、例えば水車またはポンプ水車(以下、水車という)5の主軸を直結した構成としている。以下、説明の便宜上、駆動用発電機として使用される二重給電交流機1を単に駆動機1と呼ぶことにする。
6は駆動機1を停止させる際および停止状態を維持する際に、駆動機1にブレーキ力を加える制動装置(ブレーキ装置)であり、例えば駆動機1の図示しない回転子リムと下部ブラケット間に配置され、ブレーキシリンダによってブレーキ片をブレーキリングに押付けて駆動機1にブレーキ力を与えるように構成されている。7は例えば、タコジェネレータ等の回転速度検出器であって、駆動機1の回転速度を直接検出する。
2は、駆動機1によって始動制御される三相の被駆動用交流機であり、駆動機1と同じ構造の二重給電交流機、または界磁巻線に直流励磁電流を流す一般的な同期機が用いられる。以下、説明の便宜上、被駆動用三相交流機を単に被駆動機と呼ぶことにする。そして、この被駆動機2の回転子軸(主軸)には負荷としてポンプまたはポンプ水車(以下、ポンプという)5が直結されており、被駆動機2と一体的に回転するようになっている。さらに、被駆動機2の三相固定子巻線W2Pは、被駆動機2側の並列遮断器3および主変圧器25を介して電力系統4に接続され、回転子側に設けた三相回転子巻線(または界磁巻線)W2Sはサイリスタ等で構成された励磁装置(交流励磁装置または直流励磁装置)8に接続され、この励磁装置8によって励磁されるよう構成されている。
また、駆動機1の三相回転子巻線W1Sと被駆動機2の三相固定子巻線W2Pとは始動用回路9に設けた始動回路開閉器10を閉路することによって電気的に接続されるようになっている。この始動回路開閉器10は、駆動機1の実回転速度ωが例えば、定格回転速度(同期速度)に到達後、駆動機1側の並列用遮断器3が閉路したという条件、あるいは後述するその他の条件に基づいて閉路するようになっている。
11は本実施形態1ならではの構成および機能を備えた始動制御装置であり、速度指令演算部12、水車制御部13、制動装置制御部14および開閉装置制御部15を有している。
この始動制御装置11の詳細構成の一例について、以下図2を参照して説明する。
速度指令演算部12は、揚水発電の始動シーケンスに基づいて時間とともに変化する回転速度指令値ωを出力するもので、一例として、図3で示すような回転速度指令値ωを出力する。すなわち、速度指令演算部12は始動指令が出された時点から時間の経過とともに徐々に大きくなる昇速指令値ω*Uを出力し、駆動機1の回転速度が定格回転速度(同期速度)ωに到達してから所定の時間だけ定速指令値ω*Cを出力し、さらに、その後定格速度から時間の経過とともに徐々に小さくなって最終的にゼロになる降速指令値ω*Dを出力するように構成されている。
ここで、定速指令値ω*Cが出力される所定の時間とは、駆動機1が定格回転速度(同期速度)ωに到達してから並列用遮断器3が閉路したあと、さらに始動回路開閉器10が閉路することによって駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pとが同期状態になるまでの一連の操作時間に多少の余裕時間を付加した時間を考慮して設定したものである。
また、水車制御部13は水車5の入力量を調節することによって回転速度を制御するものであり、速度指令演算部12の回転速度指令値ωと駆動機1の回転速度検出器7によって検出された実回転速度ωとの速度偏差ωe(ω−ω)を演算する加算部13と、この速度偏差ωeに応じて水車5の流量調節手段の操作量を演算によって求める操作量指令演算部13と、この操作量指令演算部13の出力信号によって駆動信号が与えられる流量調節装置駆動部13とを備えている。この流量調節装置駆動部13によってサーボモータおよびガイドベーン等からなる水車5の流量調節部が操作される。
一方、制動装置制御部14は制動装置6に発生するブレーキ力を制御するものであり、速度指令演算部12からの回転速度指令値ωと駆動機1の回転速度検出器7によって検出された実回転速度ωとの速度偏差ωe(ωe=ω−ω)を演算する加算部14と、この速度偏差ωe応じて制動装置6の制動指令を演算する制動指令演算部14と、制動指令演算部14の後段に設けたスイッチ14と、制動装置駆動部14とから構成されている。なお、スイッチ14は速度指令演算部12から降速指令値ω*Dを出力したときに閉路するように構成されている。
開閉装置制御部15は、一例として駆動機1の回転速度ωr1が同期速度ωに到達したあと、並列用遮断器3が閉路したことにより、始動回路開閉器10に閉路指令を出力するように構成されている。
(作用)
次に、本実施形態1による交流機の始動制御方法を時系列的に説明する。
図1の始動制御装置11に「始動指令」が出される前は、駆動機1側の並列用遮断器3、被駆動機2側の並列用遮断器3および始動回路開閉器10は共に開路状態に維持されている。
(ST1)
「始動指令」が出され、始動制御装置11の速度指令演算部12に入力されると、当該速度指令演算部12から図3に示すように時間の経過と共に値が徐々に大きくなる昇速指令値ω*Uが水車制御部13に入力される。
すると、水車制御部13の加算部13は、昇速指令値ω*Uと回転速度検出器7から出力された駆動機1の実回転速度ωとの速度偏差ωe(ω*U−ω)を刻々と演算し出力する。
操作量指令演算部13では刻々と入力される速度偏差ωe(ω*U−ω)の大きさに基づいて操作量指令を演算して出力する。この操作量指令は流量調節装置駆動部13に入力されて水車5に設けられている流量調節装置(サーボモータおよびガイドベーン等)を調節し、当該水車5に通水して発電方向に徐々に回転させる。この結果、水車5の主軸に直結されている駆動機1の回転子は徐々に回転し始める(図3下段の一点鎖線波形)。
(ST2)
このようにして、駆動機1の回転子は水車制御部13で昇速指令値ω*Uと駆動機1の実回転速度ωとの速度偏差ωe(ωe=ω*U−ω)に基づいて回転速度ωr1が制御されながら定格回転速度(同期速度)ωに向かって徐々に昇速していく(図3下段の一点鎖線波形)。
なおこのとき、速度指令演算部12からの昇速指令値ω*Uは制動装置制御部14にも入力されるが、前述したように制動指令演算部14の後段にはスイッチ14を介挿してあり、このスイッチ14は降速指令値ω*Dの入力時だけ閉路するため、制動指令演算部14からの制動指令はスイッチ14でカットされ、制動装置駆動部14に入力されることはない。したがって、水車5すなわち駆動機1が昇速指令値ω*Uによって昇速していく過程で制動装置6にブレーキ力が発生することはない。
(ST3)
回転速度検出器7によって検出された駆動機1の回転子の回転速度ωr1が定格回転速度(同期速度)ωに到達したら、速度指令演算部12から所定時間定速指令値ω*Cが出力される。このため水車制御部13は定速指令値ω*Cが出力されている間、水車5すなわち駆動機1が定格回転速度ωを維持するように流量制御指令を出力する。
(ST4)
駆動機1の回転速度を定格回転速度(同期速度)ωに維持している間に駆動機1側の並列用遮断器3を投入して、駆動機1の固定子巻線W1Pを電力系統4に接続(並入)する。
(ST5)
駆動機1が電力系統4に並入されることにより、駆動機1の固定子巻線W1Pは電力系統4から給電されるため、回転子巻線W1Sには回転変圧器と同じ原理で電圧が誘起される。駆動機1の回転子巻線W1Sに誘起される電圧の周波数f1Sは、電力系統4の周波数fsと駆動機1の回転子の回転速度ωr1に対応した周波数fr1との差分(f1S=f−fr1)の周波数であるから、駆動機1の回転子の回転速度ωr1が定格回転速度ωに維持(ωr1=ω)されている間、回転子巻線W1Sに誘起される電圧の周波数f1Sは0[Hz]、すなわち直流である。
(ST6)
この状態で励磁装置8から被駆動機2の回転子巻線(二次巻線または界磁巻線)W2Sに励磁電流を流し、被駆動機2の励磁を開始する。
(ST7)
既に並列用遮断器3が閉路され、かつ、被駆動機2が励磁されている条件の下で、開閉装置制御部15は始動回路9の始動回路開閉装置10に閉路指令を出力する。
始動回路開閉装置10の閉路によって駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pとが電気的に接続されるので、被駆動機2の固定子巻線W2Pには、駆動機1の回転子巻線W1Sから0[Hz]の電圧が印加される。
このとき、被駆動機2の回転子はまだ静止状態にあるので、被駆動機2の固定子巻線W2Pに駆動機1の回転子巻線W1Sから0[Hz]の電圧が印加されると駆動機1と被駆動機2とは速やかに同期状態となる。
(ST8)
速度指令演算部12は、駆動機1と被駆動機2とが同期状態になったあとに、回転速度指令値ωを定速指令値ω*Cから降速指令値ω*Dに切り替えて出力する(図3上段参照)。この降速指令値ω*Dは、水車制御部13の加算部13と制動装置制御部14の加算部14に入力される。
(ST9)
水車制御部13の加算部13は降速指令値ω*Dを入力するとマイナス側の速度偏差ωe(ωe=ω−ω*D)を出力する。これにより操作量指令演算部13は水車5に流入する水量を減らすように、流量調節装置駆動部13に閉指令を与え、水車5の流量調節部(サーボモータ+ガイドベーン)を操作して水車5に流入する水量を徐々に減少させる。
水車制御部13が水量を減少させるように機能するのと同時に、制動装置制御部14の加算部14は降速指令値ω*Dの入力により、マイナスの速度偏差ωe(ωe=ω−ω*D)を演算出力し、制動指令演算部14からの制動指令をスイッチ14経由して制動装置駆動部14に入力する。これにより制動装置6にブレーキ力が発生し始める。
このように、速度指令演算部12から降速指令値ω*Dが出力されると、水車5に流入する水量が絞られるとともに、制動装置6によるブレーキ力が発生するようになるので、駆動機1の回転子の回転速度ωr1は単純に水車5の水量を絞った場合に比べて急速に低下する(図3下段の一点鎖線波形)。
(ST10)
駆動機1の回転子巻線W1Sの電圧周波数f1Sは、前述したように電力系統の周波数fと回転子の実回転速度ωr1から決まる周波数fr1の差分の周波数(f1S=f−fr1)であるから、駆動機1の回転子巻線W1Sに誘起される電圧周波数f1Sは、回転子の回転速度ωr1が低下するのとは逆に上昇する。
(ST11)
駆動機1の回転子巻線W1Sの電圧の回転磁界と被駆動機2とは同期しているため、駆動機1の回転子巻線W1Sの電圧周波数f1S(被駆動機2の固定子巻線W2Pの電圧周波数f2Pと同一)が上昇すると、被駆動機2の回転子およびポンプ5の回転速度ωr2も上昇する(図3下段の実線波形)。
(ST12)
被駆動機2の固定子巻線W2Pの電圧周波数f2Pが定格周波数fに近づくと、図示しない自動同期機能が動作して揃速制御、揃圧制御および位相角制御を行い、電力系統4と被駆動機2の固定子巻線W2Pとの周波数差Δf、電圧差ΔE、位相差Δθが許容値(例えば、Δf≦0.1Hz、ΔE≦5%、Δθ≦5°)に入ったら、始動回路開閉装置10を開路し、被駆動機2側の並列用遮断器3を投入して被駆動機2を電力系統4に並入することにより被駆動機2の始動が完了する(図3下段の実線波形、一点鎖線波形)。
制動装置制御部14は、駆動機1が停止後に電動機として回転子が回転子ないように制動トルクを継続して出力する。
(ST13)
その後、始動回路開閉装置10を開路して駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pの接続を解き、さらに、駆動機1側の並列用遮断器3を開放することにより、被駆動機2の一連の始動制御が完了する。
そして、被駆動機2の始動が完了したのち、揚水指令に基づいてポンプ5によって揚水運転が行なわれる。
(効果)
以上、述べたように本実施形態1によれば、水車5に流入する水量を調整して駆動機1を昇速制御し、同期速度に到達した後、並列用遮断器3を投入して駆動機1を電力系統に並入し、これと前後して駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pとを電気的に接続し、その後、水車5に流入する水量を減少させるとともに、制動装置6を併用して駆動機1の回転速度ωr1を滑らかに降速させることにより、逆に駆動機1の回転子巻線W1Sの電圧周波数f1Sを徐々に昇速させて被駆動機2の回転子の回転速度ωr2を徐々に昇速させ、被駆動機2側の並入条件が整った状態で電力系統4に並入するようにしたので、駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pとを接続する始動回路9に過電流が流れることはない。また、サイリスタ始動装置を使用しないので、電力系統に多量の高調波が流出することもない。
また、本実施形態1によれば、図3で示したように被駆動機2を停止状態から時間の経過とともに徐々に昇速するようにしたので、被駆動機2の始動に伴い電力系統に生ずる電圧低下、周波数低下の悪影響を抑制することができる。
[実施形態2]
上述した実施形態1では、駆動機1を昇速制御するための原動機として、水車またはポンプ水車を挙げたが、水車やポンプ水車以外でも駆動機1の昇速および降速を滑らかに実行できる原動機があれば、これを採用してもよい。なお、原動機5が内燃機関や外燃機関の場合は、水車制御部13に替えて燃料制御部を設けることになる。
[実施形態3]
上述した実施形態1では、駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pとが接続した後に、水車制御装置13により水車5へ流入する水量を減らして駆動機1を降速させ、その後制動装置6を併用するようにしたが、本発明はこれに限定する必要はない。
例えば、制動装置6のブレーキ力が水車5の駆動力を上回っている場合には、制動装置6だけで駆動機1を降速制御できるので、水車制御装置13によって水車の水量を減らす前に降速することができ、始動時間を短縮することができる。また、この場合、始動制御装置11の構成を簡略化することができる。
[実施形態4]
上述した実施形態1では、駆動機1の昇速制御時に制動装置6にブレーキ力が発生しないように、制動指令演算部14の後段にスイッチ14を設けるようにしたが、本発明はこれに限定する必要はなく、以下の(a)〜(e)のいずれかの手段または施策を講じることにより、制動装置6にブレーキ力が発生しないようにしてもよい。
すなわち、図4において、
(a).駆動機1の昇速制御時は、制動装置駆動部14に「解除指令(A)」を入力し、制動装置駆動部14が動作しないようにする。
(b).制動指令演算部14に「昇速指令値(B)」を入力し、制動装置駆動部14が動作しないような指令値を出力する。
(c).制動指令演算部14の内部(入力側または出力側)に、駆動機1の昇速制御時に開路する「スイッチ(C)」を設ける。
(d).制動指令演算部14の前段に駆動機1の昇速制御時に開路するスイッチ(D)を設け、速度偏差信号ωeが制動指令演算部14に入力しないように構成する。なおこの場合、制動指令演算部14の入力信号は0になるので、0が入力されたときに、制動を解除するような制御にする必要がある。
(e).駆動機1の昇速制御時に、加算部14にバイアス信号(E)を入力する。
[実施形態5]
上述した実施形態1および4では、駆動機1の昇速制御時に制動装置6にブレーキ力が発生しないようにしたが、本発明はこれに限定する必要はなく、昇速制御時に水車5の駆動力が制動装置6のブレーキ力を上回るように設定しておけば、制動装置6にブレーキ力が発生している状態でも駆動機1の昇速は可能である。この場合、図1に示したスイッチ14や図4に示した各種の手段または施策(A)〜(E)を省くことができる。
また、昇速時および定格回転速度近傍で制動装置6を使用すれば、水車5の水量を調整せずに、回転速度を制御することが可能になる。さらに、水車5の水量調整と制動装置6を併用することにより、速度制御特性を向上することが可能になる。
[実施形態6]
上述した実施形態1では、被駆動機2を励磁装置8から励磁するタイミングとして、始動回路開閉装置10を閉路する直前に行なうようにした。この理由は被駆動機2が停止している状態で長時間励磁すると、被駆動機2の回転子巻線(界磁巻線)W2Sが過熱する恐れがあることを考慮したためである。
しかしながら、本発明は、実施形態1で述べた励磁タイミングに限定する必要はない。例えば、駆動機1が降速制御に入る前、言い換えれば被駆動機2を昇速制御に入る前であれば、始動開路開閉装置10を閉路した後から励磁しても、始動回路開閉装置10の閉路と同時に励磁しても、あるいは駆動機1側の並列用遮断器3を投入する前に励磁しても良い。
[実施形態7]
上述した実施形態1では、被駆動機2に二重給電交流機または同期機を採用して回転子巻線(二次巻線または界磁巻線)に励磁装置8から励磁(交流励磁または直流励磁)する場合を説明したが、被駆動機2が誘導機である場合、または永久磁石同期機である場合は励磁装置8を不要にすることができる。また、被駆動機2がダンパー巻線(かご形巻線)を有する同期機である場合には、被駆動機2が昇速した後に励磁を開始する。
[実施形態8]
上述した実施形態1では、駆動機1を定格回転速度ωまで昇速して回転子巻線に誘起される周波数が0[Hz](直流)の場合に始動回路開閉器10を閉路して駆動機1の回転子巻線W1Sと被駆動機2の固定子巻線W2Pとを接続する例を取り上げたが、本発明はこれに限定する必要はなく、駆動機1の回転子巻線に誘起される周波数が、被駆動機2の同期引入れ可能と想定される周波数であれば良い。すなわち、駆動機1は、定格回転速度または定格回転速度近傍まで昇速すれば良い。また、始動回路開閉器10を閉路するタイミングは駆動機1の回転子巻線W1Sに誘起される電圧の周波数f1Sが被駆動機2の同期引入れ可能と想定される周波数であれば、0[Hz]になっていない状態でもよい。
[実施形態9]
上述した実施形態1では、駆動機1の回転速度を0[rpm]まで降速させることにより被駆動機2を定格回転速度まで昇速させた状態で被駆動機2側の並列用遮断器3を閉路する例を説明したが、被駆動機2は並列用遮断器3を閉路する際に、電力系統4との周波数差が同期引入れ可能な値(例えばΔf=0.1Hz)であれば、定格回転速度未満の回転速度で並列用遮断器3を閉路してもよい。
つまり、駆動機1は必ずしも0[rpm]まで降速制御する必要はなく、駆動機1が0[rpm]近傍の回転速度まで降速制御した状態で並列用遮断器3を閉路しても支障はない。
[実施形態10]
図5は本実施形態10に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図である。
上述した実施形態1では、駆動機1の降速制御時および被駆動機2の昇速制御時(駆動機1の降速制御時)に駆動機側回転速度検出器7の出力信号を水車制御部13および制動装置制御部14に入力するように構成した例を説明したが、本発明はこれに限定する必要はなく、駆動機側回転速度検出器7の出力信号を被駆動機側の回転速度(またはこれと等価な信号)に置き換えて水車制御部13および制動装置制御部14に入力するようにしてもよい。
すなわち、本実施形態10は、図5で示すように、被駆動機2側に駆動機側回転速度検出器7と同様の被駆動機側回転速度検出器7を設けるとともに、駆動機側回転速度検出器7の出力信号を活殺する信号活殺接点(スイッチ)16を介して水車制御部13および開閉装置制御部15に入力し、および被駆動機側回転速度検出器7の出力信号を活殺する信号活殺接点(スイッチ)17を介して水車制御部13、制動装置制御部14および開閉装置制御部15に入力するようにしても良い。
ここで、信号活殺接点16は駆動機1の昇速制御中に閉じ、降速制御時に開くように制御される。一方、活殺接点17は被駆動機2の昇速制御時(すなわち駆動機1の降速制御時)に閉じ、駆動機1の昇速制御中は開くように制御される。
このため、被駆動機2の昇速制御時すなわち駆動機1の降速制御時のみ、被駆動機側回転速度検出器7の出力信号が信号活殺接点17を通して水車制御部13および制動装置制御部14に入力して駆動機1の降速制御を行なう。
[実施形態11]
図6は本実施形態11に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図である。
前述した図5に示す実施形態10では、被駆動機側回転速度検出器7で被駆動機2の回転速度を求めるようにしたが、本実施形態11は、被駆動機側回転速度検出器7を設ける代わりに、電力系統4の周波数と駆動機1の回転子巻線W1S回路側の周波数との差を求めて駆動機1の回転速度を検出するようにしたものである。
すなわち、本実施形態11は、図6で示すように電力系統4側に電流検出器18あるいは電圧検出器19のいずれかを設け、また、駆動機1の回転子巻線W1S回路に電流検出器20あるいは電圧検出器21のいずれかを設け、電流検出器18あるいは電圧検出器19で検出した電力系統4の周波数と、電流検出器20あるいは電圧検出器21で検出した駆動機1の回転子巻線W1S回路の周波数との差を回転速度検出器22で演算することによって駆動機1の回転速度を検出するようにしたものである。
そして、回転速度検出器22によって検出された駆動機1の回転速度を信号活殺接点17を通して水車制御部13、制動装置制御部14に入力して駆動機1の降速制御を行なう。
[実施形態12]
図7は本実施形態12に係る交流機の始動制御装置を示すシステム構成図である。
前述した本実施形態11は、電力系統4の周波数と駆動機1の回転子巻線W1S回路側の周波数との差を求めて駆動機1の回転速度を検出するようにしたものであるが、本実施形態12は、電力系統4の周波数と被駆動機2の固定子巻線W2P回路側の周波数との差から駆動機1の回転速度を検出するようにしたものである。
すなわち、本実施形態12は、図7で示すよう被駆動機2の固定子巻線側に電流検出器23あるいは電圧検出器24のいずれかを設け、電流検出器18あるいは電圧検出器19で検出した電力系統4の周波数と、電流検出器23あるいは電圧検出器24で検出した被駆動機2の固定子巻線W2Pの周波数との差を回転速度検出器22で算出することによって駆動機1の回転速度を検出するようにしたものである。
そして、回転速度検出器22によって検出された駆動機1の回転速度を信号活殺接点17を通して水車制御部13、制動装置制御部14に入力して駆動機1の降速制御を行なう。
[実施形態13]
始動制御装置11の速度指令演算部12から出力される回転速度指令値ωは、次の(a)〜(c)のようにして求めることができる。
すなわち、
(a).駆動機1の回転速度指令値=駆動機1の同期速度−被駆動機2の回転速度指令値。
(b).駆動機1の回転速度指令値={(駆動機一次周波数−駆動機二次周波数指令値)/駆動機一次周波数}×駆動機同期速度。
(c).駆動機1の回転速度指令値={(駆動機一次周波数−被駆動機周波数指令値)/駆動機一次周波数}×駆動機同期速度。
また、駆動機1の二次周波数指令値=被駆動機2の周波数指令値としてもよい。
[実施形態14]
駆動機の回転速度と被駆動機の回転速度には、以下の関係がある。
被駆動機の回転速度={(駆動機の定格回転速度−駆動機の回転速度)/駆動機の定格回転速度}×被駆動機の定格回転速度
従って、前述の実施形態1〜9において、駆動機の回転速度または回転速度と等価な信号(周波数信号など)の代わりに、被駆動機の回転速度または回転速度と等価な信号(周波数信号など)を用いるようにしても、同様の効果を得ることができる。
また、駆動機の回転速度指令値と被駆動機の回転速度指令値には、以下の関係がある。
被駆動機の回転速度指令値={(駆動機の定格回転速度−駆動機の回転速度指令値)/駆動機の定格回転速度}×被駆動機の定格回転速度
従って、前述の実施形態1〜13において、駆動機の回転速度指令値または回転速度指令値と等価な指令値(周波数指令値など)の代わりに被駆動機の回転速度指令値または回転速度指令値と等価な指令値(周波数指令値など)を用いても、同様の効果を得ることができる。
[実施形態15]
本実施形態15は、上述した実施形態から制動装置6および制動装置制御部14を省き、駆動機1の昇速制御および降速制御時とも水車制御部13から水車5の流入量を制御するように構成したものである。
この場合、制動装置6および制動装置制御部14が不要となるので、その分設備費を抑制することができる。
[各実施形態に共通する効果]
以上述べた実施形態によれば、被駆動機2の同期引き入れ時に駆動機1の二次回路出力の周波数をゼロまたは低い周波数に維持するようにしたので、始動回路9の電流が背景技術で述べたように過電流となることはなく、被駆動機2を停止状態から昇速して、被駆動機2の同期引き入れを安定して行うことが可能となる。
以上説明した各実施形態はそれぞれ例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…駆動用交流機(駆動機)、2…被駆動用交流機(被駆動機)、3…並列用遮断器、3…並列用遮断器、4…電力系統、5…原動機(水車またはポンプ水車)、5…負荷(ポンプまたはポンプ水車)、6…制動装置(ブレーキ装置)、7…駆動機側回転速度検出器、7…被駆動機側回転速度検出器、8…励磁装置、9…始動用回路、10…始動回路開閉装置、11…始動制御装置、12・・・速度指令演算部、13…水車制御部(原動機制御部)、13…加算部、13…操作量指令演算部、13…流量調節装置駆動部、14…制動装置制御部、14…加算部、14…制動指令演算部、14…スイッチ、14…制動装置駆動部、15・・・開閉装置制御部、16…信号活殺接点(スイッチ)、17…信号活殺接点(スイッチ)、18…電流検出器、19…電圧検出器、20…電流検出器、21…電圧検出器、22…回転速度検出器、23…電流検出器、24…電圧検出器、25…主変圧器、25…主変圧器。

Claims (8)

  1. 駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、
    前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、
    被駆動用交流機と、
    前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、
    前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転速度を調整して前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置と、
    を備えた交流機の始動制御装置において、
    前記始動制御装置は、
    回転速度指令値を出力する速度指令演算手段と、
    前記速度指令手段から出力された回転速度指令値と前記駆動機側回転速度検出手段で検出された回転速度との偏差に基づいて前記原動機に対する入力量指令値を演算し、この入力量指令値に基づいて前記原動機の入力量を調節して当該原動機を回転駆動する原動機制御部と、
    前記始動回路開閉手段に閉路指令を与える開閉装置制御部と、を有し、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、前記原動機制御部は原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記駆動機側並列用遮断器を投入して固定子巻線を電力系統に並入し、これと前後して前記開閉装置制御部により始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら前記原動機制御部により原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする交流機の始動制御装置。
  2. 駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、
    前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、
    前記駆動用二重給電交流機にブレーキ力を加える制動手段と、前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、
    被駆動用交流機と、
    前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、
    前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転速度を調整して前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置と、
    を備えた交流機の始動制御装置において、
    前記始動制御装置は、
    回転速度指令値を出力する速度指令演算手段と、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値と前記駆動機側回転速度検出手段で検出された回転速度との偏差に基づいて前記原動機の入力量指令値を演算し、この入力量指令値に基づいて前記原動機の入力量を調節して当該原動機を回転駆動する原動機制御部と、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値と前記駆動機側回転速度検出手段で検出された回転速度との偏差に基づいて前記駆動用二重給電交流機に対する制動指令値を演算し、この制動指令値に基づいて前記制動手段のブレーキ力を制御する制動装置制御部と、
    前記始動回路開閉手段に閉路指令を与える開閉装置制御部と、を有し、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、前記原動機制御部は原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記駆動機側並列用遮断器を投入して固定子巻線を前記電力系統に並入し、これと前後して前記開閉装置制御部により始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら前記原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させるか、または、前記制動装置制御部により前記制動装置のブレーキ力を制御して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させるか、もしくは、前記原動機制御部により前記原動機の入力を制御するとともに前記制動装置制御部により前記制動装置のブレーキ力を制御して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする交流機の始動制御装置。
  3. 駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、
    前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、
    前記駆動用二重給電交流機にブレーキ力を加える制動手段と、前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、
    被駆動用交流機と、
    前記被駆動用交流機の回転子の回転速度を検出する被駆動機側回転速度検出手段と、
    前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、
    前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転速度を調整して前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置と、
    を備えた交流機の始動制御装置において、
    前記始動制御装置は、
    回転速度指令値を出力する速度指令演算手段と、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値と前記駆動機側回転速度検出手段で検出された回転速度との偏差に基づいて前記原動機の入力量指令値を演算し、この入力量指令値に基づいて前記原動機の入力量を調節して当該原動機を回転駆動する原動機制御部と、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値と前記被駆動機側回転速度検出手段で検出された回転速度との偏差に基づいて前記駆動用二重給電交流機に対する制動指令値を演算し、この制動指令値に基づいて前記制動手段のブレーキ力を制御する制動装置制御部と、
    前記始動回路開閉手段に閉路指令を与える開閉装置制御部と、を有し、
    前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、前記原動機制御部は原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記駆動機側並列用遮断器を投入して固定子巻線を前記電力系統に並入し、これと前後して前記開閉装置制御部により始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら前記原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させるか、または、前記制動装置制御部により前記制動装置のブレーキ力を制御して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させるか、もしくは、前記原動機制御部により前記原動機の入力を制御するとともに前記制動装置制御部により前記制動装置のブレーキ力を制御して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする交流機の始動制御装置。
  4. 前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機は水車またはポンプ水車であり、被駆動用交流機により駆動される負荷はポンプまたはポンプ水車であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の交流機の始動制御装置。
  5. 前記駆動機側回転速度検出手段は、前記駆動用二重給電交流機の回転子の回転速度を直接検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の交流機の始動制御装置。
  6. 前記駆動機側回転速度検出手段は、前記電力系統の周波数と前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線の電気量から得られた周波数との差分の周波数に基づいて前記駆動用二重給電交流機の回転子の回転速度を算出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の交流機の始動制御装置。
  7. 駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、
    前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、
    前記原動機の入力量を調整して当該原動機の回転速度を制御する原動機制御部と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、
    被駆動用交流機と、
    前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、
    前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、
    前記駆動用二重給電交流機および前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置と、
    を備えて交流機の始動制御を行なう交流機の始動制御方法において、
    前記始動制御装置から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら駆動機側並列用遮断器を投入して駆動用二重給電交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入し、これと前後して前記始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転子の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機側並列用遮断器を投入して被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする交流機の始動制御方法。
  8. 駆動用発電機として使用される駆動用二重給電交流機と、
    前記駆動用二重給電交流機の固定子巻線を電力系統に並入するための駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機を駆動する原動機と、
    前記原動機の入力量を調整して当該原動機の回転速度を制御する原動機制御部と、
    前記駆動用二重給電交流機にブレーキ力を加える制動手段と、
    前記制動手段のブレーキ力を制御する制動装置制御部と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転速度を検出する駆動機側回転速度検出手段と、
    被駆動用交流機と、
    前記被駆動用交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入するための被駆動機側の並列用遮断器と、
    前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と被駆動用交流機の固定子巻線とを電気的に接続するための始動用回路と、
    前記始動用回路を開閉する始動回路開閉手段と、
    前記駆動用二重給電交流機および前記被駆動用交流機の始動制御を行なう始動制御装置と、
    を備えて交流機の始動制御を行なう交流機の始動制御方法において、
    前記始動制御装置から出力された回転速度指令値が昇速指令値のとき、原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機を昇速制御し、その回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら駆動機側並列用遮断器を投入して駆動用二重給電交流機の固定子巻線を前記電力系統に並入し、これと前後して前記始動回路開閉手段を閉路して前記駆動用二重給電交流機の回転子巻線と前記被駆動機の固定子巻線とを接続して両機を同期状態にし、前記速度指令演算手段から出力された回転速度指令値が降速指令値のとき、両機の同期状態を維持しながら前記原動機制御部により前記原動機の入力量を調節して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させるか、または、前記制動装置制御部により前記制動装置のブレーキ力を制御して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させるか、もしくは、前記原動機制御部により前記原動機の入力を制御するとともに前記制動装置制御部により前記制動装置のブレーキ力を制御して前記駆動用二重給電交流機の回転速度を降速させることによって逆に前記被駆動機の回転子の回転速度を昇速させ、前記被駆動機の回転速度が同期速度またはその近傍の回転速度に到達したら前記被駆動機側並列用遮断器を投入して被駆動機の固定子巻線を前記電力系統に並入させることを特徴とする交流機の始動制御方法。
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