JP5812499B2 - 管理システム及びrfidタグ - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に開示されている技術では、RFIDタグとRFIDリーダとの同期がとれていない場合、RFIDタグはビーコン信号の送信間隔を長く設定する。そして、RFIDタグとRFIDリーダとの同期が取れると、RFIDタグはRFIDリーダの指示に従ってビーコン信号を送信する。その結果、RFIDタグがRFIDリーダと接続できていない場合には、無駄なビーコン信号を送信しないため、電池を長持ちさせることできる。
図1は、本発明の管理システム100のシステム構成を示すシステム図である。本発明の管理システム100は、RFIDタグ10(10−1〜10−N:Nは2以上の整数)、RFIDリーダ20(20−1〜20−3)及び管理装置30を備える。図1において、各RFIDリーダ20−1〜20−3から電波の届く範囲をそれぞれセル21−1〜21−3と表す。なお、以下の説明では、RFIDタグ10−1〜10−Nについて特に区別しない場合にはRFIDタグ10と記載する。また、以下の説明では、RFIDリーダ20−1〜20−3について特に区別しない場合にはRFIDリーダ20と記載する。
管理装置30は、情報処理装置を用いて構成される。管理装置30は、タグ情報を収集することによって、RFID10が取り付けられた収容具11の入出庫管理、在庫管理を行う。
ネットワーク40は、どのように構成されたネットワークでもよい。例えば、ネットワーク40はインターネットを用いて構成されてもよい。
以上のように、本発明の管理システム100は、RFIDタグ10が取り付けられた収容具11の所在確認を行うとともに、収容具11が移動していることや、移動後に収容具11がどの場所に蔵置されているのかを素早く的確に把握することを目的としている。
以下、本発明の具体的な構成例(第1実施形態及び第2実施形態)について、詳細に説明する。
図2は、第1実施形態におけるRFIDタグ10の動作概要を表す図である。
ハイバネーションモードで動作しているRFIDタグ10に通電が行われると、RFIDタグ10は起動処理を開始する。ハイバネーションモードは、RFIDタグ10に通電され、起動待ちの状態を表すモードである。RFIDタグ10は、LF帯等を用いた無線信号を受信して起動処理を実施することにより、自装置の動作モードをハイバネーションモードからアソシエーションモードに変更する(A1)。アソシエーションモードは、RFIDタグ10がRFIDリーダ20との間で接続処理を行うためのモードである。
一方、応答信号が受信されない場合、RFIDタグ10はビーコン信号送信間隔T1で接続要求を周期的にRFIDリーダ20に送信する(A3)。
RFIDリーダ20からの応答信号が受信できない期間がある一定期間以上継続した場合、RFIDタグ10はビーコン信号送信間隔T1を初期値(例えば、1分間隔)よりも長い送信間隔(例えば、5分間隔)に変更してもよい。
一方、RFIDタグ10が応答信号を受信できない期間が所定回数(以下、「連続不受信規定回数」という。)N1(例えば、3回)以上継続した場合、RFIDタグ10は自装置の動作モードを基本モードからアソシエーションモードに変更する(A5)。これは、RFIDタグ10と接続していたRFIDリーダ20との接続が切断、または、通信圏外である可能性が高いためである。
一方、RFIDタグ10が振動モード又は移動モードのどちらの動作モードで動作している場合であっても、振動センサが振動を検知していない期間、すなわちRFIDタグ10が振動検知情報を取得していない期間が、振動の不検知を判定するための期間(以下、「振動不検知判定期間」という。)S4(例えば、5分)の間、継続した場合、RFIDタグ10は自装置の動作モードを振動モードからアソシエーションモードに変更する(A9)。
RFIDタグ10は、電池101と、モードパラメータ記憶部102と、制御部103と、ビーコン信号生成部104と、送信部105と、受信部106と、受信信号解析部107と、モード管理部108と、選択部109と、振動検知情報取得部110と、取得情報管理部111とを備える。
モードパラメータ記憶部102は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。モードパラメータ記憶部102は、モードパラメータデータベースを記憶している。
図4は、第1実施形態におけるモードパラメータデータベースの具体的な構成図である。
モードパラメータデータベースは、RFIDタグ10の動作モードに関する情報を表すレコード50を複数有する。レコード50は、モード名、動作周波数、ビーコン振動送信間隔、応答信号受信有無及びその他のパラメータの各値を有する。モード名は、RFIDタグ10が有する動作モードの名前を表す。動作周波数は、RFIDタグ10の動作基準となる周波数を表す。ビーコン信号送信間隔は、RFIDタグ10がビーコン信号(接続要求、移動通知を含む)を送信する間隔を表す。応答信号受信有無は、ビーコン信号に対する応答信号の受信の有無を表す。その他のパラメータは、動作モード毎に予め設定されている設定値を表す。その他のパラメータの具体例として、応答信号の受信期間S1、S2や連続不受信規定回数N1や移動状態判定期間S3や振動不検知判定期間S4がある。
制御部103は、RFIDタグ10の各機能部を制御する。制御部103は、送信タイミング制御部1031、周波数制御部1032及び受信制御部1033を備える。
送信タイミング制御部1031は、自装置の動作モードに基づいてビーコン信号の送信タイミングを制御する。より具体的には、送信タイミング制御部1031は、モードパラメータデータベースを参照し、自装置の動作モードに対応付けられて設定されているビーコン信号送信間隔が経過する度にビーコン信号生成部104にビーコン信号の生成を指示する。ビーコン信号送信間隔は、ビーコン信号の送信から次のビーコン信号の送信開始までの時間間隔(ビーコン信号を送信する間隔)を表す。なお、送信タイミング制御部1031は、ビーコン信号送信間隔が経過する度にランダムバックオフ区間を設定して、ビーコン信号の生成を指示のタイミングをランダム化してもよい。
ビーコン信号生成部104は、送信タイミング制御部1031の制御に従ってビーコン信号(接続要求及び移動通知を含む)を生成する。
受信部106は、受信制御部1033の制御に従い、応答信号の受信処理を行う。例えば、受信部106は、自装置の動作モードがアソシエーションモードである場合、受信制御部1033の制御に従って動作周波数F1で、第1の応答信号受信期間S1(例えば、20ミリ秒)の間、応答信号の受信処理を行う。また、例えば、受信部106は、自装置の動作モードが基本モードである場合、受信制御部1033の制御に従って動作周波数F2〜Fmのいずれか1つの周波数で、第2の応答信号受信期間S2(例えば、5ミリ秒)の間、応答信号の受信処理を行う。受信部106は、受信した応答信号にアナログ/デジタル変換、復調処理などの受信処理を行う。
選択部109は、自装置がアソシエーションモードで動作している場合に、接続対象のRFIDリーダ20を選択する。例えば、第1の応答信号受信期間S1内に応答信号が1つ受信された場合、選択部109は応答信号の送信元であるRFIDリーダ20を接続対象のRFIDリーダ20に選択する。また、第1の応答信号受信期間S1内に複数の応答信号が受信された場合、選択部109は受信された複数の応答信号のうち、RSSIの値が最も高い応答信号の送信元であるRFIDリーダ20を接続対象のRFIDリーダ20に選択する。
取得情報管理部111は、振動検知情報取得部110によって取得された振動検知情報をモード管理部108に通知する。取得情報管理部111は、自装置が振動モードで動作している場合に、振動検知情報取得部110から振動検知情報が通知されている期間が移動状態判定期間S3(例えば、5分)以上経過すると、移動状態判定期間S3経過したことをモード管理部108に通知する。また、取得情報管理部111は、自装置が振動モード又は移動モードで動作している場合に、振動検知情報取得部110から振動検知情報を取得しない期間が振動不検知判定期間S4(例えば、5分)以上経過すると、振動不検知判定期間S4経過したことをモード管理部108に通知する。
ビーコン信号には、バージョン、シーケンス番号、状態通知、モード通知、タグID、データの各値を格納するフィールドが存在する。バージョンの値は、RFIDタグ10内のファームウェアのバージョンを表す。シーケンス番号の値は、送信するビーコン信号に付けられる通し番号を表す。状態通知の値は、ビーコン信号の送信間隔や送信出力などのRFIDタグ10の状態を表す。モード通知の値は、ビーコン信号送信時のRFIDタグ10の動作モードを表す。タグIDの値は、RFIDタグ10を一意に識別するための識別情報を表す。データの値は、応答信号に含まれるコマンド通知に対する回答などのデータを表す。
RFIDリーダ20は、複数のモジュール210(210−1〜210−M:Mは2以上の整数)と、統合CPU220とを備える。
モジュール210は、RFIDタグ10との間で通信を行う。モジュール210は、例えばRFIDタグ10から送信されたビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号のタグ情報を統合CPU220に通知する。モジュール210−1は、アソシエーションモード、振動モード、移動モードで動作するRFIDタグ10との間で通信を行う。モジュール210−2〜210−Mは、基本モードで動作するRFIDタグ10との間で通信を行う。なお、図6では、アソシエーションモード、振動モード、移動モードで動作するRFIDタグ10が接続するモジュール210は1台(モジュール210−1)であるが、アソシエーションモード、振動モード、移動モードで動作するRFIDタグ10が複数台のモジュール210と接続してもよい。
モジュール210は、受信部211と、受信信号解析部212と、パラメータ記憶部213と、パラメータ設定部214と、外部インターフェース215と、応答信号生成部216と、送信部217とを備える。
受信信号解析部212は、受信部211によって受信されたビーコン信号に含まれるタグ情報の解析を行う。例えば、受信信号解析部212は、タグ情報を用いて、FCS処理により誤りがあるか否か、応答信号を送信する必要があるか否か、接続してよいRFIDタグ10であるか否かを判定する。応答信号を送信する必要がある場合、受信信号解析部212は応答信号の生成指示を応答信号生成部216に通知する。応答信号を送信する必要がある場合とは、アソシエーションモード又は基本モードで動作するRFIDタグ10から送信されたビーコン信号が受信された場合である。
パラメータ設定部214は、パラメータ記憶部213に記憶されているパラメータに基づいて受信部211、応答信号生成部216及び送信部217を制御する。パラメータ設定部214は、例えばリーダID及び応答信号の送信タイミングに基づいて応答信号生成部216を制御する。また、パラメータ設定部214は、動作周波数に基づいて受信部211の受信処理及び送信部217の送信処理を制御する。
送信部217は、パラメータ設定部214の制御に従って、応答信号生成部216によって生成された応答信号を、ビーコン信号の送信元であるRFIDタグ10に送信する。送信部217は、応答信号を送信する前に、応答信号の変調処理、デジタル/アナログ変換などの送信処理を行う。
応答信号には、タグID、リーダID、状態通知、コマンド、データの各値を格納するフィールドが存在する。タグIDの値は、RFIDタグ10を一意に識別するための識別情報を表す。リーダIDの値は、RFIDリーダ20を一意に識別するための識別情報を表す。状態通知の値は、応答信号の送信間隔や送信出力などのRFIDリーダ20の状態を表す。コマンドの値は、RFIDリーダ20が通知するコマンドを表す。データの値は、コマンドの詳細情報を表す。コマンドで通知される内容は、例えばRFIDタグ10の動作周波数やビーコン信号送信間隔などの変更指示、直近に他のRFIDタグ10と接続が成功したRFIDリーダ20のリーダIDなどの送信指示などがある。
図9(A)は、RFIDタグ10がアソシエーションモードで動作している場合のビーコン信号(接続要求)の送信タイミングに関する概念図である。
図9(A)に示される例では、まず、RFIDタグ10の送信部105は、生成された接続要求(ビーコン信号)をブロードキャストする。その後、受信部106は、受信制御部1033の制御に従って第1の応答信号受信期間S1(例えば、20ミリ秒)の間、応答信号の受信処理を行う。第1の応答信号受信期間S1の間に応答信号を受信できなかった場合、ビーコン信号生成部104は送信タイミング制御部1031の制御に従って自装置の動作モード(アソシエーションモード)におけるビーコン信号送信間隔T1経過後に接続要求を生成する。その後、送信部105は、生成された接続要求をブロードキャストする。受信部106は、受信制御部1033の制御に従って第1の応答信号受信期間S1の間、応答信号の受信処理を行う。
図9(A)に示されるように、第1の応答信号受信期間S1の間にRFIDリーダ20−1及びRFIDリーダ20−2から応答信号が受信された場合、RFIDタグ10は受信された応答信号のうち、RSSIの値が高い応答信号の送信元であるRFIDリーダ20(例えば、RFIDリーダ20−1)を接続対象のRFIDリーダ20に選択する。
図9(B)に示される例では、RFIDタグ10の送信部105は、接続しているRFIDリーダ20−1に対してビーコン信号を送信する。その後、受信部106は、受信制御部1033の制御に従って第2の応答信号受信期間S2(例えば、5ミリ秒)の間、応答信号の受信処理を行う。第2の応答信号受信期間S2内にRFIDリーダ20−1からの応答信号が受信されると、RFIDタグ10は基本モードを継続する。ビーコン信号生成部104は、送信タイミング制御部1031の制御に従って自装置の動作モード(基本モード)におけるビーコン信号送信間隔T2経過後にビーコン信号を生成する。その後、送信部105は、生成されたビーコン信号をRFIDリーダ20−1に送信する。受信部106は、受信制御部1033の制御に従って第2の応答信号受信期間S2の間、応答信号の受信処理を行う。基本モードで動作しているRFIDタグ10は、上述した処理を繰り返し実行する。また、第2の応答信号受信期間S2内にRFIDリーダ20−1からの応答信号が受信されなかった場合、モード管理部108は自装置のモードを基本モードからアソシエーションモードに変更する。
アソシエーションモード又は基本モードで動作しているRFIDタグ10は、振動センサから振動検知情報を受信すると、自装置の動作モードを振動モードに変更する。ビーコン信号生成部104は送信タイミング制御部1031の制御に従って自装置の動作モード(振動モード)におけるビーコン信号送信間隔T3経過後に移動通知を生成する。その後、送信部105は、生成された移動通知をブロードキャストする。RFIDタグ10は、振動モードで動作している場合、応答信号の受信処理を行わない。そして、ビーコン信号送信間隔T3経過後、上述の処理を繰り返し実行する。
ビーコン信号生成部104は、送信タイミング制御部1031の制御に従って接続要求を生成する(ステップS101)。送信部105は、周波数制御部1032の制御に従って動作周波数F1で、生成された接続要求をブロードキャストする(ステップS102)。その後、受信部106は、受信制御部1033の制御に従って第1の応答信号受信期間S1の間、応答信号の受信処理を行う。
一方、振動検知情報が取得されていない場合(ステップS103−NO)、受信信号解析部107は第1の応答信号受信期間S1の間に応答信号が受信されたか否か判定する(ステップS105)。第1の応答信号受信期間S1の間に応答信号が受信されていない場合(ステップS105−NO)、RFIDタグ10はステップS101以降の処理を繰り返し実行する。この場合、RFIDタグ10はビーコン信号送信間隔T1の経過後にステップS101以降の処理を実行する。
また、ステップS106の処理において、複数の応答信号が受信されていない場合(ステップS106−NO)、選択部109は受信された応答信号の送信元であるRFIDリーダ20を接続対象のRFIDリーダ20に選択する(ステップS109)。
ビーコン信号生成部104は、送信タイミング制御部1031の制御に従ってビーコン信号を生成する(ステップS201)。送信部105は、周波数制御部1032の制御に従って動作周波数F2〜Fmの中のいずれか1つの動作周波数で、生成されたビーコン信号を接続しているRFIDリーダ20に送信する(ステップS202)。その後、受信部106は、受信制御部1033の制御に従って、第2の応答信号受信期間S2の間、応答信号の受信処理を行う。
一方、連続不受信規定回数N1以上である場合(ステップS206−YES)、モード管理部108は自装置の動作モードを基本モードからアソシエーションモードに変更する(ステップS207)。
ビーコン信号生成部104は、送信タイミング制御部1031の制御に従ってビーコン信号を生成する(ステップS301)。送信部105は、生成された移動通知を周波数制御部1032の制御に従って動作周波数F1で、接続しているRFIDリーダ20に送信する(ステップS302)。取得情報管理部111は、振動検知情報取得部110から振動検知情報を取得したか否か判定する(ステップS303)。振動検知情報を取得した場合(ステップS303−YES)、取得情報管理部111は移動状態判定期間S3以上経過したか否か判定する(ステップS304)。移動状態判定期間S3以上経過した場合(ステップS304−YES)、モード管理部108は自装置の動作モードを振動モードから移動モードに変更する(ステップS305)。
ステップS303の処理において、振動検知情報が取得されていない場合(ステップS303−NO)、取得情報管理部111は振動不検知判定期間S4以上経過したか否か判定する(ステップS306)。振動不検知判定期間S4以上経過していない場合(ステップS306−NO)、RFIDタグ10はステップS301以降の処理を繰り返し実行する。この場合、RFIDタグ10はビーコン信号送信間隔T3の経過後にステップS301以降の処理を実行する。
一方、振動不検知判定期間S4以上経過した場合(ステップS306−YES)、モード管理部108は自装置の動作モードを振動モードからアソシエーションモードに変更する(ステップS307)。
ビーコン信号生成部104は、送信タイミング制御部1031の制御に従ってビーコン信号を生成する(ステップS401)。送信部105は、周波数制御部1032の制御に従って動作周波数F1で、生成されたビーコン信号をブロードキャストする(ステップS402)。取得情報管理部111は、振動検知情報取得部110から振動検知情報を取得したか否か判定する(ステップS403)。振動検知情報を取得した場合(ステップS403−YES)、RFIDタグ10はステップS401以降の処理を繰り返し実行する。この場合、RFIDタグ10はビーコン信号送信間隔T4の経過後にステップS401以降の処理を実行する。
一方、振動検知情報が取得されていない場合(ステップS403−NO)、取得情報管理部111は、振動不検知判定期間S4以上経過したか否か判定する(ステップS404)。振動不検知判定期間S4以上経過していない場合(ステップS404−NO)、RFIDタグ10はステップS401以降の処理を繰り返し実行する。この場合、RFIDタグ10はビーコン信号送信間隔T4の経過後にステップS401以降の処理を実行する。
一方、振動不検知判定期間S4以上経過した場合(ステップS404−YES)、モード管理部108は自装置の動作モードを移動モードからアソシエーションモードに変更する(ステップS405)。
本実施形態では、管理システム100が備えるRFIDリーダ20の数は3台であるが、管理システム100は4台以上のRFIDリーダ20を備えてもよいし、2台以下であってもよい。
基本モードにおける動作周波数F2〜Fmの選択方法は、上述の方法に限定される必要はない。例えば、RFIDリーダ20側で接続しているRFIDタグ10の台数及びビーコン信号の送信間隔から混雑状況を求め、混雑状況に基づいて選択されてもよい。このように構成される場合、RFIDリーダ20は基本モードで動作しているRFIDタグ10との通信に使用する動作周波数を応答信号に含めて送信する。RFIDタグ10は、応答信号に含まれる動作周波数に基づいてRFIDリーダ20との間で通信を行う。
このように構成されることによって、RFIDタグ10が取り付けられている収容具11の管理をより確実に行うことが可能になる。
RFIDタグ10は、装置内部に振動センサを備えるように構成されてもよい。このように構成される場合、振動検知情報取得部110は装置内部に備えられた振動センサから情報を取得する。
本実施形態では、状態情報取得部の具体例として振動検知情報取得部110を例に挙げて振動検知情報を状態変化情報として取得する構成を示したが、これに限定される必要はない。状態情報取得部は、自装置が取り付けられている収容具11の状態、又は収容具11の周囲の状態を監視して、収容具11の状態が変化したことを示す状態変化情報としてその他の情報を取得してもよい。例えば、状態情報取得部は、照度センサ又は太陽光パネル等から取得される照度に関する情報(照度情報)や加速度センサ等による収容具11の設置情報や温度センサから取得される温度情報(例えば、収容具11が設置されている場所の温度情報)などを状態変化情報として取得してもよいし、その他の情報を状態変化情報として取得してもよい。
前記通信部(本実施形態のRFIDタグ10の送信部105に相当)は、前記第2の周波数(本実施形態の動作周波数F2〜Fmに相当)において前記第2の応答信号受信期間で、前記RFIDリーダから送信される応答信号が受信できない期間が連続した場合、又はキャリアセンスを実行し、連続してビーコン信号を送信できない回数が規定回数を超えた場合、前記第1の周波数(本実施形態の動作周波数F1に相当)を使用して前記第1の送信間隔(本実施形態のビーコン信号送信間隔T1に相当)で前記RFIDリーダと接続するためのビーコン信号を送信する。
図14は、第2実施形態におけるRFIDタグ10aの動作概要を表す図である。
第2実施形態におけるRFIDタグ10aの動作モードは、第1実施形態におけるRFIDタグ10の動作モードに冷凍モードが追加される。RFIDタグ10aにおけるハイバネーションモード、アソシエーションモード、基本モード、振動モード及び移動モードの動作モードに関しては、RFIDタグ10の動作モードと同様の処理が行なわれる。そのため、RFIDタグ10aの動作モード全体の説明は省略して冷凍モードについて説明する。
RFIDタグ10aがアソシエーションモード、基本モード、振動モード及び移動モードのいずれかの動作モードで動作している場合であっても温度センサ(不図示、以下同様)が検知した、収容具11が蔵置されている場所の温度がモード変更判定温度P1(例えば、−20度)以下である場合、RFIDタグ10aは自装置の動作モードを冷凍モードに変更する(B1)。モード変更判定温度とは、RFIDタグ10の動作モードを冷凍モードに変更するための基準となる温度である。モード変更判定温度として設定されている温度より、温度センサによって取得された温度が低い場合、RFIDタグ10は動作モードを冷凍モードに変更する。
RFIDタグ10aは、電池101と、モードパラメータ記憶部102aと、制御部103と、ビーコン信号生成部104と、送信部105と、受信部106と、受信信号解析部107と、モード管理部108aと、選択部109と、振動検知情報取得部110と、取得情報管理部111aと、温度情報取得部112aとを備える。
モードパラメータ記憶部102aは、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置などの記憶装置を用いて構成される。モードパラメータ記憶部102aは、モードパラメータデータベースを記憶している。
モードパラメータデータベースは、RFIDタグ10aの動作モードに関する情報を表すレコード50aを複数有する。レコード50aは、モード名、動作周波数、ビーコン振動送信間隔、応答信号受信有無及びその他のパラメータの各値を有する。モード名は、RFIDタグ10aが有する動作モードの名前を表す。動作周波数は、RFIDタグ10aの動作基準となる周波数を表す。ビーコン信号送信間隔は、RFIDタグ10aがビーコン信号(接続要求、移動通知を含む)を送信する間隔を表す。応答信号受信有無は、ビーコン信号に対する応答信号の受信の有無を表す。その他のパラメータは、動作モード毎に予め設定されている設定値を表す。その他のパラメータの具体例として、応答信号の受信期間S1、S2や連続不受信規定回数N1や移動状態判定期間S3や振動不検知判定期間S4やモード変更判定温度P1やモード回帰判定温度P2がある。
図16において、モードパラメータデータベースの5段目に登録されているレコード50aは、モード名の値が“冷凍モード”、動作周波数の値が“F1”、ビーコン信号送信間隔の値が“T5(例えば、10分間隔)(>T1)(第5の送信間隔)”、応答信号受信有無の値が“無”、その他のパラメータの値が“モード変更判定温度P1(例えば、−20度)、モード回帰判定温度P2(例えば、−15度)”である。すなわち、RFIDタグ10aが“冷凍モード”で動作する場合、使用する周波数が“F1”であり、ビーコン信号を送信する間隔T5が“10分間隔(T1より長い時間間隔)”であり、ビーコン信号に対する応答信号を受信せず、RFIDタグ10aの動作モードを冷凍モードに変更するための基準となる温度P1が“−20度”以下であり、RFIDタグ10aの動作モードが冷凍モードである場合にアソシエーションモードに変更するための基準となる温度P2が“−15度”以上であることが表されている。
モード管理部108aは、受信信号解析部107から出力されるリーダ情報、又は、取得情報管理部111aから出力される情報(振動検知情報、温度情報)に基づいて自装置の動作モードを決定する。
取得情報管理部111aは、振動検知情報取得部110によって取得された振動検知情報をモード管理部108aに通知する。また、取得情報管理部111aは、温度情報取得部112aによって取得された温度情報をモード管理部108aに通知する。取得情報管理部111aは、例えば温度情報取得部112aによって取得された温度情報によって示される温度がモード変更判定温度P1(例えば、−20度)以下である場合に、モード変更判定温度P1以下であることをモード管理部108aに通知する。取得情報管理部111aは、温度情報取得部112aによって取得された温度情報によって示される温度がモード回帰判定温度P2(例えば、−15度)以上である場合に、モード回帰判定温度P2以上であることをモード管理部108aに通知する。
温度情報取得部112aは、RFIDタグ10aの外部に接続された温度センサから温度情報を取得する。
第2実施形態におけるRFIDリーダ20aの機能構成は、第1実施形態におけるRFIDリーダ20の機能構成と同様である。そのため、RFIDリーダ20aの機能構成についての説明は省略し、第1実施形態におけるRFIDリーダ20との差異のみ説明する。
モジュール210は、RFIDタグ10aとの間で通信を行う。モジュール210は、例えばRFIDタグ10aから送信されたビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号の情報を統合CPU220に通知する。モジュール210−1は、アソシエーションモード、振動モード、移動モード、冷凍モードで動作するRFIDタグ10aとの間で通信を行う。モジュール210−2〜210−Mは、基本モードで動作するRFIDタグ10aとの間で通信を行う。
なお、図17では、アソシエーションモード、振動モード、移動モード、冷凍モードで動作するRFIDタグ10aが接続するモジュール210は1台(モジュール210−1)であるが、アソシエーションモード、振動モード、移動モード、冷凍モードで動作するRFIDタグ10aが複数台のモジュール210と接続してもよい。
温度情報取得部112aは、温度センサから温度情報を取得する(ステップS501)。取得情報管理部111aは、温度情報取得部112aが取得した温度情報によって示される温度がモード変更判定温度P1(例えば、−20度)以下であるか否か判定する(ステップS502)。温度がモード変更判定温度P1以下ではない場合(ステップS502−NO)、RFIDタグ10aは現在の動作モードのまま動作する。
一方、温度がモード変更判定温度P1以下である場合(ステップS502−YES)、モード管理部108aは自装置の動作モードを冷凍モードに変更する(ステップS503)。
また、温度情報取得部112aは、温度センサから温度情報を取得する(ステップS506)。取得情報管理部111aは、温度情報取得部112aが取得した温度情報によって示される温度がモード回帰判定温度P2(例えば、−15度)以上であるか否か判定する(ステップS507)。温度がモード回帰判定温度P2以上ではない場合(ステップS507−NO)、RFIDタグ10aはステップS504以降の処理を繰り返し実行する。この場合、RFIDタグ10aはビーコン信号送信間隔T5の経過後にステップS504以降の処理を実行する。
一方、温度がモード回帰判定温度P2以上である場合(ステップS507−YES)、モード管理部108aは自装置の動作モードを冷凍モードからアソシエーションモードに変更する(ステップS508)。
第2実施形態は、第1実施形態と同様に変形されてもよい。
RFIDタグ10aは、装置内部に温度センサを備えるように構成されてもよい。このように構成される場合、温度情報取得部112aは装置内部に備えられた温度センサから情報を取得する。
Claims (8)
- 管理対象物に取り付けられ、複数の周波数を使用してRFIDリーダと通信を行うRFIDタグと、前記RFIDタグとの間で複数の周波数を使用して通信を行うRFIDリーダを備え、前記管理対象物の所在を管理する管理システムにおいて、
前記RFIDタグは、
ビーコン信号の送信終了直後から次のビーコン信号の送信開始直前までの期間を送信間隔として、
前記RFIDリーダとの接続時に第1の周波数を使用し、接続するためのビーコン信号を第1の送信間隔で前記RFIDリーダに送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の送信間隔よりも短い第1の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行う通信部と、
前記第1の応答信号受信期間の間に前記応答信号が受信されると、前記RFIDリーダとの間で使用する周波数を変更する周波数制御部と、
自装置が取り付けられている収容具の状態、又は収容具の周囲の状態を監視して、収容具の状態が変化したことを示す状態変化情報を取得する状態情報取得部と、
を備え、
前記通信部は、
前記RFIDリーダとの接続後、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数において前記第1の送信間隔よりも長い第2の送信間隔でビーコン信号を前記RFIDリーダに送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の応答信号受信期間よりも短い第2の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行い、前記第2の応答信号受信期間の間に前記応答信号が受信されると、前記第2の周波数においてビーコン信号の送信を継続し、
前記第1の周波数又は前記第2の周波数のいずれの周波数でビーコン信号を送信している場合であっても、前記状態変化情報が取得された場合には、前記第1の周波数を使用して前記第1の送信間隔よりも短い第3の送信間隔で前記収容具の状態が変化したことを示すビーコン信号を前記RFIDリーダに送信し、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行わず、その後、前記状態変化情報が所定期間継続して取得されなかった場合、前記第1の周波数を使用して前記第1の送信間隔で前記RFIDリーダと接続するためのビーコン信号を送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行い、
前記RFIDリーダは、
前記RFIDタグから前記第1の周波数又は前記第2の周波数で送信されるビーコン信号を受信し、受信したビーコン信号に応じて応答信号を送信する複数の無線部と、
前記無線部を制御し、受信された前記ビーコン信号に含まれる情報を、前記管理対象物の所在を管理する管理装置に通知する制御部と、
を備える管理システム。 - 前記状態情報取得部は、前記RFIDタグが取り付けられている収容具が移動していることを示す振動検知情報を取得する振動検知情報取得部であり、
前記通信部は、
前記第1の周波数又は前記第2の周波数のいずれの周波数でビーコン信号を送信している場合であっても、前記振動検知情報が取得された場合には、前記第1の周波数を使用して前記第3の送信間隔で移動中であることを示すビーコン信号を前記RFIDリーダに送信し、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行わず、その後、前記振動検知情報が所定期間継続して取得されなかった場合、前記第1の周波数を使用して前記第1の送信間隔で前記RFIDリーダと接続するためのビーコン信号を送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行う、
請求項1記載の管理システム。 - 前記通信部は、前記振動検知情報が所定期間継続して取得された場合、前記第3の送信間隔よりも長い第4の送信間隔でビーコン信号を送信し、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行わない、
請求項2記載の管理システム。 - 前記RFIDタグは、自装置が装着されている収容具が保管されている場所の温度情報を取得する温度情報取得部を更に備え、
前記通信部は、取得された前記温度情報によって示される温度が閾値以下であった場合、前記第1の周波数を使用して前記第1の送信間隔よりも長い第5の送信間隔でビーコン信号を送信し、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行わない、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記RFIDタグは、前記第1の応答信号受信期間の間に前記応答信号を受信できない状態が所定期間継続した場合、前記第1の送信間隔を長くする、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記無線部は、前記第1の周波数でビーコン信号を受信した場合、前記第2の周波数の情報を含む応答信号を当該ビーコン信号の送信元である前記RFIDタグに送信し、
前記通信部は、前記応答信号に含まれる前記第2の周波数の情報に基づいてビーコン信号を送信する、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の管理システム。 - 前記無線部は、前記第2の周波数で複数の前記RFIDタグから送信されるビーコン信号を受信している場合、当該ビーコン信号の送信元である1又は複数の前記RFIDタグの変更後の前記第2の周波数及び前記第2の送信間隔の情報を含む応答信号を送信し、
前記通信部は、前記応答信号に含まれる変更後の前記第2の周波数及び前記第2の送信間隔の情報に従ってビーコン信号を送信する、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の管理システム。 - 管理対象物に取り付けられ、複数の周波数を使用してRFIDリーダと通信を行うRFIDタグであって、
ビーコン信号の送信終了直後から次のビーコン信号の送信開始直前までの期間を送信間隔として、
前記RFIDリーダとの接続時に第1の周波数を使用し、接続するためのビーコン信号を第1の送信間隔で前記RFIDリーダに送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の送信間隔よりも短い第1の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行う通信部と、
前記第1の応答信号受信期間の間に前記応答信号が受信されると、前記RFIDリーダとの間で使用する周波数を変更する周波数制御部と、
自装置が取り付けられている収容具の状態、又は収容具の周囲の状態を監視して、収容具の状態が変化したことを示す状態変化情報を取得する状態情報取得部と、
を備え、
前記通信部は、
前記RFIDリーダとの接続後、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数において前記第1の送信間隔よりも長い第2の送信間隔でビーコン信号を前記RFIDリーダに送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の応答信号受信期間よりも短い第2の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行い、前記第2の応答信号受信期間の間に前記応答信号が受信されると、前記第2の周波数においてビーコン信号の送信を継続し、
前記第1の周波数又は前記第2の周波数のいずれの周波数でビーコン信号を送信している場合であっても、前記状態変化情報が取得された場合には、前記第1の周波数を使用して前記第1の送信間隔よりも短い第3の送信間隔で前記収容具の状態が変化したことを示すビーコン信号を前記RFIDリーダに送信し、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行わず、その後、前記状態変化情報が所定期間継続して取得されなかった場合、前記第1の周波数を使用して前記第1の送信間隔で前記RFIDリーダと接続するためのビーコン信号を送信し、該ビーコン信号の送信後に前記第1の応答信号受信期間の間のみ、前記RFIDリーダからの応答信号の受信処理を行う
RFIDタグ。
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