JP5810906B2 - 耐候性粒子と耐候性粒子含有分散液及び耐候性粒子含有樹脂組成物並びにそれを用いた耐候性膜及び耐候性基材 - Google Patents

耐候性粒子と耐候性粒子含有分散液及び耐候性粒子含有樹脂組成物並びにそれを用いた耐候性膜及び耐候性基材 Download PDF

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本発明は、耐候性粒子と耐候性粒子含有分散液及び耐候性粒子含有樹脂組成物並びにそれを用いた耐候性膜及び耐候性基材に関し、更に詳しくは、透明で紫外線遮蔽性に優れ、かつ長期の耐候性が求められる屋外にて使用される基材に用いて好適な耐候性粒子と、この耐候性粒子を溶媒中に分散した耐候性粒子含有分散液、及び、この耐候性粒子と樹脂とを含む耐候性粒子含有樹脂組成物、並びに、この耐候性粒子含有樹脂組成物を用いて形成された耐候性膜及び耐候性基材に関するものである。
太陽光による劣化、特に太陽光に含まれる紫外線による劣化を防ぐために、太陽光に晒される部材、特に、日中、太陽光に晒され続ける屋外用の基材には、太陽光、特に紫外線に対する耐候性が求められる。そこで、部材の表面、特に屋外用の基材の表面に、太陽光、特に紫外線に対する耐候性を付与するための被膜を形成することが必要となっている。
このような耐候性を有する被膜を形成するための紫外線遮蔽剤としては、無機系の紫外線遮蔽粒子を用いた紫外線遮蔽剤や、特定のラジカル重合性化合物に有機系の紫外線吸収剤や光安定剤を加えた被覆剤組成物が提案されている(特許文献1)。
特開2003−238845号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されているような被覆剤組成物では、紫外線遮蔽剤として有機系紫外線吸収剤を用いているので、この有機系紫外線吸収剤が長期間屋外にて暴露された場合、この有機系紫外線吸収剤が紫外線を浴びて劣化してしまい、その結果、この有機系紫外線吸収剤を用いた塗膜が劣化し、長期の耐侯性が不十分なものとなるという問題点があった。
一方、無機系の紫外線遮蔽粒子を用いた紫外線遮蔽剤では、透明性及び紫外線遮蔽性が不十分であり、また、粒子の光活性の抑制も不十分であることから、長期の耐候性が得られないという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、透明性及び紫外線遮蔽性に優れ、なおかつ長期の耐候性に優れた耐候性粒子と耐候性粒子含有分散液及び耐候性粒子含有樹脂組成物並びにそれを用いた耐候性膜及び耐候性基材を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子の表面に、所定量の酸化ケイ素からなる第1の被覆層及び所定量のシリコン樹脂からなる第2の被覆層を順に被覆させて、平均粒子径が6nm以上かつ200nm以下の粒子とすることにより、透明性及び紫外線遮蔽性に優れ、なおかつ長期の耐候性に優れた耐候性粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の耐候性粒子は、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子の表面に、この紫外線遮蔽粒子に対して5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層が形成され、この第1の被覆層の表面に、前記紫外線遮蔽粒子の体積に対して100体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層が形成され、平均粒子径は6nm以上かつ200nm以下であり、前記紫外線遮蔽粒子の表面には、水酸化アルミニウムを主成分とする表面処理層が形成されていることを特徴とする。
前記表面処理層は、前記紫外線遮蔽粒子の体積に対して1体積%以上35体積%以下設けられていることが好ましい。
記第1の被覆層と前記第2の被覆層との間には、金属化合物からなる第3の被覆層が形成されていることが好ましい。
本発明の耐候性粒子含有分散液は、本発明の耐候性粒子を溶媒中に分散してなることを特徴とする。
本発明の耐候性粒子含有樹脂組成物は、本発明の耐候性粒子と樹脂とを含有してなることを特徴とする。
本発明の耐候性膜は、本発明の耐候性粒子含有樹脂組成物により形成されてなることを特徴とする。
本発明の耐候性基材は、本発明の耐候性膜を備えてなることを特徴とする。
本発明の耐候性粒子によれば、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子の表面に、この紫外線遮蔽粒子に対して5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層を形成し、この第1の被覆層の表面に、前記紫外線遮蔽粒子の体積に対して15体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層を形成して、平均粒子径を6nm以上かつ200nm以下としたので、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができ、劣化の虞も無い。したがって、透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができ、なおかつ長期の耐候性にも優れたものとすることができる。
本発明の耐候性粒子含有分散液によれば、本発明の耐候性粒子を溶媒中に分散したので、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができる。したがって、長期間に亘って耐候性を維持することができる。
本発明の耐候性粒子含有樹脂組成物によれば、本発明の耐候性粒子と樹脂とを含有したので、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができる。したがって、長期間に亘って耐候性を維持することができる。
本発明の耐候性膜によれば、本発明の耐候性粒子含有樹脂組成物により形成されたので、膜の透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができる。したがって、透明性及び紫外線遮蔽性に優れ、なおかつ長期の耐候性に優れた膜を提供することができる。
本発明の耐候性基材によれば、本発明の耐候性膜を備えたので、この耐候性基材の表面における透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができる。したがって、透明性及び紫外線遮蔽性に優れ、なおかつ長期の耐候性に優れた耐候性基材を提供することができる。
本発明の第1の実施形態の耐候性粒子を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の耐候性粒子を示す断面図である。 本発明の実施例1の耐候性粒子の可視光線透過率を測定した結果を示す図である。
本発明の耐候性粒子と耐候性粒子含有分散液及び耐候性粒子含有樹脂組成物並びにそれを用いた耐候性膜及び耐候性基材を実施するための形態について説明する。
なお、以下の実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の耐候性粒子を示す断面図であり、この耐候性粒子1は、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子2の表面に、この紫外線遮蔽粒子2に対して5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層3が形成され、この第1の被覆層3の表面に、紫外線遮蔽粒子2の体積に対して15体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層4が形成されている。
「耐候性粒子」
この耐候性粒子1の平均粒子径は6nm以上かつ200nm以下であり、好ましくは6nm以上かつ150nm以下、より好ましくは10nm以上かつ100nm以下、さらに好ましくは10nm以上かつ50nm以下である。
ここで、耐候性粒子1の平均粒子径について、上記の範囲が好ましいとした理由は、平均粒子径が6nm未満では、粒子径が小さくなるにしたがって表面活性が大きくなり、その結果、凝集し易くなり、分散性が悪化する虞があり、また、工程上では、製造が難しく、また取扱いが困難であるので、好ましくないからであり、一方、平均粒子径が200nmを超えると、この耐候性粒子1を用いて膜を形成した場合に、得られた膜の透明性が悪化する虞があるので、好ましくないからである。
この耐候性粒子1の平均粒子径及び紫外線遮蔽粒子2の平均一次粒子径は、いずれも、これらの粒子を透過型電子顕微鏡で観察して得られた透過型電子顕微鏡像(TEM像)から無作為に所定の数、例えば、100個あるいは500個の粒子を選び出して個々の粒子径を実測し、これらの実測値から平均値を算出することで求めることができる。
次に、この耐候性粒子について詳細に説明する。
(紫外線遮蔽粒子)
紫外線遮蔽粒子2としては、紫外線領域の光を遮蔽することのできる金属酸化物粒子であればよく、特に限定されないが、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の群から選択される1種または2種以上を用いることができる。
例えば、酸化チタンとしては、ルチル型、アナターゼ型のいずれか1種からなる酸化チタン粒子、またはルチル型及びアナターゼ型が混晶した状態の酸化チタン粒子を用いることができる。これらの中でも、光活性をより抑制することができる点で、ルチル型酸化チタンが好ましい。
この紫外線遮蔽粒子2の平均一次粒子径は、5nm以上かつ100nm以下が好ましく、より好ましくは5nm以上かつ50nm以下、さらに好ましくは10nm以上かつ30nm以下である。ここで、平均一次粒子径が5nm未満では、比表面積が増大することから、表面における光活性が上昇する虞があり、さらには、製造が難しく、取扱いが困難であることからも好ましくない。一方、平均一次粒子径が50nmを超えると、紫外線遮蔽粒子2自体の可視光線に対する透明性が低下する虞があるので、好ましくない。
(第1の被覆層)
第1の被覆層3は、紫外線遮蔽粒子2の表面に形成されたもので、酸化ケイ素からなる被覆層である。
この酸化ケイ素の被覆量は、適宜調整すればよいが、上記の紫外線遮蔽粒子2に対して5体積%以上かつ60体積%以下が好ましく、より好ましくは10体積%以上かつ50体積%以下、さらに好ましくは30体積%以上かつ40体積%以下である。
ここで、酸化ケイ素の被覆量が5体積%未満では、紫外線遮蔽粒子2の光活性等を抑制する効果が不十分な場合があるから好ましくなく、一方、被覆量が60体積%を超えると、これ以上被覆量を増加させても紫外線遮蔽粒子2の光活性抑制効果が飽和してしまい、被覆量が増加した分だけ酸化ケイ素が無駄になり、さらには、所定の紫外線遮蔽性を得るために相対的に粒子の添加量が増加し、その結果、透明性が低下する等の悪影響を及ぼすので好ましくない。
例えば、一次粒子径が20nmの紫外線遮蔽粒子2の表面に、5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層3が形成された場合、この第1の被覆層3の厚みは、理論上0.3nm〜3.5nm程度である。
この第1の被覆層3は、紫外線遮蔽粒子2の表面に対して均一に被覆されているのが好ましいが、所望の耐候性が得られる程度に部分被覆されていてもよい。
(第2の被覆層)
第2の被覆層4は、第1の被覆層3の表面に形成された被覆層であり、シリコン樹脂(シリコーン)からなる被覆層である。
このシリコン樹脂の被覆量は、上記の紫外線遮蔽粒子2の体積量に対して15体積%以上かつ300体積%以下が好ましく、より好ましくは40体積%以上かつ250体積%以下、さらに好ましくは100体積%以上かつ220体積%以下である。
ここで、シリコン樹脂の被覆量が15体積%未満では、紫外線遮蔽粒子2の光活性抑制効果が不十分な場合があるから好ましくなく、一方、被覆量が300体積%を超えると、これ以上被覆量を増加させても紫外線遮蔽粒子2の光活性抑制効果が飽和してしまい、また、シリコン樹脂が他成分中に遊離し易くなるので、この耐候性粒子1を用いて後述する耐候性膜を作製した場合、その耐候性膜の特性に悪影響を及ぼす場合があり、さらには、所定の紫外線遮蔽性を得るために相対的に粒子の添加量が増加し、その結果、透明性が低下する等の悪影響を及ぼすので好ましくない。
この第2の被覆層4を最外層とすることにより、この耐候性粒子1と後述する樹脂との相溶性も向上し、より透明性に優れた耐候性粒子を得ることができる。
なお、第1の被覆層3が形成された紫外線遮蔽粒子2の一次粒子径が20nmの場合、この第1の被覆層3の表面に、15体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層4が形成された場合、この第2の被覆層4の厚みは、理論上0.5nm〜11nm程度である。この第2の被覆層4は、粒子に対して均一に被覆されているのが好ましいが、所望の耐候性が得られる程度に部分被覆されていてもよい。
(第3の被覆層)
紫外線遮蔽粒子2の光活性をより抑制させるために、第1の被覆層3と第2の被覆層4との間に、金属化合物からなる第3の被覆層を1層、または2層以上形成することとしてもよい。
金属化合物としては、特に限定はされないが、酸化チタンの光活性により分解され難い物質が好ましく、例えば、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム等の酸化物、水酸化物、水和物等の群から選択される1種または2種以上が好ましい。
この第3の被覆層の被覆量は適宜調整すればよいが、紫外線遮蔽粒子2に対して1体積%以上かつ50体積%以下が好ましく、10体積%以上かつ30体積%以下がより好ましい。
第3の被覆層が上記範囲で第1の被覆層3を被覆することにより、紫外線遮蔽粒子2の光活性がさらに抑制され、透明性にも悪影響を及ぼさない。
なお、この第3の被覆層を、粒子径が20nmの紫外線遮蔽粒子2に対して1体積%以上かつ50体積%以下の被覆量で被覆した場合、この第3の被覆層の厚みは理論上0.05nm〜2.2nm程度である。この第3の被覆層は、粒子に対して均一に被覆されているのが好ましいが、所望の耐候性が得られる程度に部分被覆されていてもよい。
本実施形態の耐候性粒子1により優れた耐候性がえら得ることについての詳細なメカニズムは不明であるが、次のように推定される。
すなわち、紫外線遮蔽粒子2の表面に、酸化ケイ素からなる第1の被覆層3及びシリコン樹脂からなる第2の被覆層4を積層して被覆させたことにより、紫外線遮蔽粒子2を内部に閉じ込めることができ、後述する塗膜等の表面に粒子が浮いてくるのを防止することができるものと推定される。
「耐候性粒子の製造方法」
本実施形態の耐候性粒子の製造方法は、テトラアルコキシシラン等のケイ素のアルコキシドを水存在下、溶媒中にて反応させることにより、紫外線遮蔽粒子2の表面に酸化ケイ素からなる第1の被覆層3を形成する第1の被覆工程と、さらにシリコーンレジンを添加して反応させることにより、第1の被覆層3上に、シリコン樹脂からなる第2の被覆層4を形成する第2の被覆工程とを有する。
なお、第1の被覆層3と第2の被覆層4との間に、金属化合物からなる第3の被覆層を形成する場合には、第1の被覆工程の後に、第3の被覆層を形成する第3の被覆工程を行い、次いで、第2の被覆工程を行えばよい。
次に、この耐候性粒子の製造方法について詳細に説明する。
(第1の被覆工程)
この工程では、紫外線遮蔽粒子とテトラアルコキシシランとを、水存在下の溶媒中にて反応させて、紫外線遮蔽粒子の溶媒への分散処理と、紫外線遮蔽粒子の表面への酸化ケイ素からなる第1の被覆層の形成を同時に行う。
テトラアルコキシシランとしては、紫外線遮蔽粒子の表面に酸化ケイ素からなる第1の被覆層3を形成することができればよく、特に限定されないが、例えば、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシランの群から選択される1種または2種以上を用いることができる。
このテトラアルコキシシランの加水分解速度を早くして生産効率を上げるために、紫外線遮蔽粒子及びテトラアルコキシシランを含む溶液に、アンモニア、水酸化ナトリウム、硫酸、塩酸、硝酸等を適量添加してもよい。また、上記の溶液に有機溶媒を必要に応じて混合させてもよい。
この第1の被覆工程にて用いられる装置としては、公知の混合装置または分散装置等を用いることができる。これらの装置としては、例えば、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、ホモジナイザー、超音波装置、ピンミル、遊星ボールミル、ジェットミル、振動ミル、パールミル、ダイノミル、ウルトラビスコミル、アトライター、アニューラミル等を挙げることができる。
(第2の被覆工程)
この工程では、第1の被覆工程にて得られた、表面に第1の被覆層が形成された紫外線遮蔽粒子に、シリコーンレジンを添加して反応させることにより、第1の被覆層上にシリコン樹脂からなる第2の被覆層を形成する。
シリコーンレジンとしては、特に限定されないが、アルコキシ基を含有するシリコーンレジンが好ましく、アルコキシ基を含有するメチル系のシリコーンレジンまたはメチルフェニル系のシリコーンレジンが好ましい。
また、アルコキシ基としては、反応性に富む点でメトキシ基またはエトキシ基が好ましい。
また、このシリコーンレジンの代わりにシランカップリング剤を用いても良い。
このシランカップリング剤としては、シリコーンレジンの場合と同様に、アルコキシ基を有するシランカップリング剤が好ましく、このアルコキシ基は、反応性に富む点でメトキシ基またはエトキシ基であることがより好ましい。
このアルコキシ基を含有するシリコーンレジンが好ましい理由は、次のような理由によるものと推定される。
アルコキシ基を含有するシリコーンレジンは、アルコキシ基の加水分解による共有結合により粒子表面、すなわち紫外線遮蔽粒子の表面に形成された第1の被覆層の表面に被覆される。さらに、第1の被覆層の表面に被覆されたレジン同士も反応して骨格を形成するので、第1の被覆層の表面がより強固にシリコーンにより被覆される。
すなわち、粒子の表面が強固に被覆されることで、この表面が被覆された粒子を用いて後述する樹脂組成物を作製する場合に、この樹脂組成物中での粒子の分散性が向上するとともに、耐候性を向上させることができると推定される。
この第2の被覆工程にて用いられる装置としては、第1の被覆工程と同様、例えば、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、ホモジナイザー、超音波装置、ピンミル、遊星ボールミル、ジェットミル、振動ミル、パールミル、ダイノミル、ウルトラビスコミル、アトライター、アニューラミル等を用いることができる。
ここで、紫外線遮蔽粒子の光活性をより抑制させるために、第1の被覆層と第2の被覆層との間に、金属化合物からなる第3の被覆層を形成する場合には、上記の(第1の被覆工程)と(第2の被覆工程)との間に下記の(第3の被覆工程)を設ける。
(第3の被覆工程)
この工程では、第1の被覆工程にて得られた、表面に第1の被覆層が形成された紫外線遮蔽粒子を含む溶液に、金属アルコキシドを添加し、必要に応じてpHを調整して反応させることにより、金属アルコキシドから金属化合物を生成し、第1の被覆層上に金属化合物からなる第3の被覆層を1層、または2層以上形成する。
金属アルコキシドとしては、例えば、アルミニウムテトラプロポキシド等のアルミニウム系アルコキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド等のジルコニウム系アルコキシド等が挙げられる。
上記の各方法により、紫外線遮蔽粒子2の表面に、酸化ケイ素からなる第1の被覆層、シリコン樹脂からなる第2の被覆層を順次積層するか、または、酸化ケイ素からなる第1の被覆層、金属化合物からなる第3の被覆層、シリコン樹脂からなる第2の被覆層を順次積層することができる。
したがって、粒子径が小さく、透明性に優れ、紫外線遮蔽性が良好でかつ長期の耐候性に優れた耐候性粒子を容易に得ることができる。
「耐候性粒子含有分散液」
本実施形態の耐候性粒子含有分散液は、本実施形態の耐候性粒子を溶媒中に分散してなる分散液である。
溶媒は、後述する耐候性粒子含有樹脂組成物に用いられる樹脂との相溶性を考慮して適宜選択すればよい。このような溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール;IPA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
これらの中でもメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが好ましく、2−プロパノールが特に好ましい。
この耐候性粒子含有分散液における耐候性粒子の平均分散粒径は、6nm以上かつ200nm以下が好ましい。なお、平均分散粒径が6nm未満の粒子は作製するのが困難であり、一方、平均分散粒径が200nmを超える粒子は、透明性が低下する虞があるので好ましくない。
なお、本実施形態中における平均分散粒径とは、動的光散乱法により測定した平均体積分散粒径(d50)のことである。
この耐候性粒子含有分散液には、特性を失わない範囲において、分散剤、消泡剤、レベリング剤、滑剤、酸化防止剤等の一般的に用いられる添加剤を適宜添加しても良い。
この耐候性粒子含有分散液を作製する場合、上記の耐候性粒子の製造方法にて得られた分散液をそのまま用いてもよく、必要に応じて上記の溶媒を添加してもよい。また、上記の耐候性粒子の製造方法にて得られた分散液に脱溶媒処理を施したものや、あるいは、この分散液を乾燥させて得られた耐候性粒子を、再度、溶媒中に分散させてもよい。
さらに、上記の耐候性粒子含有分散液を、乾燥等により濃縮したり、あるいは、乾燥させて耐候性粒子を粉体状としてもよい。
「耐候性粒子含有樹脂組成物」
本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物は、本実施形態の耐候性粒子と樹脂とを含有してなる樹脂組成物である。
樹脂としては、特に限定されず、この耐候性粒子含有樹脂組成物の用途に応じて適宜選択すればよい。例えば、耐摩耗性を重視した場合、耐摩耗性に優れた紫外線硬化型樹脂が好ましく、このような紫外線硬化型樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリフェニレン樹脂、ポリベンゾシクロブテン樹脂、ポリアリーレンエーテル樹脂、ポリシクロヘキサン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、シアネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の1種または2種以上を用いることができる。
また、透明性を重視した場合、透明性の高いアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が好ましい。
この耐候性粒子含有樹脂組成物の耐候性を向上させるためには、光安定剤を適宜添加させることが好ましい。このような光安定剤としては、ヒンダードアミン基を有するヒンダードアミン系光安定剤が好ましい。
なお、この耐候性粒子含有樹脂組成物には、特性を失わない範囲において、有機系紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング剤、滑剤、酸化防止剤、光開始剤、重合禁止剤等の一般に用いられる添加剤を適宜添加しても良い。また、固形分調整及び乾燥速度の調整を目的として溶媒を添加してもよい。このような溶媒としては、上記の樹脂との相溶性がよいものを、塗膜化方法を勘案しつつ選択すればよい。
この耐候性粒子含有樹脂組成物は、本実施形態の耐候性粒子または耐候性粒子含有分散液と、樹脂とを混合させることで得ることができる。
この耐候性粒子と樹脂との混合割合は、用途に応じて、所望の耐候性と膜強度が得られるように調整すればよい。
「耐候性膜」
本実施形態の耐候性膜は、本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物により形成される膜である。
この耐候性膜の膜厚は、用途に応じて適宜調整すればよいが、通常、1μm以上かつ15μm以下が好ましく、5μ以上かつ10μm以下がより好ましい。
ここで、膜厚が1μm未満の場合には、紫外線遮蔽性が十分でない場合があるので、好ましくなく、一方、膜厚が15μmを超えると、場合によっては透明性が低下する等の不具合を招く虞があるので好ましくない。
この耐候性膜は、本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物を基材に塗布し、樹脂の種類に応じた硬化方法により硬化させることで、形成することができる。
この耐候性粒子含有樹脂組成物を塗布する方法としては、特に限定されず、例えば、バーコート法、フローコート法、ディップコート法、スピンコート法、ロールコート法、スプレーコート法、メニスカスコート法、吸上げ塗工法等、通常のウェットコート法を用いることができる。
「耐候性基材」
本実施形態の耐候性基材は、本実施形態の耐候性膜を備えている。
この耐候性基材は、本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物を含む塗料を、公知の塗布法を用いて基材上に塗布し、硬化させることにより得ることができる。
基材は、本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物を含む塗料を塗布することができる基材であればよく、特に限定されないが、例えば、プラスチック基材、ガラス基材等が挙げられる。ここで、プラスチック基材としては、例えば、アクリル樹脂、高弾性のアクリルゴムを含有したアクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合体、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセルロース、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル等により形成されたものを用いることができる。
また、上記の基材の群から選択される1種を単独で用いてもよく、または2種以上を積層して用いてもよい。
以上説明したとおり、本実施形態の耐候性粒子によれば、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子の表面に、この紫外線遮蔽粒子に対して5体積%以上かつ60体積%の酸化ケイ素からなる第1の被覆層、この紫外線遮蔽粒子の体積に対して15体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層を順次積層したので、透明性及び紫外線遮蔽性に優れており、なおかつ長期の耐候性にも優れている。
さらに、第1の被覆層と第2の被覆層との間に金属化合物からなる第3の被覆層を形成した場合には、紫外線遮蔽粒子の光活性がより抑制されるとともに、粒子がより強固に被覆されているので、さらに長期の耐候性に優れたものとなる。
以上により、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができ、劣化の虞も無く、透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができ、なおかつ長期の耐候性にも優れたものとすることができる。
本実施形態の耐候性粒子の製造方法によれば、テトラアルコキシシラン等のケイ素のアルコキシドを水存在下、溶媒中にて反応させることにより、紫外線遮蔽粒子2の表面に酸化ケイ素からなる第1の被覆層3を形成する第1の被覆工程と、さらにシリコーンレジンを添加して反応させることにより、第1の被覆層3上に、シリコン樹脂からなる第2の被覆層4を形成する第2の被覆工程とを有するので、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができ、劣化の虞も無く、透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができ、なおかつ長期の耐候性にも優れた耐候性粒子を容易に作製することができる。
本実施形態の耐候性粒子含有分散液によれば、本実施形態の耐候性粒子を溶媒中に分散したので、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができる。したがって、長期間に亘って耐候性を維持することができる。
本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物によれば、本実施形態の耐候性粒子と樹脂とを含有したので、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができる。したがって、長期間に亘って耐候性を維持することができる。
本実施形態の耐候性膜によれば、本実施形態の耐候性粒子含有樹脂組成物により形成されたので、膜の透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができる。したがって、透明性及び紫外線遮蔽性に優れ、なおかつ長期の耐候性に優れた膜を提供することができる。
本実施形態の耐候性基材によれば、本実施形態の耐候性膜を備えたので、この耐候性基材の表面における透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができる。したがって、透明性及び紫外線遮蔽性に優れ、なおかつ長期の耐候性に優れた耐候性基材を提供することができる。
[第2の実施形態]
図2は、本発明の第2の実施形態の耐候性粒子を示す断面図であり、この耐候性粒子11は、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子2の替わりに、この平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子2の表面に、水酸化アルミニウムを主成分とする表面処理層12が形成された表面処理紫外線遮蔽粒子13を用いた点が第1の実施形態の耐候性粒子1と異なる点であり、この表面処理紫外線遮蔽粒子13の表面に、第1の被覆層3、第2の被覆層4が順次形成されている点は、第1の実施形態の耐候性粒子1と全く同様である。
「耐候性粒子」
ここで、本実施形態の耐候性粒子11について、第1の実施形態の耐候性粒子1と異なる点について説明する。
この耐候性粒子11は、表面処理紫外線遮蔽粒子13の表面に、第1の被覆層3、第2の被覆層4が順次形成されている。
「表面処理紫外線遮蔽粒子」
この表面処理紫外線遮蔽粒子13は、上記の紫外線遮蔽粒子2の表面を水酸化アルミニウムにより表面処理することにより、この表面に水酸化アルミニウムを主成分とする表面処理層12が形成されている。
この表面処理層12の被覆量(体積量)は、紫外線遮蔽粒子2の1体積%以上かつ35体積%以下が好ましく、20体積%以上かつ30体積%以下がより好ましい。
ここで、表面処理層12の被覆量(体積量)が紫外線遮蔽粒子2の1体積%未満では、紫外線遮蔽粒子2の光活性を抑制させる効果が不十分であるから好ましくなく、さらには、この表面処理紫外線遮蔽粒子13を溶媒や樹脂に分散させた分散液や樹脂組成物では、表面処理紫外線遮蔽粒子13の分散性が悪化し、透明性も劣ることとなり、場合によっては失透する虞があるので、好ましくない。一方、表面処理層12の被覆量(体積量)が紫外線遮蔽粒子2の35体積%を超えると、紫外線遮蔽粒子2自体の光活性の抑制効果が飽和してしまい、さらなる光活性の抑制効果が期待できず、水酸化アルミニウムも無駄になってしまい、さらには、所定の紫外線遮蔽性を得るためには相対的に、この表面処理紫外線遮蔽粒子13の添加量が増大し、透明性に悪影響を及ぼす虞があるので好ましくない。
この水酸化アルミニウムからなる表面処理層12が表面処理紫外線遮蔽粒子13自体の透明性を向上させることができる理由は、次のように考えられる。
水酸化アルミニウムは、親水性物質である酸化ケイ素を吸着し易いので、紫外線遮蔽粒子2の表面に水酸化アルミニウムからなる表面処理層12を形成することにより、この表面処理層12上に第1の被覆層3を構成する親水性の酸化ケイ素がより吸着し易くなる。このように、表面処理層12の表面に親水性の酸化ケイ素が効率的に吸着されることで紫外線遮蔽粒子2同士の凝集が抑制され、その結果、この表面処理紫外線遮蔽粒子13を溶媒中に分散させた分散液や樹脂中に分散させた樹脂組成物では、この表面処理紫外線遮蔽粒子13の分散が進行し易くなり、透明性が向上すると考えられる。
(第1の被覆層)
この第1の被覆層3における酸化ケイ素の被覆量は、表面処理紫外線遮蔽粒子13に対して5体積%以上かつ60体積%以下が好ましく、より好ましくは10体積%以上かつ50体積%以下、さらに好ましくは30体積%以上かつ40体積%以下である。
ここで、酸化ケイ素の被覆量が5体積%未満では、表面処理紫外線遮蔽粒子13の光活性等を抑制する効果が不十分な場合があるから好ましくなく、一方、被覆量が60体積%を超えると、これ以上被覆量を増加させても表面処理紫外線遮蔽粒子13の光活性抑制効果が飽和してしまい、被覆量が増加した分だけ酸化ケイ素が無駄になり、さらには、所定の紫外線遮蔽性を得るために相対的に粒子の添加量が増加し、その結果、透明性が低下する等の悪影響を及ぼすので好ましくない。
ここで、例えば、平均一次粒子径が20nmの表面処理紫外線遮蔽粒子13の表面に、5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層3が形成された場合、この第1の被覆層3の厚みは、理論上0.3nm〜3.5nm程度である。
(第2の被覆層)
この第2の被覆層4におけるシリコン樹脂の被覆量は、上記の表面処理紫外線遮蔽粒子13の体積量に対して15体積%以上かつ300体積%以下が好ましく、より好ましくは40体積%以上かつ250体積%以下、さらに好ましくは100体積%以上かつ220体積%以下である。
ここで、シリコン樹脂の被覆量が15体積%未満では、表面処理紫外線遮蔽粒子13の光活性抑制効果が不十分な場合があるから好ましくなく、一方、被覆量が300体積%を超えると、これ以上被覆量を増加させても表面処理紫外線遮蔽粒子13の光活性抑制効果が飽和してしまい、また、シリコン樹脂が他成分中に遊離し易くなるので、この耐候性粒子11を用いて後述する耐候性膜を作製した場合、その耐候性膜の特性に悪影響を及ぼす場合があり、さらには、所定の紫外線遮蔽性を得るために相対的に粒子の添加量が増加し、その結果、透明性が低下する等の悪影響を及ぼすので好ましくない。
(第3の被覆層)
表面処理紫外線遮蔽粒子13の光活性をより抑制させるために、第1の実施形態の耐候性粒子1と同様、第1の被覆層3と第2の被覆層4との間に、金属化合物からなる第3の被覆層を1層、または2層以上形成することとしてもよい。
この金属化合物の種類、この第3の被覆層の第1の被覆層3における被覆量、この第3の被覆層の厚み等については、第1の実施形態の耐候性粒子1と同様であるから、説明を省略する。
本実施形態の耐候性粒子においても、第1の実施形態の耐候性粒子と同様、透明性及び紫外線遮蔽性に優れており、なおかつ長期の耐候性にも優れている。
特に、表面処理紫外線遮蔽粒子13を用いたので、透明性がより優れたものとなり、なおかつ長期の耐候性にも優れたものとなる。
なお、本実施形態の「耐候性粒子含有分散液」、「耐候性粒子含有樹脂組成物」、「耐候性膜」及び「耐候性基材」については、第1の実施形態の耐候性粒子1の替わりに本実施形態の耐候性粒子11を用いた点が異なるのみであるから、第1の実施形態の「耐候性粒子含有分散液」、「耐候性粒子含有樹脂組成物」、「耐候性膜」及び「耐候性基材」と同様の効果を奏することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
「耐候性粒子及び耐候性粒子含有分散液の作製」
表面処理酸化チタン(水酸化アルミニウムからなる表面処理層を有する酸化チタン)TTO−51A(一次粒子径:10〜30nm、石原産業社製)10質量部、2−プロパノール84質量部、テトラメトキシシシラン5.0質量部、水1.0質量部をボールミルで4時間分散させた。
次いで、メトキシ基を含有するシリコーンレジンKR−213(信越シリコーン(株)社製)を10質量部添加してさらに混合攪拌させた。
次いで、2−プロパノールを添加して表面処理酸化チタンの濃度を5質量%に調整し、透明性が高い実施例1の耐候性粒子含有分散液を得た。
この耐候性粒子における第1の被覆層(シリカ層)の被覆量は表面処理酸化チタンに対して31体積%(テトラメトキシシラン濃度に基づく計算値)、第2の被覆層(シリコーン層)の被覆量は表面処理酸化チタンに対して213体積%(シリコーン濃度に基づく計算値)であった。
このようにして得られた耐候性粒子を走査型電子顕微鏡S−4000(日立ハイテク社製)を用いて観察したところ、平均粒子径は35nmであった。
また、この耐候性粒子における第1の被覆層(シリカ層)の厚みは2nm(テトラメトキシシラン濃度に基づく計算値)、第2の被覆層(シリコーン層)の厚みは8nm(シリコーンレジン濃度に基づく計算値)であった。
この耐候性粒子含有分散液の平均分散粒径(d50)を動的光散乱式粒度分布測定装置 Microtrac UPA150(Microtrac社製)を用いて測定した結果、60nmであった。
「耐候性粒子含有樹脂組成物の作製」
上記の耐候性粒子含有分散液30.0質量部、ウレタン−アクリレート樹脂UV−7630B(日本合成化学社製)27.0質量部、光開始剤イルガキュア184(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)2.0質量部、ヒンダードアミン系光安定剤Tinuvin123(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)0.6質量部、メチルイソブチルケトン40.4質量部を混合し、実施例1の耐候性粒子含有樹脂組成物を得た。
「耐候性膜の形成」
上記の耐候性粒子含有樹脂組成物を、ポリカーボネート基材(縦100×横100×厚み1mm)に、乾燥膜厚が5μmになるようにバーコートにて塗布し、塗膜を形成した。次いで、この塗膜付き基材を熱風乾燥炉を用いて、80℃にて3分間乾燥させた。次いで、この塗膜付き基材に高圧水銀灯の紫外線照射装置を用いてエネルギーが700mJ/cmの紫外線を照射し、ポリカーボネート基材上に耐候性膜を形成した。
得られた耐候性膜の全光線透過率とヘーズ値をヘーズメーターNDH2000(日本電色社製)を用いて測定した結果、全光線透過率は89%、ヘーズ値は0.5%であった。
また、可視光線透過率を分光光度計V−570(日本分光社製)を用いて測定した結果を図1に示す。
さらに、アイスーパーUVテスター SUV−W13(岩崎電気社製)を用いて、上記の耐候性膜に紫外線(300nm−400nm 90mW/cm)を30時間照射させた前後の黄色度の変化値(ΔYI値)を測定したところ、このΔYI値は10であった。また、照射後の耐候性膜を目視で測定した結果、外観に白化は認められなかった。
[実施例2]
メトキシ基を含有するシリコーンレジンKR−213を10質量部から6質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の耐候性粒子、耐候性粒子含有分散液、耐候性粒子含有樹脂組成物及び耐候性膜を得た。
この耐候性粒子における第1の被覆層(シリカ層)の被覆量は、表面処理酸化チタンに対して31体積%(テトラメトキシシラン濃度に基づく計算値)、第2の被覆層(シリコーン層)の被覆量は表面処理酸化チタンに対して128体積%(シリコーン濃度に基づく計算値)であった。
このようにして得られた耐候性粒子及び耐候性粒子含有分散液の特性を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒子径は30nm、平均分散粒径は80nm、酸化ケイ素の被覆層の厚みは2nm、シリコーン層の厚みは5nmであった。
また、得られた耐候性膜の全光線透過率とヘーズ値を実施例1と同様にして測定したところ、全光線透過率は89%、ヘーズ値は0.6であった。
また、実施例1と同様にして、紫外線に30時間照射させた時のΔYI値の測定結果は10であり、外観に白化は見られなかった。
また、可視光線透過率を分光光度計V−570(日本分光社製)を用いて測定したところ、実施例1の耐候性膜と極めて類似した結果が得られた。
さらに、アイスーパーUVテスター SUV−W13(岩崎電気社製)を用いて、上記の耐候性膜を、紫外線照射及び降雨(300nm−400nm 18mW/cmの紫外線を100分間照射の後100分降雨を1サイクル)の条件下で96時間暴露させた前後の黄色度の変化値(ΔYI値)を測定したところ、20であった。また、暴露後の耐候性膜を目視で測定した結果、外観に白化は認められなかった。
[実施例3]
「耐候性粒子及び耐候性粒子含有分散液の作製」
表面処理酸化チタン(水酸化アルミニウムからなる表面処理層を有する酸化チタン)TTO−51A(一次粒子径:10〜30nm、石原産業社製)10質量部、2−プロパノール84質量部、テトラメトキシシシラン5.0質量部、水1.0質量部をボールミルで4時間分散させた。
次いで、アルミナアルコラートASBD(川研ファイン社製)を4質量部加えて混合し、次いで、メトキシ基を含有するシリコーンレジンKR−213(信越シリコーン(株)社製)を10質量部添加してさらに混合攪拌させた。
次いで、2−プロパノールを添加して表面処理酸化チタンの濃度を5質量%に調整し、透明性が高い実施例3の耐候性粒子含有分散液を得た。
この耐候性粒子における第1の被覆層(シリカ層)の被覆量は表面処理酸化チタンに対して31体積%(テトラメトキシシラン濃度に基づく計算値)、アルミナ化合物の被覆量は表面処理酸化チタンに対して16体積%(アルミナアルコラート濃度に基づく計算値)、第2の被覆層(シリコーン層)の被覆量は表面処理酸化チタンに対して213体積%(シリコーン濃度に基づく計算値)であった。
また、得られた耐候性粒子含有分散液の特性を実施例1と同様にして求めたところ、平均粒子径は35nm、平均分散粒径は180nm、第1の被覆層(シリカ層)の厚みは2nm、アルミナ化合物層は1nm、シリコーン層の厚みは8nmであった。
「耐候性膜の形成」
上記の耐候性粒子含有分散液を用いて、実施例1と同様にしてポリカーボネート基材上に耐候性膜を形成した。
得られた耐候性膜の全光線透過率とヘーズ値を実施例1と同様にして測定したところ、全光線透過率は89%、ヘーズ値は0.3であった。
また、実施例1と同様に紫外線を30時間照射させた時のΔYI値を測定した結果、5であり、外観に白化は認められなかった。
また、可視光線透過率を分光光度計V−570(日本分光社製)を用いて測定したところ、実施例1の耐候性膜と極めて類似した結果が得られた。
[実施例4]
「耐候性粒子含有樹脂組成物の作製」
実施例3にて得られた耐候性粒子含有分散液30.0質量部、ウレタン−アクリレート樹脂 UV−7630B(日本合成化学社製)27.0質量部、光開始剤 イルガキュア184(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)2.0質量部、メチルイソブチルケトン41.0質量部を混合し、実施例4の耐候性粒子含有樹脂組成物を得た。
得られた耐候性粒子含有樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして、実施例4の耐候性膜を得た。
実施例1と同様に紫外線を30時間照射させた時のΔYI値を測定した結果、10であり、外観に白化は認められなかった。
[比較例1]
「酸化チタンの表面処理及び分散液の作製」
表面処理酸化チタンTTO−51A(一次粒子径:10〜30nm、石原産業社製)10質量部、2−プロパノール84質量部、テトラメトキシシシラン5.0質量部、水1.0質量部をボールミルで4時間分散させた。
次いで、2−プロパノールを添加して表面処理酸化チタンの濃度を5質量%に調整し、シリコーン層を有しない比較例1の表面処理酸化チタン分散液を得た。
得られた粒子の第1の被覆層(シリカ層)の被覆量は表面処理酸化チタンに対して31体積%(テトラメトキシシラン濃度に基づく計算値)であった。
また、この表面処理酸化チタン分散液を実施例1と同様に観察及び測定したところ、平均粒子径は20nm、平均分散粒径は100nm、第1の被覆層(シリカ層)の厚みは2nmであった。
また、この表面処理酸化チタン分散液を用いて、実施例1と同様にして、酸化チタン含有樹脂組成物及び耐候性膜を得た。
得られた耐候性膜の全光線透過率とヘーズ値を実施例1と同様にして測定したところ、全光線透過率は89%、ヘーズ値は0.8であった。
また、この耐候性膜に実施例1と同様にして紫外線を30時間照射させたところ、ΔYI値は15であり、外観に白化は認められなかった。
さらに、得られた耐候性膜を、実施例2と同様にして紫外線照射及び降雨に96時間暴露させたところ、ΔYI値は25であり、外観は顕著な白化が観察された。
[比較例2]
「表面処理酸化チタン含有樹脂組成物の作製」
比較例1の表面処理酸化チタン分散液30.0質量部、ウレタン−アクリレート樹脂 UV−7630B(日本合成化学社製)27.0質量部、光開始剤 イルガキュア184(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)2.0質量部、メチルイソブチルケトン41.0質量部を混合し、光安定剤を含有しない比較例2の表面処理酸化チタン含有樹脂組成物を得た。
得られた表面処理酸化チタン含有樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして耐候性膜を得た。
得られた耐候性膜の全光線透過率とヘーズ値を実施例1と同様にして測定したところ、全光線透過率は89%、ヘーズ値は0.8であった。
また、実施例1と同様に紫外線を30時間照射させた時のΔYI値は50であり、外観にやや白化が認められた。
[比較例3]
表面処理酸化チタンTTO−51A(一次粒子径:10〜30nm、石原産業社製)の替わりに、表面処理層を有しない酸化チタンTTO−51N(一次粒子径:10〜30nm、石原産業社製)を用いた以外は、比較例1と同様にして、酸化チタン分散液、酸化チタン含有樹脂組成物及び耐候性膜を得た。
また、この酸化チタン分散液を実施例1と同様に観察及び測定したところ、平均粒子径は20nm、平均分散粒径は300nmであり、分散性が悪かった。
得られた耐候性膜の全光線透過率及びヘーズ値を実施例1と同様にして測定したところ、全光線透過率が81%、ヘーズ値が3.0と透明性が悪かった。すなわち、水酸化アルミニウムからなる表面処理層を有しないことで、分散液への分散性が悪化し、透明性が悪化していることが確認された。
[比較例4]
「樹脂組成物の作製」
ウレタン−アクリレート樹脂 UV−7630B(日本合成化学社製)30.0質量部、光開始剤 イルガキュア184(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)2.0質量部、ヒンダードアミン系光安定剤 Tinuvin123(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)0.6質量部、メチルイソブチルケトン41.0質量部を混合し、耐候性粒子を含有しない樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を用いて、実施例1と同様にして塗膜を得た。
得られた塗膜の全光線透過率及びヘーズ値を実施例1と同様にして測定したところ、全光線透過率は89%、ヘーズ値は0.2であった。
また、実施例1と同様に紫外線を30時間照射させた時のΔYI値は55であり、耐候性が悪かった。外観に白化は認められなかった。
本発明の耐候性粒子は、平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子の表面に、この紫外線遮蔽粒子に対して5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層が形成され、この第1の被覆層の表面に、紫外線遮蔽粒子の体積に対して15体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層が形成され、さらに平均粒子径を6nm以上かつ200nm以下としたことにより、長期間に亘って紫外線遮蔽能を維持することができ、劣化の虞も無く、透明性及び紫外線遮蔽性を長期に亘って維持することができ、なおかつ長期の耐候性にも優れたものとすることができるものであるから、太陽光に晒される部材、特に、日中、太陽光に晒され続ける屋外用の基材はもとより、太陽光、特に紫外線に対する耐候性が求められる各種部材においても、これら各種部材の表面に、太陽光、特に紫外線に対する耐候性を付与するための被膜を形成することで、適用範囲が拡がり、その工業的価値は大きい。
1 耐候性粒子
2 紫外線遮蔽粒子
3 第1の被覆層
4 第2の被覆層
11 耐候性粒子
12 表面処理層
13 表面処理紫外線遮蔽粒子

Claims (7)

  1. 平均一次粒子径が5nm以上かつ100nm以下の紫外線遮蔽粒子の表面に、この紫外線遮蔽粒子に対して5体積%以上かつ60体積%以下の酸化ケイ素からなる第1の被覆層が形成され、この第1の被覆層の表面に、前記紫外線遮蔽粒子の体積に対して100体積%以上かつ300体積%以下のシリコン樹脂からなる第2の被覆層が形成され、
    平均粒子径は6nm以上かつ200nm以下であり、
    前記紫外線遮蔽粒子の表面には、水酸化アルミニウムを主成分とする表面処理層が形成されていることを特徴とする耐候性粒子。
  2. 前記表面処理層は、前記紫外線遮蔽粒子の体積に対して1体積%以上35体積%以下設けられている請求項1記載の耐候性粒子。
  3. 前記第1の被覆層と前記第2の被覆層との間には、金属化合物からなる第3の被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の耐候性粒子。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の耐候性粒子を溶媒中に分散してなることを特徴とする耐候性粒子含有分散液。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の耐候性粒子と樹脂とを含有してなることを特徴とする耐候性粒子含有樹脂組成物。
  6. 請求項5記載の耐候性粒子含有樹脂組成物により形成されてなることを特徴とする耐候性膜。
  7. 請求項6記載の耐候性膜を備えてなることを特徴とする耐候性基材。
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