JP5810146B2 - 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金 - Google Patents

最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金 Download PDF

Info

Publication number
JP5810146B2
JP5810146B2 JP2013219908A JP2013219908A JP5810146B2 JP 5810146 B2 JP5810146 B2 JP 5810146B2 JP 2013219908 A JP2013219908 A JP 2013219908A JP 2013219908 A JP2013219908 A JP 2013219908A JP 5810146 B2 JP5810146 B2 JP 5810146B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nickel
tantalum
aluminum
present
hafnium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2013219908A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014040673A (ja
Inventor
ウォーレン・タン・キング
トレサ・エム・ポロック
クリスティーネ・ルイーズ・ゼムスキー
ウエンディ・ハワード・マフィー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Priority to JP2013219908A priority Critical patent/JP5810146B2/ja
Publication of JP2014040673A publication Critical patent/JP2014040673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5810146B2 publication Critical patent/JP5810146B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

本発明は概してニッケル基超合金の分野に関する。好ましい実施形態では、本発明は鋳造時に最小限の結晶粒欠陥しか呈さない単結晶(SC)及び方向性凝固(DS)ニッケル基超合金に関する。
近年、航空機エンジン又は大型発電用タービン部品用に設計された単結晶(SC)ニッケル基超合金が使用されるようになって、かかる合金がフレックル(freckle)やストレイ結晶粒(stray grains)のような欠陥を生じやすいことが分かってきた。従来は、航空機エンジンにおける方向性凝固部品の比較的小さな寸法又は発電用タービンにおける比較的低い作動応力及び温度のため、これらの欠陥は大きな問題とはされていなかった。しかし、最近では、タービン性能の向上を図るため従来よりも壁厚を薄くしてさらに高い温度へと発電用タービン部品の作動条件を高めることが望まれている。このような作動条件の下では、フレックルやストレイ結晶粒等の欠陥が発電用タービン部品の寿命制限因子となってしまう。
特開平05−059474号公報 特開平11−310839号公報
広義には、本発明は、フレックル及びストレイ結晶粒欠陥のような結晶粒欠陥を最小限にするためニッケル基超合金に炭化物生成元素を添加することにある。さらに具体的には、本発明は、単結晶(SC)及び方向性凝固(DS)ニッケル基超合金の凝固界面のマッシーゾーン中の液体から生成する炭化物生成元素を添加して、かかる合金におけるフレックル及びストレイ結晶粒欠陥の形成を低減するというものである。
本発明の特に好ましい実施形態では、ニッケル基超合金が提供されるが、これは、重量%で、約4.00%以上9.25%未満のタンタル、約4.75%〜約6.50%のタングステン、約2.75%以上のレニウム、約5.00%〜約7.00%のアルミニウム、約0.10%以上のハフニウム及び鋳造時に超合金のマッシーゾーンでのフレックル形成を大幅に低減するための炭化物を他の構成成分と形成するに十分な量の炭素を含んでいる。
本発明の合金はタービンブレード(特に発電用タービンのブレード)を鋳造するのにとりわけ有用である。鋳造物はそのまま使用することもできるし、さらに高温溶体化処理、時効処理、コーティング処理等の加工に付してもよい。
本発明の上記その他の態様及び利点は、本発明の好ましい例示的実施形態についての以下の説明から明らかとなろう。
本発明の特に好ましい超合金は、重量%で、約6.00%以上9.25%未満のタンタル、約4.75%〜約6.50%のタングステン、約2.75%以上のレニウム、約5.00%〜約7.00%のアルミニウム、約0.10%以上のハフニウム、炭素を含み、残部は実質的にニッケルである。
本発明の超合金組成物は、炭化物を他の構成成分と形成してSC又はDS鋳造時にマッシーゾーンでのフレックル形成を大幅に低減する程度の炭素を含んでいる必要がある。具体的には、炭素は約0.10%以上の量、最も好ましくは約0.10%〜0.15%の量で、他の構成成分と共存する。本発明の合金中に存在する比較的高レベルの炭素は、単結晶及び/又は方向性凝固技術には炭素含量を比較的低レベルに維持しなければならないとする従来の認識とは正反対である。
タンタルは本発明の超合金中に約6.00重量%以上9.25重量%未満の量で存在する。加えて、本発明の超合金は約0.10重量%以上、さらに好ましくは約0.12〜0.30重量%(好適には約0.15〜0.25重量%)のハフニウムを含む。タンタルとハフニウムは強力な炭化物生成元素である。本発明で必要とされるレベルの炭素と合金化すると、相互作用によってニッケル基超合金がフレックルを生ずる傾向が低減することが判明した。
レニウムは本発明の超合金中に約2.75重量%以上、通例約2.75〜6.40重量%の量で存在する。レニウムは、最も好ましくは、低減したタングステンの存在量を補うのに十分な量で用いられる。これに関して、具体的には、タングステンは、4.74重量%〜約6.50重量%、通例約5.00重量%〜約5.75重量%の量で存在する。
アルミニウムは、約5.00重量%〜約7.00重量%、さらに好ましくは約6.00重量%〜6.40重量%の量で存在する。ただし、アルミニウムとタンタルの合計量は約12.45%以上とすべきである。
本発明の超合金にはその他の構成成分も使用し得る。例えば、本発明の超合金は、クロム、コバルト、モリブデン、ホウ素、イットリウム、ルテニウム及びニオブから選択される1種類以上の元素を含み得る。これらの任意成分を使用する場合、それらは以下の重量%範囲:
クロム・・・・・・・・4.00〜7.25
コバルト・・・・・・・7.00〜15.00
モリブデン・・・・・・0〜2.00
ホウ素・・・・・・・・0.003〜0.010
イットリウム・・・・・0〜0.03
ルテニウム・・・・・・0〜6.00
ニオブ・・・・・・・・0〜1.00
で存在する。
特に好ましいニッケル基超合金は、以下の重量%範囲:
アルミニウム・・・・・6.00〜6.40
タンタル・・・・・・・6.30〜6.70
タングステン・・・・・4.75〜5.25
レニウム・・・・・・・2.75〜3.25
ハフニウム・・・・・・0.20〜0.30
炭素・・・・・・・・・0.10〜0.15
クロム・・・・・・・・6.75〜7.25
コバルト・・・・・・・7.00〜8.00
モリブデン・・・・・・1.30〜1.70
ホウ素・・・・・・・・0.003〜0.005
ニッケル(実質的)・・残部
で存在する構成成分を有する。
もう一つの好ましいニッケル基超合金は、以下の重量%範囲:
アルミニウム・・・・・5.50〜6.00
タンタル・・・・・・・7.00〜7.40
タングステン・・・・・5.75〜6.25
レニウム・・・・・・・5.20〜5.60
ハフニウム・・・・・・0.12〜0.18
炭素・・・・・・・・・0.10〜0.15
クロム・・・・・・・・4.00〜4.50
コバルト・・・・・・・12.25〜12.75
モリブデン・・・・・・1.50以下
ホウ素・・・・・・・・0.003〜0.010
ルテニウム・・・・・・6.00以下
ニオブ・・・・・・・・1.00以下
ニッケル(実質的)・・残部
で存在する構成成分を有する。
本発明の高炭素含量の好ましい超合金は、例えば米国特許第5445120号及び同第5270123号にさらに詳しく記載されたものとすることができ、その全開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす。
「実質的にニッケル」とは、本発明の超合金がその基本的及び新規特徴に実質的影響を与えない他の成分を痕跡量(微量)含み得ることを意味する。かかる痕跡成分としては、例えばイオウ、リン、銅、その他同様に用いる合金成分に通常痕跡量で付随する元素がある。
本発明の超合金は、米国特許第3494709号(その全開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす)にさらに詳しく記載されているような単結晶鋳造技術を用いた部品の製造並びに米国特許第3260505号(その全開示内容は文献の援用によって本明細書の内容の一部をなす)にさらに詳しく記載されているような方向性凝固技術による部品の製造に特に適している。
現時点で最も実用的かつ好ましい実施形態と考えれれるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、逆に、特許請求の範囲に記載された技術的思想及び範囲に属する様々な変更及び均等な構成を包含するものである。

Claims (6)

  1. 質量%で、6.00%以上9.25%未満のタンタル、4.75%〜6.50%のタングステン、2.75%〜6.40%のレニウム、5.00%〜7.00%のアルミニウム、0.10%〜0.30%のハフニウム、及び0.10〜0.15%の量の炭素を含み、残部がニッケルと不可避不純物であるニッケル基超合金からなるタービンブレード。
  2. ハフニウムが0.12〜0.30%の量で存在する、請求項1記載のタービンブレード。
  3. 超合金中のアルミニウムとタンタルの合計量が12.45%以上であることを条件として、5.00〜6.40%のアルミニウムを含む、請求項1又は請求項2記載のタービンブレード。
  4. 下記構成成分:
    6.00%〜6.40%のアルミニウム、
    6.30%〜6.70%のタンタル、
    4.75%〜5.25%のタングステン、
    2.75%〜3.25%のレニウム、
    0.20%〜0.30%のハフニウム、
    0.10%〜0.15%の炭素、
    6.75%〜7.25%のクロム、
    7.00%〜8.00%のコバルト、
    1.30%〜1.70%のモリブデン、
    0.003%〜0.005%ホウ素、及び
    残部のニッケルと不可避不純物
    (以上、質量%)からなる単結晶又は方向性凝固ニッケル基合金からなるタービンブレード。
  5. アルミニウムとタンタルの合計量が12.45%以上である、請求項4記載のタービンブレード。
  6. 下記構成成分:
    5.50%〜6.00%のアルミニウム、
    7.00%〜7.40%のタンタル、
    5.75%〜6.25%のタングステン、
    5.20%〜5.60%のレニウム、
    0.12%〜0.18%のハフニウム、
    0.10%〜0.15%の炭素、
    4.00%〜4.50%のクロム、
    12.25%〜12.75%のコバルト、
    1.50%以下のモリブデン、
    0.003%〜0.010%のホウ素、
    6.00%以下のルテニウム、
    1.00%以下のニオブ、及び
    残部のニッケルと不可避不純物
    (以上、質量%)からなる単結晶又は方向性凝固ニッケル基合金からなるタービンブレード。
JP2013219908A 2013-10-23 2013-10-23 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金 Expired - Lifetime JP5810146B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013219908A JP5810146B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013219908A JP5810146B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000019556A Division JP5599540B2 (ja) 2000-01-28 2000-01-28 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014040673A JP2014040673A (ja) 2014-03-06
JP5810146B2 true JP5810146B2 (ja) 2015-11-11

Family

ID=50393131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013219908A Expired - Lifetime JP5810146B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5810146B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3164972B2 (ja) * 1993-08-06 2001-05-14 株式会社日立製作所 ガスタービン用動翼及びその製造法とそれを用いたガスタービン
US6217286B1 (en) * 1998-06-26 2001-04-17 General Electric Company Unidirectionally solidified cast article and method of making
JP5599540B2 (ja) * 2000-01-28 2014-10-01 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014040673A (ja) 2014-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11001913B2 (en) Cast nickel-base superalloy including iron
JP6393993B2 (ja) 高温強度に優れた熱間鍛造可能なNi基超合金
JP6248117B2 (ja) ニッケル基超合金および物品
US20180223395A1 (en) Enhanced superalloys by zirconium addition
JP5595917B2 (ja) 実質的にレニウムを含まないニッケル基超合金組成物及び超合金物品
JPS5816047A (ja) ニツケル基合金
JPWO2007122931A1 (ja) Ni基超合金とその製造方法
JP6733210B2 (ja) 熱間鍛造用Ni基超合金
CN101910433A (zh) 镍基超合金组合物、超合金制品和使超合金组合物稳定的方法
JP6490407B2 (ja) Ni基鋳造超合金および該Ni基鋳造超合金からなる鋳造物
JP5626920B2 (ja) ニッケル基合金の鋳造品、ガスタービン翼及びガスタービン
JP6293682B2 (ja) 高強度Ni基超合金
US6096141A (en) Nickel-based superalloys exhibiting minimal grain defects
JP6267890B2 (ja) Ni基鋳造超合金および該Ni基鋳造超合金からなる鋳造物
JP5810146B2 (ja) 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金
US9850765B2 (en) Rhenium-free or rhenium-reduced nickel-base superalloy
US9580774B2 (en) Creep-resistant, rhenium-free nickel base superalloy
JP5599540B2 (ja) 最小限の結晶粒欠陥しか呈さないニッケル基超合金
US20110256018A1 (en) Ni-Based Single Crystal Superalloy with Good Creep Property
JP6189855B2 (ja) ケイ化ニオブ基複合材並びにこれを用いたガスタービン用タービン動翼、ガスタービン用タービン静翼及び高温部品並びに当該高温部品を用いたガスタービン、ジェットエンジン及び高温熱機関
CA2766552A1 (en) Nickel base superalloy compositions and superalloy articles
JP6769341B2 (ja) Ni基超合金
US20150315919A1 (en) LIGHTWEIGHT STRUCTURAL NiAl ALLOY WITH A HIGH HIGH-TEMPERATURE STRENGTH
US10344357B1 (en) Turbine wheel incorportating nickel-based alloy
RU2524515C1 (ru) Жаропрочный сплав на основе никеля для литья рабочих лопаток газотурбинных установок

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150818

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5810146

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term