JP5802876B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、始動口に遊技球が入球したことに起因して行われる抽選の結果を報知する図柄を備えたパチンコ遊技機に関するものである。
現状のパチンコ機は、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球すると、入球した際に抽出した乱数値を所定数を限度として保留記憶し、該記憶された乱数値が予め定められた大当りとなる値であるか否かの抽選を記憶した順に行っている。
大当り遊技を発生させるか否かの抽選結果は、変動を経た特別図柄の確定表示により報知される。尚、特別図柄は遊技領域の隅に小さく表示されるだけであって、遊技領域の中央に設けられた演出図柄表示装置にて特別図柄の擬似演出を行い、その擬似演出によって遊技者に抽選結果に対しての期待感を与えている。また、遊技者に抽選結果の期待感を与える演出は演出図柄表示装置だけではなく、パチンコ遊技機に設けられている発光体や可動物を使用して行われる場合もある。
近年のパチンコ機では、記憶された乱数値の当否抽選を行う前に、該乱数値を確認し、確認内容に応じて記憶された乱数値が大当りを期待できるものか否かの予告演出を行うものがある。これは例えば、特別図柄の変動中に始動口に入球すると表示される保留記憶を表す表示態様に、通常時の態様とは異なる態様を表示することによって大当りの可能性を示唆するものや、保留記憶の中に大当りの可能性があるものがあると、特別図柄の変動中にそれを示唆する演出を行うものなどがある。また、該演出を、大当りの可能性がある保留記憶が変動を開始するまで連続的に行うもの(連続演出)もある。
尚、以前は当否抽選を行う以前の始動口入球時に、当否決定及び当否結果となる図柄の決定を行うことが可能であったが(特許文献1)、現在では、変動開始時にしか実施できない。そのため入球時に行う乱数値の確認(先読み判定)は、あくまで演出にしか用いられていない。演出用に判定(確認)した結果は、該判定を行った主制御装置からサブ制御装置へ、少なくとも大当りかハズレかの情報を含むコマンドとして送信し、サブ制御装置は、遊技状態や演出状況を判断した上で上記した演出を行う処理を実施している。
また、保留記憶内に大当りが有るか否かの判定が可能であることを活かして、特許文献2のように大当り中に保留記憶中の大当りを告知するものがある。この演出は、連続して大当たりすることが告知されることにより、遊技者に非常に有利な遊技状態が訪れるという楽しみを前もって与えることが可能な演出といえる。
特開平8−336642号公報 特開2004−049893号公報
上記したように、先読み判定は、抽選結果を先んじて予告する多様な演出を可能とするものであるが、現状の遊技機では先読み判定を送受信後、該先読み判定を基にした予告演出を実施するタイミングは複数存在するにも拘らず、1つの先読み判定は1つの予告タイミングのみに用いられるだけであった。
先読み判定を基に予告演出を実施する複数のタイミング(期間)には、例えば、先読み信号を送受信してから該先読み信号の基となる保留記憶の変動表示が開始するまでのタイミングがあり、このタイミングでは、上記した保留記憶を表す表示態様を変化させる予告演出の実施が考えられる。次に変動表示の開始から終了までのタイミングがあり、このタイミングでは、前のタイミングと重なる場合があるが、記憶保留に大当りの期待が可能なものがあれば、変動表示中にそれを示唆する予告演出を表示するものが考えられる。次に大当り中のタイミングがあり、このタイミングでも記憶保留に大当りの期待が可能なものがあれば大当り遊技の実施中(大当り終了演出中も含む)に、それを示唆する予告演出を表示するものが考えられる。しかしながら、各タイミングにおいて異なる先読み判定を用いて予告演出が行われているのが現状である。また、上記した連続を行う場合、連続予告を開始(例えば保留3個目が対象)された後の入賞(例えば保留4個目)で当選する乱数値を取得しても、すでに連続予告が開始されているため、その保留に対して連続予告が行えない場合があった。
本願発明は上記の問題に鑑み、先読み判定処理の有効活用を目指すもので、1つの先読み判定を基に複数のタイミングで予告演出の実施を可能とすることにより、演出力を向上させた弾球遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の弾球遊技機は、
始動口への遊技球の入球に起因して抽出した乱数値によって、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かを抽選する主制御装置と、
前記主制御装置から受信する前記抽選結果に基づいて表示演出を決定するサブ制御装置と、を含む弾球遊技機において、
前記主制御装置に、
前記抽選を未実施の乱数値を保留記憶として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶された乱数値が特定の値であるか否かを該乱数値の前記抽選以前に確認する乱数値確認手段と、
該乱数値確認手段による確認結果を含む先読み判定信号を、前記サブ制御装置に送信する先読み判定信号送信手段と、
前記抽選の結果に応じて前記抽選の結果の報知となる図柄の変動パターンを選択する図柄変動開始手段と、
該図柄変動開始手段によって選択された前記変動パターンを変動パターン信号として前記サブ制御装置に送信する変動パターン信号送信手段と
前記抽選の結果が前記特別遊技状態を発生させるものであれば、少なくとも特別遊技の開始と、特別遊技のラウンド数と、特別遊技の終了のいずれかを指示する特別遊技状態指示信号を送信する特別遊技状態指示信号送信手段と
を備え、
前記サブ制御装置に、
前記保留記憶手段の記憶数に対応した保留記憶表示を行う保留記憶表示手段と
信した前記先読み判定信号の内容を、該先読み判定信号の対象となる乱数値の前記抽選が実行されるまで記憶する先読み判定信号記憶手段と、
受信した1つの前記先読み判定信号を起因に、該受信時から該先読み判定信号の対象となる乱数値の前記抽選を行うまでの期間に、前記保留記憶表示にて実施する第1予告演出を実施するか否かの判定を行う第1予告演出判定手段と、
前記保留記憶に特別遊技が発生する乱数値が保留されていることを示唆する第2予告演出を実施するか否かの判定を行う第2予告演出判定手段と
を備え、
前記第2予告演出判定手段は、所定の前記変動パターン信号を受信、又は/及び前記特別遊技状態指示信号を受信すると、前記先読み判定信号記憶手段に特定の値を示す内容を記憶していることを条件に前記第2予告演出を実行する
ことを特徴とする弾球遊技機である。
抽選結果に基づく情報とは、主制御装置が遊技球の始動口への入球に起因して抽出した乱数値の抽選結果を基に、該抽選結果から生ずる遊技状態の変化等に応じてサブ制御装置に演出内容をコマンドにより指定するものを指す。
例えば、遊技球が始動口入賞時に送信されるコマンドとしては、入賞時に取得した乱数値が何番目の記憶数であるかを示すための保留記憶数指示コマンド、入賞時に取得した乱数値が抽選前の先判定により少なくとも当たりであるかハズレであるかを示すための先読み判定結果コマンドなどがある。
図柄変動遊技開始時に送信されるものとしては、演出図柄の演出内容を指定する変動パターン指定コマンド、演出図柄の変動が終了した時に確定表示する図柄を指定する図柄指定コマンド、演出図柄の変動可能時間が終了したことを指定する変動停止指示コマンド、抽選が終了したことにより確率変動機能が作動しているのか時短機能が作動しているのかなど遊技状態を指定する状態指定コマンドなどがある。
大当り遊技時に送信されるものとしては、大当り遊技状態が開始されてから大入賞口が開放(初回のラウンドが開始)するまでのインターバル時間を指定するとともに大当り遊技が開始される演出内容を指定する大当り開始指示コマンド、大当り遊技の現在のラウンド数を指定して、そのラウンドでの表示内容を指定する(最高)開放回数指定コマンド、ラウンドとラウンドの間のインターバル時間を指定してインターバル中の表示内容を指定するインターバル指定コマンド、大当り遊技が終了して図柄変動遊技に復帰するまでのインターバル時間を指定するとともに大当り遊技終了の演出内容を指定する大当り終了指定コマンド、などがある。後述するがこれらをまとめて特別遊技状態指示信号と呼ぶ場合がある。
保留記憶手段は、記憶される保留記憶の数が始動口への入球に基づいて増加し、保留記憶の抽選によって減少する構成であればよく、増減時には入球順が特定可能に記憶領域が確保され、保留記憶は抽選時に記憶領域から消去される構成としてもよい。尚、保留記憶が無い状態で始動口に遊技球が入球した場合は、遊技者の見た目には保留記憶手段が実施された保留記憶状態を経ずに変動を開始したように見えるが、内部的には始動口入球時に抽出した各種乱数を一時的に記憶領域に格納する処理を行っている。
始動口への入球に起因して抽出する乱数には複数の種類が有り、乱数値確認手段によって確認される特定の値とは、特別遊技状態を発生させる所謂大当りとなる値としてもよく、更に大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する大当り図柄決定用乱数も合わせて確認した値としてもよい。その場合特定の値の内容は、例えば、15ラウンドの大当り遊技を発生させる値や大当たり遊技終了後に高確率遊技状態に移行する値等となる。また、特定の値は、リーチ判定用乱数値又はリーチ判定用乱数値及び変動パターン決定用乱数値を確認し、特定のリーチを示す値を特定の値としてもよい。
更に乱数値確認手段による確認は、取得した乱数値を記憶する毎に必ず実施する構成が好適であるが、先読み判定信号送信手段は、乱数値確認手段が確認を行った毎に必ず送信してもよいし、特定の値の確認内容や乱数値確認手段を行った時点の遊技状態を条件として、送信するか否かの判定を行い、送信しない場合がある構成としてもよい。これは例えば、確認内容が特定の値(例えば大当り又は特定のリーチ)を示さない場合や、現時点の遊技状態が開放延長機能作動時であった場合は、送信しない構成である。
また、保留記憶手段の保留記憶数の更新時には、保留記憶数送信手段によって保留記憶数指示コマンドを送信する構成が好適であり、保留記憶数指示コマンドに乱数値確認手段による確認結果を含む構成としてもよい。
図柄変動開始手段では、図柄の変動パターンの他に表示する図柄の種類を抽選結果に応じて選択する構成としてもよく、図柄の変動パターンは、図柄の変動開始から変動終了までの変動時間としてもよく、変動パターン信号送信手段では変動パターン信号と共に図柄指示信号を送信する構成としてもいいし、異なるタイミングで図柄指示信号を送信する構成としてもよい。
確認結果を含む先読み判定信号とは、特定の値を示す内容、又は特定の値であるか否かを示す内容や取得した全ての乱数値自体またはその判定結果を示す内容であってもよい。また、複数の特別図柄(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄)を備えた遊技機の場合、先読み信号の内容にどの図柄に係る始動口への入球に起因する値であるかを示す内容を含み、乱数値確認手段においてどの始動口入球に起因する値かを確認する構成が好適となる。
特別遊技状態指示信号は、大当り遊技時の状態に合わせてその都度表示内容を指示する信号であり、前述した大当り開始指示コマンド、開放回数指示コマンド、インターバル指示コマンド、大当り終了指示コマンド等による構成が好適である。
サブ制御装置の先読み判定信号記憶手段に記憶される内容は、特定の値を示す内容、又は特定の値であるか否かを示す内容や受信した先読み判定信号自体を示す内容であってもよく、遊技進行によって変化する記憶順の移動を示す情報を合わせて記憶してもよい。また、先読み判定信号記憶手段の構成は、主制御装置が備える保留記憶手段の構成と同一としてもよく、記憶した時間の古い順に記憶する領域が定められ、主制御装置の保留記憶手段に記憶された保留記憶との関連が容易に特定可能な構成であればよい。主制御装置からの変動開始情報受信時に、抽選が実施された保留記憶を基にする先読み判定信号の内容は消去してもよいし、該変動が終了するまで記憶してもよい。
第1予告演出は、先読み判定信号の受信時から、該先読み判定信号の基となる保留記憶の抽選の実施までの期間に、記憶している保留記憶の抽選時に大当りとなる可能性を示唆する演出(通常時とは異なる演出)を行うものであればよく、保留記憶表示を用いた演出でもよいし、基となる保留記憶の抽選よりも以前の抽選に応じた変動表示を用いた演出でもよく、該変動表示の継続性を認識させる演出によって効果を発揮する演出でもよい。また、図柄表示装置上で行われる表示内容に限るものではなく、遊技機に設けられた発光部材や可動役物(遊技球の獲得には直接関係のない演出用の可動物)を用い演出を行うものでもよい。
第1予告演出判定手段は、先読み判定信号が特定の値を示すものであれば、特定の値を条件に第1予告演出を実施してもよいし、先読み判定信号が特定の値を示した場合、サブ制御装置の処理により所定のタイミングで抽出した実施判定用の乱数値が第1予告演出を実施する値のとき第1予告演出を実行する構成としてもよい。実施判定用の乱数は、先読み判定信号を受信する毎に抽出してもよいし、特定の値を示したときのみ抽出するものでもよい。実施判定用の乱数を用いることによって、先読み判定信号が特定の値を示すものであっても、第1予告演出を実施する場合と実施しない場合が発生する構成となる。尚、第1予告演出判定手段の構成としては先読み判定信号が特定の値を示した場合、特定の値を示した先読み判定信号の内容のその他の内容、例えば図柄や変動パターンの種類によって第1予告演出の実施を判断する構成も考えられる。また、実施判定用乱数は専用の乱数ではなく他の乱数との兼用であっても何ら問題ない。
第2予告演出は、1つの先読み判定を基に行われる予告演出として、第1予告演出とは異なるタイミングで実施され、大当りとなる可能性を示唆する演出(通常時とは異なる演出)であればよい。例えば、第1予告演出は、1つの先読み判定信号を伴う保留記憶の発生時から該保留記憶の抽選の実施時までの期間に行われ、第2予告演出は、該抽選の結果に応じた変動表示の開始時から、該抽選の結果が大当りの場合は大当り遊技の終了時(次の抽選の実施時)までの期間に、抽選の結果がハズレの場合は、変動表示の終了時(次の抽選の実施時)までの期間に行われるものであればよい。従って、異なる先読み判定信号を基に第1予告演出と第2予告演出が発生した場合、その実施期間は重なるものであってもよい。また、図柄表示装置上で行われる表示内容に限るものではなく、遊技機に設けられた発光部材や可動役物(遊技球の獲得には直接関係のない演出用の可動物)を用い演出を行うものでもよい。
第2予告演出判定手段は、変動パターン信号受信時又は/及び特別遊技状態指示信号受信時に先読み判定信号記憶手段に特定の値を示す内容を記憶していれば、特定の値の記憶を条件に第2予告演出を実施してもよいし、先読み判定信号が特定の値を示した場合、サブ制御装置の処理により所定のタイミングで抽出した実施判定用乱数値が第2予告演出を実施する値のとき第2予告演出を実行する構成としてもよい。実施判定用の乱数は、先読み判定信号を受信する毎に抽出してもよいし、特定の値を示したときのみ抽出するものでもよい。また、既に第2予告演出を実施済みを条件に同一の保留記憶の内容を基にした先読み判定信号に応じた第2予告演出は実施されない構成としてもよいし、既に第2予告を実施済みでも同一の保留記憶の内容を基にした先読み判定信号に応じて第2予告演出を複数回実施可能とする構成としてもよい。
尚、第2予告演出判定手段の構成としては先読み判定信号が特定の値を示した場合、特定の値を示した先読み判定信号の内容のその他の内容、例えば図柄や変動パターンの種類によって第2予告演出の実施を判断する構成も考えられる。また、大当り時の図柄を指定するコマンド、大当り遊技の所定のインターバルを指定するコマンド、大当り遊技の開放回数を指定するコマンドを受信した際に第2予告演出を実施する構成も考えられる。尚、実施判定用乱数は専用の乱数ではなく他の所謂振分乱数との兼用であっても何ら問題ない。
第1予告演出を未実施と判定した場合のみ先読み判定信号記憶手段に先読み判定信号の内容を記憶する(該先読み判定信号の基となる乱数値(保留記憶)の抽選が行われるまで)構成は、先読み判定信号の内容を一時的に記憶する場合がある構成としてもよい。これは全ての先読み判定信号の内容は、受信後の所定のタイミングで先読み判定信号記憶手段に記憶されるが、該先読み判定信号の内容に応じて第1予告演出を実行することになった場合、該第1予告演出の実行を契機として基となった先読み判定信号の内容を先読み判定信号記憶手段から消去する構成としてもよい。
第1予告演出の実行に伴い基となった先読み判定信号の内容を先読み判定信号記憶手段から消去した場合、次に受信した先読み判定信号の内容の記憶は消去によって空いた領域へは格納せず、消去を行った記憶領域は空き領域として確保する処理を行う構成が好適である。この処理により主制御装置の保留記憶手段に記憶した保留記憶と先読み判定信号記憶手段に記憶した内容との記憶順のずれが発生しないものとなる。
第1予告演出の未実施を条件に第2予告演出を実施するものとなるが、第1予告演出の実施時に第1予告演出の実施を示すフラグを立てる構成も考えられる。
請求項1記載の弾球遊技機によれば、1つの先読み判定信号を遊技進行に沿った複数のポイントで利用でき、演出力の向上を図ることが可能となる。遊技進行に沿った複数のポイントとは、始動口入賞による保留記憶発生時から該保留記憶を基にした変動表示が開始するまでの待機期間(保留記憶期間)と、該1つの先読み判定信号の基となる保留記憶以前の保留記憶の抽選結果に応じた変動表示の開始から終了までと、該1つの先読み判定信号の基となる保留記憶よりも以前に記憶した保留記憶が大当りとなる場合の大当たり遊技中の各ポイント(開始時、開放時、インターバル時、終了時等)となる。
遊技盤8の正面図である。 電気的構成を示すブロック図である。 主制御装置50が実行するメイン処理のフローチャートである 各種乱数の説明図である。 普通図柄、特別図柄の一覧表である。 特別図柄の大当り図柄と対応する擬似図柄及び大当り遊技の種類を表した図である。 普通図柄、特別図柄の変動パターンの一覧表である。 主制御装置50が実行する始動口入賞確認処理1のフローチャートである。 実施例1において、主制御装置50が実行する特図当否判定処理1のフローチャート(1)である。 実施例1において、主制御装置50が実行する特図当否判定処理1のフローチャート(2)である。 実施例1において、主制御装置50が実行する特図当否判定処理1のフローチャート(3)である。 実施例1において、主制御装置50が実行する特別遊技処理1のフローチャート(1)である。 実施例1において、主制御装置50が実行する特別遊技処理1のフローチャート(2)である。 実施例1において、主制御装置50が実行する特別遊技処理1のフローチャート(3)である。 実施例1において、サブ統合装置53が実行する保留球数受信処理のフローチャートである。 実施例1において、サブ統合装置53が実行する先読み判定信号受信処理1のフローチャートである。 演出図柄表示装置54bに表示される第1予告演出の表示例である。 実施例1において、サブ統合装置53が実行する変動情報受信処理1のフローチャートである。 演出図柄の変動表示中に演出図柄表示装置54bに表示される第2予告演出の表示例である。 実施例1において、サブ統合装置53が実行する大当り終了演出コマンド受信処理1のフローチャートである。 大当り終了演出中に演出図柄表示装置54bに表示される第2予告演出の表示例である。 通常遊技時に主制御装置50からサブ統合装置53に送信する各種コマンドのタイムチャートである。 大当り遊技時に主制御装置50からサブ統合装置53に送信する各種コマンドのタイムチャートである。 実施例2において、サブ統合装置53が実行する先読み判定信号受信処理2のフローチャートである。 実施例2において、サブ統合装置53が実行する第1予告カウンタデクリメント処理のフローチャートである。 実施例2において、サブ統合装置53が実行する変動情報受信処理2のフローチャートである。 実施例2において、サブ統合装置53が実行する大当り終了演出コマンド受信処理2のフローチャートである。 実施例3において、主制御装置50が実行する始動口入賞確認処理2のフローチャートである。 実施例3において、サブ統合装置53が実行する先読み判定信号受信処理2のフローチャート(1)である。 実施例3において、サブ統合装置53が実行する先読み判定信号受信処理2のフローチャート(2)である。 実施例3において、サブ統合装置53が実行する変動情報受信処理3のフローチャートである。 実施例3において、サブ統合装置53が実行する大当り終了演出コマンド受信処理3のフローチャートである。 実施例4において、主制御装置50が実行する始動口入賞確認処理3のフローチャートである。 実施例4において、主制御装置50が実行する特図当否判定処理2のフローチャートである。 実施例4において、主制御装置50が実行する大当り設定処理1のフローチャートである。 実施例4において、主制御装置50が実行するハズレ設定処理1のフローチャートである。 実施例5において、主制御装置50が実行する大当り設定処理2のフローチャートである。 実施例5において、主制御装置50が実行する特別遊技処理2のフローチャート(2)である。 実施例5において、主制御装置50が実行する特別遊技処理2のフローチャート(3)である。 実施例5において、主制御装置50が実行する始動口入賞確認処理4である。 実施例5において、主制御装置50が実行する特別遊技処理3のフローチャート(2)である。 実施例5において、主制御装置50が実行する特別遊技処理3のフローチャート(3)である。
以下に本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採り得ることができ、各実施例に記載された内容の相違部分を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1に遊技盤8の正面図を示し、詳細に説明する。遊技盤8には公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられ、多数の遊技釘27が植設されている。尚、パチンコ機全体の正面図と裏面図は、従来技術と何ら変わり無いため説明は割愛する。
遊技領域26の略中央には、窓部28aを有する液晶枠飾り28が設けられており、演出図柄表示装置54b(図2参照)のLCD画面が遊技者から視認可能に構成され、図示しない公知のワープ入口、ワープ通路、ステージ等も設けられている。
また、窓部28aの上方には、7セグメントLED等の発光部材により構成される特別図柄表示装置29および普通図柄表示装置30が設けられている。
液晶枠飾り28の左右両側または左側には後述する普通図柄作動スイッチ32a(図2参照)を備える普通図柄作動ゲート32が設けられており、下側には後述する特別図柄始動スイッチ31a(図2参照)を備える普通電動役物31が設けられている。
普通電動役物31の下方には、アタッカー式の大入賞口33aを備える大入賞口ユニット33が配置され、該大入賞口ユニット33の下方にはアウト口34が設けられている。
大入賞口33aの左側には4個のLEDで構成される特別図柄保留数表示装置29aが、右側には4個のLEDで構成される普通図柄保留数表示装置30aが、各々設けられている。
また、大入賞口ユニット33の左右両側には、後述する一般入賞口スイッチ35b(図2参照)を備える一般入賞口35aが複数備えられる入賞口ユニット35が設けられている。
上記のように遊技盤8を構成することによって、普通図柄作動ゲート32に入球(普通図柄作動スイッチ32aにて遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置30で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド31b(図2参照)を駆動させる。
普通電役ソレノイド31bを駆動させると、ほぼ同期して普通電動役物31の羽根部材が駆動して、普通電動役物31への入球率(特別図柄始動スイッチ31aでの検出率)が高まるように構成されている。
また、普通電動役物31に入球(特別図柄始動スイッチ31aにて遊技球を検出)すると、特別図柄と演出図柄表示装置54bの演出図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した特別図柄と演出図柄の態様に応じて後述する大入賞口ソレノイド33c(図2参照)を駆動させる。
大入賞口ソレノイド33cを駆動させると、ほぼ同期して大入賞口ユニット33の扉部材が駆動して、大入賞口33aへの入球率(カウントスイッチ33b(図2参照)での検出率)が高まるように構成されている。
尚、本実施形態におけるパチンコ機は確率変動機として構成されている。具体的に説明すると、本実施形態のパチンコ機による遊技は、大入賞口33aを閉鎖した遊技と大入賞口33aを開放する大当たり遊技とに大別され、大入賞口33aを閉鎖した遊技には、大きく分類して、通常確率状態(以下、通常状態)と、該通常状態に比べて遊技者にとって有利な状態となる高確率状態(以下、確率変動状態)とが存在する。確率変動状態は、通常状態と比較して、当否抽選による大当たり遊技への移行確率が高くなり、特別図柄と普通図柄の変動時間が短縮され、更に普通電動役物40の羽根部材の開放時間が長くなるので、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
続いて、図2にパチンコ機1の電気配線を示すブロック図を示し、詳細に説明する。尚、このブロック図には、煩雑になる電源回路に関する記載は行わないが、電源が必要な制御装置若しくはアクチュエータ類には電源装置55から直接的または間接的に供給される構成となっている。
図2に示す通り、主制御装置50の入力端には、遊技盤中継端子板62を介して普通電動役物31に入球した遊技球を検出する特別図柄始動スイッチ31aと、普通図柄作動ゲート32に入球した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ32aと、大入賞口33aに入球した遊技球を検出するカウントスイッチ33bと、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ35bと、裏配線中継端子板63を介して前面枠(図示せず)が閉鎖していることを検出する前面枠閉鎖スイッチ38と、意匠枠(図示せず)が閉鎖していることを検出する意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bと、が接続されている。
前面枠閉鎖スイッチ38及び意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bは、内部に電池(1次電池又は2次電池のいずれでも良い)を備えており、通常時(電源が供給され、且つ、電源スイッチ55aがON)は後述する裏配線中継端子板63から供給されるDC12Vで動作し、電源が供給されないとき(電源遮断又は電源スイッチOFF)には、電池の電源を利用して前面枠3又は意匠枠4a、4bの閉鎖状態を出力する構成となっている。
また、電池として1次電池を採用する場合には電池の消耗によって交換(電池のみ交換又はリミットスイッチを交換)することとなるが、2次電池を採用する場合には通常時に充電する構成とし、繰り返し利用可能に構成することが望ましい。
主制御装置50の出力端には、遊技盤中継端子板62を介して大入賞口33aの扉部材を駆動する大入賞口ソレノイド33cと、普通電動役物31の羽根部材を駆動する普通電役ソレノイド31bと、図柄表示装置中継端子板64を介して特別図柄を表示する特別図柄表示装置29と、特別図柄の保留数を表示する特図保留数表示装置29aと、普通図柄を表示する普通図柄表示装置30と、普通図柄の保留数を表示する普図保留数表示装置30aと、裏配線中継端子板63および外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70と、が接続されている。
主制御装置50はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種コマンド等を生成し、払出制御装置51およびサブ統合装置53に出力する。
また、主制御装置50は、前面枠閉鎖スイッチ38又は意匠枠閉鎖スイッチ39a、39bから前面枠又は意匠枠の閉鎖状態時に出力される検出信号が入力されることで、外部接続端子板61を介してホールコンピュータ70に前面枠又は意匠枠が閉鎖状態にあることを示す信号(検出信号に準ずる信号)を出力するように構成されている。
ここで、主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信回路として構成され、主制御装置50とサブ統合装置53とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合装置53への一方向通信回路として構成されている。
払出制御装置51の入力端には、裏配線中継端子板63を介して球タンクまたはタンクレール内の遊技球が不足していることを検出する球切れスイッチ22aまたは23aと、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して払い出した遊技球を検出する払出スイッチ24bと、各種端子板を介することなく下皿13への経路に遊技球が多数あることを検出する満杯スイッチ13aと、が接続されている。
払出制御装置51の出力端には、裏配線中継端子板63および払出中継端子板66を介して遊技球を上皿へと払い出す払出モータ24aが接続されている。
払出制御装置51はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される各種検出信号ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて遊技球の払い出しに関わる各種コマンド等を生成し、主制御装置50および発射制御装置52に出力する。
ここで、払出制御装置51と主制御装置50とは双方向通信回路として構成され、払出制御装置51と発射制御装置52とは払出制御装置51から発射制御装置52への一方向通信回路として構成されている。
発射制御装置52の入力端には、発射を停止するための発射停止スイッチ19aと、発射ハンドル17に遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ20aと、が接続されている。
発射制御装置52の出力端には、遊技球を遊技領域26へ発射するための発射モータ36が接続されている。
発射制御装置52はCPU、ROM、RAMを備えず、IC等で構成されたデジタル回路であり、入力される各種検出信号ならびに払出制御装置51からの入力に基づいて発射モータ36の駆動を制御している。
サブ統合装置53の入力端には、遊技者により操作可能な遊技ボタン14に配置された遊技スイッチ14aが接続されている。この遊技スイッチ14aは遊技ボタン14の操作を検出するが、遊技者による想定外の強打や乱打により、遊技スイッチ14aとサブ統合装置53との電気的接続が断線したり短絡したりする場合(遊技者にとっては遊技ボタン14の故障状態)が度々発生している。こういった状況を考慮して、サブ統合装置53は、遊技スイッチ14aとの電気的接続の断線や短絡の有無のチェックを行う回路を備えている。
尚、遊技ボタン14の故障には、電気的な故障以外にボタンの押下し機構の故障、例えば遊技ボタン14が押下しできないとか、押下した状態から元に戻らない等なども考えられるため、これらの故障状態を検出する装置を設けると更に好適となる。
サブ統合装置53の出力端には、意匠枠および遊技盤8に備えられる各種LED・ランプ37と、前面枠およびスピーカユニットに備えられるスピーカ10と、が接続されている。
尚、サブ統合装置53と主制御装置50とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置50からサブ統合装置53への一方向通信回路として構成され、サブ統合装置53と演出図柄制御装置54aとはサブ統合装置53から演出図柄制御装置54aへの一方向通信回路として構成されている。
サブ統合装置53はCPU、ROM、RAM等の電気部品を備えており、搭載するROMに記憶されたプログラムに従ってCPUにて処理を実行し、入力される遊技スイッチ14aの入力ならびに主制御装置50から入力されるコマンドに基づいて演出に関わる各種コマンド等を生成し、演出図柄ユニット54の演出図柄制御装置54aに出力する。
尚、本実施例では、サブ統合装置53のRAMに記憶された遊技情報を電源断時に保持しない構成としているが、電源装置55からVBBを供給して記憶保持可能とし、復電時に記憶した遊技情報を元に電源断前の遊技を再開する構成としても何ら差し支えない。
また、サブ統合装置53には、音量を調節する音量調節スイッチ10aが備えられ、音量調節スイッチ10aの状態(位置)を検出し、その検出結果とスピーカ10へ送信する内容とを判断し、スピーカ10から出力する音量をソフト的に制御するように構成されている。
例えば、遊技に伴う演出音声やエラー報知の一部(前面枠、意匠枠の枠開放/閉鎖報知など)の音声は、音量調節スイッチ10aの状態に応じて変更された音量でスピーカ10から出力され、その他のエラー報知(特殊報知など)は音量調節スイッチ10aの状態に関わらず予め設定された音量でスピーカ10から出力されるように構成することができる。
次に、主制御装置50が、メインルーチンとして行う各処理に従って、遊技機の動作を説明する。
図3に記すフローチャートは、主制御装置50のマイコンにより実行されるメイン処理を表したものであり、約2mS毎のハード割り込みにより定期的に実行される処理である。本実施形態では、S10〜S24までの各処理は割り込み処理において1回だけ実行される処理であって「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS25、S26の処理を「残余処理」と称する。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、ほとんどが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:NO)、前記メモリの所定領域に所定値を書き込む、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み、即ち初期設定が為され(S11)、残余処理に移行する。正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:YES)、図4に記載した様々な乱数についての更新処理が行なわれる。
S10の肯定判定後には、まず初期値乱数1の更新処理が実行される(S12)。この処理は、初期値乱数1の値について、この処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数1の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初期値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。S12の処理後には、初期値乱数2の更新処理が実行される(S13)。この処理はS12の処理と同様に初期値乱数2の値について、実行毎に+1するインクリメント処理である。違いは、初期値乱数1の最大値が「3966」であるのに対して初期値乱数2の最大値が「997」であるということである。よって、この処理を実行する前の初期値乱数2の乱数値が最大値である「997」のときは次回の処理で初期値である「0」に戻る。なお、詳細は後述するが初期値乱数1は大当り判定(特別図柄の抽選)に使用するものであり、初期値乱数2は当り判定(普通図柄の抽選)に使用するものである。
S13に続く大当り判定用乱数の更新処理(S14)は、初期値乱数1、初期値乱数2の更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、最大値である「3966」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期値乱数1の値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそのときの初期値乱数1の値を初期値とし「0」〜「3966」までの3967個の整数値を繰り返し作成する。
即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「3966」までの整数値とすることは前記初期値乱数1と何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、大当り判定用乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「3966」までの3967個の整数値とし、割り込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期値乱数1により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「3966」の3967個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
尚、図4に記載するように通常確率状態時の当選することとなる値の数は10で、値は「775」〜「777」、「1775」〜「1777」、「2774」〜「2777」であり、高確率状態時の当選することとなる値の数は100で、値は「775」〜「777」、「1314」〜「1333」、「1758」〜「1777」、「2758」〜「2777」、「3314」〜「3333」である。
S14に続く当り判定用乱数の更新処理(S15)は、初期値乱数1、初期値乱数2の更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であるが、最大値である「996」に至ると次回の処理では、そのときの前記初期値乱数2の値を初期値(以下、「更新初期値」という。)とし、更に割り込み毎に+1する処理を続行して更新初期値より「1」少ない値(以下、「更新最大値」という。)に至れば次回の処理では、更にそのときの初期値乱数2の値を初期値とし「0」〜「996」までの997個の整数値を繰り返し作成する。
即ち、割り込み処理毎に+1し、乱数を構成する要素を「0」〜「996」までの整数値とすることは前記初期値乱数2と何等変わることはないが、今回の更新最大値に至れば次回の割り込み処理ではそのときの更新初期値を初期値とし更新最大値に至るまで割り込み毎に+1し、更に次回の更新初期値を初期値とする構成である。これにより、当り判定用乱数は、乱数を構成する要素を「0」〜「996」までの997個の整数値とし、割り込み処理毎に+1するが、更新最大値に至れば、次回の割り込み処理ではそのときの初期値乱数1により決定される値に変更されるので、当否乱数の値を予測不可能にすることができる。また、更新初期値と更新最大値とにより決定される乱数の構成要素は従来の当否乱数と同じ「0」〜「996」の997個の整数値と何等変わることがないので乱数を構成する要素の出現率を均一にしている。
尚、図4に記載するように通常確率状態時の当選することとなる値の数は10で、値は「31」〜「40」であり、高確率状態時の当選することとなる値の数は966で、値は「31」〜「996」である。
続く大当り図柄決定用乱数の更新処理(S16)は「0」〜「19」の20個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る構成になっており、この20個の乱数値により図5(b)に示す20種類の大当り図柄より1つの大当り図柄が決定される。また、大当り図柄決定用乱数値と大当り図柄の関係は図5(c)に示すとおりである。
図6は特別図柄が大当りを示す図柄で確定表示された場合の大当り遊技の内容を示している。尚、図6の図表中にある確変とは、大当り遊技終了後に特別図柄抽選の抽選確率が高く設定された高確率遊技状態になる大当り示し、通常とは通常大当りのことであり、通常大当りとは、大当り遊技終了後も特別図柄抽選の抽選確率が低い遊技状態(通常遊技状態)のまま、あるいは抽選確率が高い高確率遊技状態から大当り遊技終了後、特別図柄抽選が低い遊技状態(通常遊技状態)に戻る大当りを言う。また、図表中のラウンドとは、大当り遊技中に大入賞口33aが開放される回数のことであり、当然、開放回数(ラウンド数)が少ないほうが大当り遊技中に得られる賞球数が少なくなる。
図3に戻り小当り図柄決定用乱数の更新処理(S17)は「0」〜「9」の10個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1されて最大値を超えると初期値である「0」に戻る。なお、図5(b)に記載するように小当りを示す図柄は「EE」、「FF」の2種類であり、小当り図柄決定用乱数によって、どちらの小当りを示す図柄を選択するか決定する。尚、図5(b)に記載するようにハズレを示す特別図柄は「−−」の1種類になっているので外れ図柄を決定するための乱数は備えていない。また、図5(a)に記載するように普通図柄の当り図柄(「L」)もハズレ図柄(「−」)も共に1種類しか存在しないので当り図柄又はハズレ図柄を決定するための乱数は備えていない。
次に、リーチ判定用乱数の更新処理(S18)は「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時に当選する値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時に当選する値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時に当選する値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数の更新処理(S19)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初期値である「0」に戻る。尚、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は普通電動役物31に遊技球が入球(特別図柄始動スイッチ31aが遊技球を検出)することで抽出され、当り判定用乱数は普通図柄作動ゲート32を遊技球が通過(普通図柄作動スイッチ32aが遊技球を検出)することで抽出される。
続く入賞確認処理(S20)では、遊技領域26に設けられた各入賞口(31a、32a、33b、35b)へ遊技球が入球したか否か及び普通図柄作動ゲート32を遊技球が通過したか否かを確認する処理である。尚、普通電動役物31への遊技球の入球の確認については、後述する始動入賞確認処理で説明する。
続いては、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての特図当否判定処理(S21)、普通図柄抽選が当りか否かを判定する普図当否判定処理(S22)行う。この特図当否判定処理(S21)、普図当否判定処理(S22)が終了すると続いて画像出力処理等の各出力処理(S23)が実行される。各出力処理(S23)では、遊技の進行に応じて主制御装置50は払出制御装置51、発射制御装置52、サブ統合装置53、大入賞口ソレノイド33c等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S20)により遊技盤8上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには、賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置51に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合装置53に出力する処理を、遊技機に異常があるときにはエラー中であることを報知すべくサブ統合装置53にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S24)は、一般入賞口35aに対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における一般入賞口35aへの遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、異常判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数1の更新処理(S25)、初期値乱数2の更新処理(S26)から構成されるが、各々前述したS12、S13の処理と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで、時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S24までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行(特別遊技の実行)するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図3に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数1、初期値乱数2の更新される(加算される)値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数1が大当り判定用乱数と、初期値乱数2が当り判定用乱数と同期する可能性はなくなる。尚、本実施形態においては、大当り判定用乱数の更新は初期値乱数1の値により変更され、当り判定用乱数は初期値乱数2の値により変更される構成なので同期の虞は全くない。
次に図8にて主制御装置50が行う始動口入賞確認処理1を説明する。この始動口入賞確認処理1では、特別図柄始動口(普通電動役物31)への遊技球の入球を確認し、入球時に取得した各種乱数の記憶(格納)処理と変動開始時の当否判定(抽選)に先立って、先読み判定(当否乱数値等の確認)を行う処理であり、本願発明における保留記憶手段と乱数値確認手段と先読み判定信号送信手段とを含む処理となる。
始動口入賞確認処理1を開始すると、主制御装置50が特別図柄始動スイッチ31aの検出信号に基づいて、普通電動役物31に遊技球が入球したか否かを判定する(S30)。S30が肯定判定ならば、保留記憶数について記憶可能な上限数まで既に記憶されているか否かを判定する(S31)。本実施例における記憶可能な上限数は4個である。肯定判定なら、遊技球が入球した際に(特別図柄始動スイッチ31aが遊技球を検出した際に)抽出した複数の前記した乱数値(大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数)を保留記憶として記憶する抽出乱数保留記憶処理を行う(S32)(本願発明における保留記憶手段に該当)。
S32の処理後は先読み判定処理を行なう(S35)(本願発明における乱数値確認手段に該当)。この先読み判定処理(S35)とは、保留記憶された大当り判定用乱数の値が、当否判定の報知以前に遊技者に期待を持たせる演出を行うことが可能か否かを判定する処理である。具体的には、保留記憶された大当り判定用の乱数値が予め定められた大当りと判定される値(通常確率状態時では上記した10個の値、高確率遊技状態時では上記した100個の値)と一致しているか否か、また、不一致の場合は、小当りと判定される値(通常確率状態時、高確率遊技状態時共に61個の値)と一致しているか否か、大当りと小当りのどちらの値とも一致しない時はハズレと判定する。また、大当りと判定される値ならば、大当り図柄決定用乱数の値より大当りの種類(確変or通常、ラウンド数)を更に確認し、ハズレであれば、リーチ判定用乱数の値より所定のリーチ(本実施例では図7bに示す変動パターン12と変動パターン13)となるか否かを確認する。
次にS35の判定処理結果コマンドをサブ統合装置53に送信する先読み判定信号送信処理を行う(S37)。S37の処理に続いては、特別図柄保留数表示装置29aの点灯数を1増加させると共にサブ統合装置53に現在の保留記憶数を送信する保留記憶数指示信号送信処理を行う(S38)。尚、このS38で送信する現在の保留記憶数を指示する信号とS38で送信する先読み判定信号を一つにし、1度に先読み判定結果の情報と現在の保留記憶数の情報を送信する構成にしてもよい。S38の処理後、またはS30、S31が否定判定ならば(S30:NO、S31:NO)リターンに抜ける。
次に図9、10、11を用いて主制御装置50が行う特図当否判定処理1を説明する。この処理は、特別図柄始動口(普通電動役物31)への遊技球の入球に起因する変動表示、即ち、特別図柄始動口への遊技球の入球によって取得した大当り判定用乱数の値の当否結果報知を実施するための処理であり、本願発明における図柄変動開始手段と変動パターン信号送信手段とを含む処理となる。具体的には、主制御装置50が特別図柄始動口(普通電動役物31)への遊技球の入球時に取得した大当り(当否)判定用乱数値、大当り図柄決定用乱数値、小当り図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、変動パターン決定用乱数値を参照して、特別図柄表示装置29(演出図柄表示装置54b)で実施する当否判定結果の報知内容(確定図柄)と該報知内容を導出するまでの図柄の変動パターンを決定する処理となる。
図9に示す特図当否判定処理1が開始されると、主制御装置50はまず条件装置が未作動か否か判定する(S40)。この判定は大当りフラグに基づいて行われる。大当りフラグとは、特別図柄の抽選で当選した場合(取得した大当り判定用乱数の値が予め定められた所定の値と一致していた場合)に立つフラグである。S40が肯定判定であれば(S40:YES)、特別図柄が変動停止中であるか(S41)、確定図柄が未表示中であるか(S42)の判定が行われる。
S41、S42の両方が肯定判定ならば(S41:YES、S42:YES)、保留記憶があるか否か判定し(S43)肯定判定ならば(S43:YES)、最も古い保留記憶の抽選を行うために読み出し、保留記憶が残っている場合は記憶領域のシフト処理を行う。この処理によって保留記憶がある場合はその時点で最も古い保留記憶は、最も古い保留記憶用の記憶領域に格納されることになる。
S44の処理に続いては、確変フラグが0か否かの判定を行う(S45)。確変フラグとは、主制御装置50にて記憶される値であり、確変フラグの値が「0」のときは、大当り確率が通常状態中(通常確率)であることを、確変フラグの値が「1」のときは、確率変動状態中(高確率)であることを主制御装置50が判断するための値である。S45が肯定判定なら(S45:YES)、読み出した大当り判定用乱数の値が前述した10個の当り値が設定されている通常確率判定用テーブルにて抽選を行う通常テーブル判定処理を行い(S46)、否定判定なら(S45:NO)、読み出した大当り判定用乱数の値が前述した100個の当り値が設定されている高確率判定用テーブルにて抽選を行う確変テーブル判定処理を行う(S47)。なお、S46、S47の処理では、読み出した大当り判定用乱数値が大当りとなる値でなかった場合には、小当りになる値か否かの抽選が行われる(前述した61個の当り値が設定された小当り判定用テーブルで判定)。小当り判定用テーブルは一つしかなく、通常確率遊技状態でも高確率遊技状態でも同じテーブルを使用する。つまり、小当りになる確率は常に一定になっている。
続いてS46又はS47の判定処理の結果が大当りか否かを判定する(S48)。S48が肯定判定なら(S48:YES)、読み出した大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S49)、同様に読み出した大当り判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態(高確率遊技状態、時間短縮状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S50)。尚、上述したように本実施例では大当り図柄によって大当り遊技の内容(種類)が決まっているので、この大当り図柄の決定が大当り遊技の種類の決定になっている。
S48が否定判定なら(S48:NO)、小当り判定用の当り値と一致していたか否かを判定する(S51)。S51が肯定判定なら(S51:YES)、読み出した小当り図柄決定用乱数の値に基づいて小当り図柄を決定し(S52)、読み出した小当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態(高確率遊技状態、時間短縮状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S53)。S51が否定判定なら(S51:NO)、ハズレ図柄を決定し(S54)、読み出したリーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数の値及び現在の遊技状態(高確率遊技状態、時間短縮状態、通常状態)によって変動パターン(変動時間)を決定する(S55)。なお、前述したようにハズレ図柄は1種類しかなく、ハズレの場合には必ずその1種類のハズレ図柄が選択される。
S50、S53、S55の処理に続いては、上述の抽選結果を示すデータ(大当り遊技の種類、小当りの有り無し、ハズレの種類(リーチの有り無し)、変動時間など)を含んだ変動開始コマンド(変動パターン信号)をサブ統合装置53に出力するとともに、特別図柄表示装置29において特別図柄を変動表示させる処理を行い(S56)、S56の処理後、又はS40、S43が否定判定なら(S40:NO、S43:NO)、特別遊技処理に移行する。従って、サブ統合装置53は変動開始コマンド(変動パターン信号)により、大当り図柄(大当り遊技の種類)、ハズレ図柄、リーチの有無、変動時間を把握することが出来る。
変動開始コマンド(変動パターン信号)を受信したサブ統合装置53は、特別図柄の確定図柄(当り図柄、ハズレ図柄)、変動時間に応じて擬似(演出)図柄の種類、変動演出の種類を決定し、該決定結果を演出図柄制御装置54aに送信し、演出図柄制御装置54aはサブ統合装置53の決定に従って演出図柄表示装置54bにて擬似(演出)図柄の変動表示を行う。なおサブ統合装置53による擬似(演出)図柄の決定は、特別図柄が大当りを示す図柄であった場合には、図6に記載しているように大当り図柄(特別図柄)に対応した擬似(演出)図柄(大当り図柄)を選択するようになっており、特別図柄がハズレを示す図柄であった場合には、ランダムに擬似(演出)図柄を選択する構成になっている。但し、リーチになる変動であった場合には同じ種類の擬似(演出)図柄を2個選択するようになっているほか、同じ種類の擬似(演出)図柄を3個選択しないように制御されている。
また、図示は省略しているが、小当りを示す図柄であった場合にも大当り図柄を示す図柄であった場合と同様に小当り図柄(特別図柄)に対応した擬似(演出)図柄(小当り図柄)を選択するようになっている。また、サブ統合装置53による変動演出の決定は、主制御装置50から送られてきた変動開始コマンドが示す変動時間と同じ演出時間である複数の演出表示(演出パターン)の中より1つの演出表示(演出パターン)を選択する構成になっている。なお、本実施例ではサブ統合装置53が擬似(演出)図柄及び変動演出を決定する構成になっているがサブ統合装置53ではなく同じサブ制御装置である演出図柄制御装置54aにて擬似(演出)図柄及び変動演出を決定する構成にしてもよい。
主制御装置50の特図当否判定処理1の処理に戻り、図9のS41の判定で否定判定ならば(S41:NO)、つまり特別図柄が変動中であった場合には、図10に示すように図柄変動時間(S50又はS53又はS55の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する(S61)。S61が肯定判定なら(S61:YES)、図柄停止コマンドをサブ統合装置53に出力する図柄停止コマンド送信処理を行い、特別図柄表示装置29を制御してS49又はS52又はS54にて決定した確定図柄を確定表示させる(S62)。図柄停止コマンドを受信したサブ統合装置53は演出図柄制御装置54aに予め決めておいた擬似(演出)図柄を確定表示させる指示信号を出力し、演出図柄制御装置54aは、その信号により演出図柄表示装置54bを制御して擬似(演出)図柄を確定表示させる。これにより、特別図柄と擬似(演出)図柄の変動の開始と終了が同じタイミングになる(同期する)。
S62の処理後は、確定表示させた特別図柄が大当りを示すものであるか否かを判定する(S63)。S63が肯定判定なら(S63:YES)、確定図柄表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S64)、大当りフラグを立てる条件装置作動開始処理を行い(S65)、確変フラグが1か否か(現在が高確率遊技状態であるか否か)を判定する(S66)。S66が肯定判定なら(S66:YES)、確変フラグと時短フラグに0をセットする処理を行う(S67)。時短フラグとは、主制御装置50にて記憶される値であり、時短フラグの値が「0」のときは、時短状態ではないことを、時短フラグの値が「1」のときは、時短状態であることを主制御装置50が判断するための値である。S66が否定判定なら(S66:NO)、時短フラグが1か否か判定し(S68)、肯定判定なら(S68:YES)時短フラグに0をセットする(S69)。
S67の処理、S68の否定判定(S68:NO)、S69の処理後は特別遊技処理に移行する。尚、本実施例では高確率遊技状態であれば必ず時短状態になっている構成であるため、S66の判定が肯定判判定なら確変フラグと時短フラグの両方を落す(0をセットする)構成になっている。また、本実施例では時短フラグが立つことで開放延長機能も作動し、時短フラグが落ちると開放延長機能も終了する構成となっている。従って、S67及びS69の処理で開放延長機能も終了する。また、本実施例では、大当り中は通常確率状態であると共に特別図柄の変動表示を実施しないため、S67、S69の処理を実施して確変フラグ、時短フラグを落す構成になっている。
一方、S63が否定判定なら(S63:NO)、即ち確定表示した特別図柄が大当りを示すものでなかった場合、確定図柄表示設定処理(確定図柄の表示時間設定)を行い(S70)、時短フラグのみが1か否かを判定し(S71)、肯定判定なら(S71:YES)記憶されている時短回数から−1し(S72)、残りの時短回数が0か否か判定する(S73)。S73が肯定判定なら(S73:YES)、時短フラグに0をセットする。尚、S71の時短フラグのみ立っているか否かの判定は、確変フラグと時短フラグが立っていれば否定判定となり、時短フラグのみ立っていた場合に限り肯定判定となる判定処理である。S74の処理後及びS71又はS73が否定判定(S71:NO、S73:NO)なら、確定表示された特別図柄が小当り図柄を示すものか否かを判定する(S75)。S75が肯定判定なら(S71:YES)、小当り遊技作動役物の作動開始を行う小当り遊技開始処理を行ない(S76)、S76の処理後、S75の否定判定後(S75:NO)は特別遊技処理に移行する。
続いて、図9のS42が否定判定なら(S42:NO)、即ち特別図柄が確定表示中であった場合には、図11に示すようにS64又はS70で設定された確定表示時間が終了したか否かを判定する(S80)。S80が肯定判定なら(S80:YES)、特別図柄表示装置29を制御して特別図柄の確定表示を終了させ、サブ統合装置53に指示信号を送信して疑似(演出)図柄の確定表示を終了させる確定図柄表示終了処理を行う(S81)。
次に主制御装置50が行う特別遊技処理1を図12、図13、図14を用いて説明する。特別遊技処理1は大当り遊技の進行を制御する処理であり、本願発明における特別遊技状態指示信号送信手段を含む処理となる。図12に示すように特別遊技処理1を開始すると、大当りフラグに基づいて条件装置が未作動か否かを判定する(S90)。S90が肯定判定なら(S90:YES)、小当り遊技作動役物が作動中か否かを判定する(S91)。S91が肯定判定なら(S91:YES)、小当り開始演出中であるか否かを判定し(S92)、肯定判定なら(S92:YES)、小当りの開始演出の終了時間か否かを判定し(S93)、肯定判定なら(S93:YES)、大入賞口33aを開放する大入賞口開放処理を行う(S94)。尚、本実施例での小当り遊技は、大入賞口33aの開放を0.5秒間行う構成になっている。S94の処理後及びS91又はS93が否定判定なら(S91:NO、S93:NO)リターンに抜ける。
S92が否定判定なら(S92:NO)、小当り動作中か否か(大入賞口33aが0.5秒の開放を行っているか否か)を判定し(S95)、肯定判定なら(S95:YES)、大入賞口への入賞球数が10個未満か否かを判定し(S96)、肯定判定なら(S96:YES)開放してから0.5秒経過したか否かを判定する(S97)。S96が否定判定(S96:NO)又はS97が肯定判定なら(S97:YES)、大入賞口33aを閉鎖する大入賞口閉鎖処理を行い(S98)、続いて小当り終了演出処理を行う(S99)。S99の処理後、又はS97が否定判定なら(S97:NO)リターンに抜ける。S95が否定判定で小当り遊技中ではないなら(S95:NO)、小当り終了演出が終了する時間か否かを判定し(S100)、肯定判定なら(S100:YES)、小当り遊技作動役物を終了させる小当り遊技終了処理を行なう(S101)。S101の処理後、又はS100が否定判定なら(S100:NO)リターンに抜ける。
なお、本実施例では、小当り遊技での大入賞口33aの開放動作を1回の構成で説明したが複数回開放する構成としても良い。その場合は、S94(大入賞口開放処理)のところで開放回数を設定し、S98(大入賞口閉鎖処理)のところで設定された開放回数を減算し、0になったらS99(小当り終了演出処理)に行く構成が考えられる。
図12のS90が否定判定なら(S90:NO)、即ち大当りフラグが立っていれば、図13に示すように大入賞口33aが閉鎖中か否か判定し(S110)、肯定判定なら(S110:YES)、大当り遊技の開始演出中であるか否か判定する(S111)。S111が肯定判定なら(S111:YES)、大当り遊技の開始演出が終了する時間か否かを判定し(S112)、肯定判定なら(S112:YES)、大入賞口33aを開放する大入賞口開放処理(S113)を行う。S113の処理後、又はS112が否定判定なら(S112:NO)リターンに抜ける。
S111が否定判定なら(S111:NO)、即ち大当り遊技の開始演出中ではないなら、インターバル中か否か判定する(S114)。このインターバルとは、大入賞口33aが閉じている状態から開放されるまでの時間のことである。S114が肯定判定なら(S114:YES)、インターバルが終了する時間か否かを判定し(S115)、肯定判定なら(S115:YES)、大入賞口33aを開放する大入賞口開放処理を行う(S116)。S116の処理後、又はS115が否定判定なら(S115:NO)リターンに抜ける。
S114が否定判定なら(S114:NO)、即ちインターバル中ではないなら、大当り遊技の終了演出中ではないか否かを判定し(S117)、肯定判定なら(S117:YES)、大当りになった図柄を記憶し(S118)、サブ統合装置53に大当り開始演出を指示するコマンドを送信する大当り開始演出処理を行う(S119)。この処理が本願発明における特別遊技の開始時期を指示する特別遊技状態指示信号を送信する特別遊技状態指示信号送信手段となる。S119の処理後、又はS117が否定判定なら(S117:NO)リターンに抜ける。
大当り開始演出処理(S119)では、主制御装置50はサブ統合装置53に大当り開始演出指示コマンドを送信し、大当り開始演出指示コマンドを受信したサブ統合装置53は、パチンコ機に設けられたランプ、LEDを大当り遊技演出用に激しく発光させたり、大当り遊技用の音を発生させる。また、サブ統合装置53は、演出図柄制御装置54aに信号を送信し、演出図柄表示装置54bにおいて大当り開始演出を表示させる。尚、S113、S116の大入賞口33aを開放する処理でも、主制御装置50はサブ統合装置53に(最高)開放回数指示コマンド(ラウンド開始コマンド)を送信し、(最高)開放回数指示コマンド(ラウンド開始コマンド)を受信したサブ統合装置53は、その開始されるラウンドに応じて上記ランプ、LEDを発光させたり音声を出力させる。また、サブ統合装置53は演出図柄制御装置54aに信号を送信し、演出図柄表示装置54bにおいて開始されるラウンドに応じた演出を行う。尚、上述した(最高)開放回数指示コマンドも特別遊技状態指示信号の1つである。
次にS110が否定判定なら(S110:NO)、即ち、大入賞口33aが開放中であった場合には、図14に記載するように大入賞口33aへの遊技球の入球数が規定数(10個)未満か否かを判定し(S130)、肯定判定なら(S130:YES)、大入賞口33aの最大開放時間が経過したか否かを判定し(S131)、否定判定なら(S131:NO)リターンに抜ける。尚、本実施例では大入賞口33aの最大開放時間は2種類存在し(小当り遊技を除く)、大入賞口33aが15回開放される大当り遊技では、1回(1ラウンド)の最大開放時間が全て28秒と設定され、大入賞口33aが2回開放される大当り遊技では、1回(1ラウンド)の最大開放時間が全て2秒と設定されている。つまり、主制御装置50は大当り遊技が開始される以前に実行する大当り遊技の種類を把握し、その大当り遊技の種類に応じて大当り遊技の内容(大入賞口33aの開放回数及び開放時間、開始インターバル時間、終了インターバル時間、開放間インターバル時間等)を設定する構成となっている。
S130が否定判定(S130:N0)又は、S131が肯定判定なら(S131:YES)大入賞口33aを閉鎖する大入賞口閉鎖処理を行う(S132)。S132の処理後は、S132で終了したラウンドが最終ラウンドであったか否か(2ラウンド又は15ラウンド)を判定し(S133)、否定判定なら(S133:NO)、インターバル処理を行なって(S134)リターンに抜ける。このインターバル処理(S134)もS113、S116の大入賞口33aを開放する処理と同様に、主制御装置50はサブ統合装置53にインターバル信号を送信し、ランプ、LED、音声、演出図柄表示装置54bによりインターバル用の演出を行う。尚、このインターバル信号も特別遊技状態指示信号の1つである。
S133が肯定判定なら(S133:YES)、即ち、終了したラウンドが最終ラウンドなら、サブ統合装置53に大当り終了演出を指示するコマンドを送信する大当り終了演出処理を行う(S135)。この処理が本願発明における特別遊技の終了時期を指示する特別遊技状態指示信号を送信する特別遊技状態指示信号送信手段となる。S135の大当り終了演出処理は、S119の大当り開始演出処理と同様に、主制御装置50からサブ統合装置53に大当り終了演出指示コマンドを送信することによって、パチンコ機に設けられたランプ、LEDや演出図柄表示装置54bにおいて大当りの終了演出を行うための処理である。
S135に続いて条件装置停止処理を行い(S136)、大当りした図柄(特別図柄)が大当り遊技終了後に高確率遊技状態になる図柄であるか否かを判定し(S137)、肯定判定なら(S137:YES)、確変フラグと時短フラグに1をセットし(開放延長機能も作動する)(S138)、否定判定なら(S137:NO)、時短フラグのみに1をセットする(開放延長機能も作動する)(S139)。S139ではあわせて時短回数カウンタの値を100にセットする処理も行われる。S138又はS139の処理後はサブ統合装置53に大当り終了コマンドを送信する大当り終了コマンド送信処理を行い(S140)、リターンに抜ける。
次にサブ統合装置53が実施する処理について説明する。図15に示す保留球数受信処理は、主制御装置50から受信した保留記憶数指示信号(図8、S38)に基づき、演出図柄表示装置54bに保留記憶数表示を行うための保留球数表示指示信号を演出図柄制御装置54aに送信する処理である。保留球数受信処理を開始すると、主制御装置50から保留記憶数指示信号を受信したか否かを判定する(S150)。肯定判定であれば(S150:YES)、保留球数カウンタの値に1を加え(S151)、1を加えた値に該当する表示態様を指定する信号を演出図柄制御装置54aに送信する(S152)。保留球数カウンタは、演出図柄表示装置54bに表示する保留記憶数を示すカウンタであり、新たな変動表示が開始する毎に−1のデクリメント処理が行われる。この処理によって演出図柄表示装置54bには、主制御装置50が備える保留記憶手段が記憶する保留記憶の数を適時に表示することが可能となる。尚、サブ統合装置53と演出図柄制御装置54aが統合された構成の場合はS152(保留球数表示信号送信処理)をそのまま保留球数表示処理とすればよい。
次に図16に示す、サブ統合装置53が実施する先読み判定信号受信処理1について説明する。この処理は、主制御装置50から受信した先読み判定信号を記憶するとともに、その内容に応じて後述する第1予告演出を実施する処理であり、本願発明における先読み判定信号記憶手段と、第1予告演出判定手段とを含む処理となる。
先読み判定信号受信処理1を開始すると、先読み判定信号を受信したか否か判定する(S160)。肯定判定なら(S160:YES)、先読み判定内容記憶処理を行う(S161)。この先読み判定内容記憶処理では、受信した先読み判定信号となるコマンドそのものを、受信した順番が特定可能に各記憶領域に格納する処理であり、受信した先読み判定信号の対象となる保留記憶の変動情報を受信すると該コマンドを消去し、他に先読み判定内容の記憶が有る場合は、記憶領域のシフト処理が行われる。S161の先読み判定内容記憶処理は本願発明における先読み判定信号記憶手段となる。
S161の処理に続いては、第1予告演出が未実施か否か判定する(S162)。従って本実施例では第1予告演出を既に実施している場合は、第1予告演出は行われない構成となるが、複数の第1予告演出を実施する構成も考えられる。S162が肯定判定なら(S162:YES)、演出開始判定用乱数の抽出処理を行う(S163)。次に、受信した先読み判定信号が大当りを示す内容か否かを判定する(S164)。S164が肯定判定なら(S164:YES)、S163で抽出した演出開始判定用乱数の値が判定テーブル1の値と一致するか否かを判定する(S165)。判定テーブル1(2、3)は、第1予告演出を実施するか否かの判定に使用し、受信した先読み判定信号が大当りを示す内容を含む場合の判定テーブルとなる。本実施例では、S163で抽出する演出開始判定用乱数の総数は「0」「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」「9」の10個であり、判定テーブル1は「1」「3」「5」「7」「9」の5個となる。従ってこの場合は1/2の確率で第1予告演出を実施する。
S164が否定判定なら(S164:NO)、受信した先読み判定信号が小当りを示す内容か否かを判定し(S166)、肯定判定なら(S166:YES)、S163で抽出した演出開始判定用乱数の値が判定テーブル2の値と一致するか否かを判定する(S167)。判定テーブル2は、受信した先読み判定信号が小当りを示す内容を含む場合に第1予告演出を実施するか否かを判定するテーブルとなり、「2」「4」の2個で構成されている。従ってこの場合は1/5の確率で第1予告演出を実施する。
S166が否定判定なら(S166:NO)、受信した先読み判定信号が変動パターン12或いは変動パターン13を示す内容か否かを判定し(S168)、肯定判定なら(S168:YES)、S163で抽出した演出開始判定用乱数の値が判定テーブル3の値と一致するか否かを判定する(S169)。判定テーブル3は、受信した先読み判定信号が所定の変動パターン(変動パターン12或いは変動パターン13)を示す内容を含む場合に第1予告演出を実施するか否かを判定するテーブルとなり、「6」の1個で構成されている。従ってこの場合は1/10の確率で第1予告演出を実施する。本実施例に於いては、S163からS169が本願発明における第1予告演出判定手段となる。
S165、S167、S169が肯定判定なら(S165:YES、S167:YES、S169:YES)、演出図柄制御装置54aに第1予告演出の表示を指示する信号を送信する第1予告演出表示指示信号送信処理を行う(S170)。S170の処理後、又はS160、S162、S165、S167、S168、S169が否定判定なら(S160:NO、S162:NO、S165:NO、S167:NO、S168:NO、S169:NO)リターンに抜ける。なお、ここでもサブ統合装置53と演出図柄制御装置54aが統合された構成の場合はS170(第1予告演出表示指示信号送信処理)をそのまま第1予告演出表示処理とすればよい。
上述したように、本実施例では第1予告演出は大当りとならないときも所定の確率で発生する構成となっており、所謂大当りとならないガセ演出を含むものとなっている。この構成により、第1予告演出の対象となる変動表示が確定表示されるまで、大当りとなるかどうかの期待感を振幅させ遊技の興趣を高める効果を発揮する。このような構成ではなく、先読み判定信号が大当りを示す内容を含む場合のみ、所定の確率(例えば1/3)で第1予告演出を実施する構成も考えられる。
次に図17を用いて本実施例における第1予告演出の具体的な表示例を説明する。図17の上部は、図柄変動時の演出図柄表示装置54bの全体を示す図である。左・中・右の各擬似(演出)図柄が画面のほぼ中央で変動表示を行い、画面下部に示す破線内を特別図柄保留記憶数表示領域として赤い○の点灯数で特別図柄の保留記憶数を表示している。尚、破線は実際の表示はされていない。表示例では、赤い○が3個表示され、保留記憶が3個有ることを示している。
図17の下部は、特別図柄保留記憶数表示領域を拡大した図であり、上部の図の状態から、始動口(普通電動役物31)への新たな遊技球の入球に応じて4個目の保留記憶表示が行われ、この4個目の保留記憶表示が、前述した先読み判定信号受信処理によって第1予告演出として表示されたものである。このキャラクタ(達吉)の表示は、保留記憶が減少する毎に表示位置を移動し、対応する変動表示が開始されるまでその態様を表示する。本実施例では、第1予告演出として、赤い○とは一目で区別が可能となるキャラクタ(達吉)が表示される。尚、当然のことながら表示内容はこれに限定するわけではなく、通常の表示とは異なる表示で第1予告演出を実施してもよい。更に、対応する変動表示が開始する以前に通常の表示態様に変化する構成としてもよく、パチンコ機に備えられた他の演出用部材を用いて、通常とは異なる演出(可動役物の動作や、発光部材の発光態様)を付加することによって好適となる。
尚、第1予告演出として保留記憶表示にて行うものを示したが、その他にも連続演出が考えられる。例えば、演出図柄表示装置54bや可動役物により、対象となる保留を消化するまで変動をまたいでカウントダウン告知を行ったり、対象となる保留消化に到達するまで変動開始時に共通の演出表示や可動役物可動を行わせたりする。これにより遊技者は演出が連続していく毎に期待感が高まっていく。
この連続演出の場合、仮に保留記憶内に複数の大当りが含まれていても演出対象となるものは1つである。そのため、連続演出の対象となった保留記憶の直後に当りとなる記憶が保留された場合、演出自体されないか十分な連続演出を行うことができない状態となる。
保留記憶表示で第1予告演出する場合も複数の保留記憶を対象にすることはできるが、先に消化される保留記憶にて大当りが発生すると、後に予告表示されていた保留記憶は大当り遊技をまたぐことになる。大当り遊技をまたぐということは遊技状態が変化している(確率変動により)可能性があり、先読み判定時には当りだった乱数値が、大当り遊技後の変動開始時の当否判定ではハズレと判定される可能性が起こり得ることになる。
このようなことから、第1予告演出が十分に演出力を発揮できる状況は限られており、先読み判定で折角判定されても生かされていない状況がある。
次に、図18を用いてサブ統合装置53が実施する変動情報受信処理1を説明する。この処理は、主制御装置50から受信した変動開始コマンドに応じて、演出図柄表示装置54bに表示する変動態様を選択する処理であり、本願発明における第2予告演出判定手段を含む処理となる。
変動情報受信処理1を開始すると主制御装置50から変動開始コマンドを受信したか否か判定する(S181)。S181が肯定判定なら(S181:YES)、振分乱数抽出処理を行い(S182)、開放延長機能が未作動か否か判定する(S183)。S183が否定判定(S183:NO)の場合は、開放延長機能が作動中の変動パターンを選択する処理を行うが、従来技術と何ら変わりないため説明は割愛する。
S183が肯定判定なら(S183:YES)、受信した変動開始コマンドで変動パターン10(図7b参照)を受信したか否かを判定し(S184)、肯定判定なら(S184:YES)先読み判定信号受信処理1で記憶した先読み判定内容の記憶が有るか否か判定し(S190)、肯定判定なら(S190:YES)記憶されている全ての先読み判定内容の確認処理を行う(S191)。S191の処理の後、S191で確認した先読み判定内容の中に大当りとなるものが有るか否か判定する(S192)。即ち主制御装置50が記憶する保留記憶の中のいずれかに、大当り判定となる大当り判定用乱数の値が記憶されているか否かの判定であり、S192が肯定判定なら(S192:YES)、変動パターン10に対応するサブ統合装置53が記憶する複数の変動態様の中から、S182で抽出した振分乱数値に応じた1つの変動態様に合わせ、第2予告演出となるキャラクタが表示される変動態様を選択する(S193)。
S184、S190、S192が否定判定なら(S184:NO、S190:NO、S192:NO)、受信した変動開始コマンドに含まれる変動パターンに対応するサブ統合装置53が記憶する複数の変動態様の中から、S162で抽出した乱数値に応じた1つの変動態様を選択する(S194)。S193の処理又はS194の処理に続いては、上記処理によって選択された変動態様を、演出図柄表示装置54bに表示する指示信号を演出図柄制御装置54aに送信する演出図柄変動処理を行う(S195)。S195の処理後、又はS181が否定判定なら(S181:NO)リターンに抜ける。以上が本実施例における変動情報受信処理1となり、S182とS184からS193までが本願発明における第2予告演出決定手段を構成する。第2予告演出決定手段では、先読み判定内容に大当りが有った場合、第2予告演出を実施するか否かを判定する実施判定用乱数を用いる構成も考えられる。上記から明らかなように、本実施例における第2予告演出は、保留記憶内に大当りがある(必ず大当りする)ことを告知する予告である。
次に図19を用いて本実施例における図柄変動表示中に実施される第2予告演出の具体的な表示例を説明する。図19は、変動パターン10の変動が開始されてから2.0秒後の状態を示す図である。変動パターン10を開始すると、左・中・右の各擬似(演出)図柄は、個々の図柄の認識が不可能な速度で変動を行い、その変動の開始から2.0秒後に、擬似(演出)図柄の背後となる画面中央にキャラクタ(達吉)が3.0秒間表示される。キャラクタ(達吉)が消えるとほぼ同じくして擬似(演出)図柄は各々の図柄が認識可能な速度に変化しリーチ演出を行う。
次に図20を用いてサブ統合装置53が実行する大当り終了演出コマンド受信処理1を説明する。大当り終了演出コマンド受信処理1は、主制御装置50から大当り終了演出コマンドを受信することによって、大当り遊技の最後の大入賞口33aの開放が終了してから、最初の特別図柄の変動表示が開始(最初の当否抽選の実施に伴う)されるまでの終了インターバル期間に実施される演出を指示する処理であり、本願発明における第2予告演出決定手段を含む処理となる。
大当り終了演出コマンド受信処理1を開始すると、主制御装置50から大当り終了演出コマンドを受信したか否か判定する(S210)。肯定判定なら(S210:YES)先読み判定信号受信処理1で記憶した先読み判定内容の記憶が有るか否か判定し(S214)、肯定判定なら(S214:YES)記憶されている全ての先読み判定内容の確認処理を行う(S215)。S215の処理の後、S215で確認した先読み判定内容の中に大当りとなるものが有るか否か判定する(S216)。即ち主制御装置50が記憶する保留記憶の中のいずれかに、大当り判定となる大当り判定用乱数の値が記憶されているか否かの判定であり、S216が肯定判定なら(S216:YES)、受信した大当り終了演出コマンドが示す大当り終了演出の内容に加え、第2予告演出の表示を実施する終了演出態様を選択する(S217)。
S214、S216が否定判定なら(S214:NO、S216:NO)、受信した大当り終了演出コマンドが示す大当り終了演出を選択する(S218)。S217の処理後、またはS218の処理に続いては、上記で選択した演出態様を演出図柄表示装置54bに表示する指示信号を演出図柄制御装置54aに送信する演出指示信号送信処理を行う(S219)。
以上が本実施例における大当り終了演出コマンド受信処理1である。この処理により保留記憶内に大当りが有ることを告知する第2予告演出を、大入賞口33aの最後の動作が終了してから大当りが終了した後の最初の変動表示(最初の当否判定に基づく)が開始されるまでの間に実施することになる。これは、1つの先読み判定信号の受信により複数のポイントで該1つの先読み判定信号に基づく演出が可能となることを示すものである。
次に、図21を用いて本実施例における大当り終了インターバル中に実施する第2予告演出の具体的な表示例を説明する。図21は大当り終了インターバルが開始されてから2.0秒後の状態を示す図である。大当り終了インターバルを開始すると画面上部左に「End」文字が表示され大当りが終了したことを示し、2.0秒後に、画面下部左にキャラクタ(達吉)が3.0秒間表示される。大当り終了後に遊技状態が確率変動状態となる場合は、「End」の替わりに「確率変動」が表示される。
尚、実施形態として大当り終了時にて説明したが、図13に示す大当り開始演出指示コマンド(S119)を用いる場合は、図20の大当り終了演出コマンド受信処理を大当り開始演出コマンド受信処理と置き換えて読めば良い。大当り開始インターバル中の表示例も図21と同様に表示すればよく、例えば通常大当りならば「ラッキー」、確変大当りならば「スーパーラッキー」と表示されるところをキャラクタ(達吉)を出現させたり、キャラクタに切り替えたりすることが考えられる。開放回数指定、インターバル指定で行う構成の場合も同様に図20の処理を置き換えて判断すれば良い。
次に、図22と図23を用いて主制御装置50からサブ統合装置53に送信する各種コマンドの送信(受信)タイミングについて説明する。以下に説明する各種コマンドのいずれの送信タイミングも、サブ統合装置53が該コマンドの受信を契機として第1又は第2予告演出の実施判断が可能となるタイミングである。
図22に示すタイミングチャートは、遊技球の始動口(普通電動役物31)入球時から、特別図柄の変動停止(次回の変動開始)までの期間を表すものである。保留記憶の無い状態で始動口(普通電動役物31)に遊技球が入球すると、先読み判定信号(コマンド)と保留記憶数指示信号(コマンド)がサブ統合装置53に送信され、その2ms後に変動開始コマンドが送信され、その2ms後に図柄指定コマンドが送信される。保留記憶が無い状態においても、抽出した各種乱数は保留記憶領域に一時格納され保留記憶指示信号は送信されるが、その2ms後に変動開始コマンドが送信されるため図柄表示装置54bに保留記憶表示が認識可能に表示されることはない。
変動開始から選択された変動パターンに応じた変動時間経過後、図柄停止コマンドと遊技状態(通常確率状態、確率変動状態)コマンドが送信され、その600ms後(確定図柄表示時間)、遊技状態が変化する場合は遊技状態コマンドが送信される。始動口(普通電動役物31)への遊技球の入球から、確定図柄の表示時間終了までに再度遊技球が始動口(普通電動役物31)に入球すると、その入球した時点で先読み判定信号(コマンド)と保留記憶数指示信号(コマンド)がサブ統合装置53に送信され、保留記憶の数が1個となる。その場合、確定図柄の表示時間が終了後2ms後に保留球数減算コマンドが送信され、その2ms後に減算した保留記憶に対応した変動開始コマンドを送信する。尚、遊技状態コマンドは機種によっては通常遊技状態、確率変動状態の他にも時短回数(開放延長機能の作動回数)を送る場合がある。
図23に示すタイミングチャートは、大当りとなる確定図柄の表示から大当りの終了までの期間を表すものである。大当り図柄が確定するタイミングで図柄停止コマンドと遊技状態コマンドが送信され、その600ms後(確定図柄表示時間)、遊技状態が変化する場合は遊技状態コマンドが送信される。次に2ms未満の時間が経過すると、大当り開始演出コマンドを送信し、大当り開始演出が終了するタイミングで最大開放回数又は開放回数コマンドが送信される。最大開放回数コマンドと開放回数コマンドの違いは、その開放回が最終の大入賞口33aの開放なのか、途中の開放なのかを区別させるものである。次に大入賞口の規定入賞数または規定時間に応じてインターバルコマンドを送信する。最大開放回数が終了するまで規定回数の開放回数コマンドとインターバルコマンドの送信を繰り返し、最後のインターバル時間が終了後、大当り終了演出コマンドを送信し、大当り終了演出終了時に遊技状態が変化する場合は遊技状態コマンドを送信する。
以上が実施例1の説明となる。上記構成とすることでサブ統合装置53に記憶した1つの先読み判定信号の内容を複数のポイント(各コマンド受信時)で活用することが可能となり遊技機の演出力を向上させることが可能となる。
次に実施例2について説明する。本実施例に於いて遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通となる。従って、重複する部分の説明は割愛する。
本実施例は、サブ統合装置53が第1予告演出実施時に第1予告演出の実施中を表すフラグをセットし、該第1予告演出の基となる保留記憶の変動表示が開始されるまで該フラグを保持し、第1予告演出の実施中を表すフラグがセットされている期間は、第2予告演出を実施しない処理構成である。
第1予告演出の実施に応じて第1予告演出実行フラグをセットする先読み判定信号受信処理2を図24を用いて説明する。図24は実施例1で説明した先読み判定信号受信処理1に、第1予告演出実行フラグをセットする処理(S171)と該フラグの保持と消去を監視する第1予告カウンタをセットする処理(S172)を追加したものである。従って処理の開始からS170の第1予告演出指示信号送信処理までは援用とし詳細説明は割愛する。
S170の処理に続いては、第1予告演出実行フラグに1をセットする(S171)。第1予告演出実行フラグは、サブ統合装置53が記憶する値であり、第1予告演出実行フラグの値が0の時は、第1予告演出の未実施状態であることを、第1予告演出実行フラグの値が1の時は第1予告演出の実施中であることを、サブ統合装置53が判断するための値(フラグ値)である。
S171に続いては、第1予告カウンタに現在の保留記憶数となる保留球数カウンタの値をセットする(S172)。第1予告カウンタは、第1予告演出実行フラグを監視するためのカウンタであり、詳細については後述する。S172の処理後、又はS160、S162、S165、S167、S168、S169が否定判定なら(S160:NO、S162:NO、S165:NO、S167:NO、S168:NO、S169:NO)リターンに抜ける。
次に、サブ統合装置53が実行する第1予告カウンタデクリメント処理を図25を用いて説明する。第1予告カウンタデクリメント処理は、第1予告演出の実施時に変動開始コマンドの受信、即ち保留記憶が消化される毎にカウンタ値をデクリメントし、値が所定値(0)になると、第1予告演出に対応する保留記憶の変動が開始されたとみなし、第1予告演出実行フラグをクリアする処理である。
第1予告カウンタデクリメント処理を開始すると変動開始コマンドを受信したか否か判定する(S220)。S220が肯定判定なら(S220:YES)、第1予告演出実行フラグが1か否か判定し(S221)、肯定判定なら(S221:YES)第1予告カウンタの値から−1するデクリメント処理を行う(S222)。S222の処理に続き第1予告カウンタの値が0か否か判定し(S223)、肯定判定なら(S223:YES)第1予告演出実行フラグに0をセットする(S224)。S224の処理の後、又はS220、S221、S223が否定判定なら(S220:NO、S221:NO、S223:NO)リターンに抜ける。
上述した先読み判定信号受信処理2と第1予告カウンタデクリメント処理によって、実施例1と同様に第1予告演出を実施しながら、その実施期間に限り第1予告演出の実施中を示す第1予告演出実行フラグをセットする構成となる。
次に、本実施例でサブ統合装置53が実行する、変動情報受信処理2を図26を用いて説明する。変動情報受信処理2は実施例1で図18を示して説明した変動情報受信処理1に第1予告演出実行フラグの判定処理を1つ追加したものである。従って共通処理については援用とし、異なる部分のみ説明する。
図26に示すフローチャートにおいて、S184の判定処理が肯定判定なら(S184:YES)、変動情報受信処理2では第1予告演出実行フラグが0か否か判定する(S185)。この判定は、第1予告演出が実行中か否かの判定であり、肯定判定なら(S185:YES)第1予告演出が未実施として変動情報受信処理1と同様に先読み判定内容の記憶の有無を判定する(S190)。S185が否定判定なら(S185:NO)第1予告演出の実施中であるため以降の第2予告演出を実施するための判定処理は行わず、通常の変動態様選択処理を行う(S194)。
次に、本実施例でサブ統合装置53が実行する、大当り終了演出コマンド受信処理2を図27を用いて説明する。大当り終了演出コマンド受信処理2は実施例1で図20を示して説明した大当り終了演出コマンド受信処理1に第1予告演出実行フラグの判定処理を1つ追加したものである。従って共通処理については援用とし、異なる部分のみ説明する。
図27に示すフローチャートにおいて、S210の判定処理が肯定判定なら(S210:YES)、大当り終了演出コマンド受信処理2では第1予告演出実行フラグが0か否か判定する(S211)。この判定は、第1予告演出が実行中か否かの判定であり、肯定判定なら(S211:YES)第1予告演出が未実施として大当り終了演出コマンド受信処理1と同様に先読み判定内容の記憶の有無を判定する(S190)。S211が否定判定なら(S211:NO)第1予告演出の実施中であるため以降の第2予告演出を実施するための判定処理は行わず、通常の終了演出態様の選択処理を行う(S218)。無論、実施例1同様に図27の処理を、大当り開始演出コマンド受信、開放回数指定受信、インターバル指定受信に置き換えて行うことも考えられる。
以上が実施例2の説明となる。本実施例では、実施例1の効果にプラスして、第1予告演出の未実施を条件として第2予告演出を実施するため、遊技者は第1予告演出が実施されなかった場合でも、第2予告演出の発生に期待を持て遊技を進行する事になり常に期待をもって遊技を行うことができる。また、第1予告演出はガセ演出を含む大当り予告演出であるのに対し、第2予行演出はガセ演出がなく実施されると必ず大当りが発生する演出となる。従って、二つの予告演出が重複すると、第1予告演出の実施中に所定のリーチ(変動パターン10)が実施された場合、第2予告演出が実施されなければ第1予告演出がガセ演出だということを告知することになってしまう。本実施例は、このような状況を防止する構成でもある。
次に実施例3について説明する。本実施例に於いて遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通となる。従って、重複する部分の説明は割愛する。
本実施例は、主制御装置50が送信する先読み判定信号の内容に通常確率における確認結果(通常テーブル判定)か、確率変動時における確認結果(確変テーブル判定)かの情報を追加し、サブ統合装置53の先読み判定信号の判定処理で発生する、直近の遊技状態の移行に伴う大当り判定の不具合を解消する構成である。
不具合の具体的な内容は、確率変動状態中では、主制御装置50の先読み判定処理(図8、S37)においても、確変テーブル判定を用いて当否確認が行われる。従ってサブ統合装置53に送信される先読み判定信号の内容も確変テーブル判定の判定結果を基にするが、確率変動状態でサブ統合装置53が大当りの内容を含む先読み判定信号を複数記憶した場合、先に行われる大当りとなる当否判定時に、大当り図柄決定用乱数の値が通常図柄を示す値だと、後に送られた確変テーブル判定による大当りを含む先読み判定信号の内容は、本来なら通常テーブル判定によって当否結果を得なければならない内容であり、サブ統合装置53は大当りとなる内容を記憶しているにも拘らず、実際の遊技ではハズレとなる可能性が極めて高い(10/100)状況となる。従って、そのまま大当りの内容を用いて予告実施処理を行い各予告演出を実施した場合、第1予告演出はガセ表示となるため問題ないが、第2予告演出は大当りとなることを告知する予告であるため、予告の内容と実際の遊技内容とが異なるものになり、これにより遊技者に不信感を与え遊技施設でのトラブルに発展する原因となってしまう。本実施例は、このような事態を避けることが可能な構成である。
図28に示した、本実施例における主制御装置50が実行する始動口入賞確認処理2は、実施例1で図8を用いて説明した始動口入賞確認処理1と処理構成が一部異なる。本実施例では異なる部分のみ説明し、同一部分は援用として説明は割愛する。実施例1と異なるのは、図28の破線で示したS33からS35までの処理となる。始動口入賞確認処理1においても、遊技状態の違いにより異なる判定テーブルを用いて当否判定の確認を行うが、確認結果に判定した遊技状態(通常、確変)又は判定に用いた判定テーブルの種類といった情報を含むものではなかった。
図28に示す始動口入賞確認処理2のS32に続いては、確変フラグが0か否か判定する(S33)。このS33の判定により処理時の遊技状態を通常確率状態か確率変動状態か判定する。肯定判定であれば(S33:YES)、通常状態時に用いる通常テーブルで大当り判定を実施する通常確率状態時の先読み判定処理を行い(S34)、否定判定であれば(S33:NO)確変状態時に用いる確変テーブルで大当り判定を実施する確率変動状態時の先読み判定処理を行う(S35)。S34、S35の処理の後、サブ統合装置53への先読み判定信号送信処理を行う(S37)。
本実施例の始動口入賞確認処理2では、S37で送信する先読み判定信号の内容に、実施例1の内容に対して遊技状態情報を追加する構成となる。遊技状態情報は、通常確率状態と確率変動状態を区別可能な情報(コマンド構成)であればよく、使用した当否判定テーブル(通常か確変)を示す情報としてもよい。
次に、本実施例におけるサブ統合装置53が実行する先読み判定信号受信処理3を図29、30を用いて説明する。本実施例における先読み判定信号受信処理3は、実施例1、2と同様に主制御装置50から受信した先読み判定信号を基に第1予告演出を実施するか否かの判定を行う処理であるが、先読み判定信号が大当りの内容を含む場合、該先読み判定信号に含まれる遊技状態情報と大当り図柄決定用乱数から確認された大当りの種類情報を基に遊技状態の移行を示す確変移行フラグをセットし、先読み判定信号に含まれる遊技状態情報とサブ統合装置53が記憶する確変移行フラグを参照し、上記したハズレとなる可能性のある大当り情報は第1予告演出を未実施とする処理を含む構成である。
図29、30に示した、本実施例におけるサブ統合装置53が実行する先読み判定信号受信処理3は、実施例2で図24を用いて説明した先読み判定信号受信処理2に対して図29の破線で示す箇所に処理が追加された構成となる。従って、図29に示した同一部分は援用として説明は割愛し、追加された図30の処理部のみ説明する。
図29のS164が肯定判定なら(S164:YES)、即ち受信した先読み判定信号が大当り内容を含むものならば図30の処理に進み、受信した先読み判定信号が通常確率状態の判定か否かを判定する(S231)。否定判定なら(S231:NO)、確変移行フラグが1か否か判定する(S232)。確変移行フラグとは、サブ統合装置53が記憶する値であり、確変移行フラグの値が0の時は、大当り内容を含んだ直近の先読み判定信号の大当りの種類情報が、大当り後に通常確率状態となるものであったことを、確変移行フラグの値が1の時は、大当り内容を含んだ直近の先読み判定信号の大当りの種類情報が、大当り後に確変状態となるものであったことを、サブ統合装置53が判断するための値(フラグ値)である。
S232が否定判定なら(S232:NO)リターンに抜け、S231又はS232が肯定判定なら(S231:YES、S232:YES)、受信した先読み判定信号が含む大当りの種類情報が、大当り後に確変状態となるものか否か判定する(S233)。S233が肯定判定であれば(S233:YES)、確変移行フラグが0か否か判定し(S234)、肯定判定であれば(S234:YES)確変移行フラグに1をセットする(S235)。S233が否定判定であれば(S233:NO)、即ち受信した大当り内容を含む先読み信号の大当りの種類情報が大当り後に通常確率状態になるものであった場合、確変移行フラグが1か否か判定し(S236)、肯定判定なら(S236:YES)確変移行フラグに0をセットする(S237)。S235、S237の処理後、又はS234、S236が否定判定なら(S234:NO、S236:NO)図29の処理に戻りS165の判定処理を行う。
図30の処理は、確率変動中に通常確率に移行する大当りの先読み判定信号をサブ統合装置53が受信した場合、その時点の処理でサブ統合装置53の記憶する確変移行フラグが通常確率を示す値にセットされるため、それ以降の確変中(通常確率に移行する大当りが行われる前)に、大当りを示す先読み判定信号を受信しても、第1予告演出を実施する処理には進まない構成となっている(S232で否定判定となりリターンに抜ける)。上述したように、第1予告演出はガセ演出を含む構成のではあるが、ガセ演出が発生し易い期間を排除し、遊技状態の変化による大当り判定の不具合を防止している。なお、他の方法としては、先読み判定信号に通常確率状態での判定内容、確変状態での判定内容の両方を情報として保有させることも考えられる。このようにすれば、遊技状態に合わせてサブ統合装置53がどちらの判定内容を利用するかを決めれば良く、主制御装置50の処理としては遊技状態に合わせて変化する必要がなくなる。
次に実施例3におけるサブ統合装置53が実行する変動情報受信処理3を説明する。変動情報受信処理3も、本実施例の目的である遊技状態の変化による大当り判定の不具合(ズレ)を予告演出に反映しないことを考慮した構成となっている。具体的には、第2予告演出の実行を判断する条件として、先読み判定信号の内容が確変状態での判定に基づくものであれば、予告の実行処理を行わない、言い換えれば、第2予告演出の実行判断は通常確率状態の判定に基づく先読み判定信号しか参照しない構成である。この公正にする理由は、上述した不具合(大当り判定結果の食い違い)が、確変時に発生するからである。尚、上述した先読み判定信号受信処理3で設定した確変移行フラグを用いて不具合を避ける処理も同様に好適といえる。
図31に示した、本実施例におけるサブ統合装置53が実行する変動情報受信処理3は、実施例2で図26を用いて説明した変動情報受信処理2と破線で示した一部の処理構成が異なるのみであるため、本実施例では異なる部分のみ説明し、同一部分は援用として説明は割愛する。
図31のS185が肯定判定なら(S185:YES)、通常確率状態での判定を基にした先読み判定信号が記憶されているか否か判定し(S186)、肯定判定なら(S186:YES)通常確率状態での判定を基にした先読み判定の確認処理を行う(S187)。S187の処理の後、S192の判定処理を行い、S186が否定判定なら(S186:NO)S194の処理に進む。従って、S192の判定処理では通常確率状態で判定された大当りのみが対象となるため、遊技状態の変化による大当り判定の不一致は発生しない構成といえる。
次に実施例3におけるサブ統合装置53が実行する大当り終了演出コマンド受信処理3を説明する。大当り終了演出コマンド受信処理3も、本実施例の目的である遊技状態の変化による大当り判定の不一致を予告演出に反映しないことを考慮した構成となっており、変動情報受信処理3と同様に、第2予告演出の実行判断は通常確率状態の判定に基づく先読み判定信号しか参照しない構成である。
図32に示した、本実施例におけるサブ統合装置53が実行する大当り終了演出コマンド受信処理3は、実施例2で図27を用いて説明した大当り終了演出コマンド受信処理2と破線で示した一部の処理構成が異なるのみであるため、本実施例では異なる部分のみ説明し、同一部分は援用として説明は割愛する。
図32のS211が肯定判定なら(S211:YES)、通常確率状態での判定を基にした先読み判定信号が記憶されているか否か判定し(S212)、肯定判定なら(S212:YES)通常確率状態での判定を基にした先読み判定の確認処理を行う(S213)。S213の処理の後、S216の判定処理を行い、S212が否定判定なら(S212:NO)S218の処理に進む。従って、S216の判定処理では通常確率状態で判定された大当りのみが対象となるため、遊技状態の変化による大当り判定の不一致は発生しない構成となる。
次に実施例4について説明する。本実施例に於いて遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通となる。従って、重複する部分の説明は割愛する。
本実施例は、実施例1、2、3ではサブ統合装置53のみで記憶した先読み判定信号を主制御装置50でも記憶し、主制御装置50によって図柄の変動表示中に行う第2予告演出の実行判断を行う構成である。尚、第1予告演出は実施例1、2、3と同様にサブ統合装置53が実行判断を行う。
本実施例において、主制御装置50が先読み判定内容を記憶する処理を行う始動口入賞確認処理3を図33を用いて説明する。図33に示すフローチャートは、実施例1の図8で説明した始動口入賞確認処理1に先読み判定内容の記憶処理を追加したものであり、破線で示した処理がそれにあたり、それ以外は始動口入賞確認処理1と何ら変わりないため援用し説明は割愛する。
本実施例では、図33の先読み判定処理(S35)に続き先読み判定内容記憶処理を行う(S36)。この先読み判定内容記憶処理が、本願発明における先読み判定記憶手段となる。先読み判定内容記憶処理では、実施例1、2、3のサブ統合装置53が行った先読み判定内容記憶処理(図16、S161)と同様に、サブ統合装置53に送信する信号(コマンド)を、送信した順番が特定可能に各記憶領域に格納する処理であり、保留記憶の消化(特図当否判定処理)に応じて記憶領域をシフトする処理が行われる。記憶した先読み判定内容は、対応する保留記憶の特図当否判定処理が開始されるまで記憶する(特図当否判定処理の乱数読み出し処理に応じて記憶は消去される)。尚、先読み判定内容となるコマンドを記憶する他にも、判定内容に応じて専用のフラグをセットする構成も考えられる。更に、保留記憶の消化に伴う記憶順の変化を情報として持つ構成も考えられる。
S36の処理の後、記憶した先読み判定内容をサブ統合装置53に送信する先読み判定信号送信処理を行う(S37)。以上が本実施例における始動口入賞確認処理であるが、S36が処理される順序はS35の次でなくてもよく、S37の次でもよい。
次に、本実施例において主制御装置50が実施する特図当否判定処理2を図34、35、36を用いて説明する。図34に示した特図当否判定処理2は、破線で示した処理部(詳細は図35、36で説明)が、実施例1で説明した図9の特図当否判定処理1とは異なり、その他の処理は同一である。従って同一部は援用して説明は割愛し、異なる処理部のみ説明する。
S48の判定が肯定判定であれば(S48:YES)、即ち、読み出した保留記憶の大当り判定用乱数の値が大当りを示すものであれば、大当り設定処理1を行う(S401)。S48が否定判定であれば(S48:NO)、ハズレ設定処理1を行う(S402)。大当り設定処理(S401)とハズレ設定処理(S402)については図35、36で詳細を説明する。S401、S402の処理後、又はS40、S43が否定判定であれば特別遊技処理を行う。
実施例1では、破線内で示した処理部は始動口(普通電動役物31)への遊技球の入球によって取得した乱数値の当否判定に応じて、図柄の変動パターン及び表示図柄の種類を選択する説明までに留めたが、本実施例では、該選択に応じた各種設定処理と該各種設定処理に合わせて行われる第2予告演出の実行判断の説明となる。
S401の大当り設定処理1について、図35を用いて説明する。大当り設定処理1が開始されると、読み出した大当り図柄決定用乱数値を参照して大当り図柄を決定する大当り図柄設定処理を行う(S410)。続いて、S410で設定した大当り図柄の種類に応じて大当り遊技終了後の確率状態(通常確率状態又は確変状態)、普通電動役物31の開放延長機能の作動内容(大当り終了後が確変状態ならば開放延長機能作動状態、通常確率状態ならば開放延長機能の継続期間(時短回数))を設定する状態設定処理を行う(S411)。状態設定処理で設定した情報(内容)は、大当り遊技(特別遊技)終了時にサブ統合装置53に送信される。
S411に続いて、S411と同様にS410で設定した大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の開始演出時間、終了演出時間、大入賞口33aの開放回数(ラウンド数)、大入賞口33aの各ラウンドにおける開放時間(開放パターン)、開放間の閉鎖時間(開放間インターバル)の時間を設定する各指定処理を行う(S412)。各指定処理で設定した情報(内容)を出力するタイミング(サブ統合装置53への送信タイミング)は、大当り遊技の開始演出時間は、図23に示す大当り開始演出時と、制御処理では図13のS119となり、大当り遊技の終了演出時間は、図23に示す大当り終了演出時と、制御処理では図14のS135となり、開放回数(ラウンド数)と開放時間(開放パターン)は、図23に示す各最大開放回数(開放回数)時と、制御処理では図13のS113、S116となり、開放間の閉鎖時間(開放間インターバル)の時間は、図23に示すインターバルと、制御処理では図14のS134となる。尚、S411とS412は、決定した大当り図柄に応じて設定する1つの処理としてもよし、変動パターン選択処理の直前又は直後に行われる処理としてもよい。
S412の処理後、主制御装置50が先読み判定内容を記憶しているか否か判定する(S413)。S413が肯定判定であれば(S413:YES)、記憶された全ての先読み判定内容の確認処理を行い(S414)、確認した先読み判定内容の中に大当りを示すものが有るか否か判定する(S415)。S415が肯定判定なら(S415:YES)、サブ統合装置53へ第2予告演出の実行を指示する変動パターンとして変動パターン10を選択する(S416)。S413、S415が否定判定なら(S413:NO、S415:NO)、読み出した変動パターン決定用乱数値に応じて大当りとなる変動パターンを選択する(S417)。S416、S417の処理の後、上述した抽選(選択)結果を示すデータを含んだ変動開始コマンド(変動パターン信号)をサブ統合装置53に出力するとともに、特別図柄表示装置29において特別図柄を変動表示させる処理を行う(S421)。
次に、S402のハズレ設定処理1について、図36を用いて説明する。ハズレ設定処理1が開始されると、読み出した大当り判定用乱数値を参照して小当りか否か判定する(S430)。S430が肯定判定であれば(S430:YES)、読み出した小当り図柄決定用乱数の値に応じた小当り図柄を決定する(S431)。S430が否定判定であれば(S430:NO)、ハズレ図柄決定処理を行う(S432)。S431、S432の処理の後、状態設定処理(S433)と各指定処理(S434)を行う。小当り、又はハズレ時の状態設定は、小当り、ハズレによって遊技状態が変更されることはないが、時短回数などを減算し開放延長機能が終了した場合は、通常遊技状態に指定内容を変更する設定を行う。
S434の処理に続いて、主制御装置50が先読み判定内容を記憶しているか否か判定する(S435)。S435が肯定判定であれば(S435:YES)、記憶された全ての先読み判定内容の確認処理を行い(S436)、確認した先読み判定内容の中に大当りを示すものが有るか否か判定する(S437)。S437が肯定判定なら(S437:YES)、サブ統合装置53へ第2予告演出の実行を指示する変動パターンとして変動パターン10を選択する(S438)。S435、S437が否定判定なら(S435:NO、S437:NO)、読み出したリーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数値に応じてハズレとなる変動パターンを選択する(S439)。S438、S439の処理の後、上述した抽選(選択)結果を示すデータを含んだ変動開始コマンド(変動パターン信号)をサブ統合装置53に出力するとともに、特別図柄表示装置29において特別図柄を変動表示させる処理を行う(S450)。
以上が実施例4の説明となる。主制御装置50が先読み判定内容を記憶する構成とすることで、特図当否判定処理2(大当り設定処理1、ハズレ設定処理1)が第2予告演出の実行判断を行うが、主制御装置50が第2予告演出の実行判断を行うことにより第2予告演出を行う場合は、第2予告演出を行う専用の時間(変動パターン)の設定が可能となり、好適な演出時間が確保できる。
次に実施例5について説明する。本実施例に於いて遊技機を構成する部品とその電気的接続は実施例1と共通となる。従って、重複する部分の説明は割愛する。
本実施例は、実施例4と同様に先読み判定信号を主制御装置50でも記憶し、主制御装置50によって大当り遊技中に行う第2予告演出の実行判断を行う構成である。尚、第1予告演出は実施例1、2、3と同様にサブ統合装置53が実行判断を行う。
本実施例においても、主制御装置50が先読み判定内容を記憶するため、その記憶処理を行う始動口入賞確認処理は、実施例4で説明した始動口入賞確認処理3と同一内容となる。また、特図当否判定処理2は、図34に示した構成と同一であり、S401と図35に示した大当り設定処理(2)の一部に加え、S402と図36に示したハズレ設定処理(2)の一部の内容が異なるものとなる(第2予告演出の実行に係る処理を行わない)。本実施例は、大当り中の第2予告演出の実行判断を行うものであるため、大当り設定処理2を図37に示し説明する。
図37に示す大当り設定処理2は実施例4の説明で用いた図35の大当り設定処理1と破線で示す部分が異なる構成となるため、破線部以外については援用とする。本実施例では、主制御装置50は大当り遊技中に行う第2予告演出の実行判断を行うため、実施例4で大当り遊技の各種設定を行ったS412の各指定処理を、先読み判定に係る判定の後の処理(変動パターン選択処理の前)として行っている。
具体的には、S415の判定が肯定判定なら(S415:YES)即ち、記憶している先読み判定の中に大当りを示すものがあれば、第2予告演出用に大当り遊技の開始演出時間、終了演出時間、大入賞口33aの各ラウンドにおける開放時間(開放パターン)、開放間の閉鎖時間(開放間インターバル)の時間を設定する第2予告演出用各指定処理を行う(S418)。S413、S415が否定判定であれば実施例4のS412と同様の通常の各指定処理を行う(S419)。S418又はS419の処理に続き、大当りとなる変動パターンを決定するする変動パターン選択処理を行い(S420)続いて変動開始コマンド送信処理を行う(S421)。
S418(S419)で設定した大当り遊技を制御する情報を出力するタイミング(サブ統合装置53への送信タイミング)は、大当り遊技の開始演出時間は、図23に示す大当り開始演出時と、制御処理では図13のS119となり、大当り遊技の終了演出時間は、図23に示す大当り終了演出時と、制御処理では図14のS135となり、開放回数(ラウンド数)と開放時間(開放パターン)は、図23に示す各最大開放回数(開放回数)時と、制御処理では図13のS113、S116となり、開放間の閉鎖時間(開放間インターバル)の時間は、図23に示すインターバルと、制御処理では図14のS134となる。
上記した大当り設定処理2によって、主制御装置50によって大当り遊技中に予告演出2を実行することが可能となる。また、主制御装置50に記憶された先読み判定内容を参照して主制御装置50が大当り中の第2予告演出の実行を判断する別の処理として図38、39、40、41、42の制御が考えられる。大当り設定処理2は、大当り判定時に大当り遊技中の第2予告演出の実行設定を行う構成であるが、以下に説明する内容は、各指定内容の出力タイミングにおいて第2予告演出を実施するか否か判定する構成となる。
図38に示す処理は、実施例1の図13に示した特別遊技処理1の一部を示す処理と破線部のみが異なる処理であり、破線部は、大当り設定処理2の各指定処理で設定された内容を参照し第2予告演出を含む内容であれば、第2予告演出の指示を含んだ大当り開始演出指示コマンド送信処理を行っている。具体的な処理は、図13に示したS117と同様の判定が肯定判定なら(S117:YES)、大当り設定処理2で実施された各指定処理の内容を参照し(S319)、S319で確認した各指定処理が第2予告演出を含むか否か判定する(S320)。S320が肯定判定なら(S320:YES)、第2予告演出の実行を指示する大当り開始演出指示コマンドを送信する(S323)。S322が否定判定なら(S322:NO)、通常の大当り開始演出指示コマンドを送信する(S119)。
図39に示す処理は、実施例1の図14に示した特別遊技処理1の一部を示す処理と破線部のみが異なる処理であり、破線部は、図38の破線部と同様に、大当り設定処理2の各指定処理で設定された内容を参照し第2予告演出を含む内容であれば、第2予告演出の指示を含んだ大当り開始演出指示コマンド送信処理を行っている。具体的な処理は、図14に示したS133と同様の判定が肯定判定であれば(S133:YES)、大当り設定処理2で実施された各指定処理の内容を参照し(S329)、S329で確認した各指定処理が第2予告演出を含むか否か判定する(S330)。S330が肯定判定なら(S330:YES)、第2予告演出の実行を指示する大当り終了演出指示コマンドを送信する(S333)。S330、が否定判定なら(S330:NO)、通常の大当り終了演出指示コマンドを送信する(S135)。
図40、41、42に示す処理は、主制御装置50が先読み判定の内容を先読み判定フラグとして記憶する構成で有り、図38、39で示した破線部内の処理を先読み判定フラグを参照する構成に変更したものである。先読み判定フラグとは、主制御装置50にて記憶される値であり、先読み判定フラグの値が「0」のときは、記憶している全ての先読み判定内容に大当りを含まないことを、先読み判定フラグの値が「1」のときは、記憶している全ての先読み判定内容の中に大当りを示す内容を含むことを主制御装置50が判断するための値である。図40に、先読み判定フラグをセットする始動口入賞確認処理4を示す。この処理は実施例4で図33を示して説明した始動口入賞確認処理3の破線部のみ処理内容が異なる。S35の先読み判定処理の後、先読み判定内容が大当りか否か判定し(S340)、肯定判定なら先読み判定フラグに1をセットする(S341)。S341の処理の後、又はS340が否定判定なら(S340:NO)、先読み判定信号送信処理を行うS37。尚、先読み判定フラグにセットした値は、対応する保留記憶の特図当否判定処理が実行されると0がセットされる構成となる。
図41に示す図は、図38の破線部に示した処理を先読み判定フラグを参照する構成に変更したものである。S118の処理後先読み判定フラグが1か否か判定し(S350)、肯定判定なら(S350:YES)S323の処理を行い、否定判定ならS119の処理を行う。図42に示す処理も同様に図39の破線部に示した処理を先読み判定フラグを参照する構成に変更したものである。S133の判定が肯定判定なら、先読み判定フラグが1か否か判定し(S360)、肯定判定なら(S360:YES)S333の処理を行い、否定判定なら(S360:NO)S135の処理を行う。
以上が実施例5の説明となる。本実施例においても主制御装置50で第2予告演出の実行判断を行うため、遊技の進行を制御する主制御装置50によって第2予告演出を実施可能な時間を好適に確保することが可能な構成といえる。尚、1つの先読み判定(又は先読み判定フラグ)を基にして複数のタイミング(変動表示時、大当り開始時、大当りラウンド時、大当り終了時等)で第2予告演出の実施が可能となるが、1つの先読み判定(又は先読み判定フラグ)を基にして既にいずれかのタイミングで第2予告演出を実施した場合、該実施済みを条件に以降の第2予告演出は実施しない構成も考えられる。
以上のように、本願発明の弾球遊技機によれば、始動口入賞時に判定する予告演出に用いる先読み判定の内容は、サブ制御装置又は主制御装置に該先読み判定に対応する保留記憶の当否判定が実施されるまで記憶され、複数のタイミングで予告演出に利用することが可能となる。従って、先読み判定を元に予告演出を実施する弾球遊技機に適用することができる。
8 遊技盤
26 遊技領域
29 特別図柄表示装置
29a 特別図柄保留数表示装置
31 普通電動役物(特別図柄始動口)
31a 始動口スイッチ
33a 大入賞口
50 主制御装置
53 サブ統合装置
54a 演出図柄制御装置
54b 演出図柄表示装置

Claims (1)

  1. 始動口への遊技球の入球に起因して抽出した乱数値によって、遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させるか否かを抽選する主制御装置と、
    前記主制御装置から受信する前記抽選結果に基づいて表示演出を決定するサブ制御装置と、を含む弾球遊技機において、
    前記主制御装置に、
    前記抽選を未実施の乱数値を保留記憶として所定の上限数まで記憶する保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶された乱数値が特定の値であるか否かを該乱数値の前記抽選以前に確認する乱数値確認手段と、
    該乱数値確認手段による確認結果を含む先読み判定信号を、前記サブ制御装置に送信する先読み判定信号送信手段と、
    前記抽選の結果に応じて前記抽選の結果の報知となる図柄の変動パターンを選択する図柄変動開始手段と、
    該図柄変動開始手段によって選択された前記変動パターンを変動パターン信号として前記サブ制御装置に送信する変動パターン信号送信手段と
    前記抽選の結果が前記特別遊技状態を発生させるものであれば、少なくとも特別遊技の開始と、特別遊技のラウンド数と、特別遊技の終了のいずれかを指示する特別遊技状態指示信号を送信する特別遊技状態指示信号送信手段と
    を備え、
    前記サブ制御装置に、
    前記保留記憶手段の記憶数に対応した保留記憶表示を行う保留記憶表示手段と
    信した前記先読み判定信号の内容を、該先読み判定信号の対象となる乱数値の前記抽選が実行されるまで記憶する先読み判定信号記憶手段と、
    受信した1つの前記先読み判定信号を起因に、該受信時から該先読み判定信号の対象となる乱数値の前記抽選を行うまでの期間に、前記保留記憶表示にて実施する第1予告演出を実施するか否かの判定を行う第1予告演出判定手段と、
    前記保留記憶に特別遊技が発生する乱数値が保留されていることを示唆する第2予告演出を実施するか否かの判定を行う第2予告演出判定手段と
    を備え、
    前記第2予告演出判定手段は、所定の前記変動パターン信号を受信、又は/及び前記特別遊技状態指示信号を受信すると、前記先読み判定信号記憶手段に特定の値を示す内容を記憶していることを条件に前記第2予告演出を実行する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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