JP5801661B2 - 繊維強化複合材料から構成される成形体の無駄のない製造方法 - Google Patents
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そのため、従来の熱硬化性樹脂に代わり、熱可塑性樹脂をマトリックスに用いた繊維強
化複合材料が注目されている(例えば、特許文献3)。しかしながら、熱可塑性樹脂をマトリックスに用いた繊維強化複合材料については、研究開発がまだ発展途上にあり、成形時の基材の損失の削減などについて十分に検討がされていない。
平均繊維長が5mm以上100mm以下の強化繊維と熱可塑性樹脂とから構成されるランダムマット(ただし、集束成分の形成皮膜の水溶出率が3〜10重量%である集束剤により集束された、強熱減量が0.05〜0.4重量%のガラス繊維のチョップドストランドである強化繊維と、粉粒状又は繊維状の熱可塑性樹脂とを水中にて攪拌し均一に分散させた後、分散液を抄造して得られるものを除く)であって、その面内において強化繊維は特定の方向に配向しておらず無作為な方向に分散しており、強化繊維が25〜3000g/m2の目付であり、強化繊維体積含有率(Vf=100×強化繊維の体積/(強化繊維の体積+熱可塑性樹脂の体積))が20〜80%であり、下記式(1)
臨界単糸数=600/D (1)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
で定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束(A)について、ランダムマット中の強化繊維全量に対する割合が20Vol%以上90Vol%以下であり、更に臨界単糸数未満で構成される強化繊維(B)が存在するものを用いて、
以下の工程A−1)〜A−3)
A−1)ランダムマットを、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点〜分解温度、非晶性の場合はガラス転移温度〜分解温度に加温、加圧して熱可塑性樹脂を強化繊維束内に含浸させプリプレグを得る工程
A−2)上記A−1)で得られたプリプレグを、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点未満、非晶性の場合はガラス転移温度未満に温度調節された嵌合金型(クローズドキャビティー)に、下記式(3)
チャージ率(%)=100×基材面積(mm2)/金型キャビティー投影面積(mm2) (3)
(ここで基材面積とは配置した全てのランダムマットまたはプリプレグの抜き方向への投影面積であり、金型キャビティー投影面積とは抜き方向への投影面積である)
で表されるチャージ率が5%〜100%となるように配置する工程
A−3)上記A−2)で嵌合金型に配置したプリプレグを加圧し、成形する工程
により含浸〜成形を行うか、または以下の工程B−1)〜B−4)
B−1)ランダムマットを下記式(3)
チャージ率(%)=100×基材面積(mm2)/金型キャビティー投影面積(mm2) (3)
(ここで基材面積とは配置した全てのランダムマットまたはプリプレグの抜き方向への投影面積であり、金型キャビティー投影面積とは抜き方向への投影面積である)
で表されるチャージ率が5%〜100%となるように嵌合金型に配置する工程
B−2)嵌合金型を熱可塑性樹脂が結晶性の場合は熱可塑性樹脂の融点〜熱分解温度、非晶性の場合は熱可塑性樹脂のガラス転移温度〜熱分解温度まで昇温し、加圧して含浸する工程(第1プレス工程)
B−3)1段以上であり、最終段の圧力が第1プレス工程の圧力の1.2倍〜100倍となるように加圧する工程(第2プレス工程)
B−4)熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点未満、非晶性の場合はガラス転移温度未満に金型温度を調節して成形する工程
により含浸〜成形を行うことを特徴とする成形体の製造方法に関するものである。
本発明の製造方法により、平均繊維長が5mm以上100mm以下の強化繊維と熱可塑性樹脂とを含む繊維強化複合材料から構成される成形体を、成形時の基材の損失を極めて少なくして製造することができる。
外観が良好で、
均一な厚みを有し、
下記式(1)
臨界単糸数=600/D (1)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
で定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束(A)について、強化繊維全量に対する割合が20Vol%以上99Vol%以下であることを特徴とする成形体を、成形時の基材の損失を極めて少なくして製造することができる。
強化繊維体積含有率(Vf)=100×強化繊維の体積/(強化繊維の体積+熱可塑性樹脂の体積) (4)
更に、本発明の製造方法により、均一な厚みの成形体を得ることができる。ここで言う均一な厚みについて例示すると、成形体の厚みを複数点測定し、その算術平均値(以下、特に注記しない限り、単に「平均値」とある場合は算術平均値を意味する)を算出した際、厚みのバラつきが平均値から±10%以内、つまり、下記式(5)で表される、各測定点の厚みのバラつき(%)がマイナス10以上プラス10以下のものである。
厚みのバラつき(%)=100×(厚みの測定値−厚みの平均値)/厚みの平均値 (5)
成形体の厚みを測定する箇所については、当然、成形体の各所を満遍なく測定するのが好ましい。例えば、図1では、成形体の両端部及び中心部のように満遍なく測定箇所の選択をしている。
臨界単糸数=600/D (1)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
で定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束(A)について、強化繊維全量に対する割合が20Vol%以上99Vol%以下である。
0.7×104/D2<N<1×105/D2 (2)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
0.7×104/D2<N<6×104/D2 (2´)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
本発明は、平均繊維長が5mm以上100mm以下の強化繊維と熱可塑性樹脂とから構成されるランダムマットであって、強化繊維が25〜3000g/m2の目付であり、下記式(1)
臨界単糸数=600/D (1)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
で定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束(A)について、ランダムマット中の強化繊維全量に対する割合が20Vol%以上99Vol%以下であるものを用いて、以下の工程A−1)〜A−3)
A−1)ランダムマットを、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点〜分解温度、非晶性の場合はガラス転移温度〜分解温度に加温、加圧して熱可塑性樹脂を強化繊維束内に含浸させプリプレグを得る工程
A−2)上記A−1)で得られたプリプレグを、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点未満、非晶性の場合はガラス転移温度未満に温度調節された嵌合金型(クローズドキャビティー)に、下記式(3)
チャージ率(%)=100×基材面積(mm2)/金型キャビティー投影面積(mm2) (3)
(ここで基材面積とは配置した全てのランダムマットまたはプリプレグの抜き方向への投影面積であり、金型キャビティー投影面積とは抜き方向への投影面積である)
で表されるチャージ率が5%〜100%となるように配置する工程
A−3)上記A−2)で嵌合金型に配置したプリプレグを加圧し、成形する工程
により含浸〜成形を行うか、または以下の工程B−1)〜B−4)
B−1)ランダムマットを下記式(3)
チャージ率(%)=100×基材面積(mm2)/金型キャビティー投影面積(mm2) (3)
(ここで基材面積とは配置した全てのランダムマットまたはプリプレグの抜き方向への投影面積であり、金型キャビティー投影面積とは抜き方向への投影面積である)
で表されるチャージ率が5%〜100%となるように嵌合金型に配置する工程
B−2)嵌合金型を熱可塑性樹脂が結晶性の場合は熱可塑性樹脂の融点〜熱分解温度、非晶性の場合は熱可塑性樹脂のガラス転移温度〜熱分解温度まで昇温し、加圧して含浸する工程(第1プレス工程)
B−3)1段以上であり、最終段の圧力が第1プレス工程の圧力の1.2倍〜100倍となるように加圧する工程(第2プレス工程)
B−4)熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点未満、非晶性の場合はガラス転移温度未満に金型温度を調節して成形する工程
により含浸〜成形を行うことを特徴とする、繊維強化複合材料から構成される成形体の製造法に関するものでもある。
以上の工程はランダムマットの製造工程に引き続き連続的に行うこともできるし、いったんランダムマットを得た後、個別に行ってもよい。
本発明の成形体の製造方法では、嵌合金型すなわちクローズドキャビティーが用いられる。嵌合金型は名前の通り、噛み合せ式の精密な金型であり、型締めすると上下の金型間には10/100mm以下の僅かなクリアランスしか生じない。上下の金型間のクリアランスは5/100mm以下が好ましく、2/100mm以下がより好ましい。上下の金型間のクリアランスをこのように狭小とすることで、バリの発生を高いレベルで抑制することが出来る。このような嵌合金型は上記のクリアランスを有するものであれば、従来製造されているものを使用することができる。
本発明の製造方法にて用いられるランダムマットは、平均繊維長が5mm以上100mm以下の強化繊維と熱可塑性樹脂とから構成され、強化繊維が25〜3000g/m2の目付であり、前記式(1)で定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束(A)について、ランダムマットの繊維全量に対する割合が20Vol%以上99Vol%以下であり、かつ強化繊維束(A)中の平均繊維数(N)が前記式(2)を満たすものである。ランダムマット中の強化繊維、熱可塑性樹脂、および強化繊維束(A)の詳細については、成形体を構成する繊維強化複合材料について前述したとおりであるが、以下のとおり補足する。
ランダムマットの面内において、強化繊維は特定の方向に配向しておらず、無作為な方向に分散して配置されている。
0.7×104/D2<N<6×104/D2 (2´)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
強化繊維体積含有率(Vf)=100×強化繊維の体積/(強化繊維の体積+熱可塑性樹脂の体積 (4)
・カット工程:強化繊維をカットする工程。
・開繊工程:カットされた強化繊維を管内に導入し、空気を繊維に吹き付ける事により、繊維束を開繊させる工程。
・散布工程:開繊させた強化繊維を、繊維状又はパウダー状の熱可塑性樹脂とともに散布する工程。
・カット工程
上記のカット工程における強化繊維のカット方法は、具体的にはナイフを用いて強化繊維をカットする工程である。ナイフとしてはロータリーカッター等が好ましい。
所望の大きさの繊維束とするために、カットに供する強化繊維として、ストランド幅が細めのものを用いる、あるいは縦方向に切ってストランド幅を細くすることも好ましい。その場合、繊維方向に平行な刃を有したカッターを用いて、特定の繊維長にカットすると同時に繊維束を縦方向にスリットすることも好ましい。
ロータリーカッターとしては、角度を規定した螺旋状ナイフ又は分繊ナイフを用いることが好ましい。表面品位に優れる熱可塑樹脂強化用ランダムマットを得るためには、繊維の疎密斑が大きく影響する。従来のロータリーカッターでは、繊維のカットが不連続であり、そのまま散布工程に導入した場合には、繊維目付けに斑ができてしまう。そのため、角度を規定したナイフを用いて繊維を途切れる事無く、連続的にカットする事により、疎密斑の小さい塗布が可能となる。強化繊維を連続的にカットするためのナイフ角度は、使用する強化繊維の幅と、カットした後の繊維長により幾何学的に計算され、それらの関係は、下記の式(6)とすることが好ましい。
強化繊維の繊維長(刃のピッチ)=強化繊維ストランド幅×tan(90−θ) (6)
(ここで、θは周方向とナイフの配置方向のなす角である。)
上記の開繊工程はカットされた強化繊維を管内に導入し、空気を繊維に吹き付ける事により、繊維束を開繊させる工程である。開繊の度合いについては、空気の圧力等により適宜コントロールする事が出来る。本発明のランダムマット製造における強化繊維開繊方法は、空気を強化繊維に吹き付ける事を特徴としている。開繊工程において好ましくは圧縮空気吹き付け孔より、風速5〜500m/secにて空気を直接繊維束に吹き付ける事により、より完全に強化繊維を開繊させる事ができる。具体的には強化繊維の通る管内に直径1mm程度の孔を数箇所あけ、外側より0.2〜0.8MPa程度の圧力をかけ、圧縮空気を繊維束に直接吹き付けることにより、繊維束を容易に開繊する事ができる。
上記の散布工程は、開繊させた強化繊維を、繊維状又は粒子状の熱可塑性樹脂とともに散布する工程である。散布工程において、開繊させた強化繊維と、繊維状又は粒子状の熱可塑性樹脂とをテーブルやシートなどの平面上に散布することにより等方性のランダムマットを得ることができる。
散布工程において、熱可塑性樹脂の供給量は、強化繊維100重量部に対し、50〜1000重量部であることが好ましい。より好ましくは、強化繊維100重量部に対し、熱可塑性樹脂55〜500重量部、更に好ましくは、強化繊維100重量部に対し、熱可塑性樹脂60〜300重量部である。
強化繊維を散布するにおいては、円錐形等のテーパー管を用いることが好ましい。円錐等の管内では、空気が拡散し、管内の流速が減速し、このとき強化繊維には回転力が与えられる。このベンチュリ効果を利用して開繊させた強化繊維を好ましく拡散させ散布することができる。
上記のランダムマットの好ましい製造方法により、繊維の長軸が3次元方向に配向しているものが少なく、二次元配向性のあるランダムマットとすることができる。
本発明において、前記工程A−1)〜A−3)を含んで含浸〜成形を行う場合、ランダムマットを熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点以上熱分解温度未満の温度まで、非晶性の場合はガラス転移温度以上熱分解温度未満の温度まで加熱することで、熱可塑性樹脂を含浸させプリプレグを得て成形に用いる。プリプレグにおける強化繊維の形態はランダムマット中における状態を保っている。すなわち、プリプレグ中の強化繊維はランダムマットにおける繊維長や等方性、開繊程度を維持しており、上記のランダムマットに記載したものと同様である。
以上であり、上限は嵌合金型に配置して成形可能であればよく、実質30mm程度である。
なお、上記のボイド率を100から差し引いた値が樹脂含浸度(%)であり、プリプレグにおいて熱可塑性樹脂が強化繊維束間に含浸している目安である。
以下、工程A−1)〜A−3)により含浸〜成形を行うコールドプレス法について具体的に述べる。
上記のとおり工程A−1)では、ランダムマットを、含有する熱可塑性樹脂が結晶性の場合はその融点以上分解温度未満、非晶性の場合はそのガラス転移温度以上分解温度未満に加温し、加圧して熱可塑性樹脂を強化繊維束内および強化繊維の単糸間に含浸させプリプレグを得る。得られたプリプレグは、上記含浸時の温度に保ったまま、または一旦放冷した後再加熱して次の工程A−2)に用いる。プリプレグの温度は例えばプリプレグ表面にKタイプの熱電対を貼付け加熱炉外に設置した計測機により測定を行うことができる。
プリプレグを嵌合金型に配置する際、チャージ率が5%未満の場合、成形時に加圧されたプリプレグが嵌合金型内を流動する際、嵌合金型に熱を奪われやすく、目的の形状を形作る前に固化してしまう虞がある。
この工程A−2)においては、プリプレグの配置場所が、嵌合金型、より正確には金型キャビティーの、水平部(0度)または水平部となす角が70度以下の傾斜部であると好ましい。嵌合金型の水平部となす角が70度を超す傾斜部にプリプレグを配置すると、成形時の型締めの際に嵌合金型の立ち面部分がプリプレグに接触して位置をずらしてしまったり、立ち面部分にプリプレグを引き込んで正常な成形が行えなくなったりする虞がある。
嵌合金型中でのプリプレグの厚みは得ようとする形状の厚みに合わせて適宜選択できる。但し、嵌合金型への基材のチャージ率が5%以上80%以下の時は、流動を適切に行う為に、プリプレグの厚みまたはプリプレグを積層した厚みの総和が1.0mm以上であることが好ましい。
なお、上記の金型の温度は、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点−200℃以上融点−10℃以下、非晶性の場合はガラス転移温度−200℃以上ガラス転移温度−10℃以下とすることが好ましい。そうすることで、工程A−3)でプリプレグから得た成形体を形状が安定する温度まで冷却して、嵌合金型から取り出すことができる。
目標圧力到達後、前述したようにプリプレグを5〜200秒加圧して成形する。より好ましい加圧時間は10〜60秒である。その間にプリプレグを流動させて成形を行うと同時に、嵌合金型との熱交換により、形状が安定する温度まで冷却する。その後、型を開き、成形体を得る。
以下、工程B−1)〜B−4)により含浸〜成形を行うホットプレス法について具体的に述べる。
この工程B−1)においては、コールドプレス法のA−2)工程のプリプレグの配置について前述したとおり、嵌合金型、より正確には金型キャビティーに、基材としてランダムマットを配置する際、成形時にランダムマットが集まって肉厚となったり、シワが発生したりしやすいような、得られる成形体の分岐部分などの箇所を避けて当該基材を配置すると、際立って均一な厚みの成形体を得ることができ非常に好ましい。
次の工程B−3)は1段以上であり、最終段の圧力が第1プレス工程の圧力の1.2倍〜100倍となるように加圧する工程(第2プレス工程)である。
は1段であることが好ましい。第2プレス工程の金型温度は、第1プレス工程における金
型温度と同じでも、1℃以上熱分解温度未満まで昇温させても良い。第2プレス工程が多
段である場合は後段ほど昇温させてもあるいは冷却させても良く、昇温と冷却を交互に施
しても良い。
第2プレス工程の合計のプレス時間は特に限定はないが、成形時間の短縮の観点から0.5〜10分であることが好ましい。
以下の参考例で用いたポリアミド66(以下、PA66と略。結晶性樹脂)の融点は265℃、分解温度(空気中)は300℃であり、ポリプロプレン(以下、PPと略。結晶性樹脂)の融点は170℃、分解温度(空気中)は300℃、ポリカーボネート(以下、PCと略。非晶性樹脂)のガラス転移点は150℃、分解温度(空気中)は420℃であった。なお、上記の分解温度は、熱重量分析による測定結果である。
成形体の設計厚みは、実施例2で3.0mmとした以外は、すべて1.5mmとした。
ランダムマット作製時の、強化繊維分と樹脂分の供給量(質量基準)比をランダムマット中の強化繊維分と樹脂分との質量比とみなし、当該質量比を元に、各成分の密度を用いて、強化繊維と樹脂の体積含有率を算出した。ランダムマットにおける強化繊維体積含有率をVfで表す。
ランダムマットを100mm×100mm程度に切り出す。
切り出したマットより、繊維束をピンセットで全て取り出し、強化繊維束(A)の束の数(I)および強化繊維束の長さ(Li)と質量(Wi)を測定し、記録する。ピンセットにて取り出す事ができない程度に繊維束が小さいものについては、まとめて最後に質量を測定する(Wk)。質量の測定には、1/100mg(0.01mg)まで測定可能な天秤を用いる。
ランダムマットに使用している強化繊維の繊維径(D)より、臨界単糸数を計算し、臨界単糸数以上の強化繊維束(A)と、それ以外に分ける。なお、2種類以上の強化繊維が使用されている場合には、繊維の種類毎に分け、各々について測定及び評価を行う。
強化繊維束(A)の平均繊維数(N)の求め方は以下の通りである。
各強化繊維束中の繊維本数(Ni)は使用している強化繊維の繊度(F)より、次式により求められる。
Ni=Wi/(Li×F)
強化繊維束(A)中の平均繊維数(N)は、強化繊維束(A)の束の数(I)より、次式により求められる。
N=ΣNi/I
強化繊維束(A)のマットの繊維全量に対する割合(VR)は、強化繊維の密度(ρ)を用いて次式により求められる。
VR=Σ(Wi/ρ)×100/((Wk+ΣWi)/ρ)
成形体に含まれる強化繊維束については、500℃×1時間、炉内にて樹脂を燃焼除去した後、上記のランダムマットにおける方法と同様にして測定した。
得られた成形体に含まれる強化繊維の平均繊維長は、500℃×1時間程度、炉内にて樹脂を除去した後、無作為に抽出した強化繊維100本の長さをノギスおよびルーペで1mm単位まで測定して記録し、測定した全ての強化繊維の長さ(Li、ここでi=1〜100の整数)から、次式により平均繊維長(La)を求めた。
La=ΣLi/100
なお、ランダムマット中の強化繊維の平均繊維長についても上記と同様の方法で測定することができる。
成形体を500℃×1時間、炉内にて樹脂を燃焼除去し、処理前後の試料の質量を秤量することによって強化繊維分と樹脂分の質量を算出した。次に、各成分の比重を用いて、強化繊維と樹脂の体積含有率を算出した。成形体に関しても、含有する強化繊維体積含有率をVfで表す。
ウォータージェットを用いて成形体の水平部から試験片を切出し、JIS K 7164を参考として、A&D社製のテンシロン万能試験機を用いて測定した。試験片の形状はA形試験片とした。チャック間距離は115mm、試験速度は2mm/分とした。
成形性を評価する目的で、成形体の外観を目視観察した。繊維強化複合材料が成形体の端部までしっかり充填されている場合を○、僅かに欠陥が見られる場合を△、明らかな欠陥がある場合を×とした。
成形における基材(コールドプレス法におけるプリプレグ、またはホットプレス法におけるランダムマット)の損失を把握する目的で、成形前後の基材と成形体の重量を測定した。その重量差から、基材の損失率を算出した。
プリプレグおよび成形体の樹脂含浸度は、これらにおけるボイド率を測定した後、このボイド率を100から差し引いた値を樹脂含浸度(%)として評価した。プリプレグおよび成形体のボイド率は、これらの試験片の断面を光学顕微鏡で観察し、ボイドの存在面積を観察に用いた試験片の断面積で除して算出した。観察は1つの試料あたりn=5とし、その平均値をその試料のボイド率とした。
強化繊維としての炭素繊維(東邦テナックス社製:テナックスSTS40−24KS(繊維径7μm、繊維幅10mm))を20mm幅に広げながら、繊維長10mmにカットし、炭素繊維の供給量を301g/分でテーパー管内に導入し、テーパー管内で空気を炭素繊維に吹き付けて繊維束を部分的に開繊しつつ、テーパー管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。
また、マトリックス樹脂として、2mmにドライカットしたPA66繊維(旭化成せんい製ポリアミド66繊維:T5ナイロン、繊度1400dtex)を430g/分でテーパー管内に供給し、炭素繊維と同時に散布することで、平均繊維長10mmの炭素繊維とPA66が混合されたランダムマットを得た。このランダムマットの強化繊維(炭素繊維)体積含有率(Vf)は30%、強化繊維の目付は317g/m2であった。
得られたランダムマットの平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べたところ、平均繊維長(La)は10mm、式(3)で定義される臨界単糸数は86であり、強化繊維束(A)について、マットの繊維全量に対する割合は35%、強化繊維束(A)中の平均繊維数(N)は240であった。ランダムマットにおける強化繊維の形態を観察したところ、強化繊維の繊維軸は面とほぼ平行にあり、面内においては無作為に分散されていた。
強化繊維としての炭素繊維(東邦テナックス社製:テナックスIMS60−12K(平均繊維径5μm、繊維幅6mm))を長さ20mmにカットし、炭素繊維の供給量を1222g/分でテーパー管内に導入し、テーパー管内で空気を炭素繊維に吹き付けて繊維束を部分的に開繊しつつ、テーパー管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。
またマトリックス樹脂として、平均粒径が約1mmに冷凍粉砕したPP樹脂(プライムポリマー製のポリプロピレン:プライムポリプロJ108M)を2527g/分でテーパー管内に供給し、炭素繊維と同時に散布することで、平均繊維長20mmの炭素繊維とPPが混合されたランダムマットを得た。このランダムマットの強化繊維(炭素繊維)体積含有率(Vf)は20%、強化繊維の目付は1056g/m2であった。
得られたランダムマットの平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べたところ、平均繊維長は20mm、式(3)で定義される臨界単糸数は120であり、強化繊維束(A)について、マットの繊維全量に対する割合は86%、強化繊維束(A)中の平均繊維数(N)は900であった。ランダムマットにおける強化繊維の形態を観察したところ、強化繊維の繊維軸は面とほぼ平行にあり、面内においては無作為に分散されていた。
強化繊維としてのガラス繊維(日本電気硝子社製:EX−2500(平均繊維径15μm、繊維幅9mm)を長さ50mmにカットし、ガラス繊維の供給量を412g/分でテーパー管内に導入し、テーパー管内で空気をガラス繊維に吹き付けて繊維束を部分的に開繊しつつ、テーパー管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。
またマトリックス樹脂として、平均粒径が約710μmに冷凍粉砕したPC樹脂(帝人化成製のポリカーボネート:パンライトL−1225L)を791g/分でテーパー管内に供給し、ガラス繊維と同時に散布することで、平均繊維長50mmのガラス繊維とPCが混合されたランダムマットを得た。このランダムマットの強化繊維(ガラス繊維)体積含有率(Vf)は20%、強化繊維の目付は300g/m2であった。
得られたランダムマットの平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べたところ、平均繊維長(La)は50mm、式(3)で定義される臨界単糸数は40であり、強化繊維束(A)について、マットの繊維全量に対する割合は68%、強化繊維束(A)中の平均繊維数(N)は60であった。ランダムマットにおける強化繊維の形態を観察したところ、強化繊維の繊維軸は面とほぼ平行にあり、面内においては無作為に分散されていた。
強化繊維としての炭素繊維(東邦テナックス社製:テナックスSTS40−24KS(繊維径7μm、繊維幅10mm))を20mm幅に広げながら、繊維長10mmにカットし、炭素繊維の供給量を301g/分でテーパー管内に導入し、テーパー管内では空気を炭素繊維に吹き付けず、テーパー管出口の下部に設置したテーブル上に散布した。
またマトリックス樹脂として、2mmにドライカットしたPA66繊維(旭化成せんい製ポリアミド66繊維:T5ナイロン、繊度1400dtex)を430g/分でテーパー管内に供給し、炭素繊維と同時に散布することで、平均繊維長10mmの炭素繊維とPA66が混合されたランダムマットを得た。このランダムマットの強化繊維(炭素繊維)体積含有率(Vf)は30%、強化繊維の目付は317g/m2であった。
得られたランダムマットの平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べたところ、平均繊維長(La)は10mm、式(3)で定義される臨界単糸数は86であり、強化繊維束(A)について、マットの繊維全量に対する割合は100%、強化繊維束(A)中の平均繊維数(N)は24000であった。
参考例1で作製したランダムマットを、含浸用の平板金型がセットされた川崎油工製プレス機を用いて300℃、4MPaで5分間ホットプレスした後、50℃まで冷却して、樹脂含浸度99%、厚み0.6mm、強化繊維(炭素繊維)体積含有率が30%、強化繊維の目付が317g/m2のプリプレグを得た。
次に、得られたプリプレグをNGKキルンテック製のIRオーブンを用いて300℃に加熱したものを3枚重ね、金型温度を140℃に設定した、図1の成形体用の嵌合金型の水平部に、チャージ率70%となる様に配置して10MPaの圧力で60秒間コールドプレスし、図1および図2に示す形状・寸法の成形体を得た。
得られた成形体は端部にまで繊維強化複合材料がよく充填されており、成形性は良好であった(○)。成形体の厚みを3点で測定したところ、厚みは均一であった(○)。成形体の表面外観も良好であった。成形体の繊維体積含有率(Vf)は30%で、成形体の端部にはほとんどバリもなく、基材の損失率は1%未満であった。成形体の平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べた結果、平均繊維長(La)は10mm、臨界単糸数は86、強化繊維束(A)の割合は35%、強化繊維束(A)の平均繊維数(N)は240であった。上記の成形体の評価結果などについて、表1に示す。
参考例2で作製したランダムマットを、含浸用の平板金型がセットされた川崎油工製プレス機を用いて220℃、3MPaで5分間ホットプレスした後、50℃まで冷却して、樹脂含浸度99%、厚み3.4mm、強化繊維(炭素繊維)体積含有率20%、強化繊維の目付が1056g/m2のプリプレグを得た。
次に、得られたプリプレグをNGKキルンテック製のIRオーブンを用いて220℃に加熱し、金型温度を100℃に設定した、図1の成形体用の嵌合金型の水平部に、チャージ率50%となる様に配置して10MPaの圧力で60秒間コールドプレスし、図1および図2に示す形状の成形体を得た。
得られた成形体は端部にまで繊維強化複合材料がよく充填されており、成形性は良好であった(○)。成形体の厚みを3点で測定したところ、厚みは均一であった(○)。成形体の表面外観も良好であった。成形体の強化繊維(炭素繊維)体積含有率(Vf)は20%で、成形体の端部にはほとんどバリもなく、基材のロス率は1%未満であった。成形体中の強化繊維(炭素繊維)の平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べた結果、平均繊維長(La)は20mm、臨界単糸数は120、強化繊維束(A)の割合は86%、強化繊維束(A)の平均繊維数(N)は900であった。上記の成形体の評価結果などについて、表1に示す。
図1の成形体用の嵌合金型をセットした川崎油工製プレス機を用いて、参考例3で作製したランダムマットを3枚重ね、チャージ率は95%にて、該金型に配置し、300℃、5MPaで7分間加圧した(第1プレス工程)後に、2分間かけて徐々に昇圧し、10MPaで1分間加圧した(第2プレス工程)。50℃まで冷却して、樹脂含浸度99%、強化繊維(ガラス繊維)体積含有率20%、強化繊維の目付が900g/m2の成形体を得た。
得られた成形体は端部にまで繊維強化複合材料がよく充填されており、成形性は良好であった(○)。成形体の厚みを3点で測定したところ、厚みは均一であった(○)。成形体の表面外観も良好であった。成形体の強化繊維(ガラス繊維)体積含有率(Vf)は20%で、成形体の端部にはほとんどバリもなく、基材のロス率は1%未満であった。成形体の中の強化繊維(ガラス繊維)の平均繊維長(La)及び強化繊維束(A)の割合と、平均繊維数(N)を調べた結果、平均繊維長(La)は50mm、臨界単糸数は40、強化繊維束(A)の割合は68%、強化繊維束(A)の平均繊維数(N)は60であった。上記の成形体の評価結果などについて、表1に示す。
参考例4で作製したランダムマットを、含浸用の平板金型がセットされた川崎油工製プレス機を用いて300℃、4MPaで5分間ホットプレスした後、50℃まで冷却して、樹脂含浸度99%、厚み0.6mm、強化繊維(炭素繊維)体積含有率30%、強化繊維の目付が317g/m2のプリプレグを得た。
次に、得られたプリプレグを、実施例1と同様に、NGKキルンテック製のIRオーブンを用いて300℃に加熱したものを3枚重ね、金型温度を140℃に設定した、図1の成形体用の嵌合金型の水平部に、チャージ率70%となる様に配置して10MPaの圧力で60秒間コールドプレスし、図1および図2に示す形状・寸法の成形体を得た。
得られた成形体は端部の一部に複合材料が充填されていなかった(×)。成形体の厚みを3点測定したところ、ばらつきが見られた。成形品の表面にはややざらつきもあった。上記の成形体の評価結果などについて、表1に示す。
実施例1において、プリプレグを嵌合金型に配置する際のチャージ率を120%とする以外は同じ操作を行なって、成形体を得た。成形性や外観、および物性などには問題なかったが、金型のキャビティーからはみ出た部分が圧し切られて端材となり、成形における基材の損失が約20%あった。上記の成形体の評価結果などについて、表1に示す。
Claims (12)
- 平均繊維長が5mm以上100mm以下の強化繊維と熱可塑性樹脂とから構成されるランダムマット(ただし、集束成分の形成皮膜の水溶出率が3〜10重量%である集束剤により集束された、強熱減量が0.05〜0.4重量%のガラス繊維のチョップドストランドである強化繊維と、粉粒状又は繊維状の熱可塑性樹脂とを水中にて攪拌し均一に分散させた後、分散液を抄造して得られるものを除く)であって、その面内において強化繊維は特定の方向に配向しておらず無作為な方向に分散しており、強化繊維が25〜3000g/m2の目付であり、強化繊維体積含有率(Vf=100×強化繊維の体積/(強化繊維の体積+熱可塑性樹脂の体積))が20〜80%であり、下記式(1)
臨界単糸数=600/D (1)
(ここでDは強化繊維の平均繊維径(μm)である)
で定義される臨界単糸数以上で構成される強化繊維束(A)について、ランダムマット中の強化繊維全量に対する割合が20Vol%以上90Vol%以下であり、更に臨界単糸数未満で構成される強化繊維(B)が存在するものを用いて、以下の工程A−1)〜A−3)
A−1)ランダムマットを、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点〜分解温度、非晶性の場合はガラス転移温度〜分解温度に加温、加圧して熱可塑性樹脂を強化繊維束内に含浸させプリプレグを得る工程
A−2)上記A−1)で得られたプリプレグを、熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点未満、非晶性の場合はガラス転移温度未満に温度調節された嵌合金型に、下記式(3)
チャージ率(%)=100×基材面積(mm2)/金型キャビティー投影面積(mm2) (3)
(ここで基材面積とは配置した全てのランダムマットまたはプリプレグの抜き方向への投影面積であり、金型キャビティー投影面積とは抜き方向への投影面積である)
で表されるチャージ率が5%〜100%となるように配置する工程
A−3)上記A−2)で嵌合金型に配置したプリプレグを加圧し、成形する工程
により含浸〜成形を行うか、または以下の工程B−1)〜B−4)
B−1)ランダムマットを下記式(3)
チャージ率(%)=100×基材面積(mm2)/金型キャビティー投影面積(mm2) (3)
(ここで基材面積とは配置した全てのランダムマットまたはプリプレグの抜き方向への投影面積であり、金型キャビティー投影面積とは抜き方向への投影面積である)
で表されるチャージ率が5%〜100%となるように嵌合金型に配置する工程
B−2)嵌合金型を熱可塑性樹脂が結晶性の場合は熱可塑性樹脂の融点〜熱分解温度、非晶性の場合は熱可塑性樹脂のガラス転移温度〜熱分解温度まで昇温し、加圧して含浸する工程(第1プレス工程)
B−3)1段以上であり、最終段の圧力が第1プレス工程の圧力の1.2倍〜100倍となるように加圧する工程(第2プレス工程)
B−4)熱可塑性樹脂が結晶性の場合は融点未満、非晶性の場合はガラス転移温度未満に金型温度を調節して成形する工程
により含浸〜成形を行うことを特徴とする、繊維強化複合材料から構成される成形体の製造方法。 - ランダムマットが、テーパ―管内で、空気を吹き付けられて部分開繊された平均繊維長が5mm以上100mm以下の強化繊維が、繊維状又は粒子状の熱可塑性樹脂と混合され、テーパ―管下部に散布されることにより得られたものである請求項1に記載の製造方法。
- 強化繊維の平均繊維長が20〜100mmである請求項1または2に記載の製造方法。
- 嵌合金型が、型締めした際の上下の金型間のクリアランスが10/100mm以下のものである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記式(3)で表されるランダムマットまたはプリプレグの嵌合金型へのチャージ率が50%以上90%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 成形時の基材の損失が重量換算で10%以下である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 強化繊維が炭素繊維、ガラス繊維、およびアラミド繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 熱可塑性樹脂がポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、およびポリエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
- 工程A−1)〜A−3)で用いるプリプレグのボイド率が0〜3%である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- ランダムマットにおける熱可塑性樹脂の存在量が、強化繊維100重量部に対し、50〜1000重量部である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 強化繊維が、平均繊維径3〜12μmの炭素繊維である請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法。
- 成形時の基材の損失が重量換算で1%以下である請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
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