JP5799481B1 - 3次元形状測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光切断法による3次元形状測定装置において、リアルタイムでライン光の各位置の光強度を、反射光の強度が一定になるよう制御することができる装置を提供する。【解決手段】3次元カメラ1は、測定対象物OBに照射されるライン光を反射させる第1DMD14と、エリアセンサ16で反射した測定対象物OBからの反射光をフォトディテクタ20に向けて反射させる第2DMD18を備える。第2DMD18のマイクロミラー群の所定領域のセルの反射率を100%にし、所定領域外のセルの反射率を0%にして、所定領域の位置を順に変化させるとともに、第1DMD14における第2DMD18の所定領域に対応する領域のマイクロミラーの反射率を、フォトディテクタ20が出力する信号の強度の、予め設定された信号強度からの差を基に計算して設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、ライン状の光を測定対象物に照射して測定対象物表面から散乱光の一部である反射光を受光し、3角測量法の測定原理により測定対象物の3次元形状を測定する3次元形状測定装置に関する。
従来から、ライン状のレーザ光(以下、ライン光という)を測定対象物に照射し、その照射部位における測定対象物からの反射光を、ライン光の出射器の近くに設けた撮像素子からなる受光器により受光し、受光器が出力する受光信号とライン光の位置および方向のデータとに基づいて、3角測量法の測定原理により測定対象物の3次元形状を測定する3次元形状測定装置はよく知られている。この種の3次元形状測定装置において、レーザ光をシリンドリカルレンズ等を透過させることでライン光を作成するようにすると、レーザ光を走査する機構が不要になり、装置にかかるコストを低減することができる。しかし、測定対象物の表面の反射率が場所により異なっていると、受光器にて受光される反射光の光量が大きすぎたり小さすぎたりする場合があり、受光信号を正確に読み取ることができないために、正確な3次元形状データが作成されない場合がある。この問題に対応する技術として、例えば以下の特許文献1には、ライン光を液晶モジュールを透過させて測定対象物に照射するようにし、測定対象物に形成されるライン光の撮像データ(受光器が出力するデータ)から得られるライン光の各位置における反射光強度が一定になるよう、液晶モジュールの各画素の透過率を制御する技術がある。これによれば、測定対象物の表面の反射率によらず、受光器にて受光されるライン光の各位置からの反射光の強度を一定にすることができる。
特開平10−38511号公報
しかしながら、受光器が各撮像素子の受光強度データである受光信号を出力してから、このデータによりライン光の各位置における反射光強度を求め、この反射光強度が予め設定された強度になるよう、液晶モジュールの各画素の透過率を制御するまでにはある程度の時間がかかるため、リアルタイムでライン光の各位置の光強度を制御することはできないという問題がある。すなわち、ライン光が測定対象物のある箇所に照射されるタイミングと、そのときのライン光からの反射光強度を基にライン光の光強度が設定されて照射されるタイミングとの時間差が大きく、新たに設定された光強度のライン光が照射されるタイミングでは、ライン光は別の箇所に照射されているという問題がある。この問題に対応するには、ライン光の移動速度を遅くする方法が考えられるが、このようにすると測定時間が増大してしまう。また、受光器が出力するデータの処理を高速化し、液晶モジュールの各画素の透過率設定を高速化すると装置のコストが著しく増大してしまう。
本発明はこの問題を解消するためなされたもので、その目的は、ライン光を測定対象物に照射して測定対象物表面から散乱光の一部である反射光を受光し、3角測量法の測定原理により測定対象物の3次元形状を測定する3次元形状測定装置において、測定時間を変えることなく、また装置のコスト増大を僅かにして、リアルタイムでライン光の各位置の光強度を制御することができる装置を提供することにある
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、測定対象物に向けて照射断面形状がライン状であるライン光を出射するライン光出射装置と、ライン光出射装置から出射されたライン光の測定対象物での反射光を受光し、受光位置ごとに受光強度に相当する信号を出力する受光器と、受光器が出力する受光信号を用いて前記測定対象物の3次元形状データを作成するデータ処理手段とを備える3次元形状測定装置において、光を反射または透過させる第1セル群から構成され、ライン光出射装置から出射されるライン光を反射または透過させるライン光経由光学部品であって、外部からの信号により第1セル群はセルごとに反射率または透過率を変化させることができるライン光経由光学部品と、光を反射または透過させる第2セル群から構成され、受光器で反射した測定対象物からの反射光を反射または透過させる反射光経由光学部品であって、外部からの信号により第2セル群はセルごとに反射率または透過率を変化させることができる反射光経由光学部品と、反射光経由光学部品を経由した受光器で反射した反射光を受光し、受光した光の強度に相当する強度の信号を出力するフォトディテクタと、第1セル群のそれぞれの領域と第2セル群におけるそれぞれの領域の対応関係が予め記憶され、第2セル群の所定領域のセルの反射率または透過率を設定値にし、所定領域外のセルの反射率または透過率を0近傍にして、第2セル群における所定領域の位置を順に変化させるとともに、第1セル群の中の第2セル群における所定領域に対応する領域のセルの反射率または透過率を、フォトディテクタが出力する信号の強度の、予め設定された信号強度からの差を基に計算して設定する制御手段とを備えることにある。
これによれば、受光器表面の反射率は一定であるため、受光器で反射した測定対象物からの反射光の強度は、測定対象物からの反射光の強度に一定の割合を乗算した強度であり、受光器で反射した測定対象物からの反射光の強度を検出することは、測定対象物からの反射光の強度を検出することと同じである。そして、制御手段は、所定領域のみが光を反射又は透過させるよう反射光経由光学部品を制御するので、受光器で反射した反射光は一部が反射または透過してフォトディテクタに受光される。すなわち、測定対象物におけるライン光照射箇所の一部からの反射光のみが、受光器と反射光経由光学部品を介してフォトディテクタに受光されるので、フォトディテクタが出力する信号は、ライン光照射箇所の一部からの反射光の強度に相当する。そして、制御手段は、反射光経由光学部品の中の所定領域の位置を順に変化させるので、フォトディテクタが出力する信号は、時間軸で見るとライン光照射箇所のそれぞれの箇所における反射光の強度に相当する。さらに、制御手段は、反射光経由光学部品が測定対象物からの反射光を反射または透過した領域に対応する、ライン光経由光学部品の領域における反射率または透過率を、フォトディテクタが出力する信号の強度の予め設定された信号強度からの差を基に計算して設定しているので、測定対象物におけるライン光照射箇所のそれぞれの箇所からの反射光の強度が一定になるよう、ライン光の各位置の光強度が制御される。この3次元形状測定装置において、反射光経由光学部品における所定領域の位置を高速で変化させ、ライン光経由光学部品の所定領域に対応する領域の反射率または透過率をフォトディテクタが出力する信号を用いて高速で設定していけば、リアルタイムでライン光の各位置の光強度を制御することができる。
また、本発明の他の特徴は、ライン光経由光学部品および反射光経由光学部品は、デジタルマイクロミラーデバイスであることにある。これによれば、反射光経由光学部品の所定領域の位置およびライン光経由光学部品の所定領域に対応する領域の位置をより高速に変化させることができる。この速度は、反射光経由光学部品の所定領域の位置が変化してから次に変化するまでに、制御手段がフォトディテクタ20の出力信号を用いて、ライン光経由光学部品の所定領域に対応する領域の反射率を設定することが可能な速度まで上げることができる。すなわち、ライン光経由光学部品および反射光経由光学部品に液晶モジュールを用いるよりも、よりリアルタイムでライン光の各位置の光強度を制御することができる。
また、本発明の他の特徴は、ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率と、予め設定された基準の反射率または透過率との差から、ライン光出射装置が出射するライン光の強度の変更の要否を判定する判定手段と、判定手段が変更要と判定したとき、ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率のレベルと基準の反射率または透過率との差、および現時点で設定されているライン光出射装置が出射するライン光の強度を用いて、ライン光出射装置が出射するライン光の強度を再設定するライン光強度設定手段とを備えることにある。
これによれば、測定対象物の場所ごとの反射率が大きく異なっていても、また、測定対象物ごとに反射率が大きく異なっていても、ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率が、高すぎたりまたは低すぎたりしないようにライン光の光強度を制御することができるので、ライン光の光強度を制御しきれなくなることがないようにできる。
また、本発明の他の特徴は、データ処理手段は、受光器が出力する受光信号を取り込んだタイミングにおける、ライン光出射装置が出射するライン光の強度と、ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率とを基に3次元形状データに対応する箇所の明度を計算し、3次元形状データと明度とに基づいて測定対象物の3次元画像を生成することにある。
これによれば、測定対象物からの反射光の強度が一定になるよう制御していても、測定対象物のそれぞれの箇所の反射率に基づいて測定対象物の3次元画像に濃淡をつけることができるので、実際の測定対象物の外観に近い形で測定対象物の3次元画像を表示することができる。
本発明が適用された3次元形状測定装置の外観図である。 本発明が適用された3次元形状測定装置の全体構成図である。 第1DMDと第2DMDに出力される画像データを視覚的に示した図である。 測定時にコントローラが実行するプログラムのフロー図である。 測定時にコントローラが実行するレーザ光強度再設定プログラムのフロー図である。 測定時に第1DMD制御回路が実行する画像データ補正プログラムのフロー図である。 図5にフロー図が示されたレーザ光強度再設定プログラムの処理を、視覚的に示した図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る3次元形状測定装置の外観図である。3次元形状測定装置は3次元カメラ1、データ処理装置2、コントローラ3、入力装置4、表示装置5および支持装置6を備えている。3次元カメラ1は、移動可能な支持装置6に、変位可能かつ回転可能に組み付けられて固定されており、測定対象物OBの近傍で測定可能な範囲に配置される。データ処理装置2、コントローラ3、入力装置4、表示装置5および支持装置6は、3次元カメラ1と支持装置6の近傍に3次元カメラ1の作動状態がわかるように配置される。
コントローラ3は、CPU、ROM、RAM、大容量記憶装置などを備えたマイクロコンピュータを主要部とした電子制御装置であり、キーボード等からなる入力装置4から入力される指令に基づいて、内部のメモリにインストールされているプログラムをスタートさせ、3次元センサ1およびデータ処理装置2内に設けられた各回路を作動させる信号や停止させる信号を出力する。また、コントローラ3は、入力装置5から入力される条件等の数値を内部のメモリに記憶するとともに、プログラムにより3次元センサ1およびデータ処理装置2内の回路に出力して、該各回路内のメモリに記憶させる。また、コントローラ3は実行しているプログラムの作動状態や測定条件等がわかるデータを別のプログラムにより作成して表示装置5に出力する。
データ処理装置2は、コントローラ3から入力する作動信号により内部のメモリにインストールさせているプログラムをスタートさせ、3次元カメラ1内の各回路から入力するデジタル信号とコントローラ3から入力するデジタル信号とをメモリに記憶するとともに、記憶したデータを用いたプログラムによる演算処理により、測定対象物の3次元画像データを作成して表示装置5に出力する。
表示装置5は液晶モニタ等からなり、データ処理装置2から入力する3次元画像データにより測定対象物OBの3次元画像を表示する。また、表示装置5は、コントローラ3から入力するデータにより測定状態や測定条件等を表示する。
図2は、3次元カメラ1、データ処理装置2の内部構造、および、3次元カメラ1、データ処理装置2、コントローラ3および表示装置5の間での信号のやり取りの状態を示す図である。図に示すように、3次元センサ1は、ライン光出射装置として、レーザ光源11、コリメーティングレンズ12、シリンドリカルレンズ13、レーザ駆動回路30およびレーザ強度制御回路31を備えている。レーザ光源102は半導体レーザなどで構成されており、進行方向に垂直な断面が円形状のレーザ光を出射する。コリメーティングレンズ12は入射したレーザ光を平行光にし、シリンドリカルレンズ12は入射した平行光を線状に延ばす非点収差を生じさせ、これにより光軸から拡がって進行方向に垂直な平面における断面形状がライン状のライン光にする。なお、シリンドリカルレンズ12はライン光の光強度分布を一定にできるレンズであり、例えば特開2006−317720号公報に記載されているものである。レーザ駆動回路30は、コントローラ3からレーザ光出射の指令信号が入力するとレーザ光源11にレーザ光を出射するための電流および電圧を供給する。レーザ強度制御回路31は、コントローラ3から入力するレーザ光の強度を表す信号に基づいて、レーザ光源11から出射するレーザ光の強度が、コントローラ3が指令した強度になるよう、レーザ駆動回路30がレーザ光源11に出力する電流および電圧を制御する。これにより、ライン光の光強度は、コントローラ3から指令された強度になる。
シリンドリカルレンズ13から出射したライン光は、ライン光経由光学部品である第1DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)14で反射して3次元カメラ1の出射口から出射し、測定対象物OBに照射される。DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)は、プロジェクタ等でDLPとして用いられるものであり、複数あるマイクロミラーのそれぞれのマイクロミラーの反射率に相当するデータが入力すると、それぞれのマイクロミラーは、入力した反射率になるようON、OFFが繰り返される。例えば、反射率50%のデータが入力すると、ONの期間が50%、OFFの期間が50%でON、OFFが繰り返される。これによりライン光の各部分の光強度は、第1DMDの各マイクロミラーに設定された反射率とコントローラ3が指令したレーザ光の強度により定まる。ライン光の各部分の光強度が定まる。なおDMDは厳密には正規の方向への反射の期間を変化させるもので、反射率を変化させるものではないが、本発明ではDMDにおいて、ON、OFFの期間の比を変化させることを反射率を変化させるという。
測定対象物OBに照射されたライン光の照射箇所には散乱光が発生し、該散乱光の一部は結像レンズ15に入射して、受光器であるエリアセンサ16上には測定対象物OB上のライン光の像が結像する。本発明では測定対象物OBで発生しエリアセンサ16で受光される散乱光の一部を、反射光という。エリアセンサ16はCCDまたはCMOS等の受光素子(画素)を面状に配置して長方形状に構成したものであり、後述するセンサ信号取出し回路32からの指令信号により、それぞれの受光素子が反射光の受光光量に応じた受光信号を出力する。
センサ信号取出し回路32は、設定された頻度でエリアセンサ16のそれぞれの受光素子から受光信号を出力させて入力し、入力した信号の強度をデジタルデータにして受光素子の位置データとともに、後述するデータ処理装置2内のデータ演算回路40に出力する。この位置と信号強度のデータから、エリアセンサ16におけるライン光の受光位置を検出することができる。受光素子の位置データは、データを入力する順番からデータ演算回路40が作成するようにしてもよい。
エリアセンサ16に入射した測定対象物OBからの反射光は一部(例えば10%程度)が反射する。エリアセンサ16の表面の反射率は一定であるため、エリアセンサ16で反射した反射光の光強度は、測定対象物OBからの反射光の光強度に比例する。エリアセンサ16で反射した反射光は、集光レンズ17で集光し、反射光経由光学部品である第2DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)18で反射し、集光レンズ19で集光してフォトディテクタ20に受光される。第2DMDも第1DMDと同じものであり、複数あるマイクロミラーのそれぞれのマイクロミラーの反射率を制御することができる。そして、図2の縦方向を第2DMD18の列の方向とすると、後述する第2DMD制御回路36により、第2DMD18は全体の所定領域の列のマイクロミラーのみが反射率100%になり、それ以外の列のマイクロミラーは反射率が0%にされる。これにより、フォトディテクタ20で受光される測定対象物OBからの反射光は、測定対象物OBに照射されたライン光の一部からの反射光になる。
フォトディテクタ20は受光した光の強度に相当する強度の信号を出力する。増幅回路33は、フォトディテクタ20が出力した信号を入力し、予め設定された増幅率で増幅して出力する。A/D変換器34はコントローラ3から作動開始の指令信号が入力すると作動を開始し、予め設定された頻度で増幅回路33から入力した信号の瞬時値をデジタルデータにして、第1DMD制御回路35に出力する。出力指示回路37は内部にクロック回路を有し、コントローラ3から作動開始指令が入力すると、予め設定された時間間隔でパルスが発生するパルス信号を作成し出力する。
第1DMD制御回路35および第2DMD制御回路36は、コントローラ3から作動開始の指令信号を入力すると作動を開始する。第1DMD制御回路35および第2DMD制御回路36は、第1DMD14および第2DMD18のそれぞれのマイクロミラーの反射率が設定されたデータである画像データを内部のメモリに記憶しており、後述する出力指示回路37から入力する信号にパルスが発生するごとに、画像データを第1DMD14および第2DMD18に出力する。これにより、第1DMD14および第2DMD18は同期してマイクロミラー群の反射率分布が変化する。
第1DMD制御回路35および第2DMD制御回路36から第1DMD14および第2DMD18に出力される画像データを視覚的に示したものが図3である。第2DMD18に出力される画像データは、第2DMD18の所定幅の列のマイクロミラーのみが反射率100%で残りは0%になるデータであり、図2および図3の紙面垂直方向に、マイクロミラーの反射率100%の列が移動し、最後まで行くと最初に戻ることを繰り返すデータである。これにより、第2DMD18に入射した測定対象物OBからの反射光の内、反射率100%の所定幅の列に入射した反射光のみが反射し、この反射する箇所は移動し、最後の列まで行くと最初に戻ることを繰り返す。すなわち、測定対象物OBに照射されたライン光のライン方向の1部から発生した反射光のみがフォトディテクタ20に入射し、この1部はライン光のライン方向に移動し、最後まで行くと最初に戻ることを繰り返す。これにより、A/D変換器34が出力する信号の瞬時値は、ライン光のライン方向の1部からの反射光強度であり、信号の瞬時値を時間軸で見たものが、ライン光のライン方向における反射光強度になる。
第1DMD制御回路35が出力する画像データは、コントローラ3から作動開始の指令を入力した後の最初のものは、全マイクロミラーの反射率が中間程度の反射率のデータであり、この画像データのみが予め記憶されている。次に後述するプログラムにより、A/D変換器34が出力する信号の瞬時値データを用いて、最初の1列の反射率が補正された画像データが作成され出力される。この1列は第2DMD18の最初の所定幅の列に対応する列、すなわち第2DMD18に入射した測定対象物OBでの反射光の発生箇所に照射されるライン光の一部が反射する列である。次に、最初の1列の反射率が補正された画像データにおいて、A/D変換器34が出力する信号の瞬時値データを用いて、2番目の1列の反射率が補正された画像データが作成されて出力される。次に、最初の1列と2番目の1列の反射率が補正された画像データにおいて、A/D変換器34が出力する信号の瞬時値データを用いて、3番目の1列の反射率が補正されたデータが作成されて出力される。このように、第2DMD18の測定対象物OBからの反射光を反射した列に対応する列の反射率が、次々に補正された画像データが出力される。第1DMD制御回路35には、予め第1DMD14の第2DMD18のそれぞれの列に対応する列が順番に記憶されており、この列の順番に反射率が補正された画像データが作成され出力される。そして、第2DMD18の最後の列に対応する最後の列まで行くと、第2DMD18の最初の列に対応する最初の列に戻ることを繰り返す。
第1DMD制御回路35のメモリにインストールされており、コントローラ3から作動指令信号が入力するとスタートする画像データ補正プログラムは、図6に示すものである。以下、このプログラムに沿って画像データの補正について説明する。コントローラ3から作動指令信号が入力するとステップS10にてスタートし、ステップS12にて第1DMD14の列の番号を表すmを1にする。コントローラ3から停止指令信号が入力しない限り、ステップS14にてNoと判定し、ステップS16にて第1DMD制御回路35から画像データが出力するのを待って、ステップS18にてA/D変換器34が出力する信号の瞬時値(測定対象物OBからの反射光の強度に相当)を入力する。第1DMD制御回路35から画像データが出力したときは、第2DMD制御回路35からも画像データが出力しているので、第1DMD14のm番目の列(最初は1番目)に対応する第2DMD18の列は反射率が100%でそれ以外の列は0%になっており、入力した信号の瞬時値は、第1DMD14のm番目の列で反射したライン光の、測定対象物OBからの反射光の強度である。ステップS20にて入力した信号の瞬時値を用いて、第1DMD14のm番目の列の反射率を計算し、ステップS22にて画像データを、m番目の列の反射率データを新たに計算した反射率データに置き換える。そして、m番目の列が最終列でなければ、ステップS24からステップS26に行き、mをインクリメントしてステップS14に戻る。また、m番目の列が最終列であれば、ステップS12に戻り、mを1に戻す。そして、コントローラ3から停止指令信号が入力しない限り、ステップS16からステップS26の処理が繰り返される。これにより、第1DMD14への画像データの出力は、出力した画像データのm番目の列における反射率データが、反射光強度により補正された反射率データに置き換えられ、次にこの画像データが出力がされることが繰り返される。そして、コントローラ3から停止指令信号が入力されると、ステップS14にてYesと判定してステップS28にてプログラムを終了する。
第1DMD制御回路35が図6に示すプログラム処理のステップS20にて行う反射率データの補正は、測定対象物OBに照射されたライン光のライン方向の1部から発生した反射光の強度が、設定値になるようにする補正である。具体的には、A/D変換器34から入力した信号の瞬時値(反射光強度)をIn、信号の設定値(目標の反射光強度)をD、計算前の反射率をRとすると、新たな反射率を(D/In)・R で計算する補正である。第1DMD制御回路35および第2DMD制御回路36からの画像データの出力は、高速で行われるので、瞬時に第2DMD18の反射光を反射する列は最初の列から最後の列まで移動し、瞬時に第1DMD14の最初の列のマイクロミラーの反射率から最後の列のマイクロミラーの反射率までが補正される。すなわち、測定対象物OBに照射されたライン光のそれぞれの箇所からの反射光強度が設定された強度になるよう、リアルタイムで制御が行われる。
3次元カメラ1は、内部にレーザ光源11、コリメーティングレンズ12、シリンドリカルレンズ13、第1DMD14、結像レンズ15、集光レンズ17、第2DMD18、集光レンズ19フォトディテクタ20を内臓する筐体10が設けられている。そして、筐体10は、軸21によって図2、図3の紙面垂直周りに回転可能に3次元カメラ1のフレームに支持されている。図2では軸21の方向は横方向に描かれているが、実際は軸21の方向は紙面垂直方向である。軸21は、減速装置20を介してモータ23の回転軸に組み付けられている。モータ23が回転すると、筐体10は紙面垂直方向周りに回転し、これにより3次元カメラ1から出射されるライン光の光軸(レーザ光源11から出射されるレーザ光の光軸を延長させた光軸)の方向が変化する。ここで、図2の紙面垂直方向をX軸方向、縦方向をY軸方向、横方向をZ軸方向とすると、モータ23の回転によりライン光の光軸の方向はX軸方向周りに変化する。モータ23内には、モータ23の回転軸が微小な回転角度回転するごとにパルスが発生する信号を出力するエンコーダ23aが取り付けられている。この、信号は後述する筐体駆動回路38、筐体角度検出回路39に出力される。
筐体駆動回路38は、コントローラ3から作動開始の指令信号が入力すると、モータ23を終了位置方向に回転させる駆動信号を出力する。筐体駆動回路39は、エンコーダ23aが出力するパルス列信号を入力し、パルス列信号における所定時間あたりのパルス数が予め設定された数になるよう駆動信号の強度を制御する。これにより、モータ23および筐体10は設定された回転速度で回転する。なお、終了位置とは測定終了時点における駆動限界位置であり、ストッパによりそれ以上筐体10が回転しないようにされている位置である。また、筐体駆動回路38は、コントローラ3から初期位置移動の指令信号を入力すると、モータ23を初期位置方向に回転させる駆動信号を出力し、後述する筐体角度検出回路39から停止信号が入力すると、駆動信号の出力を停止する。なお、初期位置とは測定開始時点における駆動限界位置であり、ストッパによりそれ以上筐体10が回転しないようにされている位置である。
筐体角度検出回路39は、コントローラ3から初期位置移動の指令信号を入力すると、エンコーダ23aから入力するパルス列信号のパルス数をカウントし、所定時間の間カウントがされなくなった時点、すなわちパルス列信号の入力がなくなった時点で、筐体駆動回路38に停止信号を出力し、カウント値を0にする。そして、以後、エンコーダ23aから入力するパルス列信号のパルス数をカウントし、カウント値のデジタルデータを後述するデータ演算回路40とコントローラ3に出力する。カウント値はモータの回転角度に相当する値であり、X軸方向周りにおける筐体10の回転角度に相当する値である。
データ処理装置2内に設けられたデータ演算回路40は、コントローラ3から作動開始の指令信号を入力すると、メモリにインストールされているプログラムをスタートさせる。このプログラムは、コントローラ3から信号取込みの指令信号が入力するごとに、センサ信号取出し回路32、筐体角度検出回路39および第1DMD制御回路35が出力する画像データを入力してメモリに記憶し、コントローラ3からレーザ強度データが出力するごとに、このデータをメモリに記憶することを行う。および、メモリに記憶したデータから3次元座標と、その3次元座標の箇所の明度とを計算し、計算したデータを後述する3次元画像生成装置41に出力することを行う。
この計算は、3次元座標の計算においては3角測量法を用いた光切断法によるものである。端的には、センサ信号取出し回路32から入力するデータから、エリアセンサ16を図2の紙面垂直方向に列に分割したときの各列ごとの撮像されたライン光の位置が検出され、この位置から、各列に対応する方向における測定対象物OBまでの距離Lが計算される。そして、エリアセンサ16を図2の紙面垂直方向に列に分割したときの各列は、ライン光の軸からのライン方向の角度に対応し、筐体角度検出回路39から入力する回転角度データは、筐体のX軸方向周りの回転角度に対応し、ライン光の軸のY−Z平面内の位置ベクトルに対応するので、これらの対応関係を予めメモリに記憶しておけば、筐体角度検出回路39から回転角度データが入力した時点の、上述したエリアセンサ16各列に対応する位置ベクトルVが計算される。そして、距離Lと位置ベクトルVから3次元座標が計算される。
また、明度の計算は、ライン光はライン方向の各位置における測定対象物からの反射光の強度が設定値になるよう制御されているので、ライン光のライン方向の各位置の光強度の逆数が明度に対応する値になり、この逆数から計算される。具体的には、ライン光のライン方向の各位置の光強度をLiとすると(1/Li)を計算し、この値を例えば画面における明度で用いられている0〜255の数値に換算することで明度にする。第1DMD制御回路35が出力する画像データは各列ごとの反射率データであるのでこの反射率をRとし、コントローラ3がレーザ強度制御回路31に設定するレーザ強度をPとすると、ライン光のライン方向の各位置の光強度Liは、P・Rである。そして、第1DMD制御回路35が出力する画像データの各列と、ライン光の軸からの角度とは対応しており、上述したように、エリアセンサ16を図2の紙面垂直方向に列に分割したときの各列は、ライン光の軸からの角度に対応しているので、第1DMD制御回路35が出力する画像データの各列と、エリアセンサ16を図2の紙面垂直方向に列に分割したときの各列とは対応している。よって、この対応関係を予めメモリに記憶しておけば、計算された3次元座標と明度とを対応づけることができる。
データ処理装置2内に設けられた3次元画像生成装置41は、コントローラ3から作動開始の指令信号を入力すると、データ演算回路41から入力する3次元座標データと明度データをメモリに記憶させることを開始する。そして、コントローラ3から画像データ作成の指令信号を入力すると、メモリにインストールされているプログラムをスタートさせ、メモリに記憶した3次元座標データと明度データを用いて3次元画像データを作成し、表示装置5に出力する。3次元座標データは(x,y,z)の3次元座標の集合データであり、3次元画像データは測定対象物OBの形状を濃淡とともに表示装置5に表示させるためのデータである。
このように構成された3次元形状測定装置において、作業者は支持装置6に組み付けられた3次元カメラ1または測定対象物OBを、測定対象物OBの3次元測定が可能な範囲に配置した後、入力装置4から測定開始の指令を入力することで3次元測定を行う。入力装置4から測定開始の指令が入力すると、コントローラ3は図4に示す形状測定プログラムおよび図5に示すレーザ光強度設定プログラムを実行する。以下、図4に示す形状測定プログラムに沿って3次元形状測定装置の作動について説明する。
形状測定プログラムはステップS100にて開始され、ステップS102にてデータを識別するための番号nを0にする。次に、ステップS104にて筐体駆動回路38と筐体角度検出回路39に初期位置への移動指令信号を出力する。これにより、モータ23は回転し、筐体10は測定開始における駆動限界位置まで回転して停止する。コントローラ3は筐体角度検出回路39が出力するカウント値(回転角度データ)が0になるまで待ってステップS106に行く。次にステップS106にてレーザ駆動回路30にレーザ出射開始の指令信号を出力し、レーザ強度制御回路31に予めメモリに記憶されている基準のレーザ光強度を出力する。これにより、3次元センサ1の開口からライン光が照射される。次にステップS108にて、3次元センサ1とデータ処理装置2内の各回路に作動開始の指令信号を出力する。これにより、センサ信号取出し回路32はエリアセンサ16のそれぞれの受光素子の受光信号強度のデジタルデータの出力を開始し、A/D変換器34は増幅回路33が出力する信号のデジタルデータの出力を開始し、出力指示回路37は設定された時間間隔でパルスが発生する信号の出力を開始し、第1DMD制御回路35は上述した画像データ補正プログラムの実行と画像データの出力を開始し、第2DMD制御回路36は画像データの出力を開始する。さらに、データ演算回路40はインストールされているプログラムをスタートさせ、コントローラ3からデータ取込みの指令信号が入力するのを待つ状態になり、3次元画像生成装置は、データ演算回路40からのデータの入力を待つ状態になる。
次にステップS110にて時間計測を開始し、ステップS112にて予め設定されている時間Tsが経過するのを待つ。これは、上述したように、第1DMD制御回路35は最初は全マイクロミラーの反射率が一定の画像データを出力し、次に1列目の反射率が補正された画像データが出力し、次に2列目の反射率が補正された画像データが出力し、というように、すべてのマイクロミラーの反射率が補正されるまでに時間を要するためである。ただし、上述したように、第1DMD14は瞬時に最初の列のマイクロミラーの反射率から最後の列のマイクロミラーの反射率までが補正されるので、時間Tsは僅かの時間である。
次にステップS114にて、第1DMD制御回路35が出力する画像データを取込む。上述したようにコントローラ3は図5に示すレーザ光強度設定プログラムを並行して実行しているので、これにより、このプログラムによる処理が行われる。以下、このプログラムの説明を行う。第1DMD制御回路35が出力する画像データが取り込まれると、ステップS202にて「Yes」と判定され、ステップS204にてレーザ光強度の設定の変更の要否が判定される。これは、反射率データである画像データのレベルが高すぎたり、低すぎたりする場合は、出射するレーザ光の強度を再設定する必要有りと判定するものである。この判定処理および後述するレーザ光強度の設定処理を視覚的に示したものが図7である。第1DMD制御回路35が出力する画像データはマイクロミラーの各列ごとの反射率であり、マイクロミラーの各列の位置を横軸にとり、縦軸に反射率をとると図7に示すように複数の打点が並んだ曲線になる。この曲線のレベル(平均値)または最大値が高すぎる場合と、この曲線のレベル(平均値)または最小値が低すぎる場合は、レーザ光強度を再設定する必要有りと判定する。具体的には、以下の1)または2)の条件を満たし、3)の条件を満たすとき、レーザ光の強度を再設定する必要有りと判定する。
1)設定上の最大値−反射率の平均値(DevA)< 許容値A
2)設定上の最大値−反射率の最大値(DevM)< 許容値B
3)反射率の平均値−反射率の最小値(Bot)< 許容値C
および、以下の4)または5)の条件を満たし、6)の条件を満たすときも、レーザ光の強度を再設定する必要有りと判定する。
4)反射率の平均値(Ave)< 許容値A
5)反射率の最小値(Min)< 許容値B
6)反射率の最大値−反射率の平均値(Peak)< 許容値C
許容値A〜許容値Cは予め設定されてコントローラ3のメモリに記憶されている。また、上記の条件において、3)の条件が加わっているのは、レーザ光強度を再設定したとき、反射率の最小値が小さくなりすぎるのを防止するためであり、6)の条件が加わっているのは、レーザ光強度を再設定したとき、反射率の最大値が大きくなりすぎるのを防止するためである。
ステップS204にてレーザ光強度の再設定が必要有りと判定すると、次にステップS206にて、レーザ光強度の再設定を行う。これは図7のグラフでは現時点の曲線を中央の点線の曲線になるようにするためのものである。具体的には、現時点のレーザ光強度をP、反射率レベルの目標値をRd、反射率の平均値をAveとすると、(P・Ave /Rd)でレーザ光強度の再設定値を計算し、レーザ強度制御回路31にこの再設定値を出力する。これにより、ライン光のレーザ光強度は適切な強度になり、第1DMD制御回路35が出力する画像データは、第1DMD14の全ての列の反射率が補正された後は適切なレベル、すなわち図7のグラフにおいて中央のレベルになる。図5のレーザ光強度設定プログラムは、図4の形状測定プログラム処理により第1DMD制御回路35が出力する画像データを取込む度に、上述した判定と、必要と判定された場合はレーザ光強度の再設定を行う。そして、図4の形状測定プログラム処理によりレーザ照射停止の指令信号が出力された時点で、ステップS208にてYesと判定してプログラム処理をステップS210にて終了する。これにより、測定期間中は常にレーザ光強度が最適にされる。
図4の形状測定プログラムに戻り、ステップS114にて第1DMD制御回路35が出力する画像データを取込んだ後、ステップS116にて筐体駆動回路38に作動開始の指令信号を出力する。これにより、モータ23および筐体10は設定された回転速度で回転を開始し、ライン光の軸の方向は図2のX軸方向周りに回転を開始する。言い換えると、Z軸方向に対してライン光の軸がなす角度は変化を開始する。
次にステップS118にて、計測していた時間をリセットして0にし、ステップS120にて、時間がn・ΔTになるごとにYesと判定して、ステップS120からステップS124にてデータ演算回路40に、入力しているデジタルデータの取込みを指令する信号を出力する。ΔTはデータを取込む時間間隔であり、予め設定されている。また、nは最初0に設定されているので、ステップS118にて時間が0に設定されると同時に最初のデータが取込まれる。取込むデータは、センサ信号取出し回路32から入力する受光素子ごとの受光強度のデジタルデータ(エリアセンサ16上に撮像される測定対象物OB上のライン光の形状を示すデータ)、筐体角度検出回路39から入力するカウント値のデジタルデータ(筐体10の回転角度を示すデータ)および第1DMD制御回路35から入力する画像データ(第1DMD14の各列の反射率データ)である。また、ステップS124の処理では指令信号を出力するとともに、コントローラ3自体も第1DMD制御回路35から入力する画像データを取込む。この目的は、上述したレーザ光強度の再設定である。そして、ステップS126において、最新のレーザ強度制御回路31に出力したレーザ光強度の設定値をデータ演算回路40に出力する。データ演算回路40は取込まれたこれらのデータから3次元座標と明度を計算し、3次元画像生成装置41に出力する。この計算方法は上述した通りである。
次にステップS128にて、筐体角度検出回路39から入力しているカウント値(回転角度)のデジタルデータを取込み、回転角度が測定終了における駆動限界位置に達したか判定し、達していなければNoと判定して、ステップS130にてnをインクリメントしてステップS120に戻り、上述した処理が繰り返される。これにより、設定された時間間隔ΔTごとにデータ演算回路40は上述したデータを取込み、3次元座標と明度を計算し、3次元画像生成装置41に出力する。そして、3次元画像生成装置41のメモリには3次元座標データと明度データが次々に蓄積されていく。
測定が経過するほど、筐体角度検出回路39から入力しているカウント値(回転角度)は測定終了における駆動限界位置に近づき、ある時点で駆動限界位置に達する。このとき、ステップS128にてYesと判定され、ステップS132に行く。そして、ステップS132にてレーザ駆動回路30に作動停止の指令を出力し、ステップS134にて筐体駆動回路38と筐体角度検出回路39に作動停止の指令を出力し、ステップS136にてステップS108にて作動開始の指令信号を出力した、3次元カメラ1とデータ処理装置2の各回路に作動停止の指令信号を出力する。そして、ステップS138にて3次元画像処理装置41に3次元画像作成の指令信号を出力する。これにより、3次元画像処理装置41は、メモリに記憶した3次元座標データと明度データを用いて測定対象物OBの3次元画像を作成し、表示装置5に出力して3次元画像を表示させる。
作業者は表示装置5に表示された3次元画像を見て、良否判定、形状分析、データ保存等、意図する処置を行う。そして、次の測定対象物OBを測定したいときは、次の測定対象物OBの近傍に3次元カメラ1を配置し、または3次元カメラ1の近傍に次の測定対象物OBを配置し、上述した操作を再度行う。
上記説明からも理解できるように、上記実施形態においては、3次元形状測定装置は、光を反射させるマイクロミラー群から構成され、レーザ光源11、コリメーティングレンズ12およびシリンドリカルレンズ13からなるライン光出射装置から出射されるライン光を反射させる第1DMD14であって、入力する画像データによりマイクロミラー群はマイクロミラーごとに反射率を変化させることができる第1DMD14と、光を反射させるマイクロミラー群から構成され、エリアセンサ16で反射した測定対象物OBからの反射光を反射させる第2DMD18であって、入力する画像データによりマイクロミラー群はマイクロミラーごとに反射率を変化させることができる第2DMD18と、第2DMD18で反射した反射光を受光し、受光した光の強度に相当する強度の信号を出力するフォトディテクタ20と、第1DMD14のマイクロミラー群のそれぞれの領域と第2DMD18のマイクロミラー群におけるそれぞれの領域の対応関係が予め記憶され、第2DMD18のマイクロミラー群の所定領域のセルの反射率を100%にし、所定領域外のセルの反射率を0%にして、第2DMD18のマイクロミラー群における所定領域の位置を順に変化させるとともに、第1DMD14のマイクロミラー群の中の第2DMD18のマイクロミラー群における所定領域に対応する領域のマイクロミラーの反射率を、フォトディテクタ20が出力する信号の強度の、予め設定された信号強度からの差を基に計算して設定する第1DMD制御回路35、第2DMD制御回路36、A/D変換器34および出力指示回路37からなる制御回路とを備えている。
これによれば、エリアセンサ16表面の反射率は一定であるため、エリアセンサ16で反射した測定対象物OBからの反射光の強度は、測定対象物OBからの反射光の強度に一定の割合を乗算した強度であり、エリアセンサ16で反射した測定対象物OBからの反射光の強度を検出することは、測定対象物OBからの反射光の強度を検出することと同じである。そして、第2DMD制御回路36は、所定領域のみが光を反射させるよう第2DMD18を制御するので、エリアセンサ16で反射した反射光は一部が反射してフォトディテクタ20に受光される。すなわち、測定対象物OBにおけるライン光照射箇所の一部からの反射光のみが、エリアセンサ16と第2DMD18を介してフォトディテクタ20に受光されるので、フォトディテクタ20が出力する信号は、ライン光照射箇所の一部からの反射光の強度に相当する。そして、第2DMD制御回路36は第2DMD18の中の所定領域の位置を順に変化させるので、フォトディテクタ20が出力する信号は、時間軸で見るとライン光照射箇所のそれぞれの箇所における反射光の強度に相当する。さらに、第1DMD制御回路35は、第2DMD18が測定対象物OBからの反射光を反射した領域に対応する、第1DMD14の領域における反射率を、フォトディテクタ20が出力する信号の強度の、予め設定された信号強度からの差を基に計算して設定しているので、測定対象物OBにおけるライン光照射箇所のそれぞれの箇所からの反射光の強度が一定になるよう、ライン光の各位置の光強度が制御される。そして、第2DMD18における所定領域の位置を高速で変化させ、第1DMD14の所定領域に対応する領域の反射率をフォトディテクタ20が出力する信号を用いて高速で設定していけば、リアルタイムでライン光の各位置の光強度を制御することができる。
また、上記実施形態においては、第1DMD14および第2DMD18ともデジタルマイクロミラーデバイスであるので、第2DMD18の所定領域の位置および第1DMD14の所定領域に対応する領域の位置をより高速に変化させることができる。この速度は、第2DMD18の所定領域の位置が変化してから次に変化するまでに、第1DMD制御回路35がフォトディテクタ20の出力信号を用いて、第1DMD14の所定領域に対応する領域の反射率を設定することが可能な速度まで上げることができる。すなわち、第1DMD14および第2DMD18の箇所に液晶モジュールを用いるよりも、よりリアルタイムでライン光の各位置の光強度を制御することができる。
また、上記実施形態においては、コントローラ3がレーザ光強度設定プログラムを実行することにより、第1DMD14のマイクロミラー群に設定される反射率と、予め設定された基準の反射率との差から、レーザ光源11が出射するレーザ光の強度の変更の要否を判定し、変更要と判定したとき、第1DMD14のマイクロミラー群に設定される反射率のレベルと基準の反射率との差、および現時点で設定されているレーザ光源11が出射するレーザ光の強度を用いて、レーザ光源11が出射するレーザ光の強度を再設定している。
これによれば、測定対象物OBの場所ごとの反射率が大きく異なっていても、また、測定対象物OBごとに反射率が大きく異なっていても、第1DMD14のマイクロミラー群に設定される反射率が、高すぎたりまたは低すぎたりしないようにライン光の光強度を制御することができるので、ライン光の光強度を制御しきれなくなることがないようにできる。
また、上記実施形態においては、データ演算回路40は、センサ信号取出し回路32が出力するエリアセンサ16の受光素子ごとの受光強度データを取り込んだタイミングに、レーザ光源11が出射するレーザ光の強度データと、第1DMD14のマイクロミラー群に設定される反射率のデータとを取込み、これらのデータを基に3次元座標に対応する箇所の明度を計算し、3次元画像生成装置41は、データ演算回路40から入力した3次元座標と明度とに基づいて測定対象物OBの3次元画像を生成している。
これによれば、測定対象物OBからの反射光の強度が一定になるよう制御していても、測定対象物OBのそれぞれの箇所の反射率に基づいて測定対象物の3次元画像に濃淡をつけることができるので、実際の測定対象物OBの外観に近い形で測定対象物OBの3次元画像を表示することができる。
なお、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、ライン光経由光学部品および反射光経由光学部品にデジタルマイクロミラー(DMD)を用いたが、複数のセルからなり、各セルの反射率または透過率を高速で変化させることができる光学部品であれば、どのような光学部品を用いてもよい。例えば、デジタルマイクロミラーよりも速度は劣るが高速で各画素の透過率を変化させることができる液晶モジュールを用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1DMD14に入射する前のライン光のライン方向の光強度分布を一定にするシリンドリカルレンズを使用したが、測定対象物上でのライン光の光強度分布を制御しきれなくなる可能性がなければ、ライン光のライン方向の光強度分布がガウス分布になる、通常のシリンドリカルレンズを使用してもよい。なお、この場合は明度を計算するためには、該ライン方向の光強度分布を予め得てメモリに記憶しておく必要がある。
また、上記実施形態では、レーザ光をシリンドリカルレンズに入射させることでライン光を作成したが、第1DMD14に入射する前のライン光のライン方向の光強度が一定であるか、又は光強度分布が既知であれば、どのような方法でライン光を作成してもよい。例えば、レーザ光をレンズにより拡散させ、スリットを通すようにしてもよい。なお、レーザ光を走査する方法は除く。
また、上記実施形態では、第2DMD制御回路36が出力する画像データは、第2DMD18の所定の列の反射率が100%で、それ以外の列は反射率が0%になるデータにしたが、所定の列の反射率が100%に近い設定値であり、それ以外の列が反射率が0%に近い設定値であれば、設定値は様々な値を採用することができる。
また、上記実施形態では、第1DMD制御回路35が出力する画像データとコントローラ3が出力するレーザ強度設定データから、データ演算回路40が3次元座標に対応する箇所の明度を計算するようにしたが、測定対象物OBが一様の反射率を有するものに限定されていれば、3次元座標のみを計算するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、コントローラ3が第1DMD制御回路35が出力する画像データ(反射率の変化曲線)を入力し、反射率が適切でない場合は、レーザ光強度の設定値を計算してレーザ強度制御回路31に出力することで、レーザ光強度を再設定するようにしたが、測定対象物OBが反射率が一定の値であるものに限定されていれば、第1DMD制御回路35が出力する画像データが適切なレベルになるよう、レーザ光強度を固定するようにしてもよい。
1…3次元カメラ、2…データ処理装置、3…コントローラ、4…入力装置、5…表示装置、6…支持装置、10…筐体、11…レーザ光源、12…コリメーティングレンズ、13…シリンドリカルレンズ、14…第1DMD、16…エリアセンサ、18…第2DMD、20…フォトディテクタ、23…モータ、30…レーザ駆動回路、31…レーザ強度制御回路、32…センサ信号取出し回路、34…A/D変換器、35…第1DMD制御回路、36…第2DMD制御回路、37…出力指示回路、38…筐体駆動回路、39…筐体角度検出回路、40…データ演算回路、41…3次元画像生成装置、OB…測定対象物

Claims (4)

  1. 測定対象物に向けて照射断面形状がライン状であるライン光を出射するライン光出射装置と、
    前記ライン光出射装置から出射されたライン光の測定対象物での反射光を受光し、受光位置ごとに受光強度に相当する信号を出力する受光器と、
    前記受光器が出力する受光信号を用いて前記測定対象物の3次元形状データを作成するデータ処理手段とを備える3次元形状測定装置において、
    光を反射または透過させる第1セル群から構成され、前記ライン光出射装置から出射されるライン光を反射または透過させるライン光経由光学部品であって、外部からの信号により前記第1セル群はセルごとに反射率または透過率を変化させることができるライン光経由光学部品と、
    光を反射または透過させる第2セル群から構成され、前記受光器で反射した前記測定対象物からの反射光を反射または透過させる反射光経由光学部品であって、外部からの信号により前記第2セル群はセルごとに反射率または透過率を変化させることができる反射光経由光学部品と、
    前記反射光経由光学部品を経由した前記受光器で反射した反射光を受光し、受光した光の強度に相当する強度の信号を出力するフォトディテクタと、
    前記第1セル群のそれぞれの領域と前記第2セル群におけるそれぞれの領域の対応関係が予め記憶され、前記第2セル群の所定領域のセルの反射率または透過率を設定値にし、前記所定領域外のセルの反射率または透過率を0近傍にして、前記第2セル群における前記所定領域の位置を順に変化させるとともに、前記第1セル群の中の前記第2セル群における所定領域に対応する領域のセルの反射率または透過率を、前記フォトディテクタが出力する信号の強度の、予め設定された信号強度からの差を基に計算して設定する制御手段とを備えることを特徴とする3次元形状測定装置。
  2. 請求項1に記載の3次元形状測定装置において、
    前記ライン光経由光学部品および前記反射光経由光学部品は、デジタルマイクロミラーデバイスであることを特徴とする3次元形状測定装置。
  3. 請求項1乃至請求項2に記載の3次元形状測定装置において、
    前記ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率と、予め設定された基準の反射率または透過率との差から、前記ライン光出射装置が出射するライン光の強度の変更の要否を判定する判定手段と、
    前記判定手段が変更要と判定したとき、前記ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率のレベルと前記基準の反射率または透過率との差、および現時点で設定されている前記ライン光出射装置が出射するライン光の強度を用いて、前記ライン光出射装置が出射するライン光の強度を再設定するライン光強度設定手段とを備えることを特徴とする3次元形状測定装置。
  4. 請求項3に記載の3次元形状測定装置において、
    前記データ処理手段は、前記受光器が出力する受光信号を取り込んだタイミングにおける、前記ライン光出射装置が出射するライン光の強度と、前記ライン光経由光学部品の第1セル群に設定される反射率または透過率とを基に前記3次元形状データに対応する箇所の明度を計算し、前記3次元形状データと前記明度とに基づいて前記測定対象物の3次元画像を生成することを特徴とする3次元形状測定装置。
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