JP5799186B1 - 毒性細菌を減菌又は滅菌する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱や消毒薬を使用せず、他のエネルギーを用い、アメーバ、藻類、バイオフィルムそのものを破壊する事によって腸管出血性大腸菌O157及びレジオネラ属菌を破壊(殺菌)することができる毒性細菌を減菌又は滅菌する方法及びその装置を提供する。【解決手段】処理対象となる用水を、キャビテーション発生機構23、及び粒状の電気石が自由に動ける状態で収納された電気石処理手段24を有するシャワーヘッド25に通し、シャワーヘッド25から放水された用水を放置することによって、用水に含まれる腸管出血性大腸菌O157及びレジオネラ属菌を除去する。【選択図】図2

Description

本発明は、人体及び他の動物に対して毒性を有する腸管出血性大腸菌O157及びレジオネラ属菌(以下、これらを「毒性細菌」と称する場合もある)を減菌又は滅菌する方法に関する。
レジオネラ属菌肺炎は、レジオネラ属菌を包んだ直径2〜5μm以下のエアロゾルを吸入することにより起こる気道感染症である。このエアロゾルの発生を防ぐには、シャワーヘッド内、シャワーホース内及び浴槽内にレジオネラ属菌がいない状態にする必要がある。ところが、レジオネラ属菌は以下のような特徴を有し、熱や消毒薬に対する抵抗性が徐々に増加するため完全な除菌が難しくなる。
即ち、レジオネラ属菌は通性細胞内寄生性であり、水や土壌の中ではアメーバなどの原生生物など他の生物の細胞内に寄生したり、藻類と共生しており、これによってさまざまな環境での生育が可能になっている。
自由生活アメーバは浴槽などの表面に形成される、主として細菌や藻類のコロニーに起因する粘液状の微生物層(バイオフィルム)に付着して生活していることが多いため、レジオネラ属菌は循環式の濾過処理設備から逃れて増殖可能である。
また、レジオネラ属菌自身、単独でもバイオフィルムの形成が可能である。そして、バイオフィルムの存在と、アメーバの細胞内に寄生していることによって、レジオネラ属菌に対して消毒薬の効果が妨げられる。
更に自由生活アメーバの中には生育環境が悪化するとシストと呼ばれる耐久型の構造を形成するものがあり、この状態では熱や消毒薬に対する抵抗性が増加するため、内部のレジオネラ属菌が保護される形になる。
高い熱や消毒薬を用いれば、レジオネラ属菌を殺菌することは可能であるが、浴槽内にあるシャワーの使用は日常的なことであるので、人間に害を与える場合があるという問題がある。
一方、特許文献1には、浴槽水を浄化部に導入し更に浴槽に戻す循環路に、超音波照射装置と熱交換器を設ける浴槽水浄化装置が提案され、レジオネラ属菌の繁殖を抑制し、浴槽水への混入を防止することが提案されている。
また、特許文献2には、トルマリン等の電荷を有する鉱石を所定の厚さの層に形成し、この層にレジオネラ属菌及びそれを寄生させている原虫動物を透過させ殺菌除去することが提案されている。
そして、特許文献3には、密閉構造のタンク側壁面の下部及び上部の一方に流体の取込み口部を、他方に流体の排出口部を各々接続し、タンク内には第1容器を取込み口部に接近して配置し、第1容器は少なくとも側面及び後述の第2容器に対向する壁面が流体を通過し得る構造を有し、第1容器内には天然放射性元素を含む希土類鉱物製の複数のセラミックスボ−ルが遊動可能に内蔵され、また、タンク内には第2容器を排出口部に接近して配置し、第2容器は少なくとも側面及び第1容器に対向する壁面が流体を通過し得る構造を有し、第2容器内にはトルマリン鉱物製のセラミックスボ−ルが内蔵され、第1容器と第2容器との間に紫外線ランプを配置し、紫外線ランプの周囲に光触媒体を配置するレジオネラ属菌の殺菌装置が提案されている。
また、特許文献4、5には、トルマリン(電気石)を容器に入れて、容器の下部に超音波振動子を置いて、超音波処理を行い、水の浄化(塩素、トリハロメタンの除去)を行うことが開示されている。
特開2001−232360号公報 特許第2649133号公報 特許第4131708号公報 特開2000−279972号公報 特開2000−308884号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術においては、レジオネラ属菌を減少させるある程度の効果は認められるが、十分ではない。
特許文献2記載の技術においては、レジオネラ属菌を減少させるのにある程度の効果はあると考えられるが、トルマリンは層状となって向きを変えることが困難であるので、トルマリンの十分な効果を発揮させていないと考えられる。
また、特許文献3の技術において、天然放射性元素を含む希土類鉱物を用いているので、放射能汚染の問題が生じる可能性があり、更に内部に紫外線ランプや光触媒体等を使用しているので、装置全体が複雑になるという問題もある。
また、特許文献4、5には、トルマリンと超音波を用いた水質改良装置が提案されているが、比較的装置構造が複雑であり、更には、レジオネラ属菌等を殺菌できることの記載はない。
更に、人体に毒性を有する菌として、レジオネラ属菌の他に、腸管出血性大腸菌O157等も有り得る。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、熱や消毒薬を使用せず、他のエネルギーを用い、アメーバ、藻類、バイオフィルムそのものを破壊する事によってレジオネラ属菌及び腸管出血性大腸菌O157等からなる毒性細菌を減菌又は滅菌する方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法は、内部にキャビテーション発生機構を備え、更に該キャビテーション発生機構の直上流又は直下流には、粒状の電気石が自由に動ける状態で収納された電気石処理機構を有するシャワーヘッドを用意し、該シャワーヘッドに処理対象となる用水を0.15〜0.74MPaで通水し、前記シャワーヘッドから放水された用水を容器に採水し保管した態様で12時間以上放置することによって、前記用水に含まれる腸管出血性大腸菌O157又はレジオネラ属菌からなる毒性細菌を減菌又は滅菌する。
本発明に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法において、前記粒状の電気石は網袋に収納されているのが好ましい。
本発明に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法において、前記シャワーヘッド内及び該シャワーヘッドに接続されたホース内の用水も放置し、前記用水を減菌又は滅菌するのが好ましい。
参考例に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する装置は、沸騰化現象を発生するキャビテーション発生機構と、粒状の電気石が自由に動ける状態で収納された電気石処理機構と、用水を貯留する水槽と、該水槽から前記用水を前記キャビテーション発生機構及び前記電気石処理機構に送る循環ポンプとを有する。
参考例に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する装置において、該装置に前記キャビテーション発生機構及び前記電気石処理機構が装備されたシャワーヘッドを使用するのが好ましい。
本発明に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法は、内部にキャビテーション発生機構を備え、更にキャビテーション発生機構の直上流又は直下流には、粒状の電気石が自由に動ける状態で収納された電気石処理機構を有するシャワーヘッドに処理対象となる用水を0.15〜0.74MPaで通水するので、シャワーヘッドから出た用水に殺菌機能を与え、用水中の毒性細菌を徐々に死滅させる。後述する実施例(実験例)からも明らかなように、用水中の腸管出血性大腸菌O157及びレジオネラ属菌を滅菌又は減菌できる。
参考例に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する装置は、キャビテーションの発生と、流水によって攪拌される電気石の両方を使用して用水を処理するので、これらが協働して用水に含まれる毒性細菌を死滅又は無毒な程度に減菌する。使用する装置に、前述のような機構を有するシャワーヘッドを用いた場合には、特別な大型装置を必要とすることなく用水の減菌又は滅菌を実施できる。
本発明の第1の実施の形態に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法を適用した装置のブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法を適用した装置に用いるシャワーヘッドの主断面図である。
続いて、添付した図面を参照しながら、本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図1に、本発明の第1の実施の形態に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法を適用した装置10aを示すが、この装置10aにおいて、例えば、浴槽(又は貯留槽、水槽の一例)10に貯留された用水(例えば、水道水、井戸水、工業用水)11はポンプ(循環ポンプ)12によって処理槽(処理器)13に送られる。処理槽13にはキャビテーション発生機構(手段)14と電気石処理機構(手段)15が設けられている。
用水11はキャビテーション発生機構14によって沸騰化処理が行われる。この沸騰化処理は、常温(例えば、10〜40℃)の水を縮径路から急に部屋又は拡径部に流すことによって、水の一部に空洞化現象(キャビテーション)を発生させることによって行われる。
前述のように、キャビテーションは、液体の流れの中で圧力がごく短時間だけ飽和蒸気圧より低くなったとき(水では大気圧の1/50程度)、液体中に存在する100μm以下のごく微小な気泡を核(気泡核)として液体が沸騰したり溶存気体の遊離によって小さな気泡が多数生じることによって発生する。気泡核が無ければ気泡も簡単には発生しない。最終的には周囲の圧力が飽和蒸気圧より高くなり、周囲の液体は泡の中心に向かって殺到して、気泡が消滅する瞬間に中心で衝突するため、微小ながら強い圧力波が発生し、騒音、振動を発生させる。なお、水にキャビテーションが発生することによる衝撃波には殺菌効果があることが立証されている(例えば、特許第4658000号)。ここで、キャビテーションは音波又は超音波によっても発生するので、独立したキャビテーション発生室を作る場合は、超音波発生機構(例えば、超音波振動子と高周波発生手段)や音波発生機構(水中スピーカ)を設けることもできる。
次に、沸騰化処理を行った用水17に、小粒の電気石を相互の粒が移動可能として、水通過性を有する部屋(例えば、網袋、篭)に集めた電気石の集合体部を有する電気石処理機構15によって、電気石処理を行う。粒状の電気石は水の表面張力を小さくし、界面活性を強くする。なお、電気石が殺菌効果を有することは、例えば特許第4491774号等で周知である。
キャビテーション発生機構14と、電気石処理機構15とは同一の処理槽(容器)13に配置しているので、キャビテーション発生機構14によって発生した超音波又は音波がダイレクトに電気石処理機構15に伝わり、これらの協働効果が増すことになる。
この実施の形態では、電気石として、フロー工業株式会社の直径4mmのトルマリンセラミック(単に「トルマリン」と記載することもある)を使用した(関連特許として、特許第2852322号がある)。このトルマリンセラミックは、微粉砕したトルマリンをセラミックと混合して造粒し980℃以下で焼成して形成されている(粒体A)。なお、セラミックとしては、アルミナ、シリカを使う。粒体Aの表面はセラミックで覆われ、お互いの粒が接触しても、粒体Aの内部にある粉末トルマリンが剥離されないようにしている。この粒体Aは、用水17が自由に通過する部屋内に隙間を有して自由に動ける状態で多数配置され、用水17の流れによって、粒体Aがお互いに接触して用水17に対して電気的(例えば、イオン化)、磁気的(例えば、分極)作用を与えるようにしている。
なお、他の電気石としては、1.ロスマン電気石、2.苦土フォイト電気石、3.フォイト電気石、4.リチア電気石、5.オレニ電気石、6.苦土電気石、7.鉄電気石、8.クロム苦土電気石、9.バーガー電気石、10.ポヴァンドラ電気石、11.リディコート電気石、12.灰電気石、13.鉄灰電気石があり、いずれも電気石の原料として使用可能である。
用水11に対しては、ポンプ12(0.15〜0.74MPaの圧力を有する)を用いて、キャビテーション発生機構14に送るのが好ましいが、初期状態では浴槽10は空であるので、水源(水道水、井戸水)18から補給する。水源18が水道水の場合は、水源自身の吐出圧力を利用するのがよく、この場合はポンプ12はバイパスさせもよい。図1において、19、20はバルブを示す。浴槽10に液面センサーを設け、水源18からの用水を得て、浴槽10に所定量の処理水(用水11)が溜まった場合はバルブ19、20を切り換えて、循環水路とすることもできる。
また、浴槽10内の用水11の全部に対して沸騰化処理と電気石処理を行うのが好ましいが、十分な放置時間があるのであれば、浴槽10内の用水11に対して部分的に(例えば、50%以上)沸騰化処理と電気石処理を行い、残りは放置することによって、毒性を有する細菌を減少又は死滅させることができる。
この場合、処理槽13は浴槽10の用水(処理水)11とはホース等を介して連結して、キャビテーション発生機構14から超音波が浴槽10に効率的に伝わるようにするのが好ましい。
また、キャビテーション発生機構14は処理槽13内に単独で設けるだけでもよく、電気石処理機構15と並べて、又は直下流側、直上流側に配置してもよい。
続いて、図2に示す本発明の第2の実施の形態に係る毒性細菌を減菌又は滅菌する方法を適用した装置としてシャワーヘッド25を用いた例について説明する。
図2に示すように、キャビテーション発生機構23及び電気石処理機構24をシャワーヘッド25内に、(キャビテーション発生部及び粒状の電気石の集合体部として)組み込む場合は、ポンプは不要で、水道圧をそのまま利用できる。
図2に記載したシャワーヘッド25は、電気石処理機構24を加えた以外は、先に出願した特開2007−117985号公報(特許第4578409号)に記載のシャワーヘッドと同一構造となっている。従って、26はシャワーヘッド本体を、27は入側に第1の縮径通路27aを備え、出側に第1の縮径通路27aより径が大きい第2の縮径通路27bを備えた流量調整部材を、28は散水キャップを、29は散水板を、30は偏心した貫通孔(通水孔)31が設けられた仕切り板を示す。
従って、このシャワーヘッド25においては、筒状通水部32を通過した水道水(処理対象となる用水の一例)は、屈曲通水部33、流量調整部材27の第1、第2の縮径通路27a、27bを通り、電気石処理機構24を通過し、その後、キャビテーション発生機構(キャビテーション発生部)23を通過して、散水板29から外部に処理水35となって放出される。電気石処理機構14は、網目状の袋(網袋)又は室と、内部に収納された小径のトルマリンの粒(電気石ボール、粒状の電気石の一例)とを有し、水道水(流れる水)によってトルマリンの粒が自由に袋又は室内を運動し、これによって、導入された水道水に電気磁気的変化を与える。なお、小径の電気石を散水板29の手前(上流)側位置に配置してもよい。この場合も、複数の電気石(粒)が自由に移動できる状態にし、更に通水性の容器又は袋に収納しておくのがよい。
そして、キャビテーション発生機構23によって、キャビテーション(沸騰化現象)を発生させている。このシャワーヘッド25に供給する水道水の圧力は0.15〜0.74MPa(より好ましくは、0.3〜0.8MPa)となってシャワーヘッド25内に十分な沸騰化現象を起こさせることができる。以上のシャワーヘッド25において、キャビテーション発生機構23及び電気石処理機構24の位置を入れ換えることもできるし、キャビテーション発生機構23の内部又はその下流に更に第2の電気石処理機構を設けてもよい(図2参照)。従って、シャワーヘッド25に用水を通水し、シャワーヘッド25から放水された用水を水槽等に溜めて長時間放置することによって、用水に含まれる毒性細菌を減菌又は滅菌することができる。これは、シャワーヘッド25に通水することによって、通水した水に殺菌機能を与え、この殺菌機能が徐々に毒性細菌に働くものと解される。
また、前述のようにシャワーヘッド25内に、キャビテーション発生機構23及び電気石処理機構24を設けるのではなく、別置きした装置に、キャビテーション発生機構23及び電気石処理機構24を独立して又は合併して設け、この装置によって処理水35を作ることもできる。
なお、シャワーヘッド25の出口(即ち、散水板29)は、浴槽(又は貯水槽)36内の処理水35に浸けて使用するのが好ましい。これによって、シャワーヘッド25内に設けたキャビテーション発生機構23によって発生する超音波を直に、浴槽36の処理水35に伝えることができる。なお、シャワーヘッド25を浴槽に浸けることは必須の条件ではない。図2において、38はホース、39は水道管、40はバルブを示す。また、バルブ40を切り換えバルブとし、必要な場合、浴槽36の処理水35を用水としてポンプ43と水通路44を介して、循環処理することができる。
続いて、第2の実施の形態に係るシャワーヘッド25を用いて、本発明の作用、効果を確認した実施例について説明する。シャワーヘッド25と同一の構成要素については、同一の番号を付して詳しい説明を省略する。
10Lステンレス容器を滅菌し、この容器に入れた滅菌水7Lをシャワーヘッド25に流す。これはシャワーヘッド25を洗浄するためである。
即ち、シャワーヘッド25に滅菌水7Lを流して、シャワーヘッド25に流した滅菌水のうち、500mLを検水として滅菌容器に採水し、腸管出血性大腸菌O157の検査を行った(表1の(A))。なお、ここで、菌液は無菌の検水となる。そして、500mLの検水の採水直後に、検水100mLを0.45μL滅菌濾紙で濾過後、酵素基質寒天培地(クロモアガーO157寒天培地)に添付し、37±1℃、24±2時間培養する。その結果を表1(B)に示す。
以上の検査を行った後、シャワーヘッド25に接続されるホース38内及びシャワーヘッド25内に残って、20±2時間放置した残留水について腸管出血性大腸菌O157の検査を行った。詳細にはホース38及びシャワーヘッド25から残留水を採水直後に検水100mLを0.45μL滅菌濾紙で濾過後、酵素基質寒天培地(クロモアガーO157寒天培地)に添付し、37±1℃、24±2時間培養する。その結果を表1(C)に示す。
以上の表1(A)〜(C)のいずれの場合も、腸管出血性大腸菌O157(レジオネラ属菌についても同様)は発見されなかった。これによって、使用した機器、シャワーヘッド25及びホース38は無菌状態であることが判る。
Figure 0005799186
次に、腸管出血性大腸菌O157を含む検水をシャワーヘッド25に通水した場合の実施例2について説明する。
滅菌した水道水に腸管出血性大腸菌O157を添加し、シャワーヘッド25を通じた検水(用水)の菌数cfu/100mLを、シャワーヘッド25からの出水直後に検査したところ、大量の腸管出血性大腸菌O157を有することが判る(表2(A))。
そして、腸管出血性大腸菌O157を含む検水1000mLを滅菌容器に採水し12時間保管後、その内、100mLを直ちに0.45μL滅菌濾紙で濾過後、酵素基質寒天培地(クロモアガーO157寒天培地)に添付し、37±1℃、24±2時間培養する。その結果を表2(B)に示す。これによって、12時間後の殺菌率は99.95%であることが判る。
腸管出血性大腸菌O157を含む検水1000mLを滅菌容器に採水し24時間保管後、その内、100mLを直ちに0.45μL滅菌濾紙で濾過後、酵素基質寒天培地(クロモアガーO157寒天培地)に添付し、37±1℃、24±2時間培養する。その結果を表2(C)に示す。これによって、24時間後の殺菌率は、99.9998%であることが判る。
なお、表2(B)、(C)においては、検査のバラツキを無くすため、N(検査数)=5回とした。以上の実施例から、保管時間を長くすると、腸管出血性大腸菌O157の数は減少することが判る。
Figure 0005799186
次に、内部にキャビテーション発生機構23を備え、更にキャビテーション発生機構23の直下流(又は直上流)に、粒状の電気石が自由に動ける状態で収納された電気石処理機構24を有するシャワーヘッド25がレジオネラ属菌に対しても減菌又は滅菌性を有することについて実験を行った。
使用した滅菌水(レジオネラ属菌を添加していない)について、レジオネラ属菌の検査を、0、4、6、12、24時間後に行い、更に、シャワーヘッド25に接続されるホース38の残留水の検査を行ったが、レジオネラ属菌は全く確認できなかった。これは、使用した滅菌水、ステンレス容器、シャワーヘッド25、ホース38にはレジオネラ属菌は存在しなかったことを証明している(実験では確認したが、データは添付していない)。試験温度はいずれも37℃であった。
イ)滅菌水7LにATCC33152レジオネラ属菌を添加し、添加後にバクテリア計算盤にて顕微鏡下で確認し、添加菌量をレジオネラ属菌検査法で確認、滅菌容器(シャーレ1a〜5a)に500mLずつ5件に分けた。
ロ)10Lステンレス容器を滅菌し、滅菌水10Lをシャワーヘッド25に通す。そして、シャワーヘッド25から2Lの放水後、検水500mLずつ5件の滅菌容器(シャーレ1b〜5b)に分けた。
イ)で処理した滅菌容器1a〜5aのレジオネラ属菌を含む水500mLと、ロ)で処理した滅菌容器1b〜5bの滅菌水500mLを、それぞれ混和し、直ちにレジオネラ属菌の検査をした。次にこの混和液を37℃に保持して、4時間後、6時間後、12時間後、24時間後でレジオネラ属菌を検査した。その結果を表3に示す。
Figure 0005799186
この表3によると、12時間、24時間後でレジオネラ属菌が0又は著しく減少しているので、シャワーヘッド25を通過させた処理水を、処理対象となる水に混和し、放置することによって、減菌、又は滅菌の効果があることが判る。
次に、元のバルブ40を閉じて、シャワーヘッド25の通水を止めたとき、シャワーヘッド25に水を供給するホース38内及びシャワーヘッド25内に残留していた水についての検査を行った。
滅菌水7LにATCC33152レジオネラ属菌を添加し、添加後にバクテリア計算盤にて顕微鏡下で確認し、添加菌量をレジオネラ属菌検査法で確認する。そして、レジオネラ属菌を添加した水をシャワーヘッド25にホース38を介して2L流し、滅菌容器(シャーレ1c〜5c)に500mLずつ分けた。
そして、菌液のレジオネラ属菌の数、及びシャワーヘッド25及びホース38に流した検水のレジオネラ属菌の数を検査した結果を表4に示す。この検査は5回(N=1〜5)行った
なお、試験後にシャワーヘッド25及びホース38に残っていた水(室温20℃で保管、20±2時間後の残留水)の検査も行った。
これによると、シャワーヘッド25及びホース38内のレジオネラ属菌は減少し、約20時間後には0となることが判る。この理由は、ホース38に残った水がシャワーヘッド25に残った水と混合し、自然殺菌が行われたためであると解される。
Figure 0005799186
本発明は、以上に記載したシャワーヘッドの形状又は構造に限定されることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲での沸騰化処理と電気石処理を行うシャワーヘッド又は器具、装置であっても適用される。
10:浴槽、10a:毒性細菌を減菌又は滅菌する装置、11:用水、12:ポンプ、13:処理槽、14:キャビテーション発生機構、15:電気石処理機構、17:用水、18:水源、19、20:バルブ、23:キャビテーション発生機構、24:電気石処理機構、25:シャワーヘッド、26:シャワーヘッド本体、27:流量調整部材、27a:第1の縮径通路、27b:第2の縮径通路、28:散水キャップ、29:散水板、30:仕切り板、31:貫通孔、32:筒状通水部、33:屈曲通水部、35:処理水、36:浴槽、38:ホース、39:水道管、40:バルブ、43:ポンプ、44:水通路

Claims (2)

  1. 内部にキャビテーション発生機構を備え、更に該キャビテーション発生機構の直上流又は直下流には、粒状の電気石が自由に動ける状態で収納された電気石処理機構を有するシャワーヘッドを用意し、該シャワーヘッドに処理対象となる用水を0.15〜0.74MPaで通水し、前記シャワーヘッドから放水された用水を容器に採水し保管した態様で12時間以上放置することによって、前記用水に含まれる腸管出血性大腸菌O157又はレジオネラ属菌からなる毒性細菌を減菌又は滅菌することを特徴とする毒性細菌を減菌又は滅菌する方法。
  2. 請求項1記載の毒性細菌を減菌又は滅菌する方法において、前記粒状の電気石は網袋に収納されていることを特徴とする毒性細菌を減菌又は滅菌する方法。
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