図1は、本発明の一形態に係るゲームシステム1が適用されたゲーム機2の全体図である。ゲーム機2は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗等の所定の施設に設置される。この種のゲーム機2は、アーケードゲーム機と呼ばれることがある。また、ゲーム機2は、メダルを利用するいわゆるメダルゲーム機である。ゲーム機2には、複数のステーションユニットSTが設けられている。図1の形態では、ゲーム機2には4つのステーションユニットSTが設けられ、隣り合う2つのステーションユニットSTの間には、2つのステーションユニットSTで共通して利用する第1モニタ11及び第2モニタ12が設けられている。第1モニタ11は、液晶ディスプレイ装置であり、後述するビンゴゲームが表示される。第2モニタ12には、ブック型のスクリーン12aと、スクリーン12aにゲーム画像を表示する不図示のプロジェクタとが設けられ、プッシャーゲームのゲーム結果に応じて各種の抽選ゲームが表示される。なお、図1に示されたゲーム機2は、適宜の部材が省略して記載されている。
ステーションユニットSTは、メダルを利用したいわゆるプッシャーゲーム、及びそのプッシャーゲームのゲーム結果に応じたビンゴゲームを実行する。各ステーションユニットSTには、ユーザがゲームを操作するための操作部3と、ユーザの操作に応じてゲームが進行するゲームフィールドGFとが設けられ、ゲームフィールドGFに投入されるメダルMの物理的移動を利用してゲームが進行する。なお、ゲームフィールドGFに投入されるメダルMは、ゲーム機2で内部循環するメダルMであり、ユーザが投入し、あるいはユーザに払い出されるメダル(以下、プレイ用メダルということがある。)とは異なる仕様である。詳細は後述する。
ステーションユニットSTの操作部3には、プレイ用メダルをゲーム機2に投入するメダル投入口21と、ゲームフィールドGFにメダルMを投入するための投入操作レバー22と、各種操作のための操作ボタン23と、ユーザのカード4を読み取るためのカードリーダ24と、ゲームフィールドGFのゲーム結果に応じてユーザにプレイ用メダルを払い出すメダル払出口25とが設けられている。メダル投入口21に投入されたプレイ用メダルは、図示しないメダル検出センサにて検出され、クレジットとして記憶部73に記憶される。投入操作レバー22を操作することにより、ユーザは、所有するクレジットの範囲でゲームフィールドGFにメダルMを投入することができる。
図2は、ステーションユニットSTの要部拡大図である。ステーションユニットSTには、メダルMが載置されるテーブル31と、テーブル31の上面に沿って前後に往復運動するプッシャーテーブル32と、プッシャーテーブル32上にメダルMを供給するメダル供給機構33と、テーブル31の前端に位置し、メダルMが落下する落下部34と、テーブル31の両側でメダルMが回収される回収部35と、回収部35に設けられてメダルMの親落ちを調整する親落ち調整機構36とが設けられている。テーブル31は、ゲームフィールドGFに固定され、プッシャーテーブル32が往復運動することによりプッシャーテーブル32上のメダルMやテーブル31上のメダルMが押し出されて移動する。プッシャーテーブル32は、不図示の駆動機構の動作に応じて往復運動する。ゲームフィールドGFは、メダルMによるゲームが進行する空間を意味し、テーブル31、プッシャーテーブル32、落下部34及び回収部35が含まれる。
メダルMは、識別情報が記録されたICチップ(不図示)を有する樹脂製のメダルである。メダルMには複数の属性が設けられている。一例として、投入操作レバー22の操作に応じてゲームフィールドGF上に供給される1クレジット価値が設定された青メダルM1と、2クレジット価値が設定された緑メダルM2と、3クレジット価値が設定された赤メダルM3と、ビンゴゲームのビンゴシート101の複数のマスにそれぞれ紐付けられたビンゴメダルM4とが設けられている。青メダルM1が落下部34に落下した場合には1クレジットがユーザに付与され、同様に緑メダルM2と赤メダルM3が落下部34に落下した場合にはそれぞれ2クレジット、3クレジットがユーザに付与される。各色メダルM1〜M3は、それぞれの色の樹脂で形成されている。各色メダルM1〜M3のICチップには、各色の識別情報が記録されている。
第1モニタ11には、ビンゴゲームのビンゴシート101が表示される。ビンゴシート101は、4行4列の16マスを有し、各マス101aには、1〜16のビンゴ数字が割り当てられている。一方、ビンゴメダルM4には、1〜16のビンゴ数字が割り当てられている。ビンゴメダルM4のICチップには、割り当てられたビンゴ数字の識別情報が記録され、ビンゴメダルM4の表面には、割り当てられたビンゴ数字が表示されている。その他、ビンゴメダルM4には、ビンゴ数字のルーレット抽選を実行する「抽選」及びユーザが希望するビンゴ数字を有効にする「指定」の識別情報が記録されたメダルがある。これらのビンゴメダルM4の表面には、各機能に対応する図柄が表示される。なお、本形態では、「抽選」のビンゴメダルM4には「★」マーク、「指定」のビンゴメダルM4には「*」マークを付して説明する。
図3は、メダル供給機構33の要部拡大図である。メダル供給機構33には、青メダルM1を格納する青メダル格納容器41と、緑メダルM2を格納する緑メダル格納容器42と、赤メダルM3を格納する赤メダル格納容器43と、ビンゴメダルM4を格納するビンゴメダル格納容器44と、ゲームフィールドGFに青メダルM1を投入するメダル投入ガイド45と、緑メダルM2、赤メダルM3及びビンゴメダルM4を共通して投入する共通投入ガイド46と、落下部34から落下したメダルMを回収するメダルホッパー47と、メダルホッパー47に貯留されているメダルMを上昇させる上昇リフトホッパー48と、メダルMを各容器41〜44に振り分けるメダル振分機構49と、各容器41〜44に設けられ、所定条件に応じて各メダルM1〜M4をゲームフィールドGFに供給する払出機構50a〜50dと、青メダルM1以外の払出機構50b〜50dから払い出されたメダルM2〜M4を供給先のゲームフィールドGFに振り分ける下部振分機構51とが設けられている。緑メダル格納容器42、赤メダル格納容器43及びビンゴメダル格納容器44は、隣り合うステーションユニットSTと共通して利用する。また、青メダル格納容器41は、各ステーションユニットSTに設けられる。各容器41〜44は、メダルMを積み上げるようにして格納する。これにより、メダルMは配列して格納され、収容された順番が維持される。
メダル振分機構49には、上昇リフトホッパー48によって上昇したメダルMの識別情報を読み取るICリーダ52と、ICリーダ52の読取結果に基づいて各容器41〜44にメダルMを振り分ける複数のブロッカー53a〜53dとが設けられている。上昇リフトホッパー48により案内されたメダルMは、ブロッカー53a〜53dが配置されたメダル振分路54を移動する。ブロッカー53a〜53dは、それぞれのブロッカー53a〜53dと連絡する容器41〜44への案内の可否を切り替える。ICリーダ52の読取結果に基づいてブロッカー53a〜53dが動作し、該当する容器41〜44にメダルMを格納する。なお、ICリーダ52にて判別不能のメダルMは、ブロッカー53a〜53dを通過し、イレギュラー用の下降リフトホッパー55へ案内される。下降リフトホッパー55に案内されたメダルMは、再度メダルホッパー47に戻る。なお、ICリーダ52にて判別不能な場合の他に、ジャックポット時等の演出として、メダルホッパー47、上昇リフトホッパー48、下降リフトホッパー55を使ってメダルMを循環させることも可能である。
投入操作レバー22の操作に基づいて払出機構50aが動作すると、メダル投入ガイド45を介して青メダルM1がゲームフィールドGF上に供給される。メダル投入ガイド45は、操作部3の操作に応じて投入方向が変更される。青メダルM1以外の格納容器42〜44は、隣り合うステーションユニットSTと共通して設けられているので、メダルM2〜M4が払い出されると、下部振分機構51が動作し、いずれかのステーションユニットSTにメダルMが振り分けられる。
落下部34には、落下したメダルMの識別情報を読み取るICリーダ37が設けられている。色メダルM1〜M3が落下した場合には、色に応じたクレジットをユーザに付与する。ビンゴメダルM4が落下すると、落下したビンゴメダルM4に応じてビンゴゲームを進行させる。
図4は、親落ち調整機構36の上面図である。親落ち調整機構36は、テーブル31の両側で落下してユーザにクレジットを付与せずにメダルホッパー47に回収されるいわゆる「親落ち」とよばれるメダルMの量を調整する機構である。親落ち調整機構36には、テーブル31の両側に配置された一対の可動部材61と、可動部材61を駆動する駆動機構62と、駆動機構62を制御するために可動部材61の位置を検出する複数の位置検出センサ63とが設けられている。可動部材61には、メダルMを案内する案内面61aと、テーブル31の側面に押しつけられて、隙間へのメダルMの進入を防止する補助部材61bとが設けられている。補助部材61bは、ばね61cによりテーブル31の側面に付勢される。補助部材61bは、一例として樹脂で形成されている。
図5A〜図5Cは、可動部材61が変位する様子を示す図である。可動部材61は、テーブル31の両側から落下したメダルMを親落ちメダルとして回収する親落ち位置P1(図5A参照)と、テーブル31の両側から落下したメダルMを落下部34に案内するユーザ回収位置P2(図5B参照)と、テーブル31の両側から突出してメダルMの親落ちを防止する親落ち防止位置P3(図5C参照)との間で変位する。可動部材61は、案内面61aの角度を変更することで親落ち位置P1と、ユーザ回収位置P2と、親落ち防止位置P3との間を変位する。可動部材61が親落ち位置P1に位置することを「親落ちモード」、可動部材61がユーザ回収位置P2に位置することを「ユーザ回収モード」、可動部材61が親落ち防止位置P3に位置することを「親落ち防止モード」ということがある。
駆動機構62には、駆動源62aと、駆動源62aの動力を伝達する伝達部材62bと、伝達部材62bがスライド移動するスライド部材63cと、スライド部材63cが固定され、かつ一対の可動部材61をその両端で固定する駆動軸62dとが設けられている。伝達部材62bの回転運動に応じてスライド部材63cが移動し、スライド部材63cの移動に応じて可動部材61が変位する。複数の位置検出センサ63は、移動するスライド部材63cに沿って配置され、スライド部材63cを検出する。これにより、各位置P1〜P3に可動部材61を変位させるように駆動源62aの動作を制御する。
可動部材61が親落ち位置P1に位置するとき、テーブル31の側方から落下したメダルMは、親落ちメダルとして回収される。可動部材61がユーザ回収位置P2に位置するとき、テーブル31の側方から落下したメダルMは、可動部材61の案内面61aにより落下部34に案内される。これにより、メダルMは落下部34に落下したメダルMと同様の扱いとなる。メダルMはICリーダ37によって検出され、ユーザにメダルMに応じた報酬が付与される。可動部材61が親落ち防止位置P3に位置するとき、テーブル31の側方は、可動部材61がテーブル31の上面よりも上方に位置し、メダルMの落下を防止する。
図2を参照して、ゲームフィールドGFでのメダルMの流れの概略を説明する。ユーザは、貸与されるプレイ用メダルの枚数に応じてゲーム機2を設置する店舗の運営者に料金を支払い、あるいは仮想通貨を消費する。ユーザがメダル投入口21にプレイ用メダルを投入するとクレジットとしてカウントされ、記憶部73に記録される。ユーザが投入操作レバー22を操作すると、メダル投入ガイド45を介して青メダルM1がゲームフィールドGF上に供給される。このとき、ユーザが操作部3を操作すると、メダル投入ガイド45の投入方向が変更される。ゲームフィールドGFのテーブル31及びプッシャーテーブル32上には、メダルM1〜M4が互いに接した状態で敷き詰められている。メダルM1が投入されると、プッシャーテーブル32の往復運動による押出し力は、プッシャーテーブル32の前端部からテーブル31の前端部まで敷き詰められているメダルMに伝達され、テーブル31の前端部に位置するメダルMが押し出され、落下部34に落下する。あるいは、テーブル31の側方から落下し、メダルホッパー47に回収される。本形態のプッシャーゲームでは、メダルM1〜M4のみがゲームフィールドGF上に敷き詰められるようにして配置される。
落下部34に落下したメダルMは、ICリーダ37により識別情報が読み取られた後、メダルホッパー47に回収される。読み取った識別情報に応じて、クレジットの付与、メダル払出口25からのプレイ用メダルの払出し、ビンゴゲームの進行処理、ルーレット抽選の実行等、各種の処理がされる。一方、メダルホッパー47内のメダルMは順次上昇リフトホッパー48によりメダル振分機構49へと移動させられ、ICリーダ52の読取結果に応じて各容器41〜44に振り分けられ、格納される。また、ICリーダ37の読取結果及びメダル供給機構33の供給状況に基づいて、ゲームフィールドGF上に存在するメダルMの出入りが把握できる。メダル供給機構33によるメダルMの供給状況は、ICリーダ52の読取結果及び払出枚数から把握される。これにより、現在ゲームフィールドGF上に存在するメダルMの属性の割合、ビンゴメダルM4の種類を割り出して、ゲーム進行に利用することができる。
図6は、ビンゴゲームとプッシャーゲームとの関係を説明する図である。テーブル31からビンゴ数字「10」のビンゴメダルM4が落下すると、ICリーダ37でそのメダルM4の識別情報が読み取られる。ICリーダ37の読取結果に基づいてビンゴシート101のビンゴ数字「10」のビンゴマス101aが有効になる。図4のゲーム画面100aでは、ビンゴ数字「10」のビンゴマス101aが有効になる様子を示している。ゲーム画面100aにおいて、ビンゴ数字「10」が有効になり、ビンゴ数字「11」を待つリーチの状態となる。
テーブル31から「抽選」のビンゴメダルM4が落下すると、第2モニタ12にルーレット抽選を開始する演出が表示され、ルーレット抽選が実行される。図4のゲーム画面100bは、ルーレット抽選の一例を示している。ルーレット抽選では、ビンゴ数字のいずれかが抽選される。また、ルーレット抽選は、また、ビンゴメダルM4が落下する場合の他に、所定枚数のクレジットの消費によっても抽選が開始される。例えば、10クレジット消費することでルーレット抽選が開始される。また、ルーレット抽選が開始される際に所定枚数のクレジットを消費することにより、抽選される内容が変化する。例えば、5クレジットを消費することで1/2の確率で「11」が抽選され、10クレジットを消費することで「11」が確実に当選するように設定される。なお、ゲームフィールドGFへのメダルMの供給や、各種アイテム、他の抽選の実行権利、親落ち調整機構36の「ユーザ回収モード」又は「親落ち防止モード」の実行等が当選するようにしてもよい。また、テーブル31から「指定」のビンゴメダルM4が落下すると、第2モニタ12には、図4のゲーム画面100cに示すように有効にするビンゴ数字をユーザに指定させるための演出が表示され、ユーザの操作を受け付ける。
ゲーム画面100aの状況において、プッシャーゲーム、ルーレット抽選又はユーザによる指定によりビンゴ数字「11」が選択されると、図4のゲーム画面100dに示すようにビンゴが成立する。ビンゴゲームでビンゴが成立すると、第1モニタ11では、ジャックポット抽選の開始を知らせる演出が表示され、ジャックポット抽選が実行される。抽選結果に応じてユーザには報酬が付与される。
図7は、ゲームシステム1の制御系の構成を示す機能ブロック図である。ゲーム機2には、各ステーションユニットSTの動作を管理するユニット管理部71が設けられている。ユニット管理部71は、ステーションユニットST間で共通して利用している第1モニタ11や第2モニタ、メダル供給機構33の動作の調整をする。各ステーションユニットSTには、ステーション制御部72と、記憶部73とが設けられている。ユニット管理部71及びステーション制御部72は、ゲーム機2のハードウエア(CPU及びその内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。ステーション制御部72は、ユーザの操作を受け付ける操作部3、メダル供給機構33、親落ち調整機構36、ICリーダ37、第1モニタ11及び第2モニタ12等とそれぞれ接続され、ステーションユニットST毎にゲーム進行に必要な信号やデータを要求あるいは取得する。ステーション制御部72は、他にもゲーム実行や設定に必要な各種センサ、機構、部材等と接続され、信号やデータの送受信や、動作を制御したりしている。
記憶部73は、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、EEPROMといった不揮発性の記憶媒体を含む装置である。記憶部73には、ゲーム機2でゲームを実行するためのゲームプログラム74と、プレイデータ75と、メダルMの属性と識別情報とが対応付けて記録されたメダル識別データ76と、ビンゴメダル格納容器44に格納されたビンゴメダルM4の配列順を記録したメダル供給データ77と、ゲームフィールドGF上に存在するメダルMの識別情報を記録したメダルフィールドデータ78とが記憶されている。その他、ゲームの実行に必要な各種のデータが記録されている。プレイデータ75は、プレイヤがゲームを続きからプレイするためにゲームのプレイ内容を保存したデータである。プレイデータ75には、プレイヤがプレイした各種ゲームの結果や取得したアイテム等のゲーム内容に関するデータが記録されている。
ステーション制御部72が記憶部73に記憶されたゲームプログラム74を読み取って実行することにより、ステーション制御部72の内部には論理的装置としてのプッシャーゲーム実行部79及びビンゴゲーム実行部80が設けられる。プッシャーゲーム実行部79は、プッシャーゲームの進行に必要な各種の処理を実行する。例えば、ユーザの操作に応じたゲームフィールドGFへのメダルMの投入、落下部34に落下したメダルMに応じた報酬の付与、メダル供給機構33からのメダルMの供給、ゲーム結果に応じたゲーム演出等の処理を実行する。ビンゴゲーム実行部80は、ビンゴゲームの進行に必要な各種の処理を実行する。例えば、ビンゴシート101の生成、落下部34に落下したビンゴメダルM4に応じたビンゴゲームの進行、ゲーム結果に応じたゲーム演出、ルーレット抽選やジャックポット抽選等の各種抽選処理等を実行する。なお、図7では、1つのステーションユニットSTを図示しているが、ゲーム機2には実際には同様の構成の複数のステーションユニットSTが設けられている。
ゲーム機2は、センターサーバ5と所定のネットワークを介して接続される。センターサーバ5は、複数のサーバユニットが組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ5が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ5が構成されてもよい。センターサーバ5には、ゲームサービス管理部91と、記憶部92とが設けられる。ゲームサービス管理部91は、センターサーバ5のコンピュータハードウエア(CPU及びその動作に必要な内部記憶装置としてのメモリを含む。)とソフトウエアとの組合せによって実現される論理的装置である。記憶部92は、ハードディスクアレイ等の記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部92は、一の記憶ユニット上に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部92には各種のデータが記憶されるが、図7ではプレイデータ75が示されている。プレイデータ75は、ユーザ毎に作成され、ユーザの識別情報と対応付けて記憶部92に記録されるが、図7では一のユーザ識別情報に対応付けられたプレイデータ75のみを示す。
ゲームサービス管理部91は、ゲーム機2に対して所定のゲームサービスを提供する。ゲームサービスとしては、例えば、ゲーム機2からユーザの認証情報(一例としてユーザ毎にユニークな識別番号及びパスワード)を受け取ってユーザを認証し、そのユーザに対応するプレイデータ75をゲーム機2から受け取って記憶部92に保存し、あるいは記憶部92に保存されたユーザのプレイデータ75をゲーム機2に提供するサービス、ゲーム機2のソフトウエア(ゲーム用のプログラムあるいはデータ)をネットワークを介して更新するサービス等がある。ユーザのプレイデータ75は、ユーザが所持するカード4に記録されたユーザ識別情報と紐付けられている。
図8は、メダル識別データ76の一例を示す図である。メダル識別データ76は、メダルMの属性とその識別情報とが関連付けて記録されている。各メダルM1〜M4は、全てのメダルM1〜M4にそれぞれ固有の識別情報が付されていてもよいし、ビンゴメダルM4のみ固有の識別情報が付され、色メダルM1〜M3は、互いを区別する情報のみが付されていてもよい。図9は、メダル供給データ77の一例を示す図である。ビンゴメダルM4には、各ビンゴ数字又は各機能が割り当てられている。ICリーダ52に読み取られたビンゴメダルM4の識別情報は、読み取った順番にメダル供給データ77に記録される。また、ビンゴメダル格納容器44からビンゴメダルM4を払い出した枚数に応じてメダル供給データ77から該当するビンゴメダルM4の識別情報を削除する。これにより、メダル供給データ77には、ビンゴメダル格納容器44に格納されているビンゴメダルM4の供給の順番が記録される。図10は、メダルフィールドデータ78の一例を示す図である。メダルフィールドデータ78には、メダル供給機構33の供給状況及びICリーダ37の読取結果に基づいて、ゲームフィールドGF上に存在するメダルMの属性が記録されている。メダル供給機構33から供給されたメダルMの識別情報及びそのメダルMの投入時刻が記録され、ICリーダ37の読取結果に応じて識別情報が削除される。また、ICリーダ37の読取時刻から、そのメダルMのゲームフィールドGFでの滞在時間を算出することができる。なお、メダルフィールドデータ78には、メダル供給機構33から供給された時間を記録し、一定の時間が経過したメダルMの識別情報を削除してもよい。
図11は、ゲーム機2のステーション制御部72が実行するビンゴゲーム実行処理を説明するフローチャートである。ビンゴゲームは、プッシャーゲームのゲーム結果に応じて進行する。ビンゴゲーム実行処理は、ユーザがメダル投入口21にプレイ用メダルを投入すると実行される。ステーション制御部72は、ビンゴシート101が生成されているか否かを判別する(ステップS1)。ビンゴシート101が生成されていない場合、ステーション制御部72は、新たなビンゴシート101を生成する(ステップS2)。ビンゴシート101の生成処理については詳細を後述する。ビンゴシート101が生成されている場合、ステーション制御部72は、ステップS2をスキップして次の処理に進む。
ステーション制御部72は、ICリーダ37によるメダルMの識別情報のうち、ビンゴメダルM4の識別情報を取得する(ステップS3)。なお、色メダルM1〜M3の識別情報がICリーダ37で読み取られた場合、ステーション制御部72は識別情報に応じた処理をする。ステーション制御部72は、取得した識別情報がビンゴ数字か否かを判別し(ステップS4)、ビンゴ数字であればそのビンゴ数字のマス101aを有効にする(ステップS5)。また、ステーション制御部72は、そのビンゴ数字のマス101aのマスレベルを1つ上げる(ステップS6)。有効になったビンゴ数字が初めての数字の場合はマスレベルをレベル1に設定し、2回目の数字の場合はレベル2に設定する。図6のゲーム画面100aでは、ビンゴ数字「5」にはレベル2が、ビンゴ数字「15」にはレベル3が設定されている例を示す。マスレベルが高い程、そのビンゴマス101aでビンゴが成立した場合の報酬が高くなる。
一方、ステーション制御部72は、取得した識別情報がビンゴ数字でない場合、「抽選」の識別情報か否かを判別する(ステップS7)。「抽選」の識別情報の場合、ステーション制御部72は、ルーレット抽選処理を実行する(ステップS8)。ルーレット抽選処理の詳細は後述する。「抽選」の識別情報でない場合、ステーション制御部72は、「指定」の識別情報を確認し(ステップS9)、ユーザにビンゴ数字を指定させ(ステップS10)、ステップS5に進む。
ステップS6の処理の後、ステーション制御部72は、ビンゴが成立したか否かを判別する(ステップS11)。ビンゴが成立した場合、ステーション制御部72は、ビンゴ報酬を付与し(ステップS12)、今回の処理を終了する。ビンゴ報酬としては、高額な報酬を期待させる抽選処理(例えば、ジャックポット抽選)を実行したり、ゲームフィールドGFに所定枚数の色メダルM1〜M3を供給したりすることが挙げられる。上記抽選処理は周知技術を利用して実行されるが、例えば第1モニタ11や第2モニタ12を利用してステーション制御部72により実行される。この場合において、ビンゴが成立したビンゴマス101aの合計レベルに応じて抽選処理の抽選内容を変更してもよい。例えば、ビンゴが成立したビンゴマス101aの合計レベルが高い程、抽選報酬や抽選確率が高くなるように変更する。また、ビンゴ報酬として供給する色メダルM1〜M3の枚数は、適宜設定してよい。また、この場合において、ビンゴが成立したビンゴマス101aの合計レベルに応じて払い出す色メダルM1〜M3の価値を高くしてもよい。図6のゲーム画面100dの例では、レベル2のビンゴマス101aが1つあるのでレベルの合計が「5」となる。合計レベルが「4」よりも大きい場合、緑メダルM2や赤メダルM3の割合を多くしてゲームフィールドGFに供給するようにしてもよい。また、メダルフィールドデータ78を参照して、ビンゴメダルM4のゲームフィールドGF上での滞在時間に応じて報酬を調整してもよい。例えば、ゲームフィールドGF上での滞在時間が30分以内であれば、通常の報酬に加えてボーナスとして赤メダル5枚をゲームフィールドGF上に供給してもよい。ゲームフィールドGFにメダルMを投入している程メダルMの滞在時間は短くなるので、たくさんプレイしてくれているユーザにボーナスを付与することでゲーム継続の動機付けを付与することができる。
上述した処理によれば、プッシャーゲームで落下部34に落下したビンゴメダルM4に応じて(ステップS3、S4、S7〜S10)、ビンゴシート101のビンゴマス101aが有効になり、ビンゴゲームが進行する(ステップS5、S6)。ビンゴが成立すると、ユーザにビンゴ報酬が付与される(ステップS11、S12)。プッシャーゲームとビンゴゲームの連携を強め、ゲームの興趣を高めることができる。なお、ステーション制御部72がステップS1〜S12の処理を実行することにより関連ゲーム実行手段として機能する。また、ステーション制御部72がステップS12の処理を実行することにより報酬付与手段として機能する。
図12は、ゲーム機2のステーション制御部72が実行するビンゴシート生成処理を説明するフローチャートである。ビンゴシート生成処理は、図11のステップS2の処理で、ステップS1の処理が肯定判断された場合に実行される。ステーション制御部72は、メダル供給データ77と、メダルフィールドデータ78とを取得する(ステップS21、22)。ステーション制御部72は、メダル供給データ77及びメダルフィールドデータ78を参照し、ビンゴを成立させやすい配置でビンゴシート101を生成し(ステップS23)、今回の処理を終了する。なお、ステーション制御部72が実行するステップS21〜S23の処理がゲーム設定決定手段として機能する。
例えば、ビンゴ数字の「8」と「15」が、メダルフィールドデータ78に記録され、メダル供給データ77の供給順の1番目が「3」、2番目が「10」の場合、「8」、「15」、「3」、「10」でビンゴが成立するようにビンゴマス101aを一列に配列させる。また、メダルフィールドデータ78に「8」が記録されている場合に、「8」待ちの「リーチ」の状態でビンゴゲームが開始されるようにビンゴラインの他のビンゴマス101aを有効にしてもよい。なお、図11のステップS1でビンゴシート101の生成の有無は、ビンゴが成立したタイミングや、カードリーダ24で別のカード4が読み取られたタイミングとしてもよく、適宜のタイミングでよい。なお、メダル供給データ77及びメダルフィールドデータ78を参照して、簡単にビンゴが成立しないようにビンゴシート101を生成することも可能である。
図13は、ゲーム機2のステーション制御部72が実行するルーレット抽選処理を説明するフローチャートである。ルーレット抽選処理は、図11のステップS8の処理で、ステップS7の処理が肯定判断された場合に実行される。ステーション制御部72は、ユーザからの所定枚数のクレジットを受け付け、クレジットの消費があるか否かを判別する(ステップS31)。クレジットの消費がある場合、ステーション制御部72は、消費したクレジット枚数に応じてルーレット抽選の抽選条件を変更する(ステップS32)。一例として、消費したクレジット枚数に応じて抽選される図柄をゲームに有利なものに変更する(図6参照)。抽選対象の図柄の設定は適宜の変更が可能である。なお、クレジットの消費がない場合、ステーション制御部72は、ステップS32の処理をスキップする。
ステーション制御部72は、ルーレット抽選を実行する(ステップS33)。ルーレット抽選の実行は周知技術を利用してよい。ステーション制御部72は、抽選結果がビンゴ数字の図柄か否かを判別する(ステップS34)。ビンゴ数字の図柄の場合、図11のステップS5の処理に進む。一方、ビンゴ数字の図柄でない場合、ステーション制御部72は、抽選結果に応じた報酬を付与し、今回の処理を終了する。
上述した処理によれば、「抽選」の識別情報を有するビンゴメダルM4が落下部34から落下すると、ルーレット抽選を実行する(ステップS33)。このとき、ユーザは、所定枚数のクレジットを消費することでより有利な抽選条件で抽選を実行することができる(ステップS31、S32)。抽選結果がビンゴ数字であれば、ビンゴシート101のビンゴマス101aを有効にする。「抽選」の識別情報を有するビンゴメダルM4を設けることでビンゴゲームでのビンゴ成立の可能性が高まり、ゲームの興趣を高めることができる。
図14は、ゲーム機2のステーション制御部72が実行するメダル供給制御処理を説明するフローチャートである。メダル供給制御処理は、ビンゴゲームの進行を多様化させるために特定のビンゴメダルM4をゲームフィールドGFに供給するようにメダル供給機構33を制御する処理である。ステーション制御部72は、ビンゴゲームで「リーチ」の状態か否かを判別する(ステップS41)。「リーチ」の状態の場合、ステーション制御部72は、ビンゴを成立させるビンゴ数字を取得するとともに(ステップS42)、メダルフィールドデータ78を取得する(ステップS43)。ステーション制御部72は、取得したメダルフィールドデータ78を参照し、ゲームフィールドGF上にビンゴを成立させるビンゴ数字、「抽選」又は「指定」のビンゴメダルM4が存在するか否かを判別する(ステップS44)。該当するビンゴメダルM4がゲームフィールドGF上に存在する場合、ステーション制御部72は今回の処理を終了する。すでにゲームフィールドGF上にビンゴを成立させやすいビンゴメダルM4が存在しているからである。
一方、該当するビンゴメダルM4がゲームフィールドGF上に存在しない場合、ステーション制御部72は、メダル供給データ77を取得し(ステップS45)、現在のメダル供給データ77にビンゴを成立させるビンゴ数字があるか否かを判別する(ステップS46)。ビンゴを成立させるビンゴ数字がメダル供給データ77にない場合、ステーション制御部72は、「抽選」のビンゴメダルM4があるか否かを判別する(ステップS47)。「抽選」のビンゴメダルM4がメダル供給データ77にない場合、ステーション制御部72は、「指定」のビンゴメダルM4があるか否かを判別する(ステップS48)。
ステップS46〜S48で肯定判断された場合、ステーション制御部72は、該当するビンゴメダルM4をゲームフィールドGF上に供給し(ステップS49)、今回の処理を終了する。例えば、ビンゴ成立のビンゴ数字が「5」である場合に、ステップS45で図9に示すメダル供給データ77が取得されたとして説明する。この場合、ビンゴメダル格納容器44から3番目に供給されるビンゴメダルM4が「抽選」のビンゴメダルM4であり、4番目に供給されるビンゴメダルM4がビンゴ数字「5」のビンゴメダルM4である。ステーション制御部72は、4番目に位置する「5」のビンゴ数字のビンゴメダルM4をゲームフィールドGFに供給するために4番目までのビンゴメダルM4を払い出す。
ビンゴメダルM4の供給は上述の例に限られない。例えば、ビンゴ成立のビンゴ数字、「抽選」、「指定」のビンゴメダルM4のうち、供給順が最も早いメダルをゲームフィールドGFに供給するようにしてもよい。この3種類のうちいずれかのビンゴメダルM4がゲームフィールドGFに供給されることにより、ビンゴ成立の可能性が高まる。また、図9に示す供給順に対して3種類のビンゴメダルM4以外のメダルをゲームフィールドGFに供給しなくてもよい。この場合、ビンゴメダル格納容器44と共通投入ガイド46との間に分岐路を形成しておき、不要なメダルは分岐路に移動させるようにすればよい。
上述した処理によれば、ビンゴゲームで「リーチ」の状態であれば(ステップS31)、ビンゴ成立のビンゴ数字を取得し(ステップS32)、ゲームフィールドGF上にビンゴが成立しやすいビンゴメダルM4の有無を判別する(ステップS34)。それらのビンゴメダルM4がない場合、ゲームフィールドGF上にビンゴメダルM4を供給する(ステップS35〜S39)。ゲームフィールドGF上にビンゴを成立させやすいビンゴメダルM4が供給されるので、ゲーム継続の動機付けとなる。なお、ステーション制御部72が実行するステップS41〜S48の処理が識別情報決定手段として機能し、ステーション制御部72が実行するステップS49の処理が供給制御手段として機能する。
図15は、ゲーム機2の各ステーション制御部72が協働して実行する協力イベント処理を説明するフローチャートである。協力イベント処理は、プッシャーゲームでビンゴメダルM4が落下部34に落下することをトリガとして開始する。説明の便宜上、同じゲーム機2の異なるステーションユニットST間で説明するが、これに限られず、ネットワークを介して他のゲーム機2間で協力イベント処理を実行することもできる。なお、ビンゴメダルM4が落下部34に落下したステーションユニットSTをステーション1、ステーション1の影響を受ける側のステーションユニットSTをステーション2として説明する。
ステーション1のステーション制御部72は、ビンゴメダルM4の識別情報を取得する(ステップS51)。ステーション制御部72は、取得した識別情報がビンゴ数字か否かを判別する(ステップS52)。取得した識別情報がビンゴ数字の場合、ステーション制御部72は、そのビンゴ数字をステーション2に通知する(ステップS53)。ステーション2のステーション制御部72は、ステーション1からビンゴ数字の識別情報を取得すると(ステップS61)、そのビンゴ数字のビンゴマス101aのマスレベルを1上昇させる(ステップS62)。これにより、他のステーションユニットSTでのプッシャーゲームの結果が反映され、他のステーションユニットSTでプレイするユーザと協力してプレイしている感覚が得られやすい。
ステーション1のステーション制御部72は、ステップS51で取得した識別情報が「抽選」か否かを判別する(ステップS54)。取得した識別情報が「抽選」の場合、ステーション制御部72は、「抽選」の識別情報をステーション2に通知する(ステップS55)。ステーション2のステーション制御部72は、ステーション1から「抽選」の識別情報を取得すると(ステップS63)、クレジット消費を所定期間受け付け、クレジット消費があるか否かを判別する(ステップS64)。クレジット消費がある場合、ステーション制御部72は、ルーレット抽選に参加することをステーション1に通知する(ステップS65)。ステーション1のステーション制御部72は、ステーション2からのルーレット抽選参加通知を受け取り、ルーレット抽選を実行する(ステップS56)。ステーション1のステーション制御部72は、抽選結果をステーション2に通知する(ステップS57)。ステーション2のステーション制御部72は、抽選結果を取得し、抽選されたビンゴ数字を有効にする(ステップS66)。なお、ステップS51でビンゴメダルM4の識別情報の取得後は、図11のステップS4以降の通常のビンゴゲーム実行処理も継続される。
上述した処理によれば、ステーション1で落下したビンゴメダルM4のビンゴ数字の識別情報がステーション2に通知され(ステップS53、S61)、ステーション2では、そのビンゴ数字のビンゴマス101aのマスレベルが1上昇する(ステップS62)。また、「抽選」のビンゴメダルM4が落下部34に落下した場合、「抽選」の識別情報がステーション2に通知される(ステップS55、S63)。クレジットの消費があれば、ステーション1のルーレット抽選に参加し(ステップS65、S56)、抽選結果に応じてステーション2のビンゴゲームが進行する(ステップS66)。ユーザがプレイするステーションユニットSTが、他のステーションユニットSTでのゲーム進行によって影響を受けるので、協力関係が生じ、ゲーム性が多様化する。ゲーム機2全体で盛り上げることもできるので、ゲームの興趣を高めることができる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、メダル供給機構33の供給状況及びICリーダ37の読取結果に基づいて、メダルフィールドデータ78を生成したがこれに限られない。例えば、ゲームフィールドGFの上方にゲームフィールドGFを撮影する撮像手段(一例として、カメラ、ビデオカメラ等)を設けてもよい。各メダルM1〜M4の表面には、区別可能な色分けや数字、記号等が付されているので、撮像手段により得られた画像を画像処理することで、メダルフィールドデータ78を生成することができる。あるいは、撮像手段と、メダル供給機構33の供給状況及びICリーダ37の読取結果の情報とを併用してメダルフィールドデータ78を生成してもよい。また、回収部35にもICリーダを設け、読取結果を利用してメダルフィールドデータ78を生成してもよい。
メダルフィールドデータ78は、ビンゴシートの生成や、ビンゴメダルM4の供給制御の他にも、様々なゲーム制御に利用できる。例えば、メダルフィールドデータ78を参照して、現在ゲームフィールドGFに存在するビンゴメダルM4のビンゴ数字と対応するビンゴシート101のビンゴマス101aを目立たせる演出を実行する。これにより、次に有効にしやすいビンゴ数字をすぐに把握することができる。また、図15の協力イベント処理が実行されている場合に、他のステーションユニットSTにおいてゲームフィールドGFに供給されたビンゴメダルM4のビンゴ数字を目立たせるようにしてもよい。適宜の設定が可能である。また、メダルフィールドデータ78を参照して、テーブル31及びプッシャーテーブル32上のビンゴメダルM4を目立たせる演出をしてもよい。撮像手段により得られた画像からゲームフィールドGF上のビンゴメダルM4の位置を特定し、ビンゴメダルM4を照明する。照明手段として、例えば、ゲームフィールドGF上方に設けられたスポットライトや、テーブル31及びプッシャーテーブル32のテーブル表面に敷き詰められるようにして設けられたLED照明等で照明してよい。
上述した形態では、ルーレット抽選処理は、プッシャーゲームで「抽選」の識別番号が付されたビンゴメダルM4を落下部34に落下させ、ICリーダ37がその識別番号を読み取ることにより実行されたがこれに限られない。例えば、ユーザが所定枚数のクレジットを消費することによりルーレット抽選処理が実行されてもよい。図16は、ゲーム機2のステーション制御部72が実行する対価要求型のルーレット抽選処理を説明するフローチャートである。対価要求型のルーレット抽選処理は、ユーザによるクレジットの支払いをいつでも受け付け、ユーザからの対価の支払いに応じて図13のルーレット抽選処理を実行するものである。ステーション制御部72は、ユーザによる所定枚数のクレジット消費があるか否かを判別する(ステップS71)。ステーション制御部72は、例えば、10枚のクレジット消費と引換えにルーレット抽選処理を実行することが設定される。所定枚数のクレジットの消費がある場合、ステーション制御部72は、図13に示すルーレット抽選処理を実行し(ステップS72)、今回の処理を終了する。これにより、ゲームフィールドGF上にビンゴを成立させやすいメダルM4がない場合等、ユーザの希望に応じてルーレット抽選を実行することができ、ゲームの興趣を高めることができる。
上述した形態では、プッシャーゲームで同じビンゴ数字のビンゴメダルM4がICリーダ37で読み取られる毎にビンゴシート101のビンゴマス101aのマスレベルを1ずつ上昇させたがこれに限られない。例えば、ルーレット抽選処理によって抽選されたビンゴ数字に対しては、マスレベルを2つ上昇させてもよい。マスレベルの設定は適宜変更してよい。また、プッシャーゲームで同じビンゴ数字のビンゴメダルM4がICリーダ37で読み取られた場合には、ルーレット抽選処理を実行するようにしてもよい。また、プッシャーゲームのゲーム結果に応じて実行される抽選ゲームによってビンゴシート101の価値が高くなるようにすることも可能である。例えば、プッシャーゲームのゲーム結果に応じて実行されるスロット抽選で特定のアイテムの絵柄が揃った場合にはビンゴシート101の特定のビンゴマス101aのマスレベルが高くなるようにしてもよい。この場合、複数種類のアイテムの絵柄を用意し、絵柄ごとに異なるビンゴマス101aのレベルが高くなるように設定してもよい。
上述した形態では、ゲームフィールドGF上に敷き詰められる遊技媒体としてメダルM1〜M4で説明したがこれに限られない。例えば、ボールや立方体等の所定の形状を有する遊技媒体であって、各遊技媒体に識別情報が付されていてもよい。このような遊技媒体がゲームフィールドGF上に敷き詰められ、プッシャーテーブル32に押し出されることで上述したメダルM1〜M4と同様の機能を果たす。また、上述した形態では、落下部34に落下したメダルMの識別情報をICリーダ37に読み取らせることでビンゴゲームを進行させたがこれに限られない。例えば、テーブル31上の所定の領域にICリーダを設け、ICリーダの読取結果に応じてビンゴゲームを進行させてもよい。ビンゴゲームを進行させるためのICリーダはゲームフィールドGF上のいずれの位置に設けてもよい。また、関連ゲームとしてビンゴゲームとして説明したがこれに限られない。例えば、複数のメダルMに複数のキャラクタをそれぞれ割り当て、ICリーダが読み取ったキャラクタをコレクションするゲームであってもよい。集めたキャラクタの数や希少性に応じて報酬を付与すればよい。あるいは、関連ゲームがRPGゲームであって、メダルMにはユーザが操作するパーティのコマンドが割り当てられ、読み取られたコマンドに応じてPRGゲームが進行するようにしてもよい。あるいは、関連ゲームが麻雀ゲームであって、メダルMに麻雀牌の識別情報を付与してもよい。落下部34に落下したメダルMの麻雀牌に応じて麻雀ゲームが進行するようにすればよい。関連ゲームとして様々なゲームを適用できる。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様に係るゲームシステム(例えば、図1に記載のゲームシステム1)は、複数の遊技媒体(例えば、図2に記載のメダルM1〜M4)が供給されるゲームフィールド(例えば、図2に記載のゲームフィールドGF)と、当該ゲームフィールド上で往復運動するプッシャーテーブル(例えば、図2に記載のプッシャーテーブル32)と、を有し、前記プッシャーテーブルの往復運動により押し出されて第1の領域(例えば、図2に記載の落下部34)に移動した遊技媒体に応じて遊技価値(例えば、プレイ用メダル)を付与するゲームシステムにおいて、複数の遊技媒体のうち少なくとも2つの遊技媒体には、互いを区別する異なる識別情報が付与され、前記プッシャーテーブルの往復運動により前記ゲームフィールド上の第2の領域(例えば、図2に記載の落下部34)に移動する遊技媒体の識別情報を取得する識別情報取得手段(例えば、図2に記載のICリーダ37)と、前記識別情報取得手段で取得した遊技媒体の識別情報に基づいて、複数の異なる識別情報をゲーム要素(例えば、図6に記載のビンゴ数字)として含む関連ゲーム(例えば、図6に記載のビンゴゲーム)の進行を制御する関連ゲーム実行手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)と、を備えるものである。
本発明の一態様に係る制御方法は、複数の遊技媒体が供給されるゲームフィールドと、当該ゲームフィールド上で往復運動するプッシャーテーブルと、を有し、前記プッシャーテーブルの往復運動により押し出されて第1の領域に移動した遊技媒体に応じて遊技価値を付与し、複数の遊技媒体のうち少なくとも2つの遊技媒体には、互いを区別する異なる識別情報が付与されているゲームシステムのコンピュータ(例えば、図7に記載のステーション制御部72)に、前記プッシャーテーブルの往復運動により前記ゲームフィールド上の第2の領域に移動する遊技媒体の識別情報を取得する識別情報取得ステップ(例えば、図11に記載のステップS3)と、前記識別情報取得手段で取得した遊技媒体の識別情報に基づいて、複数の異なる識別情報をゲーム要素として含む関連ゲームの進行を制御する関連ゲーム実行ステップ(例えば、図11に記載のステップS4〜S12)と、を実行させるものである。
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、複数の遊技媒体が供給されるゲームフィールドと、当該ゲームフィールド上で往復運動するプッシャーテーブルと、を有し、前記プッシャーテーブルの往復運動により押し出されて第1の領域に移動した遊技媒体に応じて遊技価値を付与し、複数の遊技媒体のうち少なくとも2つの遊技媒体には、互いを区別する異なる識別情報が付与されているゲームシステムのコンピュータを、前記プッシャーテーブルの往復運動により前記ゲームフィールド上の第2の領域に移動する遊技媒体の識別情報を取得する識別情報取得手段、及び前記識別情報取得手段で取得した遊技媒体の識別情報に基づいて、複数の異なる識別情報をゲーム要素として含む関連ゲームの進行を制御する関連ゲーム実行手段、として機能させるように構成されたものである。
本発明によれば、プッシャーテーブルの往復運動により遊技媒体が押し出されるプッシャーゲームと、関連ゲームとが実行される。関連ゲームは、プッシャーゲームの遊技媒体に付与された識別情報を取得することにより進行する。関連ゲームの進行は取得した識別情報により変化するので、プッシャーゲームの進行が関連ゲームに強く影響する。したがって、両ゲームの連携を強め、ゲームの興趣を高めることができる。
なお、本発明に係るコンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。この記憶媒体を用いれば、例えばコンピュータに本発明に係るコンピュータプログラムをインストールして実行することにより、そのコンピュータを利用して本発明のゲームシステムを実現することができる。コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は、CDROM等の非一時的な記憶媒体であってもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記ゲームフィールド上に供給される複数の遊技媒体は、前記プッシャーテーブルの前端部から前記ゲームフィールドの先端部まで敷き詰められるように配置され、前記プッシャーテーブルの往復運動による押出し力を複数の遊技媒体を介して前記ゲームフィールドの先端部に位置する遊技媒体まで伝達可能であってもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記関連ゲーム実行手段には、前記識別情報取得手段で取得した識別情報に基づいてゲーム報酬を付与する報酬付与手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)が設けられていてもよい。これによれば、プッシャーゲームの進行に応じて、関連ゲームでは報酬が付与される。ゲームの興趣を高めることができる。
この態様において、前記報酬付与手段は、前記識別情報取得手段によって取得された前記関連ゲームのゲーム要素として含まれる識別情報の回数に基づいてゲーム報酬を付与してもよい。これによれば、何度も同じ種類の遊技媒体が取得された場合にはその回数に応じて報酬を調整することができる。また、この態様において、前記報酬付与手段は、前記関連ゲームのゲーム要素として含まれる識別情報が前記ゲームフィールドに供給されてから前記識別情報取得手段により取得されるまでの時間に基づいてゲーム報酬を付与してもよい。
上述した態様において、前記関連ゲーム実行手段は、前記関連ゲームとして、複数の異なる識別情報がビンゴシート(例えば、図6に記載のビンゴシート101)の複数のマス(例えば図6に記載のビンゴマス101a)にそれぞれ紐付けられたビンゴゲームを実行し、前記報酬付与手段は、前記ビンゴシートの各マスのうち特定の複数のマスにそれぞれ紐付けられた識別情報が前記関連ゲーム識別情報取得手段により取得されることを条件として報酬を付与してもよい。これによれば、プッシャーゲームで取得した遊技媒体の識別情報に応じてビンゴゲームが進行する。したがって、プッシャーゲームとビンゴゲームとを連携させ、ゲームの興趣を高めることができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、識別情報が付与された遊技媒体の前記ゲームフィールドに対する供給状況を取得する供給状況取得手段(例えば、図3に記載のICリーダ52)をさらに備え、前記関連ゲーム実行手段には、前記供給状況に基づいて前記関連ゲームに含まれるゲーム要素の設定を決定するゲーム設定決定手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)が設けられていてもよい。これによれば、ゲームフィールド上に存在する遊技媒体の情報を利用して関連ゲームの設定を決定する。例えば、ゲームフィールド上の遊技媒体の識別情報を関連ゲームにおいて重要な設定にする。そうすると、その遊技媒体の識別情報が取得された場合、関連ゲームを有利に進めることができる。また、上述した態様において、識別情報が付与された遊技媒体の前記ゲームフィールドに対する供給状況を取得する供給状況取得手段(例えば、図3に記載のICリーダ52)をさらに備え、前記関連ゲーム実行手段には、前記供給状況に基づいて前記関連ゲームに含まれるゲーム要素の設定を決定するゲーム設定決定手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)が設けられ、前記ゲーム設定決定手段は、前記供給状況に基づいて、前記ゲーム要素の設定として、前記ビンゴシートの各マスに紐付けられた識別情報を設定することを決定してもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記ゲームフィールド、前記関連ゲーム実行手段及び前記識別情報取得手段がそれぞれに設けられた複数のステーションユニット(例えば、図1に記載のステーションユニットST)を有するゲーム機(例えば、図1に記載のゲーム機2)を備え、一のステーションユニットの関連ゲーム実行手段は、他のステーションユニットの前記識別情報取得手段で取得された識別情報に基づいて関連ゲームを実行してもよい。これによれば、関連ゲームを他のステーションユニットと協力させることができ、ゲームの興趣を高めることができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、複数の遊技媒体には、前記関連ゲームのゲーム要素としては利用されない特定の識別情報が付与された遊技媒体(例えば、図6に記載の「抽選」のビンゴメダルM4)が含まれ、前記関連ゲーム実行手段は、前記識別情報取得手段により前記特定の識別情報が取得されると、前記関連ゲームのゲーム要素として利用される識別情報のいずれかを選択する抽選処理を実行し、選択した識別情報に基づいて前記関連ゲームの進行を制御してもよい。これによれば、プッシャーゲームのゲーム進行に応じて、関連ゲームのゲーム要素を選択する抽選処理が実行される。したがって、ゲームの興趣を高めることができる。本発明のゲームシステムの一態様において、前記関連ゲーム実行手段は、所定の遊技価値の支払いを条件として、前記関連ゲームのゲーム要素として利用される識別情報のいずれかを選択する抽選処理を実行し、選択した識別情報に基づいて前記関連ゲームの進行を制御してもよい。
本発明のゲームシステムの一態様において、識別情報が付与された遊技媒体を配列して格納する配列格納手段(例えば、図3に記載の各格納容器41〜44)と、前記配列格納手段に格納する遊技媒体の識別情報を取得する格納識別情報取得手段(例えば、図3に記載のICリーダ52)と、前記格納識別情報取得手段で取得された識別情報に基づいて前記配列格納手段に格納された遊技媒体の配列情報(例えば、図9に記載のメダル供給データ77)を生成する配列情報生成手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)と、前記配列情報に基づいて、前記識別情報決定手段で決定された識別情報が付与された遊技媒体を前記ゲームフィールド上に供給するように前記配列格納手段を制御する供給制御手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)と、をさらに備えてもよい。配列情報に基づいて希望する識別情報の遊技媒体を供給することができる。また、この態様において、前記関連ゲームにゲーム要素として含まれる識別情報に基づいて前記ゲームフィールド上に供給すべき遊技媒体の識別情報を決定する識別情報決定手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)をさらに備え、前記供給制御手段は、前記識別情報決定手段の決定結果と、前記配列情報に基づいて前記ゲームフィールド上に供給すべき遊技媒体を供給するように前記配列格納手段を制御してもよい。これによれば、ゲームフィールド上に、希望する識別情報の遊技媒体を供給することができる。
また、本発明の一態様に係るゲームシステムは、ゲームフィールドと、当該ゲームフィールド上で往復運動するプッシャーテーブルと、を有し、前記ゲームフィールド上には、前記プッシャーテーブルの前端部の往復運動による押出し力を前記ゲームフィールドの先端部まで伝達するために互いに接した状態で前記プッシャーテーブルの前端部により規定されるフィールド面後端部から前記ゲームフィールドの先端部まで敷き詰められている複数の遊技媒体が配置され、複数の遊技媒体を介して伝達される押出し力により前記前端部に位置する遊技媒体が押し出され、所定の排出領域に排出された遊技媒体に応じて遊技価値が払い出されるゲームシステムにおいて、複数の遊技媒体のそれぞれには属性が設定され、前記属性を識別するための識別情報が記録された識別情報記録手段(例えば、図6に記載の各メダルM1〜M4)と、関連ゲームを実行する関連ゲーム実行手段(例えば、図7に記載のステーション制御部72)と、前記識別情報を読み取る関連ゲーム識別情報読取手段(例えば、図2に記載のICリーダ37)と、を備え、前記関連ゲーム識別情報読取手段は、前記ゲームフィールドの所定の読取領域に進入した遊技媒体の識別情報を読み取り、前記関連ゲーム実行手段は、前記関連ゲーム識別情報読取手段で読み取られた識別情報に基づいて、前記関連ゲームの進行を制御してもよい。