JP5796543B2 - Egrシステム - Google Patents

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Description

本発明は、EGRシステムに関する。
従来、内燃機関の燃焼室から排出された排気を吸気通路へ再循環させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)システムが知られている。例えば特許文献1には、排気通路の通路途中と吸気通路の通路途中とを接続するEGR通路と、EGR通路を開閉するEGRバルブと、排気通路のEGR通路が接続されている箇所よりも排気流動方向下流側に配置された制御バルブと、EGRバルブおよび制御バルブを制御する制御装置とを備えるEGRシステムが開示されている。特許文献1に係るEGRシステムは、内燃機関の始動時において排気通路の排気がEGR通路を通過して吸気通路に再循環するようにEGRバルブおよび制御バルブを制御している。
特開2009−235946号公報
ところで、内燃機関の始動時において排気を吸気通路に再循環させた場合、EGR通路の温度が低温の場合には、EGR通路内の排気に凝縮水が発生する可能性がある。この凝縮水が吸気通路に流入した場合、吸気系部品や燃料噴射弁等が腐食するといった内燃機関の不具合が発生するおそれがある。一方、凝縮水の吸気通路への流入を抑制するために、EGR通路が昇温するまで待ってからEGR通路を開にして排気を吸気通路に流入させるといった手法も考えられるが、この場合、排気の吸気通路への流入開始時期が遅くなってしまう。この問題を解決するために、ヒータ等の加熱装置を別途設けることでEGR通路を早期に昇温させることも考えられるが、この場合、燃費が悪化するおそれがある。
本発明は、燃費の悪化を抑制しつつEGR通路内の排気に発生した凝縮水が吸気通路に流入することに起因する内燃機関の不具合の発生を抑制することができるEGRシステムを提供することを目的とする。
本発明に係るEGRシステムは、内燃機関の燃焼室から排出される排気が通過する排気通路の通路途中と前記燃焼室に吸入される吸気が通過する吸気通路の通路途中とを接続するEGR通路と、前記EGR通路の通路途中と、前記排気通路の前記EGR通路が接続している箇所よりも排気流動方向下流側の部分と、を接続するバイパス通路と、前記EGR通路から前記吸気通路に流入する前記排気の流量および前記EGR通路から前記バイパス通路に流入する前記排気の流量を調整する流量調整手段と、前記流量調整手段を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記EGR通路の温度が所定温度より低い場合には、前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入せずに前記EGR通路から前記バイパス通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御し、前記EGR通路の温度が前記所定温度以上になった場合に、前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御し、前記流量調整手段は、前記EGR通路と前記バイパス通路との接続部分に配置され、前記排気通路の前記排気が前記EGR通路から前記吸気通路に流入せずに前記EGR通路から前記バイパス通路に流入する第1モードと、前記排気通路の前記排気が前記EGR通路から前記バイパス通路に流入せずに前記EGR通路から前記吸気通路に流入する第2モードと、前記排気通路の前記排気が前記EGR通路から前記吸気通路にも前記バイパス通路にも流入しない第3モードと、を切替える切替弁を備える。
本発明に係るEGRシステムによれば、EGR通路の温度が所定温度より低い場合には、排気がEGR通路から吸気通路に流入しないようにすることができる。それにより、EGR通路の温度が所定温度より低い場合においてEGR通路内の排気に凝縮水が発生した場合であっても、この凝縮水が吸気通路に流入することを抑制することができる。その結果、EGR通路内の排気に発生した凝縮水が吸気通路に流入することに起因する内燃機関の不具合の発生を抑制することができる。また、EGR通路の温度が所定温度より低い場合であっても、排気はEGR通路の通路途中まではEGR通路を通過し、その後、バイパス通路に流入して排気通路に流入することができる。それにより、EGR通路の温度が所定温度より低く、その結果吸気通路への排気の流入が抑制されている場合であっても、EGR通路を排気の熱で昇温させることができる。その結果、EGR通路を加熱するためにヒータ等の加熱装置を別途設けることなく、早期にEGR通路を昇温させて、EGR通路の温度を所定温度以上にして排気を吸気通路に流入させることができる。それにより、燃費の悪化を抑制することができる。以上のことから、本発明に係るEGRシステムによれば、燃費の悪化を抑制しつつEGR通路内の排気に発生した凝縮水が吸気通路に流入することに起因する内燃機関の不具合の発生を抑制することができる。また、この構成によれば、流量調整手段として、例えばEGR通路を開閉する開閉弁(例えばEGR弁)とバイパス通路を開閉する開閉弁とを備える場合に比較して、EGRシステムの構成を簡素化することができる。
上記構成において、前記EGR通路の前記EGR通路と前記バイパス通路との接続部分よりも前記排気流動方向上流側の部分は、前記内燃機関が有するシリンダヘッドまたはシリンダブロックを挿通していてもよい。この構成によれば、EGR通路を内燃機関のシリンダヘッドまたはシリンダブロックの熱で昇温させることができる。
上記構成において、前記シリンダヘッドには前記内燃機関を冷却する冷媒が通過する冷媒通路が設けられており、前記EGR通路の前記EGR通路と前記バイパス通路との接続部分よりも排気流動方向上流側の部分は、前記シリンダヘッドを挿通していてもよい。この構成によれば、シリンダヘッドの冷媒通路をEGR通路の排気の熱で暖めることができる。それにより、内燃機関の暖機を促進させることができる。
上記構成において、前記内燃機関は、前記排気通路の前記EGR通路が接続している部分よりも排気流動方向下流側、且つ前記排気通路の前記バイパス通路が接続している部分よりも排気流動方向上流側に配置されたタービンによって駆動される過給機を備え、前記制御装置は、前記過給機の過給圧が所定の目標値に対して不足する場合には、前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入せずに前記EGR通路から前記バイパス通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御することおよび前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御することを禁止するとともに、前記EGR通路から前記吸気通路に流入する前記排気の流量および前記EGR通路から前記バイパス通路に流入する前記排気の流量がゼロになるように前記流量調整手段をさらに制御してもよい。
過給機の過給圧が所定の目標値に対して不足する場合に、仮に排気通路の排気の一部をEGR通路を通過させて吸気通路またはバイパス通路に流入させた場合、過給機のタービンに供給される排気の流量が不足する結果、過給機の過給圧がさらに不足してしまい、その結果、内燃機関の加速応答性が悪化するおそれがある。これに対して上記構成によれば、過給機の過給圧が所定の目標値に対して不足する場合には、EGR通路から吸気通路に排気が流入せずにEGR通路からバイパス通路に排気が流入するように流量調整手段を制御することおよびEGR通路から吸気通路に排気が流入するように流量調整手段を制御することを禁止して、EGR通路から吸気通路に流入する排気の流量およびEGR通路からバイパス通路に流入する排気の流量をゼロにすることができることから、上述したような内燃機関の加速応答性の悪化を抑制することができる。
本発明によれば、燃費の悪化を抑制しつつEGR通路内の排気に発生した凝縮水が吸気通路に流入することに起因する内燃機関の不具合の発生を抑制することができるEGRシステムを提供することができる。
図1は内燃機関の模式図である。 図2(a)〜図2(c)は、通路切替弁の詳細を説明するための模式図である。 図3(a)は、実施例1に係る制御装置の制御部による通路切替弁の制御を説明するための模式図である。図3(b)は、制御部によるEGR通路の温度の取得手法を説明するための模式図である。 図4は、実施例1に係る制御装置が通路切替弁を制御する際のフローチャートの一例を示す図である。 図5は、実施例2に係る制御装置が通路切替弁を制御する際のフローチャートの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の実施例1に係るEGR(Exhaust Gas Recirculation)システム100について説明する。まず、EGRシステム100が適用される内燃機関10の全体構成について説明し、次いでEGRシステム100の詳細について説明する。図1は内燃機関10の模式図である。内燃機関10の種類は特に限定されるものではなく、燃料としてガソリンを用いるガソリンエンジン、燃料として軽油を用いるディーゼルエンジン等、種々の内燃機関を用いることができる。本実施例においては、内燃機関10の一例としてディーゼルエンジンを用いる。
内燃機関10は、内燃機関本体20と、吸気通路30と、排気通路40と、過給機50と、インタークーラ60と、ディーゼルスロットル70と、各種センサと、EGRシステム100とを備えている。EGRシステム100は、EGR通路110と、バイパス通路120と、通路切替弁130と、制御装置140とを備えている。
内燃機関本体20は、シリンダヘッド21を備えている。また内燃機関本体20は、シリンダヘッド21の下方にシリンダブロックを備えている。シリンダブロックおよびシリンダヘッド21には、気筒が形成されている。また内燃機関本体20は、気筒に配置されたピストンと、ピストンに接続されたクランクシャフトとを備えている。シリンダブロックとシリンダヘッド21とピストンとによって囲まれた領域に、燃焼室22が形成されている。本実施例に係る内燃機関本体20は、4つの燃焼室22を備えている。4つの燃焼室22は、クランクシャフトの軸線方向に配列している。但し燃焼室22の個数は4つに限定されるものではない。
また内燃機関本体20は、燃料を噴射する燃料噴射弁を有している。具体的には内燃機関本体20は、各燃焼室22毎に燃料噴射弁を有している。各々の燃料噴射弁は、燃料を燃焼室22に直接噴射するように内燃機関本体20に配置されている。但し、燃料噴射弁の配置箇所はこれに限定されるものではない。例えば燃料噴射弁は、燃料噴射弁から噴射された燃料が各燃焼室22に供給されるように、吸気通路30に配置されていてもよい。
また内燃機関本体20には、内燃機関本体20を冷却する冷媒が通過する冷媒通路が設けられている。冷媒通路は、内燃機関本体20のシリンダヘッド21およびシリンダブロック内を挿通している。以下、冷媒通路のうちシリンダヘッド21およびシリンダブロック内部を挿通している部分を、内部冷媒通路と称する場合がある。
吸気通路30は、燃焼室22に吸入される吸気が通過するための通路である。本実施例に係る吸気通路30は、吸気通路30の吸気流動方向下流側が複数に分岐して各燃焼室22に接続している。なお本実施例において、吸気通路30の吸気流動方向上流側の端部に流入する吸気は、新気(具体的には空気)である。排気通路40は、燃焼室22から排出された排気が通過するための通路である。本実施例に係る排気通路40は、排気通路40の排気流動方向上流側が複数に分岐して各燃焼室22に接続している。
過給機50は、吸気を圧縮する装置である。過給機50の具体的な構成は特に限定されるものではないが、本実施例に係る過給機50は一例として、タービン51とコンプレッサ52とを備えている。タービン51は排気通路40に配置されている。具体的にはタービン51は、排気通路40の後述するEGR通路110が接続している部分よりも排気流動方向下流側、且つ排気通路40の後述するバイパス通路120が接続している部分よりも排気流動方向上流側に配置されている。コンプレッサ52は吸気通路30に配置されている。具体的にはコンプレッサ52は、吸気通路30の後述するインタークーラ60が配置されている部分よりも吸気流動方向上流側に配置されている。コンプレッサ52は、タービン51が回転した場合にタービン51と一体となって回転するように、タービン51に連結されている。
タービン51は、排気通路40を通過する排気から力を受けることで回転する。タービン51が回転すると、タービン51に連結されたコンプレッサ52も回転する。コンプレッサ52が回転することで、吸気通路30の吸気は圧縮される。このようにして過給機50は、吸気を圧縮して燃焼室22に供給している(すなわち過給している)。
インタークーラ60は、吸気通路30のコンプレッサ52よりも吸気流動方向下流側に配置されている。インタークーラ60は、吸気通路30の吸気を冷却する冷却装置としての機能を有している。内燃機関10がインタークーラ60を備えることで、過給機50によって圧縮された吸気の温度が高温になり過ぎることを抑制することができる。
ディーゼルスロットル70は、吸気通路30に配置されている。具体的には本実施例に係るディーゼルスロットル70は、吸気通路30のインタークーラ60よりも吸気流動方向下流側、且つ吸気通路30の複数の分岐通路に分岐する分岐点よりも吸気流動方向上方側の部分に配置されている。ディーゼルスロットル70は、制御装置140からの指示に基づいて、吸気通路30を通過して燃焼室22に流入する吸気の量を調整する。
各種センサは、制御装置140の制御に必要な情報を検出するセンサである。図1においては、各種センサの一例として、クランクポジションセンサ80、温度センサ81および温度センサ82が図示されている。クランクポジションセンサ80は、クランクシャフトの位置を検出し、検出結果を制御装置140に伝える。制御装置140は、クランクポジションセンサ80の検出結果に基づいて、内燃機関10のクランク角および回転数(rpm)を取得する。
温度センサ81は、内燃機関本体20に設けられた内部冷媒通路の冷媒の温度を検出し、検出結果を制御装置140に伝える。具体的には本実施例に係る温度センサ81は、内燃機関本体20のシリンダヘッド21内に設けられた内部冷媒通路の冷媒の温度を検出している。但し温度センサ81の温度検出箇所は、これに限定されるものではなく、例えば温度センサ81はシリンダブロックの内部冷媒通路の温度を検出してもよい。
温度センサ82は、EGR通路110の排気の温度を検出し、検出結果を制御装置140に伝える。本実施例に係る温度センサ82は、EGR通路110の内燃機関本体20を挿通している部分よりも排気流動方向下流側の部分の温度を検出している。但し、温度センサ82の具体的な排気温度検出箇所は、これに限定されるものではない。なお内燃機関10は、図1に図示されている以外のセンサも備えている。例えば内燃機関10は、吸気通路30に流入する吸気の量を検出するエアフロメータも備えている。
EGRシステム100のEGR通路110は、排気通路40の排気の一部を吸気通路30に再循環させるための通路である。EGR通路110は、排気通路40の通路途中と吸気通路30の通路途中とを接続している。EGR通路110の排気通路40および吸気通路30への具体的な接続箇所は特に限定されるものではないが、本実施例に係るEGR通路110は、その一端が、排気通路40のタービン51よりも排気流動方向上流側の部分、より具体的には、排気通路40の複数の分岐通路が合流した部分に接続している。また本実施例に係るEGR通路110は、その他端が、吸気通路30の複数の分岐通路に分岐する分岐点とディーゼルスロットル70が配置されている箇所との間の部分に接続している。
また本実施例において、EGR通路110の一部は内燃機関本体20内を挿通している。具体的には、EGR通路110のバイパス通路120が接続している部分よりも排気流動方向上流側の部分の一部が、内燃機関本体20内を挿通している。EGR通路110が挿通する内燃機関本体20の具体的な部分は、特に限定されるものではないが、本実施例に係るEGR通路110は、シリンダヘッド21を挿通している。より具体的にはEGR通路110は、シリンダヘッド21の内部冷媒通路の近傍を挿通している。
バイパス通路120は、EGR通路110の通路途中と、排気通路40のEGR通路110が接続している箇所よりも排気流動方向下流側の部分と、を接続している。具体的には本実施例に係るバイパス通路120は、その一端がEGR通路110のシリンダヘッド21内部の部分よりも排気流動方向下流側の部分に接続し、その他端が排気通路40のタービン51が配置されている箇所よりも排気流動方向下流側の部分に接続している。バイパス通路120は、排気通路40からEGR通路110に流入した排気を吸気通路30に流入させずに(すなわち吸気通路30をバイパスさせて)、排気通路40に戻すための通路である。
通路切替弁130は、EGR通路110とバイパス通路120との接続部分に配置されている。通路切替弁130は、制御装置140によって制御されることで、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量およびEGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量を調整する。すなわち通路切替弁130は、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量およびEGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量を調整する流量調整手段としての機能を有している。なお本実施例に係る通路切替弁130は、アクチェータによって駆動され、このアクチュエータの動作を制御装置140が制御している。
図2(a)〜図2(c)は、通路切替弁130の詳細を説明するための模式図である。具体的には図2(a)は、通路切替弁130がEGR通路110の通路切替弁130が配置された箇所(以下、弁配置箇所と称する場合がある)よりも排気流動方向上流側の部分とバイパス通路120とを連通させた状態を模式的に示している。図2(b)は、通路切替弁130がEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分とEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向下流側の部分とを連通させた状態を模式的に示している。図2(c)は、通路切替弁130がEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分とEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向下流側の部分とバイパス通路120とを遮断させた状態を模式的に示している。
通路切替弁130には、排気が通過可能な内部通路131が形成されている。また通路切替弁130は、アクチュエータによって回転できるように、EGR通路110とバイパス通路120との接続部分に配置されている。図2(a)に示すように、制御装置140からの指示を受けたアクチュエータが、通路切替弁130の内部通路131によってEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分とバイパス通路120とが連通されるように通路切替弁130を回転させた場合、排気通路40からEGR通路110に流入した排気をバイパス通路120に流入させることができる。この場合、EGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分と排気流動方向下流側の部分とは遮断されるため、EGR通路110を通過して吸気通路30に流入する排気の流量はゼロになる。
図2(b)に示すように、制御装置140からの指示を受けたアクチュエータが、通路切替弁130の内部通路131によってEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分と排気流動方向下流側の部分とが連通されるように通路切替弁130を回転させた場合、排気通路40からEGR通路110に流入した排気は吸気通路30に流入することができる。この場合、EGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分とバイパス通路120とは遮断されるため、EGR通路110を通過してバイパス通路120に流入する排気の流量はゼロになる。
図2(c)に示すように、制御装置140からの指示を受けたアクチュエータが、通路切替弁130の内部通路131によってEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分と排気流動方向下流側の部分とが遮断され且つEGR通路110の弁配置箇所よりも排気流動方向上流側の部分とバイパス通路120とが遮断されるように通路切替弁130を回転させた場合、排気通路40からEGR通路110に流入した排気は吸気通路30およびバイパス通路120に流入しなくなる。すなわちこの場合、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量はゼロになり、EGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量もゼロになる。
なお、これ以降、図2(a)に示す状態、具体的には排気通路40の排気がEGR通路110から吸気通路30に流入せずにEGR通路110からバイパス通路120に流入する状態を、第1モードと称する。また図2(b)に示す状態、具体的には排気通路40の排気がEGR通路110からバイパス通路120に流入せずにEGR通路110から吸気通路30に流入する状態を、第2モードと称する。また図2(c)に示す状態、具体的には排気通路40の排気がEGR通路110から吸気通路30にもバイパス通路120に流入しない状態を第3モードと称する。
以上説明したように、本実施例に係る通路切替弁130は、EGR通路110とバイパス通路120との接続部分に配置され、制御装置140によって制御されることで第1モードと第2モードと第3モードとを切替える切替弁としての機能を有している。このようにして通路切替弁130は、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量およびEGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量を調整している。
図1を参照して、制御装置140は、通路切替弁130、ディーゼルスロットル70および内燃機関本体20の燃料制御弁を制御する制御部と、制御部の動作に必要な情報を記憶する記憶部とを備えている。制御装置140として、電子制御装置(Electronic Control Unit)を用いることができる。本実施例においては、制御装置140の一例として、CPU(Central Processing Unit)141、ROM(Read Only Memory)142およびRAM(Random Access Memory)143を備える電子制御装置を用いる。制御部の機能は、CPU141によって実現される。記憶部の機能は、ROM142およびRAM143によって実現される。
制御部は、内燃機関10の負荷に応じてディーゼルスロットル70を制御する。また制御部は、エアフロメータの検出結果に基づいて取得した吸気量とクランクポジションセンサ80の検出結果に基づいて取得した回転数とに応じた燃料噴射量が得られるように燃料噴射弁を制御する。さらに制御部は、内燃機関10の加速度合いや、温度センサ81の検出結果に基づいて取得した冷媒温度等に応じて燃料噴射量を補正している。なお制御部によるディーゼルスロットル70および燃料噴射弁の制御自体は、公知の内燃機関において行われているディーゼルスロットルおよび燃料噴射弁の制御手法を適用または応用できるため、詳細な説明は省略する。
また本実施例に係る制御部は、EGR通路110の温度が所定温度より低い場合には、第1モードが得られるように通路切替弁130を制御し、EGR通路110の温度が所定温度以上になった場合に、第2モードが得られるように通路切替弁130を制御する。
図3(a)は、本実施例に係る制御部による通路切替弁130の制御を説明するための模式図である。図3(a)の縦軸はEGR通路110の温度を示し、横軸は時間を示している。時間t1は内燃機関10が始動した時間である。具体的には時間t1は、内燃機関本体20のクランキングが開始した時間である。
図3(a)に示すように、内燃機関10の始動時において、EGR通路110の温度は所定温度より低くなっているものとする。この場合、制御部は第1モードが得られるように通路切替弁130を制御する。すなわち本実施例に係る制御部は、EGR通路110の温度が所定温度より低い場合には、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入せずにEGR通路110からバイパス通路120に排気が流入するように通路切替弁130を制御する。
このように通路切替弁130が制御された場合であっても、排気通路40の排気はEGR通路110の通路途中まではEGR通路110を通過することができる。その結果、EGR通路110が排気の熱によって加熱されることで、EGR通路110の温度は上昇する。すなわち、第1モードの場合、吸気通路30への排気の流入を抑制しつつEGR通路110を昇温させることができる。
EGR通路110が昇温することでEGR通路110の温度が所定温度以上になった場合(時間t2)、制御部は第2モードが得られるように通路切替弁130を制御する。すなわち本実施例に係る制御部は、EGR通路110の温度が所定温度以上になった場合に、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入するように通路切替弁130を制御している。
なお上述した所定温度の具体的な値は特に限定されるものではないが、本実施例においては所定温度の一例として、露点温度、具体的には排気中に凝縮水が生成される温度を用いることとする。
制御部は、EGR通路110の温度が所定温度以上になったか否かを判定するにあたり、EGR通路110の温度を例えば以下の手法によって取得することができる。図3(b)は、制御部によるEGR通路110の温度の取得手法を説明するための模式図である。具体的には図3(b)は、EGR通路110の断面を模式的に示した図となっている。なお、断面図のハッチングは省略している。
本実施例に係る制御部は、EGR通路110の温度として、EGR通路110の壁部111(EGR通路110の管の部分)の温度を用いることとする。制御部による壁部111の温度の具体的な取得手法は、特に限定されるものではない。例えば内燃機関10は、壁部111の温度を検出する温度センサを備え、制御部はこの温度センサの検出結果に基づいて壁部111の温度を取得することができる。あるいは制御部は、壁部111の温度を壁部111の温度と相関を有する指標に基づいて推定することで、取得することもできる。
本実施例に係る制御部は、壁部111の温度を推定することによって取得する。制御部による壁部111の温度の推定手法を以下に説明する。まずEGR通路110の熱容量、具体的には壁部111の熱容量をCpipe(J/K)とし、EGR通路110内の排気の熱容量をCgas(J/K)とする。また、内燃機関10の始動開始からt(s)経過後における壁部111の所定箇所(これを基準位置と称する)の温度をTpipe(t)(℃)とする。また壁部111がEGR通路110の排気から時間t(s)において単位時間当たりに受ける熱量を受熱量E(t)と称する。
また、内燃機関10の始動開始からt(s)経過後におけるEGR通路110の上記基準位置よりも排気流動方向上流側の排気の温度をTgas up(t)(℃)とし、基準位置よりも排気流動方向下流側の排気の温度をTgas down(t)(℃)とする。
なお基準位置をどの部位に設定するかは、特に限定されるものではないが、本実施例においては基準位置の一例として、EGR通路110のシリンダヘッド21内に挿通した部分と通路切替弁130が配置されている部分との間の部分の所定位置を用いる。より具体的には基準位置として、EGR通路110の内燃機関本体20において温度センサ81が配置されている部分の近傍箇所、さらに具体的には、図1において符号Aで図示されている部分を用いることとする。
ここで、内燃機関10の始動時において、EGR通路110の壁部111は、内燃機関本体20の内部冷媒通路の冷媒の温度と同じ温度になっていると考えられる。そこで、内燃機関10の始動時における壁部111の温度(Tpipe(0))として、内燃機関10の始動時において温度センサ81が検出した内部冷媒通路の冷媒温度を用いることとする。これを式で示すと下記式(1)になる。
pipe(0)=内燃機関10の始動時における内部冷媒通路の冷媒の温度・・・(1)
本実施例に係る制御部は、式(1)に基づいて内燃機関10の始動時における壁部111の温度(Tpipe(0))を取得する。具体的には制御部は、内燃機関10の始動時に温度センサ81が検出した内部冷媒通路の冷媒の温度(より具体的にはシリンダヘッド21の内部冷媒通路の冷媒温度)を、内燃機関10の始動時における壁部111の温度(Tpipe(0))として取得する。
また制御部は、内燃機関10の始動から時間t(s)経過後における壁部111の単位時間(1(s))当たりの温度上昇代(Tdiff(t);単位は℃である)を求める。この温度上昇代Tdiff(t)は、壁部111が受ける受熱量(E(t))を壁部111の熱容量(Cpipe)で除した値によって計算することができる。これを式で示すと下記式(2)になる。
diff(t)=E(t)/Cpipe・・・(2)
式(2)における受熱量E(t)は、時間t(s)のときにおけるEGR通路110の排気流動方向上流側の排気の温度Tgas up(t)と時間t(s)のときにおける排気流動方向下流側の排気の温度をTgas down(t)との差に、EGR通路110内の排気の熱容量Cgasを掛けることで、算出することができる。これを式で示すと下記式(3)になる。
(t)=Cgas×(Tgas up(t)−Tgas down(t))・・・(3)
本実施例に係る制御部は、上記式(3)に基づいて受熱量E(t)を求め、上記式(2)に基づいて温度上昇代Tdiff(t)を求める。なお、式(3)の熱容量Cgasおよび式(2)の熱容量Cpipeは、予め記憶部に記憶させておく。
また制御部は式(3)のTgas up(t)を、これと相関を有する指標に基づいて取得する。この指標の一例として内燃機関10の負荷、内燃機関本体20の温度等を用いることができる。内燃機関10の負荷または内燃機関本体20の温度が高い程、内燃機関本体20から排出される排気の温度は高くなる傾向があり、その結果、基準位置よりも排気流動方向上流側の排気の温度も高くなる傾向があるからである。内燃機関10の負荷としては、特に限定されるものではないが、例えば内燃機関本体20の回転数、燃料噴射量等を用いることができる。本実施例に係る制御部は、Tgas up(t)を燃料噴射量に基づいて取得することとする。
この場合、記憶部は燃料噴射量と基準位置よりも排気流動方向上流側の排気の温度との関係を規定したマップを記憶しておく。制御部は、内燃機関10の始動開始から時間t(s)のときの燃料噴射量を取得し、この取得された燃料噴射量に対応する排気流動方向上流側の排気の温度を記憶部のマップから取得し、取得された排気の温度を式(3)のTgas up(t)として用いる。
また制御部は、式(3)のTgas down(t)を、基準位置よりも排気流動方向下流側の排気の温度を検出する温度センサの検出結果に基づいて取得する。具体的には本実施例に係る内燃機関10は、温度センサ82の検出結果を用いることとする。図1に示すように温度センサ82は、基準位置(A)よりも排気流動方向下流側の部分の温度を検出しているためである。制御部は、時間t(s)において温度センサ82の検出結果に基づいて取得した排気の温度を式(3)のTgas down(t)として用いる。
なお制御部によるTgas up(t)およびTgas down(t)の取得手法は、上述した手法に限定されるものではない。例えば内燃機関10は、基準位置よりも排気流動方向上流側の排気の温度を検出する温度センサをさらに備え、制御部は時間t(s)においてこの温度センサの検出結果を取得し、これをTgas up(t)として用いてもよい。また制御部は、基準位置よりも排気流動方向下流側の排気の温度と相関を有する指標に基づいて、Tgas down(t)を取得してもよい。
制御部は、上記式(2)の温度上昇代Tdiff(t)を内燃機関10の始動から時間t(s)に至るまで積算した積算値を算出し、この積算値を式(1)に基づいて取得した内燃機関10の始動時における壁部111の温度Tpipe(0)に加算することで、内燃機関10の始動から時間t(s)経過後における壁部111の温度Tpipe(t)を算出する。これを式で示すと下記式(4)になる。
pipe(t)=Tpipe(0)+始動からt(s)までの間の壁部111の温度の上昇代Tdiff(t)の積算値=Tpipe(0)+(Tdiff(1)+Tdiff(2)+Tdiff(3)+・・・+Tdiff(t))・・・(4)
制御部は、上記式(4)に基づいて算出した壁部111の温度をEGR通路110の温度として用いる。その結果、本実施例に係る制御部は、式(4)に基づいて算出された壁部111の温度(EGR通路110の温度)が所定温度より低い場合には、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入せずにEGR通路110からバイパス通路120に排気が流入するように通路切替弁130を制御し(第1モード)、式(4)に基づいて算出された壁部111の温度が所定温度以上になった場合に、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入するように通路切替弁130を制御する(第2モード)。
図4は、本実施例に係る制御装置140が通路切替弁130を制御する際のフローチャートの一例を示す図である。制御装置140の制御部は、図4のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。まず制御部は、EGR通路110の温度が所定温度より低いか否かを判定する(ステップS100)。具体的には本実施例に係る制御部は、式(4)に基づいて取得した壁部111の温度をEGR通路110の温度として用い、この壁部111の温度が、記憶部に記憶されている所定温度(具体的には排気の露点温度)より低いか否かを判定する。
ステップS100においてEGR通路110の温度が所定温度より低いと判定された場合、制御部は第1モードが得られるように通路切替弁130を制御する(ステップS110)。具体的には制御部は、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入せずにEGR通路110からバイパス通路120に排気が流入するように通路切替弁130を制御する。次いで制御部はフローチャートの実行を終了する。
ステップS100においてEGR通路110の温度が所定温度より低いと判定されなかった場合、制御部は第2モードが得られるように通路切替弁130を制御する(ステップS120)。具体的には制御部は、EGR通路110からバイパス通路120に排気が流入せずにEGR通路110から吸気通路30に排気が流入するように通路切替弁130を制御する。
なお、本実施例において、ステップS120に係る第2モードの場合、排気はEGR通路110からバイパス通路120に流入しない構成になっている。しかしながら、ステップS120の制御内容はこれに限定されるものではない。EGR通路110の温度が所定温度以上の場合においてEGR通路110から吸気通路30に排気が流入するのであれば、EGR通路110の温度が所定温度以上の場合において、排気はバイパス通路120にも一部流入してもよい。但し、本実施例のように、EGR通路110の温度が所定温度以上の場合にバイパス通路120に排気が流入しない構成の方が、吸気通路30に再循環される排気の流量を多くできる点で好ましい。ステップS120が実行された後、制御部はフローチャートの実行を終了する。
以上説明したように本実施例に係るEGRシステム100によれば、EGR通路110の温度が所定温度より低い場合には、排気がEGR通路110から吸気通路30に流入しないようにすることができる。それにより、EGR通路110の温度が所定温度より低い場合においてEGR通路110内の排気に凝縮水が発生した場合であっても、この凝縮水が吸気通路30に流入することを抑制することができる。その結果、EGR通路110内の排気に発生した凝縮水が吸気通路30に流入することに起因する内燃機関10の不具合の発生を抑制することができる。
具体的には、仮にEGR通路110内の排気に発生した凝縮水が吸気通路30に流入した場合、内燃機関10の吸気系の部品(吸気通路30を構成する部品等)や燃料噴射弁等が凝縮水によって腐食するおそれがあるが、本実施例に係るEGRシステム100によれば、このような内燃機関10の不具合の発生を未然に防止することができる。
またEGRシステム100によれば、EGR通路110の温度が所定温度より低い場合であっても、排気はEGR通路110の通路途中まではEGR通路110を通過し、その後、バイパス通路120に流入して排気通路40に流入することができる。それにより、EGR通路110の温度が所定温度より低く、その結果吸気通路30への排気の流入が抑制されている場合であっても、EGR通路110を排気の熱で昇温させることができる。その結果、EGR通路110を加熱するためにヒータや熱交換器等の加熱装置を別途設けることなく、早期にEGR通路110を昇温させて、EGR通路110の温度を所定温度以上にして排気を吸気通路30に流入させることができる。それにより、燃費の悪化を抑制することができる。
以上のことから、本実施例に係るEGRシステム100によれば、燃費の悪化を抑制しつつEGR通路110内の排気に発生した凝縮水が吸気通路30に流入することに起因する内燃機関10の不具合の発生を抑制することができる。
なお本実施例に係るEGRシステム100は、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量およびEGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量を調整する流量調整手段として、EGR通路110とバイパス通路120との接続部分に配置された通路切替弁130を備えているが、流量調整手段の構成はこれに限定されるものではない。例えばEGRシステム100の流量調整手段は、通路切替弁130を備える代わりに、EGR通路110に配置されてEGR通路110を開閉する第1の開閉弁(例えばEGR弁)と、バイパス通路120に配置されてバイパス通路120を開閉する第2の開閉弁とを備えていてもよい。しかしながら本実施例のように通路切替弁130を備える構成の方が、EGRシステム100の構成を簡素化することができる点において好ましい。
また本実施例に係るEGRシステム100によれば、EGR通路110のEGR通路110とバイパス通路120との接続部分よりも排気流動方向上流側の部分がシリンダヘッド21を挿通していることから、EGR通路110をシリンダヘッド21の熱で加熱することができる。それにより、EGR通路110を昇温させることができる。その結果、排気を早期に吸気通路30に流入させることができる。排気を早期に吸気通路30に流入させることによって、排気に含まれるNOxを低減させることもできる。
なお、EGR通路110のEGR通路110とバイパス通路120との接続部分よりも排気流動方向上流側の部分は、シリンダヘッド21ではなく、シリンダブロックに挿通していてもよい。この場合、EGR通路110をシリンダブロックの熱で昇温させることができる。
また本実施例に係るEGRシステム100によれば、シリンダヘッド21には冷媒通路が設けられており、EGR通路110のEGR通路110とバイパス通路120との接続部分よりも排気流動方向上流側の部分はシリンダヘッド21を挿通していることから、シリンダヘッド21の冷媒通路をEGR通路110の排気の熱で暖めることができる。それにより、内燃機関10の暖機を促進させることができる。その結果、内燃機関10の燃費を向上させることができる。
続いて本発明の実施例2に係るEGRシステム(以下、EGRシステム100aと称する)について説明する。本実施例の説明において、実施例1と同一の部材には同一の符号を付すことで重複する説明を省略し、実施例1と異なる部分を中心に説明する。本実施例に係るEGRシステム100aは、制御装置140に代えて制御装置140aを備えている点において、実施例1に係るEGRシステム100と異なっている。制御装置140aは、通路切替弁130の制御内容が実施例1に係る制御装置140と異なっている。EGRシステム100aのその他の構成およびEGRシステム100aが適用される内燃機関10の構成は、実施例1と同様である。そのため、EGRシステム100aおよび制御装置140aの図示は省略する。
本実施例に係る制御装置140aの制御部は、過給機50の過給圧が所定の目標値に対して不足する場合には、第1モードおよび第2モードにする制御を禁止するとともに第3モードが得られるように通路切替弁130をさらに制御する点において、実施例1に係る制御装置140aと異なっている。
図5は、本実施例に係る制御装置140aが通路切替弁130を制御する際のフローチャートの一例を示す図である。制御装置140aの制御部は、図5のフローチャートを所定時間毎に繰り返し実行する。図5のフローチャートは、ステップS10およびステップS20がさらに追加されている点において、実施例1に係る図4のフローチャートと異なっている。
まず制御部は、過給機50の過給圧が所定の目標値(以下、過給圧目標値と称する場合がある)に対して不足するか否かを判定する(ステップS10)。制御部によるステップS10の具体的な実行内容は、過給機50の過給圧が過給圧目標値に対して不足するか否かを判定できるものであれば、特に限定されるものではない。本実施例に係る制御部は、ステップS10において過給圧を取得するとともに、記憶部に予め記憶された過給圧目標値と取得された過給圧との差を取得し、この差が所定値以上であるか否かを判定することで、ステップS10を実行する。なお、この所定値の具体的な値は特に限定されるものではなく、0以上の適切な値を予め記憶部に記憶させておけばよい。
なお本実施例に係る制御部は過給圧を、過給圧を検出する圧力センサの検出結果に基づいて取得する。この場合、内燃機関10は、過給圧を検出するための圧力センサを吸気通路30のコンプレッサ52よりも吸気流動方向下流側に備えている。具体的には内燃機関10は圧力センサを、吸気通路のコンプレッサ52とインタークーラ60との間の部分に備えている。制御部は、この圧力センサの検出結果に基づいて過給圧を取得する。
但し制御部による過給圧の取得手法は、上記構成に限定されるものではない。例えば制御部は、過給圧を過給圧と相関を有する指標に基づいて取得してもよい。このような指標としては、吸気流量、過給機50のタービン51またはコンプレッサ52の回転数等を用いることができる。
ステップS10において過給圧目標値と過給圧との差が所定値以上であると判定された場合、制御部は第3モードが得られるように通路切替弁130を制御する(ステップS20)。具体的には制御部は、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量およびEGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量がゼロになるように、通路切替弁130を制御する。次いで制御部はフローチャートの実行を終了する。
なお図5から分るように、ステップS10が肯定判定されてステップS20が実行される場合、第1モードおよび第2モードになることはない。すなわち、ステップS10が肯定判定された場合、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入せずにEGR通路110からバイパス通路に排気が流入するように通路切替弁130を制御すること、およびEGR通路110から吸気通路30に排気が流入するように通路切替弁130を制御することは禁止されている。
一方、ステップS10において過給圧目標値と過給圧との差が所定値以上であると判定されなかった場合、制御部はステップS100を実行する。ステップS100の内容は実施例1の図4に係るステップS100と同じため、説明を省略する。また、図5に係るステップS110およびステップS120の内容も図4に係るステップS110およびステップS120と同じため、説明を省略する。
本実施例に係るEGRシステム100aにおいても、ステップS10において否定判定された場合には、ステップS100、ステップS110およびステップS120が実行されることから、実施例1と同様の効果を発揮することができる。すなわち、燃費の悪化を抑制しつつEGR通路110内の排気に発生した凝縮水が吸気通路30に流入することに起因する内燃機関10の不具合の発生を抑制することができる。
ここで過給機50の過給圧が所定の目標値に対して不足する場合に、仮に排気通路40の排気の一部をEGR通路110を通過させて吸気通路30またはバイパス通路120に流入させた場合、過給機50のタービン51に供給される排気の流量が不足する結果、過給機50の過給圧がさらに不足してしまい、その結果、内燃機関10の加速応答性が悪化するおそれがある。
これに対して本実施例に係るEGRシステム100aによれば、過給機50の過給圧が過給圧目標値に対して不足する場合には、EGR通路110から吸気通路30に排気が流入せずにEGR通路110からバイパス通路120に排気が流入するように通路切替弁130を制御することおよびEGR通路110から吸気通路30に排気が流入するように通路切替弁130を制御することを禁止して、EGR通路110から吸気通路30に流入する排気の流量およびEGR通路110からバイパス通路120に流入する排気の流量をゼロにすることができる。それにより、上述したような内燃機関10の加速応答性の悪化を抑制することができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 内燃機関
20 内燃機関本体
21 シリンダヘッド
22 燃焼室
30 吸気通路
40 排気通路
50 過給機
100 EGRシステム
110 EGR通路
120 バイパス通路
130 通路切替弁
140 制御装置

Claims (4)

  1. 内燃機関の燃焼室から排出される排気が通過する排気通路の通路途中と前記燃焼室に吸入される吸気が通過する吸気通路の通路途中とを接続するEGR通路と、
    前記EGR通路の通路途中と、前記排気通路の前記EGR通路が接続している箇所よりも排気流動方向下流側の部分と、を接続するバイパス通路と、
    前記EGR通路から前記吸気通路に流入する前記排気の流量および前記EGR通路から前記バイパス通路に流入する前記排気の流量を調整する流量調整手段と、
    前記流量調整手段を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記EGR通路の温度が所定温度より低い場合には、前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入せずに前記EGR通路から前記バイパス通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御し、前記EGR通路の温度が前記所定温度以上になった場合に、前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御し、
    前記流量調整手段は、前記EGR通路と前記バイパス通路との接続部分に配置され、前記排気通路の前記排気が前記EGR通路から前記吸気通路に流入せずに前記EGR通路から前記バイパス通路に流入する第1モードと、前記排気通路の前記排気が前記EGR通路から前記バイパス通路に流入せずに前記EGR通路から前記吸気通路に流入する第2モードと、前記排気通路の前記排気が前記EGR通路から前記吸気通路にも前記バイパス通路にも流入しない第3モードと、を切替える切替弁を備えるEGRシステム。
  2. 前記EGR通路の前記EGR通路と前記バイパス通路との接続部分よりも前記排気流動方向上流側の部分は、前記内燃機関が有するシリンダヘッドまたはシリンダブロックを挿通している請求項1記載のEGRシステム。
  3. 前記シリンダヘッドには前記内燃機関を冷却する冷媒が通過する冷媒通路が設けられており、
    前記EGR通路の前記EGR通路と前記バイパス通路との接続部分よりも排気流動方向上流側の部分は、前記シリンダヘッドを挿通している請求項2記載のEGRシステム。
  4. 前記内燃機関は、前記排気通路の前記EGR通路が接続している部分よりも排気流動方向下流側、且つ前記排気通路の前記バイパス通路が接続している部分よりも排気流動方向上流側に配置されたタービンによって駆動される過給機を備え、
    前記制御装置は、前記過給機の過給圧が所定の目標値に対して不足する場合には、前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入せずに前記EGR通路から前記バイパス通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御することおよび前記EGR通路から前記吸気通路に前記排気が流入するように前記流量調整手段を制御することを禁止するとともに、前記EGR通路から前記吸気通路に流入する前記排気の流量および前記EGR通路から前記バイパス通路に流入する前記排気の流量がゼロになるように前記流量調整手段をさらに制御する請求項1〜3のいずれか1項に記載のEGRシステム。
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