JP5796470B2 - カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液および電子写真用ポリイミドベルト - Google Patents
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Description
カーボンブラックとしては、気体もしくは液体の原料を反応炉中で連続的に熱分解して製造するファーネスブラック、特にエチレン重油を原料としたケッチェンブラック、原料ガスを燃焼させて、その炎をチャンネル鋼底面にあて急冷し析出させたチャンネルブラック、ガスを原料とし燃焼と熱分解を周期的に繰り返すことにより得られるサーマルブラック、特にアセチレンガスを原料とするアセチレンブラック等の各種のものを単独で、もしくは2種類以上併せて使用することができる。また、通常行われている酸化処理されたカーボンブラックや、中空カーボン等も使用できる。
ベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体は、カーボンブラックの分散剤として機能する。このため、本明細書では、ベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体を、単に「分散剤」と記載することがある。ベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体は、大別すると酸性官能基あるいは塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を使用することができる。官能基としてベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体が、耐折強度向上の観点から好ましい。また、ベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体は単独、もしくは、2種類以上を併用して用いる事ができる。
酸性官能基を有するトリアジン誘導体は、下記一般式(1)で示されるベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体を使用することができる。
X101は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−、又は−X103−Y101−X104−であり、
X102、及びX104は、それぞれ独立に、−NH−、又は−O−であり、
X103は、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHCO−、又は−NHSO2−であり、
Y101は、炭素数1〜20の置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
Z101は、−SO3M101、−COOM101、又は−P(O)(−OM101)2であり、
M101は、1〜3価のカチオンの一当量であり、
Q101は、−O−R102、−NH−R102、ハロゲン基、−X101−R101、又は−X102−Y101−Z101であり、
R102は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアルケニル基であり、
n101は、1〜4の整数であり、
R101は、ベンズイミダゾロン残基である。
ここで、金属カチオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、ニッケル、又はコバルト等の金属原子のカチオンが挙げられる。
また、4級アンモニウムカチオンとしては、一般式(3)で示される構造を有する。
本発明に用いる塩基性官能基を有するトリアジン誘導体は、下記一般式(5)で示されるベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体が挙げられる。
X501は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−CH2NHCOCH2NH−、又は−X502−Y501−X503−であり、
X502は、−NH−、−O−、−CONH−、−SO2NH−、−CH2NH−、−NHC
O−または、−NHSO2−であり、
X503は、それぞれ独立に−NH−、又は−O−であり、
Y501は、炭素数1〜20の、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
P501は、下記一般式(6)、(7)または、(8)のいずれかで示される置換基であり、
Q501は、−O−R502、−NH−R502、ハロゲン基、−X501−R501または、下記一般式(6)、一般式(7)、または一般式(8)のいずれかで示される置換基であり、
R502は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基または、置換基を有してもよいアリール基であり、
R501は、ベンズイミダゾロン残基であり、
n501は、1〜4の整数である。
X601は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−または、−X602−Y601−X603−であり、
X602は、−NH−、又は−O−であり、
X603は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−または、−CH2−であり、
Y601は、炭素数1〜20の、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
vは、1〜10の整数であり、R601 およびR602は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基または、R601 とR602とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基である。
X701は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−または、−X702−Y701−X703−であり、
X702は、−NH−、又は−O−であり、
X703は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−または、−CH2−であり、
Y701は、炭素数1〜20の、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基または、置換基を有してもよいアリーレン基であり、
R701 およびR702は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基または、R701 とR702とで一体となって更なる窒素、酸素、若しくは硫黄原子を含む置換されていてもよい複素環残基である。
X801は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−、−CH2−または、−X802−Y801−X803−であり、
X802は、−NH−、又は−O−であり、
X803は、直接結合、−SO2−、−CO−、−CH2NHCOCH2−、−CH2NHCONHCH2−または、−CH2−であり、
Y801は、炭素数1〜20の、置換基を有してもよいアルキレン基、置換基を有してもよいアルケニレン基、又は置換基を有してもよいアリーレン基であり、
R801 、R802 、R803 および、R804は、それぞれ独立に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基であり、
R805は、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、又は置換されていてもよいアリール基である。
ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、N,N−エチルイソプロピルアミン、N,N−エチルプロピルアミン、N,N−メチルブチルアミン、N,N−メチルイソブチルアミン、N,N−ブチルエチルアミン、N,N−tert−ブチルエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N,N−sec−ブチルプロピルアミン、ジブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、N,N−イソブチル−sec−ブチルアミン、ジアミルアミン、ジイソアミルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジ(2−エチルへキシル)アミン、ジオクチルアミン、N,N−メチルオクタデシルアミン、ジデシルアミン、ジアリルアミン、N,N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N,N−メチルヘキシルアミン、ジオレイルアミン、ジステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノメチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノアミルアミン、N,N−ジメチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミン、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノヘキシルアミン、N,N−ジエチルアミノブチルアミン、N,N−ジエチルアミノペンチルアミン、N,N−ジプロピルアミノブチルアミン、N,N−ジブチルアミノプロピルアミン、N,N−ジブチルアミノエチルアミン、N,N−ジブチルアミノブチルアミン、N,N−ジイソブチルアミノペンチルアミン、N,N−メチルーラウリルアミノプロピルアミン、N,N−エチルーヘキシルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノエチルアミン、N,N−ジオレイルアミノエチルアミン、N,N−ジステアリルアミノブチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジ ン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、イソニコペチン酸エチル、2−ピペリジンエタノール、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチル−4−ピペコリン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピル−2−ピペコリン、N−アミノプロピル−4−ピペコリン、N−アミノプロピルモルホリン、N−メチルピペラジン、N−ブチルピペラジン、N−メチルホモピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、及び1−シクロペンチルピペラジン等が挙げられる。
一般式(11):−SO2Cl
一般式(12):−COCl
一般式(13):−CH2NHCOCH2Cl
一般式(14):−CH2Cl
また、例えば、一般式(11)で示される置換基を導入する場合には、有機色素をクロロスルホン酸に溶解して、塩化チオニル等の塩素化剤を反応させるが、このときの反応温度、反応時間等の条件により、有機色素に導入する一般式(11)で示される置換基数をコントロールすることができる。
有機溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド(以下DMAcと略記する)、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略記する)、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ − ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独あるいは混合溶媒として用いるのが望ましい。溶媒は、ポリアミド酸を溶解するものであれば、特に限定されないが、DMAc、NMPが特に好ましい。
カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液は、カーボンブラックが分散剤としてトリアジン誘導体を用いて分散した状態でポリアミド酸中に存在する溶液を指す。上記の分散状態を得ることができれば、その分散順序に限定されることはない。例えば、カーボンブラックをトリアジン誘導体を用いて一旦有機溶剤中に分散し、ポリアミド酸溶液に添加してもいいし、カーボンブラックをトリアジン誘導体を用いてポリアミド酸溶液中にて分散しても良い。また、ポリアミド酸の前駆体である芳香族カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンの溶液中にカーボンブラックを分散し、前駆体を反応させ、カーボンブラックを分散したポリアミド酸溶液を得てもよい。
ポリアミド酸は、芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンとの反応によって得られ、通常、溶液として得ることができる。
ポリイミドワニスの例としては、トレニース(東レ社製)、U−ワニス(宇部興産社製)、リカコート(新日本理化社製)、オプトマー(JSR社製)、SE812(日産化学社製)、CRC8000(住友ベークライト社製)等が代表的なものとして挙げられる。
本発明のカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液は、カーボンブラックが、トリアジン誘導体によって均一に分散されたポリアミド酸、有機溶剤を含む溶液である。均一な分散状態であれば、その分散の順序に限定されることはない。例えば、カーボンブラックをトリアジン誘導体を用いて一旦有機溶剤中に分散した後、ポリアミド酸溶液に添加しても良いし、カーボンブラックとトリアジン誘導体とをポリアミド酸溶液中に添加して分散しても良い。また、ポリアミド酸の前駆体である芳香族カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンとを含む溶液中に、カーボンブラックとトリアジン誘導体とを分散し、これら前駆体を反応させ、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を得てもよい。
本発明の電子写真用ポリイミドベルトは、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を塗工した塗膜を加熱することで、有機溶剤を除去すると共に、イミド転化(イミド化反応)を進行させることによって、得ることができる。
・#30(三菱化学社製):ファーネスブラック、一次粒子径30nm、比表面積74m2/g。
・#850(三菱化学社製):ファーネスブラック、一次粒子径17nm、比表面積220m2/g。
・#5(三菱化学社製):ファーネスブラック、一次粒子径76nm、比表面積29m2/g。
・MA77(三菱化学社製):酸化処理カーボンブラック、一次粒子径23nm、比表面積130m2/g。
・Special Black 4(デグサ・ヒュルス社製):チャンネルブラック、一次粒子径25nm、比表面積180m2/g、以下粒状品と略記する。
・N−メチル−2−ピロリドン(三菱化学社製、以下NMPと略記する。)
・N、N−ジメチルアセトアミド(三菱ガス化学社製、以下DMAcと略記する。)
・3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(JFEケミカル社製)、以下BPDAと略記する。
・p−フェニレンジアミン(東京化成工業製)、以下PDAと略記する。
・U−ワニス−A(宇部興産社製):ポリイミド前駆体N−メチル−2−ピロリドン溶液、不揮発分20%、以下U−ワニスと略記する。
[界面活性剤]
・DISPERBYK−112( ビックケミー・ジャパン社製):アクリル系共重合体、不揮発分43% 、以下BYK―112と略記する。
・アジスパーPB−821(味の素ファインテクノ社製):塩基性官能基含有共重合物、以下PB−821と略記する。
・ルビテックK30(BASF社製):ポリビニルピロリドン、平均分子量:50000、以下K―30と略記する。
・2−フェニルイミダゾール(日本合成化学社製)、以下PIMと略記する。
酸性官能基を有するトリアジン誘導体:A1、B1、C1、D1、E1、F1、G1
塩基性官能基を有するトリアジン誘導体:A2、B2、C2、D2、E2、F2、G2
表1および表2に酸性官能基を有するトリアジン誘導体、表3および表4に塩基性官能基を有するトリアジン誘導体の構造を示す。
トリアジン骨格を有しない有機色素誘導体:A3〜F3
表5および表6に酸性官能基または塩基性官能基を有する有機色素誘導体の構造を示す。
NMP80部に、BPDA14.6部とPDA5.4部とを室温にて溶解し、150℃にて重合することで固形分20%のポリアミド酸溶液を得た(以下、ワニスAと略記する)。
DMAc80部に、BPDA14.6部とPDA5.4部とを室温にて溶解し、150℃にて重合することで固形分20%のポリアミド酸溶液を得た(以下、ワニスBと略記する)。
[実施例1]
トリアジン誘導体としてトリアジン誘導体A1を0.6部、有機溶剤としてNMPを80.0部を混合して溶解した。次いで、カーボンブラックとして#30を19.4部添加し、さらに分散メディアとしてジルコニアビーズ(ビーズ径1.25mmφ)140部を添加して、ペイントシェーカー(浅田鉄鋼社製)で8時間分散した後、ジルコニアビーズを濾別分離して、カーボンブラック分散体を得た。その後、ポリアミド酸溶液80部に対して、カーボン分散液20部を添加し、遠心式攪拌脱泡機(あわとり練太郎AR500、シンキー社製)にて2200rpmで2分間攪拌し、さらに2000rpmで30秒間攪拌して脱泡して、ポリイミドベルト用カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を得た。
表7に示すトリアジン誘導体または分散剤、有機溶剤、カーボンブラック、およびポリアミド酸溶液を用いて、表7の組成にした以外は、実施例1と同様にしてポリイミドベルト用カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を得た。なお、実施例8、9、15、16は参考例である。
トリアジン誘導体A1を0.12部、NMP16部をUワニス80部に添加、溶解後、カーボンブラック3.88部をさらに添加し、ジルコニアビーズをメディアとして、ペイントシェーカーで20時間分散した。その後、遠心式攪拌脱泡機(あわとり練太郎AR500)にて2200rpmで2分間攪拌し、2000rpmで30sec脱泡し、ポリイミドベルト用カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を得た。
実施例1〜21、比較例1〜10で得られたカーボンブラック分散ポリアミド酸溶液の保存安定性は、カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を調製直後(初期)と、25℃、10日間保存後(保存後)の粘度と分散粒径により評価した。
粘度は、B型粘度計(東機産業社製「BL」)を用いて、25℃、6rpmで測定した。保存後の粘度の変化率が±5%以内を合格とした。
分散粒径は、動的光散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラックUPA」)を用いて測定した平均粒径(D50)を分散粒径とした。尚、測定時の希釈溶剤としてはNMPを用いた。保存後の分散粒径の変化率が±5%以内を合格とした。
評価結果を表8に示す。
[実施例22〜42、比較例11〜20]
内径100mm、長さ300mmの内面を鏡面仕上げした金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、実施例1〜17および比較例1〜11で作製したポリイミドベルト用カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を、それぞれ、円筒内面に均一に流延するように流して塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜が満遍なく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に投入して、110℃まで徐々に昇温して60分間加熱した。さらに昇温して200℃で20分間加熱、次いで、300℃で30分間加熱した後、回転を停止して、徐冷して取り出し、形成された塗膜を円筒内面から剥離し、膜厚65μmの電子写真用ポリイミドベルトを得た。なお、実施例29、30、36、37は参考例である。
電子写真用ポリイミドベルトは、表面抵抗率、表面抵抗ばらつき、耐折強度により評価を行った。
表面抵抗は、ハイレスタ−IP MCP−HT260(三菱化学社製、プローブHR−100)を用いて測定し、100V/10秒印加時の表面抵抗を10点測定し、その平均値の対数値を表面抵抗率とした。さらに、得られた個々の表面抵抗率の最大値の対数値と最小値の対数値の差を表面抵抗ばらつきとした。表面抵抗ばらつきが、0.5以下を合格とした。
耐折強度は、MIT耐揉試験機DA(東洋精機社製)を用い、折り曲げ角度を135度、曲げ速度を175回/分、錘を1kg、サンプル幅を15mmにして試験を行い、ベルトが破断するまでの回数を耐折強度とした。耐折強度が、5000回以上を合格とした。
Claims (2)
- カーボンブラックと、ベンズイミダゾロン構造を有するトリアジン誘導体と、有機溶剤と、ポリアミド酸とを含むポリイミドベルト用カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液。
- 請求項1記載のポリイミドベルト用カーボンブラック分散ポリアミド酸溶液を使用して形成されてなる電子写真用ポリイミドベルト。
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