JP5794223B2 - 音像定位装置、及び、プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、車両走行中において適切な運転操作を実現するために運転者の視線を誘導するよう音像を定位させる音像定位装置に関する。
車両の走行に関し、その安全を図る技術が種々提案されている。例えば、走行中に車両が車線を逸脱しそうになった場合に車線の逸脱を防止する車線逸脱防止装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この装置では、車線逸脱量を予測値として算出し、当該算出した予測値に基づいて自車両が車線逸脱傾向にあるかどうかを検出する。そして、自車両が車線逸脱傾向にある場合には、警報を発したり、車線からの逸脱を回避するように車両を制御したりする。
特許第3945488号公報
ところで、特許文献1に記載された技術は、車線逸脱傾向にあるかどうかを検出するものであり、車線逸脱傾向が生じた後に、警告を発したり、車両の制御を行ったりする。つまり、車両の挙動が危険な状態となることを予測して、それに対する措置を講じるものである。
ところが、さらなる安全運転を考えた場合、そもそも車両の挙動が危険な状態とならないようにする工夫が重要となってくる。
そこで出願人は、運転中に運転者の視線を誘導するための装置を提案した。走行中における運転者の視線は、その視覚運動量が最小となる点の周辺に注がれることが分かっている。
したがって、例えばN秒(例えば5秒)後に運転者が視線を向けるであろう点(以下「予測注視点」という)を予測し、立体音響の技術を用いて、この予測注視点に音像を定位させる。「音像」とは空間的位置などを感覚的にとらえた聴感上の音源であり、「音像を定位させる」とは、音源の聴感上の空間的位置などを一定にすることをいう。そのため、予測注視点に音像を定位させた場合、予測注視点(の方向、距離)に音源があるかのように聞こえる。なお、「定位」には、「位置を一定にする」という意味の他、そのように定めた「位置」の意味も含まれるが、本明細書では、混乱を避けるため、前者を「定位」と記載し、後者をあえて「定位位置」と記載する。このように予測注視点に音像を定位させることで、運転者の視線を予測注視点に誘導することができ、車両の挙動を安定させることができる。
しかしながら、このような視線誘導の技術も、次の点では改良の余地がある。それは予測される予測注視点が不連続になった場合など、算出される予測注視点の異常を検知していない点である。例えば、ナビゲーション装置の機能を用いて予測注視点を予測する場合、マップマッチングがうまく機能しないことにより、車両の現時点位置が急激に変化すると、予測される予測注視点が不連続になる「ばたつき」が生じることが考えられる。予測注視点の「ばたつき」は、結果的に、音酔いや車酔いが誘発する虞がある。
なお、ここでは、マップマッチングに起因する予測注視点の「ばたつき」について説明したが、何らかの要因により注視点に基づく情報が不適切なものになると、同様の不具合が生じることが懸念される。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、立体音響の技術を用いて運転者の視線を注視点に誘導するにあたり、注視点に関する情報が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制可能な音像定位装置を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた音像定位装置(3)は、音像を生成するオーディオシステム(52)及び、オーディオシステムに対し音像を定位させるための伝達関数を設定する立体音響システム(51)と共に用いられる。
ここで音像定位装置は、例えばナビゲーション装置として具現化される。このとき、オーディオシステム及び立体音響システムは、通常、ナビゲーション装置の外部に設けられる。ただし、ナビゲーション装置、オーディオシステム、及び、立体音響システムを備えたナビゲーションシステムの発明として実現してもよい。
音像定位装置では、音像定位処理が実行される。この音像定位処理は、車両の速度及びヨーレートを算出し、走行中に運転者が注視する傾向にある注視点を示す指令値を算出し、当該指令値を立体音響システムへ出力することにより、オーディオシステムを介して音像を注視点に定位させるものである。なお、注視点は、言い換えれば、走行中に運転者が注視する事が推奨される点である。
ここで特に本発明では、判定手段(30a)が、音像定位処理の実行中、指令値に基づく指令値関連情報が異常であるか否かを判定する。そして、判定手段にて指令値関連情報が異常であると判定された場合、停止手段(30b)によって、音像定位処理の実行が停止される。
なお、指令値関連情報は、指令値そのものであることが考えられる。また、指令値に基づくオーディオシステムへの出力信号であることが考えられる。さらにまた、指令値の算出タイミングであることが考えられる。
つまり、注視点を示す指令値が不適切なものとなる要因は様々であるため、指令値を算出した後、当該指令値に基づく指令値関連情報から、注視点に関する情報が不適切であるか否かを判定するのである。そして、指令値関連情報が異常である場合は、音像定位処理の実行を停止する。このようにすれば、立体音響の技術を用いて運転者の視線を注視点に誘導するにあたり、注視点に関する情報が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
ナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。 音像定位処理を示すフローチャートである。 指令値判定処理を示すフローチャートである。 出力信号判定処理を示すフローチャートである。 (a)は単一スピーカの音圧レベルが不連続となった場合を示す説明図であり、(b)は複数スピーカの音圧レベルの位相のズレを示す説明図である。 算出タイミング判定処理を示すフローチャートである。 予測注視点判定処理を示すフローチャートである。 過去に予測した予測注視点と現時点の注視点とのズレを示す説明図である。 道路上に仮想的に設定する格子点Lを示す説明図である。 網膜球面モデルを示す説明図である。 視線誘導モードがオンの場合とオフの場合とで、同一ドライバが同一コースを走行する際の視線の方向を示す説明図である。 視線誘導モードがオンの場合の車両の左右前後方向における加速度の変化を示す説明図である。 視線誘導モードがオフの場合の車両の左右前後方向における加速度の変化を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すナビゲーションシステム1は、車両に搭載され、ナビゲーション装置3と、ナビゲーション装置3にて制御されるサブシステム5とを備えている。
ナビゲーション装置3は、制御部30を中心に構成されている。制御部30は、いわゆるコンピュータシステムとして構成され、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらを接続するバスラインを有している。
制御部30には、カメラ31、地磁気センサ32、ジャイロスコープ33、距離センサ34、GPS受信機35、地図データ入力部36、操作スイッチ群37、通信部41、外部メモリ42、及び、表示部43が接続されている。
カメラ31は、車両の前方を撮影するための構成である。カメラ31は、単眼カメラなどとして具現化される。車両前方の所定範囲を撮影することにより、歩行者などの障害物などを検出することが可能となる。
地磁気センサ32は、地磁気によって車両の方位を検出する構成である。また、ジャイロスコープ33は、車両に加えられる回転運動の角速度に応じた検出信号を出力する。さらにまた、距離センサ34は、車両の走行距離を出力する。また、GPS受信機35は、GPS(Global Positioning System )用の人工衛星からの送信信号を受信し、車両の位置座標や高度を検出する。かかる構成により、制御部30は、車両の位置、方位などを算出可能となっている。なお、GPS受信機35からの出力信号に基づいて位置を求める方式は、単独測位方式、相対測位方式の何れであってもよい。
また、地図データ入力部36は、制御部30へ地図データを入力するための構成である。地図データは、DVD−ROM36aに記憶されており、地図データ入力部36を介して制御部30へ入力される。もちろん、DVD−ROM36a以外に、HDDやCD−ROMなどを用いてもよい。地図データには、道路データ、描画データ、マップマッチング用データ、経路案内用データなどが含まれる。
操作スイッチ群37は、ユーザからの各種指示を入力するための構成であり、物理的な押しボタンスイッチなどとして具現化される。あるいは、表示部43と一体に構成されたタッチパネルとして具現化してもよい。
通信部41は、自車両周辺の他車両との間で、車車間通信を行うための構成である。これにより、例えば他車両からの要求があれば、制御部30は、自車両の位置情報(自車位置や高度)を他車両へ送信することが可能である。
外部メモリ42は、一時的な記憶を可能とするメモリである。例えば電源オフ時にも記
憶内容が消失しないようにフラッシュメモリなどによって構成することが考えられる。また、HDDなどによって構成してもよい。
表示部43は、例えば液晶ディスプレイなどで構成される。この表示部43には、地図データ入力部36を介して入力される地図データに基づく地図及び当該地図上の自車位置が表示される。目的地までのルートが探索された場合には、当該ルートを表示することも可能である。
サブシステム5は、立体音響システム51及びオーディオシステム52を有している。
立体音響システム51は、音像を定位させるために、オーディオシステム52に対し、伝達関数の設定を指示する。具体的には、後述するように、制御部30から出力される指令値に基づいて、伝達関数の設定を指示する。伝達関数は、周知の音像定位技術に用いられるものであり、詳しくは、仮想音源から聴取者の鼓膜までの音の伝達特性を表す頭部伝達関数(HRTF:Head-Related Transfer Function)である。
オーディオシステム52は、音源53、フィルタ54L,54R、及び、スピーカ55L,55Rを有している。
音源53は、CD音源やラジオ音源として具現化される。なお、ユーザによる録音を音源としてもよいし、警報音などを音源として利用してもよい。これら音源53は、ナビゲーション装置3の操作スイッチ群37を介して切り換えることが可能である。
スピーカ55L,55Rは、その一方がユーザの左側からの音出力を行うための左側スピーカ55Lとなっており、他方がユーザの右側からの音出力を行うための右側スピーカ55Rとなっている。
左側スピーカ55Lに対応するのが左側フィルタ54Lであり、右側スピーカ55Rに対応するのが右側フィルタ54Rである。上述したように音像を定位させる場合には、左側フィルタ54L及び右側フィルタ54Rが、伝達関数に基づくフィルタリングを行う。このようにしてフィルタリングされた音源53からの信号が、それぞれ左側スピーカ55L、右側スピーカ55Rへ出力される。
なお、左側スピーカ55L及び右側スピーカ55Rとしたのは2チャンネルであることを示しており、左側スピーカ55L及び右側スピーカ55Rがそれぞれ複数のスピーカによって構成されていてもよい。また、後述する視線誘導を行わない通常時にあっては、ユーザによって設定されたオーディオ環境に基づいて音源53からの信号出力が行われる。このときオーディオシステム52は、フィルタ54L,54Rを介さず信号出力を行う。
オーディオ環境とは、出力信号の周波数特性を変更するイコライザの設定であることが考えられる。また、左右のバランスの設定であることが考えられる。前後方向にスピーカが配置されている場合には、前後のバランスの設定も含まれる。オーディオ環境の設定は、操作スイッチ群37を介して行われ、ナビゲーション装置3の外部メモリ42に記憶される。なお、ユーザによる設定がなされていない場合、デフォルトのオーディオ環境が外部メモリ42に記憶されているものとする。
また、制御部30には、車内LANなどのネットワークを介して車両内のECU群60が接続されている。制御部30は、ECU群60を構成する複数のECUと通信を行うことにより、例えば車輪速度センサにて取得される車速を取得することが可能となる。
次に、図2のフローチャートに基づき、音像定位処理を説明する。音像定位処理は、視線誘導モードがオンとなっているときに、制御部30により、所定時間間隔(例えば30
0ms)で繰り返し実行される。
最初のS100では、自車両の速度を取得する。この処理は、ECU群60を介して自車両の現時点の速度を取得するものである。
続くS110では、自車両の位置を取得する。この処理は、地磁気センサ32及びGPS受信機35などを用い自車両の位置及び方位を算出し、さらに、地図データ入力部36を介して入力される地図データ中の道路データ及びマップマッチングデータを用い、地図上での自車両の位置を取得するものである。
次のS120では、道路形状を取得する。この処理は、S110にて取得される自車両の位置に基づき、自車両が走行している道路形状を取得するものである。後述するようにN秒後の自車両の位置を推定するため、走行方向を考慮して所定範囲(例えば500m先まで)の道路形状を取得する。
続くS130では、N秒後の自車両の位置における道路の曲率を取得する。この処理は、S100にて取得した自車両の速度でN秒間走行した場合の自車両の推定位置における道路の曲率を取得するものである。
次のS140では、N秒後における自車両の速度及びヨーレートを推定する。ヨーレートとは、自車両の旋回方向への回転角の変化速度である。ここでは、S100にて取得した自車両の速度をN秒後の自車両の速度とし、また、S130にて取得した道路の曲率に基づき自車両のヨーレートを推定する。
続くS150では、指令値を算出する。この処理は、N秒後の自車両の位置における予測注視点を示す指令値を算出するものである。予測注視点は、特許第4735676号公報に記載されている方法で算出可能である。この指令値は、例えば予測注視点までの距離R、自車両からの水平方向の角度である方位角θ、及び、自車両からの垂直方向の角度である仰角φとして算出される。
次のS160では、指令値に基づく音像定位の目標となる定位位置を出力する。この処理は、S150にて算出された指令値に基づき、三次元直交座標系での音像の定位位置を算出し、当該定位位置を立体音響システム51へ出力するものである。これにより、立体音響システム51は、フィルタ54L,54Rで用いる伝達関数の設定をオーディオシステム52へ指示する。例えばオーディオシステム52は、立体音響システム51からの指示に対応する複数の伝達関数を予め保持しており、選択的に伝達関数を設定するという具合である。これにより、スピーカ55L,55Rにより形成される音像は、指令値に対応する定位位置に定位する。
このような音像定位処理により、視線誘導モードをオンとなっている場合、N秒後の自車位置における注視点である予測注視点に音像が定位することになる。
図11に示すように、正面方向を0度とする運転者の視線の方向(角度)を縦軸とし測定時間を横軸とすると、視線誘導モードをオンにした場合の運転者の視線の動きは、曲線A(太実線で示した曲線)に示すごとくとなった。一方、視線誘導モードをオフにした場合の運転者の視線の動きは、曲線B(細実線で示した曲線)に示すごとくとなった。このとき、曲線X(破線で示した曲線)が予測注視点の方向の変化を示している。
図11から分かるように、視線誘導モードをオンにした場合、オフにした場合に比べて、運転者の視線の方向は、その変化幅が大きくなっており、予測注視点の方向の変化と類似する傾向にある。これにより、視線誘導モードをオンにした場合は、運転者の視線が予測注視点の方向へ誘導され、道路におけるコーナーの奥へ視線を運んでいることが分かる
図12及び図13は、視線誘導モードをオンにしている場合とオフにしている場合とで、車両の前後方向及び左右方向の加速度をそれぞれ縦軸と横軸とにプロットしたものである。ここで、視線誘導モードをオフにしているときを示す図13では加速度の大きさや方向が急激に変化しているのに対し、視線誘導モードをオンにしているときを示す図12では、加速の大きさや方向の変化が連続的で滑らかなものとなった。これにより、視線誘導モードをオンにした場合は、運転者の視線が予測注視点の方向へ誘導される結果、車両の挙動を滑らかにするような運転操作が実現されることが分かる。
しかしながら、このような視線誘導モードにおいて、何らかの要因により予測注視点に関する情報が不適切なものになると、音酔いや車酔いといった不具合が生じる虞がある。
そこで、本実施形態では、以下に示す指令値判定処理、出力信号判定処理、算出タイミング判定処理、及び、予測注視点判定処理を実行する。以下、これらの処理について説明する。
図3のフローチャートに示す指令値判定処理は、図2中のS150にて算出される指令値が正常であるか否かを判定し、指令値が異常である場合には、視線誘導モードをオフにする処理である。指令値判定処理は、音像定位処理に続けて、制御部30によって実行される。
最初のS200では、指令値を記憶する。この処理は、図2中のS150にて算出される指令値を外部メモリ42に記憶するものである。
続くS210では、指令値を所定期間にわたって読み出す。算出された指令値はS200にて外部メモリ42に記憶されているため、ここでは外部メモリ42から所定期間に算出された指令値を読み出す。所定期間は例えば10秒という具合に設定することが考えられる。
次のS220では、指令値が不連続であるか否かを判断する。この判断は、時間的に前後して算出された指令値を比較し、その変化が大きいか否かを判断するものである。指令値の変化は道路の曲率などが変わることで生じるが、通常、ある変化幅に収まる。そこで、このような変化幅に対応する閾値を設定しておき、当該閾値以上の変化幅であるか否かを判断する。なお、閾値以上の変化幅が例えば10秒という期間に1回でも検出された場合に肯定判断するようにしてもよいし、閾値以上の変化幅が例えば10秒という期間に予め定められた回数(例えば5回)検出された場合に肯定判断するようにしてもよい。ここで指令値が不連続であると判断された場合(S220:YES)、S230へ移行する。一方、指令値が不連続でないと判断された場合(S220:NO)、すなわち指令値が連続的に変化している場合には、以降の処理を実行せず、指令値判定処理を終了する。
S230では、視線誘導モードをオフにする。これにより、図2の音像定位処理の実行が停止される。ここでは、外部メモリ42に記憶されているイコライザやバランスなどオーディオ環境のユーザ設定をオーディオシステム52へ出力する。これにより、オーディオシステム52は、出力信号をフィルタ54L,54Rを介さずユーザ設定に基づいてスピーカ55L,55Rへ出力するようになる。
続くS240では、設定の変更を通知し、その後、指令値判定処理を終了する。設定の変更の通知とは、例えば表示部43に「誘導モードをオフにし、通常のオーディオ出力に変更しました」などの通知を行うものである。
図4のフローチャートに示す出力信号判定処理は、オーディオシステム52にてフィル
タ54L,54Rからスピーカ55L,55Rへの出力信号が正常であるか否かを判定し、出力信号が異常である場合には、視線誘導モードをオフにする処理である。出力信号判定処理は、所定時間間隔で制御部30によって繰り返し実行される。
最初のS300では、単一スピーカへの出力信号を取得する。この処理は、左側スピーカ55Lへの出力信号、及び、右側スピーカ55Rへの出力信号をそれぞれ別個に取得するものである。ここでは、所定期間の出力信号を連続的に取得するものとする。
続くS310では、音圧レベルが不連続であるか否かを判断する。この処理は、S300にて取得した所定期間の出力信号の音圧レベルが不連続であるか否かを判断するものである。例えば図5(a)に示すように、所定期間Tにおける音圧レベルに不連続な変化があったときに肯定判断するという具合である。もちろん、不連続な変化が複数回(例えば5回など)検出された場合に肯定判断するようにしてもよい。ここで音圧レベルが不連続であると判断された場合(S310:YES)、S320へ移行する。一方、音圧レベルが不連続でないと判断された場合(S310:NO)、S320及びS330の処理を実行せず、S340へ移行する。
S320では、視線誘導モードをオフにする。また、外部メモリ42に記憶されているイコライザやバランスなどのユーザ設定をオーディオシステム52へ出力する。続くS330では、設定の変更を通知し、その後、S340へ移行する。
S340では、複数のスピーカ55L,55Rへの出力信号を比較する。この処理は、左側スピーカ55Lへの出力信号と右側スピーカ55Rへの出力信号とを比較するものである。ここでは、所定期間の出力信号を比較するものとする。
S350では、位相のズレが大きいか否かを判断する。この処理は、S340での比較結果に基づき、左側スピーカ55Lへの出力信号と右側スピーカ55Rへの出力信号との位相のズレが大きいか否かを判断するものである。出力信号の位相のズレは、通常、ある範囲に収まる。したがって、ここでは、その範囲を上回るようなズレがあった場合に肯定判断される。例えば図5(b)に示すように、所定期間Tにおける音圧レベルの位相のズレSを検出し、当該ズレSが予め定められた閾値を上回るか否かを判断する。なお、範囲を上回るような位相のズレが一回でもあれば肯定判断するようにしてもよいし、予め定められた回数(例えば5回)のズレが検出された場合に肯定判断するようにしてもよい。ここで位相のズレが大きいと判断された場合(S350:YES)、S360へ移行する。一方、位相のズレが大きくないと判断された場合(S350:NO)、S360及びS370の処理を実行せず、出力信号判定処理を終了する。
S360では、視線誘導モードをオフにする。また、外部メモリ42に記憶されているイコライザやバランスなどのユーザ設定をオーディオシステム52へ出力する。続くS370では、設定の変更を通知して、その後、出力信号判定処理を終了する。
図6のフローチャートに示す算出タイミング判定処理は、S150にて算出される指令値の算出タイミングが正常であるか否かを判定し、当該算出タイミングが異常である場合には、視線誘導モードをオフにする処理である。算出タイミング判定処理は、音像定位処理に続けて、制御部30によって実行される。
最初のS400では、指令値の算出時刻を記憶する。この処理は、音像定位処理の実行タイミングを記憶するものである。具体的には、音像定位処理の実行後に行われる本処理の実行タイミングを外部メモリ42に記憶することで足りる。
続くS410では、算出時刻を所定期間にわたって読み出す。この処理は、S400にて外部メモリ42に記憶された算出時刻を所定期間にわたって読み出すものである。所定期間は、判定に十分な時間として、例えば10秒という具合に設定される。
一般的に、運転者の操作周波数は、5Hz以下とされている。例えば連続したアクセル操作を行う場合など、運転者が何らかの運転操作を行う場合、1秒間に5回くらいの操作が限界であることが知られている。そのため、音像の定位位置を変化させる指令値の算出についても5Hz以上になると、すなわち定位位置の変化が1秒間に5回以上になると、運転者が追従できず違和感を抱く結果となりかねない。これを踏まえて、上述したように音像定位処理は例えば300ms(約3.3Hz)で繰り返されるのであるが、システムの異常などが生じた場合に5Hzを上回る事態が生じる虞もある。
そこで、次のS420では、算出タイミングが異常であるか否かを判断する。この処理は、S410にて読み出された算出時刻が例えば5Hz以上となっているか否かを判断するものである。ここでは、所定期間(例えば10秒)における算出時刻の間隔で200ms以下のものが一回あるいは複数回(例えば5回)検出されたときに肯定判断することが考えられる。また、所定期間における算出時刻の間隔の平均値が200ms以下となっていることを判断するようにしてもよい。ここで算出タイミングが異常であると判断された場合(S420:YES)、S430へ移行する。一方、算出タイミングが異常でないと判断された場合(S420:NO)、すなわち算出タイミングが正常である場合には、S430及びS440の処理を実行せず、算出タイミング判定処理を終了する。
S430では、視線誘導モードをオフにする。また、外部メモリ42に記憶されているイコライザやバランスなどのユーザ設定をオーディオシステム52へ出力する。続くS440では、設定の変更を通知して、その後、算出タイミング判定処理を終了する。
図7のフローチャートに示す予測注視点判定処理は、S150にて算出される指令値にて示される予測注視点の精度を判定し、当該予測注視点の算出精度が低い場合には、視線誘導モードをオフにする処理である。予測注視点判定処理は、音像定位処理に続けて、制御部30によって実行される。
最初のS500では、指令値を記憶する。この処理は、図2中のS150にて算出される指令値を外部メモリ42に記憶するものである。したがって、図3中のS200の処理が実行されている場合には、この処理を省略してもよい。
続くS510では、N秒前の指令値を読み出す。S500にて外部メモリ42に指令値が繰り返し記憶されるため、ここでは外部メモリ42からN秒前の指令値を読み出す。
次のS520では、自車両の速度を取得する。この処理は、ECU群60を介して自車両の現時点の速度を取得するものである。
続くS530では、自車両の現時点のヨーレートを算出する。この処理は、自車両の現時点における位置の道路の曲率からヨーレートを算出するものである。
次のS540では、現時点の注視点を算出する。この処理は、S520にて取得した自車両の速度及びS530にて取得したヨーレートに基づいて、現時点の注視点を算出するものである。
続くS550では、注視点のズレが大きいか否かを判断する。例えば、図8に示すように、自車両100は、音像定位処理においてN秒後の予測注視点を算出する(図2中のS150)。なお、図8に示す自車両の位置はN秒後の位置である。そして、実際にN秒間走行した後、N秒前の予測注視点(指令値)を読み出し(S510)、その時点の自車両
の速度及びヨーレートに基づいて現時点の注視点を算出する(S520〜S540)。そして、N秒前の予測注視点と現時点の注視点とのズレが大きいか否かを判断する。なお、判定には、予測注視点のズレによって視線誘導の効果が小さくなると予想される閾値を設定することが考えられる。ここで注視点のズレが大きいと判断された場合(S550:YES)、S560へ移行する。一方、注視点のズレが小さいと判断された場合(S550:NO)、S560及びS570の処理を実行せず、予測注視点判定処理を終了する。
S560では、視線誘導モードをオフにする。また、外部メモリ42に記憶されているイコライザやバランスなどのユーザ設定をオーディオシステム52へ出力する。続くS570では、設定の変更を通知して、その後、予測注視点判定処理を終了する。
以上詳述したように、本実施形態では、音像定位処理(図2参照)に並行し、指令値判定処理(図3参照)、出力信号判定処理(図4参照)、算出タイミング判定処理(図6参照)、及び、予測注視点判定処理(図7参照)を実行することで、予測注視点に関する指令値などが不適切であるか否かを判定し、不適切である場合には、視線誘導モードをオフにして、音像定位処理の実行を停止する。
すなわち、制御部30の判定手段30aが、音像定位処理の実行中、指令値に基づく指令値関連情報が異常であるか否かを判定し、判定手段30aにて指令値関連情報が異常であると判定された場合、停止手段30bによって、音像定位処理の実行が停止される。
つまり、注視点を示す指令値が不適切なものとなる要因は様々であるため、指令値を算出した後、当該指令値に基づく指令値関連情報から、注視点に関する情報が不適切であるか否かを判定するのである。そして、指令値関連情報が異常である場合は、音像定位処理の実行を停止する。
これにより、立体音響の技術を用いて運転者の視線を注視点に誘導するにあたり、注視点に関する情報が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
また、本実施形態では、自車両の速度を取得し(図2中のS100)、地図上での自車両の位置を取得する(S110)。次に、走行方向を考慮して所定範囲の道路形状を取得し(S120)、N秒後の自車両の位置における道路の曲率を取得して(S130)、N秒後における自車両の速度及びヨーレートを推定し(S140)、N秒後の自車両の位置における予測注視点を示す指令値を算出する(S150)。すなわち、音像定位処理では、車両の未来における速度及びヨーレートを推定し、当該未来における注視点である予測注視点を示す指令値を算出する。これにより、近い将来に運転者が注視する予測注視点を示す指令値が算出されるため、この指令値に基づく音像の定位により、運転者の運転操作をより適切なものとすることができる。
さらにまた、本実施形態では、算出された指令値を記憶し(図3中のS200)、記憶された指令値を所定期間にわたって読み出す(S210)。そして、指令値が不連続であるか否かを判断し(S220)、指令値が不連続である場合には(S220:YES)、視線誘導モードをオフにする(S230)。すなわち、指令値関連情報は、指令値そのものであり、判定手段30aは、繰り返し算出される指令値の変化に基づき、異常であるか否かを判定する。これにより、注視点に関する情報である指令値が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
また、本実施形態では、オーディオシステム52のスピーカ55L,55Rへの出力信号を取得し(図4中のS300,S340)、出力信号の音圧レベルの変化を判断する(S310,S350)。そして、音圧レベルの変化が不適切なものであると判断すると(S310:YES,S350:YES)、視線誘導モードをオフにする(S320,S3
60)。すなわち、指令値関連情報は、指令値に基づくオーディオシステム52のスピーカ55L,55Rに対する出力信号であり、判定手段30aは、出力信号の音圧レベルの変化に基づき、異常であるか否かを判定する。これにより、注視点に関する情報であるスピーカ55L,55Rへの出力信号が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
具体的には、単一スピーカへの出力信号を取得し(図4中のS300)、各スピーカ55L,55Rにおける音圧レベルが不連続であるか否かを判断する(S310)。ここで音圧レベルが不連続である場合(S310:YES)、視線誘導モードをオフにする(S320)。すなわち、判定手段30aは、単一のスピーカ55L,55Rにおける音圧レベルの変化に基づき、異常であるか否かを判定する。これにより、注視点に関する情報である各スピーカ55L,55Rへの出力信号が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
また具体的には、複数スピーカへの出力信号を比較し(図4中のS340)、スピーカ55L,55Rにおける位相のズレが大きいか否かを判断する(S350)。ここで位相のズレが大きい場合(S350:YES)、視線誘導モードをオフにする(S360)。すなわち、判定手段30aは、複数のスピーカ55L,55Rにおける音圧レベルの位相のズレに基づき、異常であるか否かを判定する。これにより、注視点に関する情報であるスピーカ55L,55Rへの出力信号のバランスが不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、指令値の算出時刻を記憶し(図6中のS400)、算出時刻を所定期間にわたって読み出し(S410)、算出タイミングが異常であるか否かを、例えば算出時刻が5Hz以上となっているか否かで判断する(S420)。ここで算出タイミングが異常である場合(S420:YES)、視線誘導モードをオフにする(S430)。すなわち、指令値関連情報は、指令値の算出タイミングであり、判定手段30aは、指令値の算出タイミングに基づき、異常であるか否かを判定する。これにより、注視点に関する情報である指令値の算出タイミングが不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
また、本実施形態では、算出された指令値を記憶し(図7中のS500)、N秒前の指令値を読み出す(S510)。一方、現時点での自車両の速度を取得し(S520)、現時点での自車両のヨーレートを算出して(S530)、現時点での注視点を算出する(S540)。そして、予測された予測注視点と現時点での注視点とのズレが大きいか否かを判断する(S550)。ここで注視点のズレが大きい場合(S550:YES)、視線誘導モードをオフにする(S560)。すなわち、指令値関連情報は、指令値そのものであり、判定手段30aは、指令値の示す予測注視点の算出精度に基づき、異常であるか否かを判定する。これにより、注視点に関する情報である指令値の算出精度が不適切なものとなることで発生する不具合を抑制することができる。
さらにまた、本実施形態では、視線誘導モードをオフにする際、外部メモリ42に記憶されているイコライザやバランスなどのユーザ設定をオーディオシステム52へ出力する(図3中のS230,図4中のS320,S360,図6中のS430,図7中のS560)。すなわち、オーディオシステム52は、通常時において、設定されたオーディオ環境で音像を生成することが可能であり、停止手段30bは、音像定位処理の実行を停止すると共に、オーディオ環境をオーディオシステムに出力する。これにより、音像定位処理の実行が停止された場合、ユーザ設定に基づくオーディオ環境で音像が生成されるため、運転者が抱く違和感を減少させることができる。
また、本実施形態では、視線誘導モードをオフにした後、設定の変更を通知する(図3中のS240,図4中のS330,S370,図6中のS440,図7中のS570)。すなわち、音像定位処理の実行の停止を運転者に報知する報知手段30cを備えている。これにより、故障でなく装置が音像定位処理の実行を停止したことが分かり、運転者が抱く違和感を減少させることができる。
なお、本実施形態では2チャンネルの立体音響技術を用いた。これに対し、チャンネル数を増やしてオーディオシステムのスピーカを運転者の周囲に配置すれば、立体音響技術を用いなくとも音像を定位させることは出来る。ただし、車室内という限られたスペースの中では、任意の位置にスピーカを配置することは困難となる。したがって、2チャンネルの立体音響技術を用いることが、車室内では極めて有効となる。
以上、本発明は、上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その技術的範囲を逸脱しない限り、種々なる形態で実施可能である。
[補足説明]
予測注視点の算出方法は、具体的には、次のように行う。
まず、図9に示すように、現時点からN秒後における自車両100を基準にし、自車両の走行する道路R上に、一定間隔で、区切り線Kを設定する。そして、この区切り線K上に複数の格子点Lを仮想的に設定する。ここで各格子点Lの位置及び距離は、ナビゲーション装置3の地図データ入力部36を介して入力される地図データから取得する。
次に、N秒後における運転者の首振り角の変化率を推測する。この首振り角の変化率は、図2中のS130で取得される道路の曲率から推測可能である。ここで推測される首振り角の変化率をAとして説明を続ける。
続いて、N秒後における自車両100を基準とし、各格子点Lについて、網膜球面モデルに投射した場合の運動量(以下「視覚運動量」という)を算出する。図10に示すように網膜球面モデルは、運転者の網膜を球面としてモデル化したものであり、網膜球面モデル上の物体の位置は、網膜座標系における物体に位置に対応する。
ここで物体の方位角をθとし仰角をφとすると、N秒後における自車両100を基準とした任意の格子点Lの網膜球面モデル上での位置は(θ,φ)と記述することができる。そして、離心角ωの変化率(離心角変化率ω’)の絶対値を視覚運動量として算出する。離心角変化率ω’は、車速をVとし、格子点Lまでの距離をRとし、ヨーレートをγとすると、次の式1で表すことができる。なお、車速V及びヨーレートγは、図2中のS140にて推定されたものである。
式1を用い各格子点Lについて離心角変化率ω’を算出し、離心角変化率ω’の絶対値が最小となる格子点Lを、N秒後における予測注視点とする。
なお、離心角変化率ω’は、網膜球面モデルを用いて算出したものであることから路上の格子点Lの視覚運動量を示している。運転者は、運転中に視覚運動量の最小点を注視する傾向にあることが知られている。
[他の実施形態]
(イ)上記実施形態では、現時点からN秒後の自車両の位置を基準として、予測注視点に対応する指令値を算出していた(図2中のS150)。これに対し、現時点から所定距離M(例えば30m)だけ進んだ自車両の位置を基準として、予測注視点に対応する指令値を算出するようにしてもよい。この場合、図2に示した音像定位処理のS130において、自車両の現時点における位置よりも所定距離Mだけ進んだ位置での曲率を取得するようにすればよい。また、図7に示した予測注視点判定処理のS510において、N秒前の指令値に代え、所定距離Mを走行する前の指令値を読み出すようにすればよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果が奏される。
(ロ)上記実施形態では、現時点からN秒後の自車両の位置を基準として、予測注視点に対応する指令値を算出していた(図2中のS150)。これに対し、現時点での注視点を算出するようにしてもよい。この場合、図2に示した音像定位処理のS130において、自車両の現時点における道路の曲率を取得するようにすればよい。また、図7に示した予測注視点判定処理は、未来の注視点である予測注視点に関するものであるため、この場合は適用されない。このようにしても、上記実施形態と同様の効果が奏される。
1…ナビゲーションシステム、3…ナビゲーション装置、5…サブシステム、30…制御部、30a…判定手段、30b…停止手段、30c…報知手段、31…カメラ、32…地磁気センサ、33…ジャイロスコープ、34…距離センサ、35…GPS受信機、36…地図データ入力部、36a…DVD−ROM、37…操作スイッチ群、41…通信部、42…外部メモリ、43…表示部、51…立体音響システム、52…オーディオシステム、53…音源、54L…左側フィルタ、54R…右側フィルタ、55L…左側スピーカ、55R…右側スピーカ、60…ECU群、100…自車両

Claims (11)

  1. 音像を生成するオーディオシステム(52)及び、前記オーディオシステムに対し前記音像を定位させるための伝達関数を設定する立体音響システム(51)と共に用いられ、
    車両の速度及びヨーレートを算出し、走行中に運転者が注視する傾向にある注視点を示す指令値を算出し、当該指令値を前記立体音響システムへ出力することにより、前記オーディオシステムを介して前記音像を前記注視点に定位させる音像定位処理を実行可能な音像定位装置(3)であって、
    前記音像定位処理の実行中、前記指令値に基づく指令値関連情報が異常であるか否かを判定する判定手段(30a)と、
    前記判定手段にて前記指令値関連情報が異常であると判定された場合、前記音像定位処理の実行を停止する停止手段(30b)と、
    を備えていることを特徴とする音像定位装置。
  2. 請求項1に記載の音像定位装置において、
    前記音像定位処理では、前記車両の未来における速度及びヨーレートを推定し、当該未来における前記注視点である予測注視点を示す指令値を算出すること(S140,S150)
    を特徴とする音像定位装置。
  3. 請求項2に記載の音像定位装置において、
    前記指令値関連情報は、前記指令値そのものであり、
    前記判定手段は、前記指令値の示す前記予測注視点の算出精度に基づき、異常であるか否かを判定すること(S500〜S550)
    を特徴とする音像定位装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の音像定位装置において、
    前記指令値関連情報は、前記指令値そのものであり、
    前記判定手段は、繰り返し算出される前記指令値の変化に基づき、異常であるか否かを判定すること(S200〜S220)
    を特徴とする音像定位装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の音像定位装置において、
    前記指令値関連情報は、前記指令値に基づく前記オーディオシステムのスピーカに対する出力信号であり、
    前記判定手段は、前記出力信号の音圧レベルの変化に基づき、異常であるか否かを判定すること(S300,S310,S340,S350)
    を特徴とする音像定位装置。
  6. 請求項5に記載の音像定位装置において、
    前記判定手段は、単一のスピーカにおける前記音圧レベルの変化に基づき、異常であるか否かを判定すること(S310,S320)
    を特徴とする音像定位装置。
  7. 請求項5又は6に記載の音像定位装置において、
    前記判定手段は、複数のスピーカにおける前記音圧レベルの位相のズレに基づき、異常であるか否かを判定すること(S340,S350)
    を特徴とする音像定位装置。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の音像定位装置において、
    前記指令値関連情報は、前記指令値の算出タイミングであり、
    前記判定手段は、前記指令値の算出タイミングに基づき、異常であるか否かを判定すること(S400〜S420)
    を特徴とする音像定位装置。
  9. 請求項1〜8の何れか一項に記載の音像定位装置において、
    前記オーディオシステムは、通常時において、設定されたオーディオ環境で音像を生成することが可能であり、
    前記停止手段は、前記音像定位処理の実行を停止すると共に、前記オーディオ環境を前記オーディオシステムに出力すること(S230,S320,S360,S430,S560)
    を特徴とする音像定位装置。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の音像定位装置において、
    さらに、前記音像定位処理の実行の停止を運転者に報知する報知手段(30c)を備えていること(S240,S330,S370,S440,S570)
    を特徴とする音像定位装置。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載の音像定位装置の各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
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