JP5789151B2 - 合わせガラス用中間膜 - Google Patents

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Description

本発明は、直射日光や紫外線に対して変色が生じにくく、耐候性と透明性とに優れた合わせガラス用中間膜に関し、特に、調湿工程が不要でガラス板との貼り合わせ加工が簡便にも拘らず、ガラス板との優れた接着性および追随性が得られ、しかも広い温度領域で堅労性(タフネス)を保持できる、合わせガラス用中間膜に関する。
合わせガラスとは、2枚以上のガラス板を、強靭な合成樹脂製の中間膜で接着し一体化させたものである。この中間膜の力により、合わせガラスは、ガラス板が割れても破片が飛び散ることがないので、一般的なガラス板よりも安全性能が格段に高い。
上記中間膜としては、ポリビニルブチラール(PVB)やエチレン‐酢酸ビニル共重合体(EVA)が従来知られていた。
PVBからなる中間膜は、ガラス板と貼り合わせる際に、綿密な湿度管理を要す。加えて、PVBは、可塑剤を添加することで可塑化して使用されるものなので、ガラス板に貼り合わせた後、可塑剤がPVBからブリードアウトしてきてガラス板との接着力を低下させたり、合わせガラスが白化してしまうこともあった。
一方、EVAからなる中間膜は、ガラス転移温度が低く、柔軟な特性を有する。このため、およそ−30℃以下の低温領域では良好な堅さ(タフネス)を示すが、室温領域において急激に堅さが低下する問題があった(図1参照)。
これらに対し、近年、3元共重合体のアイオノマー樹脂からなる中間膜が流通してきている(特許文献1〜3参照)。
しかし、市場では常に従来品よりも耐候性や透明性の高い中間膜の開発が望まれているのに加え、広い温度領域(特に、実際に合わせガラスが使用される温度領域である5℃〜40℃付近)にてタフネスを維持できる中間膜は、まだ得られていない。中間膜のタフネスが不十分だと、ガラス板が割れた時に、破片の飛散は抑えられるものの、亀裂が入ったガラス板にさらなる負荷がかかると粉々になりやすいことがあった。さらに、3元共重合体のアイオノマー樹脂だと、一般的な成形機では製膜しにくいことがあった。
特開昭59−69448号 特許第3797681号 特開平11−209150号
本発明は、以上の諸点を考慮し、湿度管理工程(調湿工程)が不要でガラス板との貼り合わせ加工が簡便にも拘らず、ガラス板との十分な接着性やガラス板への優れた追随性が得られるうえ、広い温度領域で優れたタフネスを保持でき、しかも直射日光や紫外線に対して変色が生じにくく、優れた耐候性および透明性をも兼ね備えた合わせガラス用中間膜を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決するための手法を追求したところ、2元共重合体のアイオノマー樹脂を中間膜として用いれば、3元共重合体のアイオノマー樹脂に比べて、製膜加工も良好で、より透明性が高い合わせガラスが得られるばかりか、常温領域(5℃〜40℃付近)において良好な引張弾性率を示し、亀裂が入ったガラス板にさらなる負荷がかかっても破片飛散をし難くできることを見出した。
本発明は、このような知見の下でなし得たものであり、以下を要旨とする。
(1)(A)エチレンと、(B)(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アクリルエステルとの2元共重合体が金属イオンで架橋され、190℃×2.16KgfにおけるMFRが5〜15g/10分、金属イオンによる中和量が60〜80mol%であるアイオノマー樹脂からなり、該アイオノマー樹脂は、ゲル化温度が170℃以上であって、かつメタクリル基を有するシランカップリング剤を含み、ガラス板に接する層であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
(2)合わせガラス用中間膜が3層以上の多層構造からなり、前記アイオノマー樹脂がガラス板と接する最表層であることを特徴とする前記(1)に記載の合わせガラス用中間膜。
(3)合わせガラス用中間膜の最表層における表面粗さ(算術平均粗さ)が、両面とも0.5μm以上であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の合わせガラス用中間膜。
本発明では、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味し、(メタ)アクリル酸アクリルエステルは、アクリル酸アクリルエステルまたはメタクリル酸アクリルエステルを意味する。
本発明の合わせガラス用中間膜は、調湿工程や表面処理などが不要であり、ガラス板との貼り合わせ加工が簡便にも拘らず、ガラス板との十分な接着性および追随性が得られるものである。しかも、直射日光や紫外線に対して変色が生じにくく、優れた耐候性および透明性をも兼ね備えたものなので、産業上の利用価値は極めて大きい。
しかも、これまで一般的なEVAや3元共重合体アイオノマー樹脂からなる合わせガラス用中間膜に比べ、5℃〜40℃付近という常温領域にて優れた堅労性(タフネス)を有し、特に、亀裂が入ったガラス板にさらなる負荷がかかっても破片飛散をし難くできるばかりか、ガラス板に強大な歪みが生じた際には、この歪みを十分に吸収することができ、ヒビの発生自体を大幅に低減することができるものである。
本発明のガラス用中間膜と従来の中間膜(EVAおよび3元共重合体アイオノマー樹脂)の−100℃〜90℃における引張弾性率(MPa)を示すグラフである。
本発明の合わせガラス用中間膜は、(A)エチレンと、(B)(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アクリルエステルとの2元共重合体が金属イオンで架橋され、190℃×2.16Kgfにおけるメルトフローレート(MFR)が5〜15g/10分であるアイオノマー樹脂からなることを特徴とする。
上記MFRが低すぎるアイオノマー樹脂では、ラミネート時に溶融した樹脂が端部まで広がり難く、その結果ガラス板との接着強度が劣ったり、合わせガラスとしての強度を保ちにくい傾向がある。一方、MFRが高すぎても、ガラス板間に接着させた際に、溶融した樹脂がガラス板の端部からはみ出しやすく、やはり貼り合わせ加工性に劣るものとなるので、好ましくは、5〜7g/10分である。
上記2元共重合体のアイオノマー樹脂において、(A)成分であるエチレンの配合割合は、60〜90重量%程度が好ましく、(B)成分である(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アクリルエステルの配合割合は、10〜40重量%程度が好ましい。
(B)成分に対する(A)成分が上記範囲より少ない2元共重合体だと、融点が低下して粘度が上昇し、強度が低下する傾向にあり、一方、(A)成分に対する(B)成分が上記範囲より少ない2元共重合体だと、ポリエチレンの結晶成分が増加するため透明性が悪化する傾向にある。
(B)成分としては、優れた透明性や広い温度領域で十分な引張弾性率を得ることを考慮すると、アクリル酸またはメタクリル酸が好適であり、メタクリル酸がより好適である。
なお、(メタ)アクリル酸アクリルエステルの具体例としては、アクリル酸またはメタクリル酸のエチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、ドデシルエステルなどが挙げられる。
(A)成分と、(B)成分との2元共重合体を架橋する金属イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属イオンや、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの多価金属イオンが挙げられるが、中でも、亜鉛イオンが、強固な架橋結合が得られるので好適である。
本発明のアイオノマー樹脂としては、予めイオン架橋したものを使用してもよいが、中間膜の製膜時にこれら金属化合物を2元共重合体へ添加してイオン架橋させてもよい。
このような金属イオンによる中和量は、60〜80mol%が好ましく、より好ましくは60〜70mol/%である。
中和量が、60mol%より少ないと、架橋度(架橋点の割合)が低すぎて所望の物理的強度(タフネス、特に引張弾性率)が得られない虞があり、80mol%を超えると、今度は架橋度が強すぎることになり、中間膜としての柔軟性が低下し、ガラス板との接着強度はもとより、ガラス板への追随性が劣るものとなる。
本発明のアイオノマー樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲内において、各種添加剤を配合することができる。
このような添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤(UVA)、光安定剤、酸化防止剤(AO)、カップリング剤、ブロッキング防止剤、粘着性(密着)付与剤、架橋助剤などを挙げることができる。
紫外線吸収剤については、分子量が450g/mol以上のものを用いることが好ましい。
分子量が450g/mol未満の紫外線吸収剤では、中間膜を製膜する前のマスターバッチの状態でブリードアウトしやすく、製膜性の悪化やガラス密着の悪化が生じやすく、また、直射日光や紫外線に対して変色が生じる虞がある。
カップリング剤としては、シランカップリング剤が好ましく、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロロシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エトキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
中でも、中間膜の製膜条件やガラス板との密着効果、ガラス板との追随効果などを考慮すると、ゲル化する温度が170℃以上であって、かつ(B)成分と反応しにくい官能基(例えば、メタクリル基など)を有するシランカップリング剤がより好適であり、具体例としては、信越化学工業(株)製 商品名“KBM503”、東レ・コーニング(株)製 商品名“Z6300”等である。
以上のようなアイオノマー樹脂からなる本発明の中間膜は、2元共重合体でありながら、樹脂のMFRを特定化することで、さらには、2元共重合体を架橋する金属イオンの中和量を特定化することで、また、紫外線吸収剤を配合する場合には該紫外線吸収剤の分子量を特定化することで、従来の3元共重合体のアイオノマー樹脂からなる中間膜よりも、製膜加工性や透明性などに優れ、合わせガラスの使用環境下、すなわち常温領域で十分なタフネスを保持でき、ガラス板との接着性や追随性を大幅に向上させるものである。
本発明の中間膜を製造するには、例えば、前述したようなアイオノマー樹脂および各種添加剤を溶融混練させ、ダイから押し出し、冷却ロールまたは水槽で急冷固化するTダイ法やカレンダー法等により、厚さが100〜1,000μm程度のシート状に成形すればよい。
また、中間膜の表裏面(両面)における表面粗さ(算術平均粗さ)(Ra)は、いずれも0.5μm以上であることが好ましい。この算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 0601−2001(ISO4287−1997準拠)に準拠するものである。
このような算術平均粗さ(Ra)を得るためのエンボス加工は、上記急冷固化する際と同時に施してもよいし、あるいは、成形後に施すこともできる。
本発明では、中間膜を多層構造としてもよい。例えば、ガラス板と接する層(中間膜の表裏面を構成する最表層)を、前記したような「(A)エチレンと、(B)(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アクリルエステルとの2元共重合体が金属イオンで架橋され、190℃×2.16Kgfにおけるメルトフローレート(MFR)が5〜15g/10分であるアイオノマー樹脂」からなるものとすれば、ガラス板と接しない中層については、エチレン‐アクリル酸共重合体、エチレン‐メタクリル酸共重合体、無水マレイン酸変性ポリエチレンなど、透明性を阻害しない熱可塑性樹脂であれば特に制限されず、用途に応じて適時好みの樹脂を用いることができる。
このように、中間膜を多層化した場合、ガラス板と接する最表層以外の層について、その厚みや、その構成樹脂の種類(配合比)などを適宜調製することで、タフネス(引張弾性率)やガラス板との追随性などを向上させてもよい。
本発明の中間膜は、環境温度5℃〜40℃で高い引張弾性率(JIS K 7244に準拠して測定される)を示すことが好ましい。合わせガラスの使用下である5℃〜40℃での引張弾性率が低いと、ガラス板が割れた時に、破片の飛散は抑えられるものの、その亀裂が入ったガラス板にさらなる負荷がかかると粉々になってしまうことがある。
本発明の中間膜を用いて、合わせガラスを製造するには、ガラス板間に中間膜を入れ、加熱、加圧下で熱圧着すればよい。
加熱・加圧条件は、設備あるいはガラス板の種類や中間膜自体の配合などにより若干異なるものの、真空度を保持した状態で120〜160℃×2〜3分圧着した後、常圧下120〜160℃×2〜3分圧着しただけで十分な接着性が得られるうえ、調湿工程は一切不要である。
実施例1,3〜5,7、比較例1〜、参考例1
表1に示す配合割合の樹脂組成物を、メインスクリュー径40mmのTダイテスト押出機より押し出した後、冷却ロールとエンボス型ロールとで挟圧し、厚さが0.4mm、表裏面(両面)のJIS B 0601−2001(ISO4287−1997準拠)に準拠する算術平均粗さ(Ra)がいずれも1.6μmの合わせガラス用中間膜を製膜した。
(使用原料)なお、表1中の数値は、重量部である。
・アイオノマー(i)(三井・デュポンポリケミカル(株)社製“ハイミラン1705”):エチレン/メタクリル酸 2元共重合体をZnイオンで中和したもの、中和量60mol%、MFR=5.0(g/10分)
・アイオノマー(ii)(三井・デュポンポリケミカル(株)社製“ハイミラン1652”):エチレン/メタクリル酸 2元共重合体をZnイオンで中和したもの、中和量70mol%、MFR=5.5(g/10分)
・アイオノマー(iii)(三井・デュポンポリケミカル(株)社製“ハイミラン1855”):エチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル 3元共重合体をZnイオンで中和したもの、中和量60mol%、MFR=1.0(g/10分)
・アイオノマー(iv)(三井・デュポンポリケミカル(株)社製“ハイミラン1555”):エチレン/メタクリル酸 2元共重合体をNaイオンで中和したもの、中和量35mol%、MFR=10(g/10分)
・アイオノマー(v)(三井・デュポンポリケミカル(株)社製“ハイミラン1601”):エチレン/メタクリル酸 2元共重合体をNaイオンで中和したもの、中和量50mol%、MFR=1.3(g/10分)
・EVA(三井・デュポンポリケミカル(株)社製“エバフレックスEV250R”):エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、MFR=20(g/10分)
・PE(住友化学(株)社製“スミカセンL705”):低密度ポリエチレン、MFR=20(g/10分)
・UVA(i)(日本チバガイギー(株)製 商品名"キマソーブ81"):紫外線吸収剤、分子量324g/mol
・UVA(ii)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製 商品名"チヌビン770"):紫外線吸収剤、子量481g/mol
・HALS(旭電化 (株)製 商品名"アデカスタブ81"):光安定剤
・AO(旭電化 (株)製 商品名"アデカスタブ81"):酸化防止剤
・ブロッキング防止剤(シンコー技研(株)製 商品名"セパライト")
・粘着性付与剤(荒川化学工業(株)製 商品名"アルコンM135")
・SiC剤(i)(信越化学工業(株)製 商品名"KBM503"):官能基がメタクリル基であり、ゲル化温度が170℃のシランカップリング剤
・SiC剤(ii)(信越化学工業(株)製 商品名"KBM602"):官能基がモノシラン基であり、ゲル化温度160℃のシランカップリング剤
(評価方法)
・(製膜時の)加工適正は、160℃で押出し、冷却ロールとエンボス型ロールとで挟圧した後、巻き取りロールに巻き取る直前の状態を目視にて観察した。
ゲル状化する部分や添加剤のブリードアウト等の発生が全く無いものを「◎」、ブリードアウトが若干発生するものの製品としては問題ないものを「○」、ゲル状化する部分や添加剤のブリードアウト等の発生があるものを「×」とした。
耐候性は、促進耐候性試験機スーパーUV(岩崎電気(株)製)を用いて、得られた各中間膜に、照射20時間・結露4時間・60mWの条件化で試験を行い、試験後のサンプルの外観を目視にて観察した。
変色が全く見られなかったものを「○」、若干変色が見られたものを「△」とした。
透明性は、得られた各中間膜を巻き取りロールに巻いた状態で1週間保管した後、厚さ2mmの建築用無機ガラス板2枚の間に挟み、真空下150℃×2.5分圧着した後、常圧下150℃×2.5分圧着した。
得られた各合わせガラスについて、JIS A 5759に準拠して測定した全光線透過率が、80%以上のものを「◎」、60以上80%未満のものを「○」、60%未満のものを「△」とした。
接着強度(引張せん断強度)については、下記のように評価した;
得られた各中間膜を、厚さ50μmの支持体(PET)に貼り合わせ、幅25mm、長さ200mmの試料をそれぞれ作製した。得られた各試料を、厚さ2mmの建築用無機ガラス板にラミネートした後、支持体側から、剥離速度(CHS)200mm/minにて引っ張り、180°剥離する際に要した力(引張せん断強度)を測定した。
この引張せん断強度が、10N以上のものを「◎」、8N以上10N未満のものを「○」、8N未満のものを「×」とした。
タフネス(引張弾性率
実施例3、比較例1、参考例1に示す配合組成物の厚さを2mmに変えた中間膜について、測定周波数10Hz、設定温度範囲−100℃〜90℃における引張弾性率(MPa)をJIS K 7244に規定される方法により測定した。
結果を、図1のグラフに示す。図1中、縦軸は、対数値で表しており、「3元」は比較例1、「2元」は実施例3、「EVA」は参考例1のプロットを表している。
図1から、本発明の中間膜は、EVAからなる中間膜に比べて優れたタフネスを示すことが明らかであり、また、3元共重合体のアイオノマーからなる中間膜に比べても、5℃〜40℃付近という常温領域にて、優れたタフネス(引張弾性率)を有することが明らかとなった。
本発明によれば、常温領域において物理的強度(タフネス)、耐候性、透明性等に優れた合わせガラスを製造することが可能な中間膜を提供することができる。
本発明の中間膜を用いて得られた合わせガラスは、自動車用安全ガラス、公共施設や運動施設などのグレージング材、間仕切り、防犯用ドアなどに好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. (A)エチレンと、(B)(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸アクリルエステルとの2元共重合体が金属イオンで架橋され、190℃×2.16KgfにおけるMFRが5〜15g/10分、金属イオンによる中和量が60〜80mol%であるアイオノマー樹脂からなり、該アイオノマー樹脂は、ゲル化温度が170℃以上であって、かつメタクリル基を有するシランカップリング剤を含み、ガラス板に接する層であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 合わせガラス用中間膜が3層以上の多層構造からなり、前記アイオノマー樹脂がガラス板と接する最表層であることを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 合わせガラス用中間膜の最表層における表面粗さ(算術平均粗さ)が、両面とも0.5μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の合わせガラス用中間膜。
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