JP5785976B2 - ベータ‐グルコシダーゼ強化糸状菌全セルラーゼ組成物及び使用方法 - Google Patents

ベータ‐グルコシダーゼ強化糸状菌全セルラーゼ組成物及び使用方法 Download PDF

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Description

1.関連出願
この出願は2007年9月7日に出願の米国仮出願第60/970,842号の優先権を主張し、その全文を本明細書に引用することにより組み込む。
2.分野
本開示は酵素の分野に関し、特に、セルロース系原料の酵素加水分解にかかる方法及び組成物に関する。
3.前書き
非再生エネルギー源アプローチの限界により、再生エネルギー源としてセルロースの潜在性は多大である。セルロースはグルコースのような糖に転換され、産業目的の細菌、酵母、菌類を含む多くの微生物によりエネルギー源として用いられる。例えば、セルロース系原料は酵素により糖へ転換され、得られる糖はプラスチック及びエタノールのような製品を生産するための工業用微生物の原料として用いられる。
再生炭素源としてのセルロース系原料の利用はセルロース系原料の酵素加水分解における経済的に採算性があるセルラーゼの開発に頼っている。セルラーゼはグルコース、セロビオース、及び他のセロオリゴサッカライド類のような産物へのセルロースの加水分解を触媒する酵素である。セルラーゼ酵素はセルロースをグルコースへ加水分解するために相乗的に作用する。CBHI及びCBHIIのようなエキソ‐セロビオヒドロラーゼ類(CBHs)は一般的にセロビオースを作るためにセルロースの末端に作用し、一方、エンドグルカナーゼ類(EGs)はセルロース上の任意の位置に作用する。これらの酵素は共にセルロースをセロビオースのような小さなセロ‐オリゴサッカライド類へ加水分解する。セロビオースはベータ‐グルコシダーゼにより糖へ加水分解される。
多くの微生物がセルロースを分解できるけれども、これらの微生物のわずかしか、結晶性セルロースを完全に加水分解できる大量の酵素を生産できない。従って、産業上利用に係るセルロースを加水分解するための効率的な酵素システムを開発する必要が存在する。従って、効率的及び経済的なセルロース系原料の酵素加水分解を改良することが望まれる。
4.趣旨
本発明の開示はベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物及び使用方法を提供する。一般的に、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物単独と比較して同等以上の特異的性能を有する。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は10%から約80%(w/wタンパク質)のベータ‐グルコシダーゼを含む。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ活性及び約0.60から22pNPG/CMC単位のベータ‐グルコシダーゼ活性を含む。
さらに、本発明の開示は有効量のベータ‐グルコシダーゼを添加することによりセルロース系原料を加水分解するために必要とされる全セルラーゼの量を低減する方法を提供する。幾つかの実施態様においては、方法は全セルラーゼの量に対して10%(w/wタンパク質)より多くのベータ‐グルコシダーゼ量を添加することによりセルロース系原料を加水分解するために必要とされる全セルラーゼの量を低減する方法を提供する。幾つかの実施態様においては、方法は全セルラーゼ活性及びベータ‐グルコシダーゼ活性を含み、セルラーゼ活性に対するベータ‐グルコシダーゼ活性の比率が約0.60から22pNPG/CMC単位であることを特徴とする。さらに本発明の開示は、セルロース系原料を有効量のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物と接触することによりセルロース系原料を加水分解する方法を提供する。
本発明のこれら及び他の特徴は下記に説明する。
5.図面の簡単な説明
図面が単なる説明の目的とし、決して本発明の範囲を限定することを意図しないことは当業者に理解される。
図1は1%PASCでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及びトリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対的量を示す。
図2は7%w/wのアビセル(Avicel)でのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及びトリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図3は7%w/wのPCSにおけるトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及びトリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図4は7%w/wのサトウキビバガスでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及びトリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換、Bは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量、Cはベータ‐グルコシダーゼの量の増加による全体の%転換を示す。
図5は7%w/wのPCSでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼRutC30及びトリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図6は1%w/wのPASCでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及び精製トリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図7は7%w/wのPCSでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及び精製トリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図8は1%w/wのPASCでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及び精製トリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ3を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図9は7%w/wのPCSでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及び精製トリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ3を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。Aは全体の%転換及びBは生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図10は7%w/wのPASCでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及び精製トリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ7を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイの結果を示す図である。全体の%転換をベータ‐グルコシダーゼ7を含む及び含まない所定量のトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼに対してプロットする。
6.実施態様の詳細な説明
前述の一般的な説明及び次の詳細な説明は単なる典型的及び解説的なものであり、本発明は本明細書に記載の組成物及び方法に限定されないことは理解される。本明細書にて他に定義されない限り、本明細書に用いるすべての技術用語及び科学用語は本発明に属する当業者によって一般的に理解されるような同じ意味を有する。本出願において、特に他に言及しない限り、単数は複数を含む。他に言及しない限り、「又は」の使用は「及び/又は」を意味する。同様に、「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)「含める(include)」、「含めている(including)」及び「含める(includes)」は限定していることを意図していない。特許及び刊行物内に開示されるすべてのアミノ酸及びヌクレオチド配列を含む本明細書に引用されるすべての特許及び刊行物は、引用により明らかに取り込まれる。
本明細書に記載の見出しは、全体として本明細書を参照してもたらされる本発明の多様な態様及び実施態様を限定するものではない。従って、本明細書の用語は全体として本明細書を参照して十分に定義される。
6.1.ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物
本発明はベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物を提供し、並びに、前記ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物の製造及び使用方法を提供する。一般的に本明細書に記載のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物単独に比較してほぼ同等以上の特異的性能を有する。幾つかの実施態様においては、本明細書に記載のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物単独に比較してほぼ同等以上のセルロース系原料の糖化における特異的性能を有する。
ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物はベータ‐グルコシダーゼ活性を有する任意のポリペプチドを含んでよい。用語「ベータ‐グルコシダーゼ(beta‐glucosidase)はEC 3.2.1.21として区分されるベータ‐D‐グルコシド グルコヒドロラーゼ、及び/又はGHファミリー1、3、9又は48のものに限定されないが、これらを含む特定のGHファミリーのものであってベータ‐Dグルコースの放出を伴うセロビオースの加水分解を触媒するものとして本明細書に定義される。
ベータ‐グルコシダーゼを組み換え手段によって任意の適切な微生物から得ることができ、又は商業的な供給源から得られる。適切な、微生物由来ベータ‐グルコシダーゼの例は細菌及び菌類を含むがこれらに限定されない。適切な細菌はアシドサーマス(Acidothermus)、アセチビブリオ(Acetivibrio)、アエロモナ(Aeromona)、アエロモナス(Aeromonas)、アリシクロバシルス(Alicyclobacillus)、アナエロセラム(Anaerocellum)、アシネトバクター(Acinetobacter)、アクチノバシルス(Actinobacillus)、アルカニボラックス(Alcanivorax)、アルカリリムニコーラ(Alkalilimnicola)、アルカリフィルス(Alkaliphilus)、アナバエナ(Anabaena)、アルスロバクター(Arthrobacter)、アゾアルカス(Azoarcus)、アゾスピリルム(Azospirillum)、アナエロミクソバクター(Anaeromyxobacter)、ブチリビブリオ(Butyrivibrio)、バシルス(Bacillus)、バクテロイデス(Bacteroides)、ブデロビブリオ(Bdellovibrio)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、ボルデテラ(Bordetella)、ボレリア(Borrelia)、ブラディリゾビウム(Bradyrhizobium)、ブルセラ(Brucella)、バークホルデリア(Burkholderia)、ブチリビブリオ(Butyrivibrio)、カンピロバクター(Campylobacter)、カルディセルロシルプター(Caldicellulosiruptor)、カウロバクター(Caulobacter)、セルビブリオ(Cellvibrio)、クロモバクテリウム(Chromobacterium)、クラビバクター(Clavibacter)、コルウェリア(Colwellia)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、シアノバクテリア(Cyanobacteria)、サイトファーガ(Cytophaga)、ユウバクテリウム(Eubacterium)、フィブロバクター(Fibrobacter)、フラボバクテリウム(Flavobacterium)、グロエオバクター(Gloeobacter)、クレブシエ(Klebsiella)、ラクトバシルス(Lactobacillus)、フソバクテリウム(Fusobacterium)、ハヘラ(Hahella)、キネオコッカス(Kineococcus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、リステリア(Listeria)、マリカウリス(Maricaulis)、ミクソバクター(Myxobacter)、メソプラズマ(Mesoplasma)、メチロコッカス(Methylococcus)、ミクソコッカス(Myxococcus)、ミクロビスポラ(Microbispora)、オエノコッカス(Oenococcus)、パエニバシルス(Paenibacillus)、フォトバクテリウム(Photobacterium)、フォトラブダス(Photorhabdus)、ペクトバクテリウム(Pectobacterium)、シュードモナス(Pseudomonas)、ルミノコッカス(Ruminococcus)、リゾビウム(Rhizobium)、ロドバクター(Rhodobacter)、ロドコッカス(Rhodococcus)、ロドフェラックス(Rhodoferax)、ロドシュードモナス(Rhodopseudomonas)、サッカロファガス(Saccharophagus), サリニスポラ(Salinispora)、サルモネラ(Salmonella)、 ソリバクター(Solibacter)、シネコシスティス(Synechocystis)、セラチア(Serratia)、シューワネラ(Shewanella)、スフィンゴモナス(Sphingomonas)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ストレプトミセス(Streptomyces)、サーモトガ(Thermotoga)、サームス(Thermus)、トレポネーマ(Treponema)、サーモビフィダ(Thermobifida)、ビブリオ(Vibrio)、キサントモナス(Xanthomonas)、アシドボラクス(Acidovorax)、デイノコッカス ゲオサーマリス(Deinococcus geothermalis)、デスルホタレア(Desulfotalea)、エンテロコッカス(Enterococcus)、エルウィニア(Erwinia)、及びエルシニア(Yersinia)を含む。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼを糸状菌から得る。「糸状菌(filamentous fungi)」は当業者により認識される任意及びすべての糸状菌をいう。一般的に、糸状菌は真核性の微生物であり、ユウミコチニア(Eumycotina)及びオオミコタ(Oomycota)亜門であるすべての糸状菌の形態を含む。これらの菌はキチン、ベータ‐グルカン及び他の多糖類複合体からなる細胞壁を有する栄養菌糸を特徴とする。幾つかの実施態様においては、本発明の糸状菌は形態学的、生理学的、遺伝学的に酵母と異にする。幾つかの実施態様においては、糸状菌は次の属を含むがこれらに限定されない。それはアスペルギルス(Aspergillus)、アクレモニウム(Acremonium)、黒酵母(Aureobasidium)、ボーベリア(Beauveria)、セファロスポリウム(Cephalosporium)、セリポリオプシス(Ceriporiopsis)、ケトミウム ペシロマイセス(Chaetomium paecilomyces)、クリソスポリウム(Chrysosporium)、クラビセプス(Claviceps)、コキオボラス(Cochiobolus)、クリプトコッカス(Cryptococcus)、シアツス(Cyathus)、エンドチア(Endothia)、エンドチア ムコール(Endothia mucor)、フザリウム(Fusarium)、ギロクラディウム(Gilocladium)、フミコーラ(Humicola)、マグナポルテ(Magnaporthe)、ミセリオフトラ(Myceliophthora)、ミロセシウム(Myrothecium)、ムコール(Mucor)、ニューロスポラ(Neurospora)、フェネロカエテ(Phanerochaete)、ポドスポラ(Podospora)、ペシロマイセス(Paecilomyces)、アオカビ(Penicillium)、ピリキュラリア(Pyricularia)、リゾムコール(Rhizomucor)、リゾプス(Rhizopus)、シゾフィラム(Schizophylum)、スタゴノスポラ(Stagonospora)、タラロミセス(Talaromyces)、トリコデルマ(Trichoderma)、テルモミセス(Thermomyces)、サーモアスカス(Thermoascus)、チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)、トリコフィトン(Trichophyton)、及びトラメテス プレウロタス(Trametes pleurotus)である。幾つかの実施態様においては、糸状菌は次を含むがこれらに限定されない。A.ニドゥラン(A. nidulans)、A.ニガー(A. niger)、A.アワモリ(A. awomari)、セルロース高分解糸状菌(A. aculeatus)、A.カワチ(A. kawachi) 例えば、NRRL 3112、ATCC 22342 (NRRL 3112)、 ATCC 44733、ATCC 14331及びUVK 143f菌, A.オリザエ(A. oryzae)、 例えば、ATCC 11490、ペニシリウム N. クラッサ(Penicillium N. crassa)、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)、例えば、NRRL 15709、ATCC 13631、 56764、56765、56466、56767、及びトリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)、例えばATCC 32098及び32086である。
用いてよいベータ‐グルコシダーゼの好ましい例はセルロース高分解糸状菌(Aspergillus aculeatus) (Kawaguchi他、1996, Gene 173: 287‐288), アスペルギルス カワチ(Aspergillus kawachi) (Iwashita他、1999, Appl. Environ. Microbiol. 65: 5546‐5553)、アスペルギルス オリザエ(Aspergillus oryzae)(WO 2002/095014)、セルロモナス ビアゾテア(Cellulomonas biazotea)(Wong他、1998, Gene 207: 79‐86)、ペニシリウム フニクロスム(Penicillium funiculosum) (WO 200478919)、 サッカロミコプシス フィブリゲラ(Saccharomycopsis fibuligera) (Machida他、1988, Appl. Environ. Microbiol. 54: 3147−3155)、シゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)(Wood他、2002, Nature 415: 871‐880)、及び、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼ1 (米国特許第6,022,725)、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼ3(米国特許第6,982,159)、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼ4(米国特許第7,045,332)、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼ5(米国特許第7,005,289)、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼ6(USPN 20060258554) トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダー7(USPN 20040102619)を含む。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼはベータ‐グルコシダーゼをコードする遺伝子を発現することにより生産できる。例えば、ベータ‐グルコシダーゼを例えばグラム陽性微生物(バシルス(Bacillus)及び放線菌(Actinomycetes)のような)又は真核宿主(例えば、トリコデルマ(Trichoderma)、アスペルギルス(Aspergillus)、サッカロミセス(Saccharomyces)、及びピキア(Pichia)により細胞外へ分泌することができる。
幾つかの実施態様において、ベータ‐グルコシダーゼを組み換え微生物にて自然のレベルに比較して過剰に発現できることは理解される。幾つかの実施態様においては、宿主細胞をベータ‐グルコシダーゼの発現に用いる場合、宿主細胞は宿主細胞に内因性である一以上のタンパク質の発現を低減するように遺伝的に修飾できる。ある実施態様おいては、宿主細胞は一以上の自然の遺伝子、特に分泌タンパク質をコードする遺伝子であって、欠損又は不活化されている遺伝子を含んでよい。例えば、一以上のプロテアーゼをコードする遺伝子(例えば、アスパルチルプロテアーゼコード遺伝子、Berka他、Gene 1990 86: 153‐162及びUSP 6,509,171を参照)又はセルラーゼコード遺伝子を欠損又は不活化してよい。ある実施態様においては、トリコデルマ種(Trichoderma sp.)宿主細胞は、WO 05/001036記載のように、cbhl、cbh2及びegll、及びegl2遺伝子において不活化する欠損を含むトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)宿主細胞でよい。ベータ‐グルコシダーゼをコードする核酸はトリコデルマ種(Trichoderma sp.)宿主細胞の核ゲノムに存在してよく、又は例えば、トリコデルマ(Trichoderma)宿主細胞に複製するプラスミドに存在してよい。
ベータ‐グルコシダーゼはそのままの状態で用いてよく又はベータ‐グルコシダーゼは精製してよい。本明細書にて用いる用語「そのままの状態(as is)」は、回収及び/又は精製をしていない又は回収及び/又は精製を最小限に行う発酵により生産される酵素調製物をいう。例えば、一度ベータ‐グルコシダーゼが細胞培養培地へ細胞により分泌されたら、ベータ‐グルコシダーゼを含む細胞培養培地を用いてよい。あるいは、ベータ‐グルコシダーゼは従来の方法、例えば、沈殿、遠心分離、親和性、ろ過、又は他の周知の方法であって、Chen, H.; Hayn, M.; Esterbauer, H.“Purification and characterization of two extracellular b−glucosidases from Trichoderma reesei”、Biochimica et Biophysica Acta, 1992, 1121, 54‐60を含む方法により細胞培養培地から回収してよい。例えば、親和性クロマトグラフィー(Tilbeurgh 他、(1984) FEBS Lett. 16:215)、高分解能を有する原料を用いるイオン交換クロマトグラフィー(Medve他、(1998) J. Chromatography A 808: 153)を含むイオン交換クロマトグラフィーの方法 (Goyal他(1991) Biores. Technol. 36:37、Fliess他、(1983) Eur. J. Appl. Microbiol. Biotechnol. 17:314、Bhikhabhai他、(1984) J. Appl. Biochem. 6:336及びEllouz他、(1987) Chromatography 396:307)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(Tomaz及びQueiroz、(1999) J. Chromatography A 865:123、2相分配クロマトグラフィー (Brumbauer他、(1999) Bioseparation 7:287)、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカ樹脂又はDEAEのような陽イオン樹脂を用いるクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、硫酸アンモニウム沈殿、又は例えばSephadex G‐75を用いるゲルろ過を用いてよい。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼを細胞培養培地の他の成分から精製せずに用いてよい。幾つかの実施態様においては、細胞培養培地を濃縮し、それから細胞培養培地の他の成分から精製せずに用いてよく、又はさらなる修飾をせずに用いてよい。
ベータ‐グルコシダーゼを微生物から得る場合、酵素を周知の回収方法を用いて回収してよい。例えば、酵素を遠心分離、ろ過、抽出、噴霧乾燥、蒸発、又は沈殿を含み、これらに限定されない従来の方法により細胞培養培地から回収してよい。幾つかの実施態様においては、精製ベータ‐グルコシダーゼを用いてよい。本明細書にて用いる用語「精製ベータ‐グルコシダーゼ(purified beta‐glucosidase)」はベータ‐グルコシダーゼが得られる微生物由来の成分を除去されたベータ‐グルコシダーゼをいう。ベータ‐グルコシダーゼを少量の他のタンパク質しか存在していない状態で精製してよい。また、本明細書にて用いる用語「精製される(purified)」は他の成分、特に本来のベータ‐グルコシダーゼの細胞に存在する他の酵素の除去をいう。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼは「実質的に純粋(substantially pure)」でよく、つまりベータ‐グルコシダーゼが生産される微生物由来の他の成分がなくてよい。ベータ‐グルコシダーゼをクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング、及びサイズ排除)、電気泳動法(例えば、調製等電点電気泳動法)、異なる溶解度(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、又は抽出を含み、これらに限定されない多様な周知の方法により精製してよい。幾つかの実施態様においては、SDS−PAGEにて検出する場合、ベータ‐グルコシダーゼは少なくとも25%純度、好ましくは少なくとも50%純度、より好ましくは少なくとも75%純度、さらに好ましくは少なくとも90%純度、より好ましくは少なくとも95%純度、及び最も好ましくは少なくとも99%純度である。
また、ベータ‐グルコシダーゼを商業的供給源から得てよい。本発明に用いるのに有用な商業的ベータ‐グルコシダーゼ調製物の例は、例えば、NOVOZYM(商標)188(アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)由来ベータ‐グルコシダーゼ)、Megazymeから入手できるアグロバクテリウム種(Agrobacterium sp.)及びテルモトガ マリチメ(Thermatoga maritime)(Megazyme International Ireland Ltd., Bray Business Park, Bray,Co. Wicklow, Ireland)である。
一般的に、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼはベータ‐グルコシダーゼ及び全セルラーゼ調製物を含む。しかしながら、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物を組み換え手段により生産してよいことは理解できる。例えば、全セルラーゼを生産できる微生物におけるベータ‐グルコシダーゼの発現である。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含む。また、本発明は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含むベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物であって、10%より多くのベータ‐グルコシダーゼを含むことを特徴とする組成物を提供する。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、セルロース系原料を可溶性糖へ加水分解するために必要な全セルラーゼ調製物の量がベータ‐グルコシダーゼにより低減されることを特徴とする。
一般的に、ベータ‐グルコシダーゼは全セルラーゼ調製物の量の関係で定める量にて組成物中に存在する。幾つかの実施態様においては、組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼはタンパク質:タンパク質の比のような重量:重量の比で全セルラーゼ調製物の量の関係で定める量にて存在する。
幾つかの実施態様においては、組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼの量は総タンパク質に比較して10%から90%までの範囲であり、例えば、総タンパク質に比較して11%から90%、15%から85%、20%から80%、25%から75%、30%から70%、35%から65%、40%から60%、45%から55%、及び50%である。
幾つかの実施態様においては、組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼの量は、例えば、総タンパク質に比較して10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%又はそれより大きい。
上述のように、幾つかの実施態様においては、一般的に組成物はベータ‐グルコシダーゼ及び全セルラーゼ調製物を含む。本明細書にて用いる、語句「全セルラーゼ調製物(whole cellulase preparation)」は組成物を含む自然発生的及び非自然発生的セルラーゼの両方をいう。「自然発生的(naturally occurring)」組成物は自然発生的な供給源により生産されるもので、一以上のセロビオヒドロラーゼ‐タイプ、一以上のエンドグルカナーゼ‐タイプ、及び一以上のベータ‐グルコシダーゼ成分を含み、これらの各成分は供給源により生産される割合を有する。自然発生的組成物はセルロース分解酵素に関して非修飾的な微生物により生産されるものであり、その結果成分酵素の比率は自然の生物により生産されるものと変わらない。「非自然発生的(non−naturally occurring)組成物は次により生産されるそれらの組成物を含む。それは
(1)自然発生的な比率又は非自然発生的、つまり改変される比率のいずれかでセルロース分解酵素成分を組み合わすこと、又は
(2)一以上のセルロース分解酵素を過剰発現又は過少発現するように微生物を修飾すること、又は
(3)少なくとも一つのセルロース分解酵素が欠損するような微生物を修飾すること
である。従って、幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ調製物は一以上の多様なEG及び/又はCBH、及び/又はベータ‐グルコシダーゼの欠損を有してよい。例えば、EG1を単独で欠損し、又は他のEG及び/又はCBHと組み合わせて欠損してよい。
一般的に、全セルラーゼ調製物は、
(i)エンドグルカナーゼ類(EG)又は1,4‐β‐d‐グルカン‐4‐グルカノヒドロラーゼ類(EC3.2.1.4)、
(i i)1,4‐β‐d‐グルカン‐4‐グルカノヒドロラーゼ類(またはセロデキストリナーゼ類として知られる)(EC3.2.1.74)及び1,4‐β‐d‐グルカン‐セロビオヒドロラーゼ類(エキソ‐セロビオヒドロラーゼ、CBH)(EC3.2.1.91)を含むエキソグルカナーゼ類、及び
(i i i)ベータ‐グルコシダーゼ(BG)又はベータ‐グルコシド グルコヒドロラーゼ類(EC3.2.1.21)
を含み、これらに限定されない酵素を含む。
本開示において、全セルラーゼ調製物はセルロース系原料の加水分解に有用な任意の微生物由来でよい。幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ調製物は糸状菌全セルラーゼである。「糸状菌(Filamentous fungi)」はユウミコチニア(Eumycotina)及びオオミコタ(Oomycota)亜門のすべての糸状形態を含む。
幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ調製物は、アクレモニウム(Acremonium)、アスペルギルス(Aspergillus)、 エメリセラ(Emericella)、フザリウム(Fusarium)、フミコーラ(Humicola)、ムコール(Mucor)、ミセリオフトラ(Myceliophthora)、ニューロスポラ(Neurospora)アオカビ(Penicillium)、スキタリジウム(Scytalidium)、 チエラビア(Thielavia)、トリポクラジウム(Tolypocladium)、又はトリコデルマ種(Trichoderma species)の全セルラーゼである。
幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ調製物は、アスペルギルス アキュレイタス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギルス アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス フォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルス ジャポニカス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルス ニドゥラン(Aspergillus nidulans)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)、又はアスペルギルス オリザエ(Aspergillus oryzae)の全セルラーゼである。別の態様においては、全セルラーゼ調製物は、フザリウム バクトリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウム セレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウム クロックウェレンズ(Fusarium crookwellense)、フザリウム クルモラム(Fusarium culmorum)、フザリウム グラミネアラム(Fusarium graminearum)、フザリウム グラミナム(Fusarium graminum)、フザリウム ヘテロスポラム(Fusarium heterosporum)、フザリウム ネグンジ(Fusarium negundi)、フザリウム オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、フザリウム レチキュラタム(Fusarium reticulatum)、フザリウム ロゼウム(Fusariumu roseum)、フザリウム サムブシウム(Fusarium sambucinum)、フザリウム サルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウム スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウム スルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウム トルロサム(Fusarium torulosaum)、フザリウム トリコセシオイデス(Fusarium trichothecioides)又はフザリウム ベネナタム(Fusarium venenatum)の全セルラーゼである。別の態様においては、全セルラーゼ調製物は、フミコーラ インソレンス(Humicola insolens)、フミコーラ ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ムコール ミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオフトラ サーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、アカパンカビ(Neurospora crassa)、ペニシリウム プルプロゲナム(Penicillium purpurogenum)、ペニシリウム フニクロスム(Penicillium funiculosum)、シタリジウム サーモフィルム(Scytalidium thermophilum)、又はチエラビア テレストリス(Thielavia terrestris)の全セルラーゼである。別の態様においては、全セルラーゼ調製物はトリコデルマ ハルジアナム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマ コニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマ ロンジブラキアタム(Trichoderma longibrachiatum)、例えば、RL‐P37(Sheir−Neiss他、Appl. Microbiol. Biotechnology, 20 (1984) pp. 46‐53; Montenecourt B. S., Can., 1‐20, 1987)、QM9414 (ATCC No.26921)、NRRL 15709、ATCC 13631、56764、56466、56767のトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)又は例えば、ATCC 32098及び32086のトリコデルマ ビリデ(Trichoderma viride)の全セルラーゼである。
幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ調製物はトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)RutC30全セルラーゼであり、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ATCC56765としてアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)から入手可能である。
幾つかの実施態様においては、全セルラーゼはペニシリウム フニクロスム(Penicillium funiculosum)であり、ペニシリウム フニクロスム(Penicillium funiculosum)ATCC番号:10446としてアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)から入手可能である。また、全セルラーゼ調製物は商業的供給源から得てよい。本発明に用いるために有用な商業的セルラーゼ調製物の例は、例えば、CELLUCLAST(商標)(Novozymes A/Sから入手可能) 並びにLAMINEX(商標)、IndiAge(商標)及びPrimafast(商標)(Genencor Division, Danisco US. Inc.から入手可能)である。
本発明における、全セルラーゼ調製物はセルロース系原料を加水分解できる酵素の発現をもたらす周知の方法による微生物の培養物由来でも良い。発酵は振盪フラスコ培養、小さい又は大きいスケールの発酵であって、適切な培地及びセルラーゼを発現又は単離できる条件下で行う実験用又は産業用発酵装置における連続式、バッチ式、流加培養法、又は固体培養発酵のような発酵を含んでよい。
一般的に、微生物をセルロース系原料を加水分解できる酵素の生産に有用な細胞培養培地にて培養する。培養を周知の方法を用いて、炭素、窒素供給源及び無機塩類を含む適切な培養液にて行う。適切な培養培地、温度範囲、及び増殖及びセルラーゼ生産に適切な他の条件は周知である。例に限定されないが、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)によるセルラーゼの生産の通常温度範囲は24℃から28℃である。
一般的に、全セルラーゼ調製物は、回収及び/又は精製をせずに、又は最小限の回収及び/又は精製をして発酵により生産された「そのままの状態」で用いる。例えば、一度セルラーゼが細胞培養培地へ細胞により分泌されると、セルラーゼを含む細胞培養培地を用いてよい。幾つかの実施態様においては、細胞培養培地、細胞外酵素及び細胞を含む発酵物質の非分画物を含む。あるいは、全セルラーゼ調製物を任意の従来の方法、例えば、沈殿、遠心分離、親和性、ろ過、又は他の周知の方法より処理してよい。幾つかの実施態様においては、例えば、全セルラーゼ調製物を濃縮し、それからさらに精製することなく用いてよい。幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ調製物は細胞の生存の減少又は細胞を死滅する化学薬品を含む。幾つかの実施態様においては、細胞を周知の方法を用いて溶解又は透過処理する。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼは全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、全セルラーゼの量が総タンパク質と比較して90%未満から10%までの範囲であることを特徴とする。例えば、総タンパク質と比較して89%から10%、85%から15%、80%から20%、75%から25%、65%から30%、60%から35%、65%から40%、60%から45%、55%から50%である。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼは全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、全セルラーゼ調製物の濃度が、例えば、総タンパク質と比較して、90%、89%、88%、87%、86%、85%、84%、83%、82%、81%、80%、79%、78%、77%、76%、75%、74%、73%、72%、71%、70%、69%、68%、67%、66%、65%、64%、63%、62%、61%、60%、59%、58%、57%、56%、55%、54%、53%、52%、51%、50%、49%、48%、47%、46%、45%、44%、43%、42%、41%、40%、39%、38%、37%、36%、35%、34%、33%、32%、31%、20%、29%、28%、27%、26%、25%、24%、23%、22%、21%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、13%、11%、10%未満であることを特徴とする。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼの量が総タンパク質の10%から90%の範囲であり、全セルラーゼが総タンパク質の90%未満から10%を含むことを特徴とする。例えば、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の11%を含み全セルラーゼが総タンパク質の89%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の12%を含み全セルラーゼが総タンパク質の88%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の13%を含み全セルラーゼが総タンパク質の87%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の14%を含み全セルラーゼが総タンパク質の86%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の15%を含み全セルラーゼが総タンパク質の85%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の16%を含み全セルラーゼが総タンパク質の84%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の17%を含み全セルラーゼが総タンパク質の83%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の18%を含み全セルラーゼが総タンパク質の82%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の19%を含み全セルラーゼが総タンパク質の81%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の20%を含み全セルラーゼが総タンパク質の80%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の21%を含み全セルラーゼが総タンパク質の79%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の22%を含み全セルラーゼが総タンパク質の78%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の23%を含み全セルラーゼが総タンパク質の77%を含む、或いはベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の24%を含み全セルラーゼが総タンパク質の76%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の25%を含み全セルラーゼが総タンパク質の75%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の26%を含み全セルラーゼが総タンパク質の74%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の27%を含み全セルラーゼが総タンパク質の73%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の28%を含み全セルラーゼが総タンパク質の72%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の29%を含み全セルラーゼが総タンパク質の71%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の30%を含み全セルラーゼが総タンパク質の70%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の31%を含み全セルラーゼが総タンパク質の69%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の32%を含み全セルラーゼが総タンパク質の68%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の33%を含み全セルラーゼが総タンパク質の67%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の34%を含み全セルラーゼが総タンパク質の66%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の35%を含み全セルラーゼが総タンパク質の65%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の36%を含み全セルラーゼが総タンパク質の64%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の37%を含み全セルラーゼが総タンパク質の63%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の38%を含み全セルラーゼが総タンパク質の62%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の39%を含み全セルラーゼが総タンパク質の61%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の40%を含み全セルラーゼが総タンパク質の60%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の41%を含み全セルラーゼが総タンパク質の59%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の42%を含み全セルラーゼが総タンパク質の58%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の43%を含み全セルラーゼが総タンパク質の57%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の44%を含み全セルラーゼが総タンパク質の56%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の45%を含み全セルラーゼが総タンパク質の55%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の46%を含み全セルラーゼが総タンパク質の54%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の47%を含み全セルラーゼが総タンパク質の53%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の48%を含み全セルラーゼが総タンパク質の52%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の49%を含み全セルラーゼが総タンパク質の51%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の50%を含み全セルラーゼが総タンパク質の50%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の51%を含み全セルラーゼが総タンパク質の49%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の52%を含み全セルラーゼが総タンパク質の48%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の53%を含み全セルラーゼが総タンパク質の47%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の54%を含み全セルラーゼが総タンパク質の46%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の55%を含み全セルラーゼが総タンパク質の45%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の56%を含み全セルラーゼが総タンパク質の44%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の57%を含み全セルラーゼが総タンパク質の43%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の58%を含み全セルラーゼが総タンパク質の42%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の59%を含み全セルラーゼが総タンパク質の41%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の60%を含み全セルラーゼが総タンパク質の40%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の61%を含み全セルラーゼが総タンパク質の39%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の62%を含み全セルラーゼが総タンパク質の38%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の63%を含み全セルラーゼが総タンパク質の37%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の64%を含み全セルラーゼが総タンパク質の36%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の65%を含み全セルラーゼが総タンパク質の35%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の66%を含み全セルラーゼが総タンパク質の34%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の67%を含み全セルラーゼが総タンパク質の33%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の68%を含み全セルラーゼが総タンパク質の32%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の69%を含み全セルラーゼが総タンパク質の31%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の70%を含み全セルラーゼが総タンパク質の20%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の71%を含み全セルラーゼが総タンパク質の29%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の72%を含み全セルラーゼが総タンパク質の28%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の73%を含み全セルラーゼが総タンパク質の27%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の74%を含み全セルラーゼが総タンパク質の26%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の75%を含み全セルラーゼが総タンパク質の25%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の76%を含み全セルラーゼが総タンパク質の24%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の77%を含み全セルラーゼが総タンパク質の23%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の78%を含み全セルラーゼが総タンパク質の22%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の79%を含み全セルラーゼが総タンパク質の21%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の80%を含み全セルラーゼが総タンパク質の20%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の81%を含み全セルラーゼが総タンパク質の19%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の82%を含み全セルラーゼが総タンパク質の18%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の83%を含み全セルラーゼが総タンパク質の17%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の84%を含み全セルラーゼが総タンパク質の16%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の85%を含み全セルラーゼが総タンパク質の15%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の86%を含み全セルラーゼが総タンパク質の14%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の87%を含み全セルラーゼが総タンパク質の13%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の88%を含み全セルラーゼが総タンパク質の12%を含む、ベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の89%を含み全セルラーゼが総タンパク質の11%を含む、或いはベータ‐グルコシダーゼが総タンパク質の90%を含み全セルラーゼが総タンパク質の10%を含む。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼは全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼは重量:重量の比で全セルラーゼ調製物の量とほぼ等しい。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼは全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼの量は重量:重量の比で全セルラーゼ調製物の量に対して約50%である。
上述のように、ベータ‐グルコシダーゼは一般的に全セルラーゼ調製物の量と比較した量で組成物中に存在する。幾つかの実施態様においては、組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼは酵素活性に基づいて全セルラーゼ調製物の量に比較した量で存在する。幾つかの実施態様においては、本発明による組成物はベータ‐グルコシダーゼの活性及び全セルラーゼ調製物の活性の間の関係により特徴づけてよい。幾つかの実施態様においては、組成物は全セルラーゼ調製物及びベータ‐グルコシダーゼを含み、ベータ‐グルコシダーゼ活性及び全セルラーゼ調製物の活性は酵素活性の比として与えられる。
上記に記載の酵素活性の比はベータ‐グルコシダーゼ及び全セルラーゼ調製物に対する個別の標準アッセイ条件に関係する。ベータ‐グルコシダーゼの活性及び全セルラーゼ調製物の活性は周知の方法を用いて決定してよい。本明細書においては、次の条件を用いてよい。ベータ‐グルコシダーゼ活性をChen, H.; Hayn, M.; Esterbauer, H.“Purification And characterization of two extracellular b‐glucosidases from Trichoderma reesei”, Biochimica et Biophysica Acta,1992,1121,54‐60より記載されるアッセイのような周知の方法により決定してよい。1pNPGは50℃(122°F)及びpH4.8にて10分間パラ‐ニトロフェニル‐B‐D‐グルコピラノシド(para‐nitrophenyl‐B‐D‐glucopyranoside)から遊離される1μmolのニトロフェノールを示す。全セルラーゼ調製物のセルラーゼ活性は基質としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を用いて決定してよい。全セルラーゼ活性の決定はCMC活性を単位として測定される。この方法はCMCに作用する酵素混合物により創られる還元末端の生成を測定し、1単位(unit)は1μmolの産物/分(product/minute)を遊離する酵素量である(Ghose, T. K., Measurement of Cellulse Activities, Pure & Appl. Chem. 59, pp. 257‐268, 1987)。
一般的に、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼは約0.5から0.25pNPG/CMC単位(unit)の範囲の酵素活性比を含む。幾つかの実施態様においては、酵素活性比は約1から20pNPG/CMC単位、又は約1.5から15pNPG/CMC単位、又は約2から10pNPG/CMC単位、又は約2.5から8pNPG/CMC単位、又は約3から7pNPG/CMC単位、又は約3.5から6.5pNPG/CMC単位、又は約4から6pNPG/CMC単位、又は約4.5から5.5pNPG/CMC単位、又は約5から6pNPG/CMC単位である。特に、例えば、5.5pNPG/CMC単位の比が有用である。
6.2.方法
上述のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物に加えて、本明細書に記載の組成物の使用方法もまた提供される。一般的な態様において、本発明はセルロース系原料を加水分解することに関する。一般的に、これらの方法はセルロース系原料をベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼと接触させること、及びセルロース系原料の加水分解をもたらすのに十分な条件下セルロース系原料及びベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼを共に維持すること、及びそれにより産物を生産することである。いくつかの実施態様においては、セルロースからグルコースへの転換の方法を提供する。
一般的に、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ組成物は全セルラーゼ調製物単独とほぼ同等以上の特異的性能を有する。一般的に、本明細書に記載の方法は全セルラーゼを単独に用いる同様な方法より費用効率がよい。ある実施態様においては、全セルラーゼを単独に用いる他の同様な方法と比較して、本明細書記載のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ及び方法は、セルロース系原料を加水分解するためにより少ない全セルラーゼタンパク質を提供する。例えば、糖化アッセイを用いて、対象となる方法はセルロース系原料を加水分解するために必要な全セルラーゼの量を全セルラーゼを単独に使用する同様の方法より約半分に減少する。ある実施態様においては、全セルラーゼを単独に用いる他の同様な方法と比較して、本明細書記載のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ及び方法は、セルロース系原料を加水分解するためにより少ない全セルラーゼ活性を提供する。例えば、糖化アッセイを用いて測定すると、対象となる方法はセルロース系原料を加水分解するために必要な全セルラーゼ活性の量を全セルラーゼを単独に使用する同様の方法より約半分に減少する。
本発明は有効量のベータ‐グルコシダーゼ及びセルロース系原料を加水分解するために必要な全セルラーゼ調製物の量を添加することによりセルロース系原料を加水分解するために必要な全セルラーゼ調製物の量を低減する方法を開示する。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼは全セルラーゼ調製物単独と比較してほぼ同等以上の特異的性能を有する。一般的に、ベータ‐グルコシダーゼの量は重量:重量の比で10%の全セルラーゼの量より大きい。幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ活性に対するベータ‐グルコシダーゼ活性の比率は0.61pNPG/CMC単位より大きい。
セルロース系原料を活性するために必要な全セルラーゼの減少を測定する手段は周知であり、例えば、糖化アッセイである。幾つかの実施態様においては、有効量のベータ‐グルコシダーゼを添加することによりセルロース系原料を加水分解するために必要な全セルラーゼ調製物の量を低減する方法を提供し、ベータ‐グルコシダーゼによって約48時間50℃にてセルロース系原料の30%以上を加水分解するために必要な全セルラーゼ量を減少することを特徴とする。
また、本発明は、セルロース系原料を有効量のベータ‐グルコシダーゼ及び全セルラーゼ組成物と接触させることを含むセルロース系原料を加水分解する方法であって、ベータ‐グルコシダーゼの量によってセルロース系原料を加水分解するために必要とする全セルラーゼ組成物の量を減少することを特徴とする方法を提供する。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼの量は重量:重量の比で全セルラーゼ量の10%より大きい。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼの量は重量:重量の比で全セルラーゼ量の80%未満であることを特徴とする。幾つかの実施態様においては、全セルラーゼ活性に対するベータ‐グルコシダーゼ活性の比率は0.61pNPG/CMC単位より大きい。
一般的に、ベータ‐グルコシダーゼは全セルラーゼ調製物の量の関係で定める量である。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼはタンパク質:タンパク質の比のような、重量:重量の比で全セルラーゼ調製物の量の関係で定める量で存在する。幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼの量は総タンパク質に比較して10%以上から90%までの範囲であり、例えば、総タンパク質に比較して11%から90%、15%から85%、20%から80%、25%から75%、30%から70%、35%から65%、40%から60%、45%から55%、及び50%である。
幾つかの実施態様においては、ベータ‐グルコシダーゼの量は例えば、総タンパク質に比較して10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%以上である。
幾つかの実施態様においては、方法におけるベータ‐グルコシダーゼ量はベータ‐グルコシダーゼの活性及び全セルラーゼ調製物の活性の間の関係により決定される。幾つかの実施態様においては、方法におけるベータ‐グルコシダーゼの量は全セルラーゼ調製物の酵素活性の関係で定める酵素活性として与えられる。一般的に、全セルラーゼ調製物に対するベータ‐グルコシダーゼの酵素活性比は約0.5から25pNPG/CMC単位の範囲の酵素活性比を含む。幾つかの実施態様においては、酵素活性比は約1から20pNPG/CMC単位、又は約1.5から15pNPG/CMC単位、又は約2から10pNPG/CMC単位、又は約2.5から8pNPG/CMC単位、又は約3から7pNPG/CMC単位、又は約3.5から6.5pNPG/CMC単位、又は約4から6pNPG/CMC単位、又は約4.5から5.5pNPG/CMC単位、又は約5から6pNPG/CMC単位である。特に、例えば、5.5pNPG/CMC単位の比が有用である。
本明細書に記載の組成物に固体として約0.001から10.0%wt.までの有効な量を加えてよく、好ましくは、固体として約0.025から4.0%wt.、及びより好ましくは固体として約0.005から5.0%wt.である。
本発明の方法において、セルロース系原料は任意のセルロース含有原料でもよい。セルロース系原料はセルロース、及びヘミセルロースを含んでよいが、これらに限定されない。幾つかの実施態様においては、セルロース原料はバイオマス、草本原料、農業残渣、森林廃棄物、都市固形廃棄物、紙くず、及び紙パルプ廃棄物を含むが、これらに限定されない。
幾つかの実施態様において、セルロース系原料は木材、木製パルプ、製紙汚泥、紙パルプ廃棄物流、パーチクルボード、トウモロコシ茎葉、トウモロコシ繊維、コメ、紙パルプ処理廃棄物、木本又は草本植物、果物パルプ、野菜パルプ、軽石、蒸留穀物、草、もみ殻、サトウキビバガス、綿花、ジュート、麻、亜麻、タケ、サイザル、アバカ、麦わら(straw)、トウモロコシ穂軸、蒸留穀物、葉、麦わら(wheat straw)、ココナッツの毛、藻類、スイッチグラス、及びそれらの混合物を含む。
セルロース原料をそのままの状態で用いてよく、又は周知の従来の方法を用いて前処理してもよい。そのような前処理は化学的、物理的、及び生化学的前処理を含む。例えば、物理的前処理方法は製粉、粉砕、蒸し加熱/蒸気爆発、放射、及び熱加水分解(hydrothermolysis)の多様なタイプを含むがこれらに限定されない。化学的前処理方法は希酸、アルカリ、有機溶剤、アンモニア、二酸化硫酸、二酸化炭素、及びpH‐制御熱加水分解を含むが、これらに限定されない。生化学的前処理の方法はリグニン‐可溶化微生物を適用することを含むが、これに限定されない。
本発明の方法は有機製品、化学薬品と燃料、プラスチック、及び他の産物又は中間体の生産のために化学品又は微生物に対する発酵原料として単糖、二糖、及び多糖の生産に用いてよい。実際に、残渣(乾燥蒸留穀物、醸造からの使用済み穀物 サトウキビバガス等)を処理する価値はセルロース又はヘミセルロースの一部又は完全な可溶化により増加する。エタノールに加えて、セルロース又はヘミセルロースから作られる幾つかの化学薬品はアセトン、アセテート、リジン、有機酸(例えば、乳酸)、1,3‐プロパンジオール、ブタンジオール、グリセロール、エチレングリコール、フルフラール、ポリヒドロキシアルカン酸類(polyhydroxyalkanoates)、シス、シス‐ムコン酸、動物飼料及びキシロースを含む。
本発明の態様は次の実施例を踏まえてさらに理解されて良く、本発明の範囲に限定して解釈されるべきでない。材料及び方法両方への多くの改良が本発明の範囲を逸脱しないで実施されることは当業者に明らかである。
実施例7.1糖化アッセイの材料及び方法
アッセイに用いる全セルラーゼ及びベータ‐グルコシダーゼを次に示す。
ジェネンコー(Genencor,USA)からLAMINEX BGとして入手できるトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ、
トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)RUT−C30全セルラーゼ(ATCC No.56765)、
トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)BGL1(CEL3A) (米国特許第6,022,725を参照願いたい)、
トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)BGL3(CEL3B) (米国特許第6,982,159を参照願いたい)、及び
トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)BGL7(CEL3E)(USPN 20040102619を参照願いたい)
すべての酵素を50mM酢酸ナトリウムpH5にて所望の濃度に希釈した。
アビセル(Avicel)を除いて、アッセイに用いる前にすべての基質を所望の割合の固体に調整した。PCS及びサトウキビバガスをマイクロタイタープレートへ正確なピペッティングを用いてブレンドした。基質原料は次を用いた。米国再生エネルギー研究所(U.S. Department of Energy National Renewable Energy Laboratory)(NREL)より入手した希硫酸で前処理した前処理トウモロコシ茎葉PCS及びサトウキビバガスを洗浄し、pH5に調整した。酸前処理トウモロコシ茎葉(PCS)は56%セルロース、4%ヘミセルロース、29%リグニンであった。酸前処理バガス(APB)は53%セルロース、3%ヘミセルロース、31%リグニンであった。アビセル(Avicel)(純正、結晶性セルロース)をプレートに加え、それから50mM酢酸ナトリウムpH5で約7%(7mgs/ml)に希釈した。PASC(リン酸膨張セルロース;純正、非結晶質のセルロース)を50mM酢酸ナトリウムpH5中0.5%PASC、pH5に希釈した。
総タンパク質に基づいて検量される酵素はBCAタンパク質アッセイキット、Pierce カタログ番号23225又はビュレット法のいずれかの方法で測定した。注入される酵素の全量は1グラムセルロース当たり20mgタンパク質であった。ベータ‐グルコシダーゼに対する全セルラーゼ調製物の幾つかの比率を用い、例えば、50:50の比は10mg/g全セルラーゼ調製物及び10mg/gベータ‐グルコシダーゼであった。
ウェル当たり150マイクロリットルの基質をリピーターピペット(repeater pipette)を用いて平底96穴マイクロタイタープレート(MTP)に注入した。20マイクロリットルの適切に希釈した酵素溶液を上に加えた。PASCの場合、酵素を最初にプレートに加えた。プレートをアルミニウムプレート蓋で覆い、37℃又は50℃いずれかの温度にて、振盪しながら、表1に示す時間でインキュベーターに置いた。反応を各ウェルに100μlの100mMグリシンpH10を加えることにより停止した。混合を通して、それらの内容物をミリポア(Millipore)96穴フィルタープレート(0.45μm、PES)を通してろ過した。ろ過物を100μlの10mMグリシンpH10を含むプレートに希釈し、生成した可溶性糖の量をHPLCにて測定した。アジレント(Agilent) 1100シリーズHPLCは脱塩/ガードカラム(de−ashing/guard column)(バイオラッド(Biorad)番号125−0118) 及びアミネックスカーボハイドレートカラム(Aminex lead based carbohydrate column)(Aminex HPX−87P)をすべて備えた。移動相は流速0.6ml/分での水であった。
振盪フラスコの場合、希酸前処理トウモロコシ茎葉を500mLの振盪フラスコへ添加し、初期加水分解は7%セルロースを含んだ。400マイクロリットルのテトラサイクリン及び300マイクロリットルのシクロヘキサミドを添加して微生物の増殖を抑えた。最終工程の加水分解物の体積を緩衝液(0.1Mクエン酸ナトリウム、pH4.8)で100mlまで増やした。最後に、酵素を20mgタンパク質/gセルロースの添加になるよう一定の総タンパク質で加え、その後各フラスコを堅く蓋を閉め振盪/インキュベーターに設置した。酵素の添加を37℃と50℃及び72時間200rpmにて重複して実施した。生成した可溶性糖を上述のHPLCにて測定した。
実施例7.2 PASC基質を用いる全セルラーゼ及びベータ‐グルコシダーゼ1糖化アッセイ
マイクロタイタープレート糖化アッセイを1%PASCにおけるBGL1を含む及び含まないトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ調製物を用いて実施した。図1は1%PASCでのトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼLAMINEX BG及びBGL1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイを示す。図1(A)はBGL1を含む及び含まない所定量の全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。図1(B)は同じ総タンパク質添加での全セルラーゼ単独及び全セルラーゼとBGL1により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
図1(A)は10mg/gの全セルラーゼに10mg/gのBGL1添加は20mg/g全セルラーゼの場合と同等またはそれ以上のセルロースから糖への転換を示す。言い換えると、約半分の全セルラーゼがベータ‐グルコシダーゼによって置き換えられると、その結果全セルラーゼ単独と同等又はそれより大きい特異的性能を有する酵素混合物を得た。さらに、同量のタンパク質を用いた場合、全セルラーゼ単独より全セルラーゼとベータ‐グルコシダーゼ混合物の生産物はセロビオースに対してグルコースの高い割合を有した。約半分の全セルラーゼ調製物をBGL1で変えることは総合的な糖化速度に影響しなかった。
周知な方法を用いてトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ生産菌株をCBH2プロモーターの下トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)BGL1をコードするポリヌクレオチドを有するエレクトロポレーションにより形質転換し、アセタミダーゼ(amdS)で選別した。安定な形質転換体を一週間増殖させ、BGL1発現レベルをSDS‐PAGEにより評価した。総セルラーゼタンパク質に比較して高いBGL1発現(総タンパク質の約50%)を示すそれらの形質転換体についてリン酸膨張セルロースにてその活性を試験した。結果はBGL1を発現するいくつかの形質転換体は、BGL1を過剰に発現するように形質転換されていないトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼと同等又はそれ以上の特異的性能を有することを示した。
実施例7.3アビセル(Avicel)、前処理トウモロコシ茎葉(PCS)及びサトウキビバガスにおける全セルラーゼ及びベータ‐グルコシダーゼ1糖化アッセイ
図1に示すように添加BGL1を用いて見られる効果は純セルロース及び非結晶性セルロースであるPASC基質を用いた場合だけではなかった。また、類似の効果が他のセルロース原料を用いて観察された。これらの原料は結晶性セルロース(アビセル(Avicel))、希酸前処理トウモロコシ茎葉(PCS)及び希酸前処理サトウキビバガスである。図2はPASC基質を用いた場合について上述したように、7%セルロース固体でアビセル(Avicel)を用いて実施した実験結果を示す。図2は7%アビセル(Avicel)におけるトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼLAMINEX BG及びBGL1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイを示す。図2(A)はBGL1を含む及び含まない所定量の全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。図2(B)は同じ総タンパク質添加での全セルラーゼ単独及び全セルラーゼとBGL1により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。PASCの場合と同様に、半分の全セルラーゼ調製物をBGL1で置き換えることは全体の%転換に変化を与えなかった。ベータ‐グルコシダーゼの追加はグルコースに対するセロビオースの比率を増加させたが、全セルラーゼ単独がアビセル(Avicel)においてかなり高いグルコース対セロビオースの比を生産するので、その効果はPASCを用いた場合のように明確ではない。PCS及びバガスは両者の総合的な転換及びセロビオースに対するグルコースの比率(図3及び図4)においてアビセル(Avicel)にみられた結果と同様の結果を得た。図3は7%セルロースにてPCSでのトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼLAMINEX BG及びBGL1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイを示す。(A)はBGL1を含む及び含まない所定量の全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。(B)は同じ総タンパク質添加での全セルラーゼ単独及び全セルラーゼとBGL1により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。また、7%PCSでのBGL1に対する全セルラーゼの比率を振盪フラスコで試験した。振盪フラスコのデータはマイクロタイタープレートで観察されたものとよく相関していた(データ示さず)。図4は7%サトウキビバガスでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ及びトリコデルマ(Trichoderma)ベータ‐グルコシダーゼ1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイであって、全体の%転換(A)及び生成されるセロビオースとグルコースの相対量(B)及びベータ‐グルコシダーゼの量の増加に伴う%転換(C)の結果を示す。
実施例7.4.前処理トウモロコシ茎葉における糸状菌全セルラーゼ及びベータ‐グルコシダーゼ糖化アッセイ
ベータ‐グルコシダーゼの添加効果が菌株トリコデルマ レーシ(T. reesei)全セルラーゼに対して特徴的であるか調べるために、7%セルロース固体にてPCSを用いた実験をRutC30(別のトリコデルマ レーシ(T. reesei)全セルラーゼ)で繰り返した。図5は7%セルロースにてPCSでのRutC30全セルラーゼ及びBGL1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイを示す。(A)はBGL1を含む及び含まない所定量のRutC30全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。(B)は同じ総タンパク質添加でのRutC30全セルラーゼ単独及びRutC30全セルラーゼとBGL1により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。
同量のタンパク質の時、RutC30全セルラーゼはいずれのLAMINEX BG(図3)ほどにもセルロースを加水分解しない。約4分の1又は2分の1のRutC30全セルラーゼタンパク質がBGL1で置き換わると、%転換は同量のRutC30全セルラーゼ単独より大きい(図5)。この場合、特定の転換速度に到達するために必要な総合的酵素量を低減するのにベータ‐グルコシダーゼを添加してよい。
実施例7.5 PACS及び前処理トウモロコシ茎葉(PCS)における全セルラーゼ及び精製ベータ‐グルコシダーゼ1糖化アッセイ
図6は1%PACSにおけるトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼLAMINEX BG及び精製BGL1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイである。(A)はBGL1を含む及び含まない所定量のトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ及びBGL1に対してプロットした全体の%転換を示す。(B)は同じ総タンパク質添加でのトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ及びBGL1により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。図7は7%セルロースにてPCSでのトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼLAMINEX BG及び精製BGL1を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイである。(A)はBGL1を含む及び含まない所定量のトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。(B)は同じ総タンパク質添加でのトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ単独及びトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼとBGL1により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。BGL1と全セルラーゼの約50:50の混合物由来の%転換は基質として1%PASC又は7%PCSのいずれを使用する場合でも同量の全セルラーゼ単独より高い(図6及び7)。また、PCS及びPASC両方における15mg/gトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ及び5mg/gBGL1の混合物は20mg/gトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼより高い転換を得る。未精製BGL1を用いるように、グルコースとセロビオースの比は精製BGL1の添加により増加し、PASCにおいて顕著な違いがみられる。
実施例7.6 アビセル(Avicel)、前処理トウモロコシ茎葉(PCS)及びサトウキビバガスにおける全セルラーゼ及びベータ‐グルコシダーゼ3又はベータ‐グルコシダーゼ7糖化アッセイ
上述する全セルラーゼにベータ‐グルコシダーゼを添加する利点はBGL1に限定されない。二つの他のトリコデルマ レーシ(T. reesei)ベータ‐グルコシダーゼ、BGL3及びBGL7についてもPASC及びPCSにおけるマイクロタイタープレート糖化アッセイにて全セルラーゼを用いて試験した。
図8は1%PACSにおけるトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼLAMINEX BG及び精製BGL3を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイを示す。(A)はBGL3を含む及び含まない所定量のトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。(B)は同じ総タンパク質添加でのトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ単独及びトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼとBGL3により生成されるセロビオース及びグルコースの相対量を示す。全セルラーゼへの同量の精製BGL3の添加はPACSを用いたときBGL1(図6A)でみられる効果と同様であるか、わずかに低い効果を有する。10mg/g全セルラーゼ単独に対する改善の一方、10mg/gトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ及び10mg/gBGL3の混合物は、BGL1(図6A)の場合に見られるように、20mg/gトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼと等しい転換を与えない。しかし、5mg/gBGL3を用いた15mg/gトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼのブレンドはBGL1を用いてみられたような明らかな効果ではないけれども、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ単独の同量の総タンパク質の添加よりも優れた性能効果を有する。また、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼ総タンパク質の約半分をBGL3で交換するとセロビオースに対するグルコースの比率を増加する。しかし、糖の総量は少し低い(図8B)。効果は7%セルロースでのPCSの場合と同様である。約半分の総タンパク質をBGL3に置き換えると同様の結果が得られるが、しかし可溶性糖へのセルロースの%転換は高くない(図9A)。BGL1(図7A)を用いたときと結果は同様であるが、効果はその場合ほど明らかでない。また、セロビオースに対するグルコースの比率は低いが、セロビオース濃度の低下は少ない。これは驚くべきことではない。なぜなら総セロビオースの生産はPASCよりPCSの方が低いからである。
別のトリコデルマ レーシ(T. reesei)ベータ‐グルコシダーゼであるBGL7もBGL1及びBGL3と同様な方法で1%PASCにおいて試験した。図10は1%PASCにおけるトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼLAMINEX BG及び精製BGL7を用いたマイクロタイタープレート糖化アッセイを示す。BGL7を含む及び含まない所定量のトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼに対してプロットした全体の%転換を示す。大量のBGL7(図10)の添加による改善があるけれども、BGL1及びBGL7(図6A、7A)にみられる効果のように明らかでない。同量のタンパク質に基づいて、全セルラーゼ単独より高い特異的性能を有するBGL7及びトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼの混合物はない。
実施例7.7 全セルラーゼ活性及びベータ‐グルコシダーゼ活性
表1はトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ(WC)及びベータ‐グルコシダーゼ1の活性単位の比を示す。マイクロタイタープレート糖化アッセイに添加する酵素は活性単位/mgタンパク質を乗じることによりmg総タンパク質から活性単位へ変換した。トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼは14CMC U/mg(Berlin, A.; Maximenko, V.; Gilkes, N.; Saddler, J.“Optimization of enzyme complexes for lignocellulose hydrolysis”Biotechnol.Bioeng. 2007, 97(2), 287‐296)であり、一方、BGL1の活性はpNPGアッセイ(77pNPG U/mg)を用いて測定した。表1はwt:wtに基づくトリコデルマ(Trichoderma)全セルラーゼ対BGL1の比とし、基質における1グラムのセルロース当たり添加した対応活性単位を示す。pNPG U/g値をCMC U/g値で割ることにより混合物に存在するpNPG/CMC活性の比率を与え、この比率は基質又は酵素添加量に依存しない。
Figure 0005785976

Claims (6)

  1. セルロース系原料を加水分解する方法であって、
    セルロース系原料を有効量のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼと接触させることを含み、
    前記有効量のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼが、重量:重量の比で25%のトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼBGL3を含み、
    前記有効量のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼがトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼを含み、及び
    ここで、前記%は前記全セルラーゼと前記ベータ‐グルコシダーゼの合計に基づく
    ことを特徴とする、方法。
  2. 前記ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼがセロビオヒドロラーゼ類とエンドグルカナーゼ類の一以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼが全培養液製剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 有効量のベータ‐グルコシダーゼを含むベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼであって、前記有効量のベータ‐グルコシダーゼの量が、重量:重量の比で25%であり
    前記ベータ‐グルコシダーゼが、トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)ベータ‐グルコシダーゼBGL3であり、
    前記ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼがトリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼを含み、及び
    ここで、前記%は前記全セルラーゼと前記ベータ‐グルコシダーゼの合計に基づく
    ことを特徴とする、前記ベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ。
  5. 全セルラーゼ調製物がセロビオヒドロラーゼ類とエンドグルカナーゼ類の一以上を含むことを特徴とする請求項4に記載のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ。
  6. 前記トリコデルマ レーシ(Trichoderma reesei)全セルラーゼが全培養液製剤であることを特徴とする請求項4又は5に記載のベータ‐グルコシダーゼ強化全セルラーゼ。
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