JP5785746B2 - インターナルクランプ装置 - Google Patents
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Description
このインターナルクランプ装置は、互いに突き合わされた鋼管端部内に配置されるものであって、該鋼管端部を相互溶接する場合には、鋼管端部の突き合わせ部を内側の裏当て部材で押さえた後、鋼管外周部側より自動溶接機で円周溶接するようにしている。
その際、鋼管内径の寸法公差や、偏平形状を矯正するために、クランプフレーム本体内に配置したメインシリンダのピストンを軸線に沿うように移動させ、かつピストンロッドの先端に連結した楔形ロッドを介してプランジャを鋼管内の半径方向外方に移動させることで、該プランジャの先端部に位置するクランプシューを介して鋼管端部を内側から押圧して拡管し、これによって鋼管の矯正を行っている。
具体的には、上記インターナルクランプ装置では、プランジャの底部形状を傾斜面とし、該プランジャの傾斜面を、ピストンロッド先端の楔形ロッドの傾斜状のスライドメタル上を滑らせることで、プランジャを鋼管内の半径方向外方に移動させるようにしており、傾斜状のスライドメタル上を滑るプランジャの位置によって、鋼管端部を内側から拡管する拡径力が変動し、安定した拡管ができないという問題があった。
すなわち、本願の請求項1の発明は、鋼管内に配置されて、互いに突き合わされた鋼管端部に対して内部より拡径力を付与することで、該鋼管端部を拡管矯正するインターナルクランプ装置であって、互いに対向するようにケーシング内に配置され、中間部に位置する鋼管端部の突き合わせ部に向けて可動部が移動する一対のアクチュエータと、これらアクチュエータの可動部に設けられて、先端に向けて縮径するように傾斜部が周面に形成された互いに対向配置される一対のロッドと、これらロッドの傾斜部に摺動する傾斜状の摺動部をそれぞれ有し、該摺動部が前記ロッドの傾斜部を滑ることにより、鋼管内の半径方向外方に向けて移動する複数のプランジャと、軸方向に沿う対応する前記プランジャを接続するように配置され、円周溶接を行う鋼管端部の内側より押圧するクランプシューと、を具備し、前記ロッド上の傾斜部にはキー溝が形成され、前記プランジャの下部の摺動部には、前記キー溝に嵌合されかつ該キー溝に沿って移動する楔部が形成されていることを特徴とする。
その結果、軸方向に沿う対応するプランジャを接続するように配置されたクランプシューは、円周溶接を行う鋼管端部を内部より押圧することで、円周溶接をする2つの鋼管端部に対して等しい拡径力が伝達されて、小径肉厚の鋼管端部の突き合わせ部のように大きな拡径力を必要とする場合にも、安定した目違い矯正(寸法公差、偏平の矯正)を行うことが可能となる。
また、本願の請求項5に係るインターナルクランプ装置は、鋼管内に配置されて、互いに突き合わされた鋼管端部に対して内部より拡径力を付与することで、該鋼管端部を拡管矯正するインターナルクランプ装置であって、互いに対向するようにケーシング内に配置され、中間部に位置する鋼管端部の突き合わせ部に向けて可動部が移動する一対のアクチュエータと、これらアクチュエータの可動部に設けられて、先端に向けて縮径するように傾斜部が周面に形成された互いに対向配置される一対のロッドと、これらロッドの傾斜部に摺動する傾斜状の摺動部をそれぞれ有し、該摺動部が前記ロッドの傾斜部を滑ることにより、鋼管内の半径方向外方に向けて移動する複数のプランジャと、軸方向に沿う対応する前記プランジャを接続するように配置され、円周溶接を行う鋼管端部の内側より押圧するクランプシューと、を具備し、前記クランプシューの中央部には、前記鋼管端部の突き合わせ部に内面側から接触する裏当て部材が設けられてなり、前記1台のアクチュエータ及び該アクチュエータに設置された前記ロッドに対して、前記プランジャ及びクランプシューが複数接続され、前記プランジャ及びクランプシューは、前記鋼管内でかつ周方向に沿いかつ断面視、正多角形をなすように複数組配置され、前記クランプシューは、固定型とされる前記クランプシューと、前記ケーシングに軸方向に移動自在に支持された移動型のクランプシューとが周方向に対して交互に配置される構成とされ、前記裏当て部材は、固定型のクランプシュー上に配置されたスライド部材と、移動型のクランプシュー上面に配置されたスライド部材とが、傾斜縁部を介して接触するように、かつ前記クランプシューの径方向移動時に前記傾斜縁部を介して互いにスライド自在に設けられていることを特徴とする。
これらの図において、図1〜図4及び図8はインターナルクランプ装置100のクランプシューが縮径状態にあることを示す図、図5、図6、図7及び図9はインターナルクランプ装置100のクランプシューが拡径状態にあることを示す図である。これらインターナルクランプ装置100は、鋼管P1・P2内に配置されて、互いに突き合わされた鋼管端部P1A・P2Aの内面に対して内部から拡径力を付与する。
これらケーシング1内には管拡径機構2がそれぞれ配置されている。これら2台の管拡径機構2は基本構成が同一であるので、同一構成要素に同一符号を付して重複した説明を省略する。
前記プランジャ12及びクランプシュー13は、鋼管P1・P2内でかつ周方向に沿いかつ断面視、正多角形をなすように複数組配置されている。そして、このようにプランジャ12及びクランプシュー13が鋼管P1・P2内で正多角形をなすように複数組配置されることで、該クランプシュー13によって鋼管端部P1A・P2Aの内面に均一な拡径力を付与することができる。
また、各側に6組ずつクランプシュー13は、周方向の同一位置にて軸方向に沿うように配置され、各鋼管P1・P2側のプランジャ12に互いに接続される構成とされている。
このバックシールド用の空間にはクランプシュー13と裏当て部材18に施されたシールドガス経路19(図4参照)を通して、鋼管P1・P2外側に配置されたシールドガス供給装置(図示略)によってシールドガスが供給され、クランプシュー13内部の空間はシールドガスが置換される。
なお、図7〜図9に示される構成では、図1〜図6で示すような半径方向に移動する固定型のクランプシュー13(図1〜図6に示すクランプシュー13)を全周にわたり設けたものではなく、鋼管P1・P2内でかつ周方向に、ケーシング1の軸方向に沿って移動自在に設置された移動型のクランプシュー13´と、前述した固定型のクランプシュー13とが交互に配置された構成とし、かつ該クランプシュー13・13´の中央凹部に、前述と同様の裏当て部材18が配置しても良い。
10 油圧シリンダ(アクチュエータ)
10A ピストン(可動部)
10B ピストンロッド(可動部)
11 楔形ロッド
11A 傾斜部
11B キー溝
12 プランジャ
12A 摺動部
12B 楔部
13 クランプシュー(固定型のクランプシュー)
13´ クランプシュー(移動型のクランプシュー)
18 裏当て部材
P1 鋼管
P2 鋼管
P1A 鋼管端部
P2A 鋼管端部
M 突き合わせ部
100 インターナルクランプ装置
Claims (5)
- 鋼管内に配置されて、互いに突き合わされた鋼管端部に対して内部より拡径力を付与することで、該鋼管端部を拡管矯正するインターナルクランプ装置であって、
互いに対向するようにケーシング内に配置され、中間部に位置する鋼管端部の突き合わせ部に向けて可動部が移動する一対のアクチュエータと、
これらアクチュエータの可動部に設けられて、先端に向けて縮径するように傾斜部が周面に形成された互いに対向配置される一対のロッドと、
これらロッドの傾斜部に摺動する傾斜状の摺動部をそれぞれ有し、該摺動部が前記ロッドの傾斜部を滑ることにより、鋼管内の半径方向外方に向けて移動する複数のプランジャと、
軸方向に沿う対応する前記プランジャを接続するように配置され、円周溶接を行う鋼管端部の内側より押圧するクランプシューと、を具備し、
前記ロッド上の傾斜部にはキー溝が形成され、
前記プランジャの下部の摺動部には、前記キー溝に嵌合されかつ該キー溝に沿って移動する楔部が形成されていることを特徴とするインターナルクランプ装置。 - 前記クランプシューの中央部には、前記鋼管端部の突き合わせ部に内面側から接触する裏当て部材が設けられてなることを特徴とする請求項1に記載のインターナルクランプ装置。
- 前記1台のアクチュエータ及び該アクチュエータに設置された前記ロッドに対して、前記プランジャ及びクランプシューが複数接続され、
前記プランジャ及びクランプシューは、前記鋼管内でかつ周方向に沿いかつ断面視、正多角形をなすように複数組配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインターナルクランプ装置。 - 前記クランプシューは、固定型とされる前記クランプシューと、前記ケーシングに軸方向に移動自在に支持された移動型のクランプシューとが周方向に対して交互に配置される構成とされ、
前記クランプシューの中央部で、前記鋼管端部の突き合わせ部に内面側から接触する裏当て部材は、固定型のクランプシュー上に配置されたスライド部材と、移動型のクランプシュー上面に配置されたスライド部材とが、傾斜縁部を介して接触するように、かつ前記クランプシューの径方向移動時に前記傾斜縁部を介して互いにスライド自在に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のインターナルクランプ装置。 - 鋼管内に配置されて、互いに突き合わされた鋼管端部に対して内部より拡径力を付与することで、該鋼管端部を拡管矯正するインターナルクランプ装置であって、
互いに対向するようにケーシング内に配置され、中間部に位置する鋼管端部の突き合わせ部に向けて可動部が移動する一対のアクチュエータと、
これらアクチュエータの可動部に設けられて、先端に向けて縮径するように傾斜部が周面に形成された互いに対向配置される一対のロッドと、
これらロッドの傾斜部に摺動する傾斜状の摺動部をそれぞれ有し、該摺動部が前記ロッドの傾斜部を滑ることにより、鋼管内の半径方向外方に向けて移動する複数のプランジャと、
軸方向に沿う対応する前記プランジャを接続するように配置され、円周溶接を行う鋼管端部の内側より押圧するクランプシューと、を具備し、
前記クランプシューの中央部には、前記鋼管端部の突き合わせ部に内面側から接触する裏当て部材が設けられてなり、
前記1台のアクチュエータ及び該アクチュエータに設置された前記ロッドに対して、前記プランジャ及びクランプシューが複数接続され、
前記プランジャ及びクランプシューは、前記鋼管内でかつ周方向に沿いかつ断面視、正多角形をなすように複数組配置され、
前記クランプシューは、固定型とされる前記クランプシューと、前記ケーシングに軸方向に移動自在に支持された移動型のクランプシューとが周方向に対して交互に配置される構成とされ、
前記裏当て部材は、固定型のクランプシュー上に配置されたスライド部材と、移動型のクランプシュー上面に配置されたスライド部材とが、傾斜縁部を介して接触するように、かつ前記クランプシューの径方向移動時に前記傾斜縁部を介して互いにスライド自在に設けられていることを特徴とするインターナルクランプ装置。
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