(A)第1の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第1の実施形態では、転送機能を有する通信装置が搭載する転送システムに、本発明を適用する場合の実施形態を例示する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態の通信装置が搭載する転送システムの構成を示す構成図である。なお、第1の実施形態の通信装置は、転送機能を備えるものであれば、様々な通信装置に広く適用することができ、例えば、VoIPホームゲートウェイ等に適用することができる。
図1において、第1の実施形態の転送システム10は、大きく分けて、アプリケーション用プロセッサ(AP)1、ファストパス用プロセッサ(FP)2を有して構成される。
図1では、AP1及びFP2間のフレームの流れや制御方法を分かりやすく説明するために、AP1及びFP2を一体的に図示しているが、AP1及びFP2は、それぞれ物理的に異なるプロセッサである。そのため、図1には図示しないが、AP1及びFP2は、相互に信号を授受するインタフェースドライバ等を有している。
AP1は、例えばLinux(登録商標)等のようなネットワークスタックを持つ汎用OSが動作するものであり、そのOS上で、例えば、DHCPサーバ/クライアント、PPPoEクライアント/サーバ、VoIPアプリケーション等のアプリケーションが動作することを想定している。
FP2は、高速転送を行なうプロセッサである。この実施形態では、FP2は、有線WANインタフェースや又は有線LANインタフェース等の有線インタフェースと接続する場合を想定する。
(A−1−1)FP2の内部構成
図1に示すように、FP2は、MACアドレス比較処理部21、MACアドレス記憶テーブル部22、高速転送処理部23、有線処理部31を有する。
高速転送処理部23は、有線処理部31又は無線処理部32に対して、フレームをブリッジ転送するものである。
高速転送処理部23は、MACアドレス比較処理部21によるオフロード判定結果に基づいて、MACアドレス比較処理部21からのフレームを有線処理部31又は無線処理部32に与えるものである。また、高速転送処理部23は、AP1のブリッジ処理部11から出力インタフェース決定処理がなされたフレームを受け取ると、そのフレームを有線処理部31又は無線処理部32に与えるものである。
有線処理部31は、図示しない有線ネットワークとの間でフレームを送受信するものである。例えば、有線処理部31は、NIC(Network Interface Card)等により接続される有線LANのドライバ等を適用することができる。
MACアドレス比較処理部21は、MACアドレス記憶テーブル部22を参照し、入力されたフレームの宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、イーサタイプ、入力インタフェースに基づいて、出力インタフェースを判定するものである。なお、MACアドレス比較処理部21は、アドレス検索処理の高速化のために、ハッシュ値を用いて判定を行なうようにしてもよい。
アドレス検索の結果、MACアドレス記憶テーブル部22に、そのフレームに該当するエントリがヒットしなかった場合、MACアドレス比較処理部21は、そのフレームをAP1のブリッジ処理部11に転送する。ヒットした場合、MACアドレス比較処理部21は、フレームを高速転送処理部23に転送する。
MACアドレス記憶テーブル部22は、FP2が持っているネイバー情報を保持するテーブルである。MACアドレス記憶テーブル部22は、AP1のオフロード設定処理部101の制御により、高速転送処理がなされるべきフレームの情報が設定される。
ここで、MACアドレス記憶テーブル部22は、受信フレームのMACアドレス検索により出力インタフェースを検出するための情報を保持するものであればよく、そのテーブル項目として、少なくとも、「宛先MACアドレス」、「送信元MACアドレス」、「入力インタフェース」、「出力インタフェース」を有する。
この実施形態では、図3に例示する項目例をMACアドレス記憶テーブル部22が保持する場合を例示する。図3に示すように、第1の実施形態のMACアドレス記憶テーブル部22は、「宛先MACアドレス」、「送信元MACアドレス」、「イーサタイプ」、「入力インタフェース」、「出力インタフェース」、「ハッシュ値」、「フレーム転送カウンタ」を有する。
「宛先MACアドレス」、「送信元MACアドレス」は、フレームの宛先MACアドレス、送信元MACアドレスである。「イーサタイプ」は、ネットワークタイプであり、例えばIPv4であるか、IPv6であるか等を示すものである。
「入力インタフェース」は、フレームが入力してきたインタフェースを示すものであり、「出力インタフェース」は、フレームを転送すべきインタフェースを示すものである。
例えば、有線インタフェース、無線インタフェースを示す情報(例えばポート番号等)とすることができる。
「ハッシュ値」は、テーブル検索速度を向上させるために、MACアドレス記憶テーブル部22のエントリを一意に決定することができる値を保持する。ハッシュ値を用いた検索方法は、既存の方法を適用することができ、そのような方法で用いるハッシュ値を保持する。例えば、「宛先MACアドレス」、「送信元MACアドレス」、「イーサタイプ」、「入力インタフェース」をハッシュ値の算出に用いるようにしてもよいし、さらに上記の値に「出力インタフェース」を加えたものをハッシュ値の算出に用いるようにしてもよい。
「フレーム転送カウンタ」は、各エントリに該当するフレームの転送回数を保持する。
これは、オフロードの場合、AP1は高速ブリッジ転送されるフレームを認識することができず、またAP1のブリッジ処理部11ではエージング時間の経過によりエントリが削除されるので、各エントリのフレームの転送回数を保持して当該エントリに係る転送結果を認識できるようにする。
例えば、図3では、有線LAN端末A(以下、端末A)と無線LAN端末B(以下、端末B)との間でフレームが送受信される場合のMACアドレス記憶テーブル部22の内容を例示する。
端末B→端末AのIPv4のフレームが転送された場合、MACアドレス記憶テーブル22は、図3の第1行目に示すように、「宛先MACアドレス:端末A」、「送信元MACアドレス:端末B」、「イーサタイプ:IPv4」、「入力インタフェース:無線IF」、「出力インタフェース:有線IF」がエントリされる。なお、「ハッシュ値」、「フレーム転送カウンタ」の内容例の記載は省略する。
逆に、端末A→端末BのIPv4のフレームが転送された場合、MACアドレス記憶テーブル22は、図3の第2行目に示すように、「宛先MACアドレス:端末B」、「送信元MACアドレス:端末A」、「イーサタイプ:IPv4」、「入力インタフェース:有線IF」、「出力インタフェース:無線IF」がエントリされる。
さらに、端末Aと端末Bとが、IPv6のフレームを送受信する場合、図3の第3行目及び第4行目に示す内容がエントリされる。
すなわち、端末B→端末AのIPv6のフレームが転送された場合、MACアドレス記憶テーブル22は、図3の第3行目に示すように、「宛先MACアドレス:端末A」、「送信元MACアドレス:端末B」、「イーサタイプ:IPv6」、「入力インタフェース:無線IF」、「出力インタフェース:有線IF」がエントリされる。
端末A→端末BのIPv6のフレームが転送された場合、MACアドレス記憶テーブル22は、図3の第4行目に示すように、「宛先MACアドレス:端末B」、「送信元MACアドレス:端末A」、「イーサタイプ:IPv6」、「入力インタフェース:有線IF」、「出力インタフェース:無線IF」がエントリされる。
(A−1−2)AP1の内部構成
AP1は、図1に示すように、ブリッジ処理部11、MACアドレス記憶テーブル部12、無線処理部32、オフロード設定処理部101、MACアドレス記憶テーブル部102、ユーザプロセス14、ユーザIF15を有する。
無線処理部32は、図示しない無線ネットワークとの間でフレームの送受信を行なうものである。無線処理部32は、例えば、Linux(登録商標)カーネル上で動作する無線LANドライバ等を適用することができる。無線処理部32は、無線区間から受信したフレームをMACアドレス比較処理部21に転送したり、又は、MACアドレス比較処理部21からのフレームを無線区間に送信したりする。
ここで、説明のために、Linuxの実装を説明する。有線の場合、ドライバは単一でも受信した物理ポートごとにインタフェースが存在する。例えば、WANポートのインタフェースは「eth0」、LANポートのインタフェースは「ethl」となる。一方、無線の場合、ドライバは単一でもSSIDの数ごとにインタフェースが存在する。例えば、SSID1のインタフェースは「ath0」、SSID2のインタフェースは「ath1」となる。MACアドレス記憶テーブル部12、102及び22が保持するインタフェースは、これらの「eth0」や「ath1」を意味する。
また、図1では、有線処理部(有線LANドライバ)31をFP2上に実装させ、無線処理部(無線LANドライバ)32をAP1上に実装している。この理由は、「無線LANドライバをFP上に実装するのが比較的難しい」というだけのものであるため、無線処理部32がFP2上にある方式でも良い。無線処理部32がFP2上にあるほうが、高速ブリッジ転送する際に、プロセッサ間でのフレーム転送回数が少なくなるので、よりプロセッサ負荷とメモリアクセス回数が減るため、転送スループットとしては好ましい。
ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル部12を用いて、ブリッジ転送するものである。ブリッジ処理部11は、例えば、Linux(登録商標)カーネルのネットワークスタック内のブリッジ処理部を適用することができる。ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル12を参照して、受信フレームの宛先MACアドレスに基づいて出力インタフェースを決定してブリッジ転送を行なう。
また、ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル部12に保持されているエントリの各エージングタイマを監視し、所定時間(エージング時間)を経過した後に、そのエントリを削除するものである。
MACアドレス記憶テーブル部12は、ブリッジ処理部11が有するネイバー情報を保持するテーブルである。
図4は、第1の実施形態のMACアドレス記憶テーブル部12が保持する項目例を説明する説明図である。図4に示すように、第1の実施形態のMACアドレス記憶テーブル部12は、「MACアドレス」、「インタフェース」、「エージングタイマ」、「ローカルフラグ」、「スタティックフラグ」、「ユーザカウンタ」、「ハッシュ値」を項目とするものとする。
「MACアドレス」は、受信フレームの送信元MACアドレスである。「インタフェース」は、受信フレームの受信インタフェースを示す情報である。「インタフェース」は、上記MACアドレスのユーザ端末がどのインタフェースに接続されているかを判定するのに利用される。
「エージングタイマ」は、所定時間毎に、インクリメントされるタイマ値を保持する。
ブリッジ処理部11は、「エージングタイマ」の値を監視し、予め設定された閾値を超えると、そのエントリを削除(エージング)する。
「ローカルフラグ」は、ローカルか否かを示すフラグである。「ローカルフラグ」は、例えば、自装置に設定されたMACアドレスと同じMACアドレスのエントリについてはONとし、オフロード対象外とする。
「スタティックフラグ」は、ユーザ等に静的に設定されたかどうかを示すフラグである。「スタティックフラグ」は、静的に設定されたエントリをフラグONとし、エージング対象外とする。
「ユーザカウンタ」は、エントリを追加・削除する際、ロックのために使う。「ハッシュ値」は、テーブル検索速度向上のため、MACアドレス記憶テーブル部12内のエントリを一意に決めることができれば、例えば、「MACアドレス」、「インタフェース」、「エージングタイマ」、「ローカルフラグ」、「スタティックフラグ」の値をハッシュ値算出に使ってもよいし、「MACアドレス」、「インタフェース」のみの値をハッシュ値算出に使っても良い。
MACアドレス記憶テーブル部12は、例えば、ブリッジ処理部11がフレームを受信したときにエントリを追加する。またエントリの削除は、例えば、ブリッジ処理部11によりエージングされたときや、又はユーザ設定によりエントリの削除コマンドが与えられたとき等とすることができる。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からの要求を受けて、ブリッジ転送しようとするフレームが、オフロード対象か否かを判定するものである。
オフロード対象のフレームを検出すると、オフロード設定処理部101は、オフロード対象のフレームについての情報を、FP2のMACアドレス記憶テーブル部22に与えて設定するものである。一方、オフロード対象外であると判定すると、何も行なわない。
例えば、オフロード設定処理部101は、受信したフレームに基づいて、次のようなフレームである場合にはオフロード対象外であると判定し、それ以外のフレームである場合にはオフロード対象とする。
オフロード対象外とするのは、例えば、(1)「自装置発のフレーム」又は「自装置宛のフレーム」、(2)例えばブロードキャストやマルチキャスト等のように「FP2の高速ブリッジ転送に対応していない種類のパケット」、(3)「高速ブリッジ転送の設定がされる前のフレーム」とする。
MACアドレス記憶テーブル部102は、MACアドレス記憶テーブル部12に保持されているエントリのうち、FP2に設定されているエントリが保持される。すなわち、MACアドレス記憶テーブル102は、MACアドレス記憶テーブル部22に保持される内容と同等の情報が保持される。これにより、AP1においても、オフロード対象のフレームのエントリを保持することができるので、FP2にアクセスしなくても、AP1上でオフロード設定されているエントリを認識できる点で有効である。また、MACアドレス記憶テーブル部102は、主に、FP2からオフロード設定を削除するために利用することができる。
MACアドレス記憶テーブル102は、エントリの追加契機又は削除契機を、次のようにすることで、FP2のMACアドレス記憶テーブル部22のエントリの同期をとることができる。例えば、エントリ追加契機は、FP2にオフロード設定を追加したとき、エントリ削除契機は、FP2からオフロード設定を削除したときとすることができる。
ユーザプロセス14は、例えば、AP1上のLinux上で動作しているアプリケーション等を適用することができる。ユーザプロセス14としてのアプリケーションは、AP1上に存在するので、アプリケーションが送受信するフレームは、高速転送されることはなく、必ずAP1側のブリッジ処理部11を経由することとなる。
ユーザIF15は、ユーザ端末(図示しない)とのインタフェースであり、例えば、ホームゲートウェイやルータに実装されているWeb設定GUIを適用することができる。
ユーザIF15は、例えば、ブラウザ等でアクセスされ、ユーザ操作を受けて当該装置の設定を変更することができる。ユーザIFを介した設定例として、例えば、無線機能を無効にしたり、有線LANと無線LANとの間の特定の通信をシャットアウトするためのフィルタ設定をしたりする等がある。今例にあげた2つの設定は、FP2にオフロード設定されているエントリも削除する必要があるため、設定のたびにオフロード設定処理部101へ、エントリ削除要求を発行することができるようになっている。また、このとき、フレームが入ってきたときに再度オフロード設定がされないようにオフロード機能自体を無効にする必要がある。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態のオフロードの設定処理の動作について、図面を参照しながら説明する。
図5は、通信装置の転送システムにおけるフレームの流れを示す説明図である。
まず、無線LAN側から有線LAN側に転送すべきフレームを受信した場合のエントリの設定処理の動作を説明する。
図6は、第1の実施形態のオフロード設定処理を示すシーケンス図である。なお、図5及び図6における例えばS101等の表記は処理ステップを示すものであり、図5及び図6で対応するものである。
図6において、まず、無線区間からのフレームは、無線処理部32により受信処理され(S101)、MACアドレス比較処理部21に与えられる(S102)。
MACアドレス比較処理部21は、受信フレームから宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、イーサタイプ、入力インタフェースを抽出し、MACアドレス記憶テーブル22に対して問合せを行ない、当該受信フレームについてオフロード設定がなされているか否かを判定する(S103)。なお、ここでは、イーサタイプも含めて検索を行なう場合を例示するが、イーサタイプを含めなくてもよい。
オフロード設定されている場合、当該フレームは、従来と同様に、対応する出力インタフェースに基づき高速転送処理部23に与えられ、有線処理部31を介して有線LANに送信される。
一方、オフロード設定されていない場合、当該フレームは、AP1のブリッジ処理部11に与えられる(S104)。なお、図6ではオフロード設定がなされていな場合を例示している。
ブリッジ処理部11にフレームが与えられると、ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル12を参照して、当該フレームのエントリがなされているか否かを判定する。そして、エントリがある場合には、ブリッジ処理部11は、フレームの宛先MACアドレスに対応する出力インタフェースを決定して、ブリッジ転送を行なう。
一方、エントリがない場合、ブリッジ処理部11は、フレーム情報に基づいてMACアドレス記憶テーブル12に登録情報を設定する(S105)。ブリッジ処理部11は、フレームの転送先を判定した後、オフロード可能か否かを判定するために(S106)、オフロード設定処理部101に対してオフロード判定要求を行なう(S107)。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からの要求を受けて、当該フレームを解析して、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、入力インタフェース、出力インタフェース、イーサタイプに基づいて、当該フレームが(1)「自装置発のフレーム」又は「自装置宛のフレーム」、(2)例えばブロードキャストやマルチキャスト等のように「FP2の高速ブリッジ転送に対応していない種類のパケット」、(3)「高速ブリッジ転送の設定がされる前のフレーム」であるかを判定する(S121)。
そして、上記いずれにも該当しない場合、当該フレームがオフロード対象であると判定し、オフロード設定処理部101は、当該フレームの宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、入力インタフェース、出力インタフェース、イーサタイプを、FP2のMACアドレス記憶テーブル部22に設定する(S108)。
このように、オフロード対象と判定したフレームについて、AP1上のオフロード設定処理部101が、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部22に対して、オフロード設定を自動的に行なうことにより、オフロード設定の処理負担を軽減することができる。
また、無線LANからの全てのフレームをFP2のMACアドレス比較処理部21でフレーム検査させ、アドレス不一致のものについてオフロード設定可能か否かを判定することで、オフロード設定がまだされていない状態のものを、漏れなく自動設定することができる。
さらに、S108において、オフロード設定処理部101は、MACアドレス記憶テーブル102に対しても、MACアドレス記憶テーブル22に設定した内容と同じ内容を設定する(S108)。これにより、FP2上への登録だけでなく、AP1上においてもオフロード設定を保持することができる。その結果、設定管理等の際に、ユーザが、FP2にアクセスしなくても、AP1上で行なうことができる。
オフロード設定処理部101によるオフロード設定がなされると、オフロード設定処理部101はその判定結果をブリッジ処理部11に与える(S109)。
その後、ブリッジ処理部11は、当該フレームの出力インタフェースに基づいて、当該フレームをFP2の高速転送処理部23に与え(S110、S111)、当該フレームは、有線処理部31を介して、有線LANに送信される(S112、S113、S114)。
次に、有線LAN側から無線LAN側に転送すべきフレームを受信した場合のエントリの設定処理の動作を説明する。
有線LAN側からの受信フレームに対するオフロード設定の手順も、上述した無線LANからの受信フレームに対するオフロード設定の手順と基本的には同じであるので、以下では簡単に説明する。
図7は、第1の実施形態のオフロード設定処理を示すシーケンス図である。なお、図5及び図7における例えばS201等の表記は処理ステップを示すものであり、図5及び図7で対応するものである。
図7において、有線LANからのフレームは、有線処理部31により受信処理され(S201)、MACアドレス比較処理部21に与えられる(S202)。
MACアドレス比較処理部21は、フレーム情報に基づいて、MACアドレス記憶テーブル22を参照して、オフロード設定がなされているか否かを判定する(S203)。
オフロード設定されている場合、当該フレームは、従来と同様に、対応する出力インタフェースに基づき高速転送処理部23に与えられ、無線処理部32を介して無線通信される。
一方、オフロード設定されていない場合、当該フレームは、AP1のブリッジ処理部11に与えられる(S204)。
ブリッジ処理部11にフレームが与えられると、ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル12を参照して、当該フレームのエントリがなされているか否かを判定する。そして、エントリがある場合には、ブリッジ処理部11は、フレームの宛先MACアドレスに対応する出力インタフェースを決定して、ブリッジ転送を行なう。一方、エントリがない場合、ブリッジ処理部11は、フレーム情報に基づいてMACアドレス記憶テーブル12に登録情報を設定する(S205)。
また、ブリッジ処理部11は、フレームの転送先を判定した後、オフロード可能か否かを判定するために(S206)、オフロード設定処理部101に対してオフロード判定要求を行なう(S207)。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からの要求を受けて、当該フレームを解析して、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、入力インタフェース、出力インタフェース、イーサタイプに基づいて、当該フレームが(1)「自装置発のフレーム」又は「自装置宛のフレーム」、(2)例えばブロードキャストやマルチキャスト等のように「FP2の高速ブリッジ転送に対応していない種類のパケット」、(3)「高速ブリッジ転送の設定がされる前のフレーム」であるかを判定する。
そして、上記いずれにも該当しない場合、当該フレームがオフロード対象であると判定し、オフロード設定処理部101は、当該フレームの宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、入力インタフェース、出力インタフェース、イーサタイプを、FP2のMACアドレス記憶テーブル部22に設定する(S208)。
また、オフロード設定処理部101は、MACアドレス記憶テーブル102に対しても、MACアドレス記憶テーブル22に設定した内容と同じ内容を設定する(S208)。
そして、オフロード設定処理部101によるオフロード設定がなされると、オフロード設定処理部101はその判定結果をブリッジ処理部11に与える(S209)。
その後、ブリッジ処理部11は、当該フレームの出力インタフェースに基づいて、当該フレームをFP2の高速転送処理部23に与え(S210、S211)、当該フレームは、無線処理部32を介して無線送信される(S212、S213、S214)。
(A−3)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、従来のようにユーザ手動で行なっていたオフロード設定を、受信フレームのヘッダを解析し、それをもとにFPにオフロード設定することで、オフロード設定を自動化することが可能となる。
また、第1の実施形態では、(1)自装置発のフレーム又は自装置宛のフレーム、(2)FP高速ブリッジ転送に対応していない種類のパケット、(3)高速ブリッジ転送の設定がされる前のフレームを例外フレームとして、APに転送するようにした。
例外フレームは様々なアプリケーションが動作するAP上に転送されるため、比較的低速な転送能力しかなく、転送処理そのものがそれらのアプリケーションの処理遅延を招く可能性がある。その一方で、例外フレーム以外のフレームを最小のAP負荷で、FPによる高速にブリッジ転送を実現することができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第2の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第2の実施形態は、オフロード処理の設定削除の処理方法に関するものである。
(B−1)第2の実施形態の構成及び動作
第2の実施形態の転送システムの構成は、第1の実施形態の構成と同じであるので、第2の実施形態でも図1を用いて説明する。
第2の実施形態において、オフロード設定処理部101は、第1の実施形態で説明した機能に加えて、AP1上のMACアドレスのエントリが削除されたときに、その削除されたエントリと対応するものを、FP2のMACアドレス記憶テーブル22から削除するものである。
AP1において、ブリッジ処理に係るMACアドレスが削除されたときに、オフロード設定を削除することができれば、種々の方法を適用することができる。第2の実施形態では、その一例として、エージング時間の経過によりエントリが削除されたときに、オフロード設定処理部101がオフロード設定を削除する場合を説明する。
図8は、第2の実施形態のオフロード設定の削除処理を説明するシーケンス図である。
図8において、MACアドレス記憶テーブル部12は、第1の実施形態で説明したように、「MACアドレス」、「インタフェース」、「エージングタイマ」、「ローカルフラグ」、「スタティックフラグ」、「ユーザカウンタ」、「ハッシュ値」を格納している。
ブリッジ処理部11は、定期的に、MACアドレス記憶テーブル部12に保持された各エントリのエージングタイマを監視し、エージングタイマが所定の閾値(エージング時間)を越えていないかを監視する(S301)。
そして、エージングタイマが閾値を越えた場合、ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル部12から当該エントリを削除する(S302、S303)。
このとき、ブリッジ処理部11は、オフロード設定処理部101に対して、エージングタイマが閾値を越えたエントリについて削除要求(エントリ削除要求)を行なう(S302、S304)。例えば、エントリ削除要求の際、ブリッジ処理部11は、エージングされるMACアドレスをオフロード設定処理部101に与える(S321)。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からのエントリ削除要求を受けると、MACアドレス記憶テーブル部102からエントリ削除要求に係るMACアドレスに関連するエントリを取得し、そのエントリをMACアドレス記憶テーブル部102から削除する(S305、S306、S321)。
さらに、オフロード設定処理部101は、その全てのエントリを、MACアドレス記憶テーブル部22から削除する(S305、S307)。
これにより、エージング時間が経過した古いエントリを自動的に削除することができる。また、オフロード設定処理部101がオフロード設定の削除を行なうことで、MACアドレス記憶テーブル部22とMACアドレス記憶テーブル部102の格納内容を同期させることができる。
そして、オフロード設定処理部101は、エントリ削除の成功又は失敗を示す結果をブリッジ処理部11に与える(S308)。
(B−2)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、第2の実施形態によれば、AP上のMACアドレスがエージングされたときに、オフロード設定処理部がオフロード設定を削除することができる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第3の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第3の実施形態は、無線LANの帰属変えに応じて、変更前のインタフェースに係るエントリのオフロード設定を削除する処理方法の実施形態を説明する。
(C−1)第3の実施形態の構成
図9は、第3の実施形態の通信装置が搭載する転送システム10の構成を示す構成図である。なお、説明便宜上、図9の各構成要素の番号は、図1に表記した各構成要素の番号を用いる。
オフロード設定処理部101は、無線LAN経由の無線端末のネットワークの帰属変えに基づいて、変更前のインタフェースに係るエントリを削除するものである。
また、オフロード設定処理部101は、自動設定制限部101aを有する。自動設定制限部101aは、ユーザIF15から、指定されたエントリ(すなわち、帰属変更後のエントリ)についてオフロード無効要求を受け取ると、当該エントリについてオフロード判定処理を無効化にするものである。これにより、その後に、無効化にしたエントリについて、ブリッジ処理部11からオフロード判定要求を受けても、オフロード判定を行なわないようにすることができる。
例えば、自動設定制限部101aは、各エントリに対してオフロードの無効化を示すフラグを付すことで実現することができる。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態におけるオフロード設定の削除処理の動作について、図面を参照して説明する。
ここでは、まず、図10を用いて無線LANの帰属変えについて簡単に説明する。図10は、無線LANにおける無線端末の帰属変えをしたときの概要を示す図である。
図10において、無線LAN側には、ネットワーク名が「SSID1」に帰属する無線端末5−1と、「SSID2」に帰属する無線端末5−2とが存在するものとする。無線端末5−1及び5−2は、無線通信機能を有する端末であればよく、例えば、PC、ゲーム機、携帯端末、いわゆるネットワーク家電機器等を広く適用することができる。
無線処理部32は、無線カード33を介して無線区間からフレームを受信するものであり、フレームの入力インタフェースは、SSID毎に異なる。すなわち、無線端末のMACアドレスと、その無線端末が帰属するSSID毎のインタフェースとが対応付けられた情報が、MACアドレス記憶テーブル12に保持される。同様に、FP2上のMACアドレス記憶テーブル22も、SSID毎のインタフェースのアドレス情報が格納される。
今、無線端末5−1(SSID1)から無線端末5−2(SSID2)に変わり、無線端末が帰属するネットワークが変わると、無線処理部32が受信したフレームは、MACアドレス比較処理部21に転送される。無線端末の帰属変えにより、インタフェースが変わるので、MACアドレス比較処理部21はアドレス不一致を判定し、フレームはブリッジ処理部11に与えられる。
ブリッジ処理部11は、MACアドレス記憶テーブル12を参照して、変更後のフレームについてのエントリの登録又は更新を行なう。
上記のような帰属変えを行なうときのオフロード設定の削除処理を、図11を用いて説明する。図11では、例えば、帰属変えによる変更後の無線端末の暗号化の強度が比較的弱いため、変更後の無線端末のフレーム転送にフィルタ設定が必要な場合を例示する。
図11において、無線帰属変えによりエントリが更新されると(S401)、例えばフィルタ設定を受けたユーザIF15からオフロード無効要求が、オフロード設定処理部101に与えられる(S402)。
例えば、オフロード無効要求は、ユーザ操作に基づいてユーザIF15から与えられるようにしてもよいし、又例えばフィルタ設定等の特定の処理設定に連動して、ユーザIF15から与えられるようにしてもよい。
オフロード設定処理部101において、ユーザIF15からオフロード無効要求を受けると、自動設定制限部101aは、変更前のインタフェースに係るエントリに対するオフロード機能を無効化する(S403)。
また、無線帰属変えに伴い、AP1のMACアドレス記憶テーブル12において、変更前のエントリが削除されると(S404)、ユーザIF15からのエントリ削除要求がオフロード設定処理部101に与えられる(S405)。
オフロード設定処理部101は、エントリ削除要求を受けると、MACアドレス記憶テーブル部102からエントリ削除要求に係るMACアドレスに関連するエントリを取得し削除し(S406、S407)、そのエントリを、MACアドレス記憶テーブル部22から削除する(S406、S408)。
なお、変更後のエントリについては、第1の実施形態と同様にして、オフロード設定処理部101がMACアドレス記憶テーブル部22に登録される。これにより、変更前のエントリをMACアドレス記憶テーブル部22から削除し、変更後のエントリのMACアドレス記憶テーブル部22に追加することができる。
S408においてオフロード設定処理部101による処理がなされると、オフロード設定処理部101は、エントリ削除の成功又は失敗を示す結果をユーザIF15に与える(S409)。
(C−3)第3の実施形態の効果
以上のように、第3の実施形態によれば、無線LANの帰属変えに応じて、変更前のインタフェースに係るエントリのオフロード設定を削除することができる。
(D)第4の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第4の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第4の実施形態は、任意のフレーム種類に対して、オフロード機能を有効としたり、又は無効としたり設定し得る実施形態を例示する。
(D−1)第4の実施形態の構成及び動作
第4の実施形態のシステム構成は、第3の実施形態の構成と同じであるので、第4の実施形態でも図9を用いて説明する。
ユーザIF15は、特定のフレーム種類を指定し、そのフレーム種類の全フレームについてオフロード機能を無効又は有効にするオフロード無効要求又はオフロード有効要求を、オフロード設定処理部101に行なうものである。
なお、オフロード無効要求又はオフロード有効要求は、ユーザ操作を受けてオフロード設定処理部101に与えるようにしてもよいし、又例えば特定の処理の設定に連動させて与えられるようにしてもよい。
上記特定の処理の設定の例としては、例えば、有線LANと無線LANとの間で転送されるフレームに対してフィルタ設定を行ないDrop(廃棄)させる設定や、IPv4フレームのみを無効にする設定や、特定のMACアドレスを宛先及び又は送信元に含むフレームを無効にする設定や、入力インタフェースが特定のインタフェースから受信されるフレームを無効にする設定等のフレーム種類の設定等がある。すなわち、転送処理に係るネットワーク種別、プロトコル種別、MACアドレス、インタフェース等を用いて設定することができる。
オフロード設定処理部101は、第3の実施形態と同様に、自動設定制限部101aを有する。自動設定制限部101aは、オフロード無効要求を受けると、ユーザIF15からの設定内容に基づいてオフロード機能を無効にするものである。また、自動設定制限部101aは、オフロード有効要求を受けると、その指定された内容について無効にしていたオフロード機能を有効にするものである。
図12は、第4の実施形態の特定フレームのオフロード機能の無効化を説明するシーケンス図である。図12では、有線LANと無線LANとの間の全フレームをフィルタ設定してDropさせる設定を行なう場合を例示する。
まず、ユーザ操作を受けて、有線LANと無線LANとの間の全フレームをフィルタ設定してDropさせる設定が投入されると(S501)、ユーザIF15から、有線LAN及び無線LAN間の転送についてオフロード無効要求がオフロード設定処理部101に与えられる(S502)。
オフロード設定処理部101では、自動設定制限部101aが、オフロード無効要求に基づいて、有線LAN及び無線LAN間でなされる転送についてオフロード機能の有効フラグをOFFにして無効にし(S503)、オフロード無効完了応答を返信する(S504)。
有線LAN及び無線LAN間でなされるフレームのエントリが削除されると、ユーザIF15からオフロード設定処理部101に対してエントリ削除要求が与えられる(S505、S506)。
オフロード設定処理部101は、エントリ削除要求を受けると、MACアドレス記憶テーブル部102からエントリ削除要求に係るMACアドレスに関連するエントリを取得し削除し(S507、S508)、そのエントリを、MACアドレス記憶テーブル部22から削除する(S507、S509)。
S509においてオフロード設定処理部101による処理がなされると、オフロード設定処理部101は、エントリ削除の成功又は失敗を示す結果をユーザIF15に与える(S510)。
なお、その後、ユーザ操作により有線LAN及び無線LAN間についてのフィルタ削除の設定がなされると、オフロード有効要求がユーザIF15からオフロード設定処理部101に与えられ、オフロード機能の有効フラグがONに切り替えられる(S521)。
また、図12では、有線LAN及び無線LAN間の全フレームについてフィルタ設定した場合を例示したが、更に、例えば、IPv4フレームのみ無効、特定のMACアドレスのみ無効、受信インタフェースが特定のインタフェースのときのみ無効等のフレーム種別によって設定することもできる(S522)。
(D−2)第4の実施形態の効果
以上のように、第4の実施形態によれば、オフロード設定を自動化した場合でも、オフロード自動化機能を有効又は無効に設定することが可能となる。
(E)第5の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第5の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第5の実施形態は、無線処理部が無線端末の無線帰属外れを検出して、旧エントリを削除し得る実施形態を例示する。
(E−1)第5の実施形態の構成
図15は、第5の実施形態の通信装置が搭載する転送システム10の構成を示す構成図である。なお、説明便宜上、図15の各構成要素の番号は、図1に表記した各構成要素の番号を用いる。
第5の実施形態の転送システム10が、第1の実施形態と異なる点は、無線処理部32、ブリッジ処理部11、オフロード設定処理部101の機能構成であり、それ以外の構成要素は、第1の実施形態と同じである。
そこで、以下では、第5の実施形態に特有の構成要素の構成を詳細に説明し、第1の実施形態で既に説明した構成要素の構成については詳細な説明を省略する。
図15において、無線処理部32は、無線接続する無線端末との間のネットワーク識別情報として「SSID1」と「SSID2」とが設定されている場合を例示する。なお、設定されるSSIDの数は、特に限定されるものはなく、3個以上であってもよい。
無線処理部32は、無線通信を行なっている無線端末のネットワーク状況をSSID毎に監視するものであり、無線通信を行なっている無線端末の無線帰属外れを検知すると、その旨をブリッジ処理部11に通知するものである。
すなわち、無線ドライバである無線処理部32が、SSIDに帰属する無線端末に関する情報を管理することで、帰属外れを検出してブリッジ処理部11に通知することができる。
図15に示すように、無線処理部32は、その機能構成として、ネットワーク情報監視部321、帰属外れ検出部322、通知部323を有する。
ネットワーク情報監視部321は、SSID毎に、無線通信を行なっている無線端末に関する情報を監視し、無線端末に関する情報をSSID毎に保持するものである。すなわち、ネットワーク情報監視部321は、各SSIDの無線帰属状態を監視し、現在無線帰属中の無線端末に関する情報をSSID毎に保持するものである。
ネットワーク情報監視部321が保持する無線端末に関する情報としては、例えば、無線通信を行なっている無線端末のMACアドレス、最後に通信した時間等を含むものである。また、1個のSSIDに対して複数の無線端末が帰属する場合もあり、この場合も、ネットワーク情報監視部321は、複数の無線端末に関する情報をSSID毎に保持する。
ここで、無線処理部32と無線端末との一般的な無線接続の手順を例示しながら、ネットワーク情報監視部321による監視の仕方の一例を説明する。
例えば、「SSID1」で無線接続を行おうとする無線端末は、無線接続を行なうために、無線処理部32に対して「SSID1」に帰属する無線接続要求を送信する。これに対して、無線接続許可をするために、無線処理部32が無線接続要求に対して応答することで、無線端末は「SSID1」に帰属する無線通信を開始する。このとき、ネットワーク情報監視部321が、受信した無線接続要求信号に含まれる、当該無線端末のMACアドレス等の情報を「SSID1」に対応付けて保持する。また、無線接続後に、当該無線通信との間で送受信があると、ネットワーク情報監視部321は、最後に通信した時刻(すなわち最新通信時刻)等を「SSID1」に対応付けて保持する。
次に、「SSID1」に帰属して無線通信している無線端末が「SSID2」に帰属先を変更する場合、まず、無線端末は、無線処理部32に対して「SSID1」の帰属外れ要求を行ない、無線処理部32が、この「SSID1」の帰属外れ要求に対する応答を行なう。このとき、ネットワーク情報監視部321は、「SSID1」に対応付けられた、当該無線端末に関する情報を削除する。次に、「SSID1」から帰属外れを行なった無線端末は、「SSID2」に帰属する無線接続要求を送信する。これに対して、無線処理部32が、無線接続要求に応答することで、無線端末が「SSID2」に帰属する無線通信を開始する。このとき、ネットワーク情報監視部321は、「SSID2」に帰属して無線通信している無線端末について、当該無線端末のMACアドレス、最後に通信した時間等の無線端末に関する情報を「SSID2」に対応付けて保持する。
上記のように、「SSID1」から「SSID2」に無線帰属変えを行なう場合、一般的に、無線端末は、(a)「SSID1」についての帰属外れ要求をした後、(b)「SSID2」についての無線接続要求を行なうことになる。
そこで、第5の実施形態では、無線処理部32において帰属外れを検出するたびに、無線処理部32が、その旨をブリッジ処理部11に通知して、旧エントリを削除させるものである。
帰属外れ検出部322は、ネットワーク情報監視部321による監視結果に基づいて、帰属外れを検出し、その検出結果を通知部323に与えるものである。
ここで、帰属外れ検出部322による帰属外れの検出方法としては、例えば、無線端末から帰属外れ要求を受信し、ネットワーク情報監視部321が保持している当該無線端末に関する情報を削除した場合に、帰属外れ検出部322は帰属外れが発生したと検出する。
通知部323は、帰属外れ検出部322により帰属外れが検出されると、帰属外れを検出した旨、及び、帰属外れに係る無線端末に関する情報を含む帰属外れ通知をブリッジ処理部11に与えるものである。通知部323は、例えば、帰属外れをした無線端末のMACアドレスを含む情報を、ブリッジ処理部11に与えるようにする。
ブリッジ処理部11は、第1の実施形態の処理を行なうものであり、更に無線処理部32の通知部323から帰属外れ通知を受信すると、その帰属外れ通知に基づいて、MACアドレス記憶テーブル部12に記憶されているエントリの中から、帰属外れに係るエントリを検索し、検索されたエントリを削除すると共に、オフロード設定処理部101に対して、当該エントリの削除要求を行なうものである。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11から削除要求を受けると、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部22及びAP1上のMACアドレス記憶テーブル部102から、帰属外れに係るエントリを削除するものである。
(E−2)第5の実施形態の動作
次に、第5の実施形態のオフロード設定の削除処理の動作について、図面を参照しながら説明する。
図16は、第5の実施形態のオフロード設定の削除処理の動作を説明するシーケンス図である。
ここでは、第1の実施形態で説明したように、オフロード設定処理がなされ、MACアドレス記憶テーブル部12、MACアドレス記憶テーブル22、MACアドレス記憶テーブル部102には、それぞれ通信している端末のMACアドレス情報が記憶されているとする。
図16において、まず、無線処理部32は、現在無線通信している無線端末に関する情報をSSID毎に保持しており、帰属外れを検出すると(S601)、帰属外れ通知をブリッジ処理部11に送信する(S602)。
このとき、無線処理部32は、帰属外れを検出した旨と、帰属外れをした無線端末に関する情報とを含む情報をブリッジ処理部11に送信する。また、無線処理部32は、帰属外れをした無線端末のMACアドレスを含む情報を通知する。さらに、無線処理部32は、無線端末のMACアドレスに加えて、帰属外れをしたSSIDも通知するようにしてもよい。
ブリッジ処理部11は、無線処理部32から帰属外れ通知を受けると、MACアドレス記憶テーブル12を参照して、受け取った無線端末のMACアドレスに対応するエントリを検索する。そして、ブリッジ処理部11は、検索したエントリを削除する(S603、S604)。
また、ブリッジ処理部11は、FP2側のエントリも削除するため、オフロード設定処理部101に対して削除要求を行なう(S605)。このとき、ブリッジ処理部11は、削除したエントリのMACアドレス(すなわち、帰属外れに係る無線端末のMACアドレス)を、オフロード設定処理部101に与える(S606)。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からの要求を受けると、AP1上のMACアドレス記憶テーブル部102を参照して、受け取ったMACアドレスに対応するエントリを検索し、そのエントリを削除する(S607、S608)。また、オフロード設定処理部101は、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部12を参照して、受け取ったMACアドレスに対応するエントリを検索し、そのエントリを削除する(S607、S609)。
(E−3)第5の実施形態の効果
以上のように、第5の実施形態によれば、無線処理部が、無線接続している無線端末の無線帰属外れを検出した際に、ブリッジ処理部に対して帰属外れを通知することで、帰属外れをしたエントリを削除することができる。その結果、帰属外れ後も、旧エントリを削除できるので、有線側から無線側方向のパケット転送が可能となる。
(F)第6の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第6の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第6の実施形態は、ブリッジ処理部が、無線側から受信したパケットに基づいて、旧エントリを検索し、検索した旧エントリを削除する実施形態を例示する。
(F−1)第6の実施形態の構成
図17は、第6の実施形態の通信装置が搭載する転送システム10の構成を示す構成図である。なお、説明便宜上、図17の各構成要素の番号は、図1に表記した各構成要素の番号を用いる。
第7の実施形態の転送システム10が、第1の実施形態と異なる点は、ブリッジ処理部11、オフロード設定処理部101の機能構成であり、それ以外の構成要素は、第1の実施形態と同じである。
そこで、以下では、第6の実施形態に特有の構成要素の構成を詳細に説明し、第1の実施形態で既に説明した構成要素の構成については詳細な説明を省略する。
第5の実施形態で説明したように、一般的に、「SSID1」から「SSID2」に無線帰属変えを行なう場合、無線端末は、(a)「SSID1」についての帰属外れ要求をした後、(b)「SSID2」についての無線接続要求を行なうことになる。しかし、例えば電波状況等によって、無線端末から(a)の帰属外れ要求の処理がなされず、(b)の無線接続要求の処理のみがなされることがあり、この場合、MACアドレス記憶テーブル12には、旧エントリが残ってしまうことになる。
そこで、第6の実施形態では、ブリッジ処理部11が、以下のように、無線側からパケットを受信するたびに、送信元である無線端末のMACアドレスを含み、入力インタフェース(すなわちSSID)のみが異なるエントリ(旧エントリ)があるか否かを確認し、エントリがある場合には、新しい内容にエントリを更新するようにする。
ブリッジ処理部11は、第1の実施形態の処理に加えて、無線処理部32からパケットが与えられると、その受信されたパケットに基づいてMACアドレス記憶テーブル部12にエントリがあるか否かを確認するエントリ確認部111を有する。
エントリ確認部111は、MACアドレス記憶テーブル部12を参照して、無線処理部32からの受信パケットの送信元MACアドレスを基づいて対応するエントリがあるか否かを確認する。そして、無線インタフェースのみが異なり、それ以外の内容が一致するエントリがある場合、当該エントリは旧エントリであるとして、ブリッジ処理部11はエントリの更新を行なう。
つまり、無線側からパケットが受信するたびに、入力インタフェース(すなわち、SSID)のみが異なるエントリが既にMACアドレス記憶テーブル部12に登録されているか否かを確認し、登録されている場合には、無線帰属変えがあったものとして、エントリの更新を行なう。なお、エントリ確認部111は、エントリの上書き更新をしてもよいし、旧エントリを削除し、新エントリを登録するようにしてもよい。
また、ブリッジ処理部11は、無線帰属変えを検出すると、オフロード設定処理部101に対して、当該エントリの削除要求を行なうものである。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11から削除要求を受けると、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部22及びAP1上のMACアドレス記憶テーブル部102から、帰属外れに係るエントリを削除するものである。なお、オフロード設定処理部101は、帰属外れに係るエントリを削除してから新エントリを登録するようにしてもよいし、旧エントリの内容を新エントリの内容に更新するようにしてもよい。この実施形態では、オフロード設定処理部101が更新する場合を例示する。
(F−2)第6の実施形態の動作
次に、第6の実施形態のオフロード設定の削除処理の動作について、図面を参照しながら説明する。
図18は、第6の実施形態のオフロード設定の削除処理の動作を説明するシーケンス図である。
ここでは、第1の実施形態で説明したように、オフロード設定処理がなされ、MACアドレス記憶テーブル部12、MACアドレス記憶テーブル22、MACアドレス記憶テーブル部102には、それぞれ通信している端末のMACアドレス情報が記憶されているとする。
図18において、無線処理部32が無線区間からパケットを受信すると、そのパケットがブリッジ処理部11に与えられる(S701)。
ブリッジ処理部11では、無線側からのパケットが受信されるたびに、エントリ確認部111が、MACアドレス記憶テーブル部12を参照して、受信パケットの送信元MACアドレスに基づいて、対応するエントリがあるか否かを確認する(S702、S703)。
そして、ブリッジ処理部11は、今回受信したパケットの情報とエントリとを比較して、当該エントリが、入力インタフェース以外の内容が一致するエントリである(つまり、SSIDだけが異なるエントリ)である場合には、無線帰属変えがあったものと判断する。そして、ブリッジ処理部11は、既にMACアドレス記憶テーブル部12に記憶されているエントリを旧エントリと判断して、今回受信したパケットの情報に基づいてエントリの更新を行なう(S704、S705)。
また、ブリッジ処理部11は、FP2側のエントリも更新するため、オフロード設定処理部101に対して更新要求を行なう(S706)。このとき、ブリッジ処理部11は、更新するエントリを特定するために、送信元MACアドレス(すなわち、無線帰属変え係る無線端末のMACアドレス)と、更新内容(すなわち、更新後の新しい入力インタフェース(SSID))をオフロード設定処理部101に与える(S707)。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からの要求を受けると、AP1上のMACアドレス記憶テーブル部102を参照して、受け取ったMACアドレスに対応するエントリを検索し、そのエントリを更新する(S708)。また、オフロード設定処理部101は、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部12を参照して、受け取ったMACアドレスに対応するエントリを検索し、そのエントリを更新する(S709)。
(F−3)第6の実施形態の効果
以上のように、第6の実施形態によれば、ブリッジ処理部が、無線帰属変えを検出することができるので、無線帰属変えのエントリを更新することができる。その結果、無線帰属変え後も、エントリ内容を更新できるので、有線側と無線側との間のパケット転送が可能となる。
(G)第7の実施形態
次に、本発明の転送システム、転送プログラム、転送方法及び通信装置の第7の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
第7の実施形態は、第5の実施形態と同様に、無線処理部が無線端末の無線帰属外れを検出して、旧エントリを削除し得る実施形態を例示する。
(G−1)第7の実施形態の構成
第7の実施形態は、無線帰属外れの検出方法が、第5の実施形態と異なる。つまり、第7の実施形態の構成は、第5の実施形態の構成と同じであるが、無線ドライバである無線処理部32が行なう無線帰属外れの検出処理のみが第5の実施形態と異なる。
従って、第7の実施形態でも、図15に例示する通信装置が搭載する転送システム10の構成を示す構成図を用いて説明する。
第5の実施形態で説明したように、一般的に、「SSID1」から「SSID2」に無線帰属変えを行なう場合、無線端末は、(a)「SSID1」についての帰属外れ要求をした後、(b)「SSID2」についての無線接続要求を行なうことになる。しかし、例えば電波状況等によって、無線端末から(a)の帰属外れ要求の処理がなされず、(b)の無線接続要求の処理のみがなされることがあり、この場合、MACアドレス記憶テーブル12には、旧エントリが残ってしまうことになる。
そこで、第7の実施形態では、無線処理部32が、以下のように、各SSIDの無線接続状態を監視し、無線接続がなされていないことを確認した場合、その旨をブリッジ処理部11に通知して、旧エントリを削除するようにする。
無線処理部32は、第5の実施形態と同様に、無線通信を行なっている無線端末のネットワーク状況をSSID毎に監視するものであり、所定時間無線通信を行なっていないものがある場合、その旨をブリッジ処理部11に通知するものである。
第7の実施形態の無線処理部32の機能構成は、第5の実施形態と同様に、ネットワーク情報監視部321、帰属外れ検出部322、通知部323を有する。ネットワーク情報監視部321及び通知部323は、第5の実施形態と同等のものであるので、ここでの詳細な説明は省略する。
帰属外れ検出部322は、ネットワーク情報監視部321の各SSIDの無線端末に関する情報に含まれる最新通信時刻に基づいて、無線通信していない時間が所定時間経過した場合、帰属外れ検出部322は、帰属外れが発生したと検出する。
すなわち、第7の実施形態では、無線ドライバである無線処理部32が無線接続状態を監視し、無線接続しなくなったことを確認すると、帰属外れが生じたものと判断する。これにより、例えば無線状況等の影響により、無線端末から帰属外れ要求の処理がない場合でも、無線処理部32は無線接続が切れたことを確認することができるので、帰属外れを検出することができる。
なお、第7の実施形態の無線処理部32は、各SSIDの無線端末に関する情報として最新通信時刻を保持し、その最新通信時刻に基づいて無線接続がなされているか否かにより帰属外れを検出する場合を例示するが、無線接続を確認することができれば、他の方法を用いるようにしてもよい。
例えば、無線処理部32が、無線接続が正しくなされているか否かを確認するために、定期的に又は常時、無線接続をしている無線端末に対して、Ping(接続確認信号)を送信するようにしてもよい。この方法によっても、無線処理部32は、無線接続状態を監視できるので、帰属外れを検出することができる。
(G−2)第7の実施形態の動作
次に、第7の実施形態のオフロード設定の削除処理の動作について、図面を参照しながら説明する。
図19は、第7の実施形態のオフロード設定の削除処理の動作を説明するシーケンス図である。
ここでは、第1の実施形態で説明したように、オフロード設定処理がなされ、MACアドレス記憶テーブル部12、MACアドレス記憶テーブル22、MACアドレス記憶テーブル部102には、それぞれ通信している端末のMACアドレス情報が記憶されているとする。
図19において、まず、無線処理部32は、現在無線通信している無線端末に関する情報をSSID毎に保持している。無線処理部32は、各SSIDの無線端末に関する情報の最新通信時刻に基づいて、所定時間、無線通信が行なっていないものを検出すると、帰属外れで判断する(S801)。
このとき、無線処理部32は、帰属外れを検出した旨と、帰属外れをした無線端末に関する情報とを含む情報をブリッジ処理部11に送信する(S802)。また、無線処理部32は、帰属外れをした無線端末のMACアドレスを含む情報を通知する。さらに、無線処理部32は、無線端末のMACアドレスに加えて、帰属外れをしたSSIDも通知するようにしてもよい。
ブリッジ処理部11は、無線処理部32から帰属外れ通知を受けると、MACアドレス記憶テーブル12を参照して、受け取った無線端末のMACアドレスに対応するエントリを検索する。そして、ブリッジ処理部11は、検索したエントリを削除する(S803、S804)。
また、ブリッジ処理部11は、FP2側のエントリも削除するため、オフロード設定処理部101に対して削除要求を行なう(S805)。このとき、ブリッジ処理部11は、削除したエントリのMACアドレス(すなわち、帰属外れに係る無線端末のMACアドレス)を、オフロード設定処理部101に与える(S806)。
オフロード設定処理部101は、ブリッジ処理部11からの要求を受けると、AP1上のMACアドレス記憶テーブル部102を参照して、受け取ったMACアドレスに対応するエントリを検索し、そのエントリを削除する(S807、S808)。また、オフロード設定処理部101は、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部12を参照して、受け取ったMACアドレスに対応するエントリを検索し、そのエントリを削除する(S807、S809)。
(G−3)第7の実施形態の効果
以上のように、第7の実施形態によれば、無線処理部が、無線接続している無線端末の無線帰属外れを検出した際に、ブリッジ処理部に対して帰属外れを通知することで、帰属外れをしたエントリを削除することができる。その結果、帰属外れ後も、旧エントリを削除できるので、有線側と無線側との間のパケット転送が可能となる。
(H)他の実施形態
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「有線処理部」をFP上に配置して例示したが、AP上に配置しても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「無線処理部」をAP上に配置して例示したが、FP上に配置しても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「有線処理部」と「無線処理部」を配置して例示したが、両方とも「有線処理部」でも良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「有線処理部」と「無線処理部」を配置して例示したが、両方とも「無線処理部」でも良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「有線処理部」と「無線処理部」を配置して例示したが、有線LANポートを複数持つ単一の「有線処理部」でも良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「有線処理部」と「無線処理部」を配置して例示したが、SSIDを複数持つ単一の「無線処理部」でも良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「ユーザIF」を配置して例示したが、配置しなくても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「MACアドレス記憶テーブル12」に「エージングタイマ」を配置して例示したが、配置しなくても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「MACアドレス記憶テーブル12」に「スタティックフラグ」を配置して例示したが、配置しなくても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「MACアドレス記憶テーブル12」に「ローカルフラグ」を配置して例示したが、配置しなくても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「MACアドレス記憶テーブル12」に「ユーザカウンタ」を配置して例示したが、配置しなくても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「MACアドレス記憶テーブル12」に「ハッシュ値」を配置して例示したが、配置しなくても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「FP」を1つの場合で例示したが、2つ以上あっても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態では、「MACアドレス記憶テーブル102」配置して例示したが、「MACアドレス記憶テーブル102」を配置せず「MACアドレス記憶テーブル12」を拡張することで同じ役割を持たせても良い。
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の実施形態で説明した、FP2上のMACアドレス記憶テーブル部22において、予めオフロード対象が分かっているものについては、そのオフロード設定を予め登録しておいてもよい。
第1〜第7の実施形態では、オフロード設定処理、オフロード削除処理について種々の実施形態を説明したが、本発明の転送システムは、第1〜第7の実施形態で説明したオフロード設定処理、オフロード設定の削除処理を任意に組み合わせて実装したり、又は全ての機能を備えるようにしてもよい。
第5〜第7の実施形態のそれぞれにおいて、無線帰属外れ又は無線帰属変えに伴うオフロード設定の削除処理について説明したが、本発明の転送システムは、第5〜第7の実施形態で説明したエントリの削除処理、更新処理を任意に組み合わせて実装したり、又は全部の処理を備えるようにしてもよい。