JP5780338B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばGPS衛星等の位置情報衛星から送信される電波を受信して情報を表示する電子時計に関する。
自己位置を測位するためのGPS(Global Positioning System)では、地球を周回する軌道を有するGPS衛星(位置情報衛星)が用いられる。GPS衛星は、原子時計を備え、この原子時計で計時される時刻(GPS時刻)を示す時刻情報(GPS時刻情報)を含む衛星信号を送信する。GPS時刻は、すべてのGPS衛星で同一であり、GPS時刻とUTC(協定世界時)との差であるUTCオフセット(現在は+15秒)で補正することでUTCとなる。したがって、GPS衛星からの衛星信号を受信してGPS時刻を取得し、取得したGPS時刻をUTCオフセットで補正すれば、UTCを得ることができる。
特許文献1には、GPS衛星からの衛星信号を受信して現在の時刻を求める電子時計(以降、「GPS時計」と称する)が開示されている。GPS時計の小型化の観点では、衛星信号を受信するアンテナと、表面に時刻を表示する文字板とを重ねた構造とするのが適当であるが、文字板の表面側にアンテナを配置すると、アンテナが配置された部分を機能表示(例えば、日付の表示)に用いることはできなくなる。これに対して、特許文献1には、文字板の裏面側にアンテナを配置した構造が開示されている。
特開平10−197662号公報(図31)
GPSの受信回路の低消費電力化が進んでおり、現在では、GPS衛星からの衛星信号を受信して現在の時刻を求める電子時計の消費電力を光発電で賄うことも可能である。つまり、電力的には、光エネルギーを電気エネルギーに変換するソーラーセルを備えたGPS時計を実現可能である。しかし、ソーラーセルの配置によっては、アンテナの感度が著しく劣化する虞がある。例えば、特許文献1に記載の構造にソーラーセルを追加するならば、文字板とアンテナとの間にアンテナを覆うようにソーラーセルを追加するのが自然である。しかし、ソーラーセルの形成材料には金属材料が含まれており、衛星信号等のマイクロ波(極超短波帯の電波)は、波長が短いため、金属の影響を受け易い。したがって、アンテナがソーラーセルに覆われると、アンテナの感度が著しく劣化してしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、電波を受信して情報を表示する電子時計において、アンテナの感度劣化を十分に小さく抑制しつつ光発電による駆動を可能とすることを解決課題とする。
以上の課題を解決するため、本発明に係る電子時計は、電波を受信して情報を表示する電子時計において、表面と裏面とを有する文字板と、前記文字板に直交する垂直方向において前記文字板に重なるように前記文字板の前記裏面側に配置され、前記文字板を透過した前記電波を受信する平面アンテナと、前記垂直方向において前記文字板と前記平面アンテナとの間に配置される光発電素子とを備え、前記垂直方向において、前記平面アンテナと前記光発電素子との間隔は、前記平面アンテナの厚みの0.1倍以下であり、前記平面アンテナは多角形であり、前記文字板の延在方向における前記平面アンテナと前記光発電素子との最短距離は、前記平面アンテナの平面寸法の0.2倍以上であることを特徴とする。
光発電素子は金属材料を含むから、電波を遮る効果が高いが、この電子時計では、垂直方向において、文字板と平面アンテナとの間に配置された光発電素子が平面アンテナと重ならず、文字板の延在方向において、平面アンテナと光発電素子とが十分に離間しているから、アンテナの感度劣化が十分に小さく抑制される。すなわち、本発明によれば、電波を受信して情報を表示する電子時計において、アンテナの感度劣化を十分に小さく抑制しつつ光発電による駆動を可能とすることができる。
なお、極超短波帯の周波数の電波(マイクロ波)などの周波数が300MHz以上の電波は金属の影響を受け易いから、アンテナの感度劣化の抑制効果は、周波数が300MHz以上の電波を受信する場合に特に顕著となる。また、アンテナの感度劣化を更に抑制するためには、平面アンテナと光発電素子との最短距離を、平面アンテナの平面寸法の0.5倍以上とするのが好ましい。
また、平面アンテナとしては、様々な偏波を受信可能なマイクロストリップアンテナが好ましい。例えば、マイクロストリップアンテナは、GPS衛星からの円偏波を受信することができる
また、上述した各種の態様において、前記光発電素子は、前記平面アンテナが収まる貫通孔を有し、前記垂直方向から見た場合の前記平面アンテナの形状と前記貫通孔の形状とは、互いに相似であるようにしてもよい。この場合、光発電素子の受光面積(発電能力)を最大とすることができる。
あるいは、領域を囲む壁を有し、前記領域内に前記文字板と前記平面アンテナと前記光発電素子とを収容するケースを備え、前記光発電素子は、前記平面アンテナが収まる貫通孔を有し、前記延在方向において、前記貫通孔の側辺のうち、前記壁との距離が最短の側辺は、他の総ての側辺のいずれよりも長くしてもよい。
ところで、腕時計は手首に装着される。したがって、電子時計が腕時計の場合には、6時方向からの電波は12時方向からの電波に比較して、人体で遮られる可能性が高くなる。例えば、利用者が、腕時計を装着した腕の肘を曲げて文字板の表面を眺める場合、この表面の6時方向には利用者の体幹が位置し、この体幹などの人体によって6時方向からの電波が遮られ易い。したがって、平面アンテナの実効的な感度を高く維持する観点では、6時方向よりも12時方向からの電波を受信し易い構成とするのが好ましい。この構成の具体例としては、前記平面アンテナを、前記領域のうち6時の位置に対応する部分に配置して12時側にスペースを設けた構成が挙げられる。
また、一般に、腕時計は左手首に装着される。したがって、電子時計が腕時計の場合には、9時方向からの電波は3時方向からの電波に比較して、人体で遮られる可能性が高くなる。例えば、利用者が、腕時計を装着した左腕の肘を曲げて文字板の表面を眺める場合、この表面の9時方向には利用者の左肩が位置し、この左肩などの人体によって9時方向からの電波が遮られ易い。したがって、平面アンテナの実効的な感度を高く維持する観点では、9時方向よりも3時方向からの電波を受信し易い構成とするのが好ましい。この構成の具体例としては、前記平面アンテナを、前記領域のうち9時の位置に対応する部分に配置して3時側にスペースを設けた構成が挙げられる。
なお、上述した各種の態様において、前記電波は位置情報衛星から送信された衛星信号であり、前記衛星信号に基づいて前記時刻を取得する時刻取得部を備えるようにしてもよい。位置情報衛星としてはGPS衛星を例示可能である。GPS衛星からの衛星信号には正確な時刻情報(GPS時刻情報)が含まれるから、この衛星信号に基づいて正確な時刻を取得することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る電子時計200の外観を示す図である。 電子時計200の回路構成を示すブロック図である。 電子時計200の一部の構造を示す図である。 電子時計200におけるソーラーセル51と平面アンテナ11との相対配置を示す図である。 ソーラーセル51のA−A線断面図である。 平面アンテナ11の感度劣化と平面距離dとの関係を示す図である。 平面アンテナ11の感度劣化と側辺距離bとの関係を示す図である。
以下、この発明の好適な実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせてある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、本発明の範囲には、以下に述べる実施の形態はもちろん、実施の形態を変形して得られる各種の形態や、これらの形態を適宜に組み合わせて得られる各種の形態も含まれうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子時計200の外観を示す図である。この図から明らかなように、電子時計200は、時刻を計時して表示する腕時計であり、文字板52と、文字板52の表面52a側に設けられた指針1と、文字板52を収容するケース3とを備える。文字板52は、光及びマイクロ波を透過させる非金属材料(例えばプラスティック)で形成されている。指針1は、文字板52を貫通した回転軸5を中心に回転する時針1a及び分針1bを備え、これらの針の回転位置によって文字板52の表面52aに時刻を表示する。なお、指針1が秒針をも備えるようにしてもよい。
文字板52の表面52aには、回転位置を示す数字が描かれている。これらの数字のうち、「3」は3時の位置、「6」6時の位置、「9」9時の位置、「12」は12時の位置を示す。以降の説明では、文字板52の延在方向において、回転軸5から3時の位置への方向を「3時方向」と称し、回転軸5から6時の位置への方向を「6時方向」と称し、回転軸5から9時の位置への方向を「9時方向」と称し、回転軸5から12時の位置への方向を「12時方向」と称する。
また、以降の説明では、電子時計200の内部で計時される時刻を「内部時刻」と称し、文字板52の表面52aに表示される時刻を「表示時刻」と称する。内部時刻はUTCであり、表示時刻は地方時であるが、これに限るものではない。例えば、内部時刻をUTC以外の時刻としてもよいし、表示時刻を地方時以外の時刻としてもよいし、内部時刻と表示時刻とを同一としてもよい。
電子時計200は左手首への装着を想定して設計されており、ケース3の右側(3時方向)には、利用者に操作される操作部4が設けられている。操作部4は、ボタン4a,4b及びリューズ4cを備える。ボタン4a,4b及びリューズ4cは、それぞれの操作に応じた操作信号を出力する。
電子時計200は、地球の上空を所定の軌道で周回している複数のGPS衛星6からの衛星信号(航法メッセージが重畳された1.57542GHzのマイクロ波(L1波))を受信可能である。GPS衛星6は時刻を計時する原子時計を搭載しており、衛星信号には、GPS衛星6の軌道上の位置を示す軌道情報や、原子時計で計時された極めて正確な時刻(GPS時刻)を示す時刻情報(GPS時刻情報)などが含まれている。
電子時計200は、少なくとも一つのGPS衛星6からの衛星信号に基づいて内部時刻の修正(誤差修正)を行ったり、少なくとも四つのGPS衛星6からの衛星信号に基づいて現在地を測位し、この現在地から特定される時差と少なくとも一つのGPS衛星6からの衛星信号とに基づいて表示時刻の修正(時差修正)を行ったりする。
図2は、電子時計200の回路構成を示すブロック図である。図2に示すように、電子時計200は、操作部4の他に、受信回路10と平面アンテナ11と制御部20と図示しない電池(後述の電池44)とを備える。制御部20は、CPU(中央処理装置)21と、RAM(Random Access Memory)22と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)23と、駆動回路24とを備える。受信回路10、操作部4、CPU21、RAM22、EEPROM23及び駆動回路24は、データバス35に接続されている。
平面アンテナ11は、マイクロストリップアンテナ(バッチアンテナ)であり、極超短波帯(300MHz〜3GHz)の電波(円偏波)を受信して衛星信号を出力する。受信回路10は、一般的なGPS受信モジュールであり、平面アンテナ11を介して衛星信号を受信する。すなわち、平面アンテナ11から出力された衛星信号を処理して軌道情報やGPS時刻情報などを取得し、取得した情報に基づいてGPS時刻を示す時刻情報を生成して出力する。また、受信回路10は、一定の時間内に少なくとも四つのGPS衛星6から衛星信号を受信すると、取得した情報に基づいて現在地を示す位置情報を生成して出力する。
駆動回路24は、CPU21に制御され、指針1を駆動する駆動機構32に駆動信号を供給する。駆動機構32は、駆動回路24から供給された駆動信号で駆動されるステップモータや輪列などを備え、回転軸5を介して指針1を駆動する。EEPROM23には、CPU21に実行されるプログラムや、UTCオフセットなどが記憶されている。また、EEPROM23には、UTCに対する時差を示す時差データが地域(タイムゾーン)に対応付けて記憶されている。RAM22は、内部時刻を示す内部時刻情報や、現在の時差データである現在時差データなどを記憶する。
CPU21は、RAM22をワークメモリとして、EEPROM23に記憶されているプログラムを実行することにより、内部時刻の計時や、表示時刻の表示、誤差修正、時差修正などを行う。内部時刻の計時では、CPU21は、図示しないXO(水晶発振回路)からのクロック信号に基づいて内部時刻情報を更新する。表示時刻の表示では、CPU21は、内部時刻情報と現在時差データとの一方又は両方が更新されると、内部時刻情報と現在時差データとに基づいて表示時刻(地方時)を取得し、この表示時刻が表示されるように駆動回路24を制御する。
誤差修正では、CPU21は、受信回路10から時刻情報が出力されると、この時刻情報とUTCオフセットとに基づいてUTCを取得し、取得したUTCを示すように内部時刻情報を更新する。誤差修正は、例えば、予め定められた時間間隔(例えば1日)で間欠的に実行される一方、操作部4の特定の操作(第1の操作)を契機として実行される。なお、受信した衛星信号からUTCオフセットを取得する構成としてもよい。
時差修正では、CPU21は、誤差修正を行う一方、受信回路10から位置情報が出力されると、この位置情報で示される位置が属する地域に対応する時差データを現在時差データとする。時差修正は、例えば、操作部4の特定の操作(第2の操作)を契機として実行される。なお、第1の操作と第2の操作とは互いに異なる。
以上の説明から明らかなように、受信回路10及びCPU21は、GPS衛星6からの衛星信号に基づいて時刻を取得する時刻取得部として機能する。
図3は、電子時計200の一部の構造を示す図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は一部断面図である。図3に示すように、ケース3はプラスティックで筒状に形成されており、その軸方向は文字板52に直交する。文字板52は、表面52aと裏面52bとを有する。ケース3の二つの開口のうち、表面52a側の開口には表面ガラス41が取り付けられ、裏面52b側の開口には裏蓋42が取り付けられる。すなわち、ケース3は、ケース3、表面ガラス41及び裏蓋42で画定された収容領域を、文字板52の延在方向において囲む壁31を有する。壁31は、裏蓋42の周端部から表面ガラス41の周端部へ立ち上がっており、表面ガラス41側の上面31aと、裏蓋42側の底面31bとを有する。また、収容領域には、文字板52や平面アンテナ11等の部品が収容される。
収容領域において、文字板52の裏面52b側には基板43が配置されている。基板43は、文字板52の延在方向に延在しており、文字板52側の表面43aと裏蓋42側の裏面43bとを有する。表面43aには、平面アンテナ11と駆動機構32とが設けられており、裏面43bには、受信回路10と制御部20と二次電池54とが設けられている。文字板52の表面52a側に平面アンテナ11を配置すると、表面52aの一部に情報を表示することが不可能となるが、電子時計200では、平面アンテナ11が文字板52の裏面52b側に配置されているから、そのような不都合が生じない。
平面アンテナ11は、文字板52の延在方向に延在しており、当該方向における平面アンテナ11は4本の側辺で構成される正方形である。受信回路10及び制御部20はシールド板45に覆われており、駆動機構32、受信回路10及び制御部20は、二次電池54から供給される電力で駆動される。文字板52と直交する方向(以降、「垂直方向」と称する)において、駆動機構32は指針1と重なっており、シールド板45の全域は駆動機構32に重なっており、平面アンテナ11は駆動機構32に重なっていない。
垂直方向において、文字板52と基板43との間にはソーラーセル51が配置されている。ソーラーセル51は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光発電素子であり、文字板52の延在方向に延在しており、回転軸5を通すための貫通孔51a(図4参照)と、マイクロ波を通過させるための貫通孔51bとを有する。なお、文字板52、ソーラーセル51、駆動機構32及び基板43の取り付け方は任意であるが、本実施形態では、駆動機構32に基板43、ソーラーセル51及び文字板2を取り付けて構成されたモジュールがケース3に取り付けられている。
文字板52の延在方向において、貫通孔51bは4本の側辺で構成される正方形であり、平面アンテナ11よりも大きい。これらの側辺は、平面アンテナ11の側辺と1対1で対応している。また、垂直方向において、平面アンテナ11及び駆動機構32は、ソーラーセル51と基板43との間に配置されており、文字板52の延在方向において、平面アンテナ11は貫通孔51b内に収まる。
つまり、電子時計200は、表面ガラス41及び文字板52を透過して貫通孔51bを通過したマイクロ波が平面アンテナ11に受信されるように構成されている。なお、ソーラーセル51で発生した電気エネルギーは二次電池54に蓄積される。なお、ケース3内の空間には、各部品を固定するスペーサーを設けてもよい。スペーサーの形成材料としては、受信性能に影響を及ぼさない非金属材料が好ましい。
文字板52の表面52a側にソーラーセル51を配置すると、表面52aの一部に情報を表示することが不可能となるが、電子時計200では、ソーラーセル51が文字板52の裏面52b側に配置されているから、そのような不都合が生じない。また、平面アンテナ11と裏蓋42との間にソーラーセル51を配置すると、ソーラーセル51への入射光が平面アンテナ11によって遮られるが、電子時計200では、ソーラーセル51が文字板52と平面アンテナ11との間に配置されているから、そのような不都合が生じない。
図4は、文字板52の延在方向におけるソーラーセル51と平面アンテナ11との相対配置を示す図であり、図5はソーラーセル51のA−A線断面図である。図5において、上方の層が文字板52側の層であり、下方の層が基板43側の層である。図5に示すように、ソーラーセル51は、保護フィルム61と、その上層のフィルム基板62と、その上層の電極63と、その上層のアモルファスシリコン(a−Si)64と、その上層の透明電極65と、その上層の保護フィルム66とを備える。アモルファスシリコン64は、n型半導体641と、その上層のi型半導体642と、その上層のp型半導体643とを備える。
文字板52、保護フィルム66及び透明電極65を透過した光がp型半導体643に入射すると、i型半導体642に電子と正孔が発生する。発生した電子と正孔は、それぞれp型半導体643とn型半導体641へ移動する。その結果、透明電極65及び電極63に接続された外部回路に電流が流れ、これにより、二次電池54が充電される。
このように、ソーラーセル51は、金属材料を含む透明電極65及び電極63を備えるから、マイクロ波をシールドする効果が高い。しかし、電子時計200では、文字板52の延在方向において、平面アンテナ11が貫通孔51b内に配置されているから、平面アンテナ11の放射パターンは、図3(B)に示すように、垂直方向では遮られない。ただし、放射パターンの一部はソーラーセル51に遮られる。
放射パターンが大きいほど、平面アンテナ11の感度が高くなり、受信回路10における衛星信号の受信精度が高くなるから、遮られる部分は小さいほどよい。そのため、文字板52の延在方向において、平面アンテナ11とソーラーセル51との間には平面距離dが確保されている。これは、平面アンテナ11の電極とソーラーセル51の電極との電気的結合によるロスの抑制にも寄与する。平面距離dは、文字板52の延在方向における平面アンテナ11とソーラーセル51との最短距離であり、本実施形態では、対応する側辺間の距離でもある。
図6は、平面アンテナ11の感度劣化と平面距離dとの関係を示す図であり、垂直方向において、平面アンテナ11とソーラーセル51との間隔eが平面アンテナ11の厚みfの0.1倍以内の場合のものである。この図において、cは平面アンテナ11の側辺の長さ(平面寸法)であり、縦軸は平面距離dが無限大のときの感度に対する相対感度(dB)である。この図から明らかなように、感度劣化は、平面寸法cに対して平面距離dが長いほど小さくなり、0.5c≦dの場合には略ゼロとなる。
受信回路10は平面アンテナ11を単独で用いた場合に極めて高い精度で衛星信号を受信可能に構成されており、平面アンテナ11の感度劣化が許容範囲を超えると、十分に高い精度で衛星信号を受信することができなくなる。したがって、平面アンテナ11の感度劣化を許容範囲内に抑える必要がある。そのためには、図6から明らかなように、0.2c≦dとする必要があり、好ましくは0.5c≦dである。
ただし、平面寸法cに対して平面距離dを長くし過ぎると、ソーラーセル51の受光面積が小さくなり、発電能力が不十分となる虞がある。そこで、本実施形態では、d=0.2cとしている。具体的には、c=10mmであり、d=2mmである。もちろん、十分な発電能力を確保可能であれば、0.5c≦dとするのが好ましい。
以上、説明したように、本実施形態によれば、ソーラーセル51による平面アンテナ11の感度劣化を十分に小さく抑制することができる。つまり、電子時計200は、光発電によって駆動可能でありながら、平面アンテナ11の感度劣化が十分に小さく抑制されるから、GPS衛星6からの衛星信号を受信して現在の時刻を求めることができる。
また、本実施形態では、文字板52の延在方向における平面アンテナ11の形状と、文字板52の延在方向における貫通孔51bの形状とが互いに相似であるから、ソーラーセル51の受光面積が最大となり、発電能力が最大となる。もちろん、ソーラーセル51の受光面積を考慮する必要がなければ、本実施形態を変形して非相似としてもよい。
例えば、文字板52の延在方向において、貫通孔51bの側辺のうち、壁31との距離が最短の側辺を、他の総ての側辺のいずれよりも長くなるようにしてもよいし、壁31に沿った曲線としてもよい。
また例えば、平面アンテナ11の12時方向の側辺と当該側辺に対応する貫通孔51bの側辺との距離を長くし、平面アンテナ11の6時方向の側辺と当該側辺に対応する貫通孔51bの側辺との距離を短くしてもよいし、平面アンテナ11の3時方向の側辺と当該側辺に対応する貫通孔51bの側辺との距離を長くし、平面アンテナ11の9時方向の側辺と当該側辺に対応する貫通孔51bの側辺との距離を短くしてもよい。この場合には、6時方向や9時方向からの電波よりも12時方向や3時方向からの電波を受信し易くなる。
ところで、電子時計200は左手首に装着される腕時計である。したがって、9時方向からの電波は3時方向からの電波に比較して、人体で遮られる可能性が高くなる。例えば、利用者が、電子時計200を装着した左腕の肘を曲げて文字板52の表面52aを眺める場合、表面52aの9時方向には利用者の左肩が位置し、この左肩などの人体によって9時方向からの電波が遮られ易い。したがって、平面アンテナの実効的な感度を高く維持する観点では、9時方向よりも3時方向からの電波を受信し易い構成とするのが好ましい。これに対して、電子時計200では、平面アンテナ11が、壁31で囲まれた収容領域の周縁部のうち表面52aの9時の位置に対応する部分に配置されている。つまり、本実施形態では、9時方向よりも3時方向からの電波を受信し易い構成が採られており、平面アンテナ11の実効的な感度が高く維持される。
なお、電子時計200は手首に装着される腕時計であるから、6時方向からの電波は12時方向からの電波に比較して、人体で遮られる可能性が高くなる。例えば、利用者が、電子時計200を装着した腕の肘を曲げて文字板52の表面52aを眺める場合、表面52aの6時方向には利用者の体幹が位置し、この体幹などの人体によって6時方向からの電波が遮られ易い。したがって、平面アンテナの実効的な感度を高く維持する観点では、6時方向よりも12時方向からの電波を受信し易い構成とするのが好ましい。そこで、本実施形態を変形し、平面アンテナ11を、壁31で囲まれた収容領域の周縁部のうち表面52aの6時の位置に対応する部分に配置してもよい。つまり、6時方向よりも12時方向からの電波を受信し易い構成を採ることによって平面アンテナ11の実効的な感度を高く維持するようにしてもよい。
また、本実施形態では、文字板2の延在方向における平面アンテナ11の形状が正方形であるから、電子時計の量産時の歩留まりが向上する。もちろん、歩留まりを考慮する必要がなければ、本実施形態を変形し、文字板2の延在方向における平面アンテナ11の形状を、正方形以外の四角形としてもよいし、四角形以外の多角形としてもよい。
また、本実施形態では、プラスティックで形成されたケース3を用いるようにしたが、高級感を出すために金属製のケース3を用いるようにしてもよい。この形態には、ケース3に傷が付き難いという利点もある。金属製のケース3としては、ステンレス鋼(SUS)で形成されたものや、他の金属材料(例えばチタン)で形成されたもの、金属材料と非金属材料とで形成されたものを例示可能である。しかし、金属製のケース3を用いると、平面アンテナ11の感度が壁31に起因して劣化する虞がある。そこで、この劣化が十分に抑制されるように平面アンテナ11と壁31とを相対配置する必要がある。具体的には、次の通りである。
図3(A)に示すように、平面アンテナ11は4本の側辺で構成される正方形であり、その中心11aを一端として側辺に直交する半直線は4本となる。これら4本の半直線のうち、側辺と壁31との間の長さが最短の半直線11bに注目し、この半直線11b上の側辺と壁31との距離を側辺距離bとする。すなわち、文字板52の延在方向において、平面アンテナ11の側辺と壁31との距離のうち最短の距離を側辺距離bとする。一方、図3(B)に示すように、垂直方向において、壁31の上面31aと平面アンテナ11との距離をアンテナ深さaとする。そして、壁31及び平面アンテナ11を、a≦b≦2aとなるように相対配置する。
図7は、平面アンテナ11の感度劣化と側辺距離bとの関係を示す図であり、ケース3がステンレス鋼で形成されている場合のものである。この図において、横軸はアンテナ深さaに対する側辺距離bであり、縦軸は側辺距離bが無限大のときの感度に対する相対感度(dB)である。この図から明らかなように、アンテナ深さaに対して側辺距離bが長いほど、感度劣化は小さくなる。
前述したように、受信回路10は、平面アンテナ11の感度劣化が許容範囲を超えると、十分に高い精度で衛星信号を受信することができなくなるから、平面アンテナ11の感度劣化を許容範囲内に抑える必要があり、そのためには、図7に示すように、a≦bとする必要がある。一方、前述したように、電子時計200のサイズには制限があるから、bを無制限に長くすることはできない。具体的には、b≦2aとする必要がある。これが、壁31及び平面アンテナ11を、a≦b≦2aとなるように相対配置する理由である。なお、a≦b≦2aは、0.5c≦b≦cと等価である。
なお、本実施形態では、平面アンテナ11としてマイクロストリップアンテナを採用したが、マイクロストリップアンテナ以外の平面アンテナを採用してもよい。
また、本実施形態では、受信した電波に基づいて時刻を求め、求めた時刻を表示しているが、受信した電波を、時刻以外の情報の取得および表示に用いるようにしてもよい。例えば、受信した電波に基づいて現在地を示す情報を取得して表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、平面アンテナ11及び受信回路10がGPS衛星6からの電波を受信する構成としたが、GPS衛星6以外の位置情報衛星からの電波を受信するようにしてもよいし、位置情報衛星以外の衛星からの電波を受信するようにしてもよいし、地上に設置された局からの電波を受信するようにしてもよい。
また、本実施形態では、平面アンテナ11として、極超短波帯(300MHz〜3GHz)の電波を受信するアンテナを採用したが、極超短波帯よりも高い周波数の電波を受信するアンテナを採用してもよい。
1…指針、3…ケース、6…GPS衛星、10…受信回路、11…平面アンテナ、21…CPU、31…壁、31a…上面、31b…底面、51…ソーラーセル、51b…貫通孔、52…文字板、52a…表面、52b…裏面、200…電子機器、a…アンテナ深さ、b…側辺距離、c…平面寸法、d…平面距離、e…間隔、f…厚み。

Claims (6)

  1. 電波を受信して情報を表示する電子時計において、
    表面と裏面とを有する文字板と、
    前記文字板に直交する垂直方向において前記文字板に重なるように前記文字板の前記裏面側に配置され、前記文字板を透過した前記電波を受信する平面アンテナと、
    前記垂直方向において前記文字板と前記平面アンテナとの間に配置される光発電素子とを備え、
    前記垂直方向において、前記平面アンテナと前記光発電素子との間隔は、前記平面アンテナの厚みの0.1倍以下であり、
    前記平面アンテナは多角形であり、前記文字板の延在方向における前記平面アンテナと前記光発電素子との最短距離は、前記平面アンテナの平面寸法の0.2倍以上である、
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 前記平面アンテナはマイクロストリップアンテナである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子時計。
  3. 前記光発電素子は、前記平面アンテナが収まる貫通孔を有し、
    前記垂直方向から見た場合の前記平面アンテナの形状と前記貫通孔の形状とは、互いに相似である、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
  4. 領域を囲む壁を有し、前記領域内に前記文字板と前記平面アンテナと前記光発電素子とを収容するケースを備え、
    前記光発電素子は、前記平面アンテナが収まる貫通孔を有し、
    前記延在方向において、前記貫通孔の側辺のうち、前記壁との距離が最短の側辺は、他の総ての側辺のいずれよりも長い、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
  5. 前記文字板は時刻の表示に用いられ、
    前記平面アンテナは、前記領域のうち9時又は6時の位置に対応する部分に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の電子時計。
  6. 前記電波は位置情報衛星から送信された衛星信号であり、
    前記衛星信号に基づいて前記時刻を取得する時刻取得部を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載の電子時計。
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