JP5777123B2 - 無線通信装置及び無線伝送システム - Google Patents

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本発明は、無線伝送路を介して通信可能な無線通信装置及び無線伝送システムに関するものである。
従来、複数のアンテナでデータの送受信を行なうMIMO(Multi Input Multi Output)無線伝送方式が知られている。このMIMO無線伝送方式は、第3世代(3G)移動体通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(Third Generation Partnership Project)で規定されているLTE(Long Term Evolution)の通信規格で採用され、またLTE−Advancedの通信規格でも採用が検討されている。MIMO無線伝送方式を採用した移動体通信システムでは、データ送受信を行う複数の無線通信装置のうち一方の無線通信装置である基地局装置(eNode−B)と他方の無線通信装置である移動局(UE:ユーザ装置)との間で、複数のアンテナを用いた複数の異なる送信レイヤ(送信ストリーム)によるデータの送受信を行うことにより、MIMO空間多重方式やMIMOダイバーシティ方式による無線伝送を行うことができる。MIMO空間多重方式は、同じ無線リソース(周波数及び時間)を用いて複数のアンテナから異なる信号を並列に送信する方式であり、MIMOダイバーシティ方式は、複数のアンテナから同一の信号を空間−時間(又は、空間−周波数)符号化により送信する方式である。また、LTE/LTE−Advancedでは、MIMO空間多重方式およびMIMOダイバーシティ方式共に、送信側でプリコーディングが適用されるが、受信側からのフィードバック制御を用いない開ループ型(Open-Loop MIMO)と、受信側からのフィードバック情報を用いる閉ループ型(Closed-Loop MIMO)とがある(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照)。
上記MIMO無線伝送方式では、受信信号の信号対干渉雑音比(SINR:Signal-to-Interference plus Noise power Ratio)などのチャネル状態に応じてランク(「送信ストリーム数」、「送信レイヤ数」又は「空間多重数」とも呼ばれる。)を適応制御するランクアダプテーション制御が適用される(例えば、非特許文献4〜7参照)。ここで、ランクが1の場合は、MIMOダイバーシティ方式に対応し、ランクが2以上の場合はMIMO空間多重方式に対応する。上記ランクアダプテーション制御を適用するために、受信側の移動局(UE)は送信側の基地局(eNode−B)に対して、移動局内で決定したランクに関する情報(RI:Rank Indicator)をフィードバックすることにより、基地局が動的なランク制御を行う(例えば非特許文献4、5参照)。
特許文献1には、MIMOの各送信ストリームのサブキャリア毎の信号対干渉雑音比(SINR)を計算し、送信ストリーム間で平均した平均SINRから、複数のランクそれぞれについて平均チャネル容量(シャノン容量)を計算し、その計算結果に基づいて、使用するランクを選択するMIMO無線伝送方式が開示されている。このMIMO無線伝送方式では、例えば、平均SINRが低い環境ではランク1に制御され、平均SINRが高い環境ではランク2に制御される。
しかしながら、上記特許文献1などに開示されている従来の複数のサブキャリアを介したMIMO無線伝送方式では、SINRに応じてランクを切り換える場合、アンテナ間のフェージング相関の有無や変調多値数等の影響を受けてランクを精度よく切り換えることができず、無線伝送路におけるスループットが劣化するおそれがある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、複数のサブキャリアを介したMIMO無線伝送方式の無線伝送路におけるSINRに基づくランクの切り換え精度を高めてスループットの劣化を抑制できる無線通信装置及び無線伝送システムを提供することである。
本発明に係る無線伝送システムは、複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムであって、前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数のサブキャリアを含む単数又は複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、該送信ストリームの複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に算出した前記信号対干渉雑音比(SINR)に基づいて、前記複数のサブキャリア毎にチャネル容量を算出する手段と、前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記複数のサブキャリア毎に算出した複数のチャネル容量を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、前記複数のランクそれぞれについて算出した前記チャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路における次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、を備える。
この無線伝送システムでは、複数のサブキャリア毎にSINRとそのSINRに基づくチャネル容量とを算出し、その複数のサブキャリア毎に算出した複数のチャネル容量を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を、複数のランクそれぞれについて算出している。このように算出したチャネル容量の指標値により、アンテナ間のフェージング相関の有無などが考慮された複数のランクそれぞれにおける複数のサブキャリアの全体にわたる平均的なチャネル容量を精度よく判断することができる。従って、実際の無線伝送路におけるSINRに応じて、スループットの劣化を抑制するように、次回のデータ送信に使用するランクを精度よく決定することができる。よって、複数のサブキャリアを介したMIMO無線伝送方式の無線伝送路におけるSINRに基づくランクの切り換え精度を高めてスループットの劣化を抑制できる。
前記無線伝送システムにおいて、前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、前記複数のランクそれぞれについて算出した前記チャネル容量の指標値を互いに比較し、そのチャネル容量の指標値が最大となるランクを、前記無線伝送路における次回のデータ送信に使用するランクとして決定する手段と、を備えてもよい。
この無線伝送システムでは、前記MIBに基づいて複数のサブキャリア毎にチャネル容量を算出することにより、実際の無線伝送路で使用される変調方式(変調多値数)とビットレベルからシンボルレベルへのマッピングとの影響を考慮して、前記ランクの決定に用いる複数のサブキャリア毎のチャネル容量を算出することができる。従って、前記SINRに基づくランクの切り換え精度を更に高めることができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、前記信号対干渉雑音比(SINR)に基づいて算出する前記複数のサブキャリア毎のチャネル容量はそれぞれ、シャノン容量であってもよい。
この無線伝送システムでは、計算が容易なシャノン容量を用いることにより、前記サブキャリア毎のチャネル容量の算出処理の簡略化を図ることができる。
本発明に係る他の無線伝送システムは、複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムであって、前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数のサブキャリアを含む複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、前記複数の送信ストリーム間で、前記無線伝送路で用いられる複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)の平均値を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)の平均値から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、前記複数のランクそれぞれについて算出した前記チャネル容量の指標値を互いに比較し、そのチャネル容量の指標値が最大となるランクを、前記無線伝送路における次回のデータ送信に使用するランクとして決定する手段と、を備える。
この無線伝送システムでは、複数の送信ストリーム間で複数のサブキャリア毎にSINRの平均値を算出し、その複数のサブキャリア毎に算出した複数のチャネル容量を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を、複数のランクそれぞれについて算出している。このように算出したチャネル容量の指標値により、アンテナ間のフェージング相関の有無などが考慮された複数のランクそれぞれにおける複数のサブキャリアの全体にわたる平均的なチャネル容量を精度よく判断することができる。従って、実際の無線伝送路におけるSINRに応じてスループットの劣化を抑制するように、次回のデータ送信に使用するランクを精度よく決定することができる。よって、複数のサブキャリアを介したMIMO無線伝送方式の無線伝送路におけるSINRに基づくランクの切り換え精度を高めてスループットの劣化を抑制できる。
しかも、前記MIBに基づいて複数のサブキャリア毎にチャネル容量を算出することにより、実際の無線伝送路で使用される変調方式(変調多値数)とビットレベルからシンボルレベルへのマッピングとの影響を考慮して、前記ランクの決定に用いる複数のサブキャリア毎のチャネル容量を算出することができる。従って、前記SINRに基づくランクの切り換え精度を更に高めることができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)は、受信処理方式を理想として算出してもよい。
この無線伝送システムでは、前記MIBの算出処理の簡略化を図ることができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)は、実際に使用される受信処理方式を考慮して算出してもよい。
この無線伝送システムでは、実際に使用される受信処理方式を考慮したMIBを用いて、前記複数のサブキャリア毎のチャネル容量を算出できるので、前記SINRに基づくランクの切り換え精度を更に高めることができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、前記シャノン容量は、受信処理方式を理想とし変調方式による上限を設けずに算出したシャノン限界容量であってもよい。
この無線伝送システムでは、前記シャノン容量の算出処理の簡略化を図ることができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、前記シャノン容量は、実際に使用される受信処理方式を考慮し、変調方式による上限を設けずに算出してもよい。
この無線伝送システムでは、実際に使用される受信処理方式を考慮したシャノン容量を用いて、前記複数のサブキャリア毎のチャネル容量を算出できるので、前記SINRに基づくランクの切り換え精度を更に高めることができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、前記シャノン容量は、実際に使用される受信処理方式と変調方式による上限とを考慮して算出してもよい。
この無線伝送システムでは、実際に使用される受信処理方式と変調方式による上限とを考慮したシャノン容量を用いて、前記複数のサブキャリア毎のチャネル容量を算出できるので、前記SINRに基づくランクの切り換え精度を更に高めることができる。
また、本発明の更に他の無線伝送システムは、複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムであって、複数の無線通信装置の間の無線伝送路の複数のランクそれぞれについてチャネル容量を算出する手段と、過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量を予測し、その予測結果に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信に使用するランクを決定手段と、を備えてもよい。
この無線伝送システムでは、ランクの決定タイミングから、そのランクが適用されるデータ送信タイミングまでの遅延時間の影響を抑制しつつ、前記SINRに基づくランクの切り換えを精度よく行うことができる。
また、前記無線伝送システムにおいて、直近の過去2回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量を線形予測してもよい。
この無線伝送システムでは、ランクが適用されるデータ送信タイミングまでの遅延時間の影響を抑制するためのチャネル容量の予測処理を簡略化することができる。
本発明に係る無線通信装置は、複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムにおけるデータ受信側の無線通信装置であって、前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数のサブキャリアを含む単数又は複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、該送信ストリームの複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に算出した前記信号対干渉雑音比(SINR)に基づいて、前記複数のサブキャリア毎にチャネル容量を算出する手段と、前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記複数のサブキャリア毎に算出した複数のチャネル容量を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、前記複数のランクそれぞれについて算出した前記チャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路における次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、前記決定したランクの情報をデータ送信側の無線通信装置に通知する手段と、を備える。
前記無線通信装置において、前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、前記複数のランクそれぞれについて算出した前記チャネル容量の指標値を互いに比較し、そのチャネル容量の指標値が最大となるランクを、前記無線伝送路における次回のデータ送信に使用するランクとして決定する手段と、を備えてもよい。
また、本発明に係る他の無線通信装置は、複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムにおけるデータ受信側の無線通信装置であって、前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数のサブキャリアを含む複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、前記複数の送信ストリーム間で、前記無線伝送路で用いられる複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)の平均値を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)の平均値から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、前記複数のランクそれぞれについて算出した前記チャネル容量の指標値を互いに比較し、そのチャネル容量の指標値が最大となるランクを、前記無線伝送路における次回のデータ送信に使用するランクとして決定する手段と、前記決定したランクの情報をデータ送信側の無線通信装置に通知する手段と、を備える。
また、本発明に係る更に他の無線通信装置は、複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムにおけるデータ受信側の無線通信装置であって、複数の無線通信装置の間の無線伝送路の複数のランクそれぞれについてチャネル容量を算出する手段と、過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量を予測し、その予測結果に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、前記決定したランクの情報をデータ送信側の無線通信装置に通知する手段と、を備える。
なお、本明細書において、「受信処理方式を理想」とするとは、前記無線伝送路のチャネル容量を求めるときの前記複数のサブキャリア毎の信号対干渉雑音比(SINR)の算出の際に、受信処理方式として後述のZFやMMSE等の特定の方式を考慮せずに、前記無線伝送路のチャネル推定を理想とすることを意味する。
また、本明細書において、「変調方式による上限」とは、ある変調方式で変調したときの変調シンボルあたりの情報量のビット数を意味する。例えば変調方式がQPSK,16QAM及び64QAMの場合、その変調方式による上限はそれぞれ2ビット,4ビット及び6ビットである。
本発明によれば、複数のサブキャリアを介したMIMO無線伝送方式の無線伝送路におけるSINRに基づくランクの切り換え精度を高めてスループットの劣化を抑制できる、という効果を奏する。
本発明の実施形態に係る閉ループ型のMIMO無線伝送システムの下りリンクにおける受信側の無線通信装置としてのユーザ装置の概略構成の一例を示す機能ブロック図。 同MIMO無線伝送システムの下りリンクにおける下りリンクにおける送信側の無線通信装置としての無線基地局の概略構成の一例を示す機能ブロック図。 ユーザ装置と無線基地局との間の無線伝送路のモデルを示す説明図。 フェージング相関ρの値が0.0の場合のMIMOチャネル行列の要素(伝送路応答値)に対応する受信レベルをサブキャリア毎に計算した結果を示すグラフ。 フェージング相関ρの値が0.5の場合のMIMOチャネル行列の要素(伝送路応答値)に対応する受信レベルをサブキャリア毎に計算した結果を示すグラフ。 フェージング相関ρの値が0.9の場合のMIMOチャネル行列の要素(伝送路応答値)に対応する受信レベルをサブキャリア毎に計算した結果を示すグラフ。 フェージング相関ρの値が1.0の場合のMIMOチャネル行列の要素(伝送路応答値)に対応する受信レベルをサブキャリア毎に計算した結果を示すグラフ。 ランク2の信号検出にZF方式を用いた場合の、フェージング相関ρの値が0.0の場合の受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を示すグラフ。 ランク2の信号検出にZF方式を用いた場合の、フェージング相関ρの値が0.5の場合の受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を示すグラフ。 ランク2の信号検出にMMSE方式を用いた場合の、フェージング相関ρの値が0.0の場合の受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を示すグラフ。 ランク2の信号検出にMMSE方式を用いた場合の、フェージング相関ρの値が0.5の場合の受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を示すグラフ。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の一構成例を示す機能ブロック図。 図12のチャネル容量計算・比較部を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャート。 図12のチャネル容量計算・比較部を用いたランク決定手順を説明するためのユーザ装置と無線基地局との間の無線伝送路のモデルを示す説明図。 各変調方式(QPSK,16QAM,64QAM)のMIBとSINRとの関係の一例を示すグラフ。 図15のMIBから計算した1シンボルあたりの相互情報量[ビット/シンボル]とSINRとの関係の一例を示すグラフ。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の他の構成例を示す機能ブロック図。 図17のチャネル容量計算・比較部を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の更に他の構成例を示す機能ブロック図。 図19のチャネル容量計算・比較部を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の更に他の構成例を示す機能ブロック図。 図21のチャネル容量計算・比較部を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャート。 図12及び図13の手順でランクを決定した場合について受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を計算したシミュレーションの結果を示すグラフ(信号検出方式:ZF,フェージング相関ρの値=0.0)。 図12及び図13の手順でランクを決定した場合について受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を計算したシミュレーションの結果を示すグラフ(信号検出方式:ZF,フェージング相関ρの値:0.5)。 図12及び図13の手順でランクを決定した場合について受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を計算したシミュレーションの結果を示すグラフ(信号検出方式:MMSE,フェージング相関ρの値:0.5)。 図12及び図13の手順でランクを決定した場合について受信アンテナあたりの平均SNRと平均チャネル容量との関係を計算したシミュレーションの結果を示すグラフ(信号検出方式:MMSE,フェージング相関ρの値:0.0)。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の更に他の構成例を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の更に他の構成例を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態に係るユーザ装置におけるチャネル容量計算・比較部の更に他の構成例を示す機能ブロック図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
まず、本発明を適用可能な無線通信装置を有するMIMO無線伝送システムの全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る閉ループ型のMIMO無線伝送システムの下りリンクにおける受信側の無線通信装置としてのユーザ装置10の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。また、図2は、同MIMO無線伝送システムの下りリンクにおける下りリンクにおける送信側の無線通信装置としての無線基地局20の概略構成の一例を示す機能ブロック図である。
本実施形態のMIMO無線伝送システムは、ユーザ装置10からフィードバックされる最適な送信アンテナウェイト行列の候補データテーブル(コードブック)のインデックスである制御情報(PMI:Precoding Matrix Indicator)に基づき、送信ストリーム(送信レイヤ)ごとに異なる送信アンテナウェイトを送信信号に乗算する、閉ループ型のMIMO無線伝送システムである。また、本実施形態の無電伝送システムの下りリンクでは、互いに直交した複数のサブキャリアを用いる周波数多重方式である直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)を用いている。
なお、本実施形態の閉ループ型のMIMO無線伝送システム(Closed-Loop MIMO)では、LTEの通信規格に準拠した1,2−送信レイヤ(ランク数が1、2)を切り換えて下りリンクのデータ通信の構成の場合について例示するが、本発明は、この構成に限定されるものではない。
また、図1の例では、ユーザ装置10が2本のアンテナ100を備えた場合を示しているが、ユーザ装置10が有するアンテナ100の数は特定の数に限定されるものではない。例えば、ユーザ装置10は、2本よりも多い(例えば4本)のアンテナ100を備えるものであってもよい。また、ユーザ装置10は、実際のMIMO通信時に使用されるアンテナの本数を切り換えることができるものであってもよい。
次に、ユーザ装置10の下りリンクにおける概略構成及び処理動作の概略について説明する。
図1において、ユーザ装置10は、ユーザが各種通信サービスを利用する際に使用可能な無線通信装置であり、「通信端末」や「端末」と呼ばれたり、移動可能なものであるため「移動局」と呼ばれる場合もあり、また、「無線機」と呼ばれる場合もある。ユーザ装置10は、携帯電話機等の移動通信端末であってもよい。
図1において、ユーザ装置10は、複数のアンテナ100と、複数のデマルチプレクサ(DEMUX)101と、下りリンク制御情報復調部102と、空間フィルタ部103と、対数尤度比(LLR:Logarithm of Likelihood Ratio)生成部104と、誤り訂正/復号部105と、並列直列(P/S)変換部106とを備えている。
各アンテナ100で受信された受信信号は、ガードインターバル(GI)が除去され、高速フーリエ変換(FFT)処理された後、DEMUX101に入力される。
DEMUX101は、各アンテナ100からの受信信号を、参照信号RS部分、データ信号部分、下り制御信号部分の受信信号にそれぞれ分割する。
下りリンク制御情報復調部102は、DEMUX101から出力された下り制御信号に基づいて、下りリンクのデータ送信に用いられた送信ランク情報としてのランク指定情報(RI:rank Indicator9、MCS(Modulation and Coding Scheme)及びT−PMI(Transmit-Precoding Matrix Indicator)などの制御情報を出力する。
空間フィルタ部103は、下りリンク制御情報復調部102から出力された送信ランク情報(RI)等の制御情報と、後述の空間フィルタ係数生成部から出力された空間フィルタ係数とに基づいて、DEMUX101から出力された信号の分離及び/又は合成を行う。また、空間フィルタ部103は、下りリンクのランク(RI)に応じて、上記分離及び/又は合成を行った所定数のコードワードからなるデータを、ユーザが利用可能な受信データ(ユーザデータ)に変換する。
LLR生成部104は、空間フィルタ部103から出力された信号に基づいて、データ信号の復号のためのビットごとの対数尤度比(LLR)を生成する。
誤り訂正/復号部105は、LLR生成部104から出力されたLLRと、所定の誤り訂正符号化方式及び変調方式の情報とに基づいて、データ信号に対する誤り訂正処理及び復号処理を行う。
並列直列(P/S)変換部106は、誤り訂正/復号部105から出力された並列の複数のデータを変換して、元の送信データの系列を出力する。
また、ユーザ装置10は、チャネル推定・雑音電力推定部110と、空間フィルタ係数生成部111(1),111(2)と、信号分離合成後SINR推定部112(1),112(2)と、チャネル容量計算・比較部113と、ランク指定情報(RI:rank Indicator)生成部114と、上りリンク制御情報生成部115と、上りリンク送信部116とを備えている。ここで、空間フィルタ係数生成部111(1)及び信号分離合成後SINR推定部112(1)はランク1に対応し、空間フィルタ係数生成部111(2)及び信号分離合成後SINR推定部112(2)はランク2に対応している。
チャネル推定・雑音電力推定部110は、DEMUX101からの出力された各サブキャリアの参照信号RSに基づいて、基地局装置20の各アンテナ200〜ユーザ装置10の各アンテナ100間の無線伝搬路のMIMOチャネル応答と雑音電力とをそれぞれ推定する。ここで、参照信号RSは、セルに固有の信号であるため、セル固有参照信号(CSRS:Cell-Specific Reference Signal)とも呼ばれる。
第1の空間フィルタ係数生成部111(1)は、MIMOチャネル応答の推定結果と、雑音電力の推定結果とに基づいて、ユーザ装置10と無線基地局20との間の無線伝送路におけるランクが1(送信ストリーム数が1)の場合の空間フィルタ係数を生成する。また、第1の信号分離合成後SINR推定部112(1)は、ランクが1の場合のSINRの値をサブキャリア毎に推定し、その推定値を出力する。
一方、第2の空間フィルタ係数生成部111(2)は、MIMOチャネル応答の推定結果と、雑音電力の推定結果とに基づいて、ユーザ装置10と無線基地局20との間の無線伝送路におけるランクが2(送信ストリーム数が2)の場合の空間フィルタ係数を生成する。また、第2の信号分離合成後SINR推定部112(2)は、ランクが2の場合のSINRの値をサブキャリア毎に推定し、その推定値を出力する。
チャネル容量計算・比較部113は、信号分離合成後SINR推定部112(2),112(2)から出力されたサブキャリア毎のSINRの値などに基づいて、ランク1、2それぞれの場合のチャネル容量を計算する。また、チャネル容量計算・比較部113は、ランク1、2それぞれの場合のチャネル容量を互いに比較し、その比較結果に基づいて、次の下りリンクのデータ送信に用いるランクを決定する。具体的には、ランク1、2それぞれに対応する2つのチャネル容量のうちより大きなチャネル容量に対応するランクを、次の下りリンクのデータ送信に用いるランクとして決定する。なお、チャネル容量計算・比較部113については、後で詳しく説明する。
ランク指定情報(RI)生成部114は、上記決定したランクを無線基地局20側に通知するためのランク情報としてのRI(rank Indicator)を生成する。
上りリンク制御情報生成部115は、ランク指定情報(RI)生成部114で生成したRIを含む制御情報を生成する。この制御情報には、上記RIのほか、下りリンクのデータ送信に適したプリコーディングマトリクスを示すPMI(Precoding Matrix Indicator)や、上記MIMOチャネル応答の推定結果に基づいて測定されたチャネル品質情報としてのCQI(Channel Quality Indicator)を含んでもよい。
上りリンク送信部116は、上りリンク制御情報生成部115で生成した制御情報を含む所定のシンボルの送信信号を生成し、上りリンクの制御チャネル(PUCCHまたはPUSCH)を介して、アンテナ100から無線基地局20に送信する。
次に、基地局装置20の下りリンクにおける概略構成及び処理動作の概略について説明する。
図2において、無線基地局20は、通信ネットワーク側とユーザ端末装置10との無線通信を中継する無線通信装置であり、「基地局装置」と呼ばれたり、単に「基地局」と呼ばれたりする場合もある。また、無線基地局20は、3GPP、LTEの仕様では「eNodeB(evolved Node B)」と呼ばれたりする場合がある。
図2において、無線基地局20は、複数のアンテナ200と、上りリンク受信部201と、送信ストリーム数選択部202と、第1の信号処理経路切換器203と、直列並列(S/P)変換部106と、ランクが1(送信ストリーム数が1)の場合の符号化・変調部205(1)と、ランクが2(送信ストリーム数が2)の場合の複数の符号化・変調部205(2),205(3)と、第2の信号処理経路切換器206と、プリコーダ部207と、逆高速フーリエ変換(IFFT)部208と、ガードインターバル(GI)付加部209とを備えている。
上りリンク受信部201は、上りリンクの制御チャネル(PUCCH)を介して、ユーザ装置10から制御情報(RI、CQI、PMI)を受信し、送信ストリーム数選択部202に送る。
送信ストリーム数選択部202は、上りリンク受信部201から受けた制御情報(RI、CQI、PMI)に基づいて、ユーザ装置10との間の下りリンクで用いる各種制御パラメータを決定して制御する。例えば、送信ストリーム数選択部202は、上りリンク受信部201から受けたRIに基づき、次のデータ送信時の送信ストリーム数がRIで指定された送信ストリーム数になるように、信号処理経路切換器203,206を制御する。
信号処理経路切換器203,206は、送信ストリーム数選択部202からの制御指令に基づいて、指定されたランク(送信ストリーム数)でデータを送信できるように、符号化及び変調の信号処理経路を切り換える。例えば、ランク1の場合は、送信対象のデータをランク1用の符号化・変調部205(1)で処理するように信号経路を切り換える。一方、ランク2の場合は、送信対象のデータを、直列並列(S/P)変換部106で並列データに変換した後、ランク2用の符号化・変調部205(2),205(3)それぞれで処理するように信号経路を切り換える。
プリコーダ部207は、複数のアンテナ200ごとに設定された送信信号の位相及び/又は振幅を制御するためのプリコーディングウェイト(プリコーディング行列)に基づいて、符号化・変調部205(1)、又は符号化・変調部205(2),205(3)から受けた送信対象データをプリコーディングする。すなわち、プリコーダ部207は、RIに基づいて、送信対象のデータにプリコーディングウェイトを乗算し、位相・振幅をそれぞれ制御(シフト)する。この後、送信ストリーム毎に図示しない加算器(Σ)で加算された後、図示しないマルチプレクサで参照信号RS及び制御信号が更に多重され、複数のアンテナ200ごとに送信信号が生成される。
複数のアンテナ200ごとに生成された送信信号は、逆高速フーリエ変換(IFFT)部208で逆フーリエ変換され、ガードインターバル(GI)付加部209で所定のガードインターバル(GI)が付加された後、2本のアンテナ200それぞれから送信される。
上記図1、2の構成のMIMO無線伝送システムでは、上記データ送信時のランクは、上述したようにユーザ装置10からフィードバックされたランク指定情報(RI)に基づいて、無線基地局20側が決定する。例えば、RI=1のときにランク=1、RI=2のときにランク=2のように通常選択される。そして、ランク=1のとき単一送信ビームフォーミング、ランク≧2のときマルチビーム送信空間多重となる。なお、3GPPの仕様にあるように、データ送信時のランクの最終決定権は無線基地局20側が持っているので、無線基地局20側でランクを決定する際に、ユーザ装置10のランク情報RIの値に必ずしも従わなくてもよい。
次に、本発明の実施形態に係る上記構成のユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113のより具体的な構成例を示す複数の実施例について説明する。
図3は、上記構成のユーザ装置10と無線基地局20との間の無線伝送路のモデルを示す説明図である。図3のモデルにおいて、ユーザ装置10と無線基地局20との間のデータ通信は複数のサブキャリアを使って行われる。また、図中のh11(k),h12(k),h21(k)及びh22(k)は、次式(1)で示すMIMOチャネル行列の要素であり、それらの値は「伝送路応答値」とも呼ばれる。また、kはサブキャリアのインデックス(番号)である。
Figure 0005777123
また、上記図3の無線伝送路における送信アンテナ間のフェージング相関ρij,iq(以下、適宜「ρ」と略す。)は、次式(2)で表される。ここで、iは受信アンテナのインデックス(番号)であり、j,qは送信アンテナのインデックス(番号)である。
Figure 0005777123
図4〜図7はそれぞれ、上記式(2)のフェージング相関ρの値が0.0,0.5,0.9,1.0の場合のMIMOチャネル行列の要素(伝送路応答値)に対応する受信レベル[dB]をサブキャリア毎に計算した結果を示すグラフである。図4〜図7の計算では、3GPPのEVA(拡張車両A)のシャノンモデルを用い、送信アンテナ数Nt=2、受信アンテナ数Nr=2、受信SNR=0[dB]とした。
図4〜図7に示すように、無線伝送路における送信アンテナ間のフェージング相関が高くなる(ρの値が大きくなる)と、伝送路応答値(h11(k)とh12(k),h21(k)とh22(k))が同じ値に近づく。その結果、無線伝送路の空間フィルタの特性が劣化し、アンテナ間の信号分離が困難になり、チャネル容量が低下する。
図8及び図9はそれぞれ、フェージング相関ρの値が0.0及び0.5の場合の受信アンテナあたりの平均SNR[dB]と平均チャネル容量[bps/Hz]との関係を示すグラフである。図8、9中の実線の計算では、3GPPのEVA(拡張車両A)のシャノンモデルを用い、変調方式は3種類の変調方式(QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM)で適応制御した。また、図中の実線のランク1では、最大比合成(MRC:Maximum Ratio Combining)に基づくSFBC(Space Frequency Block Coding)を受信側の復号で用いた場合について計算した。ランク2では、SDM(Space Division Multiplexing)のよる空間多重を用い、信号検出方式としてZF(Zero Forcing)方式を受信側の復号で用いた場合について計算した。また、図8及び図9中の点線は、各ランク1,2について計算したシャノン限界容量である。
従来のSNRに応じたランクの切り換えでは、ランク1の場合のシャノン限界容量の曲線(点線)とランク2の場合のシャノン限界容量の曲線(点線)とが交差する点(図中のA点)のSNRに切換閾値が設定される。例えば、図8のρ=0の例では切換閾値として6[dB]が設定され、図9のρ=0.5の例では切換閾値として12[dB]が設定される。
しかしながら、図8、図9中の実線に示すように実際の受信処理方式、変調方式及びフェージング相関ρを考慮したランク1,2それぞれのチャネル容量の曲線の交差点は、従来の切換閾値すなわち図中点線で示すシャノン限界容量の曲線の交差点からずれる。具体的には、図8の場合はSNR=6[dB]のA点から10[dB]のB点にずれ、図9の場合はSNR=12[dB]のA点から19[dB]のB点にずれる。このため、上記従来の切換閾値を設定したランク切換制御を適用した場合、図8の場合はSNR=7〜10[dB]の範囲Cでスループットが劣化し、図9の場合はSNR=12〜19[dB]の範囲Cでスループットが劣化してしまう。
図10及び図11はそれぞれ、フェージング相関ρの値が0.0及び0.5の場合の受信アンテナあたりの平均SNR[dB]と平均チャネル容量[bps/Hz]との関係を示すグラフである。図10及び図11中の実線の計算では、ランク2の信号検出方式としてMMSE(Minimum Mean Square Error)方式を受信側の復号で用いている。他の条件は、図8及び図9の場合と同じである。
図10及び図11の場合も、実際の受信処理方式、変調方式及びフェージング相関ρを考慮したランク1,2それぞれのチャネル容量の曲線の交差点(図中のB点)が、従来の切換閾値すなわち図中点線で示すシャノン限界容量の曲線の交差点(図中のA点)からずれる。具体的には、図10の場合はSNR=6[dB]のa点から−10[dB]のB点にずれ、図11の場合はSNR=12[dB]の点から18[dB]の点にずれる。このため、上記従来の切換閾値を設定したランク切換制御を適用した場合、図10の場合はSNR=−10〜6[dB]の範囲Cでスループットが劣化し、図11の場合はSNR=12〜18[dB]の範囲Cでスループットが劣化してしまう。
そこで、本実施形態では、ランク1,2それぞれについて、実際の受信処理方式、変調方式及びフェージング相関ρの少なくとも一つを考慮して、信号対干渉雑音比(以下「SINR」という。)[dB]に対するチャネル容量を精度よく計算している。そして、ランク1,2それぞれに対して計算したチャネル容量を互いに比較し、その比較結果に基づいて、下りリンクの次のデータ送信で用いられるランクを決定している。以下、本実施形態に係る無線通信システムにおけるチャネル容量の計算・比較及びその比較結果に基づきランクを決定について複数の例を挙げて説明する。
図12は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の一構成例を示す機能ブロック図である。また、図13は、図12のチャネル容量計算・比較部113を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャートである。また、図14は、図12のチャネル容量計算・比較部113を用いたランク決定手順を説明するためのユーザ装置10と無線基地局20との間の無線伝送路のモデルを示す説明図である。なお、図14中のKは送信ストリームの数、Mは送信アンテナの数、Lは受信アンテナの数である。
本例では、まず、基地局装置20の各アンテナ200〜ユーザ装置10の各アンテナ100間の無線伝搬路のMIMOチャネル応答H(k)及び雑音電力nをそれぞれサブキャリア毎に推定する(図13のS101)。その推定の後、ランク1,2それぞれについて、受信アルゴリズムに依存する空間フィルタ係数W(k)をサブキャリア毎に生成し(図12の118、図13のS102)、信号分離合成後のSINRj(k)をサブキャリア毎に推定する(図12の119、図13のS103)。
次に、上記SINRj(k)の推定値を用い、複数のサブキャリアそれぞれについて、受信処理方式を考慮した誤り訂正符号化後の1ビットあたりの相互情報量(以下、「MIB」という。)を算出する(図12の120、図13のS104)。例えば、受信処理方式としてZF(Zero Forcing)法又はMMSE(Minimum Mean Square Error)法を考慮し、使用可能な信号点配置という拘束条件の下で複数の変調方式(QPSK,16QAM,64QAM)のすべてのQ(=2,4,6)について、MIBを計算する。
ここで、上記MIBは、誤り訂正符号化方式が理想である条件下で、変調方式をいずれかの方式に固定して計算される、ビットレベルからシンボルレベルへのマッピングを考慮した場合の誤り訂正符号化後のビットあたりの容量である。このMIBは、例えば次式(3)で計算することができる。
Figure 0005777123
ここで、γは第n変調シンボルの等化後の受信SINR、Mary(n)は第n変調シンボルの変調多値数、Q(n)は変調シンボルあたりのビット数(「Q(n)=logary(n))である。また、srep(m)は、変調シンボルmの複素数値、cm,qは変調シンボルmの第qビットのビット値(b=0 又は 1)、Zは複素ガウス乱数、Eは複素ガウス乱数による期待値演算である。
なお、各変調方式(QPSK,16QAM,64QAM)のMIBは、次の近似式(4)〜(6)を用いて計算してもよい(非特許文献8参照)。
Figure 0005777123
但し、上記式(4)〜(6)中の関数J(x)及びその係数a1,b1,c1,a2,b2,c2,d2は次の通りである。
Figure 0005777123
図15は、上記近似式(4)〜(6)を用いて計算した各変調方式(QPSK,16QAM,64QAM)のMIBとSINRとの関係の一例を示すグラフである。また、図16は、複数のサブキャリア毎に図15のMIBから計算した1変調シンボルあたりの相互情報量(MI)[ビット/シンボル]とSINRとの関係の一例を示すグラフである。図中の各変調方式におけるサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)が、サブキャリア毎のチャネル容量に相当する。
ここで、受信処理方式がZF方式の場合、ランクK(1≦K≦min(M,L))で送信するときのサブキャリア毎のチャネル容量CQ,Rank K(k)、すなわちサブキャリア毎の複数の変調方式それぞれにおける変調シンボルあたりの相互情報量(MI)は、上記MIB(=I)を用いて次の(8)式により計算することができる。ここで、全サブキャリアでは同じ変調方式が用いられる。また、SINR(k)はサブキャリアkに対する第jフィルタ出力のSINRであり、wj(k)は、下記の(10)式〜(13)式で求められる重み係数行列である。(10)式のP(k)は、ランクKの場合のサブキャリアkに対する送信平均電力の行列である。
Figure 0005777123
Figure 0005777123
次に、上記(9)式に示すように、各ランクKについて前記複数の変調方式毎に算出したサブキャリア毎のチャネル容量(変調シンボルあたりの相互情報量(MI))を周波数軸上で合算したチャネル総容量(ΣCQ,Rank K(k))を互いに比較し、そのチャネル総容量が最大となる最適な変調方式(Qの値)をランクK毎に決定し、ランク毎のチャネル総容量(CQ,Rank K)を求める(図12の120、図13のS105)。
なお、ランク1の送信としてSFBC(2送信アンテナのみ適用可)を選択したときのサブキャリアごとのチャネル容量(変調シンボルあたりの相互情報量(MI))及びチャネル総容量の最大値はそれぞれ、次の(14)式及び(15)式のようになる。
Figure 0005777123
次に、前記複数のランクK(1≦K≦min(M,L))それぞれについて、上記選択した最適な変調方式(Qの値)について算出したサブキャリア毎のチャネル容量(変調シンボルあたりの相互情報量(MI))を周波数軸上で合算した指標値としてのチャネル総容量を算出する。そして、その複数のランクK毎に算出したチャネル総容量を互いに比較し、そのチャネル総容量が最大となるKをランク数とする(図12の121,122、図13のS106)。
以上の手順でランクを決定するランクアダプテーションを適用したときのチャネル容量CRAは、次の(16)式のようになる。
Figure 0005777123
なお、受信処理方式がMMSE方式の場合、ランクK(1≦K≦min(M,L))で送信するときのサブキャリア毎のチャネル容量CQ,Rank K(k)(変調シンボルあたりの相互情報量(MI))は、上記MIB(=I)を用いて次の(17)式により計算することができ、そのチャネル総容量CQ,Rank Kの最大値は、次の(18)式により計算することができる。他の手順は、前記受信処理方式がZF方式の場合と同様である。
Figure 0005777123
また、上記図13のS106では、上記選択した最適な変調方式(Qの値)におけるサブキャリア毎のチャネル容量を周波数軸上で合算した指標値としてのチャネル総容量をランク毎に比較しているが、サブキャリア毎のチャネル容量を周波数軸上で平均化したチャネル容量の平均値を指標値として比較してもよい。
図17は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の他の構成例を示す機能ブロック図である。また、図18は、図17のチャネル容量計算・比較部113を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャートである。なお、図17中の118、119の機能及び図18のS201〜S203の手順は、前述の図12〜図16と同様であるので、説明を省略する。
本例では、各ランク1,2について、サブキャリア毎のチャネル推定値(G(k))に基づき、サブキャリア毎に、(19)式に示すように受信処理方式を理想としたチャネル限界容量であるシャノン限界容量を計算する。そして、(20)式に示すように、各ランクKについてサブキャリア毎のシャノン限界容量を周波数軸上で合算した指標値としてのチャネル総容量を計算する(図17の123,121、図18のS204)。
Figure 0005777123
次に、上記(20)式に示す各ランクKについて計算したチャネル総容量を互いに比較し、最大のチャネル容量が得られるKをランク数とする(図17の122、図18のS205)。
なお、上記図17のS204,205では、各ランクKについてサブキャリア毎のシャノン限界容量を周波数軸上で合算した指標値としてのチャネル総容量を互いに比較しているが、サブキャリア毎のシャノン限界容量を周波数軸上で平均化したチャネル容量の平均値を指標値として比較してもよい。
図19は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の更に他の構成例を示す機能ブロック図である。また、図20は、図19のチャネル容量計算・比較部113を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャートである。なお、図19中の118、119の機能及び図20のS301〜S303の手順は、前述の図12〜図16と同様であるので、説明を省略する。
本例では、各ランク1,2について、サブキャリア毎のチャネル推定値(G(k))に基づき、サブキャリア毎に、受信処理方式を考慮してシャノン容量を補正したチャネル容量を計算する。そして、各ランクKについてサブキャリア毎のチャネル容量を周波数軸上で合算した指標値としてのチャネル総容量を計算する(図19の124,121、図20のS304)。
ここで、受信処理方式がZF方式の場合、ランクK(1≦K≦min(M,L))で送信するときのサブキャリア毎のチャネル容量CQ,Rank K(k)は、シャノン容量に基づいて次の(21)式により計算することができる。ここで、全サブキャリアでは同じ変調方式が用いられる。また、SINR(k)はサブキャリアkに対する第jフィルタ出力のSINRであり、wj(k)は、前述の(10)式〜(13)式で求められる重み係数行列である。
Figure 0005777123
そして、上記(22)式に示すように、各ランクKについてサブキャリア毎のチャネル容量を周波数軸上で合算したチャネル総容量を求める(図19の121、図20のS305)。
なお、ランク1の送信としてSFBC(2送信アンテナのみ適用可)を選択したときのサブキャリアごとのチャネル容量及びチャネル総容量は、次の(23)式及び(24)式のようになる。
Figure 0005777123
受信処理方式がMMSE方式の場合、ランクK(1≦K≦min(M,L))で送信するときのサブキャリア毎のチャネル容量CQ,Rank K(k)は、シャノン容量に基づいて次の(25)式により計算することができる。
Figure 0005777123
そして、上記(26)式に示すように、各ランクKについてサブキャリア毎のチャネル容量を周波数軸上で合算したチャネル総容量を求める(図19の121、図20のS305)。
なお、ランク1の送信としてSFBC(2送信アンテナのみ適用可)を選択したときのサブキャリアごとのチャネル容量及びチャネル総容量は、次の(27)式及び(28)式のようになる。
Figure 0005777123
次に、上記各ランクKについて計算したチャネル総容量を互いに比較し、最大のチャネル容量が得られるKをランク数とする(図19の122、図20のS305)。
なお、上記図20のS304,305では、各ランクKについてサブキャリア毎のシャノン容量を周波数軸上で合算した指標値としてのチャネル総容量を互いに比較しているが、サブキャリア毎のチャネル容量を周波数軸上で平均化したチャネル容量の平均値を指標値として比較してもよい。
図21は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の更に他の構成例を示す機能ブロック図である。また、図22は、図21のチャネル容量計算・比較部113を用いたランク決定手順の一例を示すフローチャートである。なお、図21中の118、119の機能及び図22のS401〜S403の手順は、前述の図12〜図16と同様であるので、説明を省略する。
本例では、受信処理方式がZF方式の場合において、下記の(29)式に示すように、サブキャリア毎のSINR推定値(SINR(k))に基づき、各ランク1,2についてサブキャリア毎に受信処理方式及び変調方式を考慮してシャノン容量を補正したチャネル容量CQ,Rank K(k)を計算する。そして、(29)式で求めたチャネル容量と変調方式による送信レートの上限(Qmax)を各サブキャリア毎に比較し上限を超えないようにし、次の(30)式に示すように指標値としてのチャネル総容量を計算する(図21の125,121、図22のS404)。
Figure 0005777123
なお、ランク1の送信としてSFBC(2送信アンテナのみ適用可)を選択したときのサブキャリアごとのチャネル容量及びチャネル総容量はそれぞれ、次の(31)式及び(32)式のようになる。
Figure 0005777123
次に、ランク毎のチャネル総容量を互いに比較し、最大容量が得られるKをランク数とする(図21の122、図22のS406)。
図23及び図24は、本実施形態における前述の図12及び図13の手順でランクを決定した場合について受信アンテナあたりの平均SNR[dB]と平均チャネル容量[bps/Hz]との関係を計算したシミュレーションの結果を示すグラフである。図23はフェージング相関ρの値が0.0の場合の結果であり、図24はフェージング相関ρの値が0.5の場合の結果である。本シミュレーションでは、3GPPのEVA(拡張車両A)のシャノンモデルを用い、変調方式は3種類の変調方式(QPSK、16QAM、64QAM)で適応制御した。また、ランク1では、最大比合成(MRC)に基づくSFBCを受信側の復号で用いた場合について計算した。ランク2では、SDMのよる空間多重を用い、信号検出方式としてZF方式を受信側の復号で用いた場合について計算した。
図23のフェージング相関ρの値が0.0の結果では、従来のランク決定手順でスループットの劣化が見られたSINR=6〜10の範囲Cにおいても、スループットの劣化がなかった。
また、図24のフェージング相関ρの値が0.5の結果では、従来のランク決定手順でスループットの大きな劣化が見られたSINR=12〜19の範囲Cにおいても、スループットの劣化がなかった。なお、図24中の点線Dは従来のランク決定手順でランクを切り換えた場合の平均チャネル容量の変化である。
図25及び図26は、本実施形態における前述の図12及び図13の手順でランクを決定した場合について受信アンテナあたりの平均SNR[dB]と平均チャネル容量[bps/Hz]との関係を計算したシミュレーションの結果を示すグラフである。図25はフェージング相関ρの値が0.0の場合の結果であり、図26はフェージング相関ρの値が0.5の場合の結果である。本シミュレーションでは、ランク2の場合の信号検出方式としてMMSE方式を受信側の復号で用いている。他の条件は、図23及び図24と同じである。
図25のフェージング相関ρの値が0.0の結果では、従来のランク決定手順でスループットの劣化が見られたSINR=−10〜8の範囲Cにおいても、スループットの劣化がなかった。
また、図26のフェージング相関ρの値が0.5の結果では、従来のランク決定手順でスループットの大きな劣化が見られたSINR=12〜20の範囲Cにおいても、スループットの劣化がなかった。
なお、図25、図26中の点線Dは従来のランク決定手順でランクを切り換えた場合の平均チャネル容量の変化である。
図27は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の更に他の構成例を示す機能ブロック図である。前述の図12〜図16に示したチャネル容量計算・比較の例では、受信処理方式を考慮してMIBに基づくチャネル容量の計算を行っているが、図27に示すように受信処理方式を考慮せずにすなわち受信処理方式を理想としてMIBに基づくチャネル容量の計算を行ってもよい。
図28は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の更に他の構成例を示す機能ブロック図である。前述の図12〜図16に示したチャネル容量計算・比較の例では、MIBに基づいてサブキャリア毎のチャネル容量の計算を行った後、周波数軸上で合算又は平均化しているが、図28に示すように複数の送信ストリーム間でSINRの平均値を算出した後、そのSINRの平均値を用いて、MIBに基づくチャネル容量の計算を行ってもよい。なお、図28の例では、受信処理方式を考慮せずにすなわち受信処理方式を理想としてMIBに基づくチャネル容量の計算を行っている。
図29は、本発明の実施形態に係るユーザ装置10におけるチャネル容量計算・比較部113の更に他の構成例を示す機能ブロック図である。図29の例では、図28と同様に、複数の送信ストリーム間でSINRの平均値を算出した後、そのSINRの平均値を用いて、MIBに基づくチャネル容量の計算を行ってもよい。なお、図29の例では、図28の例とは異なり、受信処理方式を考慮してMIBに基づくチャネル容量の計算を行っている。
なお、前述の図12〜図29に示したチャネル容量計算・比較に基づくランクの決定において、過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値(合算値又は平均値)に基づいて、次回のデータ送信タイミングにおける複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値を予測し、その予測結果に基づいて、次回のデータ送信に使用するランクを決定してもよい。この場合は、ランクの決定タイミングから、そのランクが実際に適用されるデータ送信タイミングまでの遅延時間の影響を抑制しつつ、SINRに基づくランクの切り換えを精度よく行うことができる。
例えば、次の(33)式及び(34)式に示すように、直近の過去2回の算出タイミングそれぞれに算出したランク1,2それぞれに対するチャネル容量の指標値(合算値又は平均値)に基づいて、次回のデータ送信タイミングにおけるランク1,2それぞれに対するチャネル容量の指標値を線形予測してもよい。
Figure 0005777123
なお、本明細書で説明された処理工程並びに無線通信システム及び無線通信装置の構成要素は、様々な手段によって実装することができる。例えば、これらの工程及び構成要素は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせで実装されてもよい。
ハードウェア実装については、実体(例えば、各種無線通信装置、Node B、端末、ハードディスクドライブ装置、又は、光ディスクドライブ装置)において上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、1つ又は複数の、特定用途向けIC(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされた他の電子ユニット、コンピュータ、又は、それらの組み合わせの中に実装されてもよい。
また、ファームウェア及び/又はソフトウェア実装については、上記構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段は、本明細書で説明された機能を実行するプログラム(例えば、プロシージャ、関数、モジュール、インストラクション、などのコード)で実装されてもよい。一般に、ファームウェア及び/又はソフトウェアのコードを明確に具体化する任意のコンピュータ/プロセッサ読み取り可能な媒体が、本明細書で説明された上記工程及び構成要素を実現するために用いられる処理ユニット等の手段の実装に利用されてもよい。例えば、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば制御装置において、メモリに記憶され、コンピュータやプロセッサにより実行されてもよい。そのメモリは、コンピュータやプロセッサの内部に実装されてもよいし、又は、プロセッサの外部に実装されてもよい。また、ファームウェア及び/又はソフトウェアコードは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、FLASHメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、磁気又は光データ記憶装置、などのような、コンピュータやプロセッサで読み取り可能な媒体に記憶されてもよい。そのコードは、1又は複数のコンピュータやプロセッサにより実行されてもよく、また、コンピュータやプロセッサに、本明細書で説明された機能性のある態様を実行させてもよい。
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
10 ユーザ装置
20 無線基地局
100 アンテナ
101 DEMUX
102 下りリンク制御信号復調部
103 空間フィルタ部
104 LLR生成部
105 誤り訂正/復号部
106 並列直列(P/S)変換部
110 チャネル推定・雑音電力推定部
111(1),111(2) 空間フィルタ係数生成部
112(1),112(2) 信号分離合成後SINR推定部
113 チャネル容量計算・比較部
114 RI生成部
115 上りリンク制御信号生成部
116 上りリンク送信部
200 アンテナ
201 上りリンク受信部
202 送信ストリーム数選択部
203,206 信号処理経路切換器
204 直列並列(S/P)変換部
205(1) 符号化・変調部(ランク1用)
205(2),205(3) 符号化・変調部(ランク2用)
207 プリコーダ部
208 逆高速フーリエ変換(IFFT)部
209 ガードインターバル(GI)付加部
特開2012−105271号公報
3GPP TS36.211 V10.1.0,"Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation (Release 10),"March 2011. 3GPP TS36.212 V10.1.0,"Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Multiplexing and channel coding (Release 10),"March 2011. 3GPP TS36.213 V10.1.0,"Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures (Release 10),"March 2011. H. Taoka, S. Nagata, K Takeda, Y. Kakishima, X. She, and K. Kusume, "MIMO and CoMP in LTE-Advanced," NTT DoCoMo Technical Journal (English Edition), vol.12, no.2, pp.20-28, Sept. 2010. 田岡他, "LTE-AdvancedにおけるMIMOおよびセル間協調送受信技術" NTT DOCOMO Technical Journal, Vol. 18, No.2, pp.22-30, July. 2010. 3GPP TS36.211 V10.5.0, June 2012. 原 他, "マルチアンテナの基礎原理", 2010 信学総大, BT-1-1, March 2010. IEEE 802.16 BWAWorking Group, IEEE 802.16m-08/004r2, July 2008.

Claims (6)

  1. 数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムであって、
    前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における単数又は複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、該送信ストリームの複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、
    複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、
    前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、
    前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、
    過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値を予測し、その予測結果に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、
    を備えることを特徴とする無線伝送システム。
  2. 複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムであって
    記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、前記複数の送信ストリーム間で、前記無線伝送路で用いられる複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)の平均値を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)の平均値から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、
    複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、
    前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、
    前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、
    過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値を予測し、その予測結果に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、
    を備えることを特徴とする無線伝送システム。
  3. 請求項1又は2の無線伝送システムにおいて、
    直近の過去2回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量を線形予測することを特徴とする無線伝送システム
  4. 数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムにおけるデータ受信側の無線通信装置であって、
    前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、各送信ストリームの複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、
    複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、
    前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、
    前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、
    過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値を予測し、その予測結果に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、
    前記決定したランクの情報をデータ送信側の無線通信装置に通知する手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  5. 複数の無線通信装置の間で複数の異なる送信ストリームによるデータの送受信が可能な無線伝送システムにおけるデータ受信側の無線通信装置であって、
    前記複数の無線通信装置の間の無線伝送路における複数の送信ストリームで送受信された信号に基づき、前記複数の送信ストリーム間で、前記無線伝送路で用いられる複数のサブキャリア毎に信号対干渉雑音比(SINR)の平均値を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記信号対干渉雑音比(SINR)の平均値から1ビットあたりの相互情報量(MIB)を算出する手段と、
    前記複数のサブキャリア毎に、前記1ビットあたりの相互情報量(MIB)から変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を算出する手段と、
    複数の変調方式それぞれについて、前記複数のサブキャリアの全体での前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を算出する手段と、
    前記複数の変調方式それぞれについて算出した前記変調シンボルあたりの相互情報量(MI)の総和を互いに比較し、その相互情報量(MI)の総和が最大となる変調方式を選択する手段と、
    前記無線伝送路の複数のランクそれぞれについて、前記選択した変調方式について算出された前記複数のサブキャリア毎の変調シンボルあたりの相互情報量(MI)を周波数軸上で合算又は平均化したチャネル容量の指標値を算出する手段と、
    過去の複数回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量を予測し、その予測結果に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信に使用するランクを決定する手段と、
    前記決定したランクの情報をデータ送信側の無線通信装置に通知する手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信装置。
  6. 請求項4又は5の無線通信装置において、
    直近の過去2回の算出タイミングそれぞれに算出した前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量の指標値に基づいて、前記無線伝送路での次回のデータ送信タイミングにおける前記複数のランクそれぞれに対するチャネル容量を線形予測することを特徴とする無線通信装置。
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