JP5774790B2 - ロッドを継ぎ足す仕組みを備えた装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤の掘削を伴う作業用の装置に関し、より詳しくは、掘削用のロッドを継ぎ足す仕組みを備えた装置に関する。
地中連続壁の造成や地盤改良等には、地盤の掘削作業が伴う。これらの地盤の掘削作業は一般的に、棒状体であるロッドを駆動装置により回転させて地盤にねじ込むことにより行われる。
掘削すべき地盤の最深点が、駆動装置とロッドの連結位置から下方にロッドの長さより深い位置である場合、既に地盤にねじ込まれているロッドに対する新たなロッド(継ぎ足し用ロッド)の継ぎ足しが行われる。必要に応じて継ぎ足しの作業が繰り返されながら、直線上に連結された複数本のロッドの連結体が駆動部により回転され地盤にねじ込まれてゆき、ロッドの連結体の先端が掘削すべき地盤の最深点に達すると、この掘削地点における掘削作業が完了することになる。
図8は、従来技術にかかる掘削装置90においてロッドを継ぎ足す手順を示した図である。図8(a)において、矢印Fで示される方向を前方、矢印Fと反対の方向を後方とし、左右をいう場合、前方に対する左右を意味するものとする。掘削装置90は、土台Bの端部付近に起立するように配置された櫓91と、櫓91の前面に設けられたリーダ(ガイドレール)に取り付けられた駆動装置92と、駆動装置92を吊り上げるワイヤロープ93と、ワイヤロープ93を巻き上げることで駆動装置92を上方に移動させ、巻き上げられたワイヤロープ93を送り出すことで駆動装置92を下方に移動させる巻き上げ装置94と、ロッド80−1(第1のロッド)、ロッド80−2(第2のロッド、継ぎ足し用のロッド)等(以下、それらを総称して「ロッド80」という)を吊り上げて搬送するクレーン95を備えている。
また、掘削装置90は、駆動装置92によるロッド80(ロッド80−1、またはロッド80−1とロッド80−2等の複数のロッド80の連結体)の駆動、巻き上げ装置94によるワイヤロープ93の巻き上げと送り出し、クレーン95全体の移動(前後方向)およびクレーン95のブームの移動(角度および伸縮)、を各々制御する制御装置(図示略)を備えている。作業員は制御装置に対する操作により、掘削装置90の動作を制御する。
図8(a)は、ロッド80−1が連結された駆動装置92がリーダに沿った上下方向の可動域の最上位置で待機している状態を示している。図8(a)の状態において、作業員は制御装置を操作し、巻き上げ装置94により巻き上げられているワイヤロープ93を送り出す。その送り出しに伴い、ロッド80−1が連結された駆動装置92が下方へと移動する。通常、その下方への移動の途中でロッド80−1の下端部が地盤に到達する。ロッド80−1の下端部が地盤に到達すると、作業員は制御装置を操作し、駆動装置92の運転を開始する。駆動装置92の運転が開始すると、ロッド80−1は駆動され回転し、地盤に対し下方へとねじ込まれてゆく。
図8(b)は、ロッド80−1が連結された駆動装置92がリーダに沿った上下方向の可動域の最下位置に達した状態を示している。図8(b)の状態となると、作業員は制御装置を操作して駆動装置92の運転を停止した後、駆動装置92とロッド80−1との連結を手作業で解除した後、制御装置を操作して巻き上げ装置94によりワイヤロープ93の巻き上げを行わせる。この巻き上げに伴い、駆動装置92は上方に引き上げられる。図8(c)は駆動装置92の引き上げが完了した状態を示している。
続いて、作業員は継ぎ足し用のロッド80−2にクレーン95のワイヤロープを掛け、制御装置を操作してロッド80−2を吊り上げ、クレーン95を前方に移動させて、ロッド80−2の下端部がロッド80−1の上端部のすぐ上に位置するようにロッド80−2を搬送する。図8(d)はロッド80−2の搬送が完了した状態を示している。
続いて、作業員は手作業でロッド80−2の下端部とロッド80−1の上端部を連結する。図9は、ロッド80−1の上端の連結部(雄形状)と、ロッド80−2の下端の連結部(雌形状)の軸周りの位置関係を示した図である。図9(a)は、図8(d)におけるロッド80−2の下端の連結部(雌形状)を下から見た図(上)と、ロッド80−1の上端の連結部(雄形状)を上から見た図(下)とを例示している。図9に示すように、ロッド80の上端および下端には、各々、互いに係合する正六角形の連結部が設けられている。図9において、正六角形の互いに平行な2辺の各々に沿って描かれた破線は、互いに連結される2本のロッド80(この場合、ロッド80−1とロッド80−2)の連結をロックするためのロックピン(2本1対)が挿入される孔(ロッド80−2側)または切り欠き(ロッド80−1側)を示しており、連結においてはこれらの孔および切り欠きの位置を一致させる必要がある。以下、連結において連結部の孔および切り欠きの位置を一致させることを「位相を合わせる」もしくは「位相合わせ」という。図9において、ロッド80−2に付した破線A−Aと、ロッド80−1に付した破線B−Bが、軸X−Xに対し線対称の位置となった場合、ロッド80−2とロッド80−1の位相が合ったことになる。
図9(a)に示されるように、通常、クレーン95により搬送されてきたロッド80−2(継ぎ足し用のロッド80)の位相(軸周りの位置、以下同様)と、地盤に一部がねじ込まれている状態のロッド80−1の位相は一致しない。従って、作業員は手作業によりロッド80−2を軸周りに回転させて、図9(b)に示すように位相を合わせた後、ロッド80−2とロッド80−1の連結を行う。具体的には、作業員はロッド80−2の下端部をロッド80−1の上端部にあてがいながら、制御装置を操作してクレーン95によりロッド80−2を横方向(図8(d)における右方向)に引っ張り、ロッド80−2を垂直方向に起立させて、ロッド80−1の上端部にロッド80−2の下端部を被せるように係合させる。続いて、作業員はロッド80−2の連結部に設けられた孔とその孔に連通したロッド80−1の上端の連結部の切り欠きにより形成される孔(2個1対)の各々にロックピンを挿入し、これらのロックピンの脱落防止のために、例えばロックピンに切られたネジ山に対するナットのネジ止め等を行う。これにより、ロッド80−1とロッド80−2の連結が完了する。図8(e)は、ロッド80−1とロッド80−2の連結が完了した状態を示している。
図10は、図8(e)の状態における、駆動装置92の連結部(雌形状)とロッド80−2の上端の連結部(雄形状)の軸周りの位置関係を示した図である。図10(a)は、図8(e)における駆動装置92の連結部(雌形状)を下から見た図(上)と、ロッド80−2の上端の連結部(雄形状)を上から見た図(下)とを例示している。なお、図9と同様に、図10において、駆動装置92の連結部に付した破線A−Aと、ロッド80−2に付した破線B−Bが、軸X−Xに対し線対称の位置となった場合、駆動装置92の連結部とロッド80−2の位相が合ったことになる。図10(a)に示すように、駆動装置92の連結部の位相と、ロッド80−1に連結されたロッド80−2の上端の連結部の位相は必ずしも一致しない。このような位相のズレが生じる主な原因としては、図8(b)の状態において駆動装置92とロッド80−1との連結が解除された後に、駆動装置92のトルクから解放されたロッド80−1が、トルクがかけられていた方向と逆方向に回転(バックリング)することが考えられる。そのため、ロッド80−1と駆動装置92との間に位相のズレが生じ、ロッド80−1に連結されたロッド80−2と駆動装置92との間にも位相のズレが生じる。
従って、作業員は駆動装置92の位相をロッド80−2の位相に合わせる必要がある。具体的には、作業員は駆動装置92の運転の開始と停止を小刻みに繰り返すことにより駆動装置92の連結部を回転させて、駆動装置92の連結部とロッド80−2の連結部の位相を合わせる。図10(b)は位相合わせが完了した状態の駆動装置92の連結部を下から見た図(上)と、ロッド80−2の上端の連結部を上から見た図(下)とを例示している。
駆動装置92とロッド80−2の位相合わせが完了すると、作業員は制御装置を操作して駆動装置92をゆっくりと下方に移動させる。この移動に伴い、ロッド80−2の上端の連結部が駆動装置92の連結部にはまり込む。続いて、作業員は駆動装置92の連結部に設けられた孔とその孔に連通したロッド80−2の上端の連結部の切り欠きにより形成される孔(2個1対)の各々にロックピンを挿入し、これらのロックピンの脱落防止のために、例えばロックピンに切られたネジ山に対するナットのネジ止め等を行う。これにより、駆動装置92とロッド80−2の連結が完了する。図8(f)は、駆動装置92とロッド80−2の連結が完了した状態を示している。
以上が、従来技術にかかる掘削装置90においてロッドを継ぎ足す手順である。ロッドの継ぎ足しの作業が完了すると、作業員は制御装置を操作して駆動装置92の運転を開始する。駆動装置92の運転が開始すると、ロッド80−2とロッド80−1の連結体は駆動され回転し、地盤に対し下方へとねじ込まれててゆき、掘削作業が進むことになる。
ロッドを継ぎ足す仕組みを備えた掘削を伴う作業用の装置に関する文献として、例えば特許文献1がある。特許文献1には、リーダに沿って鉛直方向に移動可能にとりつけられたオーガ回転駆動装置に対し、旋回移動する格納装置により搬送された継ぎ足し用のロッドの上端部を自動連結する自動連結装置を備える多軸オーガが開示されている。
特開平7−247574号公報
上述した従来技術にかかる掘削装置90を用いる場合、作業員はロッド80−1の上端の連結部とロッド80−2の下端の連結部の連結において、ロッド80−2を例えば手作業により軸周りに回転させて、位相を合わせなければならない。さらに、作業員は、駆動装置92の連結部とロッド80−2の上端の連結部の連結時においても、位相合わせの作業を行う必要がある。これらの位相合わせの作業は、作業員の熟練度に応じて要する時間が変動する。
そこで、本発明は、掘削に用いるロッドの継ぎ足し作業を、作業員の位相合わせの技能にかかわらず概ね一定の時間で完了することを可能とする手段の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、軸周りの所定方向の回転に伴い地盤にねじ込まれる棒状体であるロッドを回転させる駆動手段と、前記駆動手段を、前記ロッドのねじ込まれる方向と平行な方向に昇降する駆動手段昇降手段と、地盤に一部がねじ込まれているロッドを第1のロッドとするとき、当該ロッドに対し継ぎ足されるロッドである第2のロッドを、所定の第1の位置から、前記第1のロッドと、前記第1のロッドとの間の連結が解除された状態の前記駆動手段との間の位置であって、前記第1のロッドの軸と前記第2のロッドの軸が一直線上になる第2の位置に、搬送する搬送手段とを備え、前記駆動手段は、前記第1のロッドが連結された状態において、前記第2の位置に搬送されてくるときの前記第2のロッドの軸周りの位相に対し、前記第1のロッドの軸周りの位相を一致させるように、前記第1のロッドの回転を停止する装置を提供する。
上記装置において、前記駆動手段との連結が解除される前から前記第2のロッドと連結されるまでの間の前記第1のロッドを把持する把持手段を備える構成としてもよい。
また、上記装置において、前記把持手段は、前記第1のロッドが前記駆動手段により回転されるとき、前記第1のロッドの把持を解除し、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドに連結された前記第2のロッドの回転を許容しつつ、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドに連結された前記第2のロッドの水平方向の振動を制限する構成としてもよい。
また、上記装置において、前記把持手段を、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドと前記第2のロッドの連結体がねじ込まれる方向と平行な方向に昇降する把持手段昇降手段を備える構成としてもよい。
また、上記装置において、前記第1のロッドおよび前記第2のロッドは、各々、一の平面に軸が垂直となるように配置された3本以上のロッドを、当該一の平面において当該3本以上のロッドの各々の位置を頂点とする多角形の内側に位置する1点から当該3本以上のロッドの各々に向かい放射状に延伸する部材により互いに連結されたアセンブリに含まれる当該3本以上のロッドのうちの1本であり、前記把持手段は、前記アセンブリが、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドと前記第2のロッドの連結体がねじ込まれる方向と平行な方向に通過することを許容する孔を有する構成としてもよい。
また、上記装置において、前記搬送手段により、前記第2の位置に搬送された前記第2のロッドを前記駆動手段に向かい昇降させて前記第2のロッドを前記駆動手段に連結させるロッド昇降手段を備える構成としてもよい。
また、上記装置において、前記搬送手段は、少なくとも、前記第2のロッドと前記第2のロッドに継ぎ足される第3のロッドとを、前記第2のロッドおよび前記第3のロッドの軸の方向と垂直な平面上の円の周上の位置で保持し、当該円の中心周りに前記第2のロッドおよび前記第3のロッドを移動させて、前記第2のロッドおよび前記第3のロッドの一方を前記第2の位置に搬送する構成としてもよい。
本発明によれば、ロッドの位相と駆動部の位相が一致するように装置がロッドの回転または駆動部の回転を行うため、掘削に用いるロッドの継ぎ足し作業が、作業員の位相合わせの技能にかかわらず概ね一定の時間で完了する。
本発明の一実施形態にかかる装置の外観を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる駆動装置の外観を示した図である。 本発明の一実施形態にかかるロッド把持装置の外観を示した図である。 本発明の一実施形態にかかるロッド収納装置の外観を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる制御装置の構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる装置においてロッドの継ぎ足しが行われる様子を示した図である。 本発明の一変形例にかかる連結ロッド、ロッド収納装置およびロッド把持装置の外観を示した図である。 従来技術にかかる掘削装置においてロッドの継ぎ足しが行われる様子を示した図である。 ロッド間の連結時におけるそれらの位相の関係を示した図である。 駆動装置とロッドとの間の連結時におけるそれらの位相の関係を示した図である。
[実施形態]
以下に本発明の一実施形態にかかる装置1を説明する。図1は、例として、深層混合処理工法による地盤改良のための掘削作業に用いられる場合の装置1の外観を示した図である。図1(a)は装置1の右側面図、図1(b)は装置1の上面図、図1(c)は装置1の正面図である。また、図1(d)は装置1を図1(a)の矢印Aの方向に見た図であり、図1(e)は装置1を図1(a)の矢印Cの方向に見た図である。以下、図1(a)の矢印Fが示す方向を前方、矢印Fと反対の方向を後方とし、左右をいう場合、前方に向かっての左右を意味するものとする。
装置1は、海水Wの上に浮かぶ作業船上の土台Bの上に配置され、海水Wの下にある地盤G(図示略)を深層混合処理工法により改良するために用いられる。装置1は、地盤Gの改良のために、まず、掘削翼、攪拌翼およびスラリー吐出口を備えた4本の攪拌ヘッド59a〜dを備えている。4本の攪拌ヘッド59a〜dは軸を垂直方向として装置1の左右方向に直線上に並べて配置された状態で、連結帯により軸回りに回転可能に連結されている。以下、単に「攪拌ヘッド59」という場合、攪拌ヘッド59a〜dのうち任意の1本をいうものとし、「攪拌ヘッド59(アセンブリ)」という場合、連結帯で連結された攪拌ヘッド59a〜dをいうものとする。
攪拌ヘッド59a〜dの上方には、予め、管状のロッド60−1a〜1dが各々連結されている。ロッド60−1a〜1dは軸を垂直方向として装置1の左右方向に直線上に並べて配置された状態で、連結帯により軸回りに回転可能に連結されている。以下、単に「ロッド60−1」という場合、ロッド60−1a〜1dのうち任意の1本をいうものとし、「ロッド60−1(アセンブリ)」という場合、連結帯で連結されたロッド60−1a〜1dをいうものとする。すなわち、攪拌ヘッド59(アセンブリ)の上方には、ロッド60−1(アセンブリ)が連結されている。
装置1は、攪拌ヘッド59(アセンブリ)とロッド60−1(アセンブリ)の連結体により到達可能な地盤Gの層よりもさらに深層まで攪拌ヘッド59を到達させるために、ロッド60−1a〜1dの上方に連結される継ぎ足し用のロッド60−2a〜2d、ロッド60−2a〜2dの上方にさらに連結される継ぎ足し用のロッド60−3a〜3d、ロッド60−3a〜3dの上方にさらに連結される継ぎ足し用のロッド60−4a〜4dを備えている。
ロッド60−2a〜2d、ロッド60−3a〜3d、ロッド60−4a〜4dは各々、ロッド60−1a〜1dと同様に、軸を垂直方向として装置1の左右方向に直線上に並べて配置された状態で、連結帯により軸回りに回転可能に連結されている。以下、単に「ロッド60−2」という場合、ロッド60−2a〜2dのうち任意の1本をいうものとし、「ロッド60−2(アセンブリ)」という場合、連結帯で連結されたロッド60−2a〜2dをいうものとする。ロッド60−3a〜3d、ロッド60−4a〜4dに関しても同様である。さらに、単に「ロッド60」という場合、ロッド60−1〜4のうち任意の一本をいうものとする。また、ロッド60−1(アセンブリ)、ロッド60−2(アセンブリ)、ロッド60−3(アセンブリ)、ロッド60−4(アセンブリ)を区別しない場合、「ロッド60(アセンブリ)」という。
地盤改良の作業は以下のように行われる。まず水平面上における第1の地点において、装置1は攪拌ヘッド59(アセンブリ)とロッド60−1(アセンブリ)の連結体を海水Wの中へ下ろしてゆく。攪拌ヘッド59(アセンブリ)とロッド60−1(アセンブリ)の連結体を構成する4本の攪拌ヘッド59とロッド60−1の連結体の下端部が地盤Gの上面に到達すると、装置1はこれら4本の攪拌ヘッド59とロッド60−1の連結体を軸回りに回転させ、攪拌ヘッド59を地盤Gにねじ込みながら、ロッド60−1の上端部の開口部からセメント等の固化剤を含むスラリーを流し込み、攪拌ヘッド59のスラリー吐出口から吐出させる。吐出されたスラリーは攪拌ヘッド59の攪拌翼にて地盤Gの軟弱土と混合される。
攪拌ヘッド59(アセンブリ)が地盤Gにねじ込まれてゆき、ロッド60−1(アセンブリ)の上端部が土台Bの上面の高さに近い所定位置に達すると、装置1はロッド60−2(アセンブリ)を土台B上の待機位置からロッド60−1(アセンブリ)の上方まで搬送し、ロッド60−1(アセンブリ)にロッド60−2(アセンブリ)を継ぎ足した後、攪拌ヘッド59の地盤Gに対するねじ込みを継続しつつスラリーの吐出および攪拌を行う。その後、同様に、装置1はロッド60−2(アセンブリ)に対しロッド60−3(アセンブリ)を、ロッド60−3(アセンブリ)に対しロッド60−4(アセンブリ)を、順次継ぎ足して、攪拌ヘッド59の地盤Gに対するねじ込みとスラリーの吐出および攪拌を行う。
攪拌ヘッド59が地盤Gの改良すべき深層まで到達すると、装置1はねじ込んだ攪拌ヘッド59およびロッド60−1〜4の連結体を逆方向に回転させつつ引き上げる。その際、スラリーの吐出をさらに行ってもよい。また、攪拌ヘッド59が地盤Gにねじ込まれていく間(貫入時)にはスラリーの吐出は行わず、攪拌ヘッド59が地盤Gから抜き取られる間(引き抜き時)のみにスラリーの吐出を行ってもよい。
攪拌ヘッド59(アセンブリ)の引き上げに伴い、ロッド60−4(アセンブリ)の下端部が土台Bの上面の高さに近い所定位置に達すると、装置1はロッド60−4(アセンブリ)とその下方に連結されているロッド60−3(アセンブリ)の連結を解き、ロッド60−4(アセンブリ)を土台B上の待機位置に搬送する。その後、同様に、装置1はロッド60−3(アセンブリ)、ロッド60−2(アセンブリ)に関し、連結の解除および待機位置への搬送を行う。
その後、装置1が、ロッド60−2(アセンブリ)との連結が解かれたロッド60−1(アセンブリ)と攪拌ヘッド59(アセンブリ)の連結体を、その下端部が土台Bより上の所定位置に達するまで引き上げると、第1の地点における地盤改良作業が完了したことになる。
第1の地点における地盤改良作業が完了すると、作業船の移動の後、装置1は水平面上における第2の地点(例えば第1の地点と隣り合う地点)において、上述した地盤改良作業を繰り返す。同様に、装置1は第3の地点、第4の地点、・・・、と水平面上の多数の地点において地盤改良作業を繰り返す。その結果、これらの地点を含む所定領域内の地盤Gの全体が改良されることになる。
続いて、装置1の構成を説明する。装置1は、土台Bの端部付近に起立するように配置された櫓11と、櫓11の前面に設けられたリーダ(ガイドレール)に昇降自在に取り付けられた駆動装置12(駆動手段の一例)と、駆動装置12を吊り上げるワイヤロープの巻き上げおよび送り出しにより駆動装置12を昇降させる巻き上げ装置13(駆動手段昇降手段の一例)と、ロッド60の継ぎ足しや連結解除の際にロッド60を把持するとともに攪拌ヘッド59のねじ込みや引き抜きの際にロッド60の振れ止めの機能を果たすロッド把持装置14(把持手段の一例)と、ロッド把持装置14を吊り上げるワイヤロープの巻き上げおよび送り出しによりロッド把持装置14を昇降させる巻き上げ装置15(把持手段昇降手段の一例)を備えている。
さらに、装置1は、ロッド60−2(アセンブリ)、ロッド60−3(アセンブリ)およびロッド60−4(アセンブリ)を収納するとともに、必要に応じてそれらを土台B上の待機位置と駆動装置12の下方の連結位置との間で搬送するロッド収納装置16(搬送手段の一例)を備えている。ロッド収納装置16は、例えば土台B上に設けられたレールの上を車輪等により自走することで、前後方向に移動する。
なお、図1(d)に示されるように、櫓11は前方から見た形状が「コ」の字を左に90度回転させた形状を有しており、ロッド60−2(アセンブリ)、ロッド60−3(アセンブリ)およびロッド60−4(アセンブリ)は櫓11が備える左右の柱の間を通過する経路で、ロッド収納装置16により待機位置と連結位置との間を搬送される。
図2は駆動装置12の外観図である。図2(a)は駆動装置12を前方から見た図、図2(b)は駆動装置12を下方から見た図である。駆動装置12は各々独立した4つの回転部121a〜d(以下、これらを区別しない場合、単に「回転部121」という)を備え、それらに連結されるロッド60をモータにより駆動し回転させるとともに、図示せぬパイプを介して外部から供給されるスラリーをロッド60の上端部から流し込む装置である。
回転部121は、下方から連結されるロッド60の上端の連結部(雄形状の正六角柱)を受容する雌形状の連結部を備えている(図10参照)。回転部121とロッド60の連結および連結の解除がロックピンの抜き差しにより行われる点は、図10を用いて説明したものと同様である。ただし、回転部121は作業員により操作される制御装置20(後述)の制御下でロックピンを抜き差しするロッド連結装置18a〜d(以下、これらを区別しない場合、単に「ロッド連結装置18という)を備えている。
また、駆動装置12は回転部121a〜dの各々の現在の位相を検知する位相センサ17(図2において図示略)を備えるとともに、モータをインバータ制御することにより、回転部121a〜dの各々に関し、指定された位相の位置で回転を停止することができる。
図3はロッド把持装置14の外観図である。図3(a)はロッド把持装置14を上から見た図、図3(b)はロッド把持装置14を前方から見た図である。また、図3(c)はロッド把持装置14が4本のロッド60の各々を把持するために備える把持機構141a〜d(以下、これらを区別しない場合、単に「把持機構141」という)の1つを、図3(b)の矢印Dの方向に見た図である。ロッド把持装置14の本体140には、ロッド60を収容するために上下方向に貫通するように孔が設けられており、その孔に収容されたロッド60を前後から把持するように、2つのアーム1411Fおよびアーム1411Bが設けられている。アーム1411Fおよびアーム1411Bの各々の一方の端部はロッド60に近接する位置に配置され、他方の端部は各々、例えば油圧により伸縮するシリンダ1412Fおよびシリンダ1412Bに連結されている。
アーム1411Fおよびアーム1411Bの各々は中央付近の支点で回動可能に固定されており、シリンダ1412Fおよびシリンダ1412Bが収縮するとアーム1411Fおよびアーム1411Bは支点を中心に回動して、ロッド60にその一方の端部が押し付けられる。その結果、ロッド60はアーム1411Fおよびアーム1411Bに把持される。なお、アーム1411Fおよびアーム1411Bに把持されたロッド60は、自重等により下方に移動しようとすると、アーム1411Fおよびアーム1411Bによりさらに締め付けられるため、ロッド60が脱落することはない。
また、シリンダ1412Fおよびシリンダ1412Bが伸張すると、アーム1411Fおよびアーム1411Bは支点を中心に逆方向に回動してロッド60に押し付けられていた端部がロッド60からリリースされる。その結果、ロッド60はアーム1411Fおよびアーム1411Bの把持から開放される。ロッド60は駆動装置12の駆動により回転する際、本体140に設けられた孔の内壁により、その軸が鉛直方向を保つようにガイドされる。このように、ロッド把持装置14はロッド60の振れ止めの役割を果たす。
図4は、ロッド収納装置16の外観図である。図4(a)はロッド収納装置16を右側面図、図4(b)はロッド収納装置16の正面図、図4(c)はロッド収納装置16の上面図である。また、図4(d)は図4(a)の矢印Fの方向にロッド収納装置16を見た図であり、図4(e)は図4(a)の矢印Gの方向にロッド収納装置16を見た図である。ロッド収納装置16は、ロッド60−2a〜2dの下端の連結部(雌形状)と連結され、それらのロッド60の下端部を固定するとともに、ロッド60を昇降させるロッド昇降装置19−2a〜2d(以下、これらを区別しない場合、単に「ロッド昇降装置19−2」という)(ロッド昇降手段の一例)を備えている。同様に、ロッド収納装置16は、ロッド60−3a〜3dおよびロッド60−4a〜4dの各々の下端部を固定するとともに、それらのロッド60を昇降させるロッド昇降装置19−3a〜3d(以下、これらを区別しない場合、単に「ロッド昇降装置19−3」という)およびロッド昇降装置19−4a〜4d(以下、これらを区別しない場合、単に「ロッド昇降装置19−4」という)を備えている。なお、ロッド昇降装置19−2〜4を区別しない場合、単に「ロッド昇降装置19」という。
図4(f)はロッド昇降装置19の1つの外観図である。ロッド昇降装置19は、ロッド60の下端の連結部(雌形状)と係合する連結部(雄形状)を備える台座部191と、例えばモータ等で駆動されるシリンダの伸縮に応じて台座部191を昇降させる昇降部192を備えている。なお、台座部191が備える連結部(雄形状)は回転することはなく、その位相は所定の位置で固定されている。
例えば、ロッド60−2(アセンブリ)は、ロッド60−2a〜2dの各々が図4(c)に示される櫛形の凹部(櫛の歯と歯の間)に配置された状態で、これらのロッド60を連結する連結帯(上下2つの連結帯のうち上側の連結帯)が櫛の歯の上に載置される。その状態において、ロッド昇降装置19−2a〜2dの台座部191の連結部がロッド60−2a〜2dの下端の連結部と連結される。その結果、それらのロッド60の下端が固定され、ロッド60−2(アセンブリ)が前後方向に揺れることなく保持される。ロッド60−3(アセンブリ)およびロッド60−4(アセンブリ)に関しても同様である。
昇降部192は、ロッド60が駆動装置12の回転部121に連結される際、その連結が完了した後、台座部191を下降させてロッド60と台座部191との連結を解く。また、昇降部192は、ロッド60が駆動装置12の回転部121との連結を解かれる際、台座部191を上昇させてロッド60の下端部に連結させ、ロッド60の回転部121に対する連結が解除された後、台座部191を下降させてロッド60の上端部を回転部121から抜け落ちさせ、そのロッド60を含むロッド60(アセンブリ)の連結帯をロッド収納装置16の櫛の歯の上に載置させる。
装置1は、上述した駆動装置12、巻き上げ装置13、ロッド把持装置14、巻き上げ装置15、ロッド収納装置16、位相センサ17、ロッド連結装置18、ロッド昇降装置19を制御する制御装置20を備えている。図5は、制御装置20の構成を示したブロック図である。制御装置20は、作業員の操作を受け付ける操作子201と、操作子201が作業員の操作に応じて出力する信号や駆動装置12等が運転の状態に応じて出力する信号に応じて駆動装置12等の動作を指示する指示信号を生成する制御部202と、制御部202が生成した指示信号を駆動装置12等に出力するとともに、駆動装置12等から出力される各種信号を受け取る入出力インタフェース203を備えている。入出力インタフェース203には、制御装置20により制御される各装置が接続されている。
図6は、装置1においてロッド60(アセンブリ)の継ぎ足しが行われる様子を示した図である。なお、以下の説明において、駆動装置12による攪拌ヘッド59の回転の開始および停止については言及しないが、例えば攪拌ヘッド59の先端が地盤Gに達した時点で作業員は制御装置20を操作し、駆動装置12の運転開始を指示する。その指示に従い、回転部121の回転が開始され、攪拌ヘッド59が地盤Gへねじ込まれていく。
図6(a)は、ロッド60−1(アセンブリ)が連結された駆動装置12が巻き上げ装置13により最上位置まで上昇された状態を示している。なお、ロッド把持装置14はロッド60−1(アセンブリ)に含まれるロッド60の各々の下端部付近をガイドした状態で、駆動装置12とともに巻き上げ装置15により定位置(土台Bの上面よりやや下の位置)より上昇されている。この状態においては、攪拌ヘッド59の下端部が海水Wから引き上げられているため、作業船が長距離を移動しても攪拌ヘッド59が航行の邪魔にならない。
作業員は、地盤改良を行う地点に作業船を移動させた後、制御装置20を操作して、駆動装置12およびロッド把持装置14の下降を指示する。その指示に従い、巻き上げ装置13および巻き上げ装置15はワイヤーロープの送り出しを開始し、駆動装置12およびロッド把持装置14が下降する。ロッド把持装置14が定位置に達すると、巻き上げ装置15はワイヤーロープの送り出しを停止し、ロッド把持装置14を定位置に留める。巻き上げ装置13は最下位置に達するまでワイヤーロープの送り出しを継続する。図6(b)はその結果、駆動装置12が最下位置に達した状態を示している。
駆動装置12は、回転部121を回転させている状態で最下位置に達すると、位相センサ17により検知される回転部121の位相が所定位置となるように、インバータ制御によりその回転を停止させる。
図6(b)の状態で、作業員は制御装置20を操作してロッド60と駆動装置12との連結解除を指示する。その指示に従い、まずロッド把持装置14がロッド60−1(アセンブリ)に含まれるロッド60の各々の上端部付近を把持する。続いて、ロッド連結装置18がロックピンを連結部の孔から引き抜き、ロッド60と回転部121との連結のロックを解除する。その後、巻き上げ装置13が駆動装置12を最上位置まで上昇させる。その上昇に伴い、ロッド把持装置14に把持されているロッド60が回転部121から引き抜かれる。その際、ロッド60はロッド把持装置14により把持されているため、バックリングを生じることはない。図6(c)はロッド60−1(アセンブリ)との連結が解かれた駆動装置12が最上位置に達した状態を示している。
続いて、作業員は制御装置20を操作して、ロッド60−2(アセンブリ)の継ぎ足しを指示する。その指示に従い、ロッド収納装置16は前方に移動し、ロッド60−2(アセンブリ)を連結位置まで搬送する。図6(d)はロッド60−2(アセンブリ)がロッド収納装置16により連結位置まで搬送された状態を示している。
続いて、ロッド昇降装置19−2は、ロッド60−2(アセンブリ)を上昇させる。その上昇に伴い、ロッド60−2(アセンブリ)に含まれるロッド60の各々の上端の連結部(雄形状)は、回転部121の連結部(雌形状)に填り込む。その際、回転部121の位相は、ロッド昇降装置19−2の台座部191の連結部の位相により決定されるロッド60の位相と一致しているため、作業員による位相合わせは不要である。
その後、ロッド連結装置18はロックピンを連結部の孔に差し込み、ロッド60と回転部121との連結をロックする。図6(e)はロッド60−2(アセンブリ)と駆動装置12との連結が完了した直後の状態を示している。
続いて、ロッド昇降装置19−2は台座部191を下降させる。この下降に伴い、昇降部192の連結部(雄形状)がロッド60−2(アセンブリ)に含まれるロッド60の下端の連結部(雌形状)から抜き取られ、その連結が解かれる。図6(f)はロッド60−2(アセンブリ)とロッド昇降装置19−2の連結が解かれた直後の状態を示している。
続いて、ロッド収納装置16は後方へ移動し、待機位置に戻る。図6(g)はロッド60−2(アセンブリ)が駆動装置12に連結された後、ロッド収納装置16が待機位置まで戻った直後の状態を示している。
続いて、巻き上げ装置13はワイヤーロープを送り出し、ロッド60−2(アセンブリ)の連結された駆動装置12を下降させる。その下降に伴い、ロッド60−2(アセンブリ)に含まれるロッド60−2の下端の連結部(雌形状)に、ロッド把持装置14に把持されているロッド60−1(アセンブリ)に含まれるロッド60−1の上端の連結部(雄形状)が填り込む。ここで、ロッド60−1の位相は回転部121の位相と一致しているため、ロッド60−1とロッド60−2との位相のズレは生じず、従って作業員による位相合わせは不要である。作業員は、ロッド60−1とロッド60−2の連結部の孔にロックピンを差し込み、その連結をロックする。図6(h)はロッド60−1(アセンブリ)とロッド60−2(アセンブリ)の連結が完了した状態を示している。
続いて、作業員は制御装置20を操作して、駆動装置12の下降を指示する。その際、攪拌ヘッド59が既に地盤Gに達していれば、駆動装置12の下降と共に駆動装置12の運転を指示する。この指示に従い、まず、ロッド把持装置14が把持していたロッド60−1をリリースする。続いて、巻き上げ装置13がワイヤーロープの送り出しを開始する。また、駆動装置12の運転が指示されている場合は、駆動装置12が回転部121の回転を開始する。これにより、ロッド60−2(アセンブリ)が連結された駆動装置12が下方へと移動する。図6(i)はロッド60−2(アセンブリ)が連結された駆動装置12が最下位置に達した状態を示している。
なお、図6(b)の状態に達する際と同様に、駆動装置12は、回転部121を回転させている状態で最下位置に達すると、位相センサ17により検知される回転部121の位相が所定位置となるように、インバータ制御によりその回転を停止させる。
その後、図6(b)〜図6(h)に至る動作と同様の動作が繰り返され、ロッド60−3(アセンブリ)およびロッド60−4(アセンブリ)が順次継ぎ足されながら、地盤Gの改良作業が進行する。
ロッド60−4(アセンブリ)が連結された駆動装置12が最下位置に達すると、作業員は制御装置20を操作して、攪拌ヘッド59の引き上げを指示する。この指示に応じて、駆動装置12は回転部121を掘削時と逆方向に回転させる。また、巻き上げ装置13はワイヤーロープを巻き上げる。これにより、攪拌ヘッド59の引き上げが開始される。
攪拌ヘッド59の引き上げに伴い、ロッド60−4(アセンブリ)が土台Bの上面より上に引き上げられると、ロッド60−4(アセンブリ)の下端部がロッド60−3(アセンブリ)の上端部から切り離され、続いてロッド60−4(アセンブリ)の上端部が駆動装置12から切り離されて、ロッド収納装置16に収納されて待機位置に搬送される。その後、ロッド60−3(アセンブリ)およびロッド60−2(アセンブリ)についても同様に、それらの引き上げに伴い、切り離しが行われる。これらのロッド60(アセンブリ)の切り離しの動作は、図6を用いて上述した、ロッド60(アセンブリ)の継ぎ足しの動作とちょうど逆の動作であるので、その説明を省略する。
以上のように、装置1によれば、継ぎ足し用のロッド60の位相と一致するように、駆動装置12の回転部121がその回転を停止するため、駆動装置12とロッド60の連結およびロッド60間の連結において、作業員による位相合わせの作業を要さない。そのため、作業員の位相合わせの技能によらず、概ね一定の時間でロッドの継ぎ足し作業を完了することができる。
[変形例]
上述した実施形態は本発明の一具体例であって、本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形することができる。以下にそれらの変形の例を示す。
上述した実施形態においては、継ぎ足し用のロッド60の位相は所定位置で固定されており、駆動装置12が回転部121の回転を停止する際、回転部121の位相が継ぎ足し用のロッド60の位相と一致する位置で回転部121の回転を停止する構成が採用されている。これに代えて、ロッド昇降装置19が継ぎ足し用のロッド60を軸周りに回転させる回転部(回転手段の一例)を備え、ロッド60の継ぎ足し時に、位相センサ17により検知された回転部121の位相に継ぎ足し用のロッド60の位相が一致するように、継ぎ足し用のロッド60を回転部が回転させる構成が採用されてもよい。
また、上述した実施形態においては、攪拌ヘッド59(アセンブリ)およびロッド60(アセンブリ)は4本の攪拌ヘッド59またはロッド60を左右方向に一列に並べて連結帯により連結した構成が採用されている。まず、攪拌ヘッド59(アセンブリ)やロッド60(アセンブリ)に含まれる攪拌ヘッド59およびロッド60の数は4本に限られず、他の本数であってもよい。また、それらのアセンブリを構成する攪拌ヘッド59やロッド60の配置は左右方向に一列とは限られず、他の配置が採用されてもよい。
また、上述した実施形態においては、継ぎ足し用のロッド60(アセンブリ)、すなわちロッド60−2(アセンブリ)、ロッド60−3(アセンブリ)、ロッド60−4(アセンブリ)が前後方向に一列に並んだ状態でロッド収納装置16により収納される構成が採用されている。ロッド収納装置16に収納される継ぎ足し用のロッド60の配置は前後方向に一列の配置に限られず、他の配置が採用されてもよい。
図7は変形例にかかる装置1’が備えるロッド把持装置14’(ロッド把持装置14に相当)、ロッド収納装置16’(ロッド収納装置16に相当)、およびロッド60’(アセンブリ)(ロッド60(アセンブリ)に相当)の外観を示した図である。図7(a)はロッド収納装置16’が待機位置にある状態を示し、図7(b)はロッド収納装置16’が連結位置にある状態を示している。
まず、装置1’が備えるロッド60’(アセンブリ)は、4本のロッド60’(ロッド60に相当)が上から見た際に正方形の頂点の位置となるように配置され、それらのロッド60’が十文字の形状の連結具により互いに連結されている。
また、装置1’が備えるロッド把持装置14’は、十文字に配置された4本のロッド60’を収容するとともに、それらのロッド60’を連結する十文字の連結具の上下方向の通過を許容するように、上から見て概ね十文字の形状の孔がその本体140’(本体140に相当)設けられている。このようにロッド60’を十文字の連結具で連結することにより、本体140’の上の各ロッド60’に隣接する位置にロッド60を把持する把持機構141’(実施形態の把持機構141に相当、図示略)を配置することが可能となる。
例えば、4本のロッド60’がロの字の形状の連結具で連結されている場合、ロッド把持装置14’の本体140’には、ロの字の連結具の上下方向の通過を許容するために、その中央にロの字の孔が設けられる必要がある。その場合、4本のロッド60’の各々をしっかりと把持するためには、ロの字の孔の周りに把持機構141’を配置するためのスペースを確保するとともに、把持機構141’がロッド60’を把持するアームを長くするなど、ロッド把持装置14をコンパクトに構成することが困難である。連結具を十文字の形状とすれば、そのような不都合が回避される。
なお、図7においてロッド60’(アセンブリ)は4本のロッド60’を備えるが、ロッド60’(アセンブリ)が3本または5本以上のロッド60’を備えてもよい。その場合も、図7に示されるロッド60’(アセンブリ)と同様に、ロッド60’(アセンブリ)が備える複数のロッド60’は円の周上に配置され、当該円の中心からロッド60’の各々に向かい放射状に延伸する部材によりそれらのロッド60’を連結する構成とすればよい。
また、装置1’が備えるロッド収納装置16’は、ロッド60’(アセンブリ)を前後方向に一列ではなく、軸161’を中心とする円の周上に等間隔に配置した状態で収納する。そして、ロッド収納装置16’は、回転式拳銃において回転するシリンダーがハンマーの打撃位置に供給する弾丸を切り替えるように、軸161’の周りに回転することにより、連結位置に搬送する(または連結位置から回収する)ロッド60’(アセンブリ)の切り替えを行う。
例えば、実施形態のロッド収納装置16は前後方向に一列にロッド60(アセンブリ)を収納するため、例えば、ロッド60−4(アセンブリ)を連結位置に搬送(もしくは連結位置から回収)する際に、ロッド収納装置16が大きく前方に移動しなければならない。その際、櫛状の突起部が連結位置よりも前方に突出する。従って、例えば橋脚に隣接した位置で地盤Gの改良作業を行う際に、櫛状の突起部が橋脚にぶつかるためにロッド60(アセンブリ)の継ぎ足しや切り離しができない、という状況が生じ得る。これに対し、図7に示す変形例においては、ロッド収納装置16’が連結位置から大きく前方に突出することはないため、上述した不都合は生じない。
また、装置1’が備えるロッド昇降装置19’(ロッド昇降装置19に相当)は、台座部191’(台座部191に相当、図示略)を回転させる回転部193’(図示略)を備えている。回転部193’は位相センサ17により検知された駆動装置12’(駆動装置12に相当)の回転部121’(回転部121に相当)の位相にロッド60’の位相を一致させるように、台座部191’に連結されたロッド60’を軸周りに回転させる。
以上が、図7に示した変形例にかかる装置1’の説明である。以下に、さらに他の変形例を示す。
上述した実施形態においては、継ぎ足し用のロッド60が駆動装置12に連結される際、ロッド60が上方に移動して、駆動装置12に連結される構成が採用されている。これに代えて、駆動装置12が下方に移動して、ロッド60に連結される構成が採用されてもよい。
また、上述した実施形態においては、装置1は深層混合処理工法に用いられるものとしたが、本発明にかかる装置は、ロッドの継ぎ足しを伴う掘削作業を行うあらゆる装置に適用可能である。
また、上述した実施形態においては、駆動装置12とロッド60との連結は、ロッド連結装置18によりロックおよびその解除が行われる構成となっている。これに代えて、駆動装置12とロッド60との連結のロックを、ロッド60間の連結のロックと同様に、作業員による手動で行う構成としてもよい。
なお、上述した実施形態において示した装置を構成する具体的な構成部の形状、配置、数等や、その装置の具体的な動作はあくまで例示であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。例えば、連結部の形状は正六角形としたが、正六角形ではない六角形や他の多角形、スプライン形状等、他の形状であってもよい。
1…装置、11…櫓、12…駆動装置、13…巻き上げ装置、14…ロッド把持装置、15…巻き上げ装置、16…ロッド収納装置、17…位相センサ、18…ロッド連結装置、19…ロッド昇降装置、20…制御装置、59…攪拌ヘッド、60…ロッド、80…ロッド、90…掘削装置、91…櫓、92…駆動装置、93…ワイヤロープ、94…巻き上げ装置、95…クレーン、121…回転部、140…本体、141…把持機構、191…台座部、192…昇降部、201…操作子、202…制御部、203…入出力インタフェース、1411…アーム、1412…シリンダ

Claims (7)

  1. 軸周りの所定方向の回転に伴い地盤にねじ込まれる棒状体であるロッドを回転させる駆動手段と、
    前記駆動手段を、前記ロッドのねじ込まれる方向と平行な方向に昇降する駆動手段昇降手段と、
    地盤に一部がねじ込まれているロッドを第1のロッドとするとき、当該ロッドに対し継ぎ足されるロッドである第2のロッドを、所定の第1の位置から、前記第1のロッドと、前記第1のロッドとの間の連結が解除された状態の前記駆動手段との間の位置であって、前記第1のロッドの軸と前記第2のロッドの軸が一直線上になる第2の位置に、搬送する搬送手段と
    を備え、
    前記駆動手段は、前記第1のロッドが連結された状態において、前記第2の位置に搬送されてくるときの前記第2のロッドの軸周りの位相に対し、前記第1のロッドの軸周りの位相を一致させるように、前記第1のロッドの回転を停止する
    装置。
  2. 前記駆動手段との連結が解除される前から前記第2のロッドと連結されるまでの間の前記第1のロッドを把持する把持手段を備える
    請求項1に記載の装置。
  3. 前記把持手段は、前記第1のロッドが前記駆動手段により回転されるとき、前記第1のロッドの把持を解除し、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドに連結された前記第2のロッドの回転を許容しつつ、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドに連結された前記第2のロッドの水平方向の振動を制限する
    請求項2に記載の装置。
  4. 前記把持手段を、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドと前記第2のロッドの連結体がねじ込まれる方向と平行な方向に昇降する把持手段昇降手段
    を備える請求項2または3に記載の装置。
  5. 前記第1のロッドおよび前記第2のロッドは、各々、一の平面に軸が垂直となるように配置された3本以上のロッドを、当該一の平面において当該3本以上のロッドの各々の位置を頂点とする多角形の内側に位置する1点から当該3本以上のロッドの各々に向かい放射状に延伸する部材により互いに連結されたアセンブリに含まれる当該3本以上のロッドのうちの1本であり、
    前記把持手段は、前記アセンブリが、前記第1のロッドまたは前記第1のロッドと前記第2のロッドの連結体がねじ込まれる方向と平行な方向に通過することを許容する孔を有する
    請求項2乃至4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記搬送手段により、前記第2の位置に搬送された前記第2のロッドを前記駆動手段に向かい昇降させて前記第2のロッドを前記駆動手段に連結させるロッド昇降手段
    を備える請求項1乃至5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記搬送手段は、少なくとも、前記第2のロッドと前記第2のロッドに継ぎ足される第3のロッドとを、前記第2のロッドおよび前記第3のロッドの軸の方向と垂直な平面上の円の周上の位置で保持し、当該円の中心周りに前記第2のロッドおよび前記第3のロッドを移動させて、前記第2のロッドおよび前記第3のロッドの一方を前記第2の位置に搬送する
    請求項1乃至6のいずれかに記載の装置。
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